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JPH08283223A - N−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造法およびその中間体 - Google Patents

N−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造法およびその中間体

Info

Publication number
JPH08283223A
JPH08283223A JP8692895A JP8692895A JPH08283223A JP H08283223 A JPH08283223 A JP H08283223A JP 8692895 A JP8692895 A JP 8692895A JP 8692895 A JP8692895 A JP 8692895A JP H08283223 A JPH08283223 A JP H08283223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
methyl
substituted
formula
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8692895A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Katsurada
学 桂田
Masaji Oda
雅次 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP8692895A priority Critical patent/JPH08283223A/ja
Publication of JPH08283223A publication Critical patent/JPH08283223A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) の化合物(X1 及びX2は独立にCl又はB
r)と式(II)の化合物 [R1はH-又は置換基:-C(R2)(R3)-A
r (R2及びR3は独立にH-又はC1-4アルキル;Arは置換若
しくは無置換のアリール基など)]とを反応させる式(II
I) の化合物の製造方法。 【化1】 【効果】 容易に入手可能な化合物(I) から農業用殺菌
剤などに有用な化合物(III) を効率よく製造することが
でき、上記製造法に有用な新規製造中間体(VI)が提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺菌剤として有用なメ
トキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造法及びその製造中
間体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、殺菌効果等の生物活性を有するメ
トキシイミノ酢酸誘導体、およびその製造法が知られて
いる(特開昭63-23852号、特開昭63-30463号、特開平3-
246268号、特開平4-89464 号、特開平4-182461号、特開
平5-43533 号、特開平5-97768号、特開平5-331124号、
及び特開平6-25132 号など)。また、農園芸用殺菌剤と
して有用な新規なメトキシイミノ酢酸誘導体が知られて
いる(ヨーロッパ特許公開第596254号)。しかしなが
ら、それらの製造方法は収率が低いなど、必ずしも経済
的に十分な方法とは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明の目的は、農園芸用殺菌剤として有用な
メトキシイミノ酢酸アミド誘導体を安価に効率よく製造
する方法を提供することにある。本発明者らは上記の課
題を解決すべく鋭意努力した結果、下記式(I) のベンザ
ルハライド誘導体を出発原料とする新規な製造方法を見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち本発明は、下記一般式(I):
【化5】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に塩素原子または臭素
原子を示す)で示されるベンザルハライド誘導体と、下
記一般式(II): H2NO-R1 〔式中、R1は水素原子または一
般式:-C(R2)(R3)-Ar(式中、R2およびR3はそれぞれ独立
に水素原子またはC1-4アルキル基を表し、Arは置換若し
くは無置換アリール基、または置換若しくは無置換ヘテ
ロアリール基を示す)で示される置換基である〕で示さ
れるオキシアミン誘導体とを反応させる工程を含む、下
記一般式:
【化6】 (式中、R1は上記のとおりである)で示されるN-メチル
- メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造方法を提供す
るものである。
【0005】本発明の一態様によれば、一般式(I) で示
されるベンザルハライド誘導体と一般式(II)で示される
オキシアミン誘導体とを反応させて下記一般式(IV):
【化7】 (式中、R1は上記のとおりである)で示される4-メトキ
シイミノ-2- メチル-3-オキソ-1- オキシアミノ-1,2,3,
4- テトラヒドロイソキノリン誘導体を製造中間体とし
て製造する工程をさらに含む上記方法が提供され、これ
らの発明の好ましい態様として、R2およびR3がそれぞれ
独立に水素原子またはメチル基であり、Arが無置換アリ
ール基、またはC1-4アルキル基、ハロゲン原子、C1-4
ルコキシ基、ハロゲン原子により置換されたC1-4アルコ
キシ基、及びトリフルオロメチル基からなる群から選ば
れる1以上の置換基で置換されたアリール基である上記
方法が提供される。
【0006】また、本発明の別の態様によれば、下記一
般式:
【化8】 〔R1は水素原子または一般式:-C(R2)(R3)-Ar(式中、R2
およびR3はそれぞれ独立に水素原子またはC1-4アルキル
基を表し、Arは置換若しくは無置換アリール基、または
置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す)で示され
る置換基である〕で示される4-メトキシイミノ-2- メチ
ル-3- オキソ-1- オキシアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロ
イソキノリン誘導体;及び、その好ましい態様として、
R2およびR3がそれぞれ独立に水素原子またはメチル基で
あり、Arが無置換アリール基、またはC1-4アルキル基、
ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、ハロゲン原子により
置換されたC1-4アルコキシ基、及びトリフルオロメチル
基からなる群から選ばれる1以上の置換基で置換された
アリール基である上記誘導体が提供される。
【0007】上記一般式 (I)において、X1及びX2はそれ
ぞれ独立に塩素原子または臭素原子を示すが、X1及びX2
が同一の原子であることが好ましい。上記一般式 (II),
(III), 及び(IV)において、R1は水素原子または一般
式:-C(R2)(R3)-Ar で示される置換基を示す。R2および
R3はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4個(C
1-4) のアルキル基を示す。C1-4アルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロ
ピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル基な
ど直鎖または分枝のアルキル基を用いることができる。
これらのうち、R2が水素原子でありR3がメチル基である
ことが好ましい。
【0008】Arは置換若しくは無置換のアリール基また
は置換若しくは無置換のヘテロアリール基を示す。アリ
ール基としてはそれぞれ置換若しくは無置換のフェニル
基やナフチル基などを挙げることができ、ヘテロアリー
ル基としてはそれぞれ置換若しくは無置換のピリジル
基、チエニル基、またはチアゾリル基などを挙げること
ができる。好ましくは、Arは置換若しくは無置換のフェ
ニル基を示す。
【0009】上記のアリール基は1個または2個以上、
例えば 1〜5 個、好ましくは1個または2個の置換基を
有していてもよく、複数個の置換基を有する場合にはそ
れらは同一でも異なっていてもよい。このような置換基
としては、シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子
などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n-プロピル
基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert
- ブチル基、n-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシ
ル基などのC1-6アルキル基、好ましくはC1-4アルキル
基;ハロゲン原子により置換されていてもよいエテニル
基、プロペニル基などのC2-6アルケニル基、好ましくは
C2-4アルケニル基;トリフルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、トリクロロメチル基またはジクロロジフルオ
ロエチル基などのハロゲン化C1-6アルキル基、好ましく
はハロゲン化C1-4アルキル基;
【0010】ハロゲン原子又はC3-6シクロアルキル基で
置換されていてもよいメトキシ基、エトキシ基、iso-プ
ロポキシ基、n-ブトキシ基などのC1-6アルコキシ基;メ
チルチオ基、エチルチオ基、iso-プロピルチオ基、n-ブ
チルチオ基などのC1-6アルキルチオ基;1個または2個
以上のC1-4アルキル基またはハロゲン原子などにより置
換されていてもよいフェニル基などのアリール基;1個
または2個以上のC1-4アルキル基またはハロゲン原子な
どにより置換されていてもよいフェノキシ基などのアリ
ールオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよ
いプロペニルオキシ基などのC2-6のアルケニルオキシ
基;プロパルギルオキシ基などのC2-6のアルキニルオキ
シ基を挙げることができる。また、隣接する2つの置換
基が一緒になってそれらの基が置換するアリール環上の
2個の炭素原子とともにメチレンジオキシ基、エチレン
ジオキシ基などを形成してもよい。これらのうち、C1-4
アルキル基、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子など
のハロゲン原子により置換されていてもよいC1-4アルコ
キシ基、またはトリフルオロメチル基が好ましい。
【0011】上記のヘテロアリール基は1個または2個
以上、例えば 1〜5 個、好ましくは1個または2個の置
換基を有していてもよく、複数個の置換基を有する場合
にはそれらは同一でも異なっていてもよい。このような
置換基として、例えば、シアノ基;フッ素原子、塩素原
子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル
基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-
ブチル基、tert- ブチル基、n-ペンチル基、ネオペンチ
ル基、n-ヘキシル基などのC1-6アルキル基、このましく
はC1-4アルキル基;トリフルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、トリクロロメチル基またはジクロロジフルオ
ロエチル基などのハロゲン化C1-6アルキル基、好ましく
はハロゲン化C1-4アルキル基;またはハロゲン原子又は
C3-6シクロアルキル基で置換されていてもよいメトキシ
基、エトキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ基など
のC1-6アルコキシ基、好ましくはC1-4アルコキシ基など
を挙げることができる。これらのうち、C1-4アルキル
基;ハロゲン原子;またはトリフルオロメチル基が好ま
しい。
【0012】上記一般式(I), (II), (III), 及び(IV)で
示される化合物において、メトキシイミノ基はE-配置ま
たはZ-配置のいずれでもよく、そのような立体異性体の
混合物を用いてもよい。これらの式中、メトキシイミノ
基のメトキシ基の結合においける波線は、メトキシイミ
ノ基がE-配置及び/又はZ-配置であることを示す。これ
らのうち、E-体の化合物が好ましい。また、上記一般式
(IV)で示される化合物はイソキノリン骨格中に1個の不
斉炭素を有しており、上記一般式 (II), (III), 及び(I
V)で示される化合物は、置換基R1の種類に応じて置換基
R1内に1個または2個以上の不斉炭素を有する場合があ
る。本発明の方法に関与する上記一般式(II), (III),
及び(IV)で示される化合物の範囲には、このような不斉
炭素に基づく光学的に純粋な任意の光学活性体、光学活
性体の任意の割合の混合物、ラセミ体、2以上の不斉炭
素に基づく純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異
性体の任意の割合の混合物などはいずれも包含される。
また、一般式(I), (II), (III), 及び(IV)で示される化
合物が酸付加塩を形成できる場合には、上記化合物の範
囲にはこれらの任意の酸付加塩も包含される。
【0013】一般式(III) で示されるN-メチル- メトキ
シイミノ酢酸アミド誘導体は、下記のスキーム1に従
い、場合によっては本発明の化合物(IV)を経由して、適
当な塩基の存在下でベンザルハライド誘導体(I) とオキ
シアミン誘導体(II)とを無溶媒あるいは不活性溶媒中で
反応させることにより製造することができる(下記スキ
ーム中、X1, X2, 及びR1は上記のとおりである)。
【化9】
【0014】オキシアミン誘導体(II)としては遊離形態
のものを用いてもよいが、場合によっては塩酸塩あるい
は硫酸塩などの酸付加塩の形態のものを用いてもよい。
一般的には、化合物(I) に対して、例えば1-5 倍当量、
好ましくは1-3 倍当量程度の量の化合物(II)を反応させ
ればよい。上記の反応において用いられる塩基は特に限
定されず、無機塩基または有機塩基のいずれを用いても
よい。使用される塩基の量は、化合物(I) に対して、例
えば0.5 倍当量から10倍当量、好ましくは1倍当量から
5倍当量用いられる。
【0015】無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムのよう
なアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金
属炭酸水素化物;水素化ナトリウムのようなアルカリ金
属水素化物;金属ナトリウムのようなアルカリ金属等を
用いることができる。有機塩基としては、例えば、トリ
エチルアミンのような3級アミン;ピリジン、ピコリン
のような芳香族塩基;ナトリウムエチラート、t-ブトキ
シカリウムのようなアルカリ金属アルコラート類等を用
いることができる。これらのうち、アルカリ金属炭酸
塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸水素化物
あるいはアルカリ金属水素化物などを用いることが好ま
しい。
【0016】使用される溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタ
ノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;
アセトニトリルなどのニトリル類;N,N-ジメチルホルム
アミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、
酢酸、水などの極性溶媒等を用いることができる。これ
らの溶媒を単独で用いてもよいが、複数の溶媒を混合溶
媒として用いてもよい。好ましくはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、N,N-ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒等を用いる
ことができる。反応は、室温から使用する溶媒の沸点ま
での温度範囲、好ましくは20-120℃で行うことができ
る。
【0017】上記の反応では、化合物(III) の製造中間
体として、下記の式で示される本発明の一般式(IV)の化
合物:4-メトキシイミノ-2- メチル-3- オキソ-1- オキ
シアミノ-1,2,3,4- テトラヒドロイソキノリン誘導体が
得られる場合がある。
【化10】
【0018】上記のような場合、化合物(IV)を単離する
ことなく反応を継続することによって化合物(III) を製
造することができるが、この化合物(IV)を単離した後、
さらに化合物(IV)を上記と同様の条件で塩基で処理する
か、または適当な酸を用いて不活性溶媒中で処理するこ
とにより、さらに効率的に化合物(III) を製造すること
が可能である。収率などの点から、酸による処理が好ま
しい。
【0019】用いられる酸の例としては、酢酸、トリフ
ルオロ酢酸などの有機酸類;塩酸などのハロゲン化水素
酸類;塩化水素などのハロゲン化水素類;メタンスルホ
ン酸、p-トルエンスルホン酸あるいは硫酸などのスルホ
ン酸類;ピリジン塩酸塩、ピリジン硫酸塩などの有機塩
基の酸付加塩;または塩化亜鉛、塩化鉄、塩化アルミニ
ウムなどのルイス酸などが挙げられる。好ましくはスル
ホン酸類を用いることができる。上記の酸は触媒量から
溶媒量までの範囲で、好ましくは触媒量から化合物(IV)
に対して1倍当量程度の量で用いられる。
【0020】使用される溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタ
ノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;
アセトニトリルなどのニトリル類;N,N-ジメチルホルム
アミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、
酢酸、水などの極性溶媒等が挙げることができる。これ
らの溶媒を単独で用いてもよいが、複数の溶媒を混合溶
媒として用いてもよい。好ましくはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、アルコール類、N,N-ジ
メチルホルムアミド、酢酸などの極性溶媒を用いること
ができる。なお、反応は室温から用いられる溶媒の沸点
までの温度範囲、好ましくは20-120℃て行なうことがで
きる。
【0021】本発明の製造法により得られる化合物(II
I) には、オキシイミノ基の部分による異性体(E, Z)が
存在するが、適当な酸を用いて不活性溶媒中で処理する
ことにより、Z-体をE-体に変換することが可能である。
異性化反応に用いられる酸の例としては、酢酸、トリフ
ルオロ酢酸などの有機酸類;塩酸などのハロゲン化水素
酸類;塩化水素などのハロゲン化水素類;メタンスルホ
ン酸、p-トルエンスルホン酸あるいは硫酸などのスルホ
ン酸類;ピリジン塩酸塩、ピリジン硫酸塩などの有機塩
基の酸付加塩;または塩化亜鉛、塩化鉄、塩化アルミニ
ウムなどのルイス酸などを挙げることができる。好まし
くは有機酸類、ハロゲン化水素類およびスルホン酸類を
用いることができる。
【0022】使用される酸は触媒量から溶媒量まで、好
ましくは触媒量から化合物(III) に対して1倍当量程度
の量で用いられる。使用される溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロ
ロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエス
テル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;
メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N-ジメチルホ
ルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、酢酸、水などの極性溶媒等を挙げることができる。
これらの溶媒を単独で用いてもよいが、複数の溶媒を混
合溶媒として用いてもよい。好ましくはテトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、アルコール類、N,N-
ジメチルホルムアミド、酢酸などの極性溶媒等を用いる
ことができる。反応は室温から用いられる溶媒の沸点ま
での温度範囲、好ましくは20-120℃の範囲で行なうこと
ができる。
【0023】出発原料として用いる式(I) のベンザルハ
ライド誘導体は、例えば、下記スキーム2で示される方
法で製造することができる。
【化11】
【0024】すなわち、グリオキシル酸エチルエステル
(V) を、それ自体公知の方法(例えば特開平5-97768 号
公報に記載の方法)あるいはそれに準じた方法でオキシ
ム化することにより、ヒドロキシイミノ酢酸誘導体(VI)
あるいは(VII) を得ることができる。ヒドロキシイミノ
酢酸誘導体(VI)は、ジメチル硫酸や沃化メチルなどのメ
チル化剤を処理することにより、容易にメトキシイミノ
酢酸誘導体(VII) に導くことができる。次いで、不活性
溶媒(四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類やクロロ
ベンゼンなどの芳香族炭化水素類)中、過安息香酸、2,
2'- アゾビス(イソブチロニトリル)などの触媒あるい
は光の存在下に、上記の化合物(VII) を塩素、臭素、N-
ブロモこはく酸イミド、N-クロロこはく酸イミドあるい
は塩化スルフリルなどのハロゲン化剤で処理することに
より、ベンザルハライドの酢酸エステル誘導体(VIII)
に導くことができる。その際、メトキシイミノ酢酸誘導
体(VII) に対して2倍当量以上のハロゲン化剤を用いる
べきである。
【0025】次いで、不活性溶媒中で化合物(VIII)をメ
チルアミンで処理することによりベンザルハライドの酢
酸アミド誘導体(I) に導くことができる。メチルアミン
で処理する場合、メチルアミンをエステル誘導体(VIII)
に対して1倍当量から大過剰までの範囲の量で用いるこ
とができるが、好ましくは1-3 倍当量程度を用いればよ
い。使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロ
ホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素
類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール等の
アルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピ
ロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水
などの極性溶媒等を挙げることができる。これらの溶媒
を単独で用いてもよいが、複数の溶媒を混合溶媒として
用いてもよい。好ましい溶媒として、トルエン、テトラ
ヒドロフラン、エタノールあるいは水を用いることがで
きる。反応は-78 ℃から溶媒の沸点までの温度範囲で、
好ましくは0 ℃から60℃程度の温度で行えばよい。
【0026】なお、化合物 (VII), (VIII), および(I)
にはメトキシイミノ基の部分による異性体(E, Z)が存在
するが、いずれの化合物のZ-体も前記の異性化の反応条
件に準じてE-体に変換することができる。また、スキー
ム2において出発原料として用いられるグリオキシル酸
エステル誘導体(V)は公知の方法(例えば、Synthetic
Communication, 11, 943, 1981に記載の方法)あるいは
それに準じた方法で製造することができる。
【0027】スキーム1 に示される本発明の製造方法に
おいて、原料として用いられるオキシアミン誘導体(II)
のうち、一般式: H2NO-CH(R3)-Ar(R3およびArは上記の
とおりである)で示される化合物は、例えば下記スキー
ム3に従って製造することができる(式中、X 、R3およ
びArは上記のとおりである)。
【化12】
【0028】オキシアミン誘導体(XIV) は、ベンジルア
ルコール体(XI)をアミノ化する方法(Angew. Chem., 68,
303, 1956; 及び Angew. Chem., 72, 127, 1960) 、あ
るいはオキシフタルイミド体(XIII)を酸により加水分解
する方法(Chem. Pharm. Bull., 15(3), 345, 1967)又は
ヒドラジン水和物を処理する方法(J. Org. Chem., 36,
24, 3835, 1971) により製造することができる。オキシ
フタルイミド体(XIII)は相当するベンジルアルコール体
(XI)とN-ヒドロキシフタルイミドとの脱水反応(光延反
応)により直接製造するか、あるいはベンジルアルコー
ル体(XI)をクロル化して得られる化合物(XII) とN-ヒド
ロキシフタルイミドとの置換反応(J. Org. Chem., 36(2
4), 3835, 1971) により製造することができる。ベンジ
ルアルコール体(XI)はアリールハライド体(IX)から調製
したグリニャール試薬を相当するアルキルアルデヒド体
と反応させることにより製造する(Synthetic Communica
tion 11, 943, 1981) か、またはケトン体(X) をテトラ
ヒドロホウ酸ナトリウムなどで還元することにより製造
することができる。
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定される
ことはない。 例1:N-メチル-2- (2-ヒドロキシルイミノメチルフェ
ニル)-2- メトキシイミノ酢酸アミド N-メチル-2-(2-ジブロモメチルフェニル)-2-メトキシイ
ミノ酢酸アミド(7.2 g, 19.8 mmol)、ヒドロキシルアミ
ン塩酸塩(2.8 g, 40.3 mmol)、無水炭酸カリウム(6.5
g, 47 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMF
と略す)溶液 30ml を100 ℃で5時間加熱攪拌した。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル/ヘキサン= 1:1)により精製
して3.2 g の標題化合物を白色結晶として得た(収率 6
8.8%)。1 H-NMR(CDCl3): 2.94(3H,d), 3.96(3H,s), 6.80(1H,b
r), 7.21(1H,dd), 7.34(1H,s), 7.43(2H,m), 7.78(1H,d
d), 7.94(1H,s)
【0029】例2:N-メチル-2-[2-(1- フェニルエチル
オキシイミノメチル)フェニル]-2-メトキシイミノ酢酸
アミド N-メチル-2-(2-ジクロロメチルフェニル)-2-メトキシイ
ミノ酢酸アミド(0.8 g, 2.9 mmol) 、1-フェニルエチル
オキシアミン(0.44 g, 3.2 mmol)および無水炭酸カリ
ウム(0.89 g, 6.4 mmol)のジメチルスルホキシド溶液
6mlを100 ℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル/ヘキサン= 1:2)により精製して 0.51 g の
標題化合物を白色結晶として得た(収率 52%)。 融点;107.5-110.2 ℃1 H-NMR(CDCl3): 1.58(3H,d), 2.86(3H,d), 3.87(3H,s),
5.26(1H,q), 6.56(1H,br), 7.16(1H,m), 7.3-7.4(7H,
m), 7.68(1H,m), 7.96(1H,s)
【0030】例3:N-メチル-2-[2-[1-(4-ジフルオロメ
トキシ-3- メトキシフェニル)エチルオキシイミノメチ
ル] フェニル]-2-メトキシイミノ酢酸アミド N-メチル-2-(2-ジブロモメチルフェニル)-2-メトキシイ
ミノ酢酸アミド(0.8 g, 2.2 mmol)、1-(4- ジフルオロ
メトキシ-3- メトキシフェニル)エチルオキシアミン
(0.55 g, 2.4 mmol)、無水炭酸カリウム (0.65 g、4.
7 mmol)および沃化第一銅(0.01 g)のDMF 溶液 6 ml
を100 ℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留
去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル/ヘキサン= 1:2)により精製して0.53 gの標題
化合物を得た(収率 55%)。1 H-NMR(CDCl3): 1.57(3H,d), 2.88(3H,d), 3.88(3H,s),
3.89(3H,s), 5.23(1H,q), 6.54(1H,t), 6.65(1H,br),
6.91(1H,dd), 6.97(1H,d), 7.1-7.2(2H,m), 7.35-7.4(2
H,m), 7.70(1H,m), 7.96(1H,s)
【0031】例4:N-メチル-2-[2-[1-(4-クロロフェニ
ル)エチルオキシイミノメチル}フェニル]-2-メトキシ
イミノ酢酸アミド 1-(4- クロロフェニル)エチルオキシアミン(0.45 g,
2.6 mmol)の DMF溶液 3ml に、水冷下で60% 水素化ナト
リウム(0.2 g、5 mmol)を加えて20分間攪拌した。N-メ
チル-2-(2-ジブロモメチルフェニル)-2-メトキシイミノ
酢酸アミド(0.8g、2.2 mmol)を加えて室温で1時間攪
拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有
機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン= 1:1)によ
り精製して0.5 g の1-[1-(4-クロロフェニル)エチルオ
キシアミノ]-4-メトキシイミノ-2- メチル-3- オキソ-
1,2,3,4- テトラヒドロイソキノリンをジアステレオマ
ー混合物として得た(収率 61%)。 融点;184.5-187.5 ℃1 H-NMR(CDCl3): 1.16(3H,d), 1.27(3H,d), 3.20(3H,s),
3.23(3H,s), 4.17(6H,s), 4.22(1H,q), 4.46(1H,q),
5.11(1H,br), 5.12(1H,br), 5.51(1H,br), 5.61(1H,b
r), 7.06(2H,d), 7.12(2H,d), 7.2-7.5(10H,m), 8.35(2
H,m)
【0032】上記ジアステレオマー混合物の結晶(0.50
g, 1.3 mmol)に酢酸 2 ml およびメタンスルホン酸 0.0
1 g を加えて 80 ℃で3時間撹拌した。反応混合物を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル/ヘキサン= 1:2 )により精製して 0.3
7 g の標題化合物を得た(収率 73%)。 融点;87.5-90.5 ℃1 H-NMR(CDCl3): 1.56(3H,d), 2.83(3H,d), 3.87(3H,s),
5.26(1H,q), 6.76(1H,br,s), 7.17(1H,dd), 7.26-7.
40(6H,m), 7.70(1H,dd), 7.98(1H,s)
【0033】例5:N-メチル-2-[2-[1-(3-トリフルオロ
メチルフェニル)エチルオキシイミノメチル] フェニ
ル]-2-メトキシイミノ酢酸アミド N-メチル-2-(2-ジブロモメチルフェニル)-2-メトキシイ
ミノ酢酸アミド(0.73g, 2.0 mmol)、1-(3- トリフルオ
ロメチルフェニル)エチルオキシアミン(0.43g, 2.1 mm
ol)および無水炭酸カリウム(0.60 g, 4.3 mmol) DMF 6
ml 溶液を60℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル/ヘキサン= 1:1)により精製して0.45 g
の4-メトキシイミノ-2- メチル-3- オキソ-1-[1-(3- ト
リフルオロメチルフェニル)エチルオキシアミノ]-1,2,
3,4-テトラヒドロイソキノリンをジアステレオマー混合
物として得た(収率 55%)。1 H-NMR(CDCl3): 1.20(3H,d), 1.31(3H,d), 3.21(3H,s),
3.23(3H,s), 4.15(3H,s), 4.17(3H,s), 4.25(1H,q),
4.54(1H,q), 5.12(2H,br), 5.56(1H,br), 5.65(1H,br),
7.2-7.6(14H,m), 8.35(2H,m)
【0034】上記ジアステレオマー混合物の結晶(0.45
g, 1.1 mmol)に酢酸 2 ml およびp-トルエンスルホン酸
0.01 g を加え80℃で3時間撹拌した。反応混合物を水
に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル/ヘキサン= 1:2 )により精製して0.38gの
標題化合物を得た(収率 84%)。 融点;88.5-89.0 ℃1 H-NMRデータ(CDCl3): 1.58(3H,d), 2.88(3H,d), 3.86
(3H,s), 5.30(1H,q), 6.67(1H,br), 7.15(1H,dd), 7.35
-7.55(5H,m), 7.60(1H,s), 7.68(1H,dd), 7.96(1H,s)
【0035】参考例1:N-メチル-2- (2-ジブロモメチ
ルフェニル)-2- メトキシイミノ酢酸アミド エチル (2-メチルフェニル)グリオキシレート(100 g,
0.56 mol)のエタノール溶液150 mlにメトキシアミン塩
酸塩(49 g, 0.57 mol)、酢酸ナトリウム(48 g,0.57 mo
l)を加えて60℃で2時間加熱撹拌した。冷却後、反応混
合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去してエチル 2-(2-メチルフェニル)-2-メ
トキシイミノアセテートのオキシム部分による異性体混
合物(110 g, E 体:Z 体= 3:1)を得た。
【0036】エチル 2-(2-メチルフェニル)-2-メトキシ
イミノアセテートのオキシム部分による異性体混合物(1
10 g, E 体:Z 体= 3:1)のエタノール溶液 170 ml に
塩酸ガス 50 g を吹き込み、反応液を60℃で5時間加熱
撹拌した。冷却後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣
(E体:Z 体=19:1)にヘキサン 150 ml を加え 0℃で1
時間撹拌した。析出した結晶を濾取しエチル 2-(2-メチ
ルフェニル)-2-メトキシイミノアセテートのE 体 (97
g, 収率 83%) を得た。1 H-NMR(CDCl3): 1.33(3H,t), 2.20(3H,s), 4.05(3H,s),
4.34(2H,q), 7.11(1H,dd), 7.2-7.35(3H,m)
【0037】エチル 2-(2-メチルフェニル)-2-メトキシ
イミノアセテートのE 体(3 g, 13.6mmol)の四塩化炭素
溶液 15 mlにN-ブロモこはく酸イミド(5.0 g, 28 mmo
l)、2,2'- アゾビス(イソブチロニトリル)(0.05 g) を
加えて5 時間加熱還流した。冷却後、析出した結晶を濾
別し、濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を留去し、粗エチル 2-(2-ジブロモメチルフェニル)-
2-メトキシイミノアセテート(5.1 g)を得た。上記の粗
エチル 2-(2-ジブロモメチルフェニル)-2-メトキシイミ
ノアセテート (5.1 g)のエタノール溶液 10 mlに40% メ
チルアミンメタノール溶液(2 g, 25.8 mmol)を加え、室
温で4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得た残渣に
酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
= 1:3)により精製して 3.6 gの標題化合物を得た(収
率 73%)。 融点;124-125.2 ℃1 H-NMR(CDCl3): 2.95(3H,d), 4.00(3H,s), 6.43(1H,s),
6.79(1H,br), 7.06(1H,d), 7.37(1H,t), 7.52(1H,
t), 8.05(1H,d)
【0038】参考例2:N-メチル-2-[2-[1-(4-トリフル
オロメチルフェニル)エチルオキシイミノメチル] フェ
ニル]-2-メトキシイミノ酢酸アミドの合成 N-メチル-2-(2-ヒドロキシルイミノメチルフェニル)-2-
メトキシイミノ酢酸アミド(0.6 g, 2.6 mmol)、無水炭
酸カリウム(0.39 g, 2.8 mmol)および酸化第二銅(0.01
g)の DMF溶液 6 ml を80℃で20分間加熱攪拌した。 1-
(4-トリフルオロメチルフェニル)エチルクロリド(0.6
g、2.9 mmol)を加えて同温度で2時間加熱攪拌した。
冷却後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル/ヘキサン= 1:2)により精製
して0.7 g の標題化合物を得た(収率 66%)。1 H-NMR(CDCl3): 1.57(3H,d), 2.87(3H,d), 3.86(3H,s),
5.31(1H,q), 6.63(1H,br), 7.15(1H,dd), 7.35-7.4(2
H,m), 7.46(2H,d), 7.60(2H,d), 7.67(1H,dd), 7.97(1
H,s)
【0039】参考例3:オキシアミン誘導体(XIV) N-[1-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチルオキシ]
フタルイミド(37.8 g,0.113 mol) 、ヒドラジン一水和
物(11.3 g)、およびエタノール 250 ml の混合物を3時
間加熱還流した。反応混合物を冷却した後に濾過し、エ
タノール 150mlでフィルター上の不溶物を洗浄した。濾
液の溶媒を留去した後、残渣にエーテル200 ml を加
え、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を留去した残査を減圧蒸留して 1-(4-
トリフルオロメチルフェニル)エチルオキシアミン 20.
9 g を得た(収率 90.2%)。bp 68-78℃/2.5mmHg 上記と同様の操作により得られたオキシアミン体 H2NOC
H(R3)-Arの例を表1に示す(表中、Phe はフェニル基;
Meはメチル基;Etはエチル基;t-Buは tert-ブチル基を
示し、例えば 4-Me-Phe は4-メチルフェニル基を示
す)。
【0040】
【表1】 R3 Ar 1H-NMR (CDCl3) ─────────────────────────────────── CH3 Phe- 1.43(3H,d),4.65(1H,q),5.21(2H,bs),7.3-7.4(5H,m) CH3 4-Me-Phe- 1.41(3H,d),2.35(3H,s),4.61(1H,q),5.17(2H,bs), 7.17(2H,d),7,23(2H,d) CH3 4-t-Bu-Phe- 1.32(9H,s),1.43(3H,d),4.62(1H,q),5.19(2H,bs), 7.27(2H,d),7,39(2H,d) CH3 4-Cl-Phe- 1.40(3H,d),4.64(1H,q),5.23(2H,br),7.27(2H,d), 7.33(2H,d) CH3 3-CF3-Phe- 1.43(3H,d),4.72(1H,q),5.30(2H,br),7.4-7.6(3H,m) 7.60(1H,d) CH3 4-CF3-Phe- 1.42(3H,d),4.73(1H,q),5.30(2H,br),7.45(2H,d) 7.62(2H,d) CH3 3-Cl-Phe- 1.40(3H,d),4.62(1H,q),5.27(2H,br),7.2-7.4(4H,m) CH3 4-CN-Phe- 1.40(3H,d),4.72(1H,q),5.35(2H,bs),7.45(2H,d), 7.66(2H,d) CH3 4-NO2-Phe- 1.42(3H,d),4.78(1H,q),5.37(2H,bs),7.50(2H,d), 8.23(2H,d) CH3 3-OCF3-Phe- 1.41(3H,d),4.68(1H,q),5.29(2H,br),7.14(1H,d), 7.20(1H,s),7.26(1H,d),7.38(1H,dd) CH3 4-OCF3-Phe- 1.41(3H,d),4.67(1H,q),5.26(2H,bs),7.21(2H,d), 7.36(2H,d) CH3 4-OCH2CF3-Phe- 1.41(3H,d),4.35(2H,m),4.62(1H,q),5.19(2H,bs), 6.93(2H,d),7.30(2H,d) CH3 4-SMe-Phe- 1.41(3H,d),2.48(3H,s),4.61(1H,q),5.20(2H,br), 7.26(4H,s) CH3 3-OSO2CF3-Phe- 1.41(3H,d),4.71(1H,q),5.32(2H,br),7.19(1H,d), 7.27(1H,s),7.35(1H,d),7.44(1H,dd) CH3 3-OSO2Et-Phe- 1.42(3H,d),1.54(3H,t),3.29(2H,q),4.68(1H,q), 5.30(2H,br),7.20(1H,d),7.26(1H,s),7.27(1H,d), 7.40(1H,dd) CH3 3-OMe-4-OCHF2- 1.42(3H,d),3.90(3H,s),4.63(1H,q),5.26(2H,bs), Phe- 6.54(1H,t),6.91(1H,dd),6.96(1H,d),7.15(1H,d) CH3 4-O-Propargyl- 1.41(3H,d),2.52(1H,t),4.61(1H,q),4.69(2H,d), Phe- 5.18(2H,bs),6.95(2H,d),7.30(2H,d) CH3 4-Phe-Phe- 1.53(3H,d),4.95(1H,q),6.50(2H,br),7.3-7.7(9H,m) CH3 2-Naphthyl 1.51(3H,d),4.81(1H,q),5.25(2H,bs),7.4-7.5(3H,m), 7.7-7.9(4H,m) CH3 1,3-Benzodioxol- 1.39(3H,d),4.56(1H,q),5.19(2H,bs),6.79(1H,s), 5-yl 6.83(2H,d) CH3 1,4-Benzodioxan- 1.39(3H,d),4.25(4H,m),4.53(1H,q),5.18(2H,bs), 6-yl 6.8-7.0(3H,m) CH3 2-Cl-thiophen- 1.50(3H,d),4.78(1H,q),5.33(2H,bs),6.78(2H,s) 5-yl H 2,5-di-Cl-Phe- 4.77(2H,s),5.57(2H,br),7.21(1H,d),7.29(1H,d), 7.44(1H,s) H 2-Cl-pyridin- 4.79(2H,s),5.62(2H,br),7.25(1H,d),7.32(1H,d), 6-yl 7.67(1H,dd) ───────────────────────────────────
【発明の効果】本発明の方法に従えば、容易に入手可能
なベンザルハライド誘導体(I) から農業用殺菌剤として
有用なメトキシイミノ酢酸アミド誘導体(III) を効率良
く製造することができる。また、本発明により提供され
る製造中間体(VI)は、容易にメトキシイミノ酢酸アミド
誘導体(III) に変換できるので有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 309/03 C07C 309/03 323/20 323/20 C07D 217/24 C07D 217/24 319/08 319/08 319/18 319/18 333/28 333/28 // C07D 213/61 213/61

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に塩素原子または臭素
    原子を示す)で示されるベンザルハライド誘導体と、下
    記一般式(II): H2NO-R1 〔式中、R1は水素原子または一
    般式:-C(R2)(R3)-Ar(式中、R2およびR3はそれぞれ独立
    に水素原子またはC1-4アルキル基を表し、Arは置換若し
    くは無置換アリール基、または置換若しくは無置換ヘテ
    ロアリール基を示す)で示される置換基である〕で示さ
    れるオキシアミン誘導体とを反応させる工程を含む、下
    記一般式: 【化2】 (式中、R1は上記のとおりである)で示されるN-メチル
    - メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I) で示されるベンザルハライド
    誘導体と一般式(II)で示されるオキシアミン誘導体とを
    反応させて下記一般式(IV): 【化3】 (式中、R1は上記のとおりである)で示される製造中間
    体を製造する工程をさらに含む、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 R2およびR3がそれぞれ独立に水素原子ま
    たはメチル基であり、Arが無置換アリール基、またはC
    1-4アルキル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子により置換されたC1-4アルコキシ基、及びト
    リフルオロメチル基からなる群から選ばれる1以上の置
    換基で置換されたアリール基である、請求項1または2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 下記一般式(IV): 【化4】 〔R1は水素原子または一般式:-C(R2)(R3)-Ar(式中、R2
    およびR3はそれぞれ独立に水素原子またはC1-4アルキル
    基を表し、Arは置換若しくは無置換アリール基、または
    置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す)で示され
    る置換基である〕で示される4-メトキシイミノ-2- メチ
    ル-3- オキソ-1- オキシアミノ-1,2,3,4-テトラヒドロ
    イソキノリン誘導体。
  5. 【請求項5】 R2およびR3がそれぞれ独立に水素原子ま
    たはメチル基であり、Arが無置換アリール基、またはC
    1-4アルキル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子により置換されたC1-4アルコキシ基、及びト
    リフルオロメチル基からなる群から選ばれる1以上の置
    換基で置換されたアリール基である、請求項4に記載の
    誘導体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998023582A1 (fr) * 1996-11-26 1998-06-04 Mitsubishi Chemical Corporation Derives de methoxyiminoacetamide optiquement actifs, procedes de preparation de ces derives, intermediaires associes et pesticides contenant ces derives en tant qu'ingredient actif

Cited By (1)

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WO1998023582A1 (fr) * 1996-11-26 1998-06-04 Mitsubishi Chemical Corporation Derives de methoxyiminoacetamide optiquement actifs, procedes de preparation de ces derives, intermediaires associes et pesticides contenant ces derives en tant qu'ingredient actif

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