JPH10106840A - 積層インダクタンス素子 - Google Patents
積層インダクタンス素子Info
- Publication number
- JPH10106840A JPH10106840A JP27713896A JP27713896A JPH10106840A JP H10106840 A JPH10106840 A JP H10106840A JP 27713896 A JP27713896 A JP 27713896A JP 27713896 A JP27713896 A JP 27713896A JP H10106840 A JPH10106840 A JP H10106840A
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- Japan
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- conductor
- inner peripheral
- paste
- laminated
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 導体の積層コイル内に生じる電流の集中を無
くし、高いQ特性のインダンタンス素子を得ること。 【解決手段】 外周形状1が角形又は角形コーナーにR
を形成した形状であり、セラミックス層内に形成された
積層コイルの内周形状2a,2b,2c,2dが略角形
で、この略角形の四隅の曲率半径が0.1mm以上の積
層インダクタンス素子。
くし、高いQ特性のインダンタンス素子を得ること。 【解決手段】 外周形状1が角形又は角形コーナーにR
を形成した形状であり、セラミックス層内に形成された
積層コイルの内周形状2a,2b,2c,2dが略角形
で、この略角形の四隅の曲率半径が0.1mm以上の積
層インダクタンス素子。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層インダクタン
ス素子に関する。
ス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積層インダクタンス素子において
は、セラミックス粉末及び銀あるいは銅の導電性粉末を
合成樹脂バインダを用いてペースト化し、これを印刷法
によって積層し、らせん状に形成された導電体からなる
積層コイルを形成し、これを同時焼成する際に、図2に
示すように、長方形である素子の外周形状1とほぼ相似
形の内周形状2が長方形の導体からなるパターンを形成
して、積層して用いられている。
は、セラミックス粉末及び銀あるいは銅の導電性粉末を
合成樹脂バインダを用いてペースト化し、これを印刷法
によって積層し、らせん状に形成された導電体からなる
積層コイルを形成し、これを同時焼成する際に、図2に
示すように、長方形である素子の外周形状1とほぼ相似
形の内周形状2が長方形の導体からなるパターンを形成
して、積層して用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器の技術
進歩により、小型で軽量な表面実装型の積層インダクタ
ンス素子が要求されている。このような小型化された表
面実装部品では、積層数が少なく、高いインダクタンス
を得るために磁路断面積を大きく取る必要がある。その
ため、内部導体には、外周、内周共に角形のパターンを
用いている。
進歩により、小型で軽量な表面実装型の積層インダクタ
ンス素子が要求されている。このような小型化された表
面実装部品では、積層数が少なく、高いインダクタンス
を得るために磁路断面積を大きく取る必要がある。その
ため、内部導体には、外周、内周共に角形のパターンを
用いている。
【0004】一方、このようなインダクタンス素子で
は、高いQ特性が求められており、そのためには導体に
よる損失を低減する必要がある。
は、高いQ特性が求められており、そのためには導体に
よる損失を低減する必要がある。
【0005】従来の内周部を角形とした導体からなるパ
ターンでは、導体を流れる電流がパターンのコーナー部
で集中し、その結果、導体の損失が増大し、高いQが得
られないという問題がある。
ターンでは、導体を流れる電流がパターンのコーナー部
で集中し、その結果、導体の損失が増大し、高いQが得
られないという問題がある。
【0006】そこで、本発明では、導体の積層コイル内
に生じる電流の集中を無くし、高いQ特性の積層インダ
クタンス素子を得ることを目的とする。
に生じる電流の集中を無くし、高いQ特性の積層インダ
クタンス素子を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層インダクタ
ンス素子は、セラミックス層内に形成された積層コイル
の内周形状が、半径0.1mm以上の曲率であることを
特徴とする。その結果、高いQ特性の積層インダクタン
ス素子が得られる。
ンス素子は、セラミックス層内に形成された積層コイル
の内周形状が、半径0.1mm以上の曲率であることを
特徴とする。その結果、高いQ特性の積層インダクタン
ス素子が得られる。
【0008】すなわち、本発明によれば、セラミック
ス粉末、及び銀あるいは銅の導電性粉末を合成樹脂バイ
ンダを用いてペースト化し、これを印刷法によって積層
し、らせん状に積層された導体からなる積層コイルを形
成し、これを同時焼成した積層インダクタンス素子であ
って、セラミックス層内に形成された積層コイルの内周
形状が、曲線、または直線と曲線で構成されていること
を特徴とする積層インダクタンス素子が得られる。
ス粉末、及び銀あるいは銅の導電性粉末を合成樹脂バイ
ンダを用いてペースト化し、これを印刷法によって積層
し、らせん状に積層された導体からなる積層コイルを形
成し、これを同時焼成した積層インダクタンス素子であ
って、セラミックス層内に形成された積層コイルの内周
形状が、曲線、または直線と曲線で構成されていること
を特徴とする積層インダクタンス素子が得られる。
【0009】又、本発明によれば、上記記載の積層
インダクタンス素子において、積層コイルの内周形状の
曲線部分が、半径0.1mm以上の曲率で有することを
特徴とする積層インダクタンス素子が得られる。
インダクタンス素子において、積層コイルの内周形状の
曲線部分が、半径0.1mm以上の曲率で有することを
特徴とする積層インダクタンス素子が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0011】セラミックス粉末としてNi−Cu−Zn
フェライト粉末(比表面積 5.2m2/g)を用意し
た。その粉末をバインダ、溶剤で表1の比率で配合し、
パイラルミキサーを用いて混合し、さらに、サンドミル
にて混練分散し、Ni系フェライトペーストを作製し
た。
フェライト粉末(比表面積 5.2m2/g)を用意し
た。その粉末をバインダ、溶剤で表1の比率で配合し、
パイラルミキサーを用いて混合し、さらに、サンドミル
にて混練分散し、Ni系フェライトペーストを作製し
た。
【0012】
【0013】導電体粉末として、平均粒径0.5μmの
Ag粉末を用意した。この粉末を表2の比率でバイン
ダ、溶剤と配合し、配合物を三本ロールで混練して導体
用ペーストを作製した。
Ag粉末を用意した。この粉末を表2の比率でバイン
ダ、溶剤と配合し、配合物を三本ロールで混練して導体
用ペーストを作製した。
【0014】
【0015】本発明では、表1及び表2の配合比で各々
のペーストを作製したが、これ以外の成分、配合比でも
印刷可能なペーストが得られるものであれば良い。ま
た、本発明では配合物の混練にサンドミルを用いたが、
これ以外にもホモジナイザーや三本ロール等を用いても
良い。
のペーストを作製したが、これ以外の成分、配合比でも
印刷可能なペーストが得られるものであれば良い。ま
た、本発明では配合物の混練にサンドミルを用いたが、
これ以外にもホモジナイザーや三本ロール等を用いても
良い。
【0016】次に、作製したNi系フェライトペースト
を、印刷法により所定の厚さ(400μm)になるまで
積層した。その上に、図1の導体からなるパターンの内
周形状2a,2b,2cのコーナー部分を半径0.05
mm[図1(a)参照]と0.1mm[図1(b)参
照]、0.2mm[図1(c)参照]の曲率としたパタ
ーンを、また同じく内周形状のコーナー部分が、0.1
mmの曲率で、外周形状1が内周形状2dと相似形であ
るパターン[図1(d)参照]を用いて導体用ペースト
を、また導体同士を接続するための窓が開いたパターン
を用いてNi系フェライトペーストを交互に印刷し、
3.5ターンの導電体の積層コイルを形成した。更にそ
の上に、Ni系フェライトペーストを印刷法により、厚
さ200μmまで積層して積層体とした。
を、印刷法により所定の厚さ(400μm)になるまで
積層した。その上に、図1の導体からなるパターンの内
周形状2a,2b,2cのコーナー部分を半径0.05
mm[図1(a)参照]と0.1mm[図1(b)参
照]、0.2mm[図1(c)参照]の曲率としたパタ
ーンを、また同じく内周形状のコーナー部分が、0.1
mmの曲率で、外周形状1が内周形状2dと相似形であ
るパターン[図1(d)参照]を用いて導体用ペースト
を、また導体同士を接続するための窓が開いたパターン
を用いてNi系フェライトペーストを交互に印刷し、
3.5ターンの導電体の積層コイルを形成した。更にそ
の上に、Ni系フェライトペーストを印刷法により、厚
さ200μmまで積層して積層体とした。
【0017】比較例として、図2の角形の導体からなる
パターンを用いた以外は、上記本発明と同じ条件で印刷
積層を行い積層インダクタンス素子を作製した。
パターンを用いた以外は、上記本発明と同じ条件で印刷
積層を行い積層インダクタンス素子を作製した。
【0018】上記作製した積層体を所定の大きさに
(1.6mm×0.8mm)に切断し、これを脱バインダ
後、900℃で一体焼成を行った。
(1.6mm×0.8mm)に切断し、これを脱バインダ
後、900℃で一体焼成を行った。
【0019】上記焼成した積層体に導電体のリードの露
出している面にAgを主成分とした導体用ペーストを塗
布し、約300℃で焼き付けを行い、外部電極を形成し
た。
出している面にAgを主成分とした導体用ペーストを塗
布し、約300℃で焼き付けを行い、外部電極を形成し
た。
【0020】上記のように作製した積層インダクタンス
素子の、インダクタンスとQを、YHP製インピーダン
スアナライザーHP4191Aを用いて、評価した。
素子の、インダクタンスとQを、YHP製インピーダン
スアナライザーHP4191Aを用いて、評価した。
【0021】表3に、本発明で作製した積層インダクタ
ンス素子と、比較例で作製した素子の、インダクタンス
LとQ値を示した。
ンス素子と、比較例で作製した素子の、インダクタンス
LとQ値を示した。
【0022】
【0023】表3によれば、導体からなる積層コイルの
内周角の四隅のコーナーの曲線半径が0.1mm以上に
することによって、Q特性の高いインダクタンス素子が
得られることがわかる。
内周角の四隅のコーナーの曲線半径が0.1mm以上に
することによって、Q特性の高いインダクタンス素子が
得られることがわかる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、セラミックス層内
のコイルの内周角形の四隅のコーナーの曲線半径を0.
1mm以上にすることにより、コーナー部の電流の集中
を無くし、高いQ特性の積層インダクタンス素子を得る
ものである。
のコイルの内周角形の四隅のコーナーの曲線半径を0.
1mm以上にすることにより、コーナー部の電流の集中
を無くし、高いQ特性の積層インダクタンス素子を得る
ものである。
【図1】本発明の積層インダンタンス素子を示す説明
図。図1(a)は外周形状が角形で、内周角形の四隅の
コーナーの曲率半径が0.05mmである導体のパター
ンを示す図。図1(b)は外周形状が角形で、内周角形
の四隅のコーナーの曲率半径が0.1mmである導体パ
ターンを示す図。図1(c)は外周形状が角形で、内周
角形の四隅のコーナーの曲率半径が0.2mmである導
体パターンを示す図。図1(d)は内周角形の四隅のコ
ーナーの曲率半径が、0.1mmであり、外周形状が内
周形状と相似形であるパターンを示す図。
図。図1(a)は外周形状が角形で、内周角形の四隅の
コーナーの曲率半径が0.05mmである導体のパター
ンを示す図。図1(b)は外周形状が角形で、内周角形
の四隅のコーナーの曲率半径が0.1mmである導体パ
ターンを示す図。図1(c)は外周形状が角形で、内周
角形の四隅のコーナーの曲率半径が0.2mmである導
体パターンを示す図。図1(d)は内周角形の四隅のコ
ーナーの曲率半径が、0.1mmであり、外周形状が内
周形状と相似形であるパターンを示す図。
【図2】従来の外周形状が角形で、内周形状も角形で、
四隅が直角であるパターンを示す説明図。
四隅が直角であるパターンを示す説明図。
1 外周形状 2,2a,2b,2c,2d 内周形状
Claims (2)
- 【請求項1】 セラミックス粉末及び銀あるいは銅の導
電性粉末を合成樹脂バインダを用いてペースト化し、こ
れを印刷法によって積層し、らせん状の導電体からなる
積層コイルを形成し、これを同時焼成した積層インダク
タンス素子であって、セラミックス層内に形成された前
記積層コイルの内周形状が、曲線、または直線と曲線で
構成されていることを特徴とする積層インダクタンス素
子。 - 【請求項2】 請求項1記載の積層インダクタンス素子
において、前記導体コイルの内周形状の曲線部分が、半
径0.1mm以上の曲率を有することを特徴とする積層
インダクタンス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27713896A JPH10106840A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 積層インダクタンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27713896A JPH10106840A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 積層インダクタンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10106840A true JPH10106840A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17579335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27713896A Pending JPH10106840A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 積層インダクタンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10106840A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6723494B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-04-20 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Conductor pattern and electronic component having the same |
JP2013084856A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Tdk Corp | 積層コイル部品 |
JP2015233067A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-24 | 株式会社神戸製鋼所 | コイルおよびその製造方法 |
CN113053618A (zh) * | 2019-12-27 | 2021-06-29 | 株式会社村田制作所 | 层叠线圈部件 |
CN113053619A (zh) * | 2019-12-27 | 2021-06-29 | 株式会社村田制作所 | 层叠线圈部件 |
US11114229B2 (en) | 2017-07-03 | 2021-09-07 | Taiyo Yuden Co., Ltd. | Coil component |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP27713896A patent/JPH10106840A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6723494B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-04-20 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Conductor pattern and electronic component having the same |
KR100431147B1 (ko) * | 2000-07-14 | 2004-05-12 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 도체 패턴과 이를 갖는 전자부품 |
JP2013084856A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Tdk Corp | 積層コイル部品 |
JP2015233067A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-24 | 株式会社神戸製鋼所 | コイルおよびその製造方法 |
US11114229B2 (en) | 2017-07-03 | 2021-09-07 | Taiyo Yuden Co., Ltd. | Coil component |
US11955276B2 (en) | 2017-07-03 | 2024-04-09 | Taiyo Yuden Co., Ltd. | Coil component |
CN113053618A (zh) * | 2019-12-27 | 2021-06-29 | 株式会社村田制作所 | 层叠线圈部件 |
CN113053619A (zh) * | 2019-12-27 | 2021-06-29 | 株式会社村田制作所 | 层叠线圈部件 |
US20210202160A1 (en) * | 2019-12-27 | 2021-07-01 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Multilayer coil component |
JP2021108323A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | 株式会社村田製作所 | 積層コイル部品 |
US12020847B2 (en) | 2019-12-27 | 2024-06-25 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Multilayer coil component |
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