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JPH1097328A - 安定化電源回路及びそれを用いた電源装置 - Google Patents

安定化電源回路及びそれを用いた電源装置

Info

Publication number
JPH1097328A
JPH1097328A JP8251893A JP25189396A JPH1097328A JP H1097328 A JPH1097328 A JP H1097328A JP 8251893 A JP8251893 A JP 8251893A JP 25189396 A JP25189396 A JP 25189396A JP H1097328 A JPH1097328 A JP H1097328A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
load
output voltage
output
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8251893A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Hosoki
満 細木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP8251893A priority Critical patent/JPH1097328A/ja
Publication of JPH1097328A publication Critical patent/JPH1097328A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷電流の増加に応じて出力電圧を増加させ
る。チップサイズの拡大を最小限に抑える。コストアッ
プを回避する。 【解決手段】 安定化電源回路は、入力端子1と出力端
子17との間に直列に接続されたパワートランジスタ2
を介して出力電圧を負荷に供給するものであって、出力
電圧の低下を検出する演算増幅器9と、出力電圧の低下
(負荷電流の増加)に応じて抵抗12に流れる電流を増
加させるトランジスタ16とを有し、この抵抗12の電
流増加に伴う両端の電圧増加により、出力電圧が増加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリーズレギュレ
ータ等の安定化電源回路、及びこの安定化電源回路を用
いた電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の安定化電源回路を図10に示す。
図10に示す安定化電源回路は、パワートランジスタと
してPNPトランジスタを使用した低飽和型のシリーズ
レギュレータの基本回路を示しているが、パワートラン
ジスタとしてNPNトランジスタを使用した汎用のシリ
ーズレギュレータやスイッチングレギュレータにおいて
も考え方は同様である。
【0003】上記の安定化電源回路は、図10に示すよ
うに、直流入力電圧が印加される入力端子20と出力端
子28との間にパワートランジスタ21を備えている。
パワートランジスタ21のエミッタ端子は入力端子20
に接続される一方、コレクタ端子は出力端子28に接続
されている。出力端子28とグランドとの間には、抵抗
26と抵抗27(出力電圧設定用抵抗)とが直列に接続
されている。
【0004】パワートランジスタ21のベース端子に
は、ベース電流を限流する抵抗22がトランジスタ23
のコレクタ、エミッタ端子を介してグランドラインに接
続されている。このトランジスタ23のベース端子に
は、演算増幅器24の出力が印加される。
【0005】演算増幅器24の非反転入力には、安定化
電源回路の設定出力電圧に対応する基準電圧Vref が基
準電圧発生器25から印加されている。演算増幅器24
の反転入力には、上記の抵抗26と抵抗27とによって
分圧された出力電圧(以下、分圧電圧と称す)が印加さ
れている。この演算増幅器24は、上記の基準電圧V
ref から上記の分圧電圧が差し引かれた結果が所定の増
幅度で増幅された後、上記のトランジスタ23のベース
端子に印加される。
【0006】上記の構成によれば、無負荷或いは軽負荷
の状態(負荷電流が小さい状態)で出力電圧が安定して
いる場合、上記の基準電圧Vref と上記の分圧電圧とが
等しくなるように、トランジスタ23が演算増幅器24
によって制御され、パワートランジスタ21のエミッタ
−コレクタ間の電圧Vceが制御され、出力端子28か
ら所定の出力電圧が出力されるようになっている。この
場合、パワートランジスタ21のベース電流も小さくて
よい。
【0007】ところが、負荷電流が増加するにしたがっ
て、パワートランジスタ21のベース電流も大きくなる
ことが必要となる。このような重負荷時に、所定の出力
電圧を負荷に供給するために、演算増幅器24の出力が
大きくなければならない。基準電圧Vref は一定である
ので、上記の分圧電圧が基準電圧Vref よりも小さくな
る。この結果、演算増幅器24の出力が大きくなるの
で、パワートランジスタ21のベース電流も大きくな
り、負荷に所要の負荷電流が供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、次のような問題点を有している。
【0009】すなわち、重負荷時に、所定の出力電圧を
維持したまま、所要の負荷電流を負荷に供給するために
は、演算増幅器24及びトランジスタ23を含むフィー
ドバック系の利得が高いことが必要である。この高利得
により、負荷電流の増加に対する出力電圧の低下を或る
程度抑えることができる。しかし、フィードバック系の
利得にも限界があり、結局は、負荷電流の増加に伴っ
て、必ず出力電圧が低下してしまう(図9の実線で示す
特性を参照)。
【0010】加えて、安定化電源回路から負荷への配線
抵抗等に起因する電圧降下を考慮する必要がある。これ
は、配線自体も抵抗を有しており、流れる電流に応じて
該配線で電圧降下が生じてしまうからである。この場
合、実際に負荷に印加される電圧は、この配線抵抗に起
因する電圧降下分が差し引かれたものとなり、最終的に
負荷に印加される出力電圧が低下してしまう。このた
め、配線抵抗が少しでも小さくなるように配線のレイア
ウトを考慮することが必要であり、このような考慮は、
重負荷に対応できる安定化電源回路を実現する上で、非
常に重要な事項となる。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、負荷電流が増加しても、
常に安定して所定の出力電圧を負荷に供給できる安定化
電源回路、及びそれを用いた電源装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の安
定化電源回路は、上記の課題を解決するために、入力と
出力との間に直列に接続されたパワー制御素子を介して
出力電圧を負荷に供給する安定化電源回路において、以
下の発明特定事項を有することを特徴としている。
【0013】即ち、上記の安定化電源回路は、負荷電流
を検出する負荷電流検出手段と、上記パワー制御素子を
制御し、上記の負荷電流の増加に応じて出力電圧を増加
させ、負荷時に常に所定の出力電圧を負荷に供給する制
御手段とを備えている。
【0014】上記の発明によれば、入力と出力との間に
直列に接続されたパワー制御素子が制御手段によって制
御され、所定の出力電圧が負荷に供給される。この制御
は、負荷電流検出手段によって検出される負荷電流に基
づいて行われる。制御手段は、検出された負荷電流に基
づいてパワー制御素子を次のように制御する。
【0015】一般に、負荷が重たくなって負荷電流が増
加すると、出力電圧は低下する。しかし、上記の発明に
よれば、パワー制御素子が、負荷電流の増加に応じて出
力電圧が増加するように制御手段によって制御される。
この結果、負荷電流が増加しても、その増加に応じて出
力電圧が増加するので、負荷時に、常に、所定の出力電
圧が負荷に安定して供給されることになる。
【0016】請求項2に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、請求項1の発明特定事項に
おいて、上記制御手段が、上記の出力電圧を分圧する分
圧手段と、上記の負荷電流の増加に応じて、上記の分圧
手段の分圧比を可変する分圧比可変手段と、上記分圧比
で分圧された出力電圧と基準電圧との差を増幅する増幅
手段と、上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワー制
御素子を制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上
記所定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えた
ことを特徴としている。
【0017】上記の発明によれば、請求項1の発明によ
る作用に加えて、上記の出力電圧は、分圧手段によって
分圧される。分圧手段の分圧比は、検出された負荷電流
の増加に応じて、分圧比可変手段によって可変される。
上記分圧比で分圧された出力電圧は増幅手段に入力さ
れ、ここで、基準電圧との差が増幅される。
【0018】上記パワー制御素子は、上記の増幅手段の
出力に基づいて、調整手段によって制御される。このと
き、上記の基準電圧は一定ゆえ、負荷電流の増加に応じ
て、調整手段は、出力電圧を増加させる。この結果、負
荷電流が増加しても、その増加に応じて出力電圧が増加
するので、負荷時に、常に、所定の出力電圧が負荷に安
定して供給されることになる。
【0019】請求項3に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、請求項1の発明特定事項に
おいて、上記制御手段が、上記の出力電圧を所定の比に
分圧する分圧手段と、上記の負荷電流の増加に応じて基
準電圧を増加させる基準電圧増加手段と、上記分圧比で
分圧された出力電圧と上記の基準電圧との差を増幅する
増幅手段と、上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワ
ー制御素子を制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常
に上記所定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備
えたことを特徴としている。
【0020】上記の発明によれば、請求項1の発明によ
る作用に加えて、上記の出力電圧は、分圧手段によって
所定の比に分圧される。基準電圧は、検出された負荷電
流の増加に応じて、基準電圧増加手段によって増加され
る。このように増加された基準電圧は増幅手段へ送ら
れ、ここで、上記分圧比で分圧された出力電圧との差が
増幅される。
【0021】上記パワー制御素子は、上記の増幅手段の
出力に基づいて、調整手段によって制御される。このと
き、分圧比は一定ゆえ、負荷電流の増加に応じて、調整
手段は、出力電圧を増加させる。この結果、負荷電流が
増加しても、その増加に応じて出力電圧が増加するの
で、負荷時に、常に、所定の出力電圧が負荷に安定して
供給されることになる。
【0022】請求項4に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、入力と出力との間に直列に
接続されたパワートランジスタを介して所定の出力電圧
を負荷に供給する安定化電源回路において、以下の発明
特定事項を有することを特徴としている。
【0023】即ち、上記の安定化電源回路は、上記パワ
ートランジスタのベース電流を検出するベース電流検出
手段と、上記パワートランジスタを制御し、上記のベー
ス電流の増加に応じて出力電圧を増加させ、負荷時に常
に上記所定の出力電圧を負荷に供給する制御手段とを備
えたことを特徴としている。
【0024】上記の発明によれば、入力と出力との間に
直列に接続されたパワートランジスタが制御手段によっ
てエミッタ−コレクタ間の電圧が制御され、所定の出力
電圧が負荷に供給される。この制御は、ベース電流検出
手段によって検出されるパワートランジスタのベースに
流れる電流に基づいて行われる。このベース電流は、負
荷に流れる電流に応じて変化するので、負荷電流を間接
的に検出していることになる。このため、負荷電流検出
手段が不要となり、負荷電流検出手段における電力損失
を回避できる。
【0025】制御手段は、検出されたベース電流の増加
に応じてパワートランジスタを制御する。このとき、一
般に、負荷が重たくなって負荷電流が増加すると、出力
電圧は低下する。しかし、上記の発明によれば、パワー
トランジスタが、ベース電流の増加に応じて出力電圧が
増加するように制御手段によって制御される。この結
果、負荷電流が増加しても、該負荷電流に等価なベース
電流の増加に応じて出力電圧が増加されるので、負荷時
に、常に、所定の出力電圧が負荷に安定して供給される
ことになる。
【0026】請求項5に係る発明の安定化電源回路は、
上記の課題を解決するために、請求項4の発明特定事項
において、上記制御手段が、上記の出力電圧を分圧する
分圧手段と、上記ベース電流の増加に応じて、上記の分
圧手段の分圧比を可変する分圧比可変手段と、上記分圧
比で分圧された出力電圧と基準電圧との差を増幅する増
幅手段と、上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワー
トランジスタを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に
常に上記所定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを
備えたことを特徴としている。
【0027】上記の発明によれば、請求項4の発明によ
る作用に加えて、上記の出力電圧は、分圧手段によって
分圧される。分圧手段の分圧比は、検出されたベース電
流の増加に応じて、分圧比可変手段によって可変され
る。上記分圧比で分圧された出力電圧は増幅手段へ送ら
れ、ここで、基準電圧との差が増幅される。
【0028】上記パワートランジスタは、上記の増幅手
段の出力に基づいて、調整手段によって制御される。こ
のとき、上記の基準電圧は一定ゆえ、負荷電流に等価な
ベース電流の増加に応じて、調整手段は、出力電圧を増
加させる。この結果、負荷電流が増加しても、負荷電流
に等価なベース電流の増加に応じて出力電圧が増加する
ので、負荷時に、常に、所定の出力電圧が負荷に安定し
て供給されることになる。
【0029】請求項6に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、請求項4の発明特定事項に
おいて、上記制御手段が、上記の出力電圧を所定の比に
分圧する分圧手段と、上記ベース電流の増加に応じて基
準電圧を増加させる基準電圧増加手段と、上記分圧比で
分圧された出力電圧と上記の基準電圧との差を増幅する
増幅手段と、上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワ
ートランジスタを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時
に常に上記所定の出力電圧を負荷に供給する調整手段と
を備えたことを特徴としている。
【0030】上記の発明によれば、請求項4の発明によ
る作用に加えて、上記の出力電圧は、分圧手段によって
所定の比に分圧される。基準電圧は、検出されたベース
電流の増加に応じて、基準電圧増加手段によって増加さ
れる。このように増加された基準電圧は増幅手段へ送ら
れ、ここで、上記分圧比で分圧された出力電圧との差が
増幅される。
【0031】上記パワートランジスタのエミッタ−コレ
クタ間の電圧は、上記の増幅手段の出力に基づいて、調
整手段によって制御される。分圧手段による分圧比は一
定ゆえ、負荷電流に等価なベース電流の増加に応じて、
調整手段は、出力電圧を増加させる。この結果、負荷電
流が増加しても、負荷電流に等価なベース電流の増加に
応じて出力電圧が増加するので、負荷時に、常に、所定
の出力電圧が負荷に安定して供給されることになる。
【0032】請求項7に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、入力と出力との間に直列に
接続されたパワートランジスタを介して出力電圧を負荷
に供給する安定化電源回路において、以下の発明特定事
項を有することを特徴としている。
【0033】即ち、上記の安定化電源回路は、上記の出
力電圧を所定の分圧比で分圧する分圧手段と、上記パワ
ートランジスタのベース電流に応じた電圧を基準電圧に
加算する基準電圧加算手段と、加算された上記の基準電
圧と、上記分圧比で分圧された出力電圧との差を増幅す
る増幅手段と、上記の増幅手段の出力に基づいて上記パ
ワートランジスタを制御し、出力電圧を増加させ、負荷
時に常に所定電圧を負荷に供給する調整手段とを備えた
ことを特徴としている。
【0034】上記の発明によれば、入力と出力との間に
直列に接続されたパワートランジスタが制御手段によっ
てエミッタ−コレクタ間の電圧が制御され、所定の出力
電圧が負荷に供給される。この制御は、ベース電流検出
手段によって検出されるパワートランジスタのベースに
流れる電流に基づいて行われる。このベース電流は、負
荷に流れる電流に応じて変化するので、負荷電流を等価
的に検出していることになる。このため、負荷電流検出
手段が不要となり、負荷電流検出手段における電力損失
を回避できる。
【0035】検出されたベース電流に応じた電圧が、基
準電圧加算手段によって基準電圧に加算される。加算さ
れた基準電圧は増幅手段に送られ、ここで、上記分圧比
で分圧された出力電圧との差が増幅される。調整手段
は、増幅手段の出力に基づいてパワートランジスタのエ
ミッタ−コレクタ間の電圧を制御し、出力電圧を増加さ
せる。
【0036】つまり、一般に、負荷が重たくなって負荷
電流が増加すると、出力電圧は低下する。しかし、上記
の発明によれば、基準電圧加算手段は、ベース電流の増
加に応じた電圧を基準電圧に加算するので、基準電圧が
その分だけ増加することになる。このとき、分圧比は一
定ゆえ、負荷電流に等価なベース電流の増加に応じて増
加する基準電圧に基づいて、調整手段はパワートランジ
スタを制御し、出力電圧を増加させる。この結果、負荷
電流が増加しても、負荷電流に等価なベース電流の増加
に応じて出力電圧が増加するので、負荷時に、常に、所
定の出力電圧が負荷に安定して供給されることになる。
【0037】請求項8に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、請求項7の発明特定事項に
おいて、上記の基準電圧加算手段が抵抗であり、上記パ
ワートランジスタのベース電流が流れた際に該抵抗の両
端に生じる電圧が上記基準電圧に加算されるように接続
され、上記抵抗が設定出力電圧の略0.2%の電圧が両
端に生じるような抵抗値を有していることを特徴として
いる。
【0038】上記の発明によれば、請求項7の発明によ
る作用に加えて、抵抗の両端に、上記パワートランジス
タのベース電流に応じて、設定出力電圧の略0.2%の
電圧が生じる。この電圧は基準電圧に加算されるので、
基準電圧が大きくなり、この結果、出力電圧が増加する
ことになる。このように抵抗を設けるという簡単な構成
により、チップサイズの拡大を最小限に抑えることが可
能となり、コストアップを回避できる。
【0039】請求項9に係る発明の安定化電源回路は、
上記課題を解決するために、請求項7の発明特定事項に
おいて、上記の基準電圧加算手段は抵抗であり、上記の
パワートランジスタのベース電流が流れた際に該抵抗の
両端に生じる電圧が上記の基準電圧と上記の出力電圧と
の双方に加算されるように接続されることを特徴として
いる。
【0040】上記の発明によれば、請求項7の発明によ
る作用に加えて、ベース電流の増加に応じて抵抗の両端
に発生する電圧は、基準電圧に加算されると共に、出力
電圧にも加算される。これにより、基準電圧が大きくな
ると共に、出力電圧が増加するが、設定出力電圧に対し
て出力電圧の変化量は変わらない。このように抵抗を設
けるという簡単な構成により、出力電流に対する出力電
圧の増加量が精細に調整される。しかも、チップサイズ
の拡大を最小限に抑えることが可能となり、コストアッ
プを回避できる。
【0041】請求項10に係る発明の電源装置は、上記
課題を解決するために、請求項1、2、3、4、5、
6、7、8、又は9記載の安定化電源回路を用いたこと
を特徴としている。
【0042】上記の発明によれば、請求項1、2、3、
4、5、6、7、8、又は9記載の発明による作用に加
えて、安定化電源回路から負荷への配線抵抗分による電
圧降下を打ち消すことができ、安定化電源回路からの配
線を短くする等の制約が緩和されるので、レイアウトの
自由度が確実に増すと共に、装置サイズの小型化が可能
となる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
乃至図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0044】安定化電源回路において、負荷電流の増加
に応じて出力電圧を増加させるには、大別して次の3つ
の方法がある。第1は、設定出力電圧に対応する基準電
圧を固定にし、出力電圧を検出する抵抗(出力電圧設定
用抵抗)の分圧比を負荷電流の増加に応じて変化させ、
該基準電圧が大きくなるようにすることによって行う
(図2及び図5で示す例を参照)。第2は、分圧比を固
定にし、負荷電流の増加に応じて基準電圧を大きくする
ことによって行う(図3、図6、図7、及び図8で示す
例を参照)。第3は、出力電圧に負荷電流の増加に応じ
た電圧が加算されるようにすることによって行う(図
1、図4、及び図8で示す例を参照)。以下に詳細に説
明する。
【0045】本実施の一形態に係る安定化電源回路は、
図1に示すように、直流入力電圧が印加される入力端子
1と出力端子17との間にパワートランジスタ2を備え
ている。パワートランジスタ2のエミッタ端子は入力端
子1に接続される一方、コレクタ端子は負荷電流検出用
の抵抗8を介して出力端子17に接続されている。
【0046】パワートランジスタ2のベース端子は、抵
抗3を介してトランジスタ4のコレクタ端子に接続され
ている。トランジスタ4のエミッタ端子はグランドに接
続されている。上記の抵抗3は、ベース電流を限流する
ためのものである。上記のトランジスタ4は、パワート
ランジスタ2のベース電流を制御することによって、コ
レクタ電流を制御するためのものである。
【0047】パワートランジスタ2のコレクタ端子は、
順に直列接続された抵抗5、6、及び7を介してグラン
ドに接続されている。出力端子17は、順に直列接続さ
れた抵抗12、13、及び14を介してグランドに接続
されている。抵抗5は抵抗12と同じ抵抗値R3 を有
し、抵抗6は抵抗13と同じ抵抗値R2 を有し、抵抗7
は抵抗14と同じ抵抗値をR1 を有している。
【0048】上記の抵抗12と抵抗13の接続点と、グ
ランドとの間には、抵抗15とトランジスタ16とが直
列に接続されている。トランジスタ16のコレクタ端子
は上記の抵抗15の一端に接続され、エミッタ端子はグ
ランドに接続されている。トランジスタ16のベース端
子には、演算増幅器9の出力が印加される。
【0049】上記の演算増幅器9の非反転入力には、安
定化電源回路の設定出力電圧に対応する基準電圧Vref
が基準電圧発生器10から印加されている。演算増幅器
9の反転入力には、出力電圧が上記の(抵抗5と抵抗
6)と抵抗7とによって分圧された分圧電圧(以下、分
圧電圧VP と称す)が印加されている。
【0050】この演算増幅器9では、上記の基準電圧V
ref と上記の分圧電圧VP との差が所定の増幅度で増幅
される。上記のトランジスタ16は、演算増幅器9の出
力が正極性の場合、その大きさに応じた電流を抵抗15
からグランドに流すようになっている。抵抗12に流れ
る電流は、抵抗15及びトランジスタ16を介してグラ
ンドに流れる電流分だけ大きくなる。したがって、抵抗
12の両端の電圧増加分だけ、出力端子17の出力電圧
が増加することになる。これに対して、演算増幅器9の
出力が負極性の場合、トランジスタ16はオフ状態にな
るので、抵抗15には電流が流れなくなる。この場合、
出力電圧の増加はない。
【0051】上記の(抵抗12と抵抗13)と抵抗14
とによる分圧電圧(以下、分圧電圧VQ と称す)は、演
算増幅器11の反転入力へ送られる。上記の基準電圧V
refは、演算増幅器11の非反転入力へ送られる。この
演算増幅器11の出力は、上記トランジスタ4のベース
端子へ送られる。
【0052】上記の演算増幅器11では、上記の基準電
圧Vref と分圧電圧VQ との差が所定の増幅度で増幅さ
れる。演算増幅器11の出力が正極性の場合、その大き
さに応じてベース電流が増加し、抵抗3及びトランジス
タ4を介してグランドに流れる。この場合、ベース電流
の増加に応じて、パワートランジスタ2のコレクタ電流
(負荷電流)が増加することになる。
【0053】上記の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態(負荷電流が小さい状態)で出力電圧
が安定している場合、上記の基準電圧Vref と上記の分
圧電圧VQ とは略等しくなり、出力端子17から所定の
出力電圧が出力されるようになっている。この場合、出
力電圧の低下はなく、パワートランジスタ2のベース電
流も小さくてよい。
【0054】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、それに伴って抵抗8に流れる負荷電流が増
加する。この結果、抵抗8での電圧降下も大きくなり、
負荷に供給される出力電圧が低下する。この場合、フィ
ードバック系の利得だけでは出力電圧の低下分を補えな
い。しかし、上記安定化電源回路によれば、次のように
して、出力電圧は負荷電流の増加に応じて増加する。
【0055】すなわち、負荷電流が増加すると、パワー
トランジスタ2のコレクタ電圧(グランドに対するコレ
クタ電位)が低下する。このため、上記の分圧電圧VP
が低下し、基準電圧Vref よりも小さくなる。したがっ
て、演算増幅器9の出力は正極性で大きくなり、その大
きさに応じてトランジスタ16のコレクタ電流が変化す
るので、抵抗12に流れる電流は、抵抗15及びトラン
ジスタ16のコレクタ、エミッタ端子を介してグランド
に流れる電流分だけ大きくなる。電流の増加分だけ、抵
抗12の両端の電圧が増加するので、出力端子17の出
力電圧が増加する(図9の破線で示す特性を参照)。し
たがって、重負荷時には、増加した出力電圧によって、
フィードバック系の利得だけでは補えない出力電圧の低
下を確実に補うことができる。
【0056】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて出力電圧が増加するので、安定化電源回
路から負荷への配線等に起因する電圧降下分を補償する
ことができる。これにより、常に、所定の出力電圧を負
荷に安定して供給できる。
【0057】ここで、図2を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0058】図1と異なる点は、図2の安定化電源回路
が抵抗14の抵抗値を変化させることによって分圧電圧
Q の低下を大きくし、結果として設定出力電圧を大き
くすることによって出力電圧の低下を補うことにある。
図2の安定化電源回路によれば、トランジスタ16と抵
抗15とを直列接続したものが、抵抗14に対して並列
に接続される。
【0059】図2の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、基準
電圧Vref と分圧電圧VP とは略等しくなるので、トラ
ンジスタ16はオフ状態となり、上記の並列接続関係は
なくなる。この結果、基準電圧Vref が分圧電圧VQ
等しくなるようにパワートランジスタ2が制御され、所
定の出力電圧が出力端子17から負荷に対して供給され
る。この場合、出力電圧の低下はなく、パワートランジ
スタ2のベース電流は小さくてよい。
【0060】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ2のコレクタ電圧も低
下する。また、負荷電流の増加に伴って、抵抗8に流れ
る電流も増加する。この結果、抵抗8での電圧降下も大
きくなり、負荷に供給される出力電圧が益々低下する。
しかし、次のようにして、出力電圧は負荷電流の増加に
応じて増加する。
【0061】即ち、負荷電流が増加すると、パワートラ
ンジスタ2のコレクタ電圧が低下する。このため、分圧
電圧VP が低下し、基準電圧Vref よりも小さくなる。
演算増幅器9の出力は正極性で大きくなり、その大きさ
に応じてトランジスタ16のエミッタ−コレクタ間の抵
抗が変化する。したがって、抵抗15にトランジスタ1
6のエミッタ−コレクタ間の抵抗を加えたものが抵抗1
4に対して並列に接続されることになる。
【0062】上記の並列接続により、抵抗14の両端の
抵抗が負荷電流の増加に応じて減少するので、それに伴
って分圧電圧VQ も低下する。この結果、基準電圧V
ref と分圧電圧VQ との間の差が大きくなり、設定出力
電圧が大きくなったことと等価になる。これにより、出
力電圧が増加することになる。
【0063】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて出力電圧が増加するので、安定化電源回
路から負荷への配線等に起因する電圧降下分を補償する
ことができる。これにより、常に、所定の出力電圧を負
荷に安定して供給できる。加えて、基準電圧が一定ゆ
え、分圧比を可変するための構成が必要とされるだけで
あり、構成を簡素化できる。
【0064】ここで、図3を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0065】図1と異なる点は、図3の安定化電源回路
が、重負荷時に、負荷電流の増加に応じて、基準電圧を
増加させて設定出力電圧を大きくし、出力電圧を増加さ
せることにある。図3によれば、負荷電流の増加に応じ
て基準電圧V' ref が基準電圧Vref に加算されるよう
になっている。
【0066】演算増幅器11の非反転入力には、基準電
圧発生器10から基準電圧Vref が抵抗18を介して印
加されると共に、基準電圧発生器30から基準電圧V'
refがトランジスタ31及び抵抗38を介して印加され
る。トランジスタ31のコレクタ端子とグランドとの間
には、抵抗39が接続されている。これにより、基準電
圧V' ref が、トランジスタ31のエミッタ−コレクタ
間の抵抗と、抵抗39とで分圧され、該分圧電圧が基準
電圧Vref に加算されることになる。
【0067】図3においては、分圧電圧VP は抵抗5と
抵抗7の接続点のグランドに対する電位であり、分圧電
圧VQ は抵抗12と抵抗14の接続点のグランドに対す
る電位である。抵抗5と抵抗12とは抵抗値が互いに等
しく、抵抗7と抵抗14とは抵抗値が互いに等しい。
【0068】演算増幅器9の反転入力には上記の分圧電
圧VP が印加される一方、非反転入力には上記の分圧電
圧VQ が印加される。演算増幅器9の出力は、トランジ
スタ31のベース端子に接続されている。演算増幅器1
1の反転入力には、上記の分圧電圧VQ が印加されてい
る。
【0069】図3の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
8で電圧降下が殆ど生じないので、分圧電圧VP と分圧
電圧VQ とが略等しくなり、トランジスタ31はオフ状
態になる。この場合、基準電圧は基準電圧Vref に等し
くなる(つまり、基準電圧V' ref は加算されない)。
この結果、基準電圧Vref と分圧電圧VQ とが等しくな
るように、トランジスタ4が演算増幅器11によって制
御され、パワートランジスタ2のエミッタ−コレクタ間
の電圧Vceが制御されて出力端子17から所定の出力
電圧が出力されるようになっている。この場合、出力電
圧の低下はなく、パワートランジスタ2のベース電流も
小さくてよい。
【0070】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ2のコレクタ電圧が低
下すると共に、抵抗8に流れる負荷電流が増加する。こ
の結果、抵抗8での電圧降下も大きくなるので、負荷に
供給される出力電圧が低下する。しかし、次のようにし
て、出力電圧は負荷電流の増加に応じて増加する。
【0071】即ち、負荷電流が増加すると、抵抗8での
電圧降下が大きくなり、抵抗8の両端に大きな電位差を
生じる。この結果、分圧電圧VP が分圧電圧VQ よりも
大きくなり、演算増幅器9は、両分圧電圧の差に応じた
負極性の出力になる。トランジスタ31のエミッタ−コ
レクタ間の抵抗は、両分圧電圧の差に応じたものとな
る。つまり、両分圧電圧の差が大きくなるほど、エミッ
タ−コレクタ間の抵抗は小さくなり、基準電圧Vref
加算される基準電圧V' ref の割合が大きくなる(なぜ
なら、分圧比が大きくなるから)。この結果、基準電圧
が増加するので、設定出力電圧が大きくなり、これに伴
って出力電圧も増加する。
【0072】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて基準電圧が増加し、これに伴って出力電
圧が増加するので、安定化電源回路から負荷への配線等
に起因する電圧降下分を補償することができる。これに
より、常に、所定の出力電圧を負荷に安定して供給でき
る。
【0073】なお、図3は、設定出力電圧が固定(例え
ば、出力電圧が5ボルトに固定)の場合の例を説明して
いるが、負荷電流の増加に応じて演算増幅器9の出力が
負極性に大きくなるようにすれば、出力電圧可変タイプ
の安定化電源回路デバイスへも対応できる。これは、例
えば、図3において、抵抗12、14を取り除き、演算
増幅器9の非反転入力を分圧電圧VP に接続替えし、演
算増幅器9の反転入力をグランドに接続替えし、演算増
幅器11の反転入力をグランドに接続替えすることによ
って実現できる。この場合、抵抗8、12、及び14が
不要となり、安定化電源回路の小型化が可能となり、且
つ、コトアップを回避できる。
【0074】ここで、図4を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図1に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0075】図1と異なる点は、図4の安定化電源回路
が負荷電流の増加をパワートランジスタ2のベースに流
れる電流に基づいて検出することにある。これは、パワ
ートランジスタ2のベース電流を検出することによって
コレクタ電流に等価な電流が検出できることに基づいて
いる(パワートランジスタ2のパラメータを hfeとし、
コレクタ電流をIC とし、ベース電流をIE とすると、
C = hfeC の関係が成立する)。これにより、負荷
電流検出手段である図3の抵抗8が不要となる。一般
に、抵抗8は、大電流を検出するのでサイズが大きくな
り、この大電流のために電力損失をもたらすが、上記安
定化電源回路によれば、抵抗8よりも遙に小さな定格の
抵抗32を設けるだけでよく、サイズの小型化及び検出
時の電力損失の大幅低減が可能となる。
【0076】この安定化電源回路は、図4に示すよう
に、抵抗32がトランジスタ4のエミッタ端子とグラン
ドとの間に接続されており、この抵抗32に流れる電流
はパワートランジスタ2のベースに流れる電流に等し
く、且つ、コレクタ電流に等価な電流である。演算増幅
器9の反転入力はグランドに接続される一方、非反転入
力には抵抗32の両端の電圧が印加されている。
【0077】上記の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
32の両端の電圧は非常に小さく、トランジスタ16は
オフ状態になる。このとき、上記の基準電圧Vref と上
記の分圧電圧VQ とは略等しくなり、出力端子17から
所定の出力電圧が出力されるようになっている。この場
合、出力電圧の低下はなく、パワートランジスタ2のベ
ース電流も小さくてよい。
【0078】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、負荷に供給される出力電圧が低下する。こ
の場合、フィードバック系の利得だけでは出力電圧の低
下分を補えない。しかし、上記安定化電源回路によれ
ば、次のようにして、出力電圧は負荷電流の増加に応じ
て増加する。
【0079】即ち、負荷電流が増加すると、それに対応
してパワートランジスタ2のベース電流が増加する。ベ
ース電流の増加に応じて、抵抗32の両端の電圧が大き
くなる。演算増幅器9の出力は正極性に大きくなり、ト
ランジスタ16のコレクタ電流が増加する。抵抗15に
流れる電流分だけ、抵抗12に流れる全電流が増加する
ので、抵抗12の両端の電圧の増加分だけ、出力電圧が
増加する。したがって、重負荷時には、増加した出力電
圧によって、フィードバック系の利得だけでは補えない
出力電圧の低下を確実に補うことができる。
【0080】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて出力電圧が増加するので、安定化電源回
路から負荷への配線等に起因する電圧降下分を補償する
ことができる。これにより、常に、所定の出力電圧を負
荷に安定して供給できる。
【0081】加えて、パワートランジスタ2の制御が、
検出した負荷電流に基づいてではなくてパワートランジ
スタ2のベースに流れる電流に基づいて行われるので、
負荷電流検出手段が不要となる。一般に負荷電流検出手
段は、大電流を検出するのでサイズが大きくなり、この
大電流のために電力損失をもたらす。しかしながら、上
記安定化電源回路によれば、負荷電流検出手段よりも遙
に小さな定格の抵抗32を設けるだけでよく、サイズの
小型化及び検出時の電力損失の大幅低減が可能となる。
【0082】ここで、図5を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図4に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0083】図4と異なる点は、図5の安定化電源回路
が抵抗14の抵抗値を変化させることによって分圧電圧
Q の低下を大きくし、結果として設定出力電圧を大き
くすることによって出力電圧の低下を補うことにある。
図5の安定化電源回路によれば、トランジスタ16と抵
抗15とを直列接続したものが、抵抗14に対して並列
に接続される。
【0084】図5の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
32の両端の電圧は非常に小さく、トランジスタ16は
オフ状態となり、上記の並列接続関係はない。この結
果、基準電圧Vref が分圧電圧VQ と等しくなるように
パワートランジスタ2が制御され、所定の出力電圧が出
力端子17から負荷に対して供給される。この場合、出
力電圧の低下はなく、パワートランジスタ2のベース電
流は小さくてよい。
【0085】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ2のコレクタ電圧が低
下すると共に、ベース電流が増加し、抵抗32の両端の
電圧が増加する。この電圧の増加に応じて、演算増幅器
9の出力は正極性で大きくなり、その大きさに応じてト
ランジスタ16のエミッタ−コレクタ間の抵抗が変化す
る。したがって、抵抗15にトランジスタ16のエミッ
タ−コレクタ間の抵抗を加えたものが抵抗14に対して
並列に接続されることになる。
【0086】上記の並列接続により、抵抗14の両端の
抵抗が負荷電流の増加に応じて減少するので、それに伴
って分圧電圧VQ も低下する。この結果、基準電圧V
ref と分圧電圧VQ との間の差が大きくなり、設定出力
電圧が大きくなったことと等価になる。これにより、出
力電圧が増加することになる。
【0087】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて出力電圧が増加するので、安定化電源回
路から負荷への配線等に起因する電圧降下分を補償する
ことができる。これにより、常に、所定の出力電圧を負
荷に安定して供給できる。加えて、基準電圧が一定ゆ
え、分圧比を可変するための構成が必要とされるだけで
あり、構成を簡素化できる。
【0088】ここで、図6を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図3及び図4に示した部材と同一の機能を有する
部材については、同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0089】図4と異なる点は、図6の安定化電源回路
が重負荷時に、負荷電流の増加に応じて、基準電圧を増
加させて設定出力電圧を大きくし、出力電圧を増加させ
ることにある。図6によれば、負荷電流の増加に応じて
基準電圧V' ref が基準電圧Vref に加算されるように
なっている。
【0090】演算増幅器11の非反転入力には、基準電
圧発生器10から基準電圧Vref が抵抗18を介して印
加されると共に、基準電圧発生器30から基準電圧V'
refがトランジスタ31及び抵抗38を介して印加され
る。トランジスタ31のエミッタ端子とグランドとの間
には、抵抗39が接続されている。これにより、基準電
圧V' ref が、トランジスタ31のエミッタ−コレクタ
間の抵抗と、抵抗39とで分圧され、該分圧電圧が基準
電圧Vref に加算されることになる。
【0091】演算増幅器9の反転入力はグランドに接続
される一方、非反転入力には抵抗32の両端の電圧が印
加される。演算増幅器9の出力は、トランジスタ31の
ベース端子に接続されている。演算増幅器11の反転入
力には、上記の分圧電圧VQが印加されている。
【0092】図6の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
32の両端の電圧が充分に小さく、トランジスタ31は
オフ状態になる。この場合、基準電圧は基準電圧Vref
に等しくなる(つまり、基準電圧V' ref は加算されな
い)。この結果、基準電圧Vref と分圧電圧VQ とが等
しくなるように、トランジスタ4が演算増幅器11によ
って制御され、パワートランジスタ2のエミッタ−コレ
クタ間の電圧Vceが制御されて出力端子17から所定
の出力電圧が出力されるようになっている。この場合、
出力電圧の低下はなく、パワートランジスタ2のベース
電流も小さくてよい。
【0093】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ2のコレクタ電圧が低
下すると共に、ベース電流が増加し、それに伴って抵抗
32の両端の電圧が増加する。この結果、演算増幅器9
の出力は、抵抗32の両端の電圧に応じて負極性で大き
くなる。トランジスタ31のエミッタ−コレクタ間の抵
抗は、抵抗32の両端の電圧に応じたものとなる。つま
り、抵抗32の両端の電圧が大きくなるほど、エミッタ
−コレクタ間の抵抗は小さくなり、基準電圧Vref に加
算される基準電圧V' ref の割合が大きくなる(なぜな
ら、分圧比が大きくなるから)。この結果、基準電圧が
増加するので、設定出力電圧が大きくなり、これに伴っ
て出力電圧も増加する。
【0094】以上のように、負荷電流が増加しても、そ
の増加に応じて基準電圧が増加し、これに伴って出力電
圧が増加するので、安定化電源回路から負荷への配線等
に起因する電圧降下分を補償することができる。これに
より、常に、所定の出力電圧を負荷に安定して供給でき
る。
【0095】なお、図6は、設定出力電圧が固定の場合
の例を説明しているが、負荷電流の増加に応じて演算増
幅器9の出力が負極性に大きくなるようにすれば、図3
の場合と同様に、出力電圧可変タイプの安定化電源回路
デバイスへも対応できる。
【0096】ここで、図7を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。安定化電源回路
は、図7に示すように、入力端子41と出力端子50と
の間にパワートランジスタ42が接続されている。パワ
ートランジスタ42のベースとグランドとの間には、順
に直列接続された抵抗43、トランジスタ44、及び抵
抗47が接続されている。
【0097】上記の抵抗47は、大きすぎると出力電圧
の変化量が大きくなるので好ましくなく、また小さすぎ
ると所望の変化量が得られなくなり好ましくない。この
ように出力電圧の変化量の制約から、設定出力電圧の略
0.2%の電圧が両端に生じるように、抵抗47の抵抗
値が設定されることが好ましい。
【0098】トランジスタ44のベース端子には、演算
増幅器45が接続されており、その非反転入力には基準
電圧発生器46からの基準電圧Vref と抵抗47の両端
の電圧とが加算されるように接続されている。演算増幅
器45の反転入力には、出力電圧が抵抗48と抵抗49
とで分圧された分圧電圧VQ が印加されている。
【0099】上記の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
47の両端の電圧が充分に小さく、基準電圧は基準電圧
re f のみに略等しくなる。この結果、基準電圧Vref
と分圧電圧VQ とが等しくなるように、トランジスタ4
4が演算増幅器45によって制御され、パワートランジ
スタ42のエミッタ−コレクタ間の電圧Vceが制御さ
れて出力端子50から所定の出力電圧が出力されるよう
になっている。この場合、出力電圧の低下はなく、パワ
ートランジスタ42のベース電流も小さくてよい。
【0100】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ42のコレクタ電圧が
低下すると共に、ベース電流が増加し、抵抗47の両端
の電圧が増加する。この結果、基準電圧(設定出力電
圧)は、基準電圧Vref に抵抗47の両端の電圧が加算
されたものとなる。このように、基準電圧が増加するの
で、設定出力電圧が大きくなり、この結果、出力電圧も
増加する。
【0101】出力電圧をVOUT とし、パワートランジス
タ42のベース電流をIB とし、抵抗47、抵抗48、
及び抵抗49の抵抗値をそれぞれR47、R48、及びR49
とすると、VOUT =(Vref +IB 47)(1+R48
49)となる。つまり、設定出力電圧に比例して、出力
電圧の変化量が大きくなる。これにより、負荷電流が増
加しても、出力電圧が降下することなく、負荷電流に等
価なベース電流の増加に応じて出力電圧が増加するの
で、常に、所定の出力電圧が負荷に安定して供給される
ことになる。なお、パワートランジスタ42のベース電
流は、IC = hfeC に従って、増加した負荷電流に応
じて大きくなる。
【0102】加えて、パワートランジスタ42の制御
が、検出した負荷電流に基づいてではなくてパワートラ
ンジスタ42のベースに流れる電流に基づいて行われる
ので、負荷電流検出手段が不要となる。一般に負荷電流
検出手段は、大電流を検出するのでサイズが大きくな
り、この大電流のために電力損失をもたらす。しかし、
上記安定化電源回路によれば、負荷電流検出手段よりも
遙に小さな定格の抵抗47を設けるだけでよく、サイズ
の小型化及び検出時の電力損失の大幅低減が可能とな
る。
【0103】ここで、図8を参照しながら、他の実施の
形態に係る安定化電源回路を説明する。なお、説明の便
宜上、図7に示した部材と同一の機能を有する部材につ
いては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0104】図7と異なる点は、図8の安定化電源回路
が、重負荷時に、ベース電流の増加に応じて、抵抗47
の両端の電圧が基準電圧Vref と分圧電圧VQ との双方
に対して加算されることにある。
【0105】上記の安定化電源回路によれば、無負荷或
いは軽負荷の状態で出力電圧が安定している場合、抵抗
47の両端の電圧が充分に小さく、基準電圧は基準電圧
re f に略等しくなる。この結果、基準電圧Vref と分
圧電圧VQ とが等しくなるように、トランジスタ44が
演算増幅器45によって制御され、パワートランジスタ
42のエミッタ−コレクタ間の電圧Vceが制御されて
出力端子50から所定の出力電圧が出力されるようにな
っている。この場合、出力電圧の低下はなく、パワート
ランジスタ42のベース電流も小さくてよい。
【0106】ところが、負荷が重たくなり、負荷電流が
増加すると、パワートランジスタ42のコレクタ電圧が
低下すると共に、抵抗47の両端の電圧が増加する。こ
の結果、基準電圧(設定出力電圧)は、基準電圧Vref
に抵抗47の両端の電圧が加算されたものとなると共
に、出力電圧は、抵抗47、抵抗48、及び抵抗49の
両端の電圧の和であるので、抵抗47の両端の電圧分だ
け出力電圧が増加することになる。なお、分圧電圧VQ
も、抵抗47の両端の電圧が加算されたものとなる。
【0107】出力電圧は、VOUT =〔Vref (1+R48
/R49)+IB 47〕となる。つまり、抵抗47の両端
の電圧が基準電圧Vref と分圧電圧VQ との双方に対し
て加算されているので、設定出力電圧に対して、出力電
圧の変化量は変わらない。なお、この場合、IB は安定
化電源回路の回路動作電流(無負荷時の消費電流)を含
んでいる。
【0108】上記の抵抗47の抵抗値は、負荷電流1A
当たりの出力電圧の増加量ΔVが、出力電圧(設定出力
電圧)の略0.1%〜0.2%になるように設定され
る。つまり、抵抗47は、R47=ΔV(設定出力電圧の
略0.1%〜0.2%)× hfe/1(A)を満足するよ
うな抵抗値を有している。
【0109】抵抗47の上記の抵抗値の設定は、次の根
拠に基づいている。即ち、安定化電源回路の負荷変動率
は、通常、1%〜2%に規定されている。したがって、
負荷電流1A当たりの出力電圧の増加量ΔVは、上記の
負荷変動率の規定の範囲内であることが必要であり、し
かも、安定化電源回路の構成素子のバラツキ等で不良率
に影響を与えない程度に設定することが必要である。こ
のような根拠から、負荷電流1A当たりの出力電圧の増
加量ΔVは、上記の負荷変動率の規定の略1/10に設
定することが適切である。
【0110】例えば、設定出力電圧が5Vの場合、負荷
電流1A当たりの出力電圧の増加量ΔVは略5mV〜1
0mVとなるように、上記の抵抗47の抵抗値が設定さ
れることになる。
【0111】具体的には、出力電圧の増加量は、安定化
電源回路の従来の負荷変動特性を考慮し、決定される。
例えば、設定出力電圧が5Vの場合、出力電流1Aに対
して出力電圧を10mV増加させるとすると、安定化電
源回路の従来の負荷変動が負荷電流1Aに対して出力電
圧が無負荷時よりも(−5)mV低下する特性であれ
ば、パワートランジスタ42のパラメータが hfeのと
き、R47=15× hfeに設定される。
【0112】また、無負荷時或いは軽負荷時の出力電圧
は、回路動作電流(無負荷時或いは軽負荷時の消費電
流)が通常数mA以下であるので、VOUT (無負荷時或
いは軽負荷時)=〔Vref (1+R48/R49)+IB
47〕が成立し、IB 47を考慮し、R48、R49を選定す
ることが必要である。ただし、通常、回路動作電流は数
mA以下であり、IB 47は無視できる。
【0113】以上のように、負荷電流が増加しても、出
力電圧が降下することなく、負荷電流に等価なベース電
流の増加に応じて出力電圧が増加するので、常に、所定
の出力電圧が負荷に安定して供給されることになる。し
かも、設定出力電圧に対して、出力電圧の変化量は変わ
らない。
【0114】加えて、パワートランジスタ42の制御
が、検出した負荷電流に基づいてではなくてパワートラ
ンジスタ42のベースに流れる電流に基づいて行われる
ので、負荷電流検出手段が不要となる。一般に負荷電流
検出手段は、大電流を検出するのでサイズが大きくな
り、この大電流のために電力損失をもたらす。しかし、
上記安定化電源回路によれば、負荷電流検出手段よりも
遙に小さな定格の抵抗47を設けるだけでよく、サイズ
の小型化及び検出時の電力損失の大幅低減が可能とな
る。
【0115】以上のように、重負荷時に、ベース電流の
増加に応じて、抵抗47の両端の電圧が基準電圧Vref
と分圧電圧VQ との双方に対して加算されるという簡単
な構成により、出力電流に対する出力電圧の増加量が精
細に調整される。しかも、チップサイズの拡大を最小限
に抑えることが可能となり、コストアップを回避でき
る。
【0116】以上は、種々の安定化電源回路について説
明した。これらの安定化電源回路は、一般に、電源装置
に組み込まれる。電源装置が上記何れかの安定化電源回
路を備えると、各安定化電源回路の作用、効果に加え
て、安定化電源回路から負荷への配線抵抗分による電圧
降下を打ち消すことができ、安定化電源回路からの配線
を短くする等の制約が緩和されるので、レイアウトの自
由度が確実に増すと共に、装置サイズの小型化が可能と
なる。
【0117】なお、本発明は、上記の実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可
能である。例えば、上記実施の形態では、パワートラン
ジスタとしてPNPトランジスタを用いた低飽和型のシ
リーズレギュレータを例に挙げて説明しているが、本発
明は、パワートランジスタとしてNPNトランジスタを
用いた汎用のシリーズレギュレータやスイッチングレギ
ュレータにも同様に適用可能である。
【0118】
【発明の効果】請求項1に係る発明の安定化電源回路
は、以上のように、負荷電流を検出する負荷電流検出手
段と、パワー制御素子を制御し、上記の負荷電流の増加
に応じて出力電圧を増加させ、負荷時に常に所定の出力
電圧を負荷に供給する制御手段とを備えたものである。
【0119】それゆえ、パワー制御素子が、負荷電流の
増加に応じて出力電圧が増加するように制御されるの
で、負荷電流が増加しても、その増加に応じて出力電圧
が増加する。これにより、安定化電源回路から負荷への
配線等に起因する電圧降下分を補償することができるの
で、常に、所定の出力電圧を負荷に安定して供給できる
という効果を奏する。
【0120】請求項2に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項1の発明特定事項において、上記
制御手段が、上記の出力電圧を分圧する分圧手段と、上
記の負荷電流の増加に応じて、上記の分圧手段の分圧比
を可変する分圧比可変手段と、上記分圧比で分圧された
出力電圧と基準電圧との差を増幅する増幅手段と、上記
の増幅手段の出力に基づいて上記パワー制御素子を制御
し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所定の出力
電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたものである。
【0121】それゆえ、請求項1の発明特定事項による
効果に加えて、基準電圧が一定ゆえ、分圧比を可変する
ための構成が必要とされるだけであり、構成を簡素化で
きるという効果を併せて奏する。
【0122】請求項3に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項1の発明特定事項において、上記
制御手段が、上記の出力電圧を所定の比に分圧する分圧
手段と、上記の負荷電流の増加に応じて基準電圧を増加
させる基準電圧増加手段と、上記分圧比で分圧された出
力電圧と上記の基準電圧との差を増幅する増幅手段と、
上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワー制御素子を
制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所定の
出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたものであ
る。
【0123】それゆえ、請求項1の発明特定事項による
効果に加えて、出力電圧が可変できるタイプ(ユーザに
て出力電圧を自由に設定できるタイプ)の安定化電源回
路にも適用できるという効果を併せて奏する。
【0124】請求項4に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、パワートランジスタのベース電流を検出
するベース電流検出手段と、上記パワートランジスタを
制御し、上記のベース電流の増加に応じて出力電圧を増
加させ、負荷時に常に上記所定の出力電圧を負荷に供給
する制御手段とを備えたものである。
【0125】それゆえ、パワートランジスタが、負荷電
流の増加に応じて、出力電圧が増加するように制御され
るので、負荷電流が増加しても、その増加に応じて出力
電圧が増加する。これにより、安定化電源回路から負荷
への配線等に起因する電圧降下分を補償することができ
るので、常に、所定の出力電圧を負荷に安定して供給で
きる。
【0126】加えて、パワートランジスタの制御が、検
出した負荷電流に基づいてではなくてパワートランジス
タのベースに流れる電流に基づいて行われるので、負荷
電流検出手段が不要となる。一般に負荷電流検出手段
は、大電流を検出するのでサイズが大きくなり、この大
電流のために電力損失をもたらす。しかし、上記安定化
電源回路によれば、サイズの小型化及び検出時の電力損
失の大幅低減が可能となるという効果を奏する。
【0127】請求項5に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項4の発明特定事項において、上記
制御手段が、上記の出力電圧を分圧する分圧手段と、上
記ベース電流の増加に応じて、上記の分圧手段の分圧比
を可変する分圧比可変手段と、上記分圧比で分圧された
出力電圧と基準電圧との差を増幅する増幅手段と、上記
の増幅手段の出力に基づいて上記パワートランジスタを
制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所定の
出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたものであ
る。
【0128】それゆえ、請求項4の発明特定事項による
効果に加えて、基準電圧が一定ゆえ、分圧比を可変する
ための構成が必要とされるだけであり、構成を簡素化で
きるという効果を併せて奏する。
【0129】請求項6に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項4の発明特定事項において、上記
制御手段が、上記の出力電圧を所定の比に分圧する分圧
手段と、上記ベース電流の増加に応じて基準電圧を増加
させる基準電圧増加手段と、上記分圧比で分圧された出
力電圧と上記の基準電圧との差を増幅する増幅手段と、
上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワートランジス
タを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所
定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたもの
である。
【0130】それゆえ、請求項4の発明特定事項による
効果に加えて、出力電圧が可変できるタイプ(ユーザに
て出力電圧を自由に設定できるタイプ)の安定化電源回
路にも適用できるという効果を併せて奏する。
【0131】請求項7に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、出力電圧を所定の分圧比で分圧する分圧
手段と、上記パワートランジスタのベース電流に応じた
電圧を基準電圧に加算する基準電圧加算手段と、加算さ
れた上記の基準電圧と、上記分圧比で分圧された出力電
圧との差を増幅する増幅手段と、上記の増幅手段の出力
に基づいて上記パワートランジスタを制御し、出力電圧
を増加させ、負荷時に常に所定電圧を負荷に供給する調
整手段とを備えたものである。
【0132】それゆえ、負荷が重たくなって負荷電流が
増加しても、ベース電流の増加に応じた電圧が基準電圧
に加算されるので、基準電圧がその分だけ増加し、この
結果、出力電圧が増加する。これにより、負荷電流が増
加しても、出力電圧が降下することなく、負荷電流に等
価なベース電流の増加に応じて出力電圧が増加するの
で、常に、所定の出力電圧が負荷に安定して供給される
ことになる。
【0133】加えて、パワートランジスタの制御が、検
出した負荷電流に基づいてではなくてパワートランジス
タのベースに流れる電流に基づいて行われるので、負荷
電流検出手段が不要となる。一般に負荷電流検出手段
は、大電流を検出するのでサイズが大きくなり、この大
電流のために電力損失をもたらす。しかし、上記安定化
電源回路によれば、サイズの小型化及び検出時の電力損
失の大幅低減が可能となるという効果を奏する。
【0134】請求項8に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項7の発明特定事項において、上記
の基準電圧加算手段は抵抗であり、上記パワートランジ
スタのベース電流が流れた際に該抵抗の両端に生じる電
圧が上記基準電圧に加算されるように接続され、上記抵
抗が設定出力電圧の略0.2%の電圧が両端に生じるよ
うな抵抗値を有しているものである。
【0135】それゆえ、請求項7の発明特定事項による
効果に加えて、抵抗の両端に、上記パワートランジスタ
のベース電流に応じて、設定出力電圧の略0.2%の電
圧が生じ、この電圧が基準電圧に加算されるので、基準
電圧が大きくなり、この結果、出力電圧が増加する。こ
のように抵抗を設けるという簡単な構成により、チップ
サイズの拡大を最小限に抑えることが可能となり、コス
トアップを回避できるという効果を併せて奏する。
【0136】請求項9に係る発明の安定化電源回路は、
以上のように、請求項7の発明特定事項において、上記
の基準電圧加算手段は抵抗であり、上記パワートランジ
スタのベース電流が流れた際に該抵抗の両端に生じる電
圧が上記基準電圧と上記出力電圧との双方に加算される
ように接続されるものである。
【0137】それゆえ、請求項7の発明特定事項による
効果に加えて、ベース電流の増加に応じて抵抗の両端に
発生する電圧は、基準電圧に加算されると共に、出力電
圧にも加算される。これにより、基準電圧が大きくなる
と共に、出力電圧が増加するが、設定出力電圧に対して
出力電圧の変化量は変わらない。このように抵抗を設け
るという簡単な構成により、出力電流に対する出力電圧
の増加量が精細に調整される。しかも、チップサイズの
拡大を最小限に抑えることが可能となり、コストアップ
を回避できるという効果を併せて奏する。
【0138】請求項10に係る発明の電源装置は、請求
項1、2、3、4、5、6、7、8、又は9記載の安定
化電源回路を用いたものである。
【0139】それゆえ、請求項1、2、3、4、5、
6、7、8、又は9記載の発明による効果に加えて、安
定化電源回路から負荷への配線抵抗分による電圧降下を
打ち消すことができ、安定化電源回路からの配線を短く
する等の制約が緩和されるので、レイアウトの自由度が
確実に増すと共に、装置サイズの小型化が確実に可能と
なるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における安定化電源回路例を示す回路図
である。
【図2】本発明における他の安定化電源回路例を示す回
路図である。
【図3】本発明における更に他の安定化電源回路例を示
す回路図である。
【図4】本発明における他の安定化電源回路例を示す回
路図である。
【図5】本発明における更に他の安定化電源回路例を示
す回路図である。
【図6】本発明における他の安定化電源回路例を示す回
路図である。
【図7】本発明における更に他の安定化電源回路例を示
す回路図である。
【図8】本発明における他の安定化電源回路例を示す回
路図である。
【図9】本発明と従来の出力電流に対する出力電圧の変
化量をそれぞれ示すグラフである。
【図10】従来の安定化電源回路例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
2 パワートランジスタ(パワー制御素子) 4 トランジスタ(調整手段) 8 抵抗(負荷電流検出手段) 9 演算増幅器(増幅手段) 16 トランジスタ(分圧比可変手段) 31 トランジスタ(基準電圧加算手段、基準電圧増
加手段) 32 抵抗(ベース電流検出手段) 47 抵抗(ベース電流検出手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力と出力との間に直列に接続されたパワ
    ー制御素子を介して出力電圧を負荷に供給する安定化電
    源回路であって、 負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、 上記パワー制御素子を制御し、上記の負荷電流の増加に
    応じて出力電圧を増加させ、負荷時に常に所定の出力電
    圧を負荷に供給する制御手段とを備えたことを特徴とす
    る安定化電源回路。
  2. 【請求項2】上記制御手段は、 上記の出力電圧を分圧する分圧手段と、 上記の負荷電流の増加に応じて、上記の分圧手段の分圧
    比を可変する分圧比可変手段と、 上記分圧比で分圧された出力電圧と基準電圧との差を増
    幅する増幅手段と、 上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワー制御素子を
    制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所定の
    出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1記載の安定化電源回路。
  3. 【請求項3】上記制御手段は、 上記の出力電圧を所定の比に分圧する分圧手段と、 上記の負荷電流の増加に応じて基準電圧を増加させる基
    準電圧増加手段と、 上記分圧比で分圧された出力電圧と上記の基準電圧との
    差を増幅する増幅手段と、 上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワー制御素子を
    制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所定の
    出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1記載の安定化電源回路。
  4. 【請求項4】入力と出力との間に直列に接続されたパワ
    ートランジスタを介して所定の出力電圧を負荷に供給す
    る安定化電源回路であって、 上記パワートランジスタのベース電流を検出するベース
    電流検出手段と、 上記パワートランジスタを制御し、上記のベース電流の
    増加に応じて出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所
    定の出力電圧を負荷に供給する制御手段とを備えたこと
    を特徴とする安定化電源回路。
  5. 【請求項5】上記制御手段は、 上記の出力電圧を分圧する分圧手段と、 上記ベース電流の増加に応じて、上記の分圧手段の分圧
    比を可変する分圧比可変手段と、 上記分圧比で分圧された出力電圧と基準電圧との差を増
    幅する増幅手段と、 上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワートランジス
    タを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所
    定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項4記載の安定化電源回路。
  6. 【請求項6】上記制御手段は、 上記の出力電圧を所定の比に分圧する分圧手段と、 上記ベース電流の増加に応じて基準電圧を増加させる基
    準電圧増加手段と、 上記分圧比で分圧された出力電圧と上記の基準電圧との
    差を増幅する増幅手段と、 上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワートランジス
    タを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に上記所
    定の出力電圧を負荷に供給する調整手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項4記載の安定化電源回路。
  7. 【請求項7】入力と出力との間に直列に接続されたパワ
    ートランジスタを介して出力電圧を負荷に供給する安定
    化電源回路であって、 上記の出力電圧を所定の分圧比で分圧する分圧手段と、 上記パワートランジスタのベース電流に応じた電圧を基
    準電圧に加算する基準電圧加算手段と、 加算された上記の基準電圧と、上記分圧比で分圧された
    出力電圧との差を増幅する増幅手段と、 上記の増幅手段の出力に基づいて上記パワートランジス
    タを制御し、出力電圧を増加させ、負荷時に常に所定電
    圧を負荷に供給する調整手段とを備えたことを特徴とす
    る安定化電源回路。
  8. 【請求項8】上記の基準電圧加算手段は抵抗であり、上
    記パワートランジスタのベース電流が流れた際に該抵抗
    の両端に生じる電圧が上記基準電圧に加算されるように
    接続され、上記抵抗が設定出力電圧の略0.2%の電圧
    が両端に生じるような抵抗値を有していることを特徴と
    する請求項7記載の安定化電源回路。
  9. 【請求項9】上記の基準電圧加算手段は抵抗であり、上
    記のパワートランジスタのベース電流が流れた際に該抵
    抗の両端に生じる電圧が上記の基準電圧と上記の出力電
    圧との双方に加算されるように接続されることを特徴と
    する請求項7記載の安定化電源回路。
  10. 【請求項10】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、又は9記載の安定化電源回路を用いた電源装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994024922A1 (de) * 1993-04-29 1994-11-10 Metaform Metallverarbeitungsgesellschaft Mbh Reinigungstuch
JP2006180603A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Shindengen Electric Mfg Co Ltd ラインドロップによる電圧降下補正回路
JP2007264776A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Freescale Semiconductor Inc シリーズレギュレータ回路
US7400126B2 (en) 2003-07-22 2008-07-15 Sharp Kabushiki Kaisha DC regulated power supply having voltage correction
JP2012032940A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 On Semiconductor Trading Ltd 電源制御回路

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