JPH10330957A - 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板 - Google Patents
抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板Info
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- JPH10330957A JPH10330957A JP7248698A JP7248698A JPH10330957A JP H10330957 A JPH10330957 A JP H10330957A JP 7248698 A JP7248698 A JP 7248698A JP 7248698 A JP7248698 A JP 7248698A JP H10330957 A JPH10330957 A JP H10330957A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 自動車燃料タンク用素材として優れた抵抗溶
接性、プレス成形性、耐食性を兼備する防錆鋼板を提供
する。 【解決手段】 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼
板は、鋼板の表面にAl又はAl−(3〜15%)Si
系合金の被覆層を形成し、その少なくとも片面に、クロ
ム酸と、クロム酸のCr量に対し、有機高分子化合物を
5〜1600重量%、リン酸化合物を100〜600重
量%、シリカ、ケイ酸塩の一種以上からなるコロイダル
シリカを100〜1000重量%含有する無機と有機の
複合クロメート皮膜を、Cr量換算で片面当たり10〜
200mg/m2 で形成したものである。又、上記皮膜
中にホスホン酸もしくはその塩を5〜200重量%含有
させる。更に、上記皮膜を片面に形成しもう一方の面に
シリカを含有するクロメート皮膜を形成する。
接性、プレス成形性、耐食性を兼備する防錆鋼板を提供
する。 【解決手段】 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼
板は、鋼板の表面にAl又はAl−(3〜15%)Si
系合金の被覆層を形成し、その少なくとも片面に、クロ
ム酸と、クロム酸のCr量に対し、有機高分子化合物を
5〜1600重量%、リン酸化合物を100〜600重
量%、シリカ、ケイ酸塩の一種以上からなるコロイダル
シリカを100〜1000重量%含有する無機と有機の
複合クロメート皮膜を、Cr量換算で片面当たり10〜
200mg/m2 で形成したものである。又、上記皮膜
中にホスホン酸もしくはその塩を5〜200重量%含有
させる。更に、上記皮膜を片面に形成しもう一方の面に
シリカを含有するクロメート皮膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の燃料タン
ク用素材として優れた抵抗溶接性、プレス成形性、耐食
性を兼備する防錆鋼板に関するものである。
ク用素材として優れた抵抗溶接性、プレス成形性、耐食
性を兼備する防錆鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料タンクは複雑な形状を有す
る場合が多いことから優れた加工性(深絞り特性)が要求
される。また、自動車の重要保安部品であるため、その
使用材料には、フィルター目詰まりにつながるような腐
食生成物が無く、穴あき腐食の懸念のない材料で、しか
も容易に安定して溶接できる材料であることが重要であ
る。これら様々な特性を有する材料として、Pb−Sn
合金めっき鋼板(特公昭57−61833号公報)が自
動車燃料タンク素材として幅広く使用されてきている。
この材料はガソリンに対して安定な化学的性質を有し、
かつめっきが潤滑性に優れるためプレス成形性に優れ、
またスポット溶接やシーム溶接等の抵抗溶接性にも優れ
ている。しかし、近年環境への負荷という意味から鉛を
使用しない材料が求められている。
る場合が多いことから優れた加工性(深絞り特性)が要求
される。また、自動車の重要保安部品であるため、その
使用材料には、フィルター目詰まりにつながるような腐
食生成物が無く、穴あき腐食の懸念のない材料で、しか
も容易に安定して溶接できる材料であることが重要であ
る。これら様々な特性を有する材料として、Pb−Sn
合金めっき鋼板(特公昭57−61833号公報)が自
動車燃料タンク素材として幅広く使用されてきている。
この材料はガソリンに対して安定な化学的性質を有し、
かつめっきが潤滑性に優れるためプレス成形性に優れ、
またスポット溶接やシーム溶接等の抵抗溶接性にも優れ
ている。しかし、近年環境への負荷という意味から鉛を
使用しない材料が求められている。
【0003】この様なPbを使用せず、良好な耐食性及
び加工性を有する素材の一つがAl系のめっき鋼板であ
る。Alはその表面に安定な酸化皮膜が形成されるた
め、ガソリンを始めとして、アルコールや、ガソリンが
劣化した際に生じる有機酸に対し、良好な耐食性を示
す。しかしながら、Alめっき鋼板を燃料タンクに製造
する際に、課題となるのが溶接性である。被覆金属のA
lは通常電極として使用されるCuとの親和性が高く、
溶接時に電極表面に脆いAl−CuもしくはAl−Cu
−Fe合金を形成し、これが連続作業中に次第に欠損し
ていって早期に溶接不良に陥るといった問題を有してい
る。
び加工性を有する素材の一つがAl系のめっき鋼板であ
る。Alはその表面に安定な酸化皮膜が形成されるた
め、ガソリンを始めとして、アルコールや、ガソリンが
劣化した際に生じる有機酸に対し、良好な耐食性を示
す。しかしながら、Alめっき鋼板を燃料タンクに製造
する際に、課題となるのが溶接性である。被覆金属のA
lは通常電極として使用されるCuとの親和性が高く、
溶接時に電極表面に脆いAl−CuもしくはAl−Cu
−Fe合金を形成し、これが連続作業中に次第に欠損し
ていって早期に溶接不良に陥るといった問題を有してい
る。
【0004】従来、Al系めっき鋼板は、耐食性を向上
させる目的で一般にクロム酸とシリカを主体とするクロ
メート処理を施して用いられており、その開示例として
は、例えば特公平4−68399号公報、特開昭58−
6976号公報、特開昭58−48679号公報、特開
昭60−56072号公報がある。しかし、これらの方
法は、いずれも電極との反応が無処理材の場合とそれほ
ど変わらず生じ、連続作業性向上にはあまり寄与しな
い。特公平4−68399号公報はCr換算で35〜7
0mg/m2 形成させることを特徴としているが、この
付着量では燃料タンクとしての耐食性は得られるもの
の、スポット溶接やシーム溶接において、無処理材と同
様めっき層中のAlが電極Cuと合金化し易く、連続作
業中に電極先端が合金化し、電極寿命を低下させるとい
った欠点がある。
させる目的で一般にクロム酸とシリカを主体とするクロ
メート処理を施して用いられており、その開示例として
は、例えば特公平4−68399号公報、特開昭58−
6976号公報、特開昭58−48679号公報、特開
昭60−56072号公報がある。しかし、これらの方
法は、いずれも電極との反応が無処理材の場合とそれほ
ど変わらず生じ、連続作業性向上にはあまり寄与しな
い。特公平4−68399号公報はCr換算で35〜7
0mg/m2 形成させることを特徴としているが、この
付着量では燃料タンクとしての耐食性は得られるもの
の、スポット溶接やシーム溶接において、無処理材と同
様めっき層中のAlが電極Cuと合金化し易く、連続作
業中に電極先端が合金化し、電極寿命を低下させるとい
った欠点がある。
【0005】また、特開昭58−6976号公報、特開
昭58−48679号公報では5〜40mg/m2 のク
ロメート付着量を特徴とする例が開示されているが、特
公平4−68399号公報と同様抵抗溶接性に問題があ
るのに加え、10mg/m2未満では燃料タンク素材と
しての耐食性に乏しく、ガソリン燃料が劣化した際に生
じる有機酸に対し耐食性不十分である。また、特開昭6
0−56072号公報ではクロメート付着量10mg/
m2 未満を特徴としているため、燃料タンクに必要とす
る溶接性も耐食性も得られない、といった問題を有して
おり、これら従来技術では燃料タンク製造時に要求され
る連続作業性、及び耐食性を満たすことが困難なのが現
状であった。
昭58−48679号公報では5〜40mg/m2 のク
ロメート付着量を特徴とする例が開示されているが、特
公平4−68399号公報と同様抵抗溶接性に問題があ
るのに加え、10mg/m2未満では燃料タンク素材と
しての耐食性に乏しく、ガソリン燃料が劣化した際に生
じる有機酸に対し耐食性不十分である。また、特開昭6
0−56072号公報ではクロメート付着量10mg/
m2 未満を特徴としているため、燃料タンクに必要とす
る溶接性も耐食性も得られない、といった問題を有して
おり、これら従来技術では燃料タンク製造時に要求され
る連続作業性、及び耐食性を満たすことが困難なのが現
状であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のAl
めっき鋼板では適用が困難であった燃料タンク用防錆鋼
板に対し、課題である抵抗溶接性を改善し、かつ良好な
プレス成型性、耐食性を有する燃料タンク素材用Al系
めっき鋼板を提供する事を目的とする。
めっき鋼板では適用が困難であった燃料タンク用防錆鋼
板に対し、課題である抵抗溶接性を改善し、かつ良好な
プレス成型性、耐食性を有する燃料タンク素材用Al系
めっき鋼板を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、溶接性、
成形性、耐食性に優れるAlめっき鋼板の後処理を種々
検討した結果、クロメート皮膜構成がクロム酸、シリカ
等の無機成分と、樹脂などの有機成分を適量配合した無
機と有機の複合クロメートからなる皮膜を表面に適量形
成することにより、前述した溶接時連続作業性の課題を
解決するとともに、燃料タンクとして優れた特性を有す
る事を見出した。具体的には、鋼板の表面にAlまたは
Al−(3〜15%)Si系合金の被覆層を形成し、そ
の少なくとも片方の表面に、クロム酸と、クロム酸のC
r量に対し、有機高分子化合物を5重量%〜1600重
量%、リン酸化合物を100重量%〜600重量%、シ
リカ、ケイ酸塩の少なくとも一種からなるコロイダルシ
リカを100重量%〜1000重量%含有する無機と有
機の複合クロメート皮膜が、Cr量換算で片面当たり1
0mg/m2 以上200mg/m2 以下で形成したこ
と。
成形性、耐食性に優れるAlめっき鋼板の後処理を種々
検討した結果、クロメート皮膜構成がクロム酸、シリカ
等の無機成分と、樹脂などの有機成分を適量配合した無
機と有機の複合クロメートからなる皮膜を表面に適量形
成することにより、前述した溶接時連続作業性の課題を
解決するとともに、燃料タンクとして優れた特性を有す
る事を見出した。具体的には、鋼板の表面にAlまたは
Al−(3〜15%)Si系合金の被覆層を形成し、そ
の少なくとも片方の表面に、クロム酸と、クロム酸のC
r量に対し、有機高分子化合物を5重量%〜1600重
量%、リン酸化合物を100重量%〜600重量%、シ
リカ、ケイ酸塩の少なくとも一種からなるコロイダルシ
リカを100重量%〜1000重量%含有する無機と有
機の複合クロメート皮膜が、Cr量換算で片面当たり1
0mg/m2 以上200mg/m2 以下で形成したこ
と。
【0008】もしくは鋼板の表面にAlまたはAl−
(3〜15%)Si系合金の被覆層を形成し、その少な
くとも片方の表面に、クロム酸と、クロム酸のCr量に
対し、有機高分子化合物を5重量%〜1600重量%、
リン酸化合物を100重量%〜600重量%、シリカ、
ケイ酸塩の少なくとも一種からなるコロイダルシリカを
100重量%〜1000重量%含有し、さらにホスホン
酸、ホスホン酸塩化合物の少なくとも一種を5重量%〜
200重量%含有する無機と有機の複合クロメート皮膜
が、Cr量換算で片面当たり10mg/m2 以上200
mg/m2 以下で形成したこと、もしくは上記のそれぞ
れの無機と有機の複合クロメート皮膜を片面に形成し、
もう一方の面にシリカを含有するクロメート皮膜がCr
量換算で片面当たり10mg/m2 以上100mg/m
2 以下形成したことを特徴とする。
(3〜15%)Si系合金の被覆層を形成し、その少な
くとも片方の表面に、クロム酸と、クロム酸のCr量に
対し、有機高分子化合物を5重量%〜1600重量%、
リン酸化合物を100重量%〜600重量%、シリカ、
ケイ酸塩の少なくとも一種からなるコロイダルシリカを
100重量%〜1000重量%含有し、さらにホスホン
酸、ホスホン酸塩化合物の少なくとも一種を5重量%〜
200重量%含有する無機と有機の複合クロメート皮膜
が、Cr量換算で片面当たり10mg/m2 以上200
mg/m2 以下で形成したこと、もしくは上記のそれぞ
れの無機と有機の複合クロメート皮膜を片面に形成し、
もう一方の面にシリカを含有するクロメート皮膜がCr
量換算で片面当たり10mg/m2 以上100mg/m
2 以下形成したことを特徴とする。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。前述した
ように、鋼板被覆金属のAlは電極のCuと反応しやす
く、電極損耗を早め連続作業性を低下させるといった問
題点を有している。よって、連続作業性を向上させるた
めは、電極損耗を抑制すること、及び効率的なナゲット
を形成させるため鋼板間の接触抵抗値を増大させるこ
と、の2点が重要になる。本発明者らはこれらの目的に
対し、無機と有機の複合クロメート皮膜が有効に作用す
ることを見出し、本発明を完成させた。
ように、鋼板被覆金属のAlは電極のCuと反応しやす
く、電極損耗を早め連続作業性を低下させるといった問
題点を有している。よって、連続作業性を向上させるた
めは、電極損耗を抑制すること、及び効率的なナゲット
を形成させるため鋼板間の接触抵抗値を増大させるこ
と、の2点が重要になる。本発明者らはこれらの目的に
対し、無機と有機の複合クロメート皮膜が有効に作用す
ることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】すなわち、クロム酸、シリカといった無機
成分のみで構成された皮膜では、図1に示すように従来
クロメート処理の付着量では鋼板間の接触抵抗値が無処
理材とそれほど変わらず、無処理材と同様に、溶接時に
めっきのAlと電極のCuの反応が生じ、電極寿命が向
上しない。逆に付着量を増加させると、無機物皮膜であ
るために硬くて脆く、接触抵抗値は増大するものの、局
部的に皮膜が破壊して板−電極間での通電点形成にばら
つきが生じるため接触抵抗値が大きくばらついており、
電極損耗抑制が期待できない。また板−電極間での局部
過大通電によりチリ発生等を生じやすい、といった問題
がある。
成分のみで構成された皮膜では、図1に示すように従来
クロメート処理の付着量では鋼板間の接触抵抗値が無処
理材とそれほど変わらず、無処理材と同様に、溶接時に
めっきのAlと電極のCuの反応が生じ、電極寿命が向
上しない。逆に付着量を増加させると、無機物皮膜であ
るために硬くて脆く、接触抵抗値は増大するものの、局
部的に皮膜が破壊して板−電極間での通電点形成にばら
つきが生じるため接触抵抗値が大きくばらついており、
電極損耗抑制が期待できない。また板−電極間での局部
過大通電によりチリ発生等を生じやすい、といった問題
がある。
【0011】これに対し、有機成分を加えることによ
り、皮膜の強靱性が増し、皮膜の局部的破壊が無く通電
点形成のばらつきは無くなり、無機成分のみの皮膜と比
較して板−電極間での均一な通電点を形成しやすいとい
う特徴を有していると考えられる。そのため板−板間で
高い接触抵抗値を得ても、板−電極間での接触抵抗値は
一様に低く(図1)、良好なナゲット形成能と電極損耗
抑制効果が得られると考えられる。これらの作用は両面
処理の時に最も効果大であるが、片面処理であってもそ
の効果を発揮する。
り、皮膜の強靱性が増し、皮膜の局部的破壊が無く通電
点形成のばらつきは無くなり、無機成分のみの皮膜と比
較して板−電極間での均一な通電点を形成しやすいとい
う特徴を有していると考えられる。そのため板−板間で
高い接触抵抗値を得ても、板−電極間での接触抵抗値は
一様に低く(図1)、良好なナゲット形成能と電極損耗
抑制効果が得られると考えられる。これらの作用は両面
処理の時に最も効果大であるが、片面処理であってもそ
の効果を発揮する。
【0012】本発明者らは種々の実験の結果、樹脂成分
がクロメート皮膜中クロム酸のCr量に対し、5重量%
以上であるとその効果が明瞭に現れることを見いだし
た。一方、樹脂成分が1600重量%を越えると、良好
な耐食性を得るために必要なCr量を確保しようとする
と必然的に膜厚が大きくなり、鋼板間接触抵抗値が高く
なりすぎて通電不良を生じる。したがって1600重量
%以下とする。本発明で用いる樹脂成分としては、水溶
性の有機高分子化合物、具体的にはカルボキシル基を有
するアニオン系のポリアクリル酸とその共重化合物、マ
レイン酸共重化合物、酢酸ビニル共重化合物、ポリエチ
レン化合物、ポリウレタン化合物、エポキシ樹脂化合物
等が使用される。これら有機高分子化合物は、主として
単独で添加、使用されるが、二種以上を複合添加して使
用しても構わない。
がクロメート皮膜中クロム酸のCr量に対し、5重量%
以上であるとその効果が明瞭に現れることを見いだし
た。一方、樹脂成分が1600重量%を越えると、良好
な耐食性を得るために必要なCr量を確保しようとする
と必然的に膜厚が大きくなり、鋼板間接触抵抗値が高く
なりすぎて通電不良を生じる。したがって1600重量
%以下とする。本発明で用いる樹脂成分としては、水溶
性の有機高分子化合物、具体的にはカルボキシル基を有
するアニオン系のポリアクリル酸とその共重化合物、マ
レイン酸共重化合物、酢酸ビニル共重化合物、ポリエチ
レン化合物、ポリウレタン化合物、エポキシ樹脂化合物
等が使用される。これら有機高分子化合物は、主として
単独で添加、使用されるが、二種以上を複合添加して使
用しても構わない。
【0013】本発明で用いるクロム酸は、無水クロム
酸、もしくは無水クロム酸の水溶液を還元剤と反応させ
てCr3+/Cr6+の組成比を調整した還元クロム酸水溶
液の少なくともいずれかを使用する。還元クロム酸を用
いる場合には、還元剤としては、澱粉、糖類、アルコー
ル等の有機化合物、あるいはヒドラジン、次亜リン酸等
の無機化合物が使用される。
酸、もしくは無水クロム酸の水溶液を還元剤と反応させ
てCr3+/Cr6+の組成比を調整した還元クロム酸水溶
液の少なくともいずれかを使用する。還元クロム酸を用
いる場合には、還元剤としては、澱粉、糖類、アルコー
ル等の有機化合物、あるいはヒドラジン、次亜リン酸等
の無機化合物が使用される。
【0014】また、本発明のクロメート処理液には、処
理液の均一塗布性、クロメート皮膜の耐食性、塗装性能
向上のために、リン酸化合物、及びシリカ、ケイ酸塩の
少なくとも一方からなるコロイダルシリカが添加され
る。リン酸化合物の添加量は、クロム酸のCr量に対
し、100重量%〜600重量%の範囲とする。100
重量%未満では添加の効果が充分でなく、600重量%
超ではクロメート皮膜が水を吸収し易くなり、耐食性が
劣化する。シリカ、ケイ酸塩の少なくとも一方からなる
コロイダルシリカの添加量は、クロム酸のCr量に対
し、100重量%〜1000重量%の範囲とする。10
0重量%未満の場合、均一塗布性が劣化するため、耐食
性、塗装性能の性能確保が困難であるし、1000重量
%超の場合、その効果が飽和する。
理液の均一塗布性、クロメート皮膜の耐食性、塗装性能
向上のために、リン酸化合物、及びシリカ、ケイ酸塩の
少なくとも一方からなるコロイダルシリカが添加され
る。リン酸化合物の添加量は、クロム酸のCr量に対
し、100重量%〜600重量%の範囲とする。100
重量%未満では添加の効果が充分でなく、600重量%
超ではクロメート皮膜が水を吸収し易くなり、耐食性が
劣化する。シリカ、ケイ酸塩の少なくとも一方からなる
コロイダルシリカの添加量は、クロム酸のCr量に対
し、100重量%〜1000重量%の範囲とする。10
0重量%未満の場合、均一塗布性が劣化するため、耐食
性、塗装性能の性能確保が困難であるし、1000重量
%超の場合、その効果が飽和する。
【0015】また、本発明における無機と有機の複合ク
ロメート皮膜には、さらに耐食性、塗料密着性に優れた
クロメート皮膜を形成させるため、ホスホン酸もしくは
その塩化物を添加することも可能である。これらホスホ
ン酸の添加量は、クロム酸のCr量に対し、5重量%〜
200重量%である事が望ましい。ホスホン酸の添加量
が5重量%未満では、ホスホン酸のエッチング作用によ
る表面清浄化効果とそれに対する皮膜の均一な形成及び
皮膜中への含有による防食効果、塗料密着性向上効果が
小さい。また、ホスホン酸の添加量が200重量%を越
える場合にはその添加効果が飽和したり、また、処理浴
の安定性を低下させるので好ましくない。
ロメート皮膜には、さらに耐食性、塗料密着性に優れた
クロメート皮膜を形成させるため、ホスホン酸もしくは
その塩化物を添加することも可能である。これらホスホ
ン酸の添加量は、クロム酸のCr量に対し、5重量%〜
200重量%である事が望ましい。ホスホン酸の添加量
が5重量%未満では、ホスホン酸のエッチング作用によ
る表面清浄化効果とそれに対する皮膜の均一な形成及び
皮膜中への含有による防食効果、塗料密着性向上効果が
小さい。また、ホスホン酸の添加量が200重量%を越
える場合にはその添加効果が飽和したり、また、処理浴
の安定性を低下させるので好ましくない。
【0016】無機と有機の複合クロメート皮膜の付着量
であるが、耐食性を考慮すると、Cr量で10mg/m
2 未満ではその効果は不十分であり、加工部のめっき層
クラックからの腐食が懸念される。また、スポット溶接
時にめっき金属が電極に付着し易くなり、連続作業性が
低下する。10mg/m2 以上の付着量で燃料タンクと
しての耐食性、抵抗溶接性を有するようになるが、80
mg/m2 以上では抵抗溶接性がさらに良好となる。一
方、付着量が200mg/m2 超では耐食性は良好とな
るものの、皮膜厚み増による鋼板間抵抗値の増大から、
通電不良や局部過大通電が生じやすくなり、連続作業性
を低下させる等の問題を生じる。好ましくは140mg
/m2 以下である。従ってこれらの観点から、本発明者
らはその範囲を10mg/m2 以上200mg/m2 以
下、さらに好ましくは80mg/m2 以上140mg/
m2 以下とする。
であるが、耐食性を考慮すると、Cr量で10mg/m
2 未満ではその効果は不十分であり、加工部のめっき層
クラックからの腐食が懸念される。また、スポット溶接
時にめっき金属が電極に付着し易くなり、連続作業性が
低下する。10mg/m2 以上の付着量で燃料タンクと
しての耐食性、抵抗溶接性を有するようになるが、80
mg/m2 以上では抵抗溶接性がさらに良好となる。一
方、付着量が200mg/m2 超では耐食性は良好とな
るものの、皮膜厚み増による鋼板間抵抗値の増大から、
通電不良や局部過大通電が生じやすくなり、連続作業性
を低下させる等の問題を生じる。好ましくは140mg
/m2 以下である。従ってこれらの観点から、本発明者
らはその範囲を10mg/m2 以上200mg/m2 以
下、さらに好ましくは80mg/m2 以上140mg/
m2 以下とする。
【0017】また、上記無機と有機の複合クロメート皮
膜が片面の場合、さらに良好な耐食性を確保するため
に、もう一方の面にシリカを含有するクロメート皮膜を
形成することも可能である。このクロメート皮膜は従来
公知の方法で良く、その付着量は10mg/m2 以上1
00mg/m2 以下とする。10mg/m2 未満では燃
料タンクとしての充分に良好な耐食性が得られないし、
100mg/m2 超では効果が飽和する。本発明におい
ては、めっきの後工程でクロメート処理を行うものであ
るが、その製造方法は、塗布、浸漬、スプレーなど公知
の方法で可能である。
膜が片面の場合、さらに良好な耐食性を確保するため
に、もう一方の面にシリカを含有するクロメート皮膜を
形成することも可能である。このクロメート皮膜は従来
公知の方法で良く、その付着量は10mg/m2 以上1
00mg/m2 以下とする。10mg/m2 未満では燃
料タンクとしての充分に良好な耐食性が得られないし、
100mg/m2 超では効果が飽和する。本発明におい
ては、めっきの後工程でクロメート処理を行うものであ
るが、その製造方法は、塗布、浸漬、スプレーなど公知
の方法で可能である。
【0018】次に、めっき層の限定理由を説明する。め
っき被覆層中のSi添加量であるが、この元素は通常合
金層を薄くする目的から10重量%程度添加されてい
る。前述したように、溶融Alめっきで生成する合金層
は非常に硬質で、かつ脆性であるために破壊の起点とな
りやすく、鋼板自体の延性も阻害する。通常の2〜3μ
m程度の合金層でも延性は3ポイント程度低下する。し
たがって、この合金層は薄ければ薄いほど加工に対して
有利に働く。Siは3重量%以上添加しないと合金層低
減効果が薄く、また15重量%を越えるとその効果が飽
和することに加えてSiが電気化学的にカソードとなり
やすい事からSi量の増加はめっき層の耐食性劣化につ
ながる。このためSi量は3〜15重量%に限定する。
っき被覆層中のSi添加量であるが、この元素は通常合
金層を薄くする目的から10重量%程度添加されてい
る。前述したように、溶融Alめっきで生成する合金層
は非常に硬質で、かつ脆性であるために破壊の起点とな
りやすく、鋼板自体の延性も阻害する。通常の2〜3μ
m程度の合金層でも延性は3ポイント程度低下する。し
たがって、この合金層は薄ければ薄いほど加工に対して
有利に働く。Siは3重量%以上添加しないと合金層低
減効果が薄く、また15重量%を越えるとその効果が飽
和することに加えてSiが電気化学的にカソードとなり
やすい事からSi量の増加はめっき層の耐食性劣化につ
ながる。このためSi量は3〜15重量%に限定する。
【0019】また、一般にめっき付着量が増大すると耐
食性は向上するが、めっき密着性、溶接性は低下する。
種々の溶接を必要とする燃料タンク材に溶融Alめっき
鋼板を適用する場合においては、溶接性の確保が重要で
あることから付着量の上限を片面50g/m2 とする。
望ましくは片面40g/m2 以下である。Alめっきの
それ以外の条件については特に限定するものではない。
しかし、合金層厚みは厚くなると加工特性を低下させる
ため薄い方が好ましい。
食性は向上するが、めっき密着性、溶接性は低下する。
種々の溶接を必要とする燃料タンク材に溶融Alめっき
鋼板を適用する場合においては、溶接性の確保が重要で
あることから付着量の上限を片面50g/m2 とする。
望ましくは片面40g/m2 以下である。Alめっきの
それ以外の条件については特に限定するものではない。
しかし、合金層厚みは厚くなると加工特性を低下させる
ため薄い方が好ましい。
【0020】溶融めっき後の後処理としては、本発明の
処理以外に、溶融めっき後の外観均一化処理であるゼロ
スパングル処理、めっきの改質処理である焼鈍処理、表
面状態、材質の調整のための調質圧延等があり得るが、
本発明においては特にこれらを限定せず、適用すること
も可能である。使用するめっき原板の組成も特に限定す
るものではない。しかし、高度な加工性を要求される部
位だけに、加工性に優れたIF鋼の適用が望ましく、さ
らには溶接後の気密性、二次加工性等を確保するために
Bを数ppm添加した鋼板が望ましい。
処理以外に、溶融めっき後の外観均一化処理であるゼロ
スパングル処理、めっきの改質処理である焼鈍処理、表
面状態、材質の調整のための調質圧延等があり得るが、
本発明においては特にこれらを限定せず、適用すること
も可能である。使用するめっき原板の組成も特に限定す
るものではない。しかし、高度な加工性を要求される部
位だけに、加工性に優れたIF鋼の適用が望ましく、さ
らには溶接後の気密性、二次加工性等を確保するために
Bを数ppm添加した鋼板が望ましい。
【0021】また、鋼板の製造法としては通常の方法に
よるものとする。鋼成分は例えば転炉−真空脱ガス処理
により調節され溶製され、鋼片は連続鋳造法で製造さ
れ、熱間圧延される。熱間圧延、またそれに続く冷間圧
延の条件は鋼板の深絞り性に影響を与える。特に優れた
深絞り性を付与するためには、熱延時の加熱温度を11
50℃程度と低めに、また、熱延の仕上温度は800℃
程度と低めに巻取温度は600℃以上と高めに、冷延の
圧下率は80%程度と高めに設定するのが良い。
よるものとする。鋼成分は例えば転炉−真空脱ガス処理
により調節され溶製され、鋼片は連続鋳造法で製造さ
れ、熱間圧延される。熱間圧延、またそれに続く冷間圧
延の条件は鋼板の深絞り性に影響を与える。特に優れた
深絞り性を付与するためには、熱延時の加熱温度を11
50℃程度と低めに、また、熱延の仕上温度は800℃
程度と低めに巻取温度は600℃以上と高めに、冷延の
圧下率は80%程度と高めに設定するのが良い。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。表1に示す成分の鋼を通常の転炉−真空脱ガス処
理により溶製し、鋼片とした後、通常の条件で熱間圧
延、冷延を行い、冷延鋼板(板厚0.8mm)を得た。
これを材料として、溶融Alめっきを行った。溶融Al
めっきは無酸化炉−還元炉型のラインを使用し、焼鈍も
この溶融めっきライン内で行った。焼鈍温度は800〜
850℃とした。めっき後ガスワイピング法でめっき付
着量を調節した。この際のめっき温度は660℃とし、
めっき浴組成としては基本的にAl−2%Feとし、こ
れにSiを添加した。この浴中のFeは浴中のめっき機
器やストリップから供給されるものである。こうして製
造したAlめっき鋼板に、表2に示す組成のクロメート
処理液をロールコーターもしくは浸漬後のリンガーロー
ルにより所定の付着量塗布し、150℃の温風にて焼付
乾燥を行った。こうして製造した鋼板の燃料タンクとし
ての適性を下記に示す方法により評価した。その結果を
表3、4に示す。
する。表1に示す成分の鋼を通常の転炉−真空脱ガス処
理により溶製し、鋼片とした後、通常の条件で熱間圧
延、冷延を行い、冷延鋼板(板厚0.8mm)を得た。
これを材料として、溶融Alめっきを行った。溶融Al
めっきは無酸化炉−還元炉型のラインを使用し、焼鈍も
この溶融めっきライン内で行った。焼鈍温度は800〜
850℃とした。めっき後ガスワイピング法でめっき付
着量を調節した。この際のめっき温度は660℃とし、
めっき浴組成としては基本的にAl−2%Feとし、こ
れにSiを添加した。この浴中のFeは浴中のめっき機
器やストリップから供給されるものである。こうして製
造したAlめっき鋼板に、表2に示す組成のクロメート
処理液をロールコーターもしくは浸漬後のリンガーロー
ルにより所定の付着量塗布し、150℃の温風にて焼付
乾燥を行った。こうして製造した鋼板の燃料タンクとし
ての適性を下記に示す方法により評価した。その結果を
表3、4に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】(1)溶接性評価 溶接性はスポット溶接連続打点性、シーム溶接性により
評価した。 (スポット溶接)径6mmの電極を用い、溶接電流10
kA、加圧力200kg、溶接時間12サイクルでスポ
ット溶接を行い、ナゲット径が4√tを切った時点まで
の連続打点数を評価した。 ◎ex:連続打点1500点以上 ◎:連続打点1000点〜1500点未満 ○:連続打点500〜1000点未満 △:連続打点250〜500点未満 ×:連続打点250点未満
評価した。 (スポット溶接)径6mmの電極を用い、溶接電流10
kA、加圧力200kg、溶接時間12サイクルでスポ
ット溶接を行い、ナゲット径が4√tを切った時点まで
の連続打点数を評価した。 ◎ex:連続打点1500点以上 ◎:連続打点1000点〜1500点未満 ○:連続打点500〜1000点未満 △:連続打点250〜500点未満 ×:連続打点250点未満
【0026】(シーム溶接)R6mm−φ250mの電
極輪を用い、溶接電流13kA、加圧力400kg、通
電2on−2offで10mのシーム溶接を行った後、
JIS−Z−3141に示す試験片を作製し、漏れ試験
を実施した。 ○:漏れ無し ×:漏れ発生
極輪を用い、溶接電流13kA、加圧力400kg、通
電2on−2offで10mのシーム溶接を行った後、
JIS−Z−3141に示す試験片を作製し、漏れ試験
を実施した。 ○:漏れ無し ×:漏れ発生
【0027】(2)プレス加工性評価 油圧成型試験機により、直径50mmの円筒ポンチを用
いて、絞り比2.3で成型試験を行った。このときのし
わ抑え圧は500kgで行い、成形性の評価は次の指標
によった。 ◎:成型可能で、めっき層の欠陥なし。 ○:成型可能で、めっき層にわずかに疵発生。 △:成型可能で、めっき層に剥離発生。 ×:成型不可。
いて、絞り比2.3で成型試験を行った。このときのし
わ抑え圧は500kgで行い、成形性の評価は次の指標
によった。 ◎:成型可能で、めっき層の欠陥なし。 ○:成型可能で、めっき層にわずかに疵発生。 △:成型可能で、めっき層に剥離発生。 ×:成型不可。
【0028】(3)耐食性評価 ガソリンに対する耐食性を評価した。方法は油圧成型試
験機によりフランジ幅20mm、直径50mm、深さ2
5mmの平底円筒深絞りした試料に、試験液を入れて、
シリコンゴム製リングを介してガラスで蓋をした。この
試験後の腐食状況を目視観察した。 (試験条件) 試験液:ガソリン+蒸留水10%+ギ酸200ppm 試験期間:40℃で3ヶ月放置 (評価基準) ◎:変化無し ○:白錆発生0.1%以下 △:赤錆発生5%以下、または白錆発生0.1%〜50
% ×:赤錆発生5%超または白錆顕著 表3、4に示すように本発明では、いずれも良好な抵抗
溶接性、加工性、耐食性を示す。
験機によりフランジ幅20mm、直径50mm、深さ2
5mmの平底円筒深絞りした試料に、試験液を入れて、
シリコンゴム製リングを介してガラスで蓋をした。この
試験後の腐食状況を目視観察した。 (試験条件) 試験液:ガソリン+蒸留水10%+ギ酸200ppm 試験期間:40℃で3ヶ月放置 (評価基準) ◎:変化無し ○:白錆発生0.1%以下 △:赤錆発生5%以下、または白錆発生0.1%〜50
% ×:赤錆発生5%超または白錆顕著 表3、4に示すように本発明では、いずれも良好な抵抗
溶接性、加工性、耐食性を示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明は、自動車燃料タンク素材として
必要な良好な抵抗溶接性を有し、かつプレス成形性、耐
食性に優れた素材であり、今後Pb系材料が環境問題で
使用が困難になったときの新しいタンク素材として非常
に有望であり、産業上の寄与も大きい。
必要な良好な抵抗溶接性を有し、かつプレス成形性、耐
食性に優れた素材であり、今後Pb系材料が環境問題で
使用が困難になったときの新しいタンク素材として非常
に有望であり、産業上の寄与も大きい。
【図1】従来の無機クロメート皮膜及び本発明の無機と
有機の複合クロメート皮膜の接触抵抗値を示した図であ
る。
有機の複合クロメート皮膜の接触抵抗値を示した図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 岡田 伸義 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日 本製鐵株式会社八幡製鐵所内
Claims (4)
- 【請求項1】 鋼板の表面にAlまたはAl−(3〜1
5%)Si系合金の被覆層を形成し、その少なくとも片
方の表面に、クロム酸と、クロム酸のCr量に対し、有
機高分子化合物を5重量%〜1600重量%、リン酸化
合物を100重量%〜600重量%、シリカ、ケイ酸塩
の少なくとも一種からなるコロイダルシリカを100重
量%〜1000重量%含有する無機と有機の複合クロメ
ート皮膜が、Cr量換算で片面当たり10mg/m2 以
上200mg/m2 以下で形成したことを特徴とする抵
抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板。 - 【請求項2】 鋼板の表面にAlまたはAl−(3〜1
5%)Si系合金の被覆層を形成し、その少なくとも片
方の表面に、クロム酸とクロム酸のCr量に対し、有機
高分子化合物を5重量%〜1600重量%、リン酸化合
物を100重量%〜600重量%、シリカ、ケイ酸塩の
少なくとも一種からなるコロイダルシリカを100重量
%〜1000重量%含有し、さらにホスホン酸、または
ホスホン酸塩化合物の少なくとも一種を5重量%〜20
0重量%含有する無機と有機の複合クロメート皮膜が、
Cr量換算で片面当たり10mg/m2 以上200mg
/m2 以下で形成したことを特徴とする抵抗溶接性に優
れた燃料タンク用防錆鋼板。 - 【請求項3】 請求項1に示す無機と有機の複合クロメ
ート皮膜を片面に形成し、他面にシリカを含有するクロ
メート皮膜がCr量換算で片面当たり10mg/m2 以
上100mg/m2 以下形成したことを特徴とする抵抗
溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板。 - 【請求項4】 請求項2に示す無機と有機の複合クロメ
ート皮膜を片面に形成し、他面にシリカを含有するクロ
メート皮膜がCr量換算で片面当たり10mg/m2 以
上100mg/m2 以下形成したことを特徴とする抵抗
溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7248698A JPH10330957A (ja) | 1997-03-31 | 1998-03-20 | 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8129097 | 1997-03-31 | ||
JP9-81290 | 1997-03-31 | ||
JP7248698A JPH10330957A (ja) | 1997-03-31 | 1998-03-20 | 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10330957A true JPH10330957A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=26413623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7248698A Withdrawn JPH10330957A (ja) | 1997-03-31 | 1998-03-20 | 抵抗溶接性に優れた燃料タンク用防錆鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10330957A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020029151A (ko) * | 2000-10-12 | 2002-04-18 | 이구택 | 고온소부시 가공후 내식성이 우수한 자동차 연료탱크용크로메이트 용액 및 이를 이용한 강판의 제조방법 |
JP2006265708A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Nichias Corp | 化成処理膜被覆鋼板及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP7248698A patent/JPH10330957A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020029151A (ko) * | 2000-10-12 | 2002-04-18 | 이구택 | 고온소부시 가공후 내식성이 우수한 자동차 연료탱크용크로메이트 용액 및 이를 이용한 강판의 제조방법 |
JP2006265708A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Nichias Corp | 化成処理膜被覆鋼板及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |