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JPH1071681A - 装飾被覆用フィルム - Google Patents

装飾被覆用フィルム

Info

Publication number
JPH1071681A
JPH1071681A JP8230081A JP23008196A JPH1071681A JP H1071681 A JPH1071681 A JP H1071681A JP 8230081 A JP8230081 A JP 8230081A JP 23008196 A JP23008196 A JP 23008196A JP H1071681 A JPH1071681 A JP H1071681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
vinyl chloride
chloride resin
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8230081A
Other languages
English (en)
Inventor
Takemoto Nakai
壯元 中井
Hirotaka Arai
博孝 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical MKV Co filed Critical Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority to JP8230081A priority Critical patent/JPH1071681A/ja
Publication of JPH1071681A publication Critical patent/JPH1071681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観及び耐候性が良好で押出ラミネート加工
に適し、かつ基材や成型品との密着性も優れた透明タイ
プの装飾被覆用フィルムの提供。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂と該樹脂100重量部
あたり、可塑剤10〜50重量部、紫外線吸収剤0.1
〜3重量部、及びヒンダードアミン系化合物0.1〜3
重量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物からなる、厚さ5
0〜300μmのフィルムを基材層とし、この基材層の
片面に厚さ5〜100μmの、酢酸ビニル含有率15〜
35重量%でメルトフローレートが10〜300(g/
10分)のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる
ホットメルト接着剤層が形成されてなる装飾被覆用フィ
ルム。特定のポリエステル系可塑剤を使用し、及び/ま
たはハイドロタルサイトを含有させると更に良好なフィ
ルムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観・耐候性に優
れた透明タイプの装飾被覆用フィルムに関し、詳しく
は、押出成形法により製造される成形品の表面に押出ラ
ミネートすることにより装飾膜を形成することができる
装飾被覆用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】押出成型品の表面に模様等の意匠を施す
ためには、マーキングフィルムのような装飾被覆用フィ
ルムを貼り付ける方法が一般的である。こうしたマーキ
ングフィルムをはじめとする装飾被覆用フィルムは、通
常、塩化ビニル系樹脂フィルムを基材として、その目的
に応じて基材表面に印刷を施した後、裏面に感圧型接着
剤層を形成し、更に接着剤層を保護するために離型紙を
貼り合わせた構成となっている。
【0003】しかしながら、このようなフィルムを成型
品に貼り付けるにあたっては、手間と技能とを要するた
め、施工コストが高くつく結果となっている。そこで、
押出成形と同時に被覆加工ができる押出ラミネート成形
法の採用が提案されているが、通常の接着剤では基材や
成型品との密着性が不十分であった。また、これらのフ
ィルムは曲面に追従するため適度な柔軟性も要求される
と同時に屋外での使用に対応するために耐候性が必要と
される。一般に、塩化ビニル系樹脂フィルムを基材とす
る装飾被覆用フィルムにおいては、柔軟性を付与するた
めに可塑剤が添加されるが、この可塑剤がブリードした
り移行することによって耐候性、接着力保持性、印刷イ
ンキ密着性、紫外線吸収剤保持性等の経時的な低下が発
生する例が多く見られた。
【0004】特に透明タイプの装飾被覆用フィルムにお
いては、顔料や充填剤等による遮蔽効果がないため、耐
候性が不十分となる傾向が著しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】外観・耐候性が良好で
押出ラミネート加工に適した透明タイプの装飾被覆用フ
ィルムの提供。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の諸
点に関して鋭意検討を加えた結果、特定の組成の塩化ビ
ニル系樹脂フィルムを基材層とし、これに特定のホット
メルト接着剤層を形成させることにより、これらの問題
点が解決されることを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨とするところは、塩化
ビニル系樹脂と該樹脂100重量部あたり、可塑剤10
〜50重量部、紫外線吸収剤0.1〜3重量部、及びヒ
ンダードアミン系化合物0.1〜3重量部を含む塩化ビ
ニル系樹脂組成物からなる、厚さ50〜300μmのフ
ィルムを基材層とし、この基材層の片面に厚さ5〜10
0μmの、酢酸ビニル含有量(以下「酢ビ含有量」と記
載することがある)が15〜35重量%でメルトフロー
レート(MFR)が10〜300(g/10分)のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなるホットメルト接
着剤層が形成されてなる装飾被覆用フィルム、に存して
いる。
【0008】また、本発明の要旨は、可塑剤として数平
均分子量が1200〜3000のポリエステル系可塑剤
を用いる上記の装飾被覆用フィルム、及び塩化ビニル系
樹脂組成物が式(1)で示されるハイドロタルサイトを
0.5〜20重量部含有する上記の装飾被覆用フィルム
にも存している。
【0009】
【化2】 (M2+)1-xAlx(OH)2(An-)x/n・mH2O (1)
【0010】
【数2】 0<x<0.5 0≦m≦2 但し式中、M2+はMg、Ca及びZnよりなる群から選
ばれた一種又は二種以上の二価金属イオンを示し、An-
はn価のアニオンを示す。本発明のもう一つの要旨は、
塩化ビニル系樹脂組成物に含まれる可塑剤の量が塩化ビ
ニル系樹脂100重量部あたり15〜40重量部である
上に記載の装飾被覆用フィルムにも、上記の装飾被覆用
フィルムを押出成形と同時に成型品に被覆する押出ラミ
ネート成形方法及びこの押出ラミネート成形法により得
られた被覆成型品にも存している。
【0011】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の装飾被覆用フィルムの基材層に用いる塩化ビニ
ル系樹脂組成物の原料である塩化ビニル系樹脂は、塩化
ビニルの単独重合体の他、塩化ビニルとこれと共重合可
能な他の単量体との共重合体を含む。
【0012】塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量
体としては、従来一般的に用いられているものを特に限
定することなく使用することができる。例えば、酢酸ビ
ニル等のビニルエステル類、エチルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、
エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、アクリル
酸、メタクリル酸等の一価不飽和酸、及びこれらの一価
不飽和酸のメチルエステル等のアルキルエステル類、マ
レイン酸、イタコン酸等の二価不飽和酸、これらの二価
不飽和酸のメチルエステル等のアルキルエステル類、塩
化ビニリデン等のビニリデン化合物、アクリロニトリル
等の不飽和ニトリル類などの一種又は二種以上の混合物
が挙げられる。これらの単量体は、塩化ビニル単量体に
対し、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下
の割合で使用されるが、特に制限はない。
【0013】基材層に用いる塩化ビニル樹脂組成物に使
用する可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂組成物に通常
用いられるものであれば特に制限はなく、例えばジ−2
−エチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフタレート
等のフタル酸ジエステル系可塑剤、トリ−2−エチルヘ
キシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート
等のトリメリット酸トリエステル系可塑剤、ジ−2−エ
チルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバ
ケート等の脂肪族二塩基酸ジエステル系可塑剤を用いる
ことができる。
【0014】また、可塑剤としてアジピン酸や(テレ)
フタル酸等の二塩基酸と1,4−ブタンジオール等のジ
オールとを重縮合した構造のポリエステル可塑剤を用い
ると耐候性の点でより好ましい。ここで用いるポリエス
テル可塑剤としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸等の脂肪族二塩基酸と1,2−プロピレン
グリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオールのようなグリコールとを重
縮合した構造のものが好ましく、中でも数平均分子量が
1200〜3000、好ましくは1500〜2500の
ものを使用するのが好適である。数平均分子量が120
0未満では、耐候性が劣る場合があり、また3000を
超えると基材層とホットメルト接着剤との密着性が不十
分となりやすい。
【0015】可塑剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100
重量部あたり10〜50重量部、好ましくは15〜40
重量部である。配合量が10重量部未満では装飾フィル
ム成形時の加工性が不十分となり、また50重量部を超
えた場合は、印刷インキの密着性が悪化する。本発明の
装飾被覆用フィルムの原料となる塩化ビニル系樹脂組成
物に用いる紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、或い
はサリチル酸エステル系紫外線吸収剤等が使用できる。
紫外線吸収剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して、0.1〜3重量部、好ましくは0.2〜2重
量部である。0.1重量部未満では耐候性が不十分とな
りやすく、また3重量部を超えて配合しても、量に見合
った耐候性向上効果は得られないのみならず、逆に接着
剤層への移行等により劣化を促進する可能性があるので
好ましくない。
【0016】また、本発明で用いるヒンダードアミン系
化合物としては塩化ビニル系樹脂に通常用いられている
ものを用いればよく、具体的には以下のものが例示でき
る。 (1)2,2,6,6−テトラメチルピペリジル−4−ベ
ンゾエート (2)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート (3)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)ホスファイト (4)商品名「キマソーブ944L」
【0017】
【化3】
【0018】(5)1,3,8−トリアザ−7,7,9,
9−テトラメチル−3−n−オクチル−スピロ[4,
5]デカン−2,4−ジオン (6)商品名「チヌビン144」
【0019】
【化4】
【0020】(7)1,2,3,4−テトラ(4−カルボ
ニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ル)ブタン (8)1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメ
チル−2,4−ジオキソ−スピロ[4,5]デカン (9)トリ(4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジル)アミン (10)4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン (11)4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン (12)4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン (13)4−フェニルカルバモイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン (14)4−p−トルエンスルホニルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン (15)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)テレフタレート これらのヒンダードアミン系化合物の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部、好
ましくは0.2〜2重量部である。0.1重量部未満の
場合は十分な耐候性が得られず、一方3重量部を超える
場合は配合量に見合った耐候性向上効果は得られず、逆
に接着剤層への移行等により劣化を促進する可能性があ
るので好ましくない。
【0021】本発明で用いることのできるハイドロタル
サイト類としては、下記一般式(1)で示される化合物
を用いる。
【0022】
【化5】 (M2+)1-xAlx(OH)2(An-)x/n・mH2O (1)
【0023】
【数3】 0<x<0.5 0≦m≦2 但し式中、M2+はMg、Ca及びZnよりなる群からえ
らばれた一種又は二種以上の二価金属イオンを示し、A
n-はn価のアニオンを示す。上記式(1)中の、An-
表されるアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、
ヨウ素イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸イオ
ン、炭酸イオン、ケイ酸イオン、リン酸水素イオン、ホ
ウ酸水素イオン、リン酸イオン、フェリシアンイオン、
フェロシアンイオン、酢酸イオン、シュウ酸イオン、テ
レフタレートイオン、安息香酸イオン、ナフタリンスル
ホン酸イオン等が例示できる。
【0024】ハイドロタルサイト類の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部当たり0.5〜20重量部を用
いるのが好ましく、更に好ましくは1〜10重量部とす
るのがよい。また、その量は可塑剤配合量の1/30以
上、更に好ましくは1/20以上とするのがよい。式
(1)に示される特定のハイドロタルサイト類を上記の
量配合することにより、耐候性、印刷インキ密着性が良
好となる。
【0025】基材層は、塩化ビニル系樹脂に所定量の可
塑剤、紫外線吸収剤及び酸化チタンを加え、更に目的に
応じて各種の塩化ビニル系樹脂用添加剤を配合して、リ
ボンブレンダー、バンバリーミキサー或いはスーパーミ
キサー等の混合機により混合して塩化ビニル系樹脂組成
物を得、これをTダイ法やインフレーション法等の押出
成形法やカレンダー法、流延法等によってフィルム化す
ることにより製造することができる。
【0026】このようにして製造できるフィルム(基材
層)の厚さは50〜300μm,好ましくは70〜20
0μmである。厚さが50μm未満では耐候性の点で十
分でなく、厚さが300μmを超える場合は押出しラミ
ネート加工性が悪くなり、またコスト的にも不利にな
る。前記の塩化ビニル系樹脂フィルム上に着色・印刷層
を設けるには、各種印刷用インキをバーコート法、ブレ
ードコート法、リバースロールコート法等によりフィル
ムに塗布するか、又は、グラフィック、フレキソグラフ
ィック、シルクスクリーン、ドライオフセット法等によ
り印刷すればよい。
【0027】本発明の装飾被覆用フィルムには、酢ビ含
有量15〜35重量%、好ましくは18〜30重量%
で、メルトフローレート(MFR)10〜300(g/
10分)、好ましくは50〜200(g/10分)のエ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂をホットメルト接着剤と
して使用する。酢ビ含有量が15重量%未満の場合、基
材フィルムとの密着性が不十分であり、また35重量%
を超える場合、着色等が起こって外観が劣るようになる
場合がある。また、メルトフローレートが10(g/1
0分)未満の場合、押出しラミネート加工性が悪くな
り、一方メルトフローレートが300(g/10分)を
超える場合、耐久性が十分でなくなる恐れがある。
【0028】エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂は単独で
使用してもよいが、ロジン類、テルペン類等の粘着性付
与樹脂や、パラフィン、合成パラフィン等のワックスを
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の含有量と等量以下の
量でブレンドして用いてもよい。エチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂層を基材層表面に形成するには、これを有機
溶剤に溶解して溶液状態で基材に塗布しても、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂自身を熱溶融させて被膜を形成
させてもよい。
【0029】使用できる有機溶剤としては、トルエン、
キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類;酢酸エステル、プロピオン酸エス
テル等のエステル類、エチルエーテル、メチルエチルエ
ーテル等のエーテル類などが挙げられ、これらは1種も
しくは2種以上を混合して使用することができる。この
溶液を基材層に塗布するためには、バーコート法、ブレ
ードコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、リ
バースロールコート法、ディップコート法、カーテンコ
ート法、スプレーコート法、ロッドコート法等の塗布方
法を用いることができる。また、エチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂自身を熱溶融させて被膜層を形成する場合
は、押出法、押出ラミネート法、スプレーガン法等が用
いられる。
【0030】被膜の形成のために溶液を塗布した場合の
溶剤の乾燥方法としては、例えば自然乾燥法、熱風乾燥
法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等があり、乾燥条件
としては、例えば50〜150℃、0.5〜5分間保持
すればよい。エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂層の厚
さは5〜100μmの範囲であり、好ましくは10〜6
0μmの範囲にあるのがよい。
【0031】本発明の装飾被覆用フィルムを用いて、成
形品表面に装飾被覆を形成するためには、押出成形法に
より製造される成形品の表面に本フィルムを押出しラミ
ネートすればよい。押し出された溶融樹脂の熱でエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂が溶融し、フィルムと成型
品とが強固に接着できる。更に必要であればラミネート
後、曲面状や波板状、或いは凹凸形状等を付けて三次曲
面としてもよい。本発明の装飾被覆用フィルムと共に押
出成形する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、プロピレンとエチレンとの共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル系樹脂、塩化
ビニリデン系樹脂等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
例によって限定されるものではない。 <実施例1〜4、比較例1〜3>ハイドロタルサイト類
を配合に含まない例である。実施例1が汎用可塑剤であ
るDOP(フタル酸ジ(2−エチルヘキシル))を用い
た例、実施例2〜4がポリエステル系可塑剤を使用した
例である。比較例1〜3は配合剤の量やフィルムの厚さ
が本発明の範囲外となっている。 <実施例5〜6、比較例4〜8>ハイドロタルサイト類
を配合した例である。比較例4〜8は比較例1〜3と同
様、配合剤の量やフィルムの厚さが本発明の範囲外であ
る。 (1)装飾被覆用フィルムの作成 表−1−1及び表−1−2に示す組成からなる塩化ビニ
ル系樹脂組成物をスーパーミキサーで混合した後、18
5℃に加温したロール上で5分間混練し、基材層に相当
する透明フィルムを作成した。
【0033】得られた基材層の片面の一部に、加熱硬化
型アクリル系印刷インキをスクリーン印刷法にて塗布・
乾燥し、厚さ10μmの印刷層を形成した後、基材層の
他の面に、表−2に示すホットメルト接着剤層を塗布・
形成した。接着剤層は、例えば、実施例1においては、
三井・デュポンポリケミカル(株)製エバフレックス2
20を酢酸エチルに溶解し(固形分濃度20重量%)、
乾燥後の厚さが20μmとなるように、リバースロール
コート法にて塗布し、温度110℃で2分間乾燥させて
形成した。 (2)装飾成形品の作製 ポリエチレン樹脂(三菱化学(株)製F131)を原料
とし、三菱重工製の65mmΦTダイ成形機を用いて、
成形温度190℃、引取速度2m/分、シート厚さ1.
5mmの条件で押出成形を行い、押出し直後のシートと
上記(1)で作成した装飾被覆用フィルムとを押圧(線
圧)10kg/cmで押出ラミネートすることにより装
飾被覆を有する成形品を作製した。 (3)装飾成形品の評価 [押出しラミネート性]押出しラミネート後の各層間の
密着性を評価した。結果を表−1−1及び表−1−2に
示す。評価基準は次の通り。
【0034】 ○・・・密着性良好(手による剥離なし) △・・・基材層・接着剤層間又は接着剤層・シート間が
手で一部剥がせる ×・・・基材層・接着剤層間又は接着剤層・シート間が
手で全部剥がせる [耐候性評価方法]上記(2)で作製した装飾成形品を
15cm×20cmにカットして試験片を作成した。こ
の試験片を、サンシャインウエザロメーター(ブラック
パネル温度63℃、降雨12分/60分)に2000時
間曝露した後の装飾フィルムのはがれやクラック及び変
色の発生、印刷層の脱落を目視により評価した。結果を
表−1−1及び表−1−2に併せて示す。
【0035】評価基準は次の通り。 (i)フィルムのはがれ、クラックの発生状況 ○・・・はがれ・クラックの発生なし △・・・はがれ・クラックがわずかに発生 ×・・・はがれ・クラックの発生が顕著 (ii)印刷文字の脱落・装飾フィルムの変色状態 ○・・・脱落・変色なし △・・・一部脱落・変色有り ×・・・脱落・変色が著しい
【0036】
【表1】 *1 配合 PVC:三菱化学(株)製 37L(平均重合度1050) 可塑剤:A=三菱化学(株)製 ダイヤサイザーDOP B=三菱化学(株)製 〃 D−623 (ポリエステル系可塑剤:数平均分子量=1800) C=大日本インキ(株)製 ポリサイザーP−204N (ポリエステル系可塑剤:数平均分子量=4000) UV剤:紫外線吸収剤 チバガイギー(株)製 チヌビン328 (ベンゾトリアゾール系) HA化合物:ヒンダードアミン系化合物 K=チバガイギー(株)製 キマソーブ944FL(例(4)) M=アデカ・アーガス(株)製 マークLA−57(例(7)) 例(4)=明細書例示中の化合物番号(4)に当たることを示す 安定剤:アデカ・アーガス(株)製 マークAC−539(Ba-Zn系) 滑剤 :川研ファインケミカル(株)製 エステル系滑剤 (ステアリン酸ブチル) *2 ホットメルト接着剤
【0037】
【表2】 †1:エバフレックス・・・三井・デュポンポリケミカル(株)製 †2:MFR・・・・・・・メルトフローレート *3 耐候性:フィルム=フィルムのはがれ、クラックの発生状況 印刷 =印刷層の脱落・装飾フィルムの変色の状態
【0038】
【表3】 *1 配合 PVC:三菱化学(株)製 37L(平均重合度1050) DOP:三菱化学(株)製 ダイヤサイザーDOP UV剤:紫外線吸収剤 チバガイギー(株)製 チヌビン328 (ベンゾトリアゾール系) HA化合物:ヒンダードアミン系化合物 K=チバガイギー(株)製 キマソーブ944FL(例(4)) M=アデカ・アーガス(株)製 マークLA−57(例(7)) 例(4)=明細書例示中の化合物番号(4)に当たることを示す 安定剤:アデカ・アーガス(株)製 マークAC−539(Ba-Zn系) 滑剤 :エチレンビスラウリルアミド *2 ハイドロタルサイト I:x=0.33、m=0.5 II:x=0.33、m=0 但し、x、mは下式(2)中に示されるものに相当
【0039】
【化6】 Mg1-xAlx(OH)2(CO3)x/2・mH2O (2) *3 ホットメルト接着剤:表−1−1(*2)と同じ *4 耐候性:表−1−1(*3)と同じ <結果の評価>実施例1〜4と比較例1〜3とを比べる
と、本発明の装飾被覆用フィルムは、押出ラミネート性
も耐候性も良好な、バランスに優れたものであることが
判る。また、特定のポリエステル系可塑剤を用いる系で
特に優れた結果を示している。
【0040】更に、これにハイドロタルサイト類を加え
た系では、実施例1と実施例6、及び実施例5、6と比
較例4〜7とを比べると、耐候性が優れていることが明
らかである。なお、ホットメルト接着剤として、本発明
に規定したもの以外のものを用いたものは、押出ラミネ
ート性、耐候性とも不十分なものであった。
【0041】
【発明の効果】本発明の透明タイプのフィルムは、耐候
性が良好で、経時劣化も少ない。また、押出ラミネート
に適した特徴を有していて加工性も優れているので、装
飾被覆用フィルムに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/10 C08K 3/10 5/3432 5/3432 C08L 27/06 C08L 27/06 C09J 131/04 C09J 131/04 // C09K 15/18 C09K 15/18 B29L 9:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂と該樹脂100重量部
    あたり、可塑剤10〜50重量部、紫外線吸収剤0.1
    〜3重量部、及びヒンダードアミン系化合物0.1〜3
    重量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物からなる、厚さ5
    0〜300μmのフィルムを基材層とし、この基材層の
    片面に厚さ5〜100μmの、酢酸ビニル含有量が15
    〜35重量%でメルトフローレート(MFR)が10〜
    300(g/10分)のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    樹脂からなるホットメルト接着剤層が形成されてなる装
    飾被覆用フィルム。
  2. 【請求項2】 可塑剤として数平均分子量が1200〜
    3000のポリエステル系可塑剤を用いる請求項1に記
    載の装飾被覆用フィルム。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂組成物が式(1)で示
    されるハイドロタルサイトを0.5〜20重量部含有す
    る請求項1又は2に記載の装飾被覆用フィルム。 【化1】 (M2+)1-xAlx(OH)2(An-)x/n・mH2O (1) 【数1】 0<x<0.5 0≦m≦2 但し式中、M2+はMg、Ca及びZnよりなる群から選
    ばれた一種又は二種以上の二価金属イオンを示し、An-
    はn価のアニオンを示す。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル系樹脂組成物に含まれる可塑
    剤の量が塩化ビニル系樹脂100重量部あたり15〜4
    0重量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の装
    飾被覆用フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の装
    飾被覆用フィルムを押出成形と同時に成型品に被覆する
    押出ラミネート成形方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の押出ラミネート成形法
    により得られた被覆成型品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016137933A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 大日精化工業株式会社 バルブ袋、これを用いた色材包装体の製造方法、および色材包装体

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