JPH08504607A

JPH08504607A - 融着層を持つ吸収体物品

Info

Publication number: JPH08504607A
Application number: JP5510903A
Authority: JP
Inventors: ウイリアムクリー，ジェイムズ; アンミルズ，スー; バイリューツーハイ，エリザベス; バークレイビューエル，ケネス; ジョセフダガー，カマル; エドワードキャリアー，マイケル; ワードオズボーン，トマス; アルバートアー，ニコラス; リチャードノエル，ジョン; スティーブンレイジング，ジョージ; ウィリアムルースカ，ロバート
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1991-12-17
Filing date: 1992-11-06
Publication date: 1996-05-21
Anticipated expiration: 2019-05-31
Also published as: KR100263225B1; DK0617602T3; BR9206924A; KR100262839B1; HU217332B; EP0617602A1; ATE150636T1; SG55052A1; CN1079382A; WO1993011725A1; HUT70105A; AU677000B2; GR3022956T3; CA2124798C; HK1006532A1; JP3532195B2; CZ142494A3; AU3132593A; DE69218623D1; DE69218623T2

Abstract

(57)【要約】融着層を持つ、おむつ、衛生ナプキン、成人失禁者用装置、等の吸収体物品を提供する。吸収体物品は、好ましくは、液体透過性熱可塑性多孔フィルム製上シート、液体不透過性後シート、吸収体コア、及びスパンレースト不織繊維からなる繊維質捕捉ウェブからなる。吸収体コアは、吸収体物品の周囲の少なくとも一部に亘って接合された上シートと後シートとの間に位置決めされ、上シートが別個の取り付け箇所で捕捉ウェブに融着されている。捕捉ウェブは、上シートと吸収体コアとの間に位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】融着層を持つ吸収体物品発明の分野本発明は、融着層を持つ、おむつ、衛生ナプキン、成人失禁者用装置、等の吸収体物品に関する。発明の背景月経、尿、おりもののような身体の流体を吸収するための全ての方法及び種々の吸収体物品が周知である。吸収体物品は、代表的には、多数の材料層からなる。これらの層には、上から下の順で液体透過性の層、吸収体層、及び液体不透過性の層が含まれる。これらの層のうちの任意の層間に追加の層を配置してもよい。このような追加の層は、種々の目的で役立つ。これらの層は、一般的には、接着剤、クリンプ加工、融着、及び当該技術分野で周知の他の方法等の従来の手段でその周囲に亘って互いに保持されている。吸収体物品は、液体不透過性の結合部をその周囲に亘って有するのがよく、多くの場合、好ましくは、このような結合部を持つことができる。これは、吸収体物品の機能の邪魔にならない。しかしながら、層をそれらの面で互いに結合するのが望ましい場合が多い。これらの層の面を取り付けるには、幾つかの特定の技術上の問題点がある。これは、液体透過性の上層と吸収体層とを取り付けるのが所望である場合に特にいえることである。層を周囲で取り付けるために使用されたのと同じ手段を使用することはできない。これは、吸収体層への液体の流れが妨げられるためである。この問題点を解決するため、多くの試みがなされてきた。こうした試みには、ホットメルト接着剤及び他の水を基剤としていない接着剤を使用する方法が含まれる。このような接着剤は、身体の液体と接触したときに溶解し難い。別の試みは、下側の層への液体の流れとの干渉を最小にしようとするため、接着剤を非常に薄い層をなして又は特定のパターンで塗布することに関する。１９８６年３月４日にミネトラ等に賦与された米国特許第４，５７３，９８６号には、接着剤を塗布するための一つの好ましい方法が開示されている。接着剤をミネトラ等の特許に記載された方法で塗布することは非常にうまくいったが、吸収体製品の層の面を固定する改善された方法に対する探究は続いている。このような層の面を固定する改善された方法を探究する主な理由は、多くの場合、接着剤は、最初のうちは適切に機能するが、最終的には破損し、液体透過性の層が外れてしまうためである。この問題点は、吸収体物品を長期間に亘って使用する場合に特に明らかである。この問題点は、液体透過性の層が多孔プラスチックフィルムである場合に顕著である。本発明の譲受人が所有する特許に従ってつくられた多孔プラスチックフィルムは非常によく機能するけれども、下側の層から分離したときに特定の問題点が生じる。プラスチックフィルムは十分に薄いため、下側の層から分離すると、着用者の身体の割れ目（着用者の臀部間の空間のような）内に十分深く移動してしまう。これは極めて不快であり煩わしい。このような場合、プラスチックの組成のため、液体透過性の層が着用者の皮膚にくっついてしまうことがある。フィルムは、接着剤のため、着用者の身体近くで粘着性のある表面になり、これは、液体透過性の層を着用者の皮膚にくっつき易くしてしまう。吸収体層からの成形フィルムの分離により、滲出物が製品の上部から長手方向縁部に沿って出てしまう場合がある。滲出物は、滲出物を毛管作用で下側の吸収体層内に移動するためのフィルムと下側の吸収体層との接触がないため、フィルムを通過しない。これは、エアーフェルト製のバットを吸収体コアとして有する厚型パッドの場合に特にいえる。このような厚型パッドの吸収体コアは、最初に濡らされたとき、潰れたり、横方向に製品の中央に塊になってしまったり、集まったりし易い。このように集まってしまうと、成形フィルムの分離と相まって、製品の長手方向縁部と隣接したパッドの部分の下に吸収体材料がない状態になり、そのため、製品の上部での長手方向縁部に沿った流出即ち漏れの可能性が高くなる。幾つかの特許には、種々の目的で層が別の方法で互いに保持された吸収体製品が記載されている。こうした努力は、カラミに賦与された米国特許第３，９６５，９０６号及び米国特許第４，１８４，９０２号、バターワース等に賦与された米国特許第４，３９１，８６１号、マシュー等に賦与された米国特許第４，３９７，６４４号、ゲラートに賦与された米国特許第４，４７５，９１１号、カラミに賦与された米国特許第４，７２６，９７６号、ゲベルに賦与された米国特許第４，７５２，３４９号、ヴァンゴンペルに賦与された米国特許第４，７５３，８４０号、ウィルハイトジュニア等に賦与された米国特許第４，８２３，７８３号、フォックスマンに賦与された米国特許第４，８４４，９６５号、及びスキエニック等に賦与された米国特許第４，９０８，０２６号に記載されている。しかしながら、これらの特許の多くには、多孔成形フィルムを不織材料の上側に融着することが開示されていない。これらの特許及び任意の他の特許は、吸収体層内への液体の捕捉の邪魔にならない結合箇所を形成するのに融着を使用することには向けられていない。かくして、層間に、特定的には最も上の流体透過性の層間に改善された結合部を持つ吸収体物品が必要とされている。従って、本発明の目的は、長期間に亘って使用される場合でも取り付けられた状態を維持する結合部を層間に、特定的には最も上の流体透過性の層間に有する吸収体物品を提供することである。本発明の別の目的は、吸収体層内への液体の捕捉の邪魔にならない構造を形成するように結合箇所で結合された液体透過性の層を有する吸収体物品を提供することである。本発明の更に別の目的は、液体の吸収を助ける性能を持っているということを着用者が目で見て観察できる吸収体物品を提供することである。本発明のこれらの目的及び他の目的は、以下の説明を添付図面と関連して読むことによって更に明らかになるであろう。発明の概要本発明によれば、融着層を持つ、おむつ、衛生ナプキン、成人失禁者用装置、等の吸収体物品が提供される。吸収体物品は、好ましくは、熱可塑性多孔フィルム製の液体透過性上シート、この上シートに接合された液体不透過性後シート、吸収体コア、及び捕捉層を有する。吸収体コアは、上シートと後シートとの間に位置決めされる。捕捉層は、好ましくは、スパンレースト不織繊維からなる繊維質ウェブからなる。捕捉層は、上シートと吸収体コアとの間に位置決めされた別体のウェブであるか或いは上シート又はコア（又は他の要素）の部分を構成するかのいずれかであるのがよい。上シート及び後シートは、吸収体物品の周囲の少なくとも一部に沿って互いに接合されている。上シート及び捕捉層（又は他の下側の層）は、面と面とを向き合わせた関係で配置されている。上シートは、このような下側の層に別個の結合領域で固定されている。結合領域のうちの少なくとも幾つかは、液体を吸収体コアに通すためのドレン通路を備えた構造を構成する。上シートの面と捕捉層の面とを融着することによって、長期間に亘って使用される場合でも、これらの層を取り付けられた状態に維持する。この取り付けは、上述の目的を達成するものと考えられる。更にこの取り付けは、吸収体コア内への液体の捕捉の邪魔にならない構造を提供する結合箇所を形成するものと考えられる。更に、取り付けられた状態に維持されるため、下側にある吸収体層を多孔フィルム製上シートと常に接触した状態に維持することによって、吸収体コア内への液体の吸収を容易にする。図面の簡単な説明第１図は、本発明の好ましい衛生ナプキンの実施例の平面図である。第２図は、第１図の２−２線に沿った概略横断面図である。第３図は、衛生ナプキンの構成要素の変形例の区制を示す第２図と同様の概略横断面図である。第４図、第５図、及び第６図は、夫々、賦形形状を持つ厚型衛生ナプキンの平面図、５−５線に沿った概略断面図及び６−６線に沿った概略断面図である。第７図及び第７Ａ図は、不織繊維が絡まった多孔フィルムからなる上シート材料の概略図及び大きく拡大した背面からの写真である。第８図は、衛生ナプキンの上シートが下側の繊維質捕捉層に融着された結合箇所の概略拡大断面図である。第８Ａ図は、融着結合部を形成するのに使用できる装置の部品の概略側面図である。第９図及び第１０図は、代表的な結合箇所の領域にある融着層の平面図及び背面図をなす拡大写真である。第１１図及び第１２図は、比較的深い結合部及び比較的浅い結合部を使用する場合の上シートの構成の相違を示す概略図である。第１３Ａ図は、変形例の結合パターンを持つ衛生ナプキンの平面図である。第１３Ｂ図、第１３Ｃ図、及び第１３Ｄ図は、別の変形例の結合パターンを備えた衛生ナプキンの平面図、背面図、及び斜視図をなす写真である。第１４図は、下側の繊維質層が、多孔フィルムに融着される前に延伸してある実施例の断面図をなす写真である。第１５図は、本発明で使用するための好ましい吸収体コア及びパンティ止め接着剤を持つ衛生ナプキンの組み立てを示す分解斜視図である。第１６図は、不織材料及び成形フィルムからなる変形例の上シートの図である。第１７図は、別の種類の結合部構造の斜視図である。第１８図は、第７図及び第７Ａ図に示す上シートをつくるのに使用できる一つのプロセスの概略図である。第１９図は、第１８図に示すプロセスを加えた成形フィルムの斜視図である。実施例１．序説本発明は、融着層を持つ、おむつ、衛生ナプキン、成人失禁者用装置、等の吸収体物品に関する。「吸収体物品」という用語は、本明細書中で使用されているように、身体の滲出物を吸収してこれを包含する物品に関する。更に詳細には、この用語は、身体から排出される種々の滲出物を吸収してこれを包含するため、着用者の身体に当てて、又は着用者の身体の近くに配置される物品に関する。「吸収体物品」という用語には、おむつ、衛生ナプキン、パンティライナー、及び失禁者用パッド等が含まれる。「使い捨て」という用語は、一回使用した後で廃棄され、好ましくは、環境に適合した方法でリサイクルされ、堆肥化され、又は他の方法で処分されるようになった物品に関する。（即ち、こうした物品は、洗濯又は他の方法で吸収体物品として再生されたり再使用されたりするようになっていない。）例示の実施例では、吸収体物品は参照番号２０を附した衛生ナプキンである。「衛生ナプキン」という用語は、本明細書中で使用されているように、女性が外陰部と隣接して着用するようになった物品に関し、即ち身体から排出される種々の滲出物（例えば、血液、月経、及び尿）を吸収してこれを包含するようになった物品に関する。しかしながら、本発明は、添付図面に示す特定の種類及び形体の吸収体物品に限定されない。衛生ナプキン２０は、身体と接触する表面即ち「身体面」２０ａ及び衣料面２０ｂの二つの表面を有する。身体面２０ａから見た衛生ナプキン２０を第１図に示す。身体面２０ａは、着用者の身体と隣接して着用されるようになっている。衛生ナプキン２０の衣料面２０ｂ（第２図参照）は反対側にあり、衛生ナプキン２０の着用時に着用者の下着と隣接して配置されるようになっている。衛生ナプキン２０は、長手方向中心線１及び横方向中心線ｔの二つの中心線を有する。「長手方向」という用語は、本明細書中で使用されているように、直立している着用者を衛生ナプキン２０の着用時に左側身体半部及び右側身体半部に二分する垂直平面と全体に整合した（例えばほぼ平行な）衛生ナプキン２０の平面内の線、軸線、又は方向に関する。本明細書中で使用されている「横方向」という用語は、長手方向に対してほぼ垂直な衛生ナプキン２０の平面内にある線、軸線、又は方向に関する。第１図は、衛生ナプキン２０が、二つの間隔を隔てられた長手方向縁部即ち側縁部２２及び二つの間隔を隔てられた横方向縁部即ち端縁部（又は「端部」）２４を持つことを示し、これらの縁部は、衛生ナプキン２０の周囲２６を形成する。衛生ナプキン２０は、どのような厚さであってもよく、比較的厚型でもよいし比較的薄型でもよい。添付図面のうち第１図、第２図、及び第３図に示す衛生ナプキン２０の実施例は、比較的薄型の衛生ナプキンの例である。しかしながら、これらの図を見るとき、図示の多数の材料層のため、衛生ナプキン２０が実際よりも厚く見えるということは理解されるべきである。「薄型」衛生ナプキン２０の厚さは、好ましくは、約３mm以下である。更に、図示の薄型衛生ナプキン２０は、好ましくは、着用者にとって快適であるように比較的可撓性でなければならない。第２図は、衛生ナプキンの個々の構成要素を示す。本発明の衛生ナプキン２０は、全体として、少なくとも三つの主要構成要素を有する。これらの構成要素には、液体透過性の上シート２８、液体不透過性の後シート（即ち「障壁手段」）３０と、吸収体コア３２が含まれる。吸収体コア３２は、上シート２８と後シート３０との間に位置決めされている。衛生ナプキン２０は、更に、液体透過性捕捉層（即ち捕捉シート）３４を有する。捕捉層３４は、上シート２８と吸収体コア３２との間に位置決めされた別体の要素であるのがよく、或いは、上シート２８又はコア３２の部分であるのがよい。衛生ナプキン２０は、好ましくは、着用者のパンティの股部分の周りに折畳まれる側フラップ即ち「翼部」３６を随意に有する。図示の衛生ナプキン２０は、衛生ナプキン２０を着用者の下着に取り付けるための接着剤取り付け手段３８を有する。接着剤が使用前に下着の股部分以外の表面にくっつかないようにするため、取り外し自在の剥離ライナー４０が接着剤取り付け手段３８を覆っている。２．吸収体物品の個々の構成要素衛生ナプキン２０の個々の構成要素を以下に詳細に説明する。 A．上シート上シート２８は、第１液体透過性構成要素を構成する。上シート２８は、衛生ナプキン２０の使用時に着用者の皮膚の直ぐ近くにある。上シート２８は、好ましくは、できるだけ柔軟で柔らかな触感を持ち、着用者の皮膚に対して刺激のないものでなければならない。上シート２８は、良好な浸み通し性を持ち且つ再湿潤の傾向が小さく、そのため、身体の排出物がこれを迅速に通過してコア３２に向かって流れるが、こうした排出物が上シート２８を通って着用者の皮膚に流れ戻らないようにする。上シート２８は、身体に面する側２８ａ及び衣料に面する側（即ちコアに面する側）２８ｂを含む二つの側（即ち面）を有する。上シート２８の身体に面する側２８ａは、衛生ナプキン２０の身体と接触する表面（「身体面」）２０ａの少なくとも一部を形成する。上シート２８は、二つの長手方向縁部２８ｃ及び二つの端縁部２８ｄを有する。（衛生ナプキンの他の構成要素についても同様の番号付けシステムが使用される。即ち、構成要素の着用者の身体に向いた側には、構成要素の参照番号及び参照符号「ａ」が附される。着用者の下着に向いた側には、構成要素の参照番号及び参照符号「ｂ」が附される。側縁部及び端縁部には、構成要素の参照番号及び参照符号「ｃ」及び「ｄ」が夫々附される。）適当な上シート２８は、織物材料、不織材料、成形熱可塑性多孔フィルム、多孔プラスチックフィルム、油圧成形フィルム、多孔フォーム、網状フォーム、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリムを含む広範な材料からつくられるのがよいが、これらに限定されない。適当な織物材料及び不織材料は、天然繊維（例えば木質繊維又は綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル繊維やポリプロピレン繊維、及びポリエチレン、又はポリビニルアルコール、スターチを基剤とした樹脂、ポリウレタン、セルロースエステル、ナイロン、及びレーヨン繊維のようなポリマー繊維）、或いは、天然繊維及び合成繊維の組み合わせからなるのがよい。上シート２８には、一般に、多孔フィルムが好ましい。これは、多孔フィルムは、孔が適切に設けられている場合には、液体を逆に通す傾向が小さく、着用者の皮膚を再湿潤させる傾向が小さいためである。第１図は、成形フィルム製上シート２８に多数の孔２９が設けられていることを示す。これらの孔２９は、融着部４４を明瞭に示すため、上シート２８のフラップ３６と重なった部分だけに示してある。しかしながら、孔２９は、通常は、衛生ナプキン２０の少なくとも主本体部分（即ち「中央吸収体パッド」）２１全体に分布しているということは理解されよう。上シート２８の穿孔前の厚さは、好ましくは、約０．０２５mm乃至０．０５mm （約０．００１インチ乃至０．００２インチ）である。上シート２８の穿孔後の厚さは、好ましくは、これよりも大きい（約０．５１mm乃至０．７６mm（約０．０２インチ乃至０．０３インチ））。これは、上シートの成形時に、以下に説明する幾つかの方法に従ってテーパした毛管構造（第７図参照）が形成されるためである。適当な成形フィルムは、１９７５年１２月３０日にトンプソンに賦与された米国特許第３，９２９，１３５号、１９８２年４月１３日にムラン等に賦与された米国特許第４，３２４，４２６号、１９８２年８月３日にラデル等に賦与された米国特許第４，３４２，３１４号、１９８４年７月３１日にアー等に賦与された米国特許第４，４６３，０４５号、及び１９９１年４月９日にバイドに賦与された米国特許第５，００６，３９４号に記載してある。別の適当な成形フィルム及び油圧成形フィルムが、カルロ等に賦与された米国特許第４，６０９，５１８号、第４，６２９，６４３号、第４，６９５，４２２号、第４，７７２，４４４号、第４，７７８，６４４号、第４，８３９，２１６号、及びオーエレット等に賦与された米国特許第４，６３７，８１９号に記載してある。別の実施例では、上シート２８は、第１６図に示し、１９９１年１１月１９日にアジズ等が出願した米国特許出願第０７／７９４，７４５号に詳細に説明してあるように、不織材料２５及びプラスチックフィルム２７からなる。上シートとして使用するのに適した更に別の材料は、１９８８年１０月４日にヘイギー等に賦与された米国特許第４，７７５，５７９号、１９９１年６月１１日にコバヤシに賦与された米国特許第５，０２３，１２４号、及び１９８９年３月１日にスダ等の名前で公開された欧州特許第０３０４６１７Ａ２号に記載してある。一つの特に好ましい実施例では、上シート２８は繊維が絡まったフィルムからなる。「繊維が絡まったフィルム」という用語は、繊維が孔の中及び孔の周りに絡まった多孔フィルムに関する。このような上シートの多孔フィルムは、上述のフィルム又はスクリムのうちの任意のものからなる。このフィルムには、不織繊維が機械的に又は加工熱で緩く絡まっている。これらの繊維は、好ましくは、コアに面する側２８ｂの方向からこの方向に沿って絡まっている。第７図は、このような繊維が絡まった上シート材料の一例を示す。第７図は、親水性（又は疎水性の）の繊維４２’を多孔フィルムに取り付けることによって形成された上シート２８を示す。使用された繊維４２’は、任意のポリオレフィンの性質を備えて要るのがよい。繊維４２’は、捕捉層３４と関連して使用でき、或いは捕捉層３４に代えて使用できる。繊維を絡ませることの主要な目的は、プラスチックフィルムから表面流体を完全に排液することである。更に特定的には、絡ませた繊維４２’は、不織材料をフィルムと隣接させただけの場合よりも孔２９の底開口部２９ｂとぴったりと接触できる。このようにぴったりと接触しているため、底開口部２９ｂのところで不織材料とフィルムとの間に隙間が全く形成されない。隙間をなくすことによって、繊維４２’は、液体をフィルム２７を通して排液でき、底開口部２９ｂのところにメニスカスが形成されないようにする。そうでない場合には、液体がこの位置に溜まり、次いで、着用者の皮膚を再湿潤させる。繊維は、任意の適当なプロセスによって、機械的に又は加工熱でフィルムに絡ませることができる。例えば、繊維をフィルム上に溶融吹き出ししてもよいし、フィルムにスパンボンドしてもよいし、フィルム上にカーディングしてもよいし、綿状物を形成するようにフィルムに加工熱で絡ませてもよいし、又はフィルムが未だ溶融状態にあるときにプラスチックフィルム上に溶融吹き出ししてもよいし、又はフィルムと油圧で絡ませてもよい。繊維をフィルムに取り付けるための好ましい方法は、空気細長化又は機械的延伸のいずれかを空気堆積と組み合わせて使用するプロセスを用いる方法である。第１８図は、このような上シート構造を得るための好ましい方法を示す。この場合には、熱可塑性ポリマーでできた親水性合成材料を繊維の形態で押出す。これらの繊維がダイ１０２を出た後、これらの繊維に空気流を差し向けることによってこれらの繊維を細長化する。このプロセスは溶融吹き出しプロセスとして周知であり、ブンチン等に賦与されたエクソン社の米国特許第３，９７８，１８５号に開示されている。適当な親水性繊維は、ナイロン成分及び親水化成分からなるナイロンコポリマーのような、本質的に湿潤性のある繊維から形成されるのがよい。このような材料は、アライドシグナル社からハイドロフィル（Ｈｙｄｒｏｆｉｌ）ＳＣＦＸの商標で商業的に入手できる。フィルム２７のコアに面する側２７ｂが溶融吹き出しダイヘッド１０２に向いていなければならない。フィルム２７は、好ましくは、多数の円錐状突起（即ち「コーン」）２３を有し、これらのコーンがテーパした毛管を構成する。この種のフィルム２７をつくるためのプロセスは、切れ切れに裂けた即ちぎざぎざになった縁部を形成する外側面を持つコーン２３を形成する。一ｔｕの特に適当な多孔フィルム２７が米国特許第４，４６３，０４５号に開示されており、これを以下に説明するようにリング状に巻いて或る程度の伸長性を与える。繊維４２’は、ダイ１０２から放出され、プラスチックフィルム２７のコアに面する側２７ｂに取り付けられる。溶融状態の繊維４２’及びフィルム２７のコーン２３が溶融し、融着する。これによって、繊維４２’を第７Ａ図に示すようにフィルムに永久的に取り付ける。取り付けは、主に、部分的に溶融した繊維４２’とコーン２３の外側面上に形成された部分的に切れ切れに裂けた縁部との間で起こり、これが多孔フィルム２７の毛管を形成するものと考えられている。別の好ましい実施例では、繊維４２’は熱可塑性合成樹脂からなるが、これは疎水性である。ポリエチレンのような疎水性繊維は、ダウケミカル社からアスパン（ＡＳＰＵＮ）の商標で入手でき、ポリプロピレンのような疎水性繊維は、エクソン社からエスコレーヌ（ＥＳＣＯＲＥＮＥ）３４００シリーズ又は３５００シリーズの商標で入手できる。ひとたび形成されると、ウェブ全体を親水性にする処理が任意の周知の方法（以下に詳細に説明する）で施される。このようなプロセスにより、孔は流体を更に良好に取り扱うことができるようになる。更に、こうした処理プロセスの後、ウェブ全体をリング状に巻くこともできる。繊維が絡まった上シート２８の材料は、多孔フィルム２７と不織繊維４２’との間を更にぴったりと接触させる。これにより、フィルムを通した、繊維４２’ まで及び吸収体コア３２又は捕捉層３４のような下側の層までの液体の輸送が改善されるという利点を得ることができる。更に、フィルム２７はその下にある絡まった繊維４２’から分離し難いため、快適さを改善することができる。これによって、上シート２８が着用者の身体の割れ目の中に入り込まないようにする。更に別の好ましい実施例（第１５図参照）では、衛生ナプキン２０は、衛生ナプキンの着用時に伸長可能な（即ち、特に長手方向に延伸できる）構成要素でできている。好ましくは、衛生ナプキン２０は、その延伸されていない長さの約１５％乃至約４０％伸びることができる。この伸長性により、使用時の装着感、着用者の下着への取り付け性、快適さが向上し、汚れが付き難い。別の実施例では、衛生ナプキン２０の限定された部分だけが延伸できるのが必要である。第１５図に示す実施例で使用するための上シート２８の一つの種類は、米国特許第４，４６３，０４５号に従ってつくることができ、これをリング状に巻いて或る程度の長手方向伸長性を与える。リング状に巻くための、即ち「予じめ波形に賦形」するための適当なプロセスは、１９７８年８月１５日にシソンに賦与された米国特許第４，１０７，３６４号、１９８９年５月３０日にサビーに賦与された米国特許第４，８３４，７４１号、及び現在継続中の一般に譲渡された、１９９１年２月２８日にジェラルドＭ．ウェーバー等が出願した米国特許出願第０７／６６２，５３６号、１９９１年２月２８日にケネスＢ．ブエル等が出願した米国特許出願第０７／６６２，５３７号、１９９１年２月２８日にジェラルドＭ．ウェーバー等が出願した米国特許出願第０７／６６２，５４３号に記載されている。上シートの波形の折り目線は横方向に延びていなければならず、そのため、上シートは長手方向で伸長性である。このような上シートは、１９９１年６月２３日に出願された以下に列挙する米国特許出願、即ち、トンプソン等の名で出願された出願第０７／７３４，４０４号、トンプソン等の名で出願された米国特許出願第０７／７３４，３９２号、及びブエンガー等の名で出願された出願第０７／７３４，４０５号に詳細に説明されている。これらの三つの特許出願を集合的に「毛管チャンネル繊維」特許出願と呼ぶ。更に、本発明の好ましい実施例では、上シート２８の少なくとも一部に界面活性剤処理を施す。これは、当業者に周知の一般的な技術を用いて行うことができる。上シートを界面活性剤で適当に処理するのに適した方法は、オズボーンに賦与された米国特許第４，９５０，２６４号及び米国特許第５，００９，６５３号、及び１９９１年１１月１９日にアジズ等に賦与された米国特許出願第０７／７９５，７４５号を含む多くの文献に記載されている。アジズ等の特許出願には、不織繊維／熱可塑性多孔成形フィルム製上シートの多孔フィルム構成要素を界面活性剤で処理することが教示されている。界面活性剤は、好ましくは、熱可塑性成形フィルムの製造に使用される樹脂に組み込んである。上シート２８を界面活性剤で処理することによって、上シート２８の表面の親水性を更に大きくする。これによって、液体は表面に処理が加えられていない場合よりも速く上シート２８を通過する。これは、身体の流体が上シート２８を通って排液されるのでなく上シート２８から流出するという傾向を少なくする。 B．捕捉層捕捉層（又は「捕捉／分配層」又は「捕捉シート」）３４を第２図に示す。この捕捉層は、上シート２８と吸収体コア３２（の少なくとも一部）との間に位置決めされている。第２図に示す実施例では、捕捉層３４は、不織材料製の折畳みシートである。しかしながら、捕捉層３４は必ずしも折畳みシートでなくてもよいということは理解されるべきである。「層」又は「ウェブ」という用語は、本明細書中で使用されているように、折畳まれていない単一のシート、折畳みシート、材料ストリップ、緩い繊維又は接着された繊維、材料の多数の層又は積層体、又はこうした材料の他の組み合わせを含むが、これらに限定されない。かくして、これらの二つの用語は、単一の折畳まれていない層や材料シートに限定されない。第２図では、捕捉層３４は「二重」ｚ字形状折畳みシートである。シート３４は、更に詳細に述べると、衛生ナプキンを横方向線に沿って切断したとき折畳みシートの左半部が逆「ｚ」字形状断面を持ち、右半部が「ｚ」字形状断面を持つように折畳まれている。シート３４は、好ましくは、平面図で見て矩形のストリップに見える上部分５４を持つように折畳まれる。捕捉層３４の上部分５４は、好ましくは、長さが約２２７mmであり、幅が約２５mm乃至約３８mmである。上部分５４の厚さは、好ましくは、約０．５mm乃至最大約４mmである（この範囲の上端は厚型製品を提供する）。このような折畳まれた構成は、１９９０年１０月２９日にヴィスチャー等の名で出願された米国特許出願第０７／６０５，５８３号に詳細に記載してある。第３図は、衛生ナプキン２０の構成要素の変形例の構成を示す、第２図と同様の概略断面図である。第３図では、捕捉層３４は、コア３２の上に配置された別体の層でなく、積層吸収体コア構造３２の上層を構成する一体の層（即ち構成要素）である。更に別の変形例では、捕捉層３４を完全に省略してもよい。捕捉層３４を持たない実施例では、吸収体コア３２は、上シート２８を融着させることのできる少なくとも或る種の繊維（好ましくは合成繊維）でできていなければならない。好ましくは、十分な量のこうした繊維を吸収体コア３２の身体に面する面３２ａ近くに配置し、融着を助長する。フィルム製上シートをセルロース繊維の周りで溶融させることによってセルロースのような天然繊維に結合させることができる。しかしながら、代表的には、合成繊維との結合の方が良好である。セルロース繊維は比較的短い。融着結合部分が間隔を隔てられている場合には、セルロース繊維の幾分かが結合されておらず、又は一箇所しカ結合されていない。これは、これらの繊維を結合された構造から引っ張るだけで外してしまう。合成繊維は、セルロース繊維よりも長くつくることができる。本明細書中、説明を簡単にするため、上シート２８を捕捉層３４に融着されるものとして説明した。（一つの好ましい実施例を論じ、次いで全ての可能な実施例を説明するのが簡単である。）上シート２８を、その下にある他の（一つ又はそれ以上の）構成要素に直接的に（又は間接的に）融着するのがよい。最も広い意味において、上シート２８は、その下にある第２構成要素に融着される第１構成要素を構成する。第２構成要素は、別体の構成要素であるのがよい。変形例では、第２構成要素は、上シートの部分、コアの部分、又は任意の他の構成要素の部分のように、他の構成要素の部分であるのがよい。かくして、例えば、捕捉層３４がコア３２の一体の層（第３図に示すように）である実施例、又は完全に省略された実施例では、上シート２８は吸収体コア３２の部分に融着されたものと考えることができるということは理解されよう。捕捉層３４の機能を吸収体コア３２に関して概略に説明する。捕捉層３４がコア３２の部分を構成する実施例では、捕捉層３４は、コアとほぼ同様に機能するということは理解されよう。しかしながら、捕捉層は、（コア自体に関してでなく）コア３２の残りの部分に関して同じ方法で機能する。捕捉層３４は、吸収体コア３２内への滲出物の毛管作用による移動を改善するのに役立つ。滲出物の毛管作用による移動を改善することがどうして重要なのかには幾つかの理由がある。これは、滲出物を扱収体コアに亘って更に均等に分配する。更に、毛管作用による移動を改善すると、本発明の衛生ナプキン２０を更に薄型にすることができる。捕捉層３４は、吸収体コア３２の大きな表面積に亘って滲出物を分配できる。かくして、捕捉層３４により、衛生ナプキン２０は比較的大量の滲出物を吸収でる。従来技術の嵩張った衛生ナプキンは、滲出物が最初に排出された場所での垂直方向吸収に多くを頼っている。これらの従来技術のナプキンの吸収体コアは、かなり厚いため大量の滲出物を吸収できるが、表面積、又は横方向吸収力をほんの僅かしか使っていない。本発明の衛生ナプキン２０は、毛管作用による移動により滲出物が吸収体コア３２の大きな表面積に亘って分散され、この表面積で滲出物が吸収体コア３２内に垂直方向に良好に且つ迅速に吸収できるため、比較的大量の滲出物を吸収できる。捕捉層３４は、非常に大量の液体を一時的に保持する性能を提供するため、その繊維間に十分な開放空間を持っている。一時的に保持する性能は、滲出物が上シート２８上に排出された時間とこれらの滲出物が吸収体コア３２によって吸収される時間との間の間隔で有用である。これは、おむつ及び失禁者用物品で特に有用である。これによって、捕捉層３４は、コア３２が、（尿のような）液体を、これらの液体が吸収体物品に排出されるよりも緩慢に吸収する場合に液体の迸りを捕捉し、一次的に保持することができる。更に、捕捉層３４は、滲出物をコアの端部３２ｄに向かって差し向けるのにも使用できる。コア３２上に排出された液体滲出物は、排出された場所から半径方向外方に分配される傾向がある。衛生ナプキン２０のコア３２がその長さと比べて比較的狭幅であるため、液体滲出物は、吸収体コアの端部３２ｄに達するよりも速くコア３２の長手方向縁部３２ｃに到達する。捕捉層３４は、滲出物を毛管作用で長手方向に移動し、コア３２の端部３２ｄに向かって差し向けるのに使用できる。これにより、コアの能力を更に効果的に使用でき、滲出物がコアの長手方向縁部３２ｃに早期に到ることによって引き起こされる漏れの可能性が小さくなる。本明細書中の毛管作用による移動という用語は（特に説明されていない限り）、「ｘ−ｙ平面」及びｚ軸方向の両方での移送を含む。これらの方向を第１図及び第２図に示す。捕捉層３４は、好ましくは、液体を両方向で十分に移送する。理想的には、液体は、ピラミッド状の分配パターン（或いは、恐らくは更に正確には円錐形分配パターン）をなして移送される。ピラミッド（又は円錐）の頂点が、液体が捕捉層３４の身体に面する表面３４ａに排出される箇所である。次いで、液体は、ピラミッド（又は円錐）の基部に向かって下方及び外方に分配される。一つの好ましい実施例では、液体をカスケード作用でコア３２に分配する。この種の分配は、ノエル等及びフェイスト等が出願した米国特許出願第０７／６３７，０９０号、及び第０７／６３７，５７１号に詳細に説明されている。製氷皿を水で満たすのと同じであると考えることができる。液体は、コア３２の一つの区分が一杯になった後、横方向に次いで下方に流れ、コア３２の隣接した区分を満たすように分配される。更に、捕捉層３４及び上シート２８の組み合わせは、迸り捕捉力が高く、オズボーンに賦与された米国特許第４，９５０，２６４号及び米国特許第５．００９．６５３号に詳細に記載してある、捕捉して広い範囲に拡げる力即ちワイプ捕捉力が高い衛生ナプキンを提供する。（かくして、捕捉層３４を「ワイプ捕捉シート」と呼んでもよい。）捕捉層３４の性質は以下の通りである。捕捉層３４は液体透過性でなければならない。更に、捕捉層３４は、好ましくは、柔軟で、柔らかな触感を持ち、使用者の皮膚に刺激のない。捕捉層３４は、滲出物を上述のように分散させることのできる任意の材料でつくられているのがよい。更に、こうした材料には、好ましくは、上シート２８を融着させることができる。更に、捕捉層３４は延伸特性を備えている。捕捉層３４は身体に面する面（即ち側）３４ａ及び衣料に面する面３４ｂを有する。捕捉層３４は親水性でなければならない。捕捉層３４を構成する繊維即ちヤーン４２はそれ自体が親水性である。変形例では、これらを親水性を持つように処理するのがよい。繊維を親水性にするための適当な方法には、これらを界面活性剤で処理する方法が含まれる。捕捉層を構成する材料に界面活性剤をスプレーするか、こうした材料を界面活性剤に浸漬することによって繊維を処理するのがよい。このような処理及び親水性についての更に詳細な議論は、レイジング等に賦与された米国特許第４，９８８，３４４号及びレイジングに賦与された米国特許第４，９８８，３４５号になされている。これらの繊維の親水性により、捕捉層３４は液体滲出物を上シート２８を通して下へ引き込むことができる。捕捉層３４は、織物材料又は不織材料でできているのがよい。これらの材料は、合成材料でもよいし、部分的に合成材料でできており且つ部分的に天然材料でできていてもよい。適当な合成繊維には、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、ビスカスレーヨン繊維、又は酢酸セルロースが含まれるが、ポリエステル繊維が好ましい。適当な天然繊維には、綿繊維、セルロース繊維、又は他の天然繊維が含まれる。更に、捕捉層３４は、少なくともその一部が架橋させたセルロース繊維からなるのがよい。適当な架橋させたセルロース繊維は、１９８９年１２月１９日にクック等に賦与された米国特許第４，８８８，０９３号、１９８９年４月１８日にディーン等に賦与された米国特許第４，８２２，５４３号、１９８９年１２月２６日にショーゲン等に賦与された米国特許第４，８８９，５９５号、１９９０年２月６日にムーア等に賦与された米国特許第４，８９８，６４２号、及び１９９０年６月１９日にラッシュ等に賦与された米国特許第４，９３５，０２２号に記載されている。しかしながら、このような天然繊維又は改質繊維の量は、残る合成繊維に上シート２８が適当に融着できないほど大きくてはならない。更に、捕捉層３４は、毛管チャンネル繊維（即ち、チャンネルが、好ましくは外面に形成された繊維）からなるのがよい。このような繊維は、１９９０年１０月１０日に公開された欧州特許出願第０３９１，８１４号、及び毛管チャンネル繊維の特許出願に詳細に説明されている。更に、捕捉層３４は、吸収体コアで使用するための以下に説明する繊維と同様の繊維の混合物のような上述の材料の組み合わせ、又は任意の等価の材料又は材料の組み合わせからなるのがよい。捕捉層３４を構成する材料の融点は、種々の実施例において、上シート２８融点よりも低いか、これと等しいか、又はこれよりも高い。捕捉層３４を構成する材料の融点は、好ましくは、上シート２８を構成する材料の融点と等しいか或いはこれ以上である。融点が高い（約１９０．５OC乃至約２０４．４OC（約３５０OF乃至約４００OF））ため、ポリエステル繊維が好ましい。この品質により、ポリエステル繊維はスパンレース処理に特に適している。スパンレース処理は、高温乾燥プロセスを使用する。ポリエステル繊維は、損傷を被ることなくスパンレース処理を受けることができる。更に、ポリエステル繊維を使用することには、このような繊維が、好ましい種類の上シート材料で使用するのに特に適しているという利点もある。ポリエステル繊維は、上シート２８を捕捉層３４に融着する場合の上シートの代表的な融点で溶融しない。これによって、繊維４２が融着後にそれらの繊維形態を残すという利点が得られる。例えば、上シート２８がポリエチレン製成形フィルムでできている場合には、その融点は、約９３．９OC乃至約１０１．７OC（約１６５OF乃至約２１５OF）の範囲である。かくして、本発明は、融着後に捕捉層による捕捉を改善する構造を形成するのに融点の異なる材料を有利に使用する。捕捉層３４を構成する繊維即ちヤーン４２の長さは、ステープル長乃至連続フィラメントの任意の長さであるのがよい。繊維４２の長さは、好ましくは、約２．５cm乃至約７．５cm（約１インチ乃至約３インチ）であり、最も好ましくは、約３．８cm（約１．５インチ）である。繊維４２のフィラメント毎デニールは、好ましくは、約１乃至３であり、最も好ましくは約１．５である。捕捉層３４の繊維４２は、好ましくは主に単一の方向に配向されている。代表的には、捕捉層３４は、その繊維を機械方向（ＭＤ）に配向した状態で製造される。捕捉層３４は、繊維４２の大部分が長手方向に配向された状態で製品に配置される。（即ち、繊維４２は、衛生ナプキン２０の長手方向中心線１とほぼ平行である。）長手方向中心線に対して「ほぼ平行」という表現（及び同様の表現）は、本明細書中で使用されているように、長手方向中心線から角度をなして遠ざかる繊維を含むものである。これらの繊維は、これらが横方向よりは長手方向に配向されている限り、ほぼ平行であると考えられる。捕捉層３４の繊維４２の配向により、捕捉層３４上に排出された液体滲出物は、優先的に吸収体コア３２の端部３２ｄに向かって毛管作用で移送され且つ分配される。捕捉層３４は任意の適当な大きさを持つのがよい。捕捉層３４は、吸収体コア３２の全幅に亘って延びている必要はない。捕捉層３４は、例えば、第１図及び第２図に示すｚ字形状に折畳まれたシートの上部分５４と同様に位置決めされ（且つこれと同様の大きさを持つ）たストリップの形態であるのがよい。捕捉層３４は、不織材料製である場合には、多くの種々のプロセスでつくることができる。これらのプロセスには、あまり好ましくないプロセスから最も好ましいプロセスまで順番に並べたプロセス、即ち、溶融吹付けプロセス、スパンボンデッドプロセス、カーデッドプロセスが含まれるが、これらに限定されない。カーデッドプロセスには、好ましい順で、熱結合プロセス、エアースルー結合プロセス、動力結合プロセス、ラテックス結合プロセス、溶剤結合プロセスが含まれるが、最も好ましくは、スパンレースプロセスである。スパンレースプロセスは、こうしたプロセスで繊維を単一の方向に配向するのが容易であるため、好ましい。捕捉層３４として使用するための適当な商業的に入手できる製品には、レーヨンが７０％でポリエステルが３０％のソンタラ（ＳＯＮＴＡＲＡ）として周知の織物が含まれる。ソンタラ織物は、オズボーンに賦与された米国特許第４，９５０，２６４号及び米国特許第５，００９，６５３号に詳細に説明されている。特に好ましい実施例では、捕捉層３４は、永久的に湿潤性のある繊維でできたスパンレース不織ウェブからなる。好ましくは、捕捉層３４は、３５g/m2（１平方ヤード当たり３０ｇ）のポリエチレンテレフタレート（即ちＰＥＴ）製スパンレース不織ウェブである。この種の織物は、マサチューセッツ州ウォルポールのベラテック社が製造している。スパンレース不織ウェブは、繊維の大部分が単一の方向に配向されるように形成されている。この特に好ましい捕捉層３４の材料の繊維は、ＰＥＴ樹脂でできており、セルウェット（ＣＥＬＷＥＴ）として周知の特許の永久的に湿潤性のある仕上げでコーティングされている。このような繊維は、ノースキャロライナ州シャルロットのヘキストセラネーゼ社から入手できる。「永久的に湿潤性のある」という用語は、本明細書中で使用されているように、ＡＳＴＭＤ１１１７−７４バスケット沈降法に従って試験すると約７秒又はそれ以下で沈む繊維に関する。セルウェット仕上げは、油圧で絡ませた不織ファイバを備えた多孔フィルム又はスクリムからなる上シート２８を持つ衛生ナプキンで使用するのに特に適している。これは、セルウェット仕上げでコーティングした繊維は、油圧絡ませプロセス後に極めて親水性である状態を保ち、従って、血液を毛管作用で非常によく移動させるためである。（1）捕捉層への上シートの融着上シート２８は、その下にある層と接触した状態で固定されている。下側にある層は、或る程度の吸収力を持つか或いは吸収力を備えた層に液体を移送できる。第２図に示す好ましい実施例では、この吸収力を備えた層は捕捉層３４である。この関係により、液体は上シート２８を迅速に通過する。従来の製品では、上シート２８とその下側にある層との間に接着剤を塗布することによって、上シート２８を先ず最初にその下側にある層と接触した状態に維持する。本発明では、上シート２８は、好ましくは、上シート２８と捕捉層３４とを融着結合することによって、その下側にある捕捉層３４に面と面とを向き合わせた関係で接合される。本発明の関心事である上シート２８の面と捕捉層３４の面との融着部は、衛生ナプキン２０の周囲２６にあるような液体不透過のシームの内側にある、夫々の面の部分に配置されている。（「内側」という用語は、長手方向中心線と横方向中心線との交点に向かうという意味である。）「融着結合」という用語は、本明細書中で使用されているように、（１）融着された材料の両方が互いに溶融した真の融着部、並びに（２）第１材料が溶融しており、この溶融により第１材料が第２の溶融していない材料に機械的取り付けで取り付けられる取り付け部を含むが、これらに限定されない。上シート２８及び捕捉層３４は、全体が融着結合によって固定されていてもよいし、一部が融着結合によって及び一部がこれとは種類の異なる取り付け手段で結合されていてもよい。融着部は、熱及び／又は圧力による結合、超音波結合、動的機械的結合、等の方法で形成できる。圧力は、互いに逆方向に回転するロール間で二つの構成要素を移動させることによって、材料をアンビルに載せ、プラテンをこの材料の上に下ろすことによって、負圧を加えることによって、等の任意の適当な方法で加えることができる。捕捉層３４に上シート２８を融着するのに使用するのに適した適当な手段が以下の特許、即ち、シェーファーの米国特許第４，４３０，１４８号、キビト等の米国特許第４，５１５，５９５号、ペルソン等の米国特許第４，５３１，９９９号、ラッシュの米国特許第４，７１０，１８９号及び米国特許第４，８０８，２５２号、ウィルハイトジュニア等の米国特許第４，８２３，７８３号、及びボール等の米国特許第４，８５４，９８４号及び米国特許第４，９１９，７５６号、の少なくとも幾つかに記載されている。結合された二つの層、即ち上シート２８及びその下にある捕捉層３４は、好ましくは、２．５cm×１５cm（１インチ×６インチ）の試料について計測した平均引き剥がし強度が約１９．６９g/cm（約５０g/in）と等しいか或いはこれ以上であり、更に好ましくは、約２５．５９g/cm（約６５g/in）と等しいか或いはこれ以上である。これらの値は、「試験方法」という標題の第４章に記載した１８０゜引き剥がし結合強度試験に従って計測を行うことによって得られる。しかしながら、これらの値は好ましい値であるということは理解されよう。使用される結合強度がこれよりも小さくてもよい実施例もある（例えば、捕捉層３４の一部が上シート２８に機械的に絡まっている場合）。融着結合部は、好ましくは、個々の融着結合部４４のパターンからなる。個々の結合部４４の平面図における形状は、どのような形状であってもよい。例えば、結合部４４は、真っ直ぐな又は湾曲した線の形態、円、正方形、矩形、菱形、等の幾何学的形状、又は不規則な形状であるのがよい。結合部４４は、多くの種々の方法で配置することができる。第１図は、一つの特に好ましい結合パターンを示す。融着結合部４４は、円形の結合部を構成する別個の取り付け点からなる。結合部４４は所定のパターンをなして配置され、即ち、好ましくは、衛生ナプキンの身体面２０ａのフラップ以外の全体に亘って分布している。（この部分は、上文中で「主本体部分」２１と呼んだ衛生ナプキンの部分である。）第１図に示す結合パターンは、大きな結合部４４ａ及び複数の小さな結合部４４ｂからなる。大きな結合部４４ａは、衛生ナプキンの長手方向中央領域４６に位置決めされている。小さな結合部４４ｂは、衛生ナプキンの長手方向側領域４８に位置決めされている。第１図及び第２図では、大きな結合部４４ａの直径は、約２mmである。大きな結合部４４ａは、好ましくは、約４mm²の結合領域を形成する。小さな結合部４４ｂの直径は、約０．５mmである。小さな結合部４４ｂは、好ましくは、約０．２５mm²の結合領域を形成する。この結合パターンでの結合部４４の直径は、約０．５mm乃至約３mmであるのがよい。結合部４４の直径は、好ましくは、約０．５mm乃至約２mmの範囲にある。結合部４４の直径は、代表的には、上シート２８の孔２９よりも大きい。結合部４４は、結合領域５２（この領域は第８図と関連して以下に詳細に説明する）を形成し、この領域の深さは、好ましくは、約０．５mm乃至約１．５mmの範囲にあり、更に好ましくは、約１mm乃至約１．５mmである。（かくして、ｚ字形状に折畳んだ捕捉層３４の場合には、大きな結合部４４ａは、上シート、及び捕捉層３４を形成する折畳んだシートの上部分５４の厚さの一部だけを貫いている。結合部４４は、好ましくは、複数の間隔を隔てられた直交した線の形態である。図示の好ましい結合パターンをなした線は、長手方向中央領域４６及び長手方向側領域４８で同じ方向に延びている。結合部４４は、好ましくは、約５mm乃至約１６mm間隔を隔てられており、更に好ましくは、約５mm乃至約８mm間隔を隔てられている。この間隔は、結合部間の距離が最も短くなる方向で計測した。大きな結合部４４ａは、好ましくは、６．４５cm²（１平方インチ）当たり１８個の密度で分布している。小さな結合部４４ｂは、好ましくは、６．４５cm²（１平方インチ）当たり２５個の密度で分布している。しかしながら、図示の結合パターンは好ましいパターンであって、多くの他のパターンもまた適しているということは理解されよう。結合部４４は、代表的には、上シート２８の孔２９よりも大きく間隔が隔てられている。かくして、結合部４４の幾つかは、１つ又はそれ以上の孔２９上に形成され、或いは孔２９の一部になっている。しかしながら、結合部４４と孔２９とを整合させようと試みる必要はない。これは、結合部４４が上シートの下にある層への滲出物の流れと干渉しないためである。個々の結合部４４の強度で層間の結合強度が決まる。代表的には、結合部の強度は、結合部の面積と関連している（即ち、個々の結合部４４の面積が大きくなればなるほど、結合部が強くなる。）複数の密接した弱い結合部により、全体として大きな結合面積を構成してもよい。しかしながら、結合された層は、代表的には、各弱い結合部を分離するのに必要な比較的小さな引き剥がし力を加えることによって分離してしまう。更に、結合部が近付き過ぎている場合には、結合の効果は、接着剤及び剛い製品を用いた場合に得られる効果に近くなる。本発明は、大きく且つ全体に強い結合部を液体の捕捉に干渉することなく使用できるという利点を有する。本発明は、大きな結合部が効果的に使用されなくしていた制限をなくすものと考えられる。かくして、本発明のこの特徴により、密接した小さな結合部を使用することによる望ましからぬ問題点がなくなる。第８図は、結合箇所の拡大概略側面図である。（図示の結合箇所は、第３図の長手方向中心線１の左側に示す結合部４４ａの拡大概略図である。）フィルム製上シート２８を捕捉層３４の繊維４２に融着すると、繊維４２が無傷のままで残される。結合箇所は、上シート２８が捕捉層３４の繊維４２に融着した融着領域（即ち結合領域）５０を構成する。結合箇所を取り囲む上シート２８及び捕捉層３４の領域が結合孔５２（結合によって形成された孔）を構成する。結合孔５２は、上文中に特定した深さ範囲内にあるため、上シート２８及び捕捉層３４の厚さの一部を貫いている。第８図に示すように、上シート２８の面及び下側の層の面が、本明細書中に説明してあるように、融着されている場合には、これは、これらの構成要素間の全体的な関係に関するというとは理解されよう。これらの構成要素は、結合部４４が上シート２８と下側の層との間の界面で下側の層の面を貫通している場合でも、それらの面のところで互いに保持されているものと考えることができる。結合により、底部が融着領域５０で境界付けされた溜まり即ちシンク構造又はリザーバ構造が形成される。第８図では、リザーバの側部５６は、部分的にはフィルム製上シート２８の部分によって形成され、部分的には捕捉層３４の部分によって形成されている。捕捉層３４は複数の繊維４２からなり、繊維４２間には複数の開放空間（即ち間隙空間）５８がある。かくして、捕捉層３４の開放空間及び親水性繊維が、リザーバから遠ざかるように延びる複数のドレン通路即ちドレン６０を構成する。上述のドレン６０は、リザーバの側部５６の下部分に沿って融着領域５０の周囲に亘って配置されている。別の実施例では、リザーバの側部５６は種々の構成要素で形成できる。第３図の長手方向中心線１の右側の結合部４４ａは、このような場合の一例を示す。この結合部４４ａは、衛生ナプキン２０の（後シート３０を除く）種々の構成要素を完全に貫通することによって形成されている。この結合部が形成するリザーバから遠ざかるように延びるドレン６０は、結合孔５２が貫通した衛生ナプキン２０の種々の構成要素又は層のうちの任意の構成要素又は層の部分によって形成されるのがよい。本明細書中で説明した結合部４４は、特定の条件に合致する限り、衛生ナプキンの種々の構成要素又は層の全部又はこれらの構成要素又は層のうちの任意の構成要素又は層を部分的に又は完全に延びるのに十分深く形成されているのがよい。好ましくは、上述の結合部の第１実施例の場合におけるように、融着領域５０は、上シート２８のコアに面する面２８ｂの下に配置される。これは、下側の層への排液に干渉しない結合部構造を提供する。更に、この結合は、好ましくは、上シート２８の下にある層のうちの少なくとも幾つかに開放した側壁５６を形成しなければならない。しかしながら、上シート２８の下にある層が形成する側壁５６は全てが開放している必要はない。例えば、一つ置きの層等が、塞がった側壁５６を有するのがよい。結合は、液体を移送するために開放したままであることになっている任意の下側の層を塞ぐ側壁５６を形成してはならない。これは、これらの下側の層を構成する材料の融点が上シート２８の材料（又はこれらの下側の層を構成する材料が融着される他の層）の融点よりも高い場合に行うことができる。更に、これらの層を構成する材料の融点は、融着プロセス中の温度よりも高くなければならない。最終的な条件は、液体不透過性になっている後シート３０のような任意の下側の層を完全に貫通した孔を形成してはならないということである。隣接した層の間隙空間以外の構造によって、ドレン６０を形成することもできる。この場合には、ドレン６０は、融着領域５０の周囲の上方に配置された捕捉層３４の部分以外の位置にある。例えば、第８図に示すように、ドレン６０を融着領域５０に形成することもできる。ドレン６０は、リザーバ構造の底部の融着領域５０の亀裂７０によって形成されていてもよい。他の実施例では、融着領域５０に孔７２を故意に形成するのがよい。例えば、融着結合部４４を形成するのに使用される装置７４を第８Ａ図に示す。装置７４（その部分を示す）は、その結合面８０から延びる一つ又はそれ以上の穿孔要素７８を備えたヘッド７６を有するのがよい。結合部４４を形成するとき、結合面８０が融着領域５０を形成する。穿孔要素７８は、ドレン６０を形成するのに十分な孔７２を融着領域に残すのに使用される穿孔要素は、下側の層の繊維４２の幾つかを穿孔する及び／又は壊すこともできる。この実施例は、深い結合部に対する一般的な優先事項（以下に説明する）に対する例外である結合部構造を提供するという点で優れている。この構造は、結合部４４が、結合される層間に融着領域５０を有する比較的浅い結合部である場合でも液体を下側の層に移送できる。第１１図に示す（以下に詳細に説明する）別の例では、上シート２８の孔２９（又は孔２９の部分）が、下側の層へのドレン６０を構成する。第１１図に示すように、リザーバの側部５６を全体に上シート２８の部分で構成できる。結合箇所での身体の滲出物の吸収が比較的珍しい現象として観察された。任意の特定の理論で括られることを望むものではないが、衛生ナプキン２０は以下のように機能するものと考えられる。液体を上シート２８上に置くと、これらの液体の幾分かが結合孔５２に流入する。これは比較的迅速に起こる。次いで、液体は、結合孔５２に一時的に保持される。これは、液体が着用者の皮膚と接触しないように除去する利点を提供するものと考えられる。滲出物は短期間に亘って保持された後、捕捉層３４に突然排液される。別の実施例では、滲出物は一時的にも保持されない。このような実施例では、滲出物は、ドレン６０を通って捕捉層３４に直ちに流入する。かくして、上シート２８と捕捉層３４とが結合された場所に形成された融着領域５０は、液体の通過に任意の望ましからぬ方法で影響を及ぼすことがないと考えられている。更に、考えられることとは逆に、比較的大きな表面領域（及び、かくして、比較的大きな融着領域）を持つ結合部を有する多孔フィルム製上シート２８を備えた衛生ナプキンは、吸収体コア３２への液体の移送を妨げるのでなく、全結合面積が大き過ぎない場合には、小さな結合部を持つ衛生ナプキンよりも役立たないように見える。比較的大きい結合領域４４ａは、実際には、吸収力が高められたという視覚的印象をつくりだす。かくして、比較的大きい結合領域４４ａは、第１図に示す好ましい実施例におけるように分配されているのがよく、長手方向中央領域４６での吸収力が高められたというをつくりだす。こうした視覚的印象は、衛生ナプキンが非常に薄型につくられている場合、このナプキンが適正に機能すると考えるのが困難であることが多いため、消費者にとって重要であるということが分かっている。任意の特定の理論で括られることを望むものではないが、比較的深い結合部４４を使用する場合には、結合によって形成された構造は追加の特徴を持つものと考えられる。第１１図及び第１２図は、こうした特徴を概略に示す。第１１図に示すように、深い結合部を使用すると、結合領域５０の直ぐ近くにある上シート２８の部分２８’は、結合孔に向かって湾曲して入る（即ち穴をなして入る）と考えられる。これは、幾つかの効果をもたらす。深い結合部が形成する孔は、カップ形状の窪みを形成する。このカップ形状窪みは、口をなした開口部６２を有し、この開口部は、カップの底部を形成する結合領域５０よりも広幅である。換言すると、このカップ構造はテーパした側壁５６を有する。これは、不織捕捉層３４内への深さ及び貫入によって形成される。これは、結合部４４を取り囲む不織捕捉層３４の材料の部分上で上シート２８の材料を延伸する。このカップ構造は、良好な捕捉をもたらすという利点を提供するものと考えられる。第１１図に示すように、上シート材料２８を深い結合部４４の領域で延伸することによって上シート２８の孔２９を側方に向かって外方に曲げる。孔２９は、参照符号「ａ」を附した軸線を有する。これらの軸線は孔２９の整合を構成する。これらの軸線は、通常は、ｚ軸方向に配向されている。孔２９が外方に曲げられると、これらの孔の軸線は、水平方向（ｘ−ｙ方向）成分を持つ。これは、孔２９を融着領域５０に向かってでなく、捕捉層３４の隣接部分に向かって配向する。これは、流体を孔２９を通して捕捉層３４内へ移送するという利点を提供する。第１２図に示す構造は、浅い結合部４４という、これとは対照的な例を提供する。「浅い結合部」という用語は、本明細書中で使用されているように、二つの材料の面を互いに隣接して配置したとき、貫入深さが二つの材料の面間の界面よりも浅い結合部に関する。これらの浅い結合部は、代表的には、第１２図に示すように、平らな融着領域５０を形成する。これらの平らな融着領域５０は、不透過性結合部を衛生ナプキンの周囲に形成する場合に前に形成された領域と同様である。平らな融着領域５０は、上文中に説明したように、穴や亀裂が設けられていない限り、液体を下側の層に伝える経路を提供しない。結合パターンには無数のパターンがあり、これらのパターンには、列、幾何学的形状、図形的パターン、曲線又は直線、破線、等の形態をなして配置された多数の種々の賦形結合部がある。更に、こうしたパターンは、均等に分布していなくてもよいし、衛生ナプキンに亘って同じパターンをなしていてもよい。更に、衛生ナプキン２０の種々の構成要素間で種々の結合パターン等を使用できる。例えば、上シート２８及びその下にある中間層を一つのパターンで結合し、これによって形成された積層体を別のパターンを使用して別の層に結合してもよい。第１３Ａ図は、波線の形態の結合パターンを示す。この結合パターンは、液体を衛生ナプキンの一つの領域から別の領域へ差し向けるのにも使用できる。例えば、これらの波線の領域に排出された液体は、これらの線に沿って及びこれらの線内に流れる傾向がある。更に別の変形例では、衛生ナプキンに柔らかな触感を与えるため、キルトパターンを使用するのがよい。第１３Ｂ図、第１３Ｃ図、及び第１３Ｄ図は、衛生ナプキン２０が使用中に特定の形状をとり続けるのを少なくとも部分的に助けるための結合パターンの使用例を示す。この特定の結合パターンは、衛生ナプキン２０の衣料と面する側２０ｂに配置された抗曲げ性変形要素と関連して使用される。抗曲げ性変形要素８２は、リブ８４及びチャンネル８６が形成されたシートからなる。抗曲げ性変形要素は、１９８９年１０月４日にケネスＢ．ブエルの名で公開された欧州特許出願公開第０３３５２５２号及び第０３３５２５３号に詳細に説明されている。第１３Ｄ図に示すように、衛生ナプキンに横方向内方に差し向けられた圧縮力を加えると、抗曲げ性変形要素は、上掲の欧州特許出願に詳細に説明された種類の構造を形成する。特定の構造を形成するのを助ける別の適当な結合パターンは、長手方向中心線１の両側に配置された長手方向に配向された二つの向き合った凹状の内方線の形態のパターンである。更に、上シート２８及び捕捉層３４の融着は、他の利点を提供する。例えば、接着剤の代わりに融着を使用すると、製品の全体としての可撓性が高められるものと考えられる。任意の特定の理論で括られることを望むものではないが、これは、幾つかの要因に帰すことができると考えられている。接着剤をなくすと、追加の材料層がなくなる。比較的剛性の材料（接着剤層）がなくなる。更に、このような材料を接着剤でスポット結合するのは困難である。接着剤は、代表的には、層又は線をなして付けられる。これらの層又は線は、結合された材料の部分が互いに対してずれないように過度に拘束する傾向を持つため、ドットからなるパターンよりも可撓性の低い構成である。しかしながら、衛生ナプキンの実際の可撓性は、使用された特定の結合パターンで決まる。例えば、非常に小さな複数の密接したドットを使用する場合の可撓性は、接着剤で結合した層を持つ製品における可撓性と変わるところがない。これは、密接した結合領域が、接着剤からなる層と同様に、全領域をカバーする結合領域を形成するためである。他方、結合パターンが連続した又は断続的な線の形態であり、この線が、この線を中心として衛生ナプキンを曲げることのできる軸線を形成するように配向されている場合には、可撓性が高くなる。更に、上シート２８及び捕捉層３４は、任意の他の適当な取り付け手段で、又はこのような他の手段と上述の取り付け手段との組み合わせで少なくとも部分的に固定されているのがよい。上シート２８及び捕捉層３４は、接着剤を用いるような当該技術分野で周知の任意の手段で少なくとも部分的に取り付けられているのがよい。接着剤を使用する場合には、接着剤を、均等な連続した層、パターンをなした層、又は接着剤の別々の線、螺旋、又は点からなるアレイをなして付けるのがよい。接着剤取り付けは、好ましくは、１９８６年３月４日にミネトーラ等に賦与された米国特許第４，５７３，９８６号に開示されているように接着剤のフィラメントからなる開放パターンをなしたネットワーク、又は１９７５年１０月７日にスプラーグジュニアに賦与された米国特許第３，９１１，１７３号、１９７８年１１月２２日にジーカー等に賦与された米国特許第４，７８５，９９６号、及び１９８９年６月２７日にウェレニクツに賦与された米国特許第４，８４２，６６６号に示された装置及び方法が例示するように、螺旋パターンに渦を巻いた接着剤フィラメントの幾つかの線からなるフィラメントの開放パターンをなしたネットワークからなる。適当な接着剤は、ウィスコンシン州エルムグローブのフィンドレー接着剤社が製造し、Ｈ−１０７７又はＨ−１１３７として販売されている。更に別の実施例では、上シート２８及び捕捉層３４は、機械的な又は加工熱による絡み合いで少なくとも部分的に取り付けられているのがよい。捕捉層３４の繊維は、繊維が絡まったフィルム製上シートを形成する上で上文中に特定した方法のうちの任意の方法で絡んでいるのがよい。 C．吸収体コア吸収体コア３２は、上シート２８と後シート３０との間に位置決めされている。吸収体コア３２は、月経流体及び他の身体の滲出物を吸収するための手段を構成する。吸収体コア３２は一般に、圧縮性があり、形状に馴染み、使用者の皮膚に対して刺激がない。吸収体コア３２は、こうした目的で当該技術分野で使用される任意の材料からなるのがよい。こうした材料の例には、綿のような天然材料、一般にエアーフェルトと呼ばれる微粉砕した木材パルプ、クレープ仕上げを施した紙綿、草炭、架橋済みセルロース繊維、吸収体フォーム、吸収体スポンジ、合成ステープル繊維、ポリマー繊維、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤、又は任意の等価の材料又はこれらの材料の組み合わせが含まれる。第１図、第２図、及び第３図に示す実施例では、吸収体コア３２は、例えば粒子の形態の超吸収体ポリマー材料が二つの空気堆積薄葉紙、即ち第１及び第２の薄葉紙層（即ち「上」薄葉紙層及び「下」薄葉紙層）間に配置された層からなる積層体である。第１及び第２の薄葉紙層は、超吸収体ポリマー材料の封入容器を構成し、吸収した滲出物の毛管作用による横方向移動を吸収体コア３２全体に亘って改善し、或る程度の吸収力を提供する。適当な積層体は、アイオワ州ムスカタインのグレイン処理社から入手できる超吸収体積層体ウォーターロック（ＷＡＴＥＲ−ＬＯＣＫ）Ｌ−５３５である（ウォーターロックは、グレイン処理社の登録商標である）。このような超吸収体積層体は、１９８４年８月２１日にペダーセンに賦与された米国特許第４，４６７，０１２号、及び１９８１年４月７日にリンゼー等に賦与された米国特許第４，２６０，４４３号に開示されている。吸収体コア３２で使用されたポリマーゲル化剤は、一般に、ヒドロゲル形成ポリマー材料の粒子からなる。「粒子」という用語は、本明細書中で使用されているように、ペレット、フレーク又は繊維のような任意の形態の粒子に関する。吸収体コア３２（その中で使用されたポリマー材料の好ましい種類、及びこれらのポリマー粒子を調製するのに使用できる方法の種類を含むがこれらに限定されない）の性質は、ワイズマン等に賦与された米国特許第４，６７３，４０２号及びオズボーンに賦与された米国特許第５，００９，６５３号、及びこれらの特許に参考として組み込まれた特許に更に詳細に記載してある。これらの特許について触れたことにより、これらの特許に開示されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。上述の実施例の好ましい態様では、吸収体コア３２は上文中で説明したような積層体であり、この積層体には、添付図面のうち第１５図に示してあるように、長手方向に伸長性を与えるため、スリットが設けられ、又は部分的にスリットが設けられている。スリットを備えた、又はスリットを部分的に備えたこのコアは、毛管チャンネル繊維の特許出願に更に詳細に記載してある。第４図、第５図、及び第６図は、「混合」コアと呼ばれる一つの特に好ましい吸収体コア３２を示す。この特定のコアの構成を比較的厚型の衛生ナプキン２０で示す。しかしながら、薄型製品で使用するために薄いウェブに形成することもできる。混合コア３２は、好ましくは、繊維の均質な混合物の形態の繊維のバットからなる。混合コア３２は、少なくとも二つの（二種類の）繊維群からなる。これらの繊維群には、低デニールで比較的短い親水性繊維からなる第１の群（即ち種類）と、約５％、好ましくは少なくとも約１０％又は２０％から約９０％までの第２の群（即ち種類）を構成する高デニールの長い合成繊維が含まれる。二群の繊維の混合比は、種々の吸収体物品に所望の性質をつくりだすため、変化させることができる。（本明細書中で特定した全てのパーセンテージは、特段の記載のない限り、重量％である。）繊維の第１の群は、綿、セルロースのような天然繊維、又は他の天然繊維からなるのがよい。繊維の第１の群は、変形例では、又は追加として、合成繊維でできていてもよい。こうした合成繊維には、レーヨン、ケミサーモメカニカルパルプ（即ち「ＣＴＭＰ」「ＴＭＰ」）、砕木パルプ、又は架橋したセルロース繊維のような化学的に改質した繊維が含まれるが、これらに限定されない。一実施例では、繊維の第１の群は、エアーフェルトとして周知の微粉砕した木材パルプ繊維からなる。繊維の第１の群の繊維は、それ自体が親水性であるか或いは、上文中に説明したこのような繊維を親水性にするための方法のうちの任意の方法で処理することによって親水性にしてあるのがよい。湿潤時にその圧縮抵抗の大部分を維持する比較的剛性の繊維を選択することによって性能の改善を行う。（即ち、繊維は、圧縮弾性率が高くなければならない。）好ましくは、選択された繊維は、抗圧縮性で湿潤時及び乾燥時に弾性である（即ち、繊維は、圧縮に抗し、圧縮時にばね作用を及ぼす傾向がある）ように選択される。架橋したセルロース繊維がこれらの判定基準に照らして特に好ましい。（しかしながら、架橋したセルロース繊維は、これらの繊維がセルロースであるとかそれ自体天然セルロースであるとは最早考えられないほど改質してあるということは理解されよう。）繊維の第２の群もまた、圧縮弾性率が高くなければならず且つ湿潤時に比較的高い弾性率を維持しなければならない。繊維の第２の群もまた、好ましくは、湿潤時及び乾燥時に弾性でなければならない。適当な繊維には、捕捉層３４の繊維として使用するのに適していると上文中に特定した材料のうちの任意の材料からなる合成繊維が含まれるが、これらに限定されない。（しかしながら、繊維長、デニール、等は必ずしも同じでない。幾つかの好ましい繊維長、等を以下に説明する。）繊維の第２の群の繊維は、好ましくは、繊維の第１の群の繊維よりも長い。好ましくは、繊維の第２の群の繊維は、約０．６cm（約１／４インチ）の長さと等しいか又はこれよりも長く、更に好ましくは、約１．３cm（約１／２インチ）の長さと等しいか又はこれよりも長い。繊維の第２の群の繊維のデニールは、好ましくは、繊維の第１の群の繊維のデニールよりも大きい。繊維の第２の群の繊維のフィラメント毎デニールは、好ましくは、約６乃至４０である。更に好ましくは、デニールは、約１５乃至約３０であり、最も好ましくは約１５乃至約２５である。繊維の第２の群の繊維は、親水性であってもよいし、疎水性であってもよいし、一部が疎水性で一部が疎水性であってもよい。繊維の第２の群の繊維は、好ましくは、少なくとも幾つかの親水性成分（好ましくはセルロース成分）を有する。繊維の第２の群の繊維には、多数の適当な方法で親水性成分が設けられている。これらの方法には、これらの繊維が、又は少なくともこれらの繊維の表面が親水性になるように繊維をコーティング又は処理することが含まれるが、これに限定されない。繊維の第２の群の繊維で使用するための一つの適当な合成繊維は、クリンプ加工したポリエステル繊維である。適当な合成繊維は、テネシー州キングスポートのイーストマンコダックテキスタイル繊維部からコデル（ＫＯＤＥＬ）２００シリーズ又は４００シリーズとして入手できる。一つの適当な種類の御繊維は、コデル４１０繊維である。適当なポリエステル繊維は、コデル４３１繊維である。これらのコデル繊維は、好ましくは、２．５cm（１インチ）当たりのクリンプ数が約５個乃至７個、好ましくは約６個、更に好ましくは６．３個のクリンプ頻度でクリンプ加工されている。これらの繊維は、好ましくは、約７０゜乃至約９１゜、好ましくは約８８゜のクリンプ角度でクリンプ加工されている。クリンプ加工を施すことによって、繊維の所望の性質のうち、特にレジリエンスを改善する。これらの繊維は、フィラメント毎デニールが１５であり、長さが約１．３cm（約０．５インチ）である。これらの繊維には、当該技術分野で周知の適当な方法で親水性又は疎水性仕上げがコーティングしてある。変形例では、繊維の第１の群のセルロース繊維を、非常に短く且つ低デニールの合成繊維（親水性表面を持つ）に代えることができる。混合コア３２は、この場合には、短く低デニールで親水性の（セルウェット仕上げを施したポリエステル繊維のような）合成繊維の第１の群、及び長く高デニールの合成繊維の第２の群からなる。このような混合コアは、コアの吸収力を高めるため、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤の粒子を更に含むのがよい。一つの好ましい実施例では、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤は、「高速」吸収体ゲル化材料からなる。「高速」吸収体ゲル化材料という用語は、本明細書中で使用されているように、約１０秒又はそれ以下でその容量の少なくとも約４０％、好ましくは少なくとも約５０％、最も好ましくは少なくとも約９０％に達する速度で滲出物を吸収できる吸収体ゲル化材料を意味する。吸収力を％で表すための適当な方法は、ノエル等が出願した米国特許出願第０７／６３７，０９０号及びフェイスト等が出願した米国特許第０７／６３７，５７１号に記載されている。変形例では、高速吸収体ゲル化材料を種類の異なる（即ち通常速度の）吸収体ゲル化材料と混合するともできる。好ましくは、この実施例では、高速吸収体ゲル化材料は、繊維質の形態である。このような繊維（必ずしも高速繊維質吸収体ゲル化材料でない）は、１９８９年８月８日にボーランドに賦与された米国特許第４，８５５，１７９号に更に詳細に論じられている。「繊維質吸収体ゲル化材料」という用語は、本明細書中で使用されているように、全体が吸収体ゲル化材料からなる繊維の形態の吸収体ゲル化材料、及び表面が吸収体ゲル化材料でコーティングされた他の材料で少なくとも一部が構成された異相構造繊維を含もうとするものである。適当な繊維質吸収体ゲル化材料は、ペンシルバニア州ニュートンスクウェアのアルコ化学社が従来製造したファイバーソーブ（ＦＩＢＥＲＳＯＲＢ）ＳＡ７０００として周知である。ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤を効果的に使用すると、このような混合コアが改善されるものと考えられている。高濃度のヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤を使用することもまた可能である。混合吸収体コア３２は、好ましくは、少なくとも約０．０９g/cm³（１立方インチ当たり約１．５ｇ）の密度にまで圧縮される。混合コア３２は、良好な軟質性及び可撓性を維持しながら、毛管作用による移動を改善するため、少なくとも約０．２５g/cm³（１立方インチ当たり約４．０ｇ）の密度にまで圧縮されるのがよい。（上文中で特定した密度の値には、吸収体ゲル化材料の粒子の重量は含まれない。）吸収体コア３２の全体の密度又は選択された部分だけの密度を高くするのがよい。パターンをなして密度を高くすることによって、粒子取扱い特性を特定の必要に応じて調製することができる。例えば、密度は、流体捕捉速度を高めるため、流体ターゲット領域では非常に低いのがよく、毛管作用による流体の移動を最大にすため、コアの縁部近くで非常に高いのがよい。一つの特に好ましい実施例では、改善された吸収体コア３２は、約１５％が０．５インチ長でフィラメント毎デニールが１５のクリンプ加工したポリエステル繊維であり、８５％が約０．０６g/cm³（１立方インチ当たり１ｇ）の密度にまで圧縮した架橋済みセルロース繊維である空気堆積混合物である。混合吸収体コア３２は、コア全体として使用してもよいし、又は層をなした構造の一つ又はそれ以上の層として使用してもよい。混合吸収体コア３２は、捕捉層３４付きで又は捕捉層３４なしで使用できる。第４図、第５図、及び第６図は、「賦形」衛生ナプキン２０を形成するのにコア材料の層を使用したコア３２の一例を示す。賦形衛生ナプキン２０は、衛生ナプキンの中央が厚くなっており、縁部２２及び２４に向かって薄くなるようにテーパしている。第５図及び第６図は、長さ及び幅が小さい層の上に長さ寸法及び幅寸法が比較的大きい層を積み重ねることによって（又はその逆で）つくることができる賦形衛生ナプキン２０を示す。層をなした構造では、一つ又はそれ以上の層は、全部がセルロースでできていてもよいし、セルロースとヒドロゲル形成ポリマー材料の混合物でできていてもよい。これらの層は、繊維の含有量及び／又は吸収体ゲル化材料の含有量が異なっていてもよい。例えば、下層の吸収体ゲル化材料の割合を高くして追加の液体貯蔵力を提供するのがよい。混合吸収体コア３２は、性能を高めるものと考えられている。混合吸収体コアは、流体捕捉速度及び吸収力を改善するものと考えられている。これらの改善は、漏れを少なくするものと考えられている。更に、吸収体コアを小さく且つ薄く作って、物品を快適に着用できるようにすることができる。更に、コアの強度は合成繊維成分により改善されるものと考えらえる。これらの改善された性質は、多くの要因によるものと考えられる。本組成の吸収体コアは、全体がセルロースでできたコアよりも湿潤密度が低い。湿潤密度が低いのは、合成繊維が存在するためである。水は合成繊維には吸収されず、従って、繊維の弾性率は湿潤時に変化せず、潰れない。湿潤密度が低いため、混合吸収体コアは捕捉速度が改善され、吸収力が高くなる。湿潤密度が低いため、繊維母材に含まれるヒドロゲル形成ポリマー材料は大量の液体を吸収できる。これは、ポリマー材料に膨潤の余地があるためである。繊維の第１の群は、漏れを少なくするのを助けるものと考えられている。混合コアは、所定量の小さな毛管を構成し、これは、１００％が大きな合成繊維でできているコアにはない。これらの小さな毛管により、コアは、上シートを通して液体を引き込んで着用者の皮膚から遠ざけることができる。これは、皮膚の表面に沿って流れることによって製品から出る流体の容積を現象させることによって漏れ性能を改善する。更に、混合コアの繊維の第１の群は、毛管作用による移動性を提供する。この毛管作用による移動性は、上述の小さな毛管による。この毛管作用による移動性は、コアの密度を大きくすることによって高めることができる。セルロースは、乾燥時にコアを高密度に維持でき、これは、一般的には、合成繊維だけからできているコアでは不可能である。合成繊維が含まれているため、コアの湿潤させた部分を膨張させることができ、これはこれらの部分の密度を低下させる。これと隣接した乾燥状態の密度の大きい領域は、大きな密度を持ち、小さな毛管を有する。その結果、液体は、これらの隣接した領域に毛管作用で移動する。これは、吸収力及び捕捉速度を維持する。クリンプ加工を施した合成繊維は、コアに抗圧縮性及びレジリエンスを与えるものと考えられている。レジリエンスは、液体がコア内に吸収され、コアに圧力が加えられた後でもコア内に間隙空間を維持する。この間隙空間は、吸収された液体用の追加の貯蔵空間を構成する。更に、吸収体ゲル化材料が液体の吸収後に膨潤できる追加の空間を提供する。他の種類の吸収体コアの性質は、開示されている内容を本明細書中に組み入れた特許及び他の文献に更に詳細に記載してある。これらの特許及び他の文献には、別の特徴が記載してある。これらの文献について触れたことにより、これらの文献に開示されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。更に、吸収体コアの他の適当な構成が米国特許第４，９８８，３４４号、米国特許第４，９８８，３４５号、及び１９８６年１０月２２日にドゥエンク等の名で公開された欧州特許出願公開第０１９８６８３号に記載されている。他の可能なコア３２材料が１９８４年１０月９日にゲラートに賦与された米国特許第４，４７５，９１１号に記載されている。衛生ナプキン（又は他の吸収体物品）２０は、開示された内容が本明細書中に組み込まれた特許に記載されているように、任意の追加の層又は他の構成要素を含むのがよい。例えば、吸収体物品は、上シート２８と吸収体コア３２との間に位置決めされた架橋済みセルロース繊維製の捕捉層又はパッチを有するのがよい。 D．後シート後シート３０は、液体に対して不透過性である。後シート３０は、月経流体及び他の身体の滲出物が使用者の衣服を汚損しないようにするのに役立つ。こうした目的で従来技術で使用された材料は、本願でも使用できる。適当な材料は、エンボス加工を施した又は施していないポリエチレンフィルム及びこれに積層させた薄葉紙を含む。適当なポリエチレンフィルムはモンサント化学社が製造しフィルム第８０２０号という商標で販売されている。衛生ナプキン２０の二つの変形例（代表的には、上シート２８が主本体部分２１上だけを覆っており、外方に延びてフラップ３６の上面を形成していない）では、後シート３０は二つの層からなるのがよい。このような場合では、後シート３０は、後シートのコアに面する側３０ａ上に配置されたロフテッド材料からなる第１層を有する。この第１層の目的は、着用者の身体に対し、快適であり且つ刺激のない表面を提供することである。ロフテッド層は、不織材料のような任意の適当な材料からなるのがよい。好ましくは、ロフテッド層は、疎水性不織材料でできている。第２層が後シート３０の衣料側３０ｂ上に配置されており、この層は、流体不透過性フィルムからなるのがよい。厚さが約０．０１mm乃至約０．０５mm、好ましくは約０．０２mmの低密度ポリエチレン材料がこの第２層として優れているということがわかっている。エチル社のビスクィーン部がＸＰ −３９３８５型として販売しているようなポリエチレンフィルムがこの第２層に特に適しているということがわかっている。後シート３０は、更に、上シート２８に対して疎水性の軟質で布のような材料でできているのがよい。ポリエステル又はポリオレフィン繊維製の後シート３０が優れていることがわかっている。特に好ましい軟質で布のような後シート３０材料は、１９８４年１０月９日にナックに賦与された米国特許第４，４７６，１８０号に記載されているような、ポリエステル不織材料及びフィルムからなる積層体である。他の実施例では、後シート３０には伸長性がある。特に好ましい伸長性のある後シート３０は、ウィスコンシン州ワウワトサのフィンドレー接着剤社が製造している伸長接着剤フィルム配合＃１９８−３３８であり、これは、毛管チャンネル繊維の特許出願に更に詳細に説明してある。第１図及び第２図に示すように、上シート２８は、好ましくは、衛生ナプキン２０の周囲２６に亘ってシーム６４に沿って後シート３０に固定されている。シーム６４は、当該技術分野においてこの目的で一般的に使用されている糊付け、クリンプ加工、又は融着のような任意の手段で形成できる。これは、形成を容易にするため、好ましい実施例である。（種々の要素を一体化する別の手段を使用してもよい。）例えば、他の可能な実施例には、吸収体コア３２を後シート３０上に配置する前にこの吸収体コアを上シート２８で本質的に完全に包んだ実施例が含まれる。更に、衛生ナプキン２０は、それ自体で立つのに十分な一体性を有し、一方の表面が液体透過性であり他方の表面が液体不透過性であるように処理が施してある吸収体コアを有するのがよい。更に、第１図及び第２図には、衛生ナプキン２０を下着の股領域に固定するようになった接着剤取り付け手段３８のようなファスナが示してある。適当な接着剤ファスナは、米国特許第４，９１７，６９７号に詳細に説明してある。本発明で使用されるファスナは、接着剤取り付け手段に限定されない。このような目的で、当該技術分野で使用されている任意の種類のファスナを使用できる。例えば、衛生ナプキン２０は、１９９０年８月７日にバットレルに賦与された「感圧接着剤ファスナ及びその製造方法」という標題の米国特許第４，９４６，５２７号に記載されたファスナで着用者の下着に固定できる。接着剤取り付け手段３８は、参照番号４０を附した取り外し自在の剥離ライナでカバーされている。感圧接着剤は、接着剤が使用前に他の表面にくっつかないように剥離ライナ４０でカバーされていなければならない。適当な剥離ライナは、米国特許第４，９１７，６９７号に記載されている。衛生ナプキンのパッケージとして、及び衛生ナプキンに設けられた接着剤用のカバーとしての両方で役立つ適当な包装体が１９８５年１０月３日にスワンソン等に賦与された米国特許第４，５５６，１４６号に記載されている。 3．変形例上述の実施例には多くの可能な変形例がある。これらの変形例のうちの幾つかを以下に説明する。第１４図は、上シート２８への融着前に捕捉層３４を延伸させた一変形例を示す。上シート２８及び捕捉層３４は積層体を形成する。延伸した積層体を弛緩させたとき、積層体には、結合領域４４と結合部の谷部６８との間にタフテッド領域６６が形成される。第１４図に示す実施例は、重要な利点を提供する。この実施例（及びこの実施例の種々の変形例）により、通常は延伸性があるとは考えられていない材料から延伸性のある積層体を形成できる。例えば、多孔プラスチックフィルム製の上シート２８は、通常は、伸長性があるとは考えられていない。しかしながら、捕捉層３４を伸長させた後に上シート２８を捕捉層３４のような層に固定し、結合し、この二構成要素材料をその後弛緩させたとき、上シート２８に或る程度の伸長性が与えられる。このような繊維のタフテッド領域６６は、更に、特定の利点を提供できる。タフテッド領域６６は、代表的には、軟質である。更に、これらのタフテッド領域は、捕捉層３４の吸収力のある繊維をタフテッドされていない結合領域よりも着用者の身体近くに置く。任意の特定の理論で括られることを望むものではないが、この構造により、（特にタフテッド領域６６での）吸収力が高められるものと考えられる。ｚ軸方向での（即ち衛生ナプキン２０の平面内への）液体の吸収並びにｘ−ｙ平面での（衛生ナプキン２０の平面内での）流体の毛管作用による移動を高めることができる。これには幾つかの理由がある。吸収力がｚ軸方向で高められるのは、捕捉層３４を延伸させたためであると考えられる。溶融吹付け繊維又はスパンレースト繊維でできた捕捉層３４をｘ−ｙ平面で延伸させることによって、ｘ−ｙ平面で計測した繊維間の間隔を大きくする。延伸力を外したとき、繊維間の摩擦により、このような種類の繊維をその元の位置に戻すのが困難になる。繊維間の空間の大きさは、かくして、永久的に増大され、捕捉層３４のｚ軸方向での液体に対する透過性を更に大きくする。ｘ−ｙ平面での液体の毛管作用による移動は、タフテッド領域間に形成された谷部６８が設けられているためであると考えられる。幾つかの実施例では、液体が衛生ナプキン２０の端部に向かって毛管作用で移動するように、谷部６８が長手方向に延びているのが望ましい。別の実施例では、積層体が長手方向に伸長性であるように谷部６８が横方向に延びているのが望ましい。別の変形例では、上シート２８及び捕捉層３４の両方を、互いに融着する前に、延伸させることができるのが望ましい。更に別の変形例では、フィルム製上シート２８に孔２９を設けるための主な手段として、又は補足的な手段としてのいずれかで融着結合を使用するのがよい。上シート２８は、孔穿け前には、孔を備えていないフィルムであるか或いは、最終製品で所望であるよりも孔の数が少ないのがよい。孔２９は、第８Ａ図に示す装置７４で形成できる。融着は、第１の場合には、所望の孔２９の全てを上シート２８に形成する。第２の場合には、融着は、上シート２８に元々設けられていた孔の数を捕捉する数の孔をつくり、全体として所望数の孔を設けるのがよい。第１７図に示す更に別の変形例では、融着は、種類の異なる結合構造を形成する。第１７図は、上シート２８の一部を加熱してこの上シートを柔らかくした実施例を示す。上シートの加熱を受けた領域に比較的高い圧力を加えて結合領域４４を形成する。このプロセス中、上シート２８はこれらの結合領域４４が溶融する程には加熱されない。かくして、上シート２８の材料は、一緒に流れず、結合領域の孔２９を完全に塞ぐ。かくして、結合は、元々の孔２９がドレン通路を構成する結合領域４４を形成する。しかしながら、加熱により、立体的なフィルムを結合部４４の領域で潰し、実際上平面的な構造にする。更に、加熱によりフィルム２８の孔２９は不規則な形状をとる。第１７図の結合部４４は、上シート２８の柔軟な材料を不織材料の繊維４２に強制的に接触させたときに形成される。これによって、上シート２８の材料が繊維４２と絡み合う。第１７図に示すように、これによって、繊維４２の幾つかが孔２９内に延び、又は孔２９から外方に延びる。第１７図に示す実施例で使用できる特に好ましい種類の上シート２８の材料は、ヒートシール可能なフィルムである。ヒートシール可能なフィルムは、このような結合部４４を低温低圧で形成するのに使用できる。ヒートシール可能なフィルムは、ヒートシール可能な層又は側部及びヒートシール不能の別の層又は側部を持つフィルムの形態で入手できる。このようなフィルムは、ヒートシール可能な側部が不織層と隣接した状態で配置し、次いで結合できるという点で有用である。適当なヒートシール可能なフィルムは、商業的に入手できる。第１７図に示す実施例は、二つの結合された層間に融着領域を有する浅い結合部を形成できる場合でも液体の流れを妨げない一つの構造の種類の別の例である。本発明の幾つかの好ましい衛生ナプキンの実施例を説明したけれども、多くの他の種類の衛生ナプキンを利用でき、これらは文献に記載されている。これらには、本発明の融着層を設けることができる。これらの衛生ナプキンには、１９８１年８月２５日にマクネイヤーに賦与された米国特許第４，２８５，３４３号、１９８６年５月２０日及び１９８７年８月１８日に夫々ヴァンチルバーグに賦与された米国特許第４，５８９，８７６号及び米国特許第４，６８７，４６８号、１９９０年４月１７日及び１９９１年４月１６日に夫々オズボーン等に賦与された米国特許第４，９１７，６９７号及び米国特許第５，００７，９０６号、１９９０年８月２１日及び１９９１年４月２３日に夫々オズボーンに賦与された米国特許第４，９５０，２６４号及び米国特許第５，００９，６５３号、及び１９９０年１０月２９日にヴィスカー等の名で出願された米国特許出願第０７／６０５，５８３号に開示された衛生ナプキンが含まれる。「パンティライナー」という用語は、女性が月経期間中に着用する衛生ナプキンよりも嵩の小さい吸収体物品に関する。本明細書中で説明した使用された層について説明できるパンティライナーの形態の適当な吸収体物品は、１９８８年４月１９日にオズボーンに賦与された「パンティライナー」という標題の米国特許第４，７３８，６７６号に開示されている。「失禁者用物品」という用語はパッド、下着（パッドは、ベルト等のような同じ種類の懸垂システムで所定の場所に保持される）、吸収体物品用の挿入体、吸収体物品用の容量増大体、ブリーフ、ベッドパッド、等に関し、成人が着用するのか又は成人以外の失禁者が着用するのかとは関係がない。本明細書中で説明した融着層を設けることのできる適当な失禁者用物品は、１９８１年３月３日にストリックランド等に賦与された米国特許第４，２５３，４６１号、ブエルに賦与された米国特許第４，５９７，７６０号及び米国特許第４，５９７，７６１号、上文中で言及した米国特許第４，７０４，１１５号、アー等に賦与された米国特許第４，９０９，８０２号、１９９０年１０月２３日にギプソン等に賦与された米国特許第４，９６４，８６０号、１９９１年２月３日にノエル等が出願した米国特許出願第０７／６３７，０９０号、１９９１年２月３日にフェイスト等が出願した米国特許出願第０７／６３７，５７１号に開示されている。「おむつ」という用語は、脚の間を引上げられ、着用者の胴の周りで止められる、一般に幼児や失禁者が着用する衣料に関する。適当な吸収体物品であって、これらの吸収体物品のうちの少なくとも幾つかが、融着層を設けることのできるおむつの形態である吸収体物品は、１９６７年１月３１日にダンカン等に賦与された米国特許第Re．２６，１５２号、１９７５年１月１４日にブエルに賦与された米国特許第３，８６０，００３号、１９８６年９月９日にワイズマン等に賦与された米国特許第４，６１０，６７８号、１９８７年６月１６日にワイズマン等に賦与された米国特許第４，６７３，４０２号、１９８７年９月２２日にローソンに賦与された米国特許第４，６９５，２７８号、１９８７年１１月３日にブエルに賦与された米国特許第４，７０４，１１５号、１９８９年５月３０日にアルマニー等に賦与された米国特許第４，８３４，７３５号、１９８９年１２月１９日にアンスタットに賦与された米国特許第４，８８８，２３１号、及び１９９０年３月２０日にアジズ等に賦与された米国特許第４，９０９，８０３号に開示されている。本明細書中に亘って言及した特許、特許出願（及びこの出願に基づいて賦与された特許並びに対応する公開されている外国特許出願）、及び公開公報は、これらについて触れたことにより、開示されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。しかしながら、本明細書中に組み入れたこれらの文献のいずれにも本発明は教示も開示もされていないということは明白である。更に、本明細書中に記載した商業的に入手できる材料又は製品のいずれも本発明を教示も開示もしていないということもまた明白である。かくして、本発明は、その層間を、特に最も上側の液体透過性の層を、長期間に亘って使用される場合でも取り付けられた状態を維持する結合部を有する吸収体物品を提供する。 4．試験方法結合強度１８０゜引き剥がし試験以下に説明する１８０゜引き剥がし試験は、融着層間の結合部が十分に強く、そのため上シート２８がその下側にある層から分離しないということを確かめるために用いられる。１８０゜引き剥がし試験は、本質的には、融着層を引張試験機に配置し、これらの層を引き離す力を加えることを含む。この試験は、引き剥がし力を加える方向のため、「１８０°」引き剥がし試験と呼ばれる。試料を部分的に引き剥がし、試料の剥がされていない部分即ち引き剥がされるべき層が、背部と背部とを向き合わせて配置した二つの大文字「Ｌ’ｓ」と似た形体を形成するように配向する。次いで、引き剥がし力を部分的に引き剥がされた構成要素に反対方向に加える。原理引張試験機は、所定の試料をその構成要素の一方が破損（破断）するか或いはこれらの構成要素が分離するまで徐々に滑らかに延ばして層を分離するようにつくられた装置である。範囲この方法は層をなした材料に適用できる。装置空調を施２２．７８±１OC（７３±２OF）した部屋相対湿度５０±２％に制御してある。オーブン６０６８４イリノイ州シカゴ市ノースオークパーク通り７４２５のコールパーマーインターナショナル社の、コールパーマーＮ−０５０１５−１０型、又はこれと等価の装置。保持２．５４cm（１インチ）幅のばねクランプをスタンド備えたアルミニウム製スタンド。 J．D．C．１９１５４ペンシルバニア州フィラデルフィカッターア市ダルトンロード１０９６０のトゥイン− アルバートイントルメンツ社の、安全シールドを備えた２５．４mm（１インチ）幅の両縁カッター、又はこれと等価の装置。電子式ストリップチャート記録機を備えた最大荷重引張範囲１０００ｇ（必要であれば他の範囲も利試験機用できる）の万能一定延び速度引張試験機であって、マサチューセッツ州カントン市のインストロンエンジニアリング社のインストロン１１２２又は４２０１、又は１９１５４ペンシルバニア州フィラデルフィア市ダルトンロード１０９６０のトゥイン−アルバートイントルメンツ社のトゥイン−アルバートインテレクト５００又は、又はこれらと等価の装置。ジョー上掲の適当な機器製作社から入手できる線接触面を持つ簡単な装置。試料の調製試料仕様書に従って試料を作製する。２２．７８±１OC（７３±２OF）で相対湿度５０±２％の空調を施した室内に最小２時間に亘って放置する。各試料の一つの隅部に同定のためのラベルを付ける。ラベルを用いるのでなく、試験されるべき領域にペンで印を付けてもよい。機械方向（ＭＤ）で試験されるべき試料についてＪ．Ｄ．Ｃ．カッターを使用し、機械方向に対して横方向で２５．４mm（１インチ）であり且つ機械方向で約１５２．４mm（６インチ）の四つのストリップを作製する。機械方向に対して横方向（ＣＤ）で試験されるべき試料についてＪ．Ｄ．Ｃ．カッターを使用し、機械方向で２５．４mm（１インチ）であり且つ機械方向に対して横方向で約１５２．４mm（６インチ）の四つのストリップを作製する。機器の調整引張試験機の較正即ちゼロ調整を製造者の仕様書に従って行う。試験されたストリップについての引張りの結果がロードセルの能力、即ち使用された荷重範囲の２５％乃至７５％であるようにロードセルを調整する。この範囲は、最初にフルスケールで５００ｇに設定される。ゲージ長を１インチに設定する。引張試験機のクロスヘッドを毎分５５．８８cm（２２インチ）で作動するように設定する（毎分±５．０８cm（２インチ））。チャートの速度を毎分１２．７cm（５インチ）に設定する。引張試験機をクロスヘッドが２６．４２cm（１０．４インチ）の距離に亘って移動するように設定する。これにより、引張試験機は、試料を全部で１８．５４ cm（７．３インチ）引き剥がす際に生じる力を監視できる。ペンがチャートの垂直ゼロ線（距離軸線）上に載るように、機器をゼロ調整する。ペンがチャートの太い水平方向線（荷重軸線）の一つの上に載るようにチャートを回転させる。試料コード、試験を行う方向（ＭＤ又はＣＤ）、試験を行った日、フルスケールの荷重値、チャート速度、クロスヘッド速度、ゲージ長、及び試験名（結合強度試験）を記入したラベルをチャート紙に貼る。試験方法試料ストリップの一端で試料を手で約３．８１cm（約１．５インチ）分離する。試料の一方の層の約１．２７cm（約０．５インチ）を引張試験機の上ジョーに配置する。ジョーを閉じる。残りの層を下ジョーに配置し、弛みをとるのには十分であるがペンをゼロ点から移動するには不十分な張力を加える。このジョーを閉じる。製造者の仕様書の記載に従って引張試験機及び記録機の作動を同時に開始する。試料の構成要素が分離した（又はこれらの構成要素のうちの一方が破損（破断）した）後、チャートを停止し引張試験機をその最初の開始位置に戻す。試料をジョーから外し、チャートを次の試料について位置決めする。残りの試料ストリップの各々について上述の方法を繰り返す。計算／報告分析における重要な最も共通した点は、分離時及び破損時の荷重（グラム力）である。 A．分離時の結合強度力試料の分離の平均力を捕捉し報告できない機器については、真っ直ぐな縁部のような尺を用い、チャート上に記された分離の平均力を最も近いグラムに対して物理的に決定する。力を捕捉し報告できる機器については、分離の平均力を最も近いグラムに対してデジタルディスプレーから読み取る。 B．破損時の結合強度試料破損のピーク力を捕捉して報告できない機器については、破損のピーク力を最も近いグラムに対してチャート上で物理的に決定する。力を捕捉して報告できる機器については、破損のピーク力をデジタルディスプレーから最も近いグラムに対して読み取る。１）試料の分離時の平均グラム力及び／又は２）試料の破損時のピーク力の、最も近いグラムに対する四つの読みを平均し、報告する。本発明の特定の実施例例示し且つ説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の他の変形及び変更を行うことができるということは、当業者には明らかであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ) ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＳ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＬＫ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＵＡ (72)発明者ツーハイ，エリザベスバイリューアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、マウント、バーノン、アベニュ、3863 (72)発明者ビューエル，ケネスバークレイアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、ブロックドルフ、ドライブ、218 (72)発明者ダガー，カマルジョセフアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、セレスシャル、ストリート、1071 (72)発明者キャリアー，マイケルエドワードアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、クレーンフィールド、ドライブ、8675 (72)発明者オズボーン，トマスワードアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、ディーンビュー、ドライブ、400 (72)発明者アー，ニコラスアルバートアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、ベンヒル、ドライブ、3736 (72)発明者ノエル，ジョンリチャードアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、シェナンドー、アベニュ、1526 (72)発明者レイジング，ジョージスティーブンアメリカ合衆国オハイオ州、バタビア、グレンデイル、ドライブ、4462 (72)発明者ルースカ，ロバートウィリアムアメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、ビスケイン、アベニュ、5530

Claims

【特許請求の範囲】１．熱可塑性多孔フィルム製の液体透過性上シート、衣料に面する面を持つ、前記上シートに接合された液体不透過性後シート、及び所定の厚さを有し、好ましくは液体透過性の下側の層を有し、更に好ましくは前記上シートと前記後シートとの間に位置決めされた吸収体を更に有する吸収体物品において、前記上シートは前記下側の層に、上シートを貫通し且つ前記後シートの衣料に面する面を貫通することなく前記下側の層の前記厚さを少なくとも途中まで貫通した個々の結合領域で融着されており、前記結合領域の少なくとも幾つかが、液体を前記下側の層まで通すためのドレン通路を持つ構造を構成する、ことを特徴とする吸収体物品。２．前記下側の層は、吸収体コア、繊維質捕捉層、少なくとも一部が合成繊維からなる繊維質捕捉層を最も上に持つ吸収体コア、又は以上の構成要素のうち少なくとも一部が合成繊維からなる一つの構成要素、からなる群から選択された構成要素からなる、請求項１に記載の吸収体物品。３．長手方向中心線を有し、前記下側の層が捕捉層からなり、前記捕捉層の前記繊維の大部分が長手方向中心線とほぼ同じ方向に配向されているという特徴、前記捕捉層がスパンレースト不織織物からなるという特徴、前記捕捉層の少なくとも一部が、湿潤性を永久的に持つ仕上げを備えた繊維からなるという特徴のうちの少なくとも一つを追加に有する、請求項２に記載の吸収体物品。４．長手方向中心線、該長手方向中心線に沿って中央に配置された長手方向中央領域、及び該長手方向中央領域の横方向外方にある長手方向側領域を有し、前記結合領域は平面図で見て円形形状を有し、前記結合領域のうちの幾つかは比較的大きく、又幾つかは比較的小さく、前記大きな結合領域は前記長手方向中央領域に配置され、前記小さな結合領域は前記長手方向側領域に配置されている、請求項１に記載の吸収体物品。５．前記上シートは第１融点を有し、前記下側の層は、前記第１融点よりも高い第２融点を持つ繊維でできたウェブからなり、前記上シートは前記下側の層に別個の結合領域で融着され、該融着は、前記繊維がその元来の状態を保つように前記第２融点以下の温度で行われ、前記融着は、前記上シートを貫通し且つ前記下側の層の厚さの少なくとも途中まで延びる孔を構成する、請求項１に記載の吸収体物品。６．前記下側の層は、身体に面する面及び衣料に面する面を有し、前記結合領域は、前記下側の層の前記身体に面する面と衣料に面する面との間に配置されたベースと、上部分及び下部分からなる側壁とを有し、前記側壁のうちの少なくとも一つ又は前記ベースには前記下側の層内へのドレン通路が設けられている、請求項５に記載の吸収体物品。７．液体透過性の上シート、該上シートに接合された液体不透過性後シート、前記上シートと前記後シートとの間に位置決めされた吸収体コアを有する吸収体物品において、前記吸収体コアは、天然繊維、合成繊維、又は架橋したセルロース繊維からなる群から選択した短く低デニールで親水性の繊維からなる第１の群、及び長く高デニールの合成繊維である第２の群からなる均質な混合物からなり、前記第２の群の繊維は、前記吸収体コアの５重量％乃至２０重量％を占め、前記吸収体コアは少なくとも０．０９g/cm3の密度を有する、ことを特徴とする吸収体物品。８．非弾性親水性不織繊維が機械的絡み合いで下側に取り付けられた多孔フィルム、熱可塑性合成ポリマー材料からなる非弾性親水性不織繊維を下側に融着した多孔フィルム、下側及び不織繊維質層を持つ多孔フィルムであって、前記フィルム又は前記繊維質層のうちの少なくとも一方が収縮状態にあるときに前記不織繊維質層が前記多孔フィルムに別個の取り付け点で融着され、弾性的に伸長可能な積層体を形成する多孔フィルム、からなる群から選択された、吸収体物品用の液体透過性の上シート。９．前記上シートは、身体に面する面及びコアに面する面を有し、前記上シートは、前記上シートの前記身体に面する面の少なくとも一部を形成する不織材料及び前記上シートの前記コアに面する面の少なくとも一部を形成する多孔プラスチックフィルムからなり、前記フィルムは、前記上シートの全体としての透過性を高めるため、界面活性剤で処理してある、請求項１に記載の吸収体物品。１０．一方が吸収体物品の上シートとして役立つ立体的な熱可塑性多孔フィルムからなる、吸収体物品の二つの液体透過性構成要素を面と面とを向き合わせた状態で接合するための方法において、（ａ）第１融点を持つ第１材料でできた立体的な熱可塑性多孔フィルム製上シートからなる、第１面及び第２面を持つ、液体透過性の第１構成要素を形成する工程と、（ｂ）前記第１融点よりも高い第２融点を持つ繊維質の第２材料でできた、第１面及び第２面を持つ、液体透過性の第２構成要素を形成する工程と、（ｃ）前記上シートの第２面が前記第２構成要素の前記第１面と隣接するように前記上シートを前記第２構成要素に対して面と面とを向き合わせた関係で配置する工程と、（ｄ）前記上シートを前記第２構成要素に別個の点で融着する工程とを有し、該融着は、前記上シートの部分が軟質であり且つ柔軟になるような温度及び（）前記立体的な上シートが潰れて前記繊維質の第２材料の繊維の幾つかに取り付けられ、（）前記上シートの前記孔のうちの少なくとも幾つかが少なくとも部分的に開放したままであり、（）前記繊維質の第２材料が未溶融の状態にある、ような圧力で行われる、方法。