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JPH11101224A - 動圧気体ジャーナル軸受 - Google Patents

動圧気体ジャーナル軸受

Info

Publication number
JPH11101224A
JPH11101224A JP26225097A JP26225097A JPH11101224A JP H11101224 A JPH11101224 A JP H11101224A JP 26225097 A JP26225097 A JP 26225097A JP 26225097 A JP26225097 A JP 26225097A JP H11101224 A JPH11101224 A JP H11101224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
outer cylinder
groove
bearing
grooves
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP26225097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takatsugu Furubayashi
卓嗣 古林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP26225097A priority Critical patent/JPH11101224A/ja
Publication of JPH11101224A publication Critical patent/JPH11101224A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動圧発生用溝として軸方向溝を採用し、通常
の軸受すきまでもホワールが発生しにくく安定した回転
が得られるようにする。 【解決手段】 軸1と外筒5とを所定のラジアルすきま
4をもって嵌合することで構成される動圧気体潤滑ジャ
ーナル軸受において、軸1の外表面3または外筒5の内
表面のいずれかに、1本以上4本以下の動圧発生用の軸
方向溝2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体潤滑される動
圧ジャーナル軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】動圧気体ジャーナル軸受として最も基本
的なものは真円形軸受であるが、ある回転数以上になる
とホワールと呼ばれる自励的な振動現象が生じて回転精
度が著しく劣化し、焼き付き等の損傷に至る場合が考え
られる。特に、軸受系を鉛直にして用いる場合のよう
に、回転体の自重等による偏心力が作用しない場合は極
低回転数からホワールが発生し、回転が不安定となる。
【0003】図3は、動圧発生用溝として一般的なヘリ
ングボーン溝を採用した動圧気体ジャーナル軸受の断面
図である。軸(1)の外表面にヘリングボーン形の溝部
(2)と丘部(3)を交互に全周にわたって設けてあ
り、軸(1)と外筒(5)の間に軸受すきま(4)が形
成されている。軸(1)が回転する場合は矢印の方向
に、外筒(5)が回転する場合は逆の方向に回転しなけ
ればならない。軸(1)の外表面を平滑にして、外筒
(5)の内表面に同様のヘリングボーン溝を形成する場
合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ヘリングボーン溝付き
の動圧気体ジャーナル軸受では、通常10〜20本程度
の螺旋形のへリングボーン溝をμmオーダの深さで設け
る必要があり、エッチング・転造・レーザー加工等で溝
を形成するため、製造コストが増大するという問題があ
る。
【0005】これに対して、へリングボーン溝に代えて
形状の簡単な軸方向溝を採用するという試みもなされた
が、軸受すきまを極めて小さくしなければホワールに対
する安定化効果は得られず、軸や外筒内表面の真円度や
表面あらさといった加工精度上の問題が生じ、現実的な
解決策とはならない。
【0006】 本発明の技術的課題は、動圧発生用溝とし
て軸方向溝を採用し、かつ、通常の軸受すきまでもホワ
ールが発生しにくく安定した回転が得られる動圧気体ジ
ャーナル軸受を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、動圧気体ジャ
ーナル軸受の軸方向の動圧発生用溝を4本以下に抑える
ことにより上記の課題を解決したものである。すなわ
ち、本発明の動圧気体ジャーナル軸受は、固定軸と回転
外筒、または、回転軸と固定外筒とをわずかなラジアル
すきまをもって嵌合することで構成される動圧気体ジャ
ーナル軸受において、軸の外表面または外筒の内表面に
1本以上4本以下の軸方向の同圧発生用溝を設けたこと
を特徴とするものである。
【0008】動圧気体ジャーナル軸受の軸方向の動圧発
生用溝を4本以下に抑えることで、軸受すきまを特に小
さくしなくてもホワールに対して安定な軸受系を実現で
きる。この軸受系は鉛直にして用いても安定である。ま
た、ヘリングボーン溝の場合と異なり回転方向を問わな
い。しかも、溝形状が簡単で溝本数も少ないため、製造
コストを低減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1および図2に従って本
発明の実施の形態を説明する。図中、クロスハッチング
を施した部分は溝部を表している。
【0010】図1(A)に示すように、軸(1)の表面
に、軸方向に延びた溝部(2)と丘部(3)を円周方向
に交互に設け、この軸(1)と外筒(5)を軸受すきま
(4)をもって嵌合させる。軸表面の展開図である図1
(B)から明らかなように、この場合の溝本数は2本で
あり、円周方向に等間隔に配置されている。
【0011】 図1は溝部(2)が軸受部の軸方向全域に
わたって連続して形成された全域溝の場合を示している
が、図2に示すように、溝部(2)が軸方向に断続的に
形成された部分溝としてもよい。また、図1および図2
ではいずれも軸(1)の外表面に軸方向溝を形成した場
合を例示したが、軸(1)の外表面を平滑にして外筒
(5)の内表面に軸方向溝を形成することもできる。
【0012】
【実施例】
実施例1 半径8mmの鉛直固定軸を、平均半径すきま6.25μ
mにて外筒と嵌合させてなり、軸の外表面に、深さ1
2.5μmで、軸受の軸方向全域にわたる軸方向溝を1
80度間隔で2本形成した。
【0013】実施例2 半径8mmの鉛直固定軸を、平均半径すきま6.10μ
mにて外筒と嵌合させてなり、軸の外表面に、深さ1
2.5μmで、軸受の軸方向に断続的に存在する軸方向
溝を180度間隔で2本形成した。
【0014】
【発明の効果】以下に、本発明の効果を実証するために
行った試験結果について説明する。
【0015】図4に示すように、表面に軸方向溝(2)
を形成した鉛直固定軸(1)に、平滑な表面を有する外
筒(5)を嵌合し、その下部端面を静圧気体スラスト軸
受(6)で支持した状態で外筒(5)をエアタービン駆
動により回転させ、回転数を徐々に増加させつつ非接触
変位計にて外筒(5)の挙動を測定した。
【0016】試験結果を表1に示す。試験に用いた軸受
緒元は表2のとおりである。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表1より、全域溝・部分溝の別を問わず、
溝本数が8本の場合は回転開始と同時にホワールが発生
したのに対し、溝本数が2本の場合には、ある回転数
(43×103 、34×103 rpm)まで安定して稼
働することがわかる。
【0020】上記実験結果を説明するため、軸受すきま
内の潤滑気体(空気)膜の圧力分布を数値解析シミュレ
ーションにより求めた例を図5〜図7に示す。圧力値は
軸受周囲圧力によって無次元化されている。
【0021】図5は比較例1の軸受1における2×10
3 rpmでの圧力分布である。周囲圧力を1とし、周囲
圧力より大きい圧力を正圧、周囲圧力より小さい圧力を
負圧とすれば、ほぼ正負対称となり、圧力を軸受すきま
全域にわたって積分して得られる潤滑膜力がほぼ零に等
しくなる。軸受系が安定であるためには、系に与えられ
た外乱に対して、回転体を力学的な釣り合い位置に引き
戻すための求心力が必要であり、そのためには潤滑膜力
が発生することが必要な条件となる。したがって、この
条件の満たされない比較例1では不安定となり、ホワー
ルが発生する。
【0022】図6は、仮想的に、同じ比較例1の平均半
径すきまを2.0μmまで減少させ、かつ、30×10
3 rpmとした場合の圧力分布であるが、圧力分布の正
負対称性が崩れ、正圧が相対的に大きくなり正味の潤滑
膜力が発生し、ホワールの発生は認められなかった。
【0023】図7は表1の実施例1において30×10
3 rpmとした場合の圧力分布であるが、表2に示した
半径すきまでも正負の対称性が崩れ、正圧が相対的に大
きくなり安定化に寄与している。
【0024】同様に安定化効果は溝本数を4本以下にす
れば明確に認められることがわかった。図8に、軸方向
溝を4本設けた鉛直固定軸と回転外筒を用いた場合の、
35×103 rpmでの外筒の重心の運動軌跡を数値シ
ミュレーションによって解析した例を示す。重心は内部
に向かって収斂していき安定であることがわかる。一
方、溝本数を5本にして他の条件を同じにした場合の重
心の運動軌跡を図9に示す。重心は外部に向かって発散
していき不安定であることがわかる。
【0025】以上のように本発明によると、動圧気体ジ
ャーナル軸受において4本以下の軸方向溝を形成するこ
とにより、軸受すきまを特に小さくしなくても、実用回
転数の領域でホワールの発生を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は動圧気体ジャーナル軸受の断面図、
(B)は軸表面の展開図である。
【図2】(A)は動圧気体ジャーナル軸受の断面図、
(B)は軸表面の展開図である。
【図3】ヘリングボーン溝付きジャーナル軸受の断面図
である。
【図4】試験装置の断面図である。
【図5】軸受すきま内部の潤滑気体(空気)膜の無次元
化された圧力分布図である。
【図6】軸受すきま内部の潤滑気体(空気)膜の無次元
化された圧力分布図である。
【図7】軸受すきま内部の潤滑気体(空気)膜の無次元
化された圧力分布図である。
【図8】軸方向溝を4本設けた場合の外筒の重心の運動
軌跡を示す線図である。
【図9】軸方向溝を5本設けた場合の外筒の重心の運動
軌跡を示す線図である。
【符号の説明】
1 軸 2 溝部 3 丘部 4 軸受すきま 5 外筒 6 静圧気体スラスト軸受

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定軸と回転外筒、または、回転軸と固
    定外筒とをわずかなラジアルすきまをもって嵌合するこ
    とで構成される動圧気体潤滑ジャーナル軸受において、
    軸の外表面または外筒の内表面のいずれかに、1本以上
    4本以下の動圧発生用の軸方向溝を設けたことを特徴と
    する動圧気体潤滑ジャーナル軸受。
JP26225097A 1997-09-26 1997-09-26 動圧気体ジャーナル軸受 Withdrawn JPH11101224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26225097A JPH11101224A (ja) 1997-09-26 1997-09-26 動圧気体ジャーナル軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26225097A JPH11101224A (ja) 1997-09-26 1997-09-26 動圧気体ジャーナル軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11101224A true JPH11101224A (ja) 1999-04-13

Family

ID=17373173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26225097A Withdrawn JPH11101224A (ja) 1997-09-26 1997-09-26 動圧気体ジャーナル軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11101224A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6805489B2 (en) 2001-12-28 2004-10-19 Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. Dynamic pressure bearing device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6805489B2 (en) 2001-12-28 2004-10-19 Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. Dynamic pressure bearing device

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041207