JPH09174612A - Icカード用基材の射出成形方法及びその金型 - Google Patents
Icカード用基材の射出成形方法及びその金型Info
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- JPH09174612A JPH09174612A JP7335501A JP33550195A JPH09174612A JP H09174612 A JPH09174612 A JP H09174612A JP 7335501 A JP7335501 A JP 7335501A JP 33550195 A JP33550195 A JP 33550195A JP H09174612 A JPH09174612 A JP H09174612A
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- G06K—GRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な加工工程を要することなく、高品質の
ICカード用基材を成形することができるICカード用
基材の射出成形方法及びその金型を得る。 【解決手段】 中段部2aと下段部2bとからなる段付
きの凹部を板状の本体部に形成してICモジュールを埋
設するようにしたICカード用基材を製造するための射
出成形金型1において、中段部2aの凹部側に下段部2
bに及ぶゲートブッシュ8を設け、かつ、ゲートブッシ
ュ8と金型3の間に空気抜きの隙間10を形成する。
ICカード用基材を成形することができるICカード用
基材の射出成形方法及びその金型を得る。 【解決手段】 中段部2aと下段部2bとからなる段付
きの凹部を板状の本体部に形成してICモジュールを埋
設するようにしたICカード用基材を製造するための射
出成形金型1において、中段部2aの凹部側に下段部2
bに及ぶゲートブッシュ8を設け、かつ、ゲートブッシ
ュ8と金型3の間に空気抜きの隙間10を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICカード用基材
の射出成形方法及びその金型に関する。
の射出成形方法及びその金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図4はICカードのカード基材の平面
図、図5は図4のD−D線の拡大断面図であり、ICカ
ードのカード基材101は、ICモジュールを埋め込む
ための凹部102を一面側に形成し、また、ICモジュ
ールを埋め込んで板状のICカードを構成するために、
上記凹部102を除いた図5の両面101a,101b
は、外観性が要求されるとともに、カードリーダの動作
性を確保するために平滑性が要求される。
図、図5は図4のD−D線の拡大断面図であり、ICカ
ードのカード基材101は、ICモジュールを埋め込む
ための凹部102を一面側に形成し、また、ICモジュ
ールを埋め込んで板状のICカードを構成するために、
上記凹部102を除いた図5の両面101a,101b
は、外観性が要求されるとともに、カードリーダの動作
性を確保するために平滑性が要求される。
【0003】上記凹部102は中段部103と下段部1
04とからなり、特に下段部104は、厚さが約0.8m
mのカード用基材101にICモジュールを埋め込むた
めに非常に小なる肉厚t(約0.2 mm)が要求される。
04とからなり、特に下段部104は、厚さが約0.8m
mのカード用基材101にICモジュールを埋め込むた
めに非常に小なる肉厚t(約0.2 mm)が要求される。
【0004】図6は従来技術に係るカード基材の平面図
であり、(a)のカード基材101は、射出成形の注入
用ゲート106を基材のサイドに設けたサイドゲート方
式とすることにより、ゲートの跡がカード表面101a
に残らないので外観性の面で利点を有する。
であり、(a)のカード基材101は、射出成形の注入
用ゲート106を基材のサイドに設けたサイドゲート方
式とすることにより、ゲートの跡がカード表面101a
に残らないので外観性の面で利点を有する。
【0005】(b)のカード基材は、段付き凹部の中段
部103にピンゲート112を設けることにより、カー
ド表面101aを避けてゲートを配置することができ、
したがって、ゲートの跡がカード表面101aに残らな
いので、二次処理工程を要することなく簡易な工程によ
って外観性と表面の平滑性を確保することができる。
部103にピンゲート112を設けることにより、カー
ド表面101aを避けてゲートを配置することができ、
したがって、ゲートの跡がカード表面101aに残らな
いので、二次処理工程を要することなく簡易な工程によ
って外観性と表面の平滑性を確保することができる。
【0006】(c)のカード基材は、段付き凹部の下段
部104にピンゲート112を設けること(例えば、特
開平4−347607号公報等)により、ゲート部の二
次工程および、薄肉部のショートの問題を解決しようと
している。
部104にピンゲート112を設けること(例えば、特
開平4−347607号公報等)により、ゲート部の二
次工程および、薄肉部のショートの問題を解決しようと
している。
【0007】しかし、(a)の成形方法は、サイドゲー
トの二次加工の問題の他に、下段部104が空気溜りと
なり、その流動阻害によって成形品に穴が空いた状態を
なすショート107が生じ、また、流動抵抗が比較的大
なる中段部103を回り込んだ合流点から生じる一体性
のない組織境界線をなすウェルドライン108の問題が
発生する(例えば、特開平4−347607号公報の従
来技術等)。
トの二次加工の問題の他に、下段部104が空気溜りと
なり、その流動阻害によって成形品に穴が空いた状態を
なすショート107が生じ、また、流動抵抗が比較的大
なる中段部103を回り込んだ合流点から生じる一体性
のない組織境界線をなすウェルドライン108の問題が
発生する(例えば、特開平4−347607号公報の従
来技術等)。
【0008】上記ショート107は、流動抵抗の差によ
って下段部104の溶融樹脂の充填が本体部の中央に最
後に残ることから、下段部104の全周から進入する溶
融樹脂によってキャビティ内の空気が閉じ込められ、こ
の空気溜りによる流動阻害および、薄肉部の放熱固化に
よる大なる流動抵抗とに基づいて発生する。この問題
は、上記サイドゲート方式に限らず、下段部104の近
傍にゲートを設けた場合にも同様の問題を生じ、そし
て、この場合は、ゲート跡の二次処理工程の問題をも生
じることとなる。また、上記ウェルドライン108は、
流動障害となる下段部104を溶融樹脂が迂回した際の
巻き込み空気等によるものであり、不均一な組織による
強度上の問題をも有する。
って下段部104の溶融樹脂の充填が本体部の中央に最
後に残ることから、下段部104の全周から進入する溶
融樹脂によってキャビティ内の空気が閉じ込められ、こ
の空気溜りによる流動阻害および、薄肉部の放熱固化に
よる大なる流動抵抗とに基づいて発生する。この問題
は、上記サイドゲート方式に限らず、下段部104の近
傍にゲートを設けた場合にも同様の問題を生じ、そし
て、この場合は、ゲート跡の二次処理工程の問題をも生
じることとなる。また、上記ウェルドライン108は、
流動障害となる下段部104を溶融樹脂が迂回した際の
巻き込み空気等によるものであり、不均一な組織による
強度上の問題をも有する。
【0009】また、(b)の成形方法は、流動抵抗の差
によって上記同様に下段部104の充填が最後に残るの
で空気溜りによる流動阻害を生じ、また、充填初期に中
段部側から下段部104に供給された樹脂が固化を始
め、これが後の充填の障害となるので、下段部104の
ショート107の問題を解決することができない。
によって上記同様に下段部104の充填が最後に残るの
で空気溜りによる流動阻害を生じ、また、充填初期に中
段部側から下段部104に供給された樹脂が固化を始
め、これが後の充填の障害となるので、下段部104の
ショート107の問題を解決することができない。
【0010】そして、(c)の成形方法によれば、下段
部104の厚さが約0.2 mmと非常に小なる肉厚となっ
ているため、この肉厚部にゲートを設けて樹脂を完全に
充填することは困難であり、仮に充填できたとしても下
段部の流動抵抗によって溶融樹脂の流量が確保できず、
流動途中で固化が始まり、キャビティの全周に及ぶ充填
ができないという問題を生じる。
部104の厚さが約0.2 mmと非常に小なる肉厚となっ
ているため、この肉厚部にゲートを設けて樹脂を完全に
充填することは困難であり、仮に充填できたとしても下
段部の流動抵抗によって溶融樹脂の流量が確保できず、
流動途中で固化が始まり、キャビティの全周に及ぶ充填
ができないという問題を生じる。
【0011】図7は別なる従来技術に係る成形型の断面
図であり、(a)の金型121には、凹部に対応する可
動中子122をロッド123によって進退可能に設け、
後退位置において大なる厚さ寸法のキャビティ124を
形成することにより樹脂を充填し、その固化前に可動中
子122を前進位置122aに進出させることにより、
ショートを生じることなく薄肉部を形成することができ
る(例えば、特開平6−198690号公報等)。
図であり、(a)の金型121には、凹部に対応する可
動中子122をロッド123によって進退可能に設け、
後退位置において大なる厚さ寸法のキャビティ124を
形成することにより樹脂を充填し、その固化前に可動中
子122を前進位置122aに進出させることにより、
ショートを生じることなく薄肉部を形成することができ
る(例えば、特開平6−198690号公報等)。
【0012】また、(b)の金型125は、キャビティ
124の端部割面にサイドゲート126を設け、段付き
凹部に対応する突出部127の一部を金型125と別体
の入子128とする技術(特開平4−347628号公
報)が提案されている。この技術は、ウェルドラインを
解消するための空気抜き用の隙間129を突出部127
の中段部127aと入子128との間に形成したもので
ある。
124の端部割面にサイドゲート126を設け、段付き
凹部に対応する突出部127の一部を金型125と別体
の入子128とする技術(特開平4−347628号公
報)が提案されている。この技術は、ウェルドラインを
解消するための空気抜き用の隙間129を突出部127
の中段部127aと入子128との間に形成したもので
ある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(a)
の成形方法の場合は可動中子122にゲートを設けるこ
とができないことから、他の部分に設けたゲートについ
ての後加工を要することとなり、工程の複雑化を招くこ
ととなる。
の成形方法の場合は可動中子122にゲートを設けるこ
とができないことから、他の部分に設けたゲートについ
ての後加工を要することとなり、工程の複雑化を招くこ
ととなる。
【0014】また、(b)の成形方法は、サイドゲート
部126の処理のためのE−E線とF−F線による打ち
抜き工程を要することから、工程の複雑化によるコスト
面の不利が避けられない。
部126の処理のためのE−E線とF−F線による打ち
抜き工程を要することから、工程の複雑化によるコスト
面の不利が避けられない。
【0015】本発明の目的は、複雑な加工工程を要する
ことなく、高品質のICカード用基材を成形することが
できるICカード用基材の射出成形方法及びその金型を
得ることにある。
ことなく、高品質のICカード用基材を成形することが
できるICカード用基材の射出成形方法及びその金型を
得ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1に、中段部と下段部とからなる段付きの凹部を
板状の本体部に形成してICモジュールを埋設するよう
にしたICカード用基材を製造するための射出成形方法
において、前記中段部の凹部側から溶融樹脂を注入する
とともに、下段部の同凹部側からキャビティ内の空気を
排出するようにし、また、第2に、前記中段部と下段部
に臨むゲートブッシュによって溶融樹脂を注入するとと
もに、このゲートブッシュと金型の間の隙間を通して空
気を排出するようにした。
に、第1に、中段部と下段部とからなる段付きの凹部を
板状の本体部に形成してICモジュールを埋設するよう
にしたICカード用基材を製造するための射出成形方法
において、前記中段部の凹部側から溶融樹脂を注入する
とともに、下段部の同凹部側からキャビティ内の空気を
排出するようにし、また、第2に、前記中段部と下段部
に臨むゲートブッシュによって溶融樹脂を注入するとと
もに、このゲートブッシュと金型の間の隙間を通して空
気を排出するようにした。
【0017】第1と第2の上記ICカード用基材の射出
成形方法は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するこ
とから、溶融樹脂は中段部から本体部に流れ、この本体
部が充填された後に下段部がその周囲から充填され、こ
の時、キャビティ内の空気が下段部から排出されるの
で、同下段部は空気溜りによる流動阻害を受けることな
く溶融樹脂が充填される。
成形方法は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するこ
とから、溶融樹脂は中段部から本体部に流れ、この本体
部が充填された後に下段部がその周囲から充填され、こ
の時、キャビティ内の空気が下段部から排出されるの
で、同下段部は空気溜りによる流動阻害を受けることな
く溶融樹脂が充填される。
【0018】第3に、前記キャビティ内の空気は下段部
の略中央から排出するようにした。したがって、下段部
から一様に空気が排出されるので、溶融樹脂の流動抵抗
が大きい場合でも部分的な空気滞留を招くことなく、溶
融樹脂を一様に充填することが可能となる。
の略中央から排出するようにした。したがって、下段部
から一様に空気が排出されるので、溶融樹脂の流動抵抗
が大きい場合でも部分的な空気滞留を招くことなく、溶
融樹脂を一様に充填することが可能となる。
【0019】第4に、前記隙間を空気吸引用のポンプと
連通し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されな
いようにゲートブッシュの周縁からの外気の侵入を遮断
するシールを備え、上記ポンプで空気を吸引しつつ、溶
融樹脂を注入するようにした。したがって、空気吸引用
のポンプとゲートブッシュのシールによってキャビティ
内の空気が下段部から強制的に吸引されることから、吸
引空気の流れにより下段部内の流動が促されて溶融樹脂
が速やかに充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大き
い場合でも確実に充填することが可能となり、高品質の
ICカード用基材を能率良く製造することができる。
連通し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されな
いようにゲートブッシュの周縁からの外気の侵入を遮断
するシールを備え、上記ポンプで空気を吸引しつつ、溶
融樹脂を注入するようにした。したがって、空気吸引用
のポンプとゲートブッシュのシールによってキャビティ
内の空気が下段部から強制的に吸引されることから、吸
引空気の流れにより下段部内の流動が促されて溶融樹脂
が速やかに充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大き
い場合でも確実に充填することが可能となり、高品質の
ICカード用基材を能率良く製造することができる。
【0020】第5に、中段部と下段部とからなる段付き
の凹部を板状の本体部に形成してICモジュールを埋設
するようにしたICカード用基材を製造するための射出
成形金型において、前記中段部の凹部側にゲートブッシ
ュを設け、かつ、下段部の凹部側に空気抜きの隙間を形
成し、また、第6に、前記ゲートブッシュは下段部に及
ぶとともに、同ゲートブッシュと金型との間を空気抜き
の隙間とした。
の凹部を板状の本体部に形成してICモジュールを埋設
するようにしたICカード用基材を製造するための射出
成形金型において、前記中段部の凹部側にゲートブッシ
ュを設け、かつ、下段部の凹部側に空気抜きの隙間を形
成し、また、第6に、前記ゲートブッシュは下段部に及
ぶとともに、同ゲートブッシュと金型との間を空気抜き
の隙間とした。
【0021】第5と第6のICカード用基材の射出成形
金型は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するゲート
ブッシュを設けたことから、注入された溶融樹脂は中段
部から本体部に流れ、この体部が充填された後に下段部
がその周囲から充填され、また、下段部の空気を抜く隙
間を形成したことから、キャビティ内の空気が下段部か
ら排出されるので、同下段部は空気溜りによる流動障害
を受けることなく溶融樹脂が充填される。
金型は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するゲート
ブッシュを設けたことから、注入された溶融樹脂は中段
部から本体部に流れ、この体部が充填された後に下段部
がその周囲から充填され、また、下段部の空気を抜く隙
間を形成したことから、キャビティ内の空気が下段部か
ら排出されるので、同下段部は空気溜りによる流動障害
を受けることなく溶融樹脂が充填される。
【0022】第7に、前記隙間を段付き凹部の下段部の
略中央に配置した。したがって、上記隙間を通し、下段
部に面するキャビティから空気が一様に排出されるの
で、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な空気
滞留を招くことなく、溶融樹脂を一様に充填することが
可能となる。
略中央に配置した。したがって、上記隙間を通し、下段
部に面するキャビティから空気が一様に排出されるの
で、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な空気
滞留を招くことなく、溶融樹脂を一様に充填することが
可能となる。
【0023】第8に、前記隙間を空気吸引用のポンプと
連通し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されな
いようにゲートブッシュにその周縁からの外気の侵入を
遮断するシールを備えた。したがって、空気吸引用のポ
ンプとゲートブッシュのシールによってキャビティ内の
空気が下段部から強制的に吸引されることから、同下段
部は吸引空気の流れによって流動が促されて溶融樹脂が
速やかに充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大きい
場合でも確実に充填することが可能となり、高品質のI
Cカード用基材を能率良く製造することができる。
連通し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されな
いようにゲートブッシュにその周縁からの外気の侵入を
遮断するシールを備えた。したがって、空気吸引用のポ
ンプとゲートブッシュのシールによってキャビティ内の
空気が下段部から強制的に吸引されることから、同下段
部は吸引空気の流れによって流動が促されて溶融樹脂が
速やかに充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大きい
場合でも確実に充填することが可能となり、高品質のI
Cカード用基材を能率良く製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に係るICカード用基材の
射出成形金型の実施の形態について添付図面を参照して
以下に説明する。図1は本発明の射出成形金型を示すゲ
ート部の断面図であり、射出成形金型1は、カード用基
材のキャビティ2を形成する上型3と下型4とからな
る。上型3には、ICモジュールを埋設するための凹部
を成形するための突出部5を形成し、この突出部5は中
段突部6と下段突部7とからなる。下型4はカード用基
材の下面および側面を成形する。キャビティ2の寸法は
約0.8 mmの厚さAをなし、中段突部6に面する中段
キャビティ2aの厚さBは約0.6 mm、下段突部7に面
する下段キャビティ2bの厚さCは約0.2 mmである。
射出成形金型の実施の形態について添付図面を参照して
以下に説明する。図1は本発明の射出成形金型を示すゲ
ート部の断面図であり、射出成形金型1は、カード用基
材のキャビティ2を形成する上型3と下型4とからな
る。上型3には、ICモジュールを埋設するための凹部
を成形するための突出部5を形成し、この突出部5は中
段突部6と下段突部7とからなる。下型4はカード用基
材の下面および側面を成形する。キャビティ2の寸法は
約0.8 mmの厚さAをなし、中段突部6に面する中段
キャビティ2aの厚さBは約0.6 mm、下段突部7に面
する下段キャビティ2bの厚さCは約0.2 mmである。
【0025】上記上型3にゲートブッシュ8を陥入し、
このゲートブッシュ8は中心に樹脂注入路8aを貫通
し、先端部9は中段突部9aと下段突部9bを備えて上
記突出部5の中段突部6から下段突部7に及び、かつ、
中段突部6に注入路8aを開口するダイレクトゲートと
し、また先端部9は下段突部7の略中央に及び、先端部
9の側端と下段突部7の上型3との間に空気抜きの隙間
10を形成する。
このゲートブッシュ8は中心に樹脂注入路8aを貫通
し、先端部9は中段突部9aと下段突部9bを備えて上
記突出部5の中段突部6から下段突部7に及び、かつ、
中段突部6に注入路8aを開口するダイレクトゲートと
し、また先端部9は下段突部7の略中央に及び、先端部
9の側端と下段突部7の上型3との間に空気抜きの隙間
10を形成する。
【0026】この隙間寸法は、溶融樹脂の進入を阻止
し、かつ、空気を通す程度(約0.01mm)とし、この
隙間10の上部からゲートブッシュ先端部9の側部に沿
って溝11を形成し、この溝11が連通する環状部12
を同ゲートブッシュ8の大径部13に形成し、同環状部
12から上型3の側方に連通する案内路14を形成して
図示せぬ空気吸引用のポンプに接続する。また、キャビ
ティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッシ
ュ8の周縁からの外気の侵入を遮断するシール15を大
径部13の外周に備える。
し、かつ、空気を通す程度(約0.01mm)とし、この
隙間10の上部からゲートブッシュ先端部9の側部に沿
って溝11を形成し、この溝11が連通する環状部12
を同ゲートブッシュ8の大径部13に形成し、同環状部
12から上型3の側方に連通する案内路14を形成して
図示せぬ空気吸引用のポンプに接続する。また、キャビ
ティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッシ
ュ8の周縁からの外気の侵入を遮断するシール15を大
径部13の外周に備える。
【0027】図2は図1の射出成形金型の上型のゲート
部型面を示す図であり、ゲートブッシュ8の先端部9の
型面は四角形をなして中段突部6と下段突部7の一部9
a,9bをなし、中段突部6に樹脂注入路8aを開口
し、下段突部7の略中央位置に空気抜きの隙間10を形
成する。この隙間10は環状部12を介して案内路14
に接続する。
部型面を示す図であり、ゲートブッシュ8の先端部9の
型面は四角形をなして中段突部6と下段突部7の一部9
a,9bをなし、中段突部6に樹脂注入路8aを開口
し、下段突部7の略中央位置に空気抜きの隙間10を形
成する。この隙間10は環状部12を介して案内路14
に接続する。
【0028】このように構成されるICカード用基材の
射出成形金型の作用を以下に説明する。注入路8aが開
口する図1の中段突部6から溶融樹脂を注入すると、こ
の樹脂はキャビティ内の抵抗が最も少ない方向へ進む。
すなわち、中段キャビティ2a部は、その流動抵抗が溶
融樹脂の射出充填が可能な程度に小さいので、溶融樹脂
は中段キャビティ2aから流動抵抗が最も少ない本体部
キャビティ2の方向に流れ込む。
射出成形金型の作用を以下に説明する。注入路8aが開
口する図1の中段突部6から溶融樹脂を注入すると、こ
の樹脂はキャビティ内の抵抗が最も少ない方向へ進む。
すなわち、中段キャビティ2a部は、その流動抵抗が溶
融樹脂の射出充填が可能な程度に小さいので、溶融樹脂
は中段キャビティ2aから流動抵抗が最も少ない本体部
キャビティ2の方向に流れ込む。
【0029】溶融樹脂は、本体部キャビティ2にある程
度流れ込むと本体部キャビティ2への射出抵抗と下段キ
ャビティ2bへの射出抵抗の差が徐々に少なくなり、下
段キャビティ2bへも樹脂が流れ込もうとする。その
際、中段キャビティ2aには溶融樹脂が充填されている
ため、下段キャビティ2bには圧縮された空気が取り残
された状態になり、この圧縮空気を取り除かないと樹脂
は下段キャビティ2bに充填されない。
度流れ込むと本体部キャビティ2への射出抵抗と下段キ
ャビティ2bへの射出抵抗の差が徐々に少なくなり、下
段キャビティ2bへも樹脂が流れ込もうとする。その
際、中段キャビティ2aには溶融樹脂が充填されている
ため、下段キャビティ2bには圧縮された空気が取り残
された状態になり、この圧縮空気を取り除かないと樹脂
は下段キャビティ2bに充填されない。
【0030】そこで、前記した空気吸引用のポンプを作
動させることにより、案内路14、環状部12、溝1
1、空気抜き隙間10からこの圧縮空気を一気に吸引す
る。この時、大径部13の外周のシール15により、キ
ャビティ以外から空気を吸引することなく、空気を能率
良く一気に吸引することができる。
動させることにより、案内路14、環状部12、溝1
1、空気抜き隙間10からこの圧縮空気を一気に吸引す
る。この時、大径部13の外周のシール15により、キ
ャビティ以外から空気を吸引することなく、空気を能率
良く一気に吸引することができる。
【0031】このように、樹脂充填の抵抗となっていた
圧縮空気が取り除かれるとともに、この流路内圧力が低
下することにより下段キャビティ2b部が真空状態とな
り、流動抵抗が著しく低減されるため、薄肉部であるに
もかかわらず、樹脂は完全に充填される。
圧縮空気が取り除かれるとともに、この流路内圧力が低
下することにより下段キャビティ2b部が真空状態とな
り、流動抵抗が著しく低減されるため、薄肉部であるに
もかかわらず、樹脂は完全に充填される。
【0032】また、ダイレクトゲートの適用によって、
従来のごとくのサイドゲートにした場合に必要となるゲ
ート処理の二次加工が不要となり、かつ、上記ゲートブ
ッシュ8の先端部9は突出部5に位置することから、ゲ
ートの跡および空気排出用の隙間の跡が段付き凹部に集
約され、その不整表面はICモジュールの埋設によって
隠されるので、後処理工程を要することなく外観性を確
保することができる。
従来のごとくのサイドゲートにした場合に必要となるゲ
ート処理の二次加工が不要となり、かつ、上記ゲートブ
ッシュ8の先端部9は突出部5に位置することから、ゲ
ートの跡および空気排出用の隙間の跡が段付き凹部に集
約され、その不整表面はICモジュールの埋設によって
隠されるので、後処理工程を要することなく外観性を確
保することができる。
【0033】したがって、本発明のICカード用基材の
射出成形方法は、下段キャビティによる薄肉部に残留空
気等によるショートを生じることなく、かつ、その周縁
にウェルドラインを生じることのない高品質のICカー
ド用基材を製造することができるのみならず、後処理工
程を要することなく外観性を確保することができること
から工程の簡易化が合わせて可能となり、品質とコスト
の問題を同時に解消することができるという効果を奏す
る。
射出成形方法は、下段キャビティによる薄肉部に残留空
気等によるショートを生じることなく、かつ、その周縁
にウェルドラインを生じることのない高品質のICカー
ド用基材を製造することができるのみならず、後処理工
程を要することなく外観性を確保することができること
から工程の簡易化が合わせて可能となり、品質とコスト
の問題を同時に解消することができるという効果を奏す
る。
【0034】また、隙間を下段突部の略中央に配置する
ことにより、下段突部に面するキャビティから同隙間を
通して、例えば、空気吸引用ポンプ等によってキャビテ
ィ内の圧縮空気を吸引する際にも空気が一様に吸引され
るので、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な
空気滞留を招くことなく、溶融樹脂を一様に充填するこ
とが可能となる。
ことにより、下段突部に面するキャビティから同隙間を
通して、例えば、空気吸引用ポンプ等によってキャビテ
ィ内の圧縮空気を吸引する際にも空気が一様に吸引され
るので、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な
空気滞留を招くことなく、溶融樹脂を一様に充填するこ
とが可能となる。
【0035】そして、ゲートブッシュのOリング等のシ
ールによってキャビティ以外からの空気が吸引されない
ようにし、かつ、上記隙間を空気吸引用のポンプと連通
した上でポンプを作動させることにより、キャビティ内
に閉じ込められた圧縮空気が下段突部の隙間を通して強
制的に吸引されることから、下段キャビティは吸引空気
の流れによって流動が促されて溶融樹脂が速やかに充填
され、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも一様に、か
つ、確実に充填することが可能となる。さらに、閉じ込
め空気の圧力が高まったタイミングで一気に吸引するよ
うにすれば、充填速度が改善されるので、高品質のIC
カード用基材を能率良く製造することができる。
ールによってキャビティ以外からの空気が吸引されない
ようにし、かつ、上記隙間を空気吸引用のポンプと連通
した上でポンプを作動させることにより、キャビティ内
に閉じ込められた圧縮空気が下段突部の隙間を通して強
制的に吸引されることから、下段キャビティは吸引空気
の流れによって流動が促されて溶融樹脂が速やかに充填
され、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも一様に、か
つ、確実に充填することが可能となる。さらに、閉じ込
め空気の圧力が高まったタイミングで一気に吸引するよ
うにすれば、充填速度が改善されるので、高品質のIC
カード用基材を能率良く製造することができる。
【0036】図3は別なる射出成形金型の図1と同様の
図であり、前記構成と同様の部材はその符号を付して説
明を省略する。この射出成形金型21のゲート部は、バ
ルブゲート方式のダイレクトホットランナーシステムを
適用した例であり、ゲートブッシュ8にホットランナー
ノズル22の先端を臨ませる。
図であり、前記構成と同様の部材はその符号を付して説
明を省略する。この射出成形金型21のゲート部は、バ
ルブゲート方式のダイレクトホットランナーシステムを
適用した例であり、ゲートブッシュ8にホットランナー
ノズル22の先端を臨ませる。
【0037】このホットランナーノズル22は、その樹
脂注入路23の中心にニードルピン24を進退可能に備
え、このニードルピン24をゲートブッシュ8のテーパ
状のゲート孔25に臨ませてバルブゲートを構成する。
上記ニードルピンは、その先端を上記ゲート孔25と嵌
合するテーパ面26と、ゲート孔25の開口を平坦に閉
じる平面27とによって形成する。また、ゲートブッシ
ュ8と上型3との間を前記同様の隙間とする。
脂注入路23の中心にニードルピン24を進退可能に備
え、このニードルピン24をゲートブッシュ8のテーパ
状のゲート孔25に臨ませてバルブゲートを構成する。
上記ニードルピンは、その先端を上記ゲート孔25と嵌
合するテーパ面26と、ゲート孔25の開口を平坦に閉
じる平面27とによって形成する。また、ゲートブッシ
ュ8と上型3との間を前記同様の隙間とする。
【0038】このように構成される射出成形金型のゲー
トは、ニードルピン24を上昇してゲート孔25が開く
とノズル本体中の溶融樹脂が射出され、下段キャビティ
2aは前記同様に隙間10の作用によってショートを生
じることなく充填がなされる。充填が終了した時にニー
ドルピン24を下降してゲート孔25を閉じると、ニー
ドルピン24の先端の平面27によってゲート孔25の
開口側が平坦に閉じられる。
トは、ニードルピン24を上昇してゲート孔25が開く
とノズル本体中の溶融樹脂が射出され、下段キャビティ
2aは前記同様に隙間10の作用によってショートを生
じることなく充填がなされる。充填が終了した時にニー
ドルピン24を下降してゲート孔25を閉じると、ニー
ドルピン24の先端の平面27によってゲート孔25の
開口側が平坦に閉じられる。
【0039】したがって、上記射出成形金型により、成
形品のゲート跡を平坦な成形面とすることができるので
段付き凹部の寸法精度が確保され、成形歩留りを向上す
ることができる。なお、上記空気抜きの隙間は金型内に
形成しても同様の作用効果を奏することが明らかなの
で、その説明を省略する。
形品のゲート跡を平坦な成形面とすることができるので
段付き凹部の寸法精度が確保され、成形歩留りを向上す
ることができる。なお、上記空気抜きの隙間は金型内に
形成しても同様の作用効果を奏することが明らかなの
で、その説明を省略する。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1と2の
ICカード用基材の射出成形方法は、中段部の凹部側か
ら溶融樹脂を注入することから、溶融樹脂は中段部から
本体部に流れ、この本体部が充填された後に下段部がそ
の周囲から充填され、この時、キャビティ内の空気が下
段部から排出されるので、同下段部は空気溜りによる流
動阻害を受けることなく溶融樹脂が充填される。
ICカード用基材の射出成形方法は、中段部の凹部側か
ら溶融樹脂を注入することから、溶融樹脂は中段部から
本体部に流れ、この本体部が充填された後に下段部がそ
の周囲から充填され、この時、キャビティ内の空気が下
段部から排出されるので、同下段部は空気溜りによる流
動阻害を受けることなく溶融樹脂が充填される。
【0041】したがって、このICカード用基材の射出
成形方法は、下段部にショートを生じることなく、か
つ、その周縁にウェルドラインを生じることのない高品
質のICカード用基材を製造することができ、かつ、ゲ
ートおよび空気排出用の隙間が段付き凹部内に位置して
その後処理工程を要することがないことから、工程の簡
易化が可能となり、品質とコストの問題を同時に解消す
ることができるという効果を奏する。
成形方法は、下段部にショートを生じることなく、か
つ、その周縁にウェルドラインを生じることのない高品
質のICカード用基材を製造することができ、かつ、ゲ
ートおよび空気排出用の隙間が段付き凹部内に位置して
その後処理工程を要することがないことから、工程の簡
易化が可能となり、品質とコストの問題を同時に解消す
ることができるという効果を奏する。
【0042】請求項3のICカード用基材の射出成形方
法のキャビティ内の空気は下段部の略中央から排出する
ことから、下段部から一様に空気が排出されるので、溶
融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な空気滞留を
招くことなく、溶融樹脂を一様に充填することが可能と
なる。
法のキャビティ内の空気は下段部の略中央から排出する
ことから、下段部から一様に空気が排出されるので、溶
融樹脂の流動抵抗が大きい場合でも部分的な空気滞留を
招くことなく、溶融樹脂を一様に充填することが可能と
なる。
【0043】請求項4のICカード用基材の射出成形方
法は、隙間を空気吸引用のポンプと連通し、かつ、キャ
ビティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッ
シュの周縁からの外気の侵入を遮断するシールを備え、
上記ポンプで空気を吸引しつつ、溶融樹脂を注入するこ
とから、空気吸引用のポンプとゲートブッシュのシール
によってキャビティ内の空気が下段部から強制的に吸引
されることから、吸引空気の流れにより下段部内の流動
が促されて溶融樹脂が速やかに充填され、また、溶融樹
脂の流動抵抗が大きい場合でも確実に充填することが可
能となり、高品質のICカード用基材を能率良く製造す
ることができる。
法は、隙間を空気吸引用のポンプと連通し、かつ、キャ
ビティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッ
シュの周縁からの外気の侵入を遮断するシールを備え、
上記ポンプで空気を吸引しつつ、溶融樹脂を注入するこ
とから、空気吸引用のポンプとゲートブッシュのシール
によってキャビティ内の空気が下段部から強制的に吸引
されることから、吸引空気の流れにより下段部内の流動
が促されて溶融樹脂が速やかに充填され、また、溶融樹
脂の流動抵抗が大きい場合でも確実に充填することが可
能となり、高品質のICカード用基材を能率良く製造す
ることができる。
【0044】請求項5と6のICカード用基材の射出成
形金型は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するゲー
トブッシュを設けたことから、注入された溶融樹脂は中
段部から本体部に流れ、この体部が充填された後に下段
部がその周囲から充填され、また、下段部の空気を抜く
隙間を形成したことから、キャビティ内の空気が下段部
から排出されるので、同下段部は空気溜りによる流動障
害を受けることなく溶融樹脂が充填される。
形金型は、中段部の凹部側から溶融樹脂を注入するゲー
トブッシュを設けたことから、注入された溶融樹脂は中
段部から本体部に流れ、この体部が充填された後に下段
部がその周囲から充填され、また、下段部の空気を抜く
隙間を形成したことから、キャビティ内の空気が下段部
から排出されるので、同下段部は空気溜りによる流動障
害を受けることなく溶融樹脂が充填される。
【0045】したがって、このICカード用基材の射出
成形方法は、薄肉部にショートを生じることなく、か
つ、その周縁にウェルドラインを生じることのない高品
質のICカード用基材を製造することができ、かつ、ゲ
ートおよび空気排出用の隙間が段付き凹部内に位置して
その後処理工程を要することがないことから、工程の簡
易化が可能となり、品質とコストの問題を同時に解消す
ることができるという効果を奏する。
成形方法は、薄肉部にショートを生じることなく、か
つ、その周縁にウェルドラインを生じることのない高品
質のICカード用基材を製造することができ、かつ、ゲ
ートおよび空気排出用の隙間が段付き凹部内に位置して
その後処理工程を要することがないことから、工程の簡
易化が可能となり、品質とコストの問題を同時に解消す
ることができるという効果を奏する。
【0046】請求項7のICカード用基材の射出成形金
型は、隙間を段付き凹部の下段部の略中央に配置したこ
とから、上記隙間を通し、下段部に面するキャビティか
ら空気が一様に排出されるので、溶融樹脂の流動抵抗が
大きい場合でも部分的な空気滞留を招くことなく、溶融
樹脂を一様に充填することが可能となる。
型は、隙間を段付き凹部の下段部の略中央に配置したこ
とから、上記隙間を通し、下段部に面するキャビティか
ら空気が一様に排出されるので、溶融樹脂の流動抵抗が
大きい場合でも部分的な空気滞留を招くことなく、溶融
樹脂を一様に充填することが可能となる。
【0047】請求項8のICカード用基材の射出成形金
型は、隙間を空気吸引用のポンプと連通し、かつ、キャ
ビティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッ
シュにその周縁からの外気の侵入を遮断するシールを備
えたことから、空気吸引用のポンプとゲートブッシュの
シールによってキャビティ内の空気が下段部から強制的
に吸引されることから、同下段部に対応する薄肉部は吸
引空気の流れによって流動が促されて溶融樹脂が速やか
に充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合で
も確実に充填することが可能となり、高品質のICカー
ド用基材を能率良く製造することができる。
型は、隙間を空気吸引用のポンプと連通し、かつ、キャ
ビティ以外からの空気が吸引されないようにゲートブッ
シュにその周縁からの外気の侵入を遮断するシールを備
えたことから、空気吸引用のポンプとゲートブッシュの
シールによってキャビティ内の空気が下段部から強制的
に吸引されることから、同下段部に対応する薄肉部は吸
引空気の流れによって流動が促されて溶融樹脂が速やか
に充填され、また、溶融樹脂の流動抵抗が大きい場合で
も確実に充填することが可能となり、高品質のICカー
ド用基材を能率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形金型を示すゲート部の断面図
【図2】図1の射出成形金型の上型のゲート部型面を示
す図
す図
【図3】別なる射出成形金型の図1と同様の図
【図4】ICカードのカード基材の平面図
【図5】図4のD−D線の拡大断面図
【図6】従来技術に係るカード基材の平面図
【図7】別なる従来技術に係る成形型の断面図
1…射出成形金型、2…キャビティ、2a…中段キャビ
ティ、2b…下段キャビティ、3…上型、4…下型、5
…突出部、6…中段突部、7…下段突部、8…ゲートブ
ッシュ、8a…樹脂注入路、9…先端部、9a…中段突
部、9b…下段突部、10…隙間、11…溝、12…環
状部、13…大径部、14…案内路、15…シール、2
1…射出成形金型、22…ホットランナーノズル、23
…樹脂注入路、24…ニードルピン、25…ゲート孔、
26…テーパ面、27…平面、A…本体部キャビティの
厚さ、B…中段キャビティの厚さ、C…下段キャビティ
の厚さ。
ティ、2b…下段キャビティ、3…上型、4…下型、5
…突出部、6…中段突部、7…下段突部、8…ゲートブ
ッシュ、8a…樹脂注入路、9…先端部、9a…中段突
部、9b…下段突部、10…隙間、11…溝、12…環
状部、13…大径部、14…案内路、15…シール、2
1…射出成形金型、22…ホットランナーノズル、23
…樹脂注入路、24…ニードルピン、25…ゲート孔、
26…テーパ面、27…平面、A…本体部キャビティの
厚さ、B…中段キャビティの厚さ、C…下段キャビティ
の厚さ。
Claims (8)
- 【請求項1】 中段部と下段部とからなる段付きの凹部
を板状の本体部に形成してICモジュールを埋設するよ
うにしたICカード用基材を製造するための射出成形方
法において、前記中段部の凹部側から溶融樹脂を注入す
るとともに、下段部の同凹部側からキャビティ内の空気
を排出することを特徴とするICカード用基材の射出成
形方法。 - 【請求項2】 前記中段部と下段部に臨むゲートブッシ
ュによって溶融樹脂を注入するとともに、このゲートブ
ッシュと金型の間の隙間を通して空気を排出することを
特徴とする請求項1記載のICカード用基材の射出成形
方法。 - 【請求項3】 前記キャビティ内の空気は下段部の略中
央から排出することを特徴とする請求項1記載のICカ
ード用基材の射出成形方法。 - 【請求項4】 前記隙間を空気吸引用のポンプと連通
し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されないよ
うにゲートブッシュの周縁からの外気の侵入を遮断する
シールを備え、上記ポンプで空気を吸引しつつ、溶融樹
脂を注入することを特徴とする請求項2記載のICカー
ド用基材の射出成形方法。 - 【請求項5】 中段部と下段部とからなる段付きの凹部
を板状の本体部に形成してICモジュールを埋設するよ
うにしたICカード用基材を製造するための射出成形金
型において、前記中段部の凹部側にゲートブッシュを設
け、かつ、下段部の凹部側に空気抜きの隙間を形成した
ことを特徴とするICカード用基材の射出成形金型。 - 【請求項6】 前記ゲートブッシュは下段部に及ぶとと
もに、同ゲートブッシュと金型との間を前記空気抜きの
隙間としたことを特徴とする請求項5記載のICカード
用基材の射出成形金型。 - 【請求項7】 前記隙間を段付き凹部の下段部の略中央
に配置したことを特徴とする請求項5記載のICカード
用基材の射出成形金型。 - 【請求項8】 前記隙間を空気吸引用のポンプと連通
し、かつ、キャビティ以外からの空気が吸引されないよ
うにゲートブッシュにその周縁からの外気の侵入を遮断
するシールを備えたことを特徴とする請求項5記載のI
Cカード用基材の射出成形金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7335501A JPH09174612A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | Icカード用基材の射出成形方法及びその金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7335501A JPH09174612A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | Icカード用基材の射出成形方法及びその金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174612A true JPH09174612A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18289287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7335501A Pending JPH09174612A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | Icカード用基材の射出成形方法及びその金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09174612A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0917100A3 (de) * | 1997-11-13 | 1999-05-26 | ODS Landis & Gyr GmbH & Co. KG | Verfahren zum Herstellen eines flachen Kartengrundkörpers für eine Chipkarte |
WO2001002151A1 (fr) * | 1999-07-06 | 2001-01-11 | Delachaux S.A. | Dispositif d'injection de matiere a l'etat plastique dans une empreinte de moulage |
FR2795992A1 (fr) * | 1999-07-06 | 2001-01-12 | Delachaux Sa | Dispositif d'injection de matiere a l'etat plastique dans une empreinte de moulage |
EP1568463A1 (de) * | 2004-02-28 | 2005-08-31 | Incoe International, Inc. | Werkzeugeinsatz für den Anschnitt einer Heisskanaldüse für eine Spritzgiessmaschine |
WO2017066464A1 (en) | 2015-10-14 | 2017-04-20 | Capital One Services, Llc | Molded pocket in transaction card construction |
WO2024152425A1 (zh) * | 2023-01-20 | 2024-07-25 | 浙江赛豪实业有限公司 | 一种模具的抽真空结构 |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP7335501A patent/JPH09174612A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2001002151A1 (fr) * | 1999-07-06 | 2001-01-11 | Delachaux S.A. | Dispositif d'injection de matiere a l'etat plastique dans une empreinte de moulage |
FR2795992A1 (fr) * | 1999-07-06 | 2001-01-12 | Delachaux Sa | Dispositif d'injection de matiere a l'etat plastique dans une empreinte de moulage |
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