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JPH10296364A - 金型装置および熱交換器用フィン製造方法 - Google Patents

金型装置および熱交換器用フィン製造方法

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Publication number
JPH10296364A
JPH10296364A JP11391597A JP11391597A JPH10296364A JP H10296364 A JPH10296364 A JP H10296364A JP 11391597 A JP11391597 A JP 11391597A JP 11391597 A JP11391597 A JP 11391597A JP H10296364 A JPH10296364 A JP H10296364A
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JP
Japan
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thin plate
die set
hole
lower die
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Application number
JP11391597A
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English (en)
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JP3811542B2 (ja
Inventor
Toshiki Miyazawa
俊喜 宮沢
Kazuyoshi Otsuka
一芳 大塚
Toshiyuki Nanaarashi
利幸 七嵐
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Hidaka Seiki KK
Original Assignee
Hidaka Seiki KK
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Publication date
Application filed by Hidaka Seiki KK filed Critical Hidaka Seiki KK
Priority to JP11391597A priority Critical patent/JP3811542B2/ja
Priority to ITMI980924 priority patent/IT1303005B1/it
Publication of JPH10296364A publication Critical patent/JPH10296364A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 薄板にカラー付き透孔の形成を開始する前
に、薄板移送方向の端部側に設けられた移送装置によっ
て、可及的に短時間で薄板を移送可能とし得る金型装置
および熱交換器用フィンの製造方法を提供。 【解決手段】 プレス装置28に設けられた上下型ダイ
セット27、29の間を間欠的に移送される薄板20
に、透孔を形成する工程の各々が薄板の移送方向に順次
設けられて成る金型装置30において、透孔の形成開始
前に、予め上下型ダイセットの間に所定位置まで送り込
まれた未加工の薄板に、上下型ダイセットの型閉じによ
って送り穴を穿設する穿設手段と、金型装置の他端側に
設けられ、プレス装置側に装着された送り込み装置32
を用いて金型装置の他端側方向に送り込まれた薄板に形
成された送り穴に送りピンが挿入されたとき、送り込み
装置を使用することなく薄板を間欠的に金型装置の一端
側から他端側方向に移送可能となる移送装置とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製の薄板に、
穿設された透孔の周縁が所定高さのカラーによって囲ま
れたカラー付き透孔を形成する金型装置、およびこの金
型装置を用いた熱交換器用フィン製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クーラー等の熱交換器に用いる熱交換器
用フィンは、図7に示すように、帯状の板状体11に穿
設された透孔12の周縁を囲むように、カラー14が板
状体11の一方側に突出して形成されて成るカラー付き
透孔15が、板状体11の長手方向に沿って複数個形成
されたものである。このカラー14の先端部にはフラン
ジ17が形成されている。かかる熱交換器用フィン10
は、通常、ドロー方式またはドローレス方式により製造
され、図8に示す熱交換器用フィンの製造装置によって
製造される。熱交換器用フィン10の被加工材であるア
ルミニウム等の金属から成る金属製の薄板20は、コイ
ル状に巻かれ、アンコイラー22に設置されている。か
かるアンコイラー22からピンチロール24を経て引き
出された薄板20は、オイル付与装置26に挿入され、
加工用オイルをその表面に付着される。その表面にオイ
ルが付与された薄板20はプレス装置28内に設けられ
た金型装置30に供給される。
【0003】金型装置30は、内部に上下動可能な上型
ダイセット27と、静止状態にある下型ダイセット29
とが設けられている。通常、ドロー方式では、金属製の
薄板20に、形成するカラー付き透孔15の開孔径より
も底面径が大径の容器部を形成するしぼり加工を施すド
ロー工程と、ドロー工程によって所定高さになった容器
部に透孔を穿設すると共に透孔の縁部を立ててカラー1
4に形成するピアスバーリング工程と、ピアスバーリン
グ工程によって形成されたカラー14の先端部にフラン
ジ17を形成するリフレア工程によってカラー付き透孔
15が形成されている。かかるドロー工程内でも複数工
程に分かれており、形成された容器部の底面径をしだい
にしぼり込むように数回のしぼり加工が施される。かか
る金型装置30では、このような各工程が、上型ダイセ
ット27と下型ダイセット29との間に順次設けられて
おり、薄板20を上型ダイセット27と下型ダイセット
29との間に供給して上型ダイセット27と下型ダイセ
ット29とを型閉じして薄板20にプレス加工を施し、
上型ダイセット27と下型ダイセット29とを型開きし
た際に、後述する移送装置によって薄板20を所定の間
隔分だけ移送するという作業を繰り返し、薄板20上に
カラー付き透孔15を形成する。カラー付き透孔15が
形成された薄板20は、所定数のカラー付き透孔15が
含まれる帯状の板状体11となるように所定長さに切断
され、熱交換器用フィン10として出口31から排出さ
れる。出口31から排出された熱交換器用フィン10
は、スタッカ34に積載される。また、金型装置30へ
薄板20を供給する供給口にはフィーダー装置32が、
プレス装置28に設けられている。フィーダー装置32
は、カラー付き透孔15の成形準備のみで使用されるも
のであり、金型装置30の上型ダイセット27と下型ダ
イセット29との間に、薄板20の端部を金型装置30
内に送り込む送り込み装置であって、金型装置30の他
端側に設けられた移送装置によって薄板20が牽引され
て移送されるようになるまで使用される。
【0004】かかる図8に示す熱交換器用フィンの製造
装置に用いられていた従来の金型装置を図9に示す。図
9(a)は、従来の金型装置の概略図であり、ドロー方
式によってカラー付き透孔15を金属製の薄板20に形
成する。図9(a)に示す金型装置ではドロー工程は4
回の工程にわたって行われる。かかるドロー工程は、図
9に示す工程A〜工程Dの順序で行われ、ドローパンチ
とダイとによって成される。先ず、第1ドロー工程Aで
は、下型ダイセット29に設けられている第1のドロー
パンチ36によって、薄板20に、カラー付き透孔15
の開孔径よりも底面径が大径の容器部16aを形成す
る。第1ドロー工程Aにおいて容器部16aが形成され
た薄板20は、次に第2ドロー工程Bに移送される。第
2ドロー工程Bでは、下型ダイセット29に設けられて
いる第2のドローパンチ42によって、容器部16aの
径を縮径しつつ高さを増して容器部16bを形成する。
第2ドロー工程Bにおいて容器部16bが形成された薄
板20は、次に第3ドロー工程Cに移送される。第3ド
ロー工程Cでは、下型ダイセット29に設けられている
第3のドローパンチ44によって、容器部16bの径を
縮径しつつ高さを増して容器部16cを形成する。第3
ドロー工程Cにおいて容器部16cが形成された薄板2
0は、次に第4ドロー工程Dに移送される。第4ドロー
工程Dでは、下型ダイセット29に設けられている第4
のドローパンチ45によって、容器部16cの径を縮径
しつつ高さを増して所定の径および高さを有する容器部
16dを形成する。
【0005】第4ドロー工程Dにおいて容器部16dが
形成された薄板20は、図9(a)に示すピアスバーリ
ング工程E、位置決め工程F、リフレア工程G、切り起
こしスリット工程H、サイドトリム工程I、位置決め工
程J、薄板切断工程K、移送工程Lの順序で移送され
る。これらの工程のうち、ピアスバーリング工程Eで
は、上型ダイセット27に設けられたピアスパンチ48
と下型ダイセット29に設けられたバーリングパンチ4
6によって、容器部16dの底面に透孔を穿設するピア
ス加工および透孔の周縁を立てるバーリング加工がほぼ
同時に施される。かかるピアスバーリング工程Eによっ
て所定高さのカラー14が周縁に立設したカラー付き透
孔15が形成される。ピアスバーリング工程Eにおいて
カラー付き透孔15が形成された薄板20は、位置決め
工程Fに移送される。位置決め工程Fでは、下型ダイセ
ット29に設けられたパイロットピン49がカラー付き
透孔15に挿入して薄板20の位置決めが行われる。か
かるパイロットピン49は、先端部が丸められており且
つ透孔の内径よりも若干の小径に形成されている。この
ため、ピアスバーリング工程Eにおいて形成されたカラ
ー付き透孔15には何らの加工を施さずに、薄板20の
位置決めのみを行うことができる。前後工程における加
工精度を向上させるためである。位置決め工程Fにおい
て、パイロットピン49がカラー付き透孔15に挿入さ
れて位置決めされた薄板20は、リフレア工程Gに移送
される。リフレア工程Gでは、上型ダイセット27に設
けられたリフレアパンチ52によって、カラー14の先
端部が折り曲げられてフランジ17が形成される。
【0006】リフレア工程Gにおいて、カラー14の先
端部にフランジ17が形成された薄板20は、切り起こ
しスリット工程Hに移送される。切り起こしスリット工
程Hでは、図示しない切り起こしスリットパンチによっ
てカラー付き透孔15の周囲の薄板20に切り起こしス
リット59〔図9(b)〕を形成する。この切り起こし
スリット59は、熱交換器用フィンの熱効率向上のため
に設けられているものである。なお、熱交換器用フィン
の熱効率向上のためには、切り起こしスリットの他に、
単なるスリットやルーバーを薄板上に形成してもよい。
切り起こしスリット工程Hにおいてカラー付き透孔15
の周囲に切り起こしスリット59が形成された薄板20
は、次にサイドトリム工程Iに移送される。サイドトリ
ム工程Iでは、図示しないサイドカッターによって、所
定の幅になるように薄板20の両側を長手方向に切断し
ている。サイドトリム工程Iにおいて両側が切断されて
所定の幅となった薄板20は、位置決め工程Jに移送さ
れる。位置決め工程Jでは、下型ダイセット29に設け
られたパイロットピン54がカラー付き透孔15に挿入
して薄板20の位置決めが行われている。かかるパイロ
ットピン54は、上述したパイロットピン49と同様に
先端部が丸められており且つ透孔の内径よりも若干の小
径に形成されている。このため、位置決め工程Jでは、
カラー付き透孔15には何らの加工を施さずに、薄板2
0の位置決めのみを行うことができる。次の薄板切断工
程Kにおける切断精度向上のためである。位置決め工程
Fにおいて、パイロットピン54が挿入されて位置決め
された薄板20は、薄板切断工程Kに移送される。薄板
切断工程Kでは、カラー付き透孔列間を薄板20の長手
方向に連続的に切断するカッター(図示せず)が設けら
れており、薄板20を所定の幅の板状体11に切断す
る。
【0007】薄板切断工程Kにおいて切断され、所定幅
の板状体11が形成された薄板20は、移送工程Lに移
送される。移送工程Lでは、図10に示す薄板20の移
送装置であるヒッチフィーダー100が設けられてお
り、このヒッチフィーダー100によって薄板20を、
図10の矢印a方向に間欠的に移送している。かかるヒ
ッチフィーダー100は、バネ102によって上方に付
勢され且つ先端面の一部が傾斜面に形成されている送り
ピン56が矢印b方向に往復動可能な移動プレート10
4上に立設して構成される。ヒッチフィーダー100で
は、送りピン56がカラー付き透孔15内に挿入され、
移動プレート104が、薄板20を次の工程での加工を
可能とするように、所定の間隔分だけ矢印a方向に移動
することによって、薄板20を間欠的に移送できる。矢
印a方向に移動した移動プレート104が初期位置まで
戻る間は、図10の点線で示すように送りピン56先端
面の斜面がカラー14の下端部に当接して、送りピン5
6は移動プレート104内に押し込まれる。この間で
は、薄板20は静止状態のままでヒッチフィーダー10
0のみ初期位置に戻ることができる。移送工程Lにおい
て送りピン56が挿入されて移送された薄板20は、次
にエンドカット工程Mに移送される。エンドカット工程
Mでは、カラー付き透孔列が形成されている板状体11
の各々を所定長さに切断する図示しないカッターが設け
られており、所定長さに切断された熱交換器用フィン1
0が製造される。
【0008】ところで、カラー付き透孔15の形成が開
始される前の準備段階においては、未加工の薄板20の
端部を金型装置30内に供給し、ヒッチフィーダー10
0による移送を可能とすることが必要である。しかし、
カラー付き透孔15の形成が開始される前の未加工の薄
板20には、ヒッチフィーダー100の送りピン56が
挿入されるカラー付き透孔15が形成されておらず、フ
ィッチフィーダー100による移送を行うことはできな
い。このため、未加工の薄板20の端部を第1ドロー工
程Aから薄板切断工程Kまで1工程づつ送り込み、未加
工の薄板20に最初に形成されたカラー付き透孔15が
移送工程Lに到達するまで、プレス装置28に設けられ
たフィーダー装置32によって、薄板20を間欠的に金
型装置30内に送り込む方法を採用していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、プレス装
置28に設けられたフィーダー装置32を使用すること
によって、薄板20を金型装置30内に送り込み、カラ
ー付き透孔15がヒッチフィーダー100の送りピン5
6が挿入された後、フィーダー装置32を使用すること
なくヒッチフィーダー100により薄板20を金型装置
30の一端側から他端側方向に牽引して移送できる。し
かし、金型装置30の一端側から供給された薄板20に
形成されたカラー付き透孔15に、ヒッチフィーダー1
00の送りピン56が挿入されるまでの間には、薄板2
0は複数の工程を通過することを要し、薄板20をフィ
ーダー装置32によって各工程を順次通過させることは
時間がかかる操作である。また、ヒッチフィーダー10
0の送りピン56によって薄板20が移送されるまでに
形成されたカラー付き透孔15は、薄板20が2つの位
置決め工程F、Jによって位置決めが充分にされること
なく形成されたものである。このため、形成されたカラ
ー付き透孔15の位置精度等が不充分であり、ヒッチフ
ィーダー100の送りピン56によって薄板20が移送
されるまでの間にカラー付き透孔15が形成された薄板
20は廃棄処分される。しかも、薄板20をフィーダー
装置32によって金型装置30内に送り込む操作には、
金型装置30内で薄板に弛みや折曲が発生するおそれが
ある。特に、最近のように熱交換器用フィンの軽量化の
ために、薄板20の薄肉化が進行すると、薄板に弛みや
折曲が発生するおそれが高くなる。このため、可及的に
短時間でヒッチフィーダー100の送りピン56によっ
て薄板20を移送可能とすることが望まれる。
【0010】そこで、本発明の課題は、金属製の薄板に
カラー付き透孔の形成を開始する前に、薄板移送方向の
端部側に設けられた移送装置によって、可及的に短時間
で一端側から他端側方向に薄板を移送可能とし得る金型
装置および熱交換器用フィンの製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく検討したところ、ヒッチフィーダー100
の送りピン56を、カラー付き透孔15でなくても単な
る透孔でも送りピン56に挿入したならば、薄板20を
充分に牽引可能であること、および上型ダイセット27
と下型ダイセット29との間に、予めヒッチフィーダー
100の近傍まで挿入した未加工の薄板20に上型ダイ
セット27と下型ダイセット29との型閉じによって透
孔を穿設できれば、容易にヒッチフィーダー100の送
りピン56が透孔に挿入でき、ヒッチフィーダー100
によって薄板20を移送できることを見出し、本発明に
到達した。すなわち、本発明は、プレス装置に少なくと
も一方が上下動可能に設けられた上型ダイセットおよび
下型ダイセットとの間を一端側から他端側方向に間欠的
に移送される金属製の薄板に、カラー付き透孔を形成す
る工程の各々が金属製の薄板の移送方向に順次設けられ
て成る金型装置において、該カラー付き透孔の形成開始
前に、予め前記上型ダイセットと下型ダイセットとの間
に所定位置まで送り込まれた未加工の金属製の薄板に、
上型ダイセットと下型ダイセットとの型閉じによって送
り穴を穿設する穿設手段と、前記金型装置の他端側に設
けられ、プレス装置側に設置された送り込み装置を用い
て金型装置の他端側方向に送り込まれた前記金属製の薄
板に形成された前記送り穴に送りピンが挿入されたと
き、前記送り込み装置を使用することなく金属製の薄板
を間欠的に金型装置の一端側から他端側方向に移送可能
となる移送装置とを具備することを特徴としている。か
かる本発明によれば、未加工である金属製の薄板に、カ
ラー付き透孔の形成前に、移送装置の送りピンが挿入可
能な送り穴が穿設される。このため、可及的に短時間で
一端側から他端側方向に金型装置に設けられた移送装置
によって薄板を移送可能とすることができる。
【0012】このような本発明において、金属製の薄板
に穿設された透孔に挿入され、金属製の薄板の位置決め
を行うパイロットピンが、金型装置の一端側から他端側
に設けられた移送装置までの間に配設され、且つ前記パ
イロットピンの先端部が、上型ダイセットと下型ダイセ
ットとの間に送り込まれた未加工の金属製の薄板に、上
型ダイセットと下型ダイセットとが型閉じしたカラー付
き透孔の形成開始の際に、前記移送装置の送りピンが挿
入される送り穴が穿設されるように、尖鋭先端部に形成
することによって、未加工の薄板に移送装置の送りピン
が挿入される透孔を容易に形成できる。さらに、金属製
の薄板に小孔を穿設するピアス工程と、前記小孔をバー
リングパンチによってバーリングするバーリング工程と
が別工程である金型装置であって、前記バーリングパン
チの先端部が、前記送り込み装置によって上型ダイセッ
トと下型ダイセットとの間に送り込まれた未加工の金属
製の薄板に、上型ダイセットと下型ダイセットとが型閉
じした際に穿設孔が穿設されるように、尖鋭先端部に形
成することによって、小孔が穿設されていない未加工の
薄板に先端が非尖鋭状であるバーリングパンチが打設し
たときに生じる、バーリングパンチによる薄板の割れや
歪み等を防ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金型装置およ
び熱交換器用フィン製造方法の好適な実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。なお、図6〜図10で
説明した部分と同一部分については同一符号を付し、詳
細な説明を省略する。
【0014】まず、図1に、本発明に係るドロー方式の
金型装置の概略を示す。図1に示す金型装置において
は、位置決め工程F、Jのパイロットピン50、55の
先端部が、未加工の薄板20に送り穴を形成し得るよう
に、尖鋭先端部に形成されている。このため、位置決め
工程Jまで挿入された未加工の薄板20に、上型ダイセ
ット27と下型ダイセット29との型閉じによって、ヒ
ッチフィーダー100の送りピン56が挿入可能の送り
穴を、パイロットピン50、55により穿設できる。か
かるパイロットピン50、55はその径がカラー付き透
孔15の内径よりも若干の小径に形成されているので、
パイロットピン50、55がカラー付き透孔15に挿入
される際には、カラー付き透孔15はパイロットピン5
0、55によって何らの加工も施されずに、薄板20の
位置決めのみを行う。
【0015】次に、図2に基づいて、カラー付き透孔1
5の形成が開始される前の未加工の薄板20の端部を金
型装置30内に供給し、熱交換器用フィンの製造を開始
するまでの準備工程について説明する。まず、フィーダ
ー装置32(図8)または人手等によって薄板20の端
部を位置決め工程Jまで挿入する。次いで、金型装置3
0の上型ダイセット27と下型ダイセット29との最初
の型閉じ動作によって、パイロットピン50、55によ
って、薄板20に送り穴60を穿設する。その後、フィ
ーダー装置32は、上型ダイセット27と下型ダイセッ
ト29とが型開きした際に、薄板20を所定距離移送す
る。このため、パイロットピン54によって穿設された
送り穴60は金型装置30内に挿入されてから、図1に
おいては数回の型閉じ動作後に移送工程Lに到達する。
その際、送り穴60にヒッチフィーダー100の送りピ
ン56が挿入され、ヒッチフィーダー100によって薄
板20が移送可能となる。このように、ヒッチフィーダ
ー100によって薄板20が移送可能になると、フィー
ダー装置32によって薄板20を金型装置30内に送り
込む必要はなくなるため、フィーダー装置32の動作を
停止させる。
【0016】図1および図2に示す金型装置によれば、
パイロットピン50、55の先端部を尖鋭先端部とした
ので、ヒッチフィーダー100の送りピン56が挿入可
能な送り穴60をカラー付き透孔15の形成前に穿設す
ることができる。つまり、未加工の薄板20の端部を金
型装置30内に挿入する際には、位置決め工程Jまで薄
板20の端部を1度に挿入し、上型ダイセット27と下
型ダイセット29との型閉じによって形成された送り穴
60にヒッチフィーダー100の送りピン56を挿入で
き、可及的に短時間でヒッチフィーダー100の送りピ
ン56によって、薄板20を移送可能とすることができ
る。また、この際、位置決め工程Fにおいては、未加工
の薄板20にパイロットピン50によって送り穴をスム
ーズに穿設できる。このため、先端部が非尖鋭のパイロ
ットピンが未加工の薄板20を打設して発生する、薄板
20の割れや歪みを防止できる。さらに、フィーダー装
置32を使用する時間も短縮でき、薄板20の金型装置
30内での弛みや折曲のおそれを解消できる。
【0017】ここで、未加工の薄板20の端部を、金型
装置30内に挿入した際の最初の型閉じ動作において
は、所定高さの容器部を形成する第3ドロー工程C、第
4ドロー工程Dに設けられたドローパンチ44、45の
高さは、第1ドロー工程A、第2ドロー工程Bに設けら
れているドローパンチ36、42よりも高さが高いもの
であり、容器部16が形成されていない薄板20に直接
しぼり加工を施すと薄板の割れや歪みといった不具合を
引き起こしやすい傾向がある。このため、図2に示すよ
うに、未加工の薄板20の端部に最初の型閉じを行う際
に、第1ドロー工程A〜第4ドロー工程Dまでの下型ダ
イセット29に設けられたドローパンチの高さを調節し
て、容器部を形成しないようにするとよい。このように
すると、未加工の薄板20に直接しぼり加工を施さない
ので、薄板20の割れや歪みを防ぐことができる。な
お、高さ調整されたドローパンチは、ヒッチフィーダー
100で薄板20が移送可能となったとき、容器部を形
成し得る高さに戻される。
【0018】本発明に係る金型装置は、特公平3−58
817号公報等において既に提案されている、いわゆる
ドローレス方式を採用した金型装置にも適用できる。こ
のドローレス方式とは、薄板に小孔を穿設するピアス工
程と、小孔の周縁を立ち上げるバーリング工程と、立ち
上げられた突出片をしごきながら展延してカラー付き透
孔を形成するしごき工程とからなる方式である。図3
に、ドローレス方式による金型装置の概略図を示す。図
3に示す金型装置では、薄板に上面の中心近傍の板厚が
薄い円柱状の容器部を形成するフォーミング工程e、f
と、形成された容器部の上面の中心近傍に透孔を穿設す
ると共に容器部の側面を立ち上げ、立ち上げられた突出
片をしごきつつ展延するピアスアイアニング工程gとに
よってカラー付き透孔が形成される。
【0019】図3に示す金型装置では、フォーミング工
程は2回にわたって行われ、まず円錐部が形成され、こ
の円錐部が円柱状の容器部に形成される。まず、薄板2
0は、第1フォーミング工程eにおいて、下型ダイセッ
ト29に設けられたフォーミングパンチ114によっ
て、頂点近傍の板厚が薄板20の他の部位よりも薄い円
錐部116が形成される。第1フォーミング工程eにお
いて、円錐部116が形成された薄板20は、第2フォ
ーミング工程fへ移送される。第2フォーミング工程f
ではフォーミングパンチ115によって円錐部116の
頂点近傍を主として展延し、上面の中心近傍の板厚が他
よりも薄い円柱状の容器部117を形成する。第2フォ
ーミング工程fにおいて、容器部117が形成された薄
板20は、ピアスアイアニング工程gへ移送される。ピ
アスアイアニング工程gでは、上型ダイセット27に設
けられたピアスパンチ118によって容器部117の上
面に小孔を穿設すピアス加工と、下型ダイセット29に
設けられたアイアニングパンチ120の先端部が容器部
17の側面を立ち上げて突出片とするバーリング加工
と、アイアニングパンチ120の外周面と上型ダイセッ
ト27に設けられたアイアニングブッシュ121の内壁
面とで突出片をしごきつつ展延するアイアニング加工の
とがほぼ同時に施される。かかるピアスアイアニング工
程gによって、薄板20にカラー付き透孔15が形成さ
れる。
【0020】ピアスアイアニング工程gにおいて、カラ
ー付き透孔15が形成された薄板20は、位置決め工程
hに移送される。位置決め工程hでは、下型ダイセット
29に設けられたパイロットピン122がカラー付き透
孔15内に挿入して薄板20の位置決めを行っている。
位置決め工程hにおいて、カラー付き透孔15が形成さ
れた薄板20は、リフレア工程、切り起こしスリット工
程、サイドトリム工程の順に移送される。これらの工程
は、図1および図2におけるドロー方式による金型装置
と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0021】サイドトリム工程の次に、薄板20は位置
決め工程iに移送される。位置決め工程iでは、下型ダ
イセット29に設けられたパイロットピン124がカラ
ー付き透孔15内に挿入して薄板20の位置決めを行っ
ている。位置決め工程iにおいて、パイロットピン12
4が挿入されて位置決めされた薄板20は、薄板切断工
程に移送される。この薄板切断工程は、図1および図2
におけるドロー方式の金型装置と同様であり、詳細な説
明は省略する。
【0022】薄板切断工程の次に、薄板20は、移送工
程jに移送される。移送工程jでは、図1および図2に
おけるドロー方式の金型装置と同様に、移送装置である
ヒッチフィーダー100が設けられており、このヒッチ
フィーダー100の送りピン56がカラー付き透孔11
0内に挿入されることによって薄板20を出口31(図
8)方向へ間欠的に移送している。移送工程jにおいて
送りピン56が挿入されたカラー付き透孔110は、次
にエンドカット工程に移送される。このエンドカット工
程も、図1および図2におけるドロー方式による金型装
置と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0023】このような、図3に示す金型装置の位置決
め工程h、iにおいては、パイロットピン122、12
4の先端部が、尖鋭先端部に形成されており、未加工の
薄板20に、送りピン56が挿入可能な送り穴が穿設可
能なように尖鋭先端部となっており未加工の薄板20に
穿設孔を穿設できる。かかるパイロットピン122、1
24の径は、カラー付き透孔15の内径よりも若干の小
径に形成されているので、パイロットピン122がカラ
ー付き透孔15内に挿入する際には、カラー付き透孔1
5には何らの加工を施さずに、薄板20の位置決めのみ
を行うことができる。
【0024】次に、図3に示す金型装置に、カラー付き
透孔15の形成が開始される前の未加工の薄板20の端
部を金型装置内に供給し、熱交換器用フィンの製造を開
始するまでの準備工程においては、まず、フィーダー装
置32(図8)または人手等によって薄板20の端部を
位置決め工程iまで挿入する。すると、金型装置の上型
ダイセット27と下型ダイセット29との最初の型閉じ
動作によって、パイロットピン122、およびパイロッ
トピン124が、薄板20に送りピン56が挿入可能な
送り穴を穿設する。その後、フィーダー装置32は、薄
板20が全製造工程を通過するように、上型ダイセット
27と下型ダイセット29とが型開きした際に、所定分
だけ薄板20を移送する。このため、パイロットピン8
4によって穿設された送り穴は金型装置内に挿入されて
から、図3においては数回の型閉じ動作後に移送工程i
に到達する。その際、送り穴にヒッチフィーダー100
の送りピン56が挿入されて、ヒッチフィーダー100
によって薄板20が移送可能となる。このように、ヒッ
チフィーダー100によって薄板20が移送されるよう
になると、フィーダー装置32によって薄板20を金型
装置内に送り込む必要はなくなるため、フィーダー装置
32の動作を停止させる。
【0025】図3に示す金型装置によれば、パイロット
ピン122、124の先端部を尖鋭先端部としたので、
ヒッチフィーダー100の送りピン56が挿入可能な送
り穴をカラー付き透孔15の形成前に穿設することがで
きる。つまり、未加工の薄板20の端部を金型装置内に
挿入する際には、位置決め工程iまで薄板20の端部を
1度に挿入して、上型ダイセット27と下型ダイセット
29との型閉じによって形成された送り穴にヒッチフィ
ーダー100の送りピン56を挿入でき、可及的に短時
間でヒッチフィーダー100の送りピン56により、薄
板20を移送可能とすることができる。また、この際、
位置決め工程hにおいては、未加工の薄板20にパイロ
ットピン122によって送り穴をスムーズに穿設でき
る。このため、先端部が非尖鋭のパイロットピンが未加
工の薄板20を打設して発生する、薄板20の割れや歪
みを防止できる。さらに、フィーダー装置32を使用す
る時間も短縮でき、薄板20の金型装置内での弛みや折
曲のおそれを解消することができる。
【0026】次いで、図4に、ドローレス方式よる金型
装置の他の例を示す。図4に示す金型装置は、まず薄板
20に小孔70を穿設すると共に小孔70の周縁を立ち
上げて突出片を形成するピアスバーリング工程Tと、ピ
アスバーリング工程Tにおいて形成された突出片をしご
きつつ展延するアイアニング工程Vとによってカラー付
き透孔15を形成する工程が配設されているものであ
る。図4に示す金型装置においては、位置決め工程U、
Wにおいて下型ダイセット29に設けられているパイロ
ットピン74、76の先端部が尖鋭先端部に形成され、
さらにアイアニング工程Vにおいて下型ダイセット29
に設けられているアイアニングパンチ78の先端部も尖
鋭先端部に形成されている。このように、図4に示す金
型装置に本発明を適用しても好適である。
【0027】次に、薄板に小孔を穿設するピアス工程
と、ピアス工程によって穿設された小孔の周縁を立てる
バーリング工程とが別工程である金型装置について説明
する。図5に、ピアス工程とバーリング工程とが別工程
である金型装置の概略を示す。また、図5に示す金型装
置によって形成される熱交換器用フィンは、図6に示す
ように、透孔が長穴であり、またカラーの先端部にフラ
ンジが形成されないものである。かかる金型装置には、
薄板に小孔を穿設するピアス工程と、小孔の周縁部を立
ち上げてカラー付き透孔を形成するバーリング工程と、
その後に位置決め工程、スペーシングタブ加工工程が配
設されている。
【0028】まず、ピアス工程Nにおいて、上型ダイセ
ット27に設けられたピアスパンチ90によって薄板2
0に小孔91を穿設する。小孔91が形成された薄板2
0は、次のバーリング工程Oに移送される。バーリング
工程Oでは、下型ダイセット29に設けられたバーリン
グパンチ92を、ピアス工程Nにおいて穿設された小孔
91に挿入して、小孔91の周縁部を立ち上げてカラー
を形成する。
【0029】バーリング工程Oにおいて、カラー付き透
孔110が形成された薄板20は、位置決め工程Pに移
送される。位置決め工程Pには下型ダイセット29に設
けられたパイロットピン111がカラー付き透孔110
内に挿入することによって薄板20の位置決めを行って
いる。位置決め工程Pにおいて、パイロットピン111
が挿入されて位置決めされた薄板20は、スペーシング
タブ加工工程Qに移送される。スペーシングタブ加工工
程Qにおいては、下型ダイセット29に設けられたタブ
加工ピン96が、カラー付き透孔110の周囲にスペー
シングタブ97を穿設する。スペーシングタブ加工工程
Qにおいて、スペーシングタブ97が形成された薄板2
0は、サイドトリム工程に移送される。このサイドトリ
ム工程は、図1および図2におけるドロー方式による金
型装置と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0030】サイドトリム工程の次に、薄板20は、位
置決め工程Rに移送される。位置決め工程Rでは、下型
ダイセット19に設けられたパイロットピン112がカ
ラー付き透孔110内に挿入することによって薄板20
の位置決めを行っている。位置決め工程Rにおいて、パ
イロットピン112が挿入されて位置決めされた薄板2
0は、次に薄板切断工程に移送される。この薄板切断工
程は、図1および図2におけるドロー方式による金型装
置と同様であり、詳細な説明は省略する。薄板切断工程
の次に、薄板20は、移送工程Sに移送される。移送工
程Sでは、図1および図2におけるドロー方式と同様
に、ヒッチフィーダー100が設けられており、このヒ
ッチフィーダー100の送りピン56がカラー付き透孔
110内に挿入されることによって薄板20を出口31
(図8)方向へ間欠的に移送できる。移送工程Sにおい
て送りピン56が挿入されたカラー付き透孔110は、
次にエンドカット工程に移送される。このエンドカット
工程も、図1および図2におけるドロー方式による金型
装置と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0031】このような、図5に示す金型装置のバーリ
ング工程Oにおいては、バーリングパンチ92の先端部
は、上型ダイセット27と下型ダイセット29との型閉
じの際に、未加工の薄板20に、送りピン56が挿入可
能な送り穴を穿設できるように尖鋭先端部となってい
る。また、このバーリングパンチ92の尖鋭先端部は、
小孔91の幅および長さよりも若干小さい幅および長さ
に形成される非加工部92aと、小孔91の周縁を立ち
上げる加工部92bとの2段に形成されている。バーリ
ングパンチ92が小孔91に挿入する際には、非加工部
92aがまず小孔91内に挿入するので、小孔91の内
壁には何らの加工も施されず、次いで加工部92bが小
孔91に挿入するので小孔91の周縁部を良好に立ち上
げることができる。また、位置決め工程P、Rにおいて
は、パイロットピン111、112の先端部が、未加工
の薄板20に、送りピン56が挿入可能な送り穴が穿設
可能なように尖鋭先端部となっている。かかるパイロッ
トピン111、112の幅および長さは、カラー付き透
孔15の幅および長さよりも若干小さく形成されている
ので、パイロットピン111がカラー付き透孔110内
に挿入する際には、カラー付き透孔110には何らの加
工を施さずに、薄板20の位置決めのみを行うことがで
きる。
【0032】次いで、図5に示す金型装置に、カラー付
き透孔110の形成が開始される前の未加工の薄板20
の端部を金型装置内に供給し、熱交換器用フィンの製造
を開始するまでの準備工程においては、まず、フィーダ
ー装置32(図8)または人手等によって薄板20の端
部を位置決め工程Rまで挿入させる。次いで、金型装置
の上型ダイセット27と下型ダイセット29との最初の
型閉じ動作によって、パイロットピン111、112に
よって、薄板20に送りピン56が挿入可能な送り穴を
穿設する。同時に、バーリングパンチ92も、薄板20
に送りピン56が挿入可能な穿設孔を穿設する。その
後、フィーダー装置32は、薄板20が全製造工程を通
過するように、上型ダイセット27と下型ダイセット2
9とが型開きした際に、所定の間隔分だけ薄板20を移
送する。このため、図5においては少なくともパイロッ
トピン112によって穿設された送り穴は、未加工の薄
板20が金型装置内に挿入されてから、図5においては
数回の型閉じ動作後に移送工程Sに到達する。その際
に、送り穴にヒッチフィーダー100の送りピン56が
挿入されて、ヒッチフィーダー100によって薄板20
が移送可能となる。ヒッチフィーダー100によって薄
板20が移送可能になると、フィーダー装置32によっ
て薄板20を金型装置内に送り込む必要はなくなるの
で、フィーダー装置32の動作を停止させる。
【0033】図5に示すピアス工程Nとバーリング工程
Oが別工程となっている金型装置によれば、パイロット
ピン111、112の先端部を尖鋭先端部としたので、
ヒッチフィーダー100の送りピン56が挿入可能な送
り穴をカラー付き透孔110の形成前に穿設することが
できる。つまり、未加工の薄板20の端部を金型装置内
に挿入する際には、位置決め工程Rまで薄板20の端部
を1度に挿入して、上型ダイセット27と下型ダイセッ
ト29との型閉じによって形成された送り穴にヒッチフ
ィーダー100の送りピン56を挿入でき、可及的に短
時間でヒッチフィーダー100の送りピン56により、
薄板20を移送可能とすることができる。また、この
際、位置決め工程Pにおいては、未加工の薄板20にパ
イロットピン111によって送り穴をスムーズに穿設で
きる。このため、先端部が非尖鋭のパイロットピンが未
加工の薄板20を打設して発生する、薄板20の割れや
歪みを防止できる。さらに、フィーダー装置32を使用
する時間も短縮でき、薄板20の金型装置内での弛みや
折曲のおそれを解消することができる。また、バ−リン
グパンチの先端部を、尖鋭先端部としたので、未加工の
薄板20の端部を位置決め工程Rまで挿入し、最初の型
閉じを行う際に、未加工の薄板20に直接バーリング加
工を行う場合のように薄板20に無理な圧力を加えるこ
とによる薄板の割れや歪みといった不具合を防ぐことが
できる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る金型装置およびこの金型装
置を用いた熱交換器用フィン製造方法によれば、ヒッチ
フィーダーの送りピンが挿入可能な送り穴をカラー付き
透孔が形成される前に穿設することができる。つまり、
未加工の薄板の端部を金型装置内に挿入する際には、位
置決め工程まで薄板の端部を1度に挿入して、上型ダイ
セットと下型ダイセットとの型閉じによって形成された
送り穴に移送装置の送りピンを挿入でき、可及的に短時
間で移送装置によって移送可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドロー方式による金型装置の概略
図である。
【図2】図1に示す金型装置内に、未加工の金属製の薄
板を挿入し、最初の型閉じをおこなった際の説明図であ
る。
【図3】本発明に係るドローレス方式による金型装置の
概略図である。
【図4】ドローレス方式の他の実施例による金型装置の
概略図である。
【図5】本発明に係るピアス工程とバーリング工程とが
別工程となっている金型装置の概略図である。
【図6】図4に示す金型装置によって製造される熱交換
器用フィンを説明する説明図である。
【図7】熱交換器用フィンの斜視図である。
【図8】熱交換器用フィンを製造する製造装置全体を示
す説明図である。
【図9】(a) ドロー方式による従来の金型装置の概
略図である。 (b) 切り起こしスリットの部分拡大図である。
【図10】ヒッチフィーダーの動きを説明する部分断面
図である。
【符号の説明】
10 熱交換器用フィン 11 板状体 12 透孔 14 カラー 15 カラー付き透孔 16 容器部 17 フランジ 20 薄板 22 アンコイラー 24 ピンチロール 26 オイル付与装置 27 上型ダイセット 28 プレス装置 29 下型ダイセット 30 金型装置 32 フィーダー装置 34 スタッカ 36 第1のドローパンチ 42 第2のドローパンチ 44 第3のドローパンチ 45 第4のドローパンチ 46 バーリングパンチ 48 ピアスパンチ 50 パイロットピン 52 リフレアパンチ 55 パイロットピン 56 送りピン 59 切り起こしスリット 60 送り穴 62 ピアス穴 70 小孔 74 パイロットピン 76 パイロットピン 78 アイアニングパンチ 90 ピアスパンチ 91 小孔 92 バーリングパンチ 96 タブ加工ピン 100 ヒッチフィーダー 102 バネ 104 移動プレート 110 カラー付き透孔 111 パイロットピン 112 パイロットピン 114 フォーミングパンチ 115 フォーミングパンチ 116 円錐部 117 容器部 118 ピアスパンチ 120 アイアニングパンチ 121 アイアニングブッシュ 122 パイロットピン 124 パイロットピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス装置に少なくとも一方が上下動可
    能に設けられた上型ダイセットおよび下型ダイセットと
    の間を一端側から他端側方向に間欠的に移送される金属
    製の薄板に、カラー付き透孔を形成する工程の各々が金
    属製の薄板の移送方向に順次設けられて成る金型装置に
    おいて、 該カラー付き透孔の形成開始前に、予め前記上型ダイセ
    ットと下型ダイセットとの間に所定位置まで送り込まれ
    た未加工の金属製の薄板に、上型ダイセットと下型ダイ
    セットとの型閉じによって送り穴を穿設する穿設手段
    と、 前記金型装置の他端側に設けられ、プレス装置側に装着
    された送り込み装置を用いて金型装置の他端側方向に送
    り込まれた前記金属製の薄板に形成された前記送り穴に
    送りピンが挿入されたとき、前記送り込み装置を使用す
    ることなく金属製の薄板を間欠的に金型装置の一端側か
    ら他端側方向に移送可能となる移送装置とを具備するこ
    とを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 金属製の薄板に穿設された透孔に挿入さ
    れ、金属製の薄板の位置決めを行うパイロットピンが、
    金型装置の一端側から他端側に設けられた移送装置まで
    の間に配設され、 且つ前記パイロットピンの先端部が、上型ダイセットと
    下型ダイセットとの間に送り込まれた未加工の金属製の
    薄板に、上型ダイセットと下型ダイセットとが型閉じし
    た際に、前記移送装置の送りピンが挿入される送り穴が
    穿設されるように、尖鋭先端部に形成されている請求項
    1記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 金属製の薄板に小孔を穿設するピアス工
    程と、前記小孔をバーリングパンチによってバーリング
    するバーリング工程とが別工程である金型装置であっ
    て、 前記バーリングパンチの先端部が、上型ダイセットと下
    型ダイセットとの間に送り込まれた未加工の金属製の薄
    板に、上型ダイセットと下型ダイセットとが型閉じした
    際に、穿設孔が穿設されるように、尖鋭先端部に形成さ
    れている請求項1または請求項2記載の金型装置。
  4. 【請求項4】 プレス装置に少なくとも一方が上下動可
    能に設けられた上型ダイセットおよび下型ダイセットの
    間に間欠的に一端側から他端側方向に移送される金属製
    の薄板に、カラー付き透孔を形成する工程の各々を金属
    製の薄板の移送方向に順次設けて成る金型装置によっ
    て、金属製の薄板にカラー付き透孔を形成して熱交換器
    用フィンを製造する際に、 該金型装置の他端側に、金属製の薄板に形成されたカラ
    ー付き透孔に送りピンを挿入して前記薄板を金型装置の
    他端側方向に間欠的に移送する移送装置を具備する金型
    装置を用い、 予め前記上型ダイセットと下型ダイセットとの間の所定
    位置まで未加工の金属製の薄板を送り込んだ後、 前記上型ダイセットと下型ダイセットとを型閉じして未
    加工の金属製の薄板に、前記移送装置の送りピンが挿入
    される穿設孔を穿設し、 次いで、前記上型ダイセットと下型ダイセットとが型開
    きしている間に、プレス装置側に装着された送り込み装
    置を用いて金属製の薄板を送り込み、前記穿設孔に移送
    装置の送りピンを挿入して金属製の薄板を移送可能と
    し、 その後、前記送り込み装置を用いることなく、移送装置
    によって金属製の薄板を移送しつつカラー付き透孔を形
    成することを特徴とする熱交換器用フィンの製造方法。
  5. 【請求項5】 金型装置の一端側から移送装置までの間
    に設けられ、金属製の薄板に穿設された透孔に挿入さ
    れ、金属製の薄板の位置決めを行うパイロットピンの先
    端部を尖鋭先端部とし、 予め上型ダイセットと下型ダイセットとの間に送り込ま
    れた未加工の金属製の薄板に、前記上型ダイセットと下
    型ダイセットとの型閉じの際に、前記移送装置の送りピ
    ンが挿入される送り穴を穿設する請求項4記載の熱交換
    器用フィンの製造方法。
  6. 【請求項6】 金属製の薄板に小孔を穿設するピアス工
    程と、前記小孔をバーリングパンチによってバーリング
    するバーリング工程とが別工程に設けられている金型装
    置を用い、 予め上型ダイセットと下型ダイセットとの間に送り込ま
    れた未加工の金属製の薄板に、前記上型ダイセットと下
    型ダイセットとの型閉じの際に、先端部が尖鋭先端部に
    形成された前記バーリングパンチによって、穿設孔を穿
    設する請求項4または請求項5記載の熱交換器用フィン
    の製造方法。
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