JPH08281247A - 電気化学的処理法 - Google Patents
電気化学的処理法Info
- Publication number
- JPH08281247A JPH08281247A JP7110103A JP11010395A JPH08281247A JP H08281247 A JPH08281247 A JP H08281247A JP 7110103 A JP7110103 A JP 7110103A JP 11010395 A JP11010395 A JP 11010395A JP H08281247 A JPH08281247 A JP H08281247A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- cathode
- anode
- soil
- sludge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 有害物質で汚染された土壌、汚泥等を複雑な
装置やプロセスを使うことなく、しかも有害物質を系外
に排出することなく、処理し有害物質を分離除去する。 【構成】 汚染された土壌、汚泥等を陽極と陰極の間に
介在させ、これに液体を存在させて通電し、電気浸透現
象等の電気化学的作用により有害物質を液体と共に両極
間を移動させて集液する。次いでこの集液を電気分解す
ることからなる。
装置やプロセスを使うことなく、しかも有害物質を系外
に排出することなく、処理し有害物質を分離除去する。 【構成】 汚染された土壌、汚泥等を陽極と陰極の間に
介在させ、これに液体を存在させて通電し、電気浸透現
象等の電気化学的作用により有害物質を液体と共に両極
間を移動させて集液する。次いでこの集液を電気分解す
ることからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有害物質で汚染された土
壌、汚泥等処理を必要とする物質(被処理物)から有害
物質等を分離除去する電気化学的処理法に関する。
壌、汚泥等処理を必要とする物質(被処理物)から有害
物質等を分離除去する電気化学的処理法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物や排水で土壌が汚染された場
合、従来は適切な処理法がなく、新しい土壌で置き換え
る等が普通であった。しかし置き換えでは搬出された汚
染土壌の処置が問題となる。最近、土壌をそのままの状
態で土中に設けた陰、陽電極により電気浸透現象を利用
し、土壌を洗浄、浄化して有害物質を除去する方法が提
案されている。(特開平5−59716)
合、従来は適切な処理法がなく、新しい土壌で置き換え
る等が普通であった。しかし置き換えでは搬出された汚
染土壌の処置が問題となる。最近、土壌をそのままの状
態で土中に設けた陰、陽電極により電気浸透現象を利用
し、土壌を洗浄、浄化して有害物質を除去する方法が提
案されている。(特開平5−59716)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記浸透現象を利用し
た汚染土壌の浄化方法は土壌をそのままの状態で処理で
きる点で有利である。しかし問題は浄化後の有害物質を
含む水の処理である。この処理については前記特許公報
には記載されていない。土壌中に重金属化合物や有機化
合物等種々の有害物質が含まれている場合には、これら
の有害物質が洗浄後の水に含まれてくる。この排水処理
が重要となる。本発明の目的は種々の有害物質を含む土
壌等に適用可能であり、その有害物質の抽出除去とその
あとの液体処理とを一貫した一つの系内で行うことがで
き、有害物質を系外に排出することのない電気化学的処
理法を提供することにある。
た汚染土壌の浄化方法は土壌をそのままの状態で処理で
きる点で有利である。しかし問題は浄化後の有害物質を
含む水の処理である。この処理については前記特許公報
には記載されていない。土壌中に重金属化合物や有機化
合物等種々の有害物質が含まれている場合には、これら
の有害物質が洗浄後の水に含まれてくる。この排水処理
が重要となる。本発明の目的は種々の有害物質を含む土
壌等に適用可能であり、その有害物質の抽出除去とその
あとの液体処理とを一貫した一つの系内で行うことがで
き、有害物質を系外に排出することのない電気化学的処
理法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の浸透現象
等による処理とその液体の電気分解(電解)とを連結
し、好ましくは両者の間に電解後の液体を循環させて処
理することにより上記の目的を達成したものである。
等による処理とその液体の電気分解(電解)とを連結
し、好ましくは両者の間に電解後の液体を循環させて処
理することにより上記の目的を達成したものである。
【0005】即ち、本発明は二つの基本的なプロセスか
らなり、第一のプロセスは被処理物を陽極と陰極の間に
介在させ、被処理物から分離ないし除去する物質を液体
の存在下に前記両極間を電気化学的作用により液体と共
に移動させて集液するプロセスであり、第二のプロセス
はこの集液を電解するプロセスである。
らなり、第一のプロセスは被処理物を陽極と陰極の間に
介在させ、被処理物から分離ないし除去する物質を液体
の存在下に前記両極間を電気化学的作用により液体と共
に移動させて集液するプロセスであり、第二のプロセス
はこの集液を電解するプロセスである。
【0006】上記において電気化学的作用とは電気浸透
あるいは電気泳動であり、その作用により液体が処理物
中を移動することになる。土壌等を被処理物とする場
合、液体は陽極から陰極に向けて流れる。液体に溶解あ
るいは吸着している物質も液体と共に移動する。これに
よって土壌等が洗浄、浄化される。
あるいは電気泳動であり、その作用により液体が処理物
中を移動することになる。土壌等を被処理物とする場
合、液体は陽極から陰極に向けて流れる。液体に溶解あ
るいは吸着している物質も液体と共に移動する。これに
よって土壌等が洗浄、浄化される。
【0007】本発明の第一プロセスとして陽極及び陰極
を通液性とし、陽極部、例えば陽極の外側(被処理物と
反対側)に給液室を設け、そこから通液性の陽極を通し
て被処理物に液体を供給し、一方陰極の外側に集液室を
設けて、被処理物から移動してくる液体を集めるように
することができる。この集液を第二プロセスに送り、電
解し、有害物質を電極に析出させあるいは分解して液体
から分離除去する。電解後の液体は前記給液室に戻す。
この操作を循環させ、液体中の有害物質の濃度が規定値
以下になる迄繰り返す。
を通液性とし、陽極部、例えば陽極の外側(被処理物と
反対側)に給液室を設け、そこから通液性の陽極を通し
て被処理物に液体を供給し、一方陰極の外側に集液室を
設けて、被処理物から移動してくる液体を集めるように
することができる。この集液を第二プロセスに送り、電
解し、有害物質を電極に析出させあるいは分解して液体
から分離除去する。電解後の液体は前記給液室に戻す。
この操作を循環させ、液体中の有害物質の濃度が規定値
以下になる迄繰り返す。
【0008】以下図面を参照して詳しく説明する。図1
は本発明方法の1実施態様を示すもので、1が電気化学
的処理槽(以下処理槽という)13が電解槽である。こ
の処理槽1の中に陽極3、陰極4を設ける。図示の両極
は処理槽を紙面に垂直方向に仕切っている板状である。
そしてこれら両極には液体を通す小孔31、41が適当
な間隔で穿がかれている。被処理物、例えば汚泥2はこ
の電極の間に介在させる。電極に穿がかれる小孔はスリ
ット状とすることもできる。小孔の径あるいはスリット
の間隔は適宜定める。処理される汚泥は液体を含み、一
般的には流動性があるが、この小孔とかスリットは汚泥
がほとんど通ることのない程度にする。
は本発明方法の1実施態様を示すもので、1が電気化学
的処理槽(以下処理槽という)13が電解槽である。こ
の処理槽1の中に陽極3、陰極4を設ける。図示の両極
は処理槽を紙面に垂直方向に仕切っている板状である。
そしてこれら両極には液体を通す小孔31、41が適当
な間隔で穿がかれている。被処理物、例えば汚泥2はこ
の電極の間に介在させる。電極に穿がかれる小孔はスリ
ット状とすることもできる。小孔の径あるいはスリット
の間隔は適宜定める。処理される汚泥は液体を含み、一
般的には流動性があるが、この小孔とかスリットは汚泥
がほとんど通ることのない程度にする。
【0009】陽極の外側には給液室5があり、その液体
が小孔31を通って汚泥に供給される。陽極及び陰極に
は交流電源8からトランス9により所定の電圧とし、整
流器10により直流にして通電される。この通電は汚泥
中に電気浸透や電気泳動現象を起こさせるものであり、
そのため電解の起こらない範囲の低電極電位、低電流密
度に抑えられる。
が小孔31を通って汚泥に供給される。陽極及び陰極に
は交流電源8からトランス9により所定の電圧とし、整
流器10により直流にして通電される。この通電は汚泥
中に電気浸透や電気泳動現象を起こさせるものであり、
そのため電解の起こらない範囲の低電極電位、低電流密
度に抑えられる。
【0010】電極間の距離は電圧により定まり、例えば
汚泥の場合、電圧1V当たり1cmを目安に定めればよ
い。従って100Vであれば1m前後の間隔が適当であ
る。
汚泥の場合、電圧1V当たり1cmを目安に定めればよ
い。従って100Vであれば1m前後の間隔が適当であ
る。
【0011】陽極及び陰極に電圧が負荷されると汚泥中
では電気浸透現象等により液体が陽極側から陰極側に流
れる。液体の流れに伴って液体に溶解あるいは付着して
いる物質も移動する。従って汚泥は撹拌することなく洗
浄抽出作用が行われ、汚染有害物質が分離移行する。
では電気浸透現象等により液体が陽極側から陰極側に流
れる。液体の流れに伴って液体に溶解あるいは付着して
いる物質も移動する。従って汚泥は撹拌することなく洗
浄抽出作用が行われ、汚染有害物質が分離移行する。
【0012】汚泥中から分離除去しようとする有害物質
が溶解しやすい液体を選ぶようにし、その溶解や付着の
効果を高めるため酸やアルカリを添加し、pHを調整し
たり、界面活性剤等を加えることもできる。
が溶解しやすい液体を選ぶようにし、その溶解や付着の
効果を高めるため酸やアルカリを添加し、pHを調整し
たり、界面活性剤等を加えることもできる。
【0013】汚泥中を移動した液体は陰極の小孔41を
通り、集液室6に溜められ、次の電解プロセスに移され
る。図示の装置は電極とは別に給液室及び集液室を設け
たが、これらを一体とした中空板状体にしてその内側を
電極にして小孔を穿がち、中空の内部に液体を保有する
ようにしてもよい。電極の材質は普通鋼や黒鉛等でよ
い。
通り、集液室6に溜められ、次の電解プロセスに移され
る。図示の装置は電極とは別に給液室及び集液室を設け
たが、これらを一体とした中空板状体にしてその内側を
電極にして小孔を穿がち、中空の内部に液体を保有する
ようにしてもよい。電極の材質は普通鋼や黒鉛等でよ
い。
【0014】次に第2プロセスについて説明する。第1
プロセスの集液室6より液体を送入パイプ12の栓11
を開いて電解槽13に送入する。14は陽極、15は陰
極である。電極の材質では陽極は黒鉛とか白金、酸化パ
ラジュウム、酸化ルテニュウム等のような不溶性の物で
なくてはならないが、陰極は普通鋼でよい。第2プロセ
スは電解であり、電解する物質の分解電圧以上の高電
位、高電流密度の直流が流される。
プロセスの集液室6より液体を送入パイプ12の栓11
を開いて電解槽13に送入する。14は陽極、15は陰
極である。電極の材質では陽極は黒鉛とか白金、酸化パ
ラジュウム、酸化ルテニュウム等のような不溶性の物で
なくてはならないが、陰極は普通鋼でよい。第2プロセ
スは電解であり、電解する物質の分解電圧以上の高電
位、高電流密度の直流が流される。
【0015】電解においては重金属等は陰極に析出し、
陽極からは酸素等のガスが発生するので必要によりその
捕集装置を取り付けることもできる。陰極にある程度以
上金属が析出したところでこれを回収する。そして液体
は第1プロセスに戻す。液体が水溶液でNaCl等が含
まれている場合は電解槽に隔膜を設け、陽極側に注水
し、電解が進んで陰極側に生じたNa0Hの濃度が高く
なったら、これを抜き出す。また陽極側からNaClの
濃度の低くなった水溶液を抜き出し、第1プロセスに戻
す。
陽極からは酸素等のガスが発生するので必要によりその
捕集装置を取り付けることもできる。陰極にある程度以
上金属が析出したところでこれを回収する。そして液体
は第1プロセスに戻す。液体が水溶液でNaCl等が含
まれている場合は電解槽に隔膜を設け、陽極側に注水
し、電解が進んで陰極側に生じたNa0Hの濃度が高く
なったら、これを抜き出す。また陽極側からNaClの
濃度の低くなった水溶液を抜き出し、第1プロセスに戻
す。
【0016】汚泥がベンゼン等の有機化合物で汚染され
ている場合は集液に少量のベンゼン等が含まれるが、こ
れは電解槽において陽極近傍では発生期の酸素により酸
化され、又陰極近傍では発生期の水素により還元されて
分解除去される。
ている場合は集液に少量のベンゼン等が含まれるが、こ
れは電解槽において陽極近傍では発生期の酸素により酸
化され、又陰極近傍では発生期の水素により還元されて
分解除去される。
【0017】電解により液体中の除去すべき物質の濃度
が規定値以下となったところで電解槽の栓11を開き、
液体を一旦貯液槽16に落とし、そこからポンプ18に
より循環パイプ17を通して送液槽7に送り、溜められ
る。送液槽7より処理槽1の給液室5に必要量の液体を
流す。この液体の循環によって汚泥は洗浄浄化され、有
害物質は主として溶解除去される。浄化された汚泥は処
理槽から取り出され、次に処理すべき汚泥を処理槽に装
入して同様の操作を行う。液体は有害物質が規定値以下
となっているのでそのまま使用することができる。従っ
て有害物質はこのプロセスの系内で処理され廃棄物や排
水は生じないので二次汚染のおそれはない。
が規定値以下となったところで電解槽の栓11を開き、
液体を一旦貯液槽16に落とし、そこからポンプ18に
より循環パイプ17を通して送液槽7に送り、溜められ
る。送液槽7より処理槽1の給液室5に必要量の液体を
流す。この液体の循環によって汚泥は洗浄浄化され、有
害物質は主として溶解除去される。浄化された汚泥は処
理槽から取り出され、次に処理すべき汚泥を処理槽に装
入して同様の操作を行う。液体は有害物質が規定値以下
となっているのでそのまま使用することができる。従っ
て有害物質はこのプロセスの系内で処理され廃棄物や排
水は生じないので二次汚染のおそれはない。
【0018】以上は汚泥処理について説明したが、その
他例えば粉体中の有害物質や不純物等の除去に本発明方
法を適用することができる。電気化学的処理法は通常の
洗浄に較べて短時間で済み、液体の使用量が少なくて済
むので有害物質等を抽出した後の液体処理が容易とな
る。
他例えば粉体中の有害物質や不純物等の除去に本発明方
法を適用することができる。電気化学的処理法は通常の
洗浄に較べて短時間で済み、液体の使用量が少なくて済
むので有害物質等を抽出した後の液体処理が容易とな
る。
【0019】以下実施例により具体的に説明する。
(実施例1)六価クロムを100ppm含有する土壌を
図1に示す装置により処理した。 第1プロセス 電極は陽、陰極共に普通鋼板(厚さ1mm,幅50m
m,長さ150mm)に直径1mmの小孔をほぼ20m
m間隔で均等にあけて使用した。電極間隔を100mm
としてプラスチックの処理槽の中に設置した。上記土壌
を700cc(5×14×10)を電極間に充填し、給
液室5よりカセイカリの10%水溶液を供給して通電し
た。この時の電圧10V、電流は35mA(0. 5mA
/cm2)であった。約30分の通電により約200c
cの水溶液が集液室6に移行した。
図1に示す装置により処理した。 第1プロセス 電極は陽、陰極共に普通鋼板(厚さ1mm,幅50m
m,長さ150mm)に直径1mmの小孔をほぼ20m
m間隔で均等にあけて使用した。電極間隔を100mm
としてプラスチックの処理槽の中に設置した。上記土壌
を700cc(5×14×10)を電極間に充填し、給
液室5よりカセイカリの10%水溶液を供給して通電し
た。この時の電圧10V、電流は35mA(0. 5mA
/cm2)であった。約30分の通電により約200c
cの水溶液が集液室6に移行した。
【0020】第2プロセス 上記の集液室の水溶液を電解槽に送入し、電解した。使
用した電極材質は陽極が黒鉛、陰極が普通鋼であり、い
ずれも幅110mm,長さ150mmとした。電極間隔
は10mmとして通電した。通電条件は電圧約4V,電
流75A(0.5A/cm2)であった。10分間電解
通電後、電解槽の水溶液を400cc/Hの割合で貯液
槽16に送り、同時に第1プロセスの集液室6から同量
の水溶液を電解槽に送入した。貯液送16の水溶液をポ
ンプ18により第1プロセスの送液槽7を通して給液室
5に送り、土壌の処理液として循環使用した。これら一
連の操作を連続的に行い、電解開始後計5時間通電し
た。
用した電極材質は陽極が黒鉛、陰極が普通鋼であり、い
ずれも幅110mm,長さ150mmとした。電極間隔
は10mmとして通電した。通電条件は電圧約4V,電
流75A(0.5A/cm2)であった。10分間電解
通電後、電解槽の水溶液を400cc/Hの割合で貯液
槽16に送り、同時に第1プロセスの集液室6から同量
の水溶液を電解槽に送入した。貯液送16の水溶液をポ
ンプ18により第1プロセスの送液槽7を通して給液室
5に送り、土壌の処理液として循環使用した。これら一
連の操作を連続的に行い、電解開始後計5時間通電し
た。
【0021】通電後の循環水溶液中の六価クロム濃度は
0. 05ml/l以下となった。また土壌中の六価クロ
ムの濃度は0. 05mg/kg以下であり、環境基準以
下となった。その後水溶液の循環を停止し、給液室5の
液を除き、通常の水を給液室5に400cc/Hの割合
で注入し、土壌中の水溶液成分を分離するように通電し
た。
0. 05ml/l以下となった。また土壌中の六価クロ
ムの濃度は0. 05mg/kg以下であり、環境基準以
下となった。その後水溶液の循環を停止し、給液室5の
液を除き、通常の水を給液室5に400cc/Hの割合
で注入し、土壌中の水溶液成分を分離するように通電し
た。
【0022】1時間通電後注水も停止して、通電は継続
し、土中水分をできるだけ抜き出すようにして、第1プ
ロセスで処理を開始する前の通電状態であった10V,
17mAと元の土壌水分での同程度の電気抵抗のもとで
の電流値17mA(処理中は水分が多く抵抗が低いため
に電流は35mAと大きかったが、水分が少なくなるに
したがって電流値は低下する)になるまで10Vでの通
電を続行し、完全修復とした。
し、土中水分をできるだけ抜き出すようにして、第1プ
ロセスで処理を開始する前の通電状態であった10V,
17mAと元の土壌水分での同程度の電気抵抗のもとで
の電流値17mA(処理中は水分が多く抵抗が低いため
に電流は35mAと大きかったが、水分が少なくなるに
したがって電流値は低下する)になるまで10Vでの通
電を続行し、完全修復とした。
【0023】(実施例2)ベンゼンで汚染された活性汚
泥(ベンゼン濃度200mg/kg)のベンゼン除去を
行った。 第1プロセス 実施例1における土壌を上記活性汚泥に代え、電流を3
0mA(0. 43mA/cm2)、処理液を単なる水と
した以外は実施例1と同様にして処理をした。集液水を
電解槽に送りながら、約10分間処理を続け、電解槽の
水溶液が約100ccとなったところで、第2プロセス
の電解を開始した。
泥(ベンゼン濃度200mg/kg)のベンゼン除去を
行った。 第1プロセス 実施例1における土壌を上記活性汚泥に代え、電流を3
0mA(0. 43mA/cm2)、処理液を単なる水と
した以外は実施例1と同様にして処理をした。集液水を
電解槽に送りながら、約10分間処理を続け、電解槽の
水溶液が約100ccとなったところで、第2プロセス
の電解を開始した。
【0024】第2プロセス 電解槽は実施例1と同じものを用い、電圧約4V、電流
53A(0. 353A/cm2)にして、第1プロセス
の集液水を電解した。電解開始後は連続的に水を450
cc/Hの割合で第1プロセスと第2プロセス間を連続
的に循環させ、約5時間通電した。
53A(0. 353A/cm2)にして、第1プロセス
の集液水を電解した。電解開始後は連続的に水を450
cc/Hの割合で第1プロセスと第2プロセス間を連続
的に循環させ、約5時間通電した。
【0025】5時間通電後の循環水中のベンゼン濃度は
0. 01mg/l以下、活性汚泥中では0. 01mg/
kg以下となり、環境基準以下を達成できた。
0. 01mg/l以下、活性汚泥中では0. 01mg/
kg以下となり、環境基準以下を達成できた。
【0026】なおベンゼンC6H6が第2プロセスで電
気分解されるのは陽極近傍での電解酸化及び陰極近傍で
の電解還元によるものであり、次の反応式で示される。 陽極近傍での電解酸化 C6H6 + 15(O) = 3H2O + 6CO
2 陰極近傍での電解還元 C6H6 + 6(H) = 3C2H4
気分解されるのは陽極近傍での電解酸化及び陰極近傍で
の電解還元によるものであり、次の反応式で示される。 陽極近傍での電解酸化 C6H6 + 15(O) = 3H2O + 6CO
2 陰極近傍での電解還元 C6H6 + 6(H) = 3C2H4
【0027】
【発明の効果】本発明は有害物質を含む土壌や汚泥等の
処理において、従来は有害物質を分離除去する適切な技
術が見あたらなかったが、電気浸透現象等を利用した電
気化学的処理とその後の処理液の電解とを組み合わせる
ことにより、複雑な装置を使用したり、有害物質の種類
によって装置を変えることなく、処理することができ、
しかもクローズドシステムにより有害物質を系外に出す
ことがない等優れた効果を有する。また土壌、汚泥等を
取り出すことなく、そのままの状態で有害物質等を分離
除去して、浄化処理することもできる。
処理において、従来は有害物質を分離除去する適切な技
術が見あたらなかったが、電気浸透現象等を利用した電
気化学的処理とその後の処理液の電解とを組み合わせる
ことにより、複雑な装置を使用したり、有害物質の種類
によって装置を変えることなく、処理することができ、
しかもクローズドシステムにより有害物質を系外に出す
ことがない等優れた効果を有する。また土壌、汚泥等を
取り出すことなく、そのままの状態で有害物質等を分離
除去して、浄化処理することもできる。
【図1】本発明方法の実施に使用される装置の1例を示
す概略図である。
す概略図である。
1 電気化学的処理槽 2 土壌 3 陽極 4 陰極 5 給液室 6 集液室 7 送液槽 13 電解槽 14 陽極 15 陰極 16 貯液槽 17 循環パイプ 18 ポンプ 31 小孔 41 小孔
Claims (5)
- 【請求項1】 被処理物を陽極と陰極の間に介在させ、
該被処理物から分離ないし除去する物質を液体の存在下
に前記両極間を電気化学的作用により液体と共に移動さ
せて集液し、該集液を電気分解することを特徴とする電
気化学的処理法。 - 【請求項2】 被処理物を通液性の陽極及び陰極の間に
介在させ、陽極部及び陰極部に給液室及び集液室を設
け、被処理物に前記集液室から液体を供給し、被処理物
から分離ないし除去する物質を電気化学的作用により液
体と共に両極間を移動させて集液室に導き、該集液を電
気分解することを特徴とする電気化学的処理法。 - 【請求項3】 集液を電解槽に送入し、電気分解後の液
体を給液室に回送して液体を循環させることからなる請
求項2記載の電気化学的処理法。 - 【請求項4】 電気化学的作用が電気泳動又は電気浸透
である請求項1又は2記載の電気化学的処理法。 - 【請求項5】 被処理物が土壌又は汚泥である請求項1
又は2記載の電気化学的処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7110103A JPH08281247A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 電気化学的処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7110103A JPH08281247A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 電気化学的処理法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08281247A true JPH08281247A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14527122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7110103A Pending JPH08281247A (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 電気化学的処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08281247A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100336868B1 (ko) * | 1998-06-10 | 2002-08-28 | 최관영 | 전기장을 이용한 유기성 폐자원중 이온의 연속식 제거방법 |
US6605203B1 (en) | 1998-12-03 | 2003-08-12 | Agency Of Industrial Science And Technology | Electrode apparatus |
JP2008307497A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Chem Grouting Co Ltd | 粘性土浄化工法 |
JP2012239937A (ja) * | 2011-05-16 | 2012-12-10 | Daiwa House Industry Co Ltd | 汚染土壌の処理システムおよび汚染土壌の処理方法 |
-
1995
- 1995-04-11 JP JP7110103A patent/JPH08281247A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100336868B1 (ko) * | 1998-06-10 | 2002-08-28 | 최관영 | 전기장을 이용한 유기성 폐자원중 이온의 연속식 제거방법 |
US6605203B1 (en) | 1998-12-03 | 2003-08-12 | Agency Of Industrial Science And Technology | Electrode apparatus |
JP2008307497A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Chem Grouting Co Ltd | 粘性土浄化工法 |
JP2012239937A (ja) * | 2011-05-16 | 2012-12-10 | Daiwa House Industry Co Ltd | 汚染土壌の処理システムおよび汚染土壌の処理方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5881727B2 (ja) | 廃液処理用の炭素床電解槽及びそのプロセス | |
JP2623204B2 (ja) | 水の改質方法 | |
US6471873B1 (en) | Electrolytic process and apparatus for purifying contaminated aqueous solutions and method for using same to remediate soil | |
JP4104157B2 (ja) | 重金属類による被汚染物の浄化方法及び装置 | |
US4383901A (en) | Method for removing metal ions and other pollutants from aqueous solutions and moist gaseous streams | |
US6299748B1 (en) | Method and apparatus of treating waste from nuclear fuel handling facility | |
CN106044965B (zh) | 一种电镀废水中重金属回收装置及其回收方法 | |
JPH0839074A (ja) | 電気分解により工業廃水を処理する方法および装置 | |
JP6153542B2 (ja) | 産業廃棄物の化学的酸素要求量を電気化学的に減少させるための電極 | |
JPH08281247A (ja) | 電気化学的処理法 | |
JP2000334462A (ja) | 充填床式電気化学水処理装置及びその方法 | |
RU2149835C1 (ru) | Способ обработки питьевой воды | |
JPH09150159A (ja) | Cod含有水のcodの除去方法 | |
JPH1157786A (ja) | 焼却炉スクラバー廃液処理方法およびその装置 | |
US5882500A (en) | Process for demetallizing highly acid baths and use of said process for electropolishing special steel surfaces | |
JPH11253993A (ja) | 被処理水中の硝酸態窒素処理方法 | |
RU2127459C1 (ru) | Способ очистки жидких отходов от ионов тяжелых металлов и их радиоактивных изотопов | |
JPH07256297A (ja) | 畜産屎尿の浄化処理方法 | |
JPH10151466A (ja) | 排水の浄化方法および洗濯排水処理装置 | |
JP2008049340A (ja) | 被汚染物からの重金属類の溶出を行う反応槽 | |
JPH06142407A (ja) | エマルジョン廃液の処理方法 | |
JPH11221553A (ja) | 重金属汚染土壌の浄化方法 | |
JPH11253924A (ja) | 重金属汚染土壌の浄化方法及び浄化用電解槽 | |
JP4446760B2 (ja) | 電解法によるシアン化合物除去方法とその装置 | |
JPH05185072A (ja) | 通電再生式排液処理方法及び装置 |