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JPH09111635A - 積層不織布 - Google Patents

積層不織布

Info

Publication number
JPH09111635A
JPH09111635A JP7269984A JP26998495A JPH09111635A JP H09111635 A JPH09111635 A JP H09111635A JP 7269984 A JP7269984 A JP 7269984A JP 26998495 A JP26998495 A JP 26998495A JP H09111635 A JPH09111635 A JP H09111635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
melting point
fibers
fiber
long fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7269984A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Seguchi
誠司 瀬口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP7269984A priority Critical patent/JPH09111635A/ja
Publication of JPH09111635A publication Critical patent/JPH09111635A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嵩高で冷温感と柔軟性に優れた積層不織布の
提供。 【解決手段】 第一層と第三層が繊度0.5〜5デニー
ルの連続長繊維が集積してなる目付が5〜50g/m2
のスパンボンド不織布であり、第二層が繊度0.5〜5
デニールの長繊維又は短繊維が集積してなる目付が5〜
50g/m2の不織ウェブであって、第一層と第三層の
間に第二層を設け、さらに第一層と第二層との間及び第
二層と第三層との間でそれぞれの層を形成する繊維同士
が加熱により自己融着し、固着させられている。サイド
バイサイド型複合長繊維、混綿型長繊維又は芯鞘型複合
長繊維が、それぞれスパンボンド不織布の第一層と第三
層及び不織ウェブの第二層に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高で冷温感と柔軟性
に優れ、特に使い捨ておむつや生理用ナプキン等の衛生
表面材、手術用着衣、掛け布等の素材として好適に使用
し得る、二層のスパンボンド不織布の間に複合長繊維又
は複合短繊維よりなる不織ウェブを有する三層構造の積
層不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】長繊維を構成繊維とするスパンボンド不
織布は、短繊維を構成繊維とする短繊維不織布に比べ
て、高強度でかつ比較的安価であるため種々の用途に使
用されているが、短繊維不織布に比べて嵩高さや冷温感
の点で劣っている。ここで冷温感とは不織布を手で触れ
たときの温かさの感覚をいい、体温を速やかに吸収する
場合は冷たく感じ、冷温感に劣るといい、逆に体温を吸
収し難い場合は温かく感じ、冷温感に優れるという。
【0003】不織布の嵩高さや冷温感は、構成繊維間に
存在する空気量によって決定されることは従来より良く
知られている。したがって、スパンボンド不織布が嵩高
さや冷温感に劣っている理由は、構成繊維である長繊維
間に存在する空気量が短繊維不織布の場合に比べて少な
いからである。このため、長繊維間に存在する空気量を
増大させるため、長繊維として捲縮繊維を使用し、長繊
維が密に配置されないようにして長繊維間に存在する空
気の量を増大させる方法、或いは異型断面の長繊維を使
用し、長繊維間が密着しないように配列して長繊維間に
存在する空気量を増大させる方法が従来から用いられて
いる。
【0004】これらの二つの方法は、構成繊維である長
繊維自体を工夫することで構成繊維間に存在する空気量
を増大させる方法であるが、不織布の層構造を工夫する
ことにより構成繊維間に存在する空気量を増大させよう
とする試みもなされている。特開平5ー9856号公報
には、嵩高で且つ冷温感に優れた積層不織布を得るため
に、二つのスパンボンド不織布層を積層し、スパンボン
ド不織布層自体に長繊維相互間の自己融着による融着区
域とスパンボンド不織布層を構成する長繊維と別のスパ
ンボンド不織布層を構成する長繊維との融着による融着
区域を設けた積層不織布が開示されている。
【0005】さらに、特開平6−25959号公報に
は、前記の積層不織布の有する欠点を解消するために、
二つのスパンボンド不織布層の間に長繊維フリース層を
設け、且つスパンボンド不織布自体に長繊維を融着させ
る融着区域及びスパンボンド不織布の長繊維と長繊維フ
リースの長繊維とを融着する融着区域を設けて三層を一
体化した積層不織布とし、構成繊維間に存在する空気量
をより一層増大させ、嵩高さと冷温感を改善することが
開示されている。しかしながら、これらの方法は二層乃
至三層の固着、一体化を加熱エンボスロールによる熱圧
着に依存しているため、得られる積層不織布の厚さ(嵩
高さ)がエンボスの凸部分の高さで規制されてしまい、
二層乃至三層の本来の厚さを十分に生かすことができな
いという欠点があり、これは基材の目付が大きくなるほ
ど顕著になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる現
状に鑑み、不織布の多層構造において、層構造を工夫す
ることにより構成繊維間に存在する空気量を増大させる
方法を鋭意検討し、積層不織布の構成を三層構造とし、
第一層と第三層が連続長繊維からなるスパンボンド不織
布で、第二層が同じ繊維組成からなる不織ウェブとし、
この第一層と第三層の間に、第二層を設けるという構成
とし、さらに加熱により該不織布と不織ウェブを構成す
る繊維の低融点成分又は低融点繊維を溶融させ、第一層
と第二層との間及び第二層と第三層との間を固着させる
と、各層が有する本質的な厚みを全く制限することな
く、三層を固着、一体化でき、構成繊維間に存在する空
気量を極めて顕著に増大させ、それにより冷温感と柔軟
性を顕著に改善できることを見出し本発明を完成させる
に至った。本発明の目的は、極めて嵩高で、冷温感と柔
軟性に非常に優れた三層構造からなる積層不織布を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、第一層
と第三層の間に第二層を設けた三層構造の積層不織布に
おいて、第一層と第三層が繊度0.5〜5デニールの連
続長繊維が集積してなる目付が5〜50g/m2のスパ
ンボンド不織布であり、第二層が繊度0.5〜5デニー
ルの連続長繊維又は短繊維が集積してなる目付が5〜5
0g/m2の不織ウェブであって、さらに第一層と第二
層との間及び第二層と第三層との間でそれぞれの層を形
成する繊維同士が加熱により自己融着し、固着させられ
ていることを特徴とする三層構造の積層不織布である。
本発明の第二は、前記スパンボンド不織布が、低融点成
分と高融点成分とで構成され、かつ該低融点成分が繊維
全表面積の30〜70面積%を占有するサイドバイサイ
ド型複合長繊維により構成され、前記連続長繊維又は短
繊維からなる不織ウェブが、サイドバイサイド型の複合
長繊維又は複合短繊維により構成されることを特徴とす
る本発明第一に記載の三層構造の積層不織布である。本
発明の第三は、前記スパンボンド不織布が、高融点長繊
維と低融点長繊維とが混綿され、かつ該高融点長繊維と
該低融点長繊維との混綿割合が重量比で、高融点長繊
維:低融点長繊維=1:0.5〜2である混綿型長繊維
群により構成され、前記連続長繊維又は短繊維からなる
不織ウェブが、混綿型長繊維又は短繊維により構成され
ることを特徴とする本発明第一に記載の三層構造の積層
不織布である。本発明の第四は、前記スパンボンド不織
布が、高融点のエチレン−プロピレンランダムコポリマ
ーを芯成分とし、低融点のエチレン−プロピレンランダ
ムコポリマーを鞘成分とする芯鞘型複合長繊維により構
成され、前記連続長繊維又は短繊維からなる不織ウェブ
が、芯鞘型の複合長繊維又は短繊維により構成されるこ
とを特徴とする本発明第一に記載の三層構造の積層不織
布である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る積層不織布を図面を
用いて説明する。図1は本発明に係る積層不織布の模式
的断面図である。本発明に係る積層不織布1は、融着点
13を有するスパンボンド不織布からなる第一層2と、
同じく融着点14を有するスパンボンド不織布からなる
第三層3とを有し、第一層2と第三層3の間には不織ウ
ェブからなる第二層15が設けられて構成されている。
第一層2と第三層3は、それぞれ低融点成分と高融点成
分とで構成され、かつ該低融点成分が繊維全表面積の3
0〜70%を占有するサイドバイサイド型複合長繊維、
又は高融点長繊維と低融点長繊維とが混綿され、かつ該
高融点長繊維と該低融点長繊維との混綿割合が重量比
で、高融点長繊維:低融点長繊維=1:0.5〜2であ
る混綿型長繊維、もしくは高融点のエチレン−プロピレ
ンランダムコポリマーを芯成分とし、低融点のエチレン
−プロピレンランダムコポリマーを鞘成分とする芯鞘型
複合長繊維により構成されたスパンボンド不織布であ
る。
【0009】ここで、本発明に係る積層不織布1のため
の第一層2と第三層3を構成する前記の3つの長繊維に
ついてさらに説明する。まず初めに、本発明において使
用するサイドバイサイド型複合長繊維は、図2に示され
る模式的断面図からわかるようにサイドバイサイド型複
合長繊維4は横断面が略半月状の低融点成分5と高融点
成分6とを両者の弦部分が当接された状態で貼り合わさ
れているものである。低融点成分5と高融点成分6との
融点差は10〜50℃、好ましくは20〜40℃であ
る。融点差が10℃未満であると低融点成分5のみを選
択的に溶融固化して長繊維相互間を固着し難くなり、高
融点成分6が軟化又は溶融したりして固着部分が多くな
る傾向が生じる。
【0010】したがって、得られる積層不織布1(図
1)の柔軟性が低下したり、或いは曲げ剛性が大きくな
る傾向が生じ、衛生材料の表面材の用途に使用し難くな
るので好ましくない。逆に、融点差が50℃を越えると
公知の複合紡糸法でサイドバイサイド型複合繊維を紡糸
し難くなるので適さない。低融点成分5や高融点成分6
としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、これらの共重合体、これらの混合
物、これらの中に結晶核剤が添加されたもの、これらの
中に二酸化チタンが含有されたもの等から任意に選べば
良い。この選択の際には、勿論、低融点成分5と高融点
成分6とが前記したような融点差を持つようにしなけれ
ばならない。低融点成分5の具体例としては、エチレン
3重量%とプロピレン97重量%とからなる混合物をラ
ンダムに重合させたエチレン−プロピレンランダムコポ
リマーを使用するのが好適である。一方、高融点成分6
の具体例としては低融点成分5であるエチレン−プロピ
レンランダムコポリマーよりも融点が約20℃高いポリ
プロピレンを使用するのが好適である。
【0011】又、サイドバイサイド型複合長繊維4の全
表面積における低融点成分5の占有率は、30〜70面
積%である。低融点成分5の占有率が30%未満では、
低融点成分5の溶融固化による長繊維相互間の固着部分
が少なくなり、得られる積層不織布1(図1)に十分な
引張強度を付与できなくなる。逆に、低融点成分5の占
有率が70%を越えると低融点成分5の溶融固化による
長繊維相互間の固着部分が多くなって、得られる積層不
織布1(図1)の柔軟性が低下し、又曲げ剛性が大きく
なって風合いが悪くなるので適さない。なお、本発明に
おけるサイドバイサイド型複合繊維4は、公知の複合溶
融紡糸法によって製造することができる。
【0012】次に、本発明において使用する混綿型長繊
維について図3により説明する。混綿型長繊維7群は、
高融点繊維8と低融点繊維9とが混綿されたものであ
る。高融点繊維8と低融点繊維9との融点差は10〜5
0℃、好ましくは20〜40℃である。融点差が10℃
未満であると低融点繊維9のみを選択的に溶融固化して
長繊維相互間を固着し難くなり、高融点繊維8が軟化又
は溶融したりして固着部分が多くなる傾向が生じる。し
たがって、得られる積層不織布1(図1)の柔軟性が低
下したり、或いは曲げ剛性が大きくなる傾向が生じ、こ
れを衛生材料の表面材の用途に使用し難くなる。逆に、
融点差が50℃を越えると、公知の複合紡糸法で混綿型
複合繊維群を得難くなる。高融点繊維8や低融点繊維9
の素材としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、これらの共重合体、これらの混
合物、これらの中に結晶核剤が添加されたもの、これら
の中に二酸化チタンが含有されたもの等から任意に選べ
ば良い。この選択の際には、勿論、高融点繊維8と低融
点繊維9とが前記したような融点差を持つようにしなけ
ればならない。
【0013】高融点繊維8としては、ポリプロピレン繊
維を用いるのが好適である。一方、低融点繊維9として
は、ポリプロピレンの融点よりも20℃低い融点を持つ
エチレン3重量%とプロピレン97重量%との混合物を
ランダムに重合させたエチレン−プロピレンランダムコ
ポリマーを使用するのが好適である。また、高融点繊維
8と低融点繊維9との混綿の割合は、重量比で高融点繊
維8:低融点繊維9=1:0.5〜2である。低融点繊
維9の割合が0.5未満では、低融点繊維9の溶融固化
による長繊維相互間の固着部分が少なくなり、得られる
積層不織布1(図1)に十分な引張強度を付与できなく
なるので適さない。逆に、低融点繊維9の割合が2を越
えると、低融点繊維9の溶融固化による長繊維相互間の
固着部分が多くなって、得られる積層不織布1(図1)
の柔軟性が低下し、又曲げ剛性が大きくなって風合いが
悪くなる。なお、本発明における混綿型長繊維7群の高
融点繊維8と低融点繊維9は、公知の溶融紡糸法によっ
て製造することができ、両繊維は同一の紡糸口金から同
時に紡糸しても良いし、異別の紡糸口金から同時に紡糸
しても良い。
【0014】さらに、本発明において使用する芯鞘型複
合繊維について図4により説明する。芯鞘型複合繊維1
0の芯成分11は、高融点のエチレン−プロピレンラン
ダムコポリマーよりなり、鞘成分12は低融点のエチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーよりなる。エチレン
−プロピレンランダムコポリマーの融点を調整するに
は、コポリマー中のエチレン構造単位のモル%を増減し
て調整すればよい。例えば、エチレン構造単位のモル%
が多くなればなるほど、エチレン−プロピレンランダム
コポリマーの融点は低下する。芯成分11と鞘成分12
との融点差は少なくとも10℃、好ましくは10〜20
℃である。芯成分11と鞘成分12の融点差が10℃未
満では、鞘成分12を溶融させる際に芯成分11が軟化
したり或いは溶融したりする恐れがあり、又芯成分11
が変質する恐れもある。
【0015】芯成分11と鞘成分12は、両者共エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーよりなっているが、
このコポリマー以外に結晶核剤や二酸化チタンが含有さ
れていても良い。芯成分11としては、エチレン2重量
%とプロピレン98重量%との混合物を共重合させて得
られるエチレン−プロピレンランダムコポリマーを使用
し、鞘成分12としては、エチレン4重量%とプロピレ
ン96重量%との混合物を共重合させて得られるエチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーを使用するのが好適
である。この場合、芯成分11と鞘成分12の融点差は
約15℃となる。なお、本発明における芯鞘型複合繊維
10は公知の複合溶融紡糸法によって製造することがで
きる。
【0016】本発明においては、以上述べた素材の何れ
かを用いて図1のスパンボンド不織布の第一層2とスパ
ンボンド不織布の第三層3を得るが、この時の複合長繊
維の繊度は0.5〜5デニールである。長繊維の繊度が
5デニールを越えると第一層2と第三層3の柔軟性が低
下し、得られる積層不織布1を衛生材料の表面材の用途
に使用できなくなるので適さない。繊度が0.5デニー
ル未満では、繊維を連続的に安定して紡糸することがで
きなくなるため適さない。第一層2と第三層3の目付
は、5〜50g/m2である。この目付が50g/m2
越えると、不織布層の柔軟性が低下し、得られる積層不
織布1を衛生材料の表面材の用途に使用できなくなる。
又、目付が5g/m2未満では、不織布が薄過ぎて取扱
いが困難になるので適さない。
【0017】なお、スパンボンド不織布の第一層2と第
三層3にはそれぞれ融着点13と14が間隔をおいて配
置されている。これらの融着点13と14は、スパンボ
ンド不織布を製造する際に、熱可塑性樹脂を押出し紡糸
機において溶融紡糸し、紡糸された連続長繊維フィラメ
ント群をエジェクターにより高速高圧エアーで延伸しな
がら引き取り、開繊し、捕集用の支持体面上に捕集して
ウェブを形成し、このウェブにエンボスロールで熱圧着
処理を施すことにより熱エンボスロールの凸部分で熱圧
着されて繊維が溶融固化し、形成されたものである。
【0018】本発明の積層不織布1(図1)は、第一層
2と第三層3の間に不織ウェブからなる第二層15が挟
まれるように設けられ、積層されている。第二層15は
第一層2と第三層3を構成する前記の複合長繊維と同一
素材の複合繊維で構成されており、その形態は長繊維で
も短繊維でも良く、繊度は0.5〜5デニールである。
不織ウェブの第二層15を構成する繊維が5デニールを
越えると第二層15の柔軟性が低下し、得られる積層不
織布1を衛生材料の表面材の用途に使用できなくなり、
繊度が0.5デニール未満では、繊維を安定して得るこ
とができず適さない。また、不織ウェブの第二層15の
目付は、5〜50g/m2である。目付が50g/m2
越えると第二層15の柔軟性が低下し、目付が5g/m
2未満では、ウェブが薄すぎて取扱い難くなる。尚、第
二層15を構成する長繊維又は短繊維は、繊維相互間が
固定されていても良いし、固定されていなくても良い。
ただし、繊維相互間が固定されていない不織ウェブの方
が固定されている不織ウェブよりも固定されていない部
分にも空気を含有することになるので嵩高性と冷温感に
より優れており好ましい。
【0019】前記したように、スパンボンド不織布から
なる第一層2、不織ウェブ層からなる第二層15及びス
パンボンド不織布からなる第三層3は積層体を構成して
いる。そして、第一層2と第二層15との間及び第二層
15と第三層3との間は、それぞれの層の接触面に存在
する低融点成分の繊維が加熱により溶融固化し、互いに
融着し合うことにより固定されている。図5は本発明に
係る積層不織布の製造方法の一例を示す概略図である。
本発明の積層不織布は具体的には以下の方法によって好
適に製造することができる。即ち、まず公知の溶融紡糸
法で低融点と高融点の熱可塑性樹脂を一つの口金から或
いはそれぞれ異なった口金から押出し溶融紡糸し、紡出
された連続複合長繊維フィラメント群をエジェクターに
より高速高圧エアーで引き取り、開繊し、捕集用の支持
体(コンベアー)面上に捕集してウェブを形成し、この
ウェブを多数の凸部を持つ加熱されたエンボスロールと
平滑ロールとの間に、或いは多数の凸部を持つ加熱され
た一対のエンボスロール間に導入、通過させる。この結
果、エンボスロールの凸部に接触した不織ウェブを構成
している長繊維が溶融し、相互に固着して、融着点13
を持つスパンボンド不織布からなる第一層2を得、巻取
る。同様にして、融着点14を持つスパンボンド不織布
からなる第三層3を得、巻取る。
【0020】次に、巻取ったスパンボンド不織布の第三
層3を巻取りから繰り出しながら、その上に不織ウェブ
の第二層15を形成させる。この第二層15は、例え
ば、公知の溶融紡糸法でスパンボンド不織布の場合と同
様にして、連続長繊維を紡糸し、延伸した後、開繊さ
せ、それを第三層3の上に落下させれば良い。その後、
続いて第一層2を巻取りから繰り出して不織ウェブの第
二層15の上に積層する。第一層2と第三層3は、巻取
りとせずにオンサイトで製造し、積層しても良い。以上
のようにして得られた三層構造のまだ一体化されていな
い積層シート16を、該積層シート16を構成する低融
点成分の繊維の融点温度まで加熱された空気が循環する
スルードライヤー17内に導入し、第一層2と第二層1
5の接触面及び第二層15と第三層3の接触面において
該接触面に存在する低融点成分の繊維を互いに溶融固
化、融着させ、こうして第一層2と第二層15との間及
び第二層15と第三層3との間は固定されて一体化し、
積層不織布1を形成する。
【0021】前記の製造方法においては、不織ウェブの
第二層15はスパンボンド不織布の第三層3の上に、直
接長繊維を集積させて形成しただけであって、長繊維相
互間は自己融着、接着剤等の手段によって固定されてい
ない。しかしながら、本発明においては、第三層3の上
に第二層15を直接集積させないで、別個に第二層15
を得ることもできる。例えば、前記の方法で第三層3の
上に載せるのではなく、捕集用支持体(コンベアー)の
上に連続長繊維を直接集積させて捕集し、不織ウェブを
形成した後、何らかの方法で長繊維相互間を固着させ、
巻取りとして一旦別置きとし、得られたスパンボンド不
織布を巻取りから繰り出しながら不織ウェブの第二層1
5として用いることもできるし、得られる長繊維を断裁
し、短繊維とし、この短繊維を集積させてカード不織ウ
ェブを形成し、これを不織ウェブの第二層15として用
いても良い。なお、前記カード不織ウェブは短繊維相互
間が何等固定されていなくても良いし、又自己融着のよ
うな手段で固定されていても良い。
【0022】以上説明したように、本発明の三層構造の
積層不織布は、スパンボンド不織布の第一層と不織ウェ
ブの第二層との間及び前記不織ウェブの第二層とスパン
ボンド不織布の第三層との間の接触面でそれぞれの層を
形成する低融点成分の繊維同士を加熱により自己融着さ
せ、特に前記3層を厚み方向で特別な加圧溶融なしに一
体化させているので、構成繊維間に多量の空気を含有さ
せることができ、このため嵩高で冷温感と柔軟性に極め
て優れている。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるも
のではない。尚、実施例及び比較例において%とあるの
は特に断わらない限り重量%を示す。
【0024】実施例1 以下に示す方法でサイドバイサイド型複合長繊維からな
るスパンボンド不織布を製造した(図2参照)。まず、
高融点成分6を形成する熱可塑性樹脂原料としてメルト
フローレート40g/10分のポリプロピレン樹脂(融
点161.7℃)を準備し、低融点成分5を形成する熱
可塑性樹脂原料としてメルトフローレート40g/10
分のエチレン−プロピレンランダムコポリマー(エチレ
ン含有率3%、融点143.9℃)を準備した。次い
で、ポリプロピレンを230℃に加熱して溶融させなが
ら第一押出機から押し出し、一方エチレン−プロピレン
ランダムコポリマーを230℃に加熱して溶融させなが
ら第二押出機から押し出し、ギヤポンプによってサイド
バイサイド型複合繊維紡糸孔を備えた紡糸口金に導入
し、紡糸孔から両樹脂の合計吐出量が1g/分となるよ
うにして両樹脂を吐出し、サイドバイサイド型複合長繊
維4群を得た。この後、このサイドバイサイド型複合長
繊維4群をエアーサッカーにより延伸しながら引き取
り、開繊し、捕集用の支持体(コンベヤー)上に捕集し
てウェブを形成し、繊度2デニールのサイドバイサイド
型複合長繊維4群を得た。サイドバイサイド型複合長繊
維4は、エアーサッカーの下方に設けられた帯電装置に
よって、各複合長繊維に同じ電荷を付与し、相互の反発
力によって開繊した。
【0025】このサイドバイサイド型複合長繊維4中に
おいて、ポリプロピレンとエチレン−プロピレンランダ
ムコポリマーの重量比は、ポリプロピレン:エチレン−
プロピレンランダムコポリマー=1:1であった。ま
た、このサイドバイサイド型複合長繊維4の全表面積に
おいて、エチレン−プロピレンランダムコポリマーの表
面占有率は60面積%であった。その後、捕集用コンベ
ヤー上に捕集された前記複合長繊維4群は集積されて、
目付20g/m2のウェブを製造した。次に、このウェ
ブを、多数の点状の凸部を持つ加熱エンボスロールと平
滑ロールとの間に導入して散点状の融着点13(図1)
を設け、スパンボンド不織布の第一層2を製造し、巻取
った。尚、前記凸部の先端は丸型で直径が0.6mm
で、加熱エンボスロールの温度は145℃で、平滑ロー
ルの温度は140℃で、線圧は30kg/cmであっ
た。融着点13の総面積は、スパンボンド不織布の第一
層2の表面積に対して5面積%であった。以上に説明し
たのと同じ手法で融着点14を有するスパンボンド不織
布の第三層3を製造し、巻取りとして準備した。
【0026】次に、前記の巻取りから繰り出した第三層
3を捕集コンベヤー18上に載置し(図5)、続いて該
第三層3の上に、前記と同じ手法で押出機から紡出し、
サイドバイサイド型複合長繊維4群を集積させた目付1
0g/m2の不織ウェブの第二層15を載置した。その
後、さらに該第二層15の上に、巻取りから繰り出して
スパンボンド不織布の第一層2を積層し、三層のまだ一
体化していない積層シート16を得た。この積層シート
16を温度160℃の加熱空気が充満している熱風循環
式のスルードライヤー17内に導入し、この加熱空気を
積層シート16の厚み方向に通過するように循環した。
これにより各層に含有されているエチレン−プロピレン
ランダムコポリマーよりなる低融点成分5が溶融し、第
一層2と第二層15との間及び第二層15と第三層3と
の間の接触面で繊維相互間が溶融固着され、三層構造が
一体化した目付50g/m2の積層不織布1を得た。
【0027】得られた積層不織布は以下の試験法で厚
み、見かけ密度、熱伝導率及び柔らかさを試験し、品質
を評価した。 試験法 (1)厚み 圧縮試験機(型式:KES−FB3、カトーテック社
製)を用いて、測定面積2cm2で不織布に0.5g/
cm2の荷重を与えて、その時の厚み(mm)を測定し
た。 (2)見かけ密度 上記(1)で測定した厚みをDmmとし、この厚みの不
織布の目付をMg/m 2とした時、M/(D×100
0)で算出される値(g/cm3)を見かけ密度とし
た。
【0028】(3)熱伝導率 熱伝導率は、冷温感試験機(型式:KES−F7、カト
ーテック社製)を用いて測定した。熱伝導率は、W×D
/A×ΔTで算出されるものである。ここで、Wは熱流
損失、Dは不織布の厚み、Aは熱板面積、ΔTは不織布
の温度差を示すものである。尚、熱伝導率の単位は、W
/cm×℃である。 (4)柔らかさ モニター20人による触感テストで柔らかさを判定し
た。テストの方法は、実施例と比較例で得られた不織布
を手指で把持してもらい、何れが柔らかいかを判定し、
最も柔らかいと判定したものから順に一人づつ5、4、
3、2、1点のいずれかを加算し、20人の合計の10
0点満点で評価した。
【0029】実施例2 以下に示す方法で高融点繊維と低融点繊維とからなる混
綿繊維を製造した(図3参照)。まず、高融点を有する
長繊維8を形成する熱可塑性樹脂原料としてメルトフロ
ーレート40g/10分のポリプロピレン樹脂(融点1
61.7℃)を準備し、低融点を有する長繊維9を形成
する熱可塑性樹脂原料としてメルトフローレート40g
/10gのエチレン−プロピレンランダムコポリマー
(エチレン含有率3%、融点143.9℃)を準備し
た。次に、前記ポリプロピレンを230℃に加熱して溶
融させながら第一押出機から押し出し、一方エチレン−
プロピレンランダムコポリマーを230℃に加熱して溶
融させながら第二押出機から押し出し、ギヤポンプによ
って円形の紡糸孔を備えた紡糸口金に別々に導入した。
この際、全紡糸孔数の4割の孔よりポリプロピレンを吐
出し、残りの6割の孔よりエチレン−プロピレンランダ
ムコポリマーを吐出した。このようにして、紡糸孔から
の吐出量が全体で1g/分となるようにして両樹脂を別
々に吐出、紡糸し、得られた長繊維群を実施例1と同様
にしてエアーサッカーにより延伸して引き取り、開繊し
て繊度2.2デニールの高融点長繊維8と低融点長繊維
9を捕集コンベアー上に集積し、目付20g/m2の混
綿型長繊維を得た。
【0030】尚、この不織ウェブ中における高融点長繊
維8と低融点長繊維9の重量比は、高融点長繊維:低融
点長繊維=1:1.5であった。そして、この不織ウェ
ブを多数の点状の先端が円型で直径が0.6mmの凸部
を持つ加熱エンボスロールと平滑ロールとの間に導入し
て、散点状の融着点13を設け、スパンボンド不織布の
第一層2を製造し、巻取った。前記加熱エンボスロール
の温度は145℃、平滑ロールの温度は140℃で、線
圧は30kg/cmであった。更に、融着点13の総面
積はスパンボンド不織布の第一層2の表面積に対して5
面積%であった。以上に説明したのと同じ手法で融着点
14を有するスパンボンド不織布の第三層3を製造し、
巻取りとした。
【0031】次に、巻取りから繰り出してスパンボンド
不織布の第三層3を捕集コンベヤー18上に載置し、続
いて該第三層3の上に、前記の方法と同様にして製造さ
れた高融点長繊維8と低融点長繊維9からなる目付10
g/m2の混綿型長繊維不織ウェブの第二層15を積層
した。その後、さらに該第二層15の上に、巻取りから
繰り出してスパンボンド不織布の第一層2を積層し、三
層のまだ一体化していない積層シート16を得た。この
積層シート16を温度160℃の加熱空気が充満してい
る熱風循環式のスルードライヤー17内に導入し、この
加熱空気を積層シート16の厚み方向に通過するように
循環した。これにより各層に含有されているエチレン−
プロピレンランダムコポリマーよりなる低融点長繊維9
が溶融し、第一層2と第二層15との間及び第二層15
と第三層3との間の接触面で繊維相互間が溶融固着さ
れ、三層構造が一体化した目付50g/m2の積層不織
布1を得た。得られた積層不織布を実施例1と同様にし
て試験し、その品質を評価した。
【0032】実施例3 以下に示す方法で高融点成分と低融点成分とからなる芯
鞘型複合繊維を製造した(図4参照)。まず、芯成分1
1を形成する熱可塑性樹脂原料としてメルトフローレー
ト40g/10分のエチレン−プロピレンランダムコポ
リマー(エチレン含有率1%、融点154.2℃)を準
備し、鞘成分12を形成する熱可塑性樹脂原料として、
メルトフローレート40g/10分のエチレン−プロピ
レンランダムコポリマー(エチレン含有率4%、融点1
39.9℃)を準備した。次いで、芯成分11のエチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーを230℃に加熱し
て溶融させながら第一押出機から押し出し、一方鞘成分
12のエチレン−プロピレンランダムコポリマーを23
0℃に加熱して溶融させながら第二押出機から押し出
し、ギヤポンプによって芯鞘型複合繊維紡糸孔を備えた
紡糸口金に導入し、紡糸孔から両樹脂の合計吐出量が1
g/分で樹脂を吐出、紡出し、紡出された芯鞘型複合長
繊維10のフィラメント群を実施例1と同様にしてエア
ーサッカーにより高速高圧エアーで延伸しながら引き取
り、開繊し、捕集用の支持体(コンベアー)面上に捕集
して、繊度2デニールで目付20g/m2の芯鞘型複合
長繊維10からなるウェブを形成した。この複合繊維1
0中において、両樹脂の重量比は等量であった。
【0033】次いで、このウェブを、実施例1と同様に
して多数の点状の凸部を持つ加熱エンボスロールと平滑
ロールとの間に導入して散点状の融着点13を設け、芯
鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布の第一層2を
製造し、巻取りとした。融着点13の総面積は第一層2
の表面積に対して5面積%であった。以上に説明したの
と同じ手法で融着点14を有するスパンボンド不織布の
第三層3を製造し、巻取りとした。次に、巻取りから繰
り出してスパンボンド不織布の第三層3を捕集コンベヤ
ー18上に載置し、該第三層3の上に前記の方法と同様
にして製造された目付10g/m2の芯鞘型複合長繊維
10からなる不織ウェブの第二層15を積層した。その
後、さらに該第二層15の上に、巻取りから繰り出して
スパンボンド不織布の第一層2を積層し、三層のまだ一
体化していない積層シート16を得た。この積層シート
16を温度150℃の加熱空気が充満している熱風循環
式のスルードライヤー17内に導入し、この加熱空気を
積層シート16の厚み方向に通過するように循環した。
これによりエチレン−プロピレンランダムコポリマーよ
りなる鞘成分12が溶融し、第一層2と第二層15との
間及び第二層15と第三層3との間の接触面で繊維相互
間が溶融固着され、三層構造が一体化した目付50g/
2の積層不織布1を得た。得られた積層不織布を実施
例1と同様にして試験し、その品質を評価した。
【0034】比較例1 熱可塑性樹脂原料としてメルトフローレート40g/1
0分のポリプロピレン樹脂(融点161.7℃)を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして紡糸し、繊度2.
1デニール、目付50g/m2からなる1層のスパンボ
ンド不織布を製造した。得られたスパンボンド不織布を
実施例1と同様にして試験し、その品質を評価した。
【0035】比較例2 熱可塑性樹脂原料としてメルトフローレート40g/1
0分のポリプロピレン樹脂(融点161.7℃)を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして紡糸し、繊度2.
1デニール、目付20g/m2の、それぞれ5面積%の
融着点13と14を有するスパンボンド不織布の第一層
2と第三層3を別々に製造し、巻取った。次に、第三層
3を捕集用コンベヤー18上に載置し、該第三層3の上
に前記と同じ方法で製造された繊度2.1デニール、目
付10g/m2の融着点を有しない不織ウェブの第二層
15を形成させて積層し、その後、さらに第二層15の
上にスパンボンド不織布の第一層2を積層し、まだ一体
化していない三層の積層シート16を得た。続いて、こ
の積層シート16を実施例1で用いたのと同じ多数の散
点状の凸部(先端は丸型、直径0.6mm)を持ち、温
度145℃に加熱されたエンボスロールと温度140℃
の平滑ロールとの間に導入して散点状の融着点を積層シ
ートに設け、第一層、第二層及び第三層の繊維が1点で
融着固化された三層からなる一体化された積層不織布を
得た。得られた積層不織布に設けられた前記融着点の総
面積は、積層不織布の表面積に対して5面積%であっ
た。得られた積層不織布を実施例1と同様にして試験
し、その品質を評価した。
【0036】実施例及び比較例で得られた結果を表1に
示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、本発明の積層不
織布は同じ目付で比較して、見かけ密度と熱伝導率が極
めて低く、嵩高性で冷温感と柔軟性に極めて優れている
(実施例1〜3)。これに対し、スパンボンド不織布単
独からなる場合(比較例1)、見かけ密度と熱伝導率が
高く、嵩高性と冷温感が極めて劣り、柔軟性も悪い。三
層構造の積層不織布であっても、三層を熱エンボスロー
ルにより1点に集中して溶融固着させて一体化した場合
(比較例2)、厚みが低く、嵩高性に劣り、それに比例
して熱伝導率が高く、冷温感に劣り、しかも柔軟性にも
劣るものとなる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、極めて嵩高で、冷温感と柔軟
性に非常に優れた積層不織布を提供するという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例に係る積層不織布の模式的断面
図を示したものである。
【図2】 本発明において使用するサイドバイサイド型
複合繊維の模式的断面図である。
【図3】 本発明において使用する混綿型長繊維の模式
的概略図である。
【図4】 本発明において使用する芯鞘型複合繊維の模
式的断面図である。
【図5】 本発明に係る積層不織布の製造方法の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1:積層不織布 2:スパンボンド不織布の第一層 3:スパンボンド不織布の第三層 4:サイドバイサイド型複合繊維 5:サイドバイサイド型複合繊維を構成する低融点成分 6:サイドバイサイド型複合繊維を構成する高融点成分 7:混綿型長繊維 8:混綿型長繊維を構成する高融点繊維 9:混綿型長繊維を構成する低融点繊維 10:芯鞘型複合繊維 11:芯鞘型複合繊維を構成する芯成分 12:芯鞘型複合繊維を構成する鞘成分 13:融着点 14:融着点 15:不織ウェブの第二層 16:積層シート 17:スルードライヤー 18:捕集コンベヤー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一層と第三層の間に第二層を設けた三
    層構造の積層不織布において、第一層と第三層が繊度
    0.5〜5デニールの連続長繊維が集積してなる目付が
    5〜50g/m2のスパンボンド不織布であり、第二層
    が繊度0.5〜5デニールの連続長繊維又は短繊維が集
    積してなる目付が5〜50g/m2の不織ウェブであっ
    て、さらに第一層と第二層との間及び第二層と第三層と
    の間でそれぞれの層を形成する繊維同士が加熱により自
    己融着し、固着させられていることを特徴とする三層構
    造の積層不織布。
  2. 【請求項2】 前記スパンボンド不織布が、低融点成分
    と高融点成分とで構成され、かつ該低融点成分が繊維全
    表面積の30〜70面積%を占有するサイドバイサイド
    型複合長繊維により構成され、前記連続長繊維又は短繊
    維からなる不織ウェブが、サイドバイサイド型の複合長
    繊維又は複合短繊維により構成されることを特徴とする
    請求項1記載の三層構造の積層不織布。
  3. 【請求項3】 前記スパンボンド不織布が、高融点長繊
    維と低融点長繊維とが混綿され、かつ該高融点長繊維と
    該低融点長繊維との混綿割合が重量比で、高融点長繊
    維:低融点長繊維=1:0.5〜2である混綿型長繊維
    群により構成され、前記連続長繊維又は短繊維からなる
    不織ウェブが、混綿型長繊維又は短繊維により構成され
    ることを特徴とする請求項1記載の三層構造の積層不織
    布。
  4. 【請求項4】 前記スパンボンド不織布が、高融点のエ
    チレン−プロピレンランダムコポリマーを芯成分とし、
    低融点のエチレン−プロピレンランダムコポリマーを鞘
    成分とする芯鞘型複合長繊維により構成され、前記連続
    長繊維又は短繊維からなる不織ウェブが、芯鞘型の複合
    長繊維又は短繊維により構成されることを特徴とする請
    求項1記載の三層構造の積層不織布。
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