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JPH10172600A - バナジウム系レドックスフロー電池用隔膜 - Google Patents

バナジウム系レドックスフロー電池用隔膜

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JPH10172600A
JPH10172600A JP8329745A JP32974596A JPH10172600A JP H10172600 A JPH10172600 A JP H10172600A JP 8329745 A JP8329745 A JP 8329745A JP 32974596 A JP32974596 A JP 32974596A JP H10172600 A JPH10172600 A JP H10172600A
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redox flow
flow battery
vanadium
membrane
weight
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JP8329745A
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Tatsuya Maehashi
達哉 前端
Hiroki Hirayama
浩喜 平山
Kanji Sakata
勘治 坂田
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】バナジウム系レドックスフロー電池において、
金属イオンの透過量が小さく、充放電効率が高く、特に
耐久性に優れるレドックスフロー電池用隔膜を提供する
こと。 【解決手段】重量平均分子量が1×105、望ましくは
5×105〜1×107以上であり、厚みが10〜120
μmであるポリエチレンの基材に、イオン交換樹脂が付
着されてなるイオン交換膜よりなるバナジウム系レドッ
クスフロー電池用隔膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた電池性能と耐
久性を有するバナジウム系レドックスフロー電池用隔膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】レドックスフロー電池とは、隔膜により
正極と負極を分離した正極室および負極室に、正極およ
び負極の電池活物質を液透過型の電解槽に流通せしめ、
酸化還元反応を利用して充放電を行うものである。一般
には隔膜として金属イオンの透過を防ぐ目的のためイオ
ン機能を有する膜、例えばイオン交換膜が使用されてい
る。電池活物質には、種々の金属種の適用が考えられて
いるが、最近、電池活物質にバナジウムを使用するバナ
ジウム系レドックスフロー電池(特開昭62−1864
73号公報)が提案されている。
【0003】この電池は、従来検討されてきた鉄/クロ
ム系のレドックスフロー電池と比較して、起電力、電池
容量などに優れており、更に極液が一金属系であるため
隔膜を介して正、負極液が相互に混合しても充電によっ
て簡単に再生することができる等の利点を有している
が、溶液の酸化力が鉄/クロム系に比べて強力であるた
めに、耐酸化性を有する材料を使用しなければならない
という欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般にイオン交換膜と
しては、塩化ビニルやポリエチレン等の基材にイオン交
換樹脂が付着された膜が汎用的に良く知られている。こ
こで、上記ポリエチレンの重量平均分子量は、通常、多
くても5×104程度である。とこころが、こうした構
造のイオン交換膜は、上記バナジウム系レドックスフロ
ー電池用の隔膜として使用した場合、前記耐酸化性が十
分でなく、継続的に使用するにつれて、基材部分が朽ち
て充放電効率等の電池性能が低下したり、付着するイオ
ン交換樹脂の剥離が生じたりするものであった。
【0005】また、バナジウム系レドックスフロー電池
用隔膜は、耐酸化性の他に、レドックスフロー電池の内
部抵抗成分であるので、できるだけ低抵抗化し充放電効
率等の電池性能を上げる必要がある。その際、隔膜を低
抵抗化する方法としては、イオン交換膜を構成する基材
などをできるだけ薄くする方法等が好適である。しか
し、こうした場合、基材を薄膜化すると、膜の強度が十
分でなくなったり、上記基材部分が朽ちることによる耐
久性の問題がより顕著に発生し、実際の使用に大きな障
害となっていた。
【0006】こうした背景から、バナジウム系レドック
スフロー電池用隔膜として工業的に用いた場合に、金属
イオンの透過量が小さく、充放電効率が高く、特に耐久
性に優れるものを開発することが要望されていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
十分な耐久性を有し、高充放電効率で安価なレドックス
フロー電池用隔膜の開発を目的として鋭意検討した結
果、重量平均分子量1×105以上の特定の厚みのポリ
エチレンを基材とするイオン交換膜を使用することによ
り上記の課題が解決することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち、本発明は、重量平均分子量が1
×105以上であり、厚みが10〜120μmであるポ
リエチレンの基材に、イオン交換樹脂が付着されてなる
イオン交換膜よりなるバナジウム系レドックスフロー電
池用隔膜である。
【0009】本発明に使用されるイオン交換樹脂として
は、公知のイオン交換基を有するものが制限なく使用さ
れる。具体的には、陽イオン交換基としては、スルホン
酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基等
が、陰イオン交換基としては、ピリジニウム塩基、第四
級アンモニウム塩基、第三級アミン基、ホスホニウム基
等が挙げられる。このうちプロトン透過性が高く、バナ
ジウムイオンの透過を抑え、耐酸化性を有するものが良
い。特にピリジニウム基は、プロトン選択透過性に優
れ、耐酸化性も有する交換基であるので、本発明の交換
基としては好適である。また、これらのイオン交換基が
導入される樹脂は、如何なるものであっても良いが、通
常は、架橋剤により架橋されたビニル重合性単量体の架
橋重合体からなるものであるのが一般的である。
【0010】そして、本発明のバナジウム系レドックス
フロー電池用隔膜では、上記イオン交換樹脂が重量平均
分子量1×105以上、望ましくは5×105〜1×10
7であり、厚みが10〜120μm、望ましくは50〜
100μmであるポリエチレンの基材に付着され、イオ
ン交換膜とされる。このポリエチレン基材は、高分子量
であることに起因して強い耐酸化性を有し、しかも、こ
うした耐酸化性や強度の良好さから、薄膜化することが
可能になる。その結果、本発明の隔膜では、バナジウム
系レドックスフロー電池において極めて優れた充放電効
率や耐久性を有するものとなる。
【0011】ここで、上記ポリエチレンの重量平均分子
量が1×105未満のものは、従来のポリ塩化ビニルや
通常の重量平均分子量のポリエチレンの基材からなる膜
と比較して、耐久性において有利な点が見いだせない。
また、基材の厚みが120μmより厚いものは、充放電
効率が十分でなくなり、該厚みが10μmより薄いもの
は、強度や耐久性において十分でなくなる。
【0012】なお、基材の形状としては、織布、不織
布、網、あるいは多孔性シート等のイオン交換膜の基材
として公知の形状が制限なく用いられる。
【0013】本発明で使用する上記イオン交換膜は、イ
オン交換容量が1〜10mmol/g−乾燥膜、好まし
くは2〜6mmol/g−乾燥膜の範囲であるのが好適
である。また、その厚みは、ポリエチレン基材に由来し
て10〜150μm、望ましくは50〜120μmであ
るのが一般的である。
【0014】本発明において上記イオン交換膜は、如何
なる方法で製造しても良いが、一般には、イオン交換基
の導入に適した官能基またはイオン交換基を有する単量
体、架橋剤、重合開始剤からなる重合性組成物を、前記
性状の基材に付着して成形重合せしめることにより製造
することができる。
【0015】ここで、イオン交換基の導入に適した官能
基またはイオン交換基を有する単量体としては、従来公
知であるイオン交換膜の製造において用いられる単量体
が特に制限されずに使用される。具体的には、スチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、アセナフレン、
ビニルナフタレン、α−ハロゲン化スチレン等、α,
β,β’−トリハロゲン化スチレン、クロロスチレン類
などが挙げられる。特に陽イオン型バナジウム系レドッ
クスフロー電池用隔膜の場合には、α−ハロゲン化ビニ
ルスルホン酸、α,β,β’−ハロゲン化ビニルスルホ
ン酸、メタクリル酸、アクリル酸、スチレンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、マレイン酸、イタコン酸、スチ
レンホスホニル酸、無水マレイン酸、ビニルリン酸な
ど、それらの塩類、エステル類などが用いられる。ま
た、陰イオン型バナジウム系レドックスフロー電池用隔
膜の場合には、ビニルピリジン、メチルビニルピリジ
ン、エチルビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル
カルバゾール、ビニルイミダゾール、アミノスチレン、
アルキルアミノスチレン、ジアルキルアミノスチレン、
トリアルキルアミノスチレン、メチルビニルケトン、ク
ロルメチルスチレン、アクリル酸アミド、アクリルアミ
ド、オキシウム、スチレン、ビニルトルエン等が用いら
れる。これらの中でも、ビニルピリジン類の上記単量体
は、バナジウム系レドックスフロー電池用隔膜として、
充放電効率と耐久性において特に優れている。
【0016】また、架橋剤も、従来公知であるイオン交
換膜の製造において用いられる単量体が特に制限されず
に使用される。具体的には、例えば、m−、p−、o−
ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、ブタジエン、ク
ロロプレン、イソプレン、ジビニルナフタレン、ジアリ
ルアミン、トリアリルアミン、ジビニルピリジン類など
のジビニル化合物等やトリビニルベンゼン類等のトリビ
ニル化合物が挙げられる。
【0017】さらに、重合開始剤も、従来公知の重合開
始剤が特に制限されずに使用され、成形条件等にあわせ
て適宜選択すれば良い。例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t
ert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ラウリルパーオキサイド、ステアリルパーオキサイ
ド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘ
キサンパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキ
サイド、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ−
フェノキシアセテート、α−クミルパーオキシネオデカ
ノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシ−ヘキサハ
イドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサ
イド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1,1−
ビス−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン等が用いられる。
【0018】本発明では、上記の単量体の他に、重合性
組成物に、イオン交換膜を製造する際に使用される他の
公知の成分を含有させても良い。これらの成分としては
例えば、重合膜の重合架橋度を調整する為に添加される
単官能のビニル重合性の単量体として、スチレン、α−
メチルスチレン、α−ハロゲン化スチレン、クロロスチ
レン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタ
レン等が挙げられる。
【0019】さらに、イオン交換膜の成形重合の製膜性
を高める目的等の為に、増粘剤や可塑剤、そして、重合
性組成物のビニル重合を開始させる為に重合開始剤等を
配合させても良い。具体的には、増粘剤としては、スチ
レン−ブタジエン共重合体やアクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体が、可塑剤としてはフタル酸等の芳香族酸
や脂肪族酸のアルコ−ルエステル類やアルキルリン酸エ
ステル等が挙げられる。
【0020】上記重合性組成物における各成分の配合割
合は、特に制限されるものではないが、一般に、イオン
交換基の導入に適した官能基またはイオン交換基を有す
る単量体の100重量部に対して、架橋剤を1〜100
重量部、好適には2〜15重量部、そしてこれら以外の
単官能のビニル重合性単量体を100重量部以下、増粘
剤、可塑剤等を含めて100重量部以下配合させるのが
好適である。また、重合開始剤は、使用する重合性単量
体の総量100重量部に対して、0.1〜30重量部の
範囲で配合させるのが好ましい。
【0021】以上により得られる重合性組成物は、基材
に付着され重合される。重合性組成物の基材への付着方
法は、例えば塗布、含浸、或いは浸漬等の公知の方法が
使用でき、基材の材質や形状、或いは重合性組成物の性
状に応じて適宜選択すれば良い。重合は、一般に常温か
ら加圧下で昇温されるが、その昇温速度は特に制限され
るものではなく適宜選択すれば良い。こうした重合条件
は、関与する重合開始剤の種類、単量体混合液の組成、
基材の種類によっても左右されるものであり、一概に決
めることはできないが最適なレドックスフロー電池用隔
膜の性能を考慮して適宜選択すれば良い。
【0022】以上により重合されて得られる膜状高分子
体は、必要に応じてこれを、公知の例えばスルホン化、
クロロスルホン化、クロロメチル化およびアミノ化、第
四級アンモニウム塩基化、ピリジニウム塩基化、ホスホ
ニウム化、スルホニウム化、加水分解、プロトネーショ
ン等の処理により所望のイオン交換基を導入して、バナ
ジウム系レドックスフロー電池用隔膜とすることができ
る。
【0023】本発明において、上記により得られるイオ
ン交換膜は、バナジウム系レドックスフロー電池用隔膜
として使用される。ここでレドックスフロー電池とは、
隔膜により正極と負極を分離した正極室および負極室を
有する液透過型の電解槽に、正極および負極の電池活物
質を流通せしめ、酸化還元反応を利用して充放電を行う
ものである。その際、正極液または負極液の電池活物質
としてバナジウムを含むものが制限なく、本発明では適
用される。電池活物質の組み合わせとしては、バナジウ
ム/バナジウム系、バナジウム/チタン系、バナジウム
/鉄系などが考えられている。通常は、バナジウム/バ
ナジウム系、特に、正極液としてバナジウムの4価/5
価を含む硫酸溶液を、負極液としてバナジウムの2価/
3価を含む硫酸溶液を用いたものが採用される。
【0024】
【発明の効果】本発明のバナジウム系レドックスフロー
電池用隔膜は、重量平均分子量1×105以上であり、
厚みが10〜120μmであるポリエチレンを基材とし
ていることにより、優れた充放電効率を有し、また、ま
た極めて優れた耐久性を有し、使用に際し該電池性能が
長期間良好に維持される。従って、本発明のバナジウム
系レドックスフロー電池用隔膜は、工業的な電池隔膜と
して極めて有用である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を示す
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0026】実施例1 4ビニルピリジン100重量部、架橋剤としてジビニル
ベンゼン5重量部、重合開始剤としてベンゾイルパーオ
キサイド2重量部を混合して得たペースト状混合物を重
量平均分子量3×106であり、厚みが80μmである
ポリエチレンの多孔質フィルムに塗布し、ポリエステル
フィルムを剥離材として被覆した後、75℃で6時間加
熱重合を行った。
【0027】次いで、得られた膜状高分子体を5%硫酸
のアセトン水溶液に、50℃、5時間浸漬を行い、厚さ
90μm、交換容量3.3mmol/g−乾燥膜の陰イ
オン型レドックスフロー電池用隔膜を得た。
【0028】次に、得られたレドックスフロー電池用隔
膜を、正極液として2mol/lのVOSO4+2mo
l/l硫酸混合溶液を、負極液として2mol/lのV
2(SO43+2mol/l硫酸混合溶液を用いて、電
流密度60mA/cm2で充放電を行い、充放電効率を
求めた。結果を表1に示した。更に、耐久性を調べるた
めに加速試験として60℃の1%の5価バナジウム硫酸
溶液に3ヶ月浸漬した。浸漬膜はブランク膜と比較して
形状に変化はなかった。そして上記の条件で充放電効率
を測定した結果を表1に示した。
【0029】実施例2 ポリエチレン基材として重量平均分子量5×105であ
り、厚みが80μmのものを使用する以外は実施例1と
同じ条件で、イオン交換容量3.3mmol/g−乾燥
膜、膜厚90μmの陰イオン型レドックスフロー電池用
隔膜を得た。
【0030】この膜も実施例1と同じ条件で充放電効率
を測定した。その結果を表1に示した。また、耐久性を
調べるために、実施例1と同じ条件で浸漬した結果、ブ
ランク膜と比較して形状に変化がなかった。該浸漬膜の
充放電効率を表1に示した。
【0031】比較例1 ポリエチレン基材として重量平均分子量1×104であ
り、厚みが80μmのものを使用する以外は実施例1と
同じ条件で、イオン交換容量3.3mmol/g−乾燥
膜、膜厚90μmの陰イオン型レドックスフロー電池用
隔膜を得た。
【0032】この膜も実施例1と同じ条件で充放電効率
を測定した。その結果を表1に示した。また、耐久性を
調べるために、実施例1と同じ条件で浸漬した結果、表
面が一部荒れていた。該浸漬膜の充放電効率を表1に示
した。
【0033】比較例2 基材として塩化ビニル製で厚みが100μmである織布
を使用する以外は実施例1と同じ条件で、イオン交換容
量3.0mmol/g−乾燥膜、膜厚110μmの陰イ
オン型レドックスフロー電池用隔膜を得た。
【0034】この膜も実施例1と同じ条件で充放電効率
を測定した。その結果を表1に示した。また、耐久性を
調べるために、実施例1と同じ条件で浸漬した結果、イ
オン交換樹脂成分が一部剥離していた。該浸漬膜の充放
電効率を表1に示した。
【0035】比較例3 ポリエチレン基材として重量平均分子量3×106であ
り、厚みが200μmのものを使用する以外は実施例1
と同じ条件で、イオン交換容量3.0mmol/g−乾
燥膜、膜厚210μmの陰イオン型レドックスフロー電
池用隔膜を得た。
【0036】この膜も実施例1と同じ条件で充放電効率
を測定した。その結果を表1に示した。
【0037】実施例3 2ビニルピリジン50重量部、4ビニルピリジン50重
量部、架橋剤としてジビニルベンゼン10重量部、重合
開始剤としてベンゾイルパーオキサイド2重量部、ジオ
クチルフタレート10重量部を混合して得たペースト状
混合物を重量平均分子量8×105であり、厚みが10
0μmのポリエチレンの織布に塗布し、ポリエステルフ
ィルムを剥離材として被覆した後、75℃で6時間加熱
重合を行った。
【0038】次いで、得られた膜状高分子体をヨウ化メ
チル40重量部のヘキサン溶液を用いて、30℃、24
時間のメチル化を行い、厚さ120μm、交換容量2.
0mmol/g−乾燥膜の陰イオン型レドックスフロー
電池用隔膜を得た。このレドックスフロー電池用隔膜
を、実施例1と同じ条件で充放電を行い、充放電効率を
求めた。結果を表1に示した。更に、耐久性を調べるた
めに、実施例1と同じ条件で浸漬した結果、浸漬膜はブ
ランク膜と比較して形状に変化はなかった。そして充放
電効率を測定した結果を表1に示した。
【0039】比較例3 ポリエチレン基材として重量平均分子量2×104であ
り、厚みが100μmのものを使用する以外は実施例3
と同じ条件で、イオン交換容量2.0mmol/g−乾
燥膜、膜厚120μmの陰イオン型レドックスフロー電
池用隔膜を得た。この膜も実施例1と同じ条件で充放電
効率を測定した。その結果を、表1に示した。また耐久
性を調べるために、実施例1と同じ条件で浸漬した結
果、樹脂成分が一部剥離していた。該浸漬膜の充放電効
率を表1に示した。
【0040】実施例4 スチレン100重量部、ジビニルベンゼン4重量部、ア
クリロニトリル18重量部、クロロメチルスチレン12
重量部、ジオクチルフタレート18重量部、ベンゾイル
パーオキサイド3重量部、水素添加率98%のスチレン
−ブタジエン共重合体18重量部を混合して得たペース
ト状混合物を重量平均分子量3×106であり、厚みが
80μmのポリエチレンの織布に塗布し、ポリエステル
フィルムを剥離材として被覆した後、100℃で3時間
加熱重合を行った。次いで、得られた膜状高分子体を9
8%濃硫酸と純度90%以上のクロルスルホン酸の1:
1の混合物中に60分間、40℃で浸漬して、陽イオン
型レドックスフロー電池用隔膜を得た。このレドックス
フロー電池用隔膜は、イオン交換容量2.3mmol/
g−乾燥膜、膜厚が90μmであった。
【0041】次に、得られたレドックスフロー電池用隔
膜の充放電効率を実施例1と同一条件で測定した結果
を、表1に示す。更に、耐久性を調べるために実施例1
と同じ浸漬液に1ヶ月間浸漬を行った。該浸漬膜の充放
電効率を表1に示した。
【0042】比較例4 ポリエチレン基材として重量平均分子量1×104であ
り、厚みが80μmのものを使用する以外は実施例4と
同じ条件で、イオン交換容量2.0mmol/g−乾燥
膜、膜厚120μmの陽イオン型レドックスフロー電池
用隔膜を得た。この膜も実施例1と同じ条件で充放電効
率を測定した。その結果を、表1に示した。また耐久性
を調べるために、実施例4と同じ条件で浸漬した。該浸
漬膜の充放電効率を表1に示した。
【0043】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量が1×105以上であり、
    厚みが10〜120μmであるポリエチレンの基材に、
    イオン交換樹脂が付着されてなるイオン交換膜よりなる
    バナジウム系レドックスフロー電池用隔膜。
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