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JPH10258718A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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Publication number
JPH10258718A
JPH10258718A JP6705497A JP6705497A JPH10258718A JP H10258718 A JPH10258718 A JP H10258718A JP 6705497 A JP6705497 A JP 6705497A JP 6705497 A JP6705497 A JP 6705497A JP H10258718 A JPH10258718 A JP H10258718A
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JP
Japan
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dither
cycle
hydraulic pressure
current
period
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Application number
JP6705497A
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English (en)
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Touma Yamaguchi
東馬 山口
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10258718A publication Critical patent/JPH10258718A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディザ周期が変化したとしても、平均電流が
変化することのないブレーキ液圧制御装置を提供するこ
と。 【解決手段】 ブレーキペダルの操作量を検出する圧力
センサ9と、この圧力センサ9の検出結果に応じて、ホ
イールシリンダ3へ加える目標液圧に対応する電流値を
演算し、上記目標液圧にパルス幅変調された三角波状の
ディザを重畳した駆動電流を出力するコントローラEC
U30と、駆動電流に応じた液圧をホイールシリンダ3
へ供給する供給手段とを有するブレーキ液圧制御装置に
おいて、上記コントローラECU30は、上記ディザ周
期が変更された場合に、上記パルス幅変調周期を、変更
されたディザ半周期の整数分の一に設定する設定変更手
段を具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目標液圧に応じて
実液圧を制御するブレーキ液圧制御装置に係り、特に電
子式制動力制御装置に用いて好適なブレーキ液圧制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の制動力制御装置に用いられて
いるブレーキ液圧制御装置は周知のように電子化がなさ
れており、各車輪の制動力を有効に利用したり、ブレー
キペダルを踏み込んでいても各車輪がロックしないよう
にする制御を行っている。通常、このブレーキ液圧制御
装置にはソレノイドが設けられており、このソレノイド
に流す電流を制御することによって液圧制御弁を駆動し
て液圧の制御を行っている。
【0003】この種のブレーキ液圧制御装置において
は、液圧制御弁内に設けられているスプールの固着を防
止するために上記ソレノイドを駆動する電流にディザ電
流を重畳している。このディザ電流は三角波状の波形を
有しており、その周期(以降、ディザ周期と称する)
は、制御を行うために予め設定された制御周期と等しく
設定されている。
【0004】上記ディザ電流は、上述したように、スプ
ールの固着を防止するためにソレノイドに流す電流であ
るため、その平均電流のズレは零であることが好まし
い。つまり、ソレノイドを駆動する電流にディザ電流を
重畳した場合、重畳後の電流の平均値が重畳前のソレノ
イドを駆動する電流の値と等しくなるように設定される
ことが好ましい。しかしながら、上述した平均電流のズ
レを完全に零とするのは困難であり零に近づけるように
種々の制御が行われる。
【0005】この制御の1つとして、上述した三角波状
のディザ電流をPWM変調したパルスによって作成し、
変調時のパルス幅を変化させることによって、つまり、
デューティ比を変化させることによって上記の問題を解
決するようにしたものがある。この制御においては、例
えば、ディザ電流が上昇する箇所(以降、上昇ディザと
称する)と、ディザ電流が下降する箇所(以下、下降デ
ィザと称する)とにおいてPWM変調によるディザ電流
の平均値を変えることによって上記の問題を解決するよ
うにしている。
【0006】図6はディザ電流の一例を示す図である。
図6に示された例では、ディザ周期TDは制御周期と同
一に設定されている。このディザ周期TDは大別すると
上昇ディザ区間T1と下降ディザ区間T2とに分けられ
る。この例では、上昇ディザ区間T1と下降ディザ区間
2とは同一の時間が設定されている。また、図6から
も分かるように、ディザ電流はPWM変調によって作ら
れている。この例では、PWM変調周期TPはディザ周
期TDの10分の1となるよう設定されている。つま
り、PWM変調周期TPは、上昇ディザ区間T1に5周期
分含まれ、下降ディザ区間T2に5周期分含まれること
となる。このPWM変調周期TPは固定に設定される。
また、このディザ電流の平均値は図示したようにIa
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、従来は上記デューティ比を変化させることによっ
て前述した処理が行われているが、近年は未然に事故を
防止するために種々のフェイルセイフ処理がなされてい
る。このフェイルセイフ処理が行われると、フェイルセ
イフ処理を最優先で行わなければならないため、前述し
た制御周期が延びることがある。
【0008】図7は制御周期が変化してディザ周期がP
WM変調周期TPの1周期分延長された場合のディザ電
流を示す図である。この図に示されるように、ディザ周
期T D′はPWM変調周期TPの11周期分(TD+TP
であるので、上昇ディザ区間T1と下降ディザ区間T2
を同一に設定した場合には、PWM変調周期TPの途中
で処理が上昇ディザ区間T1から下降ディザ区間T2へ変
更される。この場合、図6に示された平均電流Iaに比
べて平均電流がIa′に上昇してしまうという問題があ
った。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ディザ周期が変化したとしても、平均電流が変
化することのないブレーキ液圧制御装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ブレーキペダルの操作量を検出する検出
手段と、当該検出手段の検出結果に応じて、ホイールシ
リンダへ加える目標液圧に対応する電流値を演算し、前
記目標液圧にパルス幅変調により作成された三角波状の
ディザを重畳した駆動電流を出力する制御手段と、前記
駆動電流に応じた液圧を前記ホイールシリンダへ供給す
る供給手段とを有するブレーキ液圧制御装置において、
前記ディザ周期が変更された場合に、前記パルス幅変調
周期を、変更されたディザ半周期の整数分の一に設定す
る設定変更手段を具備することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態
によるブレーキ液圧制御装置の全体を示した構成図であ
る。図1において、符号1はブレーキペダルであり、こ
のブレーキペダル1の踏み込みによってマスターシリン
ダ2が液圧を発生するようになっている。
【0012】また、符号3は液圧によって制動力を発生
するホイールシリンダ、符号4は倍力された液圧を供給
する外部液圧供給源、符号5はブレーキペダル1の操作
量に基づいて前記外部液圧供給源4からホイールシリン
ダ3に作用する圧力を調整する液圧制御弁、符号30
は、液圧制御弁5の駆動を制御することにより、外部液
圧供給源4からホイールシリンダ3に供給される液圧を
制御してホイールシリンダ3にブレーキペダル1の操作
量に応じた制動力を発生させるコントローラECUであ
る。このコントローラECU30は、CPU(中央処理
装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random
Access Memory)等の記憶装置、及びクロックが備えら
れている。上記RAM記憶装置には、後述する種々の情
報を記憶するための記憶領域が設けられている。
【0013】コントローラECU30は、入力される各
種信号に基づいて、後述するモータ4c、フェイルセー
フ弁8、ソレノイド22、及び液圧通路開閉弁29等を
制御するための信号を演算算出する機能を有する。ま
た、上記ソレノイド22に供給する電流に重畳させるデ
ィザ電流値を演算するとともに、このディザ電流値をP
WM変調によって作成する機能を有する。また、このコ
ントローラECU30には上記PWM変調でディザ信号
を作成するためのトランジスタ等からなるディザ信号発
生回路が設けられている。
【0014】前記マスターシリンダ2の出力側の管路4
3には、切り換え弁6を介してドライバーがブレーキペ
ダル1を操作したときにストロークと反力とをあたえる
ストロークシミュレータ7が接続され、また、フェイル
セーフ弁8を介して前記ホイールシリンダ3が接続され
ている。なお、符号9,10はそれぞれマスタシリンダ
2及びホイールシリンダ3の液圧を測定する圧力センサ
であって、これらの出力はそれぞれコントローラECU
30へ供給されるようになっている。
【0015】次に前記外部液圧供給源4の内部構成を説
明する。符号4aは液圧ポンプであって、この液圧ポン
プ4aはモータ4cによって駆動され、リザーバ4dか
らブレーキ液を吸い上げ、倍力された液圧を発生するよ
うになっている。前記液圧ポンプ4aの出力側にはアキ
ュームレータ4bが接続され、ホイールシリンダ3に供
給するための倍力された高い液圧を蓄えるようになって
いる。また、符号4Eは、アキュームレータ4b内の圧
力を検出する圧力センサであり、この圧力センサ4Eか
らの検出結果に基づいて、コントローラECU30がア
キュームレータ4bの圧力が所定値以下となった際に、
前記モータ4cを駆動させて液圧ポンプ4aによって加
圧を行なわせるようになっている。
【0016】次に、前記液圧制御弁5の構造を説明す
る。符号11はボディーであって、このボディー11の
内部には段付きのバルブ穴12が設けられ、このバルブ
穴12に連通する液圧供給ポート13、ドレーンポート
14、出力ポート15がそれぞれ設けられ図示の位置で
バルブ穴12内に開口している。すなわち前記液圧供給
ポート13は外部液圧供給源4に接続され、前記ドレー
ンポート14はリザーバ4dに接続されて大気開放され
ている。また、前記出力ポート15は後述するフェイル
セーフ弁8を介してホイールシリンダ3に接続されてい
る。
【0017】前記バルブ穴12には、スプール16が摺
動自在に収容されている。このスプール16は、同軸に
設けられ、径が異なる2つの円筒形部材からなり、前記
液圧供給ポート13及びドレーンポート14と出力ポー
ト15との連通を制御する働きを有する。前記液圧供給
ポート13と小径スプール16aとの間には可変絞りs
が形成され、また、前記ドレーンポート14と大径スプ
ール16bとの間には可変絞りtが形成されている。し
たがってスプール16が図中左方向へ移動することによ
って前記可変絞りtが閉じるとともに前記可変絞りsが
開き出力ポート15の圧力が増加する。
【0018】前記出力ポート15の出力は、前記ホイー
ルシリンダ3へ向かう管路32から分岐した管路17を
介して、液圧制御弁5の一端の反力室18に接続されて
おり、この反力室18は反力発生手段19を構成する。
この反力室18は、バルブ穴12の一側端部と大径スプ
ール16bとの間のバルブ穴12の空間からなり、さら
に、反力室18にはスプール16へ図中右方へ弾性力を
与え、ブレーキペダル1が操作されていない場合は図1
のように可変絞りsを閉じ、可変絞りtを連通させてお
くための圧縮ばね21が介在させられている。
【0019】また、前記圧力制御弁5の他端には、比例
ソレノイド22が設けられている。このソレノイド22
は、前記バルブ穴12と同軸上にかつ軸方向に移動可能
に設けられた可動子23、この可動子23に軸方向への
推進力を与えるべく設けられたコイル24およびヨーク
25と、前記可動子23とヨーク25との間に介在して
図中左方へ弾性力を与える圧縮ばね26とから構成され
ている。
【0020】そして、前記外部液圧供給源4のアキュー
ムレータ4bと上記構造の液圧制御弁5の液圧供給ポー
ト13との間の管路には、コントローラECU30から
の信号によって開閉駆動される液圧通路開閉弁29が設
けられている。即ち、この液圧通路開閉弁29によっ
て、外部液圧供給源4から液圧制御弁5への液圧の供給
路が開閉され、図1のようなブレーキペダル1が操作さ
れていない状態においては高圧のブレーキがホイールシ
リンダ3側へリークしないようになっている。なお、A
BS機能あるいはトラクションコントロール機能等の制
御を行うときは、以下に述べるブレーキペダル1の操作
量、すなわち本実施形態の場合はセンサ9の出力に基づ
いてだけではなく車輪速センサ44あるいは加速度セン
サ、ヨーレイトセンサ、ステアリングセンサ(いずれも
図示略)等の車両の挙動を検出するセンサからの信号に
より、目標液圧を計算する。
【0021】上記構成において、ブレーキペダル1が踏
み込まれると、コントローラECU30は圧力センサ9
からの信号を読み込み、ブレーキペダル1の操作量に応
じて、ホイールシリンダ3に供給する液圧に対応する電
流値を演算するとともに、切り換え弁6を開弁して液圧
通路開閉弁29を開弁し、フェールセーフ弁8の連通を
液圧制御弁5側に切り換える。次に、コントローラEC
U30はディザをこの演算した電流値にディザを重畳し
てソレノイド22へ供給する。ソレノイド22はコント
ローラECU30から供給される電流値に応じた推力を
図1中の左方向に発生させスプール16を図中左方向に
推進させる。尚、この場合に、コントローラECU30
から出力される電流にはディザが重畳されているのでス
プール16は、図1中左右方向にディザ振動しつつ図中
左方向へ移動されることとなる。このようにして、スプ
ール16が図1中左方向へ移動して液圧供給ポート13
が開くと出力ポート15及び管路32を介して、液圧が
ホイールシリンダ3へ供給されるので、制動力が得られ
ることになる。
【0022】一方、ブレーキペダルが放されると、これ
をコントローラECU30は圧力センサ9から出力され
る信号で読み込み、各車輪に対応して設けられているホ
イールシリンダ3の液圧を0MPaにするような電流値
を算出する。この電流値は予め、液圧制御弁5やホイー
ルシリンダ3の特性に併せて設定されている。コントロ
ーラECU30は算出した電流値にディザを重畳させて
ソレノイド22に出力する。この結果、ソレノイド22
が発生する推力は減少し、スプール16が図1中右方向
へ戻されて可変絞りtを開き、外部液圧供給源4のリザ
ーバ4dへホイールシリンダ3に供給されたブレーキ液
が戻されてホイールシリンダ3の液圧はなくなる。そし
てコントローラECU30は圧力センサ44の出力によ
ってホイールシリンダ3の液圧が0MPaになったのを
確認してフェールセーフ弁8をマスタシリンダ2側に切
換えるとともに、液圧通路開閉弁29を閉弁する。尚、
ブレーキペダル1が操作されているにも拘らず、ホイー
ルシリンダ3のブレーキ液圧が低下しているときは、コ
ントローラECU30はこの検出信号に基づき、フェー
ルセーフ弁8を液圧制御弁5側へ切換えず、マスタシリ
ンダ2側に連通させてホイールシリンダ3にマスタシリ
ンダ2からの液圧を供給する。
【0023】以上、本発明の一実施形態によるブレーキ
液圧制御装置の全体的な構成及び動作について説明した
が、次にソレノイド22へ供給される電流に重畳される
ディザ電流波形について説明する。図6に示された波形
が基本となる波形であるが、フェイルセーフ処理等によ
って図7に示すようにディザ周期がPWM変調周期TP
の1周期分だけ延びた場合、前述したようにPWM変調
周期TPの途中で上昇ディザ区間T1から下降ディザ区間
2へ変わったり、下降ディザ区間T2から上昇ディザ区
間T1へ変わったりするためにディザ電流の平均電流が
変化する。
【0024】しかしながら、図2に示されるように、デ
ィザ周期がTD″となった場合、つまりディザ周期T0
PWM変調周期TPの2周期分だけ延びた場合(TD+2
P)には、上昇ディザ区間T1と下降ディザ区間T2
を同一に設定したとしても上述したように、PWM変調
周期TPの途中で上昇ディザ区間T1から下降ディザ区間
2へ変わったり、下降ディザ区間T2から上昇ディザ区
間T1へ変わったりするためにディザ電流の平均電流が
変化することはなくなる。
【0025】つまり、制御周期、即ちディザ周期が変化
した場合にディザ電流の平均電流の変動を防止するため
には、上昇ディザ区間の長さと下降ディザ区間の長さと
を同一に設定して、各々の区間の周期がPWM変調周期
Pの偶数倍(2n倍)となるように設定すればよい。
言い換えると、ディザ周期が変化した場合に平均電流の
変動を防止するためには、PWM周期がディザ半周期の
偶数分の1(2n分の1)と設定すれば良いことにな
る。これが、本発明のポイントである。
【0026】次に、上述した制御を行う場合の実際の制
御のフローを説明する。図3は本発明の一実施形態によ
るブレーキ液圧制御装置に設けられたコントローラEC
U30の制御例を示すフローチャートである。このフロ
ーチャートはディザ周期の1周期分の処理を示してい
る。以下の処理では、コントローラECU30内に設け
られたRAM内には経過時間を計測するカウンタ、経過
時間を保存するレジスタ、制御周期を保存するレジス
タ、PWM変調周期を保存するレジスタ、及び下降ディ
ザを出力する切り換え時間を保存するレジスタ等が設け
られており、このレジスタの内容を参照して制御が進め
られる。
【0027】制御周期を保存するレジスタには予め基本
の制御周期として「10」が記憶されており、制御周期
が10msecに設定されており、PWM変調周期を保
存するレジスタには前記基準の制御周期に基づき「1」
が記憶されており、PWM変調周期が1msecに設定
されている。また、下降ディザを出力する切り換え時間
を保存するレジスタは、上昇ディザ区間と下降ディザ区
間とが同一に設定されているので「5」が記憶されてお
り、上昇ディザ区間及び下降ディザ区間の長さが5ms
ecに設定されている。
【0028】処理が開始すると、ステップS1におい
て、RAM中に設けられている経過時間を計測するカウ
ンタが初期化される。つまり、このカウンタに「0」を
代入する処理が行われる。この初期化が終了するとこの
カウンタの内容は時間が経過する毎に経過時間を示す内
容に書き換えられる。ステップS1の処理が終了すると
ステップS2へ進む。ステップS2では経過時間が記憶
されているカウンタの内容と制御周期を記憶しているレ
ジスタの内容とが比較される。つまりステップS2で
は、制御周期を計測する処理が行われる。
【0029】ステップS2において、「No」と判断さ
れた場合、つまり経過時間が制御周期分だけ経過してい
ないと判断された場合には、再び経過時間が計測されて
いるレジスタの内容と制御周期を記憶しているレジスタ
の内容の比較が行われる。一方、ステップS2におい
て、「Yes」と判断された場合、つまり経過時間が制
御周期分だけ経過したと判断された場合には、経過時間
を記憶するレジスタに経過時間を計測するカウンタの内
容が代入される。
【0030】ステップS3では、経過時間を保存するレ
ジスタの内容を10(すなわち2n)で除算し、PWM
周期を保存するレジスタに代入する処理が行われる。つ
まり、ステップS3の処理では、ディザ周期に含まれる
PWM周期の数は変更しないで10周期分に固定され、
PWM変調周期を変更する処理が行われる。言い換える
と、PWM変調周期がディザ周期の10分の1(2n分
の1)に設定される。
【0031】以上の処理が終了すると、ステップS4へ
進む。ステップS4は上昇ディザ区間のディザ電流を出
力する処理が開始される。この際、PWM変調周期はス
テップS3で算出されたPWM変調周期に基づいて変調
が行われる。上昇ディザ区間の処理がステップS4によ
って開始されると、ステップS5へ進み、経過時間を計
測するカウンタの内容を再初期化する処理、つまりこの
カウンタに「0」を代入する処理が行われる。この場合
も、ステップS1で説明したように、カウンタの内容は
時間が経過する毎に経過時間を示す内容に書き換えられ
る。
【0032】ステップS6では、下降ディザを出力する
切り換え時間として前回の制御周期である経過時間を記
憶するレジスタの内容を2で除算し、切り換え時間を示
すレジスタに代入する処理が行われる。この切り換え時
間を示すレジスタを設ける理由は、以下に示すその他の
処理に時間が費やされて制御周期が延長された場合に、
上昇ディザ区間と下降ディザ区間との間で折り返される
ようにするためである。
【0033】ステップS7では、ディザ電流に関する処
理以外の他の処理、例えばフェイルセーフ処理等の処理
が行われ、ステップS6で設定した時間が経過すると下
降ディザ区間の処理が割り込み開始される。つまり、ス
テップS8の処理が割り込まれ、コントローラECU3
0から、下降ディザ区間用のディザが重畳された電流が
ソレノイド22へ出力する処理が行われる。ステップS
8の処理が終了するとディザ周期の1周期分の処理が終
了する。以上説明した処理及びステップS7の処理が終
了すると、処理はステップS2へ戻り前述した処理が繰
り返し行われる。
【0034】図4は上昇ディザ区間及び下降ディザ区間
におけるPWM変調時のデューティと電流値との関係を
示す図である。図3に示されたステップS4及びステッ
プS8の処理は、三角波に以下に説明するPWM変調を
加えて出力する。この処理は、ディザ電流の平均値を一
定にするために必要な処理である。上昇ディザ区間にお
けるPWM変調のデューティと電流値との関係は、図中
符号I10が付された曲線で表され、下降ディザ区間にお
けるPWM変調のデューティと電流値との関係は、図中
符号I20が付された曲線で表される。図中符号I30が付
された直線は理想的なPWM変調のデューティと電流値
との関係を示す。
【0035】図において、例えば、電流値が1.0
[A]である場合、上昇ディザ区間と下降ディザ区間と
のデューティと電流値との関係が同じであれば、一定の
デューティでPWM変調を行えば良いが、図4に示され
たように、上昇ディザ区間及び下降ディザ区間における
特性が異なるために、上昇ディザ区間においてはデュー
ティが60%に設定され、下降ディザ区間は20%に設
定される。図5は、本発明によるディザ波形を示す図で
ある。この図に示されるように制御周期(ディザ周期)
が変化しても、PWM変調周期の途中で上昇ディザ区間
から下降ディザ区間へ切り換わったり、反対に下降ディ
ザ区間から上昇ディザ区間へ切り換わったりすることが
ない。
【0036】以上説明したように、本実施形態ではPW
M変調周期をディザ周期の10分の1に設定したが、デ
ィザ周期を長く設定した場合にはPWM変調周期をディ
ザ周期の12分の1に、反対にディザ周期を短く設定し
た場合にはPWM変調周期をディザ周期の8分の1にす
るなど、PWM変調周期がディザ半周期の偶数分の1
(2n分の1)であればディザ周期の長さに応じてPW
M変調周期を変更してもよい。また、本実施形態におい
ては、上昇ディザ区間と下降ディザ区間との長さを同一
にして、各区間ををディザ周期の半分となるようにした
が、これに関わらずPWM周期を上昇ディザ区間及び下
降ディザ区間の長さをディザ周期の偶数分の1(2n分
の1)に設定しても良い。
【0037】以上説明した本発明の実施形態において
は、ディザ周期が変わった場合においてもディザ電流の
平均値が変動しない。従って、ディザ周期を適宜調整し
てディザ効果を変化させることができる。また、任意に
PWM変調周期を設定することができるため、PWM駆
動動作が行われるトランジスタのオン・オフ頻度を少な
くすることができるため、PWM駆動回路の発熱を抑え
ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディザ周期が変更された場合であってもパルス幅変調周
期がディザ半周期の整数分の一に変更されるので、電流
値の平均値が変動しないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるブレーキ液圧制御
装置の全体を示した構成図である。
【図2】 制御周期が変化した場合のディザ平均電流を
説明するための説明図である。
【図3】 本発明の一実施形態によるブレーキ液圧制御
装置に設けられたコントローラECU30の制御例を示
すフローチャートである。
【図4】 上昇ディザ区間及び下降ディザ区間における
PWM変調時のデューティと電流値との関係を示す図で
ある。
【図5】 本発明によるディザ波形を示す図である。
【図6】 ディザ電流の一例を示す図である。
【図7】 制御周期が変化してディザ周期がPWM変調
周期TPの1周期分延長された場合のディザ電流を示す
図である。
【符号の説明】
3 ホイールシリンダ 4 外部液圧供給源(供給手段) 5 液圧制御弁(供給手段) 9 圧力センサ(検出手段) 30 コントローラECU(制御手段,設定変更手
段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作量を検出する検出
    手段と、当該検出手段の検出結果に応じて、ホイールシ
    リンダへ加える目標液圧に対応する電流値を演算し、前
    記目標液圧にパルス幅変調により作成された三角波状の
    ディザを重畳した駆動電流を出力する制御手段と、前記
    駆動電流に応じた液圧を前記ホイールシリンダへ供給す
    る供給手段とを有するブレーキ液圧制御装置において、 前記ディザ周期が変更された場合に、前記パルス幅変調
    周期を、変更されたディザ半周期の整数分の一に設定す
    る設定変更手段を具備することを特徴とするブレーキ液
    圧制御装置。
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