JPH10202271A - フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法 - Google Patents
フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法Info
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- JPH10202271A JPH10202271A JP643997A JP643997A JPH10202271A JP H10202271 A JPH10202271 A JP H10202271A JP 643997 A JP643997 A JP 643997A JP 643997 A JP643997 A JP 643997A JP H10202271 A JPH10202271 A JP H10202271A
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- phosphoric acid
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- Treatment Of Sludge (AREA)
- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フッ素、リン酸及び有機物を含む廃水の凝集
処理に当り、汚泥貯槽の悪臭を防止すると共に、汚泥の
脱水性を高める。 【解決手段】 原水に消石灰を添加して凝集処理し、固
液分離する。分離汚泥に消石灰を添加してpH9以上に
調整した後、固液分離する。この分離液を原水槽に返送
する。 【効果】 分離汚泥に消石灰を添加してpH9以上に調
整することにより、腐敗を引き起こす嫌気性菌の増殖を
抑制して、腐敗による悪臭を防止できる。汚泥の曝気が
不要となり、曝気による汚泥の脱水性低下等の問題は解
消される。このpH調整のために添加した過剰の消石灰
を含む分離液を原水に添加することで、フッ素、リン酸
の凝集処理に有効再利用する。
処理に当り、汚泥貯槽の悪臭を防止すると共に、汚泥の
脱水性を高める。 【解決手段】 原水に消石灰を添加して凝集処理し、固
液分離する。分離汚泥に消石灰を添加してpH9以上に
調整した後、固液分離する。この分離液を原水槽に返送
する。 【効果】 分離汚泥に消石灰を添加してpH9以上に調
整することにより、腐敗を引き起こす嫌気性菌の増殖を
抑制して、腐敗による悪臭を防止できる。汚泥の曝気が
不要となり、曝気による汚泥の脱水性低下等の問題は解
消される。このpH調整のために添加した過剰の消石灰
を含む分離液を原水に添加することで、フッ素、リン酸
の凝集処理に有効再利用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素、リン酸及び
有機物含有廃水の処理方法に係り、特に、フッ素及び/
又はリン酸と有機物を含む廃水に消石灰を添加して凝集
処理し、凝集処理液を固液分離する方法において、分離
汚泥の腐敗による悪臭の発生を防止すると共に、汚泥の
脱水性を向上させる方法に関する。
有機物含有廃水の処理方法に係り、特に、フッ素及び/
又はリン酸と有機物を含む廃水に消石灰を添加して凝集
処理し、凝集処理液を固液分離する方法において、分離
汚泥の腐敗による悪臭の発生を防止すると共に、汚泥の
脱水性を向上させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造廃水、液晶製造廃水、塗装下
地処理廃水又は脱脂廃水等には、フッ素及び/又はリン
酸と、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類、酢酸、クエン酸、グルコン酸等の
有機酸や界面活性剤等の有機物とが含まれている。
地処理廃水又は脱脂廃水等には、フッ素及び/又はリン
酸と、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類、酢酸、クエン酸、グルコン酸等の
有機酸や界面活性剤等の有機物とが含まれている。
【0003】図2は、これらのフッ素、リン酸及び有機
物含有廃水の従来の処理方法を示す系統図である。原水
(廃水)は、原水槽1を経由して中和槽2に導入され、
この中和槽2で消石灰(Ca(OH)2 )が添加されp
H6〜8.5に中和される。即ち、消石灰添加バルブV
1 は、中和槽2のpH計2Aと連動し、中和槽2内のp
Hが6〜8.5となるように消石灰が添加される。これ
により、フッ素、リン酸はフッ化カルシウム(Ca
F2 )やリン酸カルシウム(Ca3 (PO4 )2 )等の
カルシウム塩として析出する。中和処理液は、凝集槽3
でポリマー(有機高分子凝集剤)が添加されて凝集処理
される。凝集処理液は沈殿槽4で固液分離され、上澄水
は処理水として系外へ排出される。一方、分離された汚
泥は、汚泥貯槽5に一旦貯留された後、脱水機6で脱水
処理され、脱水ケーキが系外に排出され処分される。
物含有廃水の従来の処理方法を示す系統図である。原水
(廃水)は、原水槽1を経由して中和槽2に導入され、
この中和槽2で消石灰(Ca(OH)2 )が添加されp
H6〜8.5に中和される。即ち、消石灰添加バルブV
1 は、中和槽2のpH計2Aと連動し、中和槽2内のp
Hが6〜8.5となるように消石灰が添加される。これ
により、フッ素、リン酸はフッ化カルシウム(Ca
F2 )やリン酸カルシウム(Ca3 (PO4 )2 )等の
カルシウム塩として析出する。中和処理液は、凝集槽3
でポリマー(有機高分子凝集剤)が添加されて凝集処理
される。凝集処理液は沈殿槽4で固液分離され、上澄水
は処理水として系外へ排出される。一方、分離された汚
泥は、汚泥貯槽5に一旦貯留された後、脱水機6で脱水
処理され、脱水ケーキが系外に排出され処分される。
【0004】ところで、原水中のフッ素、リン酸は消石
灰によりカルシウム塩として沈殿処理できるが、原水中
の有機物は消石灰により沈殿処理することはできない。
未処理の有機物は汚泥中に混入して汚泥貯槽5で貯留さ
れるため、汚泥貯槽5では貯留中の汚泥に混入している
有機物の腐敗が起こり、有機物の腐敗で生成した硫化水
素やメルカプタンによる悪臭が発生する。
灰によりカルシウム塩として沈殿処理できるが、原水中
の有機物は消石灰により沈殿処理することはできない。
未処理の有機物は汚泥中に混入して汚泥貯槽5で貯留さ
れるため、汚泥貯槽5では貯留中の汚泥に混入している
有機物の腐敗が起こり、有機物の腐敗で生成した硫化水
素やメルカプタンによる悪臭が発生する。
【0005】従来においては、貯留された汚泥を均一化
すると共に、この有機物の腐敗による悪臭の発生を防止
するために、汚泥貯槽5に散気管5Aを設け、底部から
曝気を行っている。
すると共に、この有機物の腐敗による悪臭の発生を防止
するために、汚泥貯槽5に散気管5Aを設け、底部から
曝気を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法では、汚泥
貯槽5内での汚泥濃度が1〜3%であり、粘性が比較的
に高いため、曝気を行っても貯槽5内に十分に空気を行
き渡らすことはできない。この結果、貯槽5内では、局
部的に腐敗が起こるため、十分に悪臭を防止することは
できない。また、曝気により貯槽5内に生成する炭酸カ
ルシウムが散気管5Aを閉塞させるため、設備の保守管
理も煩雑なものとなる。更に、曝気により流入汚泥が分
散、細分化するため、汚泥の粘性が高まり、汚泥の脱水
性が悪くなるという問題もあった。
貯槽5内での汚泥濃度が1〜3%であり、粘性が比較的
に高いため、曝気を行っても貯槽5内に十分に空気を行
き渡らすことはできない。この結果、貯槽5内では、局
部的に腐敗が起こるため、十分に悪臭を防止することは
できない。また、曝気により貯槽5内に生成する炭酸カ
ルシウムが散気管5Aを閉塞させるため、設備の保守管
理も煩雑なものとなる。更に、曝気により流入汚泥が分
散、細分化するため、汚泥の粘性が高まり、汚泥の脱水
性が悪くなるという問題もあった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、フッ
素、リン酸及び有機物を含む廃水の凝集処理に当り、汚
泥貯槽の悪臭を防止すると共に、汚泥の脱水性を高める
方法を提供することを目的とする。
素、リン酸及び有機物を含む廃水の凝集処理に当り、汚
泥貯槽の悪臭を防止すると共に、汚泥の脱水性を高める
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフッ素、リン酸
及び有機物含有廃水の処理方法は、フッ素及び/又はリ
ン酸と有機物とを含む廃水を処理する方法において、被
処理廃水に消石灰を添加して凝集処理する第1工程と、
該第1工程の処理水を固液分離する第2工程と、該第2
工程で分離された汚泥に消石灰を添加してpH9以上に
調整する第3工程と、該第3工程の処理水を固液分離す
る第4工程と、第4工程の分離液を前記被処理廃水に添
加する第5工程と、を備えてなることを特徴とする。
及び有機物含有廃水の処理方法は、フッ素及び/又はリ
ン酸と有機物とを含む廃水を処理する方法において、被
処理廃水に消石灰を添加して凝集処理する第1工程と、
該第1工程の処理水を固液分離する第2工程と、該第2
工程で分離された汚泥に消石灰を添加してpH9以上に
調整する第3工程と、該第3工程の処理水を固液分離す
る第4工程と、第4工程の分離液を前記被処理廃水に添
加する第5工程と、を備えてなることを特徴とする。
【0009】本発明においては、第2工程で分離された
汚泥に消石灰を添加してpH9以上に調整することで、
汚泥の腐敗を防止する。即ち、腐敗を引き起こす嫌気性
菌はpH9以上では増殖しないため、このようにpH調
整することで、汚泥の腐敗による悪臭の発生を防止する
ことができる。また、汚泥の腐敗を曝気を行うことな
く、pH調整により防止することができるため、散気管
が不要となり、曝気による汚泥の脱水性の低下、散気管
の閉塞、保守管理の問題は解消される。
汚泥に消石灰を添加してpH9以上に調整することで、
汚泥の腐敗を防止する。即ち、腐敗を引き起こす嫌気性
菌はpH9以上では増殖しないため、このようにpH調
整することで、汚泥の腐敗による悪臭の発生を防止する
ことができる。また、汚泥の腐敗を曝気を行うことな
く、pH調整により防止することができるため、散気管
が不要となり、曝気による汚泥の脱水性の低下、散気管
の閉塞、保守管理の問題は解消される。
【0010】この第3工程で添加された過剰の消石灰
は、液中に溶解しているため、この第3工程の処理水を
固液分離して得られる分離液を被処理廃水に添加するこ
とにより、過剰の消石灰を廃水の凝集処理に有効に再利
用することができる。
は、液中に溶解しているため、この第3工程の処理水を
固液分離して得られる分離液を被処理廃水に添加するこ
とにより、過剰の消石灰を廃水の凝集処理に有効に再利
用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法の実施の
形態を説明する。
フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法の実施の
形態を説明する。
【0012】図1は本発明のフッ素、リン酸及び有機物
含有廃水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。
含有廃水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。
【0013】原水はまず原水槽1に導入され、後述のア
ルカリ返送水と混合された後、中和槽2に導入される。
この中和槽2には、汚泥反応槽7から、後述の沈殿槽4
の分離汚泥と消石灰とを混合して得られるアルカリ汚泥
が添加され、槽内の液はpH6〜8.5に中和される。
中和処理液は凝集槽3でポリマーが添加されて凝集処理
される。凝集処理液は沈殿槽4で固液分離され、上澄水
は処理水として系外へ排出される。分離された汚泥の一
部は、汚泥反応槽7に送給され、残部は汚泥処理槽8に
送給される。
ルカリ返送水と混合された後、中和槽2に導入される。
この中和槽2には、汚泥反応槽7から、後述の沈殿槽4
の分離汚泥と消石灰とを混合して得られるアルカリ汚泥
が添加され、槽内の液はpH6〜8.5に中和される。
中和処理液は凝集槽3でポリマーが添加されて凝集処理
される。凝集処理液は沈殿槽4で固液分離され、上澄水
は処理水として系外へ排出される。分離された汚泥の一
部は、汚泥反応槽7に送給され、残部は汚泥処理槽8に
送給される。
【0014】このように、沈殿槽4で分離した汚泥の一
部を汚泥反応槽7を経由して中和槽2に返送する方法を
採用することにより、より効率的な処理を行える。即
ち、CaF2 やCa3 (PO4 )2 の沈殿物生成のため
には、pH10以上のアルカリ性にすることが効果的と
考えられていたが、このような高pHとすることは、消
石灰の消費量が多量となり薬剤コストが嵩む上に、沈殿
槽4の上澄水をそのまま放流することができず、工業的
に不利である。しかし、沈殿槽4で分離された汚泥の一
部を汚泥反応槽7を経由して中和槽2へ返送することに
より、返送汚泥が核となって析出が促進されるため、処
理水をそのまま放流できるpH6〜8で効果的にフッ素
やリン酸を沈殿処理することができるようになる。この
場合、汚泥反応槽7への消石灰の添加量は、中和槽2の
pH計2Aと連動して制御されるため、図2に示す従来
の消石灰使用量に比べて多くなることはない。従って、
過剰の消石灰を必要とせず、薬剤コストを抑えて効率的
な凝集処理を行える。
部を汚泥反応槽7を経由して中和槽2に返送する方法を
採用することにより、より効率的な処理を行える。即
ち、CaF2 やCa3 (PO4 )2 の沈殿物生成のため
には、pH10以上のアルカリ性にすることが効果的と
考えられていたが、このような高pHとすることは、消
石灰の消費量が多量となり薬剤コストが嵩む上に、沈殿
槽4の上澄水をそのまま放流することができず、工業的
に不利である。しかし、沈殿槽4で分離された汚泥の一
部を汚泥反応槽7を経由して中和槽2へ返送することに
より、返送汚泥が核となって析出が促進されるため、処
理水をそのまま放流できるpH6〜8で効果的にフッ素
やリン酸を沈殿処理することができるようになる。この
場合、汚泥反応槽7への消石灰の添加量は、中和槽2の
pH計2Aと連動して制御されるため、図2に示す従来
の消石灰使用量に比べて多くなることはない。従って、
過剰の消石灰を必要とせず、薬剤コストを抑えて効率的
な凝集処理を行える。
【0015】沈殿槽4から汚泥処理槽8に導入された汚
泥は、この汚泥処理槽8のpH計8Aに連動するバルブ
V2 の開閉で消石灰が添加され、pH9以上、好ましく
はpH9〜13、より好ましくはpH10〜12に調整
される。この汚泥処理槽8の調整pHが9未満であると
腐敗を引き起こす嫌気性菌の増殖を抑制することができ
ない。この調整pHが過度に高い場合、例えばpH12
を超える高pHでは、未溶解の消石灰が増え、この未溶
解の消石灰は後述の分離液の返送による回収再利用がで
きないため、不経済である。
泥は、この汚泥処理槽8のpH計8Aに連動するバルブ
V2 の開閉で消石灰が添加され、pH9以上、好ましく
はpH9〜13、より好ましくはpH10〜12に調整
される。この汚泥処理槽8の調整pHが9未満であると
腐敗を引き起こす嫌気性菌の増殖を抑制することができ
ない。この調整pHが過度に高い場合、例えばpH12
を超える高pHでは、未溶解の消石灰が増え、この未溶
解の消石灰は後述の分離液の返送による回収再利用がで
きないため、不経済である。
【0016】汚泥処理槽8でpH9以上に調整され、腐
敗が防止された汚泥は、シックナー型汚泥貯槽9で貯留
された後、脱水機6で脱水処理され、脱水ケーキ及び脱
水濾液はそれぞれ系外へ排出される。
敗が防止された汚泥は、シックナー型汚泥貯槽9で貯留
された後、脱水機6で脱水処理され、脱水ケーキ及び脱
水濾液はそれぞれ系外へ排出される。
【0017】本実施の形態では、汚泥貯槽として貯留汚
泥の濃縮が可能なシックナー型汚泥貯槽9を用いる。こ
のようにして、貯留中の汚泥を濃縮することで、汚泥の
脱水性を高めることができる。即ち、汚泥の脱水速度
(R)は概略汚泥濃度(C)と比例関係にあり、R=k
√C(k:定数)で表される。このため、図1の如く、
シックナー型汚泥貯槽9で貯留中の汚泥を濃縮すること
により、脱水機6における脱水性を高めることができ
る。なお、従来方式においても汚泥貯槽をシックナー型
とすれば、脱水速度は向上するが、前述の腐敗の問題が
あるため、従来においては、シックナー型汚泥貯槽を設
置することはできなかった。
泥の濃縮が可能なシックナー型汚泥貯槽9を用いる。こ
のようにして、貯留中の汚泥を濃縮することで、汚泥の
脱水性を高めることができる。即ち、汚泥の脱水速度
(R)は概略汚泥濃度(C)と比例関係にあり、R=k
√C(k:定数)で表される。このため、図1の如く、
シックナー型汚泥貯槽9で貯留中の汚泥を濃縮すること
により、脱水機6における脱水性を高めることができ
る。なお、従来方式においても汚泥貯槽をシックナー型
とすれば、脱水速度は向上するが、前述の腐敗の問題が
あるため、従来においては、シックナー型汚泥貯槽を設
置することはできなかった。
【0018】このシックナー型汚泥貯槽9の分離液及び
脱水機6の脱水濾液の一部は、アルカリ返送水として原
水槽1に返送される。即ち、汚泥処理槽8で添加した過
剰の消石灰は溶解して液中に存在するため、本実施の形
態では、この過剰の消石灰を含む分離液及び脱水濾液の
一部を原水槽1に返送することで原水の中和や沈殿の析
出に有効再利用する。
脱水機6の脱水濾液の一部は、アルカリ返送水として原
水槽1に返送される。即ち、汚泥処理槽8で添加した過
剰の消石灰は溶解して液中に存在するため、本実施の形
態では、この過剰の消石灰を含む分離液及び脱水濾液の
一部を原水槽1に返送することで原水の中和や沈殿の析
出に有効再利用する。
【0019】なお、このアルカリ返送水は中和槽2に返
送しても良い。
送しても良い。
【0020】本発明では、曝気を行うことなく、汚泥の
腐敗を防止できるため、汚泥の腐敗による悪臭の発生、
曝気による汚泥の脱水性の低下、散気管の閉塞及びその
保守管理等の不具合を解消して効率的な処理を行える。
腐敗を防止できるため、汚泥の腐敗による悪臭の発生、
曝気による汚泥の脱水性の低下、散気管の閉塞及びその
保守管理等の不具合を解消して効率的な処理を行える。
【0021】このような本発明の方法は、半導体製造廃
水、液晶製造廃水、塗装下地処理廃水又は脱脂廃水等の
フッ素及び/又はリン酸と有機物を含む廃水の処理に極
めて有用である。
水、液晶製造廃水、塗装下地処理廃水又は脱脂廃水等の
フッ素及び/又はリン酸と有機物を含む廃水の処理に極
めて有用である。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【0023】実施例1 図1に示す本発明の方法に従って、下記水質の半導体製
造廃水の処理を行った。
造廃水の処理を行った。
【0024】原水水質 pH :1.8 フッ素:55〜80mg/L リン酸:45〜70mg/L COD:110〜150mg/L BOD:130〜200mg/L 処理条件、装置仕様等は下記の通りである。
【0025】処理条件、装置仕様等 原水流入量:800m3 /日 中和槽調整pH:7.5 凝集槽への添加ポリマー種類:クリフロックPA362
(栗田工業(株)商標) 凝集槽への添加ポリマー添加量:1.0mg/L 処理水排出量:790〜793m3 /日 汚泥反応槽への汚泥返送量:240m3 /日 汚泥処理槽への汚泥送給量:7〜10m3 /日 汚泥処理槽の調整pH:11.0 汚泥処理槽の汚泥濃度:30〜50g/L 汚泥貯槽仕様:2m(径)×3m(高さ),20rpm
タービン撹拌 汚泥貯槽からの分離液排出量(原水槽返送量):5m3
/日 脱水機仕様:フィルタープレス,濾過圧力7kg/cm
2 ,濾過時間10分 脱水濾液のうちの原水槽返送量:5〜6m3 /日 脱水ケーキ排出量:500kg/日 その結果、汚泥の腐敗が防止されたため、汚泥貯槽での
悪臭発生の問題はなかった。
(栗田工業(株)商標) 凝集槽への添加ポリマー添加量:1.0mg/L 処理水排出量:790〜793m3 /日 汚泥反応槽への汚泥返送量:240m3 /日 汚泥処理槽への汚泥送給量:7〜10m3 /日 汚泥処理槽の調整pH:11.0 汚泥処理槽の汚泥濃度:30〜50g/L 汚泥貯槽仕様:2m(径)×3m(高さ),20rpm
タービン撹拌 汚泥貯槽からの分離液排出量(原水槽返送量):5m3
/日 脱水機仕様:フィルタープレス,濾過圧力7kg/cm
2 ,濾過時間10分 脱水濾液のうちの原水槽返送量:5〜6m3 /日 脱水ケーキ排出量:500kg/日 その結果、汚泥の腐敗が防止されたため、汚泥貯槽での
悪臭発生の問題はなかった。
【0026】処理水水質及び脱水ケーキの脱水率を表1
に示す。
に示す。
【0027】比較例1 図2に示す従来法に従って、実施例1で処理した原水と
同水質の原水の処理を行った。
同水質の原水の処理を行った。
【0028】原水流入量、中和槽調整pH、凝集槽への
添加ポリマーの種類及び添加量、処理水排出量は実施例
1と同条件とした。汚泥貯槽の汚泥濃度は10〜20g
/Lであり、空気吹き込み量0.8m3 −air/m3
−汚泥・hrで曝気を行った。脱水機としては、実施例
1で用いたものと同様のものを用い、脱水濾液排出量は
12〜15m3 /日、脱水ケーキ排出量は900kg/
日であった。
添加ポリマーの種類及び添加量、処理水排出量は実施例
1と同条件とした。汚泥貯槽の汚泥濃度は10〜20g
/Lであり、空気吹き込み量0.8m3 −air/m3
−汚泥・hrで曝気を行った。脱水機としては、実施例
1で用いたものと同様のものを用い、脱水濾液排出量は
12〜15m3 /日、脱水ケーキ排出量は900kg/
日であった。
【0029】一方、曝気を行なっても汚泥中に均一に空
気を分散させる事ができないため、汚泥貯槽では貯槽上
部の空気中のメチルメルカプタン濃度は不検出であった
が硫化水素は1.2ppmであり、汚泥の腐敗による悪
臭が発生した。
気を分散させる事ができないため、汚泥貯槽では貯槽上
部の空気中のメチルメルカプタン濃度は不検出であった
が硫化水素は1.2ppmであり、汚泥の腐敗による悪
臭が発生した。
【0030】また、処理水水質及び脱水ケーキの脱水率
は表1に示す通りであり、従来法では、汚泥の脱水性が
悪いことが確認された。
は表1に示す通りであり、従来法では、汚泥の脱水性が
悪いことが確認された。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のフッ素、リ
ン酸及び有機物含有廃水の処理方法によれば、曝気を行
うことなく、汚泥の腐敗を有効に防止することができ、 悪臭の発生を確実に防止することができる。 汚泥の脱水性を高めることができる。 煩雑な散気管の保守管理が不要化される。 汚泥の腐敗防止のために添加した消石灰を有効に回
収再利用することができる。 等の優れた効果が奏される。
ン酸及び有機物含有廃水の処理方法によれば、曝気を行
うことなく、汚泥の腐敗を有効に防止することができ、 悪臭の発生を確実に防止することができる。 汚泥の脱水性を高めることができる。 煩雑な散気管の保守管理が不要化される。 汚泥の腐敗防止のために添加した消石灰を有効に回
収再利用することができる。 等の優れた効果が奏される。
【図1】本発明のフッ素、リン酸及び有機物含有廃水の
処理方法の実施の形態を示す系統図である。
処理方法の実施の形態を示す系統図である。
【図2】従来法を示す系統図である。
1 原水槽 2 中和槽 3 凝集槽 4 沈殿槽 5 汚泥貯槽 6 脱水機 7 汚泥反応槽 8 汚泥処理槽 9 シックナー型汚泥貯槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/52 CDQ C02F 1/52 CDQK 11/00 ZAB 11/00 ZABF
Claims (1)
- 【請求項1】 フッ素及び/又はリン酸と有機物とを含
む廃水を処理する方法において、 被処理廃水に消石灰を添加して凝集処理する第1工程
と、 該第1工程の処理水を固液分離する第2工程と、 該第2工程で分離された汚泥に消石灰を添加してpH9
以上に調整する第3工程と、 該第3工程の処理水を固液分離する第4工程と、 第4工程の分離液を前記被処理廃水に添加する第5工程
と、を備えてなることを特徴とするフッ素、リン酸及び
有機物含有廃水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP643997A JPH10202271A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP643997A JPH10202271A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | フッ素、リン酸及び有機物含有廃水の処理方法 |
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