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JPH11236406A - オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒及びポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒及びポリオレフィンの製造方法

Info

Publication number
JPH11236406A
JPH11236406A JP3943298A JP3943298A JPH11236406A JP H11236406 A JPH11236406 A JP H11236406A JP 3943298 A JP3943298 A JP 3943298A JP 3943298 A JP3943298 A JP 3943298A JP H11236406 A JPH11236406 A JP H11236406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
general formula
olefin polymerization
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3943298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Sakuragi
努 櫻木
Nobuyuki Kibino
信幸 黍野
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polyolefins Co Ltd
Original Assignee
Japan Polyolefins Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polyolefins Co Ltd filed Critical Japan Polyolefins Co Ltd
Priority to JP3943298A priority Critical patent/JPH11236406A/ja
Publication of JPH11236406A publication Critical patent/JPH11236406A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的な反応温度で高分子量のポリオレフィ
ンが製造できる、工業プロセスとして利用可能な高活性
な触媒系を提供すること。 【解決手段】 (i)一般式(1) (L)m(Cp)nMX12 (1) (式中の記号は明細書に記載の通り。)で示される遷移
金属化合物(A)からなるオレフィン重合用触媒成分、
(ii)前記触媒成分と、有機アルミニウムオキシ化合物
(B−1)及び前記(A)成分と反応してイオン対を形
成する化合物(B−2)から選ばれる化合物(B)を含
有し、さらに所望により、有機リチウム、有機マグネシ
ウム及び有機アルミニウムから選択される化合物(C)
及び/または担体(D)からなるオレフィン重合用触
媒、及び(iii)前記触媒を使用するオレフィンの重合
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規オレフィン重
合用触媒成分、その成分を含むオレフィン重合用触媒及
びその触媒を使用するポリオレフィンの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、活性が高く、高分子量のポリオレ
フィンを得ることができるオレフィン重合用触媒成分、
その成分を含むオレフィン重合用触媒及びその触媒を使
用する高分子量ポリオレフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】オレフィン重合用均一系触媒として、メタ
ロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物との組み
合わせからなる触媒が広く知られている。例えば、特開
昭58-19309号、特開昭60-35007号、Makromol. Chem., R
apid Commun. 9, 457〜461(1988)等において、種々のメ
タロセン化合物と線状あるいは環状有機アルミニウムオ
キシ化合物とからなるオレフィンを重合触媒について報
告がなされている。しかしながら、これらの従来技術で
用いられるビスシクロペンタジエニル錯体系では、工業
プロセスにおいて効率的な50℃〜200℃の反応温度
で重合を行なった場合、高分子量のポリオレフィンを得
ることができない。
【0003】また、特開平7-2917号において、窒素原子
上にトリメチルシリル基を有するアミディナト系錯体、
具体的にはビス(N,N’−ビス(トリメチルシリル)
ベンズアミディナト)ジルコニウムジクロリド、ビス
(N,N’−ビス(トリメチルシリル)ベンズアミディ
ナト)ジルコニウムジトリフラート、(シクロペンタジ
エニル)(N,N’−ビス(トリメチルシリル)ベンズ
アミディナト)チタニウムジクロリド、(シクロペンタ
ジエニル)(N,N’−ビス(トリメチルシリル)ベン
ズアミディナト)ジルコニウムクロリド、(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)(N,N’−ビス(トリメチ
ルシリル)ベンズアミディナト)チタニウムジクロリド
を用いた重合により高分子量ポリオレフィンが得られる
ことが記載されているが、これらは重合活性が低いた
め、工業的生産用としては充分満足できるものではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、工業プロセスを効率的に実施できる50℃以上の反
応温度で、活性が高く、かつ高分子量のポリオレフィン
を製造可能とする触媒系を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定構造
の遷移金属化合物からなる触媒成分を使用することによ
り上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に到達し
た。以下本発明を詳細に説明する。
【0006】まず、本発明のオレフィン重合用触媒成分
は下記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)か
らなる。
【化2】(L)m(Cp)nMX12 (1) 式中、Mは周期律表の第4族の遷移金属原子、具体的に
は、チタン、ジルコニウム、ハフニウムを意味し、好ま
しくはジルコニウムである。
【0007】Lは一般式(2) (式中、R1及びR2は、アリールまたは置換アリール基
であり、それぞれ同じでも異なってもよい。A及びBは
同じでも異なってもよく、それぞれ周期律表の第15族
の原子であり、Dは周期律表の周期律表の第14族の原
子であり、AはMに結合しており、Bは孤立電子対によ
り配位しているか、またはM、A、D及びB間で共鳴し
ている場合にはその共鳴により結合しており、R3は、
水素原子、脂肪族炭化水素基、またはヘテロ原子含有炭
化水素基であり、R3は前記R1またはR2との間で架橋
していてもよい。)で示される基である。
【0008】Cpは、シクロペンタジエニル基、置換シ
クロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル
基、フルオレニル基、または置換フルオレニル基であ
り、mは1または2であり、nはmが1の時は1であ
り、mが2の時は0であり、mが1の時には、L基とC
p基との間で架橋していてもよく、mが2の時には、L
基とL基との間で架橋していてもよく、X1及びX2は同
じでも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、有機メタロイド基、アルコキシ基、アミノ基、
炭化水素基、またはヘテロ原子含有炭化水素基である。
【0009】本発明においては、R3は水素原子、炭素
数1〜20の脂肪族炭化水素が好ましく、特に炭素数1
〜6の直鎖状炭化水素基が好ましい。
【0010】以下、一般式(1)で示される第4族の遷
移金属化合物についてMがジルコニウムである場合の具
体的な化合物を例示する。(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)(N,N’−ジフェニルホルムアミディナ
ト)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)(N,N’−ジ(p−トリル)ホルムア
ミディナト)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)(N,N’−ジナフチルホルム
アミディナト)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジフェニルアセ
トアミディナト)ジルコニウムジクロリド、(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ(p−トリ
ル)アセトアミディナト)ジルコニウムジクロリド、
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
ナフチルアセトアミディナト)ジルコニウムジクロリ
ド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’
−ジフェニルエチルアミディナト)ジルコニウムジクロ
リド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,
N’−ジフェニル−tert−ブチルアミディナト)ジルコ
ニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(N,
N’−ジフェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジ
クロリド、(シクロペンタジエニル)(N,N’−ジフ
ェニルアセトアミディナト)ジルコニウムジクロリド、
(n−プロピルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリ
ド、(n−プロピルシクロペンタジエニル)(N,N’
−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニウムジクロ
リド、(n−ブチルシクロペンタジエニル)(N,N’
−ジフェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロ
リド、(n−ブチルシクロペンタジエニル)(N,N’
−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニウムジクロ
リド、
【0011】(インデニル)(N,N’−ジフェニルホ
ルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド、(インデ
ニル)(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)ジ
ルコニウムジクロリド、(トリメチルインデニル)
(N,N’−ジフェニルホルムアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリド、(トリメチルインデニル)(N,N’
−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニウムジクロ
リド、(テトラヒドロインデニル)(N,N’−ジフェ
ニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド、
(テトラヒドロインデニル)(N,N’−ジフェニルア
セトアミディナト)ジルコニウムジクロリド、ビス
(N,N’−ジフェニルホルムアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(N,N’−ジ(p−トリル)ホ
ルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド、ビス
(N,N’−ジナフチルホルムアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(N,N’−ジフェニルアセトア
ミディナト)ジルコニウムジクロリド、ビス(N,N’
−ジ(p−トリル)アセトアミディナト)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(N,N’−ジナフチルアセトアミデ
ィナト)ジルコニウムジクロリド、
【0012】メチレン(シクロペンタジエニル)(N,
N’−ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレン(シクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリド、メチ
レン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(N,N’−
ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリド、エ
チレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(N,N’
−ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(n−ブチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジ
クロリド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(N,N’−ジフェニルアミディナト)ジルコニウ
ムジクロリド、エチレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(N,N’−ジフェニルアミディナト)ジルコ
ニウムジクロリド、イソプロピリデン(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)(N,N’−ジフェニルアミディ
ナト)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(N,
N’−ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(N,N’−ジフェニルアミディナ
ト)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス
(N,N’−ジフェニルアミディナト)ジルコニウムジ
クロリド等が例示できる。
【0013】これらの中でも好ましいのは、(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジフェニルホ
ルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド、(ペンタ
メチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジフェニル
アセトアミディナト)ジルコニウムジクロリドである。
【0014】本発明において使用できる第4族の遷移金
属Mがハフニウム及びチタニウムである一般式(1)の
遷移金属化合物の例としては、上記のジルコニウム化合
物の具体例でジルコニウムをハフニウムあるいはチタニ
ウムに置換したものが挙げられる。
【0015】次に、上述した遷移金属化合物(A)を触
媒成分として含む、本発明の第1〜第4のオレフィン重
合用触媒について説明する。図1に本発明に係わるオレ
フィン重合用触媒調製の工程を示す。
【0016】まず、本発明による第1のオレフィン重合
用触媒は、前記一般式(1)で示される遷移金属化合物
(A)と、有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及
び前記一般式(1)で示される遷移金属化合物と反応し
てイオン対を形成する化合物(B−2)からなる群より
選ばれる少なくとも1種の化合物(B)とからなること
を特徴とする。
【0017】本発明による第2のオレフィン重合用触媒
は、前記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記
一般式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオ
ン対を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物(B)と、有機リチウム、有
機マグネシウム及び有機アルミニウムから選ばれる少な
くとも1種の化合物(C)とからなることを特徴とす
る。
【0018】本発明による第3のオレフィン重合用触媒
は、前記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記
一般式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオ
ン対を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物(B)と、担体(D)とから
なることを特徴とする。
【0019】本発明による第4のオレフィン重合用触媒
は、前記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)
と、有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記
一般式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオ
ン対を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物(B)と、有機リチウム、有
機マグネシウム及び有機アルミニウムから選ばれる少な
くとも1種の化合物(C)と、担体(D)とからなるこ
とを特徴する。
【0020】本発明の第1〜第4のオレフィンの重合用
触媒に用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(B−
1)(以下、「成分(B−1)」と記載することがあ
る。)としては通常アルミノキサン系化合物が好ましく
用いられるが、後述のようにアルミノキサンの変性物を
も用いることができる。
【0021】上記のアルミノキサンの代表例は一般式
(3)または一般式(4)で示され化合物である。
【0022】式中、R4は水素原子、炭素数1〜20の
炭化水素基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化ア
リール基である。ここで、炭化水素基の例としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基
などを挙げることができ、好ましくはメチル基、イソブ
チル基である。ただし同一式中に複数存在するR4は同
一でも異なってもよい。すなわち、炭化水素基などの置
換基を任意に含有してもよく、例えば異なる炭化水素基
を有する繰り返し単位をブロック的に結合したものであ
ってもよいし、規則的あるいは不規則的に結合したもの
であってもよい。mは1から100であり、好ましくは
4以上、とりわけ8以上が好ましい。
【0023】この種の化合物の製法は公知であり、例え
ば結晶水を有する塩類(硫酸銅水和物、硫酸アルミ水和
物)の炭化水素溶媒懸濁液に有機アルミニウム化合物を
添加して得る方法、炭化水素溶媒中で有機アルミニウム
化合物に、固体、液体あるいは気体状の水を作用させる
方法により製造することが出来る。この場合、アルミノ
キサンとして、一般式(3)または(4)の化合物を2
種、あるいはそれ以上を混合して用いても良い。
【0024】アルミノキサンを製造する際に用いる有機
アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリノルマルブチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−
sec−ブチルアルミニウム、トリ−tert−ブチルアルミ
ニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアル
ミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリシクロヘキ
シルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジ
メチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムク
ロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジア
ルキルアルミニウムハライド;ジメチルアルミニウムメ
トキシド、ジエチルアルミニクムエトキシドなどのジア
ルキルアルミニウムアルコキシド;ジエチルアルミニウ
ムフェノキシドなどのジアルキルアルミニウムアリール
オキシドなどの中から選ばれる。これらの中でもトリア
ルキルアルミニウム、特にトリメチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウムが好ましい。
【0025】また、アルミノキサンの製造の際に用いら
れる炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素等を例
示できる。これらの溶媒のうち、芳香族炭化水素が好ま
しい。
【0026】本発明の第1〜第4のオレフィン重合用触
媒に用いられる一般式(1)で示される遷移金属化合物
と反応してイオン対を形成する化合物からなる群より選
ばれる少なくとも1種の化合物(B−2)(以下、「成
分(B−2)」と記載することがある。)としては、特
表平1―501950号公報、特表平1-502036号公報、特開平3
-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-20770
3号公報、特開平3-207704号公報などに記載されたルイ
ス酸、イオン性化合物及びカルボラン化合物を挙げるこ
とができる。
【0027】ルイス酸としては、トリフェニルボロン、
トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(p−
トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボラン、トリス
(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタ
フルオロフェニル)ボロン、MgCl2、Al23、S
iO2−AlO3などが例示できる。
【0028】イオン性化合物としては、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、トリノルマルブチルアンモニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートなどが例示できる。
【0029】カルボラン化合物としては、ドデカボラ
ン、1−カルバウンデカボラン、ビスノルマルブチルア
ンモニウム(1−カルベドデカ)ボレート、トリノルマ
ルブチルアンモニウム(トリデカハイドライド−7−カ
ルバウンデカ)ボレートなどが例示できる。また、上記
の遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する
成分(B−2)は、2種以上混合して用いることができ
る。
【0030】本発明に係る第2及び第4のオレフィン重
合用触媒に用いられる有機リチウム、有機マグネシウム
及び有機アルミニウムから選ばれる少なくとも1種の化
合物(C)(以下、「成分(C)」記載することがあ
る。)は、具体的に以下のものが挙げられる。
【0031】有機リチウムとしては、メチルリチウム、
エチルリチウム、ノルマルプロピルリチウム、ノルマル
ブチルリチウム、イソブチルリチウム、sec−ブチルリ
チウム、tert−ブチルリチウム、ノルマルペンチルリチ
ウム、イソペンチルリチウム、ネオペンチルリチウム等
が挙げられる。これらの中でも、ノルマルブチルリチウ
ム、tert−ブチルリチウムが好ましい。
【0032】有機マグネシウムとしては、ノルマルブチ
ルエチルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシウ
ム、ノルマルブチル−sec−ブチルマグネシウム、ジ−t
ert−ブチルマグネシウム、ジネオペンチルマグネシウ
ム、ジノルマルヘキシルマグネシウム等が挙げられる。
これらの中でも、ノルマルブチルエチルマグネシウム、
ジ−sec−ブチルマグネシウム、ジノルマルヘキシルマ
グネシウムが好ましい。
【0033】更に、有機アルミニウムとしては、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリ−sec-ブチルアルミニウム、トリ−tert−
ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リシクロヘキシルアルミニウム等が挙げられる。これら
の中でトリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウムが好ましい。上記の成分(C)は、2種以上混合
して用いることができる。
【0034】本発明による第3及び第4のオレフィン重
合用触媒に用いられる(D)担体(以下、「成分
(D)」と記載することがある。)は、多孔質微粒子状
担体であり、重合媒体中で固体であるものが良く、無機
酸化物、無機塩化物、無機炭酸塩、無機硫酸塩、あるい
は有機物ポリマーから選ばれる。
【0035】無機酸化物の具体例としては、例えばSi
2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、CaOの
無機酸化物あるいはSiO2−Al23、SiO2−Mg
O、SiO2−ZrO2、SiO2−TiO2、SiO2
CaO、Al23−MgO、Al23−ZrO2、Al2
3−TiO2、Al23−CaO、ZrO2−TiO2
ZrO2−CaO、ZrO2−MgO、TiO2−MgO
等の複合酸化物、塩化マグネシウム等の無機塩化物、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム
等の無機炭酸塩、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム等の無機硫酸塩が挙げられる。
【0036】有機ポリマー担体の具体例としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの微粒子
が挙げられる。これらの中で、無機酸化物、特にSiO
2、Al23及びその複合酸化物から選ばれる事が望ま
しい。
【0037】多孔質微粒子状担体の平均粒子径は、1〜
300μm、好ましくは10〜200μm、より好まし
くは20〜100μmである。また、比表面積は10〜
1000m2/gの範囲であることが好ましく、更に100
〜800m2/gの範囲が好ましく、特に200〜60
0m2/gの範囲が好ましい。また、細孔体積は、0.3〜
3cm3/gの範囲が好ましく、更に0.5〜2.5cm3/g
の範囲が好ましく、特に1.0〜2.0cm3/gの範囲が好
ましい。
【0038】本発明において好ましく用いられる担体の
SiO2、Al23及びその複合酸化物は処理条件によ
って吸着している水の量や、表面水酸基の量が異なって
くる。これらの好ましい範囲としては、含水量が5重量
%以下であり、表面水酸基量が表面積に対して1個/
(nm)2以上である。含水量及び表面水酸基の量をコ
ントロールするには、焼成処理(焼成温度や焼成時間の
選択)、有機アルミニウム化合物や有機ホウ素化合物な
どで処理することにより行なうことができる。
【0039】本発明に係る第1〜第4のオレフィン重合
用触媒における成分(A)と成分(B)との使用割合
は、成分(B)が(B−1)の場合には、モル比で好ま
しくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:10〜
1:1000の範囲が望ましく、成分(B)が成分(B−
2)の場合には、モル比で好ましくは10:1〜1:1
00、より好ましくは2:1〜1:10の範囲が望まし
い。また、第2及び第4のオレフィン重合用触媒におけ
る成分(A)と成分(C)の使用割合は、モル比で好ま
しくは1:10〜1:100000、より好ましくは1:10
0〜1:10000の範囲が望ましい。
【0040】本発明の上記第3及び第4のオレフィン重
合用触媒における成分(B)と成分(D)との使用割合
は、成分(B−1)の場合には重量比で、好ましくは
1:0.5〜1:100、より好ましくは1:1〜1:1
0の範囲が望ましく、成分(B−2)の場合には、重量
比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは
1:5〜1:100の範囲が望ましい。また、成分
(A)と成分(D)との使用割合は、重量比で好ましく
は1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:
500の範囲が望ましい。
【0041】第1〜第4のポリオレフィン製造用触媒に
おいて、各成分の接触は重合反応時に、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、
シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素
中、オレフィンの存在下、または、非存在下にて行なう
ことができる。
【0042】接触する際の温度は、−70℃〜200
℃、好ましくは、−20℃〜120℃であり、混合時間
は、1分から60分である。重合反応時、第1〜第4の
ポリオレフィン製造用触媒を調製するに際して、触媒の
各成分の接触時期は任意に選択することができる。例え
ば、成分(A)と成分(B)とを予め接触させ、一方、
反応容器に成分(C)と重合に供するオレフィンを仕込
んでおき、これに添加して重合反応を開始する方法が挙
げられる。あるいは、反応容器に成分(C)と重合に供
するオレフィンを仕込み、成分(A)と成分(B)とを
別々に添加して重合反応を開始してもよい。特に、本発
明による第3及び第4のポリオレフィン製造用触媒にお
いては、成分(A)及び成分(B)の少なくとも一方を
成分(D)に担持することが望ましい。
【0043】担持の方法については、特に制限はない
が、例えば、(1)成分(A)及び成分(B)の少なくと
も一方と成分(D)とを混合する方法、(2)成分(D)
を成分(C)またはハロゲン含有ケイ素化合物で処理し
た後、成分(A)及び成分(B)の少なくとも一方と成
分(D)とを混合する方法、(3)成分(D)と成分
(A)及び/または成分(B)と成分(D)またはハロ
ゲン含有ケイ素化合物を反応させる方法、(4)成分
(A)または成分(B)を担体に担持させた後、成分
(B)または成分(A)と混合する方法、(5)成分
(A)と成分(B)との接触反応物を担体と接触する方
法、(6)成分(A)と成分(B)との接触反応に際し
て、担体を共存させる方法などを用いることができる。
なお、上記(4)、(5)及び(6)の反応において、成分
(C)を添加することもできる。
【0044】成分(A)及び成分(B)の少なくとも一
方の成分(D)への担持は、不活性炭化水素溶媒中で行
なうことができる。具体的には、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素等を用い
ることが出来る。これらの中でも芳香族炭化水素溶媒が
好ましい。接触時の温度は、通常−50〜200℃、好
ましくは−20〜100℃、更に好ましくは0〜50℃
である。また、接触時間は、3分間〜200時間、好ま
しくは12分間〜20時間程度である。
【0045】次に本発明の触媒を用いる本発明のポリオ
レフィンの製造方法について説明する。本発明の触媒を
用いることにより、エチレンの単独重合及びエチレンと
他のα−オレフィンとの共重合を行なうことができる。
共重合を行なう際に用いられるα−オレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘプ
テン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、ブタジ
エン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,4−ペンタジエンなどのオレフィン類、環状オレフ
ィン類、ジエン類を例示することができる。これら2種
以上のコモノマーを混合してエチレンとの共重合に用い
ることもできる。
【0046】本発明の触媒を用いる重合方法は、溶液重
合、スラリー重合、気相重合のいずれも可能である。好
ましくは、スラリー重合あるいは気相重合である。ま
た、多段重合も可能である。あるいは、オレフィンを予
備重合することも可能である。本発明によるポリオレフ
ィンの製造方法で用いられる重合触媒の使用量について
は、重合反応系内の遷移金属化合物の濃度で表わすと、
通常、10-8〜10-2mol/l、好ましくは、10-7
〜10-3mol/lの範囲であることが望ましい。反応
系のオレフィン圧には特に制限はないが、好ましくは、
常圧から50kg/cm2・Gの範囲である。重合温度
にも制限はないが、好ましくは、−30℃から200℃
の範囲、さらに好ましくは、0℃から120℃の範囲で
ある。特に50〜90℃の範囲が好ましい。重合反応に
際しては、分子量の調節を、公知の手段、例えば温度の
選定あるいは水素の導入により行なうことができる。
【0047】
【実施例】次に本発明を参考例、実施例及び比較例によ
って具体的に説明する。なおポリオレフィンの物性測定
に使用した分析機器は下記の通りである。NMRは、日
本電子製(EX−400)を使用し、重クロロホルム
中、30℃で測定した。MFR(メルトフローレート)
は、JIS K-6760に従い、温度190℃、荷重2.16kgの
条件で測定し、HLMFR(ハイロードメルトフローレ
ート)は、荷重21.6kgの条件で測定した。重量平均分
子量(Mw)はGPC(Waters社製150C,カラム:
shodex)を用いて測定した。
【0048】参考例1:アルミノキサンの調製 十分に窒素置換した200mlフラスコに乾燥トルエン
50mlを加え、そこにAl2(SO43・14H2
(2.5g)を懸濁させた。−20℃に冷却後、トリメチ
ルアルミニウム30mmol(1.11mol/lのトルエ
ン溶液,27ml)を15分かけて加え、80℃に昇温
して7時間撹拌した。その後、窒素雰囲気下で硫酸アル
ミニウム化合物を取り除き、0.35mol/lのアルミノ
キサンのトルエン懸濁液70mlを回収した。
【0049】参考例2:アルミノキサンの担体への担持 十分に窒素置換した100mlフラスコにトルエン25
mlとシリカ(デビソン955を300℃、4時間焼成
したもの)1.5gを加え、この懸濁液に上記のメチルア
ルミノキサン(0.35M(Al原子換算)トルエン溶液、
メチル基/アルミニウム原子=1.32)37mlを加え、
室温にて30分撹拌した。その後、減圧条件下溶媒を留
去した。ヘプタン50mlを加えて、80℃にて4時間
撹拌を行なった。その後、80℃にてヘプタンで2回洗
浄を行ない、アルミノキサン担持固体成分を得た。得ら
れた固体成分は、その33重量%がアルミノキサンであ
った。最後にヘキサンを加え、アルミノキサン担持固体
成分のヘキサン懸濁溶液(45mg/ml)を得た。
【0050】実施例1:(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)(N,N’−ジフェニルホルムアミディナト)
ジルコニウムジクロリドの合成 アルゴン雰囲気下、100mlの容器にN,N’−ジフ
ェニルホルムアミジン(2.34g、11.9mmol)を仕込
み、トルエン(30ml)で溶解した。これに1.6Mの
ノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液(11.9mmo
l)を氷冷下でゆっくり滴下後、室温で3時間撹拌しリ
チウム−N,N’−ジフェニルホルムアミディナトのト
ルエン溶液を得た。別途用意した100mlの容器にア
ルゴン雰囲気下、ペンタメチルシクロペンタジエニルジ
ルコニウムトリクロリド(11.9mmol)を仕込み、ト
ルエン(50ml)で溶解した。これに、先のリチウム
−N,N’−ジフェニルホルムアミディナトのトルエン
溶液の全量を室温で加え、室温で2時間、60℃で1時
間撹拌した。反応溶液中の不溶解成分を遠心分離にて分
離後、反応溶液を30mlまで濃縮し冷凍庫に放置し
た。目的物は黄色結晶として得られた。1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 8.77(s,1H), 7.35-7.1
1(m,10H), 2.09(s,15H);13 C−NMR(CDCl3):δ(ppm) 159.1, 145.9, 129.
2, 127.3, 124.1, 120.7,12.7。
【0051】実施例2:(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)
ジルコニウムジクロリドの合成 アルゴン雰囲気下、100mlの容器にN,N’−ジフ
ェニルアセトアミジン(2.10g、9.99mmol)を仕込
み、トルエン(50ml)で溶解した。これに1.6Mの
ノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液(9.99mmo
l)を氷冷下でゆっくり滴下後、室温で3時間撹拌しリ
チウム−N,N’−ジフェニルアセトアミディナトのト
ルエン溶液を得た。別途用意した100mlの容器にア
ルゴン雰囲気下、ペンタメチルシクロペンタジエニルジ
ルコニウムトリクロリド(9.99mmol)を仕込み、ト
ルエン(50ml)で溶解した。これに、先のリチウム
−N,N’−ジフェニルアセトアミディナトのトルエン
溶液の全量を室温で加え、室温で2時間、60℃で1時
間撹拌した。反応溶液中の不溶解成分を遠心分離にて分
離後、反応溶液を30mlまで濃縮し冷凍庫に放置し
た。目的物は黄色結晶として得られた。1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 7.34-7.13(m,10H), 2.
05(s,15H), 1.83(s,3H)。
【0052】実施例3:エチレンの重合 十分に窒素置換した内容積1.5リットル(L)のSUS
製オートクレーブに、ブチルエチルマグネシウムのヘキ
サン溶液(500mmol/l)を1.6ml、及びイソ
ブタンを800ml仕込み、撹拌しながら70℃に昇温
した。エチレン分圧10kg/cm2をかけた後、参考
例2のアルミノキサン担持固体成分のヘキサン懸濁溶液
(45mg/ml)を1.5mlと(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)(N,N’−ジフェニルホルムアミデ
ィナト)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(1.0
mmol/l)を2mlとを1分間接触した混合溶液を
添加し、重合を開始した。重合中は、オートクレーブ中
のエチレン分圧が10kg/cm2に一定となるようエ
チレンを連続導入した。70℃にて30分間の重合を行
なった後、パージして重合を停止した。この結果41g
のポリエチレンが得られた。錯体当たりの活性は4100g
−ポリエチレン/mmol−錯体・hr・atmであっ
た。このポリエチレンの190℃、荷重2.16kgでのM
FRは、ポリエチレンの流出が観測できなかったため測
定できなかった。GPCによる重量平均分子量はMw=
3,520,000であった。
【0053】実施例4:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリドを用いた以外は、実施例3と同様に重合
を実施した。この結果65gのポリエチレンが得られ
た。錯体当たりの活性は6500g−ポリエチレン/mmo
l−錯体・hr・atmであった。このポリエチレンの
190℃、荷重2.16kgでのMFRは、ポリエチレンの
流出が観測できなかったため測定できなかった。GPC
による重量平均分子量はMw=3,300,000であった。
【0054】実施例5:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリドを用い、アルミノキサン担持固体成分の
ヘキサン懸濁溶液(45mg/ml)の量を4.6mlと
した以外は、実施例3と同様に重合を実施した。この結
果99gのポリエチレンが得られた。錯体当たりの活性
は9900g−ポリエチレン/mmol−錯体・hr・at
mであった。このポリエチレンの190℃、荷重2.16k
gでのMFRは、ポリエチレンの流出が観測できなかっ
たため測定できなかった。GPCによる重量平均分子量
は、Mw=3,220,000であった。
【0055】比較例1:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ビス(トリメチルシリル)ベンズアミディ
ナト)ジルコニウムジクロリドを用い、アルミノキサン
担持固体成分のヘキサン懸濁溶液(45mg/ml)の
量を3.1mlとした以外は、実施例3と同様に重合を実
施した。この結果19gのポリエチレンが得られた。錯
体当たりの活性は1900g−ポリエチレン/mmol−錯
体・hr・atmであった。このポリエチレンの190
℃、荷重2.16kgでのMFRは、ポリエチレンの流出が
観測できなかったため測定できなかった。
【0056】比較例2:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドを用い、アルミノキサン担持固体成分のヘ
キサン懸濁溶液(45mg/ml)の量を3.1mlとし
た以外は、実施例3と同様に重合を実施した。この結果
30gのポリエチレンが得られた。錯体当たりの活性は
3000g−ポリエチレン/mmol−錯体・hr・atm
であった。このポリエチレンの190℃、荷重2.16kg
でのMFRは、0.9g/10分であった。GPCによる
重量平均分子量はMw=260,000であった。
【0057】実施例6:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリドを用い、水素とエチレンの混合ガス(水
素/エチレン:重量比8×10-5重量%)を用いた以外
は、実施例3と同様に重合を実施した。この結果40g
のポリエチレンが得られた。錯体当たりの活性は4000g
−ポリエチレン/mmol−錯体・hr・atmであっ
た。このポリエチレンの190℃、荷重2.16kgでのM
FRは、0.02g/10分であり、荷重21.6kgでのHL
MFRは、0.47g/10分であった。GPCによる重量
平均分子量はMw=460,000であった。
【0058】実施例7:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりに、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(N,N’−ジフェニルアセトアミディナト)ジルコニ
ウムジクロリドを用い、水素とエチレンの混合ガス(水
素/エチレン:重量比5×10-4wt%)を用いた以外
は、実施例3と同様に重合を実施した。この結果28g
のポリエチレンが得られた。錯体当たりの活性は2800g
−ポリエチレン/mmol−錯体・hr・atmであっ
た。このポリエチレンの190℃、荷重2.16kgでのM
FRは、1.5g/10分であり、荷重21.6kgでのHL
MFRは、34.2g/10分であった。GPCによる重量
平均分子量はMw=120,000であった。
【0059】比較例3:エチレンの重合 (ペンタメチルシクロペンタジエニル)(N,N’−ジ
フェニルホルムアミディナト)ジルコニウムジクロリド
の代わりにビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリドを用い、アルミノキサン担持固体成分のヘキ
サン懸濁溶液(45mg/ml)の量を3.1mlとし、
水素とエチレンの混合ガス(水素/エチレン:重量比1
×10-4重量%)を用いた以外は、実施例3と同様に重
合を実施した。この結果68gのポリエチレンが得られ
た。錯体当たりの活性は6800g−ポリエチレン/mmo
l−錯体・hr・atmであった。このポリエチレンの
190℃、荷重2.16kgでのMFRは、11g/10分
であり、荷重21.6kgでのHLMFRは、222g/1
0分であった。GPCによる重量平均分子量は、Mw=
82,000であった。
【0060】以上の実施例3〜7、比較例1〜3の結果
をまとめて表に示す。
【0061】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエチレン系重合体の製造方法における
触媒調製のフローチャート図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】(L)m(Cp)nMX12 (1) [式中、Mは周期律表の第4族の遷移金属であり、 Lは式(2) (式中、R1及びR2は同じでも異なってもよく、アリー
    ルまたは置換アリール基であり、 A及びBは同じでも異なってもよく、それぞれ周期律表
    の第15族の原子であり、 Dは周期律表の第14族の原子であり、 AはMに結合しており、Bは孤立電子対により配位して
    いるか、またはM、A、D及びB間で共鳴している場合
    にはその共鳴により結合しており、 R3は、水素原子、脂肪族炭化水素基、またはヘテロ原
    子含有炭化水素基であり、R3は前記R1またはR2との
    間で架橋していてもよい。)で示される基であり、 Cpは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジ
    エニル基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレ
    ニル基、または置換フルオレニル基であり、 mは1または2であり、 nはmが1の時は1であり、mが2の時は0であり、m
    が1の時には、L基とCp基との間で架橋していてもよ
    く、mが2の時には、L基とL基との間で架橋していて
    もよく、 X1及びX2は同じでも異なっていてもよく、それぞれ水
    素原子、ハロゲン原子、有機メタロイド基、アルコキシ
    基、アミノ基、炭化水素基、またはヘテロ原子含有炭化
    水素基である。]で示される遷移金属化合物(A)から
    なるオレフィン重合用触媒成分。
  2. 【請求項2】 遷移金属化合物(A)が、請求項1に記
    載の一般式(2)においてR3が水素原子または炭素数
    1〜10の直鎖状炭化水素である化合物である請求項1
    に記載のオレフィン重合用触媒成分。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の一般式(1)
    で示される遷移金属化合物(A)と、 有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記一般
    式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオン対
    を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の化合物(B)とからなるオレフィン重合
    用触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の一般式(1)
    で示される遷移金属化合物(A)と、 有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記一般
    式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオン対
    を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の化合物(B)と、 有機リチウム、有機マグネシウム及び有機アルミニウム
    から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)とからなる
    オレフィン重合用触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の一般式(1)
    で示される遷移金属化合物(A)と、 有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記一般
    式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオン対
    を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の化合物(B)と、 担体(D)とからなるオレフィン重合用触媒。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の一般式(1)
    で示される遷移金属化合物(A)と、 有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)及び前記一般
    式(1)で示される遷移金属化合物と反応してイオン対
    を形成する化合物(B−2)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の化合物(B)と、 有機リチウム、有機マグネシウム及び有機アルミニウム
    から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)と、 担体(D)とからなるオレフィン重合用触媒。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれかに記載の触媒
    を使用することを特徴とするポリオレフィンの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4904450B2 (ja) * 2004-03-17 2012-03-28 ランクセス エラストマーズ ビー.ブイ. アミジン配位子を含む重合触媒

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