JPH0859565A - ジニトロトルエンの製造方法 - Google Patents
ジニトロトルエンの製造方法Info
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- JPH0859565A JPH0859565A JP7222793A JP22279395A JPH0859565A JP H0859565 A JPH0859565 A JP H0859565A JP 7222793 A JP7222793 A JP 7222793A JP 22279395 A JP22279395 A JP 22279395A JP H0859565 A JPH0859565 A JP H0859565A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C201/00—Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
- C07C201/06—Preparation of nitro compounds
- C07C201/08—Preparation of nitro compounds by substitution of hydrogen atoms by nitro groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C205/00—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton
- C07C205/06—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton having nitro groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硫酸の存在下でトルエンと硝酸とからジニト
ロトルエンを製造する2段階製法を提供する。 【解決手段】 第1段階で、トルエンと硝酸とを、恒温
条件下で、モノニトロトルエンが生成されるような量で
反応させる。次いで、該反応混合物を有機相と酸相とに
分離する。有機相を更に断熱条件下で硝酸と反応させて
ジニトロトルエンを生成する。次いで該反応混合物を有
機相と酸相とに分離する。有機相からジニトロトルエン
を回収する。酸相は、5重量%以上の水を除去し、ニト
ロ化反応中に消費された分の補給に十分な硝酸を加えた
後、再循環させ得る。
ロトルエンを製造する2段階製法を提供する。 【解決手段】 第1段階で、トルエンと硝酸とを、恒温
条件下で、モノニトロトルエンが生成されるような量で
反応させる。次いで、該反応混合物を有機相と酸相とに
分離する。有機相を更に断熱条件下で硝酸と反応させて
ジニトロトルエンを生成する。次いで該反応混合物を有
機相と酸相とに分離する。有機相からジニトロトルエン
を回収する。酸相は、5重量%以上の水を除去し、ニト
ロ化反応中に消費された分の補給に十分な硝酸を加えた
後、再循環させ得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸の存在下でト
ルエンと硝酸とからジニトロトルエンを製造するための
2段階製法に関する。
ルエンと硝酸とからジニトロトルエンを製造するための
2段階製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジニトロトルエン(DNT)は、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)製造の中間生成物であ
る。DNTは工業的には、トルエンは、硝酸と硫酸との
混合物であるニトロ化酸(nitrating aci
d)と反応させることにより製造される(ドイツ特許出
願公告明細書第1 468 362号;T.ウルバンス
キー,火薬の化学及び技術,パーガモン出版社(196
4);ウルマンズ 工業化学事典,第4版,17巻,3
92頁,化学出版社,ヴァインハイム(1979))。
この工業的製法では、まずトルエンを希ニトロ化酸と反
応させてモノニトロトルエン(MNT)を製造する。消
耗した硫酸(以後「消費酸(spent acid)」
と称する)を分離した後、前記MNTを第2段階で濃度
のより高いニトロ化酸と更に反応させてDNTを生成す
る。どちらの反応段階も恒温で、すなわち冷却しながら
実施する。ニトロ化は極めて強い発熱反応であるため、
必要とされる冷却のコストは高い。
ンジイソシアネート(TDI)製造の中間生成物であ
る。DNTは工業的には、トルエンは、硝酸と硫酸との
混合物であるニトロ化酸(nitrating aci
d)と反応させることにより製造される(ドイツ特許出
願公告明細書第1 468 362号;T.ウルバンス
キー,火薬の化学及び技術,パーガモン出版社(196
4);ウルマンズ 工業化学事典,第4版,17巻,3
92頁,化学出版社,ヴァインハイム(1979))。
この工業的製法では、まずトルエンを希ニトロ化酸と反
応させてモノニトロトルエン(MNT)を製造する。消
耗した硫酸(以後「消費酸(spent acid)」
と称する)を分離した後、前記MNTを第2段階で濃度
のより高いニトロ化酸と更に反応させてDNTを生成す
る。どちらの反応段階も恒温で、すなわち冷却しながら
実施する。ニトロ化は極めて強い発熱反応であるため、
必要とされる冷却のコストは高い。
【0003】この2段階製法では二つの消費酸が発生す
る。これらの消費酸は、ニトロ化反応で使用された分を
補給するのに十分な量の硝酸を加えた後で再循環させ
る。第2段階で発生した消費酸は、最初に再濃縮する必
要なしに第1段階で再使用できるほど十分な濃度を保持
していれば、直接再循環させ得る。ニトロ化反応の第1
段階で発生した消費酸を再使用する場合は、少なくとも
反応水を除去するために再濃縮しなければならない。こ
の水の除去に使用される最も一般的な方法は、ポーリン
グ法(ボーデンブレンナー,フォン プレッセン,フォ
ールミュラー,Dechema monograph
86(1980),197)、及び真空蒸発による濃縮
(ヴィナッケル,キーヒラー,Chem.Techno
l.,2巻,Anorg.Technol.1,第4版
(1982),70〜72頁)である。これらの各方法
に共通している特徴は、必要なエネルギー入力が大き
く、従ってコストが高いことにある。前述の工業的製法
の別の欠点は、消費酸からニトロ化酸を再生するのに、
高価な高濃度硝酸の使用が好ましいとされる点にある。
それより遥かに安い希硝酸(例えば共沸酸もしくは弱
酸)も原則として使用できるが、更にかなりのエネルギ
ーが必要となる。これらの欠点はトルエンのニトロ化に
特異的なものではなく、別の芳香族物質のニトロ化でも
問題となる。そのため、研究者達は長い間ニトロ化方法
の改善を模索してきた。
る。これらの消費酸は、ニトロ化反応で使用された分を
補給するのに十分な量の硝酸を加えた後で再循環させ
る。第2段階で発生した消費酸は、最初に再濃縮する必
要なしに第1段階で再使用できるほど十分な濃度を保持
していれば、直接再循環させ得る。ニトロ化反応の第1
段階で発生した消費酸を再使用する場合は、少なくとも
反応水を除去するために再濃縮しなければならない。こ
の水の除去に使用される最も一般的な方法は、ポーリン
グ法(ボーデンブレンナー,フォン プレッセン,フォ
ールミュラー,Dechema monograph
86(1980),197)、及び真空蒸発による濃縮
(ヴィナッケル,キーヒラー,Chem.Techno
l.,2巻,Anorg.Technol.1,第4版
(1982),70〜72頁)である。これらの各方法
に共通している特徴は、必要なエネルギー入力が大き
く、従ってコストが高いことにある。前述の工業的製法
の別の欠点は、消費酸からニトロ化酸を再生するのに、
高価な高濃度硝酸の使用が好ましいとされる点にある。
それより遥かに安い希硝酸(例えば共沸酸もしくは弱
酸)も原則として使用できるが、更にかなりのエネルギ
ーが必要となる。これらの欠点はトルエンのニトロ化に
特異的なものではなく、別の芳香族物質のニトロ化でも
問題となる。そのため、研究者達は長い間ニトロ化方法
の改善を模索してきた。
【0004】断熱条件下でベンゼンのモノニトロ化を行
うと、エネルギー問題が確実に改善される。断熱反応は
また、プロセスエンジニアリングの観点から見て簡単な
方法で希硝酸を使用することを可能にする。従って、断
熱ニトロ化は現在工業規模で大々的に実施されている
(例えば、米国特許発明明細書第3,928,475
号、第4,021,498号、第4,091,042号
及び第4,453,027号、並びに欧州特許出願公開
明細書第436,443号参照)。断熱プロセス条件は
ジニトロ芳香族の製造にも適用し得る(欧州特許出願公
開明細書第597,361号)。この場合は、トルエン
のような芳香族化合物を単一段階でニトロ化酸と反応さ
せてDNTを生成する。特定組成のニトロ化酸を使用す
ることにより、ニトロ化プロセスを断熱的に実施し、反
応熱を系の中に保存しておくことができる。従来の恒温
プロセスと異なり、プロセスを冷却する必要がないた
め、高価な冷却用エネルギーが節減される。相分離後
に、高温の消費酸を真空下で噴霧し、プロセスで発生し
た反応熱を用いて消費酸を再濃縮する。反応が断熱的で
あり、これに伴う反応温度が高いため、この方法では希
硝酸を使用し得る。再濃縮ステップでは、使用する硝酸
の質に応じて、加熱はほとんど必要ないか又は全く必要
ない。前記方法の欠点は、生成されるオルトDNTの割
合が大きいことにある。生成されるオルトDNTの量は
恒温プロセスの場合より多い。このようにオルト異性体
含量がより高い理由は、ニトロ化時の反応温度がより高
いことにある。オルトDNTは、オルト位置にニトロ基
を有するDNT異性体(即ち2,3−及び3,4−DN
T)の望ましくない混合物であり、TDI製造では無用
のものである。従って、高い費用をかけて分離しなけれ
ばならない廃棄物とみなされる。
うと、エネルギー問題が確実に改善される。断熱反応は
また、プロセスエンジニアリングの観点から見て簡単な
方法で希硝酸を使用することを可能にする。従って、断
熱ニトロ化は現在工業規模で大々的に実施されている
(例えば、米国特許発明明細書第3,928,475
号、第4,021,498号、第4,091,042号
及び第4,453,027号、並びに欧州特許出願公開
明細書第436,443号参照)。断熱プロセス条件は
ジニトロ芳香族の製造にも適用し得る(欧州特許出願公
開明細書第597,361号)。この場合は、トルエン
のような芳香族化合物を単一段階でニトロ化酸と反応さ
せてDNTを生成する。特定組成のニトロ化酸を使用す
ることにより、ニトロ化プロセスを断熱的に実施し、反
応熱を系の中に保存しておくことができる。従来の恒温
プロセスと異なり、プロセスを冷却する必要がないた
め、高価な冷却用エネルギーが節減される。相分離後
に、高温の消費酸を真空下で噴霧し、プロセスで発生し
た反応熱を用いて消費酸を再濃縮する。反応が断熱的で
あり、これに伴う反応温度が高いため、この方法では希
硝酸を使用し得る。再濃縮ステップでは、使用する硝酸
の質に応じて、加熱はほとんど必要ないか又は全く必要
ない。前記方法の欠点は、生成されるオルトDNTの割
合が大きいことにある。生成されるオルトDNTの量は
恒温プロセスの場合より多い。このようにオルト異性体
含量がより高い理由は、ニトロ化時の反応温度がより高
いことにある。オルトDNTは、オルト位置にニトロ基
を有するDNT異性体(即ち2,3−及び3,4−DN
T)の望ましくない混合物であり、TDI製造では無用
のものである。従って、高い費用をかけて分離しなけれ
ばならない廃棄物とみなされる。
【0005】従来の恒温ニトロ化プロセスでもある程度
のオルトDNTが生成されるが、その割合は公知の断熱
プロセスの場合ほど大きくない。オルトDNT異性体は
通常、アミン段階での水素化後に分離する。そのために
は高効率分離カラムが必要である。なぜなら、オルト置
換アミン及び所望生成物であるアミンの沸点の差が余り
大きくないからである。従って高還流比が必要となる
が、これは蒸留コストを大幅に上昇させる。分離したオ
ルトアミンは無用であるため、このアミンの生成の増加
は生成物の収率の低下に等しい。オルトDNTの生成が
増加すると、所望ではない生成物の水素化及び分解に関
連してコストが更に上昇する。公知の断熱ニトロ化プロ
セスの別の欠点は、消費酸の再濃縮が必要なことにあ
る。この消費酸は、実質的に溶解したDNTを含む溶解
有機化合物を含有している。これらの有機化合物は蒸気
揮発性であり、消費酸の再濃縮中に大量に蒸発する。現
代の安全な真空プロセスでは、蒸発水の凝縮条件が低い
ことが要求される。これらの温度ではDNTが結晶化
し、凝縮システムの詰まりの原因となる。DNTの結晶
化は明らかに恒温プロセスでも問題となる。しかしなが
ら、恒温プロセスでは、高温排気ガスにMNTを注入す
ることによりこの問題が解消される(ドイツ特許出願公
開明細書第3,409,719号)。このようにすると
排出蒸気凝縮物が流体状を維持するため、詰まりが防止
されるのである。これは、公知の断熱プロセスでは不可
能である。
のオルトDNTが生成されるが、その割合は公知の断熱
プロセスの場合ほど大きくない。オルトDNT異性体は
通常、アミン段階での水素化後に分離する。そのために
は高効率分離カラムが必要である。なぜなら、オルト置
換アミン及び所望生成物であるアミンの沸点の差が余り
大きくないからである。従って高還流比が必要となる
が、これは蒸留コストを大幅に上昇させる。分離したオ
ルトアミンは無用であるため、このアミンの生成の増加
は生成物の収率の低下に等しい。オルトDNTの生成が
増加すると、所望ではない生成物の水素化及び分解に関
連してコストが更に上昇する。公知の断熱ニトロ化プロ
セスの別の欠点は、消費酸の再濃縮が必要なことにあ
る。この消費酸は、実質的に溶解したDNTを含む溶解
有機化合物を含有している。これらの有機化合物は蒸気
揮発性であり、消費酸の再濃縮中に大量に蒸発する。現
代の安全な真空プロセスでは、蒸発水の凝縮条件が低い
ことが要求される。これらの温度ではDNTが結晶化
し、凝縮システムの詰まりの原因となる。DNTの結晶
化は明らかに恒温プロセスでも問題となる。しかしなが
ら、恒温プロセスでは、高温排気ガスにMNTを注入す
ることによりこの問題が解消される(ドイツ特許出願公
開明細書第3,409,719号)。このようにすると
排出蒸気凝縮物が流体状を維持するため、詰まりが防止
されるのである。これは、公知の断熱プロセスでは不可
能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、芳香
族化合物、特にトルエンをジニトロ化するための改善さ
れた方法を提供することにある。本発明の別の目的は、
ジニトロ化生成物のオルト異性体含量がより低いジニト
ロ化方法を提供することにある。本発明の別の目的は、
ニトロ化反応の熱を使用し希硝酸を使用し得る、有機物
質ジニトロ化方法を提供することにある。本発明の更に
別の目的は、凝縮システムの詰まりを生起させずに消費
酸を再濃縮し得る、芳香族化合物ジニトロ化方法を提供
することにある。
族化合物、特にトルエンをジニトロ化するための改善さ
れた方法を提供することにある。本発明の別の目的は、
ジニトロ化生成物のオルト異性体含量がより低いジニト
ロ化方法を提供することにある。本発明の別の目的は、
ニトロ化反応の熱を使用し希硝酸を使用し得る、有機物
質ジニトロ化方法を提供することにある。本発明の更に
別の目的は、凝縮システムの詰まりを生起させずに消費
酸を再濃縮し得る、芳香族化合物ジニトロ化方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】当業者には明らかであろ
うこれらの目的及び他の目的は、第1段階でトルエンを
ニトロ化酸と恒温的に反応させてモノニトロトルエンを
生成し、反応混合物を消費酸相と有機相とに分離し、モ
ノニトロトルエンを含む有機相を断熱条件下でニトロ化
酸でニトロ化してジニトロトルエンを生成することによ
り達成される。反応混合物は次いで、消費酸相とジニト
ロトルエンを含む有機相とに分離する。この方法の第2
段階で発生した酸相中に存在する水は、酸相の再循環の
前に、少なくとも5%除去する。
うこれらの目的及び他の目的は、第1段階でトルエンを
ニトロ化酸と恒温的に反応させてモノニトロトルエンを
生成し、反応混合物を消費酸相と有機相とに分離し、モ
ノニトロトルエンを含む有機相を断熱条件下でニトロ化
酸でニトロ化してジニトロトルエンを生成することによ
り達成される。反応混合物は次いで、消費酸相とジニト
ロトルエンを含む有機相とに分離する。この方法の第2
段階で発生した酸相中に存在する水は、酸相の再循環の
前に、少なくとも5%除去する。
【0008】本発明は、オルトDNTの比率が低いジニ
トロトルエン異性体混合物を生成する、ジニトロトルエ
ンを連続的に製造するための2段階製法に関する。この
製法の第1段階では、トルエンとニトロ化酸(1)と
を、約0〜約100℃の温度で、連続的に操作される反
応器内で恒温的に反応させる。但し、ニトロ化酸(1)
は、(a)(ニトロ化酸(1)の総重量の)約80〜約
100重量%の無機物質と、(b)(ニトロ化酸(1)
の総重量の)0〜約20重量%の有機物質とからなり、
前記無機物質(a)は、(i)((1)(a)の総重量
の)約60〜約90重量%の硫酸と、(ii)((1)
(a)の総重量の)約1〜約20重量%の硝酸と、
((1)(a)の総重量の)5重量%以上の水とを含
み、前記有機物質(b)は、(i)((1)(b)の総
重量の)約70〜約100重量%のニトロトルエン異性
体と、(ii)((1)(b)の総重量の)0〜約30
重量%のニトロ化反応副産物とを含む。この第1段階の
硝酸対トルエンのモル比は0.7:1以上且つ1.2:
1以下である。得られたモノニトロトルエン含有反応混
合物を相分離によって有機相と酸相とに分ける。次い
で、主にモノニトロトルエン(MNT)からなる有機相
を、断熱条件下、約20〜約200℃、好ましくは約4
0〜約180℃、最も好ましくは約60〜約170℃の
温度で、ニトロ化酸(2)と反応させる。ニトロ化酸
(2)は、(a)(ニトロ化酸(2)の総重量の)約8
0〜100重量%の無機成分と、(b)(ニトロ化酸
(2)の総重量の)0〜約20重量%の有機成分とを含
み、前記無機成分(a)は、(i)((2)(a)の総
重量の)約60〜約90重量%の硫酸と、(ii)
((2)(a)の総重量の)約1〜約20重量%の硝酸
と、((2)(a)の総重量の)の5重量%以上の水と
からなり、前記有機成分(b)は、(i)((2)
(b)の総重量の)約70〜100重量%のニトロトル
エン異性体と、(ii)((2)(b)の総重量の)0
〜約30重量%のニトロ化プロセス副産物とからなる。
この第2段階の硝酸対モノニトロトルエンのモル比は、
0.7:1以上且つ1.2:1以下である。次いで、反
応混合物を相分離によってジニトロトルエン含有有機相
と酸相とに分ける。第2段階で得られた酸相から、例え
ば蒸留(好ましくはフラッシュ蒸発)で、任意に熱を同
時供給しながら、5%以上の水を除去する。この再濃縮
酸相に50〜100重量%の硝酸を加え、該酸相をニト
ロ化反応に継続的に再循環させる。
トロトルエン異性体混合物を生成する、ジニトロトルエ
ンを連続的に製造するための2段階製法に関する。この
製法の第1段階では、トルエンとニトロ化酸(1)と
を、約0〜約100℃の温度で、連続的に操作される反
応器内で恒温的に反応させる。但し、ニトロ化酸(1)
は、(a)(ニトロ化酸(1)の総重量の)約80〜約
100重量%の無機物質と、(b)(ニトロ化酸(1)
の総重量の)0〜約20重量%の有機物質とからなり、
前記無機物質(a)は、(i)((1)(a)の総重量
の)約60〜約90重量%の硫酸と、(ii)((1)
(a)の総重量の)約1〜約20重量%の硝酸と、
((1)(a)の総重量の)5重量%以上の水とを含
み、前記有機物質(b)は、(i)((1)(b)の総
重量の)約70〜約100重量%のニトロトルエン異性
体と、(ii)((1)(b)の総重量の)0〜約30
重量%のニトロ化反応副産物とを含む。この第1段階の
硝酸対トルエンのモル比は0.7:1以上且つ1.2:
1以下である。得られたモノニトロトルエン含有反応混
合物を相分離によって有機相と酸相とに分ける。次い
で、主にモノニトロトルエン(MNT)からなる有機相
を、断熱条件下、約20〜約200℃、好ましくは約4
0〜約180℃、最も好ましくは約60〜約170℃の
温度で、ニトロ化酸(2)と反応させる。ニトロ化酸
(2)は、(a)(ニトロ化酸(2)の総重量の)約8
0〜100重量%の無機成分と、(b)(ニトロ化酸
(2)の総重量の)0〜約20重量%の有機成分とを含
み、前記無機成分(a)は、(i)((2)(a)の総
重量の)約60〜約90重量%の硫酸と、(ii)
((2)(a)の総重量の)約1〜約20重量%の硝酸
と、((2)(a)の総重量の)の5重量%以上の水と
からなり、前記有機成分(b)は、(i)((2)
(b)の総重量の)約70〜100重量%のニトロトル
エン異性体と、(ii)((2)(b)の総重量の)0
〜約30重量%のニトロ化プロセス副産物とからなる。
この第2段階の硝酸対モノニトロトルエンのモル比は、
0.7:1以上且つ1.2:1以下である。次いで、反
応混合物を相分離によってジニトロトルエン含有有機相
と酸相とに分ける。第2段階で得られた酸相から、例え
ば蒸留(好ましくはフラッシュ蒸発)で、任意に熱を同
時供給しながら、5%以上の水を除去する。この再濃縮
酸相に50〜100重量%の硝酸を加え、該酸相をニト
ロ化反応に継続的に再循環させる。
【0009】第1段階で得たモノニトロトルエン(MN
T)は、第2段階で得られる酸相の再濃縮処理で発生す
る排出蒸気に、これら排出蒸気の濃縮に先立って添加す
るのが好ましい。MNTの添加量は、排出蒸気凝縮物が
流体状で流れ、固体堆積物を形成しないように選択す
る。この状態は通常、有機相に由来する排出蒸気凝縮物
中のMNT対DNTの重量比が約2:1〜約10:1の
時に達成され得る。排出蒸気凝縮物の有機成分は、相分
離後に第1又は第2ニトロ化段階に再循環させる。本発
明の方法の第1段階後に回収された消費酸相中の水は、
(例えば蒸留によって)少なくとも5%を除去し、50
〜100重量%の硝酸の添加後に、反応に継続的に再循
環させるのが好ましい。驚いたことに、第1段階のニト
ロ化(モノニトロトルエンの生成)を恒温的に実施し、
第2段階(MNTからジニトロトルエンへのニトロ化)
を断熱的に実施すると、オルトDNT含量が低下した。
本発明の方法は、オルト異性体含量が通常の恒温プロセ
スで得られる含量より遥かに低い(≦4.5重量%)D
NTを製造する。第2段階での断熱条件の使用は反応熱
を利用し、希硝酸の使用を可能にする。本発明の方法
は、既存の古い2段階恒温ニトロ化プラントを断熱テク
ノロジーに容易に変換できるという意味でも極めて有利
である。既存プラントに既に設けられている恒温第1段
階は完全に使用できる。既存プラントの第2段階のみを
断熱テクノロジーに変換すればよい。
T)は、第2段階で得られる酸相の再濃縮処理で発生す
る排出蒸気に、これら排出蒸気の濃縮に先立って添加す
るのが好ましい。MNTの添加量は、排出蒸気凝縮物が
流体状で流れ、固体堆積物を形成しないように選択す
る。この状態は通常、有機相に由来する排出蒸気凝縮物
中のMNT対DNTの重量比が約2:1〜約10:1の
時に達成され得る。排出蒸気凝縮物の有機成分は、相分
離後に第1又は第2ニトロ化段階に再循環させる。本発
明の方法の第1段階後に回収された消費酸相中の水は、
(例えば蒸留によって)少なくとも5%を除去し、50
〜100重量%の硝酸の添加後に、反応に継続的に再循
環させるのが好ましい。驚いたことに、第1段階のニト
ロ化(モノニトロトルエンの生成)を恒温的に実施し、
第2段階(MNTからジニトロトルエンへのニトロ化)
を断熱的に実施すると、オルトDNT含量が低下した。
本発明の方法は、オルト異性体含量が通常の恒温プロセ
スで得られる含量より遥かに低い(≦4.5重量%)D
NTを製造する。第2段階での断熱条件の使用は反応熱
を利用し、希硝酸の使用を可能にする。本発明の方法
は、既存の古い2段階恒温ニトロ化プラントを断熱テク
ノロジーに容易に変換できるという意味でも極めて有利
である。既存プラントに既に設けられている恒温第1段
階は完全に使用できる。既存プラントの第2段階のみを
断熱テクノロジーに変換すればよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下の実施例は、以上説明してき
た本発明をより明らかにするものである。これらの実施
例中の%は総て重量%である。
た本発明をより明らかにするものである。これらの実施
例中の%は総て重量%である。
【0011】実施例1 トルエン92.14g/h(1モル/h)と、71.9
%の硫酸、7.6%の硝酸及び20.5%の水からなる
ニトロ化酸895g/h(1.08モル/h)とを、冷
却しながら反応器内40℃で恒温条件で連続的に反応さ
せた。この反応混合物の相を分離し、消費酸を真空下で
再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した分の補給に十分な6
0%硝酸を加えた後で、反応に再循環させた。分離した
有機相を、断熱条件下で、約120℃の出発温度で、7
7.9%の硫酸、3.6%の硝酸及び18.5%の水か
らなるニトロ化酸1890g/h(1.08モル/h)
と継続的に反応させた(断熱ニトロ化ステップから戻さ
れた再濃縮消費酸と混合することにより達成)。次いで
該反応混合物を相分離によって酸相と有機相とに分け
た。酸相を真空下で再濃縮した。処理装置の凝縮セクシ
ョンに堆積物が形成するのを防止するために、第1ニト
ロ化段階で生成したMNTを9g/hで蒸発器からの過
熱排出蒸気に加えた。60%硝酸をニトロ化反応で消耗
した硝酸の補給に十分な量で加えた後、再濃縮した消費
酸を断熱ニトロ化ステップに再循環させた。排出蒸気凝
縮物の有機成分も再循環させた。180g/h(99
%)のジニトロトルエン異性体混合物を分離した。オル
トDNT含量は4.1重量%である。
%の硫酸、7.6%の硝酸及び20.5%の水からなる
ニトロ化酸895g/h(1.08モル/h)とを、冷
却しながら反応器内40℃で恒温条件で連続的に反応さ
せた。この反応混合物の相を分離し、消費酸を真空下で
再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した分の補給に十分な6
0%硝酸を加えた後で、反応に再循環させた。分離した
有機相を、断熱条件下で、約120℃の出発温度で、7
7.9%の硫酸、3.6%の硝酸及び18.5%の水か
らなるニトロ化酸1890g/h(1.08モル/h)
と継続的に反応させた(断熱ニトロ化ステップから戻さ
れた再濃縮消費酸と混合することにより達成)。次いで
該反応混合物を相分離によって酸相と有機相とに分け
た。酸相を真空下で再濃縮した。処理装置の凝縮セクシ
ョンに堆積物が形成するのを防止するために、第1ニト
ロ化段階で生成したMNTを9g/hで蒸発器からの過
熱排出蒸気に加えた。60%硝酸をニトロ化反応で消耗
した硝酸の補給に十分な量で加えた後、再濃縮した消費
酸を断熱ニトロ化ステップに再循環させた。排出蒸気凝
縮物の有機成分も再循環させた。180g/h(99
%)のジニトロトルエン異性体混合物を分離した。オル
トDNT含量は4.1重量%である。
【0012】実施例2 トルエン92.14g/h(1モル/h)と、72.5
%の硫酸、6.4%の硝酸及び21.1%の水からなる
ニトロ化酸1063g/h(1.08モル/h)とを、
冷却しながら反応器内40℃で恒温条件で継続的に反応
させた。この反応混合物を酸相と有機相とに分離した。
消費酸相を真空下で再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した
硝酸を補給すべく60%硝酸を加えた後で反応に再循環
させた。分離した有機相を、断熱条件下で、約60℃の
出発温度で、73.6%の硫酸、11.6%の硝酸及び
14.8%の水からなるニトロ化酸586.6g/h
(1.08モル/h)と継続的に反応させた。次いで該
反応混合物を相分離によって酸相と有機相とに分けた。
酸相を真空下で再濃縮した。凝縮セクションに堆積物が
形成するのを防止するために、第1ニトロ化段階で生成
したMNTを4.5g/hで蒸発器からの過熱排出蒸気
に加えた。98.5%硝酸をニトロ化反応で消耗した硝
酸の補給に十分な量で加えた後、再濃縮した消費酸を断
熱ニトロ化ステップに再循環させた。排出蒸気凝縮物の
有機成分も断熱ニトロ化ステップに再循環させた。18
0g/h(99%)のジニトロトルエン異性体混合物を
分離した。オルトDNT含量は4.0重量%である。
%の硫酸、6.4%の硝酸及び21.1%の水からなる
ニトロ化酸1063g/h(1.08モル/h)とを、
冷却しながら反応器内40℃で恒温条件で継続的に反応
させた。この反応混合物を酸相と有機相とに分離した。
消費酸相を真空下で再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した
硝酸を補給すべく60%硝酸を加えた後で反応に再循環
させた。分離した有機相を、断熱条件下で、約60℃の
出発温度で、73.6%の硫酸、11.6%の硝酸及び
14.8%の水からなるニトロ化酸586.6g/h
(1.08モル/h)と継続的に反応させた。次いで該
反応混合物を相分離によって酸相と有機相とに分けた。
酸相を真空下で再濃縮した。凝縮セクションに堆積物が
形成するのを防止するために、第1ニトロ化段階で生成
したMNTを4.5g/hで蒸発器からの過熱排出蒸気
に加えた。98.5%硝酸をニトロ化反応で消耗した硝
酸の補給に十分な量で加えた後、再濃縮した消費酸を断
熱ニトロ化ステップに再循環させた。排出蒸気凝縮物の
有機成分も断熱ニトロ化ステップに再循環させた。18
0g/h(99%)のジニトロトルエン異性体混合物を
分離した。オルトDNT含量は4.0重量%である。
【0013】実施例3 トルエン92.14g/h(1モル/h)と、71.9
%の硫酸、7.6%の硝酸及び20.5%の水からなる
ニトロ化酸895g/h(1.08モル/h)とを、冷
却しながら反応器内40℃で恒温条件で継続的に反応さ
せた。この反応混合物を有機相と酸相とに分離した。消
費酸相を真空下で再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した分
の補給に十分な量の60%硝酸を加えた後で反応に再循
環させた。分離した有機相を、断熱条件下で、約100
℃の出発温度で、76.9%の硫酸、5.8%の硝酸及
び17.3%の水からなるニトロ化酸1173.1g/
h(1.08モル/h)と継続的に反応させた。次いで
該反応混合物を酸相と有機相とに分離した。酸相を真空
下で再濃縮した。凝縮セクションに堆積物が形成するの
を防止するために、第1ニトロ化段階で生成したMNT
を7g/hで蒸発器からの過熱排出蒸気に加えた。68
%硝酸をニトロ化反応で消耗した分の補給に十分な量で
加えた後、再濃縮した消費酸を断熱ニトロ化ステップに
再循環させた。排出蒸気凝縮物の有機成分も断熱ニトロ
化ステップに再循環させた。180g/h(99%)の
ジニトロトルエン異性体混合物を分離した。オルトDN
T含量は4.1重量%である。
%の硫酸、7.6%の硝酸及び20.5%の水からなる
ニトロ化酸895g/h(1.08モル/h)とを、冷
却しながら反応器内40℃で恒温条件で継続的に反応さ
せた。この反応混合物を有機相と酸相とに分離した。消
費酸相を真空下で再濃縮し、ニトロ化反応で消耗した分
の補給に十分な量の60%硝酸を加えた後で反応に再循
環させた。分離した有機相を、断熱条件下で、約100
℃の出発温度で、76.9%の硫酸、5.8%の硝酸及
び17.3%の水からなるニトロ化酸1173.1g/
h(1.08モル/h)と継続的に反応させた。次いで
該反応混合物を酸相と有機相とに分離した。酸相を真空
下で再濃縮した。凝縮セクションに堆積物が形成するの
を防止するために、第1ニトロ化段階で生成したMNT
を7g/hで蒸発器からの過熱排出蒸気に加えた。68
%硝酸をニトロ化反応で消耗した分の補給に十分な量で
加えた後、再濃縮した消費酸を断熱ニトロ化ステップに
再循環させた。排出蒸気凝縮物の有機成分も断熱ニトロ
化ステップに再循環させた。180g/h(99%)の
ジニトロトルエン異性体混合物を分離した。オルトDN
T含量は4.1重量%である。
【0014】以上、本発明を詳細に説明してきたが、詳
細事項は本発明を明らかにするためのものにすぎず、様
々な変形が当業者により本発明の範囲を逸脱せずに可能
であり、本発明の範囲は「特許請求の範囲」によって限
定され得ると理解されたい。
細事項は本発明を明らかにするためのものにすぎず、様
々な変形が当業者により本発明の範囲を逸脱せずに可能
であり、本発明の範囲は「特許請求の範囲」によって限
定され得ると理解されたい。
【0015】本発明の主なる特徴及び態様は以下の通り
である。 1.ジニトロトルエン異性体混合物を連続的に製造する
ための2段階製法であって、 A) 1)トルエンと2)ニトロ化酸とを、連続的に操
作される反応器内で、約0〜約100℃の温度で、硝酸
対トルエンのモル比が0.7:1以上且つ1.2:1以
下であるような量で、恒温条件で反応させ、但し前記ニ
トロ化酸は、a)80〜100重量%の無機物質と、
b)0〜約20重量%の有機物質とからなり、前記無機
物質a)は、(i)約60〜約90重量%の硫酸と、
(ii)約1〜約20重量%の硝酸と、(iii)5重
量%以上の水とを含み、前記有機物質b)は、(i)約
70〜約100重量%のニトロトルエン異性体と、(i
i)0〜約30重量%のニトロ化反応副産物とを含み、 B) A)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 C) B)で分離した有機相と、(a)約80〜100
重量%の無機成分及び(b)0〜約20重量%の有機成
分を含むニトロ化酸とを、断熱条件下、約20〜約20
0℃の温度で、硝酸対モノニトロトルエンのモル比が
0.7:1以上且つ1.2:1以下であるような量で反
応させ、但し前記無機成分(a)は、(i)約60〜約
90重量%の硫酸と、(ii)約1〜約20重量%の硝
酸と、(iii)5重量%以上の水とからなり、前記有
機成分(b)は、(i)約70〜約100重量%のニト
ロトルエン異性体と、(ii)0〜約30重量%のニト
ロ化反応副産物とからなり、 D) C)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 E) D)で分離した酸相から5重量%以上の水を除去
し、 F) E)で処理した酸相に50〜100重量%の硝酸
を加え、 G) F)の酸相を再循環させる ことからなる、ジニトロトルエン異性体混合物を連続的
に製造するための2段階製法。
である。 1.ジニトロトルエン異性体混合物を連続的に製造する
ための2段階製法であって、 A) 1)トルエンと2)ニトロ化酸とを、連続的に操
作される反応器内で、約0〜約100℃の温度で、硝酸
対トルエンのモル比が0.7:1以上且つ1.2:1以
下であるような量で、恒温条件で反応させ、但し前記ニ
トロ化酸は、a)80〜100重量%の無機物質と、
b)0〜約20重量%の有機物質とからなり、前記無機
物質a)は、(i)約60〜約90重量%の硫酸と、
(ii)約1〜約20重量%の硝酸と、(iii)5重
量%以上の水とを含み、前記有機物質b)は、(i)約
70〜約100重量%のニトロトルエン異性体と、(i
i)0〜約30重量%のニトロ化反応副産物とを含み、 B) A)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 C) B)で分離した有機相と、(a)約80〜100
重量%の無機成分及び(b)0〜約20重量%の有機成
分を含むニトロ化酸とを、断熱条件下、約20〜約20
0℃の温度で、硝酸対モノニトロトルエンのモル比が
0.7:1以上且つ1.2:1以下であるような量で反
応させ、但し前記無機成分(a)は、(i)約60〜約
90重量%の硫酸と、(ii)約1〜約20重量%の硝
酸と、(iii)5重量%以上の水とからなり、前記有
機成分(b)は、(i)約70〜約100重量%のニト
ロトルエン異性体と、(ii)0〜約30重量%のニト
ロ化反応副産物とからなり、 D) C)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 E) D)で分離した酸相から5重量%以上の水を除去
し、 F) E)で処理した酸相に50〜100重量%の硝酸
を加え、 G) F)の酸相を再循環させる ことからなる、ジニトロトルエン異性体混合物を連続的
に製造するための2段階製法。
【0016】2.工程D)を蒸留によって行う上記1に
記載の製法。 3.工程D)をフラッシュ蒸発によって行う上記1に記
載の製法。 4.工程D)を同時に熱を供給しながらフラッシュ蒸発
によって行う上記1に記載の製法。
記載の製法。 3.工程D)をフラッシュ蒸発によって行う上記1に記
載の製法。 4.工程D)を同時に熱を供給しながらフラッシュ蒸発
によって行う上記1に記載の製法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス・シープ ドイツ連邦共和国デイー51503 レスラー ト、ホフヌングスタラー・シユトラーセ 41 (72)発明者 ゲルハルト・ヴイーヒエルス ドイツ連邦共和国デイー51381 レーフエ ルクーゼン、アウフ・デム・ブルハ 33 (72)発明者 ユルゲン・ツイマーマン アメリカ合衆国カリフオルニア州94598 ウオールナツト・クリーク、クリークモ ア・コート 608
Claims (1)
- 【請求項1】 ジニトロトルエン異性体混合物を連続的
に製造するための2段階製法であって、 A) 1)トルエンと2)ニトロ化酸とを、連続的に操
作される反応器内で、約0〜約100℃の温度で、硝酸
対トルエンのモル比が0.7:1以上且つ1.2:1以
下であるような量で、恒温条件で反応させ、但し前記ニ
トロ化酸は、a)80〜100重量%の無機物質と、
b)0〜約20重量%の有機物質とからなり、前記無機
物質a)は、(i)約60〜約90重量%の硫酸と、
(ii)約1〜約20重量%の硝酸と、(iii)5重
量%以上の水とを含み、前記有機物質b)は、(i)約
70〜約100重量%のニトロトルエン異性体と、(i
i)0〜約30重量%のニトロ化反応副産物とを含み、 B) A)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 C) B)で分離した有機相と、(a)約80〜100
重量%の無機成分及び(b)0〜約20重量%の有機成
分を含むニトロ化酸とを、断熱条件下、約20〜約20
0℃の温度で、硝酸対モノニトロトルエンのモル比が
0.7:1以上且つ1.2:1以下であるような量で反
応させ、但し前記無機成分(a)は、(i)約60〜約
90重量%の硫酸と、(ii)約1〜約20重量%の硝
酸と、(iii)5重量%以上の水とからなり、前記有
機成分(b)は、(i)約70〜約100重量%のニト
ロトルエン異性体と、(ii)0〜約30重量%のニト
ロ化反応副産物とからなり、 D) C)の反応混合物を有機相と酸相とに分離し、 E) D)で分離した酸相から5重量%以上の水を除去
し、 F) E)で処理した酸相に50〜100重量%の硝酸
を加え、 G) F)の酸相を再循環させる ことからなる、ジニトロトルエン異性体混合物を連続的
に製造するための2段階製法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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DE4428462.4 | 1994-08-11 | ||
DE4428462A DE4428462A1 (de) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | Verfahren zur Herstellung von Dinitrotoluol |
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DE10055359C1 (de) * | 2000-11-08 | 2002-03-28 | Bayer Ag | Kontinuierliches isothermes Verfahren zur Herstellung von Mononitrotoluolen |
DE102004005913A1 (de) | 2004-02-05 | 2005-08-25 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von Dinitrotoluol |
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DE102006033722A1 (de) * | 2006-07-21 | 2008-01-24 | Bayer Materialscience Ag | Verfahren zur Herstellung von Dinitrotoluol |
CN101544567B (zh) * | 2008-03-28 | 2012-07-25 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一步法合成二硝基甲苯的硝化方法 |
DE102018217955B4 (de) * | 2018-10-19 | 2020-06-04 | Plinke Gmbh | Verfahren zur Aufarbeitung von Mischsäure und Abwasser aus der Nitrierung von Aromaten sowie Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens |
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US4021498A (en) * | 1975-12-09 | 1977-05-03 | American Cyanamid Company | Adiabatic process for nitration of nitratable aromatic compounds |
US4091042A (en) * | 1977-08-19 | 1978-05-23 | American Cyanamid Company | Continuous adiabatic process for the mononitration of benzene |
US4367347A (en) * | 1981-06-01 | 1983-01-04 | Air Products And Chemicals, Inc. | High purity 2,4-dinitrotoluene from toluene nitration process |
US4453027A (en) * | 1982-12-10 | 1984-06-05 | Monsanto Company | Adiabatic process for the nitration of halobenzenes |
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DE4309140C2 (de) * | 1993-03-22 | 2001-09-20 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Dinitrotoluol |
TW236610B (en) * | 1992-11-13 | 1994-12-21 | Bayer Ag | Preparation of dinitrotoluene |
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- 1995-08-11 CN CN95109295A patent/CN1075054C/zh not_active Expired - Fee Related
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