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JP2001122679A - 防汚性タイル - Google Patents

防汚性タイル

Info

Publication number
JP2001122679A
JP2001122679A JP2000247609A JP2000247609A JP2001122679A JP 2001122679 A JP2001122679 A JP 2001122679A JP 2000247609 A JP2000247609 A JP 2000247609A JP 2000247609 A JP2000247609 A JP 2000247609A JP 2001122679 A JP2001122679 A JP 2001122679A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface layer
photocatalyst particles
tile
particles
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000247609A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Hayakawa
信 早川
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2000247609A priority Critical patent/JP2001122679A/ja
Publication of JP2001122679A publication Critical patent/JP2001122679A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F13/00Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing
    • F28F13/18Arrangements for modifying heat-transfer, e.g. increasing, decreasing by applying coatings, e.g. radiation-absorbing, radiation-reflecting; by surface treatment, e.g. polishing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F8/00Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying
    • F24F8/20Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying by sterilisation
    • F24F8/22Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying by sterilisation using UV light
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2245/00Coatings; Surface treatments
    • F28F2245/02Coatings; Surface treatments hydrophilic

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイル表面に光触媒粒子を含有する表面層を
形成すると、鉄イオンを含む水に接すると、鉄の光還元
反応による着色が発生する。 【解決手段】 紫外線等を照射することで親水性を呈す
るタイル表面の表面層の光還元能力を抑制する。具体的
に色差変化(ΔE)で表わすと、2ppmの鉄イオン含
有水中に部材を浸漬し、表面層に光触媒粒子のバンドギ
ャップエネルギよりも高いエネルギの光を、単位時間当
りのフォトン密度で1×1015/sec・cm2となる
条件で、積算フォトン密度で8×1019/cm2照射し
たときに、ΔE≦1となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来にあっては部材表面を撥水性にする
ことで汚れが付着しにくくなると考えられていた。しか
しながら、撥水性を持たせた場合、泥水などが水滴とな
って基材表面に残り、これが乾燥すると落としにくくな
る。また外壁に貼り付けたタイル等には経時的に黒い筋
状の汚れが目立つようになる。この汚れは燃焼生成物の
カーボンブラック等の疎水性物質からなり、この疎水性
物質は水よりも疎水性の基材になじみやすいため、雨水
によって流されにくく、材料表面に滞留してしまう。
【0003】そこで最近では、基材表面に親水性の樹脂
コーティングを施すことで、自動洗浄効果を発揮させる
ことが文献(「高分子」1995 第44巻)に提案されてい
る。即ち、基材表面に親水性を持たせることで、表面に
薄い水膜を形成し、汚れ成分を付着しにくくするととも
に雨水等で容易に汚れを流し落とすというものである。
【0004】そこで、親水性のグラフトポリマーで建物
を塗装することも提案されている(化学工業日報 19
95年1月30日)。更に、最近ではアクリル樹脂やア
クリルシリコン樹脂等の多数の親水性塗料が市販されて
いる。
【0005】親水性塗料としては、アクリルシリコン系
樹脂、水性シリコーンコーティング剤、シリコーン樹脂
とアクリル樹脂のグラフト重合体、シリコーン樹脂とア
クリル樹脂のブロック重合体、アクリル樹脂、アクリル
−スチレン樹脂、ソルビタン脂肪酸エチレンオキサイ
ド、ウレタン系アセテート、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリカーボネイトジオール及び/またはポリイソシ
アネートからなる架橋型ウレタン、ポリアクリル酸アル
キルエステル架橋体等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、樹脂
コーティングによって基材表面を親水性にした場合で
も、水との接触角はせいぜい30〜40°程度までしか
小さくならず、これでは一般的なタイル表面の水との接
触角(約20°)よりも大きく、自動洗浄効果はタイル
以上にはならない。
【0007】また、燃焼生成物や都市塵埃等は基本的に
疎水性であるため、基材の水との接触角が大きくなると
同じ疎水性を示す基材表面に付着しやすくなり、汚れが
目立つようになる。また、燃焼生成物や都市塵埃以外の
汚泥等の汚れは、水との接触角が20°〜50°程度の
親水性を発揮する。したがって、基板表面の水との接触
角が20°〜50°の場合に基材表面と汚れとが類似の
親水性を発揮することになり、付着しやすくなって汚れ
のピーク値を示す。
【0008】これとは逆に、基材表面の水との接触角が
20°以下、好ましくは10°以下、更に好ましくは1
°以下になると、無機物質(汚れ)に対する親和性より
も水に対する親和性の方が高くなり、表面に優先的に付
着する水によって無機物質の付着が阻害されるととも
に、付着した或いは付着しようとする無機物質が水によ
って容易に洗い流されることになるが、長期に亘って基
材表面の水との接触角を10°以下に保つ技術が開発さ
れていない。
【0009】一方、特開平6−278241号公報及び
特開平7−51646号公報には、光触媒による酸化還
元作用によって汚れを分解する提案がなされている。光
触媒粒子の酸化還元反応に基づく分解作用は、光触媒粒
子に紫外線等を照射すると、光励起により電子−正孔対
が生じ、このうち電子は表面酸素を還元してスーパーオ
キサイドイオン(O2-)を生成し、正孔は表面水酸基を
酸化して水酸ラジカル(・OH)を生成し、これらの極
めて反応性に富む活性種(O2-や・OH)の酸化還元反
応によって表面に付着した悪臭成分等を分解するという
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は部材表面に汚れ
が付着しにくい特性を付与するとともに部材自体に汚れ
に対する自浄効果を持たせるには、表面を撥水性にする
よりも水に対する接触角が小さい親水性にする方が効果
的であるという事実。また、酸化チタン等の光触媒粒子
には従来から知られていた酸化還元反応によって汚れ等
を分解する作用の他に、物品の表面を親水化(超親水
化)する作用を有するという本発明者らが独自に知見し
た事実に基づいて本発明を成したものである。
【0011】ここで、本発明者らが最近新たに知見した
光触媒の親水化作用は、その理論的根拠は完全には解明
されていないが、光触媒効果によって水酸基(OH-
が光触媒粒子表面に化学吸着し、或いは水酸基(O
-)が有機基と置換し、更にこの水酸基(OH-)に空
気中の水分子が物理吸着し、物理吸着水が増加すること
によって表面の親水性が増し、超親水性の表面が実現す
ると考えている。
【0012】具体例として、表面層がSi-O結合を有す
るシリコーン樹脂からなる場合を説明すると、光触媒粒
子に光を照射する前は図1(a)に示すように、Si原
子にアルキル基(R)が結合しているため、表面層は疎
水性を示すが、光触媒粒子のバンドギャップエネルギよ
りも高いエネルギの光を照射すると、図1(b)に示す
ように、まず光触媒効果によってアルキル基(R)が水
酸基(OH-)に置換(化学吸着)し、更にこの水酸基
(OH-)に空気中の水分子が物理吸着して親水性を発
揮する。
【0013】また、光触媒粒子として酸化チタン(Ti
2)のみからなる場合を説明すると、光を照射する前
は図2(a)に示す状態であったものが、光を照射する
と、図2(b)に示すように、空気中の水分を構成する
水酸基(OH-)がTi原子に、水素原子(H+)が酸素
原子(O)に化学吸着し、更にこの水酸基(OH-)や
水素原子(H+)に空気中の水分子が物理吸着して親水
性を発揮する。
【0014】上記の説明で、物質の分解作用と親水化作
用とは全く別のものであることが明らかであるが、具体
的事例を示せば、TiO2でもアナターゼ型のTiO2は酸
化還元反応に基づく物質の分解作用を示すがルチル型の
TiO2は殆ど酸化還元反応に基づく物質の分解作用を示
さない。また光触媒のうちでも酸化錫も酸化還元反応に
基づく物質の分解作用を示さない。これらの光触媒粒子
は伝導帯のエネルギ準位が十分に高くないため還元反応
が進行せず、その結果、伝導帯に光励起された電子が過
剰となり、光励起により生じた電子−正孔対が酸化還元
反応に関与せずに再結合するためと考えられている。し
かしながら、これらルチル型TiO2及び酸化錫のいずれ
も親水化作用は示す。また、物質の分解作用を発揮する
には、光触媒層の厚みとして少なくとも100nm以上
必要であったが、親水化作用を発揮するには、数nm以
上あれば可能である。これらの事実から光触媒による物
質の分解作用と親水化作用とは全く別のものであると言
える。
【0015】そして、光触媒による物質の分解作用は前
記したように、光励起により生じた電子−正孔対が起因
しており、このような光触媒を含有する表面層が鉄イオ
ンを含む水に接すると、より少ない電子の授受で生じ得
る鉄の光還元反応を引き起こし、部材が着色してしま
う。即ち、光触媒粒子の酸化還元作用は汚れ成分を分解
する利点もあるが、部材を着色してしまう不利もある。
【0016】そこで、本発明に係る防汚性タイルは、タ
イル表面に、光触媒粒子からなる表面層または光触媒粒
子を含有する表面層が形成され、この表面層には表面層
の親水性を阻害せずに表面層の光還元能力を抑制する、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミナ、シリカ、
ジルコニア、酸化アンチモン、無定形型酸化チタン、含
水酸化チタン、アルミニウム、マンガンの少なくとも1
種である物質が添加されており、この表面層は前記光触
媒粒子のバンドギャップエネルギよりも高いエネルギの
光を照射することで親水性を呈し、また表面層の光還元
能力を色差変化(ΔE)で表わすと、2ppmの鉄イオ
ン含有水中に部材を浸漬し、表面層に光触媒粒子のバン
ドギャップエネルギよりも高いエネルギの光を、単位時
間当りのフォトン密度で1×1015/sec・cm2
なる条件で、積算フォトン密度で8×1019/cm2
射したときに、ΔE≦1であるようにした。
【0017】光還元能力を抑制する手段の1つは、光触
媒の単位面積当りの量を少なくすることである。前記し
た如く、光触媒の酸化還元反応と親水化作用とは別の作
用であり、酸化還元反応には単位面積当り多量の光触媒
粒子が要求されるが、親水化作用は少量の光触媒粒子で
も発揮される。斯かる理由から光触媒粒子の含有量とし
ては、単位面積当り10μmol/cm2以下が好まし
い。このようにすることで、親水化作用のみを選択する
ことができる。
【0018】光還元能力を抑制する他の手段としては、
例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミナ、シ
リカ、ジルコニア、酸化アンチモン、無定形型酸化チタ
ン、含水酸化チタン、アルミニウム、マンガンの少なく
とも1種を、表面層自体に添加するか、表面層の下地層
または表面層の上に形成される被覆層中に添加する。
【0019】また、光還元能力がどれだけ抑制されたか
を表わす指標として、本発明では色差変化(ΔE)を選
定した。具体的には、2ppmの鉄イオン含有水中に部
材を浸漬し、表面層に光触媒粒子のバンドギャップエネ
ルギよりも高いエネルギの光を、単位時間当りのフォト
ン密度(p)で1×1015/sec・cm2となる条件
で、積算フォトン密度(P)で8×1019/cm2照射
したときの色差変化(ΔE)が1以下となるようにし
た。
【0020】ここで、単位時間当りのフォトン密度
(p)は、p=(A・λ)/(h・c)で表わされる。
ただし、Aは紫外線照度(W/cm2)、λは紫外線波
長(cm)、hはプランク定数、cは光速(cm/se
c)また波長分布がある場合には、p=Σ(Ai・λ
i)/(h・c)で表わされる。ただし、Aiは波長λ
iの照度である。
【0021】一方、積算フォトン密度(P)は、P=
(A・λ・t)/(h・c)で表わされる。ただし、t
は紫外線の照射時間(sec)である。また波長分布が
ある場合には、p=Σ(Ai・λi・t)/(h・c)
で表わされる。
【0022】尚、光触媒粒子としては酸化チタンが最も
好ましいが、この他にも、ZnO、SnO2、SrTiO3
WO2、Bi22、Fe22などの金属酸化物が挙げられ
る。これらは表面に金属元素と酸素が存在するため表面
に水酸基(OH-)を吸着しやすく、したがって親水性
を発揮しやすいと考えられる。
【0023】光触媒粒子を含有する親水性の表面層の形
成方法として、チタニア(酸化チタン)を例にとって説
明すると、無定形チタニアの形成、シリカ配合チタニア
の塗布、酸化錫配合チタニアの塗布、チタニア含有シリ
コーン塗料の塗布等が挙げられる。
【0024】無定形チタニアの形成は、先ず被塗装面を
無定形チタニアで被覆し、これを焼成して結晶性チタニ
アに相変化させる方法であり、次のいずれかの方法を採
用することができる。 (1)有機チタン化合物の加水分解と脱水縮重合チタン
のアルコキシド、例えば、テトラエトキシチタン、テト
ライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタン、に
塩酸またはエチルアミンのような加水分解抑制剤を添加
し、エタノールやプロパノールのようなアルコールで希
釈した後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全
に加水分解を進行させた後、混合物を塗布し、常温から
200℃の温度で乾燥させる。乾燥により、チタンのア
ルコキシドの加水分解が完遂して水酸化チタンが生成
し、水酸化チタンの脱水縮重合により無定形チタニアの
層が形成される。チタンのアルコキシドに代えて、チタ
ンのキレート又はチタンのアセテートのような他の有機
チタン化合物を用いてもよい。 (2)無機チタン化合物による無定形チタニアの形成無
機チタン化合物、例えば、TiCl4またはTi(SO42
の酸性水溶液を塗布し、100〜200℃の温度で乾燥
させることにより加水分解と脱水縮重合を行い、無定形
チタニアの層を形成する。或いはTiCl4の化学蒸着に
より被塗装面に無定形チタニアの層を形成してもよい。 (3)スパッタリングによる無定形チタニアの形成金属
チタンまたは酸化チタンのターゲットに酸化雰囲気で電
子ビームを照射することにより、被塗装面に無定形チタ
ニアの層を形成する。
【0025】シリカ配合チタニアの塗布は、チタニアと
シリカとの混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアとシリカの合計に対するシリカの割合
は、5〜90モル%、好ましくは10〜70モル%、よ
り好ましくは10〜50モル%である。またシリカ配合
チタニアからなる表面層の形成方法には以下の方法を採
用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子とシリ
カの粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシ
チタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロ
ポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシ
チタン、等のテトラアルコキシシラン)と結晶性チタニ
アゾルとの混合物を基材の表面に塗布し、必要に応じて
加水分解させてシラノールを形成した後、約100℃以
上の温度で加熱してシラノールを脱水縮重合に付すこと
により、チタニアが無定形シリカで結着された表面層
(光触媒コーティング)を得る。特に、シラノールの脱
水縮重合を約200℃以上の温度で行えば、シラノール
の重合度を増し、光触媒コーティングの耐アルカリ性能
を向上させることができる。 (3)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液にシリカの粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
シリカ粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。 (4)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に無定形シリカの前駆体(例えば、テ
トラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テ
トラn−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラメトキシチタン、等のテトラアルコキシシラン、そ
れらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量
3000以下のポリシロキサン)を混合し、基材の表面
に塗布する。次いで、これらの前駆体を加水分解と脱水
縮重合に付すことにより、無定形チタニアと無定形シリ
カの混合物からなる薄膜を形成する。次いで、チタニア
の結晶化温度以上の温度、且つ基材の軟化点以下の温度
に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニ
アに相変化させる。
【0026】酸化錫配合チタニアの塗布は、チタニアと
酸化錫との混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアと酸化錫との合計に対する酸化錫の割
合は、1〜95モル%、好ましくは1〜50モル%であ
る。また酸化錫配合チタニアからなる表面層の形成方法
には以下の方法を採用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子と酸化
錫の粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に酸化錫の粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
酸化錫粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0027】チタニア含有シリコーン塗料の塗布は、未
硬化の若しくは部分的に硬化したシリコーン(オルガノ
ポリシロキサン)またはシリコーンの前駆体からなる塗
膜形成要素にチタニア(光触媒粒子)を分散させた塗料
を用いる。具体的には、上記塗料を基材の表面に塗布
し、塗膜形成要素を硬化させた後、光触媒を光励起する
と、シリコーン分子の珪素原子に結合した有機基は光触
媒の作用により水酸基に置換され、表面の水に対する接
触角が0°近くになり親水化(超親水化)される。この
方法は、比較的低温で塗膜形成要素を硬化せしめること
ができ、また必要に応じ何度でも塗布することができ、
且つ太陽光でも容易に親水化せしめることができる等の
利点がある。尚、用いる樹脂としては以下のものが挙げ
られる。メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ
t−ブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エチル
トリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラ
ン、エチルトリt−ブトキシシラン、n−プロピルトリ
クロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−
プロピルトリt−ブトキシシラン、n−ヘキシルトリク
ロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキ
シルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘ
キシルトリt−ブトキシシラン、n−デシルトリクロル
シラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリ
メトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−
デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−
ブトキシシラン、n−オクタデシルトリクロルシラン、
n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシル
トリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシ
ラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n
−オクタデシルトリt−ブトキシシラン、フェニルトリ
クロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルト
リメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェ
ニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブト
キシシラン、テトラクロルシラン、テトラブロムシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジ
メトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジクロルシラ
ン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチル
ジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキ
シシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリブロムヒド
ロシラン、トリメトキシヒドロシラン、イソプロポキシ
ヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン、ビニル
トリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフ
ルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピ
ルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシ
シラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−メタア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
タアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−
メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイ
ソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−
ブトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、及びこ
れらの部分加水分解物若しくはこれらの混合物を使用す
ることができる。
【0028】シリコーン樹脂膜の良好な硬度と平滑性を
確保するためには、3次元架橋型シロキサンを10モル
%以上含有させるのが好ましい。更に良好な硬度と平滑
性を確保しながら樹脂膜の十分な可撓性を提供するため
には、2次元架橋型シロキサンを60モル%以下含有さ
せるのが好ましい。また、シリコーン分子の珪素原子に
結合した有機基が光励起により水酸基に置換される速度
を速めるには、シリコーン分子の珪素原子に結合する有
機基がn−プロピル基若しくはフェニル基からなるシリ
コーンを使用するのが好ましい。シロキサン結合を有す
るシリコーンに替えて、シラザン結合を有するオルガノ
ポリシラザン化合物を使用することもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】(実施例1)施釉タイル表面にア
ンモニア解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−
11)を5.6μmol/cm2塗布し、880℃で焼
成した。
【0030】(実施例2)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)と
シリカゾルとを固形分重量比で80:20で混合し、こ
の混合物をを5.6μmol/cm2塗布し、880℃
で焼成した。
【0031】(実施例3)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
10.0μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。
【0032】(実施例4)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)と
を11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、酸化チタン膜の上にカルシウム金属濃度5
0μmol/gの硝酸カルシウム水溶液を塗布し、カル
シウムを固定した。
【0033】(実施例5)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、実施例4のカルシウムの代りにカリウムを
固定した。
【0034】(実施例6)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、実施例4のカルシウムの代りにナトリウム
を固定した。
【0035】(実施例7)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、実施例4のカルシウムの代りにマグネシウ
ムを固定した。
【0036】(実施例8)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、実施例4のカルシウムの代りにリチウムを
固定した。
【0037】(実施例9)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。その後、実施例4のカルシウムの代りに亜鉛を固定
した。
【0038】(実施例10)施釉タイル表面にアンモニ
ア解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)
を1.0μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。
【0039】(比較例1)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。
【0040】(比較例2)施釉タイル表面にアンモニア
解膠型の酸化チタンゾル(石原産業製STS−11)を
11.2μmol/cm2塗布し、880℃で焼成し
た。この後、酢酸銅を塗布し、0.5mW/cm2のB
LBランプで光還元固定した。
【0041】上記各実施例と比較例の、鉄イオン着色性
(色差ΔE)、水との接触角、水との接触角の維持性、
疎水汚れ除去性及び親水汚れ除去性について試験した結
果を以下の(表)に示す。尚、鉄イオン着色性は0.5
mW/cm2のBLBランプを照射する前と10日間照
射した後の色差変化を測定した。
【0042】
【表】
【0043】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、タ
イル表面に光触媒粒子を含む表面層を形成したので、紫
外線等が照射されるだけで表面層は親水性を呈し、その
結果部材表面に汚れが付着しにくくなる。また、付着し
た汚れも水洗いよって簡単に落とすことができ、雨に寄
る自浄効果も期待できる。そして、本発明の防汚性タイ
ルによれば表面層中に添加する光触媒粒子の単位面積当
りの量を制限するか、或いは光触媒の親水性を阻害せず
に表面層の光還元能力を抑制する物質を添加したので、
鉄イオンとの反応による着色を防止しつつ親水性を維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒粒子を含有するシリコーン樹脂表面に親
水性が付与される過程を説明した図
【図2】光触媒粒子からなる表面層に親水性が付与され
る過程を説明した図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイル表面に、光触媒粒子からなる表面
    層または光触媒粒子を含有する表面層が形成され、この
    表面層には表面層の親水性を阻害せずに表面層の光還元
    能力を抑制する、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
    ルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化アンチモン、無定形
    型酸化チタン、含水酸化チタン、アルミニウム、マンガ
    ンの少なくとも1種である物質が添加されており、この
    表面層は前記光触媒粒子のバンドギャップエネルギより
    も高いエネルギの光を照射することで親水性を呈し、ま
    た表面層の光還元能力を色差変化(ΔE)で表わすと、
    2ppmの鉄イオン含有水中に部材を浸漬し表面層に光
    触媒粒子のバンドギャップエネルギよりも高いエネルギ
    の光を、単位時間当りのフォトン密度で1×10 15/s
    ec・cm2となる条件で、積算フォトン密度で8×1
    19/cm2照射したときに、ΔE≦1であることを特
    徴とする防汚性タイル。
  2. 【請求項2】 前記光触媒粒子は酸化チタンであり、ま
    た光触媒粒子のバンドギャップエネルギよりも高いエネ
    ルギの光は波長400nm以下の紫外線であることを特
    徴とする請求項1に記載の防汚性タイル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09230105A (ja) * 1995-12-22 1997-09-05 Toto Ltd 防曇方法及びそれを施した設備

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