JPH11201247A - オートテンショナ - Google Patents
オートテンショナInfo
- Publication number
- JPH11201247A JPH11201247A JP384298A JP384298A JPH11201247A JP H11201247 A JPH11201247 A JP H11201247A JP 384298 A JP384298 A JP 384298A JP 384298 A JP384298 A JP 384298A JP H11201247 A JPH11201247 A JP H11201247A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- arm
- stopper pin
- support shaft
- auto
- tensioner
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/08—Means for varying tension of belts, ropes, or chains
- F16H2007/0802—Actuators for final output members
- F16H2007/081—Torsion springs
Landscapes
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】オートテンショナにおいて、アームの揺動範囲
を規制する手段を、製造コストを低く抑えて、簡単に装
着できるようにすること。 【解決手段】一端側が固定の支軸1に回動可能に支持さ
れた状態で他端側にテンションプーリ3が回動可能に支
持されるアーム2を備えるオートテンショナAにおい
て、アーム2の揺動範囲を規制するためのストッパピン
26と範囲規制部15,16とが、支軸1とアーム2と
に振り分けて設けられており、ストッパピン26を、支
軸1またはアーム2のいずれかに設けられる孔25に対
して圧入により装着する構造を採用することにより、ね
じタイプのような装着作業の煩雑化を回避するととも
に、ストッパピン26について、円周上の一部を分離し
た割りピンとすることにより、当該ストッパピン26の
外周面や孔25の内周面に対する研磨などの加工を省略
できるようにしている。
を規制する手段を、製造コストを低く抑えて、簡単に装
着できるようにすること。 【解決手段】一端側が固定の支軸1に回動可能に支持さ
れた状態で他端側にテンションプーリ3が回動可能に支
持されるアーム2を備えるオートテンショナAにおい
て、アーム2の揺動範囲を規制するためのストッパピン
26と範囲規制部15,16とが、支軸1とアーム2と
に振り分けて設けられており、ストッパピン26を、支
軸1またはアーム2のいずれかに設けられる孔25に対
して圧入により装着する構造を採用することにより、ね
じタイプのような装着作業の煩雑化を回避するととも
に、ストッパピン26について、円周上の一部を分離し
た割りピンとすることにより、当該ストッパピン26の
外周面や孔25の内周面に対する研磨などの加工を省略
できるようにしている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車エン
ジンなどに備えるベルト駆動機構のベルトの張力を自動
的に適度に保つためのオートテンショナに関する。
ジンなどに備えるベルト駆動機構のベルトの張力を自動
的に適度に保つためのオートテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のオートテンショナでは、通常、
実開平5−52413号のマイクロフィルムに示すよう
に、プーリアームの揺動範囲を規制するために、このプ
ーリアームと、当該プーリアームを支持する固定部材と
にストッパピンと規制溝とを振り分けて設けている。
実開平5−52413号のマイクロフィルムに示すよう
に、プーリアームの揺動範囲を規制するために、このプ
ーリアームと、当該プーリアームを支持する固定部材と
にストッパピンと規制溝とを振り分けて設けている。
【0003】前述のストッパピンについては、例えば単
一径の圧入用のピン、ねじ、あるいはそれらの長手方向
ほぼ半分の周面を小径にして円筒面にしたものなどが考
えられている。
一径の圧入用のピン、ねじ、あるいはそれらの長手方向
ほぼ半分の周面を小径にして円筒面にしたものなどが考
えられている。
【0004】つまり、これらのストッパピンは、プーリ
アームに設けられた円筒形の孔やねじ孔などに装着され
る。
アームに設けられた円筒形の孔やねじ孔などに装着され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
オートテンショナにおいては、プーリアームに設ける孔
の内周面を円筒形にするにしても、ねじ溝にするにして
も、孔形成後の別加工が必要になり、製造コストが高く
つくことが指摘される。
オートテンショナにおいては、プーリアームに設ける孔
の内周面を円筒形にするにしても、ねじ溝にするにして
も、孔形成後の別加工が必要になり、製造コストが高く
つくことが指摘される。
【0006】また、ストッパピンについても、圧入する
タイプの場合だと、やはり周面の研磨など形成後の別加
工が必要になり、製造コストが高くつく。一方、ねじタ
イプの場合だと、市販品を流用できるが、その装着時の
作業が面倒で時間がかかるなど、組み立て効率が悪いこ
とが指摘される。
タイプの場合だと、やはり周面の研磨など形成後の別加
工が必要になり、製造コストが高くつく。一方、ねじタ
イプの場合だと、市販品を流用できるが、その装着時の
作業が面倒で時間がかかるなど、組み立て効率が悪いこ
とが指摘される。
【0007】したがって、本発明は、オートテンショナ
において、アームの揺動範囲を規制する手段を、製造コ
ストを低く抑えて、簡単に装着できるようにすることを
目的とする。
において、アームの揺動範囲を規制する手段を、製造コ
ストを低く抑えて、簡単に装着できるようにすることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のオー
トテンショナは、一端側が固定の支軸に回動可能に支持
された状態で他端側にテンションプーリが回動可能に支
持されるアームを備え、このアームの揺動範囲を規制す
るためのストッパピンと範囲規制部とが、支軸とアーム
とに振り分けて設けられ、ストッパピンが、円周上の一
部を分離した割りピンとされ、それの取付対象部材に設
けられる孔に対して圧入により装着される。
トテンショナは、一端側が固定の支軸に回動可能に支持
された状態で他端側にテンションプーリが回動可能に支
持されるアームを備え、このアームの揺動範囲を規制す
るためのストッパピンと範囲規制部とが、支軸とアーム
とに振り分けて設けられ、ストッパピンが、円周上の一
部を分離した割りピンとされ、それの取付対象部材に設
けられる孔に対して圧入により装着される。
【0009】本発明の請求項2のオートテンショナは、
上記請求項1において、前記ストッパピンが、アームの
支軸に対する回転支持部の外周に、また、範囲規制部
が、支軸の外周にそれぞれ設けられ、前記アームの回転
支持部の外周には、径方向外向きに突出する舌片部が設
けられ、この舌片部に軸方向に貫通する孔が設けられ、
この孔に対して前記ストッパピンが圧入により装着さ
れ、前記支軸の外周において円周方向に離れた二カ所に
は、径方向外向きに突出する凸壁部が範囲規制部として
設けられ、この2つの凸壁部で挟まれる内側空間にスト
ッパピンが配置される。
上記請求項1において、前記ストッパピンが、アームの
支軸に対する回転支持部の外周に、また、範囲規制部
が、支軸の外周にそれぞれ設けられ、前記アームの回転
支持部の外周には、径方向外向きに突出する舌片部が設
けられ、この舌片部に軸方向に貫通する孔が設けられ、
この孔に対して前記ストッパピンが圧入により装着さ
れ、前記支軸の外周において円周方向に離れた二カ所に
は、径方向外向きに突出する凸壁部が範囲規制部として
設けられ、この2つの凸壁部で挟まれる内側空間にスト
ッパピンが配置される。
【0010】このように、本発明では、ストッパピン
を、支軸またはアームのいずれかに設けられる孔に対し
て圧入により装着する構造を採用し、ねじタイプのよう
な装着作業の煩雑化を回避している。そして、ストッパ
ピンについて、円周上の一部を分離した割りピンとする
ことにより、当該ストッパピンの外周面やストッパピン
の装着用の孔の内周面に対する研磨などの加工を省略で
きるようにしている。
を、支軸またはアームのいずれかに設けられる孔に対し
て圧入により装着する構造を採用し、ねじタイプのよう
な装着作業の煩雑化を回避している。そして、ストッパ
ピンについて、円周上の一部を分離した割りピンとする
ことにより、当該ストッパピンの外周面やストッパピン
の装着用の孔の内周面に対する研磨などの加工を省略で
きるようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図1ないし図6に
示す実施形態に基づいて説明する。
示す実施形態に基づいて説明する。
【0012】図1ないし図5は本発明の一実施形態に係
り、図1はオートテンショナの正面図、図2は図1の
(2)−(2)線断面の矢視図、図3はオートテンショ
ナの一部の斜視図、図4はアームのボス部とストッパピ
ンとを分離した状態を示す図、図5はストッパピンの斜
視図である。
り、図1はオートテンショナの正面図、図2は図1の
(2)−(2)線断面の矢視図、図3はオートテンショ
ナの一部の斜視図、図4はアームのボス部とストッパピ
ンとを分離した状態を示す図、図5はストッパピンの斜
視図である。
【0013】図中、Aはオートテンショナの全体を示し
ており、1は支軸、2はアーム、3はテンションプー
リ、4はねじりコイルバネ、5は摩擦板である。また、
Bはテンションプーリ3の外周に巻き掛けられるベルト
である。
ており、1は支軸、2はアーム、3はテンションプー
リ、4はねじりコイルバネ、5は摩擦板である。また、
Bはテンションプーリ3の外周に巻き掛けられるベルト
である。
【0014】図例のオートテンショナAは、支軸1の軸
方向寸法内にテンションプーリ3が配置された構造にな
っている。
方向寸法内にテンションプーリ3が配置された構造にな
っている。
【0015】支軸1は、アーム支持部11と、カバー部
12と、ボルト取付片13とを備えており、図示しない
ベルト駆動機構が設けられる取付対象に対してアーム支
持部11およびボルト取付片13を介して図示しないボ
ルトを取り付けることにより固定される。アーム支持部
11は、先端側半分の外周面が截頭円錐形で、基端側半
分の外周面が円筒形に形成されている。カバー部12
は、アーム支持部11の基端側から径方向外向きに延び
てアーム支持部11の外周を囲むように形成されてい
る。ボルト取付片13は、カバー部12の外周に径方向
外向きに張り出し形成されている。この支軸1は、アル
ミニウム合金などを用いたダイカスト成形により製作さ
れる鋳造品からなり、前述のアーム支持部11の外周面
の形状は、成形金型の抜き勾配に対応している。
12と、ボルト取付片13とを備えており、図示しない
ベルト駆動機構が設けられる取付対象に対してアーム支
持部11およびボルト取付片13を介して図示しないボ
ルトを取り付けることにより固定される。アーム支持部
11は、先端側半分の外周面が截頭円錐形で、基端側半
分の外周面が円筒形に形成されている。カバー部12
は、アーム支持部11の基端側から径方向外向きに延び
てアーム支持部11の外周を囲むように形成されてい
る。ボルト取付片13は、カバー部12の外周に径方向
外向きに張り出し形成されている。この支軸1は、アル
ミニウム合金などを用いたダイカスト成形により製作さ
れる鋳造品からなり、前述のアーム支持部11の外周面
の形状は、成形金型の抜き勾配に対応している。
【0016】アーム2は、支軸1のアーム支持部11に
回動可能に取り付けられるもので、一端にボス部21
が、他端にプーリ支持部22が形成されている。ボス部
21は、支軸1のアーム支持部11の外周にすべり軸受
7を介して回動可能に外嵌される。プーリ支持部22
は、ボス部21の突出方向と同一方向に突設されてい
る。このアーム2も、上記支軸1と同様、アルミニウム
合金などを用いたダイカスト成形により製作される鋳造
品からなる。なお、前述のすべり軸受7は、截頭円筒状
に形成されているとともに、肉厚が大径部から小径部に
向けて漸次厚く設定されたブッシュからなり、例えば商
品名ポリアミド46などの合成樹脂により形成されてい
る。
回動可能に取り付けられるもので、一端にボス部21
が、他端にプーリ支持部22が形成されている。ボス部
21は、支軸1のアーム支持部11の外周にすべり軸受
7を介して回動可能に外嵌される。プーリ支持部22
は、ボス部21の突出方向と同一方向に突設されてい
る。このアーム2も、上記支軸1と同様、アルミニウム
合金などを用いたダイカスト成形により製作される鋳造
品からなる。なお、前述のすべり軸受7は、截頭円筒状
に形成されているとともに、肉厚が大径部から小径部に
向けて漸次厚く設定されたブッシュからなり、例えば商
品名ポリアミド46などの合成樹脂により形成されてい
る。
【0017】テンションプーリ3は、アーム2のプーリ
支持部22に転がり軸受9を介して回転自在に軸支され
るもので、プレス材から製作されている。このテンショ
ンプーリ3は、アーム2のプーリ支持部22に螺着され
たボルト8aにより抜け止め状態に取り付けられてい
る。なお、前述の転がり軸受9は、テンションプーリ3
の内周面とアーム2のプーリ支持部22の外周面との間
に圧入の状態で嵌合されている。
支持部22に転がり軸受9を介して回転自在に軸支され
るもので、プレス材から製作されている。このテンショ
ンプーリ3は、アーム2のプーリ支持部22に螺着され
たボルト8aにより抜け止め状態に取り付けられてい
る。なお、前述の転がり軸受9は、テンションプーリ3
の内周面とアーム2のプーリ支持部22の外周面との間
に圧入の状態で嵌合されている。
【0018】ねじりコイルバネ4は、支軸1のアーム支
持部11の外周面およびアーム2のボス部21の外周面
と支軸1のカバー部12の内周面との間の環状空間にそ
れぞれの面に対して非接触でねじり圧縮された状態で配
設されている。このねじりコイルバネ4は、そのねじり
復元力によりアーム2を一回転方向(図1では反時計方
向)に向けて付勢し、また、その軸方向の伸張復元力に
よりアーム2のボス部21を摩擦板5に押し付けてボス
部21に対して摩擦抵抗を付与する。このねじりコイル
バネ4の両端側には径方向外向きに屈曲された屈曲部4
1,42が一体的に設けられており、これらの屈曲部4
1,42が支軸1の底部に設けられたスリット状の切欠
き14とアーム2のボス部21に設けられたスリット状
の切欠き23とにそれぞれ係止されている。
持部11の外周面およびアーム2のボス部21の外周面
と支軸1のカバー部12の内周面との間の環状空間にそ
れぞれの面に対して非接触でねじり圧縮された状態で配
設されている。このねじりコイルバネ4は、そのねじり
復元力によりアーム2を一回転方向(図1では反時計方
向)に向けて付勢し、また、その軸方向の伸張復元力に
よりアーム2のボス部21を摩擦板5に押し付けてボス
部21に対して摩擦抵抗を付与する。このねじりコイル
バネ4の両端側には径方向外向きに屈曲された屈曲部4
1,42が一体的に設けられており、これらの屈曲部4
1,42が支軸1の底部に設けられたスリット状の切欠
き14とアーム2のボス部21に設けられたスリット状
の切欠き23とにそれぞれ係止されている。
【0019】摩擦板5は、アーム2のボス部21の前端
面と、支軸1のアーム支持部11の先端側に固定される
摩擦板押さえ板6との間に挟まれた状態で設けられてお
り、ねじりコイルバネ4の伸張復元力によりボス部21
と摩擦板押さえ板6とに対して所要圧力で押し付けられ
ることによりアーム2のボス部21に対して回動抵抗を
与えるものである。なお、前述の摩擦板押さえ板6は、
例えば構造用圧延鋼板をプレス成形して製作されるもの
からなる。この摩擦板押さえ板6の中心孔および支軸1
のアーム支持部11の先端の外周面は、図1に示すよう
に、共にサインカーブ状に波打つ形状とされていて、そ
れらの嵌合によって摩擦板押さえ板6が回り止めされ、
アーム支持部11の先端をかしめにより塑性変形させて
拡径することにより摩擦板押さえ板6を抜け止めするよ
うになっている。
面と、支軸1のアーム支持部11の先端側に固定される
摩擦板押さえ板6との間に挟まれた状態で設けられてお
り、ねじりコイルバネ4の伸張復元力によりボス部21
と摩擦板押さえ板6とに対して所要圧力で押し付けられ
ることによりアーム2のボス部21に対して回動抵抗を
与えるものである。なお、前述の摩擦板押さえ板6は、
例えば構造用圧延鋼板をプレス成形して製作されるもの
からなる。この摩擦板押さえ板6の中心孔および支軸1
のアーム支持部11の先端の外周面は、図1に示すよう
に、共にサインカーブ状に波打つ形状とされていて、そ
れらの嵌合によって摩擦板押さえ板6が回り止めされ、
アーム支持部11の先端をかしめにより塑性変形させて
拡径することにより摩擦板押さえ板6を抜け止めするよ
うになっている。
【0020】以上説明したオートテンショナAでは、ベ
ルトBの張力の緊張・弛緩の変動に応じたテンションプ
ーリ3の動きを許容しつつ、ベルトBからの振動や衝撃
を減衰するようにテンションプーリ3の動きを規制する
機能を有する。
ルトBの張力の緊張・弛緩の変動に応じたテンションプ
ーリ3の動きを許容しつつ、ベルトBからの振動や衝撃
を減衰するようにテンションプーリ3の動きを規制する
機能を有する。
【0021】つまり、ベルトBの張力が比較的緩やかに
変化した場合の動作を説明する。ベルトBの張力が緩や
かに減少したときには、ねじりコイルバネ4のねじり復
元力(周方向の付勢力)によりアーム2およびテンショ
ンプーリ3が図1の左側に傾動して、ベルトBの張力が
一定に保たれる。一方、ベルトBの張力が緩やかに増加
したときには、ねじりコイルバネ4のねじり復元力に抗
してアーム2およびテンションプーリ3が図1の右側に
傾動して、ベルトBの張力が一定に保たれる。なお、ベ
ルトBの張力変化は、環境の温度変化や経時的な伸縮変
化等によって発生する。
変化した場合の動作を説明する。ベルトBの張力が緩や
かに減少したときには、ねじりコイルバネ4のねじり復
元力(周方向の付勢力)によりアーム2およびテンショ
ンプーリ3が図1の左側に傾動して、ベルトBの張力が
一定に保たれる。一方、ベルトBの張力が緩やかに増加
したときには、ねじりコイルバネ4のねじり復元力に抗
してアーム2およびテンションプーリ3が図1の右側に
傾動して、ベルトBの張力が一定に保たれる。なお、ベ
ルトBの張力変化は、環境の温度変化や経時的な伸縮変
化等によって発生する。
【0022】そして、オートテンショナAに対してベル
トBから激しい振動や衝撃が加わった場合、テンション
プーリ3を支持しているアーム2のボス部21にその振
動や衝撃が伝わるが、ねじりコイルバネ4の伸張復元力
(軸方向の付勢力)によりアーム2のボス部21を摩擦
板5に押し付けて摩擦抵抗を発生させているので、振動
や衝撃が吸収、減衰されることになって、アーム2の不
要な揺動を抑制する。これにより、テンションプーリ3
の位置が実質的に変化しなくなり、ベルトBに対するテ
ンションが一定に保たれる。
トBから激しい振動や衝撃が加わった場合、テンション
プーリ3を支持しているアーム2のボス部21にその振
動や衝撃が伝わるが、ねじりコイルバネ4の伸張復元力
(軸方向の付勢力)によりアーム2のボス部21を摩擦
板5に押し付けて摩擦抵抗を発生させているので、振動
や衝撃が吸収、減衰されることになって、アーム2の不
要な揺動を抑制する。これにより、テンションプーリ3
の位置が実質的に変化しなくなり、ベルトBに対するテ
ンションが一定に保たれる。
【0023】ここで、本発明の特徴を説明する。アーム
2の揺動範囲を規制するために、支軸1に範囲規制部
が、アーム2にストッパピン26がそれぞれ設けられて
いる。つまり、支軸1のアーム支持部11の外周におい
て円周方向に離れた二カ所には、径方向外向きに突出す
る凸壁部15,16が範囲規制部として設けられてい
る。また、アーム2のボス部21の外周には、径方向外
向きに突出する舌片部24が設けられていて、この舌片
部24に軸方向に貫通する孔25が設けられ、この孔2
5に対してストッパピン26が圧入により装着されてい
る。ストッパピン26は、円周上の一部を分離した断面
ほぼC字形状の割りピンからなり、ばね性を有する金属
材例えばJIS規格S60C、S70C、SK5などに
より形成されている。なお、この実施形態では、孔25
の内周面は、その軸方向約1/3の領域が円筒面に形成
され、残り約2/3の領域が外向きに拡径するテーパ面
に形成されており、ストッパピン26の圧入しろを可及
的に大きく確保するように設定されている。また、スト
ッパピン26を孔25に対して装着しやすくするため
に、ストッパピン26の外周面の長手方向両端が面取り
されている。
2の揺動範囲を規制するために、支軸1に範囲規制部
が、アーム2にストッパピン26がそれぞれ設けられて
いる。つまり、支軸1のアーム支持部11の外周におい
て円周方向に離れた二カ所には、径方向外向きに突出す
る凸壁部15,16が範囲規制部として設けられてい
る。また、アーム2のボス部21の外周には、径方向外
向きに突出する舌片部24が設けられていて、この舌片
部24に軸方向に貫通する孔25が設けられ、この孔2
5に対してストッパピン26が圧入により装着されてい
る。ストッパピン26は、円周上の一部を分離した断面
ほぼC字形状の割りピンからなり、ばね性を有する金属
材例えばJIS規格S60C、S70C、SK5などに
より形成されている。なお、この実施形態では、孔25
の内周面は、その軸方向約1/3の領域が円筒面に形成
され、残り約2/3の領域が外向きに拡径するテーパ面
に形成されており、ストッパピン26の圧入しろを可及
的に大きく確保するように設定されている。また、スト
ッパピン26を孔25に対して装着しやすくするため
に、ストッパピン26の外周面の長手方向両端が面取り
されている。
【0024】そして、支軸1に設けてある2つの凸壁部
15,16で挟む内側空間に、アーム2に設けてあるス
トッパピン26が配置される。これにより、アーム2の
揺動に伴いストッパピン26が、支軸1のアーム支持部
11の周りを移動するものの、2つの凸壁部15,16
によってストッパピン26の移動範囲を規制するように
なる。
15,16で挟む内側空間に、アーム2に設けてあるス
トッパピン26が配置される。これにより、アーム2の
揺動に伴いストッパピン26が、支軸1のアーム支持部
11の周りを移動するものの、2つの凸壁部15,16
によってストッパピン26の移動範囲を規制するように
なる。
【0025】このように、ストッパピン26を孔25に
圧入により装着する簡易な形態を採用しながらも、この
ストッパピン26を割りピンとすることにより、それ自
身の外周面や孔25の内周面に対して研磨などの別加工
を施さずに済むようにして、製造コストが従来例のよう
に増加することを防止している。また、ストッパピン2
6を割りピンとしながらも、それ自身にばね性を有する
材料で形成しているから、孔25に対して圧入した後
に、ストッパピン26が弾性復元して圧入しろを保持す
る。そのため、オートテンショナAに振動が繰り返し加
わっても、ストッパピン26が抜け出しにくくなる。
圧入により装着する簡易な形態を採用しながらも、この
ストッパピン26を割りピンとすることにより、それ自
身の外周面や孔25の内周面に対して研磨などの別加工
を施さずに済むようにして、製造コストが従来例のよう
に増加することを防止している。また、ストッパピン2
6を割りピンとしながらも、それ自身にばね性を有する
材料で形成しているから、孔25に対して圧入した後
に、ストッパピン26が弾性復元して圧入しろを保持す
る。そのため、オートテンショナAに振動が繰り返し加
わっても、ストッパピン26が抜け出しにくくなる。
【0026】なお、本発明は上述した実施形態のみに限
定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられ
る。
定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられ
る。
【0027】(1) 上記実施形態では、アーム2のボ
ス部21に設ける孔25の内周面を領域別に円筒面とテ
ーパ面とに形成した例を挙げているが、この孔25の内
周面の形状は、図6に示すようにテーパ面のみとした
り、あるいは図示しないが円筒面のみとしたりすること
ができる。なお、孔25の内周面を図6に示すようなテ
ーパ面のみとする場合には、ストッパピン26の外周面
の一部に切り起こし片(図示省略)などを設けて、圧入
装着後の抜け止めを強くすることも可能である。
ス部21に設ける孔25の内周面を領域別に円筒面とテ
ーパ面とに形成した例を挙げているが、この孔25の内
周面の形状は、図6に示すようにテーパ面のみとした
り、あるいは図示しないが円筒面のみとしたりすること
ができる。なお、孔25の内周面を図6に示すようなテ
ーパ面のみとする場合には、ストッパピン26の外周面
の一部に切り起こし片(図示省略)などを設けて、圧入
装着後の抜け止めを強くすることも可能である。
【0028】(2) 上記実施形態では、支軸1の軸方
向寸法内にテンションプーリ3が配置された構造を例に
挙げているが、支軸1の先端よりも前方にテンションプ
ーリ3を突出させて配置した構造としたものにも本発明
を適用できる。
向寸法内にテンションプーリ3が配置された構造を例に
挙げているが、支軸1の先端よりも前方にテンションプ
ーリ3を突出させて配置した構造としたものにも本発明
を適用できる。
【0029】(3) 上記実施形態では、すべり軸受7
の肉厚を軸方向で可変した構成を例に挙げているが、肉
厚を均一にしたものとすることができる。また、このす
べり軸受7の素材についても、所要のすべり性と耐荷重
性と耐摩耗性を有するものであればよく、種々な合成樹
脂材や金属材とすることができる。
の肉厚を軸方向で可変した構成を例に挙げているが、肉
厚を均一にしたものとすることができる。また、このす
べり軸受7の素材についても、所要のすべり性と耐荷重
性と耐摩耗性を有するものであればよく、種々な合成樹
脂材や金属材とすることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1,2のオートテンショ
ナでは、ストッパピンを、支軸またはアームのいずれか
に設けられる孔に対して圧入により装着する構造を採用
することにより、ねじタイプのような装着作業の煩雑化
を回避しているとともに、ストッパピンについて、円周
上の一部を分離した割りピンとすることにより、当該ス
トッパピンの外周面やストッパピンの装着用の孔の内周
面に対する研磨などの加工を省略できるようにして、製
造コストを低減できるようにしている。
ナでは、ストッパピンを、支軸またはアームのいずれか
に設けられる孔に対して圧入により装着する構造を採用
することにより、ねじタイプのような装着作業の煩雑化
を回避しているとともに、ストッパピンについて、円周
上の一部を分離した割りピンとすることにより、当該ス
トッパピンの外周面やストッパピンの装着用の孔の内周
面に対する研磨などの加工を省略できるようにして、製
造コストを低減できるようにしている。
【0031】このように、本発明では、安価で簡単な組
立が可能なアームの揺動範囲規制構造を有する優れたオ
ートテンショナを提供することができる。
立が可能なアームの揺動範囲規制構造を有する優れたオ
ートテンショナを提供することができる。
【図1】本発明の一実施形態のオートテンショナの正面
図
図
【図2】図1の(2)−(2)線断面の矢視図
【図3】図1のオートテンショナの一部の斜視図
【図4】同実施形態のアームのボス部とストッパピンと
を分離した状態を示す図
を分離した状態を示す図
【図5】同実施形態のストッパピンの斜視図
【図6】本発明の他の実施形態で、図4に対応する図
A オートテンショナ B ベルト 1 支軸 11 アーム支持部 15,16 アーム支持部の凸壁部(範囲規制部) 2 アーム 21 アームのボス部 22 プーリ支持部 24 ボス部の舌片部 25 舌片部の孔 26 孔に装着されるストッパピン 3 テンションプーリ 4 ねじりコイルバネ 5 摩擦板
Claims (2)
- 【請求項1】 一端側が固定の支軸に回動可能に支持さ
れた状態で他端側にテンションプーリが回動可能に支持
されるアームを備え、 このアームの揺動範囲を規制するためのストッパピンと
範囲規制部とが、支軸とアームとに振り分けて設けら
れ、 ストッパピンが、円周上の一部を分離した割りピンとさ
れ、それの取付対象部材に設けられる孔に対して圧入に
より装着される、ことを特徴とするオートテンショナ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のオートテンショナにお
いて、前記ストッパピンが、アームの支軸に対する回転
支持部の外周に、また、範囲規制部が、支軸の外周にそ
れぞれ設けられ、 前記アームの回転支持部の外周には、径方向外向きに突
出する舌片部が設けられ、この舌片部に軸方向に貫通す
る孔が設けられ、この孔に対して前記ストッパピンが圧
入により装着され、 前記支軸の外周において円周方向に離れた二カ所には、
径方向外向きに突出する凸壁部が範囲規制部として設け
られ、この2つの凸壁部で挟まれる内側空間にストッパ
ピンが配置される、ことを特徴とするオートテンショ
ナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP384298A JPH11201247A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | オートテンショナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP384298A JPH11201247A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | オートテンショナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11201247A true JPH11201247A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11568451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP384298A Pending JPH11201247A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | オートテンショナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11201247A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005083434A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Koyo Seiko Co Ltd | オートテンショナ |
US6932731B2 (en) * | 2001-07-05 | 2005-08-23 | Ina-Schaeffler Kg | Tensioner |
JP2006161822A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Jtekt Corp | オートテンショナ |
CN101936372A (zh) * | 2010-08-31 | 2011-01-05 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种具有挂钩插销结构的张紧轮总成 |
-
1998
- 1998-01-12 JP JP384298A patent/JPH11201247A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6932731B2 (en) * | 2001-07-05 | 2005-08-23 | Ina-Schaeffler Kg | Tensioner |
JP2005083434A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Koyo Seiko Co Ltd | オートテンショナ |
JP2006161822A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Jtekt Corp | オートテンショナ |
CN101936372A (zh) * | 2010-08-31 | 2011-01-05 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 一种具有挂钩插销结构的张紧轮总成 |
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