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JPH09153235A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

Info

Publication number
JPH09153235A
JPH09153235A JP8068546A JP6854696A JPH09153235A JP H09153235 A JPH09153235 A JP H09153235A JP 8068546 A JP8068546 A JP 8068546A JP 6854696 A JP6854696 A JP 6854696A JP H09153235 A JPH09153235 A JP H09153235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording medium
polarization
reproducing
reproducing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8068546A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Fujiwara
一郎 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8068546A priority Critical patent/JPH09153235A/ja
Publication of JPH09153235A publication Critical patent/JPH09153235A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速、高密度記録にすぐれ、低電圧駆動を可
能にする。 【解決手段】 針状電極よりなるヘッドにより情報を記
録または再生する記録再生装置であって、ヘッドから2
0V以下の電圧を印加することにより記録媒体の所定領
域の分極反転により情報を記録または消去し、ヘッドが
記録媒体に接触した状態で,微細領域に記録された分極
反転による記録情報を、微細領域における電荷または静
電容量の変化量あるいは圧電歪の変化量を検出すること
により再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報、大容量
のデータ情報等の超高密度記録を行うことができる新規
な記録および再生を行う、あるいは記録情報の再生のみ
を行う記録再生装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア社会、特にハイビジョン
システムおよび高度情報通信システム、コンピュータネ
ットワーク、ビデオオンデマンド、インフォメーション
デマンドなどに必要とされる大容量の画像情報、データ
ファイルにおいて高速な記録再生装置の要求が益々高ま
っている。
【0003】従来のランダムアクセスが可能な高密度記
録技術には、磁気記録、光記録、半導体メモリ等があ
る。
【0004】半導体メモリではその集積度が年々向上し
ているにもかかわらず、半導体メモリの製造技術の例え
ばフォトリソグラフィの限界から、高精細度の画像情報
を記録するだけの容量を満たすような、すなわち少なく
とも3Gバイト以上の容量を満たすような半導体メモリ
を得るには至っていない。
【0005】また、光記録、磁気記録において、大容量
の情報を記録するには、記録領域を小さくして、記録密
度を向上させることが必要である。
【0006】この光記録においても、その記録領域を小
さくする試みはなされているが、その光源として波長5
00nm付近の半導体レーザー光源が開発された場合で
も、物理的な限界、光の回折限界が存在するため100
nm以下の記録領域を実現することは難しいとされてい
る。
【0007】また、磁気記録においても、特にハードデ
ィスクにおいて磁気抵抗効果型磁気ヘッド(MR型磁気
ヘッド)、巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッド(GMR型磁
気ヘッド)の開発により、記録密度の向上が著しいが、
再生ヘッドの感度の問題で100nm以下の記録領域を
達成することは難しい。
【0008】一方、原子分子レベルの空間分解能を持つ
走査トンネル顕微鏡(STM:Scanning Tunneling Mic
roscope)、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Mic
roscope )が開発され、種々の材料の微細表面形状の解
析に適用され、表面解析装置として大きな成功を収めて
いる。
【0009】AFMでは試料とカンチレバーチップとの
原子間相互作用をプローブとして用いているが、近年A
FMは種々の物理量をプローブとして用いた走査型プロ
ーブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope ) と
して発展している。最近、これらの手段すなわち原子、
分子にアクセスする手段を用いて、高密度メモリとして
の実現可能性の検討がなされている。
【0010】これまでにSTMまたはAFMを用いて、
高密度記録実現の試みの報告はなされているが、原理的
な可能性が述べられているにとどまり、実用化に至って
いない。
【0011】例えば、スタンフォード大学のクエート(Q
uate) 氏等は、Si基板上にSiO 2 膜およびSiN膜
を形成したNOS( SiN/SiO2 /Si) 構造によ
る記録媒体を用いてAFMの発展系である走査型静電容
量顕微鏡( SCM:ScanningCapacitance Microscope)
構成によって高密度メモリへの応用の可能性を示した
(R.C.Barret and C.F.Quate;Journal of Applied Phys
ics,70 2725-2733 (1991) 参照。) 。
【0012】ところで、図9に示すように、n型Si基
板1上に、熱酸化によるSiO2 膜2および熱CVD法
(化学的気相成長法)によるSiN膜3を被着形成し、
このSiN膜3上に金属電極4が被着されたいわゆるM
NOS(Metal Nitride Oxide Semiconductor)系の記録
媒体は、不揮発性半導体メモリの1つであるEEPRO
M(Electrically Erasable Read Only Memory) ですで
に実用化されている。
【0013】これらNOS系、MNOS系記録再生の基
本は、Si半導体と、SiO2 /SiN界面やその近傍
のSiN中のトラップとの間の電荷の移動を用いること
である。
【0014】すなわち、この層構造でSiO2 /SiN
界面およびこの界面を形成するSiN層中(以下単にS
iO2 /SiN界面付近という)にキャリアのトラップ
が形成されることが分かっており、例えば図12のMN
OS系においてSiN膜3上の金属電極4(以下上部電
極という) に正電圧を掛けると、強電界によりSi基板
1側から電子がSiO2 膜2をトンネルして、SiO2
/SiN界面とその近傍のSiN膜3のトラップに注入
されてここに蓄積される。一方、上部電極4に負電圧を
掛けると、逆向きの強電界によりトラップに蓄積されて
いる電子がSi基板1側にSiO2 膜2をトンネルして
放出されSiO2 /SiN界面やSiN膜3のトラップ
に存在する電子が欠乏する。このようにして、MNOS
記録媒体へのパルス電圧印加に伴う電荷の移動により記
録、消去を行っている。そして、この記録媒体からの記
録情報の読み出しすなわち再生は、この記録媒体すなわ
ちMNOS構造キャパシタの静電容量の変化として電気
的に読み出すという方法がとられる。
【0015】上述のクエート氏等の研究では、NOS媒
体に導電性カンチレバーを接触させた状態で記録消去
し、同様に導電性カンチレバーの接触状態でその記録情
報に基ずく静電容量変化を、静電容量センサーを用いて
検出することによって再生するという方法が採られてい
る。この方法による場合、現在実用化ないしは研究、開
発がなされている光記録、あるいは磁気記録方法では不
可能な微小領域での情報の記録再生、すなわち高密度記
録が可能であることを示した。この場合記録媒体にはキ
ャリア(電子)の移動を用いているものである。この場
合、最小記録領域は、直径約150nmであり、トラッ
プに蓄積された電子は、7日間以上安定であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した高
密度記録装置では、NOS材料の特徴として、情報の記
録・消去時に必要な時間がms(ミリ秒)オーダー、電
圧が40V(しきい値電圧25V)となり、高速、低電
圧駆動を充分満たすものではない。
【0017】また、従来の静電容量変化検出方式を再生
に用いる方式の記録装置では静電容量型(CED)また
は高密度記録が可能なVHDビデオディスク等がある。
しかし、これを大容量の記録媒体とするには記録密度が
低く、また再生専用であって記録消去の機能を有するも
のではない。
【0018】また、最近になりフランケ等により、強誘
電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT(Pb(Z
r,Ti)O3 )記録媒体とSPMを組み合わせて、P
ZT強誘電体ドメインの評価および高密度メモリへの応
用の可能性が報告された(K.Seegebarth;Surface Scien
ces Letters,L283-L288(1994) 参照)。
【0019】しかしながら、この高記録密度装置で次に
挙げる問題点がある。 (1)記録媒体として用いるPZT薄膜は分極反転に伴
う材料としての疲労劣化が大きく耐久性に問題がある。 (2)記録の最小単位となるPZTの強誘電性の単位で
あるドメインが大きく、記録ビットのサイズを小さくす
ることが難しい。
【0020】本発明は、高速、高密度記録にすぐれ、低
電圧駆動を可能にし、疲労特性の改善をはかることがで
きる記録再生装置を提供する。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、針状電極より
なるヘッドにより情報を記録または再生する記録再生装
置であって、ヘッドから20V以下の電圧を印加するこ
とにより記録媒体の強誘電体層の所定領域の分極反転に
より情報を記録または消去し、ヘッドが記録媒体に接触
した状態で、微細領域に記録された分極反転による記録
情報を、微細領域における電荷または静電容量の変化量
あるいは圧電歪の変化量を検出することにより再生す
る。
【0022】本発明装置においては、針状電極によるヘ
ッドによって20V以下の電圧印加により記録媒体に対
し、分極反転により情報を記録または消去する態様を採
ることから、高速、高密度記録がなされる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1AおよびBは、本発明装置に
用いられる記録媒体10の各基本構成を示す。図1Aに
示す基本構成においては、導電性を有する基板11上に
活性層13が形成され、これとは反対側の基板11の裏
面に下部電極12が被着された構成を有する。図1Bに
示す基本構成においては、基板11上に下部電極12、
情報の記録がなされる活性層13が形成された構成を有
する。
【0024】活性層13は、局所的な分極反転を行う強
誘電体層によって構成される。この強誘電体層は、例え
ばいわゆるBi層状化合物の例えばSrBiTiO、S
rBiTaO、PbBiTaO、BaBiNbO、例え
ばSrBi2 Ta2 9 、SrBi2 Nb2 9 あるい
はチタン酸鉛PbTiO3 、またはランタンドープのジ
ルコン酸チタン酸鉛(PLZT)の例えばPb(La,
Zr,Ti)O3 、または高分子強誘電体のポリフッ化
ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデンとトリフル
オロエチレン(VDF−TrFE)共重合体、フッ化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレン(VDF−TeF
E)共重合体等によって構成する。
【0025】これら記録媒体10を構成する強誘電体層
の各構成料層は、それぞれ例えばスパッタリング法、M
OCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition
)法、LPCVD(低圧CVD)法、分子線蒸着法、
通常の蒸着法、MOD(MetalOxide Deposition)法、
レーザアブレーション法、ゾルゲル法、スピンコート
法、熱酸化法、熱窒化法などによって成膜することがで
きる。
【0026】強誘電体の特徴は、自発分極を有し、その
方向が電界によりコントロールできることである。電界
の方向に対して2つの双安定点を利用して、ディジタル
データの“0”および“1”に対応させ、両者間を高速
に切換え記録することができる。
【0027】この記録媒体10に対する情報の記録・消
去は、原子間力顕微鏡(AFM)構成による記録・消去
装置によって行い、その針状電極を有する導電性カンチ
レバーによる記録ヘッドを記録媒体10に接触させて、
その記録ヘッドすなわち導電性カンチレバーから20V
以下の高速パルス電圧を印加して、強誘電体層の自発分
極の向きを局所的にかつ高速に反転させて行う。すなわ
ち、高速記録が可能となる。
【0028】本発明装置における記録、消去装置と、再
生装置の具体例を説明する。まず、記録・消去装置につ
いて説明する。
【0029】〔記録、消去装置〕図2は記録、消去装置
の一例の概略構成図を示す。この記録ヘッドHRは、先
端に例えば円錐状、3角錐状、断面例えば3角の柱状等
の実質的に記録媒体に対して点接触ないしは微小面接触
できる針状電極21が形成された例えば短冊状の板バネ
構成を有し、一端が固定されたカンチレバー22によっ
て構成される。このカンチレバー22は、バネ定数0.
01〜10[N/m]のSiもしくはSiNよりなりそ
の表面にAu、Pt、Co、Ni、Ir、Cr等の単層
ないしは多層構造の金属層が被覆されることによって高
い導電性が付与されて成る。或いは針状加工が可能で、
導電性を有する不純物ドーピングのなされた導電性シリ
コンによって構成される。これらカンチレバー22は、
いわゆるマイクロファブリケーション技術によって作製
することができる。
【0030】30は、記録媒体10が載置され、その面
方向に沿って例えば互いに直交するx軸およびy軸に関
して移動するように、もしくは回転するようになされた
記録媒体10の載置台であり、この載置台30は更に記
録ヘッドすなわちカンチレバー22の針状電極21との
接触状態を調整できるように記録媒体10の面方向と垂
直方向(以下z軸方向という)に移動制御できるように
構成される。
【0031】この載置台30のz軸方向の制御は、例え
ば、半導体レーザー38からのレーザー光を、収束レン
ズ系31によって収束させてカンチレバー22の先端に
照射し、その反射光を例えば複数の分割フォトダイオー
ド例えば4分割フォトダイオードによる光検出器32に
よって差動検出し、その検出信号をプリアンプ33を通
じて、載置台30のz軸制御を行うサーボ回路34に入
力して載置台30のz軸方向の位置を制御することによ
って、常時記録媒体10に対して、記録ヘッドすなわち
針状電極21が、最適な接触状態にあるように制御され
る。
【0032】一方、カンチレバー22と記録媒体10の
下部電極12との間に、記録信号に応じた電圧が印加さ
れる。この印加電圧は、記録信号に応じたパルス電圧発
生回路35よりのパルス電圧を直流電源36による所要
の直流バイアス電圧に重畳して印加する。
【0033】このようにして、記録媒体10に、カンチ
レバー22の先端の針状電極21すなわち記録ヘッドH
Rを接触させた状態で記録媒体と相対的に移行させて上
述の直流電圧にパルス電圧を重畳させた電圧を印加する
ことにより局所的に分極反転を行って情報の記録を、こ
の分極反転による電荷ないしは静電容量の変化として記
録するとか、圧電歪の変化として記録する。
【0034】具体的には、記録媒体10の強誘電体層表
面と下部電極12との間に10Vの電圧を印加すること
により作製した強誘電体材料層の自発分極の向きを一定
に揃える。次に、導電性カンチレバーに−5V〜−9V
のパルス電圧を印加することにより、強誘電体層の分極
の向きを局所的に反転させて、情報を記録媒体に記録す
る。また、+5V〜+10Vのパルス電圧を加えること
により局所的な分極の向きをもとに戻し、記録情報を消
去することができる。しかしながら、この場合、記録情
報のオーバーライトが可能であるため、情報の記録にお
いて、特に先の記録を消去する必要はない。
【0035】図3は、記録媒体10の強誘電体層の、印
加電界Eに対する静電容量の微分(dC/dV)あるい
は圧電歪と、分極の関係を示すものである。分極は、電
界に対して2つの安定点を持ち、これが強誘電体層の自
発分極の向きに対応している。本発明では、2つの安定
点の間をパルス電圧印加によって高速にスイッチングす
ることにより記録・消去を行うことができる。
【0036】上述したように、情報の記録は、強誘電体
層における分極反転によって行うものの、この分極反転
による記録は、強誘電体層における静電容量の変化、あ
るいは圧電歪の変化を発生させるものとして記録し、こ
の情報の読み出しすなわち再生を、静電容量の変化量と
して検出再生する場合と、電界に比例する圧電歪の変化
量として検出再生する場合とを採る。
【0037】まず、静電容量の変化量として検出再生す
る再生装置(再生装置Iという)について説明する。 〔再生装置I〕この場合、例えば記録媒体中での自発分
極の向きが反転した領域と反転していない領域とでのS
i基板表面に形成される空間電荷層(空乏層)の状態が
自発分極の向きに対応して異なることを利用して静電容
量の変化量として再生する。この記録媒体10からの記
録情報の再生も、再生ヘッドを記録媒体10に対して接
触させた状態で行う。図4は、記録情報に基く静電容量
の変化量を検出して記録情報の再生を行うこの再生装置
の一例の概略構成図を示す。この再生装置Iは、具体的
には上述のAFMを発展させた周知の走査型静電容量顕
微鏡(SCM:Scanning Capacitance Microscop)構成
とした(以下、この再生装置をSCM型再生装置とい
う)。すなわち、この場合においても、前述した記録装
置におけると同様に、先端に針状電極21を有する導電
性カンチレバー22が設けられた再生ヘッドHPを有し
てなる。この再生ヘッドHPは、記録ヘッドHRと共用
することも別構成とすることもできる。この再生ヘッド
HRにおいても、先端に例えば円錐状、3角錐状、断面
例えば3角の柱状等の実質的に記録媒体に対して点接触
ないしは微小面接触できる針状電極21が形成された例
えば短冊状の板バネ構成を有し、一端が固定されたカン
チレバー22によって構成される。このカンチレバー2
2は、バネ定数0.01〜10[N/m]のSiもしく
はSiNよりなりその表面にAu、Pt、Co、Ni、
Ir、Cr等の単層ないしは多層構造の金属層が被覆さ
れることによって高い導電性が付与されて成る。或いは
針状加工が可能で、導電性を有する不純物ドーピングの
なされた導電性シリコンによって構成される。これらカ
ンチレバー22は、いわゆるマイクロファブリケーショ
ン技術によって作製することができる。
【0038】載置台30は、前述したように、これに載
置された記録媒体10の面方向に沿って例えば互いに直
交するx軸およびy軸に関して移動するように、もしく
は回転するようになされ、更に再生ヘッドHPとしての
カンチレバー22の針状電極21との接触状態を調整で
きるように記録媒体10の面方向と直交するz軸方向に
移動制御できるように構成される。
【0039】再生ヘッドHPの針状電極21を記録媒体
10上に接触させ、この状態で載置台30によって記録
媒体を例えば回転させて針状電極21を記録媒体10上
に走査しつつ、直流電源40からの直流バイアス電圧V
記録媒体10に印加し、カンチレバー22と記録媒体1
0との間の静電容量を検出器50に内蔵する発振周波数
915MHzの発振器からの発振周波数シフトとして静
電容量信号C(V)を検出し、ロックインアンプ45か
らdC/dV信号を取り出し、これをコンピュータ52
に入力する。この場合、媒体の極くわずかな容量変化が
共振周波数のシフトとなり、出力振幅の高低が変化す
る。この信号を検波回路で検波し、静電容量の変化とし
て検出する。
【0040】その概略構成を説明すると、カンチレバー
22に、例えば半導体レーザ43からのレーザー光を照
射し、その反射光を光検出器44によって検出し、サー
ボ回路に入力し、載置台30のZ軸方向の制御がなされ
る。このとき、記録媒体に垂直方向に印加した電界の向
きに記録媒体の自発分極が配列した状態での静電容量の
値が極大となるように、図3に示す分極−電界のヒステ
リシスにおいて、dC/dV値が極大になるような条件
に直流バイアス電圧を設定する。静電容量の微分は、分
極−電界のヒステリシスの微分量であるため、2種類の
静電容量の差が極大になるためには、記録媒体に抗電界
(抗電圧)程度の値に電界Eが設定されるようにバイア
ス電圧を選定すれば良い。
【0041】次に、記録情報の記録を、分極反転によっ
て行うものの、この記録によって強誘電体層におけるる
圧電歪を発生させるものとして記録し、この情報の読み
出しすなわち再生を圧電歪の変化量を検出によって行う
場合の再生装置(再生装置II)の一実施例を説明す
る。
【0042】〔再生装置II〕この再生装置は、SMM
構成において、そのカンチレバーの先端の針状電極を記
録媒体に接触させた態様による。以下この再生装置II
を、便宜上コンタクトSMM型再生装置という。
【0043】図5は、このコンタクトSMM装置の概略
構成図で、この再生装置においても、前述した記録装置
におけると同様に、先端に針状電極21を有する導電性
カンチレバー22が設けられた再生ヘッドHPを有して
なる。この再生ヘッドHPは、記録ヘッドHRと共用す
ることも別構成とすることもできる。すなわち、この再
生ヘッドHRにおいても、先端に例えば円錐状、3角錐
状、断面例えば3角の柱状等の実質的に記録媒体に対し
て点接触ないしは微小面接触できる針状電極21が形成
された例えば短冊状の板バネ構成を有し、一端が固定さ
れたカンチレバー22によって構成される。このカンチ
レバー22は、バネ定数0.01〜10[N/m]のS
iもしくはSiNよりなりその表面にAu、Pt、C
o、Ni、Ir、Cr等の単層ないしは多層構造の金属
層が被覆されることによって高い導電性が付与されて成
る。或いは針状加工が可能で、導電性を有する不純物ド
ーピングのなされた導電性シリコンによって構成され
る。これらカンチレバー22は、いわゆるマイクロファ
ブリケーション技術によって作製することができる。
【0044】載置台30は、前述したように、これに載
置された記録媒体10の面方向に沿って例えば互いに直
交するx軸およびy軸に関して移動するように、もしく
は回転するようになされ、更に再生ヘッドHPとしての
カンチレバー22の針状電極21との接触状態を調整で
きるように記録媒体10の面方向と直交するz軸方向に
移動制御できるように構成される。
【0045】そして、その再生ヘッドHPすなわちカン
チレバー22の針状電極21を記録媒体10に接触さ
せ、この状態で載置台30によって、例えば記録媒体1
0を回転させて針状電極21を記録媒体10上に走査し
つつ、直流電源40からの直流バイアス電圧と発振器4
1からの変調信号とを記録媒体に印加する。このとき、
記録媒体10に記録された情報、すなわち分極反転に基
く逆圧電効果によってカンチレバー22が圧電歪に起因
する力を受けることにより圧電歪の検出が可能となる。
これを半導体レーザー43によるレーザー光のカンチレ
バー22からの反射光を光検出器44で検出し、ロック
インアンプ45で所要の信号成分として取出し、コンピ
ュータ52例えばパーソナルコンピュータ52によって
処理して上述の記録情報による電界に比例する圧電歪に
よる信号を検出再生する。また、同時にロックインアン
プ45を経ないDC信号によって所要のサーボ信号を取
出し、サーボ回路46に入力してこれにより、載置台3
0のZ軸方向の制御を行って、再生ヘッドHPすなわち
針状電極21と記録媒体10との接触状態が常に所定と
なるように制御する。
【0046】次に、本発明装置の実施例を説明する。 [実施例1]この実施例における記録媒体10は、図1
Aの基本構成によるもので活性層13が強誘電体層をB
i層状化合物のSrBi2 Ta2 9 層63によって構
成した。
【0047】このSrBi2 Ta2 9 強誘電体層によ
って構成する場合は、分極反転を1012回繰り返しても
疲労が殆ど生じることのない材料であり、残留分極Pr
の2倍(2Pr)の値は15〜30μC/cm2 、抗電
圧は2V以下である。データの保持時間は室温で10年
以上とされている。データの書換え時間は電極面積に比
例し、この接触面積を充分小さくすることによって1n
s以下となる。そして、この分極反転に起因する静電容
量部分のスイッチング特性も極めて速い。また或るデー
タを連続して書き込んだ後、異なるデータを書き込んだ
場合の信頼性もある。
【0048】この実施例においては、図6に概略断面図
を示すように、導電性Si基板11上に、バッファ層と
なるSrBiTiOの下地層9を30nmの厚さにスパ
ッタリングによって形成する。その後、このバッファ層
9を酸素雰囲気中で熱処理する。この熱処理により、S
i基板上でも結晶性にすぐれたBi層状化合物のSrB
iTiO3 の下地層9を形成することができる。次に、
このバッファ層9上に、Bi層状化合物のSrBi2
2 9 層による活性層13をMOCVD法によって形
成する。このようにして形成されたSrBi2 Ta2
9 層は、高密度で微細なグレインを有する膜として形成
された。すなわち、上述の熱処理後のバッファ層が、こ
れの上に成長させるSrBi2 Ta2 9 層の初期核と
して有効に働くものである。そして、基板11の活性層
13の形成側とは反対側(以下裏面という)に、下部電
極12をオーミックに被着形成する。
【0049】この強誘電体層63を有する記録媒体10
に対する記録は、前述した図2のAFM構成による記録
装置によって行った。すなわち、記録媒体10を、移動
載置台30上に配置し、この強誘電体層63に、記録ヘ
ッドHRすなわち針状電極21を、微小面接触させて、
載置台30を移動させて記録媒体10上に針状電極21
を走査しつつ記録情報に基いてこの針状電極21と下部
電極12との間にパルス電圧を印加して、強誘電体層6
3に局部的に分極反転を生じさせて情報の記録を行う。
すなわち、強誘電体層63の表面に記録情報に応じた分
極反転に起因するSi基板表面の空間電荷層の状態によ
り静電容量の分布を形成する。
【0050】記録媒体10からの記録情報の読み出しす
なわち再生装置は、図4の再生装置Iとし、記録媒体1
0の強誘電体層63の分極反転によって生じたSi基板
表面の空間電荷層の静電容量の分布の検出によって行っ
た。
【0051】この実施例1における記録媒体の、Bi層
状化合物SrBi2 Ta2 9 は、強誘電体層であるた
めヒステリシス特性を示す。残留分極Prの2倍(2P
r)の値は25μC/cm2 、抗電圧は約0.8Vであ
った。このようにBi層状化合物のSrBi2 Ta2
9 は、良好なヒステリシス特性を示す強誘電体層である
ことが分かる。
【0052】次に、この実施例1における記録・消去、
再生特性を示す。まず、記録媒体10のSrBi2 Ta
2 9 による強誘電体層63の3μm×3μmの領域
に、+9Vの直流電圧、電界0.3MV/cmを印加し
て自発分極の方向を一方向に揃える。次に、逆極性の−
7Vのパルス電圧をヘッドすなわち針状電極21と下部
電極12との間に印加して、局所的に分極の向きを反転
させる。次に、SCM型再生装置を用いて局所的な自発
分極の向きの差をSi基板表面に生ずる空間電荷層の状
態に起因する静電容量の分布として検出する。
【0053】SCMによって静電容量を評価した。その
際、バイアス電圧を図3で示すA点に設定してその評価
を行った。この場合、まず3μm×3μmの部分のコン
トラストが暗くなっており、その周辺と比較して分極が
反転していることが分かった。また、このコントラスト
が暗い部分の中に明るいスポット部分すなわち記録ビッ
トがが観察された。これは−7Vのパルス電圧印加によ
って一方向に揃えられていた分極の向きが反対になって
いることを示している。
【0054】また、−9Vを先に記録媒体に印加した後
に、+7Vのパルス電圧を印加した場合、すなわち上述
とは反対の極性の電圧を印加した場合、SCMの静電容
量分布で観察される画像のコントラストも逆転している
ことが分かった。すなわち、強誘電体層の分極の局所的
な反転の方向が反対になっていることが分かる。また、
オーバーライト特性も有することが分かった。
【0055】このことから、この強誘電体層記録媒体の
局所的な分極の向きがカンチレバー記録ヘッドよりのパ
ルス電圧の印加により電界の方向に揃うことが示され
た。この2種類の局所的な分極の向きをディジタルデー
タのストレージの“0”と“1”に対応させることがで
きる。すなわち、コントラストの明るい部分と暗い部分
でディジタルデータの“0”と“1”に対応させること
により高密度記録ができる。
【0056】そして、この分極の向きの差に起因する静
電容量の値は、ディジタル信号“0”および“1”のデ
ータの識別に充分な値であることが分かった。
【0057】種々の実験の結果、記録領域の直径を10
0nm以下にすることが可能であることが分かった。ま
た、分極反転のスイッチング時間も1μsよりの小さい
ことが分かった。そして、局所的に分極の向きが反転し
た領域は、充分安定に保持されることが分かった。
【0058】また、この実施例ではSCM構成の再生装
置としたが、このSCMでは静電容量検出器に存在する
915MHzの発振器の共振周波数のシフトを用いて静
電容量を検出しているためMHzオーダーの高周波数領
域においても、記録ビットの検出再生が可能であった。
【0059】〔実施例2〕この実施例で用いる記録媒体
10は、図1Bの基本構成によるもので活性層13が強
誘電体層をBi層状化合物のSrBi2 Ta2 9 層6
3によって構成した。この実施例においても、実施例1
と同様の図2のAFM構成による記録装置とした。しか
しながら、この実施例2においては、その記録再生装置
として、図5に示したコンタクトSMM型の再生装置I
Iとした。また、この実施例における記録媒体10は、
図7に概略断面図を示すように、Si基板11上に、そ
の表面熱酸化によるSiO2 絶縁膜14が形成され、こ
れの上に、拡散バリア層としてのTiによる下地層15
を介してスパッタリングによって厚さ300nmのPt
膜による下部電極層12が形成され、この上に活性層1
3としてのBi層状化合物のSrBi2 Ta2 9 によ
る強誘電体層63をMOCVD法によって形成した。
【0060】この実施例2の記録・消去、再生特性を示
す。記録・消去特性に関しては、記録媒体の構造が実施
例1の場合と相違するが、実施例1と同材料の強誘電体
層63が用いられるものであるのでこれに対する印加電
界が実施例1の場合と等しくなるように針状電極21と
下部電極12との間に電圧印加を行うことにより、実施
例1と同等の結果が得られるが、その再生は、前述した
コンタクトSMM型再生装置によって記録媒体10の強
誘電体層の局所的分極反転による分極の向きの相違を逆
圧電効果に起因する電界に比例して生じる圧電歪の分布
として検出再生する。
【0061】そして、コンタクトSMMによって圧電歪
の2次元分布を評価した。このとき、直流のバイアス電
圧を約0.5Vに設定して評価を行った。まず、3μm
×3μmの部分のコントラストが暗くなっており、その
周辺と比較して分極が判定して一方向に並んでいること
が分かった。このコントラストが暗い部分の中に明るい
スポットすなわち記録ビットが形成されたことが観測さ
れた。これは、−7Vの電圧によって一方向に揃った分
極の向きと比較して反対になっていることを示すもので
ある。
【0062】この場合、正負2種類の残留分極の間また
は一方の残留分極と分極0との間の圧電歪が分極の向き
の差に対応する画像のコントラストとして観察される。
【0063】また、−9Vを先に記録媒体に印加した後
に、+7Vのパルス電圧を印加した場合、すなわち上述
とは反対の極性の電圧を印加した場合、SCMの静電容
量分布で観察される画像のコントラストも逆転した。
【0064】そして、この分極の向きに起因する圧電歪
の値は、ディジタル信号の“0”および“1”のデータ
の識別に充分な値であることが分かった。
【0065】この実施例における再生装置はコンタクト
SMMとしたが、コンタクトSMMではカンチレバーの
共振周波数によって、測定周波数が制限されるが、共振
周波数が充分大きく(例えば10MHz)、バネ定数が
充分小さい(例えば0.1[N/m])カンチレバーを
用いることにより、MHzオーダーでの高周波数領域で
の記録ビットの応答信号を検出再生することができた。
【0066】尚、実施例2において、記録媒体として、
Ti下地層15を挿入しない場合の記録媒体の記録再生
特性も検討した結果、この場合もTi下地層を配置した
場合の記録、再生特性と同等な特性を示すことを確認し
た。
【0067】〔実施例3〕実施例1と同様の構成による
が、図6に示すように、強誘電体層63のSrBiTa
2 9 に代えてSrBi2 Nb29 によって構成し
た。この実施例においても実施例1と同様の図2のAF
M構成の記録装置とし、再生装置は、SCM型の再生装
置Iとした。このSrBi2 Nb23 は、分極反転を
1012回繰返しても疲労特性が極めて少なく、残留分極
の2倍(2Pr)の値は30〜50μC/cm2 、抗電
圧は3V以下であった。実施例1の場合と比較して、残
留分極および抗電圧の値は約2倍となっている。この場
合においても、データ保持時間は室温で10年以上とさ
れている。また、この場合においても、データの書換え
時間は電極面積に比例し、電極面積を充分小とすること
によって1ns以下となる。また、キャパシタ部分のス
イッチング特性は極めて速い。或るデータを連続して書
き込んだ後、異なるデータを書き込んだ場合の信頼性も
ある。
【0068】この実施例においても、図6に示すよう
に、Si基板11上に、バッファ層となるSrBiTi
Oの下地層9を30nmの厚さにスパッタリングによっ
て形成する。その後、このバッファ層9を酸素雰囲気中
で熱処理する。この熱処理により、Si基板上でも結晶
性にすぐれたBi層状化合物のSrBiTiO3 の下地
層9を形成することができる。次に、このバッファ層9
上に、Bi層状化合物のSrBi2 Nb2 9 強誘電体
層63による活性層13をMOCVD法によって形成す
る。このようにして形成されたSrBi2 Nb2 9
は、高密度で微細なグレインを有する膜として形成され
た。すなわち、上述の熱処理後のバッファ層が、これの
上に成長させるSrBi2 Nb2 9 層の初期核として
有効に働くものである。そして、基板11の裏面に、下
部電極12をオーミックに被着形成する。
【0069】この場合においても、このSrBi2 Nb
2 9 は、強誘電体であることから、ヒステリシス特性
を有している。そしてその残留分極の2倍(2Pr)は
40μC/cm2 、抗電圧は約3Vであった。
【0070】記録装置は、実施例1におけると同様に、
前述した図2のAFM構成による記録装置によって行っ
た。再生装置は、図4の再生装置Iとし、記録媒体10
の強誘電体層63の分極反転によって生じた静電容量の
分布の検出によって記録情報の再生を行った。
【0071】この実施例における記録・消去、再生特性
を示す。この場合においても、記録媒体10のSrBi
2 Nb2 9 による強誘電体層63の3μm×3μmの
領域に、9Vの直流電圧、電界0.3MV/cmを印加
して自発分極の方向を一方向に揃える。次に、逆極性の
−7Vのパルス電圧をヘッドすなわち針状電極21から
印加して、局所的に分極の向きを反転させる。次に、S
CM型再生装置を用いて局所的な自発分極の向きの差を
Si基板上の空間電荷層の差に起因する静電容量の分布
として検出する。
【0072】SCMによって静電容量を評価した。その
際、バイアス電圧を図3で示すA点に設定してその評価
を行った。この場合、まず3μm×3μmの部分のコン
トラストが周囲に比し暗くなっており、その周辺と比較
して分極が反転していることが分かった。更に、このコ
ントラストが暗い部分の中に明るいスポット部分すなわ
ち記録ビットがが観察された。これは−7Vのパルス電
圧によって一方向に揃えられていた分極の向きが局所的
に反対になっていることを示している。
【0073】また、−9Vを先に記録媒体に印加した後
に、+7Vのパルス電圧を印加した場合、すなわち上述
とは反対の極性の電圧を印加した場合、SCMの静電容
量分布で観察される画像のコントラストも逆転している
ことが分かった。すなわち、強誘電体層の分極の局所的
な反転の方向が反対になっていることが分かる。また、
オーバーライト特性も有することが分かった。
【0074】このことから、この強誘電体層記録媒体の
局所的な分極の向きがカンチレバー記録ヘッドよりのパ
ルス電圧の印加により電界の方向に揃うことが示され
た。この2種類の局所的な分極の向きをディジタルデー
タのストレージの“0”と“1”に対応させることがで
きる。すなわち、コントラストの明るい部分と暗い部分
でディジタルデータの“0”と“1”に対応させること
により高密度記録ができる。
【0075】そして、分極の向きの差に起因する静電容
量の値は、ディジタル信号“0”および“1”のデータ
の識別に充分な値であることが分かった。
【0076】種々の実験の結果、最小記録領域(最小記
録ビット)の直径を100nm以下にすることが可能で
あることが分かった。また、分極反転のスイッチング時
間も1μsより小さいことが分かった。そして、局所的
に分極の向きが反転した領域は、充分安定に保持される
ことが分かった。
【0077】また、この実施例ではSCM構成の再生装
置としたが、このSCMでは915MHzの発振器の共
振周波数のシフトを用いて静電容量を検出しているため
MHzオーダーの高周波数領域においても、記録ビット
の検出再生が可能であった。
【0078】〔実施例4〕実施例2と同様の構成とする
が、この実施例4においては、図7の強誘電体層63を
SrBi2 Nb2 9 によって構成した記録媒体を用い
て、図2のAFM構成による記録装置とした。そして、
この実施例4では、再生装置として図5のコンタクトS
MM型再生装置IIとした。
【0079】次に、記録・消去・再生特性を示す。ま
ず、3μm×3μmの領域に+9Vの電圧、電界0.3
MV/cmを記録媒体に印加して自発分極の方向を一方
向に揃える。次に、逆極性の−7Vのパルス電圧を記録
媒体に印加して、局所的に分極の向きを反転させる。次
に、コンタクトSMM型再生装置を用いて記録媒体の局
所的な分極の向きの差を逆圧電効果による圧電歪の分布
として検出再生する。そして、コンタクトSMMによっ
て電界に比例する圧電歪の2次元分布を評価した。その
とき、バイアス電圧を約1Vに設定して評価を行った。
まず3μm×3μmの部分が周囲に比しコントラストが
暗くなっており、その周辺と比較して分極が反転して一
方向に並んでいることが分かった。そして更に、このコ
ントラストが暗い部分の中に明るいスポットの部分があ
ることが観測された。これは−7Vのパルス電圧によっ
て一方向に揃った分極の向きと比較して反対になってい
ることを示す。
【0080】また、−9Vを先に記録媒体に印加した
後、+7Vのパルス電圧かけた場合、すなわち、上記の
実験の順序とは反対の極性の電圧を印加した場合、SM
Mの圧電歪分布で観察される画像のコントラストも逆転
していることが分かった。すなわち、SrBi2 Nb2
3 による強誘電体層の自発分極の局所的な反転の方向
が上記の実験とは反対になっていることが分かった。ま
た、オーバーライト記録特性も有することが分かった。
【0081】以上より、この強誘電体層による記録媒体
の局所的な分極の向きがカンチレバーすなわち記録ヘッ
ドよりのバイアス電圧印加により電界の方向に揃うこと
が示された。この2種類の局所的な分極の向きをディジ
タルデータのストレージの“0”と“1”に対応させる
ことができることが分かった。すなわち、コントラスト
の明るい部分と暗い部分でディジタルデータの“0”と
“1”に対応させることにより高密度記録が可能になる
ことを示した。
【0082】種々の実験の結果、記録ビットの直径は1
00nm以下にすることが可能であることが分かった。
また、分極反転のスイッチング時間も1μsより小さい
ことが分かった。局所的に分極の向きが反転した領域は
充分安定に保持されることが分かった。
【0083】この分極の向き差に起因する電界に比例す
る圧電歪の値は、ディジタル信号“0”および“1”の
データの識別に充分な値であることが分かった。
【0084】以上より、この実施例においても高密度記
録装置および記録媒体は高性能な高密度記録装置として
充分な機能をもっていることが分かった。
【0085】そして、この実施例において、その再生装
置をコンタクトSMMとしたものであるが、このコンタ
クトSMMではカンチレバーの共振周波数によって、測
定周波数が制限されるが、共振周波数が充分大きく(例
えば10MHz)、バネ定数が充分小さい(例えば0.
1[N/m])カンチレバーを用いることにより、MH
zオーダーでの高周波数領域での記録ビットの応答信号
を検出再生することができた。
【0086】尚、実施例4において、記録媒体として、
図7におけるTi層15を挿入しない場合の記録媒体の
記録再生特性も検討し、この場合においても記録再生特
性と同等な特性を示すことを確認した。
【0087】〔実施例5〕この実施例では、記録媒体の
記録がなされる活性層13を、ランタンドープチタン酸
鉛(PLZT;Pb(La,Zr,Ti)O3 )による
強誘電体層73を有する構成とした。そして、記録装置
は、図2で示したAFM構成の記録装置とし、再生装置
はSCM構成の再生装置Iとした。この記録媒体10
は、図8にその概略断面図を示すように、導電性を有す
るSi基体11上に、厚さ30nmで形成したSrTi
3 を熱処理して形成したバッファ層となる下地層9を
形成し、これの上にMOCVD法によってLaを10モ
ル%加えたPLZTによる強誘電体層73を300nm
の厚さに形成した。この場合PLZT層73は、ペロブ
スカイト型の結晶構造を有し、高密度で微細なグレイン
を有していることが確認された。そして、基板11の裏
面に電極12をオーミックに被着形成した。
【0088】PLZTの特徴は、残留分極の2倍(2P
r)の値は40〜50μC/cm2でありPZTの約2
倍程度ある。また、抗電圧は2V以下である。これまで
問題となっていたPLZTにおける疲労特性は、酸化物
電極を用いることにより改善されている。データの書換
時間は1ns以下になる。キャパシタ部分のスイッチン
グ特性は極めて速い。あるデータを連続して書き込んだ
後、異なるデータを書き込んだ場合の信頼性もある。
【0089】次に、この実施例5の記録消去再生特性を
示す。まず、4μm×4μmの領域に9Vの電圧、電界
0.3MV/cmを記録媒体に印加して自発分極の方向
を一方向に揃える。次に、逆極性の−7Vの電圧を印加
して、局所的に分極の向きを反転させる。次に、SCM
を用いて分極の向き分布を評価した結果、4μm×4μ
mの部分のコントラストが暗くなっており、その周辺と
比較して明るい部分がみられ此処で分極が反転している
ことが分かった。これは−7Vの逆電圧によって分極の
向きが反対になっていることを示している。また、強誘
電体の特徴として分極の向きが電界の方向に揃うことが
示された。また、オーバーライトも可能であることが分
かった。この2種類の分極の向きをディジタルデータの
ストレージ“0”と“1”に対応させることができる。
すなわち、コントラストの明るい部分と暗い部分とでデ
ィジタルデータの“0”と“1”に対応させた高密度記
録が可能になることが分かった。
【0090】また、種々の実験の結果、最小記録領域
(最小記録ビット)の直径を100nm以下にすること
が可能であることが分かった。分極反転のスイッチング
時間も1μsより小さいことが分かった。そして、局所
的に分極が反転した領域は充分安定に保持されることが
分かった。
【0091】また、この実施例ではSCM構成の再生装
置としたが、このSCMでは915MHzの発振器の共
振周波数のシフトを用いて静電容量を検出しているため
MHzオーダーの高周波数領域においても、記録ビット
の検出再生が可能であった。
【0092】以上より、この実施例においても、高密度
記録再生装置として充分な機能をもっていることが分か
った。
【0093】〔実施例6〕この実施例においても、PL
ZT強誘電体層73を有する記録媒体10を用いるが、
この実施例においては、図9にその概略断面図を示すよ
うに、Si基板11上に、熱酸化によってSiO2 絶縁
層14を形成し、これの上にスパッタリングによって厚
さ300nmのIrO2 電極層12AとIr電極層12
Bとを順次被着形成した下部電極12を形成し、これの
上にPLZT強誘電体層73が形成された構成とする。
そして、その記録装置は、図2のAFM記録装置とし
た。再生装置はコンタクトSMM型構成の再生装置II
とした。
【0094】この場合の記録・消去、再生特性を示す。
まず、4μm×4μmの領域に9Vの電圧、電界0.3
MV/cmを記録媒体に印加して自発分極の方向を一方
向に揃える。次に、−7Vの電圧を記録媒体に印加し
て、局所的に分極の向きを反転させる。次に、SMMを
用いて分極の向き分布を電界に比例する圧電歪の分布と
して検出する。実施例1と同様に、コンタクトSMMに
よって圧電歪の分布を評価した結果、4μm×4μmの
部分のコントラストが暗くなっており、その周辺と比較
して分極が反転していることが分かった。このコントラ
ストが暗い部分の中に明るい部分があることが分かる。
これは−7Vの電圧によって分極の向きが反対になって
いることを示している。強誘電体の特徴として分極の向
きが電界の方向に揃うことが示された。また、オーバー
ライトも可能であることが分かった。この2種類の分極
の向きをディジタルデータのストレージ“0”と“1”
に対応させることができる。すなわち、コントラストの
明るい部分と暗い部分でディジタルデータの“0”と
“1”に対応させた高密度記録が可能になることが分か
った。
【0095】また、種々の実験の結果、その最小記録領
域(最小記録ビット)の直径は100nm以下にするこ
とが可能であることが分かった。分極反転のスイッチン
グ時間も1μmよりも小さいことが分かった。そして、
局所的に分極が反転した領域は充分安定に保持されるこ
とが分かった。
【0096】この実施例における再生装置はコンタクト
SMMとしたが、コンタクトSMMではカンチレバーの
共振周波数によって、測定周波数が制限されるが、共振
周波数が充分大きく(例えば10MHz)、バネ定数が
充分小さい(例えば0.1[N/m])カンチレバーを
用いることにより、MHzオーダーでの高周波数領域で
の記録ビットの応答信号を検出再生することができた。
以上より、この実施例で高密度記録装置として充分な機
能をもっていることが分かった。
【0097】〔実施例7〕この実施例では、記録媒体1
0として、その概略断面図を図10に示すように、Si
基板11上に、表面熱酸化によって厚さ20nmの下地
層9を形成し、これの上に厚さ30nmに、フッ化ビニ
リデンとトリフルオロエチレン(VDF−TrFE)共
重合体による高分子強誘電体層123を蒸着もしくはス
ピンコートによって形成して構成した。この共重合体薄
膜層は、フッ化ビニリデンの含有量が50%以上で強誘
電性を示す。そして、この例ではフッ化ビニリデンの含
有量を65%とした。そして、基板11の裏面にオーミ
ックに下部電極12を被着した。
【0098】この実施例においても、記録装置は図2の
AFM構成とし、再生装置はSCM構成の再生装置Iと
した。
【0099】VDF−TrFEの共重合体の特徴は、そ
の残留分極Prの2倍(2Pr)の値は、15〜20μ
C/cm2 である。データの書き換え時間は、1μs以
下になる。キャパシタ部分のスイッチング特性は極めて
速い。或るデータを連続して書き込んだ後、異なるデー
タを書き込んだ場合の信頼性も高い。
【0100】次に、この実施例7の記録消去再生特性を
示す。まず、4μm×4μmの領域に20Vの電圧を記
録媒体にに印加して自発分極の方向を一方向に揃える。
次に、−15Vの電圧を印加して、局所的に分極の向き
を反転させる。次に、SCMを用いて分極の向き分布を
静電容量の分布として検出する。実施例1と同様に、S
CMによって静電容量を評価した結果、4μm×4μm
の部分のコントラストが周囲に比し暗くなっており、そ
の周辺と比較して明るい部分が存在していて、此処で分
極が反転していることが分かった。これは−15Vの電
圧印加によって分極の向きが反対になっていることを示
している。また、オーバーライトも可能であることが分
かった。この2種類の分極の向きをディジタルデータの
ストレージ“0”と“1”に対応させることができる。
すなわち、コントラストの明るい部分と暗い部分でディ
ジタルデータの“0”と“1”に対応させた高密度記録
が可能になることが分かった。
【0101】また、種々の実験の結果、記録領域(記録
ビット)の直径を100nm以下にすることが可能であ
ることが分かった。分極反転のスイッチング時間も1μ
sより小さいことが分かった。そして、局所的に分極が
反転した領域は充分安定に保持されることが分かった。
また、この実施例ではSCM構成の再生装置としたが、
このSCMでは915MHzの発振器の共振周波数のシ
フトを用いて静電容量を検出しているためMHzオーダ
ーの高周波数領域においても、記録ビットの検出再生が
可能であった。
【0102】以上より、本実施例で高密度記録再生装置
として充分な機能をもっていることが分かった。
【0103】〔実施例8〕この実施例においては、記録
媒体10として、図11にその概略断面図を示すよう
に、Si基体11上に熱酸化によって厚さ20nmのS
iO2 絶縁膜14を形成し、これの上に拡散バリア層と
なるTi下地層15を形成し、これの上にPt下部電極
層12をスパッタリングによって形成した。そして、こ
れの上にフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレン(V
DF−TrFE)共重合体薄膜による高分子強誘電体層
123を蒸着法またはスピンコート法で300nmの厚
さに形成した。この共重合体薄膜は、フッ化ビニリデン
の含有量が50%以上で強誘電性を示す。そして、この
例ではフッ化ビニリデンの含有量を65%とした。この
実施例においては、図2のAFM記録装置によった。そ
して、この実施例においては、分極による圧電歪を発生
させ、これを図5のコンタクトSMM型構成の再生装置
IIによって検出再生した。
【0104】次に、記録消去再生特性を示す。まず、4
μm×4μmの領域に20Vの電圧を記録媒体に印加し
て自発分極の方向を一方向に揃える。次に、−15Vの
電圧を記録媒体に印加して、局所的に分極の向きを反転
させる。次に、SMMを用いて分極の向き分布を電界に
比例する圧電歪の分布として検出する。実施例2と同様
に、コンタクトSMMによって圧電歪分布を評価した結
果、4μm×4μmの部分のコントラストが周囲に比し
暗くなっており、その周辺と比較して分極が反転してい
ることが分かった。このコントラストが暗い部分の中に
明るい部分があることが分かる。これは−15Vの電圧
印加によって分極の向きが反対になっていることを示し
ている。強誘電体の特徴として分極の向きが電界の方向
に揃うことが示された。また、オーバーライトも可能で
あることが分かった。この2種類の分極の向きをディジ
タルデータのストレージに対応させることができる。す
なわち、コントラストの明るい部分と暗い部分でディジ
タルデータの“0”と“1”に対応させた高密度記録が
可能になることが分かった。
【0105】また、種々の実験の結果、最小記録領域
(最小記録ビット)100nm以下にすることが可能で
あることが分かった。分極反転のスイッチング時間も1
μsよりも小さいことが分かった。また、局所的に分極
が反転した領域は充分安定に保持されることが分かっ
た。以上より、本実施例で高密度記録装置として充分な
機能をもっていることが分かった。この実施例では高分
子強誘電体VDF−TrFEを例として、良好な記録再
生特性を示したが、他の高分子強誘電体材料であっても
本発明の記録媒体に適用することは可能である。
【0106】〔実施例9〕実施例1〜8において、記録
再生を行うヘッド部分が記録ヘッドと再生ヘッドとの独
別の構成とした。AFM装置で制御された導電性カンチ
レバーを2種類とし、記録ヘッドおよび再生ヘッドに役
割を分離する。記録ヘッドは消去ヘッドも兼ね、記録媒
体に接触させた状態で制御する。一方、再生ヘッドはそ
の先端の曲率半径を小さくして、容量分布の空間分解能
を向上させている。メタルコートした先端の曲率半径は
30nm以下が望ましい。また、再生用カンチレバーは
記録媒体に接触した状態で記録および再生それぞれ独立
に制御した。
【0107】次に、記録および再生用の2種類のカンチ
レバーと各実施例1〜8の記録媒体において情報の記録
再生を行った。その結果、記録再生特性は各実施例1〜
8と同様に確認することができた。また、種々の実験の
結果、再生用のメタルコートカンチレバーの先端の曲率
半径が実施例1〜8よりも小さくすることによって記録
ビット直径を50nm以下にすることができた。分極反
転のスイッチング時間は1μsより小さいことが分かっ
た。また、局所的に反転した領域は充分安定に保持され
ることが分かった。以上より、この実施例で高密度記録
装置として充分な機能をもっていることが分かった。
【0108】〔実施例10〕この実施例では実施例1〜
9において記録媒体10をディスク形状とし回転させな
がら記録再生を行った。ヘッドは実施例9で確認した2
種類の記録および再生用ヘッドを用いた。次に、記録お
よび再生用の2種類のカンチレバーを用いて記録媒体を
実用的な速度で回転させて、情報の記録再生を行った。
その結果、記録媒体を回転させた状態での記録再生特性
は上述の各実施例と同様に確認することができた。ま
た、種々の実験の結果、記録ビット直径を100nm以
下にすることができた。分極反転のスイッチング時間は
1μsよりも小さくできた。また、局所的に反転した領
域は充分安定に保持されることが分かった。
【0109】以上より、本実施例で高密度記録装置とし
て充分な機能をもっていることが分かった。
【0110】以上、種々の実施例によって、本発明の有
効性を示したが、上述した各実施例の記録媒体の最上部
に保護層を付加した場合、全ての実施例において、記録
装置および記録媒体の信頼性が向上した。
【0111】以上の説明からも明らかなように、本発明
の高密度記録装置は、記録密度の向上、高速なスイッチ
ング記録再生速度を有するため、従来と比較して1桁以
上大きな記録密度を実現できる効果を有する。
【0112】尚、本発明装置における記録装置および/
または再生装置において、その記録ヘッドHRおよび/
または再生ヘッドHPすなわち、各カンチレバーは、各
1個とする場合に限られるものではなく、2個以上配置
していわゆるマルチチャンネルのヘッド構成とすること
もできる。
【0113】
【発明の効果】以上の説明から、本発明の高密度記録装
置および記録媒体では、非常に優れた記録密度、電界に
よる分極反転のスイッチング速度に起因する高速な記録
・消去速度を有するため、従来技術と比較して非常に優
れた高密度記録装置および記録媒体を実現できる効果を
有する。したがって、高速情報化社会に必要とされる大
容量で高速なアクセスが必要とされる画像情報のストレ
ージ、ハイビジョン放送などの画像の記録およびコンピ
ュータにおける大容量なデータの記録に有効である効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは本発明装置における記録媒体の1の基本構
成を示す概略断面図である。Bは本発明装置における記
録媒体の他の基本構成を示す概略断面図である。
【図2】本発明の装置の情報記録装置の一例を示す図で
ある。
【図3】本発明の説明に供する分極および誘電率の電界
依存性を示す図である。
【図4】本発明の装置の情報記録の再生装置の一例を示
す図である。
【図5】本発明の装置の情報記録の再生装置の他の一例
を示す図である。
【図6】本発明装置における記録媒体の一例の概略断面
図である。
【図7】本発明装置における記録媒体の一例の概略断面
図である。
【図8】本発明装置における記録媒体の一例の概略断面
図である。
【図9】本発明装置における記録媒体の一例の概略断面
図である。
【図10】本発明装置における記録媒体の一例の概略断
面図である。
【図11】本発明装置における記録媒体の一例の概略断
面図である。
【図12】従来の記録媒体の概略断面図である。
【符号の説明】
10 記録媒体、11 基体、12 下部電極、13
活性層、14 絶縁層、21 針状電極、22 カンチ
レバー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針状電極よりなるヘッドにより情報を記
    録または再生する記録再生装置であって、 上記ヘッドから20V以下の電圧を印加することにより
    記録媒体の所定領域の分極反転により情報を記録または
    消去し、 上記ヘッドが上記記録媒体に接触した状態で、上記微細
    領域に記録された分極反転による記録情報を、上記微細
    領域における電荷または静電容量の変化量あるいは圧電
    歪の変化量を検出することにより再生することを特徴と
    する記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記ヘッドを、少な
    くとも記録用および再生用の共通のヘッドとしたことを
    特徴とする記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記ヘッドを、少な
    くとも記録用および再生用の2種のヘッドとしたことを
    特徴とする記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記記録媒体の単位
    記録領域は直径100nm以下であることを特徴とする
    記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、単位記録領域の記録
    再生時間を、1μs以下とすることを特徴とする記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、上記記録情報の再生
    を、上記分極反転している記録媒体の電荷または静電容
    量あるいは圧電歪の変化量が極大になるバイアス電圧を
    上記記録媒体に印加して行うことを特徴とする記録再生
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、上記記録または再生
    を、上記記録媒体を回転させて行うことを特徴とする記
    録再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、上記記録媒体が、強
    誘電体層を有することを特徴とする記録再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、上記強誘電体層が、
    ランタンドープのジルコン酸チタン酸鉛よりなることを
    特徴とする記録再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項8において、上記強誘電体層
    が、ビスマス層状化合物よりなることを特徴とする記録
    再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項8において、上記強誘電体層
    が、高分子強誘電体材料よりなることを特徴とする記録
    再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項1において、上記記録媒体が、
    最上層に保護層を有することを特徴とする記録再生装
    置。
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JP25382395 1995-09-29
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