JPH11105773A - 車の補助動力装置 - Google Patents
車の補助動力装置Info
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- JPH11105773A JPH11105773A JP28296497A JP28296497A JPH11105773A JP H11105773 A JPH11105773 A JP H11105773A JP 28296497 A JP28296497 A JP 28296497A JP 28296497 A JP28296497 A JP 28296497A JP H11105773 A JPH11105773 A JP H11105773A
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- lever
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- 238000007373 indentation Methods 0.000 claims 1
- 230000009194 climbing Effects 0.000 abstract description 4
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- 210000000078 claw Anatomy 0.000 description 2
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- Toys (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 渦巻きバネを利用して自転車の走行エネルギ
を容易に得ることが可能な補助動力装置を提供する。 【解決手段】 自転車のフォーク2に遊び車3およびゼ
ンマイ内蔵車輪4を取り付け、遊び車3は、ワイヤ8に
引かれて軸6を中心として回動し、前車輪1とゼンマイ
内蔵車輪4とに接触して前車輪1の回転をゼンマイ内蔵
車輪4に伝えるように成し、ゼンマイ内蔵車輪4は、遊
び車3より伝えられる回転に従ってゼンマイが巻き込ま
れるように成すとともに、ワイヤ13に引かれてパネル
5と共に回動し、前車輪1に接触して巻かれたゼンマイ
による回転を前車輪1に伝えるように成すことにより、
前車輪1の回転エネルギをゼンマイに一旦蓄積してこの
蓄積エネルギを放出して運転者の踏圧力を助勢すること
ができるようにして、発進時や加速時または登坂時にお
ける運転者の労力を軽減できるようにする。
を容易に得ることが可能な補助動力装置を提供する。 【解決手段】 自転車のフォーク2に遊び車3およびゼ
ンマイ内蔵車輪4を取り付け、遊び車3は、ワイヤ8に
引かれて軸6を中心として回動し、前車輪1とゼンマイ
内蔵車輪4とに接触して前車輪1の回転をゼンマイ内蔵
車輪4に伝えるように成し、ゼンマイ内蔵車輪4は、遊
び車3より伝えられる回転に従ってゼンマイが巻き込ま
れるように成すとともに、ワイヤ13に引かれてパネル
5と共に回動し、前車輪1に接触して巻かれたゼンマイ
による回転を前車輪1に伝えるように成すことにより、
前車輪1の回転エネルギをゼンマイに一旦蓄積してこの
蓄積エネルギを放出して運転者の踏圧力を助勢すること
ができるようにして、発進時や加速時または登坂時にお
ける運転者の労力を軽減できるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車の補助動力装置に
関し、特に、渦巻きバネ(ゼンマイ)を利用した補助動
力装置に用いて好適なものである。
関し、特に、渦巻きバネ(ゼンマイ)を利用した補助動
力装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】人力によって駆動操縦する自転車は、ペ
ダルの駆動軸に設けた前スプロケットと、後輪ハブ体の
側面に設けた後スプロケットとをチェーンで連動させ
て、ペダルの踏圧力により後輪を回転させながら走行す
るものであり、手軽な乗物として多くの人に利用されて
いるものである。
ダルの駆動軸に設けた前スプロケットと、後輪ハブ体の
側面に設けた後スプロケットとをチェーンで連動させ
て、ペダルの踏圧力により後輪を回転させながら走行す
るものであり、手軽な乗物として多くの人に利用されて
いるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自転車を運転
するにあたって最も脚力を要するのは、発進時や加速時
あるいは登坂時である。特に、坂道や荷台に荷物を積載
した状態で発進する場合には、相当大きな脚力が必要と
される。そのため、発進時に十分な加速が得られず進路
がふらついて安定走行ができなかったり、登坂時に上り
坂の途中で自転車より降りて自転車を押し上げなくては
ならない場合も少なくなかった。
するにあたって最も脚力を要するのは、発進時や加速時
あるいは登坂時である。特に、坂道や荷台に荷物を積載
した状態で発進する場合には、相当大きな脚力が必要と
される。そのため、発進時に十分な加速が得られず進路
がふらついて安定走行ができなかったり、登坂時に上り
坂の途中で自転車より降りて自転車を押し上げなくては
ならない場合も少なくなかった。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みて成され
たものであり、渦巻きバネを利用して自転車等の車の走
行エネルギを容易に得ることが可能な補助動力装置を提
供することを目的とする。
たものであり、渦巻きバネを利用して自転車等の車の走
行エネルギを容易に得ることが可能な補助動力装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の車の補助動力装
置は、車のフォークに軸を中心として回動可能な第1、
第2の連結部を介して各々取り付けた第1の車輪と第2
の車輪とを備え、上記第1の車輪は、第1のワイヤに引
かれた上記第1の連結部と共に移動し、車の車輪と上記
第2の車輪とに接触して上記車の車輪の回転を上記第2
の車輪に逆回転として伝えるように成され、上記第2の
車輪はゼンマイを内蔵し、上記第1の車輪より伝えられ
る回転に従って上記ゼンマイが巻き込まれるように成さ
れるとともに、第2のワイヤに引かれた上記第2の連結
部と共に移動して車の車輪に接触し、上記巻かれたゼン
マイの弛緩力によって回転する上記第2の車輪の回転を
上記車の車輪に伝えるように成されたことを特徴とする
ものである。
置は、車のフォークに軸を中心として回動可能な第1、
第2の連結部を介して各々取り付けた第1の車輪と第2
の車輪とを備え、上記第1の車輪は、第1のワイヤに引
かれた上記第1の連結部と共に移動し、車の車輪と上記
第2の車輪とに接触して上記車の車輪の回転を上記第2
の車輪に逆回転として伝えるように成され、上記第2の
車輪はゼンマイを内蔵し、上記第1の車輪より伝えられ
る回転に従って上記ゼンマイが巻き込まれるように成さ
れるとともに、第2のワイヤに引かれた上記第2の連結
部と共に移動して車の車輪に接触し、上記巻かれたゼン
マイの弛緩力によって回転する上記第2の車輪の回転を
上記車の車輪に伝えるように成されたことを特徴とする
ものである。
【0006】本発明の他の特徴とするところでは、上記
第2の連結部は、上記第2の車輪に設けた一方向にのみ
回転を許す構造のラチェット歯車に係合するラチェット
と、第3のワイヤの牽引によって上記ラチェットを移動
させ、上記ラチェットと上記ラチェット歯車との係合を
解くためのクラッチとを備える。
第2の連結部は、上記第2の車輪に設けた一方向にのみ
回転を許す構造のラチェット歯車に係合するラチェット
と、第3のワイヤの牽引によって上記ラチェットを移動
させ、上記ラチェットと上記ラチェット歯車との係合を
解くためのクラッチとを備える。
【0007】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段を備える。例え
ば、上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段は上記第2
の車輪に内蔵され、上記第2の車輪の円周に平行して設
けた1又は複数のラチェット歯と、上記ラチェット歯の
外周に設けられ、上記ラチェット歯に係合するラチェッ
トと、上記ラチェット歯の内周に設けられ、上記ラチェ
ット歯が軸を中心として回転する範囲を決める底部材で
あって、上記ラチェット歯が落ち込む所定のくぼみを有
する底部材と、上記ラチェット歯と同一の円周上に設け
られ、一端が軸支されて回転可能と成されるとともに、
他端が上記ゼンマイと所定の連結帯を介して上記底部材
とに接続された可倒板と、上記可倒板と上記連結帯との
間であって、上記可倒板が軸支された軸から一定距離の
位置に設けた固定軸とを備える。
上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段を備える。例え
ば、上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段は上記第2
の車輪に内蔵され、上記第2の車輪の円周に平行して設
けた1又は複数のラチェット歯と、上記ラチェット歯の
外周に設けられ、上記ラチェット歯に係合するラチェッ
トと、上記ラチェット歯の内周に設けられ、上記ラチェ
ット歯が軸を中心として回転する範囲を決める底部材で
あって、上記ラチェット歯が落ち込む所定のくぼみを有
する底部材と、上記ラチェット歯と同一の円周上に設け
られ、一端が軸支されて回転可能と成されるとともに、
他端が上記ゼンマイと所定の連結帯を介して上記底部材
とに接続された可倒板と、上記可倒板と上記連結帯との
間であって、上記可倒板が軸支された軸から一定距離の
位置に設けた固定軸とを備える。
【0008】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記第1のワイヤを牽引するための第1のレバーの先端
付近と、ブレーキレバーの根元部分とをバネ付きの軸に
よって軸支することによって上記第1のレバーと上記ブ
レーキレバーとを連結するとともに、上記第1のレバー
が一定区間だけ移動した後に上記第1のレバーを係止さ
せるための係止構造を備え、最初の一定区間は上記第1
のレバーと上記ブレーキレバーとが一体となって動くよ
うに成すとともに、上記第1のレバーの係止後は上記ブ
レーキレバーのみが単独で動くように成している。
上記第1のワイヤを牽引するための第1のレバーの先端
付近と、ブレーキレバーの根元部分とをバネ付きの軸に
よって軸支することによって上記第1のレバーと上記ブ
レーキレバーとを連結するとともに、上記第1のレバー
が一定区間だけ移動した後に上記第1のレバーを係止さ
せるための係止構造を備え、最初の一定区間は上記第1
のレバーと上記ブレーキレバーとが一体となって動くよ
うに成すとともに、上記第1のレバーの係止後は上記ブ
レーキレバーのみが単独で動くように成している。
【0009】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記第2のワイヤを牽引するための第2のレバーの先端
付近と、上記第3のワイヤを牽引するための第3のレバ
ーの根元部分とをバネ付きの軸によって軸支することに
よって上記第2のレバーと上記第3のレバーとを連結す
るとともに、上記第2のレバーが一定区間だけ移動した
後に上記第2のレバーを係止させるための係止構造を備
え、最初の一定区間は上記第2のレバーと上記第3のレ
バーとが一体となって動くように成すとともに、上記第
2のレバーの係止後は上記第3のレバーのみが単独で動
くように成している。
上記第2のワイヤを牽引するための第2のレバーの先端
付近と、上記第3のワイヤを牽引するための第3のレバ
ーの根元部分とをバネ付きの軸によって軸支することに
よって上記第2のレバーと上記第3のレバーとを連結す
るとともに、上記第2のレバーが一定区間だけ移動した
後に上記第2のレバーを係止させるための係止構造を備
え、最初の一定区間は上記第2のレバーと上記第3のレ
バーとが一体となって動くように成すとともに、上記第
2のレバーの係止後は上記第3のレバーのみが単独で動
くように成している。
【0010】上記のように構成した本発明によれば、車
の車輪の回転力を第1の車輪を介して第2の車輪に伝達
し、これに内蔵されたゼンマイを巻き込んでエネルギを
蓄積する。その後、巻き込んだゼンマイを解放させてそ
のときの解放エネルギを第2の車輪から車の車輪に伝達
することにより、前進のための回転に要する力を助勢す
ることが可能となる。
の車輪の回転力を第1の車輪を介して第2の車輪に伝達
し、これに内蔵されたゼンマイを巻き込んでエネルギを
蓄積する。その後、巻き込んだゼンマイを解放させてそ
のときの解放エネルギを第2の車輪から車の車輪に伝達
することにより、前進のための回転に要する力を助勢す
ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、自転車の前輪の一部構成
例を示す図である。図1において、1は自転車の前車輪
であり、左回転を前進、右回転を後進とする。本実施形
態では、この前車輪1を遊架するフォーク2に2種類の
車輪を備えている。1つは前車輪1のやや内側に設けた
遊び車3であり、もう1つは上記遊び車3の下方にパネ
ル5を介して設けたゼンマイ(渦巻きバネ)内蔵の車輪
4である。
に基づいて説明する。図1は、自転車の前輪の一部構成
例を示す図である。図1において、1は自転車の前車輪
であり、左回転を前進、右回転を後進とする。本実施形
態では、この前車輪1を遊架するフォーク2に2種類の
車輪を備えている。1つは前車輪1のやや内側に設けた
遊び車3であり、もう1つは上記遊び車3の下方にパネ
ル5を介して設けたゼンマイ(渦巻きバネ)内蔵の車輪
4である。
【0012】上記遊び車3は、図2に示すような構成を
有しており、回転軸6によってフォーク2に軸支されて
いる。この遊び車3には、第1のワイヤ8がアーム9に
設けられたストッパ7に固着されて接続されており、こ
の第1のワイヤ8は、図示しないハンドルに設けられた
レバー(後述する)に接続されている。これにより、第
1のワイヤ8を上方に引くことにより、遊び車3が回転
軸6を中心にして矢印Aの方向に回動可能となってい
る。また、回転軸6は図示しないバネを備えており、第
1のワイヤ8の牽引を止めると、遊び車3は図に示す定
位置に戻るようになっている。
有しており、回転軸6によってフォーク2に軸支されて
いる。この遊び車3には、第1のワイヤ8がアーム9に
設けられたストッパ7に固着されて接続されており、こ
の第1のワイヤ8は、図示しないハンドルに設けられた
レバー(後述する)に接続されている。これにより、第
1のワイヤ8を上方に引くことにより、遊び車3が回転
軸6を中心にして矢印Aの方向に回動可能となってい
る。また、回転軸6は図示しないバネを備えており、第
1のワイヤ8の牽引を止めると、遊び車3は図に示す定
位置に戻るようになっている。
【0013】遊び車3の車輪10は、非回転のアーム9
で軸支されることにより、車輪10がアーム9を軸とし
て左回転および右回転のどちらにも自由に回転するよう
になっている。すなわち、上述のようにして第1のワイ
ヤ8を上方に引いて遊び車3を矢印Aの方向に移動させ
ることにより、遊び車3の車輪10が前車輪1のリム1
1の内側に接触すると、前車輪1の回転力によって遊び
車3の車輪10も回転するようになっている。
で軸支されることにより、車輪10がアーム9を軸とし
て左回転および右回転のどちらにも自由に回転するよう
になっている。すなわち、上述のようにして第1のワイ
ヤ8を上方に引いて遊び車3を矢印Aの方向に移動させ
ることにより、遊び車3の車輪10が前車輪1のリム1
1の内側に接触すると、前車輪1の回転力によって遊び
車3の車輪10も回転するようになっている。
【0014】また、ゼンマイ内蔵車輪4は、図示しない
非回転の軸棒によってパネル5と一体化されており、ゼ
ンマイ内蔵車輪4自体は、上記軸棒を軸として左回転お
よび右回転のどちらにも自由に回転するようになってい
る。このゼンマイ内蔵車輪4は、ゼンマイの他に、巻き
込まれたゼンマイが元に戻らないようにするための手段
や、ゼンマイの巻き過ぎを防止するための手段などを内
蔵している(共に後述する)。
非回転の軸棒によってパネル5と一体化されており、ゼ
ンマイ内蔵車輪4自体は、上記軸棒を軸として左回転お
よび右回転のどちらにも自由に回転するようになってい
る。このゼンマイ内蔵車輪4は、ゼンマイの他に、巻き
込まれたゼンマイが元に戻らないようにするための手段
や、ゼンマイの巻き過ぎを防止するための手段などを内
蔵している(共に後述する)。
【0015】上記ゼンマイ内蔵車輪4と上記軸棒によっ
て一体化されたパネル5は、回転軸12によってフォー
ク2に軸支されている。このパネル5の一端には第2の
ワイヤ13が接続されており、この第2のワイヤ13
は、図示しないハンドルに設けられたレバー(後述す
る)に接続されている。これにより、第2のワイヤ13
を上方に引くことにより、パネル5が回転軸12を中心
にして矢印Bの方向に回動可能となっている。また、回
転軸12は図示しないバネを備えており、第2のワイヤ
13の牽引を止めると、パネル5はストッパ14のある
定位置に戻るようになっている。
て一体化されたパネル5は、回転軸12によってフォー
ク2に軸支されている。このパネル5の一端には第2の
ワイヤ13が接続されており、この第2のワイヤ13
は、図示しないハンドルに設けられたレバー(後述す
る)に接続されている。これにより、第2のワイヤ13
を上方に引くことにより、パネル5が回転軸12を中心
にして矢印Bの方向に回動可能となっている。また、回
転軸12は図示しないバネを備えており、第2のワイヤ
13の牽引を止めると、パネル5はストッパ14のある
定位置に戻るようになっている。
【0016】上記パネル5は、図3に示すように構成さ
れており、上述の回転軸12は軸穴17を通してフォー
ク2に軸装される。そして、このパネル5の表板18と
裏板19との間の空間には、図4に示すような移動ギヤ
21およびゼンマイ内蔵車輪4の構成(ただし、移動ギ
ヤ21の小輪22を除く)が挿入される。すなわち、パ
ネル5の表板18は移動ギヤ21の小輪22と大輪23
との間にあり、裏板19はゼンマイ内蔵車輪4の右外側
にある。
れており、上述の回転軸12は軸穴17を通してフォー
ク2に軸装される。そして、このパネル5の表板18と
裏板19との間の空間には、図4に示すような移動ギヤ
21およびゼンマイ内蔵車輪4の構成(ただし、移動ギ
ヤ21の小輪22を除く)が挿入される。すなわち、パ
ネル5の表板18は移動ギヤ21の小輪22と大輪23
との間にあり、裏板19はゼンマイ内蔵車輪4の右外側
にある。
【0017】図5および図6は、図4に示した移動ギヤ
21およびゼンマイ内蔵車輪4の構成をより詳しく示し
た図である。図5(a)に示すように、移動ギヤ21
は、小輪22と大輪23とが2つの固定板24によって
固設された構成となっており、上記固定板24の一方あ
るいは両方の近傍にはバネ25が設けられている。
21およびゼンマイ内蔵車輪4の構成をより詳しく示し
た図である。図5(a)に示すように、移動ギヤ21
は、小輪22と大輪23とが2つの固定板24によって
固設された構成となっており、上記固定板24の一方あ
るいは両方の近傍にはバネ25が設けられている。
【0018】また、図5(a)の移動ギヤ21を矢印の
方向から見た様子を表す図5(b)に示すように、大輪
23の内部には、バネ27の力により先端の係止爪がゼ
ンマイ内蔵車輪4のラチェット歯車28に圧接されるよ
うになされた第1のラチェット26が設けられている。
方向から見た様子を表す図5(b)に示すように、大輪
23の内部には、バネ27の力により先端の係止爪がゼ
ンマイ内蔵車輪4のラチェット歯車28に圧接されるよ
うになされた第1のラチェット26が設けられている。
【0019】上記ラチェット歯車28は、図6に示すよ
うに、一辺が比較的滑らかなカーブを持ち、他辺が直線
的なエッジを持つ三角形状の歯を多く有している。この
構成により、第1のラチェット26が隣接する歯間にあ
るとき、ある一方向に対しては第1のラチェット26が
歯上を摺動することが可能であるが、その逆方向に対し
ては第1のラチェット26が歯によって係止され、摺動
不可能なようになっている。
うに、一辺が比較的滑らかなカーブを持ち、他辺が直線
的なエッジを持つ三角形状の歯を多く有している。この
構成により、第1のラチェット26が隣接する歯間にあ
るとき、ある一方向に対しては第1のラチェット26が
歯上を摺動することが可能であるが、その逆方向に対し
ては第1のラチェット26が歯によって係止され、摺動
不可能なようになっている。
【0020】これにより、第1のラチェット26とラチ
ェット歯車28とが係合しているときは、ゼンマイ30
が巻き込まれる方向に対してはゼンマイ内蔵車輪4が回
転可能であり、巻かれたゼンマイ30が元に戻る方向
(ゼンマイ30が解放される方向)に対してはゼンマイ
内蔵車輪4は回転できないようになっている。すなわ
ち、これらの第1のラチェット26とラチェット歯車2
8とは、ゼンマイ30が巻かれるのを許すとともに、巻
かれたゼンマイ30が元に戻らないようにするための手
段として機能する。
ェット歯車28とが係合しているときは、ゼンマイ30
が巻き込まれる方向に対してはゼンマイ内蔵車輪4が回
転可能であり、巻かれたゼンマイ30が元に戻る方向
(ゼンマイ30が解放される方向)に対してはゼンマイ
内蔵車輪4は回転できないようになっている。すなわ
ち、これらの第1のラチェット26とラチェット歯車2
8とは、ゼンマイ30が巻かれるのを許すとともに、巻
かれたゼンマイ30が元に戻らないようにするための手
段として機能する。
【0021】なお、図4に示したゼンマイ内蔵車輪4
は、図6に示すラチェット歯車28付きの円板29と、
円周方向に沿って設けられた溝穴38内に図示しないバ
ネを有する円板39との間に31に示す構成が挟着され
て成る。すなわち、円板29がリング32の外側に固着
され、円板39がリング33の外側に固着される。軸棒
34は、上述したゼンマイ内蔵車輪4とパネル5とを一
体化させるためのものである。
は、図6に示すラチェット歯車28付きの円板29と、
円周方向に沿って設けられた溝穴38内に図示しないバ
ネを有する円板39との間に31に示す構成が挟着され
て成る。すなわち、円板29がリング32の外側に固着
され、円板39がリング33の外側に固着される。軸棒
34は、上述したゼンマイ内蔵車輪4とパネル5とを一
体化させるためのものである。
【0022】再び図1に戻って説明する。図1に示すよ
うに、移動ギヤ21の小輪22とパネル5との間には、
クラッチ部材15が設けられており、このクラッチ部材
15には第3のワイヤ16が接続されている。更にこの
第3のワイヤ16は、図示しないハンドルに設けられた
レバー(後述する)に接続されている。ここに示した移
動ギヤ21と、パネル5と、クラッチ部材15との関係
を、図7に更に詳しく示す。
うに、移動ギヤ21の小輪22とパネル5との間には、
クラッチ部材15が設けられており、このクラッチ部材
15には第3のワイヤ16が接続されている。更にこの
第3のワイヤ16は、図示しないハンドルに設けられた
レバー(後述する)に接続されている。ここに示した移
動ギヤ21と、パネル5と、クラッチ部材15との関係
を、図7に更に詳しく示す。
【0023】図7(a)は、上記第3のワイヤ16が上
方に引かれていない状態を示している。この状態では、
移動ギヤ21の小輪22とパネル5の表板18との間に
は隙間がほとんどなく、移動ギヤ21は、その大輪23
内の第1のラチェット26とゼンマイ内蔵車輪4のラチ
ェット歯車28とが係合する位置にある。
方に引かれていない状態を示している。この状態では、
移動ギヤ21の小輪22とパネル5の表板18との間に
は隙間がほとんどなく、移動ギヤ21は、その大輪23
内の第1のラチェット26とゼンマイ内蔵車輪4のラチ
ェット歯車28とが係合する位置にある。
【0024】一方、図7(b)は、上記第3のワイヤ1
6が上方に引かれている状態を示している。この状態で
は、クラッチ部材15の作用によって移動ギヤ21が矢
印Cの方向に移動され、移動ギヤ21の小輪22とパネ
ル5の表板18との間には隙間ができる。これにより、
移動ギヤ21の大輪23内の第1のラチェット26と、
ゼンマイ内蔵車輪4のラチェット歯車28との係合が解
かれ、巻き込まれていたゼンマイ30が解放されること
により、ゼンマイ内蔵車輪4もそれに従って回転する。
6が上方に引かれている状態を示している。この状態で
は、クラッチ部材15の作用によって移動ギヤ21が矢
印Cの方向に移動され、移動ギヤ21の小輪22とパネ
ル5の表板18との間には隙間ができる。これにより、
移動ギヤ21の大輪23内の第1のラチェット26と、
ゼンマイ内蔵車輪4のラチェット歯車28との係合が解
かれ、巻き込まれていたゼンマイ30が解放されること
により、ゼンマイ内蔵車輪4もそれに従って回転する。
【0025】なお、第3のワイヤ16の牽引を止める
と、移動ギヤ21に設けられたバネ25の反発力によっ
て、移動ギヤ21が矢印Cとは逆の方向に移動し、再び
図7(a)の状態に戻る。このとき、クラッチ部材15
は移動ギヤ21の小輪22に押されて元の状態に戻る
が、クラッチ部材15の支点にもバネを備えることによ
り、独自の力によって戻るようにしても良い。
と、移動ギヤ21に設けられたバネ25の反発力によっ
て、移動ギヤ21が矢印Cとは逆の方向に移動し、再び
図7(a)の状態に戻る。このとき、クラッチ部材15
は移動ギヤ21の小輪22に押されて元の状態に戻る
が、クラッチ部材15の支点にもバネを備えることによ
り、独自の力によって戻るようにしても良い。
【0026】次に、動作を説明する。図1において、ま
ず第1のワイヤ8が上方に引かれると、遊び車3が回転
軸6を中心にして矢印Aの方向に移動する。これによ
り、遊び車3の車輪10は、前車輪1のリム11の内側
とゼンマイ内蔵車輪4との両方に接触する。なお、この
とき第2および第3のワイヤ13,16は上方に引かれ
ておらず、ゼンマイ内蔵車輪4は、前車輪1に接触して
いない。
ず第1のワイヤ8が上方に引かれると、遊び車3が回転
軸6を中心にして矢印Aの方向に移動する。これによ
り、遊び車3の車輪10は、前車輪1のリム11の内側
とゼンマイ内蔵車輪4との両方に接触する。なお、この
とき第2および第3のワイヤ13,16は上方に引かれ
ておらず、ゼンマイ内蔵車輪4は、前車輪1に接触して
いない。
【0027】この動作が自転車が前進しているときに行
われると、前車輪1の左回転が遊び車3に伝達されて遊
び車3が左回転するとともに、その遊び車3の左回転が
更にゼンマイ内蔵車輪4に伝えられ、このゼンマイ内蔵
車輪4が右回転(進行方向とは逆回転)に回転する。こ
れにより、ゼンマイ内蔵車輪4内のゼンマイ30が巻き
込まれる。
われると、前車輪1の左回転が遊び車3に伝達されて遊
び車3が左回転するとともに、その遊び車3の左回転が
更にゼンマイ内蔵車輪4に伝えられ、このゼンマイ内蔵
車輪4が右回転(進行方向とは逆回転)に回転する。こ
れにより、ゼンマイ内蔵車輪4内のゼンマイ30が巻き
込まれる。
【0028】その後、第1のワイヤ8の牽引を止め(遊
び車3は元の位置に戻る)、第2のワイヤ13を牽引す
ると、パネル5がゼンマイ内蔵車輪4と共に矢印Bの方
向に移動する。これにより、ゼンマイ内蔵車輪4は前車
輪1のリム11の内側に接触する。更にその後、第3の
ワイヤ16を牽引すると、クラッチ部材15の作用によ
って図4の移動ギヤ21がゼンマイ内蔵車輪4から離れ
る方向に移動し、第1のラチェット26とラチェット歯
車28との係合が解かれ、巻き込まれていたゼンマイ3
0が元に戻る。
び車3は元の位置に戻る)、第2のワイヤ13を牽引す
ると、パネル5がゼンマイ内蔵車輪4と共に矢印Bの方
向に移動する。これにより、ゼンマイ内蔵車輪4は前車
輪1のリム11の内側に接触する。更にその後、第3の
ワイヤ16を牽引すると、クラッチ部材15の作用によ
って図4の移動ギヤ21がゼンマイ内蔵車輪4から離れ
る方向に移動し、第1のラチェット26とラチェット歯
車28との係合が解かれ、巻き込まれていたゼンマイ3
0が元に戻る。
【0029】これにより、ゼンマイ内蔵車輪4は、ゼン
マイ30の弛緩力によってゼンマイ30が解放される方
向(図1では左回転)に回転する。このとき、ゼンマイ
内蔵車輪4と前車輪1とが接触しているので、ゼンマイ
内蔵車輪4の左回転は、自転車が前進するための補助動
力として前車輪1に伝達される。なお、このときゼンマ
イ内蔵車輪4と遊び車3とは接触していないが、遊び車
3と前車輪1とが接触していなければゼンマイ内蔵車輪
4と遊び車3とは接触していても良い。
マイ30の弛緩力によってゼンマイ30が解放される方
向(図1では左回転)に回転する。このとき、ゼンマイ
内蔵車輪4と前車輪1とが接触しているので、ゼンマイ
内蔵車輪4の左回転は、自転車が前進するための補助動
力として前車輪1に伝達される。なお、このときゼンマ
イ内蔵車輪4と遊び車3とは接触していないが、遊び車
3と前車輪1とが接触していなければゼンマイ内蔵車輪
4と遊び車3とは接触していても良い。
【0030】このように、本実施形態に係る自転車の補
助動力装置によれば、自転車の前進時における前車輪1
の回転エネルギをゼンマイ30に貯蔵し、その貯蔵した
エネルギを任意の時点で放出することにより、運転者の
ペダルの踏圧力を助勢することができる。これにより、
発進時や加速時あるいは登坂時において、運転者の労力
を半減させて走行を容易にすることができる。
助動力装置によれば、自転車の前進時における前車輪1
の回転エネルギをゼンマイ30に貯蔵し、その貯蔵した
エネルギを任意の時点で放出することにより、運転者の
ペダルの踏圧力を助勢することができる。これにより、
発進時や加速時あるいは登坂時において、運転者の労力
を半減させて走行を容易にすることができる。
【0031】図8は、上述した各第1のワイヤ8,1
3,16が接続されるハンドルのレバーの構成を示す図
である。図8(a)および(b)は、第1のワイヤ8を
牽引することによって遊び車3を前車輪1とゼンマイ内
蔵車輪4とに接触させるための遊び車牽引レバー41
と、第4のワイヤ40を牽引することによって図示しな
いブレーキを作動させるためのブレーキレバー42との
構成を示す。
3,16が接続されるハンドルのレバーの構成を示す図
である。図8(a)および(b)は、第1のワイヤ8を
牽引することによって遊び車3を前車輪1とゼンマイ内
蔵車輪4とに接触させるための遊び車牽引レバー41
と、第4のワイヤ40を牽引することによって図示しな
いブレーキを作動させるためのブレーキレバー42との
構成を示す。
【0032】図8(b)に示すように、遊び車牽引レバ
ー41とブレーキレバー42とは、軸43を介して連結
されており、ブレーキレバー42は軸43の位置を支点
にして回動可能なようになっている。さらに、遊び車牽
引レバー41とブレーキレバー42とは、図8(b)の
ようにバネ49によって接続され、ブレーキレバー42
の回動可能な範囲が制限されている。
ー41とブレーキレバー42とは、軸43を介して連結
されており、ブレーキレバー42は軸43の位置を支点
にして回動可能なようになっている。さらに、遊び車牽
引レバー41とブレーキレバー42とは、図8(b)の
ようにバネ49によって接続され、ブレーキレバー42
の回動可能な範囲が制限されている。
【0033】この構成により、遊び車牽引レバー41を
図の下方に倒すと、ブレーキレバー42も遊び車牽引レ
バー41と一緒に移動するが、このときは遊び車3用の
第1のワイヤ8が牽引されるのみで、ブレーキ用の第4
のワイヤ40は牽引されない(第4のワイヤ40が下方
に移動するだけである)。したがって、ブレーキによっ
て自転車に制動をかけることなくゼンマイ30を巻き込
み、エネルギを貯めることができる。
図の下方に倒すと、ブレーキレバー42も遊び車牽引レ
バー41と一緒に移動するが、このときは遊び車3用の
第1のワイヤ8が牽引されるのみで、ブレーキ用の第4
のワイヤ40は牽引されない(第4のワイヤ40が下方
に移動するだけである)。したがって、ブレーキによっ
て自転車に制動をかけることなくゼンマイ30を巻き込
み、エネルギを貯めることができる。
【0034】ブレーキをかけるためには、軸43の位置
を支点にしてブレーキレバー42だけを下方に倒す必要
がある。バネ49をある程度弱くしておけば、遊び車牽
引レバー41を動かさずにブレーキレバー42だけを下
方に倒すことが可能であるが、本実施形態ではバネ49
の強度は強くし、ブレーキレバー42を操作したときに
も遊び車牽引レバー41が一緒に下方に倒れるように構
成する。これにより、ブレーキによって制動をかけると
きには必ずゼンマイ30を巻き込み、補助動力のための
エネルギを貯えるようにすることができる。
を支点にしてブレーキレバー42だけを下方に倒す必要
がある。バネ49をある程度弱くしておけば、遊び車牽
引レバー41を動かさずにブレーキレバー42だけを下
方に倒すことが可能であるが、本実施形態ではバネ49
の強度は強くし、ブレーキレバー42を操作したときに
も遊び車牽引レバー41が一緒に下方に倒れるように構
成する。これにより、ブレーキによって制動をかけると
きには必ずゼンマイ30を巻き込み、補助動力のための
エネルギを貯えるようにすることができる。
【0035】さらに、本実施形態では、軸43の位置を
支点にしてブレーキレバー42だけを下方に倒すことが
できるようにするために、遊び車牽引レバー41の根元
部分44を角張らせた構成としている。すなわち、この
根元部分44は、ブレーキレバー42と共に遊び車牽引
レバー41が下方に倒されたときに、図示しないハンド
ルのフレームに当たり、遊び車牽引レバー41がハンド
ルのフレームによって衝止する。よって、この状態から
更にブレーキレバー42を操作すれば、ブレーキレバー
42だけが軸43を支点にして下方に倒れ、ブレーキ用
の第4のワイヤ40が牽引される。
支点にしてブレーキレバー42だけを下方に倒すことが
できるようにするために、遊び車牽引レバー41の根元
部分44を角張らせた構成としている。すなわち、この
根元部分44は、ブレーキレバー42と共に遊び車牽引
レバー41が下方に倒されたときに、図示しないハンド
ルのフレームに当たり、遊び車牽引レバー41がハンド
ルのフレームによって衝止する。よって、この状態から
更にブレーキレバー42を操作すれば、ブレーキレバー
42だけが軸43を支点にして下方に倒れ、ブレーキ用
の第4のワイヤ40が牽引される。
【0036】また、図8(c)は、第2のワイヤ13を
牽引することによってゼンマイ内蔵車輪4を前車輪1に
接触させるためのパネル牽引レバー45と、第3のワイ
ヤ16を牽引することによってクラッチ部材15を作動
させ、巻き込まれたゼンマイ30を解放するための解放
レバー46との構成を示す。図8(c)に示すように、
これらのパネル牽引レバー45と解放レバー46も、遊
び車牽引レバー41およびブレーキレバー42と同様
に、軸47を介して連結されるとともに、図示しないバ
ネによって接続されている。また、パネル牽引レバー4
5の根元部分48も角張らせた構成としている。
牽引することによってゼンマイ内蔵車輪4を前車輪1に
接触させるためのパネル牽引レバー45と、第3のワイ
ヤ16を牽引することによってクラッチ部材15を作動
させ、巻き込まれたゼンマイ30を解放するための解放
レバー46との構成を示す。図8(c)に示すように、
これらのパネル牽引レバー45と解放レバー46も、遊
び車牽引レバー41およびブレーキレバー42と同様
に、軸47を介して連結されるとともに、図示しないバ
ネによって接続されている。また、パネル牽引レバー4
5の根元部分48も角張らせた構成としている。
【0037】この構成により、パネル牽引レバー45を
図の下方に倒すと、パネル牽引レバー45と解放レバー
46とが一緒に移動し、第2のワイヤ13のみが牽引さ
れてゼンマイ内蔵車輪4が前車輪1のリム11に接触す
る。そして、パネル牽引レバー45は、その根元部分4
8が図示しないハンドルのフレームに当たって衝止す
る。その後、解放レバー46を操作すると、解放レバー
46だけが軸47を支点にして下方に倒れ、これによっ
て第3のワイヤ16が牽引される。
図の下方に倒すと、パネル牽引レバー45と解放レバー
46とが一緒に移動し、第2のワイヤ13のみが牽引さ
れてゼンマイ内蔵車輪4が前車輪1のリム11に接触す
る。そして、パネル牽引レバー45は、その根元部分4
8が図示しないハンドルのフレームに当たって衝止す
る。その後、解放レバー46を操作すると、解放レバー
46だけが軸47を支点にして下方に倒れ、これによっ
て第3のワイヤ16が牽引される。
【0038】第3のワイヤ16が牽引されると、クラッ
チ部材15の作用によって移動ギヤ21がニュートラル
状態となり、それまでに巻かれていたゼンマイ30が解
放される。これにより、ゼンマイ内蔵車輪4は、ゼンマ
イ30の弛緩力によって回転し、そのゼンマイ内蔵車輪
4の回転が、自転車が前進するための補助動力として前
車輪1に伝達される。
チ部材15の作用によって移動ギヤ21がニュートラル
状態となり、それまでに巻かれていたゼンマイ30が解
放される。これにより、ゼンマイ内蔵車輪4は、ゼンマ
イ30の弛緩力によって回転し、そのゼンマイ内蔵車輪
4の回転が、自転車が前進するための補助動力として前
車輪1に伝達される。
【0039】ところで、ゼンマイ30に貯えられたエネ
ルギを前車輪1に確実に伝えるためには、ゼンマイ30
を解放する際にはゼンマイ内蔵車輪4と前車輪1とが必
ず接触している必要がある。よって、パネル牽引レバー
45を操作せずに解放レバー46だけを操作すると、ゼ
ンマイ内蔵車輪4が空転するだけでその回転エネルギは
前車輪1に伝達されない。
ルギを前車輪1に確実に伝えるためには、ゼンマイ30
を解放する際にはゼンマイ内蔵車輪4と前車輪1とが必
ず接触している必要がある。よって、パネル牽引レバー
45を操作せずに解放レバー46だけを操作すると、ゼ
ンマイ内蔵車輪4が空転するだけでその回転エネルギは
前車輪1に伝達されない。
【0040】このような不都合を防止するために、本実
施形態では、パネル牽引レバー45と解放レバー46と
を接続する図示しないバネの強度も強くしている。した
がって、解放レバー46を単独で操作したときにも、パ
ネル牽引レバー45が一緒に下方に倒れるようになる。
これにより、運転者が誤ってパネル牽引レバー45より
も先に解放レバー46を操作した場合でも、まず最初に
ゼンマイ内蔵車輪4を前車輪1に接触させることがで
き、ゼンマイ内蔵車輪4の空転を確実に防止することが
できる。
施形態では、パネル牽引レバー45と解放レバー46と
を接続する図示しないバネの強度も強くしている。した
がって、解放レバー46を単独で操作したときにも、パ
ネル牽引レバー45が一緒に下方に倒れるようになる。
これにより、運転者が誤ってパネル牽引レバー45より
も先に解放レバー46を操作した場合でも、まず最初に
ゼンマイ内蔵車輪4を前車輪1に接触させることがで
き、ゼンマイ内蔵車輪4の空転を確実に防止することが
できる。
【0041】このように、本実施形態では、遊び車牽引
レバー41を操作することにより、任意の時点でゼンマ
イ30を巻き込んで前車輪1の運動エネルギを蓄積する
ことができる。しかも、ブレーキ操作による制動や危険
回避時における走行の安全性を確保しつつ、ブレーキレ
バー42の操作時には必ずゼンマイ30にエネルギを蓄
積することもできる。さらに、パネル牽引レバー45お
よび解放レバー46の操作も任意の時点で行うことが可
能であり、前進のための補助動力を任意の時点で得るこ
とができる。
レバー41を操作することにより、任意の時点でゼンマ
イ30を巻き込んで前車輪1の運動エネルギを蓄積する
ことができる。しかも、ブレーキ操作による制動や危険
回避時における走行の安全性を確保しつつ、ブレーキレ
バー42の操作時には必ずゼンマイ30にエネルギを蓄
積することもできる。さらに、パネル牽引レバー45お
よび解放レバー46の操作も任意の時点で行うことが可
能であり、前進のための補助動力を任意の時点で得るこ
とができる。
【0042】なお、図8(a)および(c)に示すレバ
ーは、図示しないハンドルの任意の箇所に設けることが
可能である。ただし、安全性を確保するためにブレーキ
レバー42は操作しやすい部分に設置するのが好まし
い。例えば、図8(a)に示すレバーはハンドルの右グ
リップの下側(あるいは進行方向側)に設け、図8
(c)に示すレバーはハンドルの右グリップの上側(あ
るいは進行方向の逆側)に設けるのが好ましい。なお、
ハンドルの左グリップには、後輪用のブレーキレバーが
設けられる。
ーは、図示しないハンドルの任意の箇所に設けることが
可能である。ただし、安全性を確保するためにブレーキ
レバー42は操作しやすい部分に設置するのが好まし
い。例えば、図8(a)に示すレバーはハンドルの右グ
リップの下側(あるいは進行方向側)に設け、図8
(c)に示すレバーはハンドルの右グリップの上側(あ
るいは進行方向の逆側)に設けるのが好ましい。なお、
ハンドルの左グリップには、後輪用のブレーキレバーが
設けられる。
【0043】次に、ゼンマイ30の巻き過ぎ防止手段に
ついて説明する。図6に示したように、ゼンマイ内蔵車
輪4の内部は、2つのリング32,33が複数(本実施
形態の場合は6個)の軸35によって固定され、これら
のリング32,33間には複数(本実施形態の場合は5
個)のラチェット歯36と、1個の可倒板37とが円周
方向に沿って設けられる。これらのラチェット歯36お
よび可倒板37は、上述の軸35によって軸支され、一
方向にのみ回転できるようになっている。
ついて説明する。図6に示したように、ゼンマイ内蔵車
輪4の内部は、2つのリング32,33が複数(本実施
形態の場合は6個)の軸35によって固定され、これら
のリング32,33間には複数(本実施形態の場合は5
個)のラチェット歯36と、1個の可倒板37とが円周
方向に沿って設けられる。これらのラチェット歯36お
よび可倒板37は、上述の軸35によって軸支され、一
方向にのみ回転できるようになっている。
【0044】上記可倒板37にはゼンマイ30の一端が
接続され、ゼンマイ30の他端は非回転の軸棒34に接
続される。ゼンマイ30が巻かれていない状態では、可
倒板37は、図6に示したように円周方向に沿って横に
なっている。一方、ゼンマイ30が限界近くまで巻かれ
ると、ゼンマイ30の先端部はゼンマイ内蔵車輪4の略
中心方向に向くので、このゼンマイ30に引かれて可倒
板37も、軸35を支点にしてゼンマイ内蔵車輪4の略
中心方向に回転して倒れる。
接続され、ゼンマイ30の他端は非回転の軸棒34に接
続される。ゼンマイ30が巻かれていない状態では、可
倒板37は、図6に示したように円周方向に沿って横に
なっている。一方、ゼンマイ30が限界近くまで巻かれ
ると、ゼンマイ30の先端部はゼンマイ内蔵車輪4の略
中心方向に向くので、このゼンマイ30に引かれて可倒
板37も、軸35を支点にしてゼンマイ内蔵車輪4の略
中心方向に回転して倒れる。
【0045】上記ラチェット歯36および可倒板37が
設けられたリング対部材31の外周には、図9(a)に
示すようなリング部材50が覆設される。このリング部
材50の内周面には、上記ラチェット歯36と同数の第
2のラチェット51が設けられている。そして、このラ
チェット歯36と第2のラチェット51とが係合する
と、リング部材50とリング対部材31とが一体となっ
て回転可能となるようになっている。なお、図9(c)
は、1つの第2のラチェット51の構成を代表として示
したものである。
設けられたリング対部材31の外周には、図9(a)に
示すようなリング部材50が覆設される。このリング部
材50の内周面には、上記ラチェット歯36と同数の第
2のラチェット51が設けられている。そして、このラ
チェット歯36と第2のラチェット51とが係合する
と、リング部材50とリング対部材31とが一体となっ
て回転可能となるようになっている。なお、図9(c)
は、1つの第2のラチェット51の構成を代表として示
したものである。
【0046】例えば、第1のワイヤ8が牽引されて遊び
車3の車輪10がゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50
の外周面に接触すると、車輪10の回転がリング部材5
0に伝えられてリング部材50が回転する。このとき、
リング対部材31が上記リング部材50と一体となって
回転することにより、可倒板37に接続されたゼンマイ
30が巻き込まれていく。このようにして、前車輪1の
動力が遊び車3を介してゼンマイ内蔵車輪4に伝えら
れ、その内部のゼンマイ30に運動エネルギが貯えられ
る。
車3の車輪10がゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50
の外周面に接触すると、車輪10の回転がリング部材5
0に伝えられてリング部材50が回転する。このとき、
リング対部材31が上記リング部材50と一体となって
回転することにより、可倒板37に接続されたゼンマイ
30が巻き込まれていく。このようにして、前車輪1の
動力が遊び車3を介してゼンマイ内蔵車輪4に伝えら
れ、その内部のゼンマイ30に運動エネルギが貯えられ
る。
【0047】また、第2のワイヤ13が牽引されてゼン
マイ内蔵車輪4のリング部材50が前車輪1に接触し、
更に第3のワイヤ16が牽引されて巻き込まれていたゼ
ンマイ30が解放されると、ゼンマイ30の弛緩力によ
ってリング対部材31が回転する。このとき、リング部
材50が上記リング対部材31と一体となって回転する
ことにより、リング部材50の回転が前車輪1に伝えら
れ、自転車が前進するための補助動力となる。
マイ内蔵車輪4のリング部材50が前車輪1に接触し、
更に第3のワイヤ16が牽引されて巻き込まれていたゼ
ンマイ30が解放されると、ゼンマイ30の弛緩力によ
ってリング対部材31が回転する。このとき、リング部
材50が上記リング対部材31と一体となって回転する
ことにより、リング部材50の回転が前車輪1に伝えら
れ、自転車が前進するための補助動力となる。
【0048】なお、自転車の走行中にゼンマイ30の弛
緩力を利用して加速を得ようとする場合において、第3
のワイヤ16が牽引される前に第2のワイヤ13が牽引
されてゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50が前車輪1
に接触した段階では、ラチェット歯36と第2のラチェ
ット51とは係合せず、前車輪1の左回転がゼンマイ内
蔵車輪4のリング部材50に伝えられても、リング部材
50内のリング対部材31は回転しない。
緩力を利用して加速を得ようとする場合において、第3
のワイヤ16が牽引される前に第2のワイヤ13が牽引
されてゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50が前車輪1
に接触した段階では、ラチェット歯36と第2のラチェ
ット51とは係合せず、前車輪1の左回転がゼンマイ内
蔵車輪4のリング部材50に伝えられても、リング部材
50内のリング対部材31は回転しない。
【0049】すなわち、第2のラチェット51も上記ラ
チェット歯車28と同様に、一辺が比較的滑らかなカー
ブを持ち、他辺が直線的なエッジを持つ三角形状の爪を
有しているので、前車輪1の左回転がゼンマイ内蔵車輪
4のリング部材50に伝えられて左回転するときは、第
2のラチェット51はラチェット歯36上を摺動し、リ
ング部材50は空転する。これにより、ゼンマイ30を
解放する前にゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50が前
車輪1に接触したときに、制動がかからないようにする
ことができる。
チェット歯車28と同様に、一辺が比較的滑らかなカー
ブを持ち、他辺が直線的なエッジを持つ三角形状の爪を
有しているので、前車輪1の左回転がゼンマイ内蔵車輪
4のリング部材50に伝えられて左回転するときは、第
2のラチェット51はラチェット歯36上を摺動し、リ
ング部材50は空転する。これにより、ゼンマイ30を
解放する前にゼンマイ内蔵車輪4のリング部材50が前
車輪1に接触したときに、制動がかからないようにする
ことができる。
【0050】さらに、上記ラチェット歯36および可倒
板37が設けられたリング対部材31の内周には、図9
(b)に示すような底部材52が内設される。この底部
材52は、ラチェット歯36が軸35によって回転可能
な範囲を決めるものであり、通常の円周に沿った形状を
有する円周部53と、その円周に対して窪んだ形状を有
する凹部54とが交互に複数備えられている。凹部54
の数は、ラチェット歯36の数と同じである。ラチェッ
ト歯36は、この底部材52上を摺動する。
板37が設けられたリング対部材31の内周には、図9
(b)に示すような底部材52が内設される。この底部
材52は、ラチェット歯36が軸35によって回転可能
な範囲を決めるものであり、通常の円周に沿った形状を
有する円周部53と、その円周に対して窪んだ形状を有
する凹部54とが交互に複数備えられている。凹部54
の数は、ラチェット歯36の数と同じである。ラチェッ
ト歯36は、この底部材52上を摺動する。
【0051】この底部材52の一部には一定の間隙55
が設けられていて、リング対部材31の可倒板37は、
この間隙55に対応する位置に設けられる。底部材52
の間隙55付近には、溝穴56が設けられていて、図示
しない連結帯がここに巻着される。なお、ここでは巻着
としているが、接続の方法はこれに限られない。さら
に、底部材52の円板部分上であって、図6の溝穴38
に対応する位置には溝穴57が設けられ、溝穴38の一
端と溝穴57の一端とが図示しないバネによって接続さ
れている。
が設けられていて、リング対部材31の可倒板37は、
この間隙55に対応する位置に設けられる。底部材52
の間隙55付近には、溝穴56が設けられていて、図示
しない連結帯がここに巻着される。なお、ここでは巻着
としているが、接続の方法はこれに限られない。さら
に、底部材52の円板部分上であって、図6の溝穴38
に対応する位置には溝穴57が設けられ、溝穴38の一
端と溝穴57の一端とが図示しないバネによって接続さ
れている。
【0052】図10は、上記底部材52とゼンマイ30
と可倒板37との接続状態を示す図である。上述したよ
うに、底部材52の溝穴56には連結帯58の一端が巻
着されており、この連結帯58の他端は、可倒板37の
一端(溝穴56の有る底部材52の一端からは遠い方)
に設けられた溝穴に巻着されている。なお、この可倒板
37の上記一端(上記連結帯58の他端が接続されてい
る側)には、上述したようにゼンマイ30も巻着されて
いる。
と可倒板37との接続状態を示す図である。上述したよ
うに、底部材52の溝穴56には連結帯58の一端が巻
着されており、この連結帯58の他端は、可倒板37の
一端(溝穴56の有る底部材52の一端からは遠い方)
に設けられた溝穴に巻着されている。なお、この可倒板
37の上記一端(上記連結帯58の他端が接続されてい
る側)には、上述したようにゼンマイ30も巻着されて
いる。
【0053】連結帯58は、鉛直方向に対して柔軟性が
あり、しかも長手方向に対する張力によって容易に切断
されない丈夫な材質のものを用いる。さらに本実施形態
では、可倒板37と連結帯58との間であって、可倒板
37が回転するときの軸となる軸35(可倒板37の他
端に設けられる)から一定距離の位置に、固定軸59を
設けている。
あり、しかも長手方向に対する張力によって容易に切断
されない丈夫な材質のものを用いる。さらに本実施形態
では、可倒板37と連結帯58との間であって、可倒板
37が回転するときの軸となる軸35(可倒板37の他
端に設けられる)から一定距離の位置に、固定軸59を
設けている。
【0054】以上のような構成により、ゼンマイ30が
限界ぎりぎりのところまで巻かれると、可倒板37はゼ
ンマイ30に引かれて軸35を中心として矢印Dの方向
(ゼンマイ内蔵車輪4の略中心方向)に回転し、これに
よって連結帯58が可倒板37に牽引される。このと
き、可倒板37と連結帯58との間に固定軸59がある
ために、可倒板37は図の下方に倒れるが、連結帯58
は円周方向に沿って牽引されることになる。これによ
り、この連結帯58が接続された底部材52も円周方向
に沿った矢印Eの方向に移動する。
限界ぎりぎりのところまで巻かれると、可倒板37はゼ
ンマイ30に引かれて軸35を中心として矢印Dの方向
(ゼンマイ内蔵車輪4の略中心方向)に回転し、これに
よって連結帯58が可倒板37に牽引される。このと
き、可倒板37と連結帯58との間に固定軸59がある
ために、可倒板37は図の下方に倒れるが、連結帯58
は円周方向に沿って牽引されることになる。これによ
り、この連結帯58が接続された底部材52も円周方向
に沿った矢印Eの方向に移動する。
【0055】このようにして底部材52が矢印Eの方向
(円周方向)に移動すると、図11に示すように、通常
は円周部53上に位置しているラチェット歯36が、凹
部54の部分に摺動して下方に沈む。これにより、ラチ
ェット歯36と第2のラチェット51の係止爪とが係合
しなくなり、リング部材50とリング対部材31とは一
体となって回転することができなくなる。このようにし
て、ゼンマイ30の巻き過ぎを確実に防止することがで
きる。なお、ゼンマイ30が緩んで可倒板37が元の位
置に戻ったときは、溝穴38,57に設けたバネの力に
よって底部材52は矢印Eとは逆の方向に移動し、元の
状態に戻る。
(円周方向)に移動すると、図11に示すように、通常
は円周部53上に位置しているラチェット歯36が、凹
部54の部分に摺動して下方に沈む。これにより、ラチ
ェット歯36と第2のラチェット51の係止爪とが係合
しなくなり、リング部材50とリング対部材31とは一
体となって回転することができなくなる。このようにし
て、ゼンマイ30の巻き過ぎを確実に防止することがで
きる。なお、ゼンマイ30が緩んで可倒板37が元の位
置に戻ったときは、溝穴38,57に設けたバネの力に
よって底部材52は矢印Eとは逆の方向に移動し、元の
状態に戻る。
【0056】なお、以上の実施形態では、遊び車3およ
びゼンマイ内蔵車輪4は自転車の前輪部分に設けたが、
後輪部分に設けても良い。また、前輪部分および後輪部
分の両方に設けても良い。両方に設けた場合は、より多
くの運動エネルギをゼンマイに貯めて解放することがで
き、より大きな補助動力を得ることができる。
びゼンマイ内蔵車輪4は自転車の前輪部分に設けたが、
後輪部分に設けても良い。また、前輪部分および後輪部
分の両方に設けても良い。両方に設けた場合は、より多
くの運動エネルギをゼンマイに貯めて解放することがで
き、より大きな補助動力を得ることができる。
【0057】また、ラチェット歯36および第2のラチ
ェット51の数は5個に限らず、少なくとも1個あれば
いくつでも構わない。さらに、ゼンマイ30と底部材5
2とを可倒板37および連結帯58を介して接続した
が、ゼンマイ30が鉛直方向にある程度の柔軟性を持つ
ものであれば、ゼンマイ30と底部材52とを直接接続
しても良い。ただし、この場合でも固定軸59は必須の
構成である。
ェット51の数は5個に限らず、少なくとも1個あれば
いくつでも構わない。さらに、ゼンマイ30と底部材5
2とを可倒板37および連結帯58を介して接続した
が、ゼンマイ30が鉛直方向にある程度の柔軟性を持つ
ものであれば、ゼンマイ30と底部材52とを直接接続
しても良い。ただし、この場合でも固定軸59は必須の
構成である。
【0058】また、以上の実施形態は、本発明の補助動
力装置を自転車に適用する場合を例にとって説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
自転車以外の二輪車や、三輪車あるいは四輪車にも適用
することが可能である。この場合において、遊び車3お
よびゼンマイ内蔵車輪4をどの車輪部分に設けるかは任
意である。
力装置を自転車に適用する場合を例にとって説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
自転車以外の二輪車や、三輪車あるいは四輪車にも適用
することが可能である。この場合において、遊び車3お
よびゼンマイ内蔵車輪4をどの車輪部分に設けるかは任
意である。
【0059】その他、上記実施形態において示した各部
の構成および形状等は、何れも本発明を実施するにあた
っての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これ
らによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されては
ならないものである。なお、本発明はその精神、または
その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施
することができる。したがって、上述の実施形態はあら
ゆる点において単なる例示に過ぎず、限定的に解釈して
はならない。
の構成および形状等は、何れも本発明を実施するにあた
っての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これ
らによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されては
ならないものである。なお、本発明はその精神、または
その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施
することができる。したがって、上述の実施形態はあら
ゆる点において単なる例示に過ぎず、限定的に解釈して
はならない。
【0060】
【発明の効果】本発明は上述したように、車のフォーク
に軸を中心として回動可能な第1、第2の連結部を介し
て各々取り付けた第1の車輪と第2の車輪とを備え、第
1の車輪は、第1のワイヤに引かれた第1の連結部と共
に移動し、車の車輪と上記第2の車輪とに接触して車の
車輪の回転を第2の車輪に逆回転として伝えるように成
し、第2の車輪はゼンマイを内蔵し、第1の車輪より伝
えられる回転に従ってゼンマイが巻き込まれるように成
すとともに、第2のワイヤに引かれた第2の連結部と共
に移動し、車の車輪に接触して巻かれたゼンマイの弛緩
力によって回転する第2の車輪の回転を車の車輪に伝え
るように成したので、車の車輪の回転エネルギをゼンマ
イに蓄積し、この蓄積エネルギを放出して運転者の踏圧
力を助勢することができ、発進時や加速時あるいは登坂
時における運転者の労力を軽減させることができる。そ
して、このような補助動力は、運転者が希望するときに
何時でも容易に得ることができる。
に軸を中心として回動可能な第1、第2の連結部を介し
て各々取り付けた第1の車輪と第2の車輪とを備え、第
1の車輪は、第1のワイヤに引かれた第1の連結部と共
に移動し、車の車輪と上記第2の車輪とに接触して車の
車輪の回転を第2の車輪に逆回転として伝えるように成
し、第2の車輪はゼンマイを内蔵し、第1の車輪より伝
えられる回転に従ってゼンマイが巻き込まれるように成
すとともに、第2のワイヤに引かれた第2の連結部と共
に移動し、車の車輪に接触して巻かれたゼンマイの弛緩
力によって回転する第2の車輪の回転を車の車輪に伝え
るように成したので、車の車輪の回転エネルギをゼンマ
イに蓄積し、この蓄積エネルギを放出して運転者の踏圧
力を助勢することができ、発進時や加速時あるいは登坂
時における運転者の労力を軽減させることができる。そ
して、このような補助動力は、運転者が希望するときに
何時でも容易に得ることができる。
【図1】本発明による車の補助動力装置の一実施形態を
示す図であり、自転車の前輪の一部構成例を示す図であ
る。
示す図であり、自転車の前輪の一部構成例を示す図であ
る。
【図2】遊び車の構成例を示す図である。
【図3】パネルの構成例を示す図である。
【図4】移動ギヤおよびゼンマイ内蔵車輪の一部構成例
を示す図である。
を示す図である。
【図5】移動ギヤの構成例を示す図である。
【図6】ゼンマイ内蔵車輪の一部構成例を示す図であ
る。
る。
【図7】クラッチ部材、移動ギヤおよびゼンマイ内蔵車
輪の関係を示す図である。
輪の関係を示す図である。
【図8】自転車のハンドルに設けられるレバーの構成例
を示す図である。
を示す図である。
【図9】ゼンマイの巻き過ぎ防止手段を説明するための
図であり、ゼンマイ内蔵車輪に設けられる構成例を示す
図である。
図であり、ゼンマイ内蔵車輪に設けられる構成例を示す
図である。
【図10】ゼンマイの巻き過ぎ防止手段を説明するため
の図であり、ゼンマイ内蔵車輪に設けられる構成例を詳
しく示す図である。
の図であり、ゼンマイ内蔵車輪に設けられる構成例を詳
しく示す図である。
【図11】ゼンマイの巻き過ぎ防止手段の動作を説明す
るための図である。
るための図である。
【符号の説明】 1 前車輪 2 フォーク 3 遊び車(第1の車輪) 4 ゼンマイ内蔵車輪(第2の車輪) 5 パネル 8 第1のワイヤ 13 第2のワイヤ 15 クラッチ部材 16 第3のワイヤ 21 移動ギヤ 26 第1のラチェット 28 ラチェット歯車 30 ゼンマイ 36 ラチェット歯 37 可倒板 51 第2のラチェット 52 底部材 54 くぼみ(凹部) 58 連結帯 59 固定軸
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記第1のワイヤを牽引するための第1のレバーの先端
付近とブレーキレバーの根元部分とを軸によって軸支す
るとともに、バネによって接続することによって上記第
1のレバーと上記ブレーキレバーとを連結し、上記第1
のレバーが一定区間だけ移動した後に上記第1のレバー
を係止させるための係止構造を備え、最初の一定区間は
上記第1のレバーと上記ブレーキレバーとが一体となっ
て動くように成すとともに、上記第1のレバーの係止後
は上記ブレーキレバーのみが単独で動くように成してい
る。
上記第1のワイヤを牽引するための第1のレバーの先端
付近とブレーキレバーの根元部分とを軸によって軸支す
るとともに、バネによって接続することによって上記第
1のレバーと上記ブレーキレバーとを連結し、上記第1
のレバーが一定区間だけ移動した後に上記第1のレバー
を係止させるための係止構造を備え、最初の一定区間は
上記第1のレバーと上記ブレーキレバーとが一体となっ
て動くように成すとともに、上記第1のレバーの係止後
は上記ブレーキレバーのみが単独で動くように成してい
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記第2のワイヤを牽引するための第2のレバーの先端
付近と上記第3のワイヤを牽引するための第3のレバー
の根元部分とを軸によって軸支するとともに、バネによ
って接続することによって上記第2のレバーと上記第3
のレバーとを連結し、上記第2のレバーが一定区間だけ
移動した後に上記第2のレバーを係止させるための係止
構造を備え、最初の一定区間は上記第2のレバーと上記
第3のレバーとが一体となって動くように成すととも
に、上記第2のレバーの係止後は上記第3のレバーのみ
が単独で動くように成している。
上記第2のワイヤを牽引するための第2のレバーの先端
付近と上記第3のワイヤを牽引するための第3のレバー
の根元部分とを軸によって軸支するとともに、バネによ
って接続することによって上記第2のレバーと上記第3
のレバーとを連結し、上記第2のレバーが一定区間だけ
移動した後に上記第2のレバーを係止させるための係止
構造を備え、最初の一定区間は上記第2のレバーと上記
第3のレバーとが一体となって動くように成すととも
に、上記第2のレバーの係止後は上記第3のレバーのみ
が単独で動くように成している。
Claims (6)
- 【請求項1】 車のフォークに軸を中心として回動可能
な第1、第2の連結部を介して各々取り付けた第1の車
輪と第2の車輪とを備え、 上記第1の車輪は、第1のワイヤに引かれた上記第1の
連結部と共に移動し、車の車輪と上記第2の車輪とに接
触して上記車の車輪の回転を上記第2の車輪に逆回転と
して伝えるように成され、 上記第2の車輪はゼンマイを内蔵し、上記第1の車輪よ
り伝えられる回転に従って上記ゼンマイが巻き込まれる
ように成されるとともに、第2のワイヤに引かれた上記
第2の連結部と共に移動して車の車輪に接触し、上記巻
かれたゼンマイの弛緩力によって回転する上記第2の車
輪の回転を上記車の車輪に伝えるように成されたことを
特徴とする車の補助動力装置。 - 【請求項2】 上記第2の連結部は、上記第2の車輪に
設けた一方向にのみ回転を許す構造のラチェット歯車に
係合するラチェットと、 第3のワイヤの牽引によって上記ラチェットを移動さ
せ、上記ラチェットと上記ラチェット歯車との係合を解
くためのクラッチとを備えることを特徴とする請求項1
に記載の車の補助動力装置。 - 【請求項3】 上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車
の補助動力装置。 - 【請求項4】 上記ゼンマイの巻き過ぎを防止する手段
は上記第2の車輪に内蔵され、 上記第2の車輪の円周に平行して設けた1又は複数のラ
チェット歯と、 上記ラチェット歯の外周に設けられ、上記ラチェット歯
に係合するラチェットと、 上記ラチェット歯の内周に設けられ、上記ラチェット歯
が軸を中心として回転する範囲を決める底部材であっ
て、上記ラチェット歯が落ち込む所定のくぼみを有する
底部材と、 上記ラチェット歯と同一の円周上に設けられ、一端が軸
支されて回転可能と成されるとともに、他端が上記ゼン
マイと所定の連結帯を介して上記底部材とに接続された
可倒板と、 上記可倒板と上記連結帯との間であって、上記可倒板が
軸支された軸から一定距離の位置に設けた固定軸とを備
えることを特徴とする請求項3に記載の車の補助動力装
置。 - 【請求項5】 上記第1のワイヤを牽引するための第1
のレバーの先端付近と、ブレーキレバーの根元部分とを
バネ付きの軸によって軸支することによって上記第1の
レバーと上記ブレーキレバーとを連結するとともに、 上記第1のレバーが一定区間だけ移動した後に上記第1
のレバーを係止させるための係止構造を備え、 最初の一定区間は上記第1のレバーと上記ブレーキレバ
ーとが一体となって動くように成すとともに、上記第1
のレバーの係止後は上記ブレーキレバーのみが単独で動
くように成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか
1項に記載の車の補助動力装置。 - 【請求項6】 上記第2のワイヤを牽引するための第2
のレバーの先端付近と、上記第3のワイヤを牽引するた
めの第3のレバーの根元部分とをバネ付きの軸によって
軸支することによって上記第2のレバーと上記第3のレ
バーとを連結するとともに、 上記第2のレバーが一定区間だけ移動した後に上記第2
のレバーを係止させるための係止構造を備え、 最初の一定区間は上記第2のレバーと上記第3のレバー
とが一体となって動くように成すとともに、上記第2の
レバーの係止後は上記第3のレバーのみが単独で動くよ
うに成したことを特徴とする請求項2〜5の何れか1項
に記載の車の補助動力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28296497A JPH11105773A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 車の補助動力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28296497A JPH11105773A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 車の補助動力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11105773A true JPH11105773A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17659422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28296497A Pending JPH11105773A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 車の補助動力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11105773A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011037397A (ja) * | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Kenichi Hotta | 自転車 |
CN105460143A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-04-06 | 宁波优而雅电器有限公司 | 一种含刹车线收纳装置的滑板车 |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP28296497A patent/JPH11105773A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011037397A (ja) * | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Kenichi Hotta | 自転車 |
CN105460143A (zh) * | 2015-12-28 | 2016-04-06 | 宁波优而雅电器有限公司 | 一种含刹车线收纳装置的滑板车 |
CN105460143B (zh) * | 2015-12-28 | 2018-01-26 | 余姚市菲特塑料有限公司 | 一种含刹车线收纳装置的滑板车 |
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