JPH08338107A - 複合防水シート及び塗膜防水施工物 - Google Patents
複合防水シート及び塗膜防水施工物Info
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- JPH08338107A JPH08338107A JP14758395A JP14758395A JPH08338107A JP H08338107 A JPH08338107 A JP H08338107A JP 14758395 A JP14758395 A JP 14758395A JP 14758395 A JP14758395 A JP 14758395A JP H08338107 A JPH08338107 A JP H08338107A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、信頼性の高い塗膜防水が施工
できる複合防水シート及びその複合防水シートを用いた
塗膜防水施工物を提供することにある。 【構成】本発明の構成は、加硫ゴムシートの上層側に上
層側不織布が融着して設けてあり、下層側に下層側不織
布が融着して成ることを特徴とする複合防水シート及び
その複合防水シートを用いた塗膜防水施工物にある。
できる複合防水シート及びその複合防水シートを用いた
塗膜防水施工物を提供することにある。 【構成】本発明の構成は、加硫ゴムシートの上層側に上
層側不織布が融着して設けてあり、下層側に下層側不織
布が融着して成ることを特徴とする複合防水シート及び
その複合防水シートを用いた塗膜防水施工物にある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合防水シート及び塗膜
防水施工物に関するものである。
防水施工物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の建造物ではその屋上駆体面を防水
施工するのが一般的である。
施工するのが一般的である。
【0003】この種の防水施工はアスファルト施工、シ
ート施工、塗膜施工の3種に大別される。
ート施工、塗膜施工の3種に大別される。
【0004】アスファルト施工は高温に溶融したアスフ
ァルトを駆体面に施工するものである。このアスファル
ト施工は作業が迅速にでき且つコストが安価にできる利
点がある。しかしこの方法は施工時の火災発生の危険
性、悪臭発散性、施工後の悪い耐候性、悪い低温脆化割
れ性、施工厚を薄くできない等の難点がある。
ァルトを駆体面に施工するものである。このアスファル
ト施工は作業が迅速にでき且つコストが安価にできる利
点がある。しかしこの方法は施工時の火災発生の危険
性、悪臭発散性、施工後の悪い耐候性、悪い低温脆化割
れ性、施工厚を薄くできない等の難点がある。
【0005】これに対してシート施工はゴムシート又は
プラスチックシートを駆体面に施工するものである。こ
のシート施工はゴムシート又はプラスチックシートを用
いることから施工厚さを薄くでき且つ耐候性に優れてい
るという利点がある。しかしこの方法はシート材料の価
格が高く且つ工場生産したシート材料の寸法に比して駆
体面の寸法が広いことからシートの接続工事個所が多く
なるという難点がある。
プラスチックシートを駆体面に施工するものである。こ
のシート施工はゴムシート又はプラスチックシートを用
いることから施工厚さを薄くでき且つ耐候性に優れてい
るという利点がある。しかしこの方法はシート材料の価
格が高く且つ工場生産したシート材料の寸法に比して駆
体面の寸法が広いことからシートの接続工事個所が多く
なるという難点がある。
【0006】これらに対して塗膜施工は駆体面に防水塗
料を薄く塗布して防水塗膜を形成する方法である。この
塗膜施工は施工厚さを薄くでき且つ塗膜を用いる方法で
あることからシート接続工事を省略できるいう利点があ
る。しかし有機溶剤型防水塗料では施工時の火災発生の
危険性があり、また水分散型防水塗料では施工時の乾燥
性が劣り且つ施工後の塗膜の耐水性と耐候性とが劣ると
言う難点がある。
料を薄く塗布して防水塗膜を形成する方法である。この
塗膜施工は施工厚さを薄くでき且つ塗膜を用いる方法で
あることからシート接続工事を省略できるいう利点があ
る。しかし有機溶剤型防水塗料では施工時の火災発生の
危険性があり、また水分散型防水塗料では施工時の乾燥
性が劣り且つ施工後の塗膜の耐水性と耐候性とが劣ると
言う難点がある。
【0007】他方、塗膜防水塗料として火災発生の危険
性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後の耐水性と
耐候性が優れたものが実用されるようになってきてい
る。このため従来の塗膜防水の難点が解消される気運に
ある。
性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後の耐水性と
耐候性が優れたものが実用されるようになってきてい
る。このため従来の塗膜防水の難点が解消される気運に
ある。
【0008】例えば、無溶剤ポリウレタン防水塗料を用
いた塗膜施工は施工厚さを薄くできると共にシート接続
工事を省略できると言う利点に加えて、施工が常温でで
きるという利点がある。このため高温アスファルト施工
時のような火災発生の危険性や悪臭発生がなく、しかも
アスファルト施工では避けられなかった悪い耐候性、悪
い低温脆化割れ性、施工厚さを薄くできない等の難点も
ない。
いた塗膜施工は施工厚さを薄くできると共にシート接続
工事を省略できると言う利点に加えて、施工が常温でで
きるという利点がある。このため高温アスファルト施工
時のような火災発生の危険性や悪臭発生がなく、しかも
アスファルト施工では避けられなかった悪い耐候性、悪
い低温脆化割れ性、施工厚さを薄くできない等の難点も
ない。
【0009】この様な訳で無溶剤ポリウレタン防水塗料
を駆体面に施工したポリウレタン塗膜防水工法が注目さ
れるようになってきている。
を駆体面に施工したポリウレタン塗膜防水工法が注目さ
れるようになってきている。
【0010】しかしながら従来のポリウレタン塗膜防水
工法は駆体面に微量の水分でも残留しているとその水分
が気化して水蒸気となってポリウレタン塗膜を膨れさせ
たり、接着破壊を起こしたり、ポリウレタン塗膜そのも
のを加水分解劣化させたりするという難点がある。
工法は駆体面に微量の水分でも残留しているとその水分
が気化して水蒸気となってポリウレタン塗膜を膨れさせ
たり、接着破壊を起こしたり、ポリウレタン塗膜そのも
のを加水分解劣化させたりするという難点がある。
【0011】また、従来のポリウレタン塗膜防水工法で
は防水シート層にクラツク発生箇所が存在するとポリウ
レタン塗膜層も共割れして接着破壊を起こしたりすると
いう難点がある。更に、従来のポリウレタン塗膜防水工
法では防水シート層に凹凸箇所が存在するとポリウレタ
ン塗膜層も凹凸になりやすい欠点があった。
は防水シート層にクラツク発生箇所が存在するとポリウ
レタン塗膜層も共割れして接着破壊を起こしたりすると
いう難点がある。更に、従来のポリウレタン塗膜防水工
法では防水シート層に凹凸箇所が存在するとポリウレタ
ン塗膜層も凹凸になりやすい欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、膨れや剥がれが生じな
いように駆体面へよく接着施工でき且つクラックや凹凸
がある防水シートの最上層に塗膜防水層を設けたときに
も塗膜防水層の共割れや段差が発生しない複合防水シー
ト及びその複合防水シートを用いた塗膜防水施工物を提
供することにある。
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、膨れや剥がれが生じな
いように駆体面へよく接着施工でき且つクラックや凹凸
がある防水シートの最上層に塗膜防水層を設けたときに
も塗膜防水層の共割れや段差が発生しない複合防水シー
ト及びその複合防水シートを用いた塗膜防水施工物を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が融着し
てあり、下層側に下層側不織布が融着して成ることを特
徴とする複合防水シート及びその複合防水シートを用い
た塗膜防水施工物にある。
ろは、加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が融着し
てあり、下層側に下層側不織布が融着して成ることを特
徴とする複合防水シート及びその複合防水シートを用い
た塗膜防水施工物にある。
【0014】本発明において加硫ゴムシートとしてはJ
IS−A6008に定める合成高分子系ルーフイングシ
ートに適合するものならよく、例えば加硫エチレンプロ
ピレンジエンゴムシート、クロロスルホン化ポリエチレ
ンシート、クロロプレンゴムシート等がある。
IS−A6008に定める合成高分子系ルーフイングシ
ートに適合するものならよく、例えば加硫エチレンプロ
ピレンジエンゴムシート、クロロスルホン化ポリエチレ
ンシート、クロロプレンゴムシート等がある。
【0015】また、本発明において上層側不織布として
は工業用に実用されているものならよく、特に分子内に
極性基を有する繊維の不織布がポリウレタン塗膜との接
着性が優れている点から好適である。ここにおいて分子
内に極性基を有する繊維の不織布としてはポリエステル
繊維系不織布、ポリアミド繊維系不織布、アクリル繊維
系不織布等がある。
は工業用に実用されているものならよく、特に分子内に
極性基を有する繊維の不織布がポリウレタン塗膜との接
着性が優れている点から好適である。ここにおいて分子
内に極性基を有する繊維の不織布としてはポリエステル
繊維系不織布、ポリアミド繊維系不織布、アクリル繊維
系不織布等がある。
【0016】この種の分子内に極性基を有する繊維の不
織布は、ポリオレフィン系フイルムとニードルパンチに
よって結合される。
織布は、ポリオレフィン系フイルムとニードルパンチに
よって結合される。
【0017】ここにおいてポリオレフィン系フイルムと
してはポリエチレンフィルム、エチレン・αオレフィン
コポリマーフィルム、エチレン・酢酸ビニルコポリマー
フィルム、エチレン・アクリル酸コポリマーフィルム、
エチレン・アクリル酸エステルコポリマーフィルム等が
用いられる。
してはポリエチレンフィルム、エチレン・αオレフィン
コポリマーフィルム、エチレン・酢酸ビニルコポリマー
フィルム、エチレン・アクリル酸コポリマーフィルム、
エチレン・アクリル酸エステルコポリマーフィルム等が
用いられる。
【0018】これらのポリオレフィン系フイルムは熱融
着性があることから、ポリオレフィン系フイルムとニー
ドルパンチによって結合された不織布は加硫ゴムシート
に容易に熱融着させることができる。そしてポリオレフ
ィン系フイルムとニードルパンチによって結合された不
織布は有機溶剤に触れても剥離することがない。
着性があることから、ポリオレフィン系フイルムとニー
ドルパンチによって結合された不織布は加硫ゴムシート
に容易に熱融着させることができる。そしてポリオレフ
ィン系フイルムとニードルパンチによって結合された不
織布は有機溶剤に触れても剥離することがない。
【0019】また本発明において下層側不織布としては
分子内に極性基を持たない非極性繊維の不織布、例えば
ポリオレフィン繊維の不織布が望ましい。これは非極性
繊維の不織布が耐水性、低吸水性、耐アルカリ性に優
れ、その結果駆体面に水分があっても加水分解劣化や接
着破壊等を起こさず且つ通気緩衝性も優れているためで
ある。
分子内に極性基を持たない非極性繊維の不織布、例えば
ポリオレフィン繊維の不織布が望ましい。これは非極性
繊維の不織布が耐水性、低吸水性、耐アルカリ性に優
れ、その結果駆体面に水分があっても加水分解劣化や接
着破壊等を起こさず且つ通気緩衝性も優れているためで
ある。
【0020】本発明において塗膜防水塗料としては火災
発生の危険性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後
の耐水性と耐候性が優れたものならよく、例えば無溶剤
ポリウレタン防水塗料、無溶剤タールポリウレタン防水
塗料、無溶剤ポリサルファイド防水塗料、無溶剤シリコ
ーン防水塗料、無溶剤エポキシ樹脂防水塗料、無溶剤ポ
リエステル樹脂防水塗料、液状クロロプレンゴム防水塗
料、アクリル樹脂防水塗料等がある。
発生の危険性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後
の耐水性と耐候性が優れたものならよく、例えば無溶剤
ポリウレタン防水塗料、無溶剤タールポリウレタン防水
塗料、無溶剤ポリサルファイド防水塗料、無溶剤シリコ
ーン防水塗料、無溶剤エポキシ樹脂防水塗料、無溶剤ポ
リエステル樹脂防水塗料、液状クロロプレンゴム防水塗
料、アクリル樹脂防水塗料等がある。
【0021】一方、このようにして得られた複合防水シ
ートと塗膜防水塗料とを駆体面上に施工するときには次
のように行う。
ートと塗膜防水塗料とを駆体面上に施工するときには次
のように行う。
【0022】 まず駆体面上に接着剤、例えば樹脂モ
ルタル或いはエポキシ接着剤を塗布し、次にその接着剤
上に複合防水シートを敷設施工する。
ルタル或いはエポキシ接着剤を塗布し、次にその接着剤
上に複合防水シートを敷設施工する。
【0023】この段階で得られた施工物には駆体面上に
下層側不織布層が存在することになるから通気性があ
り、その結果たとえ駆体面上に水分が残留していても加
硫ゴム防水層に膨れ不良が発生することがない。
下層側不織布層が存在することになるから通気性があ
り、その結果たとえ駆体面上に水分が残留していても加
硫ゴム防水層に膨れ不良が発生することがない。
【0024】 次に、敷設施工された複合防水シート
の上層側不織布層の上に、防水塗料、例えば無溶剤ポリ
ウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成さ
せる。この際複合断熱防水シートの上層側不織布層はポ
リウレタン塗膜と強力に接着するので、この界面での接
着不良や膨れ不良は発生することがない。
の上層側不織布層の上に、防水塗料、例えば無溶剤ポリ
ウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成さ
せる。この際複合断熱防水シートの上層側不織布層はポ
リウレタン塗膜と強力に接着するので、この界面での接
着不良や膨れ不良は発生することがない。
【0025】なお、このようにして得られたポリウレタ
ン塗膜防水施工物は直射日光による温度上昇が若干高く
なる。このため無溶剤ポリウレタン防水塗料は断熱防水
仕様に適合した耐熱性無溶剤ポリウレタン防水塗料を使
用する事が望ましい。
ン塗膜防水施工物は直射日光による温度上昇が若干高く
なる。このため無溶剤ポリウレタン防水塗料は断熱防水
仕様に適合した耐熱性無溶剤ポリウレタン防水塗料を使
用する事が望ましい。
【0026】
【作用】本発明の複合防水シートは、第1に加流ゴムシ
ートの上層側に上層側不織布を設けることにより、その
上層に塗布する塗膜防水層と強力に接着することができ
る。
ートの上層側に上層側不織布を設けることにより、その
上層に塗布する塗膜防水層と強力に接着することができ
る。
【0027】第2に本発明の複合防水シートは、加硫ゴ
ムシートの下側に下層側不織布層を設けていることか
ら、この複合防水シートを駆体面上に施工して成る防水
施工物は例え駆体面上に水分が存在しても下層側不織布
層内にとどまり加硫ゴムシート層やポリウレタン塗膜防
水層を水分浸蝕劣化から保護することができ、また駆体
面上に塗布した接着剤が下層側不織布層内に浸透して強
力に接着することができる。
ムシートの下側に下層側不織布層を設けていることか
ら、この複合防水シートを駆体面上に施工して成る防水
施工物は例え駆体面上に水分が存在しても下層側不織布
層内にとどまり加硫ゴムシート層やポリウレタン塗膜防
水層を水分浸蝕劣化から保護することができ、また駆体
面上に塗布した接着剤が下層側不織布層内に浸透して強
力に接着することができる。
【0028】第3に本発明の複合防水シートは、加硫ゴ
ムシートの上下の両側に不織布層を設けてあるから、例
え加硫ゴムシートや駆体面に凹凸やクラックが存在して
も両側の不織布層内でそれらの不陸を吸収し、その結果
防水施工物全体では凹凸がなくなり、そしてその上層に
塗膜防水層を設けてもその防水層塗膜の共割れを誘発す
ることがない。
ムシートの上下の両側に不織布層を設けてあるから、例
え加硫ゴムシートや駆体面に凹凸やクラックが存在して
も両側の不織布層内でそれらの不陸を吸収し、その結果
防水施工物全体では凹凸がなくなり、そしてその上層に
塗膜防水層を設けてもその防水層塗膜の共割れを誘発す
ることがない。
【0029】
【実施例】次に、本発明の複合防水シートの一実施例及
びその本発明の複合防水シートの一実施例を用いて成る
塗膜防水施工物の一実施例を図面により説明する。
びその本発明の複合防水シートの一実施例を用いて成る
塗膜防水施工物の一実施例を図面により説明する。
【0030】(複合防水シートの一実施例)厚さ1.0
mmの加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの上面に
厚さ0.2mmのポリエステル繊維不織布、前記加硫エチ
レンプロピレンジエンゴムシートの下面に厚さ2mmの下
層不織布層であるポリプロピレン繊維不織布層をそれぞ
れ加熱融着させることにより本発明の複合防水シートの
一実施例品を得た。
mmの加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの上面に
厚さ0.2mmのポリエステル繊維不織布、前記加硫エチ
レンプロピレンジエンゴムシートの下面に厚さ2mmの下
層不織布層であるポリプロピレン繊維不織布層をそれぞ
れ加熱融着させることにより本発明の複合防水シートの
一実施例品を得た。
【0031】図1はかくして得られた本発明の複合防水
シートの一実施例品の横断面図である。
シートの一実施例品の横断面図である。
【0032】図1において1は上層不織布層であるポリ
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は下層不
織布層であるポリプロピレン繊維不織布層である。
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は下層不
織布層であるポリプロピレン繊維不織布層である。
【0033】図1からわかるようにこの本発明の複合防
水シートの一実施例品は、第1に加硫ゴムシート層2の
上に上層不織布層として極性繊維から成るポリエステル
繊維不織布層1が融着しているので、そのポリエステル
繊維不織布層1の上層に塗膜防水塗料を塗布したときに
は繊維間に浸透して強力に接着できると共にポリエステ
ル繊維不織布層1の極性基と塗膜防水層の極性基との化
学的結合もプラスして強力に接着できる。その上ポリエ
ステル繊維不織布層1は機械的緩衝作用を持つから使用
寿命を延長することができる。
水シートの一実施例品は、第1に加硫ゴムシート層2の
上に上層不織布層として極性繊維から成るポリエステル
繊維不織布層1が融着しているので、そのポリエステル
繊維不織布層1の上層に塗膜防水塗料を塗布したときに
は繊維間に浸透して強力に接着できると共にポリエステ
ル繊維不織布層1の極性基と塗膜防水層の極性基との化
学的結合もプラスして強力に接着できる。その上ポリエ
ステル繊維不織布層1は機械的緩衝作用を持つから使用
寿命を延長することができる。
【0034】第2に本発明の複合防水シートの一実施例
品は、加硫ゴムシート層2の下に下層不織布層である無
極性のポリプロピレン繊維不織布層3が一体的に融着さ
れているので通気・緩衝性、耐水性があり、その結果駆
体面に上に水分が存在していても加硫ゴムシート層2を
効果的に水から保護すると共に駆体面と複合防水シート
との接着性を保証することができる。
品は、加硫ゴムシート層2の下に下層不織布層である無
極性のポリプロピレン繊維不織布層3が一体的に融着さ
れているので通気・緩衝性、耐水性があり、その結果駆
体面に上に水分が存在していても加硫ゴムシート層2を
効果的に水から保護すると共に駆体面と複合防水シート
との接着性を保証することができる。
【0035】(比較例の複合防水シート)厚さ1.0mm
の加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの下面にの
み厚さ2mmの無極性のポリプロピレン繊維不織布層を加
熱融着させることにより比較例の複合防水シートを得
た。
の加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの下面にの
み厚さ2mmの無極性のポリプロピレン繊維不織布層を加
熱融着させることにより比較例の複合防水シートを得
た。
【0036】(複合防水シートの一実施例品とポリウレ
タン塗膜との接着試験)次に、かくして得られた本発明
の複合防水シートの一実施例品と比較例の複合防水シー
トについて、それぞれその上層に硬化方式の異なる3種
の無溶剤ポリウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン
塗膜を形成させ、それから上層とポリウレタン塗膜との
間の接着強度を測定した。
タン塗膜との接着試験)次に、かくして得られた本発明
の複合防水シートの一実施例品と比較例の複合防水シー
トについて、それぞれその上層に硬化方式の異なる3種
の無溶剤ポリウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン
塗膜を形成させ、それから上層とポリウレタン塗膜との
間の接着強度を測定した。
【0037】用いた3種の無溶剤ポリウレタン防水塗料
は次の通りである。
は次の通りである。
【0038】 ポリウレタン防水塗料A イソシアネート成分としてトリレンジイソシアネート、
硬化剤として3,3´−ジクロロ−4、4´ジアミノジ
フェニルメタンを用いた2液型ポリウレタン防水塗料で
ある。
硬化剤として3,3´−ジクロロ−4、4´ジアミノジ
フェニルメタンを用いた2液型ポリウレタン防水塗料で
ある。
【0039】 ポリウレタン防水塗料B 上記のポリウレタン防水塗料Aに粘着付与剤を配合して
成る2液型ポリウレタン防水塗料である。
成る2液型ポリウレタン防水塗料である。
【0040】 ポリウレタン防水塗料C 1液型湿気硬化ポリウレタン防水塗料である。
【0041】次に、これらの接着物について全く熱劣化
しないものについての初期接着強度(kgf/25mm、接着
長さ25mmに亘って剥離したときの最大強度)を測定し
た。
しないものについての初期接着強度(kgf/25mm、接着
長さ25mmに亘って剥離したときの最大強度)を測定し
た。
【0042】表1はこれらの試験結果を示したものであ
る。
る。
【0043】
【表1】
【0044】表1からわかるように本発明の複合防水シ
ートの一実施例品は加硫ゴムシート層2の上に上層不織
布層として極性繊維から成るポリエステル繊維不織布層
1が融着されているので、ポリウレタン防水塗料を塗布
したときには繊維間に容易に浸透して強力に接着できる
と共にポリエステル繊維不織布層1の極性基と塗膜防水
層の極性基との化学的結合もプラスして強力に接着でき
る。このような優れた接着性はポリウレタン防水塗料の
種類の如何を問わず同様である。
ートの一実施例品は加硫ゴムシート層2の上に上層不織
布層として極性繊維から成るポリエステル繊維不織布層
1が融着されているので、ポリウレタン防水塗料を塗布
したときには繊維間に容易に浸透して強力に接着できる
と共にポリエステル繊維不織布層1の極性基と塗膜防水
層の極性基との化学的結合もプラスして強力に接着でき
る。このような優れた接着性はポリウレタン防水塗料の
種類の如何を問わず同様である。
【0045】これに対して比較例の複合防水シートは加
硫ゴムシート層の上層に直接ポリウレタン防水塗料を塗
布することから接着強度が小さい。このような悪い接着
性はポリウレタン防水塗料の種類の如何を問わず同様で
ある。
硫ゴムシート層の上層に直接ポリウレタン防水塗料を塗
布することから接着強度が小さい。このような悪い接着
性はポリウレタン防水塗料の種類の如何を問わず同様で
ある。
【0046】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第1実施
例)次に、本発明の複合防水シートの一実施例品を用い
てポリウレタン塗膜防水施工物を施工した まず、コンクリート駆体面上に接着剤として無溶剤樹脂
モルタルを塗布した。次に、その塗布した樹脂モルタル
上に、図1に示した本発明の複合防水シートの一実施例
品を下層不織布層4が下側となるように敷設し、それか
ら転圧した。ここにおいて複合防水シートの継ぎ目は突
き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接続し
た。
例)次に、本発明の複合防水シートの一実施例品を用い
てポリウレタン塗膜防水施工物を施工した まず、コンクリート駆体面上に接着剤として無溶剤樹脂
モルタルを塗布した。次に、その塗布した樹脂モルタル
上に、図1に示した本発明の複合防水シートの一実施例
品を下層不織布層4が下側となるように敷設し、それか
ら転圧した。ここにおいて複合防水シートの継ぎ目は突
き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接続し
た。
【0047】最後に、上層側不織布層の上層に無溶剤ポ
リウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成
させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第1実
施例品を得た。
リウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成
させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第1実
施例品を得た。
【0048】図2はかくして得られたポリウレタン塗膜
防水施工物の第1実施例品の斜視説明図である。
防水施工物の第1実施例品の斜視説明図である。
【0049】図2において1は上層不織布層であるポリ
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は下層不
織布層であるポリプロピレン繊維不織布層、4はコンク
リート駆体面、5はコンクリート駆体面4上に塗布した
樹脂モルタル、6は上層側不織布層1の上層に形成した
ポリウレタン塗膜層である。
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は下層不
織布層であるポリプロピレン繊維不織布層、4はコンク
リート駆体面、5はコンクリート駆体面4上に塗布した
樹脂モルタル、6は上層側不織布層1の上層に形成した
ポリウレタン塗膜層である。
【0050】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第2実施
例)まず、コンクリート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ
樹脂接着剤を塗布した。
例)まず、コンクリート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ
樹脂接着剤を塗布した。
【0051】次に、その塗布した無溶剤タイプ特殊エポ
キシ樹脂接着剤上に、図1に示した本発明の複合防水シ
ートの一実施例品を下層不織布層4が下側となるように
敷設し、それから転圧した。
キシ樹脂接着剤上に、図1に示した本発明の複合防水シ
ートの一実施例品を下層不織布層4が下側となるように
敷設し、それから転圧した。
【0052】ここにおいて複合防水シートの継ぎ目は突
き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接続し
た。
き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接続し
た。
【0053】最後に、上層側不織布層1の上層に無溶剤
ポリウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形
成させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第2
実施例品を得た。
ポリウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形
成させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第2
実施例品を得た。
【0054】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第1実施
例、第2実施例の特性試験結果)次に、これらのポリウ
レタン塗膜防水施工物を2年間屋外に暴露し、それから
そのポリウレタン塗膜の剥がれ不良、膨れ不良、漏水箇
所の有無、亀裂の有無等を観察した。
例、第2実施例の特性試験結果)次に、これらのポリウ
レタン塗膜防水施工物を2年間屋外に暴露し、それから
そのポリウレタン塗膜の剥がれ不良、膨れ不良、漏水箇
所の有無、亀裂の有無等を観察した。
【0055】その結果第1実施例及び第2実施例の塗膜
防水施工物は2年間暴露しても剥がれ不良、膨れ不良、
漏水箇所、亀裂等が全く発生しなかった。特にコンクリ
ート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ樹脂接着剤を塗布し
た第2実施例のポリウレタン塗膜防水施工物は2年間暴
露してもコンクリート駆体面上に強力に接着していた。
防水施工物は2年間暴露しても剥がれ不良、膨れ不良、
漏水箇所、亀裂等が全く発生しなかった。特にコンクリ
ート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ樹脂接着剤を塗布し
た第2実施例のポリウレタン塗膜防水施工物は2年間暴
露してもコンクリート駆体面上に強力に接着していた。
【0056】なお、第1実施例の塗膜防水施工物はコン
クリート駆体面との初期接着強度が1.2kg/cm 2 、第
2実施例の塗膜防水施工物はコンクリート駆体面との初
期接着強度が1.3kg/cm 2 であり、十分なる接着性を
発揮した。
クリート駆体面との初期接着強度が1.2kg/cm 2 、第
2実施例の塗膜防水施工物はコンクリート駆体面との初
期接着強度が1.3kg/cm 2 であり、十分なる接着性を
発揮した。
【0057】しかもこれらの塗膜防水施工物は通気・緩
衝性、耐候性、耐水性も優れた結果を発揮した。
衝性、耐候性、耐水性も優れた結果を発揮した。
【0058】
【発明の効果】本発明の複合防水シートは、第1に上層
に塗膜防水塗料を塗布したときには繊維間に浸透して強
力に接着でき、第2に加硫ゴムシート層の下に下層不織
布層が一体的に融着されているので通気・緩衝性、耐水
性及び接着性を発揮することができるものであり、工業
上有用である。
に塗膜防水塗料を塗布したときには繊維間に浸透して強
力に接着でき、第2に加硫ゴムシート層の下に下層不織
布層が一体的に融着されているので通気・緩衝性、耐水
性及び接着性を発揮することができるものであり、工業
上有用である。
【0059】また、本発明のポリウレタン塗膜防水施工
物は上層が塗膜防水層と強力に接着でき且つ下層が駆体
面と強力に接着でき、それにより塗膜防水層の剥がれ不
良、膨れ不良、漏水箇所の発生、亀裂の発生等が起こら
ず優れた耐水性、耐候性、通気・緩衝性、断熱性を発揮
することができるものであり、工業上有用である。
物は上層が塗膜防水層と強力に接着でき且つ下層が駆体
面と強力に接着でき、それにより塗膜防水層の剥がれ不
良、膨れ不良、漏水箇所の発生、亀裂の発生等が起こら
ず優れた耐水性、耐候性、通気・緩衝性、断熱性を発揮
することができるものであり、工業上有用である。
【図1】本発明の複合防水シートの一実施例品の横断面
図である。
図である。
【図2】本発明の塗膜防水施工物の第1実施例品の斜視
説明図である。
説明図である。
1 上層不織布層 2 加硫ゴムシート層 3 下層不織布層 5 コンクリート駆体面 6 接着剤層 7 塗膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大熊 正春 大阪府大阪市中央区北浜3丁目5番29号 日立電線株式会社関西支店内
Claims (6)
- 【請求項1】加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が
融着してあり、前記加硫ゴムシートの下層側に下層側不
織布が融着して成ることを特徴とする複合防水シート。 - 【請求項2】加硫ゴムシートが加硫合成ゴムであること
を特徴とする請求項1記載の複合防水シート。 - 【請求項3】加硫ゴムシートの上層側に融着して設けら
れる不織布が極性基を有する繊維から成るものであるこ
とを特徴とする請求項1記載の複合防水シート。 - 【請求項4】加硫ゴムシートの上層側に融着して設けら
れる不織布がオレフィン系フイルムとニードルパンチと
によって接合されたものであることを特徴とする請求項
1記載の複合防水シート。 - 【請求項5】加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が
融着してあり、前記加硫ゴムシートの下層側に下層側不
織布が融着して成る複合防水シートを該下層側不織布層
が下側となるように表面に接着剤が塗布してある駆体面
上に接着施工し且つ前記上層側不織布層の上層に塗膜防
水層が施工されて成ることを特徴とする塗膜防水施工
物。 - 【請求項6】塗膜防水層がポリウレタン塗膜であること
を特徴とする請求項5記載の塗膜防水施工物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14758395A JPH08338107A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 複合防水シート及び塗膜防水施工物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14758395A JPH08338107A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 複合防水シート及び塗膜防水施工物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08338107A true JPH08338107A (ja) | 1996-12-24 |
Family
ID=15433639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14758395A Pending JPH08338107A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 複合防水シート及び塗膜防水施工物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08338107A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100489730B1 (ko) * | 2002-04-26 | 2005-05-16 | 서울산업대학교 산학협력단 | 도막방수 보호용 섬유매트 및 이를 이용한 방수공법 |
EP4116080A1 (de) * | 2021-07-06 | 2023-01-11 | BPA-GmbH | Flächenabdichtungsbahn |
-
1995
- 1995-06-14 JP JP14758395A patent/JPH08338107A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100489730B1 (ko) * | 2002-04-26 | 2005-05-16 | 서울산업대학교 산학협력단 | 도막방수 보호용 섬유매트 및 이를 이용한 방수공법 |
EP4116080A1 (de) * | 2021-07-06 | 2023-01-11 | BPA-GmbH | Flächenabdichtungsbahn |
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