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JPH0963758A - 通電加熱ガラス - Google Patents

通電加熱ガラス

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Publication number
JPH0963758A
JPH0963758A JP8147516A JP14751696A JPH0963758A JP H0963758 A JPH0963758 A JP H0963758A JP 8147516 A JP8147516 A JP 8147516A JP 14751696 A JP14751696 A JP 14751696A JP H0963758 A JPH0963758 A JP H0963758A
Authority
JP
Japan
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bus bar
upper side
transparent conductive
conductive film
glass
Prior art date
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Application number
JP8147516A
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English (en)
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JP3669055B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Noda
和良 野田
Katsuaki Aikawa
勝明 相川
Toshihiko Saito
俊彦 斉藤
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP14751696A priority Critical patent/JP3669055B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]

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  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】バスバーの一部がいずれの場所で破断しても、
スパークや感電を生じることがない安全性に優れた通電
加熱ガラスの提供。 【解決手段】上辺側バスバー1は、透明導電膜3の一辺
の両側近傍に夫々1つの開放端を有する複数のバスバー
エレメント1M、1Sからなり、バスバーエレメント1
M、1Sは互いに間隔を開けて隣接対面している状態の
並列部分を有しかつ該並列部分で透明導電膜3と接して
いる通電加熱ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、車両用
窓ガラス、建材用ガラス等に有用な通電加熱ガラスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、厳冬期や、寒冷地等においては、
汽車、電車、トラック、乗用車等の車両のフロントガラ
スやリアガラス等に、あるいは建物の窓ガラスに、積
雪、着氷、着霜または曇り等が生じ、視界が妨げられる
等の問題があり、これらの水分等の迅速な除去は困難で
ある。
【0003】これに対し、窓ガラスに通電加熱ガラスを
使用することが提案されている。従来のこれらの通電加
熱ガラスは、たとえば、自動車の窓ガラスであれば、一
般に窓枠に対応した略台形形状の二枚の板ガラスと、該
二枚の板ガラス間に狭持された樹脂膜と、上記二枚の板
ガラス間にあって、窓ガラスの周辺部の上下または左右
の位置に、一対で設けられたバスバー(通電用電極)
と、これらのバスバーに接続されて設けられた透明電熱
膜(透明導電膜)とから構成されている。
【0004】透明電熱膜としては、たとえば、ITO
(インジウムとスズの複合酸化物)、薄膜の金や銀等が
使用され、バスバーを経由してバッテリー等から透明電
熱膜に通電されて窓ガラス等を発熱させ、この熱によっ
て、融雪、融氷、防曇等が迅速に行われる。
【0005】通電加熱ガラスに使用される透明電熱膜
も、近年、各種のものが開発されてきており、より迅速
にガラスを加熱できる、たとえば、280V以上の高電
圧を印加して加熱するのに適するガリウム含有酸化亜鉛
膜等が知られている。
【0006】これらの通電加熱ガラスでは、ガラスが割
れたりクラックが入った場合や、衝突事故時等の際に、
その破壊された状態で通電が継続された場合には、割れ
方によっては、感電、異常発熱、発火、発煙等の危険な
状態になる恐れがある。そのため、バスバーへの給電方
法に様々な工夫を施したり、ガラス割れを検知するクラ
ックディテクタを設けたりして、危険回避を図ってい
る。
【0007】図6に、従来からのバスバーの基本形状を
示す。図6に示すように、一組のバスバー1および2に
は、ガラスの左下側にあるバスバーの片側からそれぞれ
給電される(以下、片側給電方式と呼ぶ)。図8も従来
の片側給電方式の例を示す図である。
【0008】この片側給電方式では、バスバーの抵抗が
高い場合には、バスバーでの発熱による損失が発生し、
透明電熱膜に加えられる電力が小さくなり、電力ロスと
なる。また、片側給電方式では、事故等でバスバーが割
れると、割れ方次第では、その破壊された部分でスパー
クまたは異常発熱、ひいては中間樹脂膜の発火を引き起
こし危険な場合がある。すなわち、片側給電方式は、バ
スバーに流れる電流値の大きさまたは割れ方によって
は、スパーク、発火、発煙等を引き起こす恐れがあると
いう欠点がある。
【0009】これに対し、図7に示すように、上辺側バ
スバー1および下辺側バスバー2の夫々のバスバーの左
右両端に端子を設け、バスバーの左右両端からそれぞれ
給電する両側給電方式も提案されている。この方式によ
れば、左右両側のバスバーおよびガラスの上部で万一バ
スバーの一部が破損した場合であっても、バスバー破壊
部分に電位差が生じず、スパークや異常加熱による発火
の発生を抑えうる。
【0010】また、特開平4−46847号公報には、
この両側給電方式を利用し、ガラスの上辺側のバスバー
1の、ガラスの左右側辺部近傍に位置する左右のバスバ
ーに流れる電流値を検知することで、ガラスの割れを検
知する方式のクラックディテクタも提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、両側給電方式
における割れ検知方式では、ガラスの左右側辺部でバス
バーの破断が生じた場合には割れ検知ができるが、上辺
バスバー1が上辺の透明電熱膜と接する部分でバスバー
が破断された場合には、電流の変化が小さすぎて検知が
精度的に困難であった。特に、前述のような、280V
以上の高電圧を印加して通電加熱する場合は、流れる電
流自体が通常小さいため、ガラス割れ時の電流変化がき
わめて小さく、検出が困難であった。
【0012】本発明の目的は、車両用窓ガラスや建材ガ
ラスにクラックが生じ、バスバーの一部がいずれの場所
で破断等した場合においても、スパークや感電を生じる
ことがない安全性に優れた通電加熱ガラスを提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、板ガラスの上
下辺のそれぞれに設けられた上辺側バスバーと下辺側バ
スバーからなる一組のバスバーと、該一組のバスバー間
を接続するように板ガラスの表面に設けられた透明導電
膜とから構成される通電加熱ガラスにおいて、上辺側バ
スバーは複数の上辺側バスバーエレメントからなり、該
複数の上辺側バスバーエレメントは板ガラスの上辺部に
おいて透明導電膜の上辺の両側近傍に夫々1つの開放端
を有するとともに給電部まで延長されており、上辺側バ
スバーの透明導電膜との接続部分において、前記複数の
上辺側バスバーエレメントは互いに間隔を開けて隣接対
面している状態の並列部分を有しかつ複数の上辺側バス
バーエレメントは該並列部分で透明導電膜と接している
ことを特徴とする通電加熱ガラスを提供する。
【0014】すなわち、通電加熱ガラスを構成している
透明導電膜の相対する上下の辺にそれぞれれ接続される
一組のバスバーの上辺側バスバーの形状、特に、該バス
バーと透明導電膜との接続部分の形状、を下記に挙げる
要件を満たす構成とすれば、上記課題を解決できる。
【0015】1)接続されている透明導電膜の一辺の両
側近傍に夫々1つの開放端を有する複数の上辺側バスバ
ーエレメントからなり、これらのバスバーが互いに接触
することなく隣接対面した状態の並列部分を有する。 2)上記1)の複数の上辺側バスバーエレメントが並列
部分(以下、単にバスバー並列部という)においてとも
に透明導電膜の上辺と接している。
【0016】なお、本発明においては便宜上紙面の上方
を「上辺」と称している。本発明の通電加熱ガラスが組
み込まれ、使用される形態によっては、「上辺」部が左
側、右側あるいは下側に位置してもよい。
【0017】前記複数の上辺側バスバーエレメントが、
1つの給電部において接続され1本となっている構成と
すると、給電部の構造を簡略化できるので好ましい。複
数のバスバーエレメントは、2本以上の複数本で用いら
れるが、実用上は2本とすることが好ましい。
【0018】なお、本発明において給電部とは、給電端
子を介しバスバーに電気が供給されるバスバー上の部位
をいう。したがって、バスバー上に給電端子が設けられ
る場合は、給電部は給電端子の位置と一致する。また、
本発明において、開放端とは、バスバーエレメントの給
電部以外の端を意味する。
【0019】
【作用】上記の構成を有する本発明の通電加熱ガラスに
よれば、バスバーのいずれの位置で破断が発生しても、
すなわち、ガラスの上下左右のいずれの側からの破断に
対しても、前述した両側給電方式と同様に、電位差を生
じないため、破断箇所におけるスパークや異常発熱、発
火等を発生することがない。
【0020】さらに、本発明の通電加熱ガラスにおいて
は、バスバー並列部における二本のバスバーエレメント
間の電位差は小さいため、両者の間を流れる電流は少な
い。実際、並列部分の二本のバスバーエレメントのうち
のガラスの外側のバスバーエレメントに流れる電流は、
これと並列に並んだ内側のバスバーエレメントに流れる
電流よりも小さい。
【0021】このため、内側バスバーエレメントが破断
した場合、内側バスバーエレメントの電流減少比率およ
び外側バスバーエレメントの電流上昇比率は、従来の両
側給電バスバーと比較して大きく、電流値モニタによる
破断検出性能がより敏感になり、安全性が向上する。
【0022】本発明の通電加熱ガラスにおいて、さらに
ガラス板のクラックの発生を電気的に検知できる他のク
ラック検知手段を設ければ、安全性がさらに向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。本発明において使用さ
れる板ガラスとしては、普通ガラス、強化板ガラス、部
分強化板ガラス等が挙げられる。透明性を損なわない程
度にこれらが着色されたものであってもよい。また、こ
れら板ガラスの形状は、建材用ガラス等のような平板状
のものに限られず、種々の形状および曲率に加工された
曲面状であってもよく、たとえば、各種車両のフロント
ガラスに使用されるような曲面を有する略台形状であっ
てもよい。
【0024】また、板ガラスを二枚貼り合わせて合わせ
ガラスとして用いてもよく、板ガラスにプラスチックを
積層した構成で用いてもよい。
【0025】使用される板ガラスの厚みは特に限定され
ず、約1.5〜5mm程度の厚みのものを用いるのが一
般的である。
【0026】合わせガラスの場合、二枚の板ガラスと、
該二枚の板ガラス間に挟まれた中間樹脂膜と、上記二枚
の板ガラスの一方の板ガラス間に設けた少なくとも一対
のバスバーと、該一対のバスバー間を接続するように設
けた透明導電膜とから構成される。
【0027】本発明で用いる中間樹脂膜とは、合わせガ
ラスにした場合において、その両面に配設される二枚の
板ガラスを強固に接着させるとともに、合わせガラスが
破損した場合にも、ガラスの破片が飛び散らない作用を
有するものであって、通常は、接着性、耐候性および耐
熱性等の諸物性が改良されたポリビニルブチラール樹脂
膜が好ましく用いられる。この中間樹脂膜の厚みも特に
限定されず、約0.2〜0.9mm程度の厚みとするの
が一般的である。
【0028】合わせガラスの製造方法自体は従来公知の
方法でよく、二枚の板ガラスを、樹脂膜を挟持するよう
に貼り合わせ、予備接着、オートクレーブ処理等の工程
を経て所望の合わせガラスが製造される。
【0029】本発明においては、合わせガラスの二枚の
板ガラスの間に、所望の透明導電膜と、これに接続され
た一組のバスバーとを設けて通電加熱ガラスとされる。
この場合は、いずれか一方の板ガラス、好ましくは、使
用時に室内側に位置することとなる板ガラスの中間樹脂
膜に面した側の面に、適宜選択した所望の透明導電膜と
一組のバスバーとを設けることが好ましい。次いで、該
板ガラスと外側に位置することになるもう一枚の板ガラ
スとを中間樹脂膜の両側から一体的に貼り合わせて製造
される。
【0030】本発明で使用される透明導電膜としては、
従来公知の導電材料からなる各種のフィルムがいずれも
使用でき、使用目的に応じて適宜な膜を選択すればよ
い。使用する透明導電膜の種類により印加される電圧が
異なるため、透明導電膜に接続されるバスバーは、これ
らに適合しうるよう形成する。
【0031】本発明で使用される透明導電膜の具体例と
しては、たとえば、従来多用されている、比較的低電圧
(高電流)で使用される、インジウムとスズの複合酸化
物膜であるITO膜や、金または銀の薄膜等が挙げられ
る。
【0032】高電圧(低電流)で使用される透明導電膜
としては、たとえば、バスバーに288Vの電圧を印加
して使用されるITO膜、酸化スズ膜、または、ガリウ
ム含有酸化亜鉛膜等が挙げられる。本発明は、低電圧、
高電圧のいずれの電圧が印加されても同等の効果が発揮
される。
【0033】これらの透明導電膜を板ガラス面上に形成
するには、従来公知の方法を使用でき、たとえば、真空
蒸着方法、スパッタリング方法、電子線ビーム式加熱蒸
着方法、スプレー方法、CVD方法等の公知の方法をい
ずれも採用しうる。
【0034】また、上記したような方法で形成される透
明導電膜に接続され、該透明導電膜に通電させるために
設けられる一組のバスバーは、たとえば、銀ペーストを
印刷および焼き付ける等の方法で形成される。本発明の
通電加熱ガラスは、このバスバーが特定の形状を有する
ことを特徴とする。すなわち、本発明においては、上辺
部に前述したバスバー並列部を有する。バスバー並列部
における二本のバスバーエレメントの間の間隔は、0.
5〜30mm程度、特に1〜5mm程度、とするのが好
ましい。
【0035】下辺側のバスバーは、上辺側のバスバーに
比べ、その位置や長さに起因し、破断する危険性が低
い。したがって、下辺側のバスバーの構成としては、特
に限定されず、従来の片側給電方式も採用される。しか
し、より安全な両側給電方式と同様の作用を奏する構成
とすることが好ましい。
【0036】例えば、図1に示すように、上辺側バスバ
ーと同様に、下辺側バスバーは複数の下辺側バスバーエ
レメントからなり、該複数の下辺側バスバーエレメント
は下辺部において透明導電膜の一辺の両側近傍に夫々1
つの開放端を有するとともに給電部まで延長されてお
り、バスバーの透明導電膜との接続部分において、前記
複数の下辺側バスバーエレメントは互いに間隔を開けて
隣接対面している状態の並列部分を有しかつ複数の下辺
側バスバーエレメントは該並列部分で透明導電膜と接し
ている構成が挙げられる。
【0037】また、図2に示すように、前記の複数の下
辺側バスバーエレメントが1つの給電部において接続さ
れ1本となっている構成が挙げられる。複数のバスバー
エレメントは、2本以上の複数本で用いられるが、実用
上は2本とすることが好ましい。
【0038】さらに、図4に示すように、ループ状とな
っており、そのループ状のバスバーの一部が透明導電膜
と接している構成などが挙げられる。
【0039】下辺側のバスバーにおいて、バスバー並列
部を有する構成とした場合、二本のバスバーの間の間隔
は、0.5〜30mm程度、特に1〜5mm程度、とす
るのが好ましい。
【0040】
【実施例】次に、本発明の好ましい実施例、特に、好ま
しいバスバーの形状について、図面を参照しながら詳細
に説明する。本実施例においては、略台形の車両用フロ
ントガラスのガラス板を用いた。
【0041】[実施例1]図1は、本実施例のバスバー
の形状を示す。本実施例では、一組のバスバーの端部が
正極および負極の給電端子5にそれぞれ接続されてい
る。一組のバスバーは、その一方がそれぞれ2本のエレ
メントを有し、合計で4本のバスバーエレメントで構成
されている。図中、4は板ガラスであり、図中に点線で
示す板ガラス4と略相似形状のものは、透明導電膜3で
ある。本実施例では、透明導電膜3に、ガリウム含有酸
化亜鉛層を有する多層構成の膜を用いた。
【0042】本実施例のバスバーは、一方の極に接続さ
れるガラスの上辺側のバスバーが1Mと1Sの2本のエ
レメントからなり、他方の極に接続されるガラスの下辺
側のバスバーが2Mと2Sの2本のエレメントでそれぞ
れ構成され、これら4本のバスバーエレメントで一組の
バスバーを形成している。そして、ガラスの下辺の左側
近傍にあるこれらのバスバーのそれぞれの端部で、給電
部を介して外部電源へと接続されている。また、電流検
知機構(図示せず)にも接続されている。
【0043】なお、本実施例では、給電部がいずれもガ
ラスの下辺の左側近傍に集められているが、たとえば、
1Mと2Mの端子をガラスの下辺の左側近傍に設け、1
Sと2Sの端子をガラスの下辺の右側近傍に設ける等、
それぞれの端子を分けて設けてもよい。
【0044】本実施例では、さらに、1Mおよび1Sは
その一部が透明導電膜と接続されており、接続されてい
る透明導電膜の一辺の両側近傍にそれぞれ開放端を有す
るように配置されている。1Mおよび1Sの透明導電膜
と接続されている部分は、互いに間隔を開けて隣接対面
している状態の並列部分を構成している。
【0045】下辺部の2Mおよび2Sも同様にその一部
に並列部分が構成され、透明導電膜と接続されている。
【0046】すなわち、本実施例においてバスバーは、
図1に示すように、ガラスの上辺近傍に1Mと1Sの2
本のバスバーエレメントによって並列部分が形成され、
ガラスの下辺近傍に2Mと2Sの2本のバスバーエレメ
ントによって並列部分がそれぞれ形成され、さらに、こ
の並列部分を形成する2本のバスバーエレメントがとも
に透明導電膜の上辺および下辺でそれぞれ接している。
【0047】この際、並列部分のエレメントの長さ、特
に並列部分の内側のエレメントの長さを透明導電膜の上
下の辺の長さとほぼ同様とするか、好ましくは若干長く
なるようにすれば、通電した場合に透明導電膜の全面が
通電されるようになるため、好ましい。
【0048】図1に示すように、透明導電膜の上辺にと
もに接している2本のバスバーエレメントが、それぞ
れ、ガラスの側辺近傍に沿って張り巡らされて、ガラス
の下辺のいずれかの位置にある給電部に接続されてい
る。
【0049】上辺側では1Mと1Sの2本のバスバーエ
レメント、下辺側では2Mと2Sの2本のバスバーエレ
メント、に外部電源より給電(例えば、288Vの電圧
で給電)され、これらを通じて透明導電膜3に通電され
てガラスが加熱される。
【0050】この場合、実質的には内側にあるバスバー
エレメント1Mと2Mとによって透明導電膜3に給電さ
れ、外側にあるバスバーエレメント1Sと2Sとによる
給電は補助的な役割しか持たない。このメインバスバー
エレメントである1Mまたは2Mのバスバーエレメント
が上下左右のいずれかの位置で破断された場合には、瞬
間的に補助バスバーエレメントである1Sまたは2Sか
ら電流が供給され、透明導電膜3への通電が継続するた
め、バスバーの破損部分に電位差が生じず、スパークや
異常加熱による発火の発生を抑えうる。
【0051】また、この際の補助バスバーエレメントの
電流の上昇率は非常に大きいため、この電流の変化を検
知するようにしておけば、敏感に割れを検知できる。さ
らに、本実施例においては、バスバーエレメントの並列
部分がガラスの上辺および下辺にいずれの近傍にも形成
されているため、上辺および下辺で割れが発生した場合
にも必ず明確な電流変化が発生して、確実に割れ検知が
できる。
【0052】これに対し、先に述べたように、図7に示
す従来の両側給電方式でもバスバーに流れる電流値を検
知することによってガラスの割れを検知できるが、左右
の辺で破断が生じた場合にはよいが、上辺または下辺の
透明導電膜とバスバーが接している辺で割れが発生した
場合には、電流変化が小さすぎて割れ検知が困難であっ
た。
【0053】[実施例2]図2は、本実施例の通電加熱
ガラスを模式的に示す。本実施例における一組のバスバ
ーを形成するそれぞれのバスバーは、図2に示すよう
に、上辺側のバスバーエレメント1S、1Mは実施例1
と同様に形成されている。一方、下辺側のバスバーエレ
メントは、並列部分2S、2Mを有するが、1つの給電
部で接続されて1本のバスバーとなっており、1つの端
子で外部電源に繋げる構造となっている。下辺側の複数
のバスバーエレメントは給電部以外では接続されていな
い。
【0054】[実施例3]図3は、本実施例の通電加熱
ガラスを模式的に示す。本実施例における一組のバスバ
ーを形成するそれぞれのバスバーは、図3に示すよう
に、実施例1の場合と異なり、1つの給電部で接続され
て1本のバスバーとなっている。上辺側の複数のバスバ
ーエレメントは給電部以外では接続されていない。本実
施例では、バスバーをそれぞれ1つの端子で外部電源に
繋げる構造となっているため、構造を極めて簡略化でき
る。
【0055】[実施例4]図4は、本実施例の通電加熱
ガラスを模式的に示す。本実施例における一組のバスバ
ーを構成しているそれぞれのバスバーは、図4に示すよ
うに、上辺側のバスバーエレメント1S、1Mは、実施
例1と同様に形成されている。
【0056】一方、下辺側のバスバー2は、実施例1の
場合と異なり、本発明でいう並列部分を構成していな
い。すなわち、1本のループ状バスバーからなり、その
透明導電膜側部分のみが透明導電膜と接続されている。
下辺側のバスバーをこのような構成とすることで、下辺
側のバスバーが占める面積を小さくできる。
【0057】[実施例5]図5は、本実施例の通電加熱
ガラスを模式的に示す。本実施例では、実施例1と同様
の構造を有するバスバーに、さらにクラック検知手段7
を設けている。クラック検知手段7はクラック検知機構
(図示せず)に接続されている。このような構成のた
め、より的確にクラックの発生を検知でき、安全性の高
いものとなる。
【0058】たとえば、実施例1の場合に、透明導電膜
3に接する内側のバスバーエレメント1Mまたは2Mが
完全に切断されれば、電流検知機構(図示せず)が働
き、給電がストップするが、外側のバスバーエレメント
1Sまたは2Sのみが破断した場合は(補助的なバスバ
ーであるため、ガラス自体に異状は起きないが)、バス
バーに流れる電流の変化が小さく、割れ検知機構が充分
働かない可能性がある。
【0059】本実施例ではこのような場合に備え、クラ
ック検知手段として、割れ検知導線7を適宜な位置に設
けることによって、バスバーまたは透明導電膜3で生じ
る電圧の変動を迅速に検知可能としてる。さらにこの検
知結果に対応させて、透明導電膜3への通電を遮断でき
る。
【0060】クラック検知手段としては、具体的には、
たとえば、バスバーまたは透明導電膜で生じる電圧の変
動を検知しうるように配線された割れ検知手段、また
は、バスバーまたは透明導電膜に流れる電流の変動を検
知しうるように配線された割れ検知手段等が挙げられ
る。
【0061】図5を参照して詳しく説明すると、本実施
例では、バスバーの形状を図1に示した実施例の場合と
同様にし、さらに、バスバー1および2の端子5の近傍
に割れ検知導線7を接続し、かつ各バスバーの外側に沿
わせて割れ検知導線7を這わせ、ガラスの全ての周辺部
近傍に割れ検知線7が配置されるようにした。これによ
り、ガラスの4片のいずれにクラックが発生した場合に
も、この割れ検知導線によってクラックの発生を瞬時に
知りうる。
【0062】すなわち、先ず透明導電膜3に通電してい
る状態での検知導線7の電圧、抵抗値を検出する。さら
にこれらの測定値の変動状態を測定することによって、
バスバーや割れ検知導線に生じた切断や破損等の変異に
よる電圧や抵抗の変異が容易に検知される。
【0063】さらに、この検知結果を、透明導電膜3へ
の通電の制御と連動させることによって、クラック等の
発生に対して迅速に通電の遮断等の処置が可能となり、
より安全な通電加熱ガラスとなしうる。
【0064】この際に使用する割れ検知手段としては、
上記のように電圧の変動を検知しうるように配線された
割れ検知手段の他、バスバーや透明導電膜に流れる電流
の変動を検知しうるように配線された割れ検知手段を用
いてもよい。
【0065】
【発明の効果】本発明の通電加熱ガラスは、通電加熱ガ
ラスのいずれの場所に割れが生じ、バスバーの破断が生
じたとしても、破断箇所でスパーク等が発生せず、さら
に割れ検知感度が充分であり、安全性がより向上してお
り、自動車用などに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通電加熱ガラスの一例を示す概略図
(a)と部分拡大図(b)。
【図2】本発明の通電加熱ガラスの別の一例を示す概略
図。
【図3】本発明の通電加熱ガラスの別の一例を示す概略
図。
【図4】本発明の通電加熱ガラスの別の一例を示す概略
図。
【図5】本発明の通電加熱ガラスの別の一例を示す概略
図。
【図6】従来例の通電加熱ガラスを示す概略図。
【図7】従来例の通電加熱ガラスを示す概略図。
【図8】従来例の通電加熱ガラスを示す概略図。
【符号の説明】
1:上辺側バスバー 1M:バスバー1を構成する1つのバスバーエレメント 1S:バスバー1を構成する他のバスバーエレメント 2:下辺側バスバー 2M:バスバー2を構成する1つのバスバーエレメント 2S:バスバー2を構成する他のバスバーエレメント 3:透明導電膜 4:板ガラス 5:給電端子 6:クラック 7:検知導線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板ガラスの上下辺のそれぞれに設けられた
    上辺側バスバーと下辺側バスバーからなる一組のバスバ
    ーと、該一組のバスバー間を接続するように板ガラスの
    表面に設けられた透明導電膜とから構成される通電加熱
    ガラスにおいて、上辺側バスバーは複数の上辺側バスバ
    ーエレメントからなり、該複数の上辺側バスバーエレメ
    ントは板ガラスの上辺部において透明導電膜の上辺の両
    側近傍に夫々1つの開放端を有するとともに給電部まで
    延長されており、上辺側バスバーの透明導電膜との接続
    部分において、前記複数の上辺側バスバーエレメントは
    互いに間隔を開けて隣接対面している状態の並列部分を
    有しかつ複数の上辺側バスバーエレメントは該並列部分
    で透明導電膜と接していることを特徴とする通電加熱ガ
    ラス。
  2. 【請求項2】前記上辺側バスバーは、複数のバスバーエ
    レメントが1つの給電部において接続され1本となって
    いる請求項1に記載の通電加熱ガラス。
  3. 【請求項3】下辺側バスバーは複数の下辺側バスバーエ
    レメントからなり、該複数の下辺側バスバーエレメント
    は板ガラスの下辺部において透明導電膜の一辺の両側近
    傍に夫々1つの開放端を有するとともに給電部まで延長
    されており、下辺側バスバーの透明導電膜との接続部分
    において、前記複数の下辺側バスバーエレメントは互い
    に間隔を開けて隣接対面している状態の並列部分を有し
    かつ複数の下辺側バスバーエレメントは該並列部分で透
    明導電膜と接していることを特徴とする請求項1または
    2に記載の通電加熱ガラス。
  4. 【請求項4】前記下辺側バスバーは、複数のバスバーエ
    レメントが1つの給電部において接続され1本となって
    いる請求項3に記載の通電加熱ガラス。
  5. 【請求項5】下辺側バスバーが、ループ状となってお
    り、そのループ状のバスバーの一部が透明導電膜と接し
    ている請求項1または2に記載の通電加熱ガラス。
  6. 【請求項6】クラック検知導線が板ガラスの周囲に設け
    られている請求項1に記載の通電加熱ガラス。
  7. 【請求項7】自動車用板ガラスの上下辺のそれぞれに設
    けられた上辺側バスバーと下辺側バスバーからなる一組
    のバスバーと、該一組のバスバー間を接続するように板
    ガラスの表面に設けられた透明導電膜とから構成される
    通電加熱ガラスにおいて、上辺側バスバーは複数の上辺
    側バスバーエレメントからなり、該複数の上辺側バスバ
    ーエレメントは板ガラスの上辺部において透明導電膜の
    上辺の両側近傍に夫々1つの開放端を有するとともに給
    電部まで延長されており、上辺側バスバーの透明導電膜
    との接続部分において、前記複数の上辺側バスバーエレ
    メントは互いに間隔を開けて隣接対面している状態の並
    列部分を有しかつ複数の上辺側バスバーエレメントは該
    並列部分で透明導電膜と接していることを特徴とする自
    動車用通電加熱ガラス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1010073C2 (nl) * 1998-09-11 2000-03-15 Nedap Nv Systeem voor het gelijkmatig verwarmen van ruiten.
JP2000235889A (ja) * 1998-11-10 2000-08-29 Asahi Glass Co Ltd 防曇ガラス
JP2005533739A (ja) * 2002-07-24 2005-11-10 ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド 導電部材を有する加熱可能なトランスペアレンシのバス・バーの端部のホット・スポットの解消

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