JPH10175897A - 3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールの製造方法 - Google Patents
3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールの製造方法Info
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- JPH10175897A JPH10175897A JP8333457A JP33345796A JPH10175897A JP H10175897 A JPH10175897 A JP H10175897A JP 8333457 A JP8333457 A JP 8333457A JP 33345796 A JP33345796 A JP 33345796A JP H10175897 A JPH10175897 A JP H10175897A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 より緩和な温度、圧力で高収率に1,2,4
−ブタントリカルボン酸から3−ヒドロキシメチル−
1,6−ヘキサンジオールを製造する。 【解決手段】 1,2,4−ブタントリカルボン酸およ
び1,2,4−ブタントリカルボン酸トリアルキルから
選ばれた化合物を、Ru、Pt及びSnを担体にしてな
る担持触媒を用い液相中で水素化反応して3−ヒドロキ
シメチル−1,6−ヘキサンジオールを製造する方法。
−ブタントリカルボン酸から3−ヒドロキシメチル−
1,6−ヘキサンジオールを製造する。 【解決手段】 1,2,4−ブタントリカルボン酸およ
び1,2,4−ブタントリカルボン酸トリアルキルから
選ばれた化合物を、Ru、Pt及びSnを担体にしてな
る担持触媒を用い液相中で水素化反応して3−ヒドロキ
シメチル−1,6−ヘキサンジオールを製造する方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸(以下BTCと略すこともある)及び
/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン酸トリアルキル
を液相中で水素化して3−ヒドロキシメチル−1, 6−
ヘキサンジオール(以下HMHDと略す)を製造する方
法に関するものである。HMHDは、1分子中に3個の
ヒドロキシ基を有する化合物であり、エポキシ樹脂、ポ
リエステル、ポリアミド及びポリウレタン等の合成用出
発原料として有用な化合物である。
ントリカルボン酸(以下BTCと略すこともある)及び
/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン酸トリアルキル
を液相中で水素化して3−ヒドロキシメチル−1, 6−
ヘキサンジオール(以下HMHDと略す)を製造する方
法に関するものである。HMHDは、1分子中に3個の
ヒドロキシ基を有する化合物であり、エポキシ樹脂、ポ
リエステル、ポリアミド及びポリウレタン等の合成用出
発原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】HMHDの製造方法としては、R.Pa
ul等が文献Bull.Soc.Chim.Fr.,6
72,1954)において、2,3−ジヒドロフランに
アクロレインを環化付加させ、得られた不飽和エーテル
を加水分解した後、ラネーニッケルを触媒として水素化
反応して得ることを提案しているが、収率も低く実用的
ではない。また、K.Freudenberg等は、
1,2, 4−ブタントリカルボン酸トリエチルをLiA
lH4 で水素化し、HMHDを収率55%で得ている
〔Ann.,584,54(1953)〕。しかし、L
iAlH4 を用いた還元は等量反応であり、還元後の後
処理工程が複雑であるという問題点もあった。
ul等が文献Bull.Soc.Chim.Fr.,6
72,1954)において、2,3−ジヒドロフランに
アクロレインを環化付加させ、得られた不飽和エーテル
を加水分解した後、ラネーニッケルを触媒として水素化
反応して得ることを提案しているが、収率も低く実用的
ではない。また、K.Freudenberg等は、
1,2, 4−ブタントリカルボン酸トリエチルをLiA
lH4 で水素化し、HMHDを収率55%で得ている
〔Ann.,584,54(1953)〕。しかし、L
iAlH4 を用いた還元は等量反応であり、還元後の後
処理工程が複雑であるという問題点もあった。
【0003】カルボン酸エステルの液相中での水素化反
応では、一般に銅系の触媒が用いられている。たとえ
ば、高級アルコールの製造にはCu−Zn−Al系の酸
化物(米国特許5,345,005号)やCu−Zn−
Ti系の酸化物(特公平7−68153号)、1,6−
ヘキサンジオールの製造にはCu−Cr系の酸化物(特
開平6−329567号)やCu−Zn系の酸化物(特
開平7−233108号)を触媒として用いていること
が報告されている。しかし、このような銅触媒でも、モ
ノアルコールまたはジアルコールの製造に使用されてい
るのみであって、トリアルコールの製造に適用した例は
知られていない。しかも銅系の触媒ではその耐酸性の低
さからエステルの形態にしなければ液相反応での反応原
料として使用できないという問題点とともに、銅系触媒
ではその低い触媒活性のために高温、高圧条件下で操作
する必要があった。
応では、一般に銅系の触媒が用いられている。たとえ
ば、高級アルコールの製造にはCu−Zn−Al系の酸
化物(米国特許5,345,005号)やCu−Zn−
Ti系の酸化物(特公平7−68153号)、1,6−
ヘキサンジオールの製造にはCu−Cr系の酸化物(特
開平6−329567号)やCu−Zn系の酸化物(特
開平7−233108号)を触媒として用いていること
が報告されている。しかし、このような銅触媒でも、モ
ノアルコールまたはジアルコールの製造に使用されてい
るのみであって、トリアルコールの製造に適用した例は
知られていない。しかも銅系の触媒ではその耐酸性の低
さからエステルの形態にしなければ液相反応での反応原
料として使用できないという問題点とともに、銅系触媒
ではその低い触媒活性のために高温、高圧条件下で操作
する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は1, 2, 4−
ブタントリカルボン酸及び/又は1, 2, 4−ブタント
リカルボン酸トリアルキルを比較的穏和な条件下で高活
性、高選択的に水素化反応して3−ヒドロキシメチル−
1,6−ヘキサンジオールを製造する方法を提供する。
ブタントリカルボン酸及び/又は1, 2, 4−ブタント
リカルボン酸トリアルキルを比較的穏和な条件下で高活
性、高選択的に水素化反応して3−ヒドロキシメチル−
1,6−ヘキサンジオールを製造する方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、1, 2, 4−
ブタントリカルボン酸及び1, 2, 4−ブタントリカル
ボン酸トリアルキルを、Ru、Pt及びSnを担体に担
持してなる担持触媒を用いて液相中で水素化反応して3
−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールを製造
する方法を提供するものである。
ブタントリカルボン酸及び1, 2, 4−ブタントリカル
ボン酸トリアルキルを、Ru、Pt及びSnを担体に担
持してなる担持触媒を用いて液相中で水素化反応して3
−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールを製造
する方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。 1,2,4−ブタントリカルボン酸およびその誘導体
(反応原料):本発明で使用される1, 2, 4−ブタン
トリカルボン酸はα−メチレングルタロニトリルにシア
ン化水素を付加して得られた1, 2, 4−トリシアノブ
タンを加水分解して得られる。また、これをアルコール
でエステル化することで1, 2, 4−ブタントリカルボ
ン酸トリエステルが容易に合成できる。このとき使用さ
れるアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール等の1級アルコール、2−プロパ
ノール、2ーブタノール等の2級アルコール、2,2−
ジメチルエタノール等の3級アルコールを使用できる。
好ましくはメタノールが使用される。
(反応原料):本発明で使用される1, 2, 4−ブタン
トリカルボン酸はα−メチレングルタロニトリルにシア
ン化水素を付加して得られた1, 2, 4−トリシアノブ
タンを加水分解して得られる。また、これをアルコール
でエステル化することで1, 2, 4−ブタントリカルボ
ン酸トリエステルが容易に合成できる。このとき使用さ
れるアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール等の1級アルコール、2−プロパ
ノール、2ーブタノール等の2級アルコール、2,2−
ジメチルエタノール等の3級アルコールを使用できる。
好ましくはメタノールが使用される。
【0007】触媒:上述1, 2, 4−ブタントリカルボ
ン酸及び/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン酸トリ
アルキルを、担持触媒を用いて水素化反応することによ
りHMHDが得られる。ここで用いる触媒としては、R
u、Pt及びSn成分を担体に担持してなる担持触媒で
る。Ru、Pt及びSnを担持させる担体としては活性
炭、けいそう土、シリカ、チタニア、ジルコニア等を単
独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。この中で、坦持された金属の安定性からジルコニ
ア、活性炭が好ましい。Ru、PtおよびSn化合物を
これら担体と接触させる方法に特に制限はないが、通常
の場合浸漬法が採用される。例えば上記触媒成分の金属
化合物を溶解可能な溶媒、例えば水に溶解して溶液と
し、この溶液中に担体を浸漬して含浸担持させる。その
後必要に応じて焼成、還元を行う。焼成は、通常100
〜600℃で行われる。また、還元処理としては気相還
元法、或いは液相還元法のいずれの方法で行うことがで
きる。例えば水素ガスを用いて還元する場合、100〜
600℃、好ましくは150〜500℃の温度で行われ
る。ここで用いられる還元剤としては、水素以外に一酸
化炭素、アンモニア、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、
又はメタノール等が挙げられる。また窒素、アルゴン等
の不活性ガスで希釈した状態で用いても良い。反応に使
用する触媒量は、反応原料100重量部に対して、0.
1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部であるこ
とが望ましいが、反応温度、または反応圧力等の諸条件
に応じ、実用的な反応速度が得られる範囲内において任
意に選択できる。高活性な本担持触媒を使用することに
より、穏和な反応条件で反応が可能である。
ン酸及び/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン酸トリ
アルキルを、担持触媒を用いて水素化反応することによ
りHMHDが得られる。ここで用いる触媒としては、R
u、Pt及びSn成分を担体に担持してなる担持触媒で
る。Ru、Pt及びSnを担持させる担体としては活性
炭、けいそう土、シリカ、チタニア、ジルコニア等を単
独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。この中で、坦持された金属の安定性からジルコニ
ア、活性炭が好ましい。Ru、PtおよびSn化合物を
これら担体と接触させる方法に特に制限はないが、通常
の場合浸漬法が採用される。例えば上記触媒成分の金属
化合物を溶解可能な溶媒、例えば水に溶解して溶液と
し、この溶液中に担体を浸漬して含浸担持させる。その
後必要に応じて焼成、還元を行う。焼成は、通常100
〜600℃で行われる。また、還元処理としては気相還
元法、或いは液相還元法のいずれの方法で行うことがで
きる。例えば水素ガスを用いて還元する場合、100〜
600℃、好ましくは150〜500℃の温度で行われ
る。ここで用いられる還元剤としては、水素以外に一酸
化炭素、アンモニア、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、
又はメタノール等が挙げられる。また窒素、アルゴン等
の不活性ガスで希釈した状態で用いても良い。反応に使
用する触媒量は、反応原料100重量部に対して、0.
1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部であるこ
とが望ましいが、反応温度、または反応圧力等の諸条件
に応じ、実用的な反応速度が得られる範囲内において任
意に選択できる。高活性な本担持触媒を使用することに
より、穏和な反応条件で反応が可能である。
【0008】上記担持触媒は、それを単独で用いても前
記の反応原料の水素化活性を充分有するものであるが、
目的物のHMHDを高収率で得るためには、アルカリ金
属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ
金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩、窒素含有塩基、窒素含有塩
基の塩を助触媒として反応系に存在させることが望まし
い。アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸
化物とは、LiOH、NaOH、Mg(OH) 2 、Ca
(OH)2 等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸
化物であり、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属
の酸化物とは、Na2 O、K2 O、CaO、SrO等の
アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物である。アル
カリ金属塩、アルカリ金属金属塩とは、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の硝酸、塩酸、硫酸との鉱酸塩、
酢酸、シュウ酸等の有機酸塩、アセチルアセトンの塩で
ありLiNO3 、LiCl、LiOAc、Mg(N
O3 )2 、MgCl2 、MgSO4 、NaOAc、Cs
OAc、Mg(Oac)2 、Ca(Oac)2 、 Sr
(OAc)2 、Ba(OAc)2 、シュウ酸マグネシウ
ム、マグネシウムアセチルアセトネート等が挙げられる
(Acはアセチル基である)。
記の反応原料の水素化活性を充分有するものであるが、
目的物のHMHDを高収率で得るためには、アルカリ金
属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ
金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩、窒素含有塩基、窒素含有塩
基の塩を助触媒として反応系に存在させることが望まし
い。アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸
化物とは、LiOH、NaOH、Mg(OH) 2 、Ca
(OH)2 等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸
化物であり、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属
の酸化物とは、Na2 O、K2 O、CaO、SrO等の
アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物である。アル
カリ金属塩、アルカリ金属金属塩とは、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の硝酸、塩酸、硫酸との鉱酸塩、
酢酸、シュウ酸等の有機酸塩、アセチルアセトンの塩で
ありLiNO3 、LiCl、LiOAc、Mg(N
O3 )2 、MgCl2 、MgSO4 、NaOAc、Cs
OAc、Mg(Oac)2 、Ca(Oac)2 、 Sr
(OAc)2 、Ba(OAc)2 、シュウ酸マグネシウ
ム、マグネシウムアセチルアセトネート等が挙げられる
(Acはアセチル基である)。
【0009】また、窒素塩基、窒素含有塩基の塩とは、
アンモニア、有機アミン、及びそれらの塩、あるいはピ
ロール、ピロリジン、ピリジン、インドール、キノリン
等の窒素含有複素環化合物及びその塩であり、例えば酢
酸アンモニウム、トリエチルアミン、ピリジン、ピロリ
ン、Nーメチルピロリジン等が挙げられる。アルカリ金
属化合物、アルカリ土類金属化合物または窒素塩基化合
物を反応系に存在させる方法としては、反応系にこれら
の化合物を直接添加すればよい。添加量は担持触媒10
0重量部に対して、通常0.1〜100重量部好ましく
は1〜50重量部である。
アンモニア、有機アミン、及びそれらの塩、あるいはピ
ロール、ピロリジン、ピリジン、インドール、キノリン
等の窒素含有複素環化合物及びその塩であり、例えば酢
酸アンモニウム、トリエチルアミン、ピリジン、ピロリ
ン、Nーメチルピロリジン等が挙げられる。アルカリ金
属化合物、アルカリ土類金属化合物または窒素塩基化合
物を反応系に存在させる方法としては、反応系にこれら
の化合物を直接添加すればよい。添加量は担持触媒10
0重量部に対して、通常0.1〜100重量部好ましく
は1〜50重量部である。
【0010】またアルカリ金属化合物、アルカリ土類金
属化合物については、上記の反応系に直接添加する方法
の他、これらを金属成分として触媒成分とともに担体に
担持する方法も可能である。担体に担持させる方法は、
前述の触媒成分の担持方法と同じように、アルカリ金属
化合物等の水溶液を担体に含浸させる方法が採用され
る。担持後は乾燥し、必要に応じて、焼成、還元を行
う。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の担持量は、
触媒100重量部に対して、0.1〜100重量部、好
ましくは1から50重量部である。
属化合物については、上記の反応系に直接添加する方法
の他、これらを金属成分として触媒成分とともに担体に
担持する方法も可能である。担体に担持させる方法は、
前述の触媒成分の担持方法と同じように、アルカリ金属
化合物等の水溶液を担体に含浸させる方法が採用され
る。担持後は乾燥し、必要に応じて、焼成、還元を行
う。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の担持量は、
触媒100重量部に対して、0.1〜100重量部、好
ましくは1から50重量部である。
【0011】水素化反応:本発明での接触水素化反応で
の反応温度は、低すぎると反応速度が低下し、高すぎる
と、HMHDの分子内脱水反応が進行することから、通
常100〜250℃程度、好ましくは130〜220℃
程度である。また、反応圧力は、通常1〜35MPa、
好ましくは3〜15MPaである。
の反応温度は、低すぎると反応速度が低下し、高すぎる
と、HMHDの分子内脱水反応が進行することから、通
常100〜250℃程度、好ましくは130〜220℃
程度である。また、反応圧力は、通常1〜35MPa、
好ましくは3〜15MPaである。
【0012】反応方式としては液相懸濁反応あるいは固
定相反応のいずれも採用できる。また、反応は無溶媒で
も行えるが、HMHDの選択性を上げるには溶媒を用い
たほうが好ましい。かかる溶媒としては水素化反応時に
水素化されない液状の溶媒が選ばれる。例えば、水;メ
タノール、エタノール、2−プロパノールのような飽和
アルコール;グライム、ジグライム、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類などが用いられる。
このうち、特に水がポリエステル等の高沸生成物を抑制
する点で好ましい。
定相反応のいずれも採用できる。また、反応は無溶媒で
も行えるが、HMHDの選択性を上げるには溶媒を用い
たほうが好ましい。かかる溶媒としては水素化反応時に
水素化されない液状の溶媒が選ばれる。例えば、水;メ
タノール、エタノール、2−プロパノールのような飽和
アルコール;グライム、ジグライム、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類などが用いられる。
このうち、特に水がポリエステル等の高沸生成物を抑制
する点で好ましい。
【0013】本発明の方法に従って水素化反応を行った
後、触媒をろ別し、その後蒸留により分留精製を行えば
比較的容易にHMHDを得ることができる。以下、実施
例により本発明を更に詳細に説明する
後、触媒をろ別し、その後蒸留により分留精製を行えば
比較的容易にHMHDを得ることができる。以下、実施
例により本発明を更に詳細に説明する
【0014】
実施例1 50重量%硝酸200gに、活性炭〔三菱化学製 CX
−2(商品名):粒径10〜20メッシュ篩パス〕を8
0g加え、95℃で3時間加熱処理を実施した。次い
で、濾過し、400mlの水で5回洗い、加熱減圧乾燥
(約2mmHg、80℃で5時間)を実施した。
−2(商品名):粒径10〜20メッシュ篩パス〕を8
0g加え、95℃で3時間加熱処理を実施した。次い
で、濾過し、400mlの水で5回洗い、加熱減圧乾燥
(約2mmHg、80℃で5時間)を実施した。
【0015】RuCl3 ・3H2 0、H2 PtCl6 ・
6H2 O、SnCl2 ・2H2 Oのそれぞれ所定量を5
Nの塩酸6.96mlに溶解し、上記硝酸処理した活性
炭を8.55g加え良く振った。その後、エバポレート
により溶媒を除去し、アルゴン流通下150℃で2時間
乾燥した。この乾燥物を水素ガス流通下450℃で2時
間還元し、6重量%Ru−3.5重量%Pt−5重量%
Sn/85.5重量%活性炭の担持触媒を得た。
6H2 O、SnCl2 ・2H2 Oのそれぞれ所定量を5
Nの塩酸6.96mlに溶解し、上記硝酸処理した活性
炭を8.55g加え良く振った。その後、エバポレート
により溶媒を除去し、アルゴン流通下150℃で2時間
乾燥した。この乾燥物を水素ガス流通下450℃で2時
間還元し、6重量%Ru−3.5重量%Pt−5重量%
Sn/85.5重量%活性炭の担持触媒を得た。
【0016】200ml容量の誘導攪拌式オートクレー
ブ内に水20g、1,2,4−ブタントリカルボン酸5
g、上記担持(還元)触媒2gをそれぞれアルゴン下で
仕込み、水素1MPa下で180℃まで昇温し、同温度
で水素を10MPa迄に昇圧し、10MPa一定圧で3
時間反応を行って3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキ
サンジオールを製造した。転換率、収率を表1に示す。
ブ内に水20g、1,2,4−ブタントリカルボン酸5
g、上記担持(還元)触媒2gをそれぞれアルゴン下で
仕込み、水素1MPa下で180℃まで昇温し、同温度
で水素を10MPa迄に昇圧し、10MPa一定圧で3
時間反応を行って3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキ
サンジオールを製造した。転換率、収率を表1に示す。
【0017】実施例2 反応温度を170℃にし、担持触媒の量を3gとした他
は実施例1と同様に反応を行ってHMHDを製造した。
結果を表1に示す。 実施例3 助触媒としてLiOAcを2ミリモル加え、反応時間を
4時間にした他は実施例1と同様に反応を行ってHMH
Dを製造した。結果を表1に示す。
は実施例1と同様に反応を行ってHMHDを製造した。
結果を表1に示す。 実施例3 助触媒としてLiOAcを2ミリモル加え、反応時間を
4時間にした他は実施例1と同様に反応を行ってHMH
Dを製造した。結果を表1に示す。
【0018】比較例1 H2 PtCl6 ・H2 Oを加えない他は実施例1と同様
に担持触媒を調製し、6重量%Ru−5重量%Sn/8
9重量%活性炭を得た。この担持触媒を用い、実施例1
と同様の方法で4時間反応を行った。結果を表1に示
す。 実施例4 反応原料として、1,2,4−ブタントリカルボン酸ト
リメチル(以下MBTCと略す)を5g、溶媒としてテ
トラヒドロフラン30gをそれぞれ用い、実施例1と同
様の方法で4時間反応を行った。結果を表1に示す。
に担持触媒を調製し、6重量%Ru−5重量%Sn/8
9重量%活性炭を得た。この担持触媒を用い、実施例1
と同様の方法で4時間反応を行った。結果を表1に示
す。 実施例4 反応原料として、1,2,4−ブタントリカルボン酸ト
リメチル(以下MBTCと略す)を5g、溶媒としてテ
トラヒドロフラン30gをそれぞれ用い、実施例1と同
様の方法で4時間反応を行った。結果を表1に示す。
【0019】実施例5 助触媒としてLiOAcを2ミリモル加えた他は実施例
4と同様の方法で反応を行った。結果を表1に示す。 比較例2 比較例1の担持触媒を用い実施例4と同様の方法で反応
を行った。結果を表1に示す。
4と同様の方法で反応を行った。結果を表1に示す。 比較例2 比較例1の担持触媒を用い実施例4と同様の方法で反応
を行った。結果を表1に示す。
【0020】比較例3 200mlの誘導攪拌式オートクレーブ内に、テトラヒ
ドロフラン32g、MBTC18.7g、水素流通下3
00℃で還元した CuO−ZnO−Al2 0 3 (東洋
CCI製触媒 C18−1;商品名)9.5gをそれぞ
れアルゴン下で仕込み、水素1MP下で180℃まで昇
温した。180℃で水素を20MPaに昇圧し、20M
Paの一定圧で7時間反応を行った。結果を表1に示
す。
ドロフラン32g、MBTC18.7g、水素流通下3
00℃で還元した CuO−ZnO−Al2 0 3 (東洋
CCI製触媒 C18−1;商品名)9.5gをそれぞ
れアルゴン下で仕込み、水素1MP下で180℃まで昇
温した。180℃で水素を20MPaに昇圧し、20M
Paの一定圧で7時間反応を行った。結果を表1に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば1, 2, 4−ブタントリ
カルボン酸及び/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン
酸トリアルキルを、Ru、Pt及びSnを含む担持触媒
を用いて、液相中比較的穏和な条件で水素化することに
より3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオール
を効率よく製造することができる。
カルボン酸及び/又は1, 2, 4−ブタントリカルボン
酸トリアルキルを、Ru、Pt及びSnを含む担持触媒
を用いて、液相中比較的穏和な条件で水素化することに
より3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオール
を効率よく製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 1, 2, 4−ブタントリカルボン酸およ
び1, 2, 4−ブタントリカルボン酸トリアルキルから
選ばれた化合物を、Ru、Pt及びSnを担体に担持し
てなる担持触媒を用い液相中で水素化反応して3−ヒド
ロキシメチル−1, 6−ヘキサンジオールを製造する方
法。 - 【請求項2】 担体として、硝酸処理した活性炭を用い
ることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 反応溶媒として水を用いることを特徴と
する請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類
金属の水酸化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類
金属の酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
窒素含有塩基および窒素含有塩基の塩より選ばれた助触
媒の存在下に水素化反応することを特徴とする請求項1
に記載の方法。 - 【請求項5】 水素化反応が反応温度100〜250
℃、反応圧力1〜35MPaの範囲で行われることを特
徴とする請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33345796A JP3915153B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33345796A JP3915153B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10175897A true JPH10175897A (ja) | 1998-06-30 |
JP3915153B2 JP3915153B2 (ja) | 2007-05-16 |
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ID=18266303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33345796A Expired - Fee Related JP3915153B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 3−ヒドロキシメチル−1,6−ヘキサンジオールの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3915153B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP33345796A patent/JP3915153B2/ja not_active Expired - Fee Related
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