JPH0832934B2 - 金属間化合物の製法 - Google Patents
金属間化合物の製法Info
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- JPH0832934B2 JPH0832934B2 JP1015883A JP1588389A JPH0832934B2 JP H0832934 B2 JPH0832934 B2 JP H0832934B2 JP 1015883 A JP1015883 A JP 1015883A JP 1588389 A JP1588389 A JP 1588389A JP H0832934 B2 JPH0832934 B2 JP H0832934B2
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- Japan
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- intermetallic compound
- powder
- sintered body
- producing
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F3/00—Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
- B22F3/12—Both compacting and sintering
- B22F3/14—Both compacting and sintering simultaneously
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/045—Alloys based on refractory metals
- C22C1/0458—Alloys based on titanium, zirconium or hafnium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/047—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy comprising intermetallic compounds
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属間化合物の製法に関する。
[従来の技術] 最近、金属関化合物の特性が注目されており、これの
実用化に対して活発な研究開発がなされている。この金
属間化合物には、鉄鋼、アルミニウムといった従来の材
料にみられない優れた特性、例えば優れた高温強度、高
耐熱性、高耐食性などを有するものがあるため、次世代
の材料として大きな期待がもたれている。
実用化に対して活発な研究開発がなされている。この金
属間化合物には、鉄鋼、アルミニウムといった従来の材
料にみられない優れた特性、例えば優れた高温強度、高
耐熱性、高耐食性などを有するものがあるため、次世代
の材料として大きな期待がもたれている。
従来、金属間化合物の製造は、合金状態図を基にして
2種以上の金属元素の所定量(特定の化学量論組成にみ
あった量)を配合準備し、これを適当な溶解装置を用い
て溶解後鋳造する鋳造法によっていた。
2種以上の金属元素の所定量(特定の化学量論組成にみ
あった量)を配合準備し、これを適当な溶解装置を用い
て溶解後鋳造する鋳造法によっていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、鋳造法による金属間化合物の製法の場合、ガ
スによるブローホールの形成や非金属介在物の混入等に
よる各種鋳造欠陥が生じたり、酸化、偏析といった特性
上好ましくない現象が生じるのは避けられない。このこ
とに起因して、実用的な金属間化合物の生産ができるま
でには至っていないのが現状である。
スによるブローホールの形成や非金属介在物の混入等に
よる各種鋳造欠陥が生じたり、酸化、偏析といった特性
上好ましくない現象が生じるのは避けられない。このこ
とに起因して、実用的な金属間化合物の生産ができるま
でには至っていないのが現状である。
このため、本発明にかかる金属間化合物の製法は上記
従来技術の有する欠点がなく、容易に均一相が得られる
金属間化合物の製法を提供することを目的とする。
従来技術の有する欠点がなく、容易に均一相が得られる
金属間化合物の製法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明にかかる金属間化合
物の製法の特徴は、金属間化合物を形成する2種以上の
粉末材料を無酸化雰囲気中で少なくとも各粉末粒子が固
相拡散を生じる程度に混合基により混合して機械的合金
化処理を施し、ついでこの処理された混合粉末に無酸化
雰囲気中で加圧しながら少なくともこの混合粉末から形
成される結晶質金属間化合物を生成する温度以上に加熱
して、化学量論組成の組織、もしくは非化学量論組成を
含む2相以上の共存組織、からなる結晶質金属間化合物
の焼結体を得る点にある。そして、混合機がボールミル
であって、ミル内に投入するボールと金属粉末との比を
50対1以上にすると都合がよい。
物の製法の特徴は、金属間化合物を形成する2種以上の
粉末材料を無酸化雰囲気中で少なくとも各粉末粒子が固
相拡散を生じる程度に混合基により混合して機械的合金
化処理を施し、ついでこの処理された混合粉末に無酸化
雰囲気中で加圧しながら少なくともこの混合粉末から形
成される結晶質金属間化合物を生成する温度以上に加熱
して、化学量論組成の組織、もしくは非化学量論組成を
含む2相以上の共存組織、からなる結晶質金属間化合物
の焼結体を得る点にある。そして、混合機がボールミル
であって、ミル内に投入するボールと金属粉末との比を
50対1以上にすると都合がよい。
得られた焼結体を、その焼結温度より高い温度で焼鈍
すると、焼結体の機械的性質が一層優れたものとなって
都合がよい。
すると、焼結体の機械的性質が一層優れたものとなって
都合がよい。
2種以上の粉末材料が、Al,Mo,Nb,Ni,Si,Ti,Wの各元
素から選ばれたものからなると実用的価値の高い製品と
なる。
素から選ばれたものからなると実用的価値の高い製品と
なる。
[作用・効果] つぎに、本発明にかかる金属間化合物の製法の作用・
効果を説明する。
効果を説明する。
金属間化合物を形成する2種以上の粉末材料を無酸化
雰囲気中で混合機により混合して機械的合金化処理を施
しているので、2種以上の金属粉末が酸化されることな
く極めて均一度の高い混合相を形成することができ、鋳
造法によるような偏析が生じることなく、しかも不都合
な酸化が生じることもない。
雰囲気中で混合機により混合して機械的合金化処理を施
しているので、2種以上の金属粉末が酸化されることな
く極めて均一度の高い混合相を形成することができ、鋳
造法によるような偏析が生じることなく、しかも不都合
な酸化が生じることもない。
ここに、機械的合金化処理とは、通称MA法(Mechanic
al Alloying Method)と言われ、金属間化合物を形成す
る2種以上の粉末材料を混合機により混合して固相拡散
を生じさせる合金化処理法である。無酸化雰囲気とは、
酸化を生じにくい真空雰囲気あるいはArガスなどの不活
性ガスを満たした雰囲気が該当する。
al Alloying Method)と言われ、金属間化合物を形成す
る2種以上の粉末材料を混合機により混合して固相拡散
を生じさせる合金化処理法である。無酸化雰囲気とは、
酸化を生じにくい真空雰囲気あるいはArガスなどの不活
性ガスを満たした雰囲気が該当する。
ついで、この混合相からなる粉末を、例えばホットプ
レス等を用いて加熱および加圧処理して所定の化学量論
組成の単相もしくは非化学量論組成を含む2層(もしく
は2層以上)の共存組織からなる金属間化合物を生成す
る。このため、金属間化合物は均質で強固な焼結体とな
っており、優れた機械的性質と超微細な結晶粒組織が得
られる。
レス等を用いて加熱および加圧処理して所定の化学量論
組成の単相もしくは非化学量論組成を含む2層(もしく
は2層以上)の共存組織からなる金属間化合物を生成す
る。このため、金属間化合物は均質で強固な焼結体とな
っており、優れた機械的性質と超微細な結晶粒組織が得
られる。
このようにして得られた金属間化合物は、一般に超微
細な結晶粒組織を有するため、いわゆる超塑性材料とな
るものである。
細な結晶粒組織を有するため、いわゆる超塑性材料とな
るものである。
混合粉末の高根加圧成形を、還元性雰囲気中で少なく
ともこの混合相からなる金属間化合物を生成する温度以
上で行なうことにより、確実に目的とする金属間化合物
の高密度焼結体を製造することができる。この場合、金
属間化合物の組織は化学量論組成の単相もしくは非化合
量論組成を含む2相(もしくは2相以上)の共存組織と
なっているので都合がよい。2相共存組織となっている
方が、各金属間化合物相の特性が複合されて、優れた性
質を発揮する場合があるからである。
ともこの混合相からなる金属間化合物を生成する温度以
上で行なうことにより、確実に目的とする金属間化合物
の高密度焼結体を製造することができる。この場合、金
属間化合物の組織は化学量論組成の単相もしくは非化合
量論組成を含む2相(もしくは2相以上)の共存組織と
なっているので都合がよい。2相共存組織となっている
方が、各金属間化合物相の特性が複合されて、優れた性
質を発揮する場合があるからである。
一方、混合機がボールミルであって、ミル内に投入す
るボールと金属粉末との非を50対1以上にすると、混合
機による固相拡散つまり合金化が効果的に促進されて都
合がよい。しかし、あまりこの比率を大きくすると、処
理する金属粉末の生成量が少なくなって生産効率が低下
し好ましくない。
るボールと金属粉末との非を50対1以上にすると、混合
機による固相拡散つまり合金化が効果的に促進されて都
合がよい。しかし、あまりこの比率を大きくすると、処
理する金属粉末の生成量が少なくなって生産効率が低下
し好ましくない。
さらに、得られた焼結体を焼結温度より高い温度で焼
鈍すると、拡散が十分進行して組織の均一化が計られ同
時に結晶粒のある程度の成長が進行して、焼結体の機械
的性質とくに延性が高くなり金属間化合物の加工性が高
められて、応用範囲は一層広いものとなる。
鈍すると、拡散が十分進行して組織の均一化が計られ同
時に結晶粒のある程度の成長が進行して、焼結体の機械
的性質とくに延性が高くなり金属間化合物の加工性が高
められて、応用範囲は一層広いものとなる。
とくに、2種以上の粉末材料が、Al,Mo,Nb,Ni,Si,Ti,
Wの各元素から選ばれたものからなると、Ni3Al,NiAl,Ti
3Al,TiAl,MoSi2,WSi2,Nb3Alといった優れた高温強度、
高耐熱性、高耐食性などを有する実用的価値の高い製品
が得られて好ましい。
Wの各元素から選ばれたものからなると、Ni3Al,NiAl,Ti
3Al,TiAl,MoSi2,WSi2,Nb3Alといった優れた高温強度、
高耐熱性、高耐食性などを有する実用的価値の高い製品
が得られて好ましい。
又、金属間化合物により、その化学量論比の前後にあ
る程度の組成範囲を持つものがあり、この範囲で化学量
論比からずれた組成の方が機械的性質において優れてい
る場合がある。そのような非化学量論組成の金属間化合
物も、機械的合金化処理を行なうための最初の金属粉末
の割合を調整するだけで、他に特別面倒な配慮をするこ
となく容易に製造可能である。
る程度の組成範囲を持つものがあり、この範囲で化学量
論比からずれた組成の方が機械的性質において優れてい
る場合がある。そのような非化学量論組成の金属間化合
物も、機械的合金化処理を行なうための最初の金属粉末
の割合を調整するだけで、他に特別面倒な配慮をするこ
となく容易に製造可能である。
更に、混合機により合金化された混合粉末を2種以上
合せて焼結体を形成することも、優れた特性を有する焼
結体が得られる。
合せて焼結体を形成することも、優れた特性を有する焼
結体が得られる。
例えば、Ti−Al金属間化合物の場合では、TiAl相のみ
ならず、Ti3Al,Al3Ti相などが混相となって存在してい
ると、機械的性質が改善されて好ましいのである。
ならず、Ti3Al,Al3Ti相などが混相となって存在してい
ると、機械的性質が改善されて好ましいのである。
更に、このようなTiAlやTi3Alで代表される金属間化
合物の場合、第3元素、例えば、少量のMn,Nb等を固溶
させることによって延性の向上が得られることが指摘さ
れているが、このような第3元素の添加も機械的合金化
処理を行う最初の時点で、第3元素の純金属粉末を添加
しておくことによって容易に目的を達することができ、
本発明による方法が有効に使用できるものである。更
に、第4、第5元素の純金属粉末を添加することも有効
である。
合物の場合、第3元素、例えば、少量のMn,Nb等を固溶
させることによって延性の向上が得られることが指摘さ
れているが、このような第3元素の添加も機械的合金化
処理を行う最初の時点で、第3元素の純金属粉末を添加
しておくことによって容易に目的を達することができ、
本発明による方法が有効に使用できるものである。更
に、第4、第5元素の純金属粉末を添加することも有効
である。
これらの材料は、各種機械部品等に応用可能である
が、特に耐高温外装材、超高速タービンブレード、その
他各種の苛酷な条件を要求される各種部品に対して有効
である。
が、特に耐高温外装材、超高速タービンブレード、その
他各種の苛酷な条件を要求される各種部品に対して有効
である。
[実施例] 以下に、本発明にかかる金属間化合物の製法の実施例
を図面を参照して詳細に説明する。
を図面を参照して詳細に説明する。
目的とする金属間化合物を生成する2種以上の粉末材
料を用意し、これらを所定の組成となる金属間化合物が
得られるように配合調整し、無酸化雰囲気中でボールミ
ルなどの混合機により所定時間混合して固相拡散を生じ
させる。もっとも、ボールミルの代わりに振動ミルや高
エネルギーアトライタ等種々の混合機を用いることが可
能である。特に、後者の高エネルギーアトライタを用い
ると金属粉末の混合や固相拡散が促進されるので処理時
間が著しく短縮される。
料を用意し、これらを所定の組成となる金属間化合物が
得られるように配合調整し、無酸化雰囲気中でボールミ
ルなどの混合機により所定時間混合して固相拡散を生じ
させる。もっとも、ボールミルの代わりに振動ミルや高
エネルギーアトライタ等種々の混合機を用いることが可
能である。特に、後者の高エネルギーアトライタを用い
ると金属粉末の混合や固相拡散が促進されるので処理時
間が著しく短縮される。
ついで、この混合粉末を無酸化雰囲気中でこの混合粉
末から形成される化学量論組成の金属間化合物を生成す
る温度以上で加熱および加圧処理して金属間化合物を作
成する。この結果、最終製品形状に近いいわゆるニアネ
ットシェイプの金属間化合物が得られるので、製品歩留
りの高いものが得られることとなる。
末から形成される化学量論組成の金属間化合物を生成す
る温度以上で加熱および加圧処理して金属間化合物を作
成する。この結果、最終製品形状に近いいわゆるニアネ
ットシェイプの金属間化合物が得られるので、製品歩留
りの高いものが得られることとなる。
この加熱および加圧処理は、ホットプレスを用いるの
が一般的であるが、これに限られるものではなく、例え
ば熱間等方圧成形機(HIP)のようなものを用いてもよ
い。要は、加熱・加圧処理によって焼結成形品が得られ
ればよい。
が一般的であるが、これに限られるものではなく、例え
ば熱間等方圧成形機(HIP)のようなものを用いてもよ
い。要は、加熱・加圧処理によって焼結成形品が得られ
ればよい。
次に、具体的な実施例について説明する。
[実験例] 試料として、Ti−36wt%Al(Ti−50at%Al)を形成で
きるように、純Ti粉末および純Al粉末を所定量用意し
た。これらを固相拡散を促進すべくボールミルに投入し
てアルゴン雰囲気中で混合処理した。このときのボール
金属粉末の重量比を60対1とし、ボールミルの回転速度
を90rpmとした。
きるように、純Ti粉末および純Al粉末を所定量用意し
た。これらを固相拡散を促進すべくボールミルに投入し
てアルゴン雰囲気中で混合処理した。このときのボール
金属粉末の重量比を60対1とし、ボールミルの回転速度
を90rpmとした。
500時間混合処理した粉末のX線回折図形を第1図
に、又粉末粒子の形態及び断面の走査電子顕微鏡観察結
果をそれぞれ第2図(a)及び(b)に示す。混合する
前に比べ、Ti及びAl単独を示すX線回折強度を表すピー
クが低くなり、TiAl合金相(非晶室相を含む)が形成さ
れていることが窺える。第2図(a)及び(b)から、
粉末粒子がほぼ均一形態を示しており、粒子中の組織に
ついても均一度の高いものとなっていることがわかる。
に、又粉末粒子の形態及び断面の走査電子顕微鏡観察結
果をそれぞれ第2図(a)及び(b)に示す。混合する
前に比べ、Ti及びAl単独を示すX線回折強度を表すピー
クが低くなり、TiAl合金相(非晶室相を含む)が形成さ
れていることが窺える。第2図(a)及び(b)から、
粉末粒子がほぼ均一形態を示しており、粒子中の組織に
ついても均一度の高いものとなっていることがわかる。
ついで、この混合粉末をホットプレスに挿入する。予
め100MPaで2分程度加圧した後、TiAl平衡相が生成する
温度以上である約900℃に加熱し30分保持後、100MPaに
加圧して1時間保持した。このときの処理図を第3図に
示す。
め100MPaで2分程度加圧した後、TiAl平衡相が生成する
温度以上である約900℃に加熱し30分保持後、100MPaに
加圧して1時間保持した。このときの処理図を第3図に
示す。
混合粉末の加熱は、酸化を防止するため真空雰囲気中
で行なった。そして、加熱後は炉冷して成形体を得た。
で行なった。そして、加熱後は炉冷して成形体を得た。
このようにして作成した成形体は強固な焼結体となっ
ており、その相対密度は99.8%以上のものとなってい
た。
ており、その相対密度は99.8%以上のものとなってい
た。
得られた焼結体の平均結晶粒径については、0.1μm
という極めて微細なものとなっていた。焼結体の透過電
子顕微鏡による組織観察結果を第4図に示す。
という極めて微細なものとなっていた。焼結体の透過電
子顕微鏡による組織観察結果を第4図に示す。
次に、この焼結体の超塑性としての性質を調べた。即
ち、従来法である鋳造法により作成したTiAl金属間化合
物(a)及びこれを1200℃で5時間加熱したもの(b)
を比較試料とし、これらと本焼結体(c)との真応力−
真歪速度曲線を求めた。その結果を第5図に示す。本焼
結体(c)の勾配(歪速度感受性指数:m値と称する)
は、鋳造法により作成した試料(a)のm値は0.11、
(b)のm値は0.08であり、これらに比べ本焼結体
(a)のm値は0.32と約3倍以上大きく、このことから
本焼結体(c)は超塑性材として十分な性質を有してい
るものとみることができる。
ち、従来法である鋳造法により作成したTiAl金属間化合
物(a)及びこれを1200℃で5時間加熱したもの(b)
を比較試料とし、これらと本焼結体(c)との真応力−
真歪速度曲線を求めた。その結果を第5図に示す。本焼
結体(c)の勾配(歪速度感受性指数:m値と称する)
は、鋳造法により作成した試料(a)のm値は0.11、
(b)のm値は0.08であり、これらに比べ本焼結体
(a)のm値は0.32と約3倍以上大きく、このことから
本焼結体(c)は超塑性材として十分な性質を有してい
るものとみることができる。
さらに、この焼結体を900℃、初期歪速度3.6×10-5s
-1で21%圧縮変形し、金属組織を調べた。そのときの透
過電子顕微鏡観察結果を第6図に示す。21%圧縮変形を
行なったにもかかわらず、第6図に見られる各結晶粒は
偏平になっておらず第4図の金属組織と比較して実質的
な変化は見られない。したがって、本焼結体に21%の圧
縮変形を施した場合の変形は、粒界すべりに基づく超塑
性流動によって進行したものと結論できた。
-1で21%圧縮変形し、金属組織を調べた。そのときの透
過電子顕微鏡観察結果を第6図に示す。21%圧縮変形を
行なったにもかかわらず、第6図に見られる各結晶粒は
偏平になっておらず第4図の金属組織と比較して実質的
な変化は見られない。したがって、本焼結体に21%の圧
縮変形を施した場合の変形は、粒界すべりに基づく超塑
性流動によって進行したものと結論できた。
尚、焼結体のX線回折図形を第7図に示す。同図か
ら、焼結体にはTiAl相が大部分となっているが、この相
の他に少量のAl3Ti相が含まれていることがわかる。
ら、焼結体にはTiAl相が大部分となっているが、この相
の他に少量のAl3Ti相が含まれていることがわかる。
ついで、本焼結体を1200℃で10時間加熱し、拡散を促
進することにより焼結体中の母相の均一化を行なうと同
時に結晶粒を1〜2μm程度に成長させると、応力は幾
分低下したが極めて延性の高いものが得られた。そのと
きの透過電子顕微鏡による組織観察結果を第8図に、そ
して、本焼結体(c)及びこれを1200℃で10時間加熱し
た試料(d)並びに比較試料である鋳造法により作成し
た試料(a)及びこれを加熱した試料(b)の真応力−
真歪曲線を第9図に示す。この尾応力−真歪曲線は、室
温での圧縮試験を初期歪速度5.5×10-4s-1で行なって求
めたものである。
進することにより焼結体中の母相の均一化を行なうと同
時に結晶粒を1〜2μm程度に成長させると、応力は幾
分低下したが極めて延性の高いものが得られた。そのと
きの透過電子顕微鏡による組織観察結果を第8図に、そ
して、本焼結体(c)及びこれを1200℃で10時間加熱し
た試料(d)並びに比較試料である鋳造法により作成し
た試料(a)及びこれを加熱した試料(b)の真応力−
真歪曲線を第9図に示す。この尾応力−真歪曲線は、室
温での圧縮試験を初期歪速度5.5×10-4s-1で行なって求
めたものである。
従来法による試料に比べ、本焼結体(c)は極めて応
力が高く、他方これを1200℃で10時間加熱した場合に
は、応力および歪共に高く極めて延性に富んだ材料が得
られた。第9図には、破断点を×印で表してあるが、12
00℃で10時間加熱した試料の場合、真歪が約20%以上に
なっても破断しなかった。
力が高く、他方これを1200℃で10時間加熱した場合に
は、応力および歪共に高く極めて延性に富んだ材料が得
られた。第9図には、破断点を×印で表してあるが、12
00℃で10時間加熱した試料の場合、真歪が約20%以上に
なっても破断しなかった。
第1図は機械的合金化処理した粉末のX線回折図、第2
図(a)は粉末粒子の形態を表す図、同図(b)は
(a)粉末粒子の断面の組織図、第3図は粉末の加熱−
加圧処理系統図、第4図は加熱−加圧処理後の焼結体の
金属組織図、第5図は真応力−真歪速度線図、第6図は
変形した後の焼結体の金属組織図、第7図は焼結体のX
線回折図、第8図は加熱後の焼結体の金属組織図、第9
図は各試料の真応力−真歪線図である。
図(a)は粉末粒子の形態を表す図、同図(b)は
(a)粉末粒子の断面の組織図、第3図は粉末の加熱−
加圧処理系統図、第4図は加熱−加圧処理後の焼結体の
金属組織図、第5図は真応力−真歪速度線図、第6図は
変形した後の焼結体の金属組織図、第7図は焼結体のX
線回折図、第8図は加熱後の焼結体の金属組織図、第9
図は各試料の真応力−真歪線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−272331(JP,A) 特開 昭62−146201(JP,A) 特開 昭62−146202(JP,A) 特開 昭63−286535(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】金属間化合物を形成する2種以上の粉末材
料を無酸化雰囲気中で少なくとも各粉末粒子が固相拡散
を生じる程度に混合機により混合して機械的合金化処理
を施し、ついでこの処理された混合粉末を無酸化雰囲気
中に加圧しながら少なくともこの混合粉末から形成され
る結晶質金属間化合を生成する温度以上に加熱して、化
学量論組成の組織、もしくは非化学量論組成を含む2相
以上の共存組織、からなる結晶質金属間化合物の結晶体
を得る金属間化合物の製法。 - 【請求項2】前記混合機がボールミルであって、このミ
ル内に投入するボールと金属粉末との重量比を50対1以
上にする請求項1記載の金属間化合物の製法。 - 【請求項3】得られた焼結体を、その焼結温度より高い
温度で焼鈍する請求項1または2記載の金属間化合物の
製法。 - 【請求項4】前記金属間化合物を形成する2種以上の粉
末材料が、Al,Mo,Nb,Ni,Si,Ti,Wの各元素から選ばれた
ものからなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
金属間化合物の製法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1015883A JPH0832934B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | 金属間化合物の製法 |
GB9001549A GB2228015B (en) | 1989-01-24 | 1990-01-23 | A method of manufacturing an intermetallic compound |
DE4001799A DE4001799C2 (de) | 1989-01-24 | 1990-01-23 | Verfahren zur Herstellung einer intermetallischen Verbindung |
US07/469,631 US5000910A (en) | 1989-01-24 | 1990-01-24 | Method of manufacturing intermetallic compound |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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