JPH10264785A - 車両用ペダル周辺構造 - Google Patents
車両用ペダル周辺構造Info
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- JPH10264785A JPH10264785A JP9073703A JP7370397A JPH10264785A JP H10264785 A JPH10264785 A JP H10264785A JP 9073703 A JP9073703 A JP 9073703A JP 7370397 A JP7370397 A JP 7370397A JP H10264785 A JPH10264785 A JP H10264785A
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- vehicle pedal
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Links
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Landscapes
- Braking Systems And Boosters (AREA)
- Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 所定値以上の外力が車両の前方から作用した
際に、車両用ペダル周辺部品から車両用ペダルへの荷重
伝達経路を断つ。 【解決手段】 ダッシュパネル16とブレーキブースタ
22との間には、上縁側が下縁側よりも低剛性化された
ブラケット54が介在されている。さらに、ブレーキブ
ースタ22から突出するプッシュロッド42の先端部の
クレビス64とブレーキペダル10とを結合するクレビ
スピン70の挿通孔は所定形状の切欠部とされている。
従って、所定値以上の外力が車両の前方から作用してマ
スタシリンダ24及びブレーキブースタ22に作用する
と、ブラケット54が変形してブレーキブースタ22を
略車両下方側へ回転変位させる。そして、このとき、ク
レビスピン70がブレーキペダル10の切欠部から離脱
される。これにより、荷重伝達経路が断たれる。
際に、車両用ペダル周辺部品から車両用ペダルへの荷重
伝達経路を断つ。 【解決手段】 ダッシュパネル16とブレーキブースタ
22との間には、上縁側が下縁側よりも低剛性化された
ブラケット54が介在されている。さらに、ブレーキブ
ースタ22から突出するプッシュロッド42の先端部の
クレビス64とブレーキペダル10とを結合するクレビ
スピン70の挿通孔は所定形状の切欠部とされている。
従って、所定値以上の外力が車両の前方から作用してマ
スタシリンダ24及びブレーキブースタ22に作用する
と、ブラケット54が変形してブレーキブースタ22を
略車両下方側へ回転変位させる。そして、このとき、ク
レビスピン70がブレーキペダル10の切欠部から離脱
される。これにより、荷重伝達経路が断たれる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ペダル周辺
構造に関する。
構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際の対
策として種々の構成が案出されている。この種の対策の
一例として、実開平1−73464号公報に開示された
構成を挙げることができる。
ら、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際の対
策として種々の構成が案出されている。この種の対策の
一例として、実開平1−73464号公報に開示された
構成を挙げることができる。
【0003】簡単に説明すると、図5に示される如く、
この公報に開示された構成では、ステアリングシャフト
400を覆うステアリングコラム402が、上板部材4
04及び一対の側板部材406から成るチルトブラケッ
ト408並びにこれらの側板部材406間を貫通してス
テアリングコラム402の下縁を支持するシャフト41
0によって車体側に支持されている。
この公報に開示された構成では、ステアリングシャフト
400を覆うステアリングコラム402が、上板部材4
04及び一対の側板部材406から成るチルトブラケッ
ト408並びにこれらの側板部材406間を貫通してス
テアリングコラム402の下縁を支持するシャフト41
0によって車体側に支持されている。
【0004】さらに、上述したチルトブラケット408
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
【0005】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両の前方から作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動
しようとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈
曲しながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、
仮にニープロテクタ412が配設されていない場合に
は、乗員の膝がチルトブラケット408に接触する可能
性がある。しかしながら、上記の如く、チルトブラケッ
ト408の下方にニープロテクタ412を配設しておけ
ば、乗員の膝はニープロテクタ412に接触するのみと
なる。
両の前方から作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動
しようとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈
曲しながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、
仮にニープロテクタ412が配設されていない場合に
は、乗員の膝がチルトブラケット408に接触する可能
性がある。しかしながら、上記の如く、チルトブラケッ
ト408の下方にニープロテクタ412を配設しておけ
ば、乗員の膝はニープロテクタ412に接触するのみと
なる。
【0006】このようなニープロテクタ412を配設す
る構成も所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
の対策として有意義なものと思われるが、乗員の脚部と
の関係における当該対策としては別の観点からアプロー
チすることも可能であり、又乗員の脚部との関係におけ
る当該対策を多面的に成立させることが多重防護の観点
からも重要である。
る構成も所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
の対策として有意義なものと思われるが、乗員の脚部と
の関係における当該対策としては別の観点からアプロー
チすることも可能であり、又乗員の脚部との関係におけ
る当該対策を多面的に成立させることが多重防護の観点
からも重要である。
【0007】このような視点から着想し実験を重ねた結
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際における車両用ペダル周辺部品の変位挙動に
着目し、これを工夫することで車両用ペダル周辺部品か
ら車両用ペダルへの荷重伝達経路を断つことも極めて有
効な対策として成立するという結論に至った。
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両の前方から
作用した際における車両用ペダル周辺部品の変位挙動に
着目し、これを工夫することで車両用ペダル周辺部品か
ら車両用ペダルへの荷重伝達経路を断つことも極めて有
効な対策として成立するという結論に至った。
【0008】本発明は上記知見に鑑み、所定値以上の外
力が車両の前方から作用した際に、車両用ペダル周辺部
品から車両用ペダルへの荷重伝達経路を断つことができ
る車両用ペダル周辺構造を得ることが目的である。
力が車両の前方から作用した際に、車両用ペダル周辺部
品から車両用ペダルへの荷重伝達経路を断つことができ
る車両用ペダル周辺構造を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、エンジンルームと車室内空間とを隔成する車体側構
成部材に対して車室内空間側に揺動可能に配置された吊
り下げ式の車両用ペダルと、車体側構成部材に対してエ
ンジンルーム側に配置され、車両用ペダルの踏面に付与
された踏力を液圧に変換するための液圧変換手段と、車
体側構成部材を貫通した状態で配置されると共に液圧変
換手段と車両用ペダルとを連結し、車両用ペダルの踏面
に付与された踏力を液圧変換手段に伝達する伝達手段
と、を含んで構成される車両用ペダル周辺構造であっ
て、液圧変換手段と車体側構成部材との間に介在され、
液圧変換手段に略車両後方側への所定値以上の外力が作
用した場合に液圧変換手段をその後部側が前端側に対し
て相対的に略車両下方側へ変位するように回転変位させ
る変位手段と、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に
設けられ、変位手段によって液圧変換手段が回転変位さ
れることにより伝達手段と車両用ペダルとの結合状態を
解除する解除手段と、を有することを特徴としている。
は、エンジンルームと車室内空間とを隔成する車体側構
成部材に対して車室内空間側に揺動可能に配置された吊
り下げ式の車両用ペダルと、車体側構成部材に対してエ
ンジンルーム側に配置され、車両用ペダルの踏面に付与
された踏力を液圧に変換するための液圧変換手段と、車
体側構成部材を貫通した状態で配置されると共に液圧変
換手段と車両用ペダルとを連結し、車両用ペダルの踏面
に付与された踏力を液圧変換手段に伝達する伝達手段
と、を含んで構成される車両用ペダル周辺構造であっ
て、液圧変換手段と車体側構成部材との間に介在され、
液圧変換手段に略車両後方側への所定値以上の外力が作
用した場合に液圧変換手段をその後部側が前端側に対し
て相対的に略車両下方側へ変位するように回転変位させ
る変位手段と、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に
設けられ、変位手段によって液圧変換手段が回転変位さ
れることにより伝達手段と車両用ペダルとの結合状態を
解除する解除手段と、を有することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
周辺構造は、請求項1に記載の発明において、伝達手段
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前記
変位手段を構成した、ことを特徴としている。
周辺構造は、請求項1に記載の発明において、伝達手段
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前記
変位手段を構成した、ことを特徴としている。
【0011】請求項3記載の本発明に係る車両用ペダル
周辺構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を、車両用ペ
ダルの通常操作時における荷重作用方向に対しては高く
設定すると共に、液圧変換手段の回転変位に伴う荷重作
用方向に対しては低く設定することで、前記解除手段を
構成した、ことを特徴としている。
周辺構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を、車両用ペ
ダルの通常操作時における荷重作用方向に対しては高く
設定すると共に、液圧変換手段の回転変位に伴う荷重作
用方向に対しては低く設定することで、前記解除手段を
構成した、ことを特徴としている。
【0012】請求項1記載の本発明の作用は、以下の通
りである。車体側構成部材に対して車室内空間側に揺動
可能に配置された吊り下げ式の車両用ペダルと、車体側
構成部材に対してエンジンルーム側に配置された液圧変
換手段とは、車体側構成部材を貫通した状態で配置され
た伝達手段を介して連結されているため、通常の車両走
行時において、車両用ペダルの踏面に踏力が付与される
と、当該踏力は伝達手段を介して液圧変換手段に伝達さ
れて液圧に変換される。このような構成が、本発明の前
提となる車両用ペダルの周辺構造である。
りである。車体側構成部材に対して車室内空間側に揺動
可能に配置された吊り下げ式の車両用ペダルと、車体側
構成部材に対してエンジンルーム側に配置された液圧変
換手段とは、車体側構成部材を貫通した状態で配置され
た伝達手段を介して連結されているため、通常の車両走
行時において、車両用ペダルの踏面に踏力が付与される
と、当該踏力は伝達手段を介して液圧変換手段に伝達さ
れて液圧に変換される。このような構成が、本発明の前
提となる車両用ペダルの周辺構造である。
【0013】ここで、本発明では、液圧変換手段に略車
両後方側への所定値以上の外力が作用すると、液圧変換
手段と車体側構成部材との間に介在された変位手段によ
って、液圧変換手段がその後端側が前端側に対して相対
的に略車両下方側へ変位するように回転変位される。こ
のため、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に設けら
れた解除手段によって、伝達手段と車両用ペダルとの結
合状態が解除される。
両後方側への所定値以上の外力が作用すると、液圧変換
手段と車体側構成部材との間に介在された変位手段によ
って、液圧変換手段がその後端側が前端側に対して相対
的に略車両下方側へ変位するように回転変位される。こ
のため、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に設けら
れた解除手段によって、伝達手段と車両用ペダルとの結
合状態が解除される。
【0014】請求項2記載の本発明によれば、伝達手段
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前述
した変位手段を構成したので、液圧変換手段に略車両後
方側への所定値以上の外力が作用すると、相対的にはア
ッパ部の方がロア部よりも略車両後方側へ大きく変形す
る。これにより、アッパ部とロア部とで変位量に差が生
じ、この変位量の差に応じて液圧変換手段がその後端側
が前端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するよう
に回転変位される。このように本発明では、アッパ部と
ロア部との剛性を相対的に調整するだけで、液圧変換手
段を回転変位させることができる。
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前述
した変位手段を構成したので、液圧変換手段に略車両後
方側への所定値以上の外力が作用すると、相対的にはア
ッパ部の方がロア部よりも略車両後方側へ大きく変形す
る。これにより、アッパ部とロア部とで変位量に差が生
じ、この変位量の差に応じて液圧変換手段がその後端側
が前端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するよう
に回転変位される。このように本発明では、アッパ部と
ロア部との剛性を相対的に調整するだけで、液圧変換手
段を回転変位させることができる。
【0015】請求項3記載の本発明によれば、伝達手段
と車両用ペダルとの結合剛性は、車両用ペダルの通常操
作時における荷重作用方向に対しては高く設定されてい
るため、車両用ペダルの通常の操作によって伝達手段と
車両用ペダルとの結合状態が解除されることはない。こ
れに対し、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性は、液
圧変換手段の回転変位に伴う荷重作用方向に対しては低
く設定されているため、液圧変換手段に所定値以上の外
力が作用して回転変位した場合には、伝達手段と車両用
ペダルとの結合状態が容易に解除される。このように本
発明では、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を荷重
作用方向別に設定するだけで、ペダル操作荷重に対する
剛性確保と液圧変換手段への外力作用時における伝達手
段と車両用ペダルとの結合状態の解除とを両立させるこ
とができる。
と車両用ペダルとの結合剛性は、車両用ペダルの通常操
作時における荷重作用方向に対しては高く設定されてい
るため、車両用ペダルの通常の操作によって伝達手段と
車両用ペダルとの結合状態が解除されることはない。こ
れに対し、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性は、液
圧変換手段の回転変位に伴う荷重作用方向に対しては低
く設定されているため、液圧変換手段に所定値以上の外
力が作用して回転変位した場合には、伝達手段と車両用
ペダルとの結合状態が容易に解除される。このように本
発明では、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を荷重
作用方向別に設定するだけで、ペダル操作荷重に対する
剛性確保と液圧変換手段への外力作用時における伝達手
段と車両用ペダルとの結合状態の解除とを両立させるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を用いて、本発
明の一実施形態について説明する。
明の一実施形態について説明する。
【0017】図1には、本発明における「車両用ペダ
ル」としての吊り下げ式のブレーキペダル10の周辺構
造が概略的に示されている。以下、この図を用いて、ブ
レーキペダル10を含む周辺構造の全体的な構成につい
て説明することにする。
ル」としての吊り下げ式のブレーキペダル10の周辺構
造が概略的に示されている。以下、この図を用いて、ブ
レーキペダル10を含む周辺構造の全体的な構成につい
て説明することにする。
【0018】エンジンルーム12と車室内空間14とを
仕切る(隔成する)位置には、本発明における「車体側
構成部材」としてのダッシュパネル16が略垂直に配置
されている。ダッシュパネル16の上端部は、略車両幅
方向を長手方向として配置されてカウルの一部を構成す
るカウルインナパネル18の前側にスポット溶接等によ
り固着されている。なお、カウルインナパネル18の後
端側には、内側面にウエルドナット19が固着されたカ
ウルインナリインフォース20がスポット溶接等により
固着されている。また、ダッシュパネル16の下端部
は、図示しないフロアパネルにスポット溶接等により固
着されている。
仕切る(隔成する)位置には、本発明における「車体側
構成部材」としてのダッシュパネル16が略垂直に配置
されている。ダッシュパネル16の上端部は、略車両幅
方向を長手方向として配置されてカウルの一部を構成す
るカウルインナパネル18の前側にスポット溶接等によ
り固着されている。なお、カウルインナパネル18の後
端側には、内側面にウエルドナット19が固着されたカ
ウルインナリインフォース20がスポット溶接等により
固着されている。また、ダッシュパネル16の下端部
は、図示しないフロアパネルにスポット溶接等により固
着されている。
【0019】上述したダッシュパネル16の前方側に
は、後述するブレーキペダル10に付与された乗員の踏
力を増強するためのブレーキブースタ22と、このブレ
ーキブースタ22によって増強された圧力を液圧に変換
するためのマスタシリンダ24と、液圧系統の体積変化
に追従してブレーキフルードを貯留及び補充するための
リザーバタンク26とが一体的に配設されている。な
お、これらのブレーキブースタ20及びマスタシリンダ
22が、本発明における「液圧変換手段」に相当する。
は、後述するブレーキペダル10に付与された乗員の踏
力を増強するためのブレーキブースタ22と、このブレ
ーキブースタ22によって増強された圧力を液圧に変換
するためのマスタシリンダ24と、液圧系統の体積変化
に追従してブレーキフルードを貯留及び補充するための
リザーバタンク26とが一体的に配設されている。な
お、これらのブレーキブースタ20及びマスタシリンダ
22が、本発明における「液圧変換手段」に相当する。
【0020】一方、ダッシュパネル16の後方側には、
ペダルブラケット28が配設されている。ペダルブラケ
ット28は、ダッシュパネル16への取付座面を構成す
るベースプレート部30と、このベースプレート部30
から略車両後方側へ平行に延出される一対のサイドプレ
ート部32と、これらのサイドプレート部32の上縁間
を繋ぐトッププレート部34と、を含んで構成されてお
り、全体としては下方が開放された略コ字形に形成され
ている。上述したペダルブラケット28の前端側(即
ち、ベースプレート部30)はダッシュパネル16に固
定されており(この点については後述する)、又ペダル
ブラケット28の後端側(即ち、トッププレート部34
の後端部)は前述したカウルインナリインフォース20
に固定ボルト36及びウエルドナット19により固定さ
れている。
ペダルブラケット28が配設されている。ペダルブラケ
ット28は、ダッシュパネル16への取付座面を構成す
るベースプレート部30と、このベースプレート部30
から略車両後方側へ平行に延出される一対のサイドプレ
ート部32と、これらのサイドプレート部32の上縁間
を繋ぐトッププレート部34と、を含んで構成されてお
り、全体としては下方が開放された略コ字形に形成され
ている。上述したペダルブラケット28の前端側(即
ち、ベースプレート部30)はダッシュパネル16に固
定されており(この点については後述する)、又ペダル
ブラケット28の後端側(即ち、トッププレート部34
の後端部)は前述したカウルインナリインフォース20
に固定ボルト36及びウエルドナット19により固定さ
れている。
【0021】上述したペダルブラケット28における一
対のサイドプレート部32間には、吊り下げ式のブレー
キペダル10が配置されている。ブレーキペダル10
は、狭幅の板材を適宜屈曲させることにより形成された
ペダル支持部38と、このペダル支持部38の下端部に
設けられたペダルパッド40と、を含んで構成されてい
る。ペダル支持部38の中間部にはブレーキブースタ2
2から突出されてダッシュパネル16を貫通した状態で
配置されるプッシュロッド42が相対回転自在に連結さ
れ、又本発明における「踏面」としてのペダルパッド4
0には乗員の踏力が付与される。
対のサイドプレート部32間には、吊り下げ式のブレー
キペダル10が配置されている。ブレーキペダル10
は、狭幅の板材を適宜屈曲させることにより形成された
ペダル支持部38と、このペダル支持部38の下端部に
設けられたペダルパッド40と、を含んで構成されてい
る。ペダル支持部38の中間部にはブレーキブースタ2
2から突出されてダッシュパネル16を貫通した状態で
配置されるプッシュロッド42が相対回転自在に連結さ
れ、又本発明における「踏面」としてのペダルパッド4
0には乗員の踏力が付与される。
【0022】また、ペダル支持部38の上端部には回転
軸部44が設けられており、この回転軸部44がペダル
ブラケット28の一対のサイドプレート部32に軸支さ
れることによりブレーキペダル10が揺動可能に支持さ
れている。なお、回転軸部44の構成の一例について簡
単に触れると、ペダル支持部38の上端部に形成された
貫通孔内に略円筒状のペダルボスが挿入されると共に、
ペダルボスの両端部に円筒状のブッシュが各々嵌入さ
れ、更に双方のブッシュ内へ円筒状のカラーが挿入され
た後、取付ボルト46が一方のサイドプレート部32の
外側から挿入され、他方のサイドプレート部32の外側
からワッシャを介してナット48が螺合されることによ
り回転軸部44が構成される。
軸部44が設けられており、この回転軸部44がペダル
ブラケット28の一対のサイドプレート部32に軸支さ
れることによりブレーキペダル10が揺動可能に支持さ
れている。なお、回転軸部44の構成の一例について簡
単に触れると、ペダル支持部38の上端部に形成された
貫通孔内に略円筒状のペダルボスが挿入されると共に、
ペダルボスの両端部に円筒状のブッシュが各々嵌入さ
れ、更に双方のブッシュ内へ円筒状のカラーが挿入され
た後、取付ボルト46が一方のサイドプレート部32の
外側から挿入され、他方のサイドプレート部32の外側
からワッシャを介してナット48が螺合されることによ
り回転軸部44が構成される。
【0023】次に、本実施形態の要部である液圧変換手
段をその後部側が略車両下方側へ変位するように回転変
位させる変位手段の構成、並びに、一定条件下でプッシ
ュロッド42とブレーキペダル10との結合状態を解除
する解除手段の構成についてこの順に詳細に説明する。
段をその後部側が略車両下方側へ変位するように回転変
位させる変位手段の構成、並びに、一定条件下でプッシ
ュロッド42とブレーキペダル10との結合状態を解除
する解除手段の構成についてこの順に詳細に説明する。
【0024】上述したブレーキブースタ22の後端部と
ダッシュパネル16との間には、側面視で略コ字形に屈
曲された本体部50と、この本体部50の開放端部間を
繋ぐ接続部52と、によって構成された枠状のブラケッ
ト54が介在されている。
ダッシュパネル16との間には、側面視で略コ字形に屈
曲された本体部50と、この本体部50の開放端部間を
繋ぐ接続部52と、によって構成された枠状のブラケッ
ト54が介在されている。
【0025】ブラケット54の本体部50は、略車両前
後方向を面方向としかつ所定の長手方向寸法に設定され
た底壁部50Aと、この底壁部50Aの前端部及び後端
部から各々屈曲されかつ略車両上下方向を面方向として
配置された前壁部50B及び後壁部50Cと、によって
構成されている。本体部50の前壁部50Bは、ブレー
キブースタ22から突出されたスタッドボルト56にナ
ット58が螺合されることにより、ブレーキブースタ2
2の後端部に固定されている。また、本体部50の後壁
部50Cは、ダッシュパネル16の前面側に当接状態で
配置され、この状態でベースプレート部30の後面側に
溶着されたウエルドナット60に固定ボルト62を螺合
させることにより、後壁部50Cがベースプレート部3
0と共にダッシュパネル16に共締めされている。さら
に、底壁部50Aの長手方向寸法は、後述するブレーキ
ブースタ22の略車両下方側への回転変位を考慮して設
定されている。
後方向を面方向としかつ所定の長手方向寸法に設定され
た底壁部50Aと、この底壁部50Aの前端部及び後端
部から各々屈曲されかつ略車両上下方向を面方向として
配置された前壁部50B及び後壁部50Cと、によって
構成されている。本体部50の前壁部50Bは、ブレー
キブースタ22から突出されたスタッドボルト56にナ
ット58が螺合されることにより、ブレーキブースタ2
2の後端部に固定されている。また、本体部50の後壁
部50Cは、ダッシュパネル16の前面側に当接状態で
配置され、この状態でベースプレート部30の後面側に
溶着されたウエルドナット60に固定ボルト62を螺合
させることにより、後壁部50Cがベースプレート部3
0と共にダッシュパネル16に共締めされている。さら
に、底壁部50Aの長手方向寸法は、後述するブレーキ
ブースタ22の略車両下方側への回転変位を考慮して設
定されている。
【0026】ブラケット54の接続部52は、本体部5
0の前壁部50B及び後壁部50Cの各屈曲先端部にス
ポット溶接等により固着されている。さらに、接続部5
2は、略車両前後方向を面方向として後壁部50Cに対
して略平行に配置されており、その長手方向中間部には
底壁部50A側へ向けて所定角度屈曲された屈曲部52
Aが形成されている。従って、接続部52は、略車両前
後方向への荷重を受けた場合に、屈曲部52Aに応力集
中が生じやすくなっている。加えて、接続部52の板厚
は、本体部50の板厚よりも薄肉に設定されている。従
って、接続部52の略車両前後方向に対する剛性は、本
体部50における底壁部50Aの略車両前後方向に対す
る剛性よりも低くなっている。
0の前壁部50B及び後壁部50Cの各屈曲先端部にス
ポット溶接等により固着されている。さらに、接続部5
2は、略車両前後方向を面方向として後壁部50Cに対
して略平行に配置されており、その長手方向中間部には
底壁部50A側へ向けて所定角度屈曲された屈曲部52
Aが形成されている。従って、接続部52は、略車両前
後方向への荷重を受けた場合に、屈曲部52Aに応力集
中が生じやすくなっている。加えて、接続部52の板厚
は、本体部50の板厚よりも薄肉に設定されている。従
って、接続部52の略車両前後方向に対する剛性は、本
体部50における底壁部50Aの略車両前後方向に対す
る剛性よりも低くなっている。
【0027】一方、ブレーキブースタ22から突出する
プッシュロッド42の先端部には、平面視でコ字形に形
成されたクレビス64が取り付けられている。なお、プ
ッシュロッド42及びクレビス64が、本発明における
「伝達手段」に相当する。図3に示されるように、クレ
ビス64の両側部には同軸上の貫通孔66が形成されて
おり、更に一方の側部の外側面には六角孔付のボス68
が固着されている。このボス68へは、所定形状に形成
されたクレビスピン70が挿入されるようになってい
る。このクレビスピン70は、周面が平滑に形成された
軸部70Aと、この軸部70Aの一端部側に形成されボ
ス68の六角孔へ嵌合される嵌合部70Bと、この嵌合
部70Bに隣接して形成された円板状の鍔部70Cと、
によって構成されている。従って、クレビスピン70の
嵌合部70Bをボス68の六角孔へ嵌合させた状態で
は、クレビスピン70はクレビス64に対して相対回転
せず、回り止めとして機能するようになっている。
プッシュロッド42の先端部には、平面視でコ字形に形
成されたクレビス64が取り付けられている。なお、プ
ッシュロッド42及びクレビス64が、本発明における
「伝達手段」に相当する。図3に示されるように、クレ
ビス64の両側部には同軸上の貫通孔66が形成されて
おり、更に一方の側部の外側面には六角孔付のボス68
が固着されている。このボス68へは、所定形状に形成
されたクレビスピン70が挿入されるようになってい
る。このクレビスピン70は、周面が平滑に形成された
軸部70Aと、この軸部70Aの一端部側に形成されボ
ス68の六角孔へ嵌合される嵌合部70Bと、この嵌合
部70Bに隣接して形成された円板状の鍔部70Cと、
によって構成されている。従って、クレビスピン70の
嵌合部70Bをボス68の六角孔へ嵌合させた状態で
は、クレビスピン70はクレビス64に対して相対回転
せず、回り止めとして機能するようになっている。
【0028】また、クレビスピン70の軸部70Aにお
ける先端部には、径方向へ貫通する小孔72が形成され
ている。この小孔72へは、クレビスピン70のクレビ
ス64からの抜止めとして機能する割りピン74が挿入
されて係止されるようになっている。さらに、クレビス
ピン70の軸部70Aの先端部付近には、環状の係止溝
76が形成されている。この係止溝76へは、一端部7
8Aがボディー側に係止されたリターンスプリング78
の他端部78Bが係止されるようになっている。これに
より、ブレーキペダル10は、常時初期位置に復帰する
方向へ付勢されている。なお、ブレーキペダル10の後
方側所定位置には、図示しないペダルストッパが配設さ
れている。また、軸部70Aにおける係止溝76の形成
部位の外周所定位置には、所定曲面状の凹溝80(図4
参照)が形成されている。従って、クレビス64に対し
てクレビスピン70が相対回転しないブレーキペダル1
0の通常操作時にあっては、リターンスプリング78の
他端部78Bは確実に係止溝76に係止された状態を維
持するが、後述する如くブレーキブースタ22が回転変
位してクレビス64と共にクレビスピン70が同方向へ
回転変位すると、リターンスプリング78の他端部78
Bの先端が凹溝80上に相対的に位置されて外れやすく
なるようになっている。
ける先端部には、径方向へ貫通する小孔72が形成され
ている。この小孔72へは、クレビスピン70のクレビ
ス64からの抜止めとして機能する割りピン74が挿入
されて係止されるようになっている。さらに、クレビス
ピン70の軸部70Aの先端部付近には、環状の係止溝
76が形成されている。この係止溝76へは、一端部7
8Aがボディー側に係止されたリターンスプリング78
の他端部78Bが係止されるようになっている。これに
より、ブレーキペダル10は、常時初期位置に復帰する
方向へ付勢されている。なお、ブレーキペダル10の後
方側所定位置には、図示しないペダルストッパが配設さ
れている。また、軸部70Aにおける係止溝76の形成
部位の外周所定位置には、所定曲面状の凹溝80(図4
参照)が形成されている。従って、クレビス64に対し
てクレビスピン70が相対回転しないブレーキペダル1
0の通常操作時にあっては、リターンスプリング78の
他端部78Bは確実に係止溝76に係止された状態を維
持するが、後述する如くブレーキブースタ22が回転変
位してクレビス64と共にクレビスピン70が同方向へ
回転変位すると、リターンスプリング78の他端部78
Bの先端が凹溝80上に相対的に位置されて外れやすく
なるようになっている。
【0029】さらに、クレビス64の両側部間へ挿入さ
れるペダル支持部38の前部側には、側面視で略鍵孔状
に形成された本発明における「解除手段」としての切欠
部82が形成されている。この切欠部82は、所定径寸
法の円孔状に形成された保持部82Aと、この保持部8
2Aと連通され四分円孔状に形成された離脱部82B
と、を含んで構成されている。保持部82Aには、弾性
変形可能な鼓形状のブッシュ84が嵌着されるようにな
っている。そして、このブッシュ84内へクレビスピン
70の軸部70Aが挿入されることにより、ブレーキペ
ダル10の通常操作時における異音の発生等を防止して
いる。
れるペダル支持部38の前部側には、側面視で略鍵孔状
に形成された本発明における「解除手段」としての切欠
部82が形成されている。この切欠部82は、所定径寸
法の円孔状に形成された保持部82Aと、この保持部8
2Aと連通され四分円孔状に形成された離脱部82B
と、を含んで構成されている。保持部82Aには、弾性
変形可能な鼓形状のブッシュ84が嵌着されるようにな
っている。そして、このブッシュ84内へクレビスピン
70の軸部70Aが挿入されることにより、ブレーキペ
ダル10の通常操作時における異音の発生等を防止して
いる。
【0030】また、離脱部82Bは、保持部82A側か
ら見て、略車両前方側乃至略車両斜め下方側に亘る範囲
で形成されている。但し、ブレーキペダル10の通常操
作時にクレビスピン70が離脱部82Bから離脱される
ことがないように、離脱部82Bの上縁82B1 はクレ
ビスピン70の径方向寸法内に位置されており、更に離
脱部82Bの下縁82B2 と保持部82Aの下縁82A
1 との接続部位には保持部82Aの円周方向へ突出する
突起部82Cが形成されている。さらに、この突起部8
2Cは、クレビスピン70を介して所定値以上の荷重が
略車両斜め下方側(離脱部82Bの下縁82B2 側)へ
作用することにより、塑性変形してクレビスピン70の
保持部82Aから離脱部82Bへの移動を許容するよう
に、その突出量等が設定されている。上述したことか
ら、本実施形態では、プッシュロッド42とペダル支持
部38との結合剛性が、ブレーキペダル10の通常操作
時における荷重作用方向(略車両前後方向であり、図1
の矢印A方向)に対しては高く、かつ、後述するブレー
キブースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン70か
らペダル支持部38に入力される荷重作用方向(略車両
前方側でかつ斜め下方側であり、図1の矢B方向)に対
しては低く設定されている。
ら見て、略車両前方側乃至略車両斜め下方側に亘る範囲
で形成されている。但し、ブレーキペダル10の通常操
作時にクレビスピン70が離脱部82Bから離脱される
ことがないように、離脱部82Bの上縁82B1 はクレ
ビスピン70の径方向寸法内に位置されており、更に離
脱部82Bの下縁82B2 と保持部82Aの下縁82A
1 との接続部位には保持部82Aの円周方向へ突出する
突起部82Cが形成されている。さらに、この突起部8
2Cは、クレビスピン70を介して所定値以上の荷重が
略車両斜め下方側(離脱部82Bの下縁82B2 側)へ
作用することにより、塑性変形してクレビスピン70の
保持部82Aから離脱部82Bへの移動を許容するよう
に、その突出量等が設定されている。上述したことか
ら、本実施形態では、プッシュロッド42とペダル支持
部38との結合剛性が、ブレーキペダル10の通常操作
時における荷重作用方向(略車両前後方向であり、図1
の矢印A方向)に対しては高く、かつ、後述するブレー
キブースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン70か
らペダル支持部38に入力される荷重作用方向(略車両
前方側でかつ斜め下方側であり、図1の矢B方向)に対
しては低く設定されている。
【0031】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。図1に示されるように、ブレーキ非操作時におい
ては、ブレーキペダル10はリターンスプリング78の
付勢力によって初期位置(ペダル支持部38がペダルス
トッパに当接する位置)に保持されている。この状態か
ら、乗員がブレーキペダル10のペダルパッド40に踏
力を付与すると、ブレーキペダル10は回転軸部44回
りに略車両前方側へ揺動され、プッシュロッド42が略
車両前方側へ押圧される。これにより、ペダルパッド4
0に付与された乗員の踏力は、プッシュロッド42を介
してブレーキブースタ22に伝達されて増強された後、
マスタシリンダ24によって液圧に変換される。
する。図1に示されるように、ブレーキ非操作時におい
ては、ブレーキペダル10はリターンスプリング78の
付勢力によって初期位置(ペダル支持部38がペダルス
トッパに当接する位置)に保持されている。この状態か
ら、乗員がブレーキペダル10のペダルパッド40に踏
力を付与すると、ブレーキペダル10は回転軸部44回
りに略車両前方側へ揺動され、プッシュロッド42が略
車両前方側へ押圧される。これにより、ペダルパッド4
0に付与された乗員の踏力は、プッシュロッド42を介
してブレーキブースタ22に伝達されて増強された後、
マスタシリンダ24によって液圧に変換される。
【0032】一方、所定値以上の外力が車両の前方から
作用すると、その際の荷重が車体前部からマスタシリン
ダ24及びブレーキブースタ22に入力される。ここ
で、本実施形態では、ブレーキブースタ22とダッシュ
パネル16との間にブラケット54を介在させると共
に、接続部52の略車両前後方向に対する剛性が本体部
50における底壁部50Aの略車両前後方向に対する剛
性よりも低くなるように設定したので、前記荷重がマス
タシリンダ24及びブレーキブースタ22に入力される
と、図2に示される如く、ブラケット54の接続部52
がその屈曲部52Aを起点として底壁部50A側へ座屈
する。このため、マスタシリンダ24及びブレーキブー
スタ22は、略車両下方側へ回転変位される。
作用すると、その際の荷重が車体前部からマスタシリン
ダ24及びブレーキブースタ22に入力される。ここ
で、本実施形態では、ブレーキブースタ22とダッシュ
パネル16との間にブラケット54を介在させると共
に、接続部52の略車両前後方向に対する剛性が本体部
50における底壁部50Aの略車両前後方向に対する剛
性よりも低くなるように設定したので、前記荷重がマス
タシリンダ24及びブレーキブースタ22に入力される
と、図2に示される如く、ブラケット54の接続部52
がその屈曲部52Aを起点として底壁部50A側へ座屈
する。このため、マスタシリンダ24及びブレーキブー
スタ22は、略車両下方側へ回転変位される。
【0033】上記の如くしてマスタシリンダ24及びブ
レーキブースタ22が略車両下方側へ回転変位される
と、ブレーキブースタ22から突出状態で配置されてい
るプッシュロッド42も同方向へ回転変位しようとす
る。このため、プッシュロッド42とペダル支持部38
との結合部位であるペダル支持部38の切欠部82に
は、クレビスピン70を介して略車両前方側でかつ斜め
下方側(図1の矢印B方向)への荷重が作用する。ここ
で、本実施形態では、ペダル支持部38に保持部82A
及び離脱部82Bから成る切欠部82を形成すると共に
離脱部82Bの下縁82B2 と保持部82Aの下縁82
A1 との接続部位に保持部82Aの円周方向へ突出する
突起部82Cを形成することで、クレビスピン70から
ペダル支持部38に入力される荷重作用方向への結合剛
性を低く設定したので、前記の如くペダル支持部38の
切欠部82にクレビスピン70を介して略車両前方側で
かつ斜め下方側への荷重が作用すると、突起部82Cが
塑性変形してクレビスピン70が離脱部82Bから離脱
される。これにより、プッシュロッド42とブレーキペ
ダル10との結合状態が解除される。その結果、本実施
形態によれば、所定値以上の外力が車両の前方から作用
した際に、マスタシリンダ24及びブレーキブースタ2
2からブレーキペダル10への荷重伝達経路を断つこと
ができる。
レーキブースタ22が略車両下方側へ回転変位される
と、ブレーキブースタ22から突出状態で配置されてい
るプッシュロッド42も同方向へ回転変位しようとす
る。このため、プッシュロッド42とペダル支持部38
との結合部位であるペダル支持部38の切欠部82に
は、クレビスピン70を介して略車両前方側でかつ斜め
下方側(図1の矢印B方向)への荷重が作用する。ここ
で、本実施形態では、ペダル支持部38に保持部82A
及び離脱部82Bから成る切欠部82を形成すると共に
離脱部82Bの下縁82B2 と保持部82Aの下縁82
A1 との接続部位に保持部82Aの円周方向へ突出する
突起部82Cを形成することで、クレビスピン70から
ペダル支持部38に入力される荷重作用方向への結合剛
性を低く設定したので、前記の如くペダル支持部38の
切欠部82にクレビスピン70を介して略車両前方側で
かつ斜め下方側への荷重が作用すると、突起部82Cが
塑性変形してクレビスピン70が離脱部82Bから離脱
される。これにより、プッシュロッド42とブレーキペ
ダル10との結合状態が解除される。その結果、本実施
形態によれば、所定値以上の外力が車両の前方から作用
した際に、マスタシリンダ24及びブレーキブースタ2
2からブレーキペダル10への荷重伝達経路を断つこと
ができる。
【0034】さらに、本実施形態では、クレビスピン7
0をクレビス64に対して相対回転しないように組付け
ると共に、図4に示される如く、クレビスピン70の係
止溝76に更に凹溝80を形成したので、前記の如くブ
レーキブースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン7
0が同図の矢印B方向へ回転変位していくと、それにつ
れてクレビスピン70に対するリターンスプリング78
の他端部78Bの先端の位置が周方向にずれていき、凹
溝80に至る。このため、リターンスプリング78の他
端部78Bは凹溝80の周面に沿って加速度的に相対的
に摺動し、係止溝76から容易に外れる。従って、プッ
シュロッド42とブレーキペダル10との結合状態が解
除された時点では、リターンスプリング78の付勢力は
ブレーキペダル10には及ばない(図2参照)。その結
果、本実施形態によれば、マスタシリンダ24及びブレ
ーキブースタ22からブレーキペダル10への荷重伝達
経路を断った後は、ブレーキペダル10をフリーな状態
にすることができる。このため、本実施形態によれば、
ブレーキペダル10から乗員の脚部へ荷重が入力されな
いばかりか、乗員は容易にブレーキペダル10を略車両
前方側へ押しやって足元空間を確保することさえも可能
になる。
0をクレビス64に対して相対回転しないように組付け
ると共に、図4に示される如く、クレビスピン70の係
止溝76に更に凹溝80を形成したので、前記の如くブ
レーキブースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン7
0が同図の矢印B方向へ回転変位していくと、それにつ
れてクレビスピン70に対するリターンスプリング78
の他端部78Bの先端の位置が周方向にずれていき、凹
溝80に至る。このため、リターンスプリング78の他
端部78Bは凹溝80の周面に沿って加速度的に相対的
に摺動し、係止溝76から容易に外れる。従って、プッ
シュロッド42とブレーキペダル10との結合状態が解
除された時点では、リターンスプリング78の付勢力は
ブレーキペダル10には及ばない(図2参照)。その結
果、本実施形態によれば、マスタシリンダ24及びブレ
ーキブースタ22からブレーキペダル10への荷重伝達
経路を断った後は、ブレーキペダル10をフリーな状態
にすることができる。このため、本実施形態によれば、
ブレーキペダル10から乗員の脚部へ荷重が入力されな
いばかりか、乗員は容易にブレーキペダル10を略車両
前方側へ押しやって足元空間を確保することさえも可能
になる。
【0035】以上により、本実施形態によれば、所定値
以上の外力が車両の前方から作用した際における乗員の
慣性移動による脚部の膝の屈曲を抑制することができ、
ひいては乗員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざ
けることができる。
以上の外力が車両の前方から作用した際における乗員の
慣性移動による脚部の膝の屈曲を抑制することができ、
ひいては乗員の脚部の膝をステアリングコラムから遠ざ
けることができる。
【0036】上述した内容が本実施形態の基本的な作用
並びに効果であるが、さらに本実施形態では以下に説明
する作用並びに効果も得られる。
並びに効果であるが、さらに本実施形態では以下に説明
する作用並びに効果も得られる。
【0037】本実施形態によれば、ブラケット54にお
ける接続部52と底壁部50Aとの略車両前後方向に対
する剛性を相対的に調整するだけで、マスタシリンダ2
4及びブレーキブースタ22を略車両下方側へ回転変位
させることができるので、構造の簡素化を図ることがで
きる。
ける接続部52と底壁部50Aとの略車両前後方向に対
する剛性を相対的に調整するだけで、マスタシリンダ2
4及びブレーキブースタ22を略車両下方側へ回転変位
させることができるので、構造の簡素化を図ることがで
きる。
【0038】同様に、本実施形態によれば、プッシュロ
ッド42とブレーキペダル10との結合剛性を荷重作用
方向別に設定、即ちブレーキペダル10の通常操作時に
おける荷重作用方向に対しては高く、かつ、ブレーキブ
ースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン70からペ
ダル支持部38に入力される荷重作用方向に対しては低
く設定するだけで、ペダル操作荷重に対する剛性確保と
マスタシリンダ24及びブレーキブースタ22への外力
作用時におけるプッシュロッド42とブレーキペダル1
0との結合状態の解除とを両立させることができるの
で、この点においても構造の簡素化を図ることができ
る。
ッド42とブレーキペダル10との結合剛性を荷重作用
方向別に設定、即ちブレーキペダル10の通常操作時に
おける荷重作用方向に対しては高く、かつ、ブレーキブ
ースタ22の回転変位に伴ってクレビスピン70からペ
ダル支持部38に入力される荷重作用方向に対しては低
く設定するだけで、ペダル操作荷重に対する剛性確保と
マスタシリンダ24及びブレーキブースタ22への外力
作用時におけるプッシュロッド42とブレーキペダル1
0との結合状態の解除とを両立させることができるの
で、この点においても構造の簡素化を図ることができ
る。
【0039】なお、本実施形態では、吊り下げ式の主ブ
レーキペダルを対象として本発明を適用したが、本発明
の適用対象はこれに限らず、吊り下げ式のクラッチペダ
ルに対しても適用可能である。クラッチペダルに対して
本発明を適用した場合には、クラッチマスタシリンダが
本発明における「液圧変換手段」に相当することにな
る。
レーキペダルを対象として本発明を適用したが、本発明
の適用対象はこれに限らず、吊り下げ式のクラッチペダ
ルに対しても適用可能である。クラッチペダルに対して
本発明を適用した場合には、クラッチマスタシリンダが
本発明における「液圧変換手段」に相当することにな
る。
【0040】また、本実施形態では、ブレーキブースタ
22の後端下部側を回転中心としてブレーキブースタ2
2及びマスタシリンダ24を図上において時計方向へ回
転変位させることで、ブレーキブースタ22から突出さ
れたプッシュロッド42を同方向へ回転変位させる構成
を採ったが、液圧変換手段の後端側が液圧変換手段の前
端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するように、
当該液圧変換手段を回転変位させる構成であればすべて
適用可能である。
22の後端下部側を回転中心としてブレーキブースタ2
2及びマスタシリンダ24を図上において時計方向へ回
転変位させることで、ブレーキブースタ22から突出さ
れたプッシュロッド42を同方向へ回転変位させる構成
を採ったが、液圧変換手段の後端側が液圧変換手段の前
端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するように、
当該液圧変換手段を回転変位させる構成であればすべて
適用可能である。
【0041】さらに、本実施形態では、変位手段として
ブレーキブースタ22とダッシュパネル16との間に上
縁側に位置する接続部52と下縁側に位置する底壁部5
0Aとで略車両前後方向に対する剛性が異なるブラケッ
ト54を介在させる構成を採ったが、これに限らず、ア
ッパ部に相当する接続部52及びロア部に相当する底壁
部50Aのみを配設する構成を採ってもよい。
ブレーキブースタ22とダッシュパネル16との間に上
縁側に位置する接続部52と下縁側に位置する底壁部5
0Aとで略車両前後方向に対する剛性が異なるブラケッ
ト54を介在させる構成を採ったが、これに限らず、ア
ッパ部に相当する接続部52及びロア部に相当する底壁
部50Aのみを配設する構成を採ってもよい。
【0042】また、本実施形態では、接続部52と底壁
部50Aとの剛性を調整するために、板厚に差をつける
と共に接続部52に屈曲部52Aを設けたが、これに限
らず、種々の構成を採ることができる。例えば、接続部
52の長手方向中間部に脆弱部(円孔、楕円孔、スリッ
ト等)を形成すると共に、底壁部50Aに補強部(ビー
ド、リブ等)を形成するようにしてもよい。
部50Aとの剛性を調整するために、板厚に差をつける
と共に接続部52に屈曲部52Aを設けたが、これに限
らず、種々の構成を採ることができる。例えば、接続部
52の長手方向中間部に脆弱部(円孔、楕円孔、スリッ
ト等)を形成すると共に、底壁部50Aに補強部(ビー
ド、リブ等)を形成するようにしてもよい。
【0043】さらに、本実施形態では、ペダル支持部3
8に保持部82A、離脱部82B、及び突起部82Cか
ら成る切欠部82を形成することで離脱手段を構成した
が、これに限らず、種々の構成を採ることが可能であ
る。例えば、ペダル支持部38にはクレビスピンを挿通
させるための通常の円孔を形成する反面、クレビス64
の両側部に切欠部82としての機能を備えた所定形状の
切欠部を形成するようにしてもよい。なお、この場合に
は、クレビス64の両側部の上縁側へ向けて切り欠かれ
ることになる。
8に保持部82A、離脱部82B、及び突起部82Cか
ら成る切欠部82を形成することで離脱手段を構成した
が、これに限らず、種々の構成を採ることが可能であ
る。例えば、ペダル支持部38にはクレビスピンを挿通
させるための通常の円孔を形成する反面、クレビス64
の両側部に切欠部82としての機能を備えた所定形状の
切欠部を形成するようにしてもよい。なお、この場合に
は、クレビス64の両側部の上縁側へ向けて切り欠かれ
ることになる。
【0044】また、本実施形態では、クレビスピン70
にリターンスプリング78の他端部78Bを係止させ、
プッシュロッド42とペダル支持部38との結合状態を
解除させる際に、リターンスプリング78の他端部78
Bをクレビスピン70から外す構成を採ったが、これに
限らず、リターンスプリング78の他端部78Bをペダ
ル支持部38に直接係止させる構成を採ってもよい。な
お、この場合には、プッシュロッド42とペダル支持部
38との結合状態が解除されると、リターンスプリング
78の付勢力がペダル支持部38に作用するが、ブレー
キペダル10はペダルストッパに当接する初期位置まで
復帰するに過ぎない。
にリターンスプリング78の他端部78Bを係止させ、
プッシュロッド42とペダル支持部38との結合状態を
解除させる際に、リターンスプリング78の他端部78
Bをクレビスピン70から外す構成を採ったが、これに
限らず、リターンスプリング78の他端部78Bをペダ
ル支持部38に直接係止させる構成を採ってもよい。な
お、この場合には、プッシュロッド42とペダル支持部
38との結合状態が解除されると、リターンスプリング
78の付勢力がペダル支持部38に作用するが、ブレー
キペダル10はペダルストッパに当接する初期位置まで
復帰するに過ぎない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る車両用ペダル周辺構造は、液圧変換手段に略車
両後方側への所定値以上の外力が作用した場合に液圧変
換手段をその後端側が前端側に対して相対的に略車両下
方側へ変位するように回転変位させる変位手段を、液圧
変換手段と車体側構成部材との間に介在させると共に、
変位手段によって液圧変換手段が回転変位されることに
より伝達手段と車両用ペダルとの結合状態を解除する解
除手段を、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に設け
たので、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
に車両用ペダル周辺部品から車両用ペダルへの荷重伝達
経路を断つことができるという優れた効果を有する。
明に係る車両用ペダル周辺構造は、液圧変換手段に略車
両後方側への所定値以上の外力が作用した場合に液圧変
換手段をその後端側が前端側に対して相対的に略車両下
方側へ変位するように回転変位させる変位手段を、液圧
変換手段と車体側構成部材との間に介在させると共に、
変位手段によって液圧変換手段が回転変位されることに
より伝達手段と車両用ペダルとの結合状態を解除する解
除手段を、伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に設け
たので、所定値以上の外力が車両の前方から作用した際
に車両用ペダル周辺部品から車両用ペダルへの荷重伝達
経路を断つことができるという優れた効果を有する。
【0046】さらに、本発明によれば、荷重伝達経路を
断った後は、車両用ペダルをフリーな状態にすることが
できる。このため、本発明によれば、車両用ペダルから
乗員の脚部へ荷重が入力されないばかりか、乗員は容易
に車両用ペダルを略車両前方側へ押しやって足元空間を
確保することさえも可能になるという優れた効果も得ら
れる。
断った後は、車両用ペダルをフリーな状態にすることが
できる。このため、本発明によれば、車両用ペダルから
乗員の脚部へ荷重が入力されないばかりか、乗員は容易
に車両用ペダルを略車両前方側へ押しやって足元空間を
確保することさえも可能になるという優れた効果も得ら
れる。
【0047】請求項2記載の本発明に係る車両用ペダル
周辺構造は、請求項1に記載の発明において、伝達手段
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前述
した変位手段を構成したので、アッパ部とロア部との剛
性を相対的に調整するだけで、液圧変換手段をその後端
側が前端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するよ
うに回転変位させることができ、これにより構造の簡素
化を図ることができるという優れた効果を有する。
周辺構造は、請求項1に記載の発明において、伝達手段
よりも上方側に配置されたアッパ部と伝達手段よりも下
方側に配置されたロア部とを含み、さらに、アッパ部の
略車両前後方向に対する剛性をロア部の略車両前後方向
に対する剛性よりも相対的に低く設定することで、前述
した変位手段を構成したので、アッパ部とロア部との剛
性を相対的に調整するだけで、液圧変換手段をその後端
側が前端側に対して相対的に略車両下方側へ変位するよ
うに回転変位させることができ、これにより構造の簡素
化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0048】請求項3記載の本発明に係る車両用ペダル
周辺構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を、車両用ペ
ダルの通常操作時における荷重作用方向に対しては高く
設定すると共に、液圧変換手段の回転変位に伴う荷重作
用方向に対しては低く設定することで、前述した解除手
段を構成したので、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛
性を荷重作用方向別に設定するだけで、ペダル操作荷重
に対する剛性確保と液圧変換手段への外力作用時におけ
る伝達手段と車両用ペダルとの結合状態の解除とを両立
させることができ、これにより構造の簡素化を図ること
ができるという優れた効果を有する。
周辺構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性を、車両用ペ
ダルの通常操作時における荷重作用方向に対しては高く
設定すると共に、液圧変換手段の回転変位に伴う荷重作
用方向に対しては低く設定することで、前述した解除手
段を構成したので、伝達手段と車両用ペダルとの結合剛
性を荷重作用方向別に設定するだけで、ペダル操作荷重
に対する剛性確保と液圧変換手段への外力作用時におけ
る伝達手段と車両用ペダルとの結合状態の解除とを両立
させることができ、これにより構造の簡素化を図ること
ができるという優れた効果を有する。
【図1】本実施形態に係る車両用ペダル周辺構造の全体
構成を示す側面図である。
構成を示す側面図である。
【図2】図1に示される状態から所定値以上の外力が車
両の前方から作用した場合の状態を示す図1に対応する
側面図である。
両の前方から作用した場合の状態を示す図1に対応する
側面図である。
【図3】図1に示されるブレーキペダルとクレビスとの
結合構成を示す分解斜視図である。
結合構成を示す分解斜視図である。
【図4】クレビスピンへのリターンスプリングの組付時
の係止状態を拡大して示す断面図である。
の係止状態を拡大して示す断面図である。
【図5】従来構造を示す斜視図である。
10 ブレーキペダル(車両用ペダル) 12 エンジンルーム 14 車室内空間 16 ダッシュパネル(車体側構成部材) 22 ブレーキブースタ(液圧変換手段) 24 マスタシリンダ(液圧変換手段) 40 ペダルパッド(踏面) 42 プッシュロッド(伝達手段) 50A 底壁部(ロア部) 52 接続部(アッパ部) 54 ブラケット(変位手段) 64 クレビス(伝達手段) 82 切欠部(解除手段)
Claims (3)
- 【請求項1】 エンジンルームと車室内空間とを隔成す
る車体側構成部材に対して車室内空間側に揺動可能に配
置された吊り下げ式の車両用ペダルと、 車体側構成部材に対してエンジンルーム側に配置され、
車両用ペダルの踏面に付与された踏力を液圧に変換する
ための液圧変換手段と、 車体側構成部材を貫通した状態で配置されると共に液圧
変換手段と車両用ペダルとを連結し、車両用ペダルの踏
面に付与された踏力を液圧変換手段に伝達する伝達手段
と、 を含んで構成される車両用ペダル周辺構造であって、 液圧変換手段と車体側構成部材との間に介在され、液圧
変換手段に略車両後方側への所定値以上の外力が作用し
た場合に液圧変換手段をその後部側が前端側に対して相
対的に略車両下方側へ変位するように回転変位させる変
位手段と、 伝達手段と車両用ペダルとの結合部位に設けられ、変位
手段によって液圧変換手段が回転変位されることにより
伝達手段と車両用ペダルとの結合状態を解除する解除手
段と、 を有することを特徴とする車両用ペダル周辺構造。 - 【請求項2】 伝達手段よりも上方側に配置されたアッ
パ部と伝達手段よりも下方側に配置されたロア部とを含
み、 さらに、アッパ部の略車両前後方向に対する剛性をロア
部の略車両前後方向に対する剛性よりも相対的に低く設
定することで、前記変位手段を構成した、 ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ペダル周辺構
造。 - 【請求項3】 伝達手段と車両用ペダルとの結合剛性
を、車両用ペダルの通常操作時における荷重作用方向に
対しては高く設定すると共に、液圧変換手段の回転変位
に伴う荷重作用方向に対しては低く設定することで、前
記解除手段を構成した、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用
ペダル周辺構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9073703A JPH10264785A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 車両用ペダル周辺構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9073703A JPH10264785A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 車両用ペダル周辺構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264785A true JPH10264785A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13525849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9073703A Pending JPH10264785A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 車両用ペダル周辺構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10264785A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100610113B1 (ko) | 2004-10-05 | 2006-08-10 | 현대자동차주식회사 | 브레이크 페달의 밀림방지장치 |
JP2007038767A (ja) * | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Mazda Motor Corp | 車両の油圧制御装置の取付構造 |
JP2011126422A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2017215899A (ja) * | 2016-06-02 | 2017-12-07 | 豊田鉄工株式会社 | 車両用ペダル装置の後退防止装置 |
DE102017211337A1 (de) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | Ford Global Technologies, Llc | Bremskraftverstärkereinrichtung mit einer mehrteiligen Befestigungsvorrichtung für den Bremskraftverstärker |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9073703A patent/JPH10264785A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100610113B1 (ko) | 2004-10-05 | 2006-08-10 | 현대자동차주식회사 | 브레이크 페달의 밀림방지장치 |
JP2007038767A (ja) * | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Mazda Motor Corp | 車両の油圧制御装置の取付構造 |
JP2011126422A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2017215899A (ja) * | 2016-06-02 | 2017-12-07 | 豊田鉄工株式会社 | 車両用ペダル装置の後退防止装置 |
DE102017211337A1 (de) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | Ford Global Technologies, Llc | Bremskraftverstärkereinrichtung mit einer mehrteiligen Befestigungsvorrichtung für den Bremskraftverstärker |
DE102017211337B4 (de) | 2017-07-04 | 2019-05-29 | Ford Global Technologies, Llc | Bremskraftverstärkereinrichtung mit einer mehrteiligen Befestigungsvorrichtung für den Bremskraftverstärker |
US10723340B2 (en) | 2017-07-04 | 2020-07-28 | Ford Global Technologies, Llc | Actuator for moving a brake booster during a collision |
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