JPH09271801A - 形鋼用粗形鋼片の圧延方法 - Google Patents
形鋼用粗形鋼片の圧延方法Info
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- JPH09271801A JPH09271801A JP8854796A JP8854796A JPH09271801A JP H09271801 A JPH09271801 A JP H09271801A JP 8854796 A JP8854796 A JP 8854796A JP 8854796 A JP8854796 A JP 8854796A JP H09271801 A JPH09271801 A JP H09271801A
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Abstract
なる形鋼製品に対応する複数シリーズの粗形鋼片を、製
品疵の原因となる欠陥を発生させることなく造形する。 【解決手段】 素材から粗形鋼片1を造形する粗造形圧
延工程において、ウェブ高さを目的とする寸法となるま
で拡大または縮小した後に、孔型ロール20のウェブ部
のフラットな部分21b、21cを用いてフランジ幅を
縮小するためのフランジ先端11の圧下を行う際に、フ
ランジ先端11の圧下と造形孔型20cによる造形圧延
をそれぞれ所要回数もしくは交互に行う。
Description
る粗形鋼片を同一の孔型ロールを用いて造形する形鋼用
粗形鋼片の圧延方法に関する。
延法により製造されている。ユニバーサル圧延法による
H形鋼の製造ラインは、図4に示すような圧延機群によ
り構成される。素材となるブルーム、スラブ、ビームブ
ランク等の鋼片は加熱炉にて加熱後、孔型を有するロー
ルを組み込んだブレイクダウン圧延機BDでリバース圧
延が行われ、図5のような粗形鋼片1に造形される。次
に、ユニバーサル圧延機U2 とエッジャ圧延機E2 によ
り構成される粗ユニバーサル圧延機群R2 によって被圧
延材の板厚を減少させるとともに、フランジ幅の調整が
行われ、最後に仕上げユニバーサル圧延機Fによってフ
ランジの角度がほぼ直角に成形される。
造形圧延工程においては、主に連続鋳造された鋼片を素
材とするが、H形鋼の各種サイズに応じた多種類の鋼片
を用いるのではモールドやその付帯設備をそれぞれ別々
に用意する必要が生じる上、素材の管理が非常に煩雑な
ものとなる。このため、粗造形圧延工程では、素材を孔
型により目標とするウェブ厚、フランジ厚まで圧下する
とともに、粗形鋼片の外形寸法であるウェブ高さとフラ
ンジ幅の変更を行い、同一の素材鋼片から多種の製品に
対応する粗形鋼片を造形することが望ましい。さらに、
ブレイクダウン圧延機BDに使用する孔型ロールについ
ては、多種類の製品寸法に対応したものをそれぞれ用意
する必要があり、多数のロールを保有せざるを得なかっ
た。それゆえ、同一の孔型ロールにより多種類の粗形鋼
片を造形することができれば、ロール保有数を削減する
ことが可能となる。
変更する技術のうち、ウェブ高さの変更については、特
公昭55−30921号公報等に開示されているよう
に、素材ビームブランクのフランジ間隔よりも幅の広い
溝間隔を有する孔型により、ウェブ高さを拡大させる方
法が採用されている。一方、フランジ幅の変更に関して
は、特開平2−207901号公報に開示されている技
術がある。これは、上記のウェブ高さ拡大技術により、
目的とするウェブ高さの粗形鋼片を造形した後、図6の
ように造形孔型のウェブ部のフラットな部分21を用い
て、フランジ先端11を圧下することによりフランジ幅
を縮小するという技術である。
術は、ウェブ高さ拡大の効率化を主目的として開発され
たものではあるが、粗形鋼片のフランジ幅を任意に縮小
でき、同一のロールで多サイズの粗形鋼片を造形しう
る。しかし、本発明者らの検討によれば、この技術には
以下に述べるような問題があることが明らかになった。
フランジ先端を圧下すると、この部分の材料が幅方向へ
と広がることによってフランジ先端部にバルジングが生
じ、先端部の厚さが増加する。図7に示すように、製品
フランジ幅300mm用の粗形鋼片1を製品フランジ幅
200mm相当まで圧下した場合、鋼片形状は符号2で
示すようになり、フランジ内面の傾斜角度が急峻(θ2
<θ1 )になると同時にフランジ内面同士の間隔が狭く
なる(W2 <W1 )。このような変形が生じた粗形鋼片
を次工程でユニバーサル圧延すると、図8に示すように
ユニバーサル圧延機の水平ロール30とフランジ内面の
間隔が非常に狭く、かつフランジ先端11が先に水平ロ
ール30の側面に接触するため、フランジの内面が水平
ロール30により押し下げられ、フィレット部12の近
傍に折れ込みやラップが生じる。粗ユニバーサル圧延、
仕上げ圧延工程により厚みが減じられ、製品寸法となっ
た後も、これらは疵として残り、製品欠陥の原因となっ
ていた。このような欠陥はフランジ幅縮小量が大きくな
るほど顕著に発生するため、従来の方法では50mm程度
フランジ幅が異なると、同一の孔型ロールでフランジ幅
の異なる複数の粗形鋼片を造形することは困難であっ
た。
なされたものであり、同一の孔型ロールを用いて、フラ
ンジ幅の異なる形鋼製品に対応する複数シリーズの粗形
鋼片を、製品疵の原因となる欠陥を発生させることなく
造形することを目的とする。
の圧延方法は、素材から粗形鋼片を造形する粗造形圧延
工程において、ウェブ高さを目的とする寸法となるまで
拡大または縮小した後に、孔型ロールのウェブ部のフラ
ットな部分を用いてフランジ幅を縮小するためのフラン
ジ先端の圧下を行う際に、フランジ先端の圧下と造形孔
型での圧延をそれぞれ所要回数もしくは交互に行うもの
である。
べる。本発明においては、粗形鋼片の造形圧延に際し、
目的とするウェブ高さになるまでウェブ高さを拡大また
は縮小した後に、図1に示すように、フランジ先端11
を孔型ウェブ部のフラットな部分21b、21cによっ
て圧下する。続いて図2に示すように、粗形鋼片1をウ
ェブ高さ変更において最後に使用した造形孔型20cに
より再度圧延する。フランジ先端圧下後に再び造形孔型
20cで圧延することにより、フランジ先端圧下時に生
じたフランジ内面傾斜角の立ち上がりとフランジ内面同
士の間隔減少は、ラップや折れ込みを生じることなく、
目的とする傾斜角θおよびフランジ間隔Wに修正され
る。
ラップや折れ込みが生じない理由は、以下の通りであ
る。まず、フランジ先端を複数パス圧下した後に粗ユニ
バーサル圧延する場合には、造形圧延の最後に複数回の
フランジ先端圧下を行うため、ユニバーサル圧延機で圧
延する際にはフランジ先端のバルジングが大きくなって
おり、フランジ内面形状の悪化が著しい。これに対し
て、本発明では造形孔型20cによってバルジングを修
正する場合には、フランジ先端圧下と交互に圧延するこ
とができるため、バルジングは小さく、無理なくフラン
ジ内面形状の修正ができる。第2に、粗造形圧延用の孔
型は通常フランジ内面の傾斜角度が10°以上とユニバ
ーサル圧延ロールよりも大きくなっており、表面だけで
なくフランジ全体を下方に押し下げる変形となるため、
表層のラップや折れ込みが生じにくい。造形孔型での圧
延後、さらに上記のフランジ先端圧下と造形孔型圧延を
繰り返すことにより、目的とするフランジ幅をもつ粗形
鋼片1を造形することができる。このようにして造形し
た粗形鋼片1は、図3に示すような形状となり、適正な
フランジ内面傾斜角および内面間隔が保たれているの
で、次工程のユニバーサル圧延において、水平ロールに
よるフランジ内面の押し下げが発生せず、疵の発生を防
止することができる。
て交互に実施し、ほぼ同じパス回数とすることは望まし
いが、圧延能率向上のためパス回数を減らしたい場合な
どには必ずしも同数とする必要はなく、製品に疵が発生
しない範囲で造形孔型圧延の回数を減らすことができ
る。また、本発明の方法は、同様の粗造形圧延を行う形
鋼に応用できることは明らかであり、I形鋼などの粗造
形圧延用ロールの共用にも効果があることは言うまでも
ない。
する造形孔型ロールの概要図である。この造形孔型ロー
ル20は、孔型形状がそれぞれウェブ高さとフランジ幅
が変化するように、例えば3種類の造形孔型20a、2
0b、20cを備えており、粗形鋼片1をロールの軸方
向に移動させてそれぞれの孔型での圧延を行う。図1に
おいて左側の造形孔型20aが第1段階の粗造形圧延に
使用される部分であり、右側の造形孔型20cが目的と
するウェブ高さ寸法に拡大するための最終段階の粗造形
圧延に使用される部分である。本発明において、フラン
ジ先端11の圧下を行う際には、図1のように中間部の
造形孔型20bのウェブ部のフラット部分21bと最終
圧延用造形孔型20cのウェブ部のフラット部分21c
を使用してフランジ先端11を圧下する。2つの孔型2
0b、20cのウェブ部のギャップはほぼ同じにされて
いるが、フランジ幅が左右で異なる異形H形鋼を造型す
るような場合は両方のギャップを異ならしめることもで
きる。
ェブ高さになるまで粗形鋼片1を拡大した後において
は、上記のフランジ先端11の圧下を行い、それに続け
て、図2に示すように再度最終圧延用造形孔型20cに
より粗形鋼片1の造形圧延を行うことは前述したとおり
である。フランジ先端11の圧下と造形孔型20cによ
る粗形鋼片1の造形圧延とは交互に行ってもよいし、フ
ランジ先端11の圧下を先行的に必要回数行った後に、
造形孔型20cによる粗形鋼片1の造形圧延を必要回数
行ってもよいわけである。けだし、圧延能率と粗形鋼片
1の形状精度の問題だからである。
ながら説明する。H600×300シリーズ用の粗形鋼
片造形用ロールを用い、本発明のフランジ先端圧下と造
形孔型圧延とを交互に行う方法と、従来のフランジ先端
圧下のみを行う方法とによって、H600×200シリ
ーズ用の粗形鋼片を造形した。フランジ幅の圧下は、1
パス当たり25mmとし、4パスでフランジ幅を100
mm縮小した。本発明法では、フランジ幅圧下と交互に
最終造形孔型による圧延を4パス行い、合計8パスで粗
形鋼片の造形を行った。従来法では、造形孔型での圧延
は行わず、フランジ幅圧下4パスのみによって粗形鋼片
を造形した。
造ラインで製品まで圧延した結果、フランジ幅圧下のみ
を行う従来法で製造した製品では、その80%以上にフ
ィレット部近傍のラップ疵が発生した。これに対して、
本発明法では、ラップ疵は全く発生せず、欠陥のない製
品を製造することができた。また、ウェブ高さが600
mmの製品は、H600×200、H600×250、
H600×300の3シリーズがあり、これまではそれ
ぞれに対応する3組のブレイクダウン圧延用孔型ロール
を保有していたが、本発明を適用することによって、こ
れらの製品に対応する粗型鋼片をすべてH600×30
0用のロールによって製造することができるようにな
り、ロール保有数を1/3に削減することが可能となっ
た。これにより、ロール在庫削減が可能となったばかり
でなく、さらにロール組み替え回数も削減することがで
きるようになり、製造コストの低減に大きな効果があっ
た。
型ロールを用いて、フランジ幅の異なる製品に対応する
粗形鋼片を製品疵の原因となる欠陥を発生させることな
く造形することができるため、ロール保有数の削減が可
能となり、形鋼の製造コストを低減させることが可能と
なる。
図並びにフランジ幅圧下の説明図である。
る造形圧延の説明図である。
示す断面図である。
る。
説明図である。
示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 形鋼を素材から粗形鋼片に造形圧延する
に際し、フランジ先端を孔型ウェブ部のフラットな部分
によって圧下する圧延と、粗形鋼片をウェブ高さの変更
において最後に使用した造形孔型による圧延とをそれぞ
れ所要回数行うことにより、同一の孔型ロールを用いて
フランジ幅の異なる粗形鋼片を造形することを特徴とす
る形鋼用粗形鋼片の圧延方法。 - 【請求項2】 前記フランジ先端の圧下と前記造形孔型
による圧延とを交互に行うことを特徴とする請求項1記
載の形鋼用粗形鋼片の圧延方法。 - 【請求項3】 前記フランジ先端の圧下のパス回数と前
記造形孔型による圧延のパス回数が異なることを特徴と
する請求項1記載の形鋼用粗形鋼片の圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08854796A JP3582222B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 形鋼用粗形鋼片の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08854796A JP3582222B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 形鋼用粗形鋼片の圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09271801A true JPH09271801A (ja) | 1997-10-21 |
JP3582222B2 JP3582222B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08854796A Expired - Fee Related JP3582222B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 形鋼用粗形鋼片の圧延方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3582222B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-10 JP JP08854796A patent/JP3582222B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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