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JPH10182847A - シリカ強化ゴム組成物、およびタイヤでのその利用 - Google Patents

シリカ強化ゴム組成物、およびタイヤでのその利用

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Publication number
JPH10182847A
JPH10182847A JP9332007A JP33200797A JPH10182847A JP H10182847 A JPH10182847 A JP H10182847A JP 9332007 A JP9332007 A JP 9332007A JP 33200797 A JP33200797 A JP 33200797A JP H10182847 A JPH10182847 A JP H10182847A
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JP
Japan
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sulfur
rubber
disulfide
mixing
percent
Prior art date
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Pending
Application number
JP9332007A
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English (en)
Inventor
Rene Jean Zimmer
レーヌ・ジャン・ツィマー
Florent Edme Materne Thierry
ティエリ・フローレン・エドメ・マテルネ
Giorgio Agostini
ジョルジョ・アゴスティーニ
Friedrich Visel
フリードリッヒ・ヴィゼル
Uwe Ernst Frank
ウヴェ・エルンスト・フランク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goodyear Tire and Rubber Co
Original Assignee
Goodyear Tire and Rubber Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goodyear Tire and Rubber Co filed Critical Goodyear Tire and Rubber Co
Publication of JPH10182847A publication Critical patent/JPH10182847A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0016Compositions of the tread
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    • C08K3/02Elements
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有機シラン・ジスルフィド/トリスルフィド
の形のシリカカップラーを使用して、タイヤトレッドの
製造に有用な、バランスのとれた性質を有する硫黄硬化
性ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 (1)硫黄硬化性ジエン系エラストマ
ー、(2)カーボンブラックを含んでなる微粒子状充填
材、(3)有機シラン・ジスルフィド/トリスルフィド
の形のシリカカップラー、(4)元素硫黄および硫黄の
少くとも一部を放出する性質を有するポリスルフィド系
有機化合物などの硫黄供与体、およびエラストマー用硬
化促進剤;から選ばれる追加の添加剤を予備混合工程で
熱機械的に混合し;次いでそれを最終熱機械的混合工程
で元素硫黄および硫黄硬化促進剤と約100℃から約1
30℃の温度で混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリカ強化材を含むゴ
ム組成物の製造、および比較的高純度の有機シランジス
ルフィド/トリスルフィドの形のシリカカップラー若し
くは接着剤の利用に関する。
【0002】本発明はまたそのトレッドを有するタイヤ
の製造に関する。一つの態様では、このゴム組成物は、
シリカ、アルミナおよび/またはアルミノケイ酸塩、場
合によってはカーボンブラックと、比較的高純度の有機
シランジスルフィドの形のシリカカップラー若しくは接
着剤との組み合せで強化された硫黄硬化性ゴムを含んで
なる。
【0003】
【従来の技術】大きい強度および耐摩耗性を必要とする
ゴムを利用するさまざまな用途、特にタイヤおよび各種
工業製品などの用途では、実質的な量の強化用充填材を
含有する硫黄硬化ゴムが用いられている。そのような目
的には通常カーボンブラックが用いられ、普通その硫黄
硬化ゴムに良好な物理的性質を付与するか若しくは性質
を向上させる。このような目的に微粒子状の沈降シリカ
が用いられることも多いが、特にシリカはカップリング
剤と併用して用いられる。幾つかの場合には、タイヤ用
トレッドを含めて各種ゴム製品の強化用充填材として、
シリカとカーボンブラックの組み合せが用いられる。
【0004】幾つかの場合には、このような目的にアル
ミナが単独若しくはシリカと組み合せて使用されてい
る。本明細書では“アルミナ”という用語は、酸化アル
ミニウム若しくはAl23 として記述することができ
る。ゴム組成物でのアルミナの利用は、例えば米国特許
第5,116,886号明細書および欧州特許公開EP
O 631 982A2号明細書に示されている。
【0005】アルミナは様々な形、即ち酸性、中性およ
び塩基性形で存在し得ることが認められている。一般
に、ここでは中性形が望ましいと考えられる。
【0006】幾つかの場合、このような目的にアルミノ
ケイ酸塩が用いられることもある。この“アルミノケイ
酸塩”という用語は、二酸化ケイ素のケイ素原子が天然
で若しくは合成的にアルミニウム原子で一部置き換えら
れている、即ち置換されている天然または合成材料と説
明される。例えば、二酸化ケイ素のケイ素原子の約5か
ら約90パーセント、或いはまた約10から約80パー
セントが天然で若しくは合成的にアルミニウム原子で置
き換えられて、即ち置換されてアルミノケイ酸塩にな
る。このような製造に適した方法は、例えばケイ酸塩お
よびアルミン酸塩の塩基性溶液或いは混合物のpH調整
による共沈殿によるか、また、例えばSiO2 、即ち二
酸化ケイ素の表面上のシラノールとNaAlO2 との化
学反応によるとして説明できるかも知れない。例えば、
このような共沈殿法では、その合成共沈殿アルミノケイ
酸塩は、その表面の約5から約95パーセントはシリカ
部位から成り、そしてそれに応じてその表面の約95か
ら約5パーセントはアルミニウム部位から成る。
【0007】天然アルミノケイ酸塩の例は、例えば白雲
母、緑柱石、きん青石(Dichroite)、海泡石
およびカオリナイトである。合成アルミノケイ酸塩の例
は、例えばゼオライト、および例えば[(Al23X
・(SiO2Y・(H2O)Z];[(Al23X
(SiO2Y・MO](式中、Mはマグネシウム若しく
はカルシウムである)のような式で代表される物であ
る。ゴム組成物中でのアルミノケイ酸塩の利用は、例え
ば米国特許第5,116,886号明細書、欧州特許公
開EP O 631 982A2号明細書、ゴム科学技
RubberChem.Tech.)50巻、60
6頁(1988年)および同60巻、84頁(1983
年)に示されている。
【0008】通常の場合、シリカはシリカカップラー或
いはシリカ接着化合物或いはカップリング剤とよく呼ば
れるカップリング剤と併用して用いられない限り、ゴム
製品、特にゴムタイヤトレッド用の強化用充填材として
はシリカよりカーボンブラックの方がかなり効果的であ
ることを認識することが重要である。
【0009】このようなシリカカップラー或いはシリカ
接着剤は、例えばシリカ粒子と前混合若しくは前反応さ
れるか、またはゴム/シリカの混合若しくは加工工程中
にそのゴム混合物に添加される。このカップリング剤と
シリカが、ゴム/シリカの混合若しくは加工工程中に、
そのゴム混合物に別々に添加されるなら、そのカップリ
ング剤はその場でシリカと結合すると考えられる。
【0010】特に、そのようなカップリング剤は、シリ
カ表面と反応する能力のある構成成分若しくは部位(シ
ラン部分)と、ゴム、特に炭素−炭素二重結合或いは不
飽和結合を含む硫黄硬化性ゴムと反応する能力のある構
成成分若しくは部位も含む有機シランポリスルフィドの
ような有機シランから構成されていることが多い。この
ようにして、このカップラーはシリカとゴムの結合橋と
して作用し、それによりシリカのゴム強化性能を高め
る。
【0011】例えば、デグッサ社(Degussa G
mbH)からSi69として入手できる、ビス‐(3‐
トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドとして
説明されることが多い有機シランポリスルフィドのよう
な、例えばスルフィド橋部分が約2から約8個の硫黄単
位から成るポリスルフィド成分或いは構造を含むシラン
カップリング剤のような非常に多数のカップリング剤
が、シリカとゴムの結合用に教示されている。そのよう
な“テトラスルフィド”の硫黄橋部分は、平均約3.5
から約4個の連結硫黄原子を有するが、実際には、その
橋部分には約2から約6個或いは8個の結合硫黄原子が
含まれており、その橋部分の多くても25パーセントだ
けが2個の連結硫黄原子を含んでいる。それ故、その硫
黄橋部分の少くとも75パーセントは平均3個以上の連
結硫黄原子を含んでおり、かくしてその硫黄橋のかなり
の部分は少くとも4個の連結硫黄原子を含んでいると考
えられる。例えば、米国特許第4,076,550号;
同第4,704,414号;および同第3,873,4
89号明細書を参照されたい。
【0012】硫黄橋中に平均3個以上の連結硫黄原子を
含み、従ってそのかなりの部分が少くとも4個の硫黄原
子であるそのような有機シランポリスルフィドは、例え
ば約150℃以上の温度でそれよりフリー硫黄を遊離す
るので、硫黄硬化性エラストマーの硬化若しくは部分硬
化に参加するフリー硫黄を遊離する硫黄供与体としても
作用することが認められている。上記の温度は、実際に
は、大体の温度であり、様々な個々の有機シランポリス
ルフィドの選択、さらにはその他の因子に依存するが、
しかし約150℃以下の温度では、その硫黄橋部分に3
から8個の硫黄原子を含む大半の実用的有機シランポリ
スルフィドでは、フリー硫黄の遊離は、例え起きたとし
ても比較的ゆっくりした速度で起きる。
【0013】このような温度は、例えば予備的混合工
程、若しくは非‐硬化発現混合工程としばしば呼ばれ
る、ゴムとゴム混練成分とを、普通、フリー硫黄、硫黄
供与体および/またはゴム硬化促進剤を添加せずにブレ
ンドするための混合工程で経験される。このような混合
は、普通、例えば約140℃から約180℃の範囲の温
度で起きる;そして、混合の少くとも一部は少くとも1
60℃或いはそれ以上の温度で最も起こり易い。少量の
フリーの遊離したこの硫黄は、次いでシリカおよびカッ
プラーがその混合工程で混合されている不飽和エラスト
マーと結合するため、および/または恐らくは部分的に
硬化するために利用される。
【0014】多様な有機シランポリスルフィドの一種で
あるビス‐(3‐トリエトキシシリルプロピル)ジスル
フィドは、高純度の形のジスルフィドでも、シリカ含有
硫黄硬化性エラストマー組成物用のシリカカップラーと
して有用であることが、例えば米国特許第4,046,
550号明細書、ドイツ特許公開DT2,360,47
1号明細書に教示されている。しかし、このようなジス
ルフィドは、普通、前述のゴム/シリカ/カップラー混
合操作では、普通、フリー硫黄を遊離しないと考えられ
ている。
【0015】実際には、硫黄硬化エラストマー製品は、
普通、ゴムと各種混合成分を逐次段階様式で熱機械的に
混合し、それに続いて硬化製品を作るためにその混練ゴ
ムを成形し硬化することにより調製される。
【0016】先ず、上述のゴムと各種添加成分の混合で
は、普通、硫黄と硫黄硬化促進剤を除いて、エラストマ
ー(一種または複数)および各種ゴム混練用添加成分が
適した混合機の中で少くとも一工程、普通は少くとも二
工程の予備熱機械的混合段階(一段階または複数段階)
で混合される。このような予備的混合は、しばしば、非
‐硬化発現混合、或いは非‐硬化発現混合工程若しくは
同段階と呼ばれる。このような予備的混合は、普通、約
140℃から190℃まで、そしてしばしば約150℃
から180℃までの温度で行われる。
【0017】このような予備的混合段階に続く、しばし
ば硬化発現混合段階と呼ばれる最終混合段階では、硫黄
および硫黄硬化促進剤、および、場合によっては一種ま
たはそれ以上の追加の成分がゴムコンパウンド若しくは
組成物と、ゴム組成物のスコーチングと良く呼ばれてい
る硫黄硬化ゴムの早期の硬化を防ぐか或いは遅延させる
ために、普通予備的混合段階で用いられている温度より
低い温度である約100℃から約130℃の範囲の温度
で混合される。
【0018】しばしばゴムコンパウンド或いは組成物と
呼ばれるこのゴム混合物は、普通、上述の様々な混合工
程の間の中間の圧延(ミル)混合工程の後、或いは間
に、例えば約50℃以下の温度まで放冷される。
【0019】中間圧延混合工程を含めてこのような逐次
非‐硬化発現混合工程と締め括りの最終混合物工程は、
ゴム混合技術分野の習熟者には良く知られている。
【0020】熱機械的混合とは、ゴムコンパウンドまた
はゴムとゴム混練成分との組成物が、主として、ゴム混
合機におけるそのゴム混合物内でのせん断とそれに関連
する摩擦による混合の結果として自己発生的に発熱し、
それに伴って温度が上昇するところの大きいせん断条件
下でゴム混合物の中で混合されことを意味する。
【0021】このような熱機械的ゴムコンパウンド混合
法と関連するせん断とそれに付随する温度上昇の態様
は、ゴム調製および混合技術分野の習熟者には良く知ら
れている。
【0022】時には有機ケイ素ポリスルフィドと呼ばれ
ることもある有機シランポリスルフィドが、シリカで強
化された硫黄硬化性ゴム組成物中のシリカカップラーと
して用いられる場合、普通一段若しくは多段のかかる予
備的非‐硬化発現混合段階で添加され、そこで、前に指
摘したように、その混合は、普通、例えば約140℃か
ら約190℃まで、若しくは恐らく約150℃から約1
80℃までの温度で起きる。
【0023】特に、上に説明したような、平均3個以
上、従って、そのかなりの部分が少くとも4個の連結橋
或いは直列連結橋硫黄単位を含む有機シランポリスルフ
ィドが用いられ、そして上述の予備的混合段階で添加さ
れ、そこで硫黄硬化エラストマー、シリカおよび関連混
練成分が、例えば約140℃から約180℃までの温度
で混合される場合、少くとも三種の化学反応がその中で
起きると考えられる。
【0024】第1の反応は比較的迅速な反応であり、シ
リカと、例えば有機シランポリスルフィドのような有機
シランのシラン部位との間で起きると考えられる。この
ような反応は、例えば約120℃のような比較的低い温
度で起こり得る。このような反応は、有機シランポリス
ルフィドがシリカカップリング剤として用いられる硫黄
硬化性エラストマーのシリカ強化に関する経験を有する
人々には良く知られている。
【0025】第2および第3の反応は、有機シランポリ
スルフィドのポリスルフィド部位若しくはシリカカップ
リング剤と炭素‐炭素二重結合を含む硫黄硬化性エラス
トマーとの間で、例えば約140℃のようなより高い温
度で起きると考えられる。一種またはそれ以上のそのよ
うな第2および第3反応は、このような技術分野の習熟
者若しくは経験者には良く知られている。
【0026】上述の第2の反応は、有機シランポリスル
フィドが、エラストマー骨格に、有機シランポリスルフ
ィドの硫黄と、エラストマーの高分子鎖の炭素原子恐ら
くそのエラストマー中の炭素‐炭素二重結合に対しα‐
位の炭素原子との間の共有結合によってある程度グラフ
トすることから成る。このような機構は、文献[S.ウ
ォルフ(S.Wolff)のRubber Chem.
Tech.、55(1982)967]に記載されてい
る。この反応は、シリカ強化硫黄硬化性、若しくは、場
合によっては硫黄硬化したゴム組成物中におけるシラン
ポリスルフィドカップリング剤の強化作用の鍵となる反
応であると変えられる。
【0027】第3の反応は、硫黄供与体、即ちフリー硫
黄の供給体としての有機シランポリスルフィドに依存す
ると考えられる。有機シランポリスルフィドのSx橋
(ここで、xは平均して3より大きく、普通少くとも
3.5、従ってXのかなりの割合が少くとも4である)
の熱安定性の性質から考えて、ゴム組成物の熱機械的混
合に含まれるエネルギーおよびそれに関連して上昇する
温度、特に150℃から約180℃の範囲の温度は、平
均3個若しくはそれ以上、そして通常少くとも3.5
個、それ故少くともそのポリスルフィド橋のかなりの部
分は4個或いはそれ以上の連結硫黄原子を有している有
機シランポリスルフィドの硫黄橋を切るのに十分であ
る。かくして、少量のフリー硫黄が普通生成する。この
ような少量の、遊離したフリー硫黄は、次いで、標準の
エラストマー硬化様式でそのエラストマーを部分的に硬
化させるのに利用される。このような部分加硫或いは硬
化は、このような硬化はシリカカップラー若しくは接着
剤によりシリカをゴムに結合する直接的な態様とは考え
られないという意味で、幾分副反応的であると考えられ
る。事実、遊離したフリー硫黄によるエラストマーの前
‐或いは部分‐硬化若しくは部分架橋は、加工をかなり
困難にすることがあり、その場合得られるそのゴム組成
物の粘度は、普通の混合および/または加工装置または
代替装置の中で適切に加工するには高くなり過ぎ、特に
ゴム組成物の混合時間または温度が段々変化する場合に
は、得られるゴム組成物の粘度がゴムのバッチ毎に幾分
変動し易くなる。
【0028】従って、一部は、上述の望ましいシラン‐
重合体間化学反応と、上述のゴム組成物の混合過程中に
起きる大きいせん断条件下、約140℃から約180℃
の範囲の温度での、3個或いはそれ以上の連結硫黄原子
の橋を含む有機シランポリスルフィドの硫黄供与作用の
両方の組み合せの複雑さのために一定でない物理的性質
を有するゴム製品が得られることにより証明されるよう
に、ゴム混合物毎に変動しないゴム製品を得ることが時
々困難になることが観測されている。従って、この可能
な反応機構の複雑さのために、場合によっては実用的で
ないとは言えないにしても、特に上述の多様な化学反応
が起きる非‐硬化発現混合工程中における、有機シラン
ポリスルフィド反応およびそのゴムの加工の全体として
の反応を適切に制御することが非常に困難になる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】提案され、そして後で
説明されるように、一方ではシランカップリング剤とエ
ラストマーとの間の上述の共有結合反応(上述の第2反
応)を、他方では上述の硫黄供与作用(上述の第3反
応)を、少くとも有機シランポリスルフィドに関連する
限り、お互いから切り離すことができるところの、非常
に異なった、そしてより制御し易い硫黄/ゴム相互作用
を実現し得ることが見いだされた。
【0030】実際、このような切り離しが本発明の重要
で意義のある態様であると考えられる。
【0031】
【課題を解決するための手段】この切り離し効果を達成
するために、有機シランポリスルフィドを、ポリスルフ
ィドが分布の明確な(profiled)ジスルフィド
/トリスルフィド、即ち少くとも比較的高純度の有機シ
ランジスルフィド/トリスルフィドに限定されている有
機シランポリスルフィドに限定するものである。このよ
うな高純度有機シランジスルフィド/トリスルフィド
は、たとえ含まれているとしても、最小量の、付随また
は随伴する、4個の硫黄橋を含んでいるだけであり、特
に4個より多い連結硫黄原子を含むそのような硫黄橋は
極小化されているであろう。
【0032】この分布の明確な有機シランジスルフィド
/トリスルフィドの作用は、例えば以下のように説明し
得ると思われる:先ず、この有機シランジスルフィドの
ジスルフィド部位とトリスルフィド部位(以下の考え
は、ジスルフィド部位については完全に、トリスルフィ
ド部位についてはほとんどの場合当てはまると思われ
る)は、上述の、140℃から180℃の範囲の温度で
の予備的非‐硬化発現ゴム混合工程中に、特に標準のゴ
ム混合工程での比較的短い個々の混合期間中に、また
は、場合によっては、一つ或いは複数のゴム混合機中で
の、約15分以下、若しくは恐らくは20分或いはそれ
以上の総混合時間での逐次混合工程中に、認められる程
には、或いは容易にはフリー硫黄を生成させない。これ
は、この有機シランポリスルフィドでは、そのジスルフ
ィド橋および多くの場合トリスルフィド橋の硫黄‐硫黄
結合および/または関連したジスルフィド橋或いはトリ
スルフィド橋に隣接する、上記硫黄−硫黄結合と関連し
た炭素‐硫黄結合を切るのに必要なエネルギーが、他の
点は似ている有機シランポリスルフィド中の、4個或い
はそれ以上の連結硫黄原子から成るポリスルフィド橋で
のそのような結合を同様に切るのに必要なエネルギーよ
り遥かに大きいからである。
【0033】そこで、本発明者は、硫黄硬化性ゴム、シ
リカおよび有機シランポリスルフィドを昇温下で混合す
る過程でその有機シランポリスルフィドとエラストマー
との間の共有結合の生成を含む反応(上述の第2反応)
を硫黄供与作用(上述の第3反応)から切り離すことが
可能で、この切り離しは、分布の明確なポリスルフィド
橋の形の、或いは比較的高純度のジスルフィド型とトリ
スルフィド型との組み合せで、含まれているとしても最
少量のテトラスルフィドしか含まない形のそのような有
機シランポリスルフィドを、別個に且つ独立に添加され
る硬化促進剤、または例えばフリー硫黄、即ち元素硫
黄、または硬化促進剤と硫黄源との組み合せのような硫
黄源と組み合せて、ゴム組成物を調製するための前記予
備的ゴム組成物混合工程で使用することにより達成され
るのではないかと思い付いたのである。
【0034】“分布の明確な(profiled)”と
は、上述の有機シランジスルフィド/トリスルフィド
が、その主要部分がジスルフィドで、より少ない部分が
トリスルフィドである高純度の形で用いられることを意
味する。
【0035】このような上記硫黄源は、例えば元素硫黄
或いはS8 それ自身、若しくは硫黄供与体の形をしてい
ることができる。ここで、硫黄供与体とは、約140℃
から約190℃の範囲の温度でフリー硫黄、即ち元素硫
黄を遊離する硫黄含有有機化合物と考えられる。このよ
うな硫黄供与体は、例えばそのポリスルフィド橋中に少
くとも3個の連結硫黄原子を含んでいるポリスルフィド
硬化促進剤および有機シランポリスルフィドであるが、
それらに限定される訳ではない。
【0036】前記混合物へのフリー硫黄源の添加量は、
選択の問題として、上述の有機シランジスルフィドの添
加とは相対的に独立に調整若しくは操作することができ
る。かくして、例えば、硫黄源の独立の添加は、その添
加量と、ゴム混合物への、例えばシリカ強化材のような
他の添加成分の添加との関連での添加順序とによって調
整することができる。
【0037】このようにして、硫黄橋部分に2個および
3個の連結硫黄原子を付随して有する比較的高純度の、
分布の明確なジスルフィドおよびトリスルフィド成分か
ら成る有機シランポリスルフィドは、次いで上述の第1
および第2関連反応のために利用することができ、そし
て硫黄源、特にフリー硫黄源の独立添加は主として上述
の第3反応用に期待することができるであろう。
【0038】かくして、この場合は、これら上述の反応
の少くと部分的な切り離しが当然できていると考えられ
る。
【0039】ここで、予備的ゴム混合工程における上述
のシラン/シリカ相互作用と組み合せての硫黄/ゴム相
互作用についてのこのような巧みな操作は、既知の従来
の実施法から著しく掛け離れたものであると考えられ
る。
【0040】従来の特許公報には、エラストマー調合物
中のシリカカップラーとしての有機シランジスルフィド
の利用が説明され、または含まれている。例えば、米国
特許第4,076,550号明細書およびドイツ特許公
開DT2,360,470Al号明細書を参照された
い。しかし、本発明者が指示した、予備ゴム‐シリカ混
合工程でフリー硫黄源を独立に添加することと組み合せ
て比較的高純度の有機シランジスルフィドを利用するこ
の方法は、特に、関連する硫黄/エラストマー相互作用
を制御する方法として、従来の方法から掛け離れた発明
である。このような方法でゴムコンパウンドの物理的性
質のより良好な再現性、さらにまた制御できる反応効果
で示されるように、かなり大きい混練若しくは混合適応
性が得られることが観測された。
【0041】上述の発明としての着想に加えて、このカ
ップリング剤系(有機シランジスルフィドに加えての追
加のフリー硫黄源および/または硬化促進剤)に、アル
キルシランを、普通、約1/50から約1/2の範囲の
アルキルシラン/有機シランジスルフィドのモル比で添
加すると、ゴム組成物若しくはコンパウンドの加工、お
よび湿度および/またはオゾンへの暴露のような劣化条
件下で普通生じるコンパウンドの劣化のさらに良好な制
御が促進されることも考えられる。
【0042】本明細書で用いられる“phr”という用
語は、通常の用い方に従って“ゴム若しくはエラストマ
ー100重量部当たりの個々の材料の重量部数”を意味
する。
【0043】本発明の説明において、本明細書で“ゴ
ム”および“エラストマー”という用語が用いられる場
合、それらは、特に断らない限り、互換的に用いられ
る。“ゴム組成物”、“混練ゴム”および“ゴムコンパ
ウンド”という用語は、それらが本明細書で用いられる
場合、各種の配合成分および材料とブレンドまたは混合
されたゴムを指すものとして互換的に用いられ、また
“ゴムの混練”または“混練”はこのような材料を混合
することを意味するために用いられる。このような用語
はゴム混合またはゴム混練の技術分野の習熟者にはよく
知られているものである。
【0044】本明細書で、エラストマーのTgという用
語が用いられる場合、それはガラス転移温度のことであ
り、それは示差走査熱量計により、加熱速度10℃/分
で測定できる。
【0045】本発明の要約と実施 本発明の一つの態様によれば、ゴム組成物は下記の方法
により調製される:即ち、次の: (A)(i)共役ジエン系単独重合体と共重合体、およ
び少くとも一種の共役ジエンと芳香族ビニル化合物との
共重合体から選ばれる少くとも一種の硫黄硬化性エラス
トマー100重量部、 (ii)沈降シリカ、アルミナ、アルミノケイ酸塩およ
びカーボンブラックの少くとも一種をからなる微粒子状
充填材にして、約5から約85重量パーセントのカーボ
ンブラックを含むその充填材約15から約100ph
r、或いはまた約30から約90phr、 (iii)上記微粒子状充填材1重量部当たり約0.0
5から約20重量部の、少くとも一種の、次式:
【化3】
【0046】[式中、R1 は全部で1から18個の炭素
原子を有する置換または未置換アルキレン基、および全
部で6から12個の炭素原子を有する置換または未置換
アリーレン基より成る群から選ばれ;nは2から6の整
数であり、ただし、n=2とn=3の和がnの約90か
ら約98パーセントの範囲であることを前提条件とし
て、nの約55から約75パーセントが2であり、nの
約15から約35パーセントが3であり、nの約2から
約10パーセントが4であり、そしてnの10パーセン
ト未満が4より大であり;そしてZは次式:
【化4】
【0047】(式中、R2 は同一または異なり、そして
独立に炭素原子数1から4個のアルキル基およびフェニ
ル基より成る群から選ばれ;R3 は同一または異なり、
そして独立に炭素原子数1から4個のアルキル基、フェ
ニル基、1から8個の炭素原子を有するアルコキシ基お
よび5から8個の炭素原子を有するシクロアルコキシ基
より成る群から選ばれる。)の基から成る群から選ばれ
る。]を有する有機ケイ素ジスルフィド/トリスルフィ
ド化合物;および (iv)次の: (a)(1)元素硫黄、および(2)硫黄を含み、約1
40℃から約190℃の範囲の温度でその硫黄の少くと
も一部を放出する性質を有するポリスルフィド系有機化
合物としての少くとも一種の硫黄供与体の少くとも一種
から選ばれるフリー硫黄源(但し、上記元素硫黄の添加
と上記硫黄供与体の添加から得られる総フリー硫黄は約
0.05から約2phr、或いはまた約0.2からやく
1phrの範囲である)、および (b)そのような硫黄供与体ではない、約0.1から約
0.5phr、或いはまた約0.1から約0.3phr
の少くとも一種の硫黄硬化性エラストマー用硬化促進剤
から選ばれる化合物としての少くとも一種の追加の添加
剤;を少くとも一回の予備混合工程で、約140℃から
約190℃、或いはまた約150℃から約185℃の温
度まで、約2から約20分、或いはまた約4から約15
分の総混合時間熱機械的に混合し; (B)次いで、その混合物を、最終熱機械的混合工程
で、約0.4から約3phrの元素硫黄(但し、上記予
備混合工程で導入された元素硫黄および硫黄供与体の添
加から得られる硫黄と、この最終混合工程で加えられる
元素硫黄との総和は約0.45から約5phrの範囲で
ある)、および少くとも一種の硫黄硬化促進剤と約10
0℃から約130℃の温度で約1から約3分間混合す
る;逐次工程を含んでなる方法。
【0048】本発明の一つの態様では、予備混合が少く
とも二つの熱機械的混合工程で行なわれ、そのような混
合工程の内の少くとも二工程は約140℃から約190
℃の範囲の温度までであり、そのゴム組成物を、その混
合工程の少くとも二つの間で約50℃以下の温度まで中
間冷却する、そのような方法が提供される。
【0049】さらに本発明によれば、予備工程(A)が
少くとも二つの逐次混合工程から成り、その工程におい
て前記エラストマー、前記微粒子状充填材および前記有
機シランポリスルフィド化合物(nの約55から約75
パーセントは2であり、nの約15から約35パーセン
トは3であり、そしてn=2とn=3の和がnの90か
ら98パーセントである)が一工程またはそれ以上の逐
次混合工程で混合され、そして前記硫黄源および/また
は硬化促進剤が後続の逐次的予備混合工程で添加され
る、そのような方法でゴム組成物が調製される。
【0050】さらに本発明によれば、予備工程(A)が
少くとも二つの逐次混合工程から成り、その工程におい
て前記シリカの約20から約60重量パーセント、前記
有機シランジスルフィド化合物および前記硫黄源および
/または硬化促進剤が第1混合工程で添加され、そして
その残りが少くとも一つの後続の予備混合工程で添加さ
れる、そのような方法でゴム組成物が調製される。
【0051】ここで、本発明で使用するための高純度有
機シランジスルフィド/トリスルフィドは上述の式で表
わされ、その式においてnの少くとも55パーセントは
2であり、nの約15から35パーセントは3であり、
そしてnの2から10パーセントは4であり、そしてn
=2とn=3の和がnの少くとも90パーセントである
ことが、本発明の重要な1面であると考えられるもので
ある。かくしてこのジスルフィド/トリスルフィドの高
純度は、そのポリスルフィド橋のジスルフィド単位とト
リスルフィド単位の範囲が特定で、そのポリスルフィド
橋のn=4はが最少量に過ぎないというポリスルフィド
勾配(polysulfide gradiennt)
の形で示される。本発明では、n=2はnの55から7
5パーセントであること、n=3はnの15から35パ
ーセントであること、そしてn=2とn=3の和がnの
90から98パーセントであることが望ましいが、その
理由はその主要部分がn=2で、少量部分がn=3であ
る上記のような分布(profile)、即ち勾配のジ
スルフィド/トリスルフィドは、ジスルフィドが純粋な
形、即ちnの少くとも80パーセントで、特にn=4が
付随して最少になっている高純度ジスルフィドを単に単
独で用いるよりも有利であるからである。これは、類似
のゴム組成物の物理的性質が得られる一方で、そのゴム
組成物の物理的混合(例えば、物理的混合、その貯蔵粘
度)を容易におよび/または効率的に行うことができる
という点で有利かつ便利であると考えられる。このよう
な分布の材料(profiled material)
の主要な利点は、n=2がnの少くとも80パーセント
以上である純粋なジスルフィドと類似の性質(物理的性
質および加工性)が得られ、しかも有意に低いコストの
原料(シラン)で得られることであり、その基本的理由
はこのような純度の低いシランカップリング剤の合成コ
ストが低いことである。
【0052】ゴム混合工程中に有機シランからのフリー
硫黄が発生し、遊離するのを制限するために、n=4お
よびそれ以上は最大でnの約10パーセントであること
が望ましい。
【0053】本発明の方法によれば、上記の高純度で分
布の明確な有機シランジスルフィドおよびトリスルフィ
ド、即ち規定された勾配若しくは分布を有する、上記の
式のnで言えばnが主として2と3であるその有機シラ
ンポリスルフィド化合物は、熱機械的予備混合工程に微
粒子の形で随時添加される。ここで、その微粒子は
(a)約25から約75重量パーセント、好ましくは約
40から約60重量パーセントの前記分布の明確な有機
シランポリスルフィド化合物、およびそれに対応して
(b)約75から約25重量パーセント、好ましくは約
60から約40重量パーセントの微粒子状カーボンブラ
ックからなる。本発明の方法で高純度の有機シランジス
ルフィド/トリスルフィドを微粒子状の形で提供する目
的は、この高純度有機シランジスルフィド/トリスルフ
ィドを、比較的乾燥した若しくは実質的に乾燥した粉末
の形で添加することである。ここで、その粉末の中でカ
ーボンブラックは本発明の方法における高純度有機シラ
ンジスルフィド/トリスルフィドの担体として作用して
おり、これはその高純度有機シランジスルフィド/トリ
スルフィドが、さもなければ普通は液体若しくは実質的
に液状であると考えられるからである。この微粒子で意
図された利点は、本発明の方法の予備混合工程(一また
は複数工程)における高純度有機シランジスルフィド/
トリスルフィドの分散の助けになること、およびゴムの
混合組成物の予備混合にその高純度ジスルフィド/トリ
スルフィドを導入する助けになることである。
【0054】さらに、本発明によれば、本発明の方法は
調製されたゴム組成物を約140℃から約190℃の範
囲の温度で硬化させる追加の工程を含む。
【0055】従って、本発明はこのような方法で調製さ
れた硬化ゴム組成物をも意図するものである。
【0056】さらに本発明によれば、その方法は本発明
の方法に従って調製されたゴム組成物を含んでなるトレ
ッドを有するタイヤ若しくは硫黄硬化性ゴムの集成体を
調製する追加の工程および約140℃から約190℃の
範囲の温度でこの集成体を硬化させる追加の工程を含
む。
【0057】従って、本発明はこのような方法で調製さ
れた硬化タイヤをも意図するものである。
【0058】本発明の一つの態様では、場合により、特
にアルキルシランが式:R'-Si‐(OR)3 (式中、
Rはメチル、エチル、プロピル若しくはイソプロピル基
であり、そしてR´は1から18個の炭素原子を有する
飽和アルキル基、或いは6から12個の炭素原子を有す
るアリール若しくは飽和アルキル置換アリール基であ
る)を有する場合に、全部で約0.05から約5phr
の少くとも一種のそのアルキルシランが前記予備混合段
階(一工程または複数段階)で熱機械的に混合される。
このようなアリール若しくは飽和アルキル置換アリール
基は、例えばベンジル、フェニル、トリル、メチルトリ
ルおよびα‐メチルトリル基である。
【0059】このアルキルシランの目的は、例えば充填
材の混合性およびコンパウンドの劣化の改善である。ア
ルキルシランの代表例は、例えばプロピルトリエトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリ
エトキシシランおよびオクタデシルトリエトキシシラン
であるが、これらに限定することを意図するものではな
い。
【0060】本発明の特定の特徴は、比較的高純度の有
機シランジスルフィド/トリスルフィドを、元素硫黄お
よび/または硫黄供与体のような硫黄源の添加および/
または本発明では硫黄供与体とは見なされない硫黄硬化
促進剤の添加と組み合せて使用することにより、これら
材料が少くとも一つの混合段階で約140℃から約18
0℃の温度まで熱機械的に混合されるところのその予備
段階で、ゴム組成物中、その場でシリカカップラー/微
粒子状充填材組成物が生成することである。実際、この
方法を利用することにより、このゴム混合工程は約14
0℃から約190℃のようなさらに高い温度範囲でも行
なえると考えられる。
【0061】これは、例えば3,3'-ビス(トリアルコ
キシアルキルシリル)テトラスルフィドを、他の如何な
る硫黄源も存在しない条件で、約140℃から約180
℃の範囲の温度での非‐硬化発現ゴム組成物混合工程で
使用する実施法から実質的に掛け離れたものであると考
えられる。
【0062】本発明の実施において、その予備混合工程
に導入される硫黄、若しくは硫黄供与体から放出される
硫黄の量は、一般に、約0.05から約2phr、或い
はまた約0.2から約1phrである。この硫黄の添加
は、その有機シランポリスルフィドのシラン反応を、そ
のポリスルフィド部分から放出されるフリー硫黄の反応
と切り離すと言う意味で評価されるべきである。本発明
の方法によれば、これは、所定の条件下で、認められる
程フリー硫黄を放出しない比較的高純度ジスルフィド/
トリスルフィド形を利用することにより達成され、その
ため硫黄は、予備混合工程で、例えばフリー硫黄として
の形で、または硫黄供与体から別個に添加することがで
きる。この意味で、本発明の実施において、予備的混合
工程に添加することができるフリー硫黄の予定量は、一
般に、その硫黄橋中に約3から8個の硫黄原子を含むと
仮定した有機シランポリスルフィドから発生したであろ
うフリー硫黄と大体同じ量である。それにはその硫黄橋
中の硫黄原子の実際の数を評価することが必要である
が、実際の計算をするのはやや困難であるかも知れない
ので、本発明で添加される硫黄の範囲は、より単純に、
phr、即ちゴム100部当たりの部数として説明され
る。このことは、nの少くとも55から75パーセント
が2であり、そしてnの15から35パーセントが3で
あり、その有機シランポリスルフィドの少くとも90か
ら98パーセントが有機シランジスルフィド/トリスル
フィドであり、n=4およびそれ以上は、たとえ含まれ
ていても、全部でも極く少量である、有機シランポリス
ルフィドに対するフリー硫黄の適切な添加量になると考
えられる。前に考察したように、本発明では硫黄供与体
であると見做されない硫黄硬化促進剤が、本発明の方法
での予備混合工程における硫黄源の代替物としてさえ添
加することもできる。ゴム混合技術分野で普通に習熟し
ている者は、希望される混合および加工条件、さらには
得られるゴム組成物の性質も配慮して、予備混合工程の
ための硫黄源添加量を容易に最適に選ぶことができる。
【0063】本発明の実施において、予備混合工程(一
工程若しくは複数工程)用の硫黄供与体は、硫黄硬化性
エラストマー用ポリスルフィド硬化促進剤、および少く
とも平均値が3で、従って少くとも4個の連結硫黄原子
から成るポリスルフィド部分を有する有機シランポリス
ルフィドの少くとも一つから選ばれる。
【0064】ここで挙げることができる追加的に添加さ
れる上記硬化促進剤としては、認められるように、例え
ばベンゾチアゾール、アルキルチウラムジスルフィド、
グアニジン誘導体およびチオカルバメートのようなタイ
プの物であることができる。そのような促進剤の代表的
な物は、例えばメルカプトベンゾチアゾール、テトラメ
チルチウラムジスルフィド、ベンゾチアゾールジスルフ
ィド、ジフェニルグアニジン、亜鉛‐ジチオカルバメー
ト、アルキルフェノールジスルフィド、亜鉛‐ブチルザ
ンテート、N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾ
チアゾールスルフェンアミド、N‐オキシジエチレンベ
ンゾチアゾール‐2‐スルフェンアミド、N,N‐ジフ
ェニルチオ尿素、ジチオカルバミルスルフェンアミド、
N,N‐ジイシプロピルベンゾチアゾール‐2‐スルフ
ェンアミド、亜鉛‐2‐メルカプトトルイミダゾール、
ジチオビス(N‐メチルピペラジン)、ジチオビス(N
‐β‐ヒドロキシエチルピペラジン)およびジチオビス
(ジベンジルアミン)であるが、これらに限定される訳
ではない。このような材料は、ゴム混練技術分野の習熟
者には硫黄硬化性エラストマー用の硫黄硬化促進剤とし
て良く知られていると理解される。
【0065】追加の硫黄供与体としては、例えばチウラ
ムおよびモルホリン誘導体のようなタイプの供与体であ
ることを理解すべきである。そのような供与体の代表的
な物は、例えばジモルホリンジスルフィド、ジモルホリ
ンテトラスルフィド、テトラメチルチウラムテトラスル
フィド、ベンゾチアジル‐2,N‐ジチオモルホリド、
チオプラスト類、ジペンタメチレンチウラヘキサスルフ
ィドおよびジスルフィドカプロラクタムであるが、これ
らに限定される訳ではない。このような材料はゴム混練
技術分野の習熟者には良く知られている硫黄供与体であ
ると考えられる。
【0066】上記の追加の硫黄供与体としては、そのポ
リスルフィド橋中に平均で少くとも3個、通常は少くと
も3.5個、従って実質的に、そして多分少くとも4個
の連結硫黄原子を含む主要部を有する有機シランポリス
ルフィドが用いることができる。その代表的例は、例え
ば3,3'-ビス(トリメトキシシリルプロピル)テトラ
スルフィド、3,3'-ビス(トリエトキシシリルプロピ
ル)テトラスルフィド、3,3'-ビス(トリエトキシシ
リルエチルトリレン)テトラスルフィド、およびヒュル
ス社(Huels AG)からのポリスルフィドオルガ
ノシランT47であるが、これらに限定される訳ではな
い。
【0067】シリカ、アルミナおよび/またはアルミノ
ケイ酸塩のようなケイ質充填材、そしてまた強化用カー
ボンブラックピグメントの両方を含むゴム組成物が強化
用ピグメントとしてのシリカで主として強化されること
が望まれる場合には、ケイ質ピグメントのケイ酸塩とカ
ーボンブラックとの重量比は少くとも3/1、好ましく
は少くとも10/1、従って約3/1から約30/1の
範囲であることが好ましいことが多い。
【0068】本発明の一つの態様では、そのケイ質ピグ
メントは沈降シリカであるのが好ましい。
【0069】本発明のもう一つの態様では、その充填材
は約15から約95重量パーセントの沈降シリカ、アル
ミナおよび/またはアルミノケイ酸塩、およびそれに対
応して約5から約85重量パーセントのカーボンブラッ
クからなり;ここでそのカーボンブラックは約80から
約150の範囲のCTAB値を有する。
【0070】本発明の実施において、上記充填材は約6
0から約95重量パーセントの上記シリカ、アルミナお
よび/またはアルミノケイ酸塩と、それに対応して約4
0から約5重量パーセントのカーボンブラックからなる
ことができる。
【0071】前記の分布の明確な有機シランジスルフィ
ド/トリスルフィド化合物では、代表的R2 基はアルキ
ル基であり、そして代表的R1 基はアルカリール、フェ
ニルおよびハロアリール基である。
【0072】かくして、本発明の一つの態様では、R2
およびR1 基はお互いに他を含まない。
【0073】アルキル基の代表例は、メチル、エチル、
n‐プロピルおよびn‐デシル基である。
【0074】アラルキルル基の代表例は、ベンジルおよ
びα,α‐ジメチルベンジル基である。
【0075】アルカリール基の代表例は、p‐トリルお
よびp‐ノニルフェノール基である。
【0076】ハロアリール基の代表例はp‐クロロフェ
ノール基である。
【0077】前記の高純度有機シランジスルフィド/ト
リスルフィド化合物の有機シランジスルフィドの代表的
な例に、例えば次のものがある:2,2'-ビス(トリメ
トキシシリルエチル)ジスルフィド;3,3'-ビス(ト
リメトキシシリルプロピル)ジスルフィド;3,3'-ビ
ス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド;2,
2'-ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィ
ド;2,2'-ビス(トリプロポキシシリルエチル)ジス
ルフィド;2,2'-ビス(トリ‐sec‐ブトキシシリ
ルエチル)ジスルフィド;3,3'-ビス(トリ‐t‐ブ
トキシシエチル)ジスルフィド;3,3'-ビス(トリエ
トキシシリルエチル・トリレン)ジスルフィド;3,
3'-ビス(トリメトキシシリルエチル・トリレン)ジス
ルフィド;3,3'-ビス(トリイソプロポキシプロピ
ル)ジスルフィド;3,3'-ビス(トリオクトキシプロ
ピル)ジスルフィド;2,2'-ビス(2'-エチルヘキソ
キシシリルエチル)ジスルフィド;2,2'-ビス(ジメ
トキシエトキシシリルエチル)ジスルフィド;3,3'-
ビス(メトキシエトキシプロポキシシリルプロピル)ジ
スルフィド;3,3'-ビス(メトキシジメチルシリルプ
ロピル)ジスルフィド;3,3'-ビス(シクロヘキソキ
シジメチルシリルプロピル)ジスルフィド;4,4'-ビ
ス(トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド;3,
3'-ビス(トリメトキシシリル‐3‐メチルプロピル)
ジスルフィド;3,3'-ビス(トリプロポキシシリル‐
3‐メチルプロピル)ジスルフィド;3,3'-ビス(ジ
メトキシメチルシリル‐3‐エチルプロピル)ジスルフ
ィド;3,3'-ビス(トリメトキシシリル‐2‐メチル
プロピル)ジスルフィド;3,3'-ビス(ジメトキシフ
ェニルシリル‐2‐メチルプロピル)ジスルフィド;
3,3'-ビス(トリメトキシシリルシクロヘキシル)ジ
スルフィド;12,12'-ビス(トリメトキシシリルド
デシル)ジスルフィド;12,12'-ビス(トリエトキ
シシリルドデシル)ジスルフィド;18,18'-ビス
(トリメトキシシリルオクタデシル)ジスルフィド;1
8,18'-ビス(メトキシジメチルシリルオクタデシ
ル)ジスルフィド;2,2'-ビス(トリメトキシシリル
‐2‐メチルエチル)ジスルフィド;2,2'-ビス(ト
リエトキシシリル‐2‐メチルエチル)ジスルフィド;
2,2'-ビス(トリプロポキシシリル‐2‐メチルエチ
ル)ジスルフィド;および2,2'-ビス(トリオクトキ
シシリル‐2‐メチルエチル)ジスルフィド。
【0078】上に指摘したように、本発明の実施におい
て、そのゴム組成物は少くとも一種のジェン系エラスト
マー、即ちゴムを含んでなる。適した共役ジエンはイソ
プレンと1,3‐ブタジエンであり、適したビニル芳香
族化合物はスチレンおよびα‐メチルスチレンである。
かくして、エラストマーは硫黄硬化性エラストマーであ
ると考えられる。このようなジエン系エラストマー、即
ちゴムは、例えばシス‐1,4‐ポリイソプレンゴム
(天然および/または合成で、好ましくは天然ゴム)、
乳化重合で合成されたスチレン/ブタジエン共重合体ゴ
ム、有機溶液重合で合成されたスチレン/ブタジエンゴ
ム、3,4‐ポリイソプレンゴム、イソプレン/ブタジ
エンゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエン三元共重
合体ゴム、シス1,4‐ポリブタジエンゴム、中ビニル
含量ポリブタジエンゴム(ビニル30‐50パーセン
ト)、高ビニル含量ポリブタジエンゴム(ビニル50‐
75パーセント)、スチレン/イソプレン共重合体ゴ
ム、乳化重合で合成されたスチレン/ブタジエン/アク
リロニトリル三元共重合体ゴムおよびブタジエン/アク
リロニトリル共重合体ゴムから選ぶことができる。
【0079】本発明の一つの態様では、結合スチレンが
約20から約28パーセントである、比較的普通のスチ
レン含量を有する乳化重合で合成されたスチレン/ブタ
ジエン(E‐SBR)が使用されることもあるし、或い
は、幾つかの用途では、中程度から比較的高いスチレン
含有量、即ち約30から約45パーセントの結合スチレ
ンを含有するE‐SBRが使用されることもある。
【0080】このE‐SBRで、約30から約45パー
セントの比較的高いスチレン含有量は、タイヤトレッド
の静止摩擦特性(traction)またはスキッド抵
抗性(skid resistance)を高めるのに
有効であると考えられる。E‐SBRが存在すると、そ
れだけで、未硬化エラストマー混合組成物の加工性を、
特に溶液重合で合成したSBR(S‐SBR)を利用し
た場合に比べて、向上させるのに有効であると考えられ
る。
【0081】乳化重合で合成したE‐SBRとは、スチ
レンと1,3‐ブタジエンが水系エマルションとして共
重合されることを意味する。このような重合法はこの技
術分野の習熟者には良く知られている。その結合スチレ
ン含有量は、例えば約5から50%の範囲で変えること
ができる。一つの態様では、このE‐SBRはアクリロ
ニトリルを含んで、E‐SBARのような三元共重合体
ゴムを形成していてもよく、その三元共重合体中の結合
アクリロニトリルの量は、例えば約2から約30重量パ
ーセントである。
【0082】約2から約40重量パーセントの結合アク
リロニトリルを三元共重合体中に含む乳化重合で合成し
たスチレン/ブタジエン/アクリロニトリル三元共重合
体ゴムも、本発明で用いられるジエン系ゴムとして意図
されている。
【0083】溶液重合で合成されるSBR(S‐SB
R)は、通常、約5から約50パーセント、好ましくは
約9から約36パーセントの範囲の結合したスチレンを
含んでいる。このS‐SBRは、例えば炭化水素系有機
溶媒の存在下で有機リチウム触媒によりうまく合成でき
る。
【0084】S‐SBRを使用する目的は、それがタイ
ヤトレッド組成物中に用いられた時、その低いヒステリ
シスの結果として、タイヤのころがり抵抗性を向上させ
ることである。
【0085】3,4‐ポリイソプレンゴム(3,4‐P
I)は、それがタイヤトレッド組成物中に用いられた
時、タイヤの静止摩擦特性を向上させる目的のために有
益であると考えられる。
【0086】この3,4‐ポリイソプレンエラストマー
およびその利用は、本明細書で引用、参照することによ
りここに含められるものとされる米国特許第5,08
7,668号明細書中により十分に記載されている。
【0087】シス1,4‐ポリブタジエンゴムはタイヤ
トレッドの摩耗若しくはトレッド摩耗特性を向上させる
目的に有益であると考えられる。
【0088】かかるポリブタジエンエラストマーは、こ
の技術分野の習熟者に良く知られているように、例えば
1,3‐ブタジエンの有機溶媒中での溶液重合によって
製造することができる。
【0089】このポリブタジエンエラストマーは、例え
ばシス1,4‐結合の含有量が少くとも90%であると
いう特徴を持っているのが好適である。
【0090】シス1,4‐ポリイソプレンおよびシス
1,4‐ポリイソプレン天然ゴムはゴムの技術分野の習
熟者には良く知られている。
【0091】本発明の硬化ゴム組成物は、合理的に大き
いモジュラスと大きい引裂き抵抗性に寄与するのに十分
な量のシリカと、若し使用するならカーボンブラック、
強化用充填材(一種または複数)を含んでいるべきであ
る。シリカ、アルミナ、アルミノケイ酸塩およびカーボ
ンブラックの合計重量は、前に説明したように、ゴム1
00部当たり約30部のように低くてもよいが、約35
から約90重量部であるのがより好ましい。
【0092】焼成および沈降ケイ質ピグメント(シリ
カ)、アルミナ、アルミノケイ酸塩を含めてゴム混練用
途に普通に使用されるケイ質ピグメントが本発明でのシ
リカとして用いられるが、沈降シリカが望ましい。
【0093】本発明で用いられる好ましいケイ質ピグメ
ントは、例えば可溶性ケイ酸塩、例えばケイ酸ナトリウ
ムの酸処理で得られるもののような沈降シリカである。
このような沈降シリカはこの技術分野の習熟者には良く
知られている。
【0094】このような沈降シリカは、例えば、窒素ガ
スを用いて測定されるBET表面積が約40から約60
0m2/gの範囲、より普通には約50から約300m2
/gの範囲であるという特徴を持つ。表面積を測定する
このBET法は米国化学会誌Journal of
the American Chemical Soc
iety)第60巻、304頁(1930年)に説明さ
れている。
【0095】このシリカは通常、ジブチルフタレート
(DBP)吸収値が約100から約350、より普通に
は約150から約300の範囲であるという特徴も有す
る。
【0096】さらに、このシリカおよび前述のアルミナ
およびアルミノケイ酸塩は、約100から約220の範
囲のCTAB表面積を有することが期待される。CTA
B表面積は、セチルトリメチルアンモニウムブロミドに
よりpH9で評価される外部表面積である。この方法の
設定と評価法は、ASTM D3849に説明されてい
る。このCTAB表面積はシリカの特性化用によく知ら
れた値である。
【0097】水銀表面積/孔げき率は、水銀ポロシメト
リーにより求められる比表面積である。この方法では、
水銀は、揮発分を除去するための熱処理後に試料の孔の
内部に入り込む。試験条件は、100mgの試料を用い
て説明するのが適切で、揮発分を常圧、105℃で2時
間除去し、常圧から2000バールの圧力で測定する。
その評価は、ASTMビュレチン、39頁(1959
年)中、ウィンスロー、シャピロ(Winslow,S
hapiro)に説明されている方法により、またはD
IN66133の方法により行うことができる。この評
価には、CARLO‐ERBAポロシメーター200が
使用できる。
【0098】シリカの平均水銀孔げき率比表面積は約1
00から300m2/gの範囲であるのがよい。
【0099】本発明で、このような水銀孔げき率評価法
によるシリカ、アルミナおよびアルミノケイ酸塩の適切
な孔径分布は、その孔の5パーセント若しくはそれ以下
が約10nm未満の直径を有し;その孔の60から90
パーセントが約10から約100nmの直径を有し;そ
の孔の10から30パーセントが約100から約100
0nmの直径を有し;そしてその孔の5から20パーセ
ントが約1000nm以上の直径を有する分布であると
考えられる。
【0100】シリカは、電子顕微鏡で測定した平均最大
粒径が、例えば0.01から0.05ミクロンの範囲で
あることが期待されるが、このシリカ粒子の大きさはそ
れより小さいこともあり、またそのより大きい可能性も
ある。
【0101】市場から入手できる各種のシリカが本発明
での使用に考慮されるが、ここで単なる例として制限を
付けずに示すと、PPGインダストリーズ社(PPG
Industries)からハイ−シル(Hi‐Si
l)という登録商標名で、210、243などの商品番
号で市販されているシリカ;ローン・プーラン社(Rh
one‐Poulenc)から、例えばゼオシル(Ze
osil)1165MPという名称で市販されているシ
リカ;デグッサ社(Degussa GmbH)から、
例えばVN2、VN3などの名称で市販されているシリ
カ;およびフーバー社(Huber)から、例えばフー
バーシル(Hubersil)8745の名称で市販さ
れているシリカなどがある。
【0102】本発明の目的のためのアルミナの代表的な
例は、天然および合成の酸化アルミニウム(Al23
である。このようなアルミナは、例えば水酸化アルミニ
ウムの制御沈降法でうまく合成、製造することができ
る。例えば、中性、酸性および塩基性のAl23 がア
ルドリッチ ケミカル社(Aldrich Chemi
cal Company)から得ることができる。本発
明の実施においては、中性アルミナが好ましいが、本発
明では酸性、塩基性および中性型のアルミナが使用でき
ると考えられる。中性或いは実質的に中性型の物が優先
されるのは、アルミナと有機シランジスルフィドカップ
ラーとの望ましい反応が潜在的に阻害されることを減ら
すため、酸性型に比べて表面‐OH基数の少ない形を使
用するため、そしてまた強い塩基を代表するAlO‐イ
オンであるアルミナの塩基性部位を減らすためである。
【0103】本発明の目的のためのアルミノケイ酸塩の
代表例は、例えばスペイン国(Spain)、トレド市
(Toledo)のトルサ社(Tolsa S.A.)
からパンシル(PANSIL)という名前で得られる天
然アルミノケイ酸塩であるセピオライト(Sepiol
ite)、およびデグッサ社から合成アルミノケイ酸塩
として得られるシルテグ(SILTEG)であるが、こ
れらに限定することを意図するものではない。このよう
なアルミノケイ酸塩は、天然材料として、若しくは例え
ば前に例示したようにして合成的に調製した材料として
使用することができる。
【0104】この技術分野の習熟者には容易に理解され
るように、本発明のゴム組成物はゴム混練技術分野で一
般に知られている方法、即ち、例えば、各種の硫黄硬化
性成分ゴムを、例えば、硫黄、活性化剤、遅延剤および
促進剤のような硬化助剤、オイル、粘着性付与樹脂を含
めて諸々の樹脂、シリカおよび可塑剤のような加工助
剤、充填材、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化
防止剤、オゾン亀裂防止剤、素練り促進剤(pepti
zing agent)、および、例えばカーボンブラ
ックのような強化用材料と混合する方法によって混練さ
れる。この技術分野の習熟者に知られているように、硫
黄硬化される、および硫黄硬化された材料(ゴム)の意
図される用途に応じて、上記の添加物を選び、普通、常
用の量で使用する。
【0105】本発明では、若し使用するなら、前に説明
したように、強化用タイプのカーボンブラック(一種ま
たは複数)の標準量が添加される。シリカカップラーは
カーボンブラックと組み合せて、即ち、そのゴム組成物
に添加する前にカーボンブラックと前混合して用いられ
るのが望ましいと考えられるが、そのカーボンブラック
はゴム組成物調合物用カーボンブラックの前述の量の中
に含められるべきである。粘着樹脂を使用するなら、そ
の標準量は約0.5から約10phr、普通約1から約
5phrの範囲である。加工助剤の標準量は約1から約
50phrである。このような加工助剤に含まれるの
は、例えば芳香族系、ナフテン系および/またはパラフ
ィン系のプロセスオイルであることができる。酸化防止
剤の標準量は約1から約5phrである。代表的酸化防
止剤は、例えばジフェニル‐p‐フェニレンジアミン、
および、例えばヴァンデルビルトのゴムハンドブック
(Vanderbilt Rubber Handbo
ok)(1978年)、344−346頁に開示されて
いるもののような酸化防止剤である。オゾン亀裂防止剤
の標準量は約1から約5phrである。ステアリン酸も
包含される脂肪酸を若し使用するなら、その標準量は約
0.5から約3phrである。酸化亜鉛の標準量は約2
から約5phrである。ワックスの標準量は約1から約
5phrである。マイクロクリスタリンワックスがよく
用いられる。素練り促進剤の標準量は約0.1から約1
phrである。代表的素練り促進剤は、例えばペンタク
ロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジ
スルフィドである。
【0106】硬化は硫黄硬化剤の存在下で行われる。適
した硫黄硬化剤の例に、例えば元素硫黄(フリー硫
黄)、若しくは硫黄供与性硬化剤、例えばアミンジスル
フィド、高分子ポリスルフィド若しくは硫黄−オレフィ
ン付加体があり、これらは、通常、最終の硬化発現ゴム
組成物混合工程で添加される。大抵の場合、硫黄硬化剤
は元素硫黄であるのが好ましい。この技術分野の習熟者
に知られているように、硫黄硬化剤は硬化発現混合段階
で約0.4から約3phrの範囲の量で、場合によって
は約8phr以下の量でも使用または添加されるが、約
1.5から約2.5phr、ときには2から2.5ph
rが通常好ましい。
【0107】硬化促進剤は硬化に必要な時間および/ま
たは温度を調節し、硬化物の性質を向上させるために用
いるられる。一つの態様では、単一の促進剤系、即ち一
次促進剤が用いることができる。普通、そして好ましく
は、一次促進剤(一種または複数)は総量で約0.5か
ら約4phr、好ましくは約0.8から約1.5phr
用いられる。もう一つの態様では、硬化を活性化し、硬
化物の性質を向上させるために、一次促進剤と二次促進
剤を組み合せて使用することがあるが、その場合二次促
進剤の使用量の方が少ない(約0.05から約3ph
r)。これらの促進剤を組み合せると、最終製品の性質
に対し相乗効果を与えることが期待され、そしていずれ
かの促進剤を単独で用いた場合より幾分良い性質が期待
される。さらに、標準の加工温度では影響されないが、
常用の硬化温度では満足な硬化をもたらす遅効型促進剤
も用いることがある。硬化遅延剤が用いられることもあ
る。本発明で使用することができる適したタイプの促進
剤は、アミン類、ジスルフィド類、グアニジン類、チオ
尿素類、チアゾール類、チウラム類、スルフェンアミド
類、ジチオカルバメート類およびザンテート類である。
推奨される一次促進剤はスルフェンアミドである。二次
促進剤が用いられる場合、好ましい二次促進剤はグアニ
ジン類、ジチオカルバメート類またはチウラム類の化合
物である。
【0108】本発明のゴム組成物は様々な目的に使用す
ることができる。例えば、それは様々なタイヤコンパウ
ンドに用いることができる。このようなタイヤは、この
技術分野での習熟者に知られ、すぐに分かるであろう種
々の方法で組み立てられ、形を作り、成形され、そして
硬化される。
【0109】
【実施例】本発明は次の実施例を参照することにより更
によく理解されるであろう。これらの実施例において、
特に断らない限り、部およびパーセントは重量で与えら
れる。
【0110】実施例1 3,3'-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラス
ルフィドおよび高純度3,3'-ビス(トリエトキシシリ
ルプロピル)ジスルフィドの両方を個々に使用すること
により、シリカ強化材を含む硫黄硬化性ゴム混合物を調
製した。
【0111】上記有機シランテトラスルフィドの硫黄橋
部分は平均約3.5から約4個の連結硫黄原子を含み、
約2から6或いは8個の範囲の連結硫黄原子を含み、そ
して2個若しくはそれ以下の連結硫黄原子を有する硫黄
橋の割合は25パーセントを超えないと考えられる。
【0112】上記の有機シランポリスルフィドおよび高
純度有機シランジスルフィドをエラストマー(一種また
は複数)および混練成分と、一連の予備混合段階で、逐
次段階方式で混合した。
【0113】高純度3,3'-ビス(トリエトキシシリル
プロピル)ジスルフィドを使用する場合、第1予備混合
段階で少量のフリー硫黄も添加された。最終混合段階
で、追加のそしてより多い定量のフリー硫黄が硫黄硬化
促進剤と共に添加された。
【0114】各混合工程後、そのゴム混合物のバッチを
取出してミル(圧延機)に入れ、そのミルで短時間混合
し、次いでゴムのスラブ(slabs)をそのミルから
取り出し、そして約30℃若しくはそれ以下の温度まで
放冷した。
【0115】表1に示した材料を含むゴム組成物を、B
Rバンバリーミキサー中で、別々の三段の添加(混合)
工程、即ち二つの予備混合工程と一つの最終工程を用い
て、これら三段の総混合工程でそれぞれ160℃、16
0℃および120℃まで、約8分、2分および2分の時
間処理することにより調製した。有機シランテトラスル
フィド、有機シランジスルフィドおよびフリーの元素硫
黄の量は表1には“可変”と示され、そして表2により
特定して示した。
【0116】高純度有機シランジスルフィドを使用した
試料2および3を、有機シランポリスルフィドを使用し
た試料1と比べると、シリカ強化エラストマーの混合工
程を制御するための方法として、フリー硫黄の添加と組
み合せて高純度有機シランジスルフィドを使用すること
の利点が明瞭に示されている。
【0117】
【表1】
【0118】1)複数のエラストマーの組合せ、即ちシ
ス1,4‐ポリイソプレン天然ゴム、グッドイヤー タ
イヤ アンド ラバー社(Goodyear Tire
& Rubber Company)から得られる、約
40パーセントのスチレンを含み、Tgが約−31℃の
E‐SBR、グッドイヤー タイヤ アンド ラバー社
から得られる、Tgが約−44℃のイソプレン/ブタジ
エン(50/50)共重合体エラストマー、およびグッ
ドイヤー タイヤ アンド ラバー社からBUD120
7として得られるシス1,4‐ポリブタジエンエラスト
マーの、乾燥ゴム重量比10/25/45/20の配合
物。ここで、E‐SBRは25phrのゴムと15ph
rのオイルを含むように油展されている;
【0119】2)フェニレンジアミンタイプ; 3)ローン‐プーラン社からのゼオシル1165MP;
【0120】4)デグッサ社からSi69、若しくは本
明細書で前に説明したように、ビス‐(3‐トリエトキ
シシリルプロピル)テトラスルフィドと称されているも
の(このテトラスルフィドもSi69としてデグッサ社
から得られる)とカーボンブラックとの50/50ブレ
ンドの形で、X50Sとして市販されている複合物。従
って、このテトラスルフィドはこの複合物の50%であ
ると考えられ、それ故活性50%である;および
【0121】5)ドイツ国(Germany)のカリ
ヘミー社(Kali ChemieCompany)か
らS8 元素硫黄として得られる。
【0122】この高純度有機シランジスルフィドは、例
えばメルカプトプロピルトリエトキシシランを、二酸化
マグネシウム上で、例えば以下の条件で酸化することに
よりうまく合成することができる:即ち、約320重量
部の二酸化マグネシウムに500重量部の上記メルカプ
トシランを加え、その混合物を激しく振とうする。この
反応は、出発時室温、即ち約23℃で行われ、次いでそ
の発熱反応過程に因り約90℃に上昇する。次いで、約
500重量部の乾燥トルエンを加える。その混合物を約
50℃で約1時間続けて反応させる。次いで、二酸化マ
グネシウムを濾過により除き、残りの有機相を濾取す
る。
【0123】この有機シランジスルフィドの純度を測定
すると、少くとも98重量パーセントであることが示さ
れた。かくして、この実施例の方法で用いられた有機シ
ランポリスルフィド化合物では、nの少くとも98パー
セントの値は2であった。純度をNMR(核磁気共鳴)
で測定し、そして(i)GC‐MS、即ちガスクロマト
グラフィー質量スペクトル分析法、および(ii)HP
LC、即ち高性能液体クロマトグラフィーで確かめた。
【0124】
【表2】
【0125】1)硫黄は予備的、非‐硬化発現混合工程
で添加した; 2,3,4)それぞれ、非‐硬化発現混合段階No.1
およびNo.2(NP1およびNP2)、並びに硬化発
現混合工程(P)からのゴム混合物のムーニー粘度(M
L‐4);および
【0126】5)NP1混合段階からのゴム混合物での
ムーニー粘度(ML‐4)ピーク値が、ムーニー対時間
としてプロットしたムーニー曲線から求めた最大ムーニ
ー値を意味する。
【0127】特に、この実施例は、高純度有機シランジ
スルフィドに加えて、極く少量のフリー硫黄、即ち有機
シランテトラスルフィドが用いられた場合(実験3)の
混合工程に発生したであろうと推定されるフリー硫黄に
近い量の硫黄を調整して加えると、有機シランテトラス
ルフィドを利用した実験1のゴム組成物の性質にやや似
た性質を有するゴム組成物が得られることを示してい
る。
【0128】この実施例は、さらに、非‐硬化発現ゴム
混合段階におけるフリー硫黄の量を調整することは、特
に実験1と実験3の対比から明らかなように、同等の性
質を保ってゴムコンパウンドの加工を制御するのに便利
であることを示す。一つの態様で、実験2のDIN摩耗
性は、実験1および実験3の両方の摩耗性よりかなり小
さい。このことは、一方では、このような性質はタイヤ
のトレッド耐摩耗性を示すことが多いので、フリー硫黄
の制御した添加をしない有機シランジスルフィドの使用
における利点と考えることができる。それにも関わら
ず、実験3のゴム混合物にフリー硫黄を使用すること
は、高温反発弾性とタン・デルタの値によって示される
ように、タイヤのころがり抵抗性が向上すると考えられ
るから、なお一層の利点であると考えられる。
【0129】さらに、そのゴム混合物の粘性の尺度とし
てのムーニー可塑性の値は、コンパウンドの加工性が表
2に示したムーニー値、特に実験2、実験3、実験1の
順に段々大きくなる値を示すところの非‐硬化発現混合
段階からのゴムのムーニー・ピーク値によって立証され
ていると考える限り、有機シランテトラスルフィドを使
用する場合に比べて、フリー硫黄を添加しないでジスル
フィドを使用することの利点を強く示している。
【0130】従って、ここでは、硫黄硬化性エラストマ
ー、シリカおよび有機シランポリスルフィド・カップラ
ーの昇温下での混合において、(i)有機シランポリス
ルフィドとエラストマーとの間での共有結合の生成(上
述の第2反応)を、(ii)その硫黄供与効果(上述の
第3反応)から切り離す方法が提供されたことが立証さ
れたと考えられる。
【0131】実施例2 実験1、2および3のゴム組成物を、そのトレッド用に
使用した、サイズ195/65R15のタイヤを調製し
た。表3に示されるように、以下の結果が得られた。
【0132】
【表3】
【0133】1)高速度値は、例えば8´15”/27
0と報告されている実験3での値で説明すると、このタ
イヤは適切な動力計上で270km/時に等しい車両速
度(回転速度ではない)で8分15秒耐えることを意味
する。
【0134】この実施例は、実験3のゴム組成物のトレ
ッドを有するタイヤが、実験1のゴム組成物のトレッド
を有するタイヤに類似したころがり抵抗性とトレッド耐
摩耗性を提供することが観測されたことを明らかに示し
ている。
【0135】実験3のトレッドを有するタイヤを利用す
ることは、実験1に比べて、改善された未硬化コンパウ
ンドの加工性が改善された上で、諸性質、即ち湿潤スキ
ッド抵抗性、トレッド耐摩耗性およびころがり抵抗性に
最良のバランスを示すから、実験2がより大きいトレッ
ド耐摩耗性とより良好なアスファルト上での湿潤スキド
抵抗値を示しているとはいえ、利点であると考えられ
る。
【0136】発明の追加の開示と実施 実施例3 (i)実施例1における3,3'-ビス(トリエトキシシ
リルプロピル)テトラスルフィド、(ii)実施例1に
おける高純度(98%)3,3'-ビス(トリエトキシシ
リルプロピル)ジスルフィドおよび(iii)ポリスル
フィド橋中のテトラスルフィド含有量が10パーセント
未満である、高純度で分布の明確な3,3'-ビス(トリ
エトキシシリルプロピル)ジスルフィド/トリスルフィ
ドを個々に使用して、シリカ強化材を含む硫黄硬化性ゴ
ム混合物を調製した。
【0137】上記テトラスルフィド(i)のテトラスル
フィド硫黄橋部分は平均約3.5から約4個の連結硫黄
原子を含み、約2から6或いは8個までの範囲の連結硫
黄原子を有し、そして2個若しくはそれ以下の連結硫黄
原子を有する硫黄橋部分は約20パーセント以下で、そ
のポリスルフィド橋の主要部分は4個若しくはそれ以上
の硫黄原子を含み、そしてその硫黄橋の約50パーセン
ト以下が2および3個の連結硫黄原子の組み合せを有す
る、と考えられる。
【0138】上記有機シランテトラスルフィド(i)、
高純度ジスルフィド(ii)、高純度有機シランジスル
フィド/トリスルフィド(iii)を個々にエラストマ
ー(一種または複数)および混練成分と、一連の予備混
合段階で、逐次段階方式で混合した。
【0139】各混合工程後、そのゴム混合物のバッチを
ミル(圧延機)に入れ、そのミルで短時間混合し、次い
でゴムのスラブ(slabs)をそのミルから取り出
し、そして約30℃若しくはそれ以下の温度まで放冷し
た。
【0140】表4に示した材料を含むゴム組成物を、B
Rバンバリーミキサー中で、別々の三段の添加(混合)
工程、即ち二つの予備混合工程と一つの最終工程を用い
て、これら三段の総混合工程で、それぞれ、160℃、
160℃および120℃まで、約8分、2分および2分
の時間処理することにより調製した。有機シランテトラ
スルフィド、有機シランジスルフィドおよびフリーの元
素硫黄の量は表4に“可変”と示され、そして表5によ
り特定して示した。
【0141】高純度有機シランジスルフィドを使用した
試料5、および高純度で分布の明確な有機シランジスル
フィド/トリスルフィドを使用した試料6を、有機シラ
ンテトラスルフィドを使用した試料4と比べると、ゴム
組成物を調製するために高純度で分布の明確なジスルフ
ィド/トリスルフィドをフリー硫黄添加と組み合せて使
用すると、フリー硫黄を添加しないテトラスルフィド
(i)およびフリー硫黄を添加した高純度ジスルフィド
(ii)で調製した両ゴム組成物と同等の物理的性質を
有するゴム組成物が、テトラスルフィドを使用する組成
物の場合の、大きいムーニー粘度および大きいムーニー
・ピーク値のような加工上の障害なしに、さらに高純度
ジスルフィドを使用する組成物の場合の有機シランカッ
プリン剤の高いコストなしに、調製されることを明確に
示している。
【0142】
【表4】
【0143】1)複数のエラストマーの組合せ、即ちシ
ス1,4‐ポリイソプレン天然ゴム、グッドイヤー タ
イヤ アンド ラバー社(Goodyear Tire
& Rubber Company)から得られる、約
40パーセントのスチレンを含み、Tgが約−31℃の
E‐SBR、グッドイヤー タイヤ アンド ラバー社
から得られる、Tgが約−44℃のイソプレン/ブタジ
エン(50/50)共重合体エラストマー、およびグッ
ドイヤー タイヤ アンド ラバー社からBUD120
7として得られるシス1,4‐ポリブタジエンエラスト
マーの、乾燥ゴム重量比10/25/45/20の配合
物。ここで、E‐SBRは25phrのゴムと15ph
rのオイルを含むように油展されている;
【0144】2)フェニレンジアミンタイプ; 3)ローン‐プーラン社からのゼオシル1165MP;
【0145】4)デグッサ社からSi69、若しくは本
明細書で前に説明したように、ビス‐(3‐トリエトキ
シシリルプロピル)テトラスルフィドと称されているも
の(このテトラスルフィドもSi69としてデグッサ社
から得られる)とカーボンブラックとの50/50ブレ
ンドの形で、X50Sとして市販されている複合物。従
って、このテトラスルフィドはこの複合物の50%であ
ると考えられ、それ故活性50%である;および
【0146】5)n=2が約98パーセントである高純
度3,3‐ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスル
フィド;
【0147】6)n=2がnの約75パーセント、n=
3がnの約23パーセント、そしてn=4がnの約2パ
ーセントで、n=2とn=3の和がnの98パーセント
である、高純度で分布の明確な3,3‐ビス(トリエト
キシシリルプロピル)ジスルフィド/トリジスルフィ
ド;
【0148】7)ドイツ国のカリ ヘミー社からS8
素硫黄として得られる。
【0149】比較的高純度で分布の明確な3,3'-ビス
(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド/トリス
ルフィドは、例えば米国特許第5,405,985号お
よび同第5,468,893号明細書に例示されるよう
な、例えば相間移動触媒法によりうまく合成できる。
【0150】この分布の明確な有機シランジスルフィド
/トリスルフィドの純度は、nの値に関する限り、NM
R(核磁気共鳴)で測定可能で、(i)GC‐MS、即
ちガスクロマトグラフィー質量スペクトル分析法、およ
び(ii)HPLC、即ち高性能液体クロマトグラフィ
ーで確かめられる。
【0151】
【表5】
【0152】1)硫黄は予備的、非‐硬化発現混合工程
で添加した; 2,3,4)それぞれ、非‐硬化発現混合段階No.1
およびNo.2(NP1およびNP2)、並びに硬化発
現混合工程(P)からのゴム混合物のムーニー粘度(M
L‐4);および
【0153】5)NP1混合段階からのゴム混合物での
ムーニー粘度(ML‐4)ピーク値が、ムーニー対時間
としてプロットしたムーニー曲線から求めた最大ムーニ
ー値を意味する。
【0154】特に、この実施例は、比較的高純度の有機
シランジスルフィド/トリスルフィドに加えて極く少量
のフリー硫黄、即ち有機シランテトラスルフィドが用い
られた場合(実験6)の混合工程で発生するであろうと
推定されるフリー硫黄に近い量の硫黄を調整して加える
と、有機シランテトラスルフィドを使用した実験4およ
び高純度ジスルフィドを使用した実験5のゴム組成物の
性質にやや似た性質を有するゴム組成物が得られること
を示している。さらに、実験5で観測された加工時の利
点が、実験6(ムーニー粘度)でも維持される。従っ
て、比較的高純度で分布の明瞭なジスルフィド/トリス
ルフィド有機シランを、そのコストを最適にしながら、
高純度ジスルフィドの加工性と性質に匹敵するように使
用できることが証明された。高純度で分布の明瞭なジス
ルフィド/トリスルフィド有機シラン(実験6)の製造
コストは、非常に高純度のジスルフィド(実験5)を製
造するコストより実質的に低い。
【0155】実施例4 実験4、5および6のゴム組成物をトレッド用に使用し
た、サイズ195/65R15のタイヤを調製する。得
られた結果を表6に示す。この実施例は、実験6で代表
されるゴム組成物のトレッドが実験5で代表されるトレ
ッドを有するタイヤに類似した結果を示すタイヤを提供
することを証明している。
【0156】
【表6】
【0157】以上、本発明を例示する目的で一定の代表
的態様とその細部を示したが、この技術分野の習熟者に
は、本発明にはその精神と範囲を逸脱することなしに、
様々な変更と修正がなされ得ることが明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/30 C08K 3/30 3/34 3/34 3/36 3/36 5/54 5/54 C08L 9/00 C08L 9/00 // B29L 30:00 (71)出願人 590002976 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 ティエリ・フローレン・エドメ・マテルネ ベルギー王国ベ−6717 アッテル,リュ ー・ドゥ・ラ・リベラーシヨン 10 (72)発明者 ジョルジョ・アゴスティーニ ルクセンブルク大公国エル−7733 コルマ ー−ベルク,リュー・ドゥ・ルクセンブル ク 7 (72)発明者 フリードリッヒ・ヴィゼル ルクセンブルク大公国エル−7378 ボッフ ェルダンジュ,リュー・ノッペナ 9ア (72)発明者 ウヴェ・エルンスト・フランク ルクセンブルク大公国エル−9080 エッテ ルブルック,アヴニュー・サルンティン 103

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の: (A)(i)共役ジエン系単独重合体と共重合体、およ
    び少くとも一種の共役ジエンと芳香族ビニル化合物との
    共重合体から選ばれる少くとも一種の硫黄硬化性エラス
    トマー100重量部、 (ii)沈降シリカ、アルミナ、アルミノケイ酸塩およ
    びカーボンブラックの少くとも一種をからなる微粒子状
    充填材にして、約5から約85重量パーセントのカーボ
    ンブラックを含む該充填材約15から約100phr、 (iii)該微粒子状充填材の1重量部当たり約0.0
    5から約20重量部の、少くとも一種の、次式: 【化1】 [式中、 R1 は全部で1から18個の炭素原子を有する置換また
    は未置換アルキレン基、および全部で6から12個の炭
    素原子を有する置換または未置換アリーレン基より成る
    群から選ばれ;nは2から6の整数であり、ただし、n
    =2とn=3の和がnの約90から約98パーセントの
    範囲であることを前提条件として、nの約55から約7
    5パーセントが2であり、nの約15から約35パーセ
    ントが3であり、nの約2から約10パーセントが4で
    あり、そしてnの10パーセント未満が4より大であ
    り;そしてZは次式: 【化2】 (式中、R2 は同一または異なり、そして独立に炭素原
    子数1から4個のアルキル基およびフェニル基より成る
    群から選ばれ;R3 は同一または異なり、そして独立に
    炭素原子数1から4個のアルキル基、フェニル基、1か
    ら8個の炭素原子を有するアルコキシ基および5から8
    個の炭素原子を有するシクロアルコキシ基より成る群か
    ら選ばれる。)の基から成る群から選ばれる。]を有す
    る有機ケイ素ジスルフィド/トリスルフィド化合物;お
    よび (iv)次の: (a)(1)元素硫黄、および(2)硫黄を含み、約1
    40℃から約190℃の範囲の温度で該硫黄の少くとも
    一部を放出する性質を有するポリスルフィド系有機化合
    物としての少くとも一種の硫黄供与体の少くとも一種か
    ら選ばれるフリー硫黄源(但し、該元素硫黄の添加と該
    硫黄供与体の添加から得られる総フリー硫黄は約0.0
    5から約2phrの範囲である)、および (b)そのような硫黄供与体ではない、約0.1から約
    0.5phrの少くとも一種の硫黄硬化性エラストマー
    用硬化促進剤から選ばれる化合物としての少くとも一種
    の追加の添加剤;を少くとも一回の予備混合工程で、約
    140℃から約190℃の温度まで、約2から約20分
    の総混合時間熱機械的に混合し; (B)次いで、得られた混合物を、最終熱機械的混合工
    程で、約0.4から約3phrの元素硫黄(但し、上記
    予備混合工程で導入された元素状および/またはフリー
    の硫黄と、該最終混合工程で加えられる元素硫黄との総
    和は約0.45から約5phrの範囲である)、および
    少くとも一種の硫黄硬化促進剤と約100℃から約13
    0℃の温度で約1から約3分間混合する;逐次工程を含
    んでなるゴム組成物の調製法。
  2. 【請求項2】 予備熱機械的混合工程(一工程または複
    数工程)に、全部で約0.05から約5phrの少くと
    も一種のアルキルシランを添加し、該アルキルシランは
    式:R'-Si‐(OR)3 を有し、ここで式中のRはメ
    チル、エチル、プロピルまたはイソプロピル基であり、
    そしてR' は1から18個の炭素原子を有する飽和アル
    キル基または6から12個の炭素原子を有するアリール
    基若しくは飽和アルキル置換アリール基である、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法で調製されたゴム
    組成物。
  4. 【請求項4】 前記ゴム組成物からなるトレッドを有す
    る硫黄硬化性ゴムのタイヤの集成体を調製し、該集成体
    を約140℃から約190℃の範囲の温度で硬化させる
    追加の工程を含んでなる、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法で調製されたタイ
    ヤ。
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