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JPH10123651A - ハロゲン化銀写真感光材料および画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料および画像形成方法

Info

Publication number
JPH10123651A
JPH10123651A JP27473096A JP27473096A JPH10123651A JP H10123651 A JPH10123651 A JP H10123651A JP 27473096 A JP27473096 A JP 27473096A JP 27473096 A JP27473096 A JP 27473096A JP H10123651 A JPH10123651 A JP H10123651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
nucleus
silver halide
light
photographic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27473096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Inagaki
由夫 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP27473096A priority Critical patent/JPH10123651A/ja
Publication of JPH10123651A publication Critical patent/JPH10123651A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高コントラストでかつ赤ないし赤外光に対する
感度が高い写真特性を有するハロゲン化銀写真感光材料
及びこれを用いた画像形成方法を提供する。 【解決手段】一般式(I)で表される化合物を含むハロ
ゲン化銀写真感光材料およびこれを用いた画像形成方
法。 【化1】 式中、R11、R22はアルキル基またはアリ−ル基を表
し、Zは5もしくは6員の含窒素複素環を完成するため
の原子群を表し、B1 、B2 、B3 、B4 、B5、B6
は水素原子または置換基を表し、L0 はカルボシアニン
もしくはジカルボシアニンの構造を完成するための共役
トリメチン鎖もしくは共役ペンタメチン鎖を表し、Xn-
はn価の陰イオンを表し、nは1以上の整数を表し、L
1 は2価の連結基を表し、Hetは5ないし7員の含窒
素複素環基を表し、jは0または1を表し、kは1、
2、または3を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感度及び安定性の向
上したハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料の露光方法の一つに、原図
を走査し、その画像信号に基づいてハロゲン化銀写真感
光材料上に露光を行い、原図の画像に対応するネガ画像
もしくはポジ画像を形成する所謂スキャナ−方式による
画像形成方法が知られている。スキャナ−方式による画
像形成方法を実用した記録装置は種々あり、これらのス
キャナ−方式記録装置の記録用、光源には従来グロ−ラ
ンプ、水銀ランプ、タングステンランプ、発光ダイオ−
ドなどが用いられてきた。しかしこれらの光源はいずれ
も出力が弱く寿命が短いという実用上の欠点を有してい
た。これらの欠点を補うものとして、Ne−Heレ−ザ
−、アルゴンレ−ザ−、He−Cdレ−ザ−などのコヒ
−レントなレ−ザ−光源をスキャナ−方式の光源として
用いるスキャナ−がある。これらは高出力が得られる装
置が大型であること、高価であること、変調器が必要で
あること、更に可視光を用いるため感光材料のセ−フラ
イトが制限されてしまい、取扱い性に劣るなどの欠点が
ある。これに対して半導体レ−ザ−は小型で、安価、し
かも変調が容易であり、上記レ−ザ−よりも長寿命で、
かつ赤外域に発光するため赤外域に感光性を有する感光
材料を用いると、明るいセ−フライトが使用できるた
め、取扱い作業性が良くなるという利点を有している。
【0003】しかしながら、現在使用できる半導体レ−
ザ−の出力は必ずしも高くないため、従来のスキャナ−
用感光材料の感度は大画面の走査露光を短時間で行うに
は不十分であった。したがって赤外域の感度を向上した
感光材料が求められていた。写真の感度を上げる方法と
して、ハロゲン化銀粒子の大きさを大きくしたり、種々
の化学増感剤を添加することが知られているがこれらの
方法は往々にして、銀画像の粒状性の悪化や、カブリの
出現といった好ましくない副作用があり、特に鮮鋭な画
質を要求されるスキャナ−用感材には適さなかった。米
国特許第4975362号には赤外感度の向上に有効で
あると主張されている増感色素が開示されているが、こ
れらの色素は種々の波長の光源に対して必ずしも十分高
い感度を与えるものではなかった。これらの欠点を補う
ため例えば特開平5−72659には高感度でかつ、保
存時の感度及びカブリの変化の小さいハロゲン化銀写真
感光材料が開示されているが、更に向上した感度や保存
安定性が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題は
高コントラストでかつ赤ないし赤外光に対する感度が十
分に高い写真特性を有するハロゲン化銀写真感光材料お
よびこれを用いた画像形成方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上の課題は下記の
(1)、(2)によって達成された。 (1)下記一般式(I)で表される化合物を含有するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R11、R22はアルキル基またはア
リ−ル基を表し、Zは5もしくは6員の含窒素複素環を
完成するための原子群を表し、B1 、B2 、B3
4 、B 5 、B6 は水素原子または置換基を表し、L0
はカルボシアニンもしくはジカルボシアニンの構造を完
成するための共役トリメチン鎖もしくは共役ペンタメチ
ン鎖を表し、Xn-はn価の陰イオンを表し、nは1以上
の整数を表し、L1 は2価の連結基を表し、Hetは5
ないし7員の含窒素複素環基を表し、jは0または1を
表し、kは1、2、または3を表す。〕 (2)(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料に60
0nmないし900nmの波長域内の波長の光を用いて
露光することを特徴とする画像形成方法。
【0008】
【発明の実施の形態】R11、R22は各々同一または異っ
ていてもよく、アルキル基、アリール基を表わし、これ
らは未置換でも、置換されていてもよい。また、連結基
1 または単結合であってもよい。好ましくはアルキル
基としては炭素数1〜18、より好ましくは炭素数1〜
8のアルキル基〔例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル基な
ど〕、炭素数1〜18、より好ましくは1〜10の置換
アルキル基〔例えばベンジル基、フェネチル基、p−ス
ルホ−2−フェネチル基、2−ヒドロキシプロピル基、
3−ヒドロキシプロピル基、2−カルボキシエチル基、
3−カルボキシプロピル基、2−メトキシエチル基、2
−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−スルホエチ
ル基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、4
−スルホブチル基、2−(3−スルホプロポキシ)エチ
ル基、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基、3−ス
ルファトプロピル基、2−(ピロリジン−2−オン−1
−イル)エチル基、テトラフルフリル基、3−アセトキ
シプロピル基、エトキシカルボニルエチル基、3−シア
ノプロピル基、2−メタンスルホニルアミノエチル基、
2−カルバモイルエチル基、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル基、2−エチルチオエチル基など〕、置
換および未置換のアリール基としては炭素数18以下、
より好ましくは10以下の置換および未置換のアリール
基〔例えばフェニル基、ナフチル基、トリル基、アニシ
ル基、4−クロロフェニル基、スルホフェニル基、カル
ボキシフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、3
−ヒドロキシフェニル基、3−クロロ−p−トリル基な
ど〕を表わす。
【0009】L0 で表わされる共役トリメチン鎖または
共役ペンタメチン鎖は例えば、−CH=CH−CH=または−
CH=CH−CH=CH−CH=で表わされる基であり、各水素原
子は置換基で置換されていてもよい。好ましい置換基と
しては、低級アルキル基(例えばメチル、エチル、ブチ
ル)、フェニル基、置換フェニル基(例えばクロロフェ
ニル基、メチルフェニル基、カルボキシフェニル基な
ど)、アラルキル基(例えばベンジル基)などが挙げら
れ、これらの置換基が相互に連結して環を形成していて
もよい。好ましい置換位置は中央の3個の炭素原子上で
あり、特に中央の炭素原子上が好ましい。
【0010】Zによって形成される核としては、チアゾ
ール核{チアゾール核(例えば、チアゾール、4−メチ
ルチアゾール、4−フェニルチアゾール、4,5−ジメ
チルチアゾール、4,5−ジフェニルチアゾール)、ベ
ンゾチアゾール核(例えば、ベンゾチアゾール、4−ク
ロロベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチアゾール、
6−クロロベンゾチアゾール、5−ニトロベンゾチアゾ
ール、4−メチルベンゾチアゾール、5−メチルベンゾ
チアゾール、6−メチルベンゾチアゾール、5−ブロモ
ベンゾチアゾール、6−ブロモベンゾチアゾール、5−
ヨードベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾー
ル、5−メトキシベンゾチアゾール、6−メトキシベン
ゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、5−エ
トキシカルボニルベンゾチアゾール、5−カルボキシベ
ンゾチアゾール、5−フェネチルベンゾチアゾール、5
−フルオロベンゾチアゾール、5−クロロ−6−メチル
ベンゾチアゾール、5,6−ジメチルベンゾチアゾー
ル、5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5−ヒドロ
キシ−6−メチルベンゾチアゾール、テトラヒドロベン
ゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール)、ナフ
トチアゾール核(例えば、ナフト〔2,1−d〕チアゾ
ール、ナフト〔1,2−d〕チアゾール、ナフト〔2,
3−d〕チアゾール、5−メトキシナフト〔1,2−
d〕チアゾール、7−エトキシナフト〔2,1−d〕チ
アゾール、8−メトキシナフト〔2,1−d〕チアゾー
ル、5−メトキシナフト〔2,3−d〕チアゾー
ル)}、チアゾリン核(例えば、チアゾリン、4−メチ
ルチアゾリン、4−ニトロチアゾリン)、オキサゾール
核{オキサゾール核(例えば、オキサゾール、4−メチ
ルオキサゾール、4−ニトロオキサゾール、5−メチル
オキサゾール、4−フェニルオキサゾール、4,5−ジ
フェニルオキサゾール、4−エチルオキサゾール)、ベ
ンゾオキサゾール核(例えば、ベンゾオキサゾール、5
−クロロベンゾオキサゾール、5−メチルベンゾオキサ
ゾール、5−ブロモベンゾオキサゾール、5−フルオロ
ベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキサゾー
ル、5−メトキシベンゾオキサゾール、5−ニトロベン
ゾオキサゾール、5−トリフルオロメチルベンゾオキサ
ゾール、5−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5−カル
ボキシベンゾオキサゾール、6−メチルベンゾオキサゾ
ール、6−クロロベンゾオキサゾール、6−ニトロベン
ゾオキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾール、6
−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5,6−ジメチルベ
ンゾオキサゾール、4,6−ジメチルベンゾチアゾー
ル、5−エトキシベンゾオキサゾール)、ナフトオキサ
ゾール核(例えば、ナフト〔2,1−d〕オキサゾー
ル、ナフト〔1,2−d〕オキサゾール、ナフト〔2,
3−d〕オキサゾール、5−ニトロナフト〔2,1−
d〕オキサゾール)}、オキサゾリン核(例えば、4,
4−ジメチルオキサゾリン)、セレナゾール核{セレナ
ゾール核(例えば、4−メチルセレナゾール、4−ニト
ロセレナゾール、4−フェニルセレナゾール)、ベンゾ
セレナゾール核(例えば、ベンゾセレナゾール、5−ク
ロロベンゾセレナゾール、5−ニトロベンゾセレナゾー
ル、5−メトキシベンゾセレテゾール、5−ヒドロキシ
ベンゾセレナゾール、6−ニトロベンゾセレナゾール、
5−クロロ−6−ニトロベンゾセレナゾール、5,6−
ジメチルベンゾセレナゾール)、ナフトセレナゾール核
(例えば、ナフト〔2,1−d〕セレナゾール、ナフト
〔1,2−d〕セレナゾール)}、セレナゾリン核(例
えば、セレナゾリン、4−メチルセレナゾリン)、テル
ラゾール核{テルラゾール核(例えば、テルラゾール、
4−メチルテルラゾール、4−フェニルテルラゾー
ル)、ベンゾテルラゾール核(例えば、ベンゾテルラゾ
ール、5−クロロベンゾテルラゾール、5−メチルベン
ゾテルラゾール、5,6−ジメチルベンゾテルラゾー
ル、6−メトキシベンゾテルラゾール)、ナフトテルラ
ゾール核(例えば、ナフト〔2,1−d〕テルラゾー
ル、ナフト〔1,2−d〕テルラゾール)}、テルラゾ
リン核(例えば、テルラゾリン、4−メチルテルラゾリ
ン、3,3−ジアルキルインドレニン核(例えば、3,
3−ジメチルインドレニン)、3,3−ジエチルインド
レニン、3,3−ジメチル−5−シアノインドレニン、
3,3−ジメチル−6−ニトロインドレニン、3,3−
ジメチル−5−ニトロインドレニン、3,3−ジメチル
−5−メトキシインドレニン、3,3,5−メチルイン
ドレニン、3,3−ジメチル−5−クロロインドレニ
ン)、イミダゾール核{インダゾール核(例えば、1−
アルキルイミダゾール、1−アルキル−4−フェニルイ
ミダゾール、1−アリールイミダゾール)、ベンゾイミ
ダゾール核(例えば、1−アルキルベンゾイミダゾー
ル、1−アルキル−5−クロロベンゾイミダゾール、1
−アルキル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾール、1
−アルキル−5−メトキシベンゾイミダゾール、1−ア
ルキル−5−シアノベンゾイミダゾール、1−アルキル
−5−フルオロベンゾイミダゾール、1−アルキル−5
−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−アルキ
ル−6−クロロ−5−シアノベンゾイミダゾール、1−
アルキル−6−クロロ−5−トリフルオロメチルベンゾ
イミダゾール、1−アリル−5,6−ジクロロベンゾイ
ミダゾール、1−アリル−5−クロロベンゾイミダゾー
ル、1−アリールベンゾイミダゾール、1−アリール−
5−クロロベンゾイミダゾール、1−アリール−5,6
−ジクロロベンゾイミダゾール、1−アリール−5−メ
トキシベンゾイミダゾール、1−アリール−5−シアノ
ベンゾイミダゾール)、ナフトイミダゾール核(例え
ば、アルキルナフト〔1,2−d〕イミダゾール、1−
アリールナフト(1,2−d〕イミダゾール)、前述の
アルキル基は炭素原子1〜8個のもの、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の無置
換アルキル基やヒドロキシアルキル基(例えば、2−ヒ
ドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル)が好まし
い。特に好ましくはメチル基、エチル基である。前述の
アリール基は、フェニル基、ハロゲン(例えばクロロ)
置換フェニル、アルキル(例えばメチル)置換フェニ
ル、アルコキシ(例えばメトキシ)置換フェニルを表わ
す。}、ピリジン核(例えば、2−ピリジン、4−ピリ
ジン、5−メチル−2−ピリジン、3−メチル−4−ピ
リジン)、キノリン核{キノリン核(例えば、2−キノ
リン、3−メチル−2−キノリン、5−エチル−2−キ
ノリン、6−メチル−2−キノリン、6−ニトロ−2−
キノリン、8−フルオロ−2−キノリン、6−メトキシ
−2−キノリン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、8−
クロロ−2−キノリン、4−キノリン、6−エトキシ−
4−キノリン、6−フェニル−4−キノリン、8−クロ
ロ−4−キノリン、8−フルオロ−4−キノリン、8−
メチル−4−キノリン、8−メトキシ−4−キノリン、
6−メチル−4−キノリン、6−メトキシ−4−キノリ
ン、6−クロロ−4−キノリン)、イソキノリン核(例
えば、6−ニトロ−1−イソキノリン、3,4−ジヒド
ロ−1−イソキノリン、6−ニトロ−3−イソキノリ
ン)}、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリン核(例え
ば、1,3−ジエチルイミダゾ〔4,5−b〕キノキザ
リン、6−クロロ−1,3−ジアリルイミダゾ〔4,5
−b〕キノキザリン)、オキサジアゾール核、チアジア
ゾール核、テトラゾール核、ピリミジン核を挙げること
ができる。
【0011】Zによって形成される核として好ましく
は、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾ
オキサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾイミダ
ゾール核、2−キノリン核、4−キノリン核であり、特
に好ましくはベンゾチアゾール核およびナフトチアゾー
ル核である。
【0012】L1 は炭素原子、窒素原子、硫黄原子、酸
素原子のうち、少くとも1種を含む原子または原子団か
らなる2価の連結基を表わす。好ましくはアルキレン基
(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基、ペンチレン基など)、アリーレン基(例え
ば、フェニレン基、ナフチレン基など)、アルケニレン
基(例えば、エチレン基、プロペニレン基など)、スル
ホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル
基、カルボニル基、NR0 −(R0 は水素原子、置換ま
たは無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール
基を表わす。)、ヘテロ環2価基(例えば6−クロロ−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル基、ピリミジ
ン−2,4−ジイル基、キノキサリン−2,3−ジイル
基など)を1つまたはそれ以上組合せて構成される炭素
数20以下の2価の連結基を表わす。jは0または1、
kは1、2、または3を表わす。好ましくはjは0また
は1、kは1または2を表わす。nは1以上の整数、好
ましくは1ないし3の整数を表わす。Het は好ましく
は、少くとも一個の窒素原子を含み、他に窒素原子以外
のヘテロ原子(例えば、酸素原子、硫黄原子、セレン原
子、テルル原子)を含んでもよい飽和または不飽和の5
〜7員含窒素複素環基(ヘテロ環を含む化合物部分)を
表わす。好ましくは一般式(II) 〜(VI) で表わされる
構造を有すものである。各置換基の説明の項で挙げる置
換基上の置換基としては、アルキル基、アルケニル基、
アリール基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ
基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、などが挙げられる。 一般式(II)
【0013】
【化3】
【0014】式中、V1 、V2 、V3 、V4 は水素原
子、置換または無置換のアルキル基(例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ヒドロキシエチル、トリフル
オロメチル、ベンジル、スルホプロピル、ジエチルアミ
ノエチル、シアノプロピル、アダマンチル、p−クロロ
フェネチル、エトキシエチル、エチルチオエチル、フェ
ノキシエチル、カルバモイルエチル、カルボキシエチ
ル、エトキシカルボニルメチル、アセチルアミノエチル
など)、無置換または置換のアルケニル基(例えばアリ
ル、スチリルなど)、無置換または置換のアリール基
(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニ
ル、3,5−ジカルボキシフェニル、m−スルホフェニ
ル、p−アセトアミドフェニル、3−カプリルアミド、
p−スルファモイルフェニル、m−ヒドロキシフェニ
ル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、
p−アニシル、o−アニシル、p−シアノフェニル、p
−N′−メチルウレイドフェニル、m−フルオロフェニ
ル、p−トリル、m−トリルなど)、置換されてもよい
ヘテロ環残基(例えばピリジル、5−メチル−2−ピリ
ジル、チエニルなど)、ハロゲン原子(例えば塩素、臭
素、フッ素)、メルカプト基、シアノ基、カルボキシル
基、スルホ基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、アミノ基、ニトロ基、置換されていてもよ
いアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メト
キシエトキシ、2−フェニルエトキシなど)、置換され
ていてもよいアリーロキシ基(例えばフェノキシ、p−
メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシなど)、アシ
ル基(例えばアセチル、ベンゾイル、など)、アシルア
ミノ基(例えばアセチルアミル、カプロイルアミノ)、
スルホニル基(例えばメタンスルホニル、ベンゼンスル
ホニル)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニ
ルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなど)、置換アミ
ノ基(例えばジエチルアミノ、ヒドロキシアミノな
ど)、アルキルまたはアリールチオ基(例えばメチルチ
オ、カルボキシエチルチオ、スルホブチルチオ、フェニ
ルチオなど)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキ
シカルボニルなど)、アリーロキシカルボニル基(例え
ばフェノキシカルボニルなど)を表わし、これらき置換
基には、さらに2価の連結基L1 または単結合によりHe
t が置換していてもよい。また、V1 、V2 、V3 、V
4 のうち、少くとも1つが2価の連結基Lまたは単結合
であってもよい。 一般式(III)
【0015】
【化4】
【0016】式中、X3 は酸素原子、硫黄原子、N−R
2 を表わす。(R2 は水素原子、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または
無置換のヘテロ環基を表わす。) V5 、V6 およびV7 は前記一般式(II) におけるV1
〜V4 と夫々同意義を表わす他、前に述べた2価の連結
基L1 または単結合を表わす。またV5 とV6 が結合し
て、ベンゾまたはナフト縮合環を形成してもよい。これ
らのベンゾおよびナフト縮合環上およびR2 (水素原子
の場合をのぞく)には更に置換基として前記一般式(I
I) においてV1 〜V4 で示した置換基および/または
連結基L(または単結合)が置換していてもよい。 一般式(IV)
【0017】
【化5】
【0018】式中、X4 は酸素原子、硫黄原子、N−R
3 を表わす。R3 は前記一般式(III)で示したR2 と同
意義を表わす。また、V8 、V9 は前記一般式(II) に
おけるV1 〜V4 と各々同意義を表わす他、前に述べた
2価の連結基L1 または単結合を表わす。 一般式(V)
【0019】
【化6】
【0020】式中、X5 は窒素原子又はC−R5 を表わ
す。R4 、R5 は前記一般式(III)におけるR2 と、ま
た、V10、V11、V12、V 13は前記一般式(II) におけ
るV1 〜V4 と各々同意義を表わす。また、V10〜V13
は連結基L1 または単結合であってもよい。 一般式(VI)
【0021】
【化7】
【0022】式中、V14、V15は前記一般式(II) で示
したV1 〜V4 と各々同意義を表わす。また、V14、V
15は連結基L1 または単結合であってもよい。
【0023】一般式(I)で表わされる化合物のうち特
に好ましいものは、下記一般式(VII)で表わされる化合
物である。 一般式(VII)
【0024】
【化8】
【0025】式中、Tは酸素原子、硫黄原子、又はセレ
ン原子を表わし、L2 、L3 、L4、L5 、およびL6
はメチン基を表わし、iは0または1を表わし、B7
8、B9 、およびB10は水素原子または置換基を表わ
し、R11、R22、B1 、B2、B3 、B4 、B5
6 、L1 、Het 、Xn-、n、jは一般式(I)におけ
る定義と同義である。
【0026】L2 ないしL6 で表わされるメチン基は置
換基を有していてもよく、好ましい置換基としてはハロ
ゲン原子(例えばF、Cl、Br、I)、置換されていても
よい炭素原子数8以下の低級アルキル基、置換されてい
てもよい炭素原子数10以下のアリール基を表わし、L
2 とR22、L2 とL4 、L3 とL5 、L4 とL6 、L 6
とB2 、L6 とB3 は互いに連結して環を形成していて
もよい。
【0027】B1 ないしB10は好ましくは水素原子、ハ
ロゲン原子(例えばF、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、
シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、メチレン
ジオキシ基、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1ない
し10の置換されていてもよいアルキル基、炭素数6な
いし10の置換されていてもよいアリール基、炭素数1
ないし10の置換されていてもよいアルコキシ基、炭素
数1ないし10の置換されていてもよいアルキルチオ
基、炭素数6ないし10の置換されていてもよいアリー
ルチオ基、炭素数2ないし10のアシルアミノ基、炭素
数2ないし10のアルコキシカルボニル基、炭素数2な
いし10のアシル基、を表わす他、2価の連結基L1
たは単結合を表わす。
【0028】一般式(VII)において、L1 またはHet で
表わされる基はB1 ないしB10、R 11、R22、L2 ない
しL6 で表わされる基の少なくとも1つと結合すること
が好ましく、R22またはR11と結合することが特に好ま
しい。
【0029】以下に本発明の一般式(I)で表わされる
化合物の具体例を挙げるが、本発明の範囲はこれらのみ
にて限定されるものではない。
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】本発明の化合物の合成は有機化学に於て、
よく知られている種々のアミド結合形成反応、エステル
結合形成反応をはじめとする結合形成反応を利用して、
増感色素部分とHet により示される含窒素ヘテロ環部分
とを連結せしめる方法、増感色素の合成原料及び中間体
にHet により示される含窒素ヘテロ環部分を連結せしめ
てから色素化反応を行なう方法、逆にHet により示され
る含窒素ヘテロ環部分の合成原料及び中間体を増感色素
部分に連結せしめた後にHet により示される含窒素ヘテ
ロ環部分を合成する方法などいずれの方法でもよく、適
宜選択して合成できる。これらの連結のための合成反応
については、例えば日本化学会編、新実験化学講座1
4、有機化合物の合成と反応、I〜V巻、丸善、東京
(1977年)、小方芳郎著、有機反応論、丸善、東京
(1962年)、L.F. Fieser and M.Fieser, Advanced
Organic Chemistry, 丸善、東京(1962年)など、
多くの有機合成反応に関する成書を参考にすることがで
きる。
【0035】本発明に使用しうるハロゲン化銀乳剤は、
臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀
のいずれを含むものであってもよい。ハロゲン化銀粒子
は、立方体、八面体、14面体、菱12面体のような規
則的(regular) な結晶体を有するものでもよく、また球
状、板状などのような変則的(irregular) な結晶形をも
つもの、あるいはこれらの結晶形の複合形をもつもので
もよい。種々の結晶形の粒子の混合から成ってもよい。
前記の板状粒子としては、厚みが0.5ミクロン以下、
好ましくは0.3ミクロン以下で、径が好ましくは0.
6ミクロン以上であり、平均アスペクト比が5以上の粒
子が全投影面積の50%以上を占めるような平板粒子が
好ましい。ハロゲン化銀粒子は内部と表層とが異なる相
をもっていても、均一な相から成っていてもよい。また
潜像が主として表面に形成されるような粒子(例えばネ
ガ型乳剤)でもよく、粒子内部に主として形成されるよ
うな粒子(例えば、内部潜像型乳剤)であってもよい。
コア/シェル型も用いられる。以下に、本発明において
好ましいハロゲン化銀乳剤について詳細に述べる。写真
乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十
四面体あるいは八面体のような規則的な(regular)結晶
形を有するもの、球状、板状などのような変則的な(ir
regular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形
を有するものを用いることができる。また、種々の結晶
形を有するものの混合したものからなっていても良い。
本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P.Glafkides 著 Chimi
e et Phisique Photographique(Paul Montel社刊、19
67年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemi
stry(Focal Press社刊、1966年)、V.L.Zelikman e
t al著 Makingand Coating Photographic Emulsion(Foc
al Press 社刊、1964年)などに記載された方法を
用いて調整することができる。すなわち、酸性法、中性
法、アンモニア等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と
可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合
法、同時混合法、及びそれらの組合せなどのいずれの方
法を用いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下に
おいて形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いるこ
ともできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化
銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわ
ちいわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いる
こともできる。この方法によると、結晶形が規則的で粒
子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることがで
きる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その乳剤粒
子形成もしくは物理熟成の過程において種々の多価金属
イオン不純物を導入することができる。使用する化合物
の例としては、カドミウム、亜鉛、鉛、銅、タリウムな
どの塩、あるいは第VIII族元素である鉄、ルテニウム、
ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金
などの塩もしくは錯塩を挙げることができる。特に上記
第VIII族元素は好ましく用いることができる。これらの
化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたるが、ハロ
ゲン化銀に対して10-9〜10-2モルが好ましい。本発
明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感及び
分光増感を施される。化学増感法については、不安定硫
黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表さ
れる貴金属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは
併用して用いることができる。化学増感に用いられる化
合物については、特開昭62−215272号公報の第
18頁右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく
用いられる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載の
ものが好ましく用いられる。
【0036】本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒
子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤である。本発明
においてディジタル露光用光源として半導体レーザーを
使用する場合、赤外域を効率よく分光増感する必要があ
る。赤外増感は、増感色素のMバンドによる増感を用い
るので一般的には分光感度分布が、Jバンドによる増感
に比してブロードである。このため、所定の感光層より
感光面側のコロイド層に、染料を含有させた着色層を設
けて、分光感度分布を修正することが好ましい。この着
色層はフィルター効果により混色を防止するのに有効で
ある。分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中に含有せしめ
るには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、ある
いは水、メタノール、エタノール、プロパノール、メチ
ルセルゾルブ、2,2,3,3−テトラフルオロプロパ
ノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤
へ添加してもよい。また、特公昭44−23389号、
特公昭44−27555号、特公昭57−22089号
等に記載のように酸または塩基を共存させて水溶液とし
たり、米国特許3822135号、米国特許40060
25号等に記載のように界面活性剤を共存させて水溶液
あるいはコロイド分散物としたものを乳剤へ添加しても
よい。また、フェノキシエタノール等の実質上水と非混
和性の溶媒に溶解したのち、水または親水性コロイドに
分散したものを乳剤に添加してもよい。特開昭53−1
02733号、特開昭58−105141号に記載のよ
うに親水性コロイド中に直接分散させ、その分散物を乳
剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時期としては、
これまで有用であると知られている乳剤調製のいかなる
段階であってもよい。つまりハロゲン化銀乳剤の粒子形
成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗工程に入る
前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後から乳剤を
冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれから選ぶこ
とができる。もっとも普通には化学増感の完了後、塗布
前までの時期に行なわれるが、米国特許第362896
9号、および同第4225666号に記載されているよ
うに化学増感剤と同時期に添加し分布増感を化学増感と
同時に行なうことも、特開昭58−113928号に記
載されているように化学増感に先立って行なうこともで
き、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前に添加し分
光増感を開始することもできる。更にまた米国特許第4
225666号に教示されているように分光増感色素を
分けて添加すること、すなわち一部を化学増感に先立っ
て添加し、残部を化学増感の後で添加することも可能で
あり、米国特許第4183756号に教示されている方
法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であ
ってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前或いは化学
増前に増感色素を添加することが好ましい。これらの分
光増感色素の添加量は場合に応じて広範囲にわたり、ハ
ロゲン化銀1モルあたり0.5×10-6モル〜1.0×
10-2モルの範囲が好ましい。更に好ましくは、1.0
×10-6モル〜5.0×10-3モルの範囲である。本発
明における赤ないし赤外増感においてMバンド型増感に
は、特に特開平2−157749号公報第13頁右下欄
第3行から第22頁右下欄下から3行に記載の化合物に
よる強色増感が有効である。
【0037】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号明細書の第27〜
76頁に記載の、処理による脱色可能な染料(なかでも
オキソノール系染料)を該感材の680nmに於ける光
学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支
持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例え
ばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタ
ンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)
含有させるのが好ましい。
【0038】本発明の感光材料には、イラジエーション
防止、ハレーション防止、特に各感光層の分光感度分布
の分離並びにセーフライトに対する安全性確保のため
に、コロイド銀や染料が用いられる。
【0039】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号明細
書に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが
好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好
ましい。また、本発明に係わる感光材料には、親水性コ
ロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌
を防ぐために、特開昭63−271247号公報に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本発明
に係わる感光材料に用いられる支持体としては、ディス
プレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔料を
含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設
けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良する
ために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀
乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。特に
反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよう
に、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定
するのが好ましい。露光済みの感光材料は慣用の白黒ま
たはカラー現像処理が施されうるが、カラー感光材料の
場合には迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白定着
処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用いら
れる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的か
ら約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好ましい。
また、シアンカプラーとして、特開平2−33144号
公報に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラー
の他に、欧州特許EP0,333,085A2号明細書
に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(な
かでも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当
量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したもの
や、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭
64−32260号公報に記載された環状活性メチレン
系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカ
プラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好まし
い。本発明に適用されうるカラー現像液の処理温度は2
0〜50℃、好ましくは30〜45℃である。処理時間
は実質的に20秒以内であるのが好ましい。補充量は少
ない方が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜600
ml適当であり、好ましくは50〜300mlである。更に
好ましくは60〜200ml、最も好ましくは60〜15
0mlである。本発明では現像時間は実質的に20秒以内
であることが好ましいが、ここでいう「実質的に20
秒」とは、現像液槽に感光材料が入った時から、次の槽
に感光材料が入るまでの時間を指し、現像液槽から次槽
への空中の渡り時間も含んでいるものとする。水洗工程
又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であり、更に
好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用途・特性
等で種々設定し得るが、一般には30〜45℃、好まし
くは35〜42℃である。時間は任意に設定できるが、
短い方が処理時間の低減の見地から望ましい。好ましく
は10〜45秒、更に好ましくは10〜40秒である。
補充量は、少ない方がランニングコスト、排出量低減、
取扱い性等の観点で好ましい。具体的な好ましい補充量
は、感光材料の単位面積当たり前浴からの持込み量の
0.5〜50倍、好ましくは2〜15倍である。又は感
光材料1m2当たり300ml以下、好ましくは150ml以
下である。また補充は連続的に行っても、間欠的に行っ
てもよい。水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更
に前工程に用いることもできる。この例として多段向流
方式によって削減した水洗水のオーバーフローを、その
前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を
補充して、廃液量を減らすことが挙げられる。次に、本
発明に使用可能な乾燥工程について説明する。本発明の
超迅速処理で画像を完成させるために乾燥時間も20秒
から40秒が望まれる。この乾燥時間を短くする手段と
して、感光材料側の手段としては、ゼラチンなどの親水
性バインダーを減量することで膜への水分の持込み量を
減じることでの改善が可能である。また持込み量を減量
する観点から水洗浴から出た後すぐにスクイズローラや
布などで水を吸収することで乾燥を早めることも可能で
ある。乾燥機からの改善手段としては、当然のことでは
あるが、温度を高くすることや乾燥風を強くすることな
どで乾燥を早めることが可能である。更に、乾燥風の感
光材料への送風角度の調整や、排出風の除去方法によっ
ても乾燥を早めることができる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明がこれらによって限定されるものではな
い。 実施例1 乳剤の調整 乳剤A:0.13Mの硝酸銀水溶液と、0.04Mの臭
化カリウムと0.09Mの塩化ナトリウムを含むハロゲ
ン塩水溶液を、塩化ナトリウムと1,8−ジヒドロキシ
−3,6−ジチアオクタンを含有するゼラチン水溶液
に、攪拌しながら45℃で12分間ダブルジェット法に
より添加し、平均粒子サイズ0.15μm、塩化銀含有
率70モル%の塩臭化銀粒子を得ることにより核形成を
行なった。続いて同様に0.87Mの硝酸銀水溶液と
0.26Mの臭化カリウムと0.65Mの塩化ナトリウ
ムを含むハロゲン塩水溶液をダブルジェット法により、
20分間かけて添加した。その後常法に従ってフロキュ
レーション法により水洗し、ゼラチン40gを加え、p
H6.5、pAg7.5に調整し、さらに銀1モルあた
りチオ硫酸ナトリウム5mg及び塩化金酸8mgを加え、6
0℃で75分間加熱し、化学増感処理を施し、安定剤と
して1,3,3a,7−テトラザインデン150mgを加
えた。得られた粒子は、平均粒子サイズ0.28μm、
塩化銀含量70モル%の塩臭化銀立方体粒子であった。
(変動係数10%)。
【0041】塗布試料の作成 上記の乳剤1kgに第1表に示す増感色素の0.01%溶
液を60ml加えて分光増感を行なった。この乳剤に強色
増感及び安定化のために、4,4′−ビス−(4,6−
ジナフトキシ−ピリミジン−2−イルアミノ)−スチル
ベンジスルホン酸ジナトリウム塩の0.5%メタノール
溶液70mlと2,5−ジメチル−3−アリル−ベンゾチ
アゾールヨード塩の0.5%メタノール溶液90mlを加
えた。さらにハイドロキノン100mg/m2、可塑剤とし
てポリエチルアクリレートラテックスをゼラチンバイン
ダー比25%、硬膜剤として2−ビス(ビニルスルホニ
ルアセトアミド)エタンを86.2mg/m2添加しポリエ
ステル支持体上に銀3.7g/m2になるように塗布し
た。ゼラチンは2.5g/m2であった。この上にゼラチ
ン0.6g/m2、マット剤として粒径3〜4μのポリメ
チルメタクリレート60mg/m2、粒径10〜20mμの
コロイダルシリカ70mg/m2、シリコーンオイル10mg
/m2を添加し、塗布助剤としてドデシルベンゼンスルフ
ォン酸ナトリウム塩、下記構造式のフッ素系界面活性
剤を添加した保護層上層およびゼラチン0.7g/m2
ポリエチルアクリレートラテックス225mg/m2、で
表わされる染料20mg/m2、で表わされる染料10mg
/m2および塗布助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを添加した保護層下層を同時に塗布し、試料
を作成した。
【0042】
【化13】
【0043】なお本実施例で使用したベースは下記組成
のバック層およびバック保護層を有する。(バック層、
の膨潤率は110%である。) (バック層) ゼラチン 3.0g/m2 ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム 80mg 染料 a 80mg 〃 b 30mg 〃 c 100mg 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 60mg/m2 ポリビニル−ベンゼンスルフォン酸カリウム 30g/m2 (バック保護層) ゼラチン 0.75g/m2 ポリメチルメタクリレート(粒子サイズ4.7μ) 30mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 フッ素系界面活性剤(前記化合物) 2mg/m2 シリコーンオイル 100mg/m2
【0044】
【化14】
【0045】 現像液処方 水 720ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 4g 水酸化ナトリウム 44g 亜硫酸ソーダ 45g 2−メチルイミダゾール 2g 炭酸ソーダ 26.4g ホウ酸 1.6g 臭化カリウム 1g ハイドロキノン 20g ジエチレングリコール 39g 5−メチル−ベンゾトリアゾール 0.2g ピラゾン 0.7g 水を加えて 1リットル 定着液処方 チオ硫酸アンモニウム 170g 亜硫酸ナトリウム(無水) 15g 硝酸 7g 氷酢酸 15ml カリ明ばん 20g エチレンジアミン四酢酸 0.1g 酒石酸 3.5g 水を加えて 1リットル
【0046】写真性能の評価 得られた試料を、750nmにピークを持つ干渉フィル
ターと連続ウエッジを介し、発光時間10-6sec のキセ
ノンフラッシュ光で露光し下記組成の現像液及び定着液
を用いて、富士写真フイルム(株)製自動現像機FG−
360F(水洗槽容量6リットル)で38℃20″現
像、定着、水洗、乾燥し、センシトメトリーを行なっ
た。濃度3.0を与える露光量の逆数を感度とし、相対
感度で第1表に示した。また特性曲線で濃度0.1と
3.0の点を結ぶ直線の傾きを階調として同じく第1表
に示した。各試料を50kg/m2の加圧大気中に50℃で
7日間放置した後、上記と同様の写真性評価を行なった
結果を第1表に示した。第1表より明らかなように、本
発明の一般式(I)で表わされる化合物を含有する試料
は、従来知られている類似構造の化合物を含有する試料
に比べて、感度が高く、保存時の感度の変動も少ないこ
とがわかる。
【0047】
【表1】
【0048】比較化合物
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】実施例2 実施例1の試料1において比較化合物Aの代りに表2に
示す化合物を用いるほかは、試料1と同様にして表2に
示す試料101ないし105を作成した。これらの試料
を、650nmの半導体レーザーを備えたレーザー感光計
を用いて露光した後、実施例1と同じ現像液と定着液と
を用いて処理し、相対感度と60℃、湿度85%、4日
間保存した後の感度を比較し、結果を表2に示した。本
発明の一般式(I)で表わされる化合物を含有する写真
感光材料は、従来から知られていた化合物を含有する写
真感光材料より、レーザー露光においても感度が高く、
保存時の性能変化も小さいことがわかる。
【0052】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物を含
    有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。一
    般式(I) 【化1】 〔式中、R11、R22はアルキル基またはアリ−ル基を表
    し、Zは5もしくは6員の含窒素複素環を完成するため
    の原子群を表し、B1 、B2 、B3 、B4 、B 5 、B6
    は水素原子または置換基を表し、L0 はカルボシアニン
    もしくはジカルボシアニンの構造を完成するための共役
    トリメチン鎖もしくは共役ペンタメチン鎖を表し、Xn-
    はn価の陰イオンを表し、nは1以上の整数を表し、L
    1 は2価の連結基を表し、Hetは5ないし7員の含窒
    素複素環基を表し、jは0または1を表し、kは1、
    2、または3を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料に600nmないし900nmの波長域内の波長の
    光を用いて露光することを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6492102B1 (en) * 1999-08-20 2002-12-10 Konica Corporation Silver halide emulsion and silver halide light sensitive photographic material

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US6492102B1 (en) * 1999-08-20 2002-12-10 Konica Corporation Silver halide emulsion and silver halide light sensitive photographic material

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