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JPH10162403A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

Info

Publication number
JPH10162403A
JPH10162403A JP8313486A JP31348696A JPH10162403A JP H10162403 A JPH10162403 A JP H10162403A JP 8313486 A JP8313486 A JP 8313486A JP 31348696 A JP31348696 A JP 31348696A JP H10162403 A JPH10162403 A JP H10162403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase difference
recording medium
light
optical recording
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8313486A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Takeda
正 武田
Yoshio Hayashi
善雄 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP8313486A priority Critical patent/JPH10162403A/ja
Publication of JPH10162403A publication Critical patent/JPH10162403A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体自身が複屈折性を有していたとし
ても、安定した光検出を行うことのできる光ピックアッ
プ装置を提供すること。 【解決手段】 レーザダイオード31からの出射光およ
び光記録媒体32からの戻り光に対して偏光状態の変換
を行う位相差板33と、出射光と戻り光との間の偏光状
態の差によりレーザダイオード31から光記録媒体32
に向かう光軸上から戻り光を分離して光検出器35に導
く偏光性回折格子10とを有する光ピックアップ装置3
0において、位相差板33を方位が光記録媒体32の半
径方向(光記録媒体32の複屈折方向)に向くように配
置するとともに、位相差板33としては光記録媒体32
自身が有する複屈折量に相当する分だけ位相差量が1/
4波長からずれたものを用いる。レーザダイオード31
は、出射光の偏光方位が位相差板33の方位に対して4
5°の角度をなすように配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の再生
を行う光ピックアップ装置に関するものである。さらに
詳しくは、光源からの出射光と光記録媒体からの戻り光
を分離するための光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(CD)等の光記録
媒体の再生を行うための光ピックアップ装置としては、
レーザ光源からの出射光と光記録媒体からの戻り光とを
λ/4位相差板(1/4波長板)に通すことによって出
射光と戻り光とを分離可能に構成された偏光系の光ピッ
クアップ装置が知られている。たとえば、レーザ光源か
ら光検出器に至る光路の途中位置に偏光ビームスプリッ
タ(偏光光学素子)およびλ/4位相差板が配置された
ものでは、レーザ光源からの出射光が偏光ビームスプリ
ッタおよびλ/4位相差板を通過したのち、光記録媒体
の記録面に光スポットとして照射され、光記録媒体から
の戻り光が再びλ/4位相差板および偏光ビームスプリ
ッタを通過するように構成されている。光記録媒体から
の戻り光はλ/4位相差板を通過すると、レーザ光源か
らの出射光の偏光方位と90°異なる偏光方位のレーザ
光に変えられ、偏光ビームスプリッタによってレーザ光
源とは異なる方向に設置された光検出器に導かれるよう
になっている。また、レーザ光源とλ/4位相差板との
間にホログラム素子を配置して、このホログラム素子に
よって光記録媒体からの戻り光を光検出器に導く場合も
ある。
【0003】これらのいずれの偏光系の光ピックアップ
装置でも、図7(A)、(B)にホログラム素子を用い
た光学系を例にその展開図、および光の偏光状態を模式
的に示すように、レーザダイオード(レーザ光源)から
出射された直線偏光光をλ/4位相差板によって円偏光
光に変換するとともに、光記録媒体からの戻り光(円偏
光)をλ/4位相差板によってレーザ光源から出射され
た直線偏光光と90°異なる偏光方位の直線偏光光に変
えてレーザ光源とは異なる方向に設置された光検出器に
導くものであり、レーザ光源からの出射光を光記録媒体
に有効に照射でき、かつ、光記録媒体からの戻り光を高
効率で光検出器に導くことができるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
説明は光記録媒体が複屈折性を有せず、その複屈折量δ
が0のときに有効光量が100%と言えるものであり、
光記録媒体自身が複屈折性を備えている場合には、この
複屈折性によっても偏光状態に変化が生じるので、有効
光量が低下するという問題点がある。たとえば、図7
(C)に示すように、光記録媒体自身が往復でλ/4に
相当する複屈折量δを有する場合には、光記録媒体で反
射した際にすでに直線偏光光になってしまう。その結
果、戻り光がλ/4位相差板が通ると円偏光光になって
しまい、有効光量は50%にまで低下してしまう。さら
に、図7(D)に示すように、光記録媒体が往復でλ/
2に相当する複屈折量δを有する場合には、戻り光はλ
/4位相差板を通ると、レーザ光源から出射された直線
偏光光と同一の偏光方位の直線偏光光に変わってしま
う。その結果、レーザ光源からの出射光と分離できず、
光検出器に届く光の有効光量が0%となってしまう。
【0005】このような光記録媒体の複屈折量δと検出
光量との関係は、図8に「●」と実線LAで示すような
関係として表される。すなわち、光記録媒体の複屈折量
δが0であるときの光検出器の検出光量を1としたと
き、光記録媒体の複屈折量δが大きくなるほど検出光量
が低下し、光記録媒体の複屈折量δがλ/2であるとき
には検出光量が0となる。このように、従来の光ピック
アップ装置では、光記録媒体の複屈折量δが0.28λ
を越えると検出光量が0.4以下になってしまい、光記
録媒体の再生が完全に行えなくなる。
【0006】以上の点に鑑みて、本発明の課題は、光記
録媒体自身が複屈折性を有していたとしても、安定した
光検出を行うことのできる光ピックアップ装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、レーザ光源からの出射光および光記録
媒体からの戻り光の偏光状態を変換する位相差板と、前
記出射光および前記戻り光の偏光状態に基づいて前記レ
ーザ光源から前記光記録媒体に向かう光軸上から前記戻
り光を分離して光検出器に導く偏光光学素子とを有する
光ピックアップ装置において、前記位相差板は、該位相
差板の方位が前記光記録媒体の半径方向に向くように配
置されているとともに、該光記録媒体自身が有する複屈
折量に相当する分だけ位相差量が1/4波長からずれた
値に設定されていることを特徴とする。
【0008】本発明では、まず、光記録媒体の基体が射
出成形により製造されるときに樹脂が内周側から半径方
向に流れていくため、光記録媒体が複屈折性を有してい
るとすれば、半径方向の複屈折性を有していることにな
るので、この方向に位相差板の方位を向かせ、光記録媒
体の複屈折方向と位相差板の方位とを合わせる。このよ
うにして光記録媒体自身と位相差板とが一つの位相差板
として作用するように構成することに第1の特徴点を有
する。次に、位相差板としては、光記録媒体自身が有す
る複屈折量に相当する分だけ位相差量が1/4波長から
ずれた位相差量を有するものを用いる点に第2の特徴点
を有する。従って、位相差板と光記録媒体自身とが合わ
せてλ/4位相差板としての機能を果たすので、レーザ
光源から出射された光は、光記録媒体が複屈折性を有し
ているとしても、戻り光が位相差板を透過した後には、
レーザ光源から出射された直線偏光光と90°異なる偏
光方位の直線偏光光に変わる。それ故、光記録媒体が複
屈折性を有しているとしても、有効光量の高い戻り光が
光検出器が届くので、光検出器は安定した光検出を行
う。
【0009】本発明では、光記録媒体自身の複屈折性と
位相差板とによって偏光状態の変換が行われる際に直線
偏光光と円偏光光との間で切り換わるように、前記レー
ザ光源からの出射光の偏光方位と前記位相差板の方位と
が45°の角度をなすように構成する。このようにレー
ザ光源からの出射光の偏光方位と前記位相差板の方位と
が45°の角度をなすように構成するにあたって、たと
えば、レーザ光源をその出射光軸周りに所定の角度分だ
け回転させておく。また、前記レーザ光源からの出射光
に対し、該出射光が透過する1/2波長板を所定の向き
に配置してもよい。
【0010】本発明において、前記レーザ光源、前記偏
光光学素子および前記光検出器については光学ユニット
として一体化しておくことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0012】[実施の形態1] (全体構成)図1には、本発明を適用した光ピックアッ
プ装置の光学系の一例を示してある。この図に示す光ピ
ックアップ装置30の光学系では、レーザダイオード3
1(レーザ光源)から光記録媒体32の記録面32aに
到る光路上に、レーザ光の出射側から、ミラー38、偏
光性回折格子10(複屈折回折格子型構造のホログラム
素子/偏光光学素子)、位相差板33、および対物レン
ズ34がこの順序に配列されている。レーザダイオード
31は、例えば、光検出器35と同一基板上に一体形成
されている。
【0013】偏光性回折格子10は、その一方の面に第
1の回折格子11が形成され、他方の面には第2の回折
格子21が形成された複合回折格子である。この偏光性
回折格子10は、その第1の回折格子11が位相差板3
3の側に面するように配置され、第2の回折格子21は
レーザダイオード31の側に面している。ここで、第1
の回折格子11は常光のみを回折し、異常光をそのまま
通過させる。第2の回折格子21は、逆に、異常光のみ
を回折し、常光をそのまま通過させる。これらの回折格
子11、21に形成された格子パターンは、図1(B)
および(C)に示すように直交している。
【0014】このような偏光性回折格子10としては、
たとえば、複屈折性結晶基板であるニオブ酸リチウムの
結晶板2の表面に第1の回折格子11が形成され、裏面
には第2の回折格子21が形成されたものを用いること
ができる。第1の回折格子11においては、図1(B)
に示すように、複屈折性結晶板であるニオブ酸リチウム
の結晶板の表面に、プロトンイオン交換領域3が一定の
幅および深さで格子状に形成されている。隣接するプロ
トンイオン交換領域3の間にはプロトンイオンの交換が
行なわれていない非プロトンイオン交換領域4が残って
いる。この非プロトンイオン交換領域4の表面には一定
の厚さの誘電体膜、例えばSiO2 の膜が形成され、プ
ロトンイオン交換領域3の表面はそのまま露出してい
る。ここに示す例では、x板であるニオブ酸リチウムの
結晶板の表面に、z軸方向にプロトンイオン交換領域3
と非プロトンイオン交換領域4を交互に(周期的に)形
成してある。結晶板のプロトンイオン交換領域3は、非
プロトンイオン交換領域4に対して異常光に対する屈折
率neが0.11程度増加し、逆に、常光に対する屈折
率noは0.04程度減少する。
【0015】ここで、異常光が回折作用を受けないよう
にするために、非プロトンイオン交換領域4の表面には
所定の厚さの誘電体膜が形成され、異常光がプロトンイ
オン交換領域3および非プロトンイオン交換領域4を通
過する際に発生する位相差を相殺するようになってい
る。常光の側は、プロトンイオン交換領域3を通過する
際に位相が進む。しかし、非プロトンイオン交換領域4
を通過する際には相対的に位相が遅れ、さらにその表面
に形成されている誘電体膜によって更に位相が遅れる。
したがって、常光は偏光性回折格子1を通過する際に位
相差が発生して回折作用を受けることになる。すなわ
ち、偏光性回折格子1に直線偏光光が入射すると、y軸
方向が偏光方向である常光成分は、プロトンイオン交換
領域3および表面に誘電体膜5が形成された非プロトン
イオン交換領域4のそれぞれを通過する際に位相差が発
生するので、格子と直交する方向に回折する。これに対
して、z軸方向が偏光方向である異常光成分は、領域
3、4のそれぞれを通過する際に受ける位相変化が同一
であるので、回折作用を受けずにそのまま直進して通過
する。
【0016】第2の回折格子21は、図1(C)に示す
ように、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )の結晶板の
裏面に一定の間隔でプロトンイオン交換領域23を所定
幅および所定の深さに形成し、さらにプロトンイオン交
換領域23の表面にのみ一定の厚さの誘電体膜を形成し
た構成となっている。異常光が当該第2の回折格子21
に入射した場合、表面に誘電体膜が形成されたプロトン
イオン交換領域23を通過する際には、それ以外の領域
を通過する際に比べてこれらの双方の部分(プロトンイ
オン交換領域23および誘電体膜)の存在により位相遅
れが発生する。従って、異常光は回折作用を受けて回折
される。これに対して、常光入射の場合には、プロトン
イオン交換領域23を通過する際にそれ以外の領域を通
過する場合に比べて位相が僅かに進む。しかし、その表
面に形成されている誘電体膜を通過する際には位相が遅
れる。本例では、プロトンイオン交換領域23の深さ
と、誘電体膜の厚さを調整することにより、常光の通過
に際してはいずれの部分を通過しても位相差の無い状態
としてある。したがって、常光は回折作用を受けずに、
そのまま回折格子21を直進する。
【0017】(位相差板の構成)再び図1(A)におい
て、このように構成した光ピックアップ30に用いられ
る光記録媒体32は基体が射出成形により製造されると
きには、樹脂が内周側から半径方向に流れていく。この
ため、光記録媒体32が複屈折性を有しているとすれ
ば、半径方向の複屈折性を有していることになる。そこ
で、本形態では、この方向に位相差板33の方位を向か
せ、光記録媒体32の複屈折方向と位相差板33の方位
とを合わせる。すなわち、本形態では、図2(A)に示
すように、光記録媒体32の半径方向(矢印Cで示
す。)に位相差板33の方位(矢印Dで示す。)を向か
せ、光記録媒体32の複屈折方向と位相差板33の方位
とを合わせることによって、光記録媒体32自身と位相
差板33とが一つの位相差板として作用するように構成
してある。
【0018】ここで、光記録媒体32自身と位相差板3
3とが位相差板として作用する際に、直線偏光光と円偏
光光との間で確実に切り換わるようにするには、位相差
板33の方位とレーザダイオード31からの出射光の偏
光方位とが45°の角度をなすように構成する必要があ
る。そこで、本形態では、それらの平面的な配置構造を
図2(B)に模式的に示すように、レーザダイオード3
1の出射光軸Fを光記録媒体32の半径方向(位相差板
33の方位)に対して45°ずらし、位相差板33の方
位とレーザダイオード31からの出射光の偏光方位(矢
印Eで示す。)とが45°の角度をなすように構成して
ある。なお、図2(C)には、この部分をレーザダイオ
ード31の出射光軸Fに対して直角な方向(図2(B)
に示す矢印A1からの方向)からみたときの構造を模式
的に示してある。
【0019】また、本形態では、従来であればλ/4位
相差板として構成される位相差板33については、光記
録媒体32自身が有する複屈折量に相当する分だけ位相
差量が1/4波長からずれた位相差量に設定されてい
る。
【0020】すなわち本形態では、光記録媒体32が往
復で100nm±20nmの複屈折量を有し、使用する
レーザ光の波長が650nmであるとして以下の計算結
果 光記録媒体32の複屈折量=100λ/640(往復) = 50λ/640(片側) 位相差板33の位相差量 =λ/4 − 50λ/640 =0.173λ に基づいて、0.173λの位相差量をもつ位相差板3
3を用いている。
【0021】なお、光記録媒体32が往復で100nm
±20nmの複屈折量を有している場合に、使用するレ
ーザ光の波長が780nmであれば、以下の計算結果 光記録媒体32の複屈折量=100λ/780(往復) = 50λ/780(片側) 位相差板33の位相差量 =λ/4 − 100λ/780 =0.186λ に基づいて0.186λの位相差量をもつ位相差板33
を用いることになる。
【0022】(動作)この構成の光ピックアップ30で
は、レーザダイオード31からのレーザ光はこれらの偏
光性回折格子10の各回折格子11、21に対して常光
となるようにその偏光方向が設定されているため、出射
したレーザ光は、第2の回折格子21をそのまま素通り
し、反対側の面の第1の回折格子11を通過する際に、
回折作用を受けて、例えば、3ビームに分かれる。3ビ
ームは位相差板33を通過して、直線偏光光から楕円偏
光光に切り換わった状態で、対物レンズ34によって記
録媒体の記録面32aの上に照射される。但し、この楕
円偏光光は、光記録媒体32自身が有する複屈折性によ
り円偏光光に切り換わって記録面32aの上に光スポッ
トして集光する。記録面32aからの反射光は、光記録
媒体32自身が有する複屈折性により偏光状態が切り換
わって楕円偏光光の状態で対物レンズ34を経た後に再
度、位相差板33を通過する。そこではじめて戻り光は
直線偏光光に戻る。位相差板33を通過した戻り光は、
偏光方向は出射側のレーザ光の偏光方向とは直交する方
向になる。したがって、記録媒体32からの戻り光は、
異常光として、再度、偏光性回折格子10に入射する。
この結果、第1の回折格子11をそのまま素通りする
が、第2の回折格子21を通過する際に回折作用を受け
て回折する。この場合、格子の方向が第1の回折格子1
1とは直交する方向となっているので、3ビームの回折
方向とは直交する方向に向けて、例えば正負の1次光に
回折される。従って、回折光は、レーザダイオード31
に対して第2の回折格子21の回折方向に向けて外れた
位置にある光検出器35の受光面35a、35bに集光
する。
【0023】(本形態の効果)このように本形態では、
光記録媒体32の複屈折方向に位相差板33の方位を合
わせ、位相差板33と光記録媒体32自身とが1つの位
相差板として機能するように構成するとともに、光記録
媒体32自身が有する100nm±20nmの複屈折量
(波長が650nmのレーザ光に対して0.154λの
複屈折量)に相当する分だけ位相差量が1/4波長から
ずれた0.173λの位相差量を有する位相差板33を
用いることにより、位相差板33と光記録媒体32自身
とが1枚のλ/4位相差板として機能するように構成し
てある。従って、光記録媒体32の複屈折量δと検出光
量との関係は、図8に「▲」と実線LBで示すように表
され、光記録媒体32が往復で0.154λの複屈折量
を有している場合に検出光量がピーク(検出光量が1)
となる。すなわち、光記録媒体の複屈折量δを見込んだ
構成になっているため、光記録媒体32が複屈折性を有
しているとしても、有効光量の高い戻り光が光検出器3
5に届く。しかも、図8に「▲」と実線LBで示すよう
に、光記録媒体32が複屈折性を有していない場合(複
屈折量が0の場合)でも検出光量が0.8と有効光量の
高い戻り光が光検出器35に届くなど、光記録媒体32
の往復の複屈折量が0λ〜0.42λの範囲内でばらつ
いたとしても光検出器35の検出光量が0.4以上であ
り、光検出器35は安定した光検出を行う。
【0024】[実施の形態2]本形態の基本的な構成
は、実施の形態1と同様であるため、共通する機能を有
する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略す
る。本形態では、レーザダイオードからの出射光の偏光
方位と前記位相差板の方位とが45°の角度をなすよう
に構成するにあたって、レーザダイオード31を出射光
軸を中心に所定の角度方向に回転させてある。すなわ
ち、本形態でも、図3(A)に示すように、光記録媒体
32の半径方向(光記録媒体32の複屈折方向/矢印C
で示す。)に位相差板33の方位(矢印Dで示す。)を
向かせ、光記録媒体32自身と位相差板33とが一つの
位相差板として作用するように構成してある。また、図
3(B)に模式的に示すように、平面的にはレーザダイ
オード31の出射光軸(矢印Fで示す。)を光記録媒体
32の半径方向(位相差板33の方位)に重ねてある
が、この部分をレーザダイオード31の出射光軸の延長
線上(矢印A2からの方向)からみたときには、図3
(C)に模式的に示すように、レーザダイオード31自
身を出射光軸を中心に45°だけ回転させてある。
【0025】なお、本形態および以下に説明するいずれ
の形態でも、位相差板33については、実施の形態1で
説明したように、光記録媒体32自身が有する複屈折量
に相当する分だけ位相差量を1/4波長からずらしてあ
る。
【0026】このように構成した場合でも、位相差板3
3の方位とレーザダイオード31からの出射光の偏光方
位とが45°の角度をなしているので、レーザダイオー
ド31からの出射光は、光記録媒体32自身と位相差板
33とが一つの位相差板として作用する際に直線偏光光
と円偏光光との間で切り換わるなど、実施の形態1と同
様な効果を奏する。
【0027】[実施の形態3]実施の形態1、2はいず
れも、レーザダイオード31の機械的な配置構造により
レーザダイオード31からの出射光の偏光方位と位相差
板33の方位とが45°の角度をなすように構成した
が、レーザダイオード33の出射光の偏光方向を光学的
に回転させて上記の条件を満たすように構成してもよ
い。
【0028】本形態でも、図4(A)に示すように、光
記録媒体32の半径方向(光記録媒体32の複屈折方向
/矢印Cで示す。)に位相差板33の方位(矢印Dで示
す。)を向かせ、光記録媒体32自身と位相差板33と
が一つの位相差板として作用するように構成してある。
また、図4(B)に模式的に示すように、レーザダイオ
ード31の出射光軸(矢印Fで示す。)を光記録媒体3
2の半径方向(位相差板33の方位)に平面的に重ね、
かつ、この部分をレーザダイオード31の出射光軸の延
長線上(矢印A3の方向)からみたときの構造を、図4
(C)に模式的に示すように、機械的にはレーザダイオ
ード31からの出射光の偏光方位(矢印Eで示す。)と
位相差板33の方位とが90°の角度をなしているよう
にみえる。しかし、本形態では、偏光性回折格子10と
位相差板33との間に1/2波長板39を配置し、か
つ、図4(A)に示すように、この1/2波長板39の
方位(矢印Gで示す。)をレーザダイオード31からの
出射光の偏光方位に対して22.5°分だけ傾けてあ
る。すなわち、レーザダイオード31からの出射光の偏
光方位と位相差板33の方位とがなす角度をα°とした
ときに、以下の式 β = (α −45)/2 で求められるβ°分だけ、1/2波長板39の方位をレ
ーザダイオード31からの出射光軸に対して傾けてあ
る。
【0029】このように構成した場合には、レーザダイ
オード31からの出射光は1/2波長板39を通る際に
偏光方位が45°だけ傾く。従って、レーザダイオード
31からの出射光は、高い効率で直線偏光光と円偏光光
との間で偏光状態が変化しながら戻り光となって光検出
器35に向けて分離されることになる。
【0030】[実施の形態3の変形例]本形態でも、図
5(A)に示すように、光記録媒体32の半径方向(光
記録媒体32の複屈折方向/矢印Cで示す。)に位相差
板33の方位(矢印Dで示す。)を向かせてある。ま
た、図5(B)に模式的に示すように、平面的にはレー
ザダイオード31の出射光軸(矢印Fで示す。)を光記
録媒体32の半径方向(位相差板33の方位)と垂直と
し、かつ、この部分をレーザダイオード31の出射光軸
の延長線上(矢印A4の方向)からみたときには、図5
(C)に模式的に示すように、機械的には、レーザダイ
オード31からの出射光の偏光方位(矢印Eで示す。)
と位相差板33の方位とが平行になっているようにみえ
る。しかし、本形態でも、偏光性回折格子10と位相差
板33との間に1/2波長板39を配置し、かつ、図5
(A)に示すように、この1/2波長板39の方位(矢
印Gで示す。)をレーザダイオード31からの出射光の
偏光方位(位相差板33の方位)に対して−22.5°
分だけ傾けてある。すなわち、前述の式において、αを
0°としてある。
【0031】このように構成した場合でも、レーザダイ
オード31からの出射光は1/2波長板39を通る際に
偏光方位が45°だけ傾く。従って、レーザダイオード
31からの出射光は、高い効率で直線偏光光と円偏光光
との間で偏光状態が変化しながら戻り光となって光検出
器35に向けて分離されることになる。
【0032】[その他の実施の形態]なお、上記の実施
の形態1ないし3はいずれも、複屈折回折格子型構造の
ホログラム素子(偏光性回折格子10)を用いた例であ
ったが、レーザダイオード31からの出射光と光記録媒
体32からの戻り光とを位相差板33に通すことによっ
て光記録媒体32からの戻り光を光検出器35に導くタ
イプの光ピックアップ装置であれば、いずれのタイプの
ものにも本発明を適用できる。たとえば、レーザダイオ
ード31からの出射光と光記録媒体32からの戻り光と
を位相差板33に通すとともに、光記録媒体32からの
戻り光を偏光ビームスプリッタによって光検出器35に
導くタイプの光ピックアップ装置にも本発明を適用でき
る。
【0033】たとえば、図6(A)に示すように、レー
ザダイオード31から光記録媒体25に向かって偏光ビ
ームスプリッタ41(偏光光学素子)と、レーザダイオ
ード31からの出射光には回折を行い、光記録媒体32
からの戻り光には非回折のホログラム素子42と、位相
差板33と、対物レンズ34とをこの順序で配置し、光
記録媒体32からの戻り光を偏光ビームスプリッタ41
によって、レーザダイオード31とは異なる方向に設置
された光検出器35を集光するように構成した5ビーム
方式の光ピックアップ装置にも本発明を適用できる。こ
のような光ピックアップ装置においても、位相差板33
は、該位相差板の方位が光記録媒体32の半径方向に向
くように配置されているとともに、光記録媒体32自身
が有する複屈折量に相当する分だけ位相差量が1/4波
長からずれた値に設定される。この場合にも、レーザダ
イオード31からの出射光の偏光方位と位相差板33の
方位とが45°の角度をなすように構成するにあたって
は、実施の形態1、2で説明したようにレーザダイオー
ド31の機械的な配置構造により上記条件を満たすよう
に構成してもよいが、実施の形態3で説明したように、
点線で示す1/2波長板39を所定の向きに配置し、上
記の条件を満たすように構成してもよい。
【0034】なお、光記録媒体32からの戻り光を光検
出器35に導くための偏光光学素子としては、図6
(B)、(C)にそれぞれ示すように、断面長方形や断
面台形の偏光光学素子50などを用いることができる
が、図6(A)に示した光学系を例にあげれば、図6
(D)に示すように、レーザダイオード31、偏光ビー
ムスプリッタ41および光検出器35を、光学ユニット
40として基板44上に一体に実装しておけば、光ピッ
クアップ装置の生産性を高めることができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光ピ
ックアップ装置では、光記録媒体の半径方向(光記録媒
体の複屈折方向)に位相差板の方位を向かせ、光記録媒
体自身と位相差板とが一つの位相差板として作用するよ
うに構成するとともに、位相差板については、光記録媒
体自身が有する複屈折量に相当する分だけ位相差量を1
/4波長からずれた値にしておくことに特徴を有する。
従って、本発明によれば、位相差板と光記録媒体自身と
が合わせて一つのλ/4位相差板として機能するので、
光記録媒体が複屈折性を有しているとしても、高い有効
光量をもって戻り光が光検出器が届く。それ故、光検出
器は安定した光検出を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、光ピックアアップ装置に用いた光学
系の構成図、(B)、(C)はそれぞれ、偏光性回折格
子に構成した第1の回折格子および第2の回折格子の説
明図である。
【図2】(A)は、本発明の実施の形態1に係る光ピッ
クアップ装置における光記録媒体に対する位相差板の配
置関係を示す概略平面図、(B)は、位相差板の方位に
対するレーザダイオードの配置関係を示す概略平面図、
(C)は(B)の矢印A1で示す方向からみたときの概
略矢視図である。
【図3】(A)は、本発明の実施の形態2に係る光ピッ
クアップ装置における光記録媒体に対する位相差板の配
置関係を示す概略平面図、(B)は、位相差板の方位に
対するレーザダイオードの配置関係を示す概略平面図、
(C)は(B)の矢印A2で示す方向からみたときの概
略矢視図である。
【図4】(A)は、本発明の実施の形態3に係る光ピッ
クアップ装置における光記録媒体に対する位相差板の配
置関係を示す概略平面図、(B)は、位相差板の方位に
対するレーザダイオードの配置関係を示す概略平面図、
(C)は(B)の矢印A3で示す方向からみたときの概
略矢視図である。
【図5】(A)は、本発明の実施の形態4に係る光ピッ
クアップ装置における光記録媒体に対する位相差板の配
置関係を示す概略平面図、(B)は、位相差板の方位に
対するレーザダイオードの配置関係を示す概略平面図、
(C)は(B)の矢印A4で示す方向からみたときの概
略矢視図である。
【図6】(A)は、偏光光学素子として偏光ビームスプ
リッタを用いた光ピックアアップ装置の構成図、(B)
(C)はぞれぞれ、別の偏光光学素子の形状を示す説明
図、(D)は、レーザダイオード、偏光光学素子および
光検出器を一体化した光学ユニットの説明図である。
【図7】(A)は、ホログラム素子を用いた光ピックア
ップ装置に構成した光学系の展開図、(B)ないし
(D)はそれぞれ光記録媒体自身が有する往復の複屈折
量と光の偏光状態を模式的に示す説明図である。
【図8】光ピックアップ装置における光記録媒体の往復
の複屈折量と光検出器における検出光量との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 偏光性回折格子(偏光光学素子) 11 第1の回折格子 21 第2の回折格子 30 光ピックアップ装置 31 レーザダイオード(レーザ光源) 32 光記録媒体 32a 光記録媒体の記録面 33 位相差板 34 対物レンズ 35 光検出器 38 ミラー 39 λ/2波長板 41 偏光ビームスプリッタ(偏光光学素子) 42 ホログラム素子 40 光学ユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源からの出射光および光記録媒
    体からの戻り光の偏光状態を変換する位相差板と、前記
    出射光および前記戻り光の偏光状態に基づいて前記レー
    ザ光源から前記光記録媒体に向かう光軸上から前記戻り
    光を分離して光検出器に導く偏光光学素子とを有する光
    ピックアップ装置において、 前記位相差板は、該位相差板の方位が前記光記録媒体の
    半径方向に向くように配置されているとともに、該光記
    録媒体自身が有する複屈折量に相当する分だけ位相差量
    が1/4波長からずれた値に設定されていることを特徴
    とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記レーザ光源から
    の出射光の偏光方位と前記位相差板の方位とが45°の
    角度をなすように構成されていることを特徴とする光ピ
    ックアップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記レーザ光源から
    の出射光の偏光方位と前記位相差板の方位とが45°の
    角度をなすように構成するにあたって、前記レーザ光源
    をその出射光軸周りに所定の角度分だけ回転させておく
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記レーザ光源から
    の出射光の偏光方位と前記位相差板の方位とが45°の
    角度をなすように構成するにあたって、前記レーザ光源
    からの出射光に対し、該出射光が透過する1/2波長板
    を所定の向きに配置しておくことを特徴とする光ピック
    アップ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記レーザ光源、前記偏光光学素子および前記光検出器
    は、光学ユニットとして一体化されていることを特徴と
    する光ピックアップ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6552317B1 (en) * 1999-06-16 2003-04-22 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Optical pickup device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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