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JPH10182403A - ダイラタンシー性組成物 - Google Patents

ダイラタンシー性組成物

Info

Publication number
JPH10182403A
JPH10182403A JP34528796A JP34528796A JPH10182403A JP H10182403 A JPH10182403 A JP H10182403A JP 34528796 A JP34528796 A JP 34528796A JP 34528796 A JP34528796 A JP 34528796A JP H10182403 A JPH10182403 A JP H10182403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
dilatancy
water
weight
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34528796A
Other languages
English (en)
Inventor
Ritsuko Yamazaki
律子 山崎
Isao Umemoto
勲 梅本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP34528796A priority Critical patent/JPH10182403A/ja
Publication of JPH10182403A publication Critical patent/JPH10182403A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Cosmetics (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次の成分(A)、(B)及び(C) (A) 重量平均分子量が10万以上であるポリエチレンオキ
サイド (B) 水膨潤性粘土鉱物 (C) 水 を含有するダイラタンシー性組成物 【効果】 保湿剤、マッサージ剤等の化粧料配合成分、
衝撃吸収剤、自動車のクラッチ周り等への適用材料など
として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧料の配合成
分、衝撃吸収剤等として有用な、ダイラタンシー性を示
す組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水膨潤性粘土鉱物とポリエチレン
オキサイドを配合した組成物としては、多量の水膨潤性
粘土鉱物を含む皮膚外用剤の製造時の硬度を低減するた
めにポリエチレングリコールを配合した皮膚外用剤(特
開平4-334316号公報)、スメクタイトと分子量100〜200
00程度のポリエチレングリコールを配合した展延性及び
塗り込み易さに優れる親水性基剤(特公平6-4530号公
報)などが知られている。
【0003】しかしながら、これらの組成物はいずれも
通常のゲル組成物、すなわちチキソトロピー性のゲル組
成物の範疇に属するものであり、従来のゲル組成物に比
べて若干粘度特性が変化する程度の相違しかないもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明は
従来のゲル組成物とは全く異なる流動様式をとる組成物
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは化粧品等の
種々の分野に適用可能な、従来にない優れた特性をもつ
新たな材料を開発すべく鋭意研究を重ねていたところ、
高分子量のポリエチレンオキサイドと膨潤性粘土鉱物と
を組合せてなる組成物が、一定以上の強さの外力を加え
ると急激に粘度が増加し、力を除くと元に戻る、いわゆ
るダイラタンシー性を有し、保湿剤、マッサージ剤等の
化粧料成分として、また衝撃吸収剤や自動車のクランク
周りへの適用材料として好適なものであることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、次の成分(A)、(B)及び
(C) (A) 重量平均分子量が10万以上であるポリエチレンオキ
サイド (B) 水膨潤性粘土鉱物 (C) 水 を含有するダイラタンシー性組成物を提供するものであ
る。
【0007】本発明において「ダイラタンシー」とは、
一定周波数の下、ひずみ(変位振幅)を連続的に増加さ
せたとき、あるひずみ以上で貯蔵弾性率(弾性項)の局
部的増加が見られること、具体的には、組成物の動的粘
弾性測定(Dynamic Strain Sweep)において、ひずみ10
0%以上の領域でその貯蔵弾性率(弾性項)の増加(Δ
G′)が、明らかに認められることをいう。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる(A)成
分のポリエチレンオキサイドとしては、両末端が水酸基
の場合はもちろん、片末端又は両末端がアルキル基によ
り封鎖されているものであってもよい。かかるポリエチ
レンオキサイドは重量平均分子量が10万以上のものであ
ることが必要であるが、60万以上のものがより好まし
く、250万以上のものが特に好ましい。重量平均分子量
が10万未満では、本発明の目的とするダイラタンシー性
を示す組成物を形成することができない。また、エチレ
ンオキサイドの分子量が上記下限より十分に大きいと広
い範囲でダイラタンシー性を示すが、分子量が比較的小
さいと(上記下限に近いと)低濃度領域ではダイラタン
シー性を示さない傾向がある。
【0009】なお、前述の特開平4-334316号公報や特公
平6-4530号公報でもポリエチレングリコールが用いられ
ているが、これらのものは前者では分子量4000程度、後
者では分子量20000程度を上限とする低分子量のもので
あり、いかなる濃度範囲で膨潤性粘度鉱物と組合せても
ダイラタンシー性を示さず、本発明で使用する(A)成分
とは異なる。
【0010】(A)成分として用いられるポリエチレンオ
キサイドの市販品の例としては、アルコックスE-60、同
E-100、同E-130、同E-200、同E-240(以上、明成化学社
製)、ポリオックスWSRN-60K(重量平均分子量200万,
ユニオン・カーバイド・日本社製)等が挙げられる。
【0011】(A)成分の配合量は、(B)成分の配合量によ
っても異なるが、本発明の組成物中に0.1〜2重量%、
特に0.2〜1.5重量%が好ましい。(A)成分の配合量が少
なすぎると、得られる組成物は、(B)成分の水分散液に
特有な強いチキソトロピー性が発現し、ダイラタンシー
性を示さないものとなり、多すぎると、系の均一な分散
が困難となる。
【0012】本発明において用いられる(B)成分の水膨
潤性粘土鉱物としては、スメクタイトが好適に用いられ
る。スメクタイトとしては、モンモリロナイト、ヘクト
ライト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト等
が挙げられ、天然品、合成品を問わない。市販品の例と
しては、モンモリロナイトであるクニピアG、クニピア
F(クニミネ工業社製)、合成サポナイトであるスメク
トンSA(クニミネ工業社製)、合成ヘクトライトである
ラポナイトXLG(ラポルテ社製)等が挙げられる。
【0013】(B)成分の配合量は、(A)成分の配合量によ
っても異なるが、本発明の組成物中に0.1〜3重量%、
特に0.2〜2重量%が好ましい。(B)成分の配合量が少な
すぎると、得られる組成物は、ダイラタンシー性が弱
く、(A)成分に特有の曳糸性が強い組成物となり、多す
ぎると、(B)成分の水分散液に特有なチキソトロピー性
が発現し、ダイラタンシー性を示さないものとなる。
【0014】なお、(A)成分と(B)成分は、重量比で1:
0.5〜1:10、特に1:1〜1:5の範囲で配合するの
が好ましく、またその合計配合量は全組成物中の0.2〜1
0重量%、特に0.5〜5重量%とするのが好ましい。合計
配合量が0.2重量%未満では、生成する組成物はゾル状
態で、目的とするダイラタンシー性は得られないか、も
しくは極めて微弱である。合計配合量が10重量%を超え
ると、与えられるひずみによらず、組成物の弾性的性質
が非常に強くなり、(すなわち貯蔵弾性率の値が大きく
なり)、ひずみの違いによる粘弾性の大きな変化がみら
れにくく、その結果、生成ゲルのダイラタンシー性は弱
くなる。
【0015】本発明のダイラタンシー性組成物は、上記
(A)成分と(B)成分を常法に従って混合することにより得
られる。すなわち、例えば(B)成分の水膨潤性粘土鉱物
を(C)成分の水に徐々に添加しながら攪拌して均一に分
散した後、加温して更に攪拌を続けながら(A)成分のポ
リエチレンオキサイドをゆっくりと添加して攪拌し、そ
の後室温に戻して更に攪拌することにより、目的とする
本発明のダイラタンシー性組成物が得られる。
【0016】本発明のダイラタンシー性組成物は、化粧
品分野では化粧水、マッサージ料、美容液、貼付剤、洗
浄料等の多くの商品展開が可能である。また、本発明の
ダイラタンシー性組成物は、例えばこれまでに広く知ら
れているデンプンサスペンジョン等におけるダイラタン
シー性とは大きく異なり、貯蔵弾性率(G′)の変化が
ある程度高いひずみ領域で起こる(G′の増加は、デン
プンサスペンジョンではひずみ10%付近の領域で起こる
のに対し、本発明の組成物ではひずみ100%以上の領域
で起こる)。このため、誤作動が少なく実使用可能な震
度計、あるいは衝撃吸収剤として靴底や自動車部品(タ
イヤ、クラッチ、サスペンション等)などへの適用材料
としても有用である。以上のような使用目的からすれ
ば、本発明の組成物のダイラタンシー性としては、Δ
G′が100dyn/cm2以上の特性を示すことが好ましい。
【0017】本発明のダイラタンシー性組成物には、使
用目的に応じて、前記(A)成分及び(B)成分以外に、その
適用対象に通常用いられるその他の成分を配合すること
ができる。
【0018】例えば、化粧料に配合する場合には、化粧
料成分として一般に使用されている界面活性剤、油分、
保湿剤、皮膜形成剤、油ゲル化剤、金属酸化物、有機紫
外線吸収剤、無機金属塩類、有機金属塩類、アルコール
類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、他の増粘剤、薬効
成分、色素、香料等の成分を任意に組合せて配合するこ
とができる。
【0019】なお、本発明のダイラタンシー性組成物
は、塩化ナトリウム等の無機塩を配合すると配向性が強
くなり急激に白濁し硬い膜を形成する傾向にあり、グリ
セリン等の多価アルコールを配合すると配向性が弱くな
り透明性が向上する傾向にあるが、ダイラタントな特性
を損なわない範囲において、その使用目的に応じ適宜こ
れらの成分を配合して組成物の特性を調整することもで
きる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】なお、以下の実施例において、組成物のレ
オロジー特性は、フルードスペクトロメーター(レオメ
トリックス社製,RFS-II)によりその動的粘弾性測定を
行って確認した。測定ジオメトリーとしては、25〜50mm
のパラレルプレート又はクエットを用い、測定モード
は、主に変位振幅依存性(Dynamic Frequency Sweep)
を用いた。ここで、ひずみは、パラレルプレートの間隔
と等しい変位振幅でプレートを移動させた場合を100%
とし、周波数を1Hzに固定し、変位振幅を10-3から103
まで変化させた。これらの条件で測定を行い、複素弾性
率、貯蔵弾性率及び損失弾性率を求めた。なお、変位振
幅はプレートの最外円周における値とし、またかかる動
的粘弾性の測定は、組成物の調製後100時間静置後に行
った。
【0022】実施例1 合成ヘクトライト(ラポナイトXLG,ラポルテ社製)1
gを、イオン交換水100gにスターラーで攪拌しながら
徐々に添加した。更に室温で1時間攪拌して均一に分散
した後、70℃に加温して更に攪拌を続けながらポリエチ
レンオキサイド(重量平均分子量200万,明成化学社製
アルコックスE-100)1gをゆっくりと添加した。同温
度で1時間攪拌した後、室温まで冷却して更に4時間攪
拌することにより、ゲル組成物(本発明品1)を得た。
このゲル組成物の動的粘弾性を測定した結果を図1に示
す。図1において、横軸のγはひずみ(%)を、左側縦
軸のG′は貯蔵弾性率(弾性項)、G″は損失弾性率
(粘性項)を、右側縦軸のtan(δ)はG″(粘性項)/
G′(弾性項)比を示す。図1から明らかなように、こ
のゲル組成物はダイラタントな特性を示すものであり、
化粧用マッサージ料、化粧水等として有用なものであ
る。
【0023】実施例2 表1に示す組成の組成物を、実施例1と同様にして調製
し、それらの動的粘弾性を測定した。この結果を表1に
併せて示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、本発明品は一定
以上のひずみを加えたときに貯蔵弾性率(G′)が局部
的に増加し、顕著なダイラタンシー性を示した。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ダイラタンシー性の組
成物が提供され、このものは、保湿剤、マッサージ剤等
の化粧料配合成分、振動計、衝撃吸収剤、自動車部品等
への適用材料などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C) (A) 重量平均分子量が10万以上であるポリエチレンオキ
    サイド (B) 水膨潤性粘土鉱物 (C) 水 を含有するダイラタンシー性組成物
  2. 【請求項2】 (B)成分の水膨潤性粘土鉱物が、スメク
    タイトである請求項1記載のダイラタンシー性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分と(B)成分の配合重量比が、1:
    0.5〜1:10である請求項1又は2記載のダイラタンシ
    ー性組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分と(B)成分の合計配合量が、全組
    成物の0.2〜10重量%である請求項1〜3のいずれかに
    記載のダイラタンシー性組成物。
JP34528796A 1996-12-25 1996-12-25 ダイラタンシー性組成物 Pending JPH10182403A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013512232A (ja) * 2009-11-30 2013-04-11 イノフレックス アーべー 潤滑性水性組成物

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