JPH09194015A

JPH09194015A - ハンガー商品搬送装置

Info

Publication number: JPH09194015A
Application number: JP8006607A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Toba; 和夫鳥羽; Toshio Kanbe; 俊夫神戸; Masaru Goto; 大後藤
Original assignee: Tsubakimoto Chain Co
Current assignee: Tsubakimoto Chain Co
Priority date: 1996-01-18
Filing date: 1996-01-18
Publication date: 1997-07-29
Anticipated expiration: 2016-01-18
Also published as: JP2911803B2; KR100241122B1; KR970059058A

Abstract

(57)【要約】【課題】ハンガー商品を小さな高低差で搬送すること
ができるとともに、ハンガー商品のストレージの際のラ
インプレッシャーを小さくでき、且つ、搬送速度の制御
が容易な、ハンガー商品搬送装置を提供する。【解決手段】水平面に対して軸線が傾斜して回転自在
に支持され、ハンガー商品のフックＦを吊り下げて搬送
する平滑な表面を有する搬送軸６と、前記搬送軸６を回
転駆動する駆動源７とを備えている。前記搬送軸６の軸
線の水平面に対する傾斜角は、搬送軸６表面とフックＦ
との間の静摩擦角よりも小さい角度に設定されており、
ハンガー商品のフックＦは、搬送軸６を回転する移動
し、回転を止めると停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アパレル分野にお
いて、衣類をハンガーに掛けた状態で搬送を行うための
ハンガー商品搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、アパレル分野において、ハンガー
商品を搬送ライン途中でストレージする場合に用いられ
ているグラビティーシュートは、図５に示すように、急
角度で傾斜した滑降レール３０によって構成されてお
り、高所に設置されている走行レール３１を走行する搬
送トロリー３２の脱荷位置に前記滑降レール３０の上流
端が配置され、また、滑降レール３０の下流側には水平
なストレージ部３０Ａが形成されている。

【０００３】前記グラビティーシュートは、搬送トロリ
ー３２が脱荷位置まで搬送してきたハンガー商品のフッ
クＦを滑降レール３０の上流端に移乗させて、ハンガー
商品の自重で下流側へ滑降させ、ストレージ部３０Ａの
下流端に設けられているストッパ３３で停止させるよう
にしており、先頭を滑降してきたハンガー商品のフック
Ｆが前記ストッパ３３によって停止された後、後続のハ
ンガー商品は、先頭のハンガー商品の後方の水平なスト
レージ部３０Ａに次々とストレージされるようになって
いる。そして、ストレージ部３０Ａにストレージされて
いるハンガー商品は下流側のものから順次人手によって
取り出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述したグラビティー
シュートは、滑降レールに吊り掛けられたハンガー商品
のフックを下流側に滑降させるために、滑降レールの水
平面に対する傾斜角は、滑降レールの滑走面とフックと
の間の静摩擦角よりも大きく傾斜させる必要があり、搬
入側の端部と搬出側の端部との間の滑降レールの高低差
が大きくなる問題があった。

【０００５】また、滑降レールを滑降するハンガー商品
の滑降速度と、ストレージ部にストレージされているハ
ンガー商品に作用するラインプレッシャーは、滑降レー
ルの傾斜角度及び、滑降レールとフックとの間に作用す
る摩擦力に依存して決定されるため、グラビティーシュ
ートの設置後は、前記滑降速度及びストレージの際のラ
インプレッシャーの制御が困難であった。

【０００６】そこで、本発明は、従来技術における前述
したような問題点を解消し、ハンガー商品を小さな高低
差で搬送することができるとともに、ハンガー商品のス
トレージの際のラインプレッシャーを小さくでき、且
つ、搬送速度の制御が容易な、ハンガー商品搬送装置を
提供することを主な目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のハンガー商品搬送装置は、水平面に対して
軸線が傾斜して回転自在に支持され、ハンガー商品のフ
ックを吊り下げて搬送する平滑な表面を有する搬送軸
と、前記搬送軸を回転駆動する駆動源とを備え、前記搬
送軸の軸線の水平面に対する傾斜角が、搬送軸表面とフ
ックとの間の静摩擦角よりも小さい角度に設定されてい
るものである。

【０００８】前記駆動源は搬送軸の回転速度を変化でき
るように構成されていることが好ましい。また、前記搬
送軸上を搬送されるハンガー商品のフックに突出位置で
当接して前記ハンガー商品を停止させる出没自在のスト
ッパを設けることも好ましく、さらに、前記搬送軸上面
とハンガー商品のフック一つ分が通過可能な間隔をあけ
て対向した案内面を有する押え部材を搬送軸に沿って設
けることも好ましい。

【０００９】

【作用】搬送軸の上流端側にハンガー商品のフックを吊
り下げて供給する。前記フックが停止している搬送軸に
吊り下げられている状態では、搬送軸表面とフックとの
間の静摩擦角よりも搬送軸の水平面に対する傾斜角が小
さいため、フックは滑らずその場で静止している。そし
て、駆動源によって搬送軸を回転させると、搬送軸表面
は、フックに対して滑りを生じる。そうすると、前記フ
ックは、搬送軸下流側に向けて滑降を開始する。そして
再び搬送軸の回転を停止させると、フックと搬送軸表面
との間には静摩擦力が作用して、フックはその場に停止
する。

【００１０】前記駆動源に搬送軸の回転速度を変化でき
る構成のものを用いた場合には、搬送軸の回転速度の増
減に応じて、搬送軸表面を滑るフックの速度が増減し、
ハンガー商品の搬送速度を制御することができる。ま
た、前記搬送軸上を搬送されるハンガー商品のフックに
突出位置で当接して前記ハンガー商品を停止させる出没
自在のストッパを設けた場合には、搬送軸を回転させて
いる状態で、ストッパを突出させてフックの移動を停止
させると、後続のハンガー商品のフックも、停止された
フックの上流側に次々と停止し、ハンガー商品をストレ
ージすることができ、必要に応じてストッパを退避させ
ることによって、再び先頭側からハンガー商品を搬送軸
下流側に送り出すことができる。

【００１１】さらに、前記搬送軸上面とハンガー商品の
フック一つ分が通過可能な間隔をあけて対向した案内面
を有する押え部材を搬送軸に沿って設けている場合に
は、搬送軸で搬送されるハンガー商品のフックは、搬送
軸表面と押え部材の案内面との間を通過するため、後続
のハンガー商品のフックと重なって搬送に支障をきたす
恐れがなくなる。

【００１２】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図１は、本発明のハンガー商品搬送装置の１実施
例を示す側面図、図２はそのＡ−Ａ線位置における断面
図であって、これらの図に示すように、ハンガー商品搬
送装置１は、建物の天井から吊下部材２によって吊り下
げられている傾斜した支持レール３を有しており、前記
支持レール３の長手方向に支持フレーム４が取り付けら
れている。

【００１３】図２に示すように、前記支持フレーム４の
下部は水平に折曲げられ、そこに、搬送軸支持部材５が
固定されている。前記搬送軸支持部材５は、ハンガー商
品のフックＦを吊り掛けて搬送する搬送軸６を回転自在
に支持するための円弧状受面５Ａを有している。

【００１４】前記搬送軸６は、ハンガー商品のフックＦ
の湾曲に適合する外径の平滑な表面を有しており、図１
に示すように、支持レール３の下方に、同図の左から右
へ向けて支持レール３と平行して傾斜して設けられてい
る。搬送軸６の軸線の水平面に対する傾斜角は、前記搬
送軸６にハンガー商品のフックＦを吊り掛けた場合に、
搬送軸６表面とフックＦとの間の静摩擦角よりも小さい
角度に設定されている。

【００１５】搬送軸６の搬送方向の上流側の端部、すな
わち、図１では、搬送軸６の左方の端部は、駆動源７に
連結されている。前記駆動源７は、図３に示すように、
支持レール３の端部に固定された支持ブラケット８に固
定された、可変速モータ９と前記モータ９に連結されて
いる減速機１０によって構成されており、前記減速機１
０の出力軸に固定されている歯付駆動プーリ１１の回転
が歯付ベルト１２を介して搬送軸６の上流側端部に固定
されている歯付従動プーリ１３に伝達され、搬送軸６が
回転駆動されるようになっている。また、前記支持ブラ
ケット８には、前記歯付従動プーリ１３に隣接した位置
で搬送軸６を支持している軸受１４が取り付けられてい
る。

【００１６】図１に示すように、搬送軸６の上流側位置
と、高所に架設された走行レール１５に沿って走行する
搬送トロリー１６の脱荷位置との間には、傾斜した中継
レール１７が設置されており、前記中継レール１７の上
流側の端部によって、前記搬送トロリー１６によって脱
荷位置へ運ばれてきたハンガー商品のフックを搬送トロ
リー１６の搬器から受け取って中継レール１７上面を滑
降させ、下流側の端部で搬送軸６上へ受け渡すようにな
っている。

【００１７】搬送軸６の下流端には、搬出レール１８の
上流端が隣接して配置されている。前記搬出レール１８
は、下流側に傾斜しており、その下流端は、搬出用コン
ベヤ１９に近接して配置されている。前記搬出レール１
８は、搬送軸６の下流端まで移動してきたハンガー商品
のフックＦを受け取ってその上面を滑降させ、搬出用コ
ンベヤ１９の搬器１９Ａ上へ移乗させる。

【００１８】また、図１には図示を省略しているが、前
記搬送軸６の長手方向に沿った複数箇所には、図４に示
すように、搬送軸６上を搬送されるハンガー商品のフッ
クＦに突出位置で当接して前記ハンガー商品を停止させ
る出没自在のストッパ２０が配置されている。前記スト
ッパ２０は、搬送軸６の一側に設置されている駆動シリ
ンダ２１に連結されており、搬送軸６の軸線に直交した
方向から水平に進退動作されるようになっている。

【００１９】さらに、図２に示すように、前記支持レー
ル３の下面には、搬送軸６上面とハンガー商品のフック
Ｆ一つ分が通過可能な間隔をあけて対向した案内面２２
Ａを有する押え部材２２が取付ブラケット２３を介して
取り付けられている。前記押え部材２２は、搬送軸６の
上流端側を除いたほぼ全長に亘って設けられており、ま
た、前記案内面２２Ａは、樹脂等の低摩擦材料で形成さ
れている。

【００２０】前述したように構成されているハンガー商
品搬送装置１は、図１に示す搬送トロリー１６から、脱
荷位置においてハンガー商品が中継レール１７上へ脱荷
されると、前記ハンガー商品は、中継レール１７上を滑
降して搬送軸６の上流端側へそのフックＦが吊り掛けら
れた状態で受け渡される。

【００２１】この際、図３に示す駆動源７の可変速モー
タ９を駆動し、減速機１０、歯付駆動プーリ１１、歯付
ベルト１２、歯付従動プーリ１３を介して搬送軸６を回
転させると、搬送軸６の表面はハンガー商品のフックＦ
に対して滑りを生じ、前記ハンガー商品は搬送軸６の下
流側に向けて搬送される。ここで、可変速モータ９の回
転速度を上げると、ハンガー商品の搬送速度は、これに
比例して速くなり、また、可変速モータ９を減速すると
前記搬送速度も減少するため、ハンガー商品の搬送速度
を滑らかに制御することができる。

【００２２】なお、搬送軸６の回転方向は、フックＦの
搬送軸６から脱落しにくくハンガー商品の搬送状態が安
定するように、図２における反時計回りに回転させるこ
とが好ましく、また、この方向に回転することで、搬送
軸支持部材５の円弧状受面５Ａと搬送軸６との間に、支
持フレーム４で覆われていない側から指等が巻き込まれ
る心配が無くなる。また、搬送軸６上を下流側に向かっ
て搬送されるハンガー商品のフックＦの上面は、押え部
材２２の案内面２２Ａによって浮き上がりが阻止されて
おり、後続のハンガー商品のフックＦと重なって搬送動
作に支障をきたすことが防止されている。

【００２３】搬送軸６上を移動するハンガー商品のフッ
クＦは、図４に示す搬送軸６の長手方向に沿った複数位
置に配置されているストッパ２０のうち所望の位置のも
のを駆動シリンダ２１で搬送軸６直下位置へ突出させる
ことによって、ストッパ２０がフックＦの首部に当接
し、ハンガー商品はその場に停止される。

【００２４】そうすると、停止されたハンガー商品の上
流側から搬送されてくる後続のハンガー商品の移動は順
次停止されて、前記ストッパ２０の上流側でハンガー商
品がストレージされる。そして、再び駆動シリンダ２１
がストッパ２０を退避させ、先頭のハンガー商品のフッ
クＦを解放すると、前記ハンガー商品は、搬送軸６の回
転によって再び下流側への移動を開始する。

【００２５】こうして、図１に示す搬送軸６の下流端ま
でハンガー商品のフックＦが移動すると、前記フックＦ
は搬送軸６から搬出レール１８上へ移乗して搬出レール
１８上を滑降し、搬出用コンベヤ１９の搬器１９Ａへ受
け渡される。前記搬出用コンベヤ１９は、搬出レール１
８から受け取ったハンガー商品を吊り下げて所定の場所
へ搬送する。

【００２６】なお、搬送軸６の最下流側に位置するスト
ッパ２０は、搬出用コンベヤ１９の動作タイミングに同
期して、ハンガー商品のフックＦの停止・解放動作を行
うようにしている。また、複数のストッパ２０間にスト
レージされるハンガー商品の数は、満杯センサによって
監視されており、下流側にストレージされるハンガー商
品の数が所定の量になると、上流側にあるストッパ２０
を突出させて下流側へのハンガー商品の移動を停止さ
せ、先頭側のハンガー商品のフックＦに作用するライン
プレッシャーが過大にならないようにしている。

【００２７】前述した実施例では、ハンガー商品搬送装
置１に搬送軸６の途中でハンガー商品のフックＦを停止
させて、その上流側でストレージするための複数のスト
ッパ２０を設けているが、前記ストッパ２０は搬送軸６
の下流端側に一つだけ設けてもよく、また、ストッパ２
０を設けずにハンガー商品を搬送する目的のみに用いる
ようにしてもよい。

【００２８】また、本実施例では、搬送軸６上面とハン
ガー商品のフックＦ一つ分が通過可能な間隔をあけて対
向した案内面２２Ａを有する押え部材２２を搬送軸６に
沿って設けているものを示したが、ハンガー商品に重量
があり、フックが搬送中に浮き上がる心配がない場合に
は、押え部材２２を省略して装置を簡素化することもで
きる。さらに、ハンガー商品の搬送速度を変化させる必
要がない場合には、可変速モータ９を用いている駆動源
７に代えて、搬送軸６を一定の回転速度で駆動する駆動
源を用いてもよい。

【００２９】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のハンガ
ー商品搬送装置によれば、搬送軸の軸線の水平面に対す
る傾斜角を、搬送軸表面とハンガー商品のフックとの間
の静摩擦角以下で使用することができるので、ハンガー
商品の搬入側と搬出側との高低差を小さくすることがで
きる。

【００３０】また、平滑な表面を有する搬送軸を駆動源
で回転駆動するだけでハンガー商品を搬送することがで
き、且つ、搬送軸を停止するだけで、ハンガー商品を搬
送途中で停止させることができるため、部品点数が少な
くメンテナンスや調整が容易であり、製造コストを安く
できる。また、駆動源に搬送軸の回転速度を変速できる
構造のものを用いるだけで、ハンガー商品の搬送速度を
容易に制御することができる。

【００３１】さらに、前記搬送軸上を搬送されるハンガ
ー商品のフックに突出位置で当接して前記ハンガー商品
を停止させる出没自在のストッパを設けることによっ
て、ハンガー商品を容易にストレージすることができ
る。その際、前記ストッパによって、後続のハンガー商
品を次々に停止させても、搬送軸の水平面に対する傾斜
が緩やかであるため、ストッパに作用するラインプレッ
シャーは小さく、多数のハンガー商品をストレージする
ことができる。

【００３２】また、前記搬送軸上面とハンガー商品のフ
ック一つ分が通過可能な間隔をあけて対向した案内面を
有する押え部材を搬送軸に沿って設けている場合には、
搬送軸で搬送されるハンガー商品のフックは、搬送軸表
面と押え部材の案内面との間を通過するため、ハンガー
商品が軽量で搬送中に揺れやすいものであっても、後続
のハンガー商品のフックと重なって搬送に支障をきたす
恐れがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のハンガー商品搬送装置の１実施例
を示す側面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線位置における矢印方向に見た
断面図。

【図３】図１に示すハンガー商品搬送装置に用いられ
る駆動源の構造を示す図。

【図４】図１に示すハンガー商品搬送装置に用いられ
るストッパの構造を示す図。

【図５】従来使用されているグラビティーシュートの
側面図。

【符号の説明】

１ハンガー商品搬送装置２吊下部材３支持レール４支持フレ
ーム５搬送軸支持部材６搬送軸７駆動源８支持ブラ
ケット９可変速モータ１０減速機１１歯付駆動プーリ１２歯付ベル
ト１３歯付従動プーリ１４軸受１５走行レール１６搬送トロ
リー１７中継レール１８搬出レー
ル１９搬出用コンベヤ１９Ａ搬器２０ストッパ２１駆動シリ
ンダ２２押え部材２２Ａ案内面２３取付ブラケット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水平面に対して軸線が傾斜して回転自在
に支持され、ハンガー商品のフックを吊り下げて搬送す
る平滑な表面を有する搬送軸と、前記搬送軸を回転駆動
する駆動源とを備え、前記搬送軸の軸線の水平面に対す
る傾斜角が、搬送軸表面とフックとの間の静摩擦角より
も小さい角度に設定されていることを特徴とするハンガ
ー商品搬送装置。
【請求項２】前記駆動源は搬送軸の回転速度を変化で
きるように構成されていることを特徴とする請求項１記
載のハンガー商品搬送装置。
【請求項３】前記搬送軸上を搬送されるハンガー商品
のフックに突出位置で当接して前記ハンガー商品を停止
させる出没自在のストッパを設けたことを特徴とする請
求項１又は２記載のハンガー商品搬送装置。
【請求項４】前記搬送軸上面とハンガー商品のフック
一つ分が通過可能な間隔をあけて対向した案内面を有す
る押え部材を搬送軸に沿って設けたことを特徴とする請
求項１，２、又は３の何れかに記載のハンガー商品搬送
装置。