JPH1068716A - 手動超音波探傷技量訓練装置 - Google Patents
手動超音波探傷技量訓練装置Info
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- JPH1068716A JPH1068716A JP8224802A JP22480296A JPH1068716A JP H1068716 A JPH1068716 A JP H1068716A JP 8224802 A JP8224802 A JP 8224802A JP 22480296 A JP22480296 A JP 22480296A JP H1068716 A JPH1068716 A JP H1068716A
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Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】手動超音波探傷検査に従事する者に実務訓練シ
ミュレータを提供し、技量の向上,業務信頼性の向上を
図る。 【解決手段】手動探傷で探触子11を走査可能な、平面
座標検出装置を装備し、訓練用シミュレータ試験面を探
傷走査し、模擬入力された材料傷の超音波出力値に個人
の技量による探傷状態の補正係数で補正して表示し、超
音波探傷結果の誤差評価と、その要因分析結果を出力す
る手動超音波探傷技量訓練シミュレータ。
ミュレータを提供し、技量の向上,業務信頼性の向上を
図る。 【解決手段】手動探傷で探触子11を走査可能な、平面
座標検出装置を装備し、訓練用シミュレータ試験面を探
傷走査し、模擬入力された材料傷の超音波出力値に個人
の技量による探傷状態の補正係数で補正して表示し、超
音波探傷結果の誤差評価と、その要因分析結果を出力す
る手動超音波探傷技量訓練シミュレータ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非破壊検査の一種
である超音波探傷試験に関り、その大半を占める手動探
傷作業で、最近注目されるようになってきた検査員の個
人差(ヒューマンエラー)を低減させて信頼性を改善す
るための、検査員の技量訓練装置に関する。
である超音波探傷試験に関り、その大半を占める手動探
傷作業で、最近注目されるようになってきた検査員の個
人差(ヒューマンエラー)を低減させて信頼性を改善す
るための、検査員の技量訓練装置に関する。
【0002】
【従来の技術】手動探傷の技量の定量測定と評価を行
い、それを基に技量向上を図る訓練を目的とした装置に
適当なものがない。
い、それを基に技量向上を図る訓練を目的とした装置に
適当なものがない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】欧州で実施したヒュー
マンエラーの調査結果によると、手動で行われる超音波
探傷試験は、検査員によって試験結果にヒューマンエラ
ーが生じるケースが報告された。しかし今までは検査員
の技量を定量的に評価できる訓練装置が無かったため、
検査員自身も自分の探傷技量上の具体的な問題点を知る
ことが出来ず、有効な矯正訓練を行うことが出来なかっ
た。
マンエラーの調査結果によると、手動で行われる超音波
探傷試験は、検査員によって試験結果にヒューマンエラ
ーが生じるケースが報告された。しかし今までは検査員
の技量を定量的に評価できる訓練装置が無かったため、
検査員自身も自分の探傷技量上の具体的な問題点を知る
ことが出来ず、有効な矯正訓練を行うことが出来なかっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、下記のように構成する。
めに、下記のように構成する。
【0005】請求項1の発明は、探傷時の探触子の走査
状態の変動を測定するために、試験片底面に多数の一定
深さの直線溝を設けて、これを超音波で探傷しエコー高
さを測定するようにした。そのエコー高さから、探傷波
形データベースから読み出した基準探傷波高を自動補正
してディスプレイ上に表示する。
状態の変動を測定するために、試験片底面に多数の一定
深さの直線溝を設けて、これを超音波で探傷しエコー高
さを測定するようにした。そのエコー高さから、探傷波
形データベースから読み出した基準探傷波高を自動補正
してディスプレイ上に表示する。
【0006】請求項2の発明は請求項1における探触子
の走査状態を、探触子の接触状態と、探触子の向きに区
別して測定,評価するために、直接接触法とギャップ法
の二つの探触子を一体化した複合探触子を使用し、それ
ぞれで得られた超音波エコー高さ、あるいはその比を求
める装置と、それらから、探触子の接触状態と向きの安
定性に関する技量を分離して評価するソフトウェアから
構成される。
の走査状態を、探触子の接触状態と、探触子の向きに区
別して測定,評価するために、直接接触法とギャップ法
の二つの探触子を一体化した複合探触子を使用し、それ
ぞれで得られた超音波エコー高さ、あるいはその比を求
める装置と、それらから、探触子の接触状態と向きの安
定性に関する技量を分離して評価するソフトウェアから
構成される。
【0007】請求項3の発明は、探傷走査中の超音波探
触子の位置座標を求めるために、2個のワイヤ引出式リ
ニアスケールエンコーダを任意の位置に配置して、その
ワイヤの先端に超音波探触子を接続したハードウェア
と、求めた位置座標とともに探傷信号を収録するソフト
ウェアから構成される。
触子の位置座標を求めるために、2個のワイヤ引出式リ
ニアスケールエンコーダを任意の位置に配置して、その
ワイヤの先端に超音波探触子を接続したハードウェア
と、求めた位置座標とともに探傷信号を収録するソフト
ウェアから構成される。
【0008】請求項4の発明は請求項1の発明におい
て、請求項3の装置及びそこで得られた探傷結果から走
査ピッチを求め、探傷者の技量を評価するソフトウェア
で構成される。
て、請求項3の装置及びそこで得られた探傷結果から走
査ピッチを求め、探傷者の技量を評価するソフトウェア
で構成される。
【0009】前述の課題を解決するための各種技術手段
の働きは次の通りである。
の働きは次の通りである。
【0010】請求項1の構成によれば、試験片底面に付
与してある多数の直線溝のエコー高さ用いて、基準探傷
波形を実探傷状態に補正することを可能にしている。具
体的に説明すると試験体に付与したスリット欠陥を探傷
するとき探触子の向きがこれに対して垂直の時に最大に
なり、それ以外の時は角度変化に伴って単調に超音波エ
コー高さが低下してゆき、又探触子と探傷面間の接触媒
質の膜厚によっても超音波エコー高さが変化する。この
現象を利用して基準探傷波形を補正し、探傷者の技量の
程度を反映させた欠陥波形高さをモニタ上に表示し下記
の探傷技量の評価を可能とする。
与してある多数の直線溝のエコー高さ用いて、基準探傷
波形を実探傷状態に補正することを可能にしている。具
体的に説明すると試験体に付与したスリット欠陥を探傷
するとき探触子の向きがこれに対して垂直の時に最大に
なり、それ以外の時は角度変化に伴って単調に超音波エ
コー高さが低下してゆき、又探触子と探傷面間の接触媒
質の膜厚によっても超音波エコー高さが変化する。この
現象を利用して基準探傷波形を補正し、探傷者の技量の
程度を反映させた欠陥波形高さをモニタ上に表示し下記
の探傷技量の評価を可能とする。
【0011】(1)探傷者の技量により、探傷波形が変
動,低下するので探傷者の欠陥検出に関する能力(欠陥
の見落とし)評価が可能である。
動,低下するので探傷者の欠陥検出に関する能力(欠陥
の見落とし)評価が可能である。
【0012】(2)同様の理由で欠陥検出後、欠陥探傷
の詳細データを測定採取する探傷者の能力を基準探傷波
形と比較することにより、評価することが可能となる。
の詳細データを測定採取する探傷者の能力を基準探傷波
形と比較することにより、評価することが可能となる。
【0013】請求項2の構成によれば、探傷者が行う探
触子走査角度の変動と探触子接触状態の安定度の補正を
行うための手段を得ることが可能となる。以下この理由
を具体的に説明する。直接接触法では探傷走査中におけ
る探触子と探傷面との間の接触媒質の膜厚の変動は避け
がたく、このため超音波エコー高さの変動も大きくな
る。一方ギャップ法では膜厚は一定であり、超音波エコ
ー高さの変動は問題にならない程度に小さい。これによ
り次のことが可能となる。
触子走査角度の変動と探触子接触状態の安定度の補正を
行うための手段を得ることが可能となる。以下この理由
を具体的に説明する。直接接触法では探傷走査中におけ
る探触子と探傷面との間の接触媒質の膜厚の変動は避け
がたく、このため超音波エコー高さの変動も大きくな
る。一方ギャップ法では膜厚は一定であり、超音波エコ
ー高さの変動は問題にならない程度に小さい。これによ
り次のことが可能となる。
【0014】(1)ギャップ法による直線スリットから
の超音波エコー高さは探触子走査の向きの変動の指標と
なる。
の超音波エコー高さは探触子走査の向きの変動の指標と
なる。
【0015】(2)直接接触法とギャップ法のそれぞれ
のエコー高さの比は探触子と探傷面の間の接触媒質膜厚
変動の指標となる。
のエコー高さの比は探触子と探傷面の間の接触媒質膜厚
変動の指標となる。
【0016】これら二つの指標は探傷者の技量を表して
おり、これらを用いて基準探傷波形を補正することによ
り、探傷者の技量を加味した実探傷超音波エコー高さを
得ることが出来る。
おり、これらを用いて基準探傷波形を補正することによ
り、探傷者の技量を加味した実探傷超音波エコー高さを
得ることが出来る。
【0017】請求項3の構成によれば、きわめてシンプ
ルな構成により手動探傷走査の感覚と自由度を保った状
態で、超音波探触子の位置座標を測定することが出来
る。
ルな構成により手動探傷走査の感覚と自由度を保った状
態で、超音波探触子の位置座標を測定することが出来
る。
【0018】請求項4の構成によれば、前述の如くして
得た探触子の走査位置座標を演算処理して走査ピッチの
ばらつきを求め、これから探傷者技量評価が可能とな
る。
得た探触子の走査位置座標を演算処理して走査ピッチの
ばらつきを求め、これから探傷者技量評価が可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1〜図
9で説明する。
9で説明する。
【0020】図1は、本発明による手動超音波探傷技量
訓練装置の全体構成を示す。2個のワイヤ引出し式リニ
アスケールエンコーダ31,32が、任意の間隔で設置
され、引き出されたワイヤ30の先端は複合型超音波探
触子11に接続されている。エンコーダの出力は、デー
タ収録処理装置39に収録される。試験片20の裏面に
は一定深さの複数の直線溝が設けられている。探触子1
1で検出された超音波エコーは、超音波探傷器10を経
てデータ収録処理装置39に収録される。試験片20に
は直線溝以外には探傷の対象となる材料欠陥は含まれて
いない。材料欠陥は基準探傷波形データとしてデータベ
ースに格納されており、試験片20の探傷面に相当する
範囲に仮想欠陥としてソフト的に分布配置されている。
探傷者は探触子の位置座標をアドレスとして、その基準
探傷波形データを読み出して、ディスプレイ上に表示さ
れた波形を見ながら探傷走査を行い、探傷波形データか
ら、欠陥エコー高さがデータ収録処理装置39に収録さ
れる。
訓練装置の全体構成を示す。2個のワイヤ引出し式リニ
アスケールエンコーダ31,32が、任意の間隔で設置
され、引き出されたワイヤ30の先端は複合型超音波探
触子11に接続されている。エンコーダの出力は、デー
タ収録処理装置39に収録される。試験片20の裏面に
は一定深さの複数の直線溝が設けられている。探触子1
1で検出された超音波エコーは、超音波探傷器10を経
てデータ収録処理装置39に収録される。試験片20に
は直線溝以外には探傷の対象となる材料欠陥は含まれて
いない。材料欠陥は基準探傷波形データとしてデータベ
ースに格納されており、試験片20の探傷面に相当する
範囲に仮想欠陥としてソフト的に分布配置されている。
探傷者は探触子の位置座標をアドレスとして、その基準
探傷波形データを読み出して、ディスプレイ上に表示さ
れた波形を見ながら探傷走査を行い、探傷波形データか
ら、欠陥エコー高さがデータ収録処理装置39に収録さ
れる。
【0021】以下、各請求項に関する実施例を説明す
る。
る。
【0022】まず、請求項1について説明する。
【0023】超音波探傷エコー高さは、対象欠陥の大き
さが一定であっても、探触子の接触状態や向きによって
変化する。図2(a)に探触子の向きθによってエコー
高さが変化する例を示す。直線溝23に対する探触子の
向きθが変化するとエコー高さhも変化する。図2
(b)は接触状態つまり接触媒質112の膜厚gの変化
に伴ってエコー高さが変化することを示している。基準
探傷波形をディスプレイに表示し、その欠陥エコー高さ
を収録する際には、変化分を補正しなければならない
が、本発明ではその補正用データとして直線溝からのエ
コー高さを利用した。図3にその処理フローを示す。
さが一定であっても、探触子の接触状態や向きによって
変化する。図2(a)に探触子の向きθによってエコー
高さが変化する例を示す。直線溝23に対する探触子の
向きθが変化するとエコー高さhも変化する。図2
(b)は接触状態つまり接触媒質112の膜厚gの変化
に伴ってエコー高さが変化することを示している。基準
探傷波形をディスプレイに表示し、その欠陥エコー高さ
を収録する際には、変化分を補正しなければならない
が、本発明ではその補正用データとして直線溝からのエ
コー高さを利用した。図3にその処理フローを示す。
【0024】請求項2は、探傷エコー高さに影響を及ぼ
す探触子の状態を、探傷者の技量を評価する指標とする
ために、接触媒質の膜厚の影響と探触子の向きの影響の
二つの項目に分離して測定するもので、その実施例を図
4に示す。
す探触子の状態を、探傷者の技量を評価する指標とする
ために、接触媒質の膜厚の影響と探触子の向きの影響の
二つの項目に分離して測定するもので、その実施例を図
4に示す。
【0025】図4(a)は、探傷面に探触子を密着させ
て使用する直接接触探触子11cと、微少な間隙を設け
てその間隙を接触媒質で満たして使用するギャップ式探
触子11gを一体にした複合探触子で直線溝を探傷する
場合を示す。直接接触探触子11cによる探傷エコー高
さhcは接触媒質の厚さgcと探触子の向き(図のθ)
の、両方の影響を受けて変動するが、先に図2(B)で
見たようにギャップ式探触子の探傷エコー高さhgはギ
ャップggの変動の影響は無視できる程度に小さいの
で、探触子の向きθの影響のみを受けることになる。従
って、Vg=hc/hgを計算すればVgは接触状態、
つまり接触媒質の厚さの影響を評価する指標として使用
することができる。エコー高さhgからVθ=hg/h
0を求めれば、Vθからは探触子の向きの影響のみを分
離して評価することができる。つまり、探触子の状態に
関する探傷者の探傷技量の問題点を、詳細に分析,評価
することが可能になる。図5は本実施例のデータ処理フ
ローを示す。
て使用する直接接触探触子11cと、微少な間隙を設け
てその間隙を接触媒質で満たして使用するギャップ式探
触子11gを一体にした複合探触子で直線溝を探傷する
場合を示す。直接接触探触子11cによる探傷エコー高
さhcは接触媒質の厚さgcと探触子の向き(図のθ)
の、両方の影響を受けて変動するが、先に図2(B)で
見たようにギャップ式探触子の探傷エコー高さhgはギ
ャップggの変動の影響は無視できる程度に小さいの
で、探触子の向きθの影響のみを受けることになる。従
って、Vg=hc/hgを計算すればVgは接触状態、
つまり接触媒質の厚さの影響を評価する指標として使用
することができる。エコー高さhgからVθ=hg/h
0を求めれば、Vθからは探触子の向きの影響のみを分
離して評価することができる。つまり、探触子の状態に
関する探傷者の探傷技量の問題点を、詳細に分析,評価
することが可能になる。図5は本実施例のデータ処理フ
ローを示す。
【0026】請求項3の探触子の走査軌跡を測定に関す
る実施例として、2個のワイヤ引出式リニアスケールエ
ンコーダ(以下単にエンコーダと呼ぶ)の作用につい
て、図6によって説明する。図6において、2個のエン
コーダ31と32、および、それらのエンコーダの引出
ワイヤ30を結び付けた探触子11の(X,Y)点で形
成される3角形において、2個のエンコーダの間隔を
c、エンコーダ31から引き出されたワイヤ30の長さ
をa、同じくエンコーダ32のワイヤの長さをbとすれ
ば、エンコーダ31の位置を原点としたときの探触子の
位置(X,Y)は、同図の(1)式および(2)式によ
って求めることができる。これにより従来測定すること
が難しかった、フリーハンドで走査する探触子の位置を
測定可能になる。この方法は、ワイヤの持つフレキシビ
リティにより、本来手動走査が持っている自由度をほと
んど拘束しないで、実態に近い状態で測定できるという
利点がある。測定した探触子の位置を連続表示すれば走
査軌跡が得られる。図7にその表示例を示す。
る実施例として、2個のワイヤ引出式リニアスケールエ
ンコーダ(以下単にエンコーダと呼ぶ)の作用につい
て、図6によって説明する。図6において、2個のエン
コーダ31と32、および、それらのエンコーダの引出
ワイヤ30を結び付けた探触子11の(X,Y)点で形
成される3角形において、2個のエンコーダの間隔を
c、エンコーダ31から引き出されたワイヤ30の長さ
をa、同じくエンコーダ32のワイヤの長さをbとすれ
ば、エンコーダ31の位置を原点としたときの探触子の
位置(X,Y)は、同図の(1)式および(2)式によ
って求めることができる。これにより従来測定すること
が難しかった、フリーハンドで走査する探触子の位置を
測定可能になる。この方法は、ワイヤの持つフレキシビ
リティにより、本来手動走査が持っている自由度をほと
んど拘束しないで、実態に近い状態で測定できるという
利点がある。測定した探触子の位置を連続表示すれば走
査軌跡が得られる。図7にその表示例を示す。
【0027】次に、請求項4の探触子走査ピッチの測定
法の実施例として、仮想計測線を設定する方法について
説明する。手動走査による探触子の走査軌跡の測定結果
は図7に示したが、この図のどの部分をもって走査ピッ
チとするかは、処理するデータの量との関連もあって、
検討を要する。本実施例では図8に示すように仮想計測
線85を想定することによって、その計測線と走査軌跡
の交点の間隔としてピッチを定義した。仮想計測線を移
動させることによって、あるいは複数の計測線を設ける
ことによって、いろいろと意味の異なるピッチを測定す
ることも可能になる。仮想計測線の数を、Y方向のデー
タ収録点数と等しくすれば、総てのデータが評価される
ことになる。
法の実施例として、仮想計測線を設定する方法について
説明する。手動走査による探触子の走査軌跡の測定結果
は図7に示したが、この図のどの部分をもって走査ピッ
チとするかは、処理するデータの量との関連もあって、
検討を要する。本実施例では図8に示すように仮想計測
線85を想定することによって、その計測線と走査軌跡
の交点の間隔としてピッチを定義した。仮想計測線を移
動させることによって、あるいは複数の計測線を設ける
ことによって、いろいろと意味の異なるピッチを測定す
ることも可能になる。仮想計測線の数を、Y方向のデー
タ収録点数と等しくすれば、総てのデータが評価される
ことになる。
【0028】図9は、走査範囲を四つの領域に分割し、
仮想計測線を2本としたときの、各領域の平均走査ピッ
チの測定例を示す。
仮想計測線を2本としたときの、各領域の平均走査ピッ
チの測定例を示す。
【0029】
【発明の効果】本発明の装置により従来測定・評価が困
難であった手動超音波探傷試験の探触子走査の実態を正
しく測定し評価することが可能となり、これを基に矯正
訓練を行うことにより、検査の一層の信頼性向上に寄与
できることが明らかになった。また、手動走査の探触子
位置を測定,記録する装置は、通常の探傷作業における
記録装置を提供するもので、作業能率向上に対する寄与
も大きい。
難であった手動超音波探傷試験の探触子走査の実態を正
しく測定し評価することが可能となり、これを基に矯正
訓練を行うことにより、検査の一層の信頼性向上に寄与
できることが明らかになった。また、手動走査の探触子
位置を測定,記録する装置は、通常の探傷作業における
記録装置を提供するもので、作業能率向上に対する寄与
も大きい。
【図1】手動超音波探傷技量訓練装置のブロック図。
【図2】直線溝の超音波反射特性による探触子の向きの
測定およびギャップの影響の説明図。
測定およびギャップの影響の説明図。
【図3】基準探傷波形の補正処理のフローチャート。
【図4】直接接触法とギャップ法による探触子接触状態
の補正の説明図。
の補正の説明図。
【図5】直接接触法とギャップ法による探触子接触状態
の補正の処理のフローチャート。
の補正の処理のフローチャート。
【図6】探触子位置座標測定原理の説明図。
【図7】探触子走査軌跡の説明図。
【図8】探触子走査ピッチ測定方法例の説明図。
【図9】探触子走査ピッチ測定結果例の説明図。
10…超音波探傷器、11…探触子、20…試験片、3
1〜33…ワイヤ引出式リニアスケールエンコーダ、8
1…走査軌跡。
1〜33…ワイヤ引出式リニアスケールエンコーダ、8
1…走査軌跡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 貴城 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 樋口 真一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (4)
- 【請求項1】種々の基準探傷波形を収録したデータベー
スからコンピュータにより任意の欠陥のそれを人為的に
被試験体上の平面座標に分布配置し、これを探傷者に探
傷させる手動超音波探傷技量訓練装置において、使用す
る試験片の裏面に一定深さの直線溝を平行に多数付与し
て、この溝からの超音波エコー高さにより、前記データ
ベースから読み出した基準探傷波高を補正してディスプ
レイに表示させることを特徴とする手動超音波探傷技量
訓練装置。 - 【請求項2】請求項1において、探傷状態による前記基
準探傷波形の補正を行う際に、被試験体表面に直接接触
探触子と微小な間隙をもって接触するギャップ式探触子
を一体化した複合型探触子を用いて探傷し、両探触子の
超音波エコー高さの比で探触子の接触状態を評価し、か
つ後者の探触子の超音波エコー高さを用いて探傷方向の
安定性に関する技量を評価する手動超音波探傷技量訓練
装置。 - 【請求項3】2個のワイヤ引出式リニアスケールエンコ
ーダを検査面に任意の間隔で設置し、両エンコーダのワ
イヤの端部に結合した超音波探触子の走査軌跡を平面座
標に演算し、この平面座標と共に探傷信号を収録するこ
とを特徴とする手動探傷用平面座標検出装置。 - 【請求項4】請求項1において、請求項4記載の平面座
標検出装置で得られた探触子の走査軌跡をもとに走査ピ
ッチを求め、探傷者の探傷技量の定量評価を可能にした
手動超音波探傷技量訓練装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224802A JPH1068716A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 手動超音波探傷技量訓練装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224802A JPH1068716A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 手動超音波探傷技量訓練装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1068716A true JPH1068716A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16819440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8224802A Pending JPH1068716A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 手動超音波探傷技量訓練装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1068716A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011053165A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 無軌道式移動台車の位置検出装置及び方法 |
JP2014077764A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-01 | Tokyo Rigaku Kensa Kk | 渦流探傷装置 |
JP2016057104A (ja) * | 2014-09-08 | 2016-04-21 | 一般財団法人電力中央研究所 | 仮想超音波探傷試験システム |
CN112712740A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-27 | 中国铁路北京局集团有限公司唐山工务段 | 一种钢轨超声波探伤仿真方法及装置 |
GB2608475A (en) * | 2021-06-30 | 2023-01-04 | Dolphitech As | Positioning system for determining a position of a scanning apparatus |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP8224802A patent/JPH1068716A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011053165A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 無軌道式移動台車の位置検出装置及び方法 |
JP2014077764A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-01 | Tokyo Rigaku Kensa Kk | 渦流探傷装置 |
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CN112712740A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-27 | 中国铁路北京局集团有限公司唐山工务段 | 一种钢轨超声波探伤仿真方法及装置 |
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