[go: up one dir, main page]

JPH09187359A - 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法 - Google Patents

食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法

Info

Publication number
JPH09187359A
JPH09187359A JP8143800A JP14380096A JPH09187359A JP H09187359 A JPH09187359 A JP H09187359A JP 8143800 A JP8143800 A JP 8143800A JP 14380096 A JP14380096 A JP 14380096A JP H09187359 A JPH09187359 A JP H09187359A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tableware
surface layer
photocatalyst particles
photocatalyst
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8143800A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Hayakawa
信 早川
Seiji Iso
誠二 磯
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Makoto Chikuni
真 千国
Atsushi Kitamura
厚 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP8143800A priority Critical patent/JPH09187359A/ja
Publication of JPH09187359A publication Critical patent/JPH09187359A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02T30/34

Landscapes

  • Table Devices Or Equipment (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の食器にあっては、油汚れを落とすには
専ら洗剤や洗浄水による剥離に頼っており、食器自体に
は油汚れを落とす機能は備っていない。 【解決手段】 保管ボックスは複数段に仕切られ、各段
の天井部には光触媒粒子のバンドギャップエネルギより
も高いエネルギの光を照射する蛍光灯等の光源が設けら
れている。また、食器の表面には、光触媒粒子からなる
表面層または光触媒粒子を含む表面層が形成されてお
り、この表面層に前記光源から紫外線等を照射すると、
表面層は親水性を呈し表面に薄い水膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食器のうち特に表面
に付着した汚れを水洗い等によって簡単に落とすことが
できる食器と、この食器を保管したり乾燥させたりする
する際に使用する食器保管庫または食器乾燥機等の食器
収納装置、更には洗浄した後の食器や前記食器収納装置
の清潔度を維持する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食器に付着した食物の油汚れは落としに
くい。このため中性洗剤等に食器を浸け、油分を表面か
ら浮かせてから水洗いする化学的な方法が一般家庭では
行われている。また、食堂等のように一度に大量の食器
を洗浄する場合には、シャワーによって表面に付着する
汚れを物理的に落とす方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】食器の油汚れを落とす
ために洗剤を使用すると、肌荒れの原因になる。また、
シャワー等によって油汚れを落とすには大量の水が必要
になる。更に、一旦洗浄した食器を保管しておく間に汚
れが付着することがあり、この場合には使用前に食器を
洗浄しなければならない。また、食器保管庫や食器乾燥
機においても、食器から垂れる水が乾燥時に付着し、斑
模様となってしまうことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは酸化チタン
等の光触媒粒子には酸化還元反応によって汚れ等を分解
する作用の他に、物品の表面を親水化(超親水化)する
作用を有することを最近独自に知見し、この知見に基づ
いて本発明をなしたものである。
【0005】ここで、光触媒粒子による物質の分解作用
は、酸化還元反応に基づくものであり、光触媒粒子に紫
外線等を照射すると、光励起により電子−正孔対が生
じ、このうち電子は表面酸素を還元してスーパーオキサ
イドイオン(O2 -)を生成し、正孔は表面水酸基を酸化
して水酸ラジカル(・OH)を生成し、これらの極めて
反応性に富む活性種(O2 -や・OH)の酸化還元反応に
よって表面に付着した物質を分解するというものであ
る。
【0006】一方、本発明者らが最近新たに知見した光
触媒粒子の親水化作用は、その理論的根拠は完全には解
明されていないが、光触媒効果によって水酸基(O
-)が光触媒粒子表面に化学吸着し、或いは水酸基
(OH-)が有機基と置換し、更にこの水酸基(OH-
に空気中の水分子が物理吸着し、物理吸着水が増加する
ことによって表面の親水性が増し、超親水性の表面が実
現すると考えている。
【0007】具体例として、表面層がSi−O結合を有
するシリコーン樹脂からなる場合を説明すると、光触媒
粒子に光を照射する前は図1(a)に示すように、Si
原子にアルキル基(R)が結合しているため、表面層は
疎水性を示すが、光触媒粒子のバンドギャップエネルギ
よりも高いエネルギの光、即ち光触媒粒子を励起し得る
波長の光を照射すると、図1(b)に示すように、まず
光触媒効果によってアルキル基(R)が水酸基(O
-)に置換(化学吸着)し、更にこの水酸基(OH-
に空気中の水分子が物理吸着して親水性を発揮する。
【0008】上記の説明で、物質の分解作用と親水化作
用とは全く別のものであることが明らかであるが、具体
的事例を示せば、TiO2でもアナターゼ型のTiO2は酸
化還元反応に基づく物質の分解作用を示すがルチル型の
TiO2は殆ど酸化還元反応に基づく物質の分解作用を示
さない。また光触媒のうちでも酸化錫も酸化還元反応に
基づく物質の分解作用を示さない。これらの光触媒粒子
は伝導帯のエネルギ準位が十分に高くないため還元反応
が進行せず、その結果、伝導帯に光励起された電子が過
剰となり、光励起により生じた電子−正孔対が酸化還元
反応に関与せずに再結合するためと考えられている。し
かしながら、これらルチル型TiO2及び酸化錫のいずれ
も親水化作用は示す。また、物質の分解作用を発揮する
には、光触媒層の厚みとして少なくとも100nm以上
必要であったが、親水化作用を発揮するには、数nm以
上あれば可能である。これらの事実から光触媒による物
質の分解作用と親水化作用とは全く別のものであると言
える。
【0009】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであり、本発明に係る陶磁器製の食器は、表面に形成
した釉薬層上に、無定形の光触媒粒子を900〜100
0℃の温度で焼成して結晶形の光触媒粒子に変化せしめ
られた光触媒粒子からなる表面層または光触媒粒子を含
む表面層を形成した。900〜1000℃の温度で釉薬
層は軟化するため、光触媒粒子の一部が釉薬層に埋め込
まれるように保持され、剥離強度に優れた表面層を得る
ことができる。
【0010】また、本発明に係る耐熱樹脂製の食器は、
表面に有機基を有する樹脂を母材とし、この母材中に結
晶形の光触媒粒子が分散した表面層を形成した。このよ
うに、樹脂製の食器表面に樹脂表面層を形成すれば、食
器としての違和感もなく、表面層も剥離しにくい。
【0011】また、本発明に係る食器の清潔度維持方法
は、表面に光触媒粒子からなる表面層または光触媒粒子
を含む表面層が形成された食器を保管するに当り、連続
的に若しくは所定の間隔をあけて前記表面層に当該光触
媒粒子のバンドギャップエネルギよりも高いエネルギを
有する光、例えば紫外線を照射するようにした。このよ
うに、紫外線を照射すると、前記したように表面層が超
親水性になり、食器表面に薄い水膜が形成されるので、
油汚れ等が付着しにくく、また簡単な水洗いをするだけ
で、使用に供することができる。また、付着した水が一
様に広がることにより、斑模様の水垢が形成されにくく
且つ付着した水滴の乾燥が促進される。
【0012】前記光触媒粒子としては、酸化チタンが最
も好ましいが、この他にも、ZnO、SnO2、SrTi
3、WO3、Bi23、Fe23などの金属酸化物が挙げ
られる。これらは表面に金属元素と酸素が存在するため
表面に水酸基(OH-)を吸着しやすく、したがって親
水性を発揮しやすいと考えられる。尚、酸化チタンにつ
いてはアナターゼ型、ルチル型いずれでもよい。
【0013】光触媒粒子(チタニア)を含有する親水性
の表面層を形成方法としては、無定形チタニアの形成、
シリカ配合チタニアの塗布、酸化錫配合チタニアの塗
布、チタニア含有シリコーン塗料の塗布等が挙げられ
る。
【0014】無定形チタニアの形成は、先ず被塗装面を
無定形チタニアで被覆し、これを焼成して結晶性チタニ
アに相変化させる方法であり、次のいずれかの方法を採
用することができる。 (1)有機チタン化合物の加水分解と脱水縮重合 チタンのアルコキシド、例えば、テトラエトキシチタ
ン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキ
シチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタ
ン、に塩酸またはエチルアミンのような加水分解抑制剤
を添加し、エタノールやプロパノールのようなアルコー
ルで希釈した後、部分的に加水分解を進行させながら又
は完全に加水分解を進行させた後、混合物をスプレーコ
ーティング、フローコーティング、スピンコーティン
グ、ディップコーティング、ロールコーティングその他
のコーティング法により塗布し、常温から200℃の温
度で乾燥させる。乾燥により、チタンのアルコキシドの
加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタ
ンの脱水縮重合により無定形チタニアの層が形成され
る。チタンのアルコキシドに代えて、チタンのキレート
又はチタンのアセテートのような他の有機チタン化合物
を用いてもよい。 (2)無機チタン化合物による無定形チタニアの形成 無機チタン化合物、例えば、TiCl4またはTi(S
42の酸性水溶液をスプレーコーティング、フローコ
ーティング、スピンコーティング、ディップコーティン
グ、ロールコーティングその他のコーティング法により
塗布し、100〜200℃の温度で乾燥させることによ
り加水分解と脱水縮重合を行い、無定形チタニアの層を
形成する。或いはTiCl4の化学蒸着により被塗装面に
無定形チタニアの層を形成してもよい。 (3)スパッタリングによる無定形チタニアの形成 金属チタンのターゲットに酸化雰囲気で電子ビームを照
射することにより、被塗装面に無定形チタニアの層を形
成する。
【0015】シリカ配合チタニアの塗布は、チタニアと
シリカとの混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアとシリカの合計に対するシリカの割合
は、5〜90モル%、好ましくは10〜70モル%、よ
り好ましくは10〜50モル%である。またシリカ配合
チタニアからなる表面層の形成方法には以下の方法を採
用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子とシリ
カの粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシ
チタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロ
ポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシ
チタン、等のテトラアルコキシシラン)と結晶性チタニ
アゾルとの混合物を基材の表面に塗布し、必要に応じて
加水分解させてシラノールを形成した後、約100℃以
上の温度で加熱してシラノールを脱水縮重合に付すこと
により、チタニアが無定形シリカで結着された表面層
(光触媒コーティング)を得る。特に、シラノールの脱
水縮重合を約200℃以上の温度で行えば、シラノール
の重合度を増し、光触媒コーティングの耐アルカリ性能
を向上させることができる。 (3)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液にシリカの粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
シリカ粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。 (4)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に無定形シリカの前駆体(例えば、テ
トラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テ
トラn−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラメトキシチタン、等のテトラアルコキシシラン、そ
れらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量
3000以下のポリシロキサン)を混合し、基材の表面
に塗布する。次いで、これらの前駆体を加水分解と脱水
縮重合に付すことにより、無定形チタニアと無定形シリ
カの混合物からなる薄膜を形成する。次いで、チタニア
の結晶化温度以上の温度、且つ基材の軟化点以下の温度
に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニ
アに相変化させる。
【0016】酸化錫配合チタニアの塗布は、チタニアと
酸化錫との混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアと酸化錫との合計に対する酸化錫の割
合は、1〜95モル%、好ましくは1〜50モル%であ
る。また酸化錫配合チタニアからなる表面層の形成方法
には以下の方法を採用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子と酸化
錫の粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に酸化錫の粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
酸化錫粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0017】本発明における「難分解性の熱湿分または
光により硬化する樹脂」はシリコーン樹脂、フッ素樹脂
が好適に利用できる。ここで、「難分解性」の語は全く
分解しないことを指すのではなく、側鎖に配されたオル
ガノ基は光励起により水酸基に置換し得るが、主鎖は分
解を受けない性質をいう。即ち、以下の(化1)で示す
シリコーン樹脂では、Si−RはSi−OHに置換する
が、主鎖Si−Oは分解を受けないので、「難分解性」
に該当する。また、フッ素樹脂では例えばイソシアネー
ト硬化剤で架橋する場合、主鎖(−CF2−CF2−)は
フッ素による遮蔽硬化で分解を受けず、イソシアネート
残基のみ水酸基置換反応し得るのでやはり「難分解性」
に該当する。
【0018】
【化1】
【0019】チタニア含有シリコーン塗料の塗布は、未
硬化の若しくは部分的に硬化したシリコーン(オルガノ
ポリシロキサン)またはシリコーンの前駆体からなる塗
膜形成要素にチタニア(光触媒粒子)を分散させた塗料
を用いる。具体的には、上記塗料を基材の表面に塗布
し、塗膜形成要素を硬化させた後、光触媒を光励起する
と、シリコーン分子の珪素原子に結合した有機基は光触
媒の作用により水酸基に置換され、表面が親水化(超親
水化)される。この方法は、比較的低温で塗膜形成要素
を硬化せしめることができ、また必要に応じ何度でも塗
布することができ、且つ蛍光灯でも容易に親水化せしめ
ることができる等の利点がある。尚、室温程度の低い温
度で硬化する樹脂としては以下のものが挙げられる。メ
チルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキ
シシラン、エチルトリクロルシラン、エチルトリブロム
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルト
リt−ブトキシシラン、n−プロピルトリクロルシラ
ン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリ
メトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n
−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルト
リt−ブトキシシラン、n−ヘキシルトリクロルシラ
ン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリ
メトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n
−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルト
リt−ブトキシシラン、n−デシルトリクロルシラン、
n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシ
シラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルト
リイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシ
シラン、n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オク
タデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメト
キシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n
−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタ
デシルトリt−ブトキシシラン、フェニルトリクロルシ
ラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ
イソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラ
ン、テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプ
ロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジ
エトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジ
ブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジフェニ
ルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジクロルシラ
ン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジ
メトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ト
リエトキシヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、ト
リメトキシヒドロシラン、イソプロポキシヒドロシラ
ン、トリt−ブトキシヒドロシラン、ビニルトリクロル
シラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプ
ロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン、トリ
フルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロ
ピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラ
ン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、
トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリt−ブトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプ
ロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキ
シプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリt−ブトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン、
β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリエトキシシラン、及びこれらの部分加水
分解物若しくはこれらの混合物を使用することができ
る。シリコーン樹脂膜の良好な硬度と平滑性を確保する
ためには、3次元架橋型シロキサンを10モル%以上含
有させるのが好ましい。更に良好な硬度と平滑性を確保
しながら樹脂膜の十分な可撓性を提供するためには、2
次元架橋型シロキサンを60モル%以下含有させるのが
好ましい。また、シリコーン分子の珪素原子に結合した
有機基が光励起により水酸基に置換される速度を速める
には、シリコーン分子の珪素原子に結合する有機基がn
−プロピル基若しくはフェニル基からなるシリコーンを
使用するのが好ましい。シロキサン結合を有するシリコ
ーンに替えて、シラザン結合を有するオルガノポリシラ
ザン化合物を使用することもできる。
【0020】陶磁器製の食器に光触媒の薄膜を固定する
方法としては、陶磁器製食器の上に前記した方法で光触
媒含有物を塗布し、表面の釉薬が適度に軟化する温度で
焼成する。焼成温度は釉薬組成により異なるが、一般に
は800〜1000℃で焼成すると光触媒粒子の一部が
埋没するようになり好ましい。その際、光触媒がチタニ
アの場合、特に900℃以上で焼成するとルチル型に相
転移するが、光親水化硬化はアナターゼ型でもルチル型
でも発揮されるので構わない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図3は本発明に係る
食器の清潔度維持方法の実施が可能な保管容器の例を示
す図であり、保管容器はボックス状に形成されており且
つ複数段に仕切られ、各段の天井部には光触媒粒子のバ
ンドギャップエネルギよりも高いエネルギの光(光触媒
を励起し得る波長の光)を照射する蛍光灯等の光源が設
けられている。
【0022】ここで、各段に載置される食器の表面に
は、光触媒粒子からなる表面層または光触媒粒子を含む
表面層が形成されており、この表面層の全面に光を照射
すべく保管ボックスの内側面をステンレス等で鏡面とし
ておくことが好ましい。また、保管容器内に加熱装置を
設けて食器乾燥機能をもたせてもよい。その際は保管容
器内にも食器表面と同様の光触媒コーティングを設ける
と、光励起により乾燥後に乾燥機内に水垢等の付着によ
る斑模様が残留するの有効に防止できるので好ましい。
【0023】また、表面層に紫外線等を照射すると、表
面層は親水性を呈し表面に薄い水膜を形成することは前
記した通りであるが、この親水性は紫外線等の照射を停
止しても1週間程度は親水性を維持すること、更には一
旦親水性を失った場合であっても紫外線等を照射するこ
とで、親水性を回復することが分った。
【0024】そこで、保管ボックスに扉の開閉を感知す
るスイッチ等を設け、扉の開閉に連動して所定時間のみ
光源を点灯するようにしてもよい。
【0025】次に、具体的な実施例について述べる。 (実施例1)陶磁器製の食器表面にアナターゼ型酸化チ
タンゾルとシリカゾルの混合物を塗布し、930℃で焼
成した。この焼成によって表面層中の酸化チタン粒子は
アナターゼ型からルチル型に相転移した。得られた試料
にBLBランプを照度0.5mW/cm2で1日照射し
た。
【0026】(実施例2)ポリエステル樹脂からなる食
器表面にアナターゼ型酸化チタンゾルとテトラエトキシ
シランとの混合物を塗布し、100℃で乾燥した。この
間にテトラエトキシシランは加水分解及び脱水重合され
無定形シリカに変化した。得られた試料にBLBランプ
を照度0.5mW/cm2で1日照射した。
【0027】(比較例)表面層を形成していない陶磁器
製の食器及び耐熱樹脂からなる食器にBLBランプを照
度0.5mW/cm2で1日照射した。
【0028】(評価1)各実施例及び比較例について水
との接触角を測定した。結果は、全ての実施例におい
て、水との接触角は0°で超親水性を発揮することが確
認された。また比較例の接触角は、陶磁器製食器では3
0°、ポリエステル製食器では60°であった。
【0029】(評価2)実施例1で作製した青色釉薬上
に光触媒コーティングを形成した食器と、比較例のコー
ティングを施さない食器について、ラードとオレイン酸
カルシウムを懸濁させた液を0.5リットル滴下し乾燥
させる工程を25回繰り返した。その結果、比較例では
水垢による斑模様がたくさん形成されたが、実施例では
殆ど観察されなかった。
【0030】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明に係る陶磁器
製の食器は、表面に形成した釉薬層上に、無定形の光触
媒粒子を釉薬層が軟化する温度で焼成して結晶形の光触
媒粒子に変化した光触媒粒子からなる表面層または当該
光触媒粒子を含む表面層を形成したので、光触媒粒子の
一部が釉薬層に埋め込まれるように保持され、剥離強度
に優れた表面層を得ることができる。
【0031】また、本発明に係る耐熱樹脂製の食器は、
難分解性の光または熱で硬化する樹脂を母材とし、この
母材中に結晶形の光触媒粒子が分散した表面層を形成し
たので、食器としての違和感もなく、表面層も剥離しに
くい。
【0032】そして、本発明に係る食器の表面層は、紫
外線等を照射するだけで親水性を呈し、表面に薄い水膜
を形成するので、食器自体に油汚れ等を落とす機能が備
っていることになり、洗浄が極めて簡単で、洗剤や水の
使用量が少なくて済む。
【0033】また、本発明に係る食器の清潔度維持方法
は、表面に光触媒粒子からなる表面層または光触媒粒子
を含む表面層が形成された食器を保管するに当り、連続
的に若しくは所定の間隔をあけて前記表面層に当該光触
媒粒子のバンドギャップエネルギよりも高いエネルギを
有する光、例えば紫外線を照射するようにしたので、油
汚れ等が付着しにくく、また簡単な水洗いをするだけ
で、食器を使用に供することができる。
【0034】また、本発明に係る食器保管容器または食
器乾燥機等の食器保管装置によれば、内側面に光触媒粒
子からなる表面層または光触媒粒子を含む表面層が形成
されて、更に内部には前記光触媒を励起し得る波長の光
を発する光源を備えているので、食器保管装置の内面に
油汚れ等が付着しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒粒子を含有するシリコーン樹脂表面に親
水性が付与される過程を説明した図
【図2】光触媒粒子からなる表面層に親水性が付与され
る過程を説明した図
【図3】本発明に係る食器の清潔度維持方法の実施が可
能な保管ボックスを示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 俊也 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 千国 真 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北村 厚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に釉薬層を形成した陶磁器製の食器
    において、前記釉薬層には光触媒粒子からなる表面層ま
    たは光触媒粒子を含む表面層が形成され、この表面層
    は、その一部が釉薬層に入り込むように保持されている
    ことを特徴とする食器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の食器において、前記表
    面層にはさらにシリカが含有されていることを特徴とす
    る食器。
  3. 【請求項3】 プラスチック製の食器において、この食
    器表面には、難分解性の熱湿分または光により硬化する
    樹脂を母材とし、この母材中に結晶形の光触媒粒子が分
    散した表面層が形成されていることを特徴とする食器。
  4. 【請求項4】 食器保管庫または食器乾燥機等の食器収
    納装置であって、この食器収納装置は前記請求項1乃至
    請求項3に記載の食器を保管するために、前記食器の表
    面層中の光触媒を励起し得る波長の光を発する光源を備
    えていることを特徴とする食器収納装置。
  5. 【請求項5】 食器保管庫または食器乾燥機等の食器収
    納装置であって、この食器収納装置の内表面には、光触
    媒粒子からなる表面層または光触媒粒子を含む表面層が
    形成され、且つ食器収納装置の内部には前記光触媒を励
    起し得る波長の光を発する光源を備えていることを特徴
    とする食器収納装置。
  6. 【請求項6】 表面に光触媒粒子からなる表面層または
    光触媒粒子を含む表面層が形成された食器を保管するに
    当り、連続的に若しくは所定の間隔をあけて前記表面層
    に当該光触媒粒子を励起し得る波長の光を照射すること
    を特徴とする食器の清潔度維持方法。
  7. 【請求項7】 食器保管庫または食器乾燥機等の食器収
    納装置の内面に、光触媒粒子からなる表面層または光触
    媒粒子を含む表面層を設け、連続的に若しくは所定の間
    隔をあけて前記表面層に当該光触媒粒子を励起し得る波
    長の光を照射することを特徴とする食器収納装置の清潔
    度維持方法。
JP8143800A 1995-07-08 1996-06-06 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法 Pending JPH09187359A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8143800A JPH09187359A (ja) 1995-07-08 1996-06-06 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20501995 1995-07-08
JP32616795 1995-11-09
JP7-205019 1995-12-22
JP7-326167 1995-12-22
JP8143800A JPH09187359A (ja) 1995-07-08 1996-06-06 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09187359A true JPH09187359A (ja) 1997-07-22

Family

ID=27318717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8143800A Pending JPH09187359A (ja) 1995-07-08 1996-06-06 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09187359A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3704817B2 (ja) 便器
JP3971517B2 (ja) 超撥水性から超親水性表面に変化する複合材料
JPH09187359A (ja) 食器、食器収納装置及び食器または食器収納装置の清潔度維持方法
JPH0978791A (ja) 撥水汚染対抗性の外壁および撥水汚染防止方法
JP3661814B2 (ja) 膜構造材及びその清浄化方法
JP3191259B2 (ja) 基材表面の親水化方法
JPH0975633A (ja) フィルター製品
JP3127827B2 (ja) 防曇シール
JP3124491B2 (ja) 遮音壁の洗浄方法
JP3189682B2 (ja) 防汚性部材
JP3534072B2 (ja) 浴室用部材
JPH1034668A (ja) 成形用型
JP3115534B2 (ja) 防汚性トンネル内壁、その防汚方法および洗浄方法
JPH0956788A (ja) 浴室用部材の清浄化方法
JP2001122679A (ja) 防汚性タイル
JPH0978462A (ja) 親水性繊維及びその加工品
JPH0960067A (ja) 高排水性水回り部材並びに水回り部材の排水・乾燥促進 方法及び水垢防止方法
JPH09314052A (ja) 親水性又は光触媒活性を有する基材及びその製造方法
JP3695552B2 (ja) 洗面台ボウル及びその清浄化方法
JP3379581B2 (ja) 建物外壁及び建物外壁用構造要素
JP3707130B2 (ja) 保冷ショーケース
JP2001112851A (ja) 浴室用部材
JPH0975243A (ja) 防汚板
JPH0977574A (ja) コンクリート構造体
JPH1181719A (ja) 浴室、浴室天井用コーティング組成物、浴室天井用貼着フィルム