JPH09286302A - シートベルト用リトラクター - Google Patents
シートベルト用リトラクターInfo
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- JPH09286302A JPH09286302A JP8123950A JP12395096A JPH09286302A JP H09286302 A JPH09286302 A JP H09286302A JP 8123950 A JP8123950 A JP 8123950A JP 12395096 A JP12395096 A JP 12395096A JP H09286302 A JPH09286302 A JP H09286302A
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- Japan
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- bobbin
- locking plate
- lock piece
- guide groove
- webbing
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- Pending
Links
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Landscapes
- Emergency Lowering Means (AREA)
- Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両特性に合わせ、車両衝突時に乗員の身体
に作用する衝突エネルギーを効率よく吸収することがで
きる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用
リトラクターを提供する。 【解決手段】 シートベルト用リトラクター1は、リト
ラクターベース1に回転自在に取付けられると共に一端
にロッキングプレート5が設けられたトーションバー2
と、車両緊急時にロッキングプレート5のウェビング引
出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段300 と、ウェ
ビングが巻装されると共にトーションバー2の他端に一
体回転するように取付けられるボビン3と、ロッキング
プレート5とボビン3の対向部分に形成された案内部13
に配設されたロックピース15とを備える。ロッキングプ
レート5とボビン3とが相対回転した際には、ロックピ
ース15が案内部13を構成するガイド溝12の狭幅部12b を
変形させながら相対移動する。
に作用する衝突エネルギーを効率よく吸収することがで
きる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用
リトラクターを提供する。 【解決手段】 シートベルト用リトラクター1は、リト
ラクターベース1に回転自在に取付けられると共に一端
にロッキングプレート5が設けられたトーションバー2
と、車両緊急時にロッキングプレート5のウェビング引
出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段300 と、ウェ
ビングが巻装されると共にトーションバー2の他端に一
体回転するように取付けられるボビン3と、ロッキング
プレート5とボビン3の対向部分に形成された案内部13
に配設されたロックピース15とを備える。ロッキングプ
レート5とボビン3とが相対回転した際には、ロックピ
ース15が案内部13を構成するガイド溝12の狭幅部12b を
変形させながら相対移動する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートベルト装置
のリトラクター(巻取装置)に関し、特にエネルギー吸
収機構を備えたシートベルト用リトラクターに関する。
のリトラクター(巻取装置)に関し、特にエネルギー吸
収機構を備えたシートベルト用リトラクターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の乗員等を座席に安全に保持
するためのシートベルト用リトラクターにおいては、急
な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によって
リトラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備
えて乗員を効果的及び安全に拘束する緊急ロック式リト
ラクターが用いられている。
するためのシートベルト用リトラクターにおいては、急
な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によって
リトラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備
えて乗員を効果的及び安全に拘束する緊急ロック式リト
ラクターが用いられている。
【0003】このような緊急ロック式リトラクターとし
ては、例えば特開昭50−79024号、特公昭59−
21624号及び実公平2−45088号公報等に開示
されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビン
グを巻装する巻取軸の一端に配設された係合部材が車両
緊急時にリトラクターベースの被係合部に係合して前記
巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止することが
できるロック手段を備えたものがある。
ては、例えば特開昭50−79024号、特公昭59−
21624号及び実公平2−45088号公報等に開示
されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビン
グを巻装する巻取軸の一端に配設された係合部材が車両
緊急時にリトラクターベースの被係合部に係合して前記
巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止することが
できるロック手段を備えたものがある。
【0004】そして、前記ロック手段においては、巻取
軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通穴に形成
された係止噛合部や、その巻取軸貫通穴に併設された内
歯プレートに形成されたラチェット歯が被係合部として
用いられる一方、巻取軸と共に回転するロックプレート
や係止爪が係合部材として用いられており、車両緊急時
にそれら係合部材と被係合部材とが係合して巻取軸のウ
ェビング引出し方向の回転を阻止するように構成されて
いる。
軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通穴に形成
された係止噛合部や、その巻取軸貫通穴に併設された内
歯プレートに形成されたラチェット歯が被係合部として
用いられる一方、巻取軸と共に回転するロックプレート
や係止爪が係合部材として用いられており、車両緊急時
にそれら係合部材と被係合部材とが係合して巻取軸のウ
ェビング引出し方向の回転を阻止するように構成されて
いる。
【0005】一方、衝突による衝撃力が極めて大きい時
には、衝突後の時間の経過と共にウェビング張力が増大
するため、乗員の身体に急激な減速度を生じることにな
り、ウェビングから乗員にかかる負荷が極めて大きくな
る。そこで、ウェビングに作用する荷重が予め設定した
所定値以上となった際、シートベルトを所定量繰り出さ
せることにより、乗員の身体に生じる衝撃を吸収するエ
ネルギー吸収機構を備え、乗員の身体をより確実に保護
するようにしたシートベルト装置も種々提案されてい
る。このような構成のシートベルト用リトラクターとし
ては、特開昭46−7710号公報に記載された、「と
くに安全ベルト用のエネルギ吸収装置」が知られてい
る。
には、衝突後の時間の経過と共にウェビング張力が増大
するため、乗員の身体に急激な減速度を生じることにな
り、ウェビングから乗員にかかる負荷が極めて大きくな
る。そこで、ウェビングに作用する荷重が予め設定した
所定値以上となった際、シートベルトを所定量繰り出さ
せることにより、乗員の身体に生じる衝撃を吸収するエ
ネルギー吸収機構を備え、乗員の身体をより確実に保護
するようにしたシートベルト装置も種々提案されてい
る。このような構成のシートベルト用リトラクターとし
ては、特開昭46−7710号公報に記載された、「と
くに安全ベルト用のエネルギ吸収装置」が知られてい
る。
【0006】前記エネルギ吸収装置では、エネルギ吸収
装置が力を伝達する部分となる巻き取り部材と、この巻
き取り部材に対して相対的に回動可能とされたホルダと
が備えられ、それらホルダと巻き取り部材との間に、ト
ーションバー(エネルギー吸収機構)が配置されてい
る。そこで、車両緊急時に巻取軸の回転が阻止された
後、さらにロック手段に荷重が負荷されたときには、前
記トーションバーが自身の軸回りに捩じれることによ
り、乗員の身体に作用する衝突エネルギーがトーション
バーの変形仕事として吸収される。
装置が力を伝達する部分となる巻き取り部材と、この巻
き取り部材に対して相対的に回動可能とされたホルダと
が備えられ、それらホルダと巻き取り部材との間に、ト
ーションバー(エネルギー吸収機構)が配置されてい
る。そこで、車両緊急時に巻取軸の回転が阻止された
後、さらにロック手段に荷重が負荷されたときには、前
記トーションバーが自身の軸回りに捩じれることによ
り、乗員の身体に作用する衝突エネルギーがトーション
バーの変形仕事として吸収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、衝突時
の衝撃は車両構造によって異なり、乗員の身体を十分に
保護する為には、車両特性に合わせてエネルギー吸収荷
重(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線を変化さ
せ、任意の荷重特性を得る必要がある。ところが、上述
の如きトーションバーを用いたエネルギー吸収機構の場
合、トーションバーの捩じり変形トルクがほぼ一定の
為、エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域でほぼ
一定である。
の衝撃は車両構造によって異なり、乗員の身体を十分に
保護する為には、車両特性に合わせてエネルギー吸収荷
重(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線を変化さ
せ、任意の荷重特性を得る必要がある。ところが、上述
の如きトーションバーを用いたエネルギー吸収機構の場
合、トーションバーの捩じり変形トルクがほぼ一定の
為、エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域でほぼ
一定である。
【0008】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、車両特性に合わせ、車両衝突時に乗員の
身体に作用する衝突エネルギーを効率よく吸収すること
ができる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベル
ト用リトラクターを提供することである。
ることに係り、車両特性に合わせ、車両衝突時に乗員の
身体に作用する衝突エネルギーを効率よく吸収すること
ができる良好なエネルギー吸収機構を備えたシートベル
ト用リトラクターを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、リ
トラクターベースに回転可能に取付けられると共に少な
くとも一端にロッキングプレートが設けられた巻取シャ
フトと、車両緊急時に前記巻取シャフトのウェビング引
出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段と、ウェビン
グが巻装されると共に前記巻取シャフトに相対回転可能
に軸支される円筒状のボビンと、前記ロッキングプレー
トと前記ボビンの対向部分に形成された案内部に配設さ
れたロックピースとを備えたシートベルト用リトラクタ
ーであって、前記ロッキングプレートと前記ボビンとが
相対回転した際には、前記ロックピースが前記案内部を
変形させながら相対移動可能であることを特徴とするシ
ートベルト用リトラクターにより達成される。
トラクターベースに回転可能に取付けられると共に少な
くとも一端にロッキングプレートが設けられた巻取シャ
フトと、車両緊急時に前記巻取シャフトのウェビング引
出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段と、ウェビン
グが巻装されると共に前記巻取シャフトに相対回転可能
に軸支される円筒状のボビンと、前記ロッキングプレー
トと前記ボビンの対向部分に形成された案内部に配設さ
れたロックピースとを備えたシートベルト用リトラクタ
ーであって、前記ロッキングプレートと前記ボビンとが
相対回転した際には、前記ロックピースが前記案内部を
変形させながら相対移動可能であることを特徴とするシ
ートベルト用リトラクターにより達成される。
【0010】尚、本願発明において巻取シャフトに相対
回転可能に軸支されるボビンとは、恒久的に巻取シャフ
トに固定されているものではなく、巻取シャフトに対し
て常時相対回転自在に軸支されているボビンや、通常使
用状態においては巻取シャフト共に一体回転するが、所
定以上の荷重が付加された際には該巻取シャフトに対し
て相対回転できる状態に軸支されているボビンを含むも
のである。
回転可能に軸支されるボビンとは、恒久的に巻取シャフ
トに固定されているものではなく、巻取シャフトに対し
て常時相対回転自在に軸支されているボビンや、通常使
用状態においては巻取シャフト共に一体回転するが、所
定以上の荷重が付加された際には該巻取シャフトに対し
て相対回転できる状態に軸支されているボビンを含むも
のである。
【0011】そこで、好ましくは前記巻取シャフトが、
他端側でボビンと一体回転するように取付けられ、前記
ロック手段に所定以上の荷重が付加されるのに応答して
捩れることにより、乗員の身体に作用する衝突エネルギ
ーを変形仕事として吸収するトーションバーとされる。
又、好ましくは前記案内部が、前記ロッキングプレート
と前記ボビンの各対向部面に形成されたC字形状のガイ
ド溝からなり、少なくとも一方のガイド溝には前記ロッ
クピースの幅よりも溝幅の狭い変形部分が設けられる。
他端側でボビンと一体回転するように取付けられ、前記
ロック手段に所定以上の荷重が付加されるのに応答して
捩れることにより、乗員の身体に作用する衝突エネルギ
ーを変形仕事として吸収するトーションバーとされる。
又、好ましくは前記案内部が、前記ロッキングプレート
と前記ボビンの各対向部面に形成されたC字形状のガイ
ド溝からなり、少なくとも一方のガイド溝には前記ロッ
クピースの幅よりも溝幅の狭い変形部分が設けられる。
【0012】又、好ましくは、前記案内部が前記ロッキ
ングプレートと前記ボビンの各対向部面の一方に形成さ
れたC字形状のガイド溝から成ると共に、前記各対向部
面の他方には一体成形されたロックピースが突設され
る。又、好ましくは前記ロックピースが、前記巻取シャ
フトに軸支され、案内部内に回転自在に配設される。
ングプレートと前記ボビンの各対向部面の一方に形成さ
れたC字形状のガイド溝から成ると共に、前記各対向部
面の他方には一体成形されたロックピースが突設され
る。又、好ましくは前記ロックピースが、前記巻取シャ
フトに軸支され、案内部内に回転自在に配設される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係るシートベルト用リトラクターの一実施形態を詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施形態に基づくシー
トベルト用リトラクター100の正面縦断面図であり、
図2は図1に示したシートベルト用リトラクター100
の要部分解斜視図である。
に係るシートベルト用リトラクターの一実施形態を詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施形態に基づくシー
トベルト用リトラクター100の正面縦断面図であり、
図2は図1に示したシートベルト用リトラクター100
の要部分解斜視図である。
【0014】前記シートベルト用リトラクター100
は、リトラクターベース1に回転可能に取付けられると
共に少なくとも一端に円盤状のロッキングプレート5が
取付けられた巻取シャフトである円柱状のトーションバ
ー2と、車両緊急時に前記ロッキングプレート5のウェ
ビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段30
0と、ウェビングが巻装されると共に前記トーションバ
ー2の他端に一体回転するように取付けられる円筒状の
ボビン3と、前記ロッキングプレート5と前記ボビン3
の対向部分に形成された案内部13に配設されたロック
ピース15とを備えている。
は、リトラクターベース1に回転可能に取付けられると
共に少なくとも一端に円盤状のロッキングプレート5が
取付けられた巻取シャフトである円柱状のトーションバ
ー2と、車両緊急時に前記ロッキングプレート5のウェ
ビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック手段30
0と、ウェビングが巻装されると共に前記トーションバ
ー2の他端に一体回転するように取付けられる円筒状の
ボビン3と、前記ロッキングプレート5と前記ボビン3
の対向部分に形成された案内部13に配設されたロック
ピース15とを備えている。
【0015】前記リトラクターベース1は、その大部分
がコの字状断面を有し、対向する側板1a,1bには前
記ボビン3と組み合わされたトーションバー2が回動自
在に橋架されている。トーションバー2の他端には、ウ
ェビングを巻取る方向(矢印X1 方向)に該トーション
バー2を常時付勢している周知の巻取りバネ装置(図示
せず)が配設されている。
がコの字状断面を有し、対向する側板1a,1bには前
記ボビン3と組み合わされたトーションバー2が回動自
在に橋架されている。トーションバー2の他端には、ウ
ェビングを巻取る方向(矢印X1 方向)に該トーション
バー2を常時付勢している周知の巻取りバネ装置(図示
せず)が配設されている。
【0016】そして、前記側板1aに設けられたシャフ
ト貫通穴20の外側には、略円環状の内歯ラチェット2
1が並設されており、この内歯ラチェット21の内周縁
には、係合内歯25が形成されている。内歯ラチェット
21は、前記シャフト貫通穴20の周縁部に穿設された
孔22と、該内歯ラチェット21の外周縁に設けられた
孔23とを嵌通したリベット26により鋲着されてい
る。
ト貫通穴20の外側には、略円環状の内歯ラチェット2
1が並設されており、この内歯ラチェット21の内周縁
には、係合内歯25が形成されている。内歯ラチェット
21は、前記シャフト貫通穴20の周縁部に穿設された
孔22と、該内歯ラチェット21の外周縁に設けられた
孔23とを嵌通したリベット26により鋲着されてい
る。
【0017】即ち、車両緊急時にロッキングプレート5
のウェビングの引出し方向の回転を阻止すべく、後述す
る係合部材と係合される緊急ロック手段300の被係合
部が、前記係合内歯25によって構成されている。前記
ボビン3は、トーションバー2と共にエネルギー吸収機
構を構成しており、アルミニウム合金あるいは鋼と樹脂
とを組み合わせた略円筒形とされ、ウェビングが巻回さ
れる胴部には、ウェビングの端部を挿通させて保持する
ために、径方向に貫通するスリット開口3aが設けられ
ている。
のウェビングの引出し方向の回転を阻止すべく、後述す
る係合部材と係合される緊急ロック手段300の被係合
部が、前記係合内歯25によって構成されている。前記
ボビン3は、トーションバー2と共にエネルギー吸収機
構を構成しており、アルミニウム合金あるいは鋼と樹脂
とを組み合わせた略円筒形とされ、ウェビングが巻回さ
れる胴部には、ウェビングの端部を挿通させて保持する
ために、径方向に貫通するスリット開口3aが設けられ
ている。
【0018】前記ボビン3の軸方向両端部には、角穴3
1及び丸穴32が各々貫通形成されている。又、前記角
穴31が形成された巻取りバネ装置(図示せず)側のボ
ビン3の端部には、側板1bのシャフト貫通穴に嵌挿さ
れるリテーナ40が冠着されている。更に、前記丸穴3
2が形成された緊急ロック手段300側のボビン3の端
部には、その外周縁に沿ってC字形状の有底溝とされた
ガイド溝11が刻設されている。又、前記ガイド溝11
が刻設されたボビン3の端部に対向する前記ロッキング
プレート5の内側面には、図3に示すように、該ガイド
溝11と共に案内部13を構成するガイド溝12が刻設
されている。そして、案内部13には、ガイド溝11及
び12の曲率に対応する曲率を有し、これらガイド溝1
1及び12の内壁面に沿って摺動可能な略繭状に形成さ
れたロックピース15が配設されている。
1及び丸穴32が各々貫通形成されている。又、前記角
穴31が形成された巻取りバネ装置(図示せず)側のボ
ビン3の端部には、側板1bのシャフト貫通穴に嵌挿さ
れるリテーナ40が冠着されている。更に、前記丸穴3
2が形成された緊急ロック手段300側のボビン3の端
部には、その外周縁に沿ってC字形状の有底溝とされた
ガイド溝11が刻設されている。又、前記ガイド溝11
が刻設されたボビン3の端部に対向する前記ロッキング
プレート5の内側面には、図3に示すように、該ガイド
溝11と共に案内部13を構成するガイド溝12が刻設
されている。そして、案内部13には、ガイド溝11及
び12の曲率に対応する曲率を有し、これらガイド溝1
1及び12の内壁面に沿って摺動可能な略繭状に形成さ
れたロックピース15が配設されている。
【0019】前記ガイド溝11は、図4(b)に示した
ように、ガイド溝11の初期端部11Aから終端部11
Bに至る距離がボビン3の外周距離の略4分の3となる
ように設定されており、溝幅が全域でロックピース15
の幅よりも広い。前記ガイド溝12は、図4(a)に示
したように、ガイド溝12の初期端部12Aから終端部
12Bに至る距離がロッキングプレート5の外周距離の
略4分の3となるように設定されており、初期端部12
A側ではロックピース15の幅よりも溝幅が広い広幅部
12aとされ、終端部12B側ではロックピース15の
幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅部12bとされ
ている。
ように、ガイド溝11の初期端部11Aから終端部11
Bに至る距離がボビン3の外周距離の略4分の3となる
ように設定されており、溝幅が全域でロックピース15
の幅よりも広い。前記ガイド溝12は、図4(a)に示
したように、ガイド溝12の初期端部12Aから終端部
12Bに至る距離がロッキングプレート5の外周距離の
略4分の3となるように設定されており、初期端部12
A側ではロックピース15の幅よりも溝幅が広い広幅部
12aとされ、終端部12B側ではロックピース15の
幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅部12bとされ
ている。
【0020】尚、これらガイド溝11,12の設定距離
は、適宜選択することができる。又、広幅部12aと狭
幅部12bの割合も適宜選択される。そこで、前記ロッ
クピース15は、ガイド溝11の全域でボビン3に対し
て相対移動自在であり、ガイド溝12の広幅部12aで
はロッキングプレート5に対して相対移動自在である。
一方、ガイド溝12の狭幅部12bでは、ロックピース
15に所定以上の力が作用した際、前記狭幅部12bを
押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12bを変形
させながら前記ロックピース15はロッキングプレート
5に対して相対移動可能である。
は、適宜選択することができる。又、広幅部12aと狭
幅部12bの割合も適宜選択される。そこで、前記ロッ
クピース15は、ガイド溝11の全域でボビン3に対し
て相対移動自在であり、ガイド溝12の広幅部12aで
はロッキングプレート5に対して相対移動自在である。
一方、ガイド溝12の狭幅部12bでは、ロックピース
15に所定以上の力が作用した際、前記狭幅部12bを
押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12bを変形
させながら前記ロックピース15はロッキングプレート
5に対して相対移動可能である。
【0021】又、前記ロッキングプレート5の外側面に
は、係合内歯25に係合可能な係合部材であるポール1
6が揺動回動可能に軸支される支軸7が突設されると共
に、ボビン3を回転自在に支持するため該ロッキングプ
レート5を貫通したトーションバー2の回転支軸6が突
出している。ここで、前記ボビン3又は前記ロッキング
プレート5は、別体に形成した円盤部材にそれぞれガイ
ド溝11又は12を厚さ方向に貫通する貫通溝として形
成し、これら円盤部材を各々ボビン3又はロッキングプ
レート5と組立時に一体にする構成としても良い。そし
て、ガイド溝11とガイド溝12は、どちらか一方だけ
が形成される構成も好適である。
は、係合内歯25に係合可能な係合部材であるポール1
6が揺動回動可能に軸支される支軸7が突設されると共
に、ボビン3を回転自在に支持するため該ロッキングプ
レート5を貫通したトーションバー2の回転支軸6が突
出している。ここで、前記ボビン3又は前記ロッキング
プレート5は、別体に形成した円盤部材にそれぞれガイ
ド溝11又は12を厚さ方向に貫通する貫通溝として形
成し、これら円盤部材を各々ボビン3又はロッキングプ
レート5と組立時に一体にする構成としても良い。そし
て、ガイド溝11とガイド溝12は、どちらか一方だけ
が形成される構成も好適である。
【0022】尚、ロッキングプレート5は、ポール16
が係合内歯25と係合する方向へ揺動回転した時に、ポ
ール16の揺動側端部と反対側のポール16e(図2参
照)を位置決めするとともに、係合内歯25との間で、
ポール16に大きな荷重が加わった場合に、その荷重を
受ける受圧面4を有する。前記トーションバー2の軸方
向両端部には、ロッキングプレート5の角穴5aに圧入
嵌合できる大きさに設定された角柱状部2aと、ボビン
3及びリテーナ40の角穴31及び40aに圧入嵌合で
きる大きさに設定された角柱状部2bとが形成される。
そこで、トーションバー2の回転支軸6及び角柱状部2
bは、各々、後述するギアケース34の軸支部34bと
側板1bのシャフト貫通穴に嵌挿されたリテーナ40と
によって回転自在に軸支される。なお、リテーナ40
は、側板1bとの間に嵌挿されたリング状の軸受けブッ
シュ41を介して軸支される。尚、本実施形態において
は、前記角柱状部2a,2bと前記角穴5a,31,4
0aとは六角形状とされているが、これに限定されるも
のではない。
が係合内歯25と係合する方向へ揺動回転した時に、ポ
ール16の揺動側端部と反対側のポール16e(図2参
照)を位置決めするとともに、係合内歯25との間で、
ポール16に大きな荷重が加わった場合に、その荷重を
受ける受圧面4を有する。前記トーションバー2の軸方
向両端部には、ロッキングプレート5の角穴5aに圧入
嵌合できる大きさに設定された角柱状部2aと、ボビン
3及びリテーナ40の角穴31及び40aに圧入嵌合で
きる大きさに設定された角柱状部2bとが形成される。
そこで、トーションバー2の回転支軸6及び角柱状部2
bは、各々、後述するギアケース34の軸支部34bと
側板1bのシャフト貫通穴に嵌挿されたリテーナ40と
によって回転自在に軸支される。なお、リテーナ40
は、側板1bとの間に嵌挿されたリング状の軸受けブッ
シュ41を介して軸支される。尚、本実施形態において
は、前記角柱状部2a,2bと前記角穴5a,31,4
0aとは六角形状とされているが、これに限定されるも
のではない。
【0023】前記ロッキングプレート5の外側には、前
記緊急ロック手段300を車両緊急時に作動させるロッ
ク作動手段としてのラチェットホイール18が、該ロッ
キングプレート5に対して相対回転可能に配設されてい
る。ボビン3とロッキングプレート5の間には、トーシ
ョンバー2を主体とするエネルギー吸収機構200が構
成されており、前記緊急ロック手段300によりウェビ
ングの引出しが阻止された状態で、ロッキングプレート
5に所定以上の荷重(ボビン3を回転させる方向)が負
荷されたときには、トーションバー2が自身の軸回りに
捩じれて所定のトルクのもとでボビン3を回転させるこ
とができるので、緊急ロック手段300によってロッキ
ングプレート5のウェビング引出し方向の回転が阻止さ
れているにも係わらず、所定のウェビング張力下で所定
量のウェビングの引出しが可能となり、乗員の持つ運動
エネルギー吸収できる。
記緊急ロック手段300を車両緊急時に作動させるロッ
ク作動手段としてのラチェットホイール18が、該ロッ
キングプレート5に対して相対回転可能に配設されてい
る。ボビン3とロッキングプレート5の間には、トーシ
ョンバー2を主体とするエネルギー吸収機構200が構
成されており、前記緊急ロック手段300によりウェビ
ングの引出しが阻止された状態で、ロッキングプレート
5に所定以上の荷重(ボビン3を回転させる方向)が負
荷されたときには、トーションバー2が自身の軸回りに
捩じれて所定のトルクのもとでボビン3を回転させるこ
とができるので、緊急ロック手段300によってロッキ
ングプレート5のウェビング引出し方向の回転が阻止さ
れているにも係わらず、所定のウェビング張力下で所定
量のウェビングの引出しが可能となり、乗員の持つ運動
エネルギー吸収できる。
【0024】更に、ボビン3とロッキングプレート5と
が所定角度以上相対回転しトーションバー2が捩じられ
ると、ガイド溝12の狭幅部12bに達したロックピー
ス15に所定以上の力が作用することにより、前記案内
部13に配設されたロックピース15は、前記狭幅部1
2bを押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12b
を変形させながらロッキングプレート5に対して相対移
動する。そこで、これら案内部13とロックピース15
によっても乗員の身体に作用する衝突エネルギーを変形
仕事として吸収することができる。
が所定角度以上相対回転しトーションバー2が捩じられ
ると、ガイド溝12の狭幅部12bに達したロックピー
ス15に所定以上の力が作用することにより、前記案内
部13に配設されたロックピース15は、前記狭幅部1
2bを押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12b
を変形させながらロッキングプレート5に対して相対移
動する。そこで、これら案内部13とロックピース15
によっても乗員の身体に作用する衝突エネルギーを変形
仕事として吸収することができる。
【0025】図1から理解されるように、トーションバ
ー2、ロッキングプレート5、ボビン3、ロックピース
15及びリテーナ40が、リトラクターベース1に組付
けられた状態では、トーションバー2の軸方向両端部に
おける角柱状部2aと角柱状部2bは、角穴31及び4
0aと角穴5aとにそれぞれ圧入嵌合されているので、
通常使用状態においては、ボビン3はロッキングプレー
ト5と一体的に回動する。
ー2、ロッキングプレート5、ボビン3、ロックピース
15及びリテーナ40が、リトラクターベース1に組付
けられた状態では、トーションバー2の軸方向両端部に
おける角柱状部2aと角柱状部2bは、角穴31及び4
0aと角穴5aとにそれぞれ圧入嵌合されているので、
通常使用状態においては、ボビン3はロッキングプレー
ト5と一体的に回動する。
【0026】更に、イナーシャプレート30の外側に配
設されたギアケース34には、その中心部にトーション
バー2の回転支軸6を回転自在に軸支する軸支部34b
が設けられ、軸支部34bの底面はトーションバー2の
軸線方向の位置決め面とされている。ギアケース34の
下部には、図示しない車体加速度感知手段を格納する箱
型の格納部43が設けられ、また、ギアケース34を覆
う側板1aの外側には、センサーカバー35が配設され
ている。
設されたギアケース34には、その中心部にトーション
バー2の回転支軸6を回転自在に軸支する軸支部34b
が設けられ、軸支部34bの底面はトーションバー2の
軸線方向の位置決め面とされている。ギアケース34の
下部には、図示しない車体加速度感知手段を格納する箱
型の格納部43が設けられ、また、ギアケース34を覆
う側板1aの外側には、センサーカバー35が配設され
ている。
【0027】次に、上記シートベルト用リトラクター1
00の動作について説明する。先ず、通常使用状態にお
いては、ロッキングプレート5と係合されたラチェット
ホイール18が、該ロッキングプレート5と一体に回転
自在であり、緊急ロック手段300は非作動状態であ
る。そこで、前記リトラクター100はウェビングを図
示しない巻取りバネ装置の付勢力で巻取り可能であると
共に、バネ力に抗してウェビングを引出し自在となって
いる。
00の動作について説明する。先ず、通常使用状態にお
いては、ロッキングプレート5と係合されたラチェット
ホイール18が、該ロッキングプレート5と一体に回転
自在であり、緊急ロック手段300は非作動状態であ
る。そこで、前記リトラクター100はウェビングを図
示しない巻取りバネ装置の付勢力で巻取り可能であると
共に、バネ力に抗してウェビングを引出し自在となって
いる。
【0028】次に、急ブレーキ等のある程度の大きさの
減速度が車両に発生すると、乗員が前方に移動してウェ
ビングが引き出され、ボビン3を介してトーションバー
2及びロッキングプレート5に所定以上の衝撃的なウェ
ビング引き出し方向(矢印X2 方向)の回動力が作用さ
れると、前記イナーシャプレート30は慣性力を受けて
ロッキングプレート5のウェビング引き出し方向の回転
に対し回転遅れが生じる。すると、該イナーシャプレー
ト30は図示しないロックアームを作動してラチェット
ホイール18をギアケース34に係止させる。
減速度が車両に発生すると、乗員が前方に移動してウェ
ビングが引き出され、ボビン3を介してトーションバー
2及びロッキングプレート5に所定以上の衝撃的なウェ
ビング引き出し方向(矢印X2 方向)の回動力が作用さ
れると、前記イナーシャプレート30は慣性力を受けて
ロッキングプレート5のウェビング引き出し方向の回転
に対し回転遅れが生じる。すると、該イナーシャプレー
ト30は図示しないロックアームを作動してラチェット
ホイール18をギアケース34に係止させる。
【0029】その結果、ラチェットホイール18はウェ
ビング引出し方向に回転するロッキングプレート5に対
して回転遅れを生じ、前記ポール16を係合内歯25と
の係合方向(図2中矢印Y1 方向)へ揺動回転させるの
で、緊急ロック手段300が作動する。又、前記ラチェ
ットホイール18は、車両の加速度を感知した車体加速
度感知手段(図示せず)によっても、ウェビング引出し
方向(図2中矢印X2方向)に回転するロッキングプレ
ート5に対して回転遅れを生じ、前記ポール16を係合
内歯25との係合方向へ揺動回転させることができる。
ビング引出し方向に回転するロッキングプレート5に対
して回転遅れを生じ、前記ポール16を係合内歯25と
の係合方向(図2中矢印Y1 方向)へ揺動回転させるの
で、緊急ロック手段300が作動する。又、前記ラチェ
ットホイール18は、車両の加速度を感知した車体加速
度感知手段(図示せず)によっても、ウェビング引出し
方向(図2中矢印X2方向)に回転するロッキングプレ
ート5に対して回転遅れを生じ、前記ポール16を係合
内歯25との係合方向へ揺動回転させることができる。
【0030】そこで、前記ポール16が係合内歯25と
確実に係合する位置まで移動すると、ポール16を軸支
しているロッキングプレート5の矢印X2 方向の回転は
ロックされる。この時、一端部が角穴5aを介しロッキ
ングプレート5に連結され、他端部が角穴31を介しボ
ビン3に連結されたトーションバー2には、所定以上の
捩じり力が作用せず、該トーションバー2が捩じり変形
することはない。
確実に係合する位置まで移動すると、ポール16を軸支
しているロッキングプレート5の矢印X2 方向の回転は
ロックされる。この時、一端部が角穴5aを介しロッキ
ングプレート5に連結され、他端部が角穴31を介しボ
ビン3に連結されたトーションバー2には、所定以上の
捩じり力が作用せず、該トーションバー2が捩じり変形
することはない。
【0031】従って、ボビン3の矢印X2 方向の回転も
ロックされ、ウェビングの伸び出しが阻止される。そし
て、この状態で、さらにウェビングに大きな張力が負荷
されると、ウェビングの一端が係止されたボビン3が回
転し始め、回転をロックされたロッキングプレート5に
一端部を連結されたトーションバー2が、自身の軸回り
に捩じれるので、エネルギー吸収機構としての機能が作
用する。
ロックされ、ウェビングの伸び出しが阻止される。そし
て、この状態で、さらにウェビングに大きな張力が負荷
されると、ウェビングの一端が係止されたボビン3が回
転し始め、回転をロックされたロッキングプレート5に
一端部を連結されたトーションバー2が、自身の軸回り
に捩じれるので、エネルギー吸収機構としての機能が作
用する。
【0032】即ち、図4に示したように、ウェビングに
さらに大きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピ
ース15がガイド溝11の初期端部11A及びガイド溝
12の初期端部12Aに位置している。そして、トーシ
ョンバー2が捩じり変形し、ガイド溝11の長さ(3/
4回転)に相当する角度、ボビン3がロッキングプレー
ト5に対して図中の矢印T方向へ回転されると共にロッ
クピース15がガイド溝11内を摺動して相対的に矢印
S方向へ移動すると、図5に示したように、ロックピー
ス15がガイド溝11の終端部11Bに達する。
さらに大きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピ
ース15がガイド溝11の初期端部11A及びガイド溝
12の初期端部12Aに位置している。そして、トーシ
ョンバー2が捩じり変形し、ガイド溝11の長さ(3/
4回転)に相当する角度、ボビン3がロッキングプレー
ト5に対して図中の矢印T方向へ回転されると共にロッ
クピース15がガイド溝11内を摺動して相対的に矢印
S方向へ移動すると、図5に示したように、ロックピー
ス15がガイド溝11の終端部11Bに達する。
【0033】そして、ボビン3が図中の矢印T方向へ回
転されると、ガイド溝11の終端部11Bに押圧付勢さ
れたロックピース15は、ロッキングプレート5のガイ
ド溝12の初期端部12Aから摺動を開始し、それに伴
って、図6(a)に示した位置まで図中の矢印T方向へ
ガイド溝12の広幅部12a内を移動する。この間、前
記ボビン3は、ロッキングプレート5に対して矢印T方
向へ約405度回転(例えば、ウェビングの伸び出し量
としては150mm)しているが、ロックピース15は
溝幅が全域で広いガイド溝11とガイド溝12の広幅部
12a内を摺動しただけなので、乗員の身体に作用する
衝突エネルギーは、トーションバー2が自身の軸回りに
捩じれることにより変形仕事として吸収するのみであ
る。即ち、トーションバー2の捩じり変形トルクはほぼ
一定の為、エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域
でほぼ一定である。そこで、図8に示したように、ウェ
ビング伸び出し量に対するエネルギー吸収荷重(ウェビ
ングに作用する荷重)の荷重曲線は略同じ傾きの比例状
態となる。
転されると、ガイド溝11の終端部11Bに押圧付勢さ
れたロックピース15は、ロッキングプレート5のガイ
ド溝12の初期端部12Aから摺動を開始し、それに伴
って、図6(a)に示した位置まで図中の矢印T方向へ
ガイド溝12の広幅部12a内を移動する。この間、前
記ボビン3は、ロッキングプレート5に対して矢印T方
向へ約405度回転(例えば、ウェビングの伸び出し量
としては150mm)しているが、ロックピース15は
溝幅が全域で広いガイド溝11とガイド溝12の広幅部
12a内を摺動しただけなので、乗員の身体に作用する
衝突エネルギーは、トーションバー2が自身の軸回りに
捩じれることにより変形仕事として吸収するのみであ
る。即ち、トーションバー2の捩じり変形トルクはほぼ
一定の為、エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域
でほぼ一定である。そこで、図8に示したように、ウェ
ビング伸び出し量に対するエネルギー吸収荷重(ウェビ
ングに作用する荷重)の荷重曲線は略同じ傾きの比例状
態となる。
【0034】そして更に、ボビン3が図中の矢印T方向
へ回転しトーションバー2が捩じられると、前記ガイド
溝12の狭幅部12bに達したロックピース15には所
定以上の力が作用し、該ロックピース15は前記狭幅部
12bを押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12
bを変形させながら図7(a)に示した終端部12Bま
で図中の矢印T方向へガイド溝12の狭幅部12b内を
移動する。
へ回転しトーションバー2が捩じられると、前記ガイド
溝12の狭幅部12bに達したロックピース15には所
定以上の力が作用し、該ロックピース15は前記狭幅部
12bを押し広げるか、或いは削るかして該狭幅部12
bを変形させながら図7(a)に示した終端部12Bま
で図中の矢印T方向へガイド溝12の狭幅部12b内を
移動する。
【0035】即ち、前記ボビン3が、ロッキングプレー
ト5に対して矢印T方向へ約405度〜約540度回転
(例えば、ウェビングの伸び出し量としては150〜2
00mm)する間は、ロックピース15による前記狭幅
部12bの変形によっても、乗員の身体に作用する衝突
エネルギーを変形仕事として吸収することができる。そ
こで、エネルギー吸収荷重の荷重曲線は、図8に示した
ように、トーションバー2の捩じれ分と狭幅部12bの
変形分(摩擦力を含む)を合成した傾きに変わる。
ト5に対して矢印T方向へ約405度〜約540度回転
(例えば、ウェビングの伸び出し量としては150〜2
00mm)する間は、ロックピース15による前記狭幅
部12bの変形によっても、乗員の身体に作用する衝突
エネルギーを変形仕事として吸収することができる。そ
こで、エネルギー吸収荷重の荷重曲線は、図8に示した
ように、トーションバー2の捩じれ分と狭幅部12bの
変形分(摩擦力を含む)を合成した傾きに変わる。
【0036】こうして、ロックピース15がガイド溝1
2の終端部12Bまでくると、ボビン3は該ロックピー
ス15によってロッキングプレート5に対する相対回転
が規制されるので、それ以上のトーションバー2の捩じ
れは阻止される。以上説明したように、本第1実施形態
におけるシートベルト用リトラクター100では、車両
緊急時にポール16が係合内歯25に係合し、ロッキン
グプレート5の回転が緊急ロック手段300により一旦
阻止された後に、ウェビングに所定以上の張力が負荷さ
れると、ボビン3が回転するのに対応してトーションバ
ー2が捩じられ、ウェビングの伸び出しが可能となり、
エネルギー吸収機構として動作する。更に、ボビン3と
ロッキングプレート5とが所定角度(本第1実施形態に
おいては約405度)以上相対回転すると、ロックピー
ス15が狭幅部12bを変形させながらボビン3は回転
されるので、エネルギー吸収荷重はトーションバー2の
捩じれ分と狭幅部12bの変形分を合成した荷重とな
る。
2の終端部12Bまでくると、ボビン3は該ロックピー
ス15によってロッキングプレート5に対する相対回転
が規制されるので、それ以上のトーションバー2の捩じ
れは阻止される。以上説明したように、本第1実施形態
におけるシートベルト用リトラクター100では、車両
緊急時にポール16が係合内歯25に係合し、ロッキン
グプレート5の回転が緊急ロック手段300により一旦
阻止された後に、ウェビングに所定以上の張力が負荷さ
れると、ボビン3が回転するのに対応してトーションバ
ー2が捩じられ、ウェビングの伸び出しが可能となり、
エネルギー吸収機構として動作する。更に、ボビン3と
ロッキングプレート5とが所定角度(本第1実施形態に
おいては約405度)以上相対回転すると、ロックピー
ス15が狭幅部12bを変形させながらボビン3は回転
されるので、エネルギー吸収荷重はトーションバー2の
捩じれ分と狭幅部12bの変形分を合成した荷重とな
る。
【0037】従って、ガイド溝11,12の設定距離、
広幅部12aと狭幅部12bの割合、狭幅部12bの溝
幅等を適宜選択することにより、ウェビング伸び出し量
に対するエネルギー吸収荷重の荷重曲線を変化させるこ
とが容易である。そこで、車両特性に合わせて任意の荷
重特性を得ることができ、車両衝突時に乗員の身体に作
用する衝突エネルギーを効率よく吸収することができる
良好なエネルギー吸収機構を構成することができる。
広幅部12aと狭幅部12bの割合、狭幅部12bの溝
幅等を適宜選択することにより、ウェビング伸び出し量
に対するエネルギー吸収荷重の荷重曲線を変化させるこ
とが容易である。そこで、車両特性に合わせて任意の荷
重特性を得ることができ、車両衝突時に乗員の身体に作
用する衝突エネルギーを効率よく吸収することができる
良好なエネルギー吸収機構を構成することができる。
【0038】尚、本発明における案内部の構成は、上記
第1実施形態におけるガイド溝11及びガイド溝12の
構成に限定されるものではなく、種々の形態を採りうる
ことは言うまでもない。例えば、ガイド溝11に広幅部
及び狭幅部を設け、ガイド溝12の溝幅を全域でロック
ピース15の幅よりも広くしても良い。又、初期位置で
ガイド溝の溝幅を狭くしておけば、ロックピースのガタ
を防止してガタ音を防止することができる。この場合、
ロックピースの挿入側にテーパ部を設けておけば、組立
も容易である。
第1実施形態におけるガイド溝11及びガイド溝12の
構成に限定されるものではなく、種々の形態を採りうる
ことは言うまでもない。例えば、ガイド溝11に広幅部
及び狭幅部を設け、ガイド溝12の溝幅を全域でロック
ピース15の幅よりも広くしても良い。又、初期位置で
ガイド溝の溝幅を狭くしておけば、ロックピースのガタ
を防止してガタ音を防止することができる。この場合、
ロックピースの挿入側にテーパ部を設けておけば、組立
も容易である。
【0039】更に、ガイド溝の初期位置にロックピース
を圧入するような寸法・形状にすれば、エネルギー吸収
機構が作動する際のエネルギー吸収荷重の立上りを急に
するような荷重補正を行う事ができ、シートベルト装置
の拘束性能を向上させることができる。図9乃至図12
は、本発明の第2実施形態に係るボビン及びロッキング
プレートの要部断面図である。
を圧入するような寸法・形状にすれば、エネルギー吸収
機構が作動する際のエネルギー吸収荷重の立上りを急に
するような荷重補正を行う事ができ、シートベルト装置
の拘束性能を向上させることができる。図9乃至図12
は、本発明の第2実施形態に係るボビン及びロッキング
プレートの要部断面図である。
【0040】図9において、ボビン3のガイド溝61
は、該ガイド溝61の初期端部61Aから終端部61B
に至る距離がボビン3の外周距離の略4分の3となるよ
うに設定されており、全域で溝幅がロックピース15の
幅よりも狭い変形部分とされている。但し、初期位置の
みは、ロックピース15の組付けの為に溝幅をロックピ
ース15の幅よりも広くしても良い。一方、ロッキング
プレート5のガイド溝は、上記第1実施形態におけるガ
イド溝12と同じであるので、その他同様の構成部分と
共に同符号を付して説明を省略する。
は、該ガイド溝61の初期端部61Aから終端部61B
に至る距離がボビン3の外周距離の略4分の3となるよ
うに設定されており、全域で溝幅がロックピース15の
幅よりも狭い変形部分とされている。但し、初期位置の
みは、ロックピース15の組付けの為に溝幅をロックピ
ース15の幅よりも広くしても良い。一方、ロッキング
プレート5のガイド溝は、上記第1実施形態におけるガ
イド溝12と同じであるので、その他同様の構成部分と
共に同符号を付して説明を省略する。
【0041】そして、車両緊急時にウェビングに所定以
上の張力が負荷されると、上記第1実施形態におけるシ
ートベルト用リトラクター100と同様に、本第2実施
形態に基づくシートベルト用リトラクターは、ボビン3
が回転するのに対応してトーションバー2が捩じられ、
ウェビングが引き出されることにより、エネルギー吸収
機構としての機能が作用する。
上の張力が負荷されると、上記第1実施形態におけるシ
ートベルト用リトラクター100と同様に、本第2実施
形態に基づくシートベルト用リトラクターは、ボビン3
が回転するのに対応してトーションバー2が捩じられ、
ウェビングが引き出されることにより、エネルギー吸収
機構としての機能が作用する。
【0042】即ち、図9に示したように、ウェビングに
さらに大きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピ
ース15がガイド溝61の初期端部61A及びガイド溝
12の初期端部12Aに位置している。そして、ボビン
3がロッキングプレート5に対して図中の矢印T方向へ
約135度回転(例えば、ウェビングの伸び出し量とし
ては50mm)されると、ロックピース15もボビン3
と共にガイド溝12の広幅部12a内を摺動しながら移
動し、図10に示したように、ロックピース15がガイ
ド溝12の狭幅部12bに達する。
さらに大きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピ
ース15がガイド溝61の初期端部61A及びガイド溝
12の初期端部12Aに位置している。そして、ボビン
3がロッキングプレート5に対して図中の矢印T方向へ
約135度回転(例えば、ウェビングの伸び出し量とし
ては50mm)されると、ロックピース15もボビン3
と共にガイド溝12の広幅部12a内を摺動しながら移
動し、図10に示したように、ロックピース15がガイ
ド溝12の狭幅部12bに達する。
【0043】この間、前記ボビン3は、ロッキングプレ
ート5に対して矢印T方向へ約135度回転している
が、ロックピース15はガイド溝12の広幅部12a内
を摺動しただけなので、乗員の身体に作用する衝突エネ
ルギーは、トーションバー2が自身の軸回りに捩じれる
ことにより変形仕事として吸収するのみである。即ち、
トーションバー2の捩じり変形トルクはほぼ一定の為、
エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域でほぼ一定
である。そこで、図13に示したように、ウェビング伸
び出し量に対するエネルギー吸収荷重(ウェビングに作
用する荷重)の荷重曲線は略同じ傾きの比例状態とな
る。
ート5に対して矢印T方向へ約135度回転している
が、ロックピース15はガイド溝12の広幅部12a内
を摺動しただけなので、乗員の身体に作用する衝突エネ
ルギーは、トーションバー2が自身の軸回りに捩じれる
ことにより変形仕事として吸収するのみである。即ち、
トーションバー2の捩じり変形トルクはほぼ一定の為、
エネルギー吸収トルクはその作動範囲の全域でほぼ一定
である。そこで、図13に示したように、ウェビング伸
び出し量に対するエネルギー吸収荷重(ウェビングに作
用する荷重)の荷重曲線は略同じ傾きの比例状態とな
る。
【0044】そして更に、ボビン3が図中の矢印T方向
へ回転されると、前記ガイド溝12の狭幅部12bに達
したロックピース15には所定以上の力が作用し、該ロ
ックピース15は前記狭幅部12bを押し広げるか、或
いは削るかして該狭幅部12bを変形させながら図11
(a)に示した終端部12Bまで図中の矢印T方向へ移
動する。その後、更にボビン3が図中の矢印T方向へ回
転されると、ロックピース15はガイド溝61を押し広
げるか、或いは削るかして変形させながら相対的に図1
1(b)中の矢印S方向へ移動し、図12(b)に示し
たように、ロックピース15がガイド溝61の終端部6
1Bに達する。
へ回転されると、前記ガイド溝12の狭幅部12bに達
したロックピース15には所定以上の力が作用し、該ロ
ックピース15は前記狭幅部12bを押し広げるか、或
いは削るかして該狭幅部12bを変形させながら図11
(a)に示した終端部12Bまで図中の矢印T方向へ移
動する。その後、更にボビン3が図中の矢印T方向へ回
転されると、ロックピース15はガイド溝61を押し広
げるか、或いは削るかして変形させながら相対的に図1
1(b)中の矢印S方向へ移動し、図12(b)に示し
たように、ロックピース15がガイド溝61の終端部6
1Bに達する。
【0045】即ち、前記ボビン3が、ロッキングプレー
ト5に対して矢印T方向へ約135〜約540度回転
(例えば、ウェビングの伸び出し量としては50〜20
0mm)する間は、ロックピース15による前記狭幅部
12b及び前記ガイド溝61の変形によっても、乗員の
身体に作用する衝突エネルギーを変形仕事として吸収す
ることができる。そこで、ウェビング伸び出し量に対す
るエネルギー吸収荷重の荷重曲線は、図13に示したよ
うに、トーションバー2の捩じれ分と狭幅部12b及び
ガイド溝61の変形分(摩擦力を含む)を合成した傾き
に変わる。
ト5に対して矢印T方向へ約135〜約540度回転
(例えば、ウェビングの伸び出し量としては50〜20
0mm)する間は、ロックピース15による前記狭幅部
12b及び前記ガイド溝61の変形によっても、乗員の
身体に作用する衝突エネルギーを変形仕事として吸収す
ることができる。そこで、ウェビング伸び出し量に対す
るエネルギー吸収荷重の荷重曲線は、図13に示したよ
うに、トーションバー2の捩じれ分と狭幅部12b及び
ガイド溝61の変形分(摩擦力を含む)を合成した傾き
に変わる。
【0046】こうして、ロックピース15がガイド溝6
1の終端部61Bまでくると、ボビン3は該ロックピー
ス15によってロッキングプレート5に対する相対回転
が規制されるので、それ以上のトーションバー2の捩じ
れは阻止される。尚、上記第2実施形態の説明において
は、ロックピース15が狭幅部12bを先に変形させた
後、ガイド溝61を変形させた場合について述べたが、
ロックピース15がガイド溝61を先に変形させた後、
狭幅部12bを変形させる場合もある。
1の終端部61Bまでくると、ボビン3は該ロックピー
ス15によってロッキングプレート5に対する相対回転
が規制されるので、それ以上のトーションバー2の捩じ
れは阻止される。尚、上記第2実施形態の説明において
は、ロックピース15が狭幅部12bを先に変形させた
後、ガイド溝61を変形させた場合について述べたが、
ロックピース15がガイド溝61を先に変形させた後、
狭幅部12bを変形させる場合もある。
【0047】図14は、本発明の第3実施形態に係るロ
ッキングプレートの要部断面図である。図14におい
て、ロッキングプレート5のガイド溝72は、ガイド溝
72の初期端部72Aから終端部72Bに至る距離がロ
ッキングプレート5の外周距離の略4分の3となるよう
に設定されており、初期端部72A側ではロックピース
75の幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅部72a
とされ、中間部ではロックピース75の幅よりも溝幅が
広い広幅部72bとされ、終端部72B側では再びロッ
クピース75の幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅
部72cとされている。一方、ボビン3の端部にはガイ
ド溝が刻設されておらず、該ボビン3の端部に一体成形
されたロックピース75が突設されているのみである点
で上記各実施形態とは異なるが、その他の構成部分は同
様である。
ッキングプレートの要部断面図である。図14におい
て、ロッキングプレート5のガイド溝72は、ガイド溝
72の初期端部72Aから終端部72Bに至る距離がロ
ッキングプレート5の外周距離の略4分の3となるよう
に設定されており、初期端部72A側ではロックピース
75の幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅部72a
とされ、中間部ではロックピース75の幅よりも溝幅が
広い広幅部72bとされ、終端部72B側では再びロッ
クピース75の幅よりも溝幅が狭い変形部分である狭幅
部72cとされている。一方、ボビン3の端部にはガイ
ド溝が刻設されておらず、該ボビン3の端部に一体成形
されたロックピース75が突設されているのみである点
で上記各実施形態とは異なるが、その他の構成部分は同
様である。
【0048】そして、車両緊急時にウェビングに所定以
上の張力が負荷されると、上記各実施形態におけるシー
トベルト用リトラクターと同様に、本第3実施形態に基
づくシートベルト用リトラクターは、ボビン3が回転す
るのに対応してトーションバー2が捩じられ、ウェビン
グが引き出されることにより、エネルギー吸収機構とし
ての機能が作用する。
上の張力が負荷されると、上記各実施形態におけるシー
トベルト用リトラクターと同様に、本第3実施形態に基
づくシートベルト用リトラクターは、ボビン3が回転す
るのに対応してトーションバー2が捩じられ、ウェビン
グが引き出されることにより、エネルギー吸収機構とし
ての機能が作用する。
【0049】即ち、トーションバー2が捩じり変形し、
図示しないボビン3がロッキングプレート5に対して図
中の矢印T方向へ回転されると、ボビン3と一体のロッ
クピース75はガイド溝72の狭幅部72a、広幅部7
2b、狭幅部72c内を順次移動し、狭幅部72a及び
狭幅部72cを変形させながらガイド溝72の終端部7
2Bに達する。ロックピース75が終端部72Bまでく
ると、ボビン3はロッキングプレート5に対する相対回
転が規制され、それ以上のトーションバー2の捩じれは
阻止される。
図示しないボビン3がロッキングプレート5に対して図
中の矢印T方向へ回転されると、ボビン3と一体のロッ
クピース75はガイド溝72の狭幅部72a、広幅部7
2b、狭幅部72c内を順次移動し、狭幅部72a及び
狭幅部72cを変形させながらガイド溝72の終端部7
2Bに達する。ロックピース75が終端部72Bまでく
ると、ボビン3はロッキングプレート5に対する相対回
転が規制され、それ以上のトーションバー2の捩じれは
阻止される。
【0050】そこで、この間におけるエネルギー吸収荷
重(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線は、トーシ
ョンバー2の捩じれ分とガイド溝72の変形分(摩擦力
を含む)を合成した図15に示したような荷重特性とす
ることができる。図16は、本発明の第4実施形態に係
るロッキングプレートの要部断面図である。
重(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線は、トーシ
ョンバー2の捩じれ分とガイド溝72の変形分(摩擦力
を含む)を合成した図15に示したような荷重特性とす
ることができる。図16は、本発明の第4実施形態に係
るロッキングプレートの要部断面図である。
【0051】図16において、ロッキングプレート5の
ガイド溝82は、ガイド溝82の初期端部82Aから終
端部82Bに至る距離がロッキングプレート5の外周距
離の略4分の3となるように設定されており、初期端部
82A側ではロックピース75の幅よりも溝幅が広い広
幅部82aとされ、中間部ではロックピース75の幅よ
りも溝幅が狭い変形部分である狭幅部82bとされ、終
端部82B側では再びロックピース75の幅よりも溝幅
が広い広幅部82cとされている。その他の構成部分は
上記第3実施形態と同様である。
ガイド溝82は、ガイド溝82の初期端部82Aから終
端部82Bに至る距離がロッキングプレート5の外周距
離の略4分の3となるように設定されており、初期端部
82A側ではロックピース75の幅よりも溝幅が広い広
幅部82aとされ、中間部ではロックピース75の幅よ
りも溝幅が狭い変形部分である狭幅部82bとされ、終
端部82B側では再びロックピース75の幅よりも溝幅
が広い広幅部82cとされている。その他の構成部分は
上記第3実施形態と同様である。
【0052】車両緊急時におけるエネルギー吸収荷重
(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線は、トーショ
ンバー2の捩じれ分とガイド溝82の変形分(摩擦力を
含む)を合成した図17に示したような荷重特性とする
ことができる。尚、上記第3,4実施形態の説明におい
ては、ロックピース75がボビン3の端部に突設された
場合について述べたが、該ロックピース75をロッキン
グプレート5に突設すると共にガイド溝72又は82を
ボビン3の端部に刻設しても良い。
(ウェビングに作用する荷重)の荷重曲線は、トーショ
ンバー2の捩じれ分とガイド溝82の変形分(摩擦力を
含む)を合成した図17に示したような荷重特性とする
ことができる。尚、上記第3,4実施形態の説明におい
ては、ロックピース75がボビン3の端部に突設された
場合について述べたが、該ロックピース75をロッキン
グプレート5に突設すると共にガイド溝72又は82を
ボビン3の端部に刻設しても良い。
【0053】図18は、本発明の第5実施形態に係るロ
ッキングプレートの要部断面図であり、図19は図18
におけるC−C断面矢視図である。図18において、ロ
ッキングプレート5におけるガイド溝12の狭幅部12
bの内側には、該狭幅部12bと平行して肉抜き部であ
る肉抜き溝91が設けられている。
ッキングプレートの要部断面図であり、図19は図18
におけるC−C断面矢視図である。図18において、ロ
ッキングプレート5におけるガイド溝12の狭幅部12
bの内側には、該狭幅部12bと平行して肉抜き部であ
る肉抜き溝91が設けられている。
【0054】前記肉抜き溝91は、ロックピース93
(ボビン3と一体でも別体でも良い)が前記狭幅部12
bを通過する際、該狭幅部12bを押し広げ易くする為
に、狭幅部12bの内側側壁92を薄肉化して変形し易
くするものである。そして、この様に狭幅部12bを変
形し易くすると、エネルギー吸収荷重が調整し易くな
る。即ち、エネルギー吸収荷重は、図19に示したよう
に、狭幅部12bの幅E、内側側壁92の厚さF、肉抜
き溝91の深さG及び側壁面角度H等で調整することが
でき、肉抜き溝91が無い場合に比べて内側側壁92の
変形量が大きくとれるので、荷重調整が容易で狭幅部1
2bの幅Eの精度を粗くできる。
(ボビン3と一体でも別体でも良い)が前記狭幅部12
bを通過する際、該狭幅部12bを押し広げ易くする為
に、狭幅部12bの内側側壁92を薄肉化して変形し易
くするものである。そして、この様に狭幅部12bを変
形し易くすると、エネルギー吸収荷重が調整し易くな
る。即ち、エネルギー吸収荷重は、図19に示したよう
に、狭幅部12bの幅E、内側側壁92の厚さF、肉抜
き溝91の深さG及び側壁面角度H等で調整することが
でき、肉抜き溝91が無い場合に比べて内側側壁92の
変形量が大きくとれるので、荷重調整が容易で狭幅部1
2bの幅Eの精度を粗くできる。
【0055】尚、本第5実施形態における前記肉抜き部
は、肉抜き溝91の如き溝である必要はなく、狭幅部1
2bの側壁が変形し易い構造に成っていれば良い。例え
ば、肉抜き部を略円形の凹部により構成したり、狭幅部
12の外側に肉抜き溝を設けても良い。更に、上記狭幅
部12bの幅E、内側側壁92の厚さF、肉抜き溝91
の深さG及び側壁面角度H等は、車両特性に合わせてそ
れぞれ除変することもできる。
は、肉抜き溝91の如き溝である必要はなく、狭幅部1
2bの側壁が変形し易い構造に成っていれば良い。例え
ば、肉抜き部を略円形の凹部により構成したり、狭幅部
12の外側に肉抜き溝を設けても良い。更に、上記狭幅
部12bの幅E、内側側壁92の厚さF、肉抜き溝91
の深さG及び側壁面角度H等は、車両特性に合わせてそ
れぞれ除変することもできる。
【0056】又、上記各実施形態における各ガイド溝の
狭幅部は、狭幅部の両側壁側から溝幅を狭くしている
が、内側側壁或いは外側側壁の一方の側壁側からのみ溝
幅を狭めても良いことは勿論である。図20は、本発明
の第6実施形態に基づくロックピース95の正面図及び
そのD−D断面矢視図である。
狭幅部は、狭幅部の両側壁側から溝幅を狭くしている
が、内側側壁或いは外側側壁の一方の側壁側からのみ溝
幅を狭めても良いことは勿論である。図20は、本発明
の第6実施形態に基づくロックピース95の正面図及び
そのD−D断面矢視図である。
【0057】前記ロックピース95は、中央部に凹み9
5aが設けられ、幅方向へ圧縮変形され易くしてある。
そこで、該ロックピース95は、前記狭幅部12bを通
過する際、該狭幅部12bを押し広げつつ、自らも圧縮
変形される。この為、エネルギー吸収荷重が安定すると
共に設定値の調整が容易となり、ロックピース95及び
狭幅部12bの寸法精度を粗くできる。
5aが設けられ、幅方向へ圧縮変形され易くしてある。
そこで、該ロックピース95は、前記狭幅部12bを通
過する際、該狭幅部12bを押し広げつつ、自らも圧縮
変形される。この為、エネルギー吸収荷重が安定すると
共に設定値の調整が容易となり、ロックピース95及び
狭幅部12bの寸法精度を粗くできる。
【0058】図21は、本発明の第7実施形態に係るロ
ッキングプレートの要部断面図である。図21におい
て、ロッキングプレート105のガイド溝102は、ガ
イド溝102の初期端部102Aから終端部102Bに
至る距離がロッキングプレート105の外周距離の略4
分の3となるように設定されており、初期端部102A
側では図示しないロックピースの幅よりも溝幅が広い広
幅部102aとされ、終端部102B側では両側壁に突
設された鋸歯状の突起103,103の各突起先端の間
隔がロックピースの幅よりも僅かに狭い狭幅部102b
とされている。
ッキングプレートの要部断面図である。図21におい
て、ロッキングプレート105のガイド溝102は、ガ
イド溝102の初期端部102Aから終端部102Bに
至る距離がロッキングプレート105の外周距離の略4
分の3となるように設定されており、初期端部102A
側では図示しないロックピースの幅よりも溝幅が広い広
幅部102aとされ、終端部102B側では両側壁に突
設された鋸歯状の突起103,103の各突起先端の間
隔がロックピースの幅よりも僅かに狭い狭幅部102b
とされている。
【0059】そして、前記狭幅部102bの溝幅(両側
壁に突設された突起103,103の各突起先端の間
隔)や、前記突起103の大きさ、ピッチ、頂角及び個
数は、車両特性に合わせて適宜変化させられる。即ち、
ロックピースが前記狭幅部102bを通過する際、該ロ
ックピースは突起103,103を押しつぶしながら進
むので、狭幅部102b及びロックピースの精度を粗く
でき、嵌め合いがきつくなっても途中でつっかかること
なく移動ストロークが確保される。又、図21の如く各
突起103の形状を非対称とすることにより、ロックピ
ースが逆戻りすることも防止できる。
壁に突設された突起103,103の各突起先端の間
隔)や、前記突起103の大きさ、ピッチ、頂角及び個
数は、車両特性に合わせて適宜変化させられる。即ち、
ロックピースが前記狭幅部102bを通過する際、該ロ
ックピースは突起103,103を押しつぶしながら進
むので、狭幅部102b及びロックピースの精度を粗く
でき、嵌め合いがきつくなっても途中でつっかかること
なく移動ストロークが確保される。又、図21の如く各
突起103の形状を非対称とすることにより、ロックピ
ースが逆戻りすることも防止できる。
【0060】更に、上述の如き突起103は、狭幅部1
02bの一方の側壁にのみ突設されていても良い。又、
この様な突起103から成る狭幅部102bを備えたガ
イド溝102は、ボビンとロッキングプレートの両対向
面の少なくと一方に設けることができる。図22は、本
発明の第8実施形態に基づくシートベルト用リトラクタ
ー110の要部断面図であり、図23及び図24は、図
22に示したボビン113の部分斜視図及びロックピー
ス115の全体斜視図である。尚、上記第1実施形態に
おけるシートベルト用リトラクター100と同様の構成
部材については同符号を付して詳細な説明を省略する。
02bの一方の側壁にのみ突設されていても良い。又、
この様な突起103から成る狭幅部102bを備えたガ
イド溝102は、ボビンとロッキングプレートの両対向
面の少なくと一方に設けることができる。図22は、本
発明の第8実施形態に基づくシートベルト用リトラクタ
ー110の要部断面図であり、図23及び図24は、図
22に示したボビン113の部分斜視図及びロックピー
ス115の全体斜視図である。尚、上記第1実施形態に
おけるシートベルト用リトラクター100と同様の構成
部材については同符号を付して詳細な説明を省略する。
【0061】前記シートベルト用リトラクター110
は、リトラクターベース1に回転可能に取付けられると
共に少なくとも一端に円盤状のロッキングプレート10
5が取付けられた巻取シャフトである円柱状のトーショ
ンバー112と、車両緊急時に前記トーションバー11
2のウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック
手段300と、ウェビングが巻装されると共に前記トー
ションバー112に相対回転可能に軸支される円筒状の
ボビン113と、前記ロッキングプレート105と前記
ボビン113の対向部分に形成された案内部120に配
設されたロックピース115とを備えている。
は、リトラクターベース1に回転可能に取付けられると
共に少なくとも一端に円盤状のロッキングプレート10
5が取付けられた巻取シャフトである円柱状のトーショ
ンバー112と、車両緊急時に前記トーションバー11
2のウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック
手段300と、ウェビングが巻装されると共に前記トー
ションバー112に相対回転可能に軸支される円筒状の
ボビン113と、前記ロッキングプレート105と前記
ボビン113の対向部分に形成された案内部120に配
設されたロックピース115とを備えている。
【0062】丸穴114が形成された緊急ロック手段3
00側の前記ボビン113の端部には、略円形の凹部1
18が凹設されている。又、前記凹部118が凹設され
たボビン113の端部に対向する前記ロッキングプレー
ト105の内側面には、図25に示すように、該凹部1
18と共に案内部120を構成するガイド溝119が刻
設されている。そして、案内部120には、トーション
バー112に回転自在に軸支される丸穴117を有し、
前記凹部118の底壁面に沿って摺動可能なロックピー
ス115が配設されている。
00側の前記ボビン113の端部には、略円形の凹部1
18が凹設されている。又、前記凹部118が凹設され
たボビン113の端部に対向する前記ロッキングプレー
ト105の内側面には、図25に示すように、該凹部1
18と共に案内部120を構成するガイド溝119が刻
設されている。そして、案内部120には、トーション
バー112に回転自在に軸支される丸穴117を有し、
前記凹部118の底壁面に沿って摺動可能なロックピー
ス115が配設されている。
【0063】前記ロックピース115は、リング状部1
15aの外周縁から半径方向外方に略台形状に突出した
係合部121を有する。該係合部121は、リング状部
115aに比べてほぼ倍の厚みを有している。前記凹部
118は、図23に示したように、内周壁の一部が半径
方向内方に台形状に突出した係止部116を有する。図
25(a)に示したように、係止部116に隣接する凹
部118の内周壁の一部(終端領域)が、半径方向内方
に偏倚し、前記係合部121の外端部と圧接する小径部
118aを構成している。一方、該小径部118a以外
の内周壁は、前記係合部121の外端部に対して十分な
径を有している。
15aの外周縁から半径方向外方に略台形状に突出した
係合部121を有する。該係合部121は、リング状部
115aに比べてほぼ倍の厚みを有している。前記凹部
118は、図23に示したように、内周壁の一部が半径
方向内方に台形状に突出した係止部116を有する。図
25(a)に示したように、係止部116に隣接する凹
部118の内周壁の一部(終端領域)が、半径方向内方
に偏倚し、前記係合部121の外端部と圧接する小径部
118aを構成している。一方、該小径部118a以外
の内周壁は、前記係合部121の外端部に対して十分な
径を有している。
【0064】前記ガイド溝119は、図25(b)に示
したように、ガイド溝119の初期端部119Aから終
端部119Bに至る距離がロッキングプレート105の
外周距離の略4分の3となるように設定されており、初
期端部119A側ではロックピース115の係合部12
1の幅よりも十分な溝幅を有している。一方、終端部1
19B側ではガイド溝119の内側壁の一部が半径方向
外方に偏倚し、前記係合部121の内端部と圧接する大
径部119aを構成している。
したように、ガイド溝119の初期端部119Aから終
端部119Bに至る距離がロッキングプレート105の
外周距離の略4分の3となるように設定されており、初
期端部119A側ではロックピース115の係合部12
1の幅よりも十分な溝幅を有している。一方、終端部1
19B側ではガイド溝119の内側壁の一部が半径方向
外方に偏倚し、前記係合部121の内端部と圧接する大
径部119aを構成している。
【0065】即ち、図25に示したように、図示しない
緊急ロック手段300が作動し、ウェビングにさらに大
きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピース11
5の係合部121が凹部118の初期領域及びガイド溝
119の初期端部119Aに位置している。そして、ガ
イド溝119の長さ(3/4回転)に相当する角度、ボ
ビン113がロッキングプレート105に対して図中の
矢印T方向へ回転されると、ロックピース115が凹部
118の底壁面上を摺動して相対的に矢印S方向へ回転
すると共に係合部121もガイド溝119内を摺動して
相対的に矢印S方向へ移動し、図26に示したように、
前記係合部121が凹部118の終端領域に達する。こ
の時、係合部121が小径部118aにより半径方向内
方へ圧縮されると共に、小径部118aが係合部121
により半径方向外方へ押し広げられ、エネルギー吸収荷
重を増すことができる。
緊急ロック手段300が作動し、ウェビングにさらに大
きな張力が負荷され始めた状態では、ロックピース11
5の係合部121が凹部118の初期領域及びガイド溝
119の初期端部119Aに位置している。そして、ガ
イド溝119の長さ(3/4回転)に相当する角度、ボ
ビン113がロッキングプレート105に対して図中の
矢印T方向へ回転されると、ロックピース115が凹部
118の底壁面上を摺動して相対的に矢印S方向へ回転
すると共に係合部121もガイド溝119内を摺動して
相対的に矢印S方向へ移動し、図26に示したように、
前記係合部121が凹部118の終端領域に達する。こ
の時、係合部121が小径部118aにより半径方向内
方へ圧縮されると共に、小径部118aが係合部121
により半径方向外方へ押し広げられ、エネルギー吸収荷
重を増すことができる。
【0066】そして、ボビン113が図中の矢印T方向
へ更に回転されると、ボビン113の係止部116に押
圧付勢されたロックピース115の係合部121は、ロ
ッキングプレート105のガイド溝119の初期端部1
19Aから摺動を開始し、それに伴って、図27に示し
た位置まで図中の矢印T方向へガイド溝12内を移動す
る。
へ更に回転されると、ボビン113の係止部116に押
圧付勢されたロックピース115の係合部121は、ロ
ッキングプレート105のガイド溝119の初期端部1
19Aから摺動を開始し、それに伴って、図27に示し
た位置まで図中の矢印T方向へガイド溝12内を移動す
る。
【0067】そして更に、ボビン113が図中の矢印T
方向へ回転されると、前記ガイド溝119の大径部11
9aに達したロックピース115の係合部121が大径
部119aにより半径方向外方へ引き伸ばされると共
に、大径部119aが係合部121により半径方向内方
へ圧縮され、ガイド溝119の内側壁と摩擦力を発生
し、エネルギー吸収荷重を増すことができる。
方向へ回転されると、前記ガイド溝119の大径部11
9aに達したロックピース115の係合部121が大径
部119aにより半径方向外方へ引き伸ばされると共
に、大径部119aが係合部121により半径方向内方
へ圧縮され、ガイド溝119の内側壁と摩擦力を発生
し、エネルギー吸収荷重を増すことができる。
【0068】本第8実施形態におけるロックピース11
5は、トーションバー112に軸支され回転する。そこ
で、トーションバー112の捩じれのみでエネルギー吸
収している際、該ロックピース115は凹部118の内
周壁及びガイド溝119の両側壁に接触せず、スムーズ
に回転することができる。従って、凹部118の内周
壁、ガイド溝119の両側壁及びロックピース115の
外周壁を面精度が低くできると共に、ガイド溝119の
溝幅を係合部121の幅より十分広くして寸法精度が粗
くできるので、製造コストを低く抑えることができる。
5は、トーションバー112に軸支され回転する。そこ
で、トーションバー112の捩じれのみでエネルギー吸
収している際、該ロックピース115は凹部118の内
周壁及びガイド溝119の両側壁に接触せず、スムーズ
に回転することができる。従って、凹部118の内周
壁、ガイド溝119の両側壁及びロックピース115の
外周壁を面精度が低くできると共に、ガイド溝119の
溝幅を係合部121の幅より十分広くして寸法精度が粗
くできるので、製造コストを低く抑えることができる。
【0069】尚、本第8実施形態においては、ガイド溝
119に変形部として大径部119aを設けたが、例え
ば狭幅溝を設けて変形部としても良い。本発明のシート
ベルト用リトラクターは、上記各実施形態におけるシー
トベルト用リトラクターのように、必ずしもトーション
バーと組み合わせる必要はなく、案内部のみでエネルギ
ー吸収荷重を受け持つことも可能である。この場合、巻
取シャフトに相対回転自在とされたボビンの両端に一対
の係合部材を配設すると共に、リトラクターベースの両
側板に非係合部が形成されたシートベルト用リトラクタ
ーにも適用することができる。
119に変形部として大径部119aを設けたが、例え
ば狭幅溝を設けて変形部としても良い。本発明のシート
ベルト用リトラクターは、上記各実施形態におけるシー
トベルト用リトラクターのように、必ずしもトーション
バーと組み合わせる必要はなく、案内部のみでエネルギ
ー吸収荷重を受け持つことも可能である。この場合、巻
取シャフトに相対回転自在とされたボビンの両端に一対
の係合部材を配設すると共に、リトラクターベースの両
側板に非係合部が形成されたシートベルト用リトラクタ
ーにも適用することができる。
【0070】また、上記緊急ロック手段は、上記実施形
態における構成に限定されるものではなく、種々の変更
が可能であり、例えば、車両緊急時に作動する慣性感知
手段は、車体加速度感知手段とウェビング加速度感知手
段のいずれか一方のみを備える構成でも良い。更に、ロ
ッキングプレートとボビンの対向部分に形成される案内
部の構成も、上記各実施形態の構成に限定されるもので
はなく、例えば、各実施形態における各ガイド溝の構成
を適宜組み合わせることによって、様々なエネルギー吸
収荷重特性を有するエネルギー吸収機構を得ることがで
きる。
態における構成に限定されるものではなく、種々の変更
が可能であり、例えば、車両緊急時に作動する慣性感知
手段は、車体加速度感知手段とウェビング加速度感知手
段のいずれか一方のみを備える構成でも良い。更に、ロ
ッキングプレートとボビンの対向部分に形成される案内
部の構成も、上記各実施形態の構成に限定されるもので
はなく、例えば、各実施形態における各ガイド溝の構成
を適宜組み合わせることによって、様々なエネルギー吸
収荷重特性を有するエネルギー吸収機構を得ることがで
きる。
【0071】
【発明の効果】上述したように、本発明のシートベルト
用リトラクターでは、ロッキングプレートとボビンの対
向部分に形成された案内部の形状を変更するだけで、車
両特性に合わせてエネルギー吸収荷重特性を任意に変え
ることができる。そこで、車両特性に合わせ、車両衝突
時に乗員の身体に作用する衝突エネルギーを効率よく吸
収することができる良好なエネルギー吸収機構を備えた
シートベルト用リトラクターを提供できる。
用リトラクターでは、ロッキングプレートとボビンの対
向部分に形成された案内部の形状を変更するだけで、車
両特性に合わせてエネルギー吸収荷重特性を任意に変え
ることができる。そこで、車両特性に合わせ、車両衝突
時に乗員の身体に作用する衝突エネルギーを効率よく吸
収することができる良好なエネルギー吸収機構を備えた
シートベルト用リトラクターを提供できる。
【図1】本発明の第1実施形態に基づくシートベルト用
リトラクターの正面縦断面図である。
リトラクターの正面縦断面図である。
【図2】図1に示したシートベルト用リトラクターの要
部分解斜視図である。
部分解斜視図である。
【図3】図1に示したロッキングプレートの要部斜視図
である。
である。
【図4】図1に示したシートベルト用リトラクターのエ
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であり、
(a) は図1におけるA−A断面矢視図、(b) は図1にお
けるB−B断面矢視図である。
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であり、
(a) は図1におけるA−A断面矢視図、(b) は図1にお
けるB−B断面矢視図である。
【図5】図1に示したシートベルト用リトラクターのエ
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
【図6】図1に示したシートベルト用リトラクターのエ
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
【図7】図1に示したシートベルト用リトラクターのエ
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
ネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図である。
【図8】第1実施形態におけるウェビング伸び出し量と
エネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
エネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施形態に係るボビン及びロッキ
ングプレートのエネルギー吸収機構の動作を説明する為
の説明図であり、(a) はロッキングプレートの断面図、
(b) はボビンの断面図である。
ングプレートのエネルギー吸収機構の動作を説明する為
の説明図であり、(a) はロッキングプレートの断面図、
(b) はボビンの断面図である。
【図10】図9に示したボビン及びロッキングプレート
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
【図11】図9に示したボビン及びロッキングプレート
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
【図12】図9に示したボビン及びロッキングプレート
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
る。
【図13】第2実施形態におけるウェビング伸び出し量
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
【図14】本発明の第3実施形態に係るロッキングプレ
ートの要部断面図である。
ートの要部断面図である。
【図15】第3実施形態におけるウェビング伸び出し量
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
【図16】本発明の第4実施形態に係るロッキングプレ
ートの要部断面図である。
ートの要部断面図である。
【図17】第4実施形態におけるウェビング伸び出し量
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
とエネルギー吸収荷重との関係を示すグラフである。
【図18】本発明の第5実施形態に係るロッキングプレ
ートの要部断面図である。
ートの要部断面図である。
【図19】図18におけるC−C断面矢視図である。
【図20】本発明の第6実施形態に基づくロックピース
の正面図及びそのD−D断面矢視図である。
の正面図及びそのD−D断面矢視図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係るロッキングプレ
ートの要部断面図である。
ートの要部断面図である。
【図22】本発明の第8実施形態に基づくシートベルト
用リトラクターの要部断面図である。
用リトラクターの要部断面図である。
【図23】図22に示したボビンの部分斜視図である。
【図24】図22に示したロックピースの全体斜視図で
ある。
ある。
【図25】図22に示したシートベルト用リトラクター
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
り、(a) は図22におけるJ−J断面矢視図、(b) は図
22におけるK−K断面矢視図である。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為の説明図であ
り、(a) は図22におけるJ−J断面矢視図、(b) は図
22におけるK−K断面矢視図である。
【図26】図22に示したシートベルト用リトラクター
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為のボビンの断
面図である。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為のボビンの断
面図である。
【図27】図22に示したシートベルト用リトラクター
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為のロッキング
プレートの断面図である。
のエネルギー吸収機構の動作を説明する為のロッキング
プレートの断面図である。
1 リトラクターベース 2 トーションバー 3 ボビン 5 ロッキングプレート 11 ガイド溝 12 ガイド溝 13 案内部 16 ポール 100 シートベルト用リトラクター 200 エネルギー吸収機構 300 緊急ロック手段
Claims (1)
- 【請求項1】 リトラクターベースに回転可能に取付け
られると共に少なくとも一端にロッキングプレートが設
けられた巻取シャフトと、車両緊急時に前記巻取シャフ
トのウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック
手段と、ウェビングが巻装されると共に前記巻取シャフ
トに相対回転可能に軸支される円筒状のボビンと、前記
ロッキングプレートと前記ボビンの対向部分に形成され
た案内部に配設されたロックピースとを備えたシートベ
ルト用リトラクターであって、 前記ロッキングプレートと前記ボビンとが相対回転した
際には、前記ロックピースが前記案内部を変形させなが
ら相対移動可能であることを特徴とするシートベルト用
リトラクター。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8123950A JPH09286302A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | シートベルト用リトラクター |
DE19706108A DE19706108C2 (de) | 1996-02-16 | 1997-02-17 | Sicherheitsgurtaufroller |
US08/801,498 US5794877A (en) | 1996-02-16 | 1997-02-18 | Retractor for seat belt |
US09/095,935 US6113022A (en) | 1996-02-16 | 1998-06-12 | Retractor for seat belt |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8123950A JPH09286302A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | シートベルト用リトラクター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09286302A true JPH09286302A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14873368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8123950A Pending JPH09286302A (ja) | 1996-02-16 | 1996-04-23 | シートベルト用リトラクター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09286302A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6354529B1 (en) * | 1999-04-16 | 2002-03-12 | Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho | Webbing take-up device |
WO2004067338A1 (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-12 | Ashimori Industry Co., Ltd | シートベルトリトラクター |
US7753305B2 (en) | 2003-01-31 | 2010-07-13 | Ashimori Industry Co., Ltd. | Seat belt retractor |
JP2015517435A (ja) * | 2012-05-24 | 2015-06-22 | タカタ アーゲー | ベルトリトラクタ |
JP2015150964A (ja) * | 2014-02-12 | 2015-08-24 | 株式会社東海理化電機製作所 | ウェビング巻取装置 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP8123950A patent/JPH09286302A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6354529B1 (en) * | 1999-04-16 | 2002-03-12 | Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho | Webbing take-up device |
WO2004067338A1 (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-12 | Ashimori Industry Co., Ltd | シートベルトリトラクター |
US7753305B2 (en) | 2003-01-31 | 2010-07-13 | Ashimori Industry Co., Ltd. | Seat belt retractor |
JP2015517435A (ja) * | 2012-05-24 | 2015-06-22 | タカタ アーゲー | ベルトリトラクタ |
JP2015150964A (ja) * | 2014-02-12 | 2015-08-24 | 株式会社東海理化電機製作所 | ウェビング巻取装置 |
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