JPH09147908A - アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 - Google Patents
アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極Info
- Publication number
- JPH09147908A JPH09147908A JP7323978A JP32397895A JPH09147908A JP H09147908 A JPH09147908 A JP H09147908A JP 7323978 A JP7323978 A JP 7323978A JP 32397895 A JP32397895 A JP 32397895A JP H09147908 A JPH09147908 A JP H09147908A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydroxide
- layer
- nickel
- weight
- hydroxide layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】本発明電極の活物質粉末は、水酸化ニッケ
ル粒子の表面を、水酸化コバルト層で被覆し、該水酸化
コバルト層を水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層で
被覆してなる複合体粒子からなる。 【効果】本発明電極は、充電時の酸素過電圧が高いの
で、高温での充電特性に優れる。
ル粒子の表面を、水酸化コバルト層で被覆し、該水酸化
コバルト層を水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層で
被覆してなる複合体粒子からなる。 【効果】本発明電極は、充電時の酸素過電圧が高いの
で、高温での充電特性に優れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池用
のペースト式ニッケル極に係わり、詳しくは高温での充
電特性を改善することを目的とした、活物質粉末の改良
に関する。
のペースト式ニッケル極に係わり、詳しくは高温での充
電特性を改善することを目的とした、活物質粉末の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
アルカリ蓄電池用のニッケル極としては、ニッケル粉末
を穿孔鋼板等に焼結させて得た焼結基板に活物質(水酸
化ニッケル)を含浸させてなる焼結式ニッケル極がよく
知られている。
アルカリ蓄電池用のニッケル極としては、ニッケル粉末
を穿孔鋼板等に焼結させて得た焼結基板に活物質(水酸
化ニッケル)を含浸させてなる焼結式ニッケル極がよく
知られている。
【0003】焼結式ニッケル極において活物質の充填密
度を大きくするためには、多孔度の大きい焼結基板を用
いる必要がある。しかし、焼結によるニッケル粒子間の
結合は弱く、焼結基板の多孔度を大きくするとニッケル
粉末が焼結基板から脱落し易くなる。従って、実用上
は、焼結基板の多孔度を80%より大きくすることがで
きず、それゆえ焼結式ニッケル極には、活物質の充填密
度が小さいという問題がある。また、ニッケル粉末の焼
結体の孔径は10μm以下と小さいため、活物質の基板
(焼結体)への充填を、煩雑な含浸工程を数回繰り返し
行う必要がある溶液含浸法により行わなければならない
という問題もある。
度を大きくするためには、多孔度の大きい焼結基板を用
いる必要がある。しかし、焼結によるニッケル粒子間の
結合は弱く、焼結基板の多孔度を大きくするとニッケル
粉末が焼結基板から脱落し易くなる。従って、実用上
は、焼結基板の多孔度を80%より大きくすることがで
きず、それゆえ焼結式ニッケル極には、活物質の充填密
度が小さいという問題がある。また、ニッケル粉末の焼
結体の孔径は10μm以下と小さいため、活物質の基板
(焼結体)への充填を、煩雑な含浸工程を数回繰り返し
行う必要がある溶液含浸法により行わなければならない
という問題もある。
【0004】このようなことから、最近、ペースト式ニ
ッケル極が提案されている。ペースト式ニッケル極は、
活物質(水酸化ニッケル)と結合剤溶液(メチルセルロ
ース水溶液など)との混練物(ペースト)を多孔度の大
きい基板(発泡メタルなど)に直接充填することにより
作製される。ペースト式ニッケル極では、多孔度の大き
い基板を用いることができるので(ペースト式ニッケル
極では多孔度が95%以上の基板を用いることができ
る)、活物質の充填密度を大きくすることができるとと
もに、活物質の基板への充填を一回的に行うことができ
る。
ッケル極が提案されている。ペースト式ニッケル極は、
活物質(水酸化ニッケル)と結合剤溶液(メチルセルロ
ース水溶液など)との混練物(ペースト)を多孔度の大
きい基板(発泡メタルなど)に直接充填することにより
作製される。ペースト式ニッケル極では、多孔度の大き
い基板を用いることができるので(ペースト式ニッケル
極では多孔度が95%以上の基板を用いることができ
る)、活物質の充填密度を大きくすることができるとと
もに、活物質の基板への充填を一回的に行うことができ
る。
【0005】しかしながら、ペースト式ニッケル極にお
いて活物質の充填密度を大きくするべく多孔度の大きい
基板を用いると、基板の集電能力が焼結基板に比べて悪
くなるので、焼結式ニッケル極に比べて、導電性が悪く
なる。導電性の悪さは、活物質利用率の低下及び充放電
サイクル寿命の短命化を招く。
いて活物質の充填密度を大きくするべく多孔度の大きい
基板を用いると、基板の集電能力が焼結基板に比べて悪
くなるので、焼結式ニッケル極に比べて、導電性が悪く
なる。導電性の悪さは、活物質利用率の低下及び充放電
サイクル寿命の短命化を招く。
【0006】斯かるペースト式ニッケル極の導電性を改
良するためには、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸化コ
バルトで被覆して活物質粒子表面の導電性(電子伝導
性)を高めればよい。アルカリ電解液に水酸化コバルト
が溶解して、イオン価1価のHCoO2 - が生成し、こ
のHCoO2 - が貴な電位において導電性の高いCoO
OH(オキシ水酸化コバルト)となって水酸化ニッケル
粒子の表面に析出するからである。このような水酸化ニ
ッケル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆する方法は、
特開昭62−234867号公報及び特開昭62−23
7667号公報に開示されている。この外、特開平3−
62457号公報には、水酸化ニッケルと水酸化コバル
トとの固溶体被膜にて水酸化ニッケル粒子の表面を被覆
する方法が提案されている。
良するためには、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸化コ
バルトで被覆して活物質粒子表面の導電性(電子伝導
性)を高めればよい。アルカリ電解液に水酸化コバルト
が溶解して、イオン価1価のHCoO2 - が生成し、こ
のHCoO2 - が貴な電位において導電性の高いCoO
OH(オキシ水酸化コバルト)となって水酸化ニッケル
粒子の表面に析出するからである。このような水酸化ニ
ッケル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆する方法は、
特開昭62−234867号公報及び特開昭62−23
7667号公報に開示されている。この外、特開平3−
62457号公報には、水酸化ニッケルと水酸化コバル
トとの固溶体被膜にて水酸化ニッケル粒子の表面を被覆
する方法が提案されている。
【0007】しかしながら、これらのペースト式ニッケ
ル極には、高温での充電特性が良くないという問題があ
ることが分かった。すなわち、酸素過電圧が低いため、
充電時に酸素ガスが発生して充電時の電気量が有効にペ
ースト式ニッケル極の充電に利用されないという問題が
あった。
ル極には、高温での充電特性が良くないという問題があ
ることが分かった。すなわち、酸素過電圧が低いため、
充電時に酸素ガスが発生して充電時の電気量が有効にペ
ースト式ニッケル極の充電に利用されないという問題が
あった。
【0008】本発明は、従来のペースト式ニッケル極が
有する上述の問題を解決するべくなされたものであっ
て、その目的とするところは、酸素過電圧が高いため
に、高温での充電特性に優れるアルカリ蓄電池用のペー
スト式ニッケル極を提供するにある。
有する上述の問題を解決するべくなされたものであっ
て、その目的とするところは、酸素過電圧が高いため
に、高温での充電特性に優れるアルカリ蓄電池用のペー
スト式ニッケル極を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るアルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル
極(本発明電極)においては、水酸化ニッケル粒子の表
面を、水酸化コバルト層で被覆し、該水酸化コバルト層
を水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層で被覆してな
る複合体粒子からなる活物質粉末が用いられる。
の本発明に係るアルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル
極(本発明電極)においては、水酸化ニッケル粒子の表
面を、水酸化コバルト層で被覆し、該水酸化コバルト層
を水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層で被覆してな
る複合体粒子からなる活物質粉末が用いられる。
【0010】本発明電極は、活物質粉末と結合剤溶液
(メチルセルロース水溶液など)との混練物(ペース
ト)を非焼結式の多孔性基板に充填し、乾燥し、加圧成
形して作製される。
(メチルセルロース水溶液など)との混練物(ペース
ト)を非焼結式の多孔性基板に充填し、乾燥し、加圧成
形して作製される。
【0011】本発明における水酸化ニッケル粒子には、
水酸化ニッケルに、コバルト、亜鉛、カドミウム、カル
シウム、マンガン、マグネシウムなどが固溶した固溶体
粒子も含まれる。
水酸化ニッケルに、コバルト、亜鉛、カドミウム、カル
シウム、マンガン、マグネシウムなどが固溶した固溶体
粒子も含まれる。
【0012】水酸化ニッケル粒子表面への2層の被覆層
の形成は、例えば次のようにして行う。先ず、水酸化ニ
ッケル粉末を、硫酸コバルト水溶液(必要に応じて硫酸
マグネシウムや硫酸亜鉛を添加した硫酸コバルト水溶液
を用いてもよい)に入れ、攪拌しながらアルカリ水溶液
(水酸化ナトリウム水溶液など)を滴下し、生成した沈
澱物をろ別し、真空乾燥することにより、水酸化ニッケ
ル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆してなる複合体粒
子からなる粉末を得る。次いで、この粉末を硫酸亜鉛水
溶液又は硫酸マグネシウム水溶液に入れ、攪拌しながら
アルカリ水溶液を滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真
空乾燥することにより、水酸化ニッケル粒子の表面に2
層の被覆層が形成された複合体粒子からなる活物質粉末
を得る。
の形成は、例えば次のようにして行う。先ず、水酸化ニ
ッケル粉末を、硫酸コバルト水溶液(必要に応じて硫酸
マグネシウムや硫酸亜鉛を添加した硫酸コバルト水溶液
を用いてもよい)に入れ、攪拌しながらアルカリ水溶液
(水酸化ナトリウム水溶液など)を滴下し、生成した沈
澱物をろ別し、真空乾燥することにより、水酸化ニッケ
ル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆してなる複合体粒
子からなる粉末を得る。次いで、この粉末を硫酸亜鉛水
溶液又は硫酸マグネシウム水溶液に入れ、攪拌しながら
アルカリ水溶液を滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真
空乾燥することにより、水酸化ニッケル粒子の表面に2
層の被覆層が形成された複合体粒子からなる活物質粉末
を得る。
【0013】上記複合体粒子としては、水酸化コバルト
層の含有量が1〜20重量%のものが好ましい。この含
有量が1重量%未満のものでは、導電性付与剤としての
水酸化コバルトが過少なために、水酸化ニッケル粒子表
面の導電性が充分に改善されない。一方、この含有量が
20重量%を越えるものでは、容量に直接関係する水酸
化ニッケルの量が少なくなるので、電池容量が小さくな
る。水酸化コバルト層は、水酸化コバルトに水酸化マグ
ネシウム又は水酸化亜鉛が固溶した固溶体からなる層で
あってもよい。この場合の水酸化コバルトと水酸化マグ
ネシウム又は水酸化亜鉛の好適な重量比は、5以上であ
る。
層の含有量が1〜20重量%のものが好ましい。この含
有量が1重量%未満のものでは、導電性付与剤としての
水酸化コバルトが過少なために、水酸化ニッケル粒子表
面の導電性が充分に改善されない。一方、この含有量が
20重量%を越えるものでは、容量に直接関係する水酸
化ニッケルの量が少なくなるので、電池容量が小さくな
る。水酸化コバルト層は、水酸化コバルトに水酸化マグ
ネシウム又は水酸化亜鉛が固溶した固溶体からなる層で
あってもよい。この場合の水酸化コバルトと水酸化マグ
ネシウム又は水酸化亜鉛の好適な重量比は、5以上であ
る。
【0014】また、上記複合体粒子としては、水酸化マ
グネシウム層の含有量が0.05〜2重量%のもの、又
は、水酸化亜鉛層の含有量が0.05〜3重量%のもの
が好ましい。水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層の
含有量が0.05重量%未満のものでは、水酸化マグネ
シウム又は水酸化亜鉛が過少なために、酸素過電圧が充
分に高くならない。一方、水酸化マグネシウム層の含有
量が2重量%又は水酸化亜鉛層の含有量が3重量%を越
えるものでは、容量に直接関係する水酸化ニッケルの量
が少なくなるので電池容量が小さくなる。
グネシウム層の含有量が0.05〜2重量%のもの、又
は、水酸化亜鉛層の含有量が0.05〜3重量%のもの
が好ましい。水酸化マグネシウム層又は水酸化亜鉛層の
含有量が0.05重量%未満のものでは、水酸化マグネ
シウム又は水酸化亜鉛が過少なために、酸素過電圧が充
分に高くならない。一方、水酸化マグネシウム層の含有
量が2重量%又は水酸化亜鉛層の含有量が3重量%を越
えるものでは、容量に直接関係する水酸化ニッケルの量
が少なくなるので電池容量が小さくなる。
【0015】本発明電極は、水酸化マグネシウム層又は
水酸化亜鉛層が、酸素過電圧を高めるので、高温での充
電特性が良い。
水酸化亜鉛層が、酸素過電圧を高めるので、高温での充
電特性が良い。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、ニッケル−カドミウム
蓄電池、ニッケル−水素蓄電池などのアルカリ蓄電池の
正極として使用されるペースト式ニッケル極に、広く適
用可能である。
蓄電池、ニッケル−水素蓄電池などのアルカリ蓄電池の
正極として使用されるペースト式ニッケル極に、広く適
用可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。
【0018】なお、下記の実施例及び比較例では、水酸
化ニッケル粉末として、水酸化ニッケルに水酸化コバル
ト及び水酸化亜鉛が固溶した固溶体粒子からなる粉末を
用いた(Coの重量/(Niの重量+Coの重量)×1
00=1%;Znの重量/(Niの重量+Znの重量)
×100=1%)。
化ニッケル粉末として、水酸化ニッケルに水酸化コバル
ト及び水酸化亜鉛が固溶した固溶体粒子からなる粉末を
用いた(Coの重量/(Niの重量+Coの重量)×1
00=1%;Znの重量/(Niの重量+Znの重量)
×100=1%)。
【0019】(実施例1〜14) 〔複合体粒子粉末Aの作製〕水酸化ニッケル粉末100
gを、硫酸コバルトを1.6重量%及び硫酸マグネシウ
ムを0.1重量%溶かした水溶液1リットルに入れ、攪
拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH12に
なるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空乾燥す
ることにより、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸化コバ
ルトと水酸化マグネシウムとの固溶体(水酸化コバルト
と水酸化マグネシウムとの重量比19:1)で被覆して
なる複合体粒子粉末Aを得た。複合体粒子は、水酸化コ
バルト層(固溶体)を10重量%含有する。
gを、硫酸コバルトを1.6重量%及び硫酸マグネシウ
ムを0.1重量%溶かした水溶液1リットルに入れ、攪
拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH12に
なるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空乾燥す
ることにより、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸化コバ
ルトと水酸化マグネシウムとの固溶体(水酸化コバルト
と水酸化マグネシウムとの重量比19:1)で被覆して
なる複合体粒子粉末Aを得た。複合体粒子は、水酸化コ
バルト層(固溶体)を10重量%含有する。
【0020】〔複合体粒子粉末Bの作製〕水酸化ニッケ
ル粉末100gを、硫酸コバルトを1.6重量%及び硫
酸亜鉛を0.08重量%溶かした水溶液1リットルに入
れ、攪拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH
12になるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空
乾燥することにより、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸
化コバルトと水酸化亜鉛との固溶体(水酸化コバルトと
水酸化亜鉛との重量比19:1)で被覆してなる複合体
粒子粉末Bを得た。複合体粒子は、水酸化コバルト層
(固溶体)を10重量%含有する。
ル粉末100gを、硫酸コバルトを1.6重量%及び硫
酸亜鉛を0.08重量%溶かした水溶液1リットルに入
れ、攪拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH
12になるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空
乾燥することにより、水酸化ニッケル粒子の表面を水酸
化コバルトと水酸化亜鉛との固溶体(水酸化コバルトと
水酸化亜鉛との重量比19:1)で被覆してなる複合体
粒子粉末Bを得た。複合体粒子は、水酸化コバルト層
(固溶体)を10重量%含有する。
【0021】〔複合体粒子粉末Cの作製〕水酸化ニッケ
ル粉末100gを、硫酸コバルトを1.6重量%溶かし
た水溶液1リットルに入れ、攪拌しながら1N−水酸化
ナトリウム水溶液をpH12になるまで滴下し、生成し
た沈澱物をろ別し、真空乾燥することにより、水酸化ニ
ッケル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆してなる複合
体粒子粉末Cを得た。複合体粒子は、水酸化コバルト層
(水酸化コバルト)を10重量%含有する。
ル粉末100gを、硫酸コバルトを1.6重量%溶かし
た水溶液1リットルに入れ、攪拌しながら1N−水酸化
ナトリウム水溶液をpH12になるまで滴下し、生成し
た沈澱物をろ別し、真空乾燥することにより、水酸化ニ
ッケル粒子の表面を水酸化コバルトで被覆してなる複合
体粒子粉末Cを得た。複合体粒子は、水酸化コバルト層
(水酸化コバルト)を10重量%含有する。
【0022】〔活物質粉末の作製〕上記の各複合体粒子
粉末100gを、所定重量%の硫酸マグネシウム水溶液
((A1の場合0.01重量%)又は硫酸亜鉛水溶液
(A4の場合0.008重量%)1リットルに入れ、攪
拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH12に
なるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空乾燥し
て、各複合体粒子の表面を水酸化マグネシウム又は水酸
化亜鉛で被覆した複合体粒子からなる活物質粉末を得
た。被覆量は水酸化マグネシウム水溶液又は硫酸亜鉛水
溶液の濃度で調節した。
粉末100gを、所定重量%の硫酸マグネシウム水溶液
((A1の場合0.01重量%)又は硫酸亜鉛水溶液
(A4の場合0.008重量%)1リットルに入れ、攪
拌しながら1N−水酸化ナトリウム水溶液をpH12に
なるまで滴下し、生成した沈澱物をろ別し、真空乾燥し
て、各複合体粒子の表面を水酸化マグネシウム又は水酸
化亜鉛で被覆した複合体粒子からなる活物質粉末を得
た。被覆量は水酸化マグネシウム水溶液又は硫酸亜鉛水
溶液の濃度で調節した。
【0023】〔ペースト式ニッケル極の作製〕上記の各
活物質粉末80重量部と、1重量%メチルセルロース水
溶液20重量部とを混練してペーストを調製し、このペ
ーストをニッケルめっきした発泡メタル(多孔度95
%、平均孔径200μm)からなる多孔体(基板)に充
填し、乾燥し、加圧成形して、14種のペースト式ニッ
ケル極(本発明電極)を作製した。
活物質粉末80重量部と、1重量%メチルセルロース水
溶液20重量部とを混練してペーストを調製し、このペ
ーストをニッケルめっきした発泡メタル(多孔度95
%、平均孔径200μm)からなる多孔体(基板)に充
填し、乾燥し、加圧成形して、14種のペースト式ニッ
ケル極(本発明電極)を作製した。
【0024】〔アルカリ蓄電池の作製〕上記の各ペース
ト式ニッケル極(正極)、正極に比べて電気化学的容量
が大きい公知のペースト式カドミウム極(負極)、ポリ
アミド不織布(セパレータ)、30重量%水酸化カリウ
ム水溶液(アルカリ電解液)、金属製の電池缶、金属製
の電池蓋などを用いて、AAサイズのアルカリ蓄電池
(電池容量:約1200mAh)A1〜A14を作製し
た。
ト式ニッケル極(正極)、正極に比べて電気化学的容量
が大きい公知のペースト式カドミウム極(負極)、ポリ
アミド不織布(セパレータ)、30重量%水酸化カリウ
ム水溶液(アルカリ電解液)、金属製の電池缶、金属製
の電池蓋などを用いて、AAサイズのアルカリ蓄電池
(電池容量:約1200mAh)A1〜A14を作製し
た。
【0025】(比較例1)複合体粒子粉末Aをそのまま
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B1を作製した。
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B1を作製した。
【0026】(比較例2)複合体粒子粉末Bをそのまま
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B2を作製した。
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B2を作製した。
【0027】(比較例3)複合体粒子粉末Cをそのまま
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B3を作製した。
活物質粉末として用いたこと以外は実施例1〜14と同
様にして、ペースト式ニッケル極(比較電極)及びアル
カリ蓄電池B3を作製した。
【0028】〈各電池の高温充電特性〉各電池につい
て、120mAで160%充電した後、1.2Aで1.
0Vまで放電する工程を1サイクルとする充放電を10
サイクル行い、各電池に使用したペースト式ニッケル極
の10サイクル目の放電容量C1を求めた。次いで、上
記10サイクル目の放電後、各電池を60°Cにて12
0mAで160%充電した後、室温(25°C)にて
1.2Aで1.0Vまで放電して、放電容量C2を求め
た。C1に対するC2の比率Pを下式に基づいて算出し
て、各電池の高温での充電特性を評価した。Pが大きい
ほど、使用せるペースト式ニッケルの高温での充電特性
が良いことを示す。結果を表1に示す。表1には、各電
池に使用した複合体粒子粉末の種類(A〜C)及び第二
層の物質及び被覆量も示してある。
て、120mAで160%充電した後、1.2Aで1.
0Vまで放電する工程を1サイクルとする充放電を10
サイクル行い、各電池に使用したペースト式ニッケル極
の10サイクル目の放電容量C1を求めた。次いで、上
記10サイクル目の放電後、各電池を60°Cにて12
0mAで160%充電した後、室温(25°C)にて
1.2Aで1.0Vまで放電して、放電容量C2を求め
た。C1に対するC2の比率Pを下式に基づいて算出し
て、各電池の高温での充電特性を評価した。Pが大きい
ほど、使用せるペースト式ニッケルの高温での充電特性
が良いことを示す。結果を表1に示す。表1には、各電
池に使用した複合体粒子粉末の種類(A〜C)及び第二
層の物質及び被覆量も示してある。
【0029】P(%)=(C2/C1)×100
【0030】
【表1】
【0031】表1に示すように、電池A1〜A14はP
が大きいのに対して、電池B1〜B3はPが小さい。こ
の事実から、水酸化ニッケル粒子の表面を、水酸化コバ
ルト層で被覆し、該水酸化コバルト層を水酸化マグネシ
ウム層又は水酸化亜鉛層で被覆してなる活物質粉末を用
いることにより、高温での充電特性に優れるペースト式
ニッケル極が得られることが分かる。
が大きいのに対して、電池B1〜B3はPが小さい。こ
の事実から、水酸化ニッケル粒子の表面を、水酸化コバ
ルト層で被覆し、該水酸化コバルト層を水酸化マグネシ
ウム層又は水酸化亜鉛層で被覆してなる活物質粉末を用
いることにより、高温での充電特性に優れるペースト式
ニッケル極が得られることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明電極は、充電時の酸素過電圧が高
いので、高温での充電特性に優れる。
いので、高温での充電特性に優れる。
フロントページの続き (72)発明者 前田 礼造 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 新山 克彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 井上 雅雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】水酸化ニッケル粒子の表面を、水酸化コバ
ルト層で被覆し、該水酸化コバルト層を水酸化マグネシ
ウム層又は水酸化亜鉛層で被覆してなる複合体粒子から
なる活物質粉末を用いたアルカリ蓄電池用のペースト式
ニッケル極。 - 【請求項2】前記複合体粒子が、前記水酸化コバルト層
を1〜20重量%含有する請求項1記載のアルカリ蓄電
池用のペースト式ニッケル極。 - 【請求項3】前記複合体粒子が、前記水酸化マグネシウ
ム層を0.05〜2重量%含有する請求項1記載のアル
カリ蓄電池用のペースト式ニッケル極。 - 【請求項4】前記複合体粒子が、前記水酸化亜鉛層を
0.05〜3重量%含有する請求項1記載のアルカリ蓄
電池用のペースト式ニッケル極。 - 【請求項5】前記水酸化コバルト層が、水酸化コバルト
と水酸化マグネシウム又は水酸化亜鉛との固溶体からな
る請求項1記載のアルカリ蓄電池用のペースト式ニッケ
ル極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323978A JPH09147908A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323978A JPH09147908A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09147908A true JPH09147908A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=18160758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7323978A Pending JPH09147908A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09147908A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102426925A (zh) * | 2012-01-04 | 2012-04-25 | 黑龙江大学 | 钴、锌掺杂氢氧化镍复合电极材料的电沉积制备方法 |
CN103920873A (zh) * | 2014-04-19 | 2014-07-16 | 河南工业大学 | 包覆有惰性外壳的复合镍纳米颗粒及其制备方法 |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP7323978A patent/JPH09147908A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102426925A (zh) * | 2012-01-04 | 2012-04-25 | 黑龙江大学 | 钴、锌掺杂氢氧化镍复合电极材料的电沉积制备方法 |
CN103920873A (zh) * | 2014-04-19 | 2014-07-16 | 河南工业大学 | 包覆有惰性外壳的复合镍纳米颗粒及其制备方法 |
CN103920873B (zh) * | 2014-04-19 | 2015-11-11 | 河南工业大学 | 包覆有惰性外壳的复合镍纳米颗粒的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009543276A (ja) | 新規なアルカリ蓄電池用銀正極 | |
JP3490818B2 (ja) | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 | |
JP4956863B2 (ja) | アルカリ蓄電池用正極活物質およびこれを用いたアルカリ蓄電池 | |
JPH117950A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JPH09147908A (ja) | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 | |
JP2001043855A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JP3433049B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JPH11219701A (ja) | 密閉型アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極及び電池 | |
JP4127990B2 (ja) | アルカリ蓄電池用ニッケル極、アルカリ蓄電池用ニッケル極の製造方法及びアルカリ蓄電池 | |
JP3433083B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JP3794176B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式正極とこれを用いたアルカリ蓄電池 | |
JP3253476B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JP3249414B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極の製造方法 | |
JPH09147907A (ja) | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 | |
JP3263603B2 (ja) | アルカリ蓄電池 | |
JP3272151B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極及びその製造方法 | |
JP3249366B2 (ja) | アルカリ蓄電池用のペースト式ニッケル極 | |
JP2000285922A (ja) | アルカリ蓄電池およびその電極の製造法 | |
JPH0429189B2 (ja) | ||
JP3229800B2 (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JPH10294109A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JP4305029B2 (ja) | 非焼結式ニッケル正極を備えたアルカリ蓄電池 | |
JP3954822B2 (ja) | アルカリ蓄電池用ニッケル極、アルカリ蓄電池用ニッケル極の製造方法及びアルカリ蓄電池 | |
JPH1021909A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 | |
JP2001250539A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 |