JPH10142263A - 電流検出装置 - Google Patents
電流検出装置Info
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- JPH10142263A JPH10142263A JP8298280A JP29828096A JPH10142263A JP H10142263 A JPH10142263 A JP H10142263A JP 8298280 A JP8298280 A JP 8298280A JP 29828096 A JP29828096 A JP 29828096A JP H10142263 A JPH10142263 A JP H10142263A
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Landscapes
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
- Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
- Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 外部からの磁気ノイズの影響を受け難く、S
/N比の高い電流検出装置を得る。 【解決手段】 電流検出素子2は、一対の磁気抵抗体
3,4と、この一対の磁気抵抗体3,4間に配置された
電流路5を有している。電流検出素子2等を搭載した回
路基板7は磁石12上に接着剤で固定されている。さら
に、回路基板7上にスペーサ9を介して磁石13が配設
されている。すなわち、磁石12と13は電流検出素子
2を間に配置した対向構造になっている。対向する磁極
面12a,13aは相互に異磁極であり、吸引力が作用
している。
/N比の高い電流検出装置を得る。 【解決手段】 電流検出素子2は、一対の磁気抵抗体
3,4と、この一対の磁気抵抗体3,4間に配置された
電流路5を有している。電流検出素子2等を搭載した回
路基板7は磁石12上に接着剤で固定されている。さら
に、回路基板7上にスペーサ9を介して磁石13が配設
されている。すなわち、磁石12と13は電流検出素子
2を間に配置した対向構造になっている。対向する磁極
面12a,13aは相互に異磁極であり、吸引力が作用
している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流検出装置、例
えば、電子機器等に組み込まれて、被検出電流の方向と
大きさを検出する電流検出装置に関する。
えば、電子機器等に組み込まれて、被検出電流の方向と
大きさを検出する電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12に示すように、従来の電流検出装
置80は、電流検出素子81と、電流検出素子81等を
搭載するための回路基板86と、磁石88とで構成され
ている。電流検出素子81は、一対の磁気抵抗体82,
83と、この一対の磁気抵抗体82,83の間に配置さ
れた電流路84と、基板85とからなる。磁気抵抗体8
2,83は、磁石88によって磁界φ1が印加されてい
る。
置80は、電流検出素子81と、電流検出素子81等を
搭載するための回路基板86と、磁石88とで構成され
ている。電流検出素子81は、一対の磁気抵抗体82,
83と、この一対の磁気抵抗体82,83の間に配置さ
れた電流路84と、基板85とからなる。磁気抵抗体8
2,83は、磁石88によって磁界φ1が印加されてい
る。
【0003】電流路84に電流が流れていないときは、
磁石88からの磁界φ1は磁気抵抗体82,83にそれ
ぞれ略等しく印加される。一方、電流路84に電流が流
れると、図13に示すように、右ネジの法則により電流
路84の周囲に磁界φ2が発生する。そして、電流によ
り発生した磁界φ2と磁石88による磁界φ1が合成さ
れることにより、磁気抵抗体82,83のそれぞれに印
加される磁界が異なったものになる。この磁界の変化
を、磁気抵抗体82,83の抵抗値(電圧値)の変化と
して検出することにより、電流の流れ方向と電流の大き
さを測定することができる。
磁石88からの磁界φ1は磁気抵抗体82,83にそれ
ぞれ略等しく印加される。一方、電流路84に電流が流
れると、図13に示すように、右ネジの法則により電流
路84の周囲に磁界φ2が発生する。そして、電流によ
り発生した磁界φ2と磁石88による磁界φ1が合成さ
れることにより、磁気抵抗体82,83のそれぞれに印
加される磁界が異なったものになる。この磁界の変化
を、磁気抵抗体82,83の抵抗値(電圧値)の変化と
して検出することにより、電流の流れ方向と電流の大き
さを測定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電流検出装置80にあっては、一つの磁石88が磁気抵
抗体82,83に磁界を印加する構造であるため、磁石
88と磁気抵抗体82,83の間隔が僅かに変わって
も、磁気抵抗体82,83に印加される磁界が大きく変
化し、検出能力がばらつくという問題があった。従っ
て、この検出能力のばらつきを抑えるため、部品81,
86,88の加工精度や組立て精度を高める必要があっ
た。
電流検出装置80にあっては、一つの磁石88が磁気抵
抗体82,83に磁界を印加する構造であるため、磁石
88と磁気抵抗体82,83の間隔が僅かに変わって
も、磁気抵抗体82,83に印加される磁界が大きく変
化し、検出能力がばらつくという問題があった。従っ
て、この検出能力のばらつきを抑えるため、部品81,
86,88の加工精度や組立て精度を高める必要があっ
た。
【0005】また、一つの磁石88で磁気抵抗体82,
83に磁界を印加する構造の場合、外部からの磁気ノイ
ズの影響を受け易く、電流検出精度が低下し易いという
問題もあった。そこで、本発明の目的は、磁気抵抗体に
印加されるバイアス磁界が変化しにくい構造の電流検出
装置を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、外部からの磁気ノイズの影響を受け難い、S/N比
の高い電流検出装置を提供することにある。
83に磁界を印加する構造の場合、外部からの磁気ノイ
ズの影響を受け易く、電流検出精度が低下し易いという
問題もあった。そこで、本発明の目的は、磁気抵抗体に
印加されるバイアス磁界が変化しにくい構造の電流検出
装置を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、外部からの磁気ノイズの影響を受け難い、S/N比
の高い電流検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係る電流検出装置は、(a)一対の
磁気抵抗体と、前記一対の磁気抵抗体の間に前記一対の
磁気抵抗体と略平行に配置された、被検出電流が流され
る電流路とを有した電流検出素子と、(b)前記磁気抵
抗体にバイアス磁場を印加する一対の磁石とを備え、
(c)前記一対の磁石の異磁極間に、前記電流検出素子
を配置したこと、を特徴とする。
するため、本発明に係る電流検出装置は、(a)一対の
磁気抵抗体と、前記一対の磁気抵抗体の間に前記一対の
磁気抵抗体と略平行に配置された、被検出電流が流され
る電流路とを有した電流検出素子と、(b)前記磁気抵
抗体にバイアス磁場を印加する一対の磁石とを備え、
(c)前記一対の磁石の異磁極間に、前記電流検出素子
を配置したこと、を特徴とする。
【0007】以上の構成により、一対の磁石間に発生す
る磁界の方向は、磁気抵抗体に対して略垂直な関係にあ
る。そして、一対の磁石間の任意の位置における磁束密
度の変化は極めて小さいため、一対の磁石間に配置され
た電流検出素子の位置が若干変化しても、磁気抵抗体に
は常に所定の磁界が印加されることになる。さらに、一
対の磁石間の磁界は、外部からの磁気ノイズに対しても
安定している。
る磁界の方向は、磁気抵抗体に対して略垂直な関係にあ
る。そして、一対の磁石間の任意の位置における磁束密
度の変化は極めて小さいため、一対の磁石間に配置され
た電流検出素子の位置が若干変化しても、磁気抵抗体に
は常に所定の磁界が印加されることになる。さらに、一
対の磁石間の磁界は、外部からの磁気ノイズに対しても
安定している。
【0008】さらに、前記一対の磁石と共に磁気回路を
構成する磁性体ヨークを備えるとよい。一対の磁石と磁
性体ヨークによって、略閉磁路が形成されるため、磁束
漏れが少なくなり、一対の磁石間の磁束密度が大きくな
る。従って、外部からの磁気ノイズ等に対して極めて強
い磁気回路が構成される。また、本発明に係る電流検出
装置は、磁気抵抗体にバイアス磁場を印加するために磁
石と磁性体ヨークを備え、この磁石と磁性体ヨークの間
に電流検出素子を配置したことを特徴とする。この構成
においても、前記と同様の作用が働く。
構成する磁性体ヨークを備えるとよい。一対の磁石と磁
性体ヨークによって、略閉磁路が形成されるため、磁束
漏れが少なくなり、一対の磁石間の磁束密度が大きくな
る。従って、外部からの磁気ノイズ等に対して極めて強
い磁気回路が構成される。また、本発明に係る電流検出
装置は、磁気抵抗体にバイアス磁場を印加するために磁
石と磁性体ヨークを備え、この磁石と磁性体ヨークの間
に電流検出素子を配置したことを特徴とする。この構成
においても、前記と同様の作用が働く。
【0009】また、本発明に係る電流検出装置は、電流
検出素子や磁石を磁性体ケースに収容したことを特徴と
する。以上の構成により、ノイズ磁界は電流検出装置の
磁性体ケースを磁路とする磁気ループを形成するため、
電流検出素子に印加されている磁界に影響を及ぼさな
い。
検出素子や磁石を磁性体ケースに収容したことを特徴と
する。以上の構成により、ノイズ磁界は電流検出装置の
磁性体ケースを磁路とする磁気ループを形成するため、
電流検出素子に印加されている磁界に影響を及ぼさな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電流検出装置
の実施形態について添付図面を参照して説明する。各実
施形態において同一部品及び同一部分には同じ符号を付
した。 [第1実施形態、図1〜図6]図1に示すように、電流
検出装置1は、概略、電流検出素子2と、電流検出素子
2等を搭載するための回路基板7と、スペーサ9と、2
個の磁石12,13とで構成されている。
の実施形態について添付図面を参照して説明する。各実
施形態において同一部品及び同一部分には同じ符号を付
した。 [第1実施形態、図1〜図6]図1に示すように、電流
検出装置1は、概略、電流検出素子2と、電流検出素子
2等を搭載するための回路基板7と、スペーサ9と、2
個の磁石12,13とで構成されている。
【0011】電流検出素子2は、一対の磁気抵抗体3,
4と、この一対の磁気抵抗体3,4の間に配置された電
流路5と、基板6とからなる。図2に示すように、磁気
抵抗体3,4は所定の抵抗値を得るため蛇行形状とさ
れ、各々の抵抗体のセグメントの幅Wと長さLの比W/
Lを大きくして高感度なものにしている。磁気抵抗体
3,4は、例えばインジウムアンチモン等の化合物半導
体の表面にTi/Al等のメタル膜を所定のピッチで形
成したものである。バイアス磁界が強くなればなるほど
電気抵抗が増加する。電流路5は、磁気抵抗体3,4に
対して略平行に配置されている。
4と、この一対の磁気抵抗体3,4の間に配置された電
流路5と、基板6とからなる。図2に示すように、磁気
抵抗体3,4は所定の抵抗値を得るため蛇行形状とさ
れ、各々の抵抗体のセグメントの幅Wと長さLの比W/
Lを大きくして高感度なものにしている。磁気抵抗体
3,4は、例えばインジウムアンチモン等の化合物半導
体の表面にTi/Al等のメタル膜を所定のピッチで形
成したものである。バイアス磁界が強くなればなるほど
電気抵抗が増加する。電流路5は、磁気抵抗体3,4に
対して略平行に配置されている。
【0012】磁気抵抗体3の一方の端部は電源電極3a
に接続され、他方の端部は出力電極3bに接続されてい
る。磁気抵抗体4の一方の端部は出力電極4aに接続さ
れ、他方の端部はグランド電極4bに接続されている。
しかも、出力電極3bと4aは、図示しない中継線にて
電気的に接続されている。電流路5の両端部は引出し電
極5a,5bに接続されている。図3は電流検出素子2
の電気回路図である。
に接続され、他方の端部は出力電極3bに接続されてい
る。磁気抵抗体4の一方の端部は出力電極4aに接続さ
れ、他方の端部はグランド電極4bに接続されている。
しかも、出力電極3bと4aは、図示しない中継線にて
電気的に接続されている。電流路5の両端部は引出し電
極5a,5bに接続されている。図3は電流検出素子2
の電気回路図である。
【0013】電流検出素子2等を搭載した回路基板7
は、磁石12上に接着剤等で固定されている。さらに、
回路基板7上にスペーサ9を介して磁石13が配設され
ている。すなわち、磁石12と13は電流検出素子2を
間に配置した対向構造になっている。対向する磁極面1
2a,13aは相互に異磁極であり、吸引力が作用して
いる。磁極面12a,13aは電流検出素子2のサイズ
より大きく設計することが好ましい。部品2,7,9,
12,13の組立て精度を緩くでき、また、外部からの
磁気ノイズ等に対する耐ノイズ性も向上するからであ
る。
は、磁石12上に接着剤等で固定されている。さらに、
回路基板7上にスペーサ9を介して磁石13が配設され
ている。すなわち、磁石12と13は電流検出素子2を
間に配置した対向構造になっている。対向する磁極面1
2a,13aは相互に異磁極であり、吸引力が作用して
いる。磁極面12a,13aは電流検出素子2のサイズ
より大きく設計することが好ましい。部品2,7,9,
12,13の組立て精度を緩くでき、また、外部からの
磁気ノイズ等に対する耐ノイズ性も向上するからであ
る。
【0014】次に、以上の構成からなる電流検出装置1
の作用効果について説明する。図4に示すように、電流
路5に被検出電流Iが流れていない状態のとき、磁気抵
抗体3,4は、磁石12,13間に発生する安定した磁
界φ1が略等しく印加される。従って、磁気抵抗体3,
4の抵抗値は等しくなる。この磁界φ1の方向は、磁気
抵抗体3,4に対して略垂直であり、磁石12,13間
の任意の位置における磁束密度の変化は、従来の電流検
出装置と比較して極めて小さい。従って、電流検出素子
2が正規の位置から若干ずれても、磁気抵抗体3,4に
は常に所定の磁界を印加することができる。この結果、
検出能力のばらつきが小さい電流検出装置1が得られ
る。
の作用効果について説明する。図4に示すように、電流
路5に被検出電流Iが流れていない状態のとき、磁気抵
抗体3,4は、磁石12,13間に発生する安定した磁
界φ1が略等しく印加される。従って、磁気抵抗体3,
4の抵抗値は等しくなる。この磁界φ1の方向は、磁気
抵抗体3,4に対して略垂直であり、磁石12,13間
の任意の位置における磁束密度の変化は、従来の電流検
出装置と比較して極めて小さい。従って、電流検出素子
2が正規の位置から若干ずれても、磁気抵抗体3,4に
は常に所定の磁界を印加することができる。この結果、
検出能力のばらつきが小さい電流検出装置1が得られ
る。
【0015】さらに、磁石12と磁石13が近接対向し
ているので、磁石12と磁石13の間に発生する磁界φ
1は、従来の電流検出装置の磁石によって発生する磁界
と比較して、極めて安定している。従って、磁界φ1は
外部からの磁界ノイズの影響を受けにくく、電流検出装
置1は被検出電流を安定して検出することができる。次
に、図5に示すように、電流路5に被検出電流Iが流れ
ると、右ネジの法則により電流路5の周囲に磁界φ2が
発生し、磁石12,13間に生じているバイアス磁界φ
1を乱すことになる。図5では、被検出電流Iが電流路
5の引出し電極5bに流入し、引出し電極5aから流出
する方向に流れた場合を表示している。電極Iによって
生じた磁界φ2と磁石12,13間に生じているバイア
ス磁界φ1が合成されると、磁気抵抗体3に印加される
磁界の強度が強くなり、磁気抵抗体4に印加される磁界
の強度が弱くなる。従って、磁気抵抗体3の抵抗値が大
きくなると共に磁気抵抗体4の抵抗値が小さくなる。
ているので、磁石12と磁石13の間に発生する磁界φ
1は、従来の電流検出装置の磁石によって発生する磁界
と比較して、極めて安定している。従って、磁界φ1は
外部からの磁界ノイズの影響を受けにくく、電流検出装
置1は被検出電流を安定して検出することができる。次
に、図5に示すように、電流路5に被検出電流Iが流れ
ると、右ネジの法則により電流路5の周囲に磁界φ2が
発生し、磁石12,13間に生じているバイアス磁界φ
1を乱すことになる。図5では、被検出電流Iが電流路
5の引出し電極5bに流入し、引出し電極5aから流出
する方向に流れた場合を表示している。電極Iによって
生じた磁界φ2と磁石12,13間に生じているバイア
ス磁界φ1が合成されると、磁気抵抗体3に印加される
磁界の強度が強くなり、磁気抵抗体4に印加される磁界
の強度が弱くなる。従って、磁気抵抗体3の抵抗値が大
きくなると共に磁気抵抗体4の抵抗値が小さくなる。
【0016】これを逆に言えば、磁気抵抗体3の抵抗値
が大きくなると共に磁気抵抗体4の抵抗値が小さくなる
場合には、被検出電流Iが引出し電極5bに流入し、引
出し電極5aから流出する方向に流れていることにな
る。一方、磁気抵抗体3の抵抗値が小さくなると共に、
磁気抵抗体4の抵抗値が大きくなる場合には、被検出電
流Iが引出し電極5aに流入し、引出し電極5bから流
出する方向に流れていることになる。従って、抵抗値が
減少した磁気抵抗体の検出を行なうことにより、電流路
5に流れる被検出電流Iの方向を検出することができ
る。
が大きくなると共に磁気抵抗体4の抵抗値が小さくなる
場合には、被検出電流Iが引出し電極5bに流入し、引
出し電極5aから流出する方向に流れていることにな
る。一方、磁気抵抗体3の抵抗値が小さくなると共に、
磁気抵抗体4の抵抗値が大きくなる場合には、被検出電
流Iが引出し電極5aに流入し、引出し電極5bから流
出する方向に流れていることになる。従って、抵抗値が
減少した磁気抵抗体の検出を行なうことにより、電流路
5に流れる被検出電流Iの方向を検出することができ
る。
【0017】さらに、電流路5の周囲に発生する磁界φ
2の大きさは、電流路5中を流れる被検出電流Iの大き
さに比例し、さらに、磁石12,13間に発生する磁界
φ1の乱され度合いは、磁界φ2の大きさに追従するた
め、磁界φ1の乱され度合いを検出することによって電
流路5に流れる被検出電流Iの大きさが検出できる。そ
して、磁界φ1の乱され度合いは、磁気抵抗体3,4の
抵抗値の変化として検出することができるので、磁気抵
抗体3,4の抵抗値を検出すれば、電流路5に流れる被
検出電流Iの大きさを検出することができる。すなわ
ち、磁気抵抗体3又は4の抵抗値の変化が大きければ大
きいほど電流路5に流れる被検出電流Iの大きさが大き
いこととなる。
2の大きさは、電流路5中を流れる被検出電流Iの大き
さに比例し、さらに、磁石12,13間に発生する磁界
φ1の乱され度合いは、磁界φ2の大きさに追従するた
め、磁界φ1の乱され度合いを検出することによって電
流路5に流れる被検出電流Iの大きさが検出できる。そ
して、磁界φ1の乱され度合いは、磁気抵抗体3,4の
抵抗値の変化として検出することができるので、磁気抵
抗体3,4の抵抗値を検出すれば、電流路5に流れる被
検出電流Iの大きさを検出することができる。すなわ
ち、磁気抵抗体3又は4の抵抗値の変化が大きければ大
きいほど電流路5に流れる被検出電流Iの大きさが大き
いこととなる。
【0018】さらに、具体的に数値を用いて詳説する。
磁気抵抗体3,4の抵抗値をそれぞれR1,R2、電源電
極3aに入力される電源電圧をViとすると、出力電極
3b(又は4a)の出力電圧Voは以下の(1)式にて
表される。 Vo={R2/(R1+R2)}×Vi ……(1) 電流路5に被検出電流Iが流れていない状態のとき、図
4に示すように、磁気抵抗体3,4に印加される磁界φ
1は略等しいため、磁気抵抗体3,4の抵抗値はR1=
R2=R0となり、前記(1)式より、電流検出装置1の
出力電圧Vo1は以下の(2)式となる。 Vo1=Vi/2 ……(2)
磁気抵抗体3,4の抵抗値をそれぞれR1,R2、電源電
極3aに入力される電源電圧をViとすると、出力電極
3b(又は4a)の出力電圧Voは以下の(1)式にて
表される。 Vo={R2/(R1+R2)}×Vi ……(1) 電流路5に被検出電流Iが流れていない状態のとき、図
4に示すように、磁気抵抗体3,4に印加される磁界φ
1は略等しいため、磁気抵抗体3,4の抵抗値はR1=
R2=R0となり、前記(1)式より、電流検出装置1の
出力電圧Vo1は以下の(2)式となる。 Vo1=Vi/2 ……(2)
【0019】次に、電流路5に被検出電流I1が流れて
いる状態のとき、図5に示すように、右ネジの法則によ
り電流路5の周囲に磁界φ2が発生する。磁界φ1に磁
界φ2が合成されると、磁気抵抗体3に加わる磁束量が
増加し、この磁束量の増加分だけ磁気抵抗体4に加わる
磁束量が増加し、この磁束量の増加分だけ磁気抵抗体4
に加わる磁束量が減少する。従って、磁気抵抗体3の抵
抗値R1はR0+ΔRとなり、磁気抵抗体4の抵抗値R2
はR0−ΔRとなる。この結果、前記(1)式より、電
流検出素子2の出力電圧Vo2は以下の(3)式となる。 Vo2=(Vi/2)−(Vi・ΔR/2R0) ……(3)
いる状態のとき、図5に示すように、右ネジの法則によ
り電流路5の周囲に磁界φ2が発生する。磁界φ1に磁
界φ2が合成されると、磁気抵抗体3に加わる磁束量が
増加し、この磁束量の増加分だけ磁気抵抗体4に加わる
磁束量が増加し、この磁束量の増加分だけ磁気抵抗体4
に加わる磁束量が減少する。従って、磁気抵抗体3の抵
抗値R1はR0+ΔRとなり、磁気抵抗体4の抵抗値R2
はR0−ΔRとなる。この結果、前記(1)式より、電
流検出素子2の出力電圧Vo2は以下の(3)式となる。 Vo2=(Vi/2)−(Vi・ΔR/2R0) ……(3)
【0020】図6は電流検出装置1の被検出電流と出力
電圧の関係を示すグラフである。なお、図1に示した電
流検出装置1において、二つの磁石12,13のうち、
いずれか一方の磁石、例えば磁石13を略同形状の磁性
体ヨークに替えても、略同様の効果を得ることができ
る。
電圧の関係を示すグラフである。なお、図1に示した電
流検出装置1において、二つの磁石12,13のうち、
いずれか一方の磁石、例えば磁石13を略同形状の磁性
体ヨークに替えても、略同様の効果を得ることができ
る。
【0021】[第2実施形態、図7]図7に示すよう
に、電流検出装置31は、概略、電流検出素子2と、電
流検出素子2等を搭載するための回路基板37と、磁石
40と、磁性体ヨーク42とで構成されている。電流検
出素子2等を搭載した回路基板37は、磁石40の上面
40aに接着剤等で固定されている。磁石40の下面4
0bには、略C字形状の磁性体ヨーク42の一端部43
aが接合されている。磁性体ヨーク42の他端部43b
は磁石40の上面40aに対向しており、上面40aと
の間に電流検出素子2を配置した構造になっている。他
端部43bの対向面44と上面40aは異磁極であり、
両者の間には吸引力が作用している。組立て精度及び耐
ノイズ性の観点から、上面40a及び対向面44は、電
流検出素子2のサイズより大きく設計することが好まし
い。
に、電流検出装置31は、概略、電流検出素子2と、電
流検出素子2等を搭載するための回路基板37と、磁石
40と、磁性体ヨーク42とで構成されている。電流検
出素子2等を搭載した回路基板37は、磁石40の上面
40aに接着剤等で固定されている。磁石40の下面4
0bには、略C字形状の磁性体ヨーク42の一端部43
aが接合されている。磁性体ヨーク42の他端部43b
は磁石40の上面40aに対向しており、上面40aと
の間に電流検出素子2を配置した構造になっている。他
端部43bの対向面44と上面40aは異磁極であり、
両者の間には吸引力が作用している。組立て精度及び耐
ノイズ性の観点から、上面40a及び対向面44は、電
流検出素子2のサイズより大きく設計することが好まし
い。
【0022】以上の構成の電流検出装置31において、
上面40aと対向面44は近接対向しているので、上面
40aと対向面44との間に発生する磁界は、従来の電
流検出装置の磁石によって発生する磁界と比較して、極
めて安定している。従って、外部からの磁界ノイズの影
響を受けにくく、被検出電流を安定して検出することが
できる。
上面40aと対向面44は近接対向しているので、上面
40aと対向面44との間に発生する磁界は、従来の電
流検出装置の磁石によって発生する磁界と比較して、極
めて安定している。従って、外部からの磁界ノイズの影
響を受けにくく、被検出電流を安定して検出することが
できる。
【0023】さらに、上面40aと対向面44の間に発
生する磁界の方向は磁気抵抗体3,4に対して略垂直で
あり、上面40aと対向面44間の任意の位置における
磁束密度の変化は、従来の電流検出装置と比較して極め
て小さい。従って、電流検出素子2が正規の位置から若
干ずれても、磁気抵抗体3,4には常に所定の磁界を印
加することができ、検出能力のばらつきが小さい電流検
出装置31が得られる。
生する磁界の方向は磁気抵抗体3,4に対して略垂直で
あり、上面40aと対向面44間の任意の位置における
磁束密度の変化は、従来の電流検出装置と比較して極め
て小さい。従って、電流検出素子2が正規の位置から若
干ずれても、磁気抵抗体3,4には常に所定の磁界を印
加することができ、検出能力のばらつきが小さい電流検
出装置31が得られる。
【0024】[第3実施形態、図8〜図11]前記第1
及び第2実施形態の電流検出装置のように、外部からの
ノイズ磁界の影響を受けにくい構造にしても、強ノイズ
磁界がバイアス磁界に垂直に加わると、この強ノイズ磁
界の影響を受け、電流検出装置が被検出電流を安定して
検出することができないことがある。また、微小電流を
検出する場合には、磁気抵抗体の抵抗値変化が僅かであ
るため、僅かのノイズ磁界であっても誤検出の原因とな
る。そこで、第3実施形態では、更にS/N比の優れた
電流検出装置について説明する。
及び第2実施形態の電流検出装置のように、外部からの
ノイズ磁界の影響を受けにくい構造にしても、強ノイズ
磁界がバイアス磁界に垂直に加わると、この強ノイズ磁
界の影響を受け、電流検出装置が被検出電流を安定して
検出することができないことがある。また、微小電流を
検出する場合には、磁気抵抗体の抵抗値変化が僅かであ
るため、僅かのノイズ磁界であっても誤検出の原因とな
る。そこで、第3実施形態では、更にS/N比の優れた
電流検出装置について説明する。
【0025】図8に示すように、電流検出装置51は、
概略、電流検出素子2と、電流検出素子2等を搭載する
ための回路基板52と、2個の磁石53,54と、磁性
体ヨーク57と、スペーサ59と、IC60と、磁性体
ケース62とで構成されている。電流検出素子2やIC
60等を搭載した回路基板52は、磁石53上に接着剤
等で固定されている。
概略、電流検出素子2と、電流検出素子2等を搭載する
ための回路基板52と、2個の磁石53,54と、磁性
体ヨーク57と、スペーサ59と、IC60と、磁性体
ケース62とで構成されている。電流検出素子2やIC
60等を搭載した回路基板52は、磁石53上に接着剤
等で固定されている。
【0026】さらに、回路基板52上にスペーサ59を
介して磁石54が配設されている。すなわち、磁石53
と54は電流検出素子2を間に配置した対向構造になっ
ている。対向する磁極面53aと54aは相互に異磁極
であり、吸引力が作用している。組立て精度及び耐ノイ
ズ性の観点から、磁極面53a,54aは電流検出素子
2のサイズより大きく設計することが好ましい。磁石5
3の他の磁極面53bには、コ字形状の磁性体ヨーク5
7の一端部57aが接合され、磁石54の他の磁極面5
4bには他端部57bが接合されている。
介して磁石54が配設されている。すなわち、磁石53
と54は電流検出素子2を間に配置した対向構造になっ
ている。対向する磁極面53aと54aは相互に異磁極
であり、吸引力が作用している。組立て精度及び耐ノイ
ズ性の観点から、磁極面53a,54aは電流検出素子
2のサイズより大きく設計することが好ましい。磁石5
3の他の磁極面53bには、コ字形状の磁性体ヨーク5
7の一端部57aが接合され、磁石54の他の磁極面5
4bには他端部57bが接合されている。
【0027】各部品2,52〜54,57,59,60
等は磁性体ケース62内に収容され、磁性体ケース62
の開口部には磁性体蓋63が被せられる。このとき、磁
石53,54と磁性体ヨーク57が、磁性体ケース62
や磁性体蓋63に接触しないように配置される。磁気抵
抗体3,4のバイアス磁界の磁気ループと磁性体ケース
62や磁性体蓋63を通る外部からのノイズ磁界の磁気
ループを分離させるためである。磁性体ケース62や磁
性体蓋63は、鉄等の透磁率の高い材料からなる板を絞
り加工することによって成形される。磁性体蓋63には
穴63aが設けられ、この穴63aから、回路基板57
に取り付けられた入出力端子61が導出している。な
お、穴63aから導出される端子は5本であるが、図8
では1本しか表示していない。
等は磁性体ケース62内に収容され、磁性体ケース62
の開口部には磁性体蓋63が被せられる。このとき、磁
石53,54と磁性体ヨーク57が、磁性体ケース62
や磁性体蓋63に接触しないように配置される。磁気抵
抗体3,4のバイアス磁界の磁気ループと磁性体ケース
62や磁性体蓋63を通る外部からのノイズ磁界の磁気
ループを分離させるためである。磁性体ケース62や磁
性体蓋63は、鉄等の透磁率の高い材料からなる板を絞
り加工することによって成形される。磁性体蓋63には
穴63aが設けられ、この穴63aから、回路基板57
に取り付けられた入出力端子61が導出している。な
お、穴63aから導出される端子は5本であるが、図8
では1本しか表示していない。
【0028】第3実施形態では、磁性体ケース62を接
地して電気的にグランド電位にしている。具体的には、
磁性体ケース62にグランド端子(図示せず)を直接溶
接又はネジ留めしたり、プリント基板を介して磁性体ケ
ース62とグランド端子を接続している。ただし、磁性
体ケース62の接地は必ずしも必要なものではない。図
9は、電流検出装置51の電気回路図である。65〜6
8は負荷抵抗である。
地して電気的にグランド電位にしている。具体的には、
磁性体ケース62にグランド端子(図示せず)を直接溶
接又はネジ留めしたり、プリント基板を介して磁性体ケ
ース62とグランド端子を接続している。ただし、磁性
体ケース62の接地は必ずしも必要なものではない。図
9は、電流検出装置51の電気回路図である。65〜6
8は負荷抵抗である。
【0029】以上の構成の電流検出装置51において、
磁極面53aと54aは近接対向し、かつ、磁石53と
54は磁性体ヨーク57と共に略閉磁路を形成している
ので、漏れ磁束が少なく、一対の磁石53と54間の磁
束密度を大きくできる。従って、外部からのノイズ磁界
に対して極めて強い電流検出装置51が得られる。さら
に、磁極面53aと54aの間に発生する磁界の方向は
磁気抵抗体3,4に対して略垂直であり、磁極面53a
と54a間の任意の位置における磁束密度の変化は、従
来の電流検出装置と比較して極めて小さい。従って、電
流検出素子2が正規の位置から若干ずれても、磁気抵抗
体3,4には常に所定の磁界を印加することができ、検
出能力のばらつきが小さい電流検出装置51が得られ
る。
磁極面53aと54aは近接対向し、かつ、磁石53と
54は磁性体ヨーク57と共に略閉磁路を形成している
ので、漏れ磁束が少なく、一対の磁石53と54間の磁
束密度を大きくできる。従って、外部からのノイズ磁界
に対して極めて強い電流検出装置51が得られる。さら
に、磁極面53aと54aの間に発生する磁界の方向は
磁気抵抗体3,4に対して略垂直であり、磁極面53a
と54a間の任意の位置における磁束密度の変化は、従
来の電流検出装置と比較して極めて小さい。従って、電
流検出素子2が正規の位置から若干ずれても、磁気抵抗
体3,4には常に所定の磁界を印加することができ、検
出能力のばらつきが小さい電流検出装置51が得られ
る。
【0030】また、電流検出素子2や磁石53,54や
磁性体ヨーク57を磁性体ケース62内に収容している
ので、たとえ、強ノイズ磁界が発生しても、ノイズ磁界
は電流検出装置51の磁性体ケース62を磁路とする磁
気ループを形成するため、電流検出素子2に印加されて
いる磁界に影響を及ぼさない。従って、電流検出装置5
1が強ノイズ磁界にさらされても、磁気抵抗体3,4に
印加される磁界は磁石53,54によるバイアス磁界と
被検出電流によって生じる磁界だけであり、高精度の電
流検出を行なうことができる。特に、磁性体ケース62
が接地されている場合には、ノイズはグランドに流れ、
電流検出素子2の電源ライン、グランドライン及び出力
ラインにノイズが侵入せず、S/N比がより高くなる。
磁性体ヨーク57を磁性体ケース62内に収容している
ので、たとえ、強ノイズ磁界が発生しても、ノイズ磁界
は電流検出装置51の磁性体ケース62を磁路とする磁
気ループを形成するため、電流検出素子2に印加されて
いる磁界に影響を及ぼさない。従って、電流検出装置5
1が強ノイズ磁界にさらされても、磁気抵抗体3,4に
印加される磁界は磁石53,54によるバイアス磁界と
被検出電流によって生じる磁界だけであり、高精度の電
流検出を行なうことができる。特に、磁性体ケース62
が接地されている場合には、ノイズはグランドに流れ、
電流検出素子2の電源ライン、グランドライン及び出力
ラインにノイズが侵入せず、S/N比がより高くなる。
【0031】なお、磁性体ケースの構造は、図8に示し
たものに限定されるものではなく、例えば、図10に示
すように、磁性体蓋を省いて、替わりに封止樹脂71を
磁性体ケース62内に充填したものであってもよい。あ
るいは、図11に示すように、筒状の磁性体ケース75
を用い、この磁性体ケース75内に封止樹脂76を充填
させたものであってもよい。ノイズ磁界の大きさ及び発
生位置によっては十分にこれらの構成でS/N比を改善
することができる。
たものに限定されるものではなく、例えば、図10に示
すように、磁性体蓋を省いて、替わりに封止樹脂71を
磁性体ケース62内に充填したものであってもよい。あ
るいは、図11に示すように、筒状の磁性体ケース75
を用い、この磁性体ケース75内に封止樹脂76を充填
させたものであってもよい。ノイズ磁界の大きさ及び発
生位置によっては十分にこれらの構成でS/N比を改善
することができる。
【0032】[他の実施形態]なお、本発明に係る電流
検出装置は前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。前記第2
及び第3実施形態においては、磁性体ヨーク42は磁石
40に、磁性体ヨーク57は磁石53,54にそれぞれ
直接接触しているが、磁性体ヨークと磁石が狭い間隔に
て近接した状態で磁気回路を構成するものであってもよ
い。
検出装置は前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。前記第2
及び第3実施形態においては、磁性体ヨーク42は磁石
40に、磁性体ヨーク57は磁石53,54にそれぞれ
直接接触しているが、磁性体ヨークと磁石が狭い間隔に
て近接した状態で磁気回路を構成するものであってもよ
い。
【0033】また、前記第3実施形態の磁性体ケース6
2や75を備えた電流検出装置において、目的をS/N
比のアップに限れば、必ずしも磁石を2個備えたり、磁
石と磁性体ヨークを備えたものに限る必要はなく、磁気
抵抗体に磁界をバイアスするための磁石を1個のみ備え
た(磁性体ヨークを備えない)構造であってもよい。
2や75を備えた電流検出装置において、目的をS/N
比のアップに限れば、必ずしも磁石を2個備えたり、磁
石と磁性体ヨークを備えたものに限る必要はなく、磁気
抵抗体に磁界をバイアスするための磁石を1個のみ備え
た(磁性体ヨークを備えない)構造であってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、一対の磁石間に電流検出素子を配置したので、
一対の磁石間に発生するバイアス磁界は安定しており、
一対の磁石間から外れたところで生じたノイズ磁界によ
って殆ど影響を受けない。従って、外部からの磁気ノイ
ズに対してS/N比の高い電流検出装置を得ることがで
きる。また、一対の磁石間の任意の位置における磁束密
度の変化は、従来の電流検出装置と比較して小さく、電
流検出素子の取付け位置精度や部品寸法精度を緩めるこ
とができ、製造コストの低減を図れ、電流検出装置の検
出能力のばらつきを抑えることができる。
よれば、一対の磁石間に電流検出素子を配置したので、
一対の磁石間に発生するバイアス磁界は安定しており、
一対の磁石間から外れたところで生じたノイズ磁界によ
って殆ど影響を受けない。従って、外部からの磁気ノイ
ズに対してS/N比の高い電流検出装置を得ることがで
きる。また、一対の磁石間の任意の位置における磁束密
度の変化は、従来の電流検出装置と比較して小さく、電
流検出素子の取付け位置精度や部品寸法精度を緩めるこ
とができ、製造コストの低減を図れ、電流検出装置の検
出能力のばらつきを抑えることができる。
【0035】さらに、一対の磁石と共に磁気回路を構成
する磁性体ヨークを備えることにより、一対の磁石と磁
性体ヨークによって、略閉磁路が形成されるので、磁束
漏れが少なくなり、一対の磁石間の磁束密度が大きくな
る。従って、外部からの磁気ノイズ等に対して極めて強
い磁気回路が構成され、更にS/N比の高い電流検出装
置を得ることができる。また、磁石と磁性体ヨークの間
に電流検出素子を配置した場合も、同様の効果を奏する
ことができる。
する磁性体ヨークを備えることにより、一対の磁石と磁
性体ヨークによって、略閉磁路が形成されるので、磁束
漏れが少なくなり、一対の磁石間の磁束密度が大きくな
る。従って、外部からの磁気ノイズ等に対して極めて強
い磁気回路が構成され、更にS/N比の高い電流検出装
置を得ることができる。また、磁石と磁性体ヨークの間
に電流検出素子を配置した場合も、同様の効果を奏する
ことができる。
【0036】また、電流検出素子や磁石を磁性体ケース
内に収容することにより、磁性体ケースの外部で生じた
ノイズ磁界の影響を電流検出素子は受けず、磁気的にS
/N比の高い電流検出装置を得ることができる。さら
に、バイアス磁界及び電流路に流れた電流により誘起さ
れた磁界が磁性体ケースの外部に漏れず、電流検出装置
の周辺に配置されている他の電子機器への磁気ノイズを
抑えることができる。
内に収容することにより、磁性体ケースの外部で生じた
ノイズ磁界の影響を電流検出素子は受けず、磁気的にS
/N比の高い電流検出装置を得ることができる。さら
に、バイアス磁界及び電流路に流れた電流により誘起さ
れた磁界が磁性体ケースの外部に漏れず、電流検出装置
の周辺に配置されている他の電子機器への磁気ノイズを
抑えることができる。
【図1】本発明に係る電流検出装置の第1実施形態を示
す正面図。
す正面図。
【図2】図1に示した磁気抵抗素子の磁気抵抗体と電流
路のパターンを示す平面図。
路のパターンを示す平面図。
【図3】電流検出素子の電気回路図。
【図4】図1に示した電流検出装置の磁界分布図。
【図5】電流路に電流が流れた際の電流検出装置の磁界
分布図。
分布図。
【図6】電流検出装置の出力電圧特性を示すグラフ。
【図7】本発明に係る電流検出装置の第2実施形態を示
す正面図。
す正面図。
【図8】本発明に係る電流検出装置の第3実施形態を示
す一部断面図。
す一部断面図。
【図9】図8に示した電流検出装置の電気回路図。
【図10】図8に示した電流検出装置の変形例。
【図11】図8に示した電流検出装置の別の変形例。
【図12】従来の電流検出装置を示す正面図。
【図13】図12に示した電流検出装置において、電流
路に電流が流れた際の電流検出装置の磁界分布図。
路に電流が流れた際の電流検出装置の磁界分布図。
1,31,51…電流検出装置 2…電流検出素子 3,4…磁気抵抗体 5…電流路 12,13,40,53,54…磁石 42,57…磁性体ヨーク 62,75…磁性体ケース
Claims (4)
- 【請求項1】 一対の磁気抵抗体と、前記一対の磁気抵
抗体の間に前記一対の磁気抵抗体と略平行に配置され
た、被検出電流が流される電流路とを有した電流検出素
子と、 前記磁気抵抗体にバイアス磁場を印加する一対の磁石と
を備え、 前記一対の磁石の異磁極間に、前記電流検出素子を配置
したこと、 を特徴とする電流検出装置。 - 【請求項2】 前記一対の磁石と共に磁気回路を構成す
る磁性体ヨークを備えたことを特徴とする請求項1記載
の電流検出装置。 - 【請求項3】 一対の磁気抵抗体と、前記一対の磁気抵
抗体の間に前記一対の磁気抵抗体と略平行に配置され
た、被検出電流が流される電流路とを有した電流検出素
子と、 前記磁気抵抗体にバイアス磁場を印加する磁石及び磁性
体ヨークとを備え、 前記磁石と磁性体ヨークの間に前記電流検出素子を配置
したこと、 を特徴とする電流検出装置。 - 【請求項4】 一対の磁気抵抗体と、前記一対の磁気抵
抗体の間に前記一対の磁気抵抗体と略平行に配置され
た、被検出電流が流される電流路とを有した電流検出素
子と、 前記磁気抵抗体にバイアス磁場を印加する磁石と、 前記電流検出素子及び前記磁石を収容するための磁性体
ケースと、 を備えたことを特徴とする電流検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8298280A JPH10142263A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 電流検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8298280A JPH10142263A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 電流検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10142263A true JPH10142263A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=17857596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8298280A Pending JPH10142263A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 電流検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10142263A (ja) |
Cited By (5)
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WO2012029438A1 (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-08 | アルプス・グリーンデバイス株式会社 | 電流センサ |
WO2014045559A1 (ja) * | 2012-09-19 | 2014-03-27 | 株式会社デンソー | 電流センサ |
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JPWO2016203781A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2017-11-24 | 株式会社村田製作所 | 電流センサ |
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JPH054037U (ja) * | 1991-07-05 | 1993-01-22 | 株式会社村田製作所 | 電流検知センサ |
JPH07210833A (ja) * | 1994-01-11 | 1995-08-11 | Murata Mfg Co Ltd | 磁気センサ装置 |
-
1996
- 1996-11-11 JP JP8298280A patent/JPH10142263A/ja active Pending
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