JPH11207252A - 複層塗膜形成法 - Google Patents
複層塗膜形成法Info
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- JPH11207252A JPH11207252A JP2521098A JP2521098A JPH11207252A JP H11207252 A JPH11207252 A JP H11207252A JP 2521098 A JP2521098 A JP 2521098A JP 2521098 A JP2521098 A JP 2521098A JP H11207252 A JPH11207252 A JP H11207252A
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- Japan
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- coating
- parts
- coating film
- resin
- acid
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 仕上がり外観(平滑性、ツヤ感など)や層間
付着性などが改良されると共に、VOC(揮発性有機化
合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮された新規な
複層塗膜の形成方法を提供すること。 【解決手段】 被塗物に、塗膜の架橋硬化反応が隣接す
る中塗り塗膜よりも早く開始するように調整された、カ
チオン電着塗料(A)を塗装し、その未硬化塗面に架橋
剤としてブロックポリイソシアネート化合物を含有する
水性中塗り塗料(B)を塗装し、次いで加熱により塗料
(A)および(B)の両塗膜を硬化させた後、下地隠蔽
性にすぐれた着色上塗り塗料(C)および透明塗膜形成
性水性上塗り塗料(D)を順次塗装し、加熱して塗料
(C)および(D)の両塗膜を硬化させた後、その硬化
塗面にさらにクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化するこ
とを特徴とする複層塗膜形成法。
付着性などが改良されると共に、VOC(揮発性有機化
合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮された新規な
複層塗膜の形成方法を提供すること。 【解決手段】 被塗物に、塗膜の架橋硬化反応が隣接す
る中塗り塗膜よりも早く開始するように調整された、カ
チオン電着塗料(A)を塗装し、その未硬化塗面に架橋
剤としてブロックポリイソシアネート化合物を含有する
水性中塗り塗料(B)を塗装し、次いで加熱により塗料
(A)および(B)の両塗膜を硬化させた後、下地隠蔽
性にすぐれた着色上塗り塗料(C)および透明塗膜形成
性水性上塗り塗料(D)を順次塗装し、加熱して塗料
(C)および(D)の両塗膜を硬化させた後、その硬化
塗面にさらにクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化するこ
とを特徴とする複層塗膜形成法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗物にカチオン
電着塗料、水性中塗り塗料、着色上塗り塗料、水性上塗
り塗料およびクリヤ塗料を順次塗装してなる複層塗膜の
形成法に関し、特に、仕上がり外観(平滑性、ツヤ感な
ど)や層間付着性などが改良されると共に、VOC(揮
発性有機化合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮さ
れた新規な複層塗膜の形成方法に関する。
電着塗料、水性中塗り塗料、着色上塗り塗料、水性上塗
り塗料およびクリヤ塗料を順次塗装してなる複層塗膜の
形成法に関し、特に、仕上がり外観(平滑性、ツヤ感な
ど)や層間付着性などが改良されると共に、VOC(揮
発性有機化合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮さ
れた新規な複層塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】金属製被塗物にカチオン電着
塗料およびブロックポリイソシアネ−トを硬化剤とする
液状塗料をウエットオンウエットで塗装し、加熱して両
塗膜を同時に硬化させて2層塗膜を形成する方法は公知
である(例えば特公昭56−20073号公報参照)。
しかし、この方法で形成される2層塗膜は、平滑性やツ
ヤ感などの仕上がり外観が十分でないという欠点があ
る。さらに、この塗面に上塗り塗料を塗装しても、これ
らの欠点を解消することができず、しかも、これらの塗
面に小石などがあたると、電着塗膜と液状塗料塗膜との
層間でチッピング剥がれ(ピ−リング)が生じやすいと
いう欠点も有している。
塗料およびブロックポリイソシアネ−トを硬化剤とする
液状塗料をウエットオンウエットで塗装し、加熱して両
塗膜を同時に硬化させて2層塗膜を形成する方法は公知
である(例えば特公昭56−20073号公報参照)。
しかし、この方法で形成される2層塗膜は、平滑性やツ
ヤ感などの仕上がり外観が十分でないという欠点があ
る。さらに、この塗面に上塗り塗料を塗装しても、これ
らの欠点を解消することができず、しかも、これらの塗
面に小石などがあたると、電着塗膜と液状塗料塗膜との
層間でチッピング剥がれ(ピ−リング)が生じやすいと
いう欠点も有している。
【0003】また、電着塗装−加熱硬化−第1中塗り塗
装−加熱硬化−第2中塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り
塗装−クリヤ塗装−加熱硬化の塗装工程からなる、中塗
り塗装を2回以上行う方式や、電着塗装−加熱硬化−中
塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り塗装−第1クリヤ塗装
−加熱硬化−第2クリヤ塗装−加熱硬化の塗装工程から
なるクリヤ塗装を2回以上行う方式なども提案されてい
るが、これらの塗装系はいずれも5コ−ト4ベイク方式
であり、塗膜の仕上り外観はすぐれているが十分とはい
えず、しかも、使用される中塗り塗料、上塗り塗料およ
びクリヤ塗料はいずれも有機溶剤系であるために公害防
止および省資源の観点から好ましくなく、加熱工程数の
削減も望まれている。
装−加熱硬化−第2中塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り
塗装−クリヤ塗装−加熱硬化の塗装工程からなる、中塗
り塗装を2回以上行う方式や、電着塗装−加熱硬化−中
塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り塗装−第1クリヤ塗装
−加熱硬化−第2クリヤ塗装−加熱硬化の塗装工程から
なるクリヤ塗装を2回以上行う方式なども提案されてい
るが、これらの塗装系はいずれも5コ−ト4ベイク方式
であり、塗膜の仕上り外観はすぐれているが十分とはい
えず、しかも、使用される中塗り塗料、上塗り塗料およ
びクリヤ塗料はいずれも有機溶剤系であるために公害防
止および省資源の観点から好ましくなく、加熱工程数の
削減も望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記の
カチオン電着塗料と液状塗料により形成される2層塗膜
における仕上がり外観や耐チッピング剥がれ性を向上せ
しめ、さらに、上記の5コ−ト4ベイク方式の塗装系に
おける仕上り外観を改良し、かつVOC(揮発性有機化
合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮された新規な
複層塗膜の形成方法を提供することである。
カチオン電着塗料と液状塗料により形成される2層塗膜
における仕上がり外観や耐チッピング剥がれ性を向上せ
しめ、さらに、上記の5コ−ト4ベイク方式の塗装系に
おける仕上り外観を改良し、かつVOC(揮発性有機化
合物含有率)が低く、かつ塗装工程が短縮された新規な
複層塗膜の形成方法を提供することである。
【0005】本発明者らは、カチオン電着塗装−水性中
塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り塗装−水性上塗り塗装
−加熱硬化−クリヤ塗装−加熱硬化の工程(5コ−ト3
ベイク方式)からなる塗装系を採用し、しかも、カチオ
ン電着塗膜の架橋硬化反応が中塗り塗膜よりも早く開始
するように調整することにより、上記の目的が十分に達
成されることを見い出し、本発明を完成した。
塗り塗装−加熱硬化−着色上塗り塗装−水性上塗り塗装
−加熱硬化−クリヤ塗装−加熱硬化の工程(5コ−ト3
ベイク方式)からなる塗装系を採用し、しかも、カチオ
ン電着塗膜の架橋硬化反応が中塗り塗膜よりも早く開始
するように調整することにより、上記の目的が十分に達
成されることを見い出し、本発明を完成した。
【0006】しかして、本発明によれば、被塗物に、塗
膜の架橋硬化反応が隣接する中塗り塗膜よりも早く開始
するように調整された、架橋剤としてブロックポリイソ
シアネ−ト化合物を含有するカチオン電着塗料(A)を
塗装し、その未硬化塗面に架橋剤としてブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物を含有する水性中塗り塗料(B)を
塗装し、次いで加熱により塗料(A)および(B)の両
塗膜を硬化させた後、下地隠蔽性にすぐれた着色上塗り
塗料(C)および透明塗膜形成性水性上塗り塗料(D)
を順次塗装し、加熱して塗料(C)および(D)の両塗
膜を硬化させた後、その硬化塗面にクリヤ塗料(E)を
塗装し加熱硬化することを特徴とする複層塗膜形成法が
提供される。
膜の架橋硬化反応が隣接する中塗り塗膜よりも早く開始
するように調整された、架橋剤としてブロックポリイソ
シアネ−ト化合物を含有するカチオン電着塗料(A)を
塗装し、その未硬化塗面に架橋剤としてブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物を含有する水性中塗り塗料(B)を
塗装し、次いで加熱により塗料(A)および(B)の両
塗膜を硬化させた後、下地隠蔽性にすぐれた着色上塗り
塗料(C)および透明塗膜形成性水性上塗り塗料(D)
を順次塗装し、加熱して塗料(C)および(D)の両塗
膜を硬化させた後、その硬化塗面にクリヤ塗料(E)を
塗装し加熱硬化することを特徴とする複層塗膜形成法が
提供される。
【0007】本明細書において、カチオン電着塗料
(A)および水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開
始時期の測定は、振子式粘弾性測定器(東洋ボ−ルドウ
イン製、レオバイブロンDDV−OPA型)を用いて行
ったものである。具体的には、重量22g、慣性モ−メ
ント850g・cm2 の振子を使用し、鋼板にこれらの
塗料を硬化塗膜に基づく膜厚が30μmになるように塗
装し、その未硬化塗膜面にこの振子を載せ、振子を振動
させながら、該塗膜を架橋硬化させるための所定の温度
(例えば140〜180℃)で加熱して、振子の振動の
対数減衰率の値が上昇を始める時を「架橋硬化開始時
期」とする。そして、塗膜の加熱を開始してから架橋硬
化開始時期までに要した時間を「硬化開始時間」とし、
その時間が短い方が「架橋硬化反応が早く開始する」こ
とを意味する。塗料(A)および(B)の両塗膜の架橋
硬化開始時期の比較は同じ温度で測定して行う。
(A)および水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開
始時期の測定は、振子式粘弾性測定器(東洋ボ−ルドウ
イン製、レオバイブロンDDV−OPA型)を用いて行
ったものである。具体的には、重量22g、慣性モ−メ
ント850g・cm2 の振子を使用し、鋼板にこれらの
塗料を硬化塗膜に基づく膜厚が30μmになるように塗
装し、その未硬化塗膜面にこの振子を載せ、振子を振動
させながら、該塗膜を架橋硬化させるための所定の温度
(例えば140〜180℃)で加熱して、振子の振動の
対数減衰率の値が上昇を始める時を「架橋硬化開始時
期」とする。そして、塗膜の加熱を開始してから架橋硬
化開始時期までに要した時間を「硬化開始時間」とし、
その時間が短い方が「架橋硬化反応が早く開始する」こ
とを意味する。塗料(A)および(B)の両塗膜の架橋
硬化開始時期の比較は同じ温度で測定して行う。
【0008】以下、本発明の複層塗膜形成法についてさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【0009】被塗物:本発明の方法により塗装しうる被
塗物は、カチオン電着塗装可能な少なくとも表面が金属
である製品であれば特に制限はなく、例えば、鉄、銅、
アルミニウム、スズ、亜鉛およびこれらの金属を含む合
金、ならびにこれらの金属によるメッキもしくは蒸着製
品などがあげられる。特に、これらの金属で構成される
乗用車、トラック、バス、オ−トバイなどの自動車車体
などが適している。これらの被塗物は、カチオン電着塗
装に先立ってあらかじめりん酸塩、クロム酸塩などでそ
の表面を化成処理しておくことが好ましい。
塗物は、カチオン電着塗装可能な少なくとも表面が金属
である製品であれば特に制限はなく、例えば、鉄、銅、
アルミニウム、スズ、亜鉛およびこれらの金属を含む合
金、ならびにこれらの金属によるメッキもしくは蒸着製
品などがあげられる。特に、これらの金属で構成される
乗用車、トラック、バス、オ−トバイなどの自動車車体
などが適している。これらの被塗物は、カチオン電着塗
装に先立ってあらかじめりん酸塩、クロム酸塩などでそ
の表面を化成処理しておくことが好ましい。
【0010】カチオン電着塗料(A):カチオン電着塗
料(A)は、ブロックポリイソシアネ−ト化合物を架橋
剤として含有するものであり、具体的には、例えば、水
酸基およびカチオン性基を有する基体樹脂(a−1)お
よびブロックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)を含
有するそれ自体既知のカチオン電着塗料を使用すること
ができる。
料(A)は、ブロックポリイソシアネ−ト化合物を架橋
剤として含有するものであり、具体的には、例えば、水
酸基およびカチオン性基を有する基体樹脂(a−1)お
よびブロックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)を含
有するそれ自体既知のカチオン電着塗料を使用すること
ができる。
【0011】基体樹脂(a−1)において、水酸基はブ
ロックポリイソシアネ−ト化合物との架橋反応に関与
し、そしてカチオン性基は安定な水分散液を形成させる
ためのものであって、そのような基を有する基体樹脂
(a−1)としては、例えば以下のものを挙げることが
できる。
ロックポリイソシアネ−ト化合物との架橋反応に関与
し、そしてカチオン性基は安定な水分散液を形成させる
ためのものであって、そのような基を有する基体樹脂
(a−1)としては、例えば以下のものを挙げることが
できる。
【0012】i ):ポリエポキシ樹脂とカチオン化
剤との反応生成物、 ii ):ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物
(米国特許第2450940号明細書参照)を酸でプロ
トン化したもの、 iii):ポリイソシアネ−ト化合物及びポリオ−ルと
モノ又はポリアミンとの重付加物を酸でプロトン化した
もの、 iv ):水酸基及びアミノ基含有アクリル系またはビ
ニル系モノマ−の共重合体を酸でプロトン化したもの
(特公昭45−12395号公報、特公昭45−123
96号公報参照)、 v ):ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付
加物を酸でプロトン化したもの(米国特許第34030
88号明細書参照)。
剤との反応生成物、 ii ):ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物
(米国特許第2450940号明細書参照)を酸でプロ
トン化したもの、 iii):ポリイソシアネ−ト化合物及びポリオ−ルと
モノ又はポリアミンとの重付加物を酸でプロトン化した
もの、 iv ):水酸基及びアミノ基含有アクリル系またはビ
ニル系モノマ−の共重合体を酸でプロトン化したもの
(特公昭45−12395号公報、特公昭45−123
96号公報参照)、 v ):ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付
加物を酸でプロトン化したもの(米国特許第34030
88号明細書参照)。
【0013】これらのカチオン性樹脂の具体例及び製造
方法については、例えば、特公昭45−12395号公
報、特公昭45−12396号公報、特公昭49−23
087号公報、米国特許第2450940号明細書、米
国特許第3403088号明細書、米国特許第3891
529号明細書、米国特許第3963663号明細書な
どに記載されているので、ここではこれらの文献の引用
を以って詳細な説明に代える。
方法については、例えば、特公昭45−12395号公
報、特公昭45−12396号公報、特公昭49−23
087号公報、米国特許第2450940号明細書、米
国特許第3403088号明細書、米国特許第3891
529号明細書、米国特許第3963663号明細書な
どに記載されているので、ここではこれらの文献の引用
を以って詳細な説明に代える。
【0014】特に好ましい基体樹脂(a−1)として
は、上記i)に包含される、ポリフェノ−ル化合物とエ
ピクロルヒドリンとの反応により得られる防食性に優れ
たポリエポキシド樹脂のエポキシ基にカチオン化剤を反
応せしめて得られる樹脂を挙げることができる。
は、上記i)に包含される、ポリフェノ−ル化合物とエ
ピクロルヒドリンとの反応により得られる防食性に優れ
たポリエポキシド樹脂のエポキシ基にカチオン化剤を反
応せしめて得られる樹脂を挙げることができる。
【0015】該ポリエポキシド樹脂は、エポキシ基を1
分子中に2個以上有する化合物であり、特に少なくとも
200、好ましくは400〜4,000、さらに好まし
くは800〜2,000の範囲内の数平均分子量を有す
るものが適している。そのようなポリエポキシド樹脂と
してはそれ自体既知のものを使用することができ、例え
ば、ポリフェノ−ル化合物をアルカリの存在下にエピク
ロルヒドリンと反応させることによって製造することが
できる、ポリフェノ−ル化合物のポリグリシジルエ−テ
ルが包含される。ここで使用しうるポリフェノ−ル化合
物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2,2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イ
ソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−
フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシ
ブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ
(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタ
ン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,
4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノ−ルノ
ボラック、クレゾ−ルノボラックなどが挙げられる。
分子中に2個以上有する化合物であり、特に少なくとも
200、好ましくは400〜4,000、さらに好まし
くは800〜2,000の範囲内の数平均分子量を有す
るものが適している。そのようなポリエポキシド樹脂と
してはそれ自体既知のものを使用することができ、例え
ば、ポリフェノ−ル化合物をアルカリの存在下にエピク
ロルヒドリンと反応させることによって製造することが
できる、ポリフェノ−ル化合物のポリグリシジルエ−テ
ルが包含される。ここで使用しうるポリフェノ−ル化合
物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2,2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イ
ソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−
フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシ
ブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ
(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタ
ン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,
4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノ−ルノ
ボラック、クレゾ−ルノボラックなどが挙げられる。
【0016】これらのポリエポキシド樹脂の中で、基体
樹脂(a−1)の製造に特に適当なものは、数平均分子
量が少なくとも約380、好適には約800〜約2,0
00、及びエポキシ当量が190〜2,000、好適に
は400〜1,000のポリフェノ−ル化合物のポリグ
リシジルエ−テルである。このものはポリオ−ル、ポリ
エ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリア
ミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネ−ト化合
物などと部分的に反応させて変性されていてもよく、さ
らに、ε−カプロラクトン、アクリルモノマ−などがグ
ラフト重合されていてもよい。
樹脂(a−1)の製造に特に適当なものは、数平均分子
量が少なくとも約380、好適には約800〜約2,0
00、及びエポキシ当量が190〜2,000、好適に
は400〜1,000のポリフェノ−ル化合物のポリグ
リシジルエ−テルである。このものはポリオ−ル、ポリ
エ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリア
ミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネ−ト化合
物などと部分的に反応させて変性されていてもよく、さ
らに、ε−カプロラクトン、アクリルモノマ−などがグ
ラフト重合されていてもよい。
【0017】基体樹脂(a−1)に包含される上記i)
の反応生成物は、上記のポリフェノ−ル化合物とエピク
ロルヒドリンとの反応により得られるポリエポキシド樹
脂のエポキシ基にカチオン化剤を反応せしめて得られる
ものであり、カチオン化剤はポリエポキシド樹脂のエポ
キシ基の殆どもしくはすべてと反応することが好まし
い。
の反応生成物は、上記のポリフェノ−ル化合物とエピク
ロルヒドリンとの反応により得られるポリエポキシド樹
脂のエポキシ基にカチオン化剤を反応せしめて得られる
ものであり、カチオン化剤はポリエポキシド樹脂のエポ
キシ基の殆どもしくはすべてと反応することが好まし
い。
【0018】カチオン化剤としては、例えば、第1級ア
ミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどの
アミン化合物が挙げられ、これをそれ自体既知の方法で
ポリエポキシド樹脂のエポキシ基と反応させて、樹脂中
に第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム塩基などのカチオン性基を導入することにより水酸基
とカチオン性基を有する基体樹脂が得られる。
ミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどの
アミン化合物が挙げられ、これをそれ自体既知の方法で
ポリエポキシド樹脂のエポキシ基と反応させて、樹脂中
に第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム塩基などのカチオン性基を導入することにより水酸基
とカチオン性基を有する基体樹脂が得られる。
【0019】カチオン化剤としての第1級アミン化合物
としては、例えばメチルアミン、エチルアミン、n−プ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノ−ルア
ミン、n−プロパノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミ
ン等を挙げることができ、第2級アミン化合物として
は、例えばジエチルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジn
−プロパノ−ルアミン、ジイソプロパノ−ルアミン、N
−メチルエタノ−ルアミン、N−エチルエタノ−ルアミ
ン等を挙げることができ、第3級アミン化合物として
は、例えばトリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン、
N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、N−メチルジエタ
ノ−ルアミン、N,N−ジエチルエタノ−ルアミン、N
−エチルジエタノ−ルアミン等を挙げることができ、そ
してポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルア
ミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピ
ルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミ
ノプロピルアミン等を挙げることができる。
としては、例えばメチルアミン、エチルアミン、n−プ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノ−ルア
ミン、n−プロパノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミ
ン等を挙げることができ、第2級アミン化合物として
は、例えばジエチルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジn
−プロパノ−ルアミン、ジイソプロパノ−ルアミン、N
−メチルエタノ−ルアミン、N−エチルエタノ−ルアミ
ン等を挙げることができ、第3級アミン化合物として
は、例えばトリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン、
N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、N−メチルジエタ
ノ−ルアミン、N,N−ジエチルエタノ−ルアミン、N
−エチルジエタノ−ルアミン等を挙げることができ、そ
してポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルア
ミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピ
ルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミ
ノプロピルアミン等を挙げることができる。
【0020】さらに、アンモニア、ヒドロキシアミン、
ヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン、N−ヒドロ
キシエチルイミダゾリン等の塩基性化合物をカチオン化
剤として用い、これとエポキシ基との反応により形成さ
れる塩基性基を酸でプロトン化してカチオン性基として
もよい。用い得る酸としては、ギ酸、酢酸、グリコ−ル
酸、乳酸などの水溶性有機カルボン酸が好ましい。
ヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン、N−ヒドロ
キシエチルイミダゾリン等の塩基性化合物をカチオン化
剤として用い、これとエポキシ基との反応により形成さ
れる塩基性基を酸でプロトン化してカチオン性基として
もよい。用い得る酸としては、ギ酸、酢酸、グリコ−ル
酸、乳酸などの水溶性有機カルボン酸が好ましい。
【0021】基体樹脂(a−1)中の水酸基としては、
例えば、カチオン化剤としてのアルカノ−ルアミンとの
反応、エポキシ樹脂中に導入されることがあるカプロラ
クトンとの開環反応やポリオ−ルとの反応などにより樹
脂に導入される第1級水酸基;エポキシ樹脂中の2級水
酸基などが挙げられる。これらのうち、アルカノ−ルア
ミンとの反応により導入される第1級水酸基は、ブロッ
クポリイソシアネ−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性
にすぐれているので好ましい。
例えば、カチオン化剤としてのアルカノ−ルアミンとの
反応、エポキシ樹脂中に導入されることがあるカプロラ
クトンとの開環反応やポリオ−ルとの反応などにより樹
脂に導入される第1級水酸基;エポキシ樹脂中の2級水
酸基などが挙げられる。これらのうち、アルカノ−ルア
ミンとの反応により導入される第1級水酸基は、ブロッ
クポリイソシアネ−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性
にすぐれているので好ましい。
【0022】カチオン電着塗料(A)における基体樹脂
(a−1)は、水酸基を、水酸基当量で一般に20〜
5,000、特に100〜1,000mgKOH/gの
範囲内の量で含有していることが好ましく、特に第1級
水酸基当量が200〜1,000mgKOH/gの範囲
内にあるものが好ましい。また、カチオン性基の含有量
は、該基体樹脂を水中に安定に分散するのに必要な最低
限以上であることが好ましく、KOH(mg/g固形
分)(アミン価)換算で一般に3〜200、特に10〜
80の範囲内にあることが好ましい。基体樹脂(a−
1)は遊離のエポキシ基を原則として含んでいないこと
が望ましい。
(a−1)は、水酸基を、水酸基当量で一般に20〜
5,000、特に100〜1,000mgKOH/gの
範囲内の量で含有していることが好ましく、特に第1級
水酸基当量が200〜1,000mgKOH/gの範囲
内にあるものが好ましい。また、カチオン性基の含有量
は、該基体樹脂を水中に安定に分散するのに必要な最低
限以上であることが好ましく、KOH(mg/g固形
分)(アミン価)換算で一般に3〜200、特に10〜
80の範囲内にあることが好ましい。基体樹脂(a−
1)は遊離のエポキシ基を原則として含んでいないこと
が望ましい。
【0023】一方、架橋剤としてのブロックポリイソシ
アネ−ト化合物(a−2)は、ポリイソシアネ−ト化合
物のイソシアネ−ト基のすべてを揮発性の活性水素化合
物(ブロック剤)で封鎖して、常温では不活性としたも
のであり、所定温度以上に加熱するとこのブロック剤が
解離して元のイソシアネ−ト基が再生して、基体樹脂
(a−1)との架橋反応に関与する。
アネ−ト化合物(a−2)は、ポリイソシアネ−ト化合
物のイソシアネ−ト基のすべてを揮発性の活性水素化合
物(ブロック剤)で封鎖して、常温では不活性としたも
のであり、所定温度以上に加熱するとこのブロック剤が
解離して元のイソシアネ−ト基が再生して、基体樹脂
(a−1)との架橋反応に関与する。
【0024】ポリイソシアネ−ト化合物は1分子中に遊
離のイソシアネ−ト基2個以上有する化合物であり、例
えば、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチレン
ジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、
ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト
等の脂肪族ジイソシアネ−ト;イソホロンジイソシアネ
−ト、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−
ト)、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロ
ヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシア
ネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−ト;キシリレンジイソ
シアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメ
タンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−ト、
トルイジンジイソシアネ−ト等の芳香族ジイソシアネ−
ト;これらのポリイソシアネ−ト化合物のウレタン化付
加物、ビユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイ
プ付加物等が挙げられる。
離のイソシアネ−ト基2個以上有する化合物であり、例
えば、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチレン
ジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、
ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト
等の脂肪族ジイソシアネ−ト;イソホロンジイソシアネ
−ト、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−
ト)、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロ
ヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシア
ネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−ト;キシリレンジイソ
シアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメ
タンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−ト、
トルイジンジイソシアネ−ト等の芳香族ジイソシアネ−
ト;これらのポリイソシアネ−ト化合物のウレタン化付
加物、ビユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイ
プ付加物等が挙げられる。
【0025】ブロック剤としては、例えば、フェノ−
ル、クレゾ−ル、キシレノ−ル、p−エチルフェノ−
ル、o−イソプロピルフェノ−ル、p−tert−ブチ
ルフェノ−ル、p−tert−オクチルフェノ−ル、チ
モ−ル、p−ナフト−ル、p−ニトロフェノ−ル、p−
クロロフェノ−ルなどのフェノ−ル系ブロック剤;メタ
ノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミ
ルアルコ−ル、エチレングリコ−ル、エチレングリコ−
ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチル
エ−テル、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジ
エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、プロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テル、メチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、メチルカルビト−ル、ベンジルアルコ−
ル、フェニルセロソルブ、フルフリルアルコ−ル、シク
ロヘキサノ−ル、グリコ−ル酸メチル、グリコ−ル酸ブ
チル、ジアセトンアルコ−ル、乳酸メチル、乳酸エチル
などのアルコ−ル系ブロック剤;アセチルアセトン、マ
ロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル
などの活性メチレン系ブロック剤;ブチルメルカプタ
ン、ヘキシルメルカプタン、チオフェノ−ル、メチルチ
オフェノ−ル、エチルチオフェノ−ル、tert−ドデ
シルメルカプタンなどのメルカプタン系ブロック剤;ア
セトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、ベンズ
アミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミド、
マレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;ジフェニ
ルアミン、キシリジン、ジブチルアミン、フェニルナフ
チルアミン、アニリン、カルバゾ−ルなどのアミン系ブ
ロック剤;イミダゾ−ル、2−エチルイミダゾ−ルなど
のイミダゾ−ル系ブロック剤;尿素、チオ尿素、エチレ
ン尿素などの尿素系ブロック剤;N−フェニルカルバミ
ン酸フェニル、2−オキサゾリドンなどのカルバミン酸
系ブロック剤;エチレンイミン、プロピレンイミンなど
のイミン系ブロック剤;ホルムアミドオキシム、ホルム
アルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシ
ム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系ブロッ
ク剤;重亜硫酸ソ−ダ、重亜硫酸カリなどの亜硫酸系ブ
ロック剤;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、
γ−ブチロラクタム、β−プロピオラクタムなどのラク
タム系ブロック剤などが挙げられる。
ル、クレゾ−ル、キシレノ−ル、p−エチルフェノ−
ル、o−イソプロピルフェノ−ル、p−tert−ブチ
ルフェノ−ル、p−tert−オクチルフェノ−ル、チ
モ−ル、p−ナフト−ル、p−ニトロフェノ−ル、p−
クロロフェノ−ルなどのフェノ−ル系ブロック剤;メタ
ノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、アミ
ルアルコ−ル、エチレングリコ−ル、エチレングリコ−
ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチル
エ−テル、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジ
エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、プロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テル、メチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、メチルカルビト−ル、ベンジルアルコ−
ル、フェニルセロソルブ、フルフリルアルコ−ル、シク
ロヘキサノ−ル、グリコ−ル酸メチル、グリコ−ル酸ブ
チル、ジアセトンアルコ−ル、乳酸メチル、乳酸エチル
などのアルコ−ル系ブロック剤;アセチルアセトン、マ
ロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル
などの活性メチレン系ブロック剤;ブチルメルカプタ
ン、ヘキシルメルカプタン、チオフェノ−ル、メチルチ
オフェノ−ル、エチルチオフェノ−ル、tert−ドデ
シルメルカプタンなどのメルカプタン系ブロック剤;ア
セトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、ベンズ
アミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミド、
マレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;ジフェニ
ルアミン、キシリジン、ジブチルアミン、フェニルナフ
チルアミン、アニリン、カルバゾ−ルなどのアミン系ブ
ロック剤;イミダゾ−ル、2−エチルイミダゾ−ルなど
のイミダゾ−ル系ブロック剤;尿素、チオ尿素、エチレ
ン尿素などの尿素系ブロック剤;N−フェニルカルバミ
ン酸フェニル、2−オキサゾリドンなどのカルバミン酸
系ブロック剤;エチレンイミン、プロピレンイミンなど
のイミン系ブロック剤;ホルムアミドオキシム、ホルム
アルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシ
ム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系ブロッ
ク剤;重亜硫酸ソ−ダ、重亜硫酸カリなどの亜硫酸系ブ
ロック剤;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、
γ−ブチロラクタム、β−プロピオラクタムなどのラク
タム系ブロック剤などが挙げられる。
【0026】ブロックポリイソシアネ−ト化合物(a−
2)を調製するためのポリイソシアネ−ト化合物と活性
水素化合物(ブロック剤)との反応は既知の方法により
行うことができ、得られるブロックポリイソシアネ−ト
化合物は実質的に遊離のイソシアネ−ト基を含有しない
ことが望ましい。
2)を調製するためのポリイソシアネ−ト化合物と活性
水素化合物(ブロック剤)との反応は既知の方法により
行うことができ、得られるブロックポリイソシアネ−ト
化合物は実質的に遊離のイソシアネ−ト基を含有しない
ことが望ましい。
【0027】カチオン電着塗料(A)において、基体樹
脂(a−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物(A
−2)との構成比率は、特に制限はないが、これら両成
分の合計固形分重量に基づいて、前者は40〜90%、
特に50〜80%、後者は60〜10%、特に50〜2
0%の範囲内にあることが好ましい。
脂(a−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物(A
−2)との構成比率は、特に制限はないが、これら両成
分の合計固形分重量に基づいて、前者は40〜90%、
特に50〜80%、後者は60〜10%、特に50〜2
0%の範囲内にあることが好ましい。
【0028】カチオン電着塗料(A)は、基体樹脂(a
−1)中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸な
どの酸性化合物で中和してから、ブロックポリイソシア
ネ−ト化合物(a−2)と共に水に分散混合することに
よって調製することができ、その水分散液のpHは一般
に3〜9、特に5〜7の範囲内にあることが好ましく、
また、樹脂固形分濃度は5〜30重量%の範囲内が適し
ている。
−1)中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸な
どの酸性化合物で中和してから、ブロックポリイソシア
ネ−ト化合物(a−2)と共に水に分散混合することに
よって調製することができ、その水分散液のpHは一般
に3〜9、特に5〜7の範囲内にあることが好ましく、
また、樹脂固形分濃度は5〜30重量%の範囲内が適し
ている。
【0029】カチオン電着塗料(A)には、必要に応じ
て、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、ストロンチウム、
ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、ランタ
ン、タングステン、ビスマス等から選ばれる金属の水酸
化物、酸化物、有機酸塩、無機酸塩のような防錆性を有
する硬化触媒;体質顔料;着色顔料;防錆顔料;沈降防
止剤などを適宜配合することができる。
て、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、ストロンチウム、
ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、ランタ
ン、タングステン、ビスマス等から選ばれる金属の水酸
化物、酸化物、有機酸塩、無機酸塩のような防錆性を有
する硬化触媒;体質顔料;着色顔料;防錆顔料;沈降防
止剤などを適宜配合することができる。
【0030】さらに、カチオン電着塗料(A)には、基
体樹脂(a−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物
(a−2)との架橋反応を促進するために、錫オクトエ
−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、マンガン、コバルト、
鉛、ビスマス錫酸塩、鉛錫酸塩、ジルコニウムオクトエ
−ト、ジンクオクトエ−ト、ジブチル錫−ビス−O−フ
ェニルフェニレン、ジブチル錫−S,S−ジブチルジチ
オ−カ−ボネ−ト、トリフェニルアンチモニ−ジクロラ
イド、ジブチル錫マレエ−ト、ジブチル錫ジアセテ−
ト、ジブチル錫ジラウレ−トメルカプチド、トリエチレ
ンジアミン、ビスマスステアレ−ト、鉛ステアレ−ト、
ジメチル錫ジクロライドなどの硬化触媒を配合すること
ができる。その配合量は、通常、基体樹脂(a−1)と
ブロックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)との合計
100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲内が適
している。
体樹脂(a−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物
(a−2)との架橋反応を促進するために、錫オクトエ
−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、マンガン、コバルト、
鉛、ビスマス錫酸塩、鉛錫酸塩、ジルコニウムオクトエ
−ト、ジンクオクトエ−ト、ジブチル錫−ビス−O−フ
ェニルフェニレン、ジブチル錫−S,S−ジブチルジチ
オ−カ−ボネ−ト、トリフェニルアンチモニ−ジクロラ
イド、ジブチル錫マレエ−ト、ジブチル錫ジアセテ−
ト、ジブチル錫ジラウレ−トメルカプチド、トリエチレ
ンジアミン、ビスマスステアレ−ト、鉛ステアレ−ト、
ジメチル錫ジクロライドなどの硬化触媒を配合すること
ができる。その配合量は、通常、基体樹脂(a−1)と
ブロックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)との合計
100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲内が適
している。
【0031】本発明において、カチオン電着塗料(A)
の塗膜の架橋硬化反応は、上層に隣接する中塗り塗料
(B)の塗膜よりも早く開始することが必要であり、そ
のために、カチオン電着塗料(A)の塗膜の硬化が、中
塗り塗料(B)塗膜に比べてより低温で開始するように
することが好ましい。例えば、カチオン電着塗膜の硬化
が中塗り塗料塗膜に比べて、1〜20℃、特に5〜15
℃低い温度で開始することが好ましい。カチオン電着塗
料(A)の硬化開始が中塗り塗料(B)より遅くなる
と、該両塗膜からなる複層塗膜の仕上がり外観(平滑
性、ツヤ感など)や両塗膜の層間付着性などを改良する
ことが困難になる。
の塗膜の架橋硬化反応は、上層に隣接する中塗り塗料
(B)の塗膜よりも早く開始することが必要であり、そ
のために、カチオン電着塗料(A)の塗膜の硬化が、中
塗り塗料(B)塗膜に比べてより低温で開始するように
することが好ましい。例えば、カチオン電着塗膜の硬化
が中塗り塗料塗膜に比べて、1〜20℃、特に5〜15
℃低い温度で開始することが好ましい。カチオン電着塗
料(A)の硬化開始が中塗り塗料(B)より遅くなる
と、該両塗膜からなる複層塗膜の仕上がり外観(平滑
性、ツヤ感など)や両塗膜の層間付着性などを改良する
ことが困難になる。
【0032】カチオン電着塗料(A)塗膜の架橋硬化反
応の開始時期は、例えば、ポリイソシアネ−ト化合物、
ブロック剤、硬化触媒などの種類や配合量などを適宜選
択することによって容易に制御することができ、加熱を
開始してから架橋硬化開始時期までの「硬化開始時間」
は、約3〜約20分、特に約5〜約15分の範囲内にあ
ることが適している。
応の開始時期は、例えば、ポリイソシアネ−ト化合物、
ブロック剤、硬化触媒などの種類や配合量などを適宜選
択することによって容易に制御することができ、加熱を
開始してから架橋硬化開始時期までの「硬化開始時間」
は、約3〜約20分、特に約5〜約15分の範囲内にあ
ることが適している。
【0033】カチオン電着塗料(A)の塗装は、例え
ば、上記の被塗物をカソ−ド、炭素板をアノ−ドとし、
浴温20〜35℃、電圧100〜400V、電流密度
O.01〜5A、通電時間1〜10分で行うことができ
る。塗装膜厚は硬化塗膜で一般に10〜40μm程度が
好ましい。
ば、上記の被塗物をカソ−ド、炭素板をアノ−ドとし、
浴温20〜35℃、電圧100〜400V、電流密度
O.01〜5A、通電時間1〜10分で行うことができ
る。塗装膜厚は硬化塗膜で一般に10〜40μm程度が
好ましい。
【0034】本発明では、カチオン電着塗料(A)を塗
装し、その塗膜を硬化させることなく、その未硬化塗面
に水性中塗り塗料(B)を塗装する。その際、カチオン
電着塗料(A)の塗膜は、室温で放置してからその上に
水性中塗り(B)を塗装することもできるが、100℃
以下の温度、例えば約60〜100℃の温度で5〜10
分間程度加熱して塗膜中の水分の一部を除去してから、
好ましくは塗膜中の水分を実質的に除去してから、その
未硬化塗面に水性中塗り塗料(B)を塗装することが望
ましい。
装し、その塗膜を硬化させることなく、その未硬化塗面
に水性中塗り塗料(B)を塗装する。その際、カチオン
電着塗料(A)の塗膜は、室温で放置してからその上に
水性中塗り(B)を塗装することもできるが、100℃
以下の温度、例えば約60〜100℃の温度で5〜10
分間程度加熱して塗膜中の水分の一部を除去してから、
好ましくは塗膜中の水分を実質的に除去してから、その
未硬化塗面に水性中塗り塗料(B)を塗装することが望
ましい。
【0035】水性中塗り塗料(B):本発明において使
用する中塗り塗料は、硬化剤としてブロックポリイソシ
アネ−ト化合物を含有する水性塗料であって、具体的に
は、水酸基などのイソシアネ−ト基と架橋反応しうる官
能基および樹脂を水溶化もしくは水分散化するのに有用
なカルボキシル基などの親水性基を有する基体樹脂(b
−1)およびブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)を含有し、これらを水に混合分散せしめてなる塗料
である。
用する中塗り塗料は、硬化剤としてブロックポリイソシ
アネ−ト化合物を含有する水性塗料であって、具体的に
は、水酸基などのイソシアネ−ト基と架橋反応しうる官
能基および樹脂を水溶化もしくは水分散化するのに有用
なカルボキシル基などの親水性基を有する基体樹脂(b
−1)およびブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)を含有し、これらを水に混合分散せしめてなる塗料
である。
【0036】基体樹脂(b−1)は、水酸基などのイソ
シアネ−ト基と架橋反応しうる官能基を1分子中に2個
以上と樹脂の水溶化もしくは水分散化するのに必要な量
の親水性基を有する樹脂であり、特に、水酸基およびカ
ルボキシル基を有するポリエステル樹脂やアクリル樹脂
が特に好適である。
シアネ−ト基と架橋反応しうる官能基を1分子中に2個
以上と樹脂の水溶化もしくは水分散化するのに必要な量
の親水性基を有する樹脂であり、特に、水酸基およびカ
ルボキシル基を有するポリエステル樹脂やアクリル樹脂
が特に好適である。
【0037】水酸基含有ポリエステル樹脂は、多塩基酸
と多価アルコ−ルとをエステル化反応させることによっ
て製造することができ、その数平均分子量は1,000
〜50,000、特に2,000〜20,000、水酸
基価は20〜200mgKOH/g、特に50〜150
mgKOH/g、そして酸価は1〜100mgKOH/
g、特に10〜70mgKOH/gの範囲内にあること
が好ましい。
と多価アルコ−ルとをエステル化反応させることによっ
て製造することができ、その数平均分子量は1,000
〜50,000、特に2,000〜20,000、水酸
基価は20〜200mgKOH/g、特に50〜150
mgKOH/g、そして酸価は1〜100mgKOH/
g、特に10〜70mgKOH/gの範囲内にあること
が好ましい。
【0038】多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれら
の無水物などが挙げられる。多価アルコ−ルは1分子中
に2個以上の水酸基を有する化合物であり、例えばエチ
レングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジエチレング
リコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキサンジオ−ル、ジ
エチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ネオペ
ンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、トリエチ
レングリコ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、
トリメチロ−ルプロパンおよびペンタエリスリト−ルな
どが挙げられる。
シル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれら
の無水物などが挙げられる。多価アルコ−ルは1分子中
に2個以上の水酸基を有する化合物であり、例えばエチ
レングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジエチレング
リコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキサンジオ−ル、ジ
エチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ネオペ
ンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、トリエチ
レングリコ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、
トリメチロ−ルプロパンおよびペンタエリスリト−ルな
どが挙げられる。
【0039】ポリエステル樹脂への水酸基の導入は、ポ
リエステル樹脂の製造に際し、多価アルコール成分とし
てグリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ル
プロパン、ペンタエリスリト−ルなどの3価以上のアル
コ−ルを2価アルコ−ルと併用することによって行なう
ことができる。また、カルボキシル基は、得られる水酸
基を有するポリエステル樹脂の該水酸基の一部に上記の
如き多塩基酸をハ−フエステル化反応させることにより
導入することができる。
リエステル樹脂の製造に際し、多価アルコール成分とし
てグリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ル
プロパン、ペンタエリスリト−ルなどの3価以上のアル
コ−ルを2価アルコ−ルと併用することによって行なう
ことができる。また、カルボキシル基は、得られる水酸
基を有するポリエステル樹脂の該水酸基の一部に上記の
如き多塩基酸をハ−フエステル化反応させることにより
導入することができる。
【0040】水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基含有単
量体およびアクリル系単量体、カルボキシル基含有単量
体および必要に応じてその他の単量体成分を用い通常の
条件で共重合(例えば、溶液重合、エマルジョン重合)
せしめることによって製造することができ、その数平均
分子量は1,000〜50,000、特に2,000〜
20,000、水酸基価は20〜200mgKOH/
g、特に50〜150mgKOH/g、そして酸価は1
〜100mgKOH/g、特に10〜70mgKOH/
gの範囲内にあることが好ましい。
量体およびアクリル系単量体、カルボキシル基含有単量
体および必要に応じてその他の単量体成分を用い通常の
条件で共重合(例えば、溶液重合、エマルジョン重合)
せしめることによって製造することができ、その数平均
分子量は1,000〜50,000、特に2,000〜
20,000、水酸基価は20〜200mgKOH/
g、特に50〜150mgKOH/g、そして酸価は1
〜100mgKOH/g、特に10〜70mgKOH/
gの範囲内にあることが好ましい。
【0041】水酸基含有単量体は、1分子中に水酸基お
よび重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物
であり、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレ−トなどの炭素数2〜20
のグリコ−ルと(メタ)アクリル酸のC2−C20ヒドロ
キシアルキルエステルなどが挙げられる。また、アクリ
ル系単量体には(メタ)アクリル酸のC1−C22アルキ
ルエステルが包含され、例えばメチル(メタ)アクリレ
−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)
アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、ヘキシル
(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−
ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレ−トなどが挙げられる。
よび重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物
であり、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレ−トなどの炭素数2〜20
のグリコ−ルと(メタ)アクリル酸のC2−C20ヒドロ
キシアルキルエステルなどが挙げられる。また、アクリ
ル系単量体には(メタ)アクリル酸のC1−C22アルキ
ルエステルが包含され、例えばメチル(メタ)アクリレ
−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)
アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、ヘキシル
(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−
ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレ−トなどが挙げられる。
【0042】カルボキシル基含有単量体は、1分子中に
カルボキシル基および重合性不飽和結合をそれぞれ1個
以上有する化合物であり、例えばアクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸
およびこれらの無水物やハ−フエステル化物などが挙げ
られる。
カルボキシル基および重合性不飽和結合をそれぞれ1個
以上有する化合物であり、例えばアクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸
およびこれらの無水物やハ−フエステル化物などが挙げ
られる。
【0043】その他の重合性単量体は、上記の水酸基含
有単量体、アクリル系単量体およびカルボキシル基含有
単量体と共重合可能なこれら単量体以外の単量体であ
り、例えば、メトキシブチルアクリレ−ト、メトキシブ
チルメタクリレ−ト、メトキシエチルアクリレ−ト、メ
トキシエチルメタクリレ−トなどの(メタ)アクリル酸
のC2−C18アルコキシアルキルエステル;N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレ−ト、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエ
チルアクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタ
クリレ−ト、N−t−ブチルアミノエチルアクリレ−
ト、N−t−ブチルアミノエチルメタクリレ−ト、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリレ−ト、N,N−ジ
メチルアミノプロピルメタクリレ−トなどの(メタ)ア
クリル酸のN,N−ジアルキルアミノアルキルエステ
ル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチ
ルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−
ブチルアクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、
N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルメタクリル
アミドなどのアクリルアミド系単量体;グリシジルアク
リレ−ト、グリシジルメタクリレ−トなどのグリシジル
基含有単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエンなどのビニル芳香族化合物;アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどが挙げられる。
有単量体、アクリル系単量体およびカルボキシル基含有
単量体と共重合可能なこれら単量体以外の単量体であ
り、例えば、メトキシブチルアクリレ−ト、メトキシブ
チルメタクリレ−ト、メトキシエチルアクリレ−ト、メ
トキシエチルメタクリレ−トなどの(メタ)アクリル酸
のC2−C18アルコキシアルキルエステル;N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレ−ト、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエ
チルアクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタ
クリレ−ト、N−t−ブチルアミノエチルアクリレ−
ト、N−t−ブチルアミノエチルメタクリレ−ト、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリレ−ト、N,N−ジ
メチルアミノプロピルメタクリレ−トなどの(メタ)ア
クリル酸のN,N−ジアルキルアミノアルキルエステ
ル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチ
ルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−
ブチルアクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、
N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルメタクリル
アミドなどのアクリルアミド系単量体;グリシジルアク
リレ−ト、グリシジルメタクリレ−トなどのグリシジル
基含有単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエンなどのビニル芳香族化合物;アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどが挙げられる。
【0044】ブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)は基体樹脂(b−1)の架橋剤であって、前記カチ
オン電着塗料(A)における架橋剤として説明したブロ
ックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)が同様に使用
できる。
2)は基体樹脂(b−1)の架橋剤であって、前記カチ
オン電着塗料(A)における架橋剤として説明したブロ
ックポリイソシアネ−ト化合物(a−2)が同様に使用
できる。
【0045】水性中塗り塗料(B)において、基体樹脂
(b−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)との構成比率は、特に制限はないが、これら両成分
の合計固形分重量に基づいて、基体樹脂(b−1)は4
0〜90%、特に50〜80%、ブロックポリイソシア
ネ−ト化合物(b−2)は60〜10%、特に50〜2
0%の範囲内にあることが好ましい。
(b−1)とブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)との構成比率は、特に制限はないが、これら両成分
の合計固形分重量に基づいて、基体樹脂(b−1)は4
0〜90%、特に50〜80%、ブロックポリイソシア
ネ−ト化合物(b−2)は60〜10%、特に50〜2
0%の範囲内にあることが好ましい。
【0046】水性中塗り塗料(B)は、基体樹脂(b−
1)およびブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)以外に、さらに、これら両成分間の架橋反応を促進
するため硬化触媒、体質顔料、着色顔料、表面調整剤を
含有することができる。このうち硬化触媒としては、上
記カチオン電着塗料(A)について例示したものが同様
に使用でき、その配合量は、通常、基体樹脂(b−1)
とブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−2)との合
計100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲内が
適している。
1)およびブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−
2)以外に、さらに、これら両成分間の架橋反応を促進
するため硬化触媒、体質顔料、着色顔料、表面調整剤を
含有することができる。このうち硬化触媒としては、上
記カチオン電着塗料(A)について例示したものが同様
に使用でき、その配合量は、通常、基体樹脂(b−1)
とブロックポリイソシアネ−ト化合物(b−2)との合
計100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲内が
適している。
【0047】水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開
始時期は、その下層に隣接するカチオン電着塗料(A)
の塗膜に比べて遅く、具体的には、カチオン電着塗料
(A)の塗膜の硬化開始時期より、約0.5〜約10分
遅れて架橋硬化が開始することが好ましい。つまり、カ
チオン電着塗料(A)の塗膜の架橋硬化が開始し、それ
から約0.5〜約10分を経過してから水性中塗り塗料
(B)塗膜の架橋硬化が開始することが好ましい。特
に、水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開始時期
は、加熱を開始してから約3.5〜約30分、特に約
5.5〜約25分以内であることが好ましい。
始時期は、その下層に隣接するカチオン電着塗料(A)
の塗膜に比べて遅く、具体的には、カチオン電着塗料
(A)の塗膜の硬化開始時期より、約0.5〜約10分
遅れて架橋硬化が開始することが好ましい。つまり、カ
チオン電着塗料(A)の塗膜の架橋硬化が開始し、それ
から約0.5〜約10分を経過してから水性中塗り塗料
(B)塗膜の架橋硬化が開始することが好ましい。特
に、水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開始時期
は、加熱を開始してから約3.5〜約30分、特に約
5.5〜約25分以内であることが好ましい。
【0048】水性中塗り塗料(B)の塗膜の架橋硬化開
始時期は、例えば、ポリイソシアネ−ト化合物、ブロッ
ク剤、硬化触媒などの種類や配合量などを適宜選択する
ことによって容易に制御することができる。
始時期は、例えば、ポリイソシアネ−ト化合物、ブロッ
ク剤、硬化触媒などの種類や配合量などを適宜選択する
ことによって容易に制御することができる。
【0049】水性中塗り塗料(B)は、上記した各成分
を水中に均一に混合分散せしめることによって得られ、
塗装時の固形分濃度は20〜70重量%の範囲内にある
ことが好ましい。水性中塗り塗料(B)の塗装は、例え
ば静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−などによ
って行うことができ、その膜厚は硬化塗膜に基いて約5
〜約80μm、特に約15〜約35μmの範囲内が適し
ている。
を水中に均一に混合分散せしめることによって得られ、
塗装時の固形分濃度は20〜70重量%の範囲内にある
ことが好ましい。水性中塗り塗料(B)の塗装は、例え
ば静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−などによ
って行うことができ、その膜厚は硬化塗膜に基いて約5
〜約80μm、特に約15〜約35μmの範囲内が適し
ている。
【0050】カチオン電着塗料(A)の塗膜および水性
中塗り塗料(B)の塗膜の両塗膜を架橋硬化させるため
の加熱温度は、該両塗膜に含まれるブロックポリイソシ
アネ−ト化合部の解離温度以上であるが、通常、約13
0〜約180℃が適しており、該温度で約10〜約40
分加熱することにより塗膜を硬化させることができる。
カチオン電着塗料(A)および水性中塗り塗料(B)か
らなる複層塗膜は、仕上り外観(平滑性およびツヤ感な
ど)にすぐれており、しかも両塗膜の層間付着性も著し
くすぐれている。
中塗り塗料(B)の塗膜の両塗膜を架橋硬化させるため
の加熱温度は、該両塗膜に含まれるブロックポリイソシ
アネ−ト化合部の解離温度以上であるが、通常、約13
0〜約180℃が適しており、該温度で約10〜約40
分加熱することにより塗膜を硬化させることができる。
カチオン電着塗料(A)および水性中塗り塗料(B)か
らなる複層塗膜は、仕上り外観(平滑性およびツヤ感な
ど)にすぐれており、しかも両塗膜の層間付着性も著し
くすぐれている。
【0051】着色上塗り塗料(C):本発明に従い硬化
した中塗り塗膜面に塗装される着色上塗り塗料(C)
は、下地隠蔽性にすぐれた着色上塗塗膜を形成する塗料
である。
した中塗り塗膜面に塗装される着色上塗り塗料(C)
は、下地隠蔽性にすぐれた着色上塗塗膜を形成する塗料
である。
【0052】着色上塗り塗料(C)としては、特に、膜
厚30μm(硬化塗膜として)の単独塗膜における波長
400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ましく
は3%以下になるように着色顔料を配合してなる下地隠
蔽性にすぐれた液状塗料が適している。
厚30μm(硬化塗膜として)の単独塗膜における波長
400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ましく
は3%以下になるように着色顔料を配合してなる下地隠
蔽性にすぐれた液状塗料が適している。
【0053】光線透過率は、上塗り塗料(C)を平滑な
ガラス板に硬化塗膜で30μmになるように塗装し所定
の条件で加熱硬化し、60〜70℃の温水に浸漬してそ
の塗膜を剥離し、室温で乾燥した遊離塗膜を試料とし
て、自記分光光度計(日立製作所製、EPS−3T型)
を用いて400〜700nmの波長で測定したときの分
光透過率である。測定する波長(400〜700nm)
により同一試料で透過率に差が生じるときは最大数値
(最大透過率)を採用して光線透過率とする。
ガラス板に硬化塗膜で30μmになるように塗装し所定
の条件で加熱硬化し、60〜70℃の温水に浸漬してそ
の塗膜を剥離し、室温で乾燥した遊離塗膜を試料とし
て、自記分光光度計(日立製作所製、EPS−3T型)
を用いて400〜700nmの波長で測定したときの分
光透過率である。測定する波長(400〜700nm)
により同一試料で透過率に差が生じるときは最大数値
(最大透過率)を採用して光線透過率とする。
【0054】着色上塗り塗料(C)の単独塗膜の波長4
00〜700nmの光線透過率が5%より大きくなる
と、一般に得られた複層塗膜の美粧性が低下する。
00〜700nmの光線透過率が5%より大きくなる
と、一般に得られた複層塗膜の美粧性が低下する。
【0055】着色上塗り塗料(C)は、光線透過率が上
記範囲内にある下地隠蔽性にすぐれた着色塗膜を形成す
る液状塗料であれば、その組成などは特に限定されず、
それ自体既知の各種のソリッドカラ−塗料またはメタリ
ック塗料などを使用することができる。
記範囲内にある下地隠蔽性にすぐれた着色塗膜を形成す
る液状塗料であれば、その組成などは特に限定されず、
それ自体既知の各種のソリッドカラ−塗料またはメタリ
ック塗料などを使用することができる。
【0056】本発明においては、着色上塗り塗料(C)
として、特に、酸価が5〜100mgKOH/gである
カルボキシル基含有樹脂の中和物および架橋剤を必須成
分として含有する下地隠蔽性にすぐれた有機溶剤系熱硬
化性着色塗料(C−1)、および下地隠蔽性にすぐれた
水系熱硬化性着色塗料(C−2)などを使用することが
好ましい。
として、特に、酸価が5〜100mgKOH/gである
カルボキシル基含有樹脂の中和物および架橋剤を必須成
分として含有する下地隠蔽性にすぐれた有機溶剤系熱硬
化性着色塗料(C−1)、および下地隠蔽性にすぐれた
水系熱硬化性着色塗料(C−2)などを使用することが
好ましい。
【0057】着色塗料(C−1)は、酸価が5〜100
mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂の中和
物、架橋剤、着色顔料および有機溶剤を含有し、かつ膜
厚30μm(硬化塗膜として)の単独塗膜における波長
400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ましく
は3以下になるように調整された隠蔽性にすぐれた、ソ
リッドカラ−調もしくはメタリック調の有機溶剤系塗料
であることができる。
mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂の中和
物、架橋剤、着色顔料および有機溶剤を含有し、かつ膜
厚30μm(硬化塗膜として)の単独塗膜における波長
400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ましく
は3以下になるように調整された隠蔽性にすぐれた、ソ
リッドカラ−調もしくはメタリック調の有機溶剤系塗料
であることができる。
【0058】酸価が5〜100mgKOH/gであるカ
ルボキシル基含有樹脂としては、例えば、かかる範囲の
酸価を有するカルボキシル基含有ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂などを好適に使用することができる。
ルボキシル基含有樹脂としては、例えば、かかる範囲の
酸価を有するカルボキシル基含有ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂などを好適に使用することができる。
【0059】カルボキシル基含有ビニル樹脂としては、
少なくともカルボキシル基含有不飽和単量体を、さらに
必要に応じてアクリル系不飽和単量体、水酸基含有不飽
和単量体、その他の不飽和単量体と共にそれ自体既知の
方法で(共)重合することにより得られる樹脂が挙げら
れる。
少なくともカルボキシル基含有不飽和単量体を、さらに
必要に応じてアクリル系不飽和単量体、水酸基含有不飽
和単量体、その他の不飽和単量体と共にそれ自体既知の
方法で(共)重合することにより得られる樹脂が挙げら
れる。
【0060】カルボキシル基含有不飽和単量体は、1分
子中にカルボキシル基および重合性不飽和基をそれぞれ
1個以上有する化合物であり、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸などが
挙げられる。
子中にカルボキシル基および重合性不飽和基をそれぞれ
1個以上有する化合物であり、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸などが
挙げられる。
【0061】アクリル系不飽和単量体には、(メタ)ア
クリル酸のC1−C24アルキルエステルが包含され、具
体的には、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
クリル酸のC1−C24アルキルエステルが包含され、具
体的には、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
【0062】水酸基含有不飽和単量体は、1分子中に水
酸基および重合性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化
合物であり、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの
(メタ)アクリル酸のC2−C12ヒドロキシアルキルエ
ステルが挙げられる。
酸基および重合性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化
合物であり、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの
(メタ)アクリル酸のC2−C12ヒドロキシアルキルエ
ステルが挙げられる。
【0063】その他の不飽和単量体は、上記のカルボキ
シル基含有不飽和単量体、アクリル系不飽和単量体およ
び水酸基含有不飽和単量体以外の重合性不飽和単量体で
あって、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロ−ル
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリル
アミドなどの官能性(メタ)アクリルアミド;(メタ)
アクリル酸グリシジル、グリシジル(メタ)アクリルア
ミド、アリルグリシジルエ−テルなどのグリシジル基含
有ビニル単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエンなどのビニル芳香族化合物;プロピオン酸ビ
ニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ビニル
ピバレ−ト、ベオバモノマ−(シェル化学社製、商品
名)などが挙げられる。
シル基含有不飽和単量体、アクリル系不飽和単量体およ
び水酸基含有不飽和単量体以外の重合性不飽和単量体で
あって、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロ−ル
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリル
アミドなどの官能性(メタ)アクリルアミド;(メタ)
アクリル酸グリシジル、グリシジル(メタ)アクリルア
ミド、アリルグリシジルエ−テルなどのグリシジル基含
有ビニル単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエンなどのビニル芳香族化合物;プロピオン酸ビ
ニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ビニル
ピバレ−ト、ベオバモノマ−(シェル化学社製、商品
名)などが挙げられる。
【0064】上記のカルボキシル基含有ビニル樹脂は、
5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜50mg
KOH/g、より好ましくは30〜50mgKOH/g
の範囲内の酸価を有することが好ましく、さらに、水酸
基価は10〜200mgKOH/g、特に25〜70m
gKOH/g、そして数平均分子量は約2,000〜
1,000,000、特に約3,000〜100,00
0の範囲内にあることが好ましい。
5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜50mg
KOH/g、より好ましくは30〜50mgKOH/g
の範囲内の酸価を有することが好ましく、さらに、水酸
基価は10〜200mgKOH/g、特に25〜70m
gKOH/g、そして数平均分子量は約2,000〜
1,000,000、特に約3,000〜100,00
0の範囲内にあることが好ましい。
【0065】カルボキシル基含有ポリエステル樹脂は、
多塩基酸および多価アルコ−ルを使用し、さらに必要に
応じて一塩基酸などを併用し、それらをエステル化反応
せしめることにより製造することができる。
多塩基酸および多価アルコ−ルを使用し、さらに必要に
応じて一塩基酸などを併用し、それらをエステル化反応
せしめることにより製造することができる。
【0066】多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの無水物
などが挙げられる。多価アルコ−ルは1分子中に2個以
上の水酸基を有する化合物であり、例えばエチレングリ
コ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−
ル、ブタンジオ−ル、ペンタンジオ−ル、2,2−ジメ
チルプロパンジオ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルプ
ロパン、ペンタエリスリト−ルなどが挙げられる。さら
に、一塩基酸として安息香酸、t−ブチル安息香酸など
が挙げられる。また、ひまし油、桐油、サフラワ−油、
大豆油、アマニ油、ト−ル油、ヤシ油およびこれらの脂
肪酸などの油成分も併用することができる。
シル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの無水物
などが挙げられる。多価アルコ−ルは1分子中に2個以
上の水酸基を有する化合物であり、例えばエチレングリ
コ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−
ル、ブタンジオ−ル、ペンタンジオ−ル、2,2−ジメ
チルプロパンジオ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルプ
ロパン、ペンタエリスリト−ルなどが挙げられる。さら
に、一塩基酸として安息香酸、t−ブチル安息香酸など
が挙げられる。また、ひまし油、桐油、サフラワ−油、
大豆油、アマニ油、ト−ル油、ヤシ油およびこれらの脂
肪酸などの油成分も併用することができる。
【0067】ポリエステル樹脂へのカルボキシル基の導
入は、例えば、ポリエステル樹脂の製に際し、多価アル
コール成分としてグリセリン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの
3価以上のアルコールを2価アルコールと併用すること
によって、水酸基を有するポリエステル樹脂を製造し、
次いで、このポリエステル樹脂の水酸基の少なくとも一
部に上記の如き多塩基酸をハーフエステル化反応させる
ことにより行うことができる。
入は、例えば、ポリエステル樹脂の製に際し、多価アル
コール成分としてグリセリン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの
3価以上のアルコールを2価アルコールと併用すること
によって、水酸基を有するポリエステル樹脂を製造し、
次いで、このポリエステル樹脂の水酸基の少なくとも一
部に上記の如き多塩基酸をハーフエステル化反応させる
ことにより行うことができる。
【0068】カルボキシル基含有ポリエステル樹脂は、
5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜50mg
KOH/g、より好ましくは30〜50mgKOH/g
の範囲内の酸価を有することが好ましく、さらに、水酸
基価は10〜200mgKOH/g、特に25〜70m
gKOH/g、そして数平均分子量は約1,000〜1
00,000、特に約2,000〜500,000の範
囲内にあることが好ましい。
5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜50mg
KOH/g、より好ましくは30〜50mgKOH/g
の範囲内の酸価を有することが好ましく、さらに、水酸
基価は10〜200mgKOH/g、特に25〜70m
gKOH/g、そして数平均分子量は約1,000〜1
00,000、特に約2,000〜500,000の範
囲内にあることが好ましい。
【0069】以上に述べた如き酸価が5〜100mgK
OH/gであるカルボキシル基含有樹脂を中和するため
に使用しうる塩基性物質としては、例えばアンモニア、
メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメ
チルエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタ
ノ−ルアミンなどが挙げられる。これらの中和剤(塩基
性物質)の使用量は樹脂中のカルボキシル基に対して一
般に約0.1〜約2.0当量、好ましくは約0.3〜約
1.2当量の範囲内が適している。
OH/gであるカルボキシル基含有樹脂を中和するため
に使用しうる塩基性物質としては、例えばアンモニア、
メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメ
チルエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタ
ノ−ルアミンなどが挙げられる。これらの中和剤(塩基
性物質)の使用量は樹脂中のカルボキシル基に対して一
般に約0.1〜約2.0当量、好ましくは約0.3〜約
1.2当量の範囲内が適している。
【0070】着色塗料(C−1)で使用される架橋剤
は、上記のカルボン酸樹脂を架橋硬化させるためのもの
であって、アミノ樹脂、ブロックポリイソシアネ−ト化
合物などを使用することができる。
は、上記のカルボン酸樹脂を架橋硬化させるためのもの
であって、アミノ樹脂、ブロックポリイソシアネ−ト化
合物などを使用することができる。
【0071】アミノ樹脂としては、例えばメラミン、ベ
ンゾグアナミン、尿素、ジシアンジアミドなどから選ば
れる1種以上の化合物とホルムアルデヒドとの縮合反応
生成物(メチロ−ル化物)、またはこの縮合反応生成物
と炭素数1〜8の一価アルコ−ルとのエ−テル化物など
が包含される。特に、メラミンとホルムアルデヒドとの
縮合反応生成物(メチロ−ル化メラミン)、およびこの
縮合反応生成物に炭素数1〜8の一価アルコ−ルとのエ
−テル化物(アルキルエーテル化メチロールメラミン)
が好適である。
ンゾグアナミン、尿素、ジシアンジアミドなどから選ば
れる1種以上の化合物とホルムアルデヒドとの縮合反応
生成物(メチロ−ル化物)、またはこの縮合反応生成物
と炭素数1〜8の一価アルコ−ルとのエ−テル化物など
が包含される。特に、メラミンとホルムアルデヒドとの
縮合反応生成物(メチロ−ル化メラミン)、およびこの
縮合反応生成物に炭素数1〜8の一価アルコ−ルとのエ
−テル化物(アルキルエーテル化メチロールメラミン)
が好適である。
【0072】また、ブロックポリイソシアネ−ト化合物
としては、前記カチオン電着塗料(A)において架橋剤
として説明したブロックポリイソシアネ−ト化合物(a
−2)を同様に使用することができる。
としては、前記カチオン電着塗料(A)において架橋剤
として説明したブロックポリイソシアネ−ト化合物(a
−2)を同様に使用することができる。
【0073】着色塗料(C−1)において、カルボキシ
ル基含有樹脂と架橋剤との構成比率は、これら両成分の
合計固形分を基準にして、カルボキシル基含有樹脂は約
50〜約90重量部、好ましくは約60〜約85重量
部、そして架橋剤は約50〜約10重量部、好ましくは
約40〜約15重量部の範囲内とすることができる。
ル基含有樹脂と架橋剤との構成比率は、これら両成分の
合計固形分を基準にして、カルボキシル基含有樹脂は約
50〜約90重量部、好ましくは約60〜約85重量
部、そして架橋剤は約50〜約10重量部、好ましくは
約40〜約15重量部の範囲内とすることができる。
【0074】着色顔料は着色塗料(C−1)の単独塗膜
に下地隠蔽性を与え、かつ形成される複層塗膜に色彩的
美粧性を付与させるためのものであり、その配合量は、
該着色塗料(C−1)の単独塗膜(膜厚30μm、硬化
塗膜として)の波長400〜700nmの光線透過率が
5%以下、好ましくは3%以下の下地隠蔽性を与えるよ
うな量とすることができる。
に下地隠蔽性を与え、かつ形成される複層塗膜に色彩的
美粧性を付与させるためのものであり、その配合量は、
該着色塗料(C−1)の単独塗膜(膜厚30μm、硬化
塗膜として)の波長400〜700nmの光線透過率が
5%以下、好ましくは3%以下の下地隠蔽性を与えるよ
うな量とすることができる。
【0075】着色顔料としては、既知のソリッドカラ−
顔料、メタリック顔料などを使用することができ、具体
的には、例えば二酸化チタン、カ−ボンブラック、フタ
ロシアニンブル−、フタロシアニングリ−ン、カルバゾ
−ルバイオレット、アントラピリジン、アゾオレンジ、
フラバンスロンイエロ−、イソインドリンイエロ−、ア
ゾイエロ−、インダスレンブル−、ジブロムアンザスロ
ンレッド、ペリレンレッド、アゾレッド、アンスラキノ
ンレッド、キナクリドンレッドなどのソリッドカラ−顔
料;アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、亜鉛粉、りん
化鉄、雲母状酸化鉄粉、雲母粉、金属酸化物被覆雲母粉
などのメタリック顔料などが挙げられるが、これらのみ
に限定されるものではない。これらの着色顔料は目的と
する色調に応じて適宜組み合わせて使用することができ
る。
顔料、メタリック顔料などを使用することができ、具体
的には、例えば二酸化チタン、カ−ボンブラック、フタ
ロシアニンブル−、フタロシアニングリ−ン、カルバゾ
−ルバイオレット、アントラピリジン、アゾオレンジ、
フラバンスロンイエロ−、イソインドリンイエロ−、ア
ゾイエロ−、インダスレンブル−、ジブロムアンザスロ
ンレッド、ペリレンレッド、アゾレッド、アンスラキノ
ンレッド、キナクリドンレッドなどのソリッドカラ−顔
料;アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、亜鉛粉、りん
化鉄、雲母状酸化鉄粉、雲母粉、金属酸化物被覆雲母粉
などのメタリック顔料などが挙げられるが、これらのみ
に限定されるものではない。これらの着色顔料は目的と
する色調に応じて適宜組み合わせて使用することができ
る。
【0076】着色塗料(C−1)における有機溶剤とし
ては、通常の塗料用の既知のものを使用することがで
き、例えば、エステル系溶剤、エ−テル系溶剤、アルコ
−ル系溶剤、アミド系溶剤、ケトン系溶剤、脂肪族炭化
水素系溶剤、肪環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系
溶剤などが挙げられ、これらから選ばれる1種もしくは
2種以上の混合物を使用することができる。特にこのう
ち、酢酸エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸
ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸ジエチ
レングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジオキサン、エチ
レングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−
ルモノエチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノブチル
エ−テル、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、
ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモ
ノブチルエ−テル、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、アリルアルコ−ル、n−プロピルアルコ−ル、イソ
プロピルアルコ−ル、第3ブチルアルコ−ル、エチレン
グリコ−ル、1,2−プロピレングリコ−ルおよびその
モノエ−テル化物、1,3−ブチレングリコ−ル、2,
3−ブチレングリコ−ル、ヘキシレングリコ−ル、ヘキ
サンジオ−ル、ジプロピレングリコ−ルおよびそのモノ
エ−テル化物、アセトン、ジアセトンアルコ−ルなどの
ような親水性有機溶剤、殊に20℃において水100重
量部あたり50重量部以上溶解する親水性有機溶剤を、
有機溶剤の少なくとも一部として用いることが好まし
い。その際の親水性有機溶剤の比率は、塗装時の着色塗
料(C−1)に含まれる有機溶剤の合計量に基いて、2
0重量%以上、特に40〜100重量%であることが望
ましい。
ては、通常の塗料用の既知のものを使用することがで
き、例えば、エステル系溶剤、エ−テル系溶剤、アルコ
−ル系溶剤、アミド系溶剤、ケトン系溶剤、脂肪族炭化
水素系溶剤、肪環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系
溶剤などが挙げられ、これらから選ばれる1種もしくは
2種以上の混合物を使用することができる。特にこのう
ち、酢酸エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸
ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸ジエチ
レングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジオキサン、エチ
レングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−
ルモノエチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノブチル
エ−テル、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、
ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモ
ノブチルエ−テル、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−
ル、アリルアルコ−ル、n−プロピルアルコ−ル、イソ
プロピルアルコ−ル、第3ブチルアルコ−ル、エチレン
グリコ−ル、1,2−プロピレングリコ−ルおよびその
モノエ−テル化物、1,3−ブチレングリコ−ル、2,
3−ブチレングリコ−ル、ヘキシレングリコ−ル、ヘキ
サンジオ−ル、ジプロピレングリコ−ルおよびそのモノ
エ−テル化物、アセトン、ジアセトンアルコ−ルなどの
ような親水性有機溶剤、殊に20℃において水100重
量部あたり50重量部以上溶解する親水性有機溶剤を、
有機溶剤の少なくとも一部として用いることが好まし
い。その際の親水性有機溶剤の比率は、塗装時の着色塗
料(C−1)に含まれる有機溶剤の合計量に基いて、2
0重量%以上、特に40〜100重量%であることが望
ましい。
【0077】着色上塗り塗料(C−1)は、以上に述べ
たカルボキシル基含有樹脂の中和物、架橋剤、着色顔料
および有機溶剤を常法に従い分散することにより調製す
ることができ、さらに必要に応じて、体質顔料、染料な
どを配合することもできる。
たカルボキシル基含有樹脂の中和物、架橋剤、着色顔料
および有機溶剤を常法に従い分散することにより調製す
ることができ、さらに必要に応じて、体質顔料、染料な
どを配合することもできる。
【0078】適宜配合しうる体質顔料としては、例えば
バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、石膏、
クレ−、シリカ、ホワイトカ−ボン、珪藻土、タルク、
炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、サチン白などが
挙げられ、また、染料としては耐光性および水や有機溶
剤に対する溶解性などにすぐれたものが好ましく、例え
ばモノアゾ染料、ポリアゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピ
ラゾロンアゾ染料、スチルベンアゾ染料およびチアゾ−
ルアゾ染料のようなアゾ染料;アントラキノン誘導体お
よびアントロン誘導体のようなアントラキノン染料;イ
ンジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体のようなインジゴイ
ド染料;フタロシアニン染料;ジフェニルメタン染料、
トルフェニルメタン染料、キサンテン染料およびアクリ
ジン染料のようなカルボニウム染料;アジン染料、オキ
サジン染料およびチアジン染料のようなキノンイミン染
料;ポリメチン(又はシアニン)染料およびアジメチン
染料のようなメチン染料;キノリン染料;ニトロ染料;
ニトロソ染料;ベンゾキノンおよびナフトキノン染料;
ナフタルイミド染料;ペリノン染料などが挙げられ、こ
れらはそれぞれ単独で1種もしくは2種以上を混合して
使用することができる。
バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、石膏、
クレ−、シリカ、ホワイトカ−ボン、珪藻土、タルク、
炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、サチン白などが
挙げられ、また、染料としては耐光性および水や有機溶
剤に対する溶解性などにすぐれたものが好ましく、例え
ばモノアゾ染料、ポリアゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピ
ラゾロンアゾ染料、スチルベンアゾ染料およびチアゾ−
ルアゾ染料のようなアゾ染料;アントラキノン誘導体お
よびアントロン誘導体のようなアントラキノン染料;イ
ンジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体のようなインジゴイ
ド染料;フタロシアニン染料;ジフェニルメタン染料、
トルフェニルメタン染料、キサンテン染料およびアクリ
ジン染料のようなカルボニウム染料;アジン染料、オキ
サジン染料およびチアジン染料のようなキノンイミン染
料;ポリメチン(又はシアニン)染料およびアジメチン
染料のようなメチン染料;キノリン染料;ニトロ染料;
ニトロソ染料;ベンゾキノンおよびナフトキノン染料;
ナフタルイミド染料;ペリノン染料などが挙げられ、こ
れらはそれぞれ単独で1種もしくは2種以上を混合して
使用することができる。
【0079】着色上塗り塗料(C−1)は、エアスプレ
−塗装機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの
霧化式塗装機により塗装することができ、塗装時におい
て、粘度はフォ−ドカップ#4で15〜60秒、特に1
5〜35秒(20℃)、固形分含有率は10〜80重量
%、特に30〜60重量%の範囲内に調整することが好
ましい。
−塗装機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの
霧化式塗装機により塗装することができ、塗装時におい
て、粘度はフォ−ドカップ#4で15〜60秒、特に1
5〜35秒(20℃)、固形分含有率は10〜80重量
%、特に30〜60重量%の範囲内に調整することが好
ましい。
【0080】他方、水系熱硬化性着色塗料(C−2)
は、基体樹脂、硬化剤および着色顔料を水に溶解もしく
は分散せしめた塗料であり、その単独塗膜の膜厚30μ
m(硬化塗膜として)における波長400〜700nm
の光線透過率が5%以下、好ましくは3%以下になるよ
うに着色顔料が配合してなる隠蔽性にすぐれた、ソリッ
ドカラ−調もしくはメタリック調の熱硬化性水性液状塗
料である。
は、基体樹脂、硬化剤および着色顔料を水に溶解もしく
は分散せしめた塗料であり、その単独塗膜の膜厚30μ
m(硬化塗膜として)における波長400〜700nm
の光線透過率が5%以下、好ましくは3%以下になるよ
うに着色顔料が配合してなる隠蔽性にすぐれた、ソリッ
ドカラ−調もしくはメタリック調の熱硬化性水性液状塗
料である。
【0081】着色塗料(C−2)における基体樹脂とし
ては、水に溶解もしくは分散可能で、水酸基などの架橋
性官能基を有するそれ自体既知の塗料用樹脂を使用する
ことができる。具体的には、水溶性化もしくは水分散化
するのに有用なカルボキシル基などの親水性基および水
酸基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ビニ
ル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの
基体樹脂は、水酸基価が10〜200mgKOH/g、
特に20〜100mgKOH/g、カルボキシル基に基
づく酸価が200mgKOH/g以下、特に10〜10
0mgKOH/g、そして数平均分子量が約1,000
〜約1,000,000、特に約2,000〜約10
0,000の範囲内にあることが好ましい。
ては、水に溶解もしくは分散可能で、水酸基などの架橋
性官能基を有するそれ自体既知の塗料用樹脂を使用する
ことができる。具体的には、水溶性化もしくは水分散化
するのに有用なカルボキシル基などの親水性基および水
酸基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ビニ
ル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの
基体樹脂は、水酸基価が10〜200mgKOH/g、
特に20〜100mgKOH/g、カルボキシル基に基
づく酸価が200mgKOH/g以下、特に10〜10
0mgKOH/g、そして数平均分子量が約1,000
〜約1,000,000、特に約2,000〜約10
0,000の範囲内にあることが好ましい。
【0082】カルボキシル基および水酸基を含有するア
クリル樹脂およびビニル樹脂は、カルボキシル基含有不
飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体、アクリル系不飽
和単量体およびその他の不飽和単量体などを用いて通常
の方法で共重合することによって調製することができ
る。これらの単量体としては上記着色塗料(C−1)に
おける基体樹脂の説明で例示してものが同様に使用でき
る。
クリル樹脂およびビニル樹脂は、カルボキシル基含有不
飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体、アクリル系不飽
和単量体およびその他の不飽和単量体などを用いて通常
の方法で共重合することによって調製することができ
る。これらの単量体としては上記着色塗料(C−1)に
おける基体樹脂の説明で例示してものが同様に使用でき
る。
【0083】また、カルボキシル基および水酸基を含有
するポリエステル樹脂は、多塩基酸および多価アルコ−
ルを使用し、さらに必要に応じて一塩基酸などを併用し
てエステル化反応せしめることにより調製することがで
き、これらの成分としては上記着色塗料(C−1)にお
ける基体樹脂の説明で例示してものが同様に使用でき
る。
するポリエステル樹脂は、多塩基酸および多価アルコ−
ルを使用し、さらに必要に応じて一塩基酸などを併用し
てエステル化反応せしめることにより調製することがで
き、これらの成分としては上記着色塗料(C−1)にお
ける基体樹脂の説明で例示してものが同様に使用でき
る。
【0084】さらに基体樹脂として、これらのアクリル
樹脂、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる
1種以上に含まれる水酸基の一部にポリイソシアネ−ト
化合物をウレタン化反応させて高分子量化したものも使
用することができ、これらは水分散性樹脂として適用で
きる。
樹脂、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる
1種以上に含まれる水酸基の一部にポリイソシアネ−ト
化合物をウレタン化反応させて高分子量化したものも使
用することができ、これらは水分散性樹脂として適用で
きる。
【0085】これらの基体樹脂は、それに含まれるカル
ボキシル基を中和することにより水溶性もしくは水分散
性にすることができ、そのために使用しうる塩基性化合
物としては、上記着色塗料(C−1)のカルボキシル基
含有樹脂のカルボキシル基の中和に使用するために例示
した塩基性物質などが適用できる。
ボキシル基を中和することにより水溶性もしくは水分散
性にすることができ、そのために使用しうる塩基性化合
物としては、上記着色塗料(C−1)のカルボキシル基
含有樹脂のカルボキシル基の中和に使用するために例示
した塩基性物質などが適用できる。
【0086】着色塗料(C−2)における硬化剤として
は、該基体樹脂の架橋性官能基(例えば水酸基)と反応
しうるアミノ樹脂やブロックポリイソシアネ−ト化合物
などが好適に使用できる。このうち、アミノ樹脂として
は、上記着色塗料(C−1)について例示したものが同
様に適用できる。また、ブロックポリイソシアネ−ト化
合物は、遊離のイソシアネ−ト基を1分子中に2個以上
有するポリイソシアネ−ト化合物の該イソシアネ−ト基
のすべてをブロック剤で封鎖したものであり、解離温度
(例えば100℃)以上に加熱するとブロック剤が解離
して遊離のイソシアネ−ト基が再生し、基体樹脂の官能
基と架橋反応する。
は、該基体樹脂の架橋性官能基(例えば水酸基)と反応
しうるアミノ樹脂やブロックポリイソシアネ−ト化合物
などが好適に使用できる。このうち、アミノ樹脂として
は、上記着色塗料(C−1)について例示したものが同
様に適用できる。また、ブロックポリイソシアネ−ト化
合物は、遊離のイソシアネ−ト基を1分子中に2個以上
有するポリイソシアネ−ト化合物の該イソシアネ−ト基
のすべてをブロック剤で封鎖したものであり、解離温度
(例えば100℃)以上に加熱するとブロック剤が解離
して遊離のイソシアネ−ト基が再生し、基体樹脂の官能
基と架橋反応する。
【0087】ポリイソシアネ−ト化合物としては、例え
ばトリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレン
ジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;テト
ラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソ
シアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジイ
ソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−
ト、シクロヘキサンジイソシアネ−トおよびシクロペン
タンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;
該ポリイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加物、イ
ソシアヌル環タイプ付加物;およびこれらのポリイソシ
アネ−トと低分子量もしくは高分子量のポリ−ル類とを
イソシアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ
−ト基含有プレポリマ−などが挙げられる。さらに、ブ
ロック剤としては、例えばフェノ−ル類、オキシム類、
ラクタム類、活性メチレン系、アルコ−ル類、酸アミド
系、イミド系、アミン系、イミダゾ−ル系、尿素系、カ
ルバミン酸系、イミン系、メルカプタン類などが挙げら
れる。ポリイソシアネ−ト化合物とブロック剤との反応
は既知の方法で行うことができ、得られるブロックポリ
イソシアネ−ト化合物の分子量は200〜10,000
の範囲内にあることが好ましい。
ばトリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレン
ジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;テト
ラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソ
シアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジイ
ソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−
ト、シクロヘキサンジイソシアネ−トおよびシクロペン
タンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;
該ポリイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加物、イ
ソシアヌル環タイプ付加物;およびこれらのポリイソシ
アネ−トと低分子量もしくは高分子量のポリ−ル類とを
イソシアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ
−ト基含有プレポリマ−などが挙げられる。さらに、ブ
ロック剤としては、例えばフェノ−ル類、オキシム類、
ラクタム類、活性メチレン系、アルコ−ル類、酸アミド
系、イミド系、アミン系、イミダゾ−ル系、尿素系、カ
ルバミン酸系、イミン系、メルカプタン類などが挙げら
れる。ポリイソシアネ−ト化合物とブロック剤との反応
は既知の方法で行うことができ、得られるブロックポリ
イソシアネ−ト化合物の分子量は200〜10,000
の範囲内にあることが好ましい。
【0088】着色塗料(C−2)における基体樹脂と架
橋剤との構成比率は、これら両成分の合計固形分を基準
にして、基体樹脂は約50〜約90重量部、好ましくは
約60〜約85重量部、そして架橋剤は約50〜約10
重量部、好ましくは約40〜約15重量部の範囲内とす
ることができる。
橋剤との構成比率は、これら両成分の合計固形分を基準
にして、基体樹脂は約50〜約90重量部、好ましくは
約60〜約85重量部、そして架橋剤は約50〜約10
重量部、好ましくは約40〜約15重量部の範囲内とす
ることができる。
【0089】着色塗料(C−2)において使用される着
色顔料は、その単独塗膜に下地隠蔽性を与え、かつ本発
明によって形成される複層塗膜に色彩的な美粧性を付与
させるためのものであり、その配合量は、着色塗料(C
−2)の単独塗膜(膜厚30μm、硬化塗膜として)の
波長400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ま
しくは3%以下の下地隠蔽性を与えるような量とするこ
とができる。
色顔料は、その単独塗膜に下地隠蔽性を与え、かつ本発
明によって形成される複層塗膜に色彩的な美粧性を付与
させるためのものであり、その配合量は、着色塗料(C
−2)の単独塗膜(膜厚30μm、硬化塗膜として)の
波長400〜700nmの光線透過率が5%以下、好ま
しくは3%以下の下地隠蔽性を与えるような量とするこ
とができる。
【0090】着色顔料としては、上記の着色塗料(C−
1)について説明したソリッドカラ−顔料、メタリック
顔料などを使用することができる。
1)について説明したソリッドカラ−顔料、メタリック
顔料などを使用することができる。
【0091】着色塗料(C−2)は、以上に述べた基体
樹脂、硬化剤および着色顔料を水に溶解もしくは分散せ
しめることにより調製することができ、さらに必要に応
じて前述の如き体質顔料、染料、などを配合することも
できる。
樹脂、硬化剤および着色顔料を水に溶解もしくは分散せ
しめることにより調製することができ、さらに必要に応
じて前述の如き体質顔料、染料、などを配合することも
できる。
【0092】着色塗料(C−2)は、エアスプレ−塗装
機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの霧化式
塗装機により塗装することができ、塗装時において、粘
度はフォ−ドカップ#4で13〜60秒、特に15〜3
5秒(20℃)、そして固形分含有率は10〜80重量
%、特に30〜60重量%に調整することが好ましい。
機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの霧化式
塗装機により塗装することができ、塗装時において、粘
度はフォ−ドカップ#4で13〜60秒、特に15〜3
5秒(20℃)、そして固形分含有率は10〜80重量
%、特に30〜60重量%に調整することが好ましい。
【0093】本発明においては、被塗物にカチオン電着
塗料(A)を塗装し、その未硬化塗面に水性中塗り塗料
(B)を塗装し、加熱により塗料(A)および(B)の
両塗膜を硬化せしめてなる中塗り塗膜の硬化塗面に、上
記の下地隠蔽性のすぐれた着色上塗り塗料(C)、例え
ば、着色塗料(C−1)または着色塗料(C−2)を、
硬化塗膜で10〜50μm、好ましくは15〜35μm
の膜厚になるように塗装し、室温で放置してから、また
は120℃以下の温度で強制乾燥して塗膜中の有機溶剤
または水などの揮発性成分を実質的に揮散させてからそ
の未硬化の塗面に、透明塗膜形成性水性上塗り塗料
(D)を塗装する。
塗料(A)を塗装し、その未硬化塗面に水性中塗り塗料
(B)を塗装し、加熱により塗料(A)および(B)の
両塗膜を硬化せしめてなる中塗り塗膜の硬化塗面に、上
記の下地隠蔽性のすぐれた着色上塗り塗料(C)、例え
ば、着色塗料(C−1)または着色塗料(C−2)を、
硬化塗膜で10〜50μm、好ましくは15〜35μm
の膜厚になるように塗装し、室温で放置してから、また
は120℃以下の温度で強制乾燥して塗膜中の有機溶剤
または水などの揮発性成分を実質的に揮散させてからそ
の未硬化の塗面に、透明塗膜形成性水性上塗り塗料
(D)を塗装する。
【0094】透明塗膜形成性水性上塗り塗料(D):上
塗り塗料(D)は、以上に述べた着色上塗り塗料(C)
の未硬化の塗面に塗装する無色透明もしくは有色透明の
塗膜を形成する水性塗料であって、該塗膜を透してその
下層の着色上塗り塗料(C)の塗面の色調を目視するこ
とができるものである。
塗り塗料(D)は、以上に述べた着色上塗り塗料(C)
の未硬化の塗面に塗装する無色透明もしくは有色透明の
塗膜を形成する水性塗料であって、該塗膜を透してその
下層の着色上塗り塗料(C)の塗面の色調を目視するこ
とができるものである。
【0095】上塗り塗料(D)としては、基体樹脂およ
び硬化剤を含有し、さらに必要に応じて着色顔料を加
え、これらを水に溶解もしくは分散せしめてなる熱硬化
性塗料である。上塗り塗料(D)において着色顔料は任
意成分であり、着色顔料を含んでいない無色透明塗膜形
成性塗料、着色顔料を配合した有色透明塗膜形成性塗料
などが包含される。
び硬化剤を含有し、さらに必要に応じて着色顔料を加
え、これらを水に溶解もしくは分散せしめてなる熱硬化
性塗料である。上塗り塗料(D)において着色顔料は任
意成分であり、着色顔料を含んでいない無色透明塗膜形
成性塗料、着色顔料を配合した有色透明塗膜形成性塗料
などが包含される。
【0096】このうち、有色透明塗膜形成性塗料として
は、膜厚30μm(硬化塗膜として)における波長40
0〜700nmの光線透過率が5%を越え、好ましくは
10〜90%、より好ましくは20〜80%の範囲内の
透明塗膜を形成するものが好ましく、ソリッドカラ−調
もしくはメタリック調のものが包含される。
は、膜厚30μm(硬化塗膜として)における波長40
0〜700nmの光線透過率が5%を越え、好ましくは
10〜90%、より好ましくは20〜80%の範囲内の
透明塗膜を形成するものが好ましく、ソリッドカラ−調
もしくはメタリック調のものが包含される。
【0097】上塗り塗料(D)の透明塗膜の光線透過率
は、上塗り塗料(D)を平滑なガラス板に硬化塗膜で3
0μmになるように塗装し、所定の条件で加熱硬化して
から60〜70℃の温水に浸漬しその塗膜を剥離して室
温で乾燥した遊離塗膜を試料として、自記分光光度計
(日立製作所製、EPS−3T型)を用いて400〜7
00nmの波長で測定したときの分光透過率である。測
定する波長(400〜700nm)により透過率に差が
生じるときは最大数値(最大透過率)を採用して光線透
過率とする。透過率の数値が大きいほど光を透過しやす
く、透明に近くなる。
は、上塗り塗料(D)を平滑なガラス板に硬化塗膜で3
0μmになるように塗装し、所定の条件で加熱硬化して
から60〜70℃の温水に浸漬しその塗膜を剥離して室
温で乾燥した遊離塗膜を試料として、自記分光光度計
(日立製作所製、EPS−3T型)を用いて400〜7
00nmの波長で測定したときの分光透過率である。測
定する波長(400〜700nm)により透過率に差が
生じるときは最大数値(最大透過率)を採用して光線透
過率とする。透過率の数値が大きいほど光を透過しやす
く、透明に近くなる。
【0098】上塗り塗料(D)における基体樹脂として
は、水に溶解もしくは分散可能で、水酸基などの架橋性
官能基を有するそれ自体既知の塗料用樹脂を使用するこ
とができる。具体的には、樹脂を水溶化もしくは水分散
化するのに有用なカルボキシル基などの親水性基および
水酸基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ビ
ニル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これら
の基体樹脂は一般に、10〜200mgKOH/g、特
に20〜100mgKOH/gの範囲内の水酸基価;2
00mgKOH/g以下、特に10〜100mgKOH
/gの範囲内のカルボキシル基に基づく酸価;および約
1,000〜約1,000,000、特に約2,000
〜約100,000の範囲の数平均分子量を有すること
が好ましい。
は、水に溶解もしくは分散可能で、水酸基などの架橋性
官能基を有するそれ自体既知の塗料用樹脂を使用するこ
とができる。具体的には、樹脂を水溶化もしくは水分散
化するのに有用なカルボキシル基などの親水性基および
水酸基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ビ
ニル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これら
の基体樹脂は一般に、10〜200mgKOH/g、特
に20〜100mgKOH/gの範囲内の水酸基価;2
00mgKOH/g以下、特に10〜100mgKOH
/gの範囲内のカルボキシル基に基づく酸価;および約
1,000〜約1,000,000、特に約2,000
〜約100,000の範囲の数平均分子量を有すること
が好ましい。
【0099】カルボキシル基および水酸基を含有するア
クリル樹脂およびビニル樹脂は、カルボキシル基含有不
飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体、アクリル系不飽
和単量体およびその他の不飽和単量体などを用いて通常
の方法で共重合することによって調製することができ
る。これらの単量体としては、上記着色塗料(C−1)
の説明において例示してものを同様に使用することがで
きる。
クリル樹脂およびビニル樹脂は、カルボキシル基含有不
飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体、アクリル系不飽
和単量体およびその他の不飽和単量体などを用いて通常
の方法で共重合することによって調製することができ
る。これらの単量体としては、上記着色塗料(C−1)
の説明において例示してものを同様に使用することがで
きる。
【0100】また、カルボキシル基および水酸基を含有
するポリエステル樹脂は、多塩基酸および多価アルコ−
ルを使用し、さらに必要に応じて一塩基酸などを併用し
てエステル化反応せしめることにより調製することがで
き、これらの成分および製造法は上記着色塗料(C−
1)の説明で例示してものを同様に適用することができ
る。
するポリエステル樹脂は、多塩基酸および多価アルコ−
ルを使用し、さらに必要に応じて一塩基酸などを併用し
てエステル化反応せしめることにより調製することがで
き、これらの成分および製造法は上記着色塗料(C−
1)の説明で例示してものを同様に適用することができ
る。
【0101】さらに基体樹脂として、これらのアクリル
樹脂、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる
1種以上に含まれる水酸基の一部にポリイソシアネ−ト
化合物をウレタン化反応させて高分子量にしたものも使
用することができ、これらは水分散性樹脂として適用す
ることができる。
樹脂、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる
1種以上に含まれる水酸基の一部にポリイソシアネ−ト
化合物をウレタン化反応させて高分子量にしたものも使
用することができ、これらは水分散性樹脂として適用す
ることができる。
【0102】これらの基体樹脂のカルボキシル基を中和
すると、該基体樹脂を水溶性もしくは水分散性にするこ
とが可能になり、そのために使用できる塩基性化合物と
しては、上記着色塗料(C−1)のカルボキシル基含有
樹脂のカルボキシル基の中和に使用するために例示した
塩基性物質などが挙げられる。
すると、該基体樹脂を水溶性もしくは水分散性にするこ
とが可能になり、そのために使用できる塩基性化合物と
しては、上記着色塗料(C−1)のカルボキシル基含有
樹脂のカルボキシル基の中和に使用するために例示した
塩基性物質などが挙げられる。
【0103】上塗り塗料(D)における硬化剤として
は、該基体樹脂の架橋性官能基(例えば水酸基)と反応
しうるアミノ樹脂やブロックポリイソシアネ−ト化合物
などを好適に使用することができる。このうち、アミノ
樹脂としては、上記着色塗料(C−1)について前記で
例示したものが同様に適用できる。また、ブロックポリ
イソシアネ−ト化合物は、ポリイソシアネ−ト化合物の
イソシアネ−ト基の実質的にすべてをブロック剤で封鎖
したものであって、解離温度(例えば100℃)以上に
加熱するとブロック剤が解離して遊離のイソシアネ−ト
基が再生し、基体樹脂の官能基と架橋反応するものが好
適に使用される。これらのポリイソシアネ−ト化合物や
ブロック剤としては上記着色塗料(C−2)について前
記で例示したものが同様に適用できる。
は、該基体樹脂の架橋性官能基(例えば水酸基)と反応
しうるアミノ樹脂やブロックポリイソシアネ−ト化合物
などを好適に使用することができる。このうち、アミノ
樹脂としては、上記着色塗料(C−1)について前記で
例示したものが同様に適用できる。また、ブロックポリ
イソシアネ−ト化合物は、ポリイソシアネ−ト化合物の
イソシアネ−ト基の実質的にすべてをブロック剤で封鎖
したものであって、解離温度(例えば100℃)以上に
加熱するとブロック剤が解離して遊離のイソシアネ−ト
基が再生し、基体樹脂の官能基と架橋反応するものが好
適に使用される。これらのポリイソシアネ−ト化合物や
ブロック剤としては上記着色塗料(C−2)について前
記で例示したものが同様に適用できる。
【0104】上塗り塗料(D)において、基体樹脂と硬
化剤との配合割合は、これら両成分の合計固形分量を基
準にして、基体樹脂は約50〜約90重量%、特に約6
0〜約85重量%、そして硬化剤は約50〜約10重量
%、特に約40〜約15重量%の範囲内とすることが好
ましい。
化剤との配合割合は、これら両成分の合計固形分量を基
準にして、基体樹脂は約50〜約90重量%、特に約6
0〜約85重量%、そして硬化剤は約50〜約10重量
%、特に約40〜約15重量%の範囲内とすることが好
ましい。
【0105】上塗り塗料(D)の塗膜を有色透明にする
ために使用しうる着色顔料としては、着色塗料(C−
1)について前記で例示したソリッドカラ−顔料、メタ
リック顔料などが挙げられ、その使用量は、例えば、こ
れらの着色顔料を含有せしめた上塗り塗料(D)の単独
塗膜(膜厚30μm、硬化塗膜として)の波長400〜
700nmの光線透過率が5%を越え、好ましくは10
〜90%、より好ましくは20〜80%の範囲内の透明
塗膜を形成するような量とすることができる。
ために使用しうる着色顔料としては、着色塗料(C−
1)について前記で例示したソリッドカラ−顔料、メタ
リック顔料などが挙げられ、その使用量は、例えば、こ
れらの着色顔料を含有せしめた上塗り塗料(D)の単独
塗膜(膜厚30μm、硬化塗膜として)の波長400〜
700nmの光線透過率が5%を越え、好ましくは10
〜90%、より好ましくは20〜80%の範囲内の透明
塗膜を形成するような量とすることができる。
【0106】上塗り塗料(D)は、以上に述べた基体樹
脂および硬化剤を、必要に応じて着色顔料、染料、体質
顔料などと共に水に溶解もしくは分散せしめることによ
り調製することができる。
脂および硬化剤を、必要に応じて着色顔料、染料、体質
顔料などと共に水に溶解もしくは分散せしめることによ
り調製することができる。
【0107】上塗り塗料(D)は、エアスプレ−塗装
機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの霧化式
塗装機により塗装することが好ましく、塗装時におい
て、粘度はフォ−ドカップ#4で13〜60秒、特に1
5〜35秒(20℃)、そして固形分含有率は10〜8
0重量%、特に30〜60重量%の範囲内に調整するこ
とが好ましい。
機、エアレススプレ−塗装機、静電塗装機などの霧化式
塗装機により塗装することが好ましく、塗装時におい
て、粘度はフォ−ドカップ#4で13〜60秒、特に1
5〜35秒(20℃)、そして固形分含有率は10〜8
0重量%、特に30〜60重量%の範囲内に調整するこ
とが好ましい。
【0108】本発明において、上塗り塗料(D)は、中
塗り塗膜の硬化塗面に塗装した着色上塗り塗料(C)の
未硬化の塗面に、硬化塗膜で5〜50μm、好ましくは
10〜35μmの膜厚になるように塗装し、室温で放置
してから、または100℃以下の温度で強制乾燥して塗
膜中の水などの揮発性成分を実質的に揮散させてから、
120〜160℃で10〜40分加熱して上塗り塗料
(C)および上塗り塗料(D)の両塗膜を同時に硬化さ
せる。
塗り塗膜の硬化塗面に塗装した着色上塗り塗料(C)の
未硬化の塗面に、硬化塗膜で5〜50μm、好ましくは
10〜35μmの膜厚になるように塗装し、室温で放置
してから、または100℃以下の温度で強制乾燥して塗
膜中の水などの揮発性成分を実質的に揮散させてから、
120〜160℃で10〜40分加熱して上塗り塗料
(C)および上塗り塗料(D)の両塗膜を同時に硬化さ
せる。
【0109】本発明による複層塗膜は、上塗り塗料
(C)およびに上塗り塗料(D)の両塗膜を同時に加熱
して硬化させたのち、その上塗り塗料(D)の硬化塗面
にクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化することにより形
成される。
(C)およびに上塗り塗料(D)の両塗膜を同時に加熱
して硬化させたのち、その上塗り塗料(D)の硬化塗面
にクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化することにより形
成される。
【0110】クリヤ塗料(E):クリヤ塗料(E)は、
上塗り塗料(D)の硬化塗面に塗装して、美粧性、仕上
がり外観、耐候性、耐酸性、耐水性などを付与するため
の塗料であって、実質的に無色の塗膜を形成する熱硬化
性の有機溶剤系塗料、水系塗料、粉体塗料などが挙げら
れる。
上塗り塗料(D)の硬化塗面に塗装して、美粧性、仕上
がり外観、耐候性、耐酸性、耐水性などを付与するため
の塗料であって、実質的に無色の塗膜を形成する熱硬化
性の有機溶剤系塗料、水系塗料、粉体塗料などが挙げら
れる。
【0111】クリヤ塗料(E)としては、基体樹脂およ
び硬化剤を含有し、さらに必要に応じて着色顔料、有機
溶剤、水などを配合してなる透明塗膜形成熱硬化性塗料
を使用することができる。
び硬化剤を含有し、さらに必要に応じて着色顔料、有機
溶剤、水などを配合してなる透明塗膜形成熱硬化性塗料
を使用することができる。
【0112】基体樹脂としては、例えば水酸基、カルボ
キシル基、エポキシ基、イソシアネ−ト基などの官能基
を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂およびこれらの変性樹脂
(例えば、グラフト樹脂など)などがあげられ、これら
はいずれもそれ自体既知のものを使用することができ
る。これらの基体樹脂のガラス転移温度は、通常、約4
0〜約120℃、特に約50〜約90℃の範囲内にある
ことが好ましい。
キシル基、エポキシ基、イソシアネ−ト基などの官能基
を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂およびこれらの変性樹脂
(例えば、グラフト樹脂など)などがあげられ、これら
はいずれもそれ自体既知のものを使用することができ
る。これらの基体樹脂のガラス転移温度は、通常、約4
0〜約120℃、特に約50〜約90℃の範囲内にある
ことが好ましい。
【0113】また、硬化剤としては、基体樹脂の上記官
能基と反応して三次元に架橋硬化させるものであればよ
く、例えば、メラミン樹脂または尿素樹脂のメチロ−ル
基の一部もしくは全部を単素数1〜8個の1価アルコ−
ルでエ−テル化してなるアミノ樹脂、ポリイソシアネ−
ト化合物、ブロックポリイソシアネ−ト化合物、エポキ
シ基含有化合物(または樹脂)、カルボキシル基含有化
合物(または樹脂)、水酸基含有化合物(または樹脂)
などが挙げられ、いずれもそれ自体既知の化合物もしく
は樹脂を用いることができる。
能基と反応して三次元に架橋硬化させるものであればよ
く、例えば、メラミン樹脂または尿素樹脂のメチロ−ル
基の一部もしくは全部を単素数1〜8個の1価アルコ−
ルでエ−テル化してなるアミノ樹脂、ポリイソシアネ−
ト化合物、ブロックポリイソシアネ−ト化合物、エポキ
シ基含有化合物(または樹脂)、カルボキシル基含有化
合物(または樹脂)、水酸基含有化合物(または樹脂)
などが挙げられ、いずれもそれ自体既知の化合物もしく
は樹脂を用いることができる。
【0114】基体樹脂と硬化剤との配合割合は、これら
両成分の合計固形分量を基準にして、基体樹脂は約50
〜約90重量%、特に約60〜約85重量%、そして硬
化剤は約50〜約10重量%、特に約40〜約15重量
%の範囲内にあることが好ましい。
両成分の合計固形分量を基準にして、基体樹脂は約50
〜約90重量%、特に約60〜約85重量%、そして硬
化剤は約50〜約10重量%、特に約40〜約15重量
%の範囲内にあることが好ましい。
【0115】クリヤ塗料(E)は、例えば、これらの基
体樹脂および硬化剤を、必要により着色塗料(C−1)
について前記で例示したソリッドカラ−顔料、メタリッ
ク顔料などの着色顔料、増粘剤、消泡剤、紫外線吸収
剤、光安定剤などと共に、有機溶剤および/または水に
溶解もしくは分散せしめて、固形分含有率10〜80重
量%、粘度10〜60秒/フォ−ドカップ#4/20℃
に調整して液状塗料とすることによって得ることができ
る。
体樹脂および硬化剤を、必要により着色塗料(C−1)
について前記で例示したソリッドカラ−顔料、メタリッ
ク顔料などの着色顔料、増粘剤、消泡剤、紫外線吸収
剤、光安定剤などと共に、有機溶剤および/または水に
溶解もしくは分散せしめて、固形分含有率10〜80重
量%、粘度10〜60秒/フォ−ドカップ#4/20℃
に調整して液状塗料とすることによって得ることができ
る。
【0116】また、上記の如き基体樹脂および硬化剤
に、必要によりソリッドカラ−顔料、メタリック顔料、
紫外線吸収剤、光安定剤などを配合し、溶融混練し、冷
却後、粉砕することにより得られる粉体塗料もクリヤ塗
料(E)として使用することができる。
に、必要によりソリッドカラ−顔料、メタリック顔料、
紫外線吸収剤、光安定剤などを配合し、溶融混練し、冷
却後、粉砕することにより得られる粉体塗料もクリヤ塗
料(E)として使用することができる。
【0117】クリヤ塗料(E)は、上塗り塗料(D)の
硬化塗面に、エアスプレ−塗装機、エアレススプレ−塗
装機、静電塗装機などの霧化式塗装機により、硬化塗膜
で10〜200μm、好ましくは10〜150μmの膜
厚になるように塗装し、室温で放置してから、または1
00℃以下の温度で強制乾燥して塗膜中の有機溶剤また
は水などの揮発性成分を実質的に揮散させてから、約1
20〜約160℃で約10〜約40分間加熱して硬化さ
せることができる。
硬化塗面に、エアスプレ−塗装機、エアレススプレ−塗
装機、静電塗装機などの霧化式塗装機により、硬化塗膜
で10〜200μm、好ましくは10〜150μmの膜
厚になるように塗装し、室温で放置してから、または1
00℃以下の温度で強制乾燥して塗膜中の有機溶剤また
は水などの揮発性成分を実質的に揮散させてから、約1
20〜約160℃で約10〜約40分間加熱して硬化さ
せることができる。
【0118】
【本発明の効果】以上に述べた本発明の方法によれば、
カチオン電着塗膜と水性中塗り塗膜とからなる複層塗膜
の仕上がり外観(平滑性、ツヤ感など)や層間付着性な
どがすぐれているので、この水性中塗り塗面に着色上塗
り塗料、透明塗膜形成水性上塗り塗料およびクリヤ塗料
を塗装してなる少なくとも5層構造を有する複層塗膜の
仕上がり外観および層間付着性を改良することができ、
しかもVOC(揮発性有機化合物含有率)が低く、しか
も塗装工程を短縮することが可能になる。
カチオン電着塗膜と水性中塗り塗膜とからなる複層塗膜
の仕上がり外観(平滑性、ツヤ感など)や層間付着性な
どがすぐれているので、この水性中塗り塗面に着色上塗
り塗料、透明塗膜形成水性上塗り塗料およびクリヤ塗料
を塗装してなる少なくとも5層構造を有する複層塗膜の
仕上がり外観および層間付着性を改良することができ、
しかもVOC(揮発性有機化合物含有率)が低く、しか
も塗装工程を短縮することが可能になる。
【0119】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量に基くものである。
らに具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量に基くものである。
【0120】1.試料の調製 1)カチオン電着塗料(A ) エポキシ当量630のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂
(「エピコ−ト1002」、商品名、シェル化学社
製、)1260部をブチルセロソルブ450部に溶解
し、p−ノニルフェノ−ル132部およびN−メチルエ
タノ−ルアミン105部を加え、140℃まで昇温さ
せ、同温度で反応させて、固形分77%、アミン価52
の付加エポキシ樹脂を得た。この樹脂溶液130部に酢
酸2.1部を加えてプロトン化した。ついで、このもの
に、ブロックポリイソシアネ−ト化合物(硬化剤)(注
1)30部、酢酸鉛1.3部およびポリプロピレングリ
コ−ル(数平均分子量4000)1.3部を加え、脱イ
オン水を徐々に加えて分散させ、固形分30%のエマル
ジョンとする。これに、チタン白顔料15部、クレ−7
部、カ−ボンブラック0.3部およびジオクチル錫オキ
シド3部を加え、さらに脱イオン水で希釈して固形分1
9%の電着浴とした。この電着塗料(a)の塗膜の架橋
開始時間は10分である。
(「エピコ−ト1002」、商品名、シェル化学社
製、)1260部をブチルセロソルブ450部に溶解
し、p−ノニルフェノ−ル132部およびN−メチルエ
タノ−ルアミン105部を加え、140℃まで昇温さ
せ、同温度で反応させて、固形分77%、アミン価52
の付加エポキシ樹脂を得た。この樹脂溶液130部に酢
酸2.1部を加えてプロトン化した。ついで、このもの
に、ブロックポリイソシアネ−ト化合物(硬化剤)(注
1)30部、酢酸鉛1.3部およびポリプロピレングリ
コ−ル(数平均分子量4000)1.3部を加え、脱イ
オン水を徐々に加えて分散させ、固形分30%のエマル
ジョンとする。これに、チタン白顔料15部、クレ−7
部、カ−ボンブラック0.3部およびジオクチル錫オキ
シド3部を加え、さらに脱イオン水で希釈して固形分1
9%の電着浴とした。この電着塗料(a)の塗膜の架橋
開始時間は10分である。
【0121】塗膜の架橋硬化開始時期の測定は、振子式
粘弾性測定器(東洋ボ−ルドウイン製、レオバイブロン
DDV−OPA型)を用いて行った。具体的には、重量
22g、慣性モ−メント850g・cm2の振子を使用
し、鋼板に塗料を硬化塗膜に基づく膜厚が30μmにな
るように塗装し、その未硬化塗膜面にこの振子を載せ、
振子を振動させながら、塗膜を架橋硬化させるための所
定の温度(例えば140〜180℃)で加熱して、振子
の振動の対数減衰率の値が上昇を始める時を「架橋硬化
開始時期」とし、塗膜の加熱を開始してから架橋硬化開
始時期までに要した時間を「硬化開始時間」とする。
粘弾性測定器(東洋ボ−ルドウイン製、レオバイブロン
DDV−OPA型)を用いて行った。具体的には、重量
22g、慣性モ−メント850g・cm2の振子を使用
し、鋼板に塗料を硬化塗膜に基づく膜厚が30μmにな
るように塗装し、その未硬化塗膜面にこの振子を載せ、
振子を振動させながら、塗膜を架橋硬化させるための所
定の温度(例えば140〜180℃)で加熱して、振子
の振動の対数減衰率の値が上昇を始める時を「架橋硬化
開始時期」とし、塗膜の加熱を開始してから架橋硬化開
始時期までに要した時間を「硬化開始時間」とする。
【0122】(注1)ブロックポリイソシアネ−ト化合
物:2,6−トリレンジイソシアネ−ト174部と水酸
基当量425のポリカプロラクトンジオ−ル85部との
反応生成物にエチレングリコ−ルの2−エチルヘキシル
アルコ−ルモノエ−テル(ブロック剤)を反応させてな
る化合物。
物:2,6−トリレンジイソシアネ−ト174部と水酸
基当量425のポリカプロラクトンジオ−ル85部との
反応生成物にエチレングリコ−ルの2−エチルヘキシル
アルコ−ルモノエ−テル(ブロック剤)を反応させてな
る化合物。
【0123】2)水性中塗り塗料(B) (a)ポリエステル樹脂(1)(注2)1000部(固
形分量)、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、脂肪族系6官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合
物(注3)410部、チタン白顔料1400部およびカ
−ボンブラック20部を脱イオン水1800部に混合分
散して水性中塗り塗料(a)を得た。この水性中塗り塗
料(a)の塗膜の架橋開始時間は12分である。
形分量)、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、脂肪族系6官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合
物(注3)410部、チタン白顔料1400部およびカ
−ボンブラック20部を脱イオン水1800部に混合分
散して水性中塗り塗料(a)を得た。この水性中塗り塗
料(a)の塗膜の架橋開始時間は12分である。
【0124】(注2)ポリエステル樹脂(1):ネオペ
ンチルグリコ−ル756部、トリメチロ−ルプロパン1
09部、ヘキサヒドロフタル酸370部、アジピン酸2
92部およびイソフタル酸398部を反応容器に入れ、
220℃で6時間反応させた後、無水トリメリット酸4
5部添加し、170℃で30分反応させてなる、数平均
分子量約8000、酸価20mgKOH/gおよび水酸
基価95mgKOH/gのポリエステル樹脂。
ンチルグリコ−ル756部、トリメチロ−ルプロパン1
09部、ヘキサヒドロフタル酸370部、アジピン酸2
92部およびイソフタル酸398部を反応容器に入れ、
220℃で6時間反応させた後、無水トリメリット酸4
5部添加し、170℃で30分反応させてなる、数平均
分子量約8000、酸価20mgKOH/gおよび水酸
基価95mgKOH/gのポリエステル樹脂。
【0125】(注3)脂肪族系6官能型ブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体のアダクト物をメチルエチルケトオキシムでブ
ロックした。
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体のアダクト物をメチルエチルケトオキシムでブ
ロックした。
【0126】(b)ポリエステル樹脂(1)(注2)1
000部(固形分)、2−アミノ−2−メチルプロパノ
−ル40部、脂肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ
−ト化合物(注4)410部、チタン白顔料1400部
およびカ−ボンブラック20部を脱イオン水1800部
に混合分散して水性中塗り塗料(b)を得た。この水性
中塗り塗料(b)の塗膜の架橋開始時間は13分であ
る。
000部(固形分)、2−アミノ−2−メチルプロパノ
−ル40部、脂肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ
−ト化合物(注4)410部、チタン白顔料1400部
およびカ−ボンブラック20部を脱イオン水1800部
に混合分散して水性中塗り塗料(b)を得た。この水性
中塗り塗料(b)の塗膜の架橋開始時間は13分であ
る。
【0127】(注4)脂肪族系3官能型ブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体をメチルエチルケトオキシムでブロックしてな
る化合物。
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体をメチルエチルケトオキシムでブロックしてな
る化合物。
【0128】(c)アクリル樹脂(1)(注5)100
0部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40部、脂
肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合物(注
4)410部、チタン白顔料1400部およびカ−ボン
ブラック20部を脱イオン水1800部に混合分散して
水性中塗り塗料(c)を得た。この水性中塗り塗料
(c)の塗膜の架橋開始時間は11分である。
0部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40部、脂
肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合物(注
4)410部、チタン白顔料1400部およびカ−ボン
ブラック20部を脱イオン水1800部に混合分散して
水性中塗り塗料(c)を得た。この水性中塗り塗料
(c)の塗膜の架橋開始時間は11分である。
【0129】(注5)アクリル樹脂(1):スチレン2
10部、n−ブチルメタクリレ−ト294部、ヒドロキ
シブチルアクリレ−ト253部、2−エチルヘキシルメ
タクリレ−ト200部、アクリル酸30部を反応容器に
入れ、120℃で5時間反応させてなる、数平均分子量
約20000、酸価25mgKOH/gおよび水酸基価
95mgKOH/gのアクリルリ樹脂。
10部、n−ブチルメタクリレ−ト294部、ヒドロキ
シブチルアクリレ−ト253部、2−エチルヘキシルメ
タクリレ−ト200部、アクリル酸30部を反応容器に
入れ、120℃で5時間反応させてなる、数平均分子量
約20000、酸価25mgKOH/gおよび水酸基価
95mgKOH/gのアクリルリ樹脂。
【0130】(d)ポリエステル樹脂(1)(注2)1
000部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、脂肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合
物(注6)410部、チタン白顔料1400部およびカ
−ボンブラック20部を脱イオン水1800部に混合分
散して水性中塗り塗料(d)を得た。この水性中塗り塗
料(d)の塗膜の架橋開始時間は8分である(比較
用)。
000部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、脂肪族系3官能型ブロックポリイソシアネ−ト化合
物(注6)410部、チタン白顔料1400部およびカ
−ボンブラック20部を脱イオン水1800部に混合分
散して水性中塗り塗料(d)を得た。この水性中塗り塗
料(d)の塗膜の架橋開始時間は8分である(比較
用)。
【0131】(注6)脂肪族系3官能型ブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体をマロン酸エチルでブロックしてなる化合物。
ソシアネ−ト化合物:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
の3量体をマロン酸エチルでブロックしてなる化合物。
【0132】(e)ポリエステル樹脂(1)(注2)1
000部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、メラミン樹脂(注7)300部、チタン白顔料14
00部およびカ−ボンブラック20部を脱イオン水18
00部に混合分散して水性中塗り塗料(e)を得た。こ
の水性中塗り塗料(e)の塗膜の架橋開始時間は9分で
ある(比較用)。
000部、2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル40
部、メラミン樹脂(注7)300部、チタン白顔料14
00部およびカ−ボンブラック20部を脱イオン水18
00部に混合分散して水性中塗り塗料(e)を得た。こ
の水性中塗り塗料(e)の塗膜の架橋開始時間は9分で
ある(比較用)。
【0133】(注7)メラミン樹脂:「サイメル30
3」(三井サイアナミド(株)製、商品名、メタノ−ル
変性メラミン樹脂)3)着色上塗り塗料(C ) (a)アクリル樹脂中和溶液(注8)140部、「サイ
メル370」(注9)34部、「アルペ−スト891
K」(注10)20部およびイソプロピルアルコ−ル1
40部を混合することにより調製した。得られる着色上
塗り塗料(a)の固形分含有率は34%、粘度(フォ−
ドカップ#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透過
率(硬化塗膜30μm、)は0.1以下であった。
3」(三井サイアナミド(株)製、商品名、メタノ−ル
変性メラミン樹脂)3)着色上塗り塗料(C ) (a)アクリル樹脂中和溶液(注8)140部、「サイ
メル370」(注9)34部、「アルペ−スト891
K」(注10)20部およびイソプロピルアルコ−ル1
40部を混合することにより調製した。得られる着色上
塗り塗料(a)の固形分含有率は34%、粘度(フォ−
ドカップ#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透過
率(硬化塗膜30μm、)は0.1以下であった。
【0134】(注8)アクリル樹脂中和溶液:反応容器
にブチルセロソルブ60部を加えて120℃に加熱し、
下記単量体混合物を加えて重合反応を行ない、酸価4
0、水酸基価52、数平均分子量約10,000および
樹脂固形分60%のアクリル樹脂溶液を得た。このアク
リル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチルプロパノ−ルを
加えて中和し、その後イソプロピルアルコールで希釈し
て、樹脂固形分50%に調整してアクリル樹脂中和溶液
を得た。
にブチルセロソルブ60部を加えて120℃に加熱し、
下記単量体混合物を加えて重合反応を行ない、酸価4
0、水酸基価52、数平均分子量約10,000および
樹脂固形分60%のアクリル樹脂溶液を得た。このアク
リル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチルプロパノ−ルを
加えて中和し、その後イソプロピルアルコールで希釈し
て、樹脂固形分50%に調整してアクリル樹脂中和溶液
を得た。
【0135】単量体混合物:メタクリル酸メチル 30
部、アクリル酸エチル 23部、アクリル酸ブチル 3
0部、メタクリル酸ヒドロキシエチル 12部、アクリ
ル酸 5部およびα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル 2部からなる混合物。
部、アクリル酸エチル 23部、アクリル酸ブチル 3
0部、メタクリル酸ヒドロキシエチル 12部、アクリ
ル酸 5部およびα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル 2部からなる混合物。
【0136】(注9)「サイメル370」:商品名、三
井サイテック社製、水溶性メラミン樹脂。
井サイテック社製、水溶性メラミン樹脂。
【0137】(注10)「アルペ−スト891K」:商
品名、東洋アルミニウム社製、アルミニウムフレ−クペ
−スト。
品名、東洋アルミニウム社製、アルミニウムフレ−クペ
−スト。
【0138】(b)アクリル樹脂中和溶液(注8)14
0部、「サイメル370」(注9)34部、「ブル−G
316」(注11)10部、カ−ボンブラック2部およ
びイソプロピルアルコ−ル150部を混合することによ
り着色上塗り塗料(b)を調製した。該着色上塗り塗料
(b)の固形分含有率は33%、粘度(フォ−ドカップ
#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透過率(硬化
塗膜30μm、)は0.1以下であった。
0部、「サイメル370」(注9)34部、「ブル−G
316」(注11)10部、カ−ボンブラック2部およ
びイソプロピルアルコ−ル150部を混合することによ
り着色上塗り塗料(b)を調製した。該着色上塗り塗料
(b)の固形分含有率は33%、粘度(フォ−ドカップ
#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透過率(硬化
塗膜30μm、)は0.1以下であった。
【0139】(注11)「ブル−G316」:山陽色素
社製、商品名、ブル−系顔料。
社製、商品名、ブル−系顔料。
【0140】(c)ポリエステル樹脂中和溶液(注1
2)117部、「サイメル370」(注9)34部、
「ブル−G316」(注11)10部、カ−ボンブラッ
ク2部およびイソプロピルアルコ−ル125部を混合す
ることにより着色上塗り塗料(C)を調製した。該着色
上塗り塗料(c)の固形分含有率は39%、粘度(フォ
−ドカップ#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透
過率(硬化塗膜30μm、)は0.1以下であった。
2)117部、「サイメル370」(注9)34部、
「ブル−G316」(注11)10部、カ−ボンブラッ
ク2部およびイソプロピルアルコ−ル125部を混合す
ることにより着色上塗り塗料(C)を調製した。該着色
上塗り塗料(c)の固形分含有率は39%、粘度(フォ
−ドカップ#4/20℃)25秒、そして塗膜の光線透
過率(硬化塗膜30μm、)は0.1以下であった。
【0141】(注12)ポリエステル樹脂中和溶液:反
応容器にネオペンチルグリコール0.7モル、トリメチ
ロールプロパン0.3モル、無水フタル酸0.4モルお
よびアジピン酸0.5モルを加え、200〜230℃で
5時間反応させた後、無水トリメリット酸0.03モル
を添加して180℃で更に1時間反応させ、その後ブチ
ルセロソルブを加えて、酸価40、数平均分子量約6,
000、樹脂固形分70%のポリエステル樹脂溶液を得
た。このポリエステル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチ
ルプロパノ−ルを加えて中和し、その後イソプロピルア
ルコールで希釈して、樹脂固形分60%のポリエステル
樹脂中和溶液を得た。
応容器にネオペンチルグリコール0.7モル、トリメチ
ロールプロパン0.3モル、無水フタル酸0.4モルお
よびアジピン酸0.5モルを加え、200〜230℃で
5時間反応させた後、無水トリメリット酸0.03モル
を添加して180℃で更に1時間反応させ、その後ブチ
ルセロソルブを加えて、酸価40、数平均分子量約6,
000、樹脂固形分70%のポリエステル樹脂溶液を得
た。このポリエステル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチ
ルプロパノ−ルを加えて中和し、その後イソプロピルア
ルコールで希釈して、樹脂固形分60%のポリエステル
樹脂中和溶液を得た。
【0142】(d)反応容器に脱イオン水140部、3
0%「Newcol 707SF」(界面活性剤、日本
乳化剤(株)製)2.5部および下記組成の単量体混合
物(i)1部を加え、窒素ガス気流中で撹拌混合し、6
0℃で3%過硫酸アンモニウム水溶液3部を加えた。つ
いで、80℃に温度を上昇させた後、単量体混合物
(i)79部、30%「Newcol 707SF」
2.5部、3%過硫酸アンモニウム水溶液4部および脱
イオン水42部からなる単量体乳化物を4時間かけて定
量ポンプを用いて反応容器に加えた。添加終了後1時間
熟成を行なった。
0%「Newcol 707SF」(界面活性剤、日本
乳化剤(株)製)2.5部および下記組成の単量体混合
物(i)1部を加え、窒素ガス気流中で撹拌混合し、6
0℃で3%過硫酸アンモニウム水溶液3部を加えた。つ
いで、80℃に温度を上昇させた後、単量体混合物
(i)79部、30%「Newcol 707SF」
2.5部、3%過硫酸アンモニウム水溶液4部および脱
イオン水42部からなる単量体乳化物を4時間かけて定
量ポンプを用いて反応容器に加えた。添加終了後1時間
熟成を行なった。
【0143】さらに、80℃で下記組成の単量体混合物
(ii)20.5部と3%過硫酸アンモニウム水溶液4
部を同時に1.5時間かけて反応容器に並列滴下した。
添加終了後、1時間熟成し、脱イオン水30部で希釈
し、30℃で200メッシュのナイロンクロスで濾過し
た。この濾過液に、さらに脱イオン水を加え、2−アミ
ノ−2−メチルプロパノ−ルでpH7.5に調整し、平
均粒子径0.1μmおよび不揮発分20%のアクリル樹
脂エマルションを得た。
(ii)20.5部と3%過硫酸アンモニウム水溶液4
部を同時に1.5時間かけて反応容器に並列滴下した。
添加終了後、1時間熟成し、脱イオン水30部で希釈
し、30℃で200メッシュのナイロンクロスで濾過し
た。この濾過液に、さらに脱イオン水を加え、2−アミ
ノ−2−メチルプロパノ−ルでpH7.5に調整し、平
均粒子径0.1μmおよび不揮発分20%のアクリル樹
脂エマルションを得た。
【0144】単量体混合物(i):メタクリル酸メチル
55部、スチレン10部、アクリル酸n−ブチル9部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル5部およびメタクリル
酸1部からなる混合物。
55部、スチレン10部、アクリル酸n−ブチル9部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル5部およびメタクリル
酸1部からなる混合物。
【0145】単量体混合物(ii):メタクリル酸メチ
ル5部、アクリル酸n−ブチル7部、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル5部、メタクリル酸3部および30%
「Newcol 707SF」0.5部からなる混合
物。
ル5部、アクリル酸n−ブチル7部、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル5部、メタクリル酸3部および30%
「Newcol 707SF」0.5部からなる混合
物。
【0146】別の反応容器に、メラミン126部、80
%パラホルムアルデヒド(三井東圧化学社製)225部
およびn−ブタノ−ル592部を入れ、10%カセイソ
−ダ水溶液でpH9.5〜10.0に調整したのち、8
0℃で1時間反応させた。その後、n−ブタノ−ル88
8部を加え、5%硫酸水溶液でpH5.5〜6.0に調
整し、80℃で3時間反応させた。反応終了後、20%
カセイソ−ダ水溶液でpH7.0〜7.5まで中和し、
60〜70℃でn−ブタノ−ルを減圧除去を行なってか
ら、濾過して疎水性メラミン樹脂を得た。不揮発分80
%、重量平均分子量800であった。
%パラホルムアルデヒド(三井東圧化学社製)225部
およびn−ブタノ−ル592部を入れ、10%カセイソ
−ダ水溶液でpH9.5〜10.0に調整したのち、8
0℃で1時間反応させた。その後、n−ブタノ−ル88
8部を加え、5%硫酸水溶液でpH5.5〜6.0に調
整し、80℃で3時間反応させた。反応終了後、20%
カセイソ−ダ水溶液でpH7.0〜7.5まで中和し、
60〜70℃でn−ブタノ−ルを減圧除去を行なってか
ら、濾過して疎水性メラミン樹脂を得た。不揮発分80
%、重量平均分子量800であった。
【0147】ついで、このメラミン樹脂25部(固形
分)を撹拌容器にとり、アクリル樹脂水溶液(アクリル
酸n−ブチル25%、メタクリル酸メチル20%、スチ
レン30%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル18%
およびアクリル酸7%を重合してなる酸価54、水酸基
価100および数平均分子量15,000の重合体を含
む固形分50%の水溶液)を20部加え、回転数100
0〜1500rpmの回転式撹拌機で撹拌しながら脱イ
オン水80部を徐々に加えた後、さらに30分撹拌して
水分散して、固形分含有率27%、平均粒子径0.11
μmのメラミン樹脂水分散液を得た。
分)を撹拌容器にとり、アクリル樹脂水溶液(アクリル
酸n−ブチル25%、メタクリル酸メチル20%、スチ
レン30%、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル18%
およびアクリル酸7%を重合してなる酸価54、水酸基
価100および数平均分子量15,000の重合体を含
む固形分50%の水溶液)を20部加え、回転数100
0〜1500rpmの回転式撹拌機で撹拌しながら脱イ
オン水80部を徐々に加えた後、さらに30分撹拌して
水分散して、固形分含有率27%、平均粒子径0.11
μmのメラミン樹脂水分散液を得た。
【0148】上記の20%アクリル樹脂エマルション3
25部、27%メラミン樹脂水分散液131部、顔料成
分(注13)31部、脱イオン水171部、「アクワゾ
−ルASE−60」(注14)3部および2−アミノ−
2−メチルプロパノ−ル0.3部を混合し、ついで脱イ
オン水で粘度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調
整して、着色上塗り塗料(d)を得た。
25部、27%メラミン樹脂水分散液131部、顔料成
分(注13)31部、脱イオン水171部、「アクワゾ
−ルASE−60」(注14)3部および2−アミノ−
2−メチルプロパノ−ル0.3部を混合し、ついで脱イ
オン水で粘度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調
整して、着色上塗り塗料(d)を得た。
【0149】着色上塗り塗料(d)における顔料の含有
量は、樹脂固形分100重量部あたり20重量部であ
り、その塗膜の光線透過率(硬化塗膜30μm)は0.
1%以下であった。
量は、樹脂固形分100重量部あたり20重量部であ
り、その塗膜の光線透過率(硬化塗膜30μm)は0.
1%以下であった。
【0150】(注13)顔料成分:「アルミペ−ストA
W−500B」(商品名、旭化成メタルズ社製、アルミ
ニウムフレ−ク含有率65%) (注14)「アクワゾ−ルASE−60」:ロ−ムアン
ドハ−ス社製、商品名、増粘剤。
W−500B」(商品名、旭化成メタルズ社製、アルミ
ニウムフレ−ク含有率65%) (注14)「アクワゾ−ルASE−60」:ロ−ムアン
ドハ−ス社製、商品名、増粘剤。
【0151】(e)「サイメル350」(三井サイテッ
ク社製、商品名、フルメチルエ−テル化メラミン樹脂)
25部(固形分)、上記着色上塗り塗料(d)の20%
アクリル樹脂エマルジョン25部(固形分)およびアク
リル樹脂水溶液(注15)50部の混合物に顔料成分
(注13)31部、脱イオン水171部、「アクワゾ−
ルASE−60」(注14)3部、2−アミノ−2−メ
チルプロパノ−ル0.3部および25%ドデシルベンゼ
ンスルホン酸溶液4部を混合し、ついで脱イオン水で粘
度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整して、着
色上塗り塗料(e)を得た。着色上塗り塗料(e)にお
ける顔料の含有量は、樹脂固形分100重量部あたり2
0重量部であり、その塗膜の光線透過率(硬化塗膜30
μm)は0.1%以下であった。
ク社製、商品名、フルメチルエ−テル化メラミン樹脂)
25部(固形分)、上記着色上塗り塗料(d)の20%
アクリル樹脂エマルジョン25部(固形分)およびアク
リル樹脂水溶液(注15)50部の混合物に顔料成分
(注13)31部、脱イオン水171部、「アクワゾ−
ルASE−60」(注14)3部、2−アミノ−2−メ
チルプロパノ−ル0.3部および25%ドデシルベンゼ
ンスルホン酸溶液4部を混合し、ついで脱イオン水で粘
度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整して、着
色上塗り塗料(e)を得た。着色上塗り塗料(e)にお
ける顔料の含有量は、樹脂固形分100重量部あたり2
0重量部であり、その塗膜の光線透過率(硬化塗膜30
μm)は0.1%以下であった。
【0152】(注15)アクリル樹脂中和溶液:反応容
器にブチルセロソルブ60部を加えて120℃に加熱
し、下記組成の単量体混合物を加えて重合反応を行な
い、酸価53、水酸基価50、数平均分子量約15,0
00、樹脂固形分60%のアクリル樹脂溶液を得た。こ
のアクリル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチルプロパノ
−ルを加えて中和し、その後脱イオン水で希釈して、樹
脂固形分50%に調整してアクリル樹脂水溶液を得た。
器にブチルセロソルブ60部を加えて120℃に加熱
し、下記組成の単量体混合物を加えて重合反応を行な
い、酸価53、水酸基価50、数平均分子量約15,0
00、樹脂固形分60%のアクリル樹脂溶液を得た。こ
のアクリル樹脂溶液に2−アミノ−2−メチルプロパノ
−ルを加えて中和し、その後脱イオン水で希釈して、樹
脂固形分50%に調整してアクリル樹脂水溶液を得た。
【0153】単量体混合物:スチレン 30部、メタク
リル酸ブチル 30部、メタクリル酸2エチルヘキシル
20部、アクリル酸ヒドロキシブチル 13部、アク
リル酸 7部およびα,α′−アゾビスイソブチロニト
リル 2部からなる混合物。
リル酸ブチル 30部、メタクリル酸2エチルヘキシル
20部、アクリル酸ヒドロキシブチル 13部、アク
リル酸 7部およびα,α′−アゾビスイソブチロニト
リル 2部からなる混合物。
【0154】4)透明塗膜形成水性上塗り塗料(D) 61%水溶性アクリル樹脂[スチレン/2−エチルヘキ
シルメタクリレ−ト/イソブチルメタクリレ−ト/ヒド
ロキシブチルアクリレ−ト/プラクセルFA2(ダイセ
ル化学工業社製、商品名)/アクリル酸=30/20/
13/10/20重量比からなる重合体、数平均分子量
10,000]75部(固形分)、「サイメル350」
25部(固形分)、顔料成分(注15)0.9部、25
%ドデシルベンゼンスルホン酸溶液4部、脱イオン水1
71部および2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル0.
3部を混合し、ついで脱イオン水で粘度30秒/フォ−
ドカップ#4/20℃に調整して水性上塗り塗料(a)
を得た。
シルメタクリレ−ト/イソブチルメタクリレ−ト/ヒド
ロキシブチルアクリレ−ト/プラクセルFA2(ダイセ
ル化学工業社製、商品名)/アクリル酸=30/20/
13/10/20重量比からなる重合体、数平均分子量
10,000]75部(固形分)、「サイメル350」
25部(固形分)、顔料成分(注15)0.9部、25
%ドデシルベンゼンスルホン酸溶液4部、脱イオン水1
71部および2−アミノ−2−メチルプロパノ−ル0.
3部を混合し、ついで脱イオン水で粘度30秒/フォ−
ドカップ#4/20℃に調整して水性上塗り塗料(a)
を得た。
【0155】水性上塗り塗料(a)の単独塗膜の光線透
過率(硬化塗膜30μm)は70%であった。
過率(硬化塗膜30μm)は70%であった。
【0156】5)クリヤー塗料(E) (a)70%アクリル樹脂溶液(注16)57部、60
%アクリル樹脂非水分散液(注17)50部、「サイメ
ル303」(注18)30部、25%ドデシルベンゼン
スルホン酸溶液4部および「BYK−300」(注1
9)0.5部からなる混合物を、「スワゾ−ル#100
0」(コスモ石油社製、商品名、芳香族炭化水素系溶
剤)で粘度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整
して、固形分含有率55%のハイソリッド型のクリヤ塗
料(a)を得た。
%アクリル樹脂非水分散液(注17)50部、「サイメ
ル303」(注18)30部、25%ドデシルベンゼン
スルホン酸溶液4部および「BYK−300」(注1
9)0.5部からなる混合物を、「スワゾ−ル#100
0」(コスモ石油社製、商品名、芳香族炭化水素系溶
剤)で粘度30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整
して、固形分含有率55%のハイソリッド型のクリヤ塗
料(a)を得た。
【0157】(注16)70%アクリル樹脂溶液:反応
容器に「スワゾ−ル#1000」40部をとり120℃
に加熱し、そこに単量体混合物(スチレン30部、アク
リル酸ブチル35部、アクリル酸2−エチルヘキシル1
0部、アクリル酸ヒドロキシエチル25部およびα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル4部)を3時間かけ
て定量ポンプを用いて加えて重合を行い、水酸基価12
0mgKOH/g、数平均分子量約6,000および樹
脂固形分70%のアクリル樹脂溶液を得た。
容器に「スワゾ−ル#1000」40部をとり120℃
に加熱し、そこに単量体混合物(スチレン30部、アク
リル酸ブチル35部、アクリル酸2−エチルヘキシル1
0部、アクリル酸ヒドロキシエチル25部およびα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル4部)を3時間かけ
て定量ポンプを用いて加えて重合を行い、水酸基価12
0mgKOH/g、数平均分子量約6,000および樹
脂固形分70%のアクリル樹脂溶液を得た。
【0158】(注17)60%アクリル樹脂非水分散
液:反応容器に「ユ−バン28−60」(三井東圧化学
社製、商品名、メラミン樹脂溶液)58部、n−ヘプタ
ン30部およびベンゾイルパ−オキシド0.15部を仕
込み、これを95℃に加熱し、そこに単量体混合物[ス
チレン15部、アクリロニトリル9部、メクリル酸メチ
ル13部、アクリル酸メチル15部、アクリル酸n−ブ
チル1.8部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10
部、アクリル酸1.2部、ベンゾイルパ−オキシド0.
5部、n−ブタノ−ル5部、「シェルゾ−ル140」
(シェル石油社製、商品名)30部およびn−ヘプタン
9部]を3時間かけて滴下した。その後、1時間経過し
てから、t−ブチルパ−オクトエ−ト0.65部および
「シェルゾ−ル140」3.5部からなる混合溶剤を1
時間かけて滴下した。その後そのままの温度を保って2
時間撹拌を続けてから、減圧して溶剤34部を除去し、
樹脂固形分60%およびワニス粘度A(ガ−ドナ気泡粘
度計/20℃)のアクリル樹脂非水分散液を得た。
液:反応容器に「ユ−バン28−60」(三井東圧化学
社製、商品名、メラミン樹脂溶液)58部、n−ヘプタ
ン30部およびベンゾイルパ−オキシド0.15部を仕
込み、これを95℃に加熱し、そこに単量体混合物[ス
チレン15部、アクリロニトリル9部、メクリル酸メチ
ル13部、アクリル酸メチル15部、アクリル酸n−ブ
チル1.8部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10
部、アクリル酸1.2部、ベンゾイルパ−オキシド0.
5部、n−ブタノ−ル5部、「シェルゾ−ル140」
(シェル石油社製、商品名)30部およびn−ヘプタン
9部]を3時間かけて滴下した。その後、1時間経過し
てから、t−ブチルパ−オクトエ−ト0.65部および
「シェルゾ−ル140」3.5部からなる混合溶剤を1
時間かけて滴下した。その後そのままの温度を保って2
時間撹拌を続けてから、減圧して溶剤34部を除去し、
樹脂固形分60%およびワニス粘度A(ガ−ドナ気泡粘
度計/20℃)のアクリル樹脂非水分散液を得た。
【0159】(注18)「サイメル303」:三井サイ
テック社製、商品名、モノメリックメラミン樹脂。
テック社製、商品名、モノメリックメラミン樹脂。
【0160】(注19)「BYK−300」:ビックケ
ミ社製、商品名、表面調整剤。
ミ社製、商品名、表面調整剤。
【0161】(b)メチルメタクリレ−ト40部、2−
エチルヘキシルアクリレ−ト30部、グリシジルメタク
レ−ト30部、スチレン10部、t−ブチルパ−オキサ
イド(重合開始剤)1部およびオレイン酸カリ石鹸(海
面活性剤)2部をフラスコに仕込み、懸濁重合法により
加熱重合を行ない、得られた共重合体(ガラス転移温度
約60℃)を乾燥した。この共重合体100重量部、デ
カメチレンジカルボン酸25部および塗面調整剤1部を
加熱ニ−ダ−を用いて120℃で10分間溶融混練し
た。ついで、混練物を冷却後、粉砕して粒子径20〜1
50μmの粉体クリヤ塗料を得た。
エチルヘキシルアクリレ−ト30部、グリシジルメタク
レ−ト30部、スチレン10部、t−ブチルパ−オキサ
イド(重合開始剤)1部およびオレイン酸カリ石鹸(海
面活性剤)2部をフラスコに仕込み、懸濁重合法により
加熱重合を行ない、得られた共重合体(ガラス転移温度
約60℃)を乾燥した。この共重合体100重量部、デ
カメチレンジカルボン酸25部および塗面調整剤1部を
加熱ニ−ダ−を用いて120℃で10分間溶融混練し
た。ついで、混練物を冷却後、粉砕して粒子径20〜1
50μmの粉体クリヤ塗料を得た。
【0162】(c)上記(b)の粉体クリヤ塗料68部
を、脱イオン水100部、分散剤(Disperbyk-182 BYK
Chemie社性)1部およびレオロジ調整剤(「アクリゾ−
ルASE−60」ロ−ムアンドハ−ス社製、商品名)
(Acrysol ASE-60 Rohm & HaasCo.)0.6部と共に混
合して、粉体スラリ−塗料を得た。
を、脱イオン水100部、分散剤(Disperbyk-182 BYK
Chemie社性)1部およびレオロジ調整剤(「アクリゾ−
ルASE−60」ロ−ムアンドハ−ス社製、商品名)
(Acrysol ASE-60 Rohm & HaasCo.)0.6部と共に混
合して、粉体スラリ−塗料を得た。
【0163】2.実施例および比較例 「ボンデライト#3030」(日本パ−カライジング社
製、商品名、りん酸亜鉛処理剤)で表面処理した鋼板
を、カチオン電着塗料(A)、(a)の電着浴に浸漬
し、常法により電着塗装した。塗装膜厚は硬化塗膜で約
20μmであり、浴中から引き上げ、100℃で10分
乾燥してから、水性中塗り塗料(B)の(a)〜(e)
をエアスプレ−で塗装した後、170℃で30分加熱し
て両塗膜を架橋硬化させた。水性中塗り塗料の塗装膜厚
は硬化塗膜で35μmである。
製、商品名、りん酸亜鉛処理剤)で表面処理した鋼板
を、カチオン電着塗料(A)、(a)の電着浴に浸漬
し、常法により電着塗装した。塗装膜厚は硬化塗膜で約
20μmであり、浴中から引き上げ、100℃で10分
乾燥してから、水性中塗り塗料(B)の(a)〜(e)
をエアスプレ−で塗装した後、170℃で30分加熱し
て両塗膜を架橋硬化させた。水性中塗り塗料の塗装膜厚
は硬化塗膜で35μmである。
【0164】そして、硬化した中塗り塗面に、着色上塗
り塗料(C)の(a)〜(d)をエアスプレ−で硬化塗
膜で25μmの膜厚になるように塗装し、室温で5分間
放置してから、この未硬化塗面に透明塗膜形成水性上塗
り塗料(D)、(a)をエアスプレ−で硬化塗膜で20
μmの膜厚になるように塗装し、室温で5分間放置して
から、140℃で30分加熱して両塗膜を架橋硬化させ
た。ついで、硬化した上塗り塗料(D)の塗面にクリヤ
ー塗料(E)の(a)〜(c)を塗装し、140℃で3
0分加熱して該塗膜を架橋硬化させた。クリヤー塗料
(E)の塗装膜厚は表1に併記する。
り塗料(C)の(a)〜(d)をエアスプレ−で硬化塗
膜で25μmの膜厚になるように塗装し、室温で5分間
放置してから、この未硬化塗面に透明塗膜形成水性上塗
り塗料(D)、(a)をエアスプレ−で硬化塗膜で20
μmの膜厚になるように塗装し、室温で5分間放置して
から、140℃で30分加熱して両塗膜を架橋硬化させ
た。ついで、硬化した上塗り塗料(D)の塗面にクリヤ
ー塗料(E)の(a)〜(c)を塗装し、140℃で3
0分加熱して該塗膜を架橋硬化させた。クリヤー塗料
(E)の塗装膜厚は表1に併記する。
【0165】これらの塗装工程および塗膜の性能試験結
果を表1に示す。
果を表1に示す。
【0166】表1における試験方法は下記のとおりであ
る:平滑性 :テンションメ−タ(RENAULY社製)で測
定。数値が大きいほど平滑性がすぐれていることを示
す。
る:平滑性 :テンションメ−タ(RENAULY社製)で測
定。数値が大きいほど平滑性がすぐれていることを示
す。
【0167】鮮映性:写像性測定器NSIC(スガ試験
機社製)で測定した結果である。数値の大きい方が鮮映
性(写像性)が良いことを示す。
機社製)で測定した結果である。数値の大きい方が鮮映
性(写像性)が良いことを示す。
【0168】耐水付着性:試験板を40℃の温水に10
日間浸漬した後、乾燥し、塗面にカッタ−ナイフで素地
に達するようにして2mm間隔で11本カットし、これ
と直交するように同様に2mm間隔で11本カットし
て、2mm×2mmのゴバン目を100個作り、20℃
でその塗面に粘着セロハンテ−プを貼着し、それを急激
に剥離したのちの、残存ゴバン目塗膜数を調べる。○は
100個残存、△は99〜90個残存、そして×は89
個以下が残存する、ことを示す。
日間浸漬した後、乾燥し、塗面にカッタ−ナイフで素地
に達するようにして2mm間隔で11本カットし、これ
と直交するように同様に2mm間隔で11本カットし
て、2mm×2mmのゴバン目を100個作り、20℃
でその塗面に粘着セロハンテ−プを貼着し、それを急激
に剥離したのちの、残存ゴバン目塗膜数を調べる。○は
100個残存、△は99〜90個残存、そして×は89
個以下が残存する、ことを示す。
【0169】耐チッピング性:Q−G−Rグラベロメ−
タ−(Qパネル(株)製)を用いて、7号砕石100g
をエア−圧約3Kg/cm2 で、−20℃において塗面
への吹き付け角度45度で吹き付けた。その後の塗面状
態を目視で評価した。○は中塗り塗面に衝撃キズはわず
か認められるが電着塗膜の剥離は全くない、△は中塗り
塗面に衝撃キズがやや多く認められ、しかも電着塗膜の
剥離もわずかある、そして×は中塗り塗面に衝撃キズが
多く認められ、しかも電着塗膜の剥離もかなりある、こ
とを示す。
タ−(Qパネル(株)製)を用いて、7号砕石100g
をエア−圧約3Kg/cm2 で、−20℃において塗面
への吹き付け角度45度で吹き付けた。その後の塗面状
態を目視で評価した。○は中塗り塗面に衝撃キズはわず
か認められるが電着塗膜の剥離は全くない、△は中塗り
塗面に衝撃キズがやや多く認められ、しかも電着塗膜の
剥離もわずかある、そして×は中塗り塗面に衝撃キズが
多く認められ、しかも電着塗膜の剥離もかなりある、こ
とを示す。
【0170】耐候性:サンシャインウエザオメ−タ(光
量1100KJoule/m2 )で200時間促進暴露
後、40℃温水中に24時間浸漬する試験を1サイクル
として、この試験を25サイクル行い、その後JISK
−5400 8.5.2 碁盤目テ−プ法に準じて、2
mm×2mmのゴバン目を100個作り、20℃でその
塗面に粘着セロハンテ−プを貼着し、それを急激に剥離
したのちの、残存ゴバン目塗膜数を調べた。○は100
個残存、△は99〜90個残存、×は89個以下が残存
する、ことをを示す。
量1100KJoule/m2 )で200時間促進暴露
後、40℃温水中に24時間浸漬する試験を1サイクル
として、この試験を25サイクル行い、その後JISK
−5400 8.5.2 碁盤目テ−プ法に準じて、2
mm×2mmのゴバン目を100個作り、20℃でその
塗面に粘着セロハンテ−プを貼着し、それを急激に剥離
したのちの、残存ゴバン目塗膜数を調べた。○は100
個残存、△は99〜90個残存、×は89個以下が残存
する、ことをを示す。
【0171】VOC(%):複層塗膜の形成に使用した
すべての塗料(塗装時を基準)中の固形分(樹脂、顔料
など)に対する合計有機溶剤量の百分率である。
すべての塗料(塗装時を基準)中の固形分(樹脂、顔料
など)に対する合計有機溶剤量の百分率である。
【0172】
【表1】
【0173】(注20):有機溶剤系中塗塗料(「HS
−48B」、関西ペイント社製、商品名、ポリエステル
・メラミン樹脂系、グレ−色) (注21):有機溶剤系中塗塗料(「HS−39」、関
西ペイント社製、商品名、ポリエステル・メラミン樹脂
系、グレ−色) (注22):有機溶剤系上塗塗料(「マジクロンHM−
32 シルバ」、関西ペイント社製、商品名、アクリル
・メラミン樹脂系、シルバメタリック) (注23):有機溶剤系上塗塗料(「ル−ガベ−クHK
−4 クリヤ」、関西ペイント社製、商品名、アクリル
・メラミン樹脂系、クリヤ塗料)
−48B」、関西ペイント社製、商品名、ポリエステル
・メラミン樹脂系、グレ−色) (注21):有機溶剤系中塗塗料(「HS−39」、関
西ペイント社製、商品名、ポリエステル・メラミン樹脂
系、グレ−色) (注22):有機溶剤系上塗塗料(「マジクロンHM−
32 シルバ」、関西ペイント社製、商品名、アクリル
・メラミン樹脂系、シルバメタリック) (注23):有機溶剤系上塗塗料(「ル−ガベ−クHK
−4 クリヤ」、関西ペイント社製、商品名、アクリル
・メラミン樹脂系、クリヤ塗料)
Claims (7)
- 【請求項1】 被塗物に、塗膜の架橋硬化反応が隣接す
る中塗り塗膜よりも早く開始するように調整された、架
橋剤としてブロックポリイソシアネ−ト化合物を含有す
るカチオン電着塗料(A)を塗装し、その未硬化塗面に
架橋剤としてブロックポリイソシアネ−ト化合物を含有
する水性中塗り塗料(B)を塗装し、次いで加熱により
塗料(A)および(B)の両塗膜を硬化させた後、下地
隠蔽性にすぐれた着色上塗り塗料(C)および透明塗膜
形成性水性上塗り塗料(D)を順次塗装し、加熱して塗
料(C)および(D)の両塗膜を硬化させた後、その硬
化塗面にさらにクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化する
ことを特徴とする複層塗膜形成法。 - 【請求項2】 カチオン電着塗料(A)の塗膜を100
℃以下の温度で加熱して塗膜中の水分を実質的に除去し
てから水性中塗り塗料(B)を塗装する請求項1に記載
の複層塗膜形成法。 - 【請求項3】 着色上塗り塗料(C)がソリッドカラ−
塗料またはメタリック塗料である請求項1または2に記
載の複層塗膜形成法。 - 【請求項4】 着色上塗り塗料(C)が、膜厚30μm
の単独硬化塗膜における波長400〜700nmの光線
透過率が5%以下になるように着色顔料を配合してなる
液状塗料である請求項1〜3のいずれかに記載の複層塗
膜形成法。 - 【請求項5】 着色上塗り塗料(C)が、酸価が5〜1
00mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂の中
和物および架橋剤を含有する下地隠蔽性にすぐれた有機
溶剤系熱硬化性着色塗料である請求項1〜4のいずれか
に記載の複層塗膜形成法。 - 【請求項6】 着色上塗り塗料(C)が、下地隠蔽性に
すぐれた水系熱硬化性着色塗料である請求項1〜4のい
ずれかに記載の複層塗膜形成法。 - 【請求項7】 被塗物にカチオン電着塗料(A)を塗装
し、100℃以下の温度で加熱して該塗膜中の水分を実
質的に除去してから、その塗面に水性中塗り塗料(B)
を塗装し加熱して塗料(A)および(B)の両塗膜を硬
化させた後、その硬化塗面に下地隠蔽性にすぐれた着色
上塗り塗料(C)を塗装し、120℃以下の温度で予備
加熱してから水性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱して
塗料(C)および(D)の両塗膜を硬化させた後、その
硬化塗面にクリヤ塗料(E)を塗装し加熱硬化する請求
項1〜6のいずれかに記載の複層塗膜形成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2521098A JPH11207252A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 複層塗膜形成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2521098A JPH11207252A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 複層塗膜形成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11207252A true JPH11207252A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=12159607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2521098A Pending JPH11207252A (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 複層塗膜形成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11207252A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002113419A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-04-16 | Nippon Paint Co Ltd | メタリック塗膜の補修方法 |
JP2003525321A (ja) * | 2000-03-01 | 2003-08-26 | ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト | 導電性支持体上に多層コーティングを製造する方法 |
JP2006095522A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-04-13 | Kansai Paint Co Ltd | 水性ベースコート塗料の塗装方法 |
JP2008013778A (ja) * | 2007-08-30 | 2008-01-24 | Kansai Paint Co Ltd | 粘性改良剤を含有する自動車用水系塗料 |
JP2019508530A (ja) * | 2016-01-15 | 2019-03-28 | ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH | カルボキシ官能性、ポリエーテル系反応生成物、及びその反応生成物を含む水性ベースコート材料 |
US10889090B2 (en) | 2015-12-09 | 2021-01-12 | Basf Coatings Gmbh | Carboxy-functional, polyether-based reaction products and aqueous basecoat materials comprising the reaction products |
US11426762B2 (en) | 2015-12-31 | 2022-08-30 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Low bake autodeposition coatings |
-
1998
- 1998-01-23 JP JP2521098A patent/JPH11207252A/ja active Pending
Cited By (9)
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US11866563B2 (en) | 2015-12-09 | 2024-01-09 | Basf Coatings Gmbh | Carboxy-functional, polyether-based reaction products and aqueous basecoat materials comprising the reaction products |
US11426762B2 (en) | 2015-12-31 | 2022-08-30 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Low bake autodeposition coatings |
JP2019508530A (ja) * | 2016-01-15 | 2019-03-28 | ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH | カルボキシ官能性、ポリエーテル系反応生成物、及びその反応生成物を含む水性ベースコート材料 |
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