JPH11195367A - 含浸型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管 - Google Patents
含浸型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管Info
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- JPH11195367A JPH11195367A JP76398A JP76398A JPH11195367A JP H11195367 A JPH11195367 A JP H11195367A JP 76398 A JP76398 A JP 76398A JP 76398 A JP76398 A JP 76398A JP H11195367 A JPH11195367 A JP H11195367A
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Landscapes
- Solid Thermionic Cathode (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温動作、高電流密度動作が可能であるとと
もに、長寿命であり、かつイオン衝撃後のスカンジウム
の表面濃度回復時間が速い含浸型陰極構体を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 電子放射物質が含浸された陰極基体と、
陰極基体をその端部に取り付けた陰極スリーブと、陰極
基体を加熱するためのヒーターとを具備する電子管用陰
極において、前記陰極基体の電子放射面に、スカンジウ
ムと高融点金属とを含有する薄膜層、又は還元雰囲気中
でのスパッタリングにより形成された金属スカンジウム
またはスカンジウム化合物を含む薄膜層が形成されてい
ることを特徴とする。
もに、長寿命であり、かつイオン衝撃後のスカンジウム
の表面濃度回復時間が速い含浸型陰極構体を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 電子放射物質が含浸された陰極基体と、
陰極基体をその端部に取り付けた陰極スリーブと、陰極
基体を加熱するためのヒーターとを具備する電子管用陰
極において、前記陰極基体の電子放射面に、スカンジウ
ムと高融点金属とを含有する薄膜層、又は還元雰囲気中
でのスパッタリングにより形成された金属スカンジウム
またはスカンジウム化合物を含む薄膜層が形成されてい
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管や進
行波管等の電子管に用いられる含浸型陰極構体に係り、
特に、高電流密度動作が可能な、高性能、長寿命の含浸
型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管に関
する。
行波管等の電子管に用いられる含浸型陰極構体に係り、
特に、高電流密度動作が可能な、高性能、長寿命の含浸
型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、走査線を増加させて解像度を改善
したカラー受像管や、超高周波対応の受像管の開発が要
請されている。また、投写管等においても、輝度の向上
が望まれている。これらの要請にこたえるためには、陰
極からの放出電流密度を従来よりも大幅に増大させる必
要がある。
したカラー受像管や、超高周波対応の受像管の開発が要
請されている。また、投写管等においても、輝度の向上
が望まれている。これらの要請にこたえるためには、陰
極からの放出電流密度を従来よりも大幅に増大させる必
要がある。
【0003】ところで、含浸型陰極は、酸化物陰極に比
べて大きな放射電流密度が得られ、これまで撮像管、進
行波管、クライストロン等の電子管に使用されてきた。
カラー受像管の分野では、HD−TV管、ED−TV管
等の特殊用途のみに限られていたが、近年、大型CPT
用等の要請が高まり、その用途が急速に拡大されてい
る。
べて大きな放射電流密度が得られ、これまで撮像管、進
行波管、クライストロン等の電子管に使用されてきた。
カラー受像管の分野では、HD−TV管、ED−TV管
等の特殊用途のみに限られていたが、近年、大型CPT
用等の要請が高まり、その用途が急速に拡大されてい
る。
【0004】上記カラー受像管に用いられる含浸型陰極
構体は、従来より省電力の目的からコンパクトな構造に
形成されている。即ち、例えば図1に示す陰極構体で
は、陰極スリーブ1の一端の内側に、その一端開口縁と
ほぼ同一面をなすようにカップ状固定部材2が固定され
ており、このカップ状固定部材2内に、電子放射物質が
含浸された多孔質陰極基体3が固定されている。また、
陰極スリーブ1を包囲するように、筒状ホルダー4が同
軸的に配置されてる。
構体は、従来より省電力の目的からコンパクトな構造に
形成されている。即ち、例えば図1に示す陰極構体で
は、陰極スリーブ1の一端の内側に、その一端開口縁と
ほぼ同一面をなすようにカップ状固定部材2が固定され
ており、このカップ状固定部材2内に、電子放射物質が
含浸された多孔質陰極基体3が固定されている。また、
陰極スリーブ1を包囲するように、筒状ホルダー4が同
軸的に配置されてる。
【0005】陰極スリーブ1は、複数個(図面では3
個)の短冊状ストラップ5により、筒状ホルダー4の内
側に同軸的に支持されている。即ち、短冊状ストラップ
5の一端部が陰極スリーブ1の他端部の外側面に取り付
けられ、他端部が筒状ホルダー4の一端部の内側張り出
し部に取り付けられている。また、陰極スリーブ1と複
数個のストラップ5との間にはしゃへい筒7が配置さ
れ、筒状ホルダー4の一端部の内側張り出し部に、支持
片6によって取り付けられている。更に、陰極スリーブ
1の内側にはヒーター8が挿入され、多孔質陰極基体3
を加熱する構造になっている。
個)の短冊状ストラップ5により、筒状ホルダー4の内
側に同軸的に支持されている。即ち、短冊状ストラップ
5の一端部が陰極スリーブ1の他端部の外側面に取り付
けられ、他端部が筒状ホルダー4の一端部の内側張り出
し部に取り付けられている。また、陰極スリーブ1と複
数個のストラップ5との間にはしゃへい筒7が配置さ
れ、筒状ホルダー4の一端部の内側張り出し部に、支持
片6によって取り付けられている。更に、陰極スリーブ
1の内側にはヒーター8が挿入され、多孔質陰極基体3
を加熱する構造になっている。
【0006】前記多孔質陰極基体3の空孔率は約20%
であり、材質はタングステンである。この多孔質陰極基
体3の空孔部にはBaOとCaOとAl2 O3 からなる
電子放射物質が含浸されていて、その表面にはIr膜が
スパッタ法で形成されている。なお、この陰極構体は、
筒状ホルダー4の外表面に取り付けられたストラップ9
を介して順次所定間隔離れて配置される複数個の電極
(図面には第1グリッドG1のみ図示)とともに、絶縁
支持体10に固定されている。
であり、材質はタングステンである。この多孔質陰極基
体3の空孔部にはBaOとCaOとAl2 O3 からなる
電子放射物質が含浸されていて、その表面にはIr膜が
スパッタ法で形成されている。なお、この陰極構体は、
筒状ホルダー4の外表面に取り付けられたストラップ9
を介して順次所定間隔離れて配置される複数個の電極
(図面には第1グリッドG1のみ図示)とともに、絶縁
支持体10に固定されている。
【0007】更に最近では、動作温度を下げ、高電流密
度の電子放射を得る目的から、陰極基体に酸化スカンジ
ウムを分散させた含浸型陰極、あるいは陰極基体表面に
酸化スカンジウムの薄膜層を被着した酸化スカンジウム
被覆型陰極の開発が行われているが、特性の再現性が乏
しく、実用化への障壁となっている。
度の電子放射を得る目的から、陰極基体に酸化スカンジ
ウムを分散させた含浸型陰極、あるいは陰極基体表面に
酸化スカンジウムの薄膜層を被着した酸化スカンジウム
被覆型陰極の開発が行われているが、特性の再現性が乏
しく、実用化への障壁となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来よ
りカラー受像管に用いられている含浸型陰極構体は、省
電力動作の目的からコンパクトな構造に形成されてい
る。そのため、必然的に陰極基体は、厚さおよび直径が
制限され、電子放射物質を十分含浸させることができな
い。
りカラー受像管に用いられている含浸型陰極構体は、省
電力動作の目的からコンパクトな構造に形成されてい
る。そのため、必然的に陰極基体は、厚さおよび直径が
制限され、電子放射物質を十分含浸させることができな
い。
【0009】一般に、含浸型陰極の寿命特性は、電子放
射物質の主要成分であるバリウムの蒸発量に支配され、
蒸発によりバリウムが消耗すると陰極基体のバリウム単
原子層被覆率が減少して、要求される長寿命特性が得ら
れず、実用上大きな問題となっている。これらの理由か
ら、低温動作、高電流密度動作が可能な含浸型陰極構体
の開発が強く要望されている。
射物質の主要成分であるバリウムの蒸発量に支配され、
蒸発によりバリウムが消耗すると陰極基体のバリウム単
原子層被覆率が減少して、要求される長寿命特性が得ら
れず、実用上大きな問題となっている。これらの理由か
ら、低温動作、高電流密度動作が可能な含浸型陰極構体
の開発が強く要望されている。
【0010】また、低温動作が可能な酸化スカンジウム
含浸型陰極においても、イオン衝撃を受けると電子放射
特性の回復が遅い等の欠点を有している。酸化スカンジ
ウム含浸型陰極のオージェ電子分光による表面解析の結
果、イオン衝撃を受けると表面のスカンジウムが消失
し、電子放射の良好な濃度に回復するまでに時間を要す
ることが判明した。
含浸型陰極においても、イオン衝撃を受けると電子放射
特性の回復が遅い等の欠点を有している。酸化スカンジ
ウム含浸型陰極のオージェ電子分光による表面解析の結
果、イオン衝撃を受けると表面のスカンジウムが消失
し、電子放射の良好な濃度に回復するまでに時間を要す
ることが判明した。
【0011】本発明は、上記従来の酸化スカンジウム含
浸型陰極及び酸化スカンジウム被覆型陰極の問題点を解
決するためになされたものであり、低温動作、高電流密
度動作が可能であるとともに、長寿命であり、かつイオ
ン衝撃後のスカンジウムの表面濃度回復時間が速い含浸
型陰極構体を提供することを目的とする。
浸型陰極及び酸化スカンジウム被覆型陰極の問題点を解
決するためになされたものであり、低温動作、高電流密
度動作が可能であるとともに、長寿命であり、かつイオ
ン衝撃後のスカンジウムの表面濃度回復時間が速い含浸
型陰極構体を提供することを目的とする。
【0012】本発明の他の目的は、そのような含浸型陰
極構体の製造方法を提供することにある。本発明の更に
他の目的は、信頼性の高い電子銃構体および電子管を提
供することにある。
極構体の製造方法を提供することにある。本発明の更に
他の目的は、信頼性の高い電子銃構体および電子管を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様(請求項1)は、電子放射物質
が含浸された陰極基体と、陰極基体をその端部に取り付
けた陰極スリーブと、陰極基体を加熱するためのヒータ
ーとを具備する含浸型陰極構体において、前記陰極基体
の電子放射面側表面に、スカンジウム及び/又はスカン
ジウム化合物と高融点金属及び/又は高融点金属化合物
とを含有する薄膜層が形成されていることを特徴とする
含浸型陰極構体を提供する。
め、本発明の第1の態様(請求項1)は、電子放射物質
が含浸された陰極基体と、陰極基体をその端部に取り付
けた陰極スリーブと、陰極基体を加熱するためのヒータ
ーとを具備する含浸型陰極構体において、前記陰極基体
の電子放射面側表面に、スカンジウム及び/又はスカン
ジウム化合物と高融点金属及び/又は高融点金属化合物
とを含有する薄膜層が形成されていることを特徴とする
含浸型陰極構体を提供する。
【0014】本発明の第1の態様に係る含浸型陰極構体
において、陰極基体の電子放射面に形成される薄膜層に
含まれる高融点金属及び/又は高融点金属化合物として
は、モリブデン等が挙げられる。モリブデン等の高融点
金属は、金属スカンジウムの酸化を防止する作用を有す
る。
において、陰極基体の電子放射面に形成される薄膜層に
含まれる高融点金属及び/又は高融点金属化合物として
は、モリブデン等が挙げられる。モリブデン等の高融点
金属は、金属スカンジウムの酸化を防止する作用を有す
る。
【0015】薄膜層中の高融点金属、高融点金属化合物
の含有量は、好ましくは0.1〜5重量%である。高融
点金属、高融点金属化合物の含有量が0.15重量%未
満では、金属スカンジウムの酸化を防止する作用が不十
分となり、5重量%を越えると、十分な電子放出特性が
得られなくなる。
の含有量は、好ましくは0.1〜5重量%である。高融
点金属、高融点金属化合物の含有量が0.15重量%未
満では、金属スカンジウムの酸化を防止する作用が不十
分となり、5重量%を越えると、十分な電子放出特性が
得られなくなる。
【0016】薄膜層の厚さは、好ましくは100〜10
00オングストロ−ムである。薄膜層の厚さが100オ
ングストロ−ム未満では、イオン衝撃によって膜そのも
のがスパッタにより消失してしまう可能性がある。一
方、1000オングストロ−ムを越えると、基体金属部
からの電子放射物質のしみ出しが少なくなり、良好な電
子放射特性が得られにくくなる。
00オングストロ−ムである。薄膜層の厚さが100オ
ングストロ−ム未満では、イオン衝撃によって膜そのも
のがスパッタにより消失してしまう可能性がある。一
方、1000オングストロ−ムを越えると、基体金属部
からの電子放射物質のしみ出しが少なくなり、良好な電
子放射特性が得られにくくなる。
【0017】薄膜層は、電子放射面側から順に、スカン
ジウム層、スカンジウム化合物層と、高融点金属層、高
融点金属化合物層との積層により構成することが出来
る。このような積層体によっても、スカンジウム、スカ
ンジウム化合物の酸化を防止することが出来る。この場
合でも、積層体に対する高融点層の割合は、上述の高融
点層の含有量の割合と同様である。
ジウム層、スカンジウム化合物層と、高融点金属層、高
融点金属化合物層との積層により構成することが出来
る。このような積層体によっても、スカンジウム、スカ
ンジウム化合物の酸化を防止することが出来る。この場
合でも、積層体に対する高融点層の割合は、上述の高融
点層の含有量の割合と同様である。
【0018】本発明の第1の態様によると、陰極基体の
電子放射面に被覆される薄膜層が、スカンジウム及び/
又はスカンジウム化合物と高融点金属及び/又は高融点
金属化合物とを含有しており、即ちスカンジウムを用い
ているため、イオン衝撃後のスカンジウムの回復時間を
大幅に短縮することが出来る。また、モリブデン等の高
融点金属によりスカンジウムの酸化が防止されるため、
陰極及び電子管の製造工程中の酸化等による陰極の変質
を大幅に改善する事が出来る。
電子放射面に被覆される薄膜層が、スカンジウム及び/
又はスカンジウム化合物と高融点金属及び/又は高融点
金属化合物とを含有しており、即ちスカンジウムを用い
ているため、イオン衝撃後のスカンジウムの回復時間を
大幅に短縮することが出来る。また、モリブデン等の高
融点金属によりスカンジウムの酸化が防止されるため、
陰極及び電子管の製造工程中の酸化等による陰極の変質
を大幅に改善する事が出来る。
【0019】本発明の第2態様(請求項5)は、電子放
射物質が含浸された陰極基体と、陰極基体をその端部に
取り付けた陰極スリーブと、陰極基体を加熱するための
ヒーターとを具備する電子管用陰極において、前記陰極
基体の電子放射面に、還元雰囲気中でのスパッタリング
により形成された金属スカンジウムまたはスカンジウム
化合物を含む薄膜層を有することを特徴とする含浸型陰
極構体を提供する。
射物質が含浸された陰極基体と、陰極基体をその端部に
取り付けた陰極スリーブと、陰極基体を加熱するための
ヒーターとを具備する電子管用陰極において、前記陰極
基体の電子放射面に、還元雰囲気中でのスパッタリング
により形成された金属スカンジウムまたはスカンジウム
化合物を含む薄膜層を有することを特徴とする含浸型陰
極構体を提供する。
【0020】本発明の第2の態様に係る含浸型陰極構体
において、スカンジウム化合物としては酸化スカンジウ
ムまたは水素化スカンジウムを用いることが出来る。薄
膜層の厚さは、好ましくは100〜1000オングスト
ロ−ムである。薄膜層の厚さが100オングストロ−ム
未満では、イオン衝撃によって膜そのものがスパッタに
より消失してしまう可能性がある。一方、1000オン
グストロ−ムを越えると、基体金属部からの電子放射物
質のしみ出しが少なくなり、良好な電子放射特性が得ら
れにくくなる。
において、スカンジウム化合物としては酸化スカンジウ
ムまたは水素化スカンジウムを用いることが出来る。薄
膜層の厚さは、好ましくは100〜1000オングスト
ロ−ムである。薄膜層の厚さが100オングストロ−ム
未満では、イオン衝撃によって膜そのものがスパッタに
より消失してしまう可能性がある。一方、1000オン
グストロ−ムを越えると、基体金属部からの電子放射物
質のしみ出しが少なくなり、良好な電子放射特性が得ら
れにくくなる。
【0021】本発明の第2の態様に係る含浸型陰極構体
は、陰極基体に電子放射物質を含浸させる工程、及び前
記陰極基体の電子放射面に、還元雰囲気中でスパッタリ
ングにより金属スカンジウムまたはスカンジウム化合物
を含む薄膜層を形成する工程により製造することが出来
る。
は、陰極基体に電子放射物質を含浸させる工程、及び前
記陰極基体の電子放射面に、還元雰囲気中でスパッタリ
ングにより金属スカンジウムまたはスカンジウム化合物
を含む薄膜層を形成する工程により製造することが出来
る。
【0022】還元雰囲気としては、水素ガスを含む希ガ
スを用いることが出来る。本発明の第2の態様によれ
ば、陰極基体の電子放射面に被覆される薄膜層として、
還元雰囲気でのスパッタリングにより、非常に活性度の
高い金属スカンジウム又はスカンジウム化合物を用いて
いるため、イオン衝撃後のスカンジウムの回復時間を大
幅に短縮することが出来る。また、低温動作が可能なた
め、Baの蒸発量を低減することが出来、陰極基体の厚
さが薄くても、充分な寿命特性を得ることが出来る。
スを用いることが出来る。本発明の第2の態様によれ
ば、陰極基体の電子放射面に被覆される薄膜層として、
還元雰囲気でのスパッタリングにより、非常に活性度の
高い金属スカンジウム又はスカンジウム化合物を用いて
いるため、イオン衝撃後のスカンジウムの回復時間を大
幅に短縮することが出来る。また、低温動作が可能なた
め、Baの蒸発量を低減することが出来、陰極基体の厚
さが薄くても、充分な寿命特性を得ることが出来る。
【0023】本発明の第3(請求項8)及び第4(請求
項9)の態様は、上記本発明の含浸型陰極構体を用いて
なる電子銃構体およびその電子銃構体を用いてなる電子
管である。これにより、十分な寿命特性を有する信頼性
の高い電子銃構体および電子管を得ることが出来る。
項9)の態様は、上記本発明の含浸型陰極構体を用いて
なる電子銃構体およびその電子銃構体を用いてなる電子
管である。これにより、十分な寿命特性を有する信頼性
の高い電子銃構体および電子管を得ることが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施例について詳細に説明する。図1に、本発明の一実
施例に係る含浸型陰極構体を示す。その基本的構成は、
既に説明した従来の含浸型陰極構体とほぼ同様である。
即ち、図1に示す陰極構体では、陰極スリーブ1の一端
の内側に、その一端開口縁とほぼ同一面をなすようにカ
ップ状固定部材2が固定されており、このカップ状固定
部材2内に、電子放射物質が含浸された多孔質陰極基体
3が固定されている。また、陰極スリーブ1を包囲する
ように、筒状ホルダー4が同軸的に配置されてる。
実施例について詳細に説明する。図1に、本発明の一実
施例に係る含浸型陰極構体を示す。その基本的構成は、
既に説明した従来の含浸型陰極構体とほぼ同様である。
即ち、図1に示す陰極構体では、陰極スリーブ1の一端
の内側に、その一端開口縁とほぼ同一面をなすようにカ
ップ状固定部材2が固定されており、このカップ状固定
部材2内に、電子放射物質が含浸された多孔質陰極基体
3が固定されている。また、陰極スリーブ1を包囲する
ように、筒状ホルダー4が同軸的に配置されてる。
【0025】陰極スリーブ1は、複数個(図面では3
個)の短冊状ストラップ5により、筒状ホルダー4の内
側に同軸的に支持されている。即ち、短冊状ストラップ
5の一端部が陰極スリーブ1の他端部の外側面に取り付
けられ、他端部が筒状ホルダー4の一端部の内側張り出
し部に取り付けられている。また、陰極スリーブ1と複
数個のストラップ5との間にはしゃへい筒7が配置さ
れ、筒状ホルダー4の一端部の内側張り出し部に、支持
片6によって取り付けられている。更に、陰極スリーブ
1の内側にはヒーター8が挿入され、多孔質陰極基体3
を加熱する構造になっている。
個)の短冊状ストラップ5により、筒状ホルダー4の内
側に同軸的に支持されている。即ち、短冊状ストラップ
5の一端部が陰極スリーブ1の他端部の外側面に取り付
けられ、他端部が筒状ホルダー4の一端部の内側張り出
し部に取り付けられている。また、陰極スリーブ1と複
数個のストラップ5との間にはしゃへい筒7が配置さ
れ、筒状ホルダー4の一端部の内側張り出し部に、支持
片6によって取り付けられている。更に、陰極スリーブ
1の内側にはヒーター8が挿入され、多孔質陰極基体3
を加熱する構造になっている。
【0026】図2は、上述の多孔質陰極基体の表面領域
の一部を拡大して示す図である。多孔質陰極基体は、タ
ングステン焼結体からなる多孔質タングステン基体11
と、この多孔質タングステン基体11上に形成された薄
膜層13とから構成される。なお、多孔質タングステン
基体11内には、電子放射物質12が含浸されている。
の一部を拡大して示す図である。多孔質陰極基体は、タ
ングステン焼結体からなる多孔質タングステン基体11
と、この多孔質タングステン基体11上に形成された薄
膜層13とから構成される。なお、多孔質タングステン
基体11内には、電子放射物質12が含浸されている。
【0027】以下に、薄膜層13が異なる、本発明の2
つの態様に係る実施例を示す。 実施例1 この実施例は、薄膜層がスカンジウムと高融点金属とを
含有する態様に係るものである。
つの態様に係る実施例を示す。 実施例1 この実施例は、薄膜層がスカンジウムと高融点金属とを
含有する態様に係るものである。
【0028】図2に示す空孔率20%のタングステン焼
結体からなる多孔質タングステン基体11に、酸化バリ
ウム(BaO):酸化カルシウム(CaO):酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )=4:1:1モル比の混合物か
らなる電子放射物質12を陰極基体の空孔中に水素雰囲
気中で溶融含浸させる。
結体からなる多孔質タングステン基体11に、酸化バリ
ウム(BaO):酸化カルシウム(CaO):酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )=4:1:1モル比の混合物か
らなる電子放射物質12を陰極基体の空孔中に水素雰囲
気中で溶融含浸させる。
【0029】前記含浸によって得られた含浸型陰極基体
を、スカンジウムターゲットとモリブデンターゲットを
有する2元スパッタ装置に取付け、スカンジウム中のモ
リブデン量が0.5重量%になるようにスパッタリング
し、膜厚1500オングストロ−ムの薄膜13を形成す
る。スパッタリングの雰囲気はArガスを基本とする
が、小量のH2 ガスを導入した方が良好な薄膜を得る事
が出来る。
を、スカンジウムターゲットとモリブデンターゲットを
有する2元スパッタ装置に取付け、スカンジウム中のモ
リブデン量が0.5重量%になるようにスパッタリング
し、膜厚1500オングストロ−ムの薄膜13を形成す
る。スパッタリングの雰囲気はArガスを基本とする
が、小量のH2 ガスを導入した方が良好な薄膜を得る事
が出来る。
【0030】このように作成された含浸型陰極構体に陽
極を取付け、ダイオード構成の電子管を作成し、実施例
1と同様にして、その電子放射特性を評価した。その結
果、図電子放射特性評価条件は、以下の通りである。陰
極の動作温度は約1300Kで、カソード−陽極間に2
00Vのパルスを印加した。ここで、印加パルスのデュ
ーティーは0.1%から9.0%まで変化させた。陽極
に電圧が印加されているときは、陰極は電子管内で発生
するイオンによってイオン衝撃を受け、スカンジウムの
消耗が大きくなる。陽極に電圧が印加されていないとき
は、陰極表面での熱拡散のためにスカンジウムが供給さ
れ、表面被覆率の回復が大きくなる。
極を取付け、ダイオード構成の電子管を作成し、実施例
1と同様にして、その電子放射特性を評価した。その結
果、図電子放射特性評価条件は、以下の通りである。陰
極の動作温度は約1300Kで、カソード−陽極間に2
00Vのパルスを印加した。ここで、印加パルスのデュ
ーティーは0.1%から9.0%まで変化させた。陽極
に電圧が印加されているときは、陰極は電子管内で発生
するイオンによってイオン衝撃を受け、スカンジウムの
消耗が大きくなる。陽極に電圧が印加されていないとき
は、陰極表面での熱拡散のためにスカンジウムが供給さ
れ、表面被覆率の回復が大きくなる。
【0031】デューティーが高くなるに従って、イオン
衝撃の強さは増大する。従来のスカンジウム型含浸陰極
では、低デューティー領域では良好な放出電流特性を示
すが、高デューティー領域では放出電流特性が悪化し、
より高デューティー領域での動作が要求されるカラー受
像管などへの実用化の障害となっていた。
衝撃の強さは増大する。従来のスカンジウム型含浸陰極
では、低デューティー領域では良好な放出電流特性を示
すが、高デューティー領域では放出電流特性が悪化し、
より高デューティー領域での動作が要求されるカラー受
像管などへの実用化の障害となっていた。
【0032】本実施例での陰極のデューティー−放出電
流密度特性を図3に示す。図中、曲線X1 は従来の酸化
スカンジウム被覆型陰極を用いた場合の測定結果、曲線
Y1は本実施例に係るスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型陰極を用いた場合の測定結果、曲線Z1 は従来の非
スカンジウム型含浸陰極を用いた場合の測定結果をそれ
ぞれ示す。
流密度特性を図3に示す。図中、曲線X1 は従来の酸化
スカンジウム被覆型陰極を用いた場合の測定結果、曲線
Y1は本実施例に係るスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型陰極を用いた場合の測定結果、曲線Z1 は従来の非
スカンジウム型含浸陰極を用いた場合の測定結果をそれ
ぞれ示す。
【0033】図3から明らかなように、従来の酸化スカ
ンジウム被覆型陰極では、デューティー0.1%で45
A/cm2 の放出電流密度であるのに対し、デューティ
ー9%で12A/cm2 の放出電流密度まで低下する。
一方、本実施例によるスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型含浸陰極では、デューティー0.1%で28A/c
m2 の放出電流密度であるが、デューティー9%で16
A/cm2 の放出電流密度までしか低下せず、高デュー
ティー領域での電子放射特性が改善されていることがわ
かる。
ンジウム被覆型陰極では、デューティー0.1%で45
A/cm2 の放出電流密度であるのに対し、デューティ
ー9%で12A/cm2 の放出電流密度まで低下する。
一方、本実施例によるスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型含浸陰極では、デューティー0.1%で28A/c
m2 の放出電流密度であるが、デューティー9%で16
A/cm2 の放出電流密度までしか低下せず、高デュー
ティー領域での電子放射特性が改善されていることがわ
かる。
【0034】これは、酸化スカンジウムの代わりに、拡
散速度の速い金属スカンジウムを用いたことにより、ス
カンジウムの供給および被覆率の回復が大きく改善され
たためと考えられる。
散速度の速い金属スカンジウムを用いたことにより、ス
カンジウムの供給および被覆率の回復が大きく改善され
たためと考えられる。
【0035】次に、以下のように耐環境試験を行ったと
ころ、本実施例によるスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型陰極は、モリブデンを含有しているため金属スカン
ジウムの酸化が防止され、金属スカンジウムのみを被覆
した陰極よりも耐環境特性が優れていることが判った。
ころ、本実施例によるスカンジウム−モリブデン薄膜被
覆型陰極は、モリブデンを含有しているため金属スカン
ジウムの酸化が防止され、金属スカンジウムのみを被覆
した陰極よりも耐環境特性が優れていることが判った。
【0036】耐環境試験は、真空装置内に陰極と陽極を
取付けた2極管を用いて行った。即ち、真空装置内に取
付けた陰極を所定のプログラムで活性化し、陰極温度1
250Kで1.5A/cm2 の電流が安定に取れるよう
にした。次いで、真空装置のベルジャーを開け、湿度8
0%、温度25℃の雰囲気に10分間さらした。その
後、ベルジャーを閉め、高真空になるように装置内を排
気した。
取付けた2極管を用いて行った。即ち、真空装置内に取
付けた陰極を所定のプログラムで活性化し、陰極温度1
250Kで1.5A/cm2 の電流が安定に取れるよう
にした。次いで、真空装置のベルジャーを開け、湿度8
0%、温度25℃の雰囲気に10分間さらした。その
後、ベルジャーを閉め、高真空になるように装置内を排
気した。
【0037】次に、上記電流密度が得られた電圧を陽極
に設定しておいた状態で、ヒーターのスイッチをオンす
る。ヒーターをオンした時を0秒として、陰極電流の時
間的な変化を測定する。図4にその結果を示す。図中、
曲線Aは、スカンジウムのみをスパッタした陰極の場
合、曲線Bは、本実施例によるモリブデン(0.5重量
%)とスカンジウムを同時スパッタした陰極の場合をそ
れぞれ示す。
に設定しておいた状態で、ヒーターのスイッチをオンす
る。ヒーターをオンした時を0秒として、陰極電流の時
間的な変化を測定する。図4にその結果を示す。図中、
曲線Aは、スカンジウムのみをスパッタした陰極の場
合、曲線Bは、本実施例によるモリブデン(0.5重量
%)とスカンジウムを同時スパッタした陰極の場合をそ
れぞれ示す。
【0038】図4から判るように、スカンジウムのみを
スパッタした陰極の場合は、1A/cm2 まで回復する
のに5分必要であるが、本実施例の場合は、2分で同じ
値まで回復している。また、完全に元の状態に戻るに
は、スカンジウムのみをスパッタした陰極の場合は20
分以上かかるが、本実施例の場合は、10分でほぼ元の
値まで回復する事が判る。
スパッタした陰極の場合は、1A/cm2 まで回復する
のに5分必要であるが、本実施例の場合は、2分で同じ
値まで回復している。また、完全に元の状態に戻るに
は、スカンジウムのみをスパッタした陰極の場合は20
分以上かかるが、本実施例の場合は、10分でほぼ元の
値まで回復する事が判る。
【0039】これらの結果より、スカンジウムの耐湿性
の向上のためには、モリブデンの添加が非常に重要であ
る事が判った。ただし、モリブデンの添加量が0.1%
未満になると、モリブデン添加の効果が発揮され難く、
回復時間がスカンジウムのみとあまり変わらなくなって
しまう。逆に、添加量が5%を越えると、低デューティ
ーで20A/cm2 以下の電流しか取り出せなかった。
の向上のためには、モリブデンの添加が非常に重要であ
る事が判った。ただし、モリブデンの添加量が0.1%
未満になると、モリブデン添加の効果が発揮され難く、
回復時間がスカンジウムのみとあまり変わらなくなって
しまう。逆に、添加量が5%を越えると、低デューティ
ーで20A/cm2 以下の電流しか取り出せなかった。
【0040】以上の実施例の説明では、スカンジウムと
モリブデンとを2元スパッタ装置で同時スパッタした場
合について述べたが、薄膜層がスカンジウム層及びモリ
ブデン層の積層からなり、且つ最表面がモリブデン層と
なる構成であっても、同様の耐環境特性の効果が得られ
る。
モリブデンとを2元スパッタ装置で同時スパッタした場
合について述べたが、薄膜層がスカンジウム層及びモリ
ブデン層の積層からなり、且つ最表面がモリブデン層と
なる構成であっても、同様の耐環境特性の効果が得られ
る。
【0041】実施例2 この実施例は、薄膜層が還元雰囲気中でのスパッタリン
グにより形成された金属スカンジウムまたはスカンジウ
ム化合物を含む態様に係るものである。
グにより形成された金属スカンジウムまたはスカンジウ
ム化合物を含む態様に係るものである。
【0042】図2に示す空孔率20%のタングステン焼
結体からなる多孔質タングステン基体11に、酸化バリ
ウム(BaO):酸化カルシウム(CaO):酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )=4:1:1モル比の混合物か
らなる電子放射物質12を陰極基体の空孔中に水素雰囲
気中で溶融含浸させる。
結体からなる多孔質タングステン基体11に、酸化バリ
ウム(BaO):酸化カルシウム(CaO):酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )=4:1:1モル比の混合物か
らなる電子放射物質12を陰極基体の空孔中に水素雰囲
気中で溶融含浸させる。
【0043】前記含浸によって得られた多孔質基体11
の表面に、(必要であれば基体表面の余分な電子放射物
質除去を行った後)スパッタ法により、水素化スカンジ
ウム(ScH2 )層13を形成する。水素化スカンジウ
ム薄膜層の厚さは20nmで、スパッタガスとしては、
1vol.%のH2 ガスを含んだArガスを用いた。
の表面に、(必要であれば基体表面の余分な電子放射物
質除去を行った後)スパッタ法により、水素化スカンジ
ウム(ScH2 )層13を形成する。水素化スカンジウ
ム薄膜層の厚さは20nmで、スパッタガスとしては、
1vol.%のH2 ガスを含んだArガスを用いた。
【0044】このように作成された含浸型陰極構体に陽
極を備えつけ、ダイオード構成の電子管を作成し、実施
例1と同様にして電子放射特性を評価した。その結果、
図5に示すようなデューティー−放出電流密度特性を得
た。図中、曲線X2 は従来のスカンジウム型含浸陰極の
測定結果、曲線Y2 は本発明によるスカンジウム型含浸
陰極の測定結果、曲線Z2 は従来の非スカンジウム型含
浸陰極の測定結果をそれぞれ示す。
極を備えつけ、ダイオード構成の電子管を作成し、実施
例1と同様にして電子放射特性を評価した。その結果、
図5に示すようなデューティー−放出電流密度特性を得
た。図中、曲線X2 は従来のスカンジウム型含浸陰極の
測定結果、曲線Y2 は本発明によるスカンジウム型含浸
陰極の測定結果、曲線Z2 は従来の非スカンジウム型含
浸陰極の測定結果をそれぞれ示す。
【0045】図5から明らかなように、従来のスカンジ
ウム型含浸陰極では、デューティー0.5%で45A/
cm2 の放出電流密度であるのに対し、デューティー9
%で13A/cm2 放出電流密度まで低下する。一方、
本実施例によるスカンジウム型含浸陰極では、デューテ
ィー0.5%で32A/cm2 放出電流密度であるが、
デューティー9%で18A/cm2 の放出電流密度まで
しか低下せず、高デューティー領域での電子放射特性が
改善されていることがわかる。
ウム型含浸陰極では、デューティー0.5%で45A/
cm2 の放出電流密度であるのに対し、デューティー9
%で13A/cm2 放出電流密度まで低下する。一方、
本実施例によるスカンジウム型含浸陰極では、デューテ
ィー0.5%で32A/cm2 放出電流密度であるが、
デューティー9%で18A/cm2 の放出電流密度まで
しか低下せず、高デューティー領域での電子放射特性が
改善されていることがわかる。
【0046】これは陰極基体表面に存在するスカンジウ
ム原子の活性度が高いため、イオン衝撃後のスカンジウ
ムの供給および被覆率の回復が大きく改善されたためと
考えられる。また、本実施例によるスカンジウム型含浸
陰極は、従来のスカンジウム型でない含浸陰極よりも低
・高デューティー領域ともに放出電流特性が優れてい
る。
ム原子の活性度が高いため、イオン衝撃後のスカンジウ
ムの供給および被覆率の回復が大きく改善されたためと
考えられる。また、本実施例によるスカンジウム型含浸
陰極は、従来のスカンジウム型でない含浸陰極よりも低
・高デューティー領域ともに放出電流特性が優れてい
る。
【0047】なお、上記実施例では、スパッタリングを
おこなう材料として水素化スカンジウムを用いた。本発
明者らの実験によると、水素化スカンジウムをスパッタ
したものがスカンジウム型含浸型陰極として最も良い特
性を示したが、そのかわりに金属スカンジウムまたは酸
化スカンジウムを用いても、水素化スカンジウムを用い
た場合にきわめて近い、良好な特性を示した。
おこなう材料として水素化スカンジウムを用いた。本発
明者らの実験によると、水素化スカンジウムをスパッタ
したものがスカンジウム型含浸型陰極として最も良い特
性を示したが、そのかわりに金属スカンジウムまたは酸
化スカンジウムを用いても、水素化スカンジウムを用い
た場合にきわめて近い、良好な特性を示した。
【0048】また、上記実施例では、スパッタリング時
のガス組成を1vol.%の水素を含んだアルゴンガス
としたが、本発明者らの実験によると、アルゴンガス中
の水素の割合を増やすに従って、雰囲気の還元性が高ま
り、薄膜中のスカンジウム原子の活性度が高まるが、水
素成分の増加によって、スパッタリング時の薄膜の成膜
速度は減少することがわかった。
のガス組成を1vol.%の水素を含んだアルゴンガス
としたが、本発明者らの実験によると、アルゴンガス中
の水素の割合を増やすに従って、雰囲気の還元性が高ま
り、薄膜中のスカンジウム原子の活性度が高まるが、水
素成分の増加によって、スパッタリング時の薄膜の成膜
速度は減少することがわかった。
【0049】更に、本発明者らの実験によると、スパッ
タリングガスとしてアルゴンガス中に水素ガスの混合率
を増やしていくと、10vol.%まではスカンジウム
の還元性が順調に高まるが、それ以上水素ガスの割合を
増加させると、スカンジウム原子の活性度はほぼ飽和す
る。また、水素ガスの混合率が10vol.%をこえる
と、スカンジウムの成膜速度が著しく減少し、工業製品
としての生産効率は非現実的なものとなる。
タリングガスとしてアルゴンガス中に水素ガスの混合率
を増やしていくと、10vol.%まではスカンジウム
の還元性が順調に高まるが、それ以上水素ガスの割合を
増加させると、スカンジウム原子の活性度はほぼ飽和す
る。また、水素ガスの混合率が10vol.%をこえる
と、スカンジウムの成膜速度が著しく減少し、工業製品
としての生産効率は非現実的なものとなる。
【0050】これら還元性の増加および成膜速度の減
少、すなわち製品コストと製品の品質とを考え合わせる
と、本実施例のように、アルゴンガス中の水素ガスの割
合は1vol.%程度が最も適当であると考えられる。
少、すなわち製品コストと製品の品質とを考え合わせる
と、本実施例のように、アルゴンガス中の水素ガスの割
合は1vol.%程度が最も適当であると考えられる。
【0051】本実施例に係る含浸型陰極構体の製造方法
としては、陰極基体の形成(必要ならばその後に焼結)
を行い、その後に電子放射物質の含浸をし、最後に、金
属スカンジウムまたはスカンジウム化合物薄膜層を形成
する、という手順が最も好ましい。
としては、陰極基体の形成(必要ならばその後に焼結)
を行い、その後に電子放射物質の含浸をし、最後に、金
属スカンジウムまたはスカンジウム化合物薄膜層を形成
する、という手順が最も好ましい。
【0052】即ち、本発明者らの実験によると、金属ス
カンジウムまたはスカンジウム化合物層を形成した後
に、電子放射物質の含浸を行うと、電子放射面に存在す
る非常に活性の高いスカンジウム原子が、薄膜の形成後
に高温度にさらされ、同時に陰極基体のタングステンな
どの高融点金属または非常に酸化度の強い含浸電子放射
物質と接触するために、これらの物質が互いに反応しあ
い、前記スカンジウム原子の活性度の低下、さらにはス
カンジウム原子の酸化にまで至り、このため陰極構体の
動作時には有効なスカンジウム拡散を示さず、動作低減
の効果が得られないことが確かめられた。
カンジウムまたはスカンジウム化合物層を形成した後
に、電子放射物質の含浸を行うと、電子放射面に存在す
る非常に活性の高いスカンジウム原子が、薄膜の形成後
に高温度にさらされ、同時に陰極基体のタングステンな
どの高融点金属または非常に酸化度の強い含浸電子放射
物質と接触するために、これらの物質が互いに反応しあ
い、前記スカンジウム原子の活性度の低下、さらにはス
カンジウム原子の酸化にまで至り、このため陰極構体の
動作時には有効なスカンジウム拡散を示さず、動作低減
の効果が得られないことが確かめられた。
【0053】上記実施例1および実施例2に係る含浸型
陰極構体を用いて電子銃構体を得るとともに、更にその
電子銃構体を用いて電子管を得た。これら電子銃構体お
よび電子管は、充分な寿命特性を有する信頼性の高いも
のであった。
陰極構体を用いて電子銃構体を得るとともに、更にその
電子銃構体を用いて電子管を得た。これら電子銃構体お
よび電子管は、充分な寿命特性を有する信頼性の高いも
のであった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の態
様によれば、陰極基体の表面に、スカンジウムと高融点
金属とを含有する薄膜層が形成されているため、イオン
衝撃後のスカンジウムの回復時間を大幅に短縮すること
が出来るとともに、金属スカンジウムのみからなる薄膜
層で問題となる耐環境特性も大幅に改善することが可能
である。
様によれば、陰極基体の表面に、スカンジウムと高融点
金属とを含有する薄膜層が形成されているため、イオン
衝撃後のスカンジウムの回復時間を大幅に短縮すること
が出来るとともに、金属スカンジウムのみからなる薄膜
層で問題となる耐環境特性も大幅に改善することが可能
である。
【0055】また、本発明の第2の態様によれば、陰極
基体の表面に、還元雰囲気中でのスパッタリングにより
形成された金属スカンジウムまたはスカンジウム化合物
を含む薄膜層が形成されているので、陰極基体の電子放
射表面は非常に活性な拡散速度の速いスカンジウム原子
が均一に分布した表面となり、このためイオン衝撃後の
スカンジウム回復時間が大幅に短縮される。また、低温
動作が可能なため、陰極基体寸法がコンパクトでもバリ
ウムの熱蒸発量が低減でき、従来の省電力型含浸型陰極
で問題となっていた含浸量の絶対量不足から生じる寿命
特性を改善した含浸型陰極が得られる。本発明の第3お
よび第4の態様によれば、充分な寿命特性を有する信頼
性の高い電子銃構体および電子管が得られる。
基体の表面に、還元雰囲気中でのスパッタリングにより
形成された金属スカンジウムまたはスカンジウム化合物
を含む薄膜層が形成されているので、陰極基体の電子放
射表面は非常に活性な拡散速度の速いスカンジウム原子
が均一に分布した表面となり、このためイオン衝撃後の
スカンジウム回復時間が大幅に短縮される。また、低温
動作が可能なため、陰極基体寸法がコンパクトでもバリ
ウムの熱蒸発量が低減でき、従来の省電力型含浸型陰極
で問題となっていた含浸量の絶対量不足から生じる寿命
特性を改善した含浸型陰極が得られる。本発明の第3お
よび第4の態様によれば、充分な寿命特性を有する信頼
性の高い電子銃構体および電子管が得られる。
【図1】 本発明の一実施例に係る含浸型陰極を示す断
面図。
面図。
【図2】 図1の含浸型陰極の一部を拡大して示す断面
図。
図。
【図3】 本発明の一実施例と従来のスカンジウム型含
浸陰極構体のデューティー放出電流密度特性を示す特性
図。
浸陰極構体のデューティー放出電流密度特性を示す特性
図。
【図4】 モリブデンを含有した本発明の一実施例に係
るスカンジウム被覆型陰極と、スカンジウムのみを被覆
した陰極との耐環境試験の結果を示す特性図。
るスカンジウム被覆型陰極と、スカンジウムのみを被覆
した陰極との耐環境試験の結果を示す特性図。
【図5】 本発明の他の実施例と従来のスカンジウム含
浸型陰極構体のデューティー放出電流密度特性を示す特
性図。
浸型陰極構体のデューティー放出電流密度特性を示す特
性図。
1…陰極スリーブ 2…カップ状固定部材 3…多孔質陰極基体 4…筒状ホルダー 5…短冊状ストラップ 6…支持片 7…しゃへい筒 8…ヒーター 11…多孔質タングステン基体 12…電子放射物質 13…薄膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 生代美 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 樋口 敏春 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 松本 貞雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 大内 義昭 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内
Claims (9)
- 【請求項1】 電子放射物質が含浸された陰極基体と、
陰極基体をその端部に取り付けた陰極スリーブと、陰極
基体を加熱するためのヒーターとを具備する電子管用陰
極において、前記陰極基体の電子放射面側表面に、スカ
ンジウム及び/又はスカンジウム化合物と高融点金属及
び/又は高融点金属化合物とを含有する薄膜層を有する
ことを特徴とする含浸型陰極構体。 - 【請求項2】 前記薄膜層中の高融点金属の含有量が
0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項1に記
載の含浸型陰極構体。 - 【請求項3】 前記薄膜層の厚さが100〜10000
オングストロ−ムであることを特徴とする請求項1又は
2に記載の含浸型陰極構体。 - 【請求項4】 前記薄膜層が、電子放射面側から順に、
スカンジウム層と高融点層との積層よりなることを特徴
とする請求項1ないし3のいずれかに記載の含浸型陰極
構体。 - 【請求項5】 電子放射物質が含浸された陰極基体と、
陰極基体をその端部に取り付けた陰極スリーブと、陰極
基体を加熱するためのヒーターとを具備する電子管用陰
極において、前記陰極基体の電子放射面に、還元雰囲気
中でのスパッタリングにより形成された金属スカンジウ
ムまたはスカンジウム化合物を含む薄膜層を有すること
を特徴とする含浸型陰極構体。 - 【請求項6】 前記スカンジウム化合物が、酸化スカン
ジウムまたは水素化スカンジウムであることを特徴とす
る請求項5に記載の含浸型陰極構体。 - 【請求項7】 陰極基体に電子放射物質を含浸させる工
程、及び前記陰極基体の電子放射面に、還元雰囲気中で
スパッタリングにより金属スカンジウムまたはスカンジ
ウム化合物を含む薄膜層を形成する工程を具備すること
を特徴とする含浸型陰極構体の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1ないし3のいずれかに記載の含
浸型陰極構体を用いたことを特徴とする電子銃構体。 - 【請求項9】 請求項5に記載の電子銃構体を用いてな
ることを特徴とする電子管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP76398A JPH11195367A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 含浸型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP76398A JPH11195367A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 含浸型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11195367A true JPH11195367A (ja) | 1999-07-21 |
Family
ID=11482748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP76398A Pending JPH11195367A (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 含浸型陰極構体、その製造方法、電子銃構体及び電子管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11195367A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104409299A (zh) * | 2014-11-25 | 2015-03-11 | 安徽华东光电技术研究所 | 真空二极管的加工方法 |
-
1998
- 1998-01-06 JP JP76398A patent/JPH11195367A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104409299A (zh) * | 2014-11-25 | 2015-03-11 | 安徽华东光电技术研究所 | 真空二极管的加工方法 |
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