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JPH11168222A - サージ防護素子 - Google Patents

サージ防護素子

Info

Publication number
JPH11168222A
JPH11168222A JP10110741A JP11074198A JPH11168222A JP H11168222 A JPH11168222 A JP H11168222A JP 10110741 A JP10110741 A JP 10110741A JP 11074198 A JP11074198 A JP 11074198A JP H11168222 A JPH11168222 A JP H11168222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
electrode
type
surge protection
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10110741A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okamoto
洋 岡本
Keiji Hatano
桂司 畑野
Takeshi Hasegawa
健 長谷川
Yoshio Murakami
義男 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP10110741A priority Critical patent/JPH11168222A/ja
Priority to TW087111362A priority patent/TW396631B/zh
Priority to KR1019980028955A priority patent/KR19990023215A/ko
Publication of JPH11168222A publication Critical patent/JPH11168222A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10DINORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
    • H10D89/00Aspects of integrated devices not covered by groups H10D84/00 - H10D88/00
    • H10D89/60Integrated devices comprising arrangements for electrical or thermal protection, e.g. protection circuits against electrostatic discharge [ESD]
    • H10D89/601Integrated devices comprising arrangements for electrical or thermal protection, e.g. protection circuits against electrostatic discharge [ESD] for devices having insulated gate electrodes, e.g. for IGFETs or IGBTs
    • H10D89/711Integrated devices comprising arrangements for electrical or thermal protection, e.g. protection circuits against electrostatic discharge [ESD] for devices having insulated gate electrodes, e.g. for IGFETs or IGBTs using bipolar transistors as protective elements
    • H10D89/713Integrated devices comprising arrangements for electrical or thermal protection, e.g. protection circuits against electrostatic discharge [ESD] for devices having insulated gate electrodes, e.g. for IGFETs or IGBTs using bipolar transistors as protective elements including a PNP transistor and a NPN transistor, wherein each of said transistors has its base region coupled to the collector region of the other transistor, e.g. silicon controlled rectifier [SCR] devices

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  • Thyristors (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地G
との間の双方にサージが侵入した場合に確実にSLIC
用IC等の電子回路を防護する。 【解決手段】 複数のpnpn型又はnpnp型サイリ
スタからなり、表面に第1及び第2電極11,12が設
けられ、裏面に第3電極13が設けられた三端子型サー
ジ防護素子10である。第1電極11と第3電極13と
の間の一部がサイリスタ構造に形成され、第1電極11
と第3電極13との間の他の部分がpn接合構造に形成
され、第2電極12と第3電極13との間の一部がサイ
リスタ接合構造に形成され、第2電極12と第3電極1
3との間の他の部分がpn接合構造に形成され、かつ第
1電極11と第2電極12の間が双方向サイリスタ構造
に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のpnpn型
又はnpnp型サイリスタからなるサージ防護素子に関
するものである。更に詳しくはSLIC(Subscriber L
ine Interface Circuit: 加入者線回路)用IC(Integ
rated Circuit)等の電子回路に侵入する過電圧サージ
を防止するサージ防護素子、或いは通信回路に接続され
た電子回路に侵入する過電圧サージを防護する双方向型
サージ防護素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のSLICは中央局、自動式構内
交換設備及び4線式単一端末変換と2線入力における縦
方向信号の抑圧に差動して2線式に対する信号分離を与
える加入者搬送装置において使用される。またSLIC
には電話セットを付勢する、通常マイナス電圧にバイア
スされた直流線路電流が供給される。このSLICは電
話セットに接続されるチップ(TIP)端子及びリング
(RING)端子を有する。チップ及びリング端子にフ
ックされた線路には、時折雷により発生した雷サージ、
近接機器、照明、その他電気機器からの過渡現象により
発生した過電圧サージが到来する。
【0003】従来、図27に示すようにSLIC用IC
等の電子回路3を防護する方法として、チップ端子に接
続する線路L1と接地Gの間及びリング端子に接続する
線路L2と接地Gとの間に二端子型サージ防護素子1及
び2をそれぞれ接続する方法がある。この二端子型サー
ジ防護素子1及び2はそれぞれ同一の構造を有する。こ
の構造を図26に基づいて説明すると、二端子型サージ
防護素子1(又は2)は複数のnpnp型サイリスタか
らなり、表面に第1電極4が、裏面に第2電極5が設け
られる。この第1電極4と第2電極5の間の一部(図の
左側)はnpnp型サイリスタ構造に形成され、この第
1電極4と第2電極5の間の他の部分(図の右側)はp
n接合構造に形成される。この二端子型サージ防護素子
1(又は2)は図4に示すV−I特性を有する。また、
この種の電子回路を双方向型サージ防護素子を用いて過
電圧サージから防護する方法としては、図29に示すよ
うに線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gとの間
に双方向二端子型サージ防護素子1及び2をそれぞれ接
続する方法がある。この二端子型サージ防護素子1及び
2はそれぞれ同一の構造を有する。この構造を図28に
基づいて説明すると、二端子型サージ防護素子1(又は
2)は複数のnpnp型サイリスタからなり、表面に第
1電極4が、裏面に第2電極5が設けられる。この第1
電極4と第2電極5の間の一部(図の左側)はnpnp
型サイリスタ構造に形成され、この第1電極4と第2電
極5の間の他の部分(図の右側)はpnpn型サイリス
タ構造に形成される。この二端子型サージ防護素子1
(又は2)は図14に示すV−I特性を有する。
【0004】しかし、このように2つの二端子型サージ
防護素子1及び2を用いる回路では、線路L1と接地G
との間及び線路L2と接地Gとの間の双方に同時にサー
ジが侵入した場合に、時として2つの素子の特性のばら
つきから、同時に素子1と2が作動せず、一方の素子の
動作が他方の素子の動作に比べて遅れを生じることがあ
った。これらの場合には、線路L1と線路L2との間にサ
ージ電圧(横サージ)が生じるため、サージ電流が線路
1と線路L2との間に接続された電子回路3に侵入し
て、この回路3を破損することがあった。このため、図
29の点線に示すように、線路L1と線路L2との間にも
図28に示した素子と同一の双方向二端子型サージ防護
素子6を加えて、合計3つの素子を用いることも行われ
てきた。
【0005】一方、これらの問題を解決するために、3
つの素子を用いずに、1チップで三端子を有する構造の
サージ防護素子が提案されている(例えば特開平3−1
36374,特開平3−136375)。この防護素子
は、共通の基板に対して、基板表面に対称的な電極構造
を有する二端子が設けられ、基板裏面に一端子が設けら
れるか、又は対称的な二端子の構造を有することによっ
て、複合サイリスタ構造をなしている。図30に示すよ
うに、この構造のサージ防護素子7では線路L1と線路
2とに表面の二端子が接続され、裏面の一端子が接地
Gに接続される。この素子は極めてサージ吸収特性のば
らつきが少ない上に、この素子では図30の線路L1
接続される端子と接地Gとの間が動作した場合、線路L
2に接続される端子と接地Gとの間もこれに従属して動
作するとされていた。
【0006】更に、図33に示すように上記電子回路3
を防護する別の方法として、電子回路3の前段である第
1段目に第1サージ防護素子1を、第2段目に第2サー
ジ防護素子2をそれぞれ設ける方法がある。第1及び第
2サージ防護素子1,2ともチップ端子に接続する線路
1とリング端子に接続する線路L2に表面に設けられた
二端子を接続し、接地Gに裏面の一端子を接続してい
る。これらのサージ防護素子1と2とは互いに別の構造
を有する。サージ防護素子1と2の間の線路L1とL2
は正の温度係数を有するPTCサーミスタ3a及び3b
がそれぞれ介装される。
【0007】サージ防護素子1の構造を図31に基づい
て説明すると、三端子型サージ防護素子1の表面には電
極4及び電極5が、裏面には電極6がそれぞれ設けられ
る。電極4と電極6の間の一部及び電極5と電極6の間
の一部はそれぞれpnpn型サイリスタ構造に形成さ
れ、電極4と電極6の間の他の部分及び電極5と電極6
の間の他の部分はそれぞれnpnp接合構造に形成され
る。n型の基板1aの電極以外の表裏面には酸化絶縁膜
1bが設けられる。この三端子型サージ防護素子1は図
23に示すV−I特性を有する。図23(a)は横方向
特性であり、図23(b)は縦方向特性である。またサ
ージ防護素子2の構造を図32に基づいて説明すると、
三端子型サージ防護素子2の表面には電極7及び電極8
が、裏面には電極9がそれぞれ設けられる。電極7と電
極9の間の一部及び電極8と電極9の間の一部はそれぞ
れpn接合構造に形成され、電極7と電極9の間の他の
部分及び電極8と電極9の間の他の部分はそれぞれnp
np型サイリスタ構造に形成される。更に電極7及び電
極8の下の基板との接合部の一部には、他の部分に比較
して耐圧の低い領域2cが設けられている。n型の基板
2aの電極以外の表裏面には酸化絶縁膜2bが設けられ
る。この三端子型サージ防護素子2は図24に示すV−
I特性を有する。図24(a)は横方向特性であり、図
24(b)は縦方向特性である。図23及び図24を比
較すれば明らかなように、第2段目のサージ防護素子2
で保護される電圧Vbd2は第1段目のサージ防護素子1
で保護される電圧Vbd1よりも低く設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図27に示し
た2つの二端子型サージ防護素子1及び2を用いる回路
では、線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gとの
間の双方に同時にサージが侵入した場合に、時として2
つの素子のばらつきから、同時に素子1と2が作動せ
ず、一方の素子の動作が他方の素子の動作に比べて遅れ
を生じることがあった。また2つの線路L1及びL2自体
がその品質にばらつきがあって不均一である場合には、
同時に発生したサージが2つの二端子型サージ防護素子
1及び2に時間的にずれて到来することがあった。これ
らの場合には、線路L1と線路L2との間にサージ電圧
(横サージ)が生じるため、サージ電流が線路L1と線
路L2との間に接続された電子回路3に侵入して、この
回路3を破損することがあった。
【0009】また、特開平3−136374号公報及び
特開平3−136375号公報に示された三端子双方向
型サージ防護素子7では、2つの線路L1及び線路L2
各品質が同一である場合には、発生したサージが同一時
刻に素子に到達するため、この技術の特徴である素子特
性のばらつきが小さいことから、両方のサイリスタがほ
ぼ同時に動作するけれども、このサージ防護素子7で
は、線路L1及び線路L2の線路自体がその品質にばらつ
きがあって不均一である場合には、同時に発生したサー
ジが三端子型サージ防護素子7に時間的にずれて到来す
ることがあった。更には、片方のサイリスタが動作して
から、従属的にもう一方が動作するまでに、実際にはキ
ャリアの拡散時間の分だけ時間遅れを生じ、この間に発
生した電位差によって、線路L1と線路L2との間の素子
が破壊するか、或いは電子回路3を破損するなどの問題
があることが明らかになった。
【0010】更に、図26、図28及び図31に示した
サージ防護素子では、基板と半導体層の接合が素子のブ
レークオーバー電圧を決定するため、基板濃度はこの電
圧を最適化するために決められていた。しかしながら、
特に100V以下のブレークオーバー電圧の素子を作成
しようとすると、基板濃度は1016/cm3以上とな
る。基板濃度を上記値にした場合には、基板中のキャリ
アの移動度、拡散長が減少し、サイリスタの動作速度を
著しく損い、結果的にサージ耐量が大幅に低下する問題
があった。更に図26又は図31に示したSLIC用の
サージ防護素子では、サイリスタを構成する2つのトラ
ンジスタの中で、基板領域をベースとするトランジスタ
の性能が低いために生じると考えられている準安定状態
が生じる。このことによってサージが通り過ぎた後も、
電源電圧によってサージ防護素子がオンしている状態に
なり、いわゆる続流を生じる不具合があった。また、図
33に示した動作電圧の異なる2つの三端子型サージ防
護素子1及び2を用いる回路では、部品点数が多く保護
回路の組込みに手間取る不具合があった。またこうした
サージ防護素子を2種類製造する必要があり、サージ防
護素子を製造する上で、また部品として管理する上での
問題があった。
【0011】本発明の第1の目的は、線路L1と接地G
との間及び線路L2と接地Gとの間の双方にサージが侵
入した場合に確実にSLIC用IC等の電子回路を防護
するサージ防護素子を提供することにある。本発明の第
2の目的は、サイリスタの動作速度を損うことなくサー
ジ耐量を低下させず、サージ通過後に続流を生じさせな
いサージ防護素子を提供することにある。本発明の第3
の目的は、動作電圧の異なる2つの素子を単一化するこ
とにより、電子回路を過電圧サージに対して防護する回
路への組込みを容易にするサージ防護素子を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1(a),図1(b),図2(a)及び図2(b)に
示すように、複数のpnpn型又はnpnp型サイリス
タからなり、表面に第1及び第2電極11,12が設け
られ、裏面に第3電極13が設けられたサージ防護素子
10において、第1電極11と第3電極13との間の一
部がnpnp型サイリスタ構造に形成され(図1
(a))、第1電極11と第3電極13との間の他の部
分がpn接合構造に形成され(図1(b))、同様に第
2電極12と第3電極13との間の一部がnpnp型サ
イリスタ構造に形成され(図1(b))、第1電極11
と第3電極13との間の他の部分がpn接合構造に形成
され(図1(a))、かつ第1電極11と第2電極12
の間が双方向サイリスタ構造に形成されたことを特徴と
する三端子型サージ防護素子である。
【0013】図3に示すように、SLIC用IC等の電
子回路30に一対の線路L1及びL2が接続されるとき、
第1電極11を線路L1に、また第2電極12を線路L2
に、更に第3電極13を接地Gに接続する。線路L1
負の過電圧サージが印加され、図4の実線のV−I特性
に示すようにその電圧がブレークオーバー電圧VBOに達
すると、第1電極11と第3電極13との間のサイリス
タ構造(npnp)が導通し、サージ防護素子10には
保持電流IH以上の電流が流れ、導通状態を保持する。
線路L1に正の電圧が印加されると、図4の実線のV−
I特性に示すように第1電極11と第3電極13との間
のpn接合構造が直ちに導通する。上記導通により、サ
ージ電流は電子回路30に流れず接地Gに流れ、電子回
路30を防護する。線路L2に負の過電圧サージ又は正
の過電圧サージが印加された場合、第2電極12と第3
電極13が同様に動作して電子回路30を防護する。更
に線路L1と線路L2との間にサージ(即ち、横サージ)
が生じた場合には、第1電極11と第2電極12の間が
双方向サイリスタ構造に形成されるため、線路L1とL2
間でサイリスタ動作が行われ、サージが吸収される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1(a),図1(b),図2
(a)及び図2(b)に示すように、第1の実施の形態
の三端子型サージ防護素子10は、複数のpnpn型又
はnpnp型サイリスタからなり、表面に第1電極11
及び第2電極12が設けられ、裏面に第3電極13が設
けられる。このサージ防護素子10は基板でもあるn型
の第1半導体層n10を有する。この半導体層n10の表面
にはこの表面に露呈しかつ互いに離間して一対のp型の
第2及び第3半導体層p20及びp30が形成される。これ
らの半導体層p20及びp30の外面にはこの外面に露呈し
かつ半導体層p20及びp30に内包されるようにn型の
第4半導体層n40,n40がそれぞれ形成される。n型
の第1半導体層n10の裏面にはこの裏面に露呈してかつ
上記第4半導体層n40,n40に対向して第5半導体層p
50,p50が、同様に第2及び第3半導体層p20,p30
対向して第6半導体層n60,n60がそれぞれ形成され
る。第1電極11は第2半導体層p20とこれに内包され
た第4半導体層n40とをそれぞれの外面において短絡し
て形成される。また第2電極12は第3半導体層p30
これに内包された第4半導体層n40とをそれぞれの外面
において短絡して形成される。更に第3電極13は第5
半導体層p50,p50と第6半導体層n60,n60と第1半
導体層n10とを互いにそれぞれの外面において短絡して
形成される。なお、図示しないが基板でもあるn型の第
1半導体層n10の電極以外の表裏面には、後述する図2
1に示すように酸化絶縁膜が設けられる。以下、図5、
図7〜図11、図15、図17〜図20においても同じ
である。
【0015】このような構成のサージ防護端子10を図
3に示すように、線路L1及びL2に接続されるSLIC
用IC等の電子回路30の前段に接続する。線路L1
はL2に負の過電圧サージが印加された場合で、図4の
実線のV−I特性に示すようにその電圧が半導体層n10
と半導体層p20又はp30との接合の耐圧を越えるとブレ
ークダウンし、更にブレークオーバー電圧VBOに達する
と、電極11,13間又は電極12,13間が導通す
る。一方、線路L1又はL2に正の電圧が印加されると、
図4の実線のV−I特性に示すように半導体層p30又は
20から半導体層n10は順方向にバイアスされ、電極1
2,13間又は電極11,13間が直ちに導通する。上
記導通により、サージ電流は電子回路30に流れず接地
Gに流れ、電子回路30を防護する。更に線路L1と線
路L2の双方にサージが侵入した場合には、第1電極1
1と第2電極12の間の半導体層n40、半導体層p20
半導体層n10及び半導体層p30の配列が双方向サイリス
タ構造に形成されるため、線路L1とL2間でサイリスタ
動作が行われ、サージが吸収される。
【0016】図5(a),図5(b),図6(a)及び
図6(b)は本発明の第2の実施の形態を示す。この実
施の形態も三端子型サージ防護素子10は複数のpnp
n型又はnpnp型サイリスタからなり、表面に第1電
極11及び第2電極12が設けられ、裏面に第3電極1
3が設けられる。このサージ防護素子10は基板でもあ
るn型の第1半導体層n10を有する。この半導体層n10
の表面にはこの表面に露呈しかつ互いに離間して一対の
p型の第2及び第3半導体層p21 +及びp31 +が形成され
る。この半導体層p21 +の外面にはこの外面に露呈しか
つ半導体層p21 +に内包されるようにn型の第4半導体
層n41 +及びp型の半導体層p22 ++が形成される。また
半導体層p31 +の外面にはこの外面に露呈しかつ半導体
層p31 +に内包されるようにn型の第4半導体層n42 +
びp型の半導体層p32 ++が形成される。
【0017】n型の第1半導体層n10の裏面にはこの裏
面に露呈しかつ互いに離間して一対のp型の第5半導体
層p51 +及びp51 +と一対のn型の第6半導体層n61 +
びn61 +が形成される。第5半導体層p51 +及びp51 +
各外面にはこの表面に露呈しかつ半導体層p51 +及びp
51 +に内包されるようにp型の半導体層p52 ++及びp52
++がそれぞれ形成される。第1電極11は第2半導体層
21 +とこれに内包された半導体層n41 +及び半導体層p
22 ++とをそれぞれの外面において短絡して形成される。
また第2電極12は第3半導体層p31 +とこれに内包さ
れた半導体層n42 +及び半導体層p32 ++とをそれぞれの
外面において短絡して形成される。更に第3電極13は
一対のp型の第5半導体層p51 +及びp51 +と、これらに
内包される半導体層p52 ++及びp52 ++と、一対のn型の
第6半導体層n61 +及びn61 +とを互いにそれぞれの外面
において短絡して形成される。
【0018】第1の実施の形態と比較して、素子の表面
において、第2半導体層p21 +にこれに内包される半導
体層p22 ++を形成するとともに、第3半導体層p31 +
これに内包される半導体層p32 ++をそれぞれ形成し、素
子の裏面において、一対の第6半導体層n61 +及びn61 +
を形成するとともに、第5半導体層p51 +及びp51 +にこ
れらに内包される半導体層p52 ++及びp52 ++をそれぞれ
形成することにより、素子のサージ防護特性が向上する
ようになる。その他の動作は前記実施の形態と同様であ
るので繰返しの説明を省略する。
【0019】なお、第1及び第2の実施の形態で、図1
(a),図1(b),図5(a)及び図5(b)に示す
ように第2半導体層p20又はp21 +と第3半導体層p30
又はp31 +との間の距離をw1とするとき、このw1が第
5半導体層p50又はp51 +とこの第5半導体層p50又は
51 +に対向する第2半導体層p20又はp21 +との間の距
離w2、及び第5半導体層p50又はp51 +とこの第5半導
体層p50又はp51 +に対向する第3半導体層p30又はp
31 +との間の距離w3よりもそれぞれ小さいか、或いは等
しいことが好ましい。また、第1及び第2の実施の形態
で、第1電極11と第2電極12との間が過電圧に対し
てパンチスルー動作するように構成されることが好まし
い。ここでパンチスルー動作とは、サージ防護素子10
に過電圧が印加したときに生じる第2半導体層p20の空
乏層(以下、この空乏層の広がりをwpという)と第3
半導体層p30の空乏層とがつながる動作をいう。図1
(a)及び図5(a)に第2半導体層p20及びp21 +
各空乏層wpが第3半導体層p30及びp31 +の空乏層につ
ながっている状態をそれぞれ示す。w1≦w2及びw1
3にすることにより、或いは電極11と12の間が過
電圧に対してパンチスルー動作するようにすることによ
り、それぞれ2つの線路L1及びL2の品質が不均一であ
り、サージ防護素子10に到達する時刻が線路L1と線
路L2においてずれていても、線路L1と線路L2の間で
サイリスタ動作を行う場合に比べて、サージ防護素子内
で極めて高速かつ確実にサイリスタ動作及びパンチスル
ー動作が行われ、電子回路を防護することができる。こ
こでwpに対して、上述のw1、w2及びw3は次式(1)
の関係があることが wp < w1 ≦ w2 = w3 …… (1) 更に好ましい。
【0020】図7(a)及び図7(b)は本発明の第3
の実施の形態を示し、図8(a)及び図8(b)は本発
明の第4の実施の形態を示す。これらの実施の形態で
は、n型の第1半導体層n10 -の表面にこの第1半導体
層n10 -と同一伝導型であってこの第1半導体層n10 -
り不純物濃度の高いn型の第7半導体層n70が形成され
る。この第7半導体層n70は第2及び第3半導体層
20,p30又はp21 +,p31 +より厚くかつ第2及び第3
半導体層p20,p30又はp21 +,p31 +を内包するように
形成される。このように構成することにより、サージ防
護素子がオンする電圧であるブレークオーバー電圧は第
7半導体層n70の濃度によって定まり、第1半導体層n
10 -はキャリアの拡散長を小さくしないように、また同
時に基板(半導体層n10 -)の直列抵抗を考慮してブレ
ークオーバー電圧とは独立して最適化することができ
る。
【0021】また、図9(a)及び図9(b)は本発明
の第5の実施の形態を示し、図10(a)及び図10
(b)は本発明の第6の実施の形態を示す。これらの実
施の形態では、第3及び第4の実施の形態と同様の第7
半導体層n70が第1半導体層n10 -の表面に形成され
る。ここでは第7半導体層n70は第2及び第3半導体層
20,p30又はp21 +,p31 +より薄く第2及び第3半導
体層p20,p30又はp21 +,p31 +を包囲し、かつ第2及
び第3半導体層p20,p30又はp21 +,p31 +を第1半導
体層n10 -に接するように形成される。このように構成
することにより、基板間の接合の空乏層が濃度が低い基
板領域に主に形成されるため、接合容量を大幅に低減す
ることができる。この構造はISDNのようなデジタル
回線に適している。
【0022】次に、図11(a),図11(b),図1
2(a)及び図12(b)に本発明の第7の実施の形態
を示す。この実施の形態の双方向三端子型サージ防護素
子10は、複数のpnpn型又はnpnp型サイリスタ
からなり、表面に第1電極11及び第2電極12が設け
られ、裏面に第3電極13が設けられる。このサージ防
護素子10は基板でもあるn型の第1半導体層n10を有
する。この半導体層n10の表面にはこの表面に露呈しか
つ互いに離間してそれぞれ一対のp型の第2及び第3半
導体層p20及びp30が形成される。これらの半導体層p
20及びp30の外面にはこの外面に露呈しかつ半導体層p
20及びp30に内包されるようにn型の第4半導体層
40,n40がそれぞれ形成される。n型の第1半導体層
10の裏面にはこの裏面に露呈してかつ上記第2及び第
3半導体層p20及びp30に対向して単一の第5半導体層
50が形成される。この第5半導体層p50の外面にはこ
の外面に露呈しかつ第4半導体層n40,n40に対向しな
いように一対の第6半導体層n60,n60がそれぞれ形成
される。
【0023】第1電極11は第2半導体層p20とこれに
内包された第4半導体層n40とをそれぞれの外面におい
て短絡して形成される。また第2電極12は第3半導体
層p30とこれに内包された第4半導体層n40とをそれぞ
れの外面において短絡して形成される。更に第3電極1
3は第5半導体層p50と一対の第6半導体層n60,n60
とを互いにそれぞれの外面において短絡して形成され
る。
【0024】このような構成のサージ防護端子10を図
13に示すように、線路L1及びL2に接続される電子回
路30の前段に接続する。線路L1又はL2に正の過電圧
サージが印加された場合で、図14の実線のV−I特性
に示すようにその電圧が半導体層n10と半導体層p50
の接合の耐圧を越えるとブレークダウンし、更にブレー
クオーバー電圧VBOに達すると、電極11,13間又は
電極12,13間が導通する。一方、線路L1又はL2
負の電圧が印加され、その電圧が図14の実線のV−I
特性に示すように半導体層n10と半導体層p20又はp30
との接合の耐圧を越えるとブレークダウンし、電極1
1,13間又は電極12,13間が導通する。上記導通
により、サージ電流は電子回路30に流れず接地Gに流
れ、電子回路30を防護する。更に線路L1と接地Gと
の間及び線路L2と接地Gとの間に時間的にずれてサー
ジが侵入した場合には、第1電極11と第2電極12の
間の半導体層n40、半導体層p20、半導体層n10及び半
導体層p30の配列が双方向サイリスタ構造であるため、
線路L1とL2間でサイリスタ動作が行われ、サージが吸
収される。
【0025】図15(a),図15(b),図16
(a)及び図16(b)は本発明の第8の実施の形態を
示す。この実施の形態の双方向三端子型サージ防護素子
10は複数のpnpn型又はnpnp型サイリスタから
なり、表面に第1電極11及び第2電極12が設けら
れ、裏面に第3電極13が設けられる。このサージ防護
素子10は基板でもあるn型の第1半導体層n10を有す
る。この半導体層n10の表面にはこの表面に露呈しかつ
互いに離間してそれぞれ一対のp型の第2及び第3半導
体層p21 +及びp31 +が形成される。この半導体層p21 +
の外面にはこの外面に露呈しかつ半導体層p21 +に内包
されるようにn型の第4半導体層n41 +及びp型の半導
体層p22 ++が形成される。また半導体層p31 +の外面に
はこの外面に露呈しかつ半導体層p31 +に内包されるよ
うにn型の第4半導体層n42 +及びp型の半導体層p32
++が形成される。
【0026】n型の第1半導体層n10の裏面にはこの裏
面に露呈してかつ上記p型第2及び第3半導体層p21 +
及びp31 +に対向して単一のp型の第5半導体層p51 +
形成される。この第5半導体層p51 +の外面には、この
外面に露呈しかつ第4半導体層n41 +,n42 +に対向して
一対のp型の半導体層p52 ++,p52 ++が、またこの外面
に露呈しかつ半導体層p22 ++,p32 ++に対向して一対の
n型の第6半導体層n61 +,n61 +がそれぞれ形成され
る。第1電極11は第2半導体層p21 +とこれに内包さ
れた半導体層n41 +及び半導体層p22 ++とをそれぞれの
外面において短絡して形成される。また第2電極12は
第3半導体層p31 +とこれに内包された半導体層n42 +
び半導体層p32 ++とをそれぞれの外面において短絡して
形成される。更に第3電極13はp型の第5半導体層p
51 +と、これらに内包される半導体層p52 ++及びn61 +
を互いにそれぞれの外面において短絡して形成される。
前記実施の形態と比較して、素子の表面において、第2
半導体層p21 +にこれに内包される半導体層p22 ++を形
成するとともに、第3半導体層p31 +にこれに内包され
る半導体層p32 ++をそれぞれ形成し、素子の裏面におい
て、第5半導体層p51 +に内包される一対の第6半導体
層n61 +及びn61 +及び一対の半導体層p5 2 ++及びp52 ++
をそれぞれ形成することにより、素子のサージ防護特性
が向上するようになる。その他の動作は前記実施の形態
と同様であるので繰返しの説明を省略する。
【0027】なお、第7及び第8の実施の形態で、図1
1(a),図11(b),図15(a)及び図15
(b)に示すように第2半導体層p20又はp21 +と第3
半導体層p30又はp31 +との間の距離をw1とするとき、
このw1が第5半導体層p50又はp51 +とこの第5半導体
層p50又はp51 +に対向する第2半導体層p20又はp21 +
との間の距離w2、及び第5半導体層p50又はp51 +とこ
の第5半導体層p50又はp51 +に対向する第3半導体層
30又はp31 +との間の距離w3よりもそれぞれ小さい
か、或いは等しいことが好ましい。また、第7及び第8
の実施の形態で、第1電極11と第2電極12との間が
第1及び第2の実施の形態と同様に過電圧に対してパン
チスルー動作するように構成されることが好ましい。図
11(a)及び図15(a)に第2半導体層p20及びp
21 +の各空乏層wpが第3半導体層p30及びp31 +の空乏
層につながっている状態をそれぞれ示す。w1≦w2及び
1≦w3にすることにより、或いは電極11と12の間
が過電圧に対してパンチスルー動作するようにすること
により、それぞれ2つの線路L1及びL2の品質が不均一
であり、サージ防護素子10に到達する時刻が線路L1
と線路L2においてずれていても、線路L1と線路L2
間でサイリスタ動作を行う場合に比べて、サージ防護素
子内で極めて高速かつ確実にサイリスタ動作及びパンチ
スルー動作が行われ、電子回路を防護することができ
る。ここでwpに対して、上述のw1、w2及びw3は前述
した式(1)の関係があることが更に好ましい。
【0028】図17(a)及び図17(b)は本発明の
第9の実施の形態を示し、図18(a)及び図18
(b)は本発明の第10の実施の形態を示す。これらの
実施の形態では、n型の第1半導体層n10 -の表面及び
裏面にこの第1半導体層n10 -と同一伝導型であってこ
の第1半導体層n10 -より不純物濃度の高いn型の第7
半導体層n70及び第8半導体層n80がそれぞれ形成され
る。この第7半導体層n70は第2及び第3半導体層
20,p30又はp21 +,p31 +より厚くかつ第2及び第3
半導体層p20,p30又はp21 +,p31 +を内包するように
形成される。また第8半導体層n80は第5半導体層p50
又はp51 +より厚くかつ第5半導体層p50又はp51 +を内
包するように形成される。このように構成することによ
り、サージ防護素子がオンする電圧であるブレークオー
バー電圧は第7半導体層n70の濃度によって定まり、第
1半導体層n10 -はキャリアの拡散長を小さくしないよ
うに、また同時に基板(半導体層n10 -)の直列抵抗を
考慮してブレークオーバー電圧とは独立して最適化する
ことができる。
【0029】また、図19(a)及び図19(b)は本
発明の第11の実施の形態を示し、図20(a)及び図
20(b)は本発明の第12の実施の形態を示す。これ
らの実施の形態では、第9及び第10の実施の形態と同
様の第7半導体層n70及び第8半導体層n80が第1半導
体層n10 -の表面及び裏面にそれぞれ形成される。ここ
では第7半導体層n70は第2及び第3半導体層p20,p
30又はp21 +,p31 +より薄く第2及び第3半導体層
20,p30又はp21 +,p31 +を包囲し、かつ第2及び第
3半導体層p20,p30又はp21 +,p31 +を第1半導体層
10に接するように形成される。また第8半導体層n80
は第5半導体層p50又はp51 +より薄くかつ第5半導体
層p50又はp51 +を包囲し、かつ第5半導体層p50又は
51 +を第1半導体層n10 -に接するように形成される。
このように構成することにより、基板間の接合の空乏層
が濃度が低い基板領域に主に形成されるため、接合容量
を大幅に低減することができる。この構造はISDNの
ようなデジタル回線に適している。
【0030】更に、図21(a),図21(b),図2
2(a)及び図22(b)に本発明の第13の実施の形
態を示す。この実施の形態のサイリスタ型サージ防護素
子10は、複数のpnpn型又はnpnp型サイリスタ
からなり、第1、第2、第3及び第4電極11,12,
13,14が設けられ、裏面に第1及び第2電極に対向
して第5電極15が、また第3及び第4電極に対向して
第6電極16が設けられる。このサージ防護素子10は
基板10aでもあるシリコンn型基板を出発材料とす
る。このn型基板の左半分の表面にはこの表面に露呈し
かつ互いに離間して一対の半導体層p+が形成される。
これらの半導体層p+の外面にはこの外面に露呈しかつ
半導体層p+に内包されるように半導体層n+がそれぞれ
形成される。これらの半導体層n+は上方から視た場
合、互いに対向しない位置に形成される(図22
(a))。基板10aでもある半導体層nの右半分の表
面には左半分の表面と同様に一対の半導体層p+とこれ
らの半導体層p+に内包されるように半導体層n+がそれ
ぞれ形成される。そして一対の半導体層p+と基板10
aでもある半導体層nの接合部分には他の部分に比して
耐圧の低い半導体層n’からなるトリガー領域17がそ
れぞれ形成される。
【0031】上記サージ防護素子の表面構造を作るに
は、まずn型のシリコン基板10a中にp型不純物であ
るホウ素(B)を拡散し、pn接合を形成する。動作電
圧はこの接合のアバランシェブレークダウンにより起こ
り、出発材料であるシリコン基板中の不純物濃度(抵抗
率)で動作電圧が決まる。一方、このシリコン基板と第
1拡散層p+との接合部分にシリコン基板よりも不純物
濃度の高いトリガー領域17(n’)を形成する。この
トリガー領域17はシリコン基板の表面を一部露出させ
た上でそこに基板と同じ型の不純物を拡散することによ
り形成される。このトリガー領域17により動作電圧を
基板濃度で決まる動作電圧よりも低い電圧に積極的に制
御できる。基板10aでもある半導体層nの左半分の裏
面にはこの裏面に露呈してかつ上記半導体層p+の双方
に対向して単一の半導体層p+が形成される。この単一
の半導体層p+の外面にはこの外面に露呈しかつ上記半
導体層n+に対向しないように一対の半導体層n+がそれ
ぞれ形成される。基板10aでもある半導体層nの右半
分の裏面にはこの裏面に露呈して一対の半導体層n+
び一対の半導体層p+が設けられる。これらの半導体層
+及び半導体層p+は下方から視た場合、半導体層n+
とp+が互いに隣接する位置に形成される(図22
(b))。
【0032】第1〜第4電極11〜14は半導体層p+
とこれに内包された半導体層n+とをそれぞれの外面に
おいて短絡して形成される。また第5電極15は半導体
層p+とこれに内包された一対の半導体層n+とをそれぞ
れの外面において短絡して形成される。更に第6電極1
6は一対の半導体層n+及び一対の半導体層p+とを互い
にそれぞれの外面において短絡して形成される。n型の
基板10aの電極以外の表裏面には酸化絶縁膜10bが
設けられる。上記構成により、第1電極11と第5電極
15との間及び第2電極12と第5電極15との間がそ
れぞれサイリスタ接合構造に形成され、第3電極13と
第6電極16との間の一部及び第4電極14と第6電極
16との間の一部がそれぞれpn接合構造に形成され、
第3電極13と第6電極16との間の他の部分及び第4
電極14と第6電極16との間の他の部分がそれぞれサ
イリスタ接合構造に形成される。
【0033】このように構成された構成のサージ防護端
子10を図25に示すように、線路L1及びL2に接続さ
れる電子回路30の前段に接続する。即ち、図25に示
すように第2電極12及び第3電極13を線路L1に、
また第1電極11及び第4電極14を線路L2に、更に
第5電極15及び第6電極16を接地Gにそれぞれ接続
する。更に第2電極12と第3電極13との間の線路L
1には正の温度係数を有するPTCサーミスタ18が、
また第1電極11と第4電極14との間の線路L2には
同じくPTCサーミスタ19がそれぞれ介装される。こ
のサイリスタ型サージ防護素子10の電極11と電極1
2の間の横方向のV−I特性は図23(a)に示され、
電極11又は12と電極15の間の縦方向のV−I特性
は図23(b)に示される。また電極13と電極14の
間の横方向のV−I特性は図24(a)に示され、電極
13又は14と電極16の間の縦方向のV−I特性は図
24(b)に示される。トリガー領域17(図25)に
より図14に示されるブレークダウン電圧Vbd2は図2
3に示されるブレークダウン電圧Vbd1より低く設定さ
れる。
【0034】線路L2に正の過電圧サージが印加され、
この過電圧がブレークダウン電圧Vbd2より高いと、先
ず電極14と電極16間が導通し、電子回路30を防護
する。ここでブレークダウン電圧Vbd2を越える異常電
圧が長時間印加し続けると、サーミスタ19が発熱し抵
抗値が上昇することにより、線路L2と接地Gとの間に
電位差が生じる。これにより異常電圧が電極11と電極
15の間のブレークダウン電圧Vbd1を越えると、電極
11と電極15が導通し、サーミスタ19の破損を防止
する。また線路L1に負の電圧が印加されると、図24
(b)のV−I特性に示すように電極13と電極16と
の間のpn接合構造が直ちに導通する。上記導通によ
り、電子回路30を防護する。ここで負の電圧が長時間
印加し続けると、サーミスタ18が発熱し抵抗値が上昇
することにより、線路L1と接地Gとの間に電位差が生
じる。これにより異常電圧が電極12と電極15の間の
ブレークダウン電圧Vbd1を越えると、電極12と電極
15が導通し、サーミスタ18の破損を防止する。更に
線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gとの間の双
方に同時に又は時間的にずれてサージが侵入した場合に
は、先ず電極13と電極14の間の線路L1とL2間でサ
イリスタ動作が行われ、サージが吸収され、このサージ
が継続する場合にはサーミスタ18又は19を保護する
ために電極12と電極11の間の線路L1とL2間でサイ
リスタ動作が行われ、サージが吸収される。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、SLIC用IC等の
電子回路に線路L1及びL2が接続されるとき、線路L1
と接地Gとの間及び線路L2と接地Gとの間に、従来2
つの二端子型サージ防護素子を各別に接続していたもの
を、請求項1に係る発明によれば、単一の三端子型サー
ジ防護素子を接続するため、従来のような素子間のばら
つきはなくなる。この結果、線路L1と接地Gとの間及
び線路L2と接地Gとの間の双方にサージが侵入した場
合に、本発明のサージ防護素子では両方のサイリスタが
ほぼ同時に動作してサージを吸収する。また2つの線路
1及びL2自体がその品質にばらつきがあって不均一で
ある場合で、同時に発生したサージが第1電極及び第2
電極に時間的にずれて到来しても、第1電極と第2電極
との間が双方向サイリスタ構造に形成されるため、線路
1と線路L2との間でサイリスタ動作が行われ、サージ
が吸収され、電子回路を防護する。 この第1電極と第
2電極との間が双方向サイリスタ構造であることは、本
発明のサージ防護素子において、第1電極と第2電極の
2電極間も適当な動作電圧、保持電流、サージ耐量等を
有し、動作遅れがなく、素子が破壊することのない利点
も有している。
【0036】また電子回路に線路L1及びL2が接続され
るとき、線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gと
の間に、従来2つ又は3つの二端子型サージ防護素子を
各別に接続していたものを、請求項9に係る発明によれ
ば、単一の三端子型サージ防護素子を接続するため、従
来のような素子間のばらつきはなくなる。この結果、線
路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gとの間の双方
に同時にサージが侵入した場合に、本発明のサージ防護
素子では両方のサイリスタがほぼ同時に動作してサージ
を吸収する。更に電子回路に線路L1及びL2が接続され
るとき、線路L1と接地Gとの間及び線路L2と接地Gと
の間に、従来動作電圧の異なる2つの三端子型サージ防
護素子を電子回路の前段に接続していたものを、請求項
17に係る発明によれば、動作電圧のことなる素子を単
一にして接続するため、従来と比べて防護回路への素子
の組込みが容易となる。また素子の生産管理及び在庫管
理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 第1の実施の形態のサージ防護素子の
図2(a)のA−A線断面図。 (b) 第1の実施の形態のサージ防護素子の図2
(a)のB−B線断面図。
【図2】(a) 第1の実施の形態のサージ防護素子の
平面図。 (b) 第1の実施の形態のサージ防護素子の底面図。
【図3】第1の実施の形態のサージ防護素子を用いたサ
ージ防護回路図。
【図4】第1の実施の形態のサージ防護素子のV−I特
性図。
【図5】(a) 第2の実施の形態のサージ防護素子の
図6(a)のC−C線断面図。 (b) 第2の実施の形態のサージ防護素子の図6
(a)のD−D線断面図。
【図6】(a) 第2の実施の形態のサージ防護素子の
平面図。 (b) 第2の実施の形態のサージ防護素子の底面図。
【図7】(a) 第3の実施の形態のサージ防護素子の
図2(a)のA−A線に相応する断面図。 (b) 第3の実施の形態のサージ防護素子の図2
(a)のB−B線に相応する断面図。
【図8】(a) 第4の実施の形態のサージ防護素子の
図6(a)のC−C線に相応する断面図。 (b) 第4の実施の形態のサージ防護素子の図6
(a)のD−D線に相応する断面図。
【図9】(a) 第5の実施の形態のサージ防護素子の
図2(a)のA−A線に相応する断面図。 (b) 第5の実施の形態のサージ防護素子の図2
(a)のB−B線に相応する断面図。
【図10】(a) 第6の実施の形態のサージ防護素子
の図6(a)のC−C線に相応する断面図。 (b) 第6の実施の形態のサージ防護素子の図6
(a)のD−D線に相応する断面図。
【図11】(a) 第7の実施の形態のサージ防護素子
の図12(a)のH−H線断面図。 (b) 第7の実施の形態のサージ防護素子の図12
(a)のJ−J線断面図。
【図12】(a) 第7の実施の形態のサージ防護素子
の平面図。 (b) 第7の実施の実施の形態のサージ防護素子の底
面図。
【図13】第7の実施のサージ防護素子を用いたサージ
防護回路図。
【図14】第7の実施のサージ防護素子のV−I特性
図。
【図15】(a) 第8の実施の形態のサージ防護素子
の図16(a)のK−K線断面図。 (b) 第8の実施の形態のサージ防護素子の図16
(a)のM−M線断面図。
【図16】(a) 第8の実施の形態のサージ防護素子
の平面図。 (b) 第8の実施の形態のサージ防護素子の底面図。
【図17】(a) 第9の実施の形態のサージ防護素子
の図12(a)のH−H線に相応する断面図。 (b) 第9の実施の形態のサージ防護素子の図12
(a)のJ−J線に相応する断面図。
【図18】(a) 第10の実施の形態のサージ防護素
子の図16(a)のK−K線に相応する断面図。 (b) 第10の実施の形態のサージ防護素子の図16
(a)のM−M線に相応する断面図。
【図19】(a) 第11の実施の形態のサージ防護素
子の図12(a)のH−H線に相応する断面図。 (b) 第11の実施の形態のサージ防護素子の図12
(a)のJ−J線に相応する断面図。
【図20】(a) 第12の実施の形態のサージ防護素
子の図16(a)のK−K線に相応する断面図。 (b) 第12の実施の形態のサージ防護素子の図16
(a)のM−M線に相応する断面図。
【図21】(a) 第13の実施の形態のサージ防護素
子の図22(a)のE−E線断面図。 (b) 第13の実施の形態のサージ防護素子の図22
(a)のF−F線断面図。
【図22】(a) 第13の実施の形態のサージ防護素
子の平面図。 (b) 第13の実施の形態のサージ防護素子の底面
図。
【図23】(a) 電子回路より離れた側の第13の実
施の形態のサージ防護素子のV−I横方向特性図。 (b) 電子回路より離れた側の第13の実施の形態の
サージ防護素子のV−I縦方向特性図。
【図24】(a) 電子回路に近い側の第13の実施の
形態のサージ防護素子のV−I横方向特性図。 (b) 電子回路に近い側の第13の実施の形態のサー
ジ防護素子のV−I縦方向特性図。
【図25】第13の実施の形態のサージ防護素子を用い
たサージ防護回路図。
【図26】第1の実施の形態のサージ防護素子に対する
従来のサージ防護素子の断面図。
【図27】図26に示した従来のサージ防護素子を用い
たサージ防護回路図。
【図28】第7の実施の形態のサージ防護素子に対する
従来のサージ防護素子の断面図。
【図29】図28に示した従来のサージ防護素子を用い
たサージ防護回路図。
【図30】第7の実施の形態のサージ防護素子に対する
従来の別のサージ防護素子を用いたサージ防護回路図。
【図31】第13の実施の形態のサージ防護素子に対す
る従来のサージ防護素子の断面図。
【図32】第13の実施の形態のサージ防護素子に対す
る従来の別のサージ防護素子の断面図。
【図33】図31及び図32に示した従来のサージ防護
素子を用いたサージ防護回路図。
【符号の説明】
10 サージ防護素子 11 第1電極 12 第2電極 13 第3電極 14 第4電極 15 第5電極 16 第6電極 17 トリガー領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 義男 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のpnpn型又はnpnp型サイリ
    スタからなり、表面に第1及び第2電極(11,12)が設け
    られ、裏面に第3電極(13)が設けられたサージ防護素子
    において、 前記第1電極(11)と前記第3電極(13)との間の一部がサ
    イリスタ構造に形成され、 前記第1電極(11)と前記第3電極(13)との間の他の部分
    がpn接合構造に形成され、 前記第2電極(12)と前記第3電極(13)との間の一部がサ
    イリスタ接合構造に形成され、 前記第2電極(12)と前記第3電極(13)との間の他の部分
    がpn接合構造に形成され、 かつ前記第1電極(11)と前記第2電極(12)の間が双方向
    サイリスタ構造に形成されたことを特徴とするサージ防
    護素子。
  2. 【請求項2】 基板であるn型又はp型の第1半導体層
    (n10)と、 前記第1半導体層(n10)の表面にこの表面に露呈しかつ
    互いに離間してそれぞれ形成された一対のp型又はn型
    の第2及び第3半導体層(p20,p30)と、 前記第2及び第3半導体層(p20,p30)の外面にこの外面
    に露呈しかつ前記第2及び第3半導体層(p20,p30)に内
    包されるようにそれぞれ形成されたn型又はp型の第4
    半導体層(n40,n40)と、 前記第1半導体層(n10)の裏面にこの裏面に露呈してか
    つ前記第4半導体層(n40,n40)に対向してそれぞれ形成
    された第5半導体層(p50,p50)と、 前記第1半導体層(n10)の裏面にこの裏面に露呈してか
    つ前記第2及び第3半導体層(p20,p30)に対向してそれ
    ぞれ形成された第6半導体層(n60,n60)と、 前記第2半導体層(p20)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n40)とをそれぞれの外面において短絡して形成
    された第1電極(11)と、 前記第3半導体層(p30)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n40)とをそれぞれの外面において短絡して形成
    された第2電極(12)と、 前記第5半導体層(p50,p50)と前記第1半導体層(n10)と
    を互いにそれぞれの外面において短絡して形成された第
    3電極(13)とを備えた請求項1記載のサージ防護素子。
  3. 【請求項3】 基板であるn型又はp型の第1半導体層
    (n10)と、 前記第1半導体層(n10)の表面にこの表面に露呈しかつ
    互いに離間してそれぞれ形成された一対のp型又はn型
    の第2及び第3半導体層(p21 +,p31 +)と、 前記第2半導体層(p21 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第2半導体層(p21 +)に内包されるようにそれぞれ形
    成されたn型又はp型の第4半導体層(n41 +)及びp型又
    はn型の半導体層(p22 ++)と、 前記第3半導体層(p31 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第3半導体層(p31 +)に内包されるようにそれぞれ形
    成されたn型又はp型の第4半導体層(n42 +)及びp型又
    はn型の半導体層(p32 ++)と、 前記第1半導体層(n10)の裏面にこの裏面に露呈しかつ
    互いに離間してそれぞれ形成された一対のp型又はn型
    の第5半導体層(p51 +,p51 +)と一対のn型又はp型の第
    6半導体層(n61 +,n61 +)と、 前記一対の第5半導体層(p51 +,p51 +)の各外面にこの表
    面に露呈しかつ第5半導体層(p51 +,p51 +)に内包される
    ようにそれぞれ形成されたp型又はn型の半導体層(p52
    ++,p52 ++)と、 前記第2半導体層(p21 +)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n41 +)及び半導体層(p22 ++)とをそれぞれの外面
    において短絡して形成された第1電極(11)と、 前記第3半導体層(p31 +)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n42 +)及び半導体層(p32 ++)とをそれぞれの外面
    において短絡して形成された第2電極(12)と、 前記一対の第5半導体層(p51 +,p51 +)とこれらに内包さ
    れた前記半導体層(p52 ++,p52 ++)と一対の第6半導体層
    (n61 +,n61 +)とを互いにそれぞれの外面において短絡し
    て形成された第3電極(13)とを備えた請求項1記載のサ
    ージ防護素子。
  4. 【請求項4】 第2半導体層(p20又はp21 +)と第3半導
    体層(p30又はp31 +)との間の距離(w1)が第5半導体層(p
    50又はp51 +)とこの第5半導体層(p50又はp51 +)に対向す
    る前記第2半導体層(p20又はp21 +)との間の距離(w2)、
    及び第5半導体層(p50又はp51 +)とこの第5半導体層(p
    50又はp51 +)に対向する前記第3半導体層(p30又はp31 +)
    との間の距離(w3)よりもそれぞれ小さいか、或いは等し
    い請求項2又は3記載のサージ防護素子。
  5. 【請求項5】 第1電極(11)と第2電極(12)との間が過
    電圧に対してパンチスルー動作するように構成された請
    求項1ないし4いずれか記載のサージ防護素子。
  6. 【請求項6】 第1半導体層(n10 -)の表面に前記第1半
    導体層(n10 -)と同一伝導型であってかつ前記第1半導体
    層(n10 -)より不純物濃度の高い第7半導体層(n70)が形
    成された請求項2ないし4いずれか記載のサージ防護素
    子。
  7. 【請求項7】 第7半導体層(n70)が第2及び第3半導
    体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)より厚くかつ前記第2及び
    第3半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を内包するように
    形成された請求項6記載のサージ防護素子。
  8. 【請求項8】 第7半導体層(n70)が第2及び第3半導
    体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)より薄く前記第2及び第3
    半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を包囲しかつ前記第2
    及び第3半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を第1半導体
    層(n10 -)に接するように形成された請求項6記載のサー
    ジ防護素子。
  9. 【請求項9】 複数のpnpn型又はnpnp型サイリ
    スタからなり、表面に第1及び第2電極(11,12)が設け
    られ、裏面に第3電極(13)が設けられたサージ防護素子
    において、 前記第1電極(11)と前記第3電極(13)との間、前記第2
    電極(12)と前記第3電極(13)との間、及び前記第1電極
    (11)と前記第2電極(12)の間がそれぞれ双方向サイリス
    タ構造であることを特徴とする双方向型サージ防護素
    子。
  10. 【請求項10】 基板であるn型又はp型の第1半導体
    層(n10)と、 前記第1半導体層(n10)の表面にこの表面に露呈しかつ
    互いに離間してそれぞれ形成された一対のp型又はn型
    の第2及び第3半導体層(p20,p30)と、 前記一対の第2及び第3半導体層(p20,p30)の各外面に
    この外面に露呈しかつ第2及び第3半導体層(p20,p30)
    に内包されるようにそれぞれ形成されたn型又はp型の
    第4半導体層(n40,n40)と、 前記第1半導体層(n10)の裏面にこの裏面に露呈してか
    つ前記第2及び第3半導体層(p20,p30)に対向して形成
    された単一のp型又はn型の第5半導体層(p50)と、 前記第5半導体層(p50)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第4半導体層(n40,n40)に対向しないようにそれぞ
    れ形成された一対のn型又はp型の第6半導体層(n60,n
    60)と、 前記第2半導体層(p20)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n40)とをそれぞれの外面において短絡して形成
    された第1電極(11)と、 前記第3半導体層(p30)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n40)とをそれぞれの外面において短絡して形成
    された第2電極(12)と、 前記第5半導体層(p50)と前記一対の第6半導体層(n60,
    n60)とを互いにそれぞれの外面において短絡して形成さ
    れた第3電極(13)とを備えた請求項9記載の双方向型サ
    ージ防護素子。
  11. 【請求項11】 基板であるn型又はp型の第1半導体
    層(n10)と、 前記第1半導体層(n10)の表面にこの表面に露呈しかつ
    互いに離間してそれぞれ形成された一対のp型又はn型
    の第2及び第3半導体層(p21 +,p31 +)と、 前記第2半導体層(p21 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第2半導体層(p21 +)に内包されるようにそれぞれ形
    成されたn型又はp型の第4半導体層(n41 +)及びp型又
    はn型の半導体層(p22 ++)と、 前記第3半導体層(p31 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第3半導体層(p31 +)に内包されるようにそれぞれ形
    成されたn型又はp型の第4半導体層(n42 +)及びp型又
    はn型の半導体層(p32 ++)と、 前記第1半導体層(n10)の裏面にこの裏面に露呈してか
    つ前記第2及び第3半導体層(p21 +,p31 +)に対向して形
    成された単一のp型又はn型の第5半導体層(p51 +)と、 前記第5半導体層(p51 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記第4半導体層(n41 +,n42 +)に対向してそれぞれ形成
    された一対のp型又はn型の半導体層(p52 ++,p5 2 ++)
    と、 前記第5半導体層(p51 +)の外面にこの外面に露呈しかつ
    前記半導体層(p22 ++,p32 ++)に対向してそれぞれ形成さ
    れた一対のn型又はp型の第6半導体層(n61 +,n61 +)
    と、 前記第2半導体層(p21 +)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n41 +)及び半導体層(p22 ++)とをそれぞれの外面
    において短絡して形成された第1電極(11)と、 前記第3半導体層(p31 +)とこれに内包された前記第4半
    導体層(n42 +)及び半導体層(p32 ++)とをそれぞれの外面
    において短絡して形成された第2電極(12)と、 前記第5半導体層(p51 +)とこれに内包された前記半導体
    層(p52 ++,n61 +)とを互いにそれぞれの外面において短絡
    して形成された第3電極(13)とを備えた請求項9記載の
    双方向型サージ防護素子。
  12. 【請求項12】 第2半導体層(p20又はp21 +)と第3半
    導体層(p30又はp31 +)との間の距離(w1)が第5半導体層
    (p50又はp51 +)とこの第5半導体層(p50又はp51 +)に対向
    する前記第2半導体層(p20,又はp21 +)との間の距離(w2)
    及び第5半導体層(p50又はp51 +)とこの第5半導体層(p
    50又はp51 +)に対向する前記第3半導体層(p30又はp31 +)
    との間の距離(w3)よりもそれぞれ小さいか、或いは等し
    い請求項10又は11記載の双方向型サージ防護素子。
  13. 【請求項13】 第1電極(11)と第2電極(12)との間が
    過電圧に対してパンチスルー動作するように構成された
    請求項9ないし12いずれか記載のサージ防護素子。
  14. 【請求項14】 第1半導体層(n10 -)の表面及び裏面に
    前記第1半導体層(n10 -)と同一伝導型であってかつ前記
    第1半導体層(n10 -)より不純物濃度の高い第7半導体層
    (n70)及び第8半導体層(n80)がそれぞれ形成された請求
    項10ないし12いずれか記載の双方向型サージ防護素
    子。
  15. 【請求項15】 第7半導体層(n70)が第2及び第3半
    導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)より厚くかつ前記第2及
    び第3半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を内包するよう
    に形成され、 第8半導体層(n80)が第5半導体層(p50)又は(p51 +)より
    厚くかつ前記第5半導体層(p50)又は(p51 +)を内包する
    ように形成された請求項14記載の双方向型サージ防護
    素子。
  16. 【請求項16】 第7半導体層(n70)が第2及び第3半
    導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)より薄く前記第2及び第
    3半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を包囲しかつ前記第
    2及び第3半導体層(p20,p30又はp21 +,p31 +)を第1半導
    体層(n10 -)に接するように形成され、 第8半導体層(n80)が第5半導体層(p50)又は(p51 +)より
    薄く前記第5半導体層(p50)又は(p51 +)を包囲しかつ前
    記第5半導体層(p50)又は(p51 +)を第1半導体層(n10 -)
    に接するように形成された請求項14記載の双方向型サ
    ージ防護素子。
  17. 【請求項17】 複数のpnpn型又はnpnp型サイ
    リスタからなり、表面に第1、第2、第3及び第4電極
    (11,12,13,14)が設けられ、裏面に前記第1及び第2電
    極に対向して第5電極(15)が、また前記第3及び第4電
    極に対向して第6電極(16)が設けられたサージ防護素子
    であって、 前記第1電極(11)と前記第5電極(15)との間及び前記第
    2電極(12)と前記第5電極(15)との間がそれぞれサイリ
    スタ接合構造に形成され、 前記第3電極(13)と前記第6電極(16)との間の一部及び
    前記第4電極(14)と前記第6電極(16)との間の一部がそ
    れぞれpn接合構造に形成され、 前記第3電極(13)と前記第6電極(16)との間の他の部分
    及び前記第4電極(14)と前記第6電極(16)との間の他の
    部分がそれぞれサイリスタ接合構造に形成され、 前記第3電極(13)と前記第4電極(14)との間の順方向耐
    圧を決める接合部の一部に他の部分に比して耐圧の低い
    トリガー領域(17)が設けられたことを特徴とするサージ
    防護素子。
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