JPH09512033A - 3−アミノ−ベンゾ[b]アゼピノンを製造するための方法および中間体 - Google Patents
3−アミノ−ベンゾ[b]アゼピノンを製造するための方法および中間体Info
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- JPH09512033A JPH09512033A JP8511555A JP51155595A JPH09512033A JP H09512033 A JPH09512033 A JP H09512033A JP 8511555 A JP8511555 A JP 8511555A JP 51155595 A JP51155595 A JP 51155595A JP H09512033 A JPH09512033 A JP H09512033A
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Abstract
(57)【要約】
化合物(II)は化合物(IV)の閉環によって製造され、これは相当するアミノ化合物(IV)のアシル化によって得られる。化合物(II)はアミノ−ベンゾアゼピノン(IA)に還元することができ、これはジアステレオマージベンゾイル−酒石酸塩によって光学異性体(I)に分離することができる。光学異性体(I)はウレイドCCK−アンタゴニストの製造に有用である。
Description
【発明の詳細な説明】
3−アミノ−ベンゾ[b]アゼピノンを製造するための方法および中間体
本発明は、下記の式VIIのベンゾ[b]アゼピン−2−オンCCKアンタゴニ
ストの新規な製造方法、およびその方法で用いられる新規な中間体に関する。
1993年8月5日公開のPCT特許公開公報第WO 93/15059号に
は、式VIIのCCKレセプターアンタゴニスト、およびそれらの製造方法が記載
されている。
1994年4月14日公開のPCT特許公開公報第WO 94/07483号
には、ベンゾ縮合ラクタム誘導体が記されており、これらは成長ホルモン放出薬
であるとの記載があり、そしてPCT特許公開公報第WO 93/15059号
に記載の方法と類似の方法で製造される。
1994年4月14日公開のPCT特許公開公報第WO 94/07483号
は一般にベンゾ[b]アゼピン−2−オンに関するものであるが、これらの中間
体の特定の立体異性体に関するものではない。発明の概要
本発明は、中間体(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−
フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンに
関する。
本発明はまた、有機溶媒、好ましくはアセトンまたは酢酸エチル中で、(D)
−(+)−ジベンゾイル酒石酸と、ラセミ性のまたは光学的に富化されたシス−
3−アミノ−8−メチル−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベン
ゾ[b]アゼピン−2−オンのいずれかとを反応させること、あるいは(L)−
(−)−ジベンゾイル酒石酸と、ラセミ性のまたは光学的に富化されたシス−3
−アミノ−8−メチル−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ
[b]アゼピン−2−オンのいずれかとを反応させることを含む、ジアステレオ
マー塩(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−1
,
3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン・(D)−(+)
−ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(3S)−アミノ−8−メチル−
(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−
2−オン・(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸塩の製造方法に関する。
好ましくは、ジアステレオマー塩(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチ
ル−(5R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピ
ン−2−オン・(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(
3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒ
ドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン・(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸
塩を中和して、各々(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−
フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンま
たは(−)−シス−(3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,
3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンを形成する。
好ましくは、ジアステレオマー塩(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチ
ル−(5R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピ
ン−2−オン・(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(
3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒ
ドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン・(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸
塩を塩基、好ましくは水酸化ナトリウムで中和する。
本発明はまた、式
(式中、XおよびNH2は式Iaの分子の少なくとも90%においてシス配置で
あり;
Y1およびY2は、ハロ、ニトロ、アミノ;1〜3個の弗素原子で置換されてい
てもよい(C1−C6)アルキル;および1〜3個の弗素原子で置換されていても
よい(C1−C6)アルコキシから独立して選択され、そして
Xはフェニル、(C3−C8)直鎖または分枝鎖アルキル、および(C5−C8)
シクロアルキルよりなる群から選択され、ここで、上記フェニルは、ハロ、(C1
−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ニトロ、アミノおよびトリフルオ
ロメチルよりなる群から独立して選択される1または2個の置換基で置換されて
いてもよく、ここで、上記(C5−C8)シクロアルキルは、(C1−C6)アルキ
ルから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい)
のラセミ化合物の製造方法であって、式
(式中、Y1、Y2およびXは上記定義通りである)
の化合物を、ラニーニッケルおよび水素源で還元することを含む方法に関する。
本発明はまた、式
(式中、X、Y1およびY2は上記定義通りである)
の化合物の製造方法であって、
a) 式
(式中、X、Y1およびY2は上記定義通りである)
の化合物と、式
(式中、Lはヒドロキシ、クロロ、Rが(C1−C6)アルキルである−O2CO
Rであるか、またはLは式
の基である)
の化合物とを有機溶媒、好ましくはジクロロメタン中で反応させて、式
(式中、X、Y1およびY2は上記定義通りである)
の化合物を形成すること、
ここで、Lがヒドロキシであるとき、上記反応は脱水剤、好ましくはジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1−(3−シメチルアミノプロピル)−3−エチルカ
ルボジイミド、またはジフェニルホスホリルアジドの存在下で行い;
ここで、Lがヒドロキシ以外であるとき、上記反応は酸スカベンジャー、好ま
しくはトリエチルアミン、N−メチル−モルホリン、ジメチルアミノピリジンま
たはピリジンの存在下で行う;並びに
b) X、Y1およびY2が上記定義通りである上記式IIIの化合物と、塩基、
好ましくはカリウムt−ブトキシドとを、有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフ
ラン中で反応させること
を含む方法に関する。発明の詳細な説明
以後の記載および反応スキームにおいて、X、Y1、Y2およびLは前に定義し
た通りである。
本発明のCCK中間体(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R
)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒトロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オ
ンは、スキーム1に示した式Iを有し、これはスキームIに記載の方法により製
造することができる。
スキームIでは、式IVの化合物を、Lが上記定義通りの式Vの化合物と有機溶
媒中で反応させて、式IIIの化合物を形成する。
Lがヒトロキシ(−OH)であるとき、式IVの化合物と式Vの化合物との反応
には、アミンとの反応のために酸のカルボキシル官能基を活性化する脱水剤を存
在させる必要がある。適した脱水剤の例は、ジシクロヘキシルカルボジイミド/
ヒドロキシベンゾ−トリアゾール(HBT)、N−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−N′−エチルカルボジイミド/HBT、2−エトキシ−1−エトキシカル
ボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、カルボニルジイミダゾール(
CDI)/HBT、ジエチルホスホリルシアニド、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、およ
びジフェニルホスホリルアジドである。好ましい脱水剤は1−(3−ジメチルア
ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドである。上記反応は一般に、約−3
0〜約80℃、好ましくは約20〜約80℃で行う。反応は不活性溶媒、好まし
くは非プロトン性溶媒中で行う。適した溶媒にはアセトニトリル、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタンおよびジメチルホルムアミドが含まれる。好
ましい溶媒はジクロロメタンである。
Lがヒドロキシ以外であるとき、反応には酸スカベンジャー、例えばトリエチ
ルアミン、N−メチル−モルホリン、ジメチルアミノピリジンまたはピリジンを
存在させる必要がある。好ましい酸スカベンジャーはジメチルアミノピリジンで
ある。上記反応は一般に、約−30〜約80℃、好ましくは約20〜約80℃で
行う。反応は不活性溶媒、好ましくは非プロトン性溶媒中で行う。適した溶媒に
はアセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンおよびジメ
チルホルムアミドが含まれる。好ましい溶媒はジクロロメタンである。
式IIIの化合物は、Homer−Wadsworth−Emmons反応によ
っ
で、式IIのベンゾアゼピンに環化する。式IIIの化合物は塩基、例えば水素化ナ
トリウム、ナトリウムアミド、カリウムt−ブトキシドまたはナトリウムメトキ
シド、好ましくはカリウムt−ブトキシドで処理する。上記のHomer−Wa
dsworth−Emmons反応に許容される反応不活性溶媒には、エーテル
、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドのような溶媒が含まれ、テト
ラヒドロフランが好ましい。反応は約20〜約70℃、好ましくは約40〜約7
0℃で行う。
このようにして形成された式Vの化合物は、不活性溶媒中、遷移金属触媒およ
び水素源を用いて、オレフィン水素添加により、式Iaのラセミアミンへ還元す
る。このようにして形成される式Iaの化合物は、2種のシス異性体(以下の式
IおよびI′)および2種のトランス異性体を含めた4種の異性体の混合物を包
含する。トランス異性体は示していない。2種のシス異性体(XおよびNH2は
ベンゾアゼピン環の同じ側にある)は、還元で形成される分子の90%を越える
。2種のシス異性体(XおよびNH2はベンゾアゼピン環の同じ側にある)は、
還元で形成される分子の95%を越えているのが好ましい。トランス異性体は反
応生成物の10%未満、好ましくは5%未満である。式Iaのシス化合物は式
および
の化合物よりなる。還元に有用な適した遷移金属触媒には、パラジウム担持炭素
、水酸化パラジウム担持炭素、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(0)、ラニーニッケルおよび酢酸ロジウム(II)が含まれる。好ましい遷移
金属触媒はラニーニッケルである。適した水素源には水素ガス、ギ酸アンモニウ
ムおよびギ酸が含まれる。好ましい水素源は水素ガスであり、約1〜約3気圧で
用いるのが好ましい。適した不活性溶媒には(C1−C4)アルコール、N,N−
ジメチルホルムアミド、酢酸エチルおよび酢酸が含まれる。好ましい溶媒はメタ
ノールである。反応は一般に、約20〜約75℃、好ましくは約20〜約30℃
で行う。
Xがフェニル、Y1が8−メチル、そしてY2が水素である式Iaのラセミアミ
ンを、適切な溶媒中、(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸または(L)−(−
)−ジベンゾイル酒石酸でアミン塩を形成することによって分割すると、式Iの
(3R,5R)および(3S,5S)異性体が得られる。Xがフェニル、Y1が
8−メチル、そしてY2が水素である式Iaのラセミアミンを、有機溶媒中、式
Iaのラセミ化合物を(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸または(L)−(−
)−ジベンゾイル酒石酸と共に再結晶することによって分割すると、式
および
(式中、Xはフェニルである)
のジアステレオマー塩が得られる。このようにして形成された塩は、同じまたは
異なる溶媒から繰り返し再結晶しても、あるいはXがフェニルである式Iの純粋
な光学的対掌体へ直接変換してもよい。
式Iの(3R,5R)および(3S,5S)異性体の上記分割に適した溶媒に
は、反応体を溶解しうる、もしくは形成される2種のジアステレオマー塩のうち
の1種を選択的に溶解し、他方を溶液から沈殿させうる溶媒が含まれる。そのよ
うな溶媒の例はアセトンおよび酢酸エチルである。好ましい溶媒はアセトンであ
る。上記分割温度は約0〜約100℃、好ましくはほぼ室温である。初期の塩は
少量の不所望のジアステレオマー塩を含んでいるかもしれない。
第2の結晶化は、上記式AまたはBの光学的対掌体に富んだジアステレオマー
塩を熱メタノールに溶解し、酢酸エチルを加えて沈殿物を形成し、そして最後に
、新しい酢酸エチルを加えることによって体積を維持しながらほとんどのメタノ
ールを留去することによって行うことができる。次に、最終スラリーを室温に冷
却し、Xがフェニルである式AまたはBの純粋な塩を濾過によって集める。
上記のように(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩を分割剤として用いると
き、(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩(+)−シス−(3R)−アミノ−
8−メチル−(5R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b
]アゼピン−2−オンは溶液から沈殿し、これは当業者に周知の方法によって物
理的に分離または精製することができる。相対する光学的対掌体(−)−シス−
(3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラ
ヒド
ロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンの(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩
は溶液に残る。(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸塩を分割剤として用いると
き、(−)−シス−(3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,
3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンは溶液から沈殿し
、一方、(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−
1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンは溶液に残る
。
(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−1,3
,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン・(D)−(+)−
ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(3S)−アミノ−8−メチル−(
5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2
−オン・(L)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩のジベンゾイル酒石酸塩を中和
して、相当する光学活性遊離アミンを形成するのは、当業界で周知の方法を用い
て行いうる。例えば、そのような中和は、ジベンゾイル酒石酸塩を塩基、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムと反応
させることによって行いうる。中和工程に適した溶媒には、クロロ炭化水素、エ
ーテル、ベンゼン、トルエンおよび水、並びに前記溶媒の混合物(例えば、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、塩化メチレンまたは塩化メチレン/水
)が含まれる。適当な温度は約15〜約100℃であり、室温(30℃)が好ま
しい。
スキーム2の方法により、式Iの化合物をCCKアンタゴニストである式VII
の化合物へ変換することができる。スキーム2の方法は、1993年8月5日公
開のPCT特許公開公報第WO 93/15059に記載されており、その全て
を参照することによってここに記載されたものとする。
スキーム2では、式Iの化合物を、式C6H4Z1Z2NCO(式中、Z1および
Z2は、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)チオアルキル、(C1−C6
)アルコキシ、トリフルオロメチル、(C1−C6)カルボアルコキシ、アミノお
よびニトロよりなる群から独立して選択される)のイソシアネートと反応させる
ことによって、式VIの相当する化合物へ変換する。この反応に適した反応不活性
溶
媒には炭化水素、例えばヘキサン、ベンゼンおよびトルエン、ハロゲン化炭化水
素、例えば塩化メチレンおよび1,2−ジクロロエタン、エーテル溶媒、例えば
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)およびグリム、並びにピリジン
が含まれる。好ましい溶媒は1,2−ジクロロエタンまたは塩化メチレンである
。第3有機アミンは触媒として有用である。反応温度は約0〜約150℃である
。還流温度が好ましい。
上記反応で用いた式C6H4Z1Z2NCOのイソシアネートは、当業者に周知の
手順によって形成したり、または商業的に入手することもできる。そのような方
法の1つは、安息香酸誘導体とジフェニルホスホリルアジドまたは類似試薬を、
有機塩基、例えばトリアルキルアミン、好ましくはトリエチルアミンまたはジイ
ソプロピルエチルアミンの存在下で混合するものである。この反応は通常は、エ
ーテル、炭化水素または塩素化炭化水素溶媒、好ましくはテトラヒドロフランま
たはベンゼン中、ほぼ室温〜約100℃、好ましくは溶媒の還流温度で、約20
分〜約24時間、好ましくは約1時間行う。
次に、式VIの化合物を、式L′CH2R1[式中、L′は臭素またはヨウ素であ
り、R1はCO2R2、SO2NR3R6またはCONR4R5であり、ここで、R2、
R3、R4、R5およびR6は、水素、(C3−C12)アルキル、2または3個の環
を含む縮合飽和カルボン酸系およびフェニルから独立して選択され、ここで、上
記フェニルはハロ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ニトロ、
アミノおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1または2個の置換基
で置換されていてもよく;ここで、R1がフェニルまたは置換フェニルであると
き、L′は臭素であり、R1がCO2R2、SO2NR3R6またはCONR4R5であ
るとき、L′はヨウ素である]の化合物と、固体水酸化カリウムおよび触媒量の
臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムの存在下で反応させることによって、環窒
素でアルキル化する。式VIIの相当する化合物が得られるこの反応は通常、約2
5〜約35℃で行う。室温(30℃)で行うのが好ましい。
塩基性の式VIIの化合物は、様々な無機および有機酸で広い範囲の各種塩を形
成することができる。そのような塩は、動物へ投与する場合、薬学的に許容され
る
ものでなければならないが、実際には、式IまたはIIの化合物を反応混合物から
薬学的に許容されない塩として初期に単離し、その後、これをアルカリ性試薬で
処理するによって遊離塩基化合物へ戻し、そしてこの遊離塩基を薬学的に許容さ
れる酸付加塩へ変換するのが望ましいことがよくある。本発明の活性塩基化合物
の酸付加塩は、水性溶媒媒質または適当な有機溶媒、例えばメタノールまたはエ
タノール中、塩基化合物を、実質的に当量の選択された鉱酸または有機酸で処理
することによって容易に製造される。溶媒を注意深く蒸発させると、所望の固体
塩がすぐに得られる。
式VIIの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩(以後、一まとめにして
”活性化合物”と呼ぶ)は、選択的CCK−Bレセプターアンタゴニストとして
有用である。すなわち、これらは哺乳動物のBレセプター部位におけるCCKの
効果に対して拮抗する能力を有し、従って、これらは哺乳動物における痛み、潰
瘍および大腸炎のような胃腸障害、並びに不安およびパニック障害のような中枢
神経系障害の治療または予防における治療薬として作用することができる。
活性化合物は経口、非経口または局所ルートのいずれかで投与することができ
る。一般に、これらの化合物は約5.0〜約1500mg/日の投与量で投与す
るのが最も望ましいが、治療対象の体重および症状、並びに選択される個々の投
与ルートによって変える必要がある。しかしながら、約0.07〜約21mg/
kg体重/日の投与レベルを用いるのが最も望ましい。それでも、治療動物の種
類および上記薬剤に対する個々の反応、並びに選択される医薬配合物の種類およ
びそのような投与を行う時間および間隔によって変わるかもしれない。場合によ
っては、投与レベルは上記範囲の下限より下が適切であるかもしれず、別の場合
には、さらに多量の投与量を有害な副作用を引き起こすことなく用いうるかもし
れない。但し、そのようなより多量の投与量の場合、少量の投与量に分けて1日
に数回投与する。
活性化合物は単独で、あるいは薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合
わせて、上記の3つのルートのいずれかによって投与しうる。そしてそのような
投与は1回でまたは何回かに分けて行ってもよい。さらに詳しくは、本発明の新
規治療薬は様々な投与形態で投与することができ、例えば、これらは各種の薬学
的に許容される不活性担体と合わせて錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハ
ードキャンディ、粉剤、スプレー、クリーム、膏薬、座薬、ゼリー、ゲル、パス
タ、ローション剤、軟膏、水性懸濁液、注入溶液、エリキシル剤、シロップ等に
しうる。そのような担体には固体希釈剤または充填剤、殺菌水性媒質および各種
非毒性有機溶媒等が含まれる。さらに、経口医薬組成物には適当に甘味剤および
/または香味剤を加えてもよい。一般に、本発明の治療に有効な化合物は、その
ような投与形態で、約5.0〜約70重量%の濃度レベルで存在させる。
活性化合物のCCK−Bアンタゴニストとしての活性は、モルモットの皮質膜
標本における125−I−BH−CCK−8のCCK−Bレセプターへの結合阻
害能力を測定する分析によって判定しうる。この手順は次のように行う。皮質を
1匹のオスのハートレーモルモットから切り取り、4℃のpH7.4の50mM
トリス(すなわち、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオ
ールであるトリメタミン)塩酸および5mMの塩化マグネシウムよりなる20容
量(w/v)の分析緩衝液中で、テフロンホモジナイザーでホモジネートする(
15ストローク)。ホモジネートを4℃で30分間、100,000×Gにて遠
心分離する。ペレットを同じ緩衝液に再懸濁し、上記のように回転させる。最終
ペレットを、結合分析に用いるために、分析緩衝液で20mg/mlの濃度に希
釈する。組織はその間、氷上に保持する。
上記のように製造した50uLの組織標本、100uLの125−I−BH−
CCK−8(最終分析で50pMの濃度にする)、20uLのブランクまたは試
験化合物、および4%ジメチルスルホキシド(DMSO)を含むトリス30uL
よりなるインキュベーション混合物を製造する。全ての薬剤および希釈物は分析
緩衝液中の4%DMSOを用いて、1%の最終分析DMSO濃度にする。
反応は、組織を、125−I−BH−CCK−8および適当なブランクまたは
試験化合物を含有する96穴プレートに加えることで開始する。非特異結合は、
1uM硫酸化CCK−8を用いて評価する。反応は、4℃のSorvall R
T6000冷凍遠心機に固定したH1000Bローター内でプレートを回転する
ことによって終える。上澄みを捨て、ペレットを200uLの分析緩衝液で洗浄
し、プレートを上記のように回転させる。上澄みを再びデカントし、pH7.4
のトリスHClを洗浄緩衝液として用いて、222に設定したスカトロン細胞採
取機を使用して、ペレットをベータプレートフィルター(0.2%ポリエチレン
イミンに最低2時間浸した)上に採取する。フィルターマットをベータプレート
カウンターで1つの試料当たり45秒間カウントする。
データはIC50値(125−I−BH−CCK−8の特異結合の50%を阻害
する濃度)として表す。データは非線形回帰分析を用いて分析する。
次の実施例は、本発明の中間体の製造を説明するものである。市販の試薬をそ
れ以上精製することなく用いた。融点は未補正である。NMRデータはppmで
記し、これらは試料溶媒からのジューテリウムロック信号に関するものである。
特異回転はナトリウムDライン(589nm)を用いて室温で測定した。断りが
なければ、全ての質量分析は、電子衝撃(EI、70eV)条件を用いて行った
。クロマトグラフィーは、32〜63μmシリカゲルを用いて行うカラムクロマ
トグラフィーであり、これは窒素圧(フラッシュクロマトグラフィー)条件で行
った。室温は20〜25℃である。実施例1 (+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−1,3, 4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
A. 3−ブロモ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸エチル
ブロモピルビン酸エチル(50g、0.23mol)およびメトキシルアミン塩
酸塩(23.2g、0.27mol)を、35℃の2Bエタノール(185ml)
に溶解し、一晩撹拌した。次に、ほとんどのアルコールを真空中で蒸発させると
半固体が得られ、これを塩化メチレン(300ml)および0.5M HCl中
に取り上げた。有機相を分離し、0.5M HClで2回洗浄し、次にブライン
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過し、真空蒸発すると、オキシムエ
ステルが黄色油状物として得られた;48.1g、収率93%。これはそれ以上
精製することなく用いた。
B. 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸トリエチル:
3−ブロモ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸エチル(48g、0.2
14mol)および亜燐酸トリエチル(35.5g、0.214mol)を合わせ、窒
素雰囲気下、150〜155℃に5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した
。1H NMRから、得られた油状物は主に所望のホスホネートであることが分
かった。これはそのまま次の加水分解工程に用いた。1H NMR(クロロホル
ム−d,CDCl3)δ4.29(q,2),4.05(mおよびs,7),3
.25(d,2,J=24Hz),1.25(m,9)。
C. 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸ジエチル:
水酸化ナトリウム 1N NaOH(45ml、45mmol)を、3−ホスホノ
−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸トリエチル(11.6g、41mmol)
のエタノール(30ml)中の溶液に加え、反応混合物を室温で5時間撹拌した
。次に、反応混合物をエーテルで2回抽出し、1N HCl(50ml)で酸性
にし、そして塩化メチレンで3回抽出した。塩化メチレン層をまとめ、ブライン
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、真空中で蒸発させると
、冷蔵すると結晶化する油状物として酸が得られた。これはそれ以上精製するこ
となく用いた。1H NMR(CDCl3)δ9.20(s,1,CO 2H),4
.20−4.05(m,7),3.34(d,2,J=24Hz),1.30(
t,6)。
D. 2−(ジエチル 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン アミドイル)−4−メチルベンゾフェノン
:
3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオン酸ジエチル(1.7g、
7.17mmol)、2−アミノ−4−メチルベンゾフェノン(1g、5mmol)およ
び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1
.5g、7.8mmol)を塩化メチレン(20ml)中で8時間還流した。次に、
反応混合物を水、2N塩酸(HCl)、水性炭酸水素ナトリウムおよびブライン
で洗浄した。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発させて油状物を得
た。この油状物を、クロロホルム中の5%酢酸エチルを溶離剤として用いるシリ
カゲ
ルによるカラムクロマトグラフィーによって精製して、未反応ベンゾフェノンを
除去した。生成物を0.91g(41%)の結晶質固体として単離した。融点1
15〜18℃。1H NMR(CDCl3)δ11.97(s,1),8.59(
s,1),7.70−7.42(m,6),6.90(d,1),4.19(s
,3),4.13(q,4),3.40(d,2,J=24Hz),2.42(
s,3),1.32(t,6)。
E. 8−メチル−5−フェニル−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3−シオ ン 3−(O−メチル−オキシム)
:
2−(ジエチル 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオンアミド
イル)−4−メチルベンゾフェノン(17.6g、39.5mmol)を窒素雰囲気
下、室温のテトラヒドロフラン(150ml)に溶解した。反応混合物を氷水で
4℃に冷却し、カリウムt−ブトキシド(9.32g、79mmol)を一度に加え
た。冷却浴を除き、反応混合物を加熱して0.5時間還流した。反応混合物を再
ひ冷却し、そして酢酸エチル(100ml)で希釈し、水およびブラインで洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を真空中で蒸発させて固体を得、こ
れをイソプロパノールから結晶化した;10g、収率87%、融点234〜37
℃。1H NMR(CDCl3)δ9.71(s,1,NH),7.38(bs,
5),7.05(s,1),6.96(d,1,J=8.1Hz),6.84(
d,1,J=8.1Hz),6.67(s,1,ビニル),4.13(s,3,
NOCH3)、2.35(s,3)。13C NMR(CDCl3)δ167.53
,149.09,144.69,141.73,140.33,135.03,
131.45,129.14,128.50,128.43,126.14,1
25.13,122.26,118.68,63.62,21.08。C18H16
N2O2として計算された理論値:C,73.96;H,5.52;N,9.58
。実測値:C,74.22;H,5.69;N,9.52。構造は単結晶X線分
析によって確認した。
F. シス−3−アミノ−8−メチル−5−フェニル−1,3,4,5−テトラ ヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
水で1回、メタノールで3回洗浄した(各回、過剰の溶媒は窒素下、注射器で
抜き取った)ラニーニッケル(アルドリッチ ケミカル社、40gの水性スラリ
ー)を、メタノール中の8−メチル−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒ
ドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2,3−ジオン 3−(O−メチル−オキシム)
(10g、34mmol)のスラリーで希釈して、約600mlの最終体積にした。
反応混合物を50psiの水素圧で24時間振盪した。アリコートの薄層クロマ
トグラフィーから、還元がこの時点で完了したことが分かった。曇った溶液をセ
ライト(登録商標)に2回通して、透明な溶液を得、これを真空中で蒸発させて
、アミンを白色固体として得た;8g、収率88%。1H NMR(CDCl3)
δ7.52(s,1),7.80−7.05(m,6),6.96(d,1),
6.71(s,1),4.30(q,1),3.61(q,1),2.82(m
,1),2.50(m,1),2.32(s,3),1.70(bs,2,NH2
)。
G. (+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−1 ,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン (+)−ジベ ンゾイル酒石酸塩
:
シス−3−アミノ−8−メチル−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒド
ロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(7.81g、29mmol)およびD−(+
)−ジベンゾイル酒石酸(10.5g、29.3mmol)をアセトン(300ml
)中で合わせ、室温で撹拌した。これは初めは透明な溶液であり、その後、結晶
化した。4時間の撹拌後、固体を集め、アセトンで洗浄し、真空中、40℃で乾
燥して、7.89gの塩を得た。この初期の塩(6.74g)を加熱しながらメ
タノール(75ml)に溶解して、透明な溶液を得た。酢酸エチル(205ml
)を熱溶液へ5分間にわたって加えて、結晶化させた。追加の酢酸エチルを加え
て本来の体積を維持しながら、合計280mlの留出物を大気圧で集めた。スラ
リーを1時間かけて室温に冷却し、固体を集め、そして酢酸エチルで洗浄した。
再結晶収量は6.2g、92%、または全体分割に対して40%であった。物質
は白色固体であり、融点193〜4℃(分解)であった。[αD]180.6°
(c=0.205、メタノール、MeOH)。構造および絶対配置は単結晶X線
分析
によって判定した。
H. (+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル−1 ,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
ジベンゾイル酒石酸塩(6.98g、11.2mmol)を、0.5N NaOH
と塩化メチレン(50ml)との混合物に溶解した。層を分離し、水性層は塩化
メチレン(30ml)で抽出した。有機層は合わせ、水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。これを濾過し、真空中で約25mlに濃縮した。この時点で、
ヘキサン(50ml)をゆっくり加えた。この工程をさらにヘキサンで繰り返し
、生成物を集め、真空中で乾燥した;2.9g、収率98%。[αD]259.
5°(c=0.264、MeOH)。1H NMR(CDCl3)はラセミアミン
と同じ。13C NMR(CDCl3)δ177.0,143.5,138.0,
135.8,133.1,131,6,128.3,127.2,126.6,
126.2,123.7,61.1,51.3,45.8,42.0,20.9
。実施例2 シス−3−アミノ−5−シクロヘキシル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベン ゾ[b]アゼピン−2−オン
:
D. {2−[2−(シクロヘキシルカルボニル)−フェニルカルバモイル]− 2−メトキシイミノ−エチル}−ホスホン酸ジエチルエステル
:
表題化合物を、実施例1の手順A〜Dの方法により、容易に入手しうるフェノ
ンから製造した。
収量5.65g、66%。融点96〜8℃。IR(臭化カリウム、KBr)1
682,1655cm-1。1H NMR(CDCl3)δ12.56(s,1),
8.77(d,1),7.92(d,1),7.54(t,1),7.15(t
,1),4.22(s,3),4.14(m,4),3.40(d,2),3.
30(m,1),1.92−1.20(m,11)。
E. 5−シクロヘキシル−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3−ジオン 3 −(O−メチル−オキシム)
:
表題化合物を、実施例1の手順Eと同様な方法で、上記工程Dの手順から製造
した。
収量1.7g、53%。融点192〜200℃。IR(KBr)1675,1
629cm-1。1H NMR(CDCl3)δ9.50(s,1),7.50(d
,1),7.39(t,1),7.29(m,2),6.40(s,1),4.
04(s,3),2.69(bt,1),1.95−1.70(m,5),1.
47−1.18(m,5)。13C NMR(CDCl3)δ168.6,149
.6,148.8,134.5,129.9,129.0,127.1,124
.6,122.6,116.8,63.42,43.1,33.23,26.7
,26.2。質量スペクトル:m/e285(M+1)。C17H20N2O2として
計算された理論値:C,71.81;H,7.09;N,9.85。実測値:C
,71.80;H,7.37;N,9.96。
F. シス−3−アミノ−5−シクロヘキシル−1,3,4,5−テトラヒドロ −ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
実施例1の方法Fに記載のものと同様な水素添加条件下で、工程Eの生成物を
還元して表題化合物を得た。
収量0.78g、86%。1H NMR(CDCl3)δ7.68(s,1),
7.27−7.18(m,1),7.10(d,2),6.92(d,1),3
.50(q,1),2.63−2.49(m,2),2.01(m,2),1.
78−1.47(m,6),1.30−0.78(m,5),0.55(m,1
)。実施例3 シス−3−アミノ−5−シクロヘキシル−8−メチル−1,3,4,5−テトラ ヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
D. {2−[2−(シクロヘキシルカルボニル)−5−メチル−フェニルカル バモイル]−2−メトキシイミノ−エチル}−ホスホン酸ジエチルエステル
:
表題化合物を、実施例1の手順A〜Dの方法により、容易に入手しうるフェノ
ンから製造した。
収量3.14g、52%。融点64〜6℃。IR(KBr)1680,164
3,1612,1570,1530cm-1。1H NMR(CDCl3)δ12.
66(s,1),8.63(d,1),6.93(d,1),4.20(s,3
),4.12(q,4),3.39(d,2),3.28(m,1),2.38
(s,3),1.90−1.19(tを伴うmが1.27にある,16)。13C
NMR(CDCl3)δ207.0,161.0,146.0,145.8,
145.5,140.4,130.5,123.5,121.5,119.6,
63.6,62.3,62.2,61.0,46.5,29.7,25.9,2
5.8,23.6,22.1,21.8,16.3,16.2。C22H23N2O6
Pとして計算された理論値:C,58.40;H,7.35;N,6.19。実
測値:C,58.44;H,7.46;N,6.24。
E. 8−メチル−5−シクロヘキシル−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3 −ジオン 3−(O−メチル−オキシム)
:
表題化合物を、実施例1の手順Eと同様な方法で、上記工程Dの手順から製造
した。
収量0.41g、52%。融点222〜226℃。IR(KBr)1679,
1631,1617,1563cm-1。1H NMR(CDCl3)δ9.53(
s,1),7.49(d,1),6.99(m,2),6.34(s,1),4
.02(s,3),2.66(t,1),2.33(s,3),1.91−1.
69(m,5),1.44−1.12(m,5)。13C NMR(CDCl3)
δ168.4,149.8,148.8,139.3,134.3,127.1
,125.6,122.7,116.0,89.0,63.4,43.0,33
.2,26.8,26.2,20.9。質量スペクトル m/e298(M+)
,267(M+−OMe)。C18H22N2O2として計算された理論値:C,72
.46;H,7.43;N,9.39。実測値:C,72.42;H,7.51
;N,9.45。
F. シス−3−アミノ−5−シクロヘキシル−8−メチル−1,3,4,5− テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
実施例1の方法Fに記載のものと同様な水素添加条件下で、工程Eからの生成
物を還元して表題化合物を得た。
収量0.22g、79%。1H NMR(CDCl3)δ8.03(s,1),
6.99(d,1),6.90(d,1),6.75(s,1),3.50(q
,1),2.61−2.42(m,2),2.30(s,3),1.98(m,
2),1.78−1.45(m,6),1.26−0.73(m,5),0.5
1(m,1)。実施例4 5−メチル−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3−ジオン−3−(O−メチル −オキシム)
:
D. 2−(ジエチル 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオンア ミドイル)−アセトフェノン
:
表題化合物を、実施例1の手順A〜Dの方法により、容易に入手しうるフェノ
ンから製造した。
収量1.5g、41%。1H NMR(CDCl3)δ12.62(s,1),
8.79(d,1),7.89(d,1),7.55(t,1),7.11(t
,1),4.19(s,3),4.10(m,4),3.40(d,2,J=2
5Hz),2.66(s,3),1.27(t,6)。
E. 5−メチル−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3−ジオン 3−(O− メチル−オキシム)
:
表題化合物を、実施例1の手順Eと同様な方法で、上記工程Dの生成物から製
造した。
収量0.45g、52%。融点190〜3℃。IR(KBr)1669,16
30cm-1。1H NMR(CDCl3)δ9.61(s,1),7.48(d,
1),7.33−7.13(m,3),6.54(s,1),4.06(s,3
),2.35(s,3)。13C NMR(CDCl3)δ167.3,148.
7,139.5,134.2,129.6,129.0,127.8,124.
4,122.3,118.7,63.5,23.8。質量スペクトル:m/e2
17(M+1)。C12H12N2O2として計算された理論値:C,66.65;H
,5.59;N,12.95。実測値:C,66.71;H,5.72;N,1
3.0
5。実施例5 シス−3−アミノ−7,8−ジメトキシ−5−メチル−1,3,4,5−テトラ ヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
D. 2−(ジエチル 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオンア ミドイル)−4,5−ジメトキシ−アセトフェノン
:
表題化合物を、実施例1の手順A〜Dの方法により、容易に入手しうるフェノ
ンから製造した。
収量4.62g、75%。融点103℃。IR(KBr)1675,1646
,1609,1586cm-1。1H NMR(CDCl3)δ12.88(s,1
),8.56(s,1),7.29(s,1),4.20(s,3),4.20
(q,4),3.99(s,3),3.90(s,3),3.40(d,2),
2.61(s,3),1.28(t,6)。C18H27N2O6Pとして計算された
理論値:C,50.23;H,6.32;N,6.51。実測値:C,50.3
6;H,6.37;N,6.73。
E. 5−メチル−7,8−ジメトキシ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2,3 −ジオン 3−(O−メチル−オキシム)
:
表題化合物を、実施例1の手順Eと同様な方法で、上記工程Dの生成物から製
造した。
収量1.68g、52%。融点233〜35℃。IR(KBr)1659,1
627,1615,1583cm-1。1H NMR(CDCl3)δ9.80(s
,1),6.88(s,1),6.73(s,1),6.41(s,1),4.
00(s,3),3.90(s,3),3.85(s,3),2.31(s,1
)。13C NMR(CDCl3)δ166.9,149.9,148.8,14
5.6,139.1,128.5,121.5,117.1,110.1,10
5.2,63.3,56.2,56.1,23.9。C14H16N2O4として計算
された理論値:C,60.85;H,5.84;N,10.14。実測値:C,
61.07;H,5.91;N,10.34。
F. シス−3−アミノ−7.8−ジメトキシ−5−メチル−1,3,4,5− テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン
:
実施例1の方法Fに記載のものと同様な水素添加条件下で、上記工程Eからの
生成物を還元して表題化合物を得た。
収率73%。1H NMR(CDCl3)δ7.60(s,1),6.69(s
,1),6.50(s,1),3.88(s,3),3.84(s,3),3.
49(q,1),3.00(m,1),2.74(m,1),1.71(dt,
1),1.60(bs,2),1.30(d,3)。実施例6 シス−9−アミノ−7.7a−ジヒドロ−4H,6H−フルオレノ−[1,9− bc]アゼピン−2−オン
:
D. 1−(ジエチル 3−ホスホノ−2−(メトキシイミノ)−プロピオンア ミドイル)−フルオレノン
:
表題化合物を、実施例1の手順A〜Dの方法により、容易に入手しうるフェノ
ンから製造した。
収量1.68g、39%。融点104〜7℃。IR(KBr)1695,16
53,1614,1602cm-1。1H NMR(CDCl3)δ11.25(s
,1),8.41(d,1),7.51−7.41(m,3),7.28(dt
,1),7.20(d,1),4.24(s,3),4.11(m,4),3.
40(d,2,J=25Hz),1.29(t,6)。
E. 4H−フルオレノ[1,9−bc]アゼピン−5,6−ジオン−6−(O −メチル−オキシム)
:
表題化合物を、実施例1の手順Eと同様な方法で、上記工程Dに記載のホスホ
ネートアミドから製造した。
収量0.59g、61%。融点254〜61℃。IR(KBr)1681,1
667,1637,1615cm-1。1H NMR(CDCl3)δ8.75(s
,1),7.70(d,1),7.75(s,1),7.69(d,1),7.
46−7.31(m,4),6.82(d,1),4.28(s,3)。13C
N
MR(CDCl3)δ160.7,149.1,140.9,140.0,13
9.3,137.4,134.8,132.3,130.6,128.4,12
2.4,122.2,121.2,118.1,115.7,110.0,63
.8。C17H12N2O2として計算された理論値:C,73.90;H,4.38
;N,10.14。実測値:C,74.05;H,4.51;N,10.40。
F. シス−6−アミノ−7.7a−ジヒドロ−4H,6H−フルオレノ[1, 9−bc]アゼピン−5−オン
:
実施例1の方法Fに記載のものと同様な水素添加条件下で、上記工程Eからの
生成物を還元して表題化合物を得た。
収量0.29g、80%。1H NMR(CDCl3)δ7.88(s,1),
7.75(d,1),7.60(d,1),7.49−7.30(m,4),6
.93(d,1),4.10(t,1),3.61(q,1),2.71(q,
1),2.40(m,1),1.70(bs,2)。製造例9
A. (+)−3(R)−[3−(3−クロロ−フェニル)−ウレイド]−8− メチル−2−オキソ−5(R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベ ンゾ[b]アゼピン
:
(+)−シス−3(R)−アミノ−8−メチル−5(R)−フェニル−1,3
,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(2g、7.52mm
ol)を1,2−ジクロロエタン(40ml)に懸濁し、窒素下で撹拌し、同時に
、1,2−ジクロロエタン(10ml)中の3−クロロフェニルイソシアネート
(1.2g、7.9mmol)を2分かけて滴加した。これは初めは溶液で得られた
が、その後、粘稠な沈殿物となった。混合物を1時間、やさしく加熱還流したと
ころ、溶液となった。次にこれを室温に冷却した。沈殿物を集め、ジクロロエタ
ンで、次いでヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥した;2.82g、89%。融点
133〜40℃。[αD]49.6°(c=0.42、MeOH)。1H NMR
(ジメチルスルホキシドDMSO−d6を数滴含むCDCl3、)δ8.83(s
,1),8.48(s,1),7.30(s,1),6.90−6.71(m,
8),6.
61(d,1),6.54−6.38(m,3),4.20(q,1),4.0
3(q,1),2.70(m,1),2.15(m,1),1.96(s,3)
。
上記と同様な条件下で、次のシス−3−アミノ−5−置換−1,3,4,5−
テトラヒドロ−ベンゾアゼピン−2−オンを3−クロロフェニルイソシアネート
と反応させて、相当する尿素を得た。
B. 3−[3−(3−クロロフェニル)ウレイド]−5−シクロヘキシル−2 −オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン
収量1.17g、91%。融点222〜5℃。IR(KBr)1694,16
51cm-1。1H NMR(DMSO−d6)δ9.88(s,1),8.99(
s,1),7.60(t,1),7.30−7.06(m,5),6.98(d
,1),6.90(d,1),6.60(d,1),4.20(m,1),2.
58(m,2),1.96(m,2),1.76−1.43(m,4),1.2
2−0.77(m,5),0.53(m,1)。質量スペクトル:m/e412
(M+1)。
C. 3−[3−(3−クロロフェニル)ウレイド]−5−シクロヘキシル−8 −メチル−2−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン
:
収量0.193g、62%。融点162〜9℃。IR(KBr)1674,1
619,1592,1554,1515cm-1。1H NMR(DMSO−d6)
δ9.78(s,1),8.96(s,1),7.59(s,1),7.20(
t,1),7.10(d,1),7.04(d,1),6.90(d,2),6
.76(s,1),6.58(d,1),4.19(m,1),2.51(m,
3),2.27(s,3),1.90(m,2),1.71−1.43(m,4
),1.18−0.72(m,5),0.48(m,1)。質量スペクトル:m
/e426(M+1)。
D. 3−[3−(3−クロロフェニル)ウレイド]−5−メチル−7,8−ジ メトキシ−2−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン
:
収量0.33g、82%。融点208〜10℃。IR(KBr)1725,1
707,1696,1676cm-1。1H NMR(DMSO−d6)δ9.68
(s,1),9.00(s,1),7.60(t,1),7.20(t,1),
7.10(dd,1),6.91(dd,1),6.85(s,1),6.61
(s,1),6.55(d,1),4.29(m,1),3.28(s,3),
3.71(s,3),3.04(m,1),2.72(m,1),1.63(t
,1),1.20(d,3)。C20H22N3O4Clとして計算された理論値:C
,59.47;H,5.49;N,10.40。実測値:C,59.28;H,
6.25;N,9.76。
E. 6−[3−(3−クロロフェニル)ウレイド]−7,7a−ジヒドロ−4 H,6H−フルオレノ[1,9−bc]−アゼピン−5−オン
:
収量0.28g、67%。融点221〜225℃。IR(KBr)1663,
1617,1593,1552cm-1。1H NMR(DMSO−d6)δ10.
29(s,1),9.04(s,1),7.90(d,1),7.71(d,1
),7.56(m,2),7.48−7.33(m,3),7.20(t,1)
,6.99(d,1),6.90(d,1),6.76(d,1),4.30−
4.14(m,2),2.80(q,1),2.30(m,1)。製造例10 N−t−ブチル−2−{3(R)−[3−(3−クロロ−フェニル)−ウレイド ]−8−メチル−2−オキソ−5(R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒ ドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−イル}−アセトアミド
:
(+)−3(R)−[3−(3−クロロ−フェニル)−ウレイド]−8−メチ
ル−2−オキソ−5(R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ
[b]アゼピン(2.5g、6mmol)、N−t−ブチルヨードアセトアミド(1
.72g、7.15mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(0.2g、0
.6mmol)を窒素雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン(50ml)に溶解した。
粉末水酸化カリウム(0.45g、8mmol)を一度に加え、反応混合物を室温で
4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水およびブラ
イ
ンで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を真空中で除去して泡状物
を得、これを1:1の酢酸エチル:ヘキサンを用いてシリカゲル上でフラッシュ
クロマトグラフィーにより精製した。生成物スポットのフラクションを合わせ、
物質をメタノールおよび水から結晶化したところ、白色固体が得られた;2.2
g、収率71%。融点156〜170℃。[αD]124.5°(c=0.52
、CH2Cl2)。1H NMR(CDCl3)δ8.01(s,1),7.60(
s,1),7.32(d,1),7.24(m,2),7.15(m,4),7
.02(m,2),6.90(d,1),6.83(d,1),6.75(bs
,1),5.88(s,1),4.63(t,1),4.29(d,1),3.
88(d,1),3.02(d,2),2.89(d,1),2.39(s,3
),1.32(s,9)。製造例11 N−t−ブチル−2−{3−[3−(3−クロロ−フェニル)−ウレイド]−2 −オキソ−5−シクロヘキシル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b] アゼピン−1−イル}−アセトアミド
:
先の実験手順に従い、3−[3−(3−クロロ−フェニル)−ウレイド]−2
−オキソ−5−シクロヘキシル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]
アゼピン(0.4g、1mmol)をN−t−ブチルヨードアセトアミド(0.28
g、1.2mmol)でアルキル化して、表題化合物を白色固体として得た;0.3
g、収率59%。融点222〜5℃。1H NMR(CDCl3)δ8.03(s
,1),7.59(t,1),7.34−7.15(m,3),7.10(d,
1),7.01(t,1),6.91(d,1),6.83(d,1),6.4
3(bd,1),6.31(s,1),4.95(d,1),4.54(m,1
),3.59(d,1),2.66(m,1),2.53(t,1),2.18
(bd,1),1.78(m,1),1.59(m,1),1.4(s,9),
1.29−0.78(m,6),0.58(m,1)。製造例12 3−[t−ブトキシカルボニルアミノ]−8−メチル−2−オキソ−5−フェニ ル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン
:
3−アミノ−8−メチル−2−オキソ−5−フェニル−1,3,4,5−テト
ラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン(1g、3.76mmol)を窒素雰囲気下、塩化
メチレン(10ml)に懸濁した。トリエチルアミン(0.38g、3.76mm
ol)およびジ−t−ブチルジカルボネート(0.82g、3.76mmol)を加え
、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を1N HClおよびブライ
ンで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発させた。所望のカルバメ
ートを白色泡状物として単離し、これをそれ以上精製することなく次の反応に用
いた。1H NMR(CDCl3)δ7.69(s,1),7.24−7.06(
m,6),6.94(d,1),6.73(s,1),5.73(d,1),4
.49(m,1),4.40(m,1),2.99(m,1),2.51(m,
1),2.30(s,3),1.43(s,9)。製造例13 N−t−ブチル−2−{3−[t−ブトキシカルボニルアミノ]−8−メチル− 2−オキソ−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼ ピン−1−イル}−アセトアミド
:
3−[t−ブトキシカルボニルアミノ]−8−メチル−2−オキソ−5−フェ
ニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン(1.4g、3.
8mmol)、N−t−ブチルヨードアセトアミド(1.1g、4.56mmol)およ
び臭化テトラブチルアンモニウム(85mg、0.26mmol)を窒素雰囲気下、
乾燥テトラヒドロフラン(25ml)に溶解した。粉末水酸化カリウム(0.3
g、4.5mmol)を一度に加え、反応混合物を5時間撹拌した。反応混合物を酢
酸エチル(25ml)で希釈し、水(2×50ml)およびブラインで洗浄した
。硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を真空中で除去して所望の生成物を泡状
物として得た;2g、収率>100%。これはいくらか過剰のヨードアセトアミ
ドを含有していたが、次の反応に用いるのに適していた。IR(KBr)172
0,1680,1659,1614cm-1。1H NMR(CDCl3)δ7.2
8−7.07(m,6),7.00(d,2),6.05(s,1),5.49
(d,1),4.34(m,1),4.08(d,1),3.62(d,1),
2.95(dt,1),2.63(t,1),2.60(d,1),2.33(
s,3),1.41(s,9),1.32(s,9)。製造例14 N−t−ブチル−2−{3−アミノ−8−メチル−2−オキソ−5−フェニル− 1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−1−イル}−アセトア ミド
:
N−t−ブチル−2−{3−[t−ブトキシカルボニルアミノ]−8−メチル
−2−オキソ−5−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]ア
ゼピン−1−イル}−アセトアミド(1.2g、2.5mmol)を窒素雰囲気下、
塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷浴中で5℃に冷却した。トリフルオロ酢
酸(10ml)を15分かけて滴加し、反応混合物を氷浴温度で4時間撹拌した
。反応混合物を真空中で蒸発させ、残留物を酢酸エチルに溶解した。有機溶液を
1N HCl(3×30ml)で抽出した。酸性水性層を合わせ、酢酸エチルを
加え、固体炭酸ナトリウムを加えることによってpH10.5に調整した。有機
層を分離し、水性層を酢酸エチルで再び抽出した。合わせた酢酸エチル溶液をブ
ラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発させてアミンを白色
泡状物として得た;0.62g、収率65%。1H NMR(CDCl3)δ7.
28−6.96(m,8),6.00(bs,1),4.14(d,1),3.
62−3.50(m,2),2.79(m,1),2.61(m,2),2.3
5(s,3),2.08(bs,s),1.30(s,9)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 中間体(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニ ル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン。 2. ジアステレオマー塩(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5 R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2− オン・(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(3S)− アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベ ンゾ[b]アゼピン−2−オン・(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸塩の製造 方法であって、有機溶媒中で、(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸と、ラセミ 性のまたは光学的に富化されたシス−3−アミノ−8−メチル−5−フェニル− 1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンのいずれかと を反応させること、あるいは(L)−(−)−ジベンゾイル酒石酸と、ラセミ性 のまたは光学的に富化されたシス−3−アミノ−8−メチル−5−フェニル−1 ,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンのいずれかとを 反応させることを含む方法。 3. ジアステレオマー塩(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5 R)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2− オン・(D)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩または(−)−シス−(3S)− アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベ ンゾ[b]アゼピン−2−オン・(L)−(+)−ジベンゾイル酒石酸塩を中和 して、各々(+)−シス−(3R)−アミノ−8−メチル−(5R)−フェニル −1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンまたは(− )−シス−(3S)−アミノ−8−メチル−(5S)−フェニル−1,3,4, 5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンを形成することをさらに含 む、請求項2に記載の方法。 4. 式 (式中、XおよびNH2は少なくとも90%がシス配置であり; Y1およびY2は、ハロ、ニトロ、アミノ;1〜3個の弗素原子で置換されてい てもよい(C1−C6)アルキル;および1〜3個の弗素原子で置換されていても よい(C1−C6)アルコキシから独立して選択され、そして Xはフェニル、(C3−C8)直鎖または分枝鎖アルキル、および(C5−C8) シクロアルキルよりなる群から選択され、ここで、上記フェニルは、ハロ、(C1 −C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ニトロ、アミノおよびトリフルオ ロメチルよりなる群から独立して選択される1または2個の置換基で置換されて いてもよく、ここで、上記シクロアルキルは(C1−C6)アルキルから独立して 選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい) の化合物の製造方法であって、式 (式中、Y1およびY2は、ハロ、ニトロ、アミノ;1〜3個の弗素原子で置換さ れていてもよい(C1−C6)アルキル;および1〜3個の弗素原子で置換されて いてもよい(C1−C6)アルコキシから独立して選択され、そして Xはフェニル、(C3−C8)直鎖または分枝鎖アルキル、および(C5−C8) シクロアルキルよりなる群から選択され、ここで、上記フェニルは、ハロ、(C1 −C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ニトロ、アミノおよびトリフルオ ロメチルよりなる群から独立して選択される1または2個の置換基で置換されて いてもよく、ここで、上記シクロアルキルは(C1−C6)アルキルから独立して 選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい) の化合物を、ラニーニッケルおよび水素源で還元することを含む方法。 5. 式 (式中、Y1およびY2は、ハロ、ニトロ、アミノ;1〜3個の弗素原子で置換さ れていてもよい(C1−C6)アルキル;および1〜3個の弗素原子で置換されて いてもよい(C1−C6)アルコキシから独立して選択され、そして Xはフェニル、(C3−C8)直鎖または分枝鎖アルキル、および(C5−C8) シクロアルキルよりなる群から選択され、ここで、上記フェニルは、ハロ、(C1 −C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ニトロ、アミノおよびトリフルオ ロメチルよりなる群から独立して選択される1または2個の置換基で置換されて いてもよく、ここで、上記シクロアルキルは(C1−C6)アルキルから独立して 選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい) の化合物の製造方法であって、 a) 式 (式中、X、Y1およびY2は上記定義通りである) の化合物と、式 (式中、Lはヒドロキシ、クロロ、Rが(C1−C6)アルキルである−O2CO Rであるか、またはLは式 の基である) の化合物とを有機溶媒中で反応させて、式 (式中、X、Y1およびY2は上記定義通りである) の化合物を形成すること、 ここで、Lがヒドロキシであるとき、上記反応は脱水剤の存在下で行い; ここで、Lがヒドロキシ以外であるとき、上記反応は酸スカベンジャーの存在 下で行う;並びに b) X、Y1およびY2が上記定義通りである上記式IIIの化合物と塩基とを 有機溶媒中で反応させること を含む方法。 6. 上記塩基がカリウムt−ブトキシドである、請求項5に記載の方法。 7. 上記脱水剤が、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルア ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、またはジフェニルホスホリルアジ ドである、請求項5に記載の方法。 8. 上記酸スカベンジャーが、トリエチルアミン、N−メチル−モルホリン、 ジメチルアミノピリジンまたはピリジンである、請求項5に記載の方法。 9. 工程”a”における上記溶媒がジクロロメタンである、請求項5に記載の 方法。 10. 工程”b”における上記溶媒がテトラヒドロフランである、請求項5に 記載の方法。
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