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JPH10247516A - 全固体リチウム電池 - Google Patents

全固体リチウム電池

Info

Publication number
JPH10247516A
JPH10247516A JP9048667A JP4866797A JPH10247516A JP H10247516 A JPH10247516 A JP H10247516A JP 9048667 A JP9048667 A JP 9048667A JP 4866797 A JP4866797 A JP 4866797A JP H10247516 A JPH10247516 A JP H10247516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current collector
solid
metal
lithium battery
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9048667A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Iwamoto
和也 岩本
Makoto Fujino
信 藤野
Kazunori Takada
和典 高田
Shigeo Kondo
繁雄 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9048667A priority Critical patent/JPH10247516A/ja
Publication of JPH10247516A publication Critical patent/JPH10247516A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内部抵抗が低く、さらに充放電時
における電池の膨張,収縮に伴う内部抵抗の増加を低減
するとともに集電性を高め、優れた充放電サイクル特性
を有する全固体リチウム二次電池を提供することを目的
とする。 【解決手段】 電池ケース2に金属製集電体1を複数箇
所の固定点3で固定することにより金属製集電体1と電
極の接点が集電体と接続された電池ケース2に対して可
動的であるように構成し、これにより電池ケースおよび
封口板が歪んだり、また充放電時において電極が膨張,
収縮した場合でも、電池ペレットの正極および負極との
充分な電気的接触をとることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全固体リチウム電池
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ,携帯電
話等のポータブル機器の開発に伴い、その電源として電
池の需要は非常に大きなものとなっている。特に、リチ
ウム電池は、リチウムが小さな原子量を持ち、かつイオ
ン化エネルギーが大きな物質であることから、高エネル
ギー密度を得ることができる電池として各方面で盛んに
研究が行われている。
【0003】一方、これらの用途の電池は、電解質に液
体を使用しているため、電解質の漏液等の問題を皆無と
することができない。こうした問題を解決し信頼性を高
めるため、また素子を小型,薄型化するためにも、液体
電解質を固体電解質に代えて、電池を全固体化する試み
が各方面でなされている。特に、先に述べたリチウム電
池に関しては、そのエネルギー密度の高さのために、電
池に異常が生じた際には電池が発火する等の恐れがあ
る。そのため、電池の安全性を確保するために、不燃性
の固体材料で構成される固体電解質を用いた全固体リチ
ウム電池の開発が望まれている。このような電池に用い
られる固体電解質としては、ハロゲン化リチウム,窒化
リチウム,リチウム酸素酸塩、あるいはこれらの誘導体
等が知られている。また、Li2S−SiS2,Li2
−P25,Li2S−B23等のリチウムイオン導電性
硫化物ガラス状固体電解質や、これらのガラスにLiI
等のハロゲン化リチウム、Li3PO4等のリチウム酸素
酸塩をドープしたリチウムイオン導電性固体電解質は、
10-4〜10-3S/cmの高いイオン導電性を有するこ
とから世界的にその物性を中心とした研究が行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、全固体
リチウム電池を粉末成型法により構成し、従来のコイン
型電池ケースあるいはボタン型電池ケースに挿入し、こ
の周囲をかしめて封口した際には、正極,負極,電解質
層よりなる電池構成群が全て堅い固体からなるため、電
池ケースあるいは封口板にひずみが生じやすく、正極,
負極の電極端子を兼ねるそれぞれの電池ケースあるいは
封口板と電極ペレットとが充分な接触を保つことができ
ず、内部抵抗が増大し充電または放電が困難となる。
【0005】また、二次電池の場合、初期的に接触を保
つことができ、充放電が可能であった場合でも、充放電
サイクルの進行に伴って、電極の膨脹,収縮が繰り返さ
れることにより、電池ケースあるいは封口板と電極との
間に隙間や電極ペレット中での活物質間の接合の弛みが
生じやすく、内部抵抗が上昇し、充放電容量が低下する
といった課題があった。
【0006】従って、この全固体リチウム電池において
は、上述の組み立て時および充放電時における内部抵抗
の低減と高い集電性が要求されている。
【0007】本発明は、以上の課題を解決し、さらに充
放電時における電池の膨脹,収縮に伴う内部抵抗の増加
を低減するとともに集電性を高め、優れた充放電サイク
ル特性を有する全固体リチウム電池を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、電池の組み立て時に電池ケースおよび/ま
たは封口板が歪んだり、また充放電時において電極が膨
脹,収縮した場合でも、電池ペレットの正極および負極
との充分な電気的接触がとれるように構成したものであ
る。
【0009】これにより、電池ペレットの正極および負
極と集電体との間に充分な電気的接触が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項の発明の形態に
よって実施し得る。
【0011】すなわち、本発明の請求項1に記載の発明
は、電池ケースおよび封口板の少なくとも一方に集電体
を具備し、集電体と電極の接点が電池ケースあるいは封
口板に対して可動的な状態で装填したものであり、電池
ペレットが膨脹,収縮した場合においても接触面がその
厚さ方向の変動に追随するために、正極,負極の電極と
充分な接触を確保することができる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の集電体を金属としたものであり、前記金属の弾
性によって電極が膨脹,収縮した場合においても接触面
がその厚さ方向の変動に追随するために、電池ペレット
の正極および負極との充分な接触を確保することができ
る。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の金属製の集電体がステンレススチールならびに鉄,チ
タン,銅,ニッケル,アルミニウムもしくはこれらのう
ちの少なくとも一つを主成分とする合金としたものであ
り、前記する金属を用いることにより、集電体は弾性が
得られ、電池ペレットの正極および負極との充分な接触
を確保することができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の金属製の集電体がメッシュ,エキスパンドメタル,発
泡メタル,ワイヤー,パンチングメタル,ファイバーの
群より選ばれる少なくとも一つの形状としたものであ
り、平板状の金属集電体よりも高いバネ弾性が得られ、
電池ペレットの正極および負極との充分な接触を確保す
ることができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の金属製の集電体の見かけ面積が電池ペレットの正極ま
たは負極の平面部面積の50〜99%としたものであ
り、電池の封口時に集電体にかかる圧力により電池ペレ
ットの周辺部に集電体が回り込み、正極と負極が短絡す
ることを防ぐことができる。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項2に記載
の金属製の集電体が電池ケースおよび封口板の少なくと
も一方に、複数箇所で固定した固定点を有するものであ
り、これにより金属製集電体に固定点を支点としたバネ
弾性が生じ、電池ペレットの正極および負極との充分な
接触を確保することができる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載
の集電体が電子伝導性ゴムとしたものであり、特に集電
体に固定点を設けなくとも前記電子伝導性ゴムの弾性に
よって電池ペレットが膨脹,収縮した場合においても接
触面がその厚さ方向の変動に追随するために、電池ペレ
ットの正極および負極との充分な接触を確保することが
できる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の電子伝導性ゴム製集電体の装填時の態様がシート状ま
たはペースト状としたものであり、特に集電体に固定点
を設けなくとも前記電子伝導性ゴムの弾性によって電池
ペレットの正極および負極との充分な接触を確保するこ
とができる。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の電子伝導性ゴム製集電体の見かけ面積が電池ペレット
の正極または負極の平面部面積の50〜99%としたも
のであり、電池の封口時に集電体にかかる圧力により電
池ペレットの周辺部に集電体が回り込み、正極と負極が
短絡することを防ぐことができる。
【0020】請求項10に記載の発明は、正極および負
極の少なくとも一方の中に金属製の集電体を具備させた
ものであり、電極中の金属集電体によって電極内部の電
位分布を均一化し、電池ケースおよび封口板に装着され
た集電体との集電性を高めることができる。
【0021】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載の金属製の集電体がメッシュ,エキスパンドメタ
ル,発泡メタル,ワイヤー,パンチングメタル,ファイ
バーの群より選ばれる少なくとも一つの形状としたもの
であり、電極中に電子伝導ネットワークを張り巡らせ、
電極中での電位分布を均一化することができる。
【0022】請求項12に記載の発明は、請求項10に
記載の金属製の集電体がステンレススチールならびに
鉄,チタン,銅,ニッケル,アルミニウムもしくはこれ
らのうちの少なくとも一つを主成分とする合金としたも
のであり、これらの金属が有する弾性によって充放電時
における電極の膨脹,収縮を低減させると同時に、金属
の良導電性によって集電効率を高めることができる。
【0023】請求項13に記載の発明は、請求項10に
記載の金属製の集電体の見かけ面積が集電体を中部に有
する正極および/または負極の平面部面積の70〜99
%としたものであり、電池ペレットの外部に露出した電
極中の集電体によるエッジ部での短絡を防ぐことができ
る。
【0024】以下、本発明の実施の形態の1から3につ
いて、図1ないし図4を参照して説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は金属製集電体1を
9つの固定点で固定した電池ケース2を示したものであ
り、図2は図1におけるAB線上での断面を示したもの
である。図1において、金属製集電体1と電極ペレット
の接触点が電池ケース2に対して可動的な状態で装填し
たもの、すなわち、図2に示したように金属製集電体1
を歪んだ形状で設けることにより、電池ペレットが膨
脹,収縮した場合にでも接触面がその厚さ方向に変動に
追随するために、正極,負極の電極と充分な接触を確保
することができる。
【0026】金属製集電体1としては、例えばステンレ
ススチール,鉄,チタン,銅,ニッケル,アルミニウム
もしくはこれらのうちの少なくとも一つを主成分とする
合金からなるものが使用でき、特に電子伝導性と弾性お
よび耐食性に優れた点ではステンレススチールが好まし
い。
【0027】また、金属製集電体1の形状としては、例
えばメッシュ,エキスパンドメタル,発泡メタル,ワイ
ヤー,パンチングメタル,ファイバー等の形状を用いる
ことができるが、特に高弾性を付与するためには、メッ
シュ,エキスパンドメタルの形状が好ましい。
【0028】金属製集電体1の見かけ面積は電池ペレッ
トの電極平面部の面積の40%以上で効果が認められる
が、特に50%以上ではその効果が顕著となる。しかし
ながら、電極面積に対して100%以上になるとエッジ
部における正極,負極の短絡が発生しやすくなるため、
50〜99%が好ましい。
【0029】さらに、金属製集電体1と電池ケース2と
の固定点3の数は1点以上であれば効果が認められる
が、高い弾性と電池ケース2との電気的接合を得るため
には面積に依らず4点以上が好ましい。また、13点/
cm2以上になると固定点3間が著しく近接するため弾
性が低下し、電池ペレットが膨脹,収縮した場合に接触
面がその厚さ方向の変動に追随しにくくなり、正極,負
極の電極と充分な接触が保てなくなる。従って、固定点
3は面積に依らず最低4点、上限は単位面積当たり13
点/cm2であることが好ましい。
【0030】(実施の形態2)図3は実施の形態1と異
なり電子伝導性ゴム製集電体4を具備した電池ケース5
を有する実施の形態であり、電子伝導性ゴム製集電体4
と電極ペレットの接触点が電池ケース5に対して可動的
な状態で装填したものであり、前記電子伝導性ゴム製集
電体4の弾性によって、電池ペレットが膨脹,収縮した
場合においても接触面がその厚さ方向の変動に追随する
ために、正極,負極の電極と充部な接触を確保すること
ができる。
【0031】電子伝導性ゴム製集電体4はシート状体を
必要な形状,大きさに打ち抜いて電池ケースに装填、あ
るいは前記電子伝導性ゴムのペーストを電池ケースに塗
布,乾燥した後用いてもいずれの場合にも効果が認めら
れるが、均一な膜厚が得られるといった点でシート状体
を用いるのが好ましい。
【0032】電子伝導性ゴム製集電体4の導電剤はニッ
ケル,鉄,金,銀,白金といった金属粉末やこれらの金
属で被覆した樹脂製マイクロビーズ、あるいはアセチレ
ンブラックやケッチェンブラック,黒鉛といった炭素材
料を用いるとよい。
【0033】また、電子伝導性ゴム製集電体4に用いら
れる樹脂としてはアクリル系,シリコン系,スチレン−
ブタジエン共重合体等があるが弾性に富む点でシリコン
系、あるいはスチレン−ブタジエン共重合体が好まし
い。
【0034】なお、以上の説明では電子伝導性ゴム製集
電体4を電池ケース5に装着した構成を例として説明し
たが、電池ケース5の代りに封口板に電子伝導性ゴム製
集電体4を装着しても実施可能であり、同様の効果が得
られることはいうまでもない。
【0035】(実施の形態3)図4は実施の形態3につ
いて示すものであり、正極ペレット6および負極ペレッ
ト7にはそれぞれ金属製集電体8,9を埋設して固体電
池ペレット10とする。図4において、金属製集電体
8,9は電極との電子的接合をより確実なものとすると
同時に電極中の集電効果を高める作用を有する。
【0036】金属製集電体8,9は、例えばステンレス
スチール,鉄,チタン,銅,ニッケル,アルミニウムも
しくはこれらのうちの少なくとも一つを主成分とする合
金からなるものが使用でき、特に電子伝導性と弾性およ
び耐食性に優れた点でステンレススチールが好ましい。
【0037】また、金属製集電体8,9の形状として
は、例えばメッシュ,エキスパンドメタル,発泡メタ
ル,ワイヤー,パンチングメタル,ファイバー等の形状
を用いることができる。
【0038】金属製集電体8,9の見かけ面積は固体電
池ペレット10の電極平面部面積の60%以上で効果が
認められるが、特に70%以上ではその効果が顕著とな
る。しかしながら、電極面積に対して100%以上にな
るとエッジ部における正極,負極の短絡が発生しやすく
なるため、70〜99%が好ましい。
【0039】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について比較例
と比較しながら説明する。
【0040】(実施例1)Li3PO4−Li2S−Si
2のガラス状の固体電解質粉末を直径16.8mmの
ペレットに加圧成形した後、そのペレットの一方に前記
固体電解質粉末に正極活物質としてコバルト酸リチウム
(LiCoO2)からなる正極合剤を加えて予備成型し
て固体電解質層とした。次いで、固体電解質層を挟んで
対向する他方の面にインジウム粉末と固体電解質粉末か
らなる負極合剤を加えて一体成型を行い、全固体リチウ
ム二次電池ペレットを構成した。
【0041】前記全固体リチウム二次電池ペレットを直
径14.2mmのステンレス製メッシュ(対電池ケース
の平面部面積比50%)を図1に示したように9点の固
定点でスポット溶接した正極側電池ケースと加工しない
負極側封口板を用いて封口し、直径20mm,厚さ1.
6mmのコイン型全固体リチウム二次電池を得た。
【0042】前記実施例1のコイン型全固体リチウム二
次電池の初充電後の内部抵抗は350Ωであった。ま
た、本構成によるコイン型全固体リチウム二次電池を1
00個試作した際に内部短絡した電池は皆無であった。
また、前記コイン型全固体リチウム二次電池を500μ
Aで充放電した際に充電時のインピーダンスのサイクル
における変化は100サイクル経過した時点で5%上昇
し、368Ωであった。
【0043】同様に固定点の数を1〜20点、面積比を
30〜105%とした際のインピーダンスの測定結果を
図5に示した。この図5より面積比50%以上でインピ
ーダンスの減少が認められた。一方、これらの試験に際
してコイン型全固体リチウム二次電池は各100個を組
み立て、そのうち面積比が105%のものではいずれの
固定点数についても10個以上のエッジ部での短絡が発
生した。また、これらのコイン型全固体リチウム二次電
池のうちインピーダンスが高かったものについて分解し
てみると17点以上でスポット溶接した金属製集電体は
電池ペレットと正極の界面が容易に剥離することがわか
り、集電性の低下が生じていた。
【0044】従って、電池ケースの平面部の面積に対す
る金属製集電体の面積は50〜99%が最適であり、固
定点は4〜15点が最適であることがわかった。
【0045】(比較例1)実施例1と同様の電池ペレッ
トを金属製集電体を有さない電池ケースおよび封口板を
用いて構成した比較例1のコイン型全固体リチウム二次
電池の初充電後の内部抵抗は1500Ωであった。ま
た、比較例1のコイン型全固体リチウム二次電池を10
0個試作した際に内部短絡した電池は皆無であった。比
較例1のコイン型全固体リチウム二次電池を500μA
で充放電した際に充電時のインピーダンスのサイクルに
おける変化は10サイクル経過した時点で10%上昇
し、1650Ωと極めて変動が大きかった。
【0046】(実施例2)実施例1と同様の電池ペレッ
トを直径14.2mmのステンレス製メッシュ(対封口
板の平面部面積比81%)を9点の固定点でスポット溶
接した負極側封口板と加工しない正極側電池ケースを用
いて封口し、直径20mm,厚さ1.6mmのコイン型
全固体リチウム二次電池を得た。
【0047】この実施例2のコイン型全固体リチウム二
次電池の初充電後の内部抵抗は346Ωであった。ま
た、本構成による実施例2のコイン型全固体リチウム二
次電池を100個試作した際に内部短絡した電池は皆無
であった。また、前記実施例2のコイン型全固体リチウ
ム二次電池を500μAで充放電した際に充電時のイン
ピーダンスのサイクルにおける変化は100サイクル経
過した時点で1%上昇し、349Ωであった。
【0048】同様に固定点の数を1〜20点、面積比を
30〜105%とした際のインピーダンスの測定結果を
図6に示した。この図6より面積比50%以上でインピ
ーダンスの減少が認められた。一方、これらの試験に際
して電池は各100個を組み立て、そのうち面積比が1
05%のものでは、いずれの固定点の数についても10
個以上のエッジ部での短絡が発生した。従って、封口板
の平面部の面積に対する集電体の面積は50〜99%が
最適であることがわかった。
【0049】(実施例3)実施例1と同様の電池ペレッ
トを直径14.2mmのステンレス製メッシュ(対封口
板の平面部面積比81%ならびに対電池ケースの平面部
面積比50%)を9点の固定点でスポット溶接した負極
側封口板と正極側電池ケースを用いて封口し、直径20
mm,厚さ1.6mmのコイン型全固体リチウム二次電
池を得た。
【0050】この実施例3のコイン型全固体リチウム二
次電池の初充電後の内部抵抗は340Ωであった。ま
た、本構成による実施例3のコイン型全固体リチウム二
次電池を100個試作した際に内部短絡した電池は皆無
であった。また、実施例3のコイン型全固体リチウム二
次電池を500μAで充放電した際に充電時のインピー
ダンスのサイクルにおける変化は100サイクル経過し
た時点でもほとんどインピーダンスの増加は生ぜず、3
41Ωであった。
【0051】実施例1と実施例2を併せて考えると、正
極側の面積比と負極側の面積比を種々組み合わせた場合
にも実施例1および実施例2同様の効果が期待できるこ
とは明らかであり、従って、電池ケースおよび封口板に
対するステンレスメッシュ製集電体の面積比は50〜9
9%、固定点の数は4〜15点が最適であることがわか
った。
【0052】以下に実施例3と同様の構成で集電体の材
質,形状のみを変えたものについてインピーダンスの結
果をまとめて表1に示す。ただし、導電性ゴムペースト
は他の集電体と同面積となるように塗布し、乾燥後電池
ペレットを挿入した。また、導電性ゴムシートは同面積
のものを、特にゴムの粘性のみで固定し、装填した。ま
た、ここで用いた導電性ゴムペーストの導電剤はケッチ
ェンブラックであり、導電性ゴムシートの導電剤はニッ
ケル粉末である。
【0053】
【表1】
【0054】表1の結果から集電体の材質および形状に
依らず実施例3と同様の効果が得られることがわかっ
た。
【0055】(実施例4)Li3PO4−Li2S−Si
2のガラス状の固体電解質粉末を直径16.8mmの
ペレットに加圧成形した後、そのペレットの一方に前記
固体電解質粉末に正極活物質としてコバルト酸リチウム
(LiCoO2)からなる正極合剤を加え、さらに直径
15mmのステンレス製メッシュ(対正極見かけ面積比
80%)を装填して予備成型し固体電解質層とした。次
いで、固体電解質層を挟んで対向する他方の面にインジ
ウム粉末と固体電解質粉末からなる負極合剤を加えて一
体成型を行い、全固体リチウム二次電池ペレットを構成
した以外は実施例3と同様の構成で直径20mm,厚さ
1.6mmのコイン型全固体リチウム二次電池を得た。
【0056】この実施例4のコイン型全固体リチウム二
次電池の初充電後の内部抵抗は253Ωであった。ま
た、本構成による実施例4のコイン型全固体リチウム二
次電池を100個試作した際に内部短絡した電池は皆無
であった。また、実施例4のコイン型全固体リチウム二
次電池を500μAで充放電した際に充電時のインピー
ダンスのサイクルにおける変化は100サイクル経過し
た時点ではほとんど変わらず、255Ωであった。
【0057】以下に正極見かけ面積に対する種々の正極
中集電体面積比を変えた以外は実施例4と同様の電池に
ついての結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】(比較例2)正極側電池ケースと負極側封
口板に集電体を装填しない以外は実施例4と同様のコイ
ン型全固体リチウム二次電池を構成した。
【0060】前記比較例2のコイン型全固体リチウム二
次電池の初充電後のインピーダンスは900Ωであっ
た。また、前記比較例2のコイン型全固体リチウム二次
電池を100個試作した際に内部短絡した電池は皆無で
あった。また、前記比較例2のコイン型全固体リチウム
二次電池を500μAで充放電した際に充電時のインピ
ーダンスのサイクルにおける変化は100サイクル経過
した時点で33%上昇し、1200Ωと極めて変動が大
きかった。
【0061】以上の結果から電池ケースまたは封口板に
集電体をスポット溶接した場合よりも正極中に集電体を
装填することによって一層電池のインピーダンスを低減
することができ、サイクル中のインピーダンスの増大も
抑制することができることがわかった。
【0062】なお、本発明の実施例においては、X−L
2S−SiS2の固体電解質ガラスのXがリン酸リチウ
ム(Li3PO4)の場合についてのみ説明を行ったが、
Xが無い場合、あるいは酸化リチウム(Li2O),硫
酸リチウム(Li2SO4),炭酸リチウム(Li2
3),ホウ酸リチウム(Li3BO3)等、他のリチウ
ム酸素酸塩の場合についても同様の効果が得られること
は明らかであり、本発明はXがリン酸リチウムの場合に
のみ限定されるものではない。
【0063】また、本発明の実施例における全固体リチ
ウム二次電池の負極材料にインジウム箔を用いて説明を
行ったが、金属リチウム,アルミニウム,スズ等のリチ
ウムと合金化しやすい金属、あるいはリチウム合金、さ
らに遷移金属酸化物,遷移金属硫化物等を用いても同様
の効果が期待できることは明らかであり、本発明は実施
例にのみ限定されるものではない。
【0064】また、本発明の実施例における全固体リチ
ウム二次電池の正極材料にコバルト酸リチウムを用いて
説明を行ったが、ニッケル酸リチウム,マンガン酸リチ
ウム等、他の遷移金属酸化物や二硫化チタン,二硫化モ
リブデン等の遷移金属硫化物を用いても同様の効果が期
待でき、本発明は実施例にのみ限定されるものではな
い。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電池ケー
スおよび封口板の少なくとも一方に金属製もしくは導電
性ゴム製の集電体を前記集電体と電極の接点が前記集電
体と接続される電池ケース、あるいは封口板に対して可
動的であるように装填することにより封口時または充放
電に伴う電池ケース、あるいは封口板に膨れを生じた場
合において充分な電子的な接触が確保できるという有利
な効果が得られる。
【0066】さらに、電極中に集電体を装填することで
電極との電子的接合をより確実なものとすることがで
き、内部抵抗の低い全固体リチウム電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における金属製集電体を
設けた電池ケースを示す平面図
【図2】同図1のAB線による断面図
【図3】本発明の実施の形態2における電子伝導性ゴム
製集電体を設けた電池ケースを示す平面図
【図4】本発明の実施の形態3における金属製集電体を
電極中に埋設した固体電池ペレットを示す斜視図
【図5】本発明の一実施例におけるインピーダンスと集
電体装着条件の関係を示す説明図
【図6】本発明の他の実施例におけるインピーダンスと
集電体装着条件の関係を示す説明図
【符号の説明】
1,8,9 金属製集電体 2,5 電池ケース 3 固定点 4 電子伝導性ゴム製集電体 6 正極ペレット 7 負極ペレット 10 固体電池ペレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 繁雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極,負極がリチウムイオン導電性固体
    電解質を挟んで対峙する全固体リチウム電池において、
    前記電池の電池ケースおよび封口板の少なくとも一方に
    集電体を具備し、かつ前記集電体と電極の接点が集電体
    と接続された電池ケースあるいは封口板に対して可動的
    であることを特徴とする全固体リチウム電池。
  2. 【請求項2】 集電体が金属であることを特徴とする請
    求項1記載の全固体リチウム電池。
  3. 【請求項3】 集電体がステンレススチールならびに
    鉄,チタン,銅,ニッケル,アルミニウムもしくはこれ
    らのうちの少なくとも一つを主成分とする合金からなる
    ものであることを特徴とする請求項1または2記載の全
    固体リチウム電池。
  4. 【請求項4】 集電体は金属製であって、メッシュ,エ
    キスパンドメタル,発泡メタル,ワイヤー,パンチング
    メタル,ファイバーの群より選ばれる少なくとも一つの
    形状を有することを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載する全固体リチウム電池。
  5. 【請求項5】 集電体は金属製であって、見かけ面積が
    電池ペレットの正極または負極の平面部面積の50〜9
    9%であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載する全固体リチウム電池。
  6. 【請求項6】 集電体は金属製であって、電池ケースお
    よび封口板の少なくとも一方に、複数箇所で固定される
    固定点を有することを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載する全固体リチウム電池。
  7. 【請求項7】 集電体が電子伝導性ゴム製集電体である
    ことを特徴とする請求項1記載の全固体リチウム電池。
  8. 【請求項8】 電子伝導性ゴム製集電体の装填時の態様
    がシート状またはペースト状であることを特徴とする請
    求項1または7記載の全固体リチウム電池。
  9. 【請求項9】 電子伝導性ゴム製集電体の見かけ面積が
    電池ペレットの正極または負極の平面部面積の50〜9
    9%であることを特徴とする請求項1,7または8のい
    ずれかに記載する全固体リチウム電池。
  10. 【請求項10】 正極および負極の少なくとも一方の中
    に金属製の集電体を具備させたことを特徴とする請求項
    1ないし9のいずれかに記載する全固体リチウム電池。
  11. 【請求項11】 正極および負極の少なくとも一方の中
    に具備する集電体が金属製であって、メッシュ,エキス
    パンドメタル,発泡メタル,ワイヤー,パンチングメタ
    ル,ファイバーの群より選ばれる少なくとも一つの形状
    を有することを特徴とする請求項1ないし10のいずれ
    かに記載する全固体リチウム電池。
  12. 【請求項12】 正極および負極の少なくとも一方の中
    に具備する集電体が金属製であって、ステンレススチー
    ルならびに鉄,チタン,銅,ニッケル,アルミニウムも
    しくはこれらのうちの少なくとも一つを主成分とする合
    金からなるものであることを特徴とする請求項1ないし
    11のいずれかに記載する全固体リチウム電池。
  13. 【請求項13】 正極および負極の少なくとも一方の中
    に具備する集電体が金属製であって、見かけ面積が前記
    集電体を具備する正極および/または負極の平面部面積
    の70〜99%であることを特徴とする請求項1ないし
    12のいずれかに記載する全固体リチウム電池。
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