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JPH1059804A - 農薬の輸送、保存方法 - Google Patents

農薬の輸送、保存方法

Info

Publication number
JPH1059804A
JPH1059804A JP21460496A JP21460496A JPH1059804A JP H1059804 A JPH1059804 A JP H1059804A JP 21460496 A JP21460496 A JP 21460496A JP 21460496 A JP21460496 A JP 21460496A JP H1059804 A JPH1059804 A JP H1059804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pesticide
package
formulation
cardboard
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21460496A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Iwamori
暁 岩森
Shohei Nozaki
正平 野崎
Ikuaki Komatsu
生明 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP21460496A priority Critical patent/JPH1059804A/ja
Publication of JPH1059804A publication Critical patent/JPH1059804A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 室温で揮発性を有する農薬を、製剤化し
て揮発性を低減させた農薬製剤とし、該農薬製剤を、さ
らに外装材を用いて包装・封入することにより農薬製剤
パッケージとし、該パッケージを厚さ4mm以上の段ボ
ール容器に収容することを特徴とする農薬の輸送、保存
方法。 【効果】 農薬成分を漏出すること無く、流通過程でも
安全かつ保存安定性に優れた農薬製剤の輸送、保存方法
を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は室温で揮発性を有す
る農薬を製剤化したものを揮発性を抑えて保存し、一般
に流通させても安全な製剤の輸送、保存方法およびその
ための容器に関する。
【0002】
【従来の技術】室温で液体である土壌くん蒸剤、例えば
クロルピクリン、1,3−ジクロルプロペン、ジクロル
ジイソプロピルエーテル、メチルイソチオシアネートは
液体のまま施用する場合、土壌潅注機のタンクに充填し
て使用され、潅注機の先端ノズルから土壌中に放出され
る。この場合、くん蒸剤の毒性、揮散性、催涙性の為に
作業者の健康に悪影響を及ぼす。
【0003】近年、こうした薬害を防止する目的で、こ
れら土壌くん蒸剤を固形化し、施用操作を容易にする試
みがなされている。例えば、クロルピクリンにジベンジ
リデンソルビトール及びゲル化調製剤とを有機溶媒中で
混合、ゲル化させ、ガス不透過性フィルムによって真空
包装する方法(特開昭62−192301号公報)、或
いは、液体クロルピクリンを多孔性粒状体に吸収させ、
水溶性高分子で被覆する方法が開示されている(特開平
01−172302号公報)。しかしながら、このよう
な方法で作製、製造したクロルピクリン製剤の保存形
態、輸送形態に関しては全く提案されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、室温で揮発
性を有する農薬製剤を揮発性を抑えて保存し、一般に流
通させても安全な製剤の輸送、保存方法およびそのため
の容器に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、農薬製剤を農薬の
ガス透過速度を低減させる容器、袋等の外装材を用いて
包装・封入し、更にそれを特定の段ボール容器に入れて
運搬、保存すればよいことを見いだし、本発明を完成し
た。
【0006】すなわち、本発明は、(1) 室温で揮発
性を有する農薬を、製剤化して揮発性を低減させた農薬
製剤とし、該農薬製剤を、さらに外装材を用いて包装・
封入することにより農薬製剤パッケージとし、該パッケ
ージを厚さ4mm以上の段ボール容器に収容することを
特徴とする農薬の輸送、保存方法、(2) 段ボールの
内側をプラスチックフィルムで被覆する(1)記載の輸
送、保存方法、(3) 段ボールの内側を被覆するプラ
スチックフィルムが、金属層を有するプラスチックフィ
ルムであることを特徴とする(2)記載の輸送、保存方
法、(4) 室温で、揮発性を有する農薬が、クロルピ
クリン、1,3−ジクロルプロペン、ジクロルジイソプ
ロピルエーテル、メチルイソチオシアネートの中の1種
または2種以上を組み合わせたものであることを特徴と
する(1)〜(3)のいずれかに記載の輸送、保存方
法、(5) 段ボールの内部に中敷きを有する(1)〜
(4)のいずれかに記載の輸送、保存方法、(6)
(1)〜(5)のいずれかの方法に使用するためのパッ
ケージであって、室温で揮発性を有する農薬を、製剤化
して揮発性を低減させた農薬製剤とし、該農薬製剤をさ
らに外装材を用いて包装・封入してなる農薬製剤パッケ
ージ、(7) (6)記載の農薬製剤パッケージを収容
するための、厚さ4mm以上の段ボール容器である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における外装材とは、製剤
の有効成分である農薬に対して耐食性を有している金属
製の容器、或いはプラスチック製の容器、袋を意味し、
農薬製剤を直接包装・密封しうるものを指称する。かか
る外装材として金属製の容器を使用する場合、前述の農
薬と反応性が少ないもの、例えば、ステンレス鋼を用い
ると良いことが分かった。ステンレス鋼でできた容器を
用いる場合、該容器の中に製剤化して揮発性を低減させ
た農薬製剤を入れて、同じ材質の蓋をかぶせることによ
り包装・封入する。かくして、農薬製剤を外装材により
包装・封入した農薬製剤パッケージが得られる。蓋は、
ねじ込み式のものを用いても良いし、パッキンを挟んで
固定する方式のものを用いても良い。このようなステン
レス鋼製の容器は農薬有効成分の透過速度が少ないばか
りか、大気中の空気、水蒸気、更には光なども通さない
ので、仮に農薬製剤中の成分がこれら大気中の成分と反
応しやすいものであっても、かかる反応を起こさせ難く
するので、農薬製剤の経変を防止できる。更に、このよ
うな金属製の容器は物理的な強度を有しているので、一
般的な流通過程でも容器が壊れること無く安心して使用
できる点で有利である。なお、このような金属製の容器
はプラスチックフィルムによる容器或いは袋と組み合わ
せて用いても良い。すなわち、以下のようなプラスチッ
ク製の外装材で包装した農薬製剤を、更にかかる金属製
の容器中に入れても良いのである。
【0008】一方、外装材としてプラスチックを用いる
場合、金属容器の場合と同様、農薬に対して耐食性を有
しているものを用いることが好ましい。また、プラスチ
ックの場合、農薬のガス透過速度が室温で5.00g/
2・hr以下の透過速度のものを用いるのが良く、好
ましくは1.00g/m2・hr以下の透過速度、更に
好ましくは0.10g/m2・hr以下の透過速度のも
のが望ましい。ここで言う農薬のガス透過速度は、室温
(20℃)、相対湿度50%中で測定した値を示す。ま
た、外装材の透湿度も重要で、透湿度が10.0g/m
2・day・atm(38℃、90%RH:ASTM
E−96)以下、好ましくは1.0g/m2・day・
atm、さらに好ましくは0.1g/m2・day・a
tm、であることが好ましい。以上のごときプラスチッ
クの外装材により室温で揮発性を有する農薬を、製剤化
して揮発性を低減させた農薬製剤を包装・封入すること
により農薬製剤パッケージが得られる。
【0009】このような外装材で包装・封入された農薬
製剤パッケージを輸送、或いは保存する場合、該パッケ
ージをさらに容器に収容して輸送、保存することが好ま
しい。このような容器としては、容器自体の重量が軽
く、低コストででき、しかも使用後は廃棄し易いものが
好ましい。該条件を満たす輸送、保存用容器の材質とし
て段ボールが挙げられる。ただし、通常の段ボール容器
だと紙でできている為に何らかの原因で水に濡れたりす
ると外装材で包装・封入された農薬製剤パッケージ内に
水分が混入する可能性があり、思わぬ事故になりかねな
い。また、段ボール容器としての強度も向上させた方が
好ましい。
【0010】本発明者らはかかる観点から、鋭意検討し
た結果、段ボール容器の内側をプラスチックフィルムで
被覆(内張り)することにより製剤パッケージ内に水分
が混入するのを防止することが可能であるばかりか、万
一、製剤の有効成分がパッケージを形成している外装材
の外部に漏れても、製剤の段ボール容器外への漏洩を抑
えることができることを見いだした。また、本発明者ら
は段ボール容器の内部に中敷きとして段ボールと同程度
の厚み・材質のダンボール紙を、中に収容したパッケー
ジとパッケージの間に適当にはさみこむことで、運搬容
器となる段ボール容器に更に強度を持たせることができ
ることを見いだした。
【0011】以下、本発明における輸送、保存用の段ボ
ール容器について具体的に説明する。本発明に用いるこ
とのできる輸送、保存用容器としての段ボール容器は、
普通に流通しているいわゆる段ボール箱である。ただ
し、段ボール容器自体の強度が要求されるため、段ボー
ルの厚みが余りにも薄いと強度が保てないので、段ボー
ルの厚みも4mm以上のものが強度的にも優れているの
で好ましい。上限は、あまり厚いと扱いにくいので30
mm程度である。
【0012】このような段ボール容器の内側全面にプラ
スチックフィルムを張りつけ、さらに被覆することが好
ましい。こうして製剤パッケージの外装材内部に水分が
混入するのを防止し、更に製剤が万一外装材から漏洩し
た場合でも段ボール容器から流出するのを防ぐことがで
きる。
【0013】このような性質を有する被覆用に使用する
外装材のプラスチックフィルムの材質としては、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレンクロロフルオロエチ
レン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、エチレン
酢酸ビニル樹脂、ポリエチレンビニルアルコール、ポリ
テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリア
リレート、ポリカーボネート、ポリ−3−フッ化エチレ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタ
レート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリイミド、テトラフルオロエチレンパーフルオロ
アルキルビニルエーテル、ポリパラバン酸、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリサルフォン、ポリ−4−フッ化
エチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリブチレンテレフタレート、アイオマー樹脂、ポ
リアクリロニトリル、ポリエステル、ポリメチルメタク
リレート、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリ−4−
メチルペンテン、酢酸セルロース、エチルセルロース、
ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ABS等が挙げられ
る。なお、必要に応じて、前述のプラスチックフィルム
を接着剤を用いたラミネートにしたり、樹脂のコーティ
ングを行い多層にして用いたり、さらには金属層を上述
のプラスチックフィルムとラミネートしたり、或いはス
パッタリング法や電子ビーム蒸着法等の物理的蒸着法、
CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学的蒸着
法を用いて形成させたものを用いることも可能である。
【0014】このうち、エチレンビニルアルコール共重
合ポリマー(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(PVD
C)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ナイロン等
は、水蒸気透過率、農薬ガス透過率も低く、特に好まし
い。このようなフィルムはポリプロピレン等のポリオレ
フィン系のフィルムと2層、3層等の多層にすることに
より、より効果的に用いることができる。
【0015】更に、農薬に対するガスバリア性の高い樹
脂とのポリマーアロイ、或いは樹脂を延伸配向させて、
フィルムの農薬に対するガスバリア性を向上させること
も有効な手段である。また、マイカを薄く平板状に配向
させ、マイクロレイヤーアロイでトーチャスパス(Torc
hous Path)によりガスバリア性を向上させたフィルム
(Selar OH Plus :デュポン社製)等も用いることが可
能である。
【0016】プラスチックフィルムを用いる場合、水の
透過速度、農薬のガス透過速度は厚みに比例して下がっ
て行くが、余りに厚すぎると物理的に硬くなり易くなる
ばかりか、コストの面でも高くなり好ましくない。逆
に、薄すぎれば、前述のように水の透過速度やガス透過
速度が大きくなるばかりか、物理的強度も下がり外装材
として用いられなくなる。従って、本発明で用いるフィ
ルムの厚みは10〜1000μm程度が好ましく、30
〜100μm程度が更に好ましい。
【0017】以下、本発明に用いることのできる室温で
揮発性の農薬としてクロルピクリンを例に挙げて具体的
に説明するが、他の農薬についても同様に適用できるも
のである。
【0018】本発明における製剤化されたクロルピクリ
ン(クロルピクリン製剤)とは、液体クロルピクリンを
実質的に流動化しないようにしたものである。かかるク
ロルピクリン製剤に関しては、特開昭62−19230
1号公報、特開昭59−82303号公報、特開昭63
−230602号公報、特開平01−172302号公
報、特開平6−345605号公報などすでに多数の提
案がなされている。具体的には、例えば、クロルピクリ
ンをゲル化剤と混合しゲル状としたもの、粉状あるいは
粒状の固形担体に担持させ固形化したもの、吸油性高分
子に吸収させたもの、さらにはこれらを一包装単位毎に
水溶性フィルムで包装したもの、最も簡単には、液体ク
ロルピクリンを液状のまま袋に封入した袋状のもの、あ
るいは容器状の水溶性フィルムに封入したものがクロル
ピクリン製剤として例示できる。中でも、超微粒子状シ
リカとクロルピクリンを混合しゲル化したもの、或いは
澱粉等の吸油担体にクロルピクリンを吸油させたもの
や、これらを水溶性フィルムなどで覆ったり、該フィル
ムの袋に封入した包装体としたりして製剤化したもの
は、地球環境に優しく、製剤の安全性の面でも優れてい
る。更にその中でも澱粉の部分分解物が特に優れてい
る。けだし、クロルピクリンが土壌粒子に吸着され難
く、かつ吸油能も高く、土壌に施用した時に速やかに土
壌に製剤の有効成分が放出され、施用後は担体が水に溶
け、土壌中の微生物により分解され易いからである。ま
た包装体等とするための水溶性フィルムとしては、ポリ
ビニルアルコール製や水溶紙が好適に使用される。
【0019】本発明における製剤化されたクロルピクリ
ン中のクロルピクリン含有量に臨界的な制限はないが、
通常クロルピクリン含有量5〜99重量%のものが好適
に使用される。また製剤化されたクロルピクリンに、他
の農薬成分が混入していても全く問題はない。
【0020】本発明における製剤化されたクロルピクリ
ン(クロルピクリン製剤)の形状に制限はないが、水溶
性フィルムで包装したものは矩形、円柱形、球形などが
例示され、さらにはこれらの包装単位の複数個を直線状
あるいは平面状に連結させたリボン状またはひも状のも
のが施用作業が簡素化できるので好適に使用される。
【0021】このようにして製造された個々のクロルピ
クリン製剤を複数個まとめて、或いはそれをリボン状に
して、リール(フランジは円形でも四角形でもよい)に
巻きとった形状のもの、リボン状のものを折り畳んだ形
態を有するものを、前記した外装材を用いて包装・封入
してクロルピクリン製剤パッケージとする。外装材とし
ては、プラスチックフィルムを用いる場合、農薬として
のクロルピクリンのガス透過速度や透湿度が前記規定の
物性を有するものが好ましい。例えば、ポリエチレン
(20μm)/ナイロン(30μm)/ポリエチレン
(20μm)、或いはポリプロピレン(20μm)/E
VOH(40μm)/ポリプロピレン(40μm)、或
いはポリプロピレン(40μm)/PVDC(30μ
m)/ポリエチレン(20μm)、或いはポリプロピレ
ン(40μm)/PAN(20μm)/ポリエチレン
(20μm)等の3層構造を有するプラスチックフィル
ムを用いてパッケージとすることが好ましい。
【0022】以下、外装材として前述のポリエチレン
(20μm)/ナイロン(30μm)/ポリエチレン
(20μm)の3層構造を有するプラスチックフィルム
を用いた場合について実施例により更に詳細に説明す
る。
【0023】
【実施例】クロルピクリン原液(三井東圧化学社製:純
度99.5%)3.0gをポリビニルアルコールフィル
ムKA40(アイセロ社製)で作製した4×15cmの
角袋に入れ、ヒートシールしてクロルピクリン剤包装体
(クロルピクリン製剤)を得た。これを製剤Aとした。
製剤Aを160袋連結させて、芯の径が76mm、フラ
ンジの径が330mmのリールに巻き付けた。これを製
剤Bとした。製剤Bの模式図を〔図1〕に示す。製剤A
を160袋連結させて、長さ15cm(製剤3個分)づ
つ折り畳んだ。これを製剤Cとした。製剤Cの模式図を
〔図2〕に示す。
【0024】クロルピクリン原液(三井東圧化学社製:
純度99.5%)3.0gにデキストリン(松谷化学社
製:マックス1000)2.5gを加え混練し、ポリビ
ニルアルコールフィルムKA40(アイセロ社製)で作
製した4×15cmの角袋に入れ、ヒートシールしてク
ロルピクリン剤包装体を得、これを製剤Dとした>製剤
Dを160袋連結させて、芯の径が76mm、フランジ
の径が330mmのリールに巻き付けた。これを製剤E
とした。製剤Eの模式図を〔図1〕に示す。製剤Dを1
60袋連結させて、長さ15cm(製剤3個分)づつ折
り畳んだ。これを製剤Fとした。製剤Fの模式図を〔図
2〕に示す。
【0025】製剤AとDはそれぞれ160個づつ、製剤
B、C、E、Fは1つづつ、前述のポリエチレン(20
μm)/ナイロン(30μm)/ポリエチレン(20μ
m)の3層構造を有するプラスチックフィルムを外装材
として、リールごと包装・封入したパッケージ(クロル
ピクリン製剤パッケージ)とした。なお、〔図3〕にお
いて、60がクロルピクリン製剤パッケージである。
【0026】〔実施例1〕製剤A〜Fの入ったパッケー
ジを10個づつ、60cm×40cm×36cm、厚さ
8mmの段ボール容器50に、〔図3〕に示すように詰
め、梱包した。なお、パッケージとパッケージの間には
厚さ4mmの中敷きを入れた。これを高さ3mの所から
落下させた後、それぞれのパッケージ内の製剤が破れて
内容物が漏洩するかどうかを調べた。その結果を〔表
1〕に示した。製剤一つでも漏洩したものは×、一つも
漏洩しなかったものは○で示した。
【0027】〔実施例2〕製剤A〜Fの入ったパッケー
ジを10個づつ、60cm×36cm×36cm、厚さ
8mmの段ボール箱に、実施例1と同様にして、梱包し
た。なお、パッケージとパッケージの間には中敷きは入
れなかった。これを高さ3mの所から落下させた後、そ
れぞれのパッケージ内の製剤が破れて内容物が漏洩する
かどうかを調べた。その結果を〔表1〕に示した。製剤
一つでも漏洩したものは×、一つも漏洩しなかったもの
は○で示した。
【0028】〔比較例1〕製剤A〜Fの入ったパッケー
ジを10個づつ、60cm×36cm×36cm、厚さ
3mmの段ボール箱に、実施例1と同様にして、梱包し
た。なお、パッケージとパッケージの間には中敷きは入
れなかった。これを高さ3mの所から落下させた後、そ
れぞれのパッケージ内の製剤が破れて内容物が漏洩する
かどうかを調べた。その結果を〔表1〕に示した。製剤
一つでも漏洩したものは×、一つも漏洩しなかったもの
は○で示した。
【0029】
【表1】
【0030】〔実施例3〕製剤A、Dを160個づつ、
60cm×40cm×36cm、厚さ8mmの段ボール
容器に詰め、梱包した。なお、段ボール容器の内面には
厚さ50μmのポリエチレンフィルムにアルミニウム層
を50nmスパッタリングにより形成させたフィルムを
接着剤で張り付けてある。容器を通して出てくるクロル
ピクリン臭を調べた。その結果を〔表2〕に示した。ク
ロルピクリン臭があるものは×、クロルピクリン臭がな
いものは○で示した。
【0031】〔比較例2〕製剤A、Dを160個づつ、
60cm×40cm×36cm、厚さ8mmの段ボール
容器に詰め、実施例3と同様に梱包した。なお、段ボー
ル容器にはフィルムを張り付けてはいない。容器を通し
て出てくるクロルピクリン臭を調べた。その結果を〔表
2〕に示した。クロルピクリン臭があるものは×、クロ
ルピクリン臭がないものは○で示した。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明により、室温で揮発性を有する農
薬の農薬製剤を揮発性を抑えて保存し、一般に流通させ
ても安全な製剤の輸送、保存方法およびこれに使用する
農薬製剤パッケージや段ボール容器を提供することがで
きる。すなわち、このようにして農薬製剤を保存するこ
とにより、外部に農薬有効成分を漏出すること無く、流
通過程でも安全かつ保存安定性に優れた農薬製剤の輸
送、保存方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】リールに巻き付けたリボン状製剤
【図2】折り畳んだ構造のリボン状製剤
【図3】リボン状製剤の梱包法
【符号の説明】
10 フランジ 20 リール 30 リボン状製剤 40 プラスチックフィルム 50 段ボール容器 60 外装材で覆って包装・封入したリボン状製剤(ク
ロルピクリン製剤パッケージ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 85/82 B65D 85/82

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温で揮発性を有する農薬を、製剤化し
    て揮発性を低減させた農薬製剤とし、該農薬製剤を、さ
    らに外装材を用いて包装・封入することにより農薬製剤
    パッケージとし、該パッケージを厚さ4mm以上の段ボ
    ール容器に収容することを特徴とする農薬の輸送、保存
    方法。
  2. 【請求項2】 段ボールの内側をプラスチックフィルム
    で被覆する請求項1記載の輸送、保存方法。
  3. 【請求項3】 段ボールの内側を被覆するプラスチック
    フィルムが、金属層を有するプラスチックフィルムであ
    ることを特徴とする請求項2記載の輸送、保存方法。
  4. 【請求項4】 室温で、揮発性を有する農薬が、クロル
    ピクリン、1,3−ジクロルプロペン、ジクロルジイソ
    プロピルエーテル、メチルイソチオシアネートの中の1
    種または2種以上を組み合わせたものであることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の輸送、保存方
    法。
  5. 【請求項5】 段ボールの内部に中敷きを有する請求項
    1〜4のいずれかに記載の輸送、保存方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの方法に使用す
    るためのパッケージであって、室温で揮発性を有する農
    薬を、製剤化して揮発性を低減させた農薬製剤とし、該
    農薬製剤をさらに外装材を用いて包装・封入してなる農
    薬製剤パッケージ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の農薬製剤パッケージを収
    容するための、厚さ4mm以上の段ボール容器。
JP21460496A 1996-08-14 1996-08-14 農薬の輸送、保存方法 Pending JPH1059804A (ja)

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JP21460496A JPH1059804A (ja) 1996-08-14 1996-08-14 農薬の輸送、保存方法

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JP21460496A JPH1059804A (ja) 1996-08-14 1996-08-14 農薬の輸送、保存方法

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JP (1) JPH1059804A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096823A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Takagi Seiko Corp 液体貯蔵容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096823A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Takagi Seiko Corp 液体貯蔵容器

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