JPH1075784A - リボ核酸の単離方法 - Google Patents
リボ核酸の単離方法Info
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- JPH1075784A JPH1075784A JP18503297A JP18503297A JPH1075784A JP H1075784 A JPH1075784 A JP H1075784A JP 18503297 A JP18503297 A JP 18503297A JP 18503297 A JP18503297 A JP 18503297A JP H1075784 A JPH1075784 A JP H1075784A
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Abstract
えばグアニジン塩または尿素などを含む酸性溶液にて細
胞などの試料を溶解し、シリカ等の核酸結合性担体と接
触させることにより、試料中のリボ核酸のみを選択的に
担体に吸着させ、他の成分を洗浄により除去し、該担体
よりリボ核酸を必要に応じて溶液中に溶出させることを
特徴とするリボ核酸の単離方法およびそのための試薬な
らびに単離されたリボ核酸からcDNAを製造する方
法。 【効果】簡便、迅速、かつ安全に、リボ核酸を含有する
試料から高純度リボ核酸を単離することができる。
Description
およびそのための試薬に関し、さらに詳しくは、リボ核
酸を含有する試料から核酸結合性担体を用いて、簡便
に、かつ高純度のリボ核酸を単離する方法ならびにその
ための試薬に関する。本発明は自動核酸抽出装置にも応
用し得る。
の担い手である一方、リボ核酸(RNA)はその情報を
受け、生体内でタンパク質合成等に関わる重要な役割を
担っている分子である。リボ核酸は大きくメッセンジャ
ーRNA(mRNA)、トランファーRNA(tRN
A)及びリポゾーマルRNA(rRNA)に分類され、
それぞれ異なる性質を有している。また、ウイルスなど
においてはリボ核酸を情報の担い手として利用している
ものも存在する。これらリボ核酸の解析は、生化学、遺
伝子工学および臨床診断等の分野において非常に重要な
情報を提供し、生体材料からのリボ核酸の単離は、これ
らの解析には欠くことのできない重要なステップであ
る。これらの分野で頻繁に使用される、ノザンブロット
解析、逆転写ポリメラーゼチェインリアション(RT−
PCR)などの解析法において良好な結果を得るために
は、できる限り高純度のリボ核酸を使用することが必要
である。
砕する必要があり、その段階でリボ核酸は、タンパク
質、脂質、糖、デオキシリボ核酸などとの混合物とな
る。リボ核酸は生体内に普遍的に存在するリボヌクレア
ーゼにより、容易に分解されることから、その単離はリ
ボヌクレアーゼの活性を弱めることのできるタンパク質
変性物質や有機溶媒中で行われるのが普通である。その
中でも、最も普遍的に用いられている方法は、いわゆる
AGPC法[Analitycal Biochemistry 162,156-159(19
87) ]であり、(1)生体材料をグアニジンチオシアン
酸塩溶液にて溶解させ、酸性緩衝液、フェノール溶液、
クロロホルム溶液を順次添加し、(2)遠心分離するこ
とによりフェノールにて変性したタンパク質および不溶
化したデオキシリボ核酸を有機溶媒相と水相との中間相
に分離し、(3)水相に含まれるリボ核酸をイソプロパ
ノールを加えることにより不溶化し、(4)遠心分離に
より、リボ核酸のみを選択的に沈殿させる方法である。
このAGPC法は他の超遠心分離法を利用するリボ核酸
の単離法などに比べ、比較的簡便、かつ効率良くリボ核
酸が単離できるという長所を有する。しかし、毒劇物で
あるフェノールやクロロホルムを使用しなければなら
ず、また、イソプロパノール沈殿などの比較的時間を要
するステップが必要となるため、一般の研究施設で多サ
ンプルを一度に処理する場合などには、より安全でかつ
簡便な方法が要求される。
子を核酸の結合性担体として使用する方法が、Boom
等により考案されている[J. Clin. Microbiol. 28(3),
495-503(1990) ]。この方法は、(1) 生体材料とグアニ
ジンチオシアン酸塩、EDTA、トリトンX100より
なる中性溶液、および核酸結合性固相(シリカ)を混合
し、該固相と核酸を結合させ、(2)核酸が結合した固相
を吸着液より分離し、(3) 該固相をグアニジンチオシア
ン酸塩を含有する洗浄液で洗浄し、(4) さらに70% エタ
ノール水溶液にて該固相を洗浄し、(5) アセトン洗浄の
後、固相を乾燥させ、(6) さらに溶解液にて核酸を溶出
する方法である。この方法は、細胞などの試料からフェ
ノールなどの毒性の強い物質を使用しないで、また、イ
ソプロパノール沈殿などの濃縮操作を使わずに、核酸を
単離することが特徴である。しかし、この方法によって
細胞等から得られたリボ核酸はデオキシリボ核酸が多量
に混入するため、リボ核酸のみを解析する用途には適さ
ない。
方法としては、NaI(ヨウ化ナトリウム)中でアガロ
ースゲル中の核酸をガラス粒子表面に結合させ、分離す
る方法が[Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 76,615,(1979) ]
などが報告されている。これらの方法に共通すること
は、ヨウ素イオンやチオシアン酸イオンなどのカオトロ
ピックイオン(イオン半径の大きな陰イオン)を含む中
性溶液中で、シリカと核酸を結合させることを原理とし
ていることである。これらの方法は、主にデオキシリボ
核酸の単離を目的としており、リボ核酸等の分離も可能
であるものの、収量は低く、また、リボ核酸のみの単離
は不可能であることから、リボ核酸の単離方法としては
適していない方法であるといえる。
を加えることにより、リボ核酸が不溶化する化学的性質
を利用したリボ核酸の単離方法(リチウム沈殿法)も考
案されている(Molecular Cloning, 1.4, (1989))。しか
し、この方法では、リボ核酸を沈殿させる工程として高
回転数の遠心分離操作が必要となるなどの問題点が存在
する。そこで、これらの問題点を克服した方法が必要と
されている。
等の試料から、高純度のリボ核酸を簡便、かつ安全に単
離できる方法ならびにそのための試薬を提供することで
ある。
子などの核酸結合性担体を用いた核酸の単離方法に着目
し、種々検討を重ねた結果、カオトロピックス剤を含有
する酸性溶液を用いて細胞等の生体材料を溶解し、シリ
カ粒子等の核酸結合性担体と接触させることにより、単
離されるリボ核酸の収量及び純度(リボ核酸の選択性)
が飛躍的に増大することを見い出し、本発明を完成させ
るに至った。
料、リチウム塩およびカオトロピックス剤を含有する酸
性溶液および核酸結合性担体を混合して、リボ核酸を該
担体に吸着させ、担体−リボ核酸複合体を液相より分離
し、必要に応じて担体−リボ核酸複合体を洗浄し、リボ
核酸を該担体−リボ核酸複合体から溶出することを特徴
とするリボ核酸の単離方法である。
ム、クエン酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム
およびホウ酸リチウムからなる群から選択される1種ま
たは2種以上のリチウム化合物およびグアニジニウム
塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩および(イソ)チオシ
アン酸塩からなる群から選択される化合物からなる群か
ら選択される1種または2種以上の化合物を含有するp
H6.0以下の溶解吸着液、超常磁性金属酸化物を含有
するシリカ担体、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、
過塩素酸塩および(イソ)チオシアン酸塩からなる群か
ら選択される化合物を含む洗浄液、100mM以下の低
塩濃度緩衝液である洗浄液、担体からリボ核酸を溶出す
る溶液を含むリボ核酸単離用試薬である。
ボ核酸または上記方法における担体−リボ核酸複合体
に、逆転写酵素、リボヌクレアーゼインヒビター、dN
TPs、逆転写用プライマーおよび逆転写反応用緩衝液
を添加して反応させ、リボ核酸からcDNAを合成する
ことを特徴とするcDNAの製造法である。
試料とは、例えば血清、血液、髄液、組織、尿、糞便、
唾液、精液、血液等の生体材料から分離した細胞および
培養細胞などである。また、リボ核酸はこれらの試料中
に由来する内在性リボ核酸以外に、ウイルス、細菌およ
び真菌などの外来性のリボ核酸または生体外で酵素的に
合成されたようなリボ核酸も含有しうる。
料、リチウム塩およびカオトロピックス剤を含有する酸
性溶液および核酸結合性担体を混合して、リボ核酸を該
担体に吸着させる。本願発明のリチウム塩およびカオト
ロピックス剤を含有する酸性溶液とはリボ核酸の溶解吸
着液である。本発明において使用するリチウム塩として
は、無機リチウム塩または有機リチウム塩があり、例え
ば塩化リチウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウム、炭
酸リチウム、水酸化リチウムまたはホウ酸リチウム、酢
酸リチウム、クエン酸リチウムなどの水溶液中にリチウ
ムイオンを生じさせ得るものであれば、特に限定され
ず、特に塩化リチウムが好ましい。リチウム塩の濃度は
0.1M〜2Mの範囲にて使用するのが好ましい。リチ
ウム塩はイオン半径の大きな1価の陽イオン、例えばナ
トリウム塩などの他の塩に比べて、リボ核酸に容易に配
位することが知られている。
ボ核酸の沈殿法は、広く用いられている方法である[Mo
lecular Cloning,1.4,(1989)]。しかし、これらの方法
においては溶液中でリボ核酸を不溶化する目的で使用
し、液中の不溶化したリボ核酸を遠心分離により沈殿も
しくは濾過等により回収することを特徴としている。こ
れとは反対に、本発明においては、リボ核酸を不溶化さ
せないような条件を用いて、リボ核酸をシリカなどの核
酸結合性固相に吸着させることが重要である。この用途
において、反応液中にグアニジン塩および尿素などのタ
ンパク質変性物質を含有させることが効果的である。実
際、本発明の方法によれば、適当量の試料を用いた場合
においては、不溶化成分は認められない。しかし、試料
が極端に多い場合、不溶化した成分が凝集する現象がみ
られることがある。したがって、本発明においては、リ
ボ核酸や他の成分が不溶化した場合は、それらを取り除
くか、または試料の量を減らして実施することが望まし
い。
び核酸の一次構造に影響を及ぼすことなく、二次、三次
または四次構造を変えることが可能である物質のことを
意味する。本発明において使用するカオトロピックス剤
としては、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素
酸塩および(イソ)チオシアン酸塩からなる群から選択
される化合物がある。
ては、グアニジン無機塩またはグアニジン有機塩があ
る。グアニジン塩としては、例えば、塩酸グアニジニウ
ム、酢酸グアニジニウム、リン酸グアニジニウム、(イ
ソ)チオシアン酸グアニジニウム、硫酸グアニジニウム
または炭酸グアニジニウムなどの一般にタンパク質の変
性に使用されるグアニジンの塩であれば、特に限定され
ない。また、それらを組み合わせて用いても良く、グア
ニジン塩の濃度は5M以上の高濃度にて使用するのが好
ましい。
は、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムなどがあ
り、過塩素酸塩としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素
酸カリウム、過塩素酸リチウムまたは過塩素酸アンモニ
ウムなどがあり、(イソ)チオシアン酸塩としては、
(イソ)チオシアン酸ナトリウム、(イソ)チオシアン
酸カリウムまたは(イソ)チオシアン酸アンモニウムな
どがある。
るいは細胞に含まれるタンパク質を可溶化させる目的で
界面活性剤を含有させても良い。界面活性剤としては、
一般に細胞等から核酸の抽出に使用されるものであれ
ば、特に限定されないが、具体的には、トリトン系界面
活性剤及び、ツイーン系界面活性剤などの非イオン性界
面活性剤、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウムなど
の陰イオン界面活性剤などを挙げることができる。本発
明においては、0.01〜0.5%の非イオン性界面活
性剤の使用が好ましい。また、リボ核酸をリボヌクレア
ーゼより保護する目的で、溶解吸着液に2−メルカプト
エタノール、ジチオスレイトールなどの抗酸化物質を適
量添加しても良い。
にて溶解できないものも存在する。例えば植物、酵母、
カビおよびある種のグラム陽性細菌などは特殊な細胞壁
構造を有し、直接、本発明の方法を用いてリボ核酸を単
離することが難しい場合もある。このような材料からリ
ボ核酸を単離する場合は、それぞれの試料に適した前処
理を施す必要があり、前処理を施した後の試料を、本発
明の方法を用いて処理すればよい。
条件にて上記溶解吸着液にて溶解した試料とシリカ粒子
などの核酸結合性担体とを接触させる。そのために、溶
解吸着液は適当な緩衝液にて緩衝化されていなければな
らない。この際、用いられる緩衝液は、溶解吸着液のp
Hを6.0以下にするものであれば特に限定されない。
本発明においては、pH3〜4の酢酸緩衝液またはクエ
ン酸緩衝液の使用が最も好ましい。
結合することが可能な核酸結合性担体、例えばシリカ粒
子を使用することに特徴がある。ここで用いるシリカな
る用語は、二酸化珪素結晶及び他の珪素酸化物、珪藻
土、ガラス粉末、化学修飾シリカ及び、シリカと超常時
性金属酸化物などとの複合体も含まれる。また、セルロ
ース、ニトロセルロース、ラテックス、ヒドロキシアパ
タイト等の使用も容易に考えられる。核酸結合性担体の
形態としては、粒子、フィルターおよび反応容器等が具
体的に挙げられるが特に限定されない。これらのうち、
吸着と溶出の効率を考慮すると粒子の形態がより好まし
く、また、吸着と溶出の効率を考慮すると、本発明にお
いては0.05〜500μmの粒径がより好適である。
これらの粒径は、それぞれの用途により選択することが
好ましい。
−リボ核酸複合体を液相より分離する工程とは、例えば
遠心分離、上清の除去または磁界を利用して液相から担
体−リボ核酸複合体を分離する工程である。また、フィ
ルターおよび反応容器等の場合は、液を排出もしくは除
去するのみでよい。
−リボ核酸複合体を洗浄する工程とは、該複合体を適当
な洗浄液にて、例えばボルテックスミキサーなどを用い
て懸濁し、再び、液相より分離し、上清を除去する工程
である。該複合体の分離は、遠心分離、濾過及びカラム
操作等が好ましく、さらには、粒子内に超常磁性金属酸
化物を含む核酸結合性担体を使用すれば、磁石等を用い
た簡便な磁気分離法が可能となり、より好適である。
ス剤、特にグアニジン塩酸塩を用いることが好ましい。
洗浄液中のグアニジン塩の濃度は6M以上であることが
好ましい。また、この溶液は界面活性剤を含んでいても
よく、pHは特に限定されない。
液にて洗浄する工程によって得られた担体−リボ核酸複
合体を、さらに低塩濃度緩衝液による洗浄を行うことが
好ましい。ここでいう低塩濃度とは、この緩衝液が最終
のリボ核酸溶離液に混入した場合、逆転写反応などを極
端に阻害しない程度の塩濃度のことを指し、単なる水も
含まれる。本発明においては、100mM以下の緩衝液
が好ましい。緩衝液としてはトリス緩衝液が好ましい
が、特に限定されない。また、この溶液は界面活性剤を
含有してもよく、pHは特に限定されない。従来の担体
を用いる核酸の分離方法では、エタノール、アセトンな
ど有機溶媒をこの洗浄段階に用いるため、担体の乾燥が
必要であるが、本発明においては乾燥工程なしに、次工
程のリボ核酸の溶出が可能である。このことは、リボ核
酸の単離時間を短縮する上で非常に有用であるととも
に、粒子乾燥時の開放系における汚染を防止する上では
最も好ましいといえる。ここでいう汚染とは、試料間の
汚染およびポリメラーゼチェインリアクション(PC
R)などで生じた増幅核酸の混入を指す。これらの汚染
は、RT−PCRなどを用いた感染症などの解析におい
ては、誤った判断を下す最も大きな原因と考えられてい
る。
ボ核酸の吸着した核酸結合性担体から該リボ核酸を溶出
させる工程である。この用途に用いられる溶出液として
は、担体からリボ核酸の溶離を促進するものであれば、
特に限定されない。具体的には、水あるいはトリス−E
DTA緩衝液[10mMトリス緩衝液、1mM EDT
A、pH8.0]が好ましい。また、加熱により溶出を
促進させても良い。加熱温度はリボ核酸に悪影響を及ぼ
さない程度であれば特に限定されないが、本発明におい
ては60℃前後が好ましい。このようにして溶出したリ
ボ核酸は透析やエタノール沈殿法等の脱塩、濃縮操作を
経ることなく、逆転写酵素等を使用した酵素反応に直接
使用することが可能である。また、固相から溶出しない
で、担体−リボ核酸複合体を直接酵素反応に供すること
もできる。
な溶媒等を使用することなく、簡便な操作でデオキシリ
ボ核酸等の混入の少ないリボ核酸を高率に生体成分より
分離可能であるため、リボ核酸精製キットや、固相の分
離操作や試薬分注操作を自動化した核酸抽出装置へ応用
可能であることは明らかである。また、本発明の方法に
て得られたリボ核酸はノザンブロッティング解析、RT
−PCR解析及びヨーロッパ特許EP0329822に
記載されているいわゆるNASBA法などの増幅の鋳型
として使用可能である。
有する試料、塩化リチウム、酢酸リチウム、クエン酸リ
チウム、炭酸リチウム、水酸化リチウムおよびホウ酸リ
チウムからなる群から選択される1種または2種以上の
化合物およびグアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩
素酸塩および(イソ)チオシアン酸塩からなる群から選
択される化合物からなる群から選択される1種または2
種以上の化合物を含有するpH6.0以下の酸性溶液お
よび超常磁性金属酸化物を含有するシリカ担体を混合し
て、リボ核酸を該担体に吸着させ、(2) 担体−リボ核酸
複合体を液相より磁界を用いて分離し、(3) さらに担体
−リボ核酸複合体をグアニジニウム塩、尿素、ヨウ化
物、過塩素酸塩および(イソ)チオシアン酸塩からなる
群から選択される化合物を含む洗浄液にて洗浄し、担体
−リボ核酸複合体を液相より磁界を用いて分離し、(4)
次いで100mM以下の低塩濃度緩衝液にて洗浄し、担
体−リボ核酸複合体を液相より磁界を用いて分離し、
(5) さらにリボ核酸を該担体からリボ核酸を溶出する溶
液にて溶出することを特徴とするリボ核酸の単離方法で
ある。
ウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウム、炭酸リチウ
ム、水酸化リチウムおよびホウ酸リチウムからなる群か
ら選択される1種または2種以上の化合物およびグアニ
ジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩および(イ
ソ)チオシアン酸塩からなる群から選択される化合物か
らなる群から選択される1種または2種以上の化合物を
含有するpH6.0以下のリボ核酸溶解吸着液、超常磁
性金属酸化物を含有するシリカ担体、グアニジニウム
塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩および(イソ)チオシ
アン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄
液、100mM以下の低塩濃度緩衝液である洗浄液、担
体からリボ核酸を溶出する溶液を含む。
法により単離したリボ核酸または該単離法における担
体、リボ核酸複合体に、逆転写酵素、リボヌクレアーゼ
インヒビター、dNTPs、逆転写用プライマーおよび
逆転写反応用緩衝液を添加して反応させ、リボ核酸から
cDNAを合成する。逆転写酵素としては、AMV逆転
写酵素、M−MLV逆転写酵素またはTthDNAポリ
メラーゼなどを使用する。リボヌクレアーゼインヒビタ
ーとしては、ヒト胎盤由来リボヌクレアーゼインヒビタ
ーなどを使用する。dNTPsとは、dATP、dCT
P、dGTP、dTTPの混合物である。逆転写用プラ
イマーとしては、配列特異的プライマー、オリゴdTプ
ライマー、ランダムプライマーなどを使用する。逆転写
反応用緩衝液としては、逆転写反応が至適となるように
pH調節されたMgもしくはMnおよびKCl等の無機
塩類を含有する緩衝液を使用する。
って、本発明の効果をより一層明確なものとする。 実施例1 ヒト培養細胞からのリボ核酸の抽出 (1)K562細胞の調製 ヒト慢性骨髄性白血病細胞株であるK562細胞(AT
CC、CCL243)を10%牛胎児血清を含有するR
PMI1640培地(日水製薬製)にて37℃、3日間
培養した。その後、細胞を遠心分離(1,000rpm
×5分間)にて分離し、上清を除去し、細胞をPBS
(−)[137mM塩化ナトリウム、2.7mM塩化カ
リウム、4.3mMリン酸水素二ナトリウム、1.4m
Mリン酸二水素カリウム(pH7.4)]にて懸濁し
た。細胞数をヘマトメーターを用いて計測した後、マイ
クロチューブに1×106 個となるように分注し、1,
000rpm×5分間遠心した後、上清を除去すること
により得られた細胞ペレットを抽出材料とした。ヒト前
骨髄性白血病株であるHL60細胞(ATCC、CCL
240)についても同様な操作により細胞を調製した。
個相当のK562細胞またはHL60細胞のペレット
に、700μlの溶解吸着液[6Mグアニジン塩酸塩、
1M塩化リチウム、0.2M酢酸ナトリウム−塩酸緩衝
液(pH3.0)、0.1%TritonX100、
0.1M 2−メルカプトエタノール]を加え、細胞を
完全に溶解した。これに0.5g/mlに調製した磁性
シリカ粒子(粒径1〜10μm、四三酸化鉄粒子30%
含有、比表面積280m2 /g、表面細孔直径2〜6n
m、細孔容積0.025ml/g:鈴木油脂製)水懸濁
液20μlを添加し、ボルテックスミキサーを用い、室
温にて2分間混合した。次に、マイクロチューブを磁気
スタンド(MCP−M:ダイナル社製)に設置して、磁
性シリカ粒子を回収し、上清をピペットにて除去した。
次に、マイクロチューブを磁気スタンドより取り外し、
1mlの洗浄液[6Mグアニジン塩酸塩、0.2M酢酸
ナトリウム−塩酸緩衝液(pH4.0)]を添加し、ボ
ルテックスミキサーを用いて約10秒間攪拌し、再度、
マイクロチューブを磁気スタンドに設置し、磁性シリカ
粒子を回収し、上清をピペットにて除去した。さらに、
1mlの10mMトリス緩衝液(pH6.4)にて3回
洗浄操作を行った後、緩衝液を完全に除去し、トリス−
EDTA緩衝液(10mMトリス緩衝液、1mM ED
TA(pH8.0))50μlを加え、磁性シリカ粒子
をピペッティングにて懸濁した。その後、60℃、1分
間加温し、再度、磁気スタンドに設置し、磁性シリカを
集め、上清を回収した。
方法[Journal of Clinical Microbiology28(3),495-50
3 (1990)]に従い、リボ核酸の抽出も実施した。すなわ
ち、サンプル、L6バッファー〔120gグアニジンチ
オシアン酸塩、トリス−塩酸緩衝液(pH6.4)10
0ml、0.2M EDTA溶液(pH8.0)22m
l、2.6gトリトンX100)900μlおよび1g
/mlに懸濁したシリカ粒子(シグマ社製)40μlを
懸濁し、10分間室温にて攪拌し、シリカ粒子を12,
000×g、5秒間遠心分離し、上清を除去した。その
後、沈殿をL2バッファー(120gグアニジンチオシ
アン酸塩、0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH6.4)
100ml)1mlに再度懸濁し、12,000×g、
5秒間遠心分離し、上清を除去した。この操作をもう一
度繰り返し、沈殿を同様に1mlの70%エタノールに
て2度洗浄した後、さらに1mlのアセトンで洗浄し、
沈殿を56℃にて乾燥させた。核酸の溶出は50μlの
トリス−EDTA緩衝液にて行い、56℃、10分間加
温した後、遠心分離にてシリカ粒子を沈殿させ上清を回
収した。
の解析 本発明の方法およびBoom等の方法によりK562細
胞から得られたリボ核酸溶液9μlと色素液(50%グ
リセロール、0.25%ブロモフェノールブルー)1μ
lを混合し、1%アガローロスゲルのスロットに供し
た。電気泳動装置はMupid(コスモバイオ社製)を
用い、1×TBE緩衝液(89mMトリス、89mMホ
ウ酸、2.5mMEDTA・2Na)中で100V、3
0分間泳動を行った。電気泳動終了後、ゲルをエチジウ
ムブロマイド溶液に30分間浸漬し、水道水にて軽く洗
浄した後、UV照射下でポラロイドカメラを用いて核酸
の蛍光を撮影した。この方法においては、各細胞由来の
デオキシリボ核酸(ゲノムDNA)および細胞中に比較
的多く存在する28S rRNAおよび18S rRN
Aの2種の代表的リボ核酸を検出することができた。そ
の結果を図1に示す。図1中、レーン1は、ラムダファ
ージDNAのHindIII 消化物よりなる分子量マーカ
ー、レーン2は本発明の方法により単離されたリボ核
酸、レーン3はBoom等の方法により単離されたリボ
核酸の泳動パターンを示す。図1から明らかなように、
本発明の方法にて得られたリボ核酸(rRNA)は、B
oom等の方法にて得られたリボ核酸に比べ、収量が多
く、またデオキシリボ核酸(DNA)の混入も少ないこ
とが明らかである。
融合mRNAの検出 本発明の方法により得られたリボ核酸を用い、K562
細胞に特異的に発現しているBCR/abl融合mRN
AのRT−PCRにより検出を試みた。まず、本発明の
方法にて得られたK562細胞およびHL60細胞から
単離したリボ核酸溶液5μlにM−MLV逆転写酵素
(東洋紡製)、リボヌクレアーゼインヒビター(東洋紡
製)、dNTPs、ランダムプライマーおよび反応用緩
衝液を至適濃度になるように加え、液量を20μlと
し、37℃1時間、95℃5分間処理し、氷上で冷却し
た。次に、BCR/abl融合mRNA配列を増幅する
ためのプライマー、dNTPs、反応用緩衝液およびT
aqDNAポリメラーゼ(東洋紡製)に逆転写反応にて
得られた上記cDNA溶液を5μl加え、全量を50μ
lとした後に、ミネラルオイル(シグマ社製)を重層
し、DNA Thermal Cycler(Perk
in Elmer Cetus社製)を用い、94℃4
5秒間、55℃45秒間、72℃1分間の反応を30サ
イクル実施した。
の検出 増幅産物9μlと色素液(50%グリセロール、0.2
5%ブロモフェノールブルー)1μlを混合し、1.5
%アガローロスゲルのスロットに供した。電気泳動装置
はMupid(コスモバイオ社製)を用い、1×TBE
緩衝液(89mMトリス、89mMホウ酸、2.5mM
EDTA・2Na)中で100V、30分間電気泳動を
行った。電気泳動終了後、ゲルをエチジウムブロマイド
溶液に30分間浸漬し、水道水にて軽く洗浄した後、U
V照射下でポラロイドカメラを用いて核酸の蛍光を撮影
した。その結果、K562細胞から抽出したRNAを鋳
型とした場合のみにBCR/abl融合mRNAに由来
する増幅バンドが認められた。また、このバンドはこの
遺伝子を発現していないHL60細胞にはみられなかっ
た(図2)。図2中、レーン1はφX174ファージD
NAをHincIIにて消化した分子量マーカー、レーン
2はK562リボ核酸を用いたRT−PCR増幅産物、
レーン3はHL60細胞を用いた場合のRT−PCR増
幅産物の泳動パターンを示す。図2から明らかなよう
に、本発明の方法を用いることにより、細胞試料よりm
RNAが単離でき、また、得られたmRNAは十分RT
−PCRにより解析可能であることが明らかになった。
NAのRT−PCRによる検出 (1)血清からのHCV−RNAの抽出 1×105 copy/mlのHCVの含まれるC型肝炎患者
血清を正常血清にて希釈系列を作成し、これらを抽出材
料とした。各希釈系列の血清サンプル(105、1
04 、103 、102 copy/ml)100μlを用い、
実施例1に記載した方法にてHCV−RNAの抽出を行
った。
の増幅 HCV−RNAのRT−PCRによる解析は、岡本等の
方法[J. Exp. Med.,60,215-222(1990) ]に従い実施し
た。まず、(1)にて得られた回収液5μlに、M−M
LV逆転写酵素(東洋紡製)、リボヌクレアーゼインヒ
ビター(東洋紡製)、dNTPs、逆転写用プライマー
及び反応用緩衝液を至適濃度になるように加え、全量を
10μlとし、42℃1時間、95℃5分間反応させ、
氷上で冷却した。次に、HCV−RNA非翻訳領域を増
幅するためのプライマー、dNTPs、反応用緩衝液お
よびTaqDNAポリメラーゼ(東洋紡製)に逆転写反
応にて得られた上記cDNA溶液を2.5μl加え、最
終液量を25μlとした後、ミネラルオイル(シグマ社
製)を重層し、DNA Thermal Cycler
(Perkin Elmer Cetus社製)を用
い、94℃30秒間、55℃30秒間、72℃1分間の
反応を30サイクル実施した。次に、この反応にて得ら
れた増幅産物1μlをさらに内側のプライマーを用いた
30サイクルのPCRにより増幅した(2段階PC
R)。
Aの検出 PCR増幅産物9μlと色素液(50%グリセロール、
0.25%ブロモフェノールブルー)1μlを混合し、
1.5%アガローロスゲルに供した。電気泳動装置はM
upid(コスモバイオ製)を用い、1×TBE緩衝液
(89mMトリス、89mMホウ酸、2.5mMEDT
A・2Na)中で100V、30分間泳動を行った。電
気泳動終了後、ゲルをエチジウムブロマイド溶液に30
分間浸漬し、水道水にてリンスした後、UV照射下でポ
ラロイドカメラを用いて写真撮影にて核酸の蛍光を撮影
した。その結果、103 copy/mlの血清まで特異的増
幅バンドが検出され、血清から高率にウイルス由来のリ
ボ核酸が分離できることができ、RT−PCRによる解
析が可能であることが証明された(図3)。図3中、レ
ーン1はφX174ファージDNAをHaeIII にて消
化した分子量マーカー、レーン2は105 copy/ml、
レーン3は104 copy/ml、レーン4は103 copy/
ml、レーン5は102 copy/mlの血清より抽出を行
い、得られたリボ核酸を用いたRT−PCRの結果を示
す。また、レーン6は正常血清を用いた場合の結果を示
す。
実施例1と同様にして、K562細胞株(2×10
6 個) から核酸を抽出した。それぞれの抽出液をアガロ
ース電気泳動にかけて、バンドの濃さを3段階評価し
た。その結果を表1に示す。表中、GuHCl は塩酸グアニ
ジニウム、GuSCN はチオアン酸グアニジニウムを示す。
合いを表し、+が多いほどバンド濃いことを表してい
る。また、−はバンドが検出されなかったことを表して
いる。この結果より、リチウム塩およびカオトロピック
ス剤を含み、かつ、酸性である溶解吸着液がRNAの単
離において、選択性を示し、RNAの回収量が増加する
ことが明らかである。
便、迅速、かつ安全に高純度のリボ核酸の単離が可能と
なった。この方法にて得られたリボ核酸は、ノザンブロ
ット解析、RT−PCR解析など様々な解析に応用可能
である。この方法を用いることにより、従来法に比べ、
時間を大幅に短縮することができ、かつ再現性のある確
実な結果が得られる。
り、K562細胞から単離されたリボ核酸の電気泳動解
析結果を示す図面に代わる写真である。
HL60由来のリボ核酸のBCR/abl融合mRNA
をターゲットとしたRT−PCRの解析結果を示す図面
に代わる写真である。
−RNAのRT−PCRによる解析結果を示す図面に代
わる写真である。
Claims (23)
- 【請求項1】 リボ核酸を含有する試料、リチウム塩お
よびカオトロピックス剤を含有する酸性溶液および核酸
結合性担体を混合して、リボ核酸を該担体に吸着させ、
担体−リボ核酸複合体を液相より分離し、必要に応じて
担体−リボ核酸複合体を洗浄し、リボ核酸を該担体−リ
ボ核酸複合体から溶出することを特徴とするリボ核酸の
単離方法。 - 【請求項2】 カオトロピックス剤がグアニジニウム
塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩および(イソ)チオシ
アン酸塩からなる群から選択される化合物である請求項
1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項3】 グアニジニウム塩が塩酸グアニジニウ
ム、酢酸グアニジニウム、リン酸グアニジニウム、(イ
ソ)チオシアン酸グアニジニウム、硫酸グアニジニウム
または炭酸グアニジニウムである請求項2記載のリボ核
酸の単離方法。 - 【請求項4】 ヨウ化物がヨウ化ナトリウムまたはヨウ
化カリウムである請求項2記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項5】 過塩素酸塩が過塩素酸ナトリウム、過塩
素酸カリウム、過塩素酸リチウムまたは過塩素酸アンモ
ニウムである請求項2記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項6】 (イソ)チオシアン酸塩が(イソ)チオ
シアン酸ナトリウム、(イソ)チオシアン酸カリウムま
たは(イソ)チオシアン酸アンモニウムである請求項2
記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項7】 リボ核酸を含有する試料が、血清、血
液、組織、尿、糞便、唾液、血液などの生体材料から分
離した細胞または培養細胞である請求項1記載のリボ核
酸の単離方法。 - 【請求項8】 リチウム塩が無機リチウム塩または有機
リチウム塩である請求項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項9】 リチウム塩が塩化リチウム、酢酸リチウ
ム、クエン酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム
およびホウ酸リチウムからなる群から選択される1種ま
たは2種以上の化合物である請求項1記載のリボ核酸の
単離方法。 - 【請求項10】 リチウム塩およびカオトロピックス剤
を含有する酸性溶液がpH6.0以下の溶液である請求
項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項11】 核酸結合性担体がシリカを含有する担
体である請求項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項12】 核酸結合性担体が核酸結合性粒子であ
る請求項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項13】 核酸結合性担体が超常磁性金属酸化物
を含有する担体である請求項1記載のリボ核酸の単離方
法。 - 【請求項14】 担体−リボ核酸複合体を分離した後、
カオトロピックス剤を含む洗浄液にて洗浄する工程を含
む請求項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項15】 カオトロピックス剤を含む洗浄液にて
洗浄した担体−リボ核酸複合体を、さらに、低塩濃度緩
衝液にて洗浄する工程を含む請求項14記載のリボ核酸
の単離方法。 - 【請求項16】 低塩濃度緩衝液が100mM以下の緩
衝液である請求項15記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項17】 低塩濃度緩衝液にて洗浄した固相−リ
ボ核酸複合体を、さらにリボ核酸を溶出する溶液にて、
リボ核酸を溶出することを特徴とする請求項15記載の
リボ核酸の単離方法。 - 【請求項18】 担体−リボ核酸複合体を加熱して、リ
ボ核酸を溶出する工程を含む請求項1記載のリボ核酸の
単離方法。 - 【請求項19】 核酸担体として超常磁性金属酸化物を
含む担体を使用し、磁界を用いて液相から分離する工程
を含む請求項1記載のリボ核酸の単離方法。 - 【請求項20】 リボ核酸を含有する試料、リチウム塩
およびグアニジニウム塩または尿素を含有する酸性溶液
および核酸結合性担体を混合して、リボ核酸を該担体に
吸着させ、担体−リボ核酸複合体を液相より分離し、必
要に応じて担体−リボ核酸複合体を洗浄し、リボ核酸を
該担体−リボ核酸複合体から溶出することを特徴とする
リボ核酸の単離方法。 - 【請求項21】 (1) リボ核酸を含有する試料、塩化リ
チウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウム、炭酸リチウ
ム、水酸化リチウムおよびホウ酸リチウムからなる群か
ら選択される1種または2種以上のリチウム化合物およ
びグアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩およ
び(イソ)チオシアン酸塩からなる群から選択される化
合物からなる群から選択される1種または2種以上の化
合物を含有するpH6.0以下の酸性溶液および超常磁
性金属酸化物を含有するシリカ担体を混合して、リボ核
酸を該担体に吸着させ、(2) 担体−リボ核酸複合体を液
相より磁界を用いて分離し、(3) さらに担体−リボ核酸
複合体をグアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸
塩および(イソ)チオシアン酸塩からなる群から選択さ
れる化合物を含む洗浄液にて洗浄し、担体−リボ核酸複
合体を液相より磁界を用いて分離し、(4) 次いで100
mM以下の低塩濃度緩衝液にて洗浄し、担体−リボ核酸
複合体を液相より磁界を用いて分離し、(5) さらにリボ
−核酸を該担体からリボ核酸を溶出する溶液にて溶出す
ることを特徴とするリボ核酸の単離方法。 - 【請求項22】 塩化リチウム、酢酸リチウム、クエン
酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウムおよびホウ
酸リチウムからなる群から選択される1種または2種以
上のリチウム化合物およびグアニジニウム塩、尿素、ヨ
ウ化物、過塩素酸塩および(イソ)チオシアン酸塩から
なる群から選択される化合物からなる群から選択される
1種または2種以上の化合物を含有するpH6.0以下
の溶解吸着液、超常磁性金属酸化物を含有するシリカ担
体、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩お
よび(イソ)チオシアン酸塩からなる群から選択される
化合物を含む洗浄液、100mM以下の低塩濃度緩衝液
である洗浄液、担体からリボ核酸を溶出する溶液を含む
リボ核酸単離用試薬。 - 【請求項23】 請求項1記載の方法により単離したリ
ボ核酸または請求項1における担体−リボ核酸複合体
に、逆転写酵素、リボヌクレアーゼインヒビター、dN
TPs、逆転写用プライマーおよび逆転写反応用緩衝液
を添加して反応させ、リボ核酸からcDNAを合成する
ことを特徴とするcDNAの製造法。
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