JPH10504737A - 衛生ナプキンおよび衛生ナプキンを製造する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は吸収体（１）を含む衛生ナプキンに関する。本発明によれば、圧縮可能で弾性的な非吸収性材料の層（６）がナプキンが着用されるときに着用者の身体に遠い方に位置する吸収体の側に隣接して配置される。本発明はまたそのような衛生ナプキンを製造する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 衛生ナプキンおよび衛生ナプキンを製造する方法 本発明は吸収体を含む衛生ナプキンに関し、またそのような衛生ナプキンを製 造する方法に関する。 今日現在の衛生ナプキンに含まれている吸収体は通常その意図する使用時間に 渡って着用者によって排出される全ての月経分泌液を捕集するに十分な吸収能力 を持っている。衛生ナプキンの洩れは通常吸収体の吸収能力以外の要因による。 かかる要因の一つはナプキンの着用者への適合の仕方である、というのもナプキ ンが着用された後の着用者の身体とナプキンとの間に形成される隙間または同様 物による洩れの深刻な危険が存在するからである。 本発明の第１の目的はかかる隙間の形成に基因する洩れの危険性を減らすこと であり、一方第２の目的は吸収体の局部的な領域における吸収体の飽和に基因す る洩れを減らすことである。 これらの目的は本発明により、吸収体を含みかつ圧縮可能で弾性的な本質的に 非吸収性材料の層を使用時に着用者の身体に対して遠い方に位置する吸収体の側 に隣接して置くことによって特徴づけられる衛生ナプキンにより達成される。衛 生ナプキンが着用されるとき、弾性材料の層は吸収体を着用者の身体に対して強 制し、それによりナプキンと使用者間の良好な身体接触が得られることを確実と するであろう。 より好ましい一実施例によれば、弾性層はまた吸収体の周囲を取り巻いて延び ており、疎水性繊維ワッディング（ Wadding）または多孔性発泡プラスチックを含んでいる。一変形例によれば、弾 性層はぬれ点の領域内において他の領域におけるよりもより厚い。弾性層は好ま しくは空気透過性材料から構成される外部ケーシングシートと吸収体との間に好 都合に置かれる。液体浸透性材料の内部ケーシングシートはまた弾性層に対して 遠い方に位置する吸収体の側に隣接して置かれる。 本発明はまた吸収体と弾性材料の層を含む衛生ナプキンを製造する方法に関し 、該方法は次の工程によって特徴づけられる：吸収性材料と弾性材料の連続層を 一緒に結合する工程およびその後その連続ウエブから完成された衛生ナプキンを 切断する工程。本発明は衛生ナプキンの製造のための特に簡単な方法を提供する 、というのも本発明の場合にはナプキンの吸収体は、従来の衛生ナプキン製造の 場合の如く、吸収体を越えて周辺に延びそこで一緒に結合される内部および外部 ケーシングシート間に封入される必要がないからである。 この発明的方法のより好ましい実施例の一つにおいては、少なくとも一つの連 続ケーシングシートが完成されたナプキンを切り放す前に吸収性および弾性材料 の連続シートに結合される。 添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する、図面において、 図１は本発明の衛生ナプキンの第一実施例の内部ケーシングシートを部分的に 取り除いて上から見た概略図である； 図２は図１の線II−IIから見た断面図である； 図３は本発明の衛生ナプキンの第二実施例の概略見取り図である； 図４は本発明の第三実施例による衛生ナプキンを製造する方法を概略的に示す ；そして 図５は図４に示された方法により製造された衛生ナプキンを示す。 図１と２に示された衛生ナプキンは、使用時に着用者の身体に近い方に位置す る液体浸透性材料の内部ケーシングシート２と外部ケーシングシート３との間に 封入された吸収体１を含み、これらのシートは吸収体を越えて周辺に延びており かつ吸収体の外側の領域で、例えばのり付けまたは溶着により、一緒に結合され ている。ケーシングシート２，３はナプキンの縦方向の中央領域に外向きに突出 するフラップ４，５を形成する。ナプキンがパンティに取り付けられるとき、フ ラップ４，５はパンティの縁の回りに折りたたまれ、その外側に適当な、通常の 固定手段（図示せず）、例えば接着剤被膜、の助けにより固定される。衛生ナプ キンはまたナプキンをパンティの内面に固定するために外部ケーシングシートの 外側に追加的な固定手段が都合よく設けられる。 本発明によれば、圧縮可能な弾性材料の層６が吸収体１と外部ケーシングシー ト３の間に設けられる。この層は好適にはおむつの内部ケーシングシートと吸収 体間の間隔保持層として使用される種類のワッディング、例えばポリエステル繊 維ワッディングから構成することができる。かか る材料はぬれたときつぶれることがなく、それが本発明のナプキンがかなりの容 量の月経分泌液を吸収した後でさえも意図した如く機能するであろうことを確実 とするために重要である。他の適当な材料は発泡プラスチックである。 上記の如く衛生ナプキンが置かれたパンティを着用するとき、層６はパンティ 材料がナプキンに対して押圧する結果として圧縮されるであろう。層６はまた弾 性的であるので、該層はその元の厚さに戻ろうとするであろう、それによりナプ キンの領域内の身体とパンティ間の利用できる全ての空間を満たすこととなる。 本発明に従って構成された衛生ナプキンはかくして着用者の身体とパンティ間の 利用できる空間に一致するようにその形状を効果的に適合させることができ、こ れは衛生ナプキンと着用者の身体間に隙間または同様物が形成されにくいことを 意味する。従って月経分泌液は常に吸収体に接近して排出されるであろうし、本 発明の衛生ナプキンの場合には洩れの危険性はほんのわずかであろう。 吸収体が着用者の身体に合わせて曲がりかつ一致することを可能とするために 吸収体１は薄くかつたわみやすいものが好ましい。しかし、これは、着用したと き直接にまたは内部ケーシング部の媒介物を通してのいずれかにより着用者の身 体に対して位置するように、弾性材料の層が吸収体を越えて周辺に延びるときに は、全く必要ではない。この実施例の場合には、弾性層は“シール”として作用 し、ナプキンからの周辺の液洩れを防ぐであろう。しかし、弾性層によって発揮 されるばね力の影響下に着用者の身体の 形状に適合するように吸収体がたわみやすい実施例の方がより好ましい。吸収体 はこの目的のために典型的に使用される材料、例えばセルロースフラッフ（fluf f）、からかつそれが最大に圧縮された弾性材料の層により発揮されるばね力に 抵抗することができるような剛さに圧縮された材料から更に認められる程度に変 形されることなく、製造することができる。 図３は発明的衛生ナプキンの第二実施例を示す。この実施例のナプキンは吸収 体７、非吸収性の、圧縮可能な弾性材料の層８、および外部ケーシングシート９ を含む。吸収体７は安定な構造を保持するようにかつぬれた状態でつぶれないよ うに構成される。例えば、吸収体７はスウェーデン特許出願９２０３４４５−３ 号に記載された種類の空気気流方式のセルロースフラッフからなる乾式形成シー ト材料から製造することができる。図３からわかるように弾性層８は長方形の吸 収体７を越えて周辺に延びており、ナプキンが着用されるとき図１と２で示され た衛生ナプキンについて述べたのと同じシール効果を提供する。図３に示された 実施例の衛生ナプキンの層８はまた遮断効果を持ち、従って排出された液体はそ の層を浸透することができない。非常に粘稠な月経分泌液はしばしば着用者の身 体に最も近い間隔保持層としておむつに使用されるワッディングを浸透すること は困難であり、従ってこの性質の材料はまた図３に示された種類の衛生ナプキン においてもすばらしい機能を果すことが見出された。この遮断効果はまた外部ケ ーシングシート９に期待される液体不浸透性の要求を減ら し、それにより外部ケーシングシートを多孔性プラスチックフィルムまたは疎水 性不織材料のような空気透過性材料から構成することを可能とする。外部ケーシ ングシート９は完全に省くことさえできる。 図３からわかるように、弾性層８はナプキンの縦方向の中心領域がナプキンの 残部より厚く、そのようなナプキンが挿入されたパンティを着用するとき、その 層がぬれ点の領域、すなわち月経分泌液が通常ナプキン上に排出されるところの 領域内で圧縮され、従って吸収体が着用者の身体に対して、少なくともナプキン のこの領域において積極的に押圧されるであろうことを確実とする。図１と２で 示された実施例の層６もまた同じ方式で有利に形成することができる。 二つまたはそれ以上の互いに異なる寸法の弾性体の層を構成しこれらの弾性体 の一つを他の頂面上に置くことにより厚さの変化する弾性層を造ることができる 。 吸収体の外側の平坦面内に置かれた弾性層のこれらの部分によって与えられる 前述の遮断効果は特に簡単な様式で製造される発明的衛生ナプキンの第三実施例 を可能とする。この方法は図４に概略的に示されており、二製造段階、すなわち ケーシング材料のウエブ１３、吸収性材料のシート１４、および圧縮可能で弾性 的な不織材料のシート１５をそれぞれの貯蔵リール１０−１２から取り出し、こ れらのウエブまたはシートを合体させてそれらを、例えばグルーアプリケーター （図示せず）の助けを借りて接着剤をそこに施与することにより、一緒に結合し 、そしてそのウエ ブを一対のロール１６を通過させる第一段階と、その複合ウエブから適当な切断 手段１７の助けを借りて完成された衛生ナプキンを切り放すことを含む第二段階 とを含む。 図５は図４で示された方法により製造された衛生ナプキンを示す。この方法に より製造されたナプキンは図３で示されたナプキンとは内部ケーシングシート１ ３を有するが外部ケーシングシートを欠く点、そしてまた弾性層１５が吸収体１ ４の縦方向の側面に沿う吸収体の外側にのみ延びている点が異なる。しかし、こ れは容認できる、なぜなら吸収体の全吸収能力が利用されてしまいかくしてナプ キンがそれが意図されている期間より長い期間使用される迄は起こりそうにない 末端部の漏れより側面の洩れはずっと大きな問題を構成するからである。 発明的衛生ナプキンは最大に圧縮された弾性層で包むことができ、従って伝統 的なナプキンより場所をとらない。 上述した例示的実施例は本発明の範囲内で多くの方法で変更することができる ことは理解されよう。例えば、図３に示されたナプキンはまた内部ケーシングシ ートを設けることもでき、図５に示されたナプキンはまた外部ケーシングシート を設けることもできる、この場合には図４に示された方法は外部ケーシング材料 の連続ウエブを含む更なる貯蔵リールを追加することにより変更される。衛生ナ プキンおよび／または吸収体は図に示されたものとは異なる形状を持つことがで きる。弾性層は吸収体を越えて横方向に延びる必要がないばかりか、例えば、ぬ れ点の領域、すなわちナプキンが正しい位置に着用されるときに月経分泌液 が通常排出されるところの領域、内にのみ延びておればよい。本発明は従って添 付の請求の範囲の内容によってのみ限定される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．吸収体（１；７；１４）を含む衛生ナプキンにおいて、圧縮可能で弾性的 な本質的に非吸収性の材料の層（６；８；１５）が使用時の着用者の身体に遠い 方に位置する吸収体の側に隣接して設けられていることを特徴とする衛生ナプキ ン。 ２．弾性層（６；８）がまた吸収体（１；７）の周囲を取り巻いて延びている ことを特徴とする請求の範囲１に記載の衛生ナプキン。 ３．弾性層（１５）が吸収体（１４）の平面と並行な平面内で吸収体の縦方向 の縁を越えて延びていることを特徴とする請求の範囲１に記載の衛生ナプキン。 ４．弾性層（６；８；１５）が疎水性繊維ワッディングからなることを特徴と する請求の範囲１，２または３に記載の衛生ナプキン。 ５．弾性層（６；８；１５）が発泡プラスチックからなることを特徴とする請 求の範囲１，２または３に記載の衛生ナプキン。 ６．弾性層（８）がナプキンぬれ点の領域内において他の領域におけるよりも 厚いことを特徴とする請求の範囲１−５のいずれか一つに記載の衛生ナプキン。 ７．弾性層（６；８）が吸収体（１；７）と外部ケーシングシート（３；９） の間に置かれていることを特徴とする請求の範囲１−６のいずれか一つに記載の 衛生ナプキン。 ８．外部ケーシングシート（３；９）が空気透過性材料 からなることを特徴とする請求の範囲７に記載の衛生ナプキン。 ９．液体浸透性材料の内部ケーシングシート（２；１３）が弾性層（６；１５ ）から遠い方の吸収体（１；１４）の側に隣接して設けられていることを特徴と する先行請求の範囲のいずれか一つに記載の衛生ナプキン。 10．吸収体および弾性材料の層を含む衛生ナプキンを製造する方法において、 吸収性材料（１４）および弾性材料（１５）の連続シートをこのシートからなる 連続複合ウエブを形成するために一緒に結合し、そして連続複合ウエブから完成 された衛生ナプキンを切断することを特徴とする方法。 11．完成された衛生ナプキンを切り放す前に少なくとも一つの連続ケーシング シート（１３）を吸収性および弾性材料の連続シート（１４，１５）に結合する ことを特徴とする請求の範囲１０に記載の方法。