JPH0828631B2 - 差動増幅器 - Google Patents
差動増幅器Info
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- JPH0828631B2 JPH0828631B2 JP3347883A JP34788391A JPH0828631B2 JP H0828631 B2 JPH0828631 B2 JP H0828631B2 JP 3347883 A JP3347883 A JP 3347883A JP 34788391 A JP34788391 A JP 34788391A JP H0828631 B2 JPH0828631 B2 JP H0828631B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F3/00—Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
- H03F3/45—Differential amplifiers
- H03F3/45071—Differential amplifiers with semiconductor devices only
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Amplifiers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差動増幅器、特に、過
励振状態から温度歪を発生せずに、迅速に回復する差動
増幅器に関する。
励振状態から温度歪を発生せずに、迅速に回復する差動
増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】差動演算増幅器は、通常、増幅器の所定
の伝達関数が略直線的である正常ダイナミック動作レン
ジを有する。このレンジを超えて入力電圧が変化する
と、増幅器は過励振状態となり、正常のダイナミック・
レンジから外れた非直線領域に入り、能動回路素子は、
飽和状態状態即ち遮断(カットオフ)状態となる。更
に、過励振状態では、正常の直線領域とは異なり、能動
回路素子でワット損の浪費、及び加熱を生じさせる。
の伝達関数が略直線的である正常ダイナミック動作レン
ジを有する。このレンジを超えて入力電圧が変化する
と、増幅器は過励振状態となり、正常のダイナミック・
レンジから外れた非直線領域に入り、能動回路素子は、
飽和状態状態即ち遮断(カットオフ)状態となる。更
に、過励振状態では、正常の直線領域とは異なり、能動
回路素子でワット損の浪費、及び加熱を生じさせる。
【0003】その結果として、非直線過励振状態から正
常の動作状態への回復は、飽和能動回路素子が正常の動
作モードに戻るのに要する時間だけ遅れる。この回復
は、正常の熱平衡状態を回復させ、熱に起因する誤差を
除去するのに必要な時間によっても、長期間遅れる。
常の動作状態への回復は、飽和能動回路素子が正常の動
作モードに戻るのに要する時間だけ遅れる。この回復
は、正常の熱平衡状態を回復させ、熱に起因する誤差を
除去するのに必要な時間によっても、長期間遅れる。
【0004】過励振状態から回復できる従来の増幅器
は、複雑なクランピング回路又はダーリントン帰還トラ
ンジスタを含み、回路の部品数が増加するという問題が
あった。
は、複雑なクランピング回路又はダーリントン帰還トラ
ンジスタを含み、回路の部品数が増加するという問題が
あった。
【0005】例えば、ネルソンその他による「高速回復
増幅器」と題された米国特許第4691174号は、増
幅器の各半分が同一である差動増幅器を示す。このネル
ソンその他の特許の図5には、各増幅器は2組のダーリ
ントン・トランジスタ(Q5、Q7;Q6、Q8)、2
個のダイオード(D1、D3;D2、D4)、2個の抵
抗器(R1、R3;R2、R4)及び電流源(25)を
含み、正常モードで動作可能な第1帰還路を有する。各
増幅器は、更に、ダーリントン・トランジスタ(Q7;
Q8)、1個のダイオード(D3;D4)、2個の抵抗
器(R1、R3;R2、R4)及び電流源(25)を含
み、過励振状態で動作可能な第2帰還路を有する。
増幅器」と題された米国特許第4691174号は、増
幅器の各半分が同一である差動増幅器を示す。このネル
ソンその他の特許の図5には、各増幅器は2組のダーリ
ントン・トランジスタ(Q5、Q7;Q6、Q8)、2
個のダイオード(D1、D3;D2、D4)、2個の抵
抗器(R1、R3;R2、R4)及び電流源(25)を
含み、正常モードで動作可能な第1帰還路を有する。各
増幅器は、更に、ダーリントン・トランジスタ(Q7;
Q8)、1個のダイオード(D3;D4)、2個の抵抗
器(R1、R3;R2、R4)及び電流源(25)を含
み、過励振状態で動作可能な第2帰還路を有する。
【0006】他の例では、アディスによる「高速過励振
回復時間を有する正確な差動増幅器」と題する米国特許
第4714896号は、増幅器の各半分が同一である差
動増幅器を示す。アディスの特許の図2では、各増幅器
は、ダーリントン・トランジスタ(Q3、Q4)及び2
個のダイオード(D1、D2)を含み、通常モードで動
作可能な第1帰還路を有する。この特許の図3では、各
増幅器は、更に、ダーリントン対の第1トランジスタ
(Q3)、2個の異なるダイオード(D3、D4)、及
び2個の電流源(20、22;30、32)を含むダイ
オードD3、D4用のバイアス手段を有する。
回復時間を有する正確な差動増幅器」と題する米国特許
第4714896号は、増幅器の各半分が同一である差
動増幅器を示す。アディスの特許の図2では、各増幅器
は、ダーリントン・トランジスタ(Q3、Q4)及び2
個のダイオード(D1、D2)を含み、通常モードで動
作可能な第1帰還路を有する。この特許の図3では、各
増幅器は、更に、ダーリントン対の第1トランジスタ
(Q3)、2個の異なるダイオード(D3、D4)、及
び2個の電流源(20、22;30、32)を含むダイ
オードD3、D4用のバイアス手段を有する。
【0007】そこで、従来の増幅器よりも少ない最少の
構成部品で、過励振状態から熱に起因する歪なく、迅速
に回復できる差動増幅器が必要とされている。
構成部品で、過励振状態から熱に起因する歪なく、迅速
に回復できる差動増幅器が必要とされている。
【0008】したがって、本発明の目的は、飽和及び熱
に起因する誤差がなく、過励振状態から直線動作レンジ
に迅速に回復する正確な差動増幅器の提供にある。
に起因する誤差がなく、過励振状態から直線動作レンジ
に迅速に回復する正確な差動増幅器の提供にある。
【0009】本発明の他の目的は、従来の過励振回復回
路よりも構成部品数が少ない、過励振回復回路を有する
差動増幅器の提供にある。
路よりも構成部品数が少ない、過励振回復回路を有する
差動増幅器の提供にある。
【0010】本発明の他の目的は、集積回路又は個別部
品で容易に製造可能な過励振回路を有する差動増幅器の
提供にある。
品で容易に製造可能な過励振回路を有する差動増幅器の
提供にある。
【0011】本発明の他の目的は、入力電圧に応答して
正確な直線電流を出力する差動増幅器の提供にある。
正確な直線電流を出力する差動増幅器の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の差動増
幅器は、各々が閉ループ利得を与え、共通の負荷インピ
ーダンスを駆動し、差動出力電流を供給する帰還トラン
ジスタを含む、2個の半増幅器を有する。各半増幅器
は、更に、正常の動作状態で動作可能な第1帰還路、及
び過励振状態で動作可能な第2帰還路を有する。第1帰
還路は、帰還トランジスタのエミッタ及び増幅器の電圧
入力端間に接続された第1及び第2ダイオードを含む。
第1及び第2ダイオード間の接続点は、共通の負荷イン
ピーダンスに接続される。第2帰還路は、帰還トランジ
スタのエミッタ及び電圧入力端間に接続された第3ダイ
オードを含むので、差動増幅器及び帰還トランジスタ
は、過励振状態の間、動作状態を保ち、負荷インピーダ
ンスから分離される。過励振状態でなくなると、第1帰
還路は再び動作状態になり、増幅器は飽和したり、熱に
よる誤差が生ずることなく、即座に回復する。過励振回
復のために必要な最小限の構成要素は、3個のダイオー
ドと、過励振状態でこの3個のダイオードをバイアスす
る電流源の様な手段とである。
幅器は、各々が閉ループ利得を与え、共通の負荷インピ
ーダンスを駆動し、差動出力電流を供給する帰還トラン
ジスタを含む、2個の半増幅器を有する。各半増幅器
は、更に、正常の動作状態で動作可能な第1帰還路、及
び過励振状態で動作可能な第2帰還路を有する。第1帰
還路は、帰還トランジスタのエミッタ及び増幅器の電圧
入力端間に接続された第1及び第2ダイオードを含む。
第1及び第2ダイオード間の接続点は、共通の負荷イン
ピーダンスに接続される。第2帰還路は、帰還トランジ
スタのエミッタ及び電圧入力端間に接続された第3ダイ
オードを含むので、差動増幅器及び帰還トランジスタ
は、過励振状態の間、動作状態を保ち、負荷インピーダ
ンスから分離される。過励振状態でなくなると、第1帰
還路は再び動作状態になり、増幅器は飽和したり、熱に
よる誤差が生ずることなく、即座に回復する。過励振回
復のために必要な最小限の構成要素は、3個のダイオー
ドと、過励振状態でこの3個のダイオードをバイアスす
る電流源の様な手段とである。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の差動増幅器の一実施例を示
す。差動増幅器10は、増幅器の2つの同一の半分(以
下「半増幅器」という)22及び24を有する。一方の
半増幅器の回路説明は、他方の半増幅器の対応する回路
素子に同じ様に適用される。半増幅器22は、差動トラ
ンジスタ対Q1及びQ3を有し、トランジスタQ1のベ
ースには、シングル・エンデッド入力電圧V1が供給さ
れる。当業者には知られている様に、トランジスタQ1
及びQ3のベースは、正及び負の入力端を形成し、トラ
ンジスタQ1及びQ3のコレクタは、負及び正の出力端
を形成する。差動トランジスタ対Q1及びQ3は、トラ
ンジスタQ1及びQ3のエミッタに接続されたテイル電
流源I1及びトランジスタQ3のコレクタに接続された
負荷電流源I3によりバイアスされる。電流源I1は値
が4mAで、電流源I3は値が2mAである。単一の帰
還トランジスタQ5は、ベースがトランジスタQ3のコ
レクタに接続され、エミッタがトランジスタQ1のコレ
クタに接続され、コレクタがシングル・エンデッド出力
電流I01を出力する。抵抗器R3の様な負荷インピー
ダンスは、シングル・エンデッド電流I01をシングル
・エンデッド電圧に変換する。帰還トランジスタQ5
は、トランジスタQ3のコレクタからトランジスタQ3
のベースへの閉ループ利得を生成するために使用され、
トランジスタQ1及びQ3のベースの電圧は略等しくな
る。更に、帰還トランジスタQ5を使用して、抵抗器R
1を駆動する。増幅器22の利得を2にするために、負
荷抵抗器R1及びR3の値を、夫々50オーム及び10
0オームとする。
す。差動増幅器10は、増幅器の2つの同一の半分(以
下「半増幅器」という)22及び24を有する。一方の
半増幅器の回路説明は、他方の半増幅器の対応する回路
素子に同じ様に適用される。半増幅器22は、差動トラ
ンジスタ対Q1及びQ3を有し、トランジスタQ1のベ
ースには、シングル・エンデッド入力電圧V1が供給さ
れる。当業者には知られている様に、トランジスタQ1
及びQ3のベースは、正及び負の入力端を形成し、トラ
ンジスタQ1及びQ3のコレクタは、負及び正の出力端
を形成する。差動トランジスタ対Q1及びQ3は、トラ
ンジスタQ1及びQ3のエミッタに接続されたテイル電
流源I1及びトランジスタQ3のコレクタに接続された
負荷電流源I3によりバイアスされる。電流源I1は値
が4mAで、電流源I3は値が2mAである。単一の帰
還トランジスタQ5は、ベースがトランジスタQ3のコ
レクタに接続され、エミッタがトランジスタQ1のコレ
クタに接続され、コレクタがシングル・エンデッド出力
電流I01を出力する。抵抗器R3の様な負荷インピー
ダンスは、シングル・エンデッド電流I01をシングル
・エンデッド電圧に変換する。帰還トランジスタQ5
は、トランジスタQ3のコレクタからトランジスタQ3
のベースへの閉ループ利得を生成するために使用され、
トランジスタQ1及びQ3のベースの電圧は略等しくな
る。更に、帰還トランジスタQ5を使用して、抵抗器R
1を駆動する。増幅器22の利得を2にするために、負
荷抵抗器R1及びR3の値を、夫々50オーム及び10
0オームとする。
【0014】第1帰還路は、帰還トランジスタQ5のエ
ミッタ及びトランジスタQ3のベース間に接続され、正
常状態でバイアスされるダイオードD1及びD5を含
む。ダイオードD1及びD5のカソードの接続点は、抵
抗器R1に接続される。第2帰還路は、帰還トランジス
タQ5のエミッタ及びトランジスタQ3のベース間に接
続され、過励振状態でバイアスされるダイオードD3を
含む。ダイオードD3は、過励振状態の間、ダイオード
D3のアノードに接続された電流源I5によりバイアス
される。電流源I5の値は、500μAの様な低い値に
設定される。
ミッタ及びトランジスタQ3のベース間に接続され、正
常状態でバイアスされるダイオードD1及びD5を含
む。ダイオードD1及びD5のカソードの接続点は、抵
抗器R1に接続される。第2帰還路は、帰還トランジス
タQ5のエミッタ及びトランジスタQ3のベース間に接
続され、過励振状態でバイアスされるダイオードD3を
含む。ダイオードD3は、過励振状態の間、ダイオード
D3のアノードに接続された電流源I5によりバイアス
される。電流源I5の値は、500μAの様な低い値に
設定される。
【0015】同様に、図1は、差動トランジスタ対Q2
及びQ4を含む第2の半増幅器24を有し、トランジス
タQ2のベースには、シングル・エンデッド入力電圧V
2が供給される。トランジスタQ2及びQ4のベース
は、正及び負の入力端を形成し、トランジスタQ2及び
Q4のコレクタは、負及び正の出力端を形成する。テイ
ル電流源I2及び負荷電流源I4は、差動トランジスタ
対Q2及びQ4にバイアス電流を供給する。単一の帰還
トランジスタQ6は、ベースがトランジスタQ4のコレ
クタに接続され、エミッタがトランジスタQ2のコレク
タに接続され、コレクタがシングル・エンデッド出力電
流I02を出力する。負荷抵抗器R4は、シングル・エ
ンデッド出力電流I02をシングル・エンデッド電圧V
02に変換する。帰還トランジスタQ6は、抵抗器R2
を駆動する。
及びQ4を含む第2の半増幅器24を有し、トランジス
タQ2のベースには、シングル・エンデッド入力電圧V
2が供給される。トランジスタQ2及びQ4のベース
は、正及び負の入力端を形成し、トランジスタQ2及び
Q4のコレクタは、負及び正の出力端を形成する。テイ
ル電流源I2及び負荷電流源I4は、差動トランジスタ
対Q2及びQ4にバイアス電流を供給する。単一の帰還
トランジスタQ6は、ベースがトランジスタQ4のコレ
クタに接続され、エミッタがトランジスタQ2のコレク
タに接続され、コレクタがシングル・エンデッド出力電
流I02を出力する。負荷抵抗器R4は、シングル・エ
ンデッド出力電流I02をシングル・エンデッド電圧V
02に変換する。帰還トランジスタQ6は、抵抗器R2
を駆動する。
【0016】第1帰還路は、帰還トランジスタQ6のエ
ミッタ及びトランジスタQ4のベース間に接続され、正
常状態でバイアスされるダイオードD2及びD6を含
む。ダイオードD2及びD6のカソードの接続点は、抵
抗器R2に接続される。第2帰還路は、帰還トランジス
タQ6のエミッタ及びトランジスタQ4のベース間に接
続され、過励振状態でバイアスされるダイオードD4を
含む。ダイオードD4は、過励振状態の間に、ダイオー
ドD4のアノードに接続された電流源I6によりバイア
スされる。
ミッタ及びトランジスタQ4のベース間に接続され、正
常状態でバイアスされるダイオードD2及びD6を含
む。ダイオードD2及びD6のカソードの接続点は、抵
抗器R2に接続される。第2帰還路は、帰還トランジス
タQ6のエミッタ及びトランジスタQ4のベース間に接
続され、過励振状態でバイアスされるダイオードD4を
含む。ダイオードD4は、過励振状態の間に、ダイオー
ドD4のアノードに接続された電流源I6によりバイア
スされる。
【0017】半増幅器22及び24は、ダイオードD1
及びD5のカソード及びダイオードD2及びD6のカソ
ードで、抵抗器R1、R2及び電流源ISを介して一体
に結合される。上述の方法で、2つの半増幅器22及び
24を結合することにより、差動増幅器10を形成し、
シングル・エンデッド入力電圧V1及びV2は、差動入
力電圧V1及びV2であり、シングル・エンデッド出力
電圧V01及びV02は、差動出力電圧V01及びV0
2である。負荷電流ISは、差動電圧V1及びV2の振
幅及び極性に従って、負荷抵抗器R1及びR2と、出力
負荷抵抗器R2及びR4とを流れる。
及びD5のカソード及びダイオードD2及びD6のカソ
ードで、抵抗器R1、R2及び電流源ISを介して一体
に結合される。上述の方法で、2つの半増幅器22及び
24を結合することにより、差動増幅器10を形成し、
シングル・エンデッド入力電圧V1及びV2は、差動入
力電圧V1及びV2であり、シングル・エンデッド出力
電圧V01及びV02は、差動出力電圧V01及びV0
2である。負荷電流ISは、差動電圧V1及びV2の振
幅及び極性に従って、負荷抵抗器R1及びR2と、出力
負荷抵抗器R2及びR4とを流れる。
【0018】正常動作では、トランジスタQ1及びQ2
のベースに供給される差動入力信号V1及びV2は、帰
還トランジスタQ5及びQ6による閉ループ帰還作用に
より夫々ダイオードD5及びD6のカソードで複製され
る。小振幅の入力信号は、帰還トランジスタQ5及びQ
6のコレクタで実質的に再生された電流ISを抵抗器R
1及びR2に流す。差動出力電流I01及びI02は、
トランジスタQ5及びQ6のコレクタで生成され、出力
負荷抵抗器R3及びR4により差動出力電圧に変換され
る。
のベースに供給される差動入力信号V1及びV2は、帰
還トランジスタQ5及びQ6による閉ループ帰還作用に
より夫々ダイオードD5及びD6のカソードで複製され
る。小振幅の入力信号は、帰還トランジスタQ5及びQ
6のコレクタで実質的に再生された電流ISを抵抗器R
1及びR2に流す。差動出力電流I01及びI02は、
トランジスタQ5及びQ6のコレクタで生成され、出力
負荷抵抗器R3及びR4により差動出力電圧に変換され
る。
【0019】図1の半増幅器22では、ダイオードD1
及びD5は、シリコン・ダイオード又はショットキー・
ダイオードでよい。しかし、トランジスタQ1が過励振
状態の間に飽和しないためには、ダイオードD3は、シ
ョットキー・ダイオードであることが望ましい。
及びD5は、シリコン・ダイオード又はショットキー・
ダイオードでよい。しかし、トランジスタQ1が過励振
状態の間に飽和しないためには、ダイオードD3は、シ
ョットキー・ダイオードであることが望ましい。
【0020】正常の動作モードを更によく理解するため
に、一方の半増幅器22の一部分を図2に示す。この図
では、バイアスされた回路素子だけが示されている。し
たがって、帰還トランジスタQ5のエミッタからの正常
動作モード帰還路は、ダイオードD1及びD5を含む。
ダイオードD1及びD5のカソードの接続点は、抵抗器
R1に接続される。電流源I5が供給する電流は、一定
である。したがって、電流源I5は、差動電流又は電圧
に影響されるいかなる信号も発生しない。
に、一方の半増幅器22の一部分を図2に示す。この図
では、バイアスされた回路素子だけが示されている。し
たがって、帰還トランジスタQ5のエミッタからの正常
動作モード帰還路は、ダイオードD1及びD5を含む。
ダイオードD1及びD5のカソードの接続点は、抵抗器
R1に接続される。電流源I5が供給する電流は、一定
である。したがって、電流源I5は、差動電流又は電圧
に影響されるいかなる信号も発生しない。
【0021】トランジスタQ5及びQ6のコレクタの出
力電流I01及びI02は、トランジスタQ5の電流増
幅率(ベータ)による損失に関して補償され、増幅器の
精度及び直線性が改善される。図3は、半増幅器22の
一部分を示し、第1及び第2帰還路は、短絡回路に置き
換えられ、電流源I5は、トランジスタQ5のベータ補
償機構を分析するために除去されている。入力電圧V1
が0、ベータ誤差がない状態で、I1=4mA、I3=
2mA、IS=5mA、I01=7mAであると仮定す
る。トランジスタQ5のベータによる誤差は、Δで示さ
れるトランジスタQ5のベース電流として現れる。電流
源I1又はI3の値は固定であるので、この誤差電流
は、これらの電流源によっては供給されない。トランジ
スタQ1及びQ3のベースに供給される電流は、ごく僅
かであり、この分析の目的のためには無視できる。誤差
電流Δは、トランジスタQ3のコレクタ電流から減算さ
れ、、トランジスタQ1のコレクタ電流に加算される。
トランジスタQ1のコレクタは、トランジスタQ5のエ
ミッタに直接接続されているので、トランジスタQ5の
ベースで失った誤差電流Δはエミッタに供給され、コレ
クタ電流はベータ誤差には無関係である。
力電流I01及びI02は、トランジスタQ5の電流増
幅率(ベータ)による損失に関して補償され、増幅器の
精度及び直線性が改善される。図3は、半増幅器22の
一部分を示し、第1及び第2帰還路は、短絡回路に置き
換えられ、電流源I5は、トランジスタQ5のベータ補
償機構を分析するために除去されている。入力電圧V1
が0、ベータ誤差がない状態で、I1=4mA、I3=
2mA、IS=5mA、I01=7mAであると仮定す
る。トランジスタQ5のベータによる誤差は、Δで示さ
れるトランジスタQ5のベース電流として現れる。電流
源I1又はI3の値は固定であるので、この誤差電流
は、これらの電流源によっては供給されない。トランジ
スタQ1及びQ3のベースに供給される電流は、ごく僅
かであり、この分析の目的のためには無視できる。誤差
電流Δは、トランジスタQ3のコレクタ電流から減算さ
れ、、トランジスタQ1のコレクタ電流に加算される。
トランジスタQ1のコレクタは、トランジスタQ5のエ
ミッタに直接接続されているので、トランジスタQ5の
ベースで失った誤差電流Δはエミッタに供給され、コレ
クタ電流はベータ誤差には無関係である。
【0022】図1において、過励振状態では、大きな入
力信号V1及びV2が、トランジスタQ1及びQ2のベ
ースに供給される。2つのシングル・エンデッド入力電
圧V1及びV2のうちの正方向に大きい電圧は、電流源
ISにより供給される電流が対応する半増幅器22又は
24を流れるようにする。したがって、電流は、ダイオ
ードD5又はD6からそらされる。シングル・エンデッ
ド電圧V1がIS×R2に等しい電圧だけシングル・エ
ンデッド電圧V2よりも小さいとき、ダイオードD5は
完全に遮断される。この様に、トランジスタQ1のベー
スの大きな負電圧は、過励振を生じさせる。同様に、シ
ングル・エンデッド電圧V1がIS×R1に等しい電圧
だけシングル・エンデッド電圧V2より大きければ、ダ
イオードD6は、完全に遮断される。
力信号V1及びV2が、トランジスタQ1及びQ2のベ
ースに供給される。2つのシングル・エンデッド入力電
圧V1及びV2のうちの正方向に大きい電圧は、電流源
ISにより供給される電流が対応する半増幅器22又は
24を流れるようにする。したがって、電流は、ダイオ
ードD5又はD6からそらされる。シングル・エンデッ
ド電圧V1がIS×R2に等しい電圧だけシングル・エ
ンデッド電圧V2よりも小さいとき、ダイオードD5は
完全に遮断される。この様に、トランジスタQ1のベー
スの大きな負電圧は、過励振を生じさせる。同様に、シ
ングル・エンデッド電圧V1がIS×R1に等しい電圧
だけシングル・エンデッド電圧V2より大きければ、ダ
イオードD6は、完全に遮断される。
【0023】半増幅器22が過励振され、ダイオードD
5が遮断されると仮定すると、トランジスタQ1のベー
スには、負方向のシングル・エンデッド電圧V1が供給
されている。それに応じて、トランジスタQ3のエミッ
タは、トランジスタQ1のコレクタ電流により負に引っ
張られる。ダイオードD1及びD5を通る帰還ループは
開いているので、トランジスタQ5のエミッタは、ダイ
オードD3が導通するまで、約0.3Vだけ急速に降下
する。ダイオードD3がバイアスされるとき、新しい帰
還ループが、帰還トランジスタQ5のエミッタ及びトラ
ンジスタQ3のベース間に形成される。ダイオードD3
のバイアス電流は、電流源I5により供給され、この電
流の帰路はトランジスタQ1のコレクタにより形成され
る。新しい帰還ループは、半増幅器22を抵抗器R1か
ら電気的に分離するので、半増幅器22は、トランジス
タQ1のベースに供給される更に負の電圧でも依然とし
て動作する。この様に、トランジスタQ1、Q3及びQ
5の全ては、限定された動作モードにバイアスされ、い
ずれのトランジスタも遮断されたり、飽和状態とはなら
ない。
5が遮断されると仮定すると、トランジスタQ1のベー
スには、負方向のシングル・エンデッド電圧V1が供給
されている。それに応じて、トランジスタQ3のエミッ
タは、トランジスタQ1のコレクタ電流により負に引っ
張られる。ダイオードD1及びD5を通る帰還ループは
開いているので、トランジスタQ5のエミッタは、ダイ
オードD3が導通するまで、約0.3Vだけ急速に降下
する。ダイオードD3がバイアスされるとき、新しい帰
還ループが、帰還トランジスタQ5のエミッタ及びトラ
ンジスタQ3のベース間に形成される。ダイオードD3
のバイアス電流は、電流源I5により供給され、この電
流の帰路はトランジスタQ1のコレクタにより形成され
る。新しい帰還ループは、半増幅器22を抵抗器R1か
ら電気的に分離するので、半増幅器22は、トランジス
タQ1のベースに供給される更に負の電圧でも依然とし
て動作する。この様に、トランジスタQ1、Q3及びQ
5の全ては、限定された動作モードにバイアスされ、い
ずれのトランジスタも遮断されたり、飽和状態とはなら
ない。
【0024】過励振状態での回路動作を更によく理解す
るために、一方の半増幅器22を部分的に図4に示す。
この図では、バイアスされた回路素子のみを示す。帰還
トランジスタQ5のエミッタからの過励振帰還路は、ダ
イオードD3を含む。半増幅器22は、抵抗器R1から
分離されので、R1は図示しない。電流源I5から供給
される電流は、ダイオードD3を介してトランジスタQ
1のコレクタを流れることに留意されたい。
るために、一方の半増幅器22を部分的に図4に示す。
この図では、バイアスされた回路素子のみを示す。帰還
トランジスタQ5のエミッタからの過励振帰還路は、ダ
イオードD3を含む。半増幅器22は、抵抗器R1から
分離されので、R1は図示しない。電流源I5から供給
される電流は、ダイオードD3を介してトランジスタQ
1のコレクタを流れることに留意されたい。
【0025】トランジスタQ1及びQ3の動作点は、極
端な負入力電圧により少し変化するので、過励振状態か
らの回復時に熱歪を生じさせるワット損の変化に影響さ
れない。トランジスタQ1及びQ3のコレクタ・エミッ
タ電圧は、ダイオードD3の作用により効果的にクラン
プされ、テイル・バイアス電流I1が、両方のトランジ
スタを略等しく流れる。
端な負入力電圧により少し変化するので、過励振状態か
らの回復時に熱歪を生じさせるワット損の変化に影響さ
れない。トランジスタQ1及びQ3のコレクタ・エミッ
タ電圧は、ダイオードD3の作用により効果的にクラン
プされ、テイル・バイアス電流I1が、両方のトランジ
スタを略等しく流れる。
【0026】図5〜図8は、過励振回復回路を有する本
発明の差動増幅器の好適な温度特性を示すグラフ図であ
る。図5は、利得が直線領域で2に設定された増幅器1
0の直線的伝達関数を示す。図6は、図5の伝達関数の
微分係数であり、小信号利得を差動入力電圧の関数とし
て示す。直線領域の利得は、略一定であることに留意さ
れたい。図7は、4個のトランジスタQ1〜Q4のワッ
ト損を示す。熱歪を最小にするには、(トランジスタQ
1及びQ4のワット損の合計−トランジスタQ2及びQ
3のワット損の合計)が過励振状態の一定電力に等しい
ことが望ましい。更に、この一定電力は、増幅器10が
過励振状態に近づく直線領域の同一電力に等しいことが
望ましい。図8は、トランジスタの正味のワット損の代
数的な合計(Q1+Q3)−(Q2+Q4)を示す。正
味のワット損は、過励振状態では略一定であり、直線領
域の端部で正味のワット損に等しくなる。
発明の差動増幅器の好適な温度特性を示すグラフ図であ
る。図5は、利得が直線領域で2に設定された増幅器1
0の直線的伝達関数を示す。図6は、図5の伝達関数の
微分係数であり、小信号利得を差動入力電圧の関数とし
て示す。直線領域の利得は、略一定であることに留意さ
れたい。図7は、4個のトランジスタQ1〜Q4のワッ
ト損を示す。熱歪を最小にするには、(トランジスタQ
1及びQ4のワット損の合計−トランジスタQ2及びQ
3のワット損の合計)が過励振状態の一定電力に等しい
ことが望ましい。更に、この一定電力は、増幅器10が
過励振状態に近づく直線領域の同一電力に等しいことが
望ましい。図8は、トランジスタの正味のワット損の代
数的な合計(Q1+Q3)−(Q2+Q4)を示す。正
味のワット損は、過励振状態では略一定であり、直線領
域の端部で正味のワット損に等しくなる。
【0027】通常の半導体処理では、100°C/Wの
熱抵抗及び−1.6mV/°Cのベース・エミッタ電圧
温度係数を有するトランジスタは、ワット損の変化の熱
歪電圧160μV/mWを発生する。図8に示す様に、
過励振状態でのワット損の変化は、1Vにわたる入力信
号では約0.1mWである。熱により発生する総歪量
は、1Vの入力信号に関して0.1mW×160μV/
mW=16μV、即ち0.0016%の歪に大体等し
い。熱により発生した歪は、大きな負の入力信号に対し
ては小さい。熱による歪を可能な限りの程度まで減少さ
せるには、増幅器10を、トランジスタQ1〜Q4が整
合し、極めて近似している集積回路として製造すること
が望ましい。
熱抵抗及び−1.6mV/°Cのベース・エミッタ電圧
温度係数を有するトランジスタは、ワット損の変化の熱
歪電圧160μV/mWを発生する。図8に示す様に、
過励振状態でのワット損の変化は、1Vにわたる入力信
号では約0.1mWである。熱により発生する総歪量
は、1Vの入力信号に関して0.1mW×160μV/
mW=16μV、即ち0.0016%の歪に大体等し
い。熱により発生した歪は、大きな負の入力信号に対し
ては小さい。熱による歪を可能な限りの程度まで減少さ
せるには、増幅器10を、トランジスタQ1〜Q4が整
合し、極めて近似している集積回路として製造すること
が望ましい。
【0028】図9は、差動増幅器としての使用に適した
他の実施例の増幅器20を示す。一方の半増幅器は、第
1実施例と同様の差動トランジスタ対Q1及びQ3、バ
イアス電流源I1及びI3、及び単一の帰還トランジス
タQ5を含む。増幅器20は、第1及び第2帰還路が、
更に大きな電圧をトランジスタQ1のコレクタに供給す
るように構成されている以外は、構成及び動作におい
て、図1の半増幅器22又は24と略同じである。図9
は、必要に応じて、ショットキー・ダイオードに代わっ
てシリコン・ダイオードを使用できることを示してい
る。
他の実施例の増幅器20を示す。一方の半増幅器は、第
1実施例と同様の差動トランジスタ対Q1及びQ3、バ
イアス電流源I1及びI3、及び単一の帰還トランジス
タQ5を含む。増幅器20は、第1及び第2帰還路が、
更に大きな電圧をトランジスタQ1のコレクタに供給す
るように構成されている以外は、構成及び動作におい
て、図1の半増幅器22又は24と略同じである。図9
は、必要に応じて、ショットキー・ダイオードに代わっ
てシリコン・ダイオードを使用できることを示してい
る。
【0029】第1帰還路は、正常の状態で動作可能なダ
イオードD1、D5及びD9を含む。第1帰還路は、帰
還トランジスタQ5のエミッタ及びトランジスタQ3の
ベース間に接続される。第1帰還路は、ダイオードD1
及びD5のカソードで抵抗器R1に接続される。第2帰
還路は、過励振状態で動作可能なダイオードD3及びD
7を含む。第2帰還路も、帰還トランジスタQ5のエミ
ッタ及びトランジスタQ3のベース間に接続される。過
励振状態では、ダイオードD3及びD7のバイアス電流
は、電流源I5及びI7から供給される。第2電流源I
7は、過励振の間にダイオードD7をバイアスし続ける
ために必要である。ダイオードD7は、過励振状態で、
トランジスタQ1に対して付加的なコレクタ・エミッタ
電圧を供給する。ダイオードD9は、正常動作モードの
間に第2帰還路を確実にオフ状態にするために必要であ
る。図9の増幅器20は、同一構成の増幅器(図示せ
ず)に接続され、増幅器10に関して上述した方法で、
差動増幅器を形成する。
イオードD1、D5及びD9を含む。第1帰還路は、帰
還トランジスタQ5のエミッタ及びトランジスタQ3の
ベース間に接続される。第1帰還路は、ダイオードD1
及びD5のカソードで抵抗器R1に接続される。第2帰
還路は、過励振状態で動作可能なダイオードD3及びD
7を含む。第2帰還路も、帰還トランジスタQ5のエミ
ッタ及びトランジスタQ3のベース間に接続される。過
励振状態では、ダイオードD3及びD7のバイアス電流
は、電流源I5及びI7から供給される。第2電流源I
7は、過励振の間にダイオードD7をバイアスし続ける
ために必要である。ダイオードD7は、過励振状態で、
トランジスタQ1に対して付加的なコレクタ・エミッタ
電圧を供給する。ダイオードD9は、正常動作モードの
間に第2帰還路を確実にオフ状態にするために必要であ
る。図9の増幅器20は、同一構成の増幅器(図示せ
ず)に接続され、増幅器10に関して上述した方法で、
差動増幅器を形成する。
【0030】図9の増幅器の他の実施例を図10に示
す。この図は部分的ではあるが、適切な部分を示してお
り、増幅器は、追加したダイオードD11及び電流源I
11を含んでいるが、ダイオードD7及びD9、又は電
流源I7は含んでいない。回路の動作は、上述と同じで
あるが、ダイオードD11は、トランジスタQ1に対し
て付加的なコレクタ・ベース電圧を供給し、使用するダ
イオードが1個少ないことに留意することが重要であ
る。しかし、付加的なコレクタ・ベース電圧が必要であ
れば、ダイオードD11の代わりに直列に接続された複
数のダイオードを使用してもよい。図10の実施例によ
り得られる他の特徴は、ダイオードD1、D3、D5及
びD11のいずれか又は全てに対してショットキー・ダ
イオードを使用できることである。
す。この図は部分的ではあるが、適切な部分を示してお
り、増幅器は、追加したダイオードD11及び電流源I
11を含んでいるが、ダイオードD7及びD9、又は電
流源I7は含んでいない。回路の動作は、上述と同じで
あるが、ダイオードD11は、トランジスタQ1に対し
て付加的なコレクタ・ベース電圧を供給し、使用するダ
イオードが1個少ないことに留意することが重要であ
る。しかし、付加的なコレクタ・ベース電圧が必要であ
れば、ダイオードD11の代わりに直列に接続された複
数のダイオードを使用してもよい。図10の実施例によ
り得られる他の特徴は、ダイオードD1、D3、D5及
びD11のいずれか又は全てに対してショットキー・ダ
イオードを使用できることである。
【0031】図11は、他の実施例である差動増幅器3
0を示す。図1に示す異なるトランジスタ対Q1、Q2
及びQ3、Q4の代わりに演算増幅器32及び34を使
用する。演算増幅器32及び34の正の入力端には、夫
々シングル・エンデッド入力電圧V1及びV2が供給さ
れる。演算増幅器32及び34の出力端は、夫々トラン
ジスタQ5及びQ6のベースに接続される。トランジス
タQ5及びQ6のエミッタは、夫々第1及び第2帰還路
を介して演算増幅器32及び34の負の入力端に接続さ
れる。差動増幅器の構成及び動作は、図1に示し説明し
た差動増幅器10と略同様であるが、過励振状態の間
に、ダイオードD3及びD4に対して電流を返し、ダイ
オードQ5及びQ6に対してバイアス電流を供給するた
めに付加的な電流源I9及び110を必要とすることが
異なる。演算増幅器32及び34は、バイアス電流用の
電流源I5及びI6に影響されないことに留意された
い。
0を示す。図1に示す異なるトランジスタ対Q1、Q2
及びQ3、Q4の代わりに演算増幅器32及び34を使
用する。演算増幅器32及び34の正の入力端には、夫
々シングル・エンデッド入力電圧V1及びV2が供給さ
れる。演算増幅器32及び34の出力端は、夫々トラン
ジスタQ5及びQ6のベースに接続される。トランジス
タQ5及びQ6のエミッタは、夫々第1及び第2帰還路
を介して演算増幅器32及び34の負の入力端に接続さ
れる。差動増幅器の構成及び動作は、図1に示し説明し
た差動増幅器10と略同様であるが、過励振状態の間
に、ダイオードD3及びD4に対して電流を返し、ダイ
オードQ5及びQ6に対してバイアス電流を供給するた
めに付加的な電流源I9及び110を必要とすることが
異なる。演算増幅器32及び34は、バイアス電流用の
電流源I5及びI6に影響されないことに留意された
い。
【0032】差動増幅器30の特徴は、ダイオードD1
〜D6は、ショットキー・ダイオード又はシリコン・ダ
イオードのいずれでもよいことである。演算増幅器で
は、出力端の電圧は、正及び負の入力端の電圧によって
は、通常は制限されない。更に、演算増幅器の帰還作用
は、負の入力端の電圧を正の入力端の電圧に等しくする
ので、差動増幅器30は直線的で正確である。差動増幅
器30は、集積回路又は、必要であれば、市販されたト
ランジスタ及び演算増幅器の様な個別部品で製造でき
る。
〜D6は、ショットキー・ダイオード又はシリコン・ダ
イオードのいずれでもよいことである。演算増幅器で
は、出力端の電圧は、正及び負の入力端の電圧によって
は、通常は制限されない。更に、演算増幅器の帰還作用
は、負の入力端の電圧を正の入力端の電圧に等しくする
ので、差動増幅器30は直線的で正確である。差動増幅
器30は、集積回路又は、必要であれば、市販されたト
ランジスタ及び演算増幅器の様な個別部品で製造でき
る。
【0033】図12は、差動増幅器内で使用するのに適
した他の実施例の増幅器40を示す。この実施例は、図
11に示した増幅器と構成及び動作が略同様であるが、
ダイオードD3から成る第2帰還路が、演算増幅器32
の出力端及び負の入力端間に接続されることが異なる。
図12の増幅器40は、同一の増幅器(図示せず)に結
合され、増幅器30に関して上述した方法で差動増幅器
を形成する。
した他の実施例の増幅器40を示す。この実施例は、図
11に示した増幅器と構成及び動作が略同様であるが、
ダイオードD3から成る第2帰還路が、演算増幅器32
の出力端及び負の入力端間に接続されることが異なる。
図12の増幅器40は、同一の増幅器(図示せず)に結
合され、増幅器30に関して上述した方法で差動増幅器
を形成する。
【0034】差動増幅器10〜40の幾つかの使用例で
は、過励振状態を指示する回路を含むことが望ましい。
図13は、この様な過励振指示回路50を示す。過励振
指示回路50は、第2帰還路にシリコン・ダイオードを
使用する本発明の実施例で使用するのに適している。過
励振回路50は、第2帰還路のダイオードD3に接続さ
れたトランジスタQ7を含む。上述の様に、ダイオード
D3は、過励振状態でバイアスされるので、ダイオード
D3及びトランジスタQ7は、電流ミラーとして動作
し、ダイオードD3を流れる電流は、トランジスタQ7
のコレクタを流れる電流と同じになる。負荷抵抗R5
は、過励振状態に応答して、VBLNKで表されるアク
ティブ・ロー電圧信号を供給する。
は、過励振状態を指示する回路を含むことが望ましい。
図13は、この様な過励振指示回路50を示す。過励振
指示回路50は、第2帰還路にシリコン・ダイオードを
使用する本発明の実施例で使用するのに適している。過
励振回路50は、第2帰還路のダイオードD3に接続さ
れたトランジスタQ7を含む。上述の様に、ダイオード
D3は、過励振状態でバイアスされるので、ダイオード
D3及びトランジスタQ7は、電流ミラーとして動作
し、ダイオードD3を流れる電流は、トランジスタQ7
のコレクタを流れる電流と同じになる。負荷抵抗R5
は、過励振状態に応答して、VBLNKで表されるアク
ティブ・ロー電圧信号を供給する。
【0035】図14は、ショットキー・ダイオードと共
に動作する過励振指示回路の更に一般的な実施例を示
す。トランジスタQ7は、比較器52及びオフセット電
圧源54に置き換えられる。オフセット電圧源54の値
は、0.15V即ち、通常のショットキー順方向バイア
ス電圧の約1/2に設定される。正常な動作の間、ショ
ットキー・ダイオードは、オフ状態である。したがっ
て、オフセット電圧により、比較器52の出力は高レベ
ルである。過励振状態の間、ショットキー・ダイオード
はオン状態である。したがって、ショットキー・ダイオ
ードの順方向バイアス電圧は、オフセット電圧よりも大
きく、比較器52の出力は、低レベルである。この様
に、過励振状態のアクティブ・ローは、図13の実施例
と同様に供給される。
に動作する過励振指示回路の更に一般的な実施例を示
す。トランジスタQ7は、比較器52及びオフセット電
圧源54に置き換えられる。オフセット電圧源54の値
は、0.15V即ち、通常のショットキー順方向バイア
ス電圧の約1/2に設定される。正常な動作の間、ショ
ットキー・ダイオードは、オフ状態である。したがっ
て、オフセット電圧により、比較器52の出力は高レベ
ルである。過励振状態の間、ショットキー・ダイオード
はオン状態である。したがって、ショットキー・ダイオ
ードの順方向バイアス電圧は、オフセット電圧よりも大
きく、比較器52の出力は、低レベルである。この様
に、過励振状態のアクティブ・ローは、図13の実施例
と同様に供給される。
【0036】
【発明の効果】本発明の差動増幅器によれば、過励振状
態の間、各半増幅器は、帰還トランジスタにより動作状
態を保ちつつ、負荷インピーダンスから分離され、過励
振状態でなくなると、再び正常動作状態に回復する。こ
の際、差動増幅器は、飽和したり、熱による誤差を生じ
ることなく、即座に回復することができる。
態の間、各半増幅器は、帰還トランジスタにより動作状
態を保ちつつ、負荷インピーダンスから分離され、過励
振状態でなくなると、再び正常動作状態に回復する。こ
の際、差動増幅器は、飽和したり、熱による誤差を生じ
ることなく、即座に回復することができる。
【図1】本発明の差動増幅器の一実施例を示す回路図。
【図2】図1の差動増幅器の一部を示す回路図。
【図3】図2の差動増幅器の動作を説明するために回路
図。
図。
【図4】図1の差動増幅器の変形した一部を示す回路
図。
図。
【図5】図1の差動増幅器の入力電圧対出力電圧の関係
を示すグラフ図。
を示すグラフ図。
【図6】図1の差動増幅器の入力電圧対利得の関係を示
すグラフ図。
すグラフ図。
【図7】図1の差動増幅器の入力電圧対電力の関係を示
すグラフ図。
すグラフ図。
【図8】図1の差動増幅器の入力電圧対電力の関係を示
すグラフ図。
すグラフ図。
【図9】図1の差動増幅器の一部の他の実施例を示す回
路図。
路図。
【図10】図9の回路を変形した回路の回路図。
【図11】図1の差動増幅器の他の実施例を示す回路
図。
図。
【図12】図1の差動増幅器の一部の他の実施例を示す
回路図。
回路図。
【図13】本発明の差動増幅器に使用する過励振状態を
指示する回路を示す回路図。
指示する回路を示す回路図。
【図14】図13の回路の他の実施例を示す回路図。
Q1Q3、Q2Q4 増幅器段 Q5、Q6 帰還トランジスタ D1、D2 第1ダイオード D5、D6 第2ダイオード D3、D4 第3ダイオード I5、I6 バイアス手段 R1、R2、IS 結合手段
フロントページの続き (72)発明者 ダボリン・ファンダック アメリカ合衆国オレゴン州97006 アロハ サウス・ウェスト ジェイ・ストリート 17875 (72)発明者 フランク・ジー・ディジオバンニ アメリカ合衆国オレゴン州97221 ポート ランド サウス・ウェスト ペンドルト ン・ストリート 4745 (56)参考文献 特開 平1−122201(JP,A) 特開 昭63−276906(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 同一構成の各半分を有する差動増幅器で
あって、上記各半分は、 正及び負の入力端を有し、上記正の入力端にシングル・
エンデッド入力電圧が供給される増幅器段と、 ベースに上記増幅器段の出力端が接続され、コレクタか
らシングル・エンデッド出力電流を出力する有する帰還
トランジスタと、 該帰還トランジスタのエミッタ及び上記増幅器段の負の
入力端間に直列接続され、第1及び第2ダイオードを含
む第1帰還路と、 上記帰還トランジスタ及び上記増幅器段の負の入力端間
に接続された第3ダイオードを含む第2帰還路と、 上記上記差動増幅器が過励振状態の間、上記第3ダイオ
ードをバイアスするバイアス手段と、 上記差動増幅器の上記各半分を上記第1帰還路の第1及
び第2ダイオードの接続点間で結合する結合手段とを具
えることを特徴とする差動増幅器。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US620792 | 1990-12-03 | ||
US07/620,792 US5075636A (en) | 1990-12-03 | 1990-12-03 | Differential amplifier with fast overdrive recovery |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629760A JPH0629760A (ja) | 1994-02-04 |
JPH0828631B2 true JPH0828631B2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=24487413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3347883A Expired - Lifetime JPH0828631B2 (ja) | 1990-12-03 | 1991-12-03 | 差動増幅器 |
Country Status (3)
Country | Link |
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