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JPH08281092A - 乳化分散安定剤 - Google Patents

乳化分散安定剤

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Publication number
JPH08281092A
JPH08281092A JP7113704A JP11370495A JPH08281092A JP H08281092 A JPH08281092 A JP H08281092A JP 7113704 A JP7113704 A JP 7113704A JP 11370495 A JP11370495 A JP 11370495A JP H08281092 A JPH08281092 A JP H08281092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
stability
polymerization
acid
dispersion stabilizer
Prior art date
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Granted
Application number
JP7113704A
Other languages
English (en)
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JP3758705B2 (ja
Inventor
Koichi Takahashi
浩一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11370495A priority Critical patent/JP3758705B2/ja
Publication of JPH08281092A publication Critical patent/JPH08281092A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3758705B2 publication Critical patent/JP3758705B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F218/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
    • C08F218/02Esters of monocarboxylic acids
    • C08F218/04Vinyl esters
    • C08F218/08Vinyl acetate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/12Hydrolysis

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 凍結安定性及び放置安定性に優れ、かつ高粘
度における構造粘性指数も低く、良好なエマルジョンを
得るための乳化分散安定剤を提供すること。 【構成】 分岐アルキルアクリルアミドを0.1〜20
モル%、エチレン性不飽和カルボン酸もしくはその塩の
少なくとも1種を0.1〜20モル%共重合成分として
含有する新規なポリビニルアルコール系樹脂からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する)を用いた乳化分散安定剤に
関し、更に詳しくは、新規なPVA系樹脂を用いた凍結
安定性、放置安定性等に優れた良好なエマルジョンを得
るための乳化分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】PVAは、従来より乳化分散安定剤とし
て広く利用されているが、単にポリ酢酸ビニルをケン化
して得られるPVAでは、品質的に満足し得ない場合が
多く、種々のモノマーを用いて共重合変性したり、変性
基を付加したりした変性PVAが用いられている。例え
ば、エチレン性不飽和ジカルボン酸系モノマーで共重合
変性され、一方のカルボン酸がアルキルエステル化さ
れ、他方が遊離のカルボキシル基又はその塩を形成した
PVA(特開昭62−119202号公報)、高重合
度スルホン酸基含有変性PVA(特開昭63−270
704号公報)、炭素数6以上の脂肪酸ビニルエステル
等とイタコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸を含有
する変性PVA(特開昭54−135882号公報)
等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
PVAは、製造時に変性しようとする官能基が脱離し
て目的とする変性PVAが得難く、更には該PVAを用
いて得られたエマルジョンは放置安定性に劣るという欠
点を有し、またPVAを用いて得られたエマルジョン
は、凍結安定性は良好であるものの構造粘性指数が高
く、放置安定性についても十分とは言い難く、更にPV
Aを用いて得られるエマルジョンは、凍結安定性及び
高温安定性等には優れているもののまだまだ構造粘性指
数が高いという問題点を有しており、いずれのPVA
も、最近のエマルジョンに要求される凍結安定性、放置
安定性、高粘度時における構造粘性指数の低下等につい
てはまだまだ十分ではなく、より一層の改善が望まれて
いるのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる欠点を解決すべく
鋭意検討した結果、本発明者は、変性成分として下記の
化1で示される分岐アルキルアクリルアミド(A)を
0.1〜20モル%、エチレン性不飽和カルボン酸もし
くはその塩の少なくとも1種(B)を0.1〜20モル
%共重合体成分とする新規なPVA系樹脂が、ビニル系
(共)重合体エマルジョンの乳化分散安定剤として用い
られたとき、該エマルジョンの凍結安定性及び放置安定
性が優れ、かつ高粘度においても構造粘性指数の低い等
の長所を有することを見い出し本発明に至った。
【化1】 (但し、R1は水素又はメチル基、R2〜R4は、アルキ
ル基又はアリール(aryl)基、R5 は水素又はアルキル基
又はアリール(aryl)基をそれぞれ示し、R2〜R5の炭素
数の合計が4以上である。)
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
変性PVA(以下、単に変性PVAと称することがあ
る)系樹脂は、上記の如く(A)及び(B)単位を必須
成分としており、(A)単位は上記化学式で示される如
き3級炭素原子を有する分岐アルキルアクリルアミド成
分でR1〜R5の上記官能基を有するものでR2〜R5の官
能基の炭素数が、4未満ではケン化時の変性基の安定
性、水溶液の保存安定性が悪く、又該炭素数があまり多
すぎても疎水性が強すぎてエマルジョンを生成せず乳化
分散安定剤としては不適当であり、該炭素数は好ましく
は4〜16である。
【0006】該(A)単位を含有する共重合可能な単量
体としては、N−tert−オクチルアクリルアミド、
N−1,1−ジメチルブチルアクリルアミド、N−1,
1,2−トリメチルプロピルアクリルアミド、N−1−
メチル−1−エチルプロピルアクリルアミド、N−1,
1−ジメチルペンチルアクリルアミド、N−1,1,2
−トリメチルブチルアクリルアミド、N−1,1,3−
トリメチルブチルアクリルアミド、N−1,1,2,2
−テトラメチルプロピルアクリルアミド、N−1,2−
ジメチル−1−エチルプロピルアクリルアミド、N−
1,1−ジエチルプロピルアクリルアミド、N−1,
1,2−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
1,3−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
1,4−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
2−ジメチル−1−エチルブチルアクリルアミド、N−
1,3−ジメチル−1−エチルブチルアクリルアミド、
N−1,1,2,3−テトラメチルブチルアクリルアミ
ド、N−1,2,2−トリメチル−1−エチルブチルア
クリルアミド、N−1,1,3−トリメチルヘキシルア
クリルアミド、N−1,1,4−トリメチルヘキシルア
クリルアミド、N−1,1,3,3−テトラメチルペン
チルアクリルアミド、N−1−メチル−1−フェニルエ
チルアクリルアミド、N−1−メチル−1−イソプロピ
ルペンチルアクリルアミド、N−1,5−ジメチル−1
−エチルヘキシルアクリルアミド、N−1,1−ジメチ
ル−2−フェニルエチルアクリルアミド、N−1,1−
ジメチル−3−フェニルプロピルアクリルアミド、N−
1,1−ジフェニルエチルアクリルアミド、N−ter
t−アミルアクルアミド、N−1−メチル−1−エチル
イソブチルアクリルアミド、N−2,2−ジメチル−
1,1−ジエチルプロピルアクリルアミド、N−1−メ
チル,1−エチルブチルアクリルアミド、N−1,1−
ジメチルヘキシルアクリルアミド、N−1,1−ジメチ
ルデシルアクリルアミド、N,N−メチル−tert−
ブチルアクリルアミド、N,N−イソプロピル−ter
tブチルアクリルアミドが挙げられる。
【0007】更には、N−tert−オクチルメタアク
リルアミド、N−1,1−ジメチルブチルメタアクリル
アミド、N−1,1,2−トリメチルプロピルメタアク
リルアミド、N−1−メチル−1−エチルプロピルメタ
アクリルアミド、N−1,1−ジメチルペンチルメタア
クリルアミド、N−1,1,2−トリメチルブチルメタ
アクリルアミド、N−1,1,3−トリメチルブチルメ
タアクリルアミド、N−1,1,2,2−テトラメチル
プロピルメタアクリルアミド、N−1,2−ジメチル−
1−エチルプロピルメタアクリルアミド、N−1,1−
ジエチルプロピルメタアクリルアミド、N−1,1,2
−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、N−1,
1,3−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、N−
1,1,4−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、
N−1,2−ジメチル−1−エチルブチルメタアクリル
アミド、N−1,3−ジメチル−1−エチルブチルメタ
アクリルアミド、N−1,1,2,3−テトラメチルブ
チルメタアクリルアミド、N−1,2,2−トリメチル
−1−エチルブチルメタアクリルアミド、N−1,1,
3−トリメチルヘキシルメタアクリルアミド、N−1,
1,4−トリメチルヘキシルメタアクリルアミド、N−
1,1,3,3−テトラメチルペンチルメタアクリルア
ミド、N−1−メチル−1−フェニルエチルメタアクリ
ルアミド、N−1−メチル−1−イソプロピルペンチル
メタアクリルアミド、N−1,5ジメチル−1−エチル
ヘキシルメタアクリルアミド、N−1,1−ジメチル−
2−フェニルエチルメタアクリルアミド、N−1,1−
ジメチル−3−フェニルプロピルメタアクリルアミド、
N−1,1−ジフェニルエチルメタアクリルアミド、N
−tert−アミルメタアクリルアミド、N−1−メチ
ル−1−エチルイソブチルメタアクリルアミド、N−
2,2−ジメチル−1,1−ジエチルプロピルメタアク
リルアミド、N−1−メチル,1−エチルブチルメタア
クリルアミド、N−1,1ジメチルヘキシルメタアクリ
ルアミド、N−1,1−ジメチルデシルメタアクリルア
ミド、N,N−メチル−tert−ブチルメタアクリル
アミド、N,N−イソプロピル−tertブチルメタア
クリルアミドなどが挙げられ、好ましくはN−tert
−オクチルアクリルアミドが好適に使用される。
【0008】又(B)単位を含有する共重合可能な単量
体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット
酸、フマル酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸モ
ノエステル、シトラコン酸モノエステル、フマル酸モノ
エステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸及びこれらの塩等が挙げられる。
【0009】通常、本発明の変性PVA系樹脂を製造す
るには(A)、(B)とビニルエステル(C)を共重合
して得られるビニルエステル共重合体をケン化する。
(C)としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて酢
酸ビニルが好ましい。
【0010】上記変性PVA系樹脂の各単位の割合は、
疎水性基とイオン性基を同時に導入し、かつ乳化分散剤
としての性質上、該PVA系樹脂の疎水性のバランスと
いう点から上記の化1で示されるN−分岐アルキルアク
リルアミド単位(A)を0.1〜20モル%、経済性と
いう面より好ましくは0.3〜10モル%、エチレン性
不飽和カルボン酸もしくはその塩の少なくとも1種
(B)を0.1〜20モル%、好ましくは0.1〜5モ
ル%、ビニルエステル単位(C)及びビニルアルコール
単位(D)が、合計で60〜99.8モル%の範囲が適
当である。又、ケン化度(ビニルエステル単位(C)と
ビニルアルコール単位(D)との合計量に対するビニル
アルコール単位(D)の割合)は、本発明の目的から水
溶性という点を考慮すれば80〜99モル%であること
が好ましく、特に好ましい範囲は88〜99モル%であ
る。
【0011】本発明に用いられる変性PVA系樹脂の重
合度は、500〜3000が好ましく、更には500〜
2000が好ましく、500未満では該PVA系樹脂を
用いて得られるエマルジョンを接着剤用途等に用いたと
きには、該接着剤の粘度が低く初期接着性に劣り、又3
000を越えると得られるエマルジョンの粘度が高くな
り放置安定性に欠ける傾向に有る。
【0012】次に本発明の変性PVA系樹脂の製造方法
について説明する。本発明の変性PVA系樹脂は、分岐
アルキルアクリルアミド単量体とエチレン性不飽和カル
ボン酸もしくはその塩の少なくとも1種及びビニルエス
テルの共重合体をケン化することによって得られる。該
共重合反応は、ラジカル重合での公知の重合方法、例え
ば塊状重合,溶液重合,乳化重合,懸濁重合等から任意
に選択できるが、工業的にみて溶液重合が好ましい。又
バッチ重合、連続重合等のいずれの方法も採用すること
ができる。重合時の単量体の仕込み方法としては特に制
限はなく、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意
の方法が採用されるが、分岐アルキルアクリルアミド及
びエチレン性不飽和カルボン酸若しくはその塩をPVA
分子中に均一に導入出来る点で分割仕込み、或いは連続
仕込み方法が有利である。
【0013】共重合に当たって触媒としてはアゾビスイ
ソブチロニトリル、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の公知の
ラジカル重合触媒及びアゾビスジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温
活性ラジカル触媒等が用いられる。又、反応温度は特に
限定されず、当業者周知の範囲より好適に選択される。
【0014】かかる重合に当たっては、本発明の趣旨を
損なわない限り上記3成分以外にかかる単量体と共重合
可能な他の不飽和単量体、例えばアルキルビニルエーテ
ル、メタアクリルアミド、エチレン、プロピレン、α−
ヘキセン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタド
デセン等のオレフィン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等のニトリル類、アクリル酸アルキルエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、クロトン酸アルキ
ルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、イタコン
酸ジアルキルエステル、シトラコン酸ジアルキルエステ
ル、フマル酸ジアルキルエステル等を少量共重合させて
もよい。
【0015】かかる方法により得られた共重合体は、次
にケン化される。ケン化方法としては、ニーダーケン
化、連続ケン化、パールケン化等のいずれの方法も採用
することができ、該ケン化工程においては、必要に応じ
て残存モノマーを追い出してから、常法に従ってケン化
される。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナト
リウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金
属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、或い
は硫酸、塩酸等の酸触媒が用いられる。
【0016】又、ケン化反応温度は特に制限はなく、通
常10〜60℃、好ましくは20〜50℃の範囲から選
ばれる。ケン化反応終了後、中和して、必要に応じてア
ルコール等で洗浄し乾燥することにより目的とする変性
PVA系樹脂が得られる。次に得られた変性PVA系樹
脂を乳化分散安定剤として用いた不飽和単量体の乳化重
合法について説明する。乳化重合を行う際には、水、乳
化分散安定剤及び重合触媒の存在下に不飽和単量体を一
時又は連続的に添加して、加熱、撹拌する如き通常の乳
化重合法がいずれも実施され得る。該PVA系樹脂は、
粉末のまま或いは水溶液にして水媒体に加えられる。使
用量は、該PVA系樹脂の変性量や要求されるエマルジ
ョンの樹脂分等によって多少異なるが、通常不飽和単量
体に対して1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%
程度の範囲から好適に選択される。
【0017】使用される触媒としては、ラジカル発生剤
なかんずく水溶性触媒が好適に用いられ、例えば過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等がそれぞれ単独又は酸
性亜硫酸ナトリウムと併用して、更には過酸化水素−酒
石酸、過酸化水素−鉄塩、過酸化水素−アスコルビン酸
−鉄塩、過酸化水素−ロンガリット、過酸化水素−ロン
ガリット−鉄塩などのレドックス系触媒が用いられる。
又、上記変性PVA系樹脂単独で本発明の効果を十分に
得ることは可能であるが、必要に応じて更に各種界面活
性剤或いは乳化剤(例えばカルボキシメチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,メチルセルロース等
のセルロース誘導体、ポリアクリル酸誘導体、(無水)
マレイン酸−ビニルエーテル共重合体、(無水)マレイ
ン酸−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アリ
ルスルホン酸(塩)共重合体ケン化物など),保護コロ
イドとして公知の各種PVA及びPVA誘導体も適宜併
用することもできる。更に、フタル酸エステルや燐酸エ
ステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,
燐酸ナトリウム等のpH調整剤等も併用され得る。
【0018】乳化重合の対象となる不飽和単量体として
は、エチレン系不飽和単量体やブタジエン系単量体等が
挙げられ、エチレン系不飽和単量体としては、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン
等が挙げられ、これらの単独重合若しくは共重合が実施
され得る。なかんずくアクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル等のアクリル系単量体を単独重合若しくは共
重合する場合、機械的安定性、放置安定性、顔料混和性
等が特に良好なエマルジョンが得られるという顕著な効
果を奏するのでアクリル系単量体の乳化重合が好適に実
施される。
【0019】又、ブタジエン系単量体としては、ブタジ
エン−1,3、2−メチルブタジエン、1,3又は2,
3−ジメチルブタジエン−1,3、2−クロロブタジエ
ン−1,3等があり、単独又はエチレン性不飽和単量体
と混合して用いられる。これらの中でもブタジエン−
1,3とスチレン、ブタジエン−1,3とスチレンと
(メタ)アクリル酸、ブタジエン−1,3とアクリロニ
トリル、ブタジエン−1,3とアクリロニトリルとスチ
レン、ブタジエン−1,3とアクリロニトリルと(メ
タ)アクリル酸、ブタジエン−1,3とメタクリル酸メ
チル、ブタジエン−1,3とメタクリル酸メチルと(メ
タ)アクリル酸等の組み合わせで重合を行うのが有利で
ある。かくして本発明の乳化分散安定剤を用いて得られ
たエマルジョンは、凍結安定性及び放置安定性に優れ、
かつ高粘度における構造粘性指数も低くそのまま或いは
必要に応じてPVAやCMC(カルボキシメチルセルロ
ース)等の水溶性高分子を添加して、接着剤、塗料、繊
維加工剤、紙加工等に利用することができ、特に接着剤
等の塗布工程を必要とする用途には作業性の向上が期待
でき、有用である。
【0020】以上、本発明の乳化分散安定剤を用いた乳
化重合及びかかる重合で得られたエマルジョンについて
述べてきたが、本発明の乳化分散安定剤においては、後
乳化方式によりエマルジョンを製造するに当たっても有
用で、この場合は該分散安定剤を水に溶解して、これに
溶液状或いは溶融状の樹脂を滴下し撹拌すればよい。エ
マルジョン化に当たり加熱等の措置は特に要求されない
が、必要に応じて45〜85℃程度に加熱してもよい。
乳化する物質は特に限定はされず、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物、フェノ
ール−ホルムアルデヒド初期縮合物、アルキッド樹脂、
ケテンダイマー、ロジン、シリコーン樹脂、ワックス、
ポリオレフィン系樹脂、アスファルト等が挙げられる。
必要とあらば、ポリオキシエチレン−アルキルエーテル
型、ポリオキシエチレン−アルキルフェノール型、多価
アルコールエステル型等の非イオン性活性剤或いは乳化
剤,保護コロイドとして公知の各種PVA及びPVA誘
導体、又は高級アルコール硫酸塩等のアニオン性活性剤
をはじめとし、前記した乳化重合時に使用される各種界
面活性剤を使用することができる。又、これらの界面活
性剤は、乳化対象物の方に混合しておくことも可能であ
り、又、前記と同様に、フタル酸エステルや燐酸エステ
ル等の可塑剤、炭酸ナトリウム,酢酸ナトリウム,燐酸
ナトリウム等のpH調整剤等も併用することができる。
更に本発明の乳化分散安定剤は塗料,墨汁,水彩カラ
ー,接着剤等の顔料分散安定剤等にも利用することがで
きる。
【0021】
【作用】本発明の乳化分散安定剤は、特定の変性PVA
系樹脂を用いているため、該分散安定剤の溶液安定性は
優れ、かつ該分散安定剤を用いて乳化重合して得られた
エマルジョンは、凍結安定性及び放置安定性に優れ、か
つ高粘度における構造粘性指数も低く、良好なエマルジ
ョンを得ることができ、該エマルジョンは接着剤、塗
料、繊維加工剤、紙加工等に利用することができ、特に
接着剤等の塗布工程を必要とする用途には作業性の向上
が期待でき、有用である。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお,実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。 (変性PVA系樹脂の製造)還流冷却器、滴下漏斗、攪
拌機を備えた重合缶に酢酸ビニル1000部、メタノー
ル250部を仕込み攪拌しながら窒素気流下で温度を上
昇させ62℃においてアゾビスイソブチロニトリル0.
4部をメタノール19.6部に溶解した溶液を投入し重
合を開始した。重合開始点よりマレイン酸モノメチル
8.0部とN−tert−オクチルアクリルアミド2
2.6部を溶解したメタノール溶液61.2部を5時間
にわたって連続的に滴下しながら重合を行い、酢酸ビニ
ルエステルの重合率が50%になった時点で重合を終了
した。続いてメタノール蒸気を吹き込む方法により未反
応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタ
ノール溶液を得た。次いで、該溶液をメタノールで希釈
して濃度を30%に調製してニーダーに仕込み、溶液温
度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和
した。これに更に水酸化ナトリウムを樹脂中の酢酸ビニ
ル単位に対して30ミリモル加えて混練りした。ケン化
反応進行と共にケン化物が析出し、遂には粒子状となっ
た。生成した変性PVA系樹脂を濾過し、メタノールで
よく洗浄して熱風乾燥器中で乾燥し、目的物を得た。得
られた変性PVA系樹脂をソックスレー抽出器を用いて
メタノールで抽出洗浄しN−tert−オクチルアクリ
ルアミドによる変性度を1H−NMRで分析した結果、
変性度は2.0モル%であった。又、マレイン酸モノメ
チルの変性度はケン化前の共重合体の滴定による酸分の
定量で分析を行ったところ、変性度は1.0モル%であ
り、変性PVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニル単
位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったと
ころ98モル%であった。尚、この変性PVA系樹脂の
B型粘度計による4%水溶液の粘度は、30cps/2
0℃であった。
【0023】更に、得られた変性PVAのIRスペクト
ル及び1H−NMR(D2O)スペクトルの帰属を以下に
示す。 IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:1.0ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0024】実施例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、撹拌機を備えた重合
器に上記の変性PVA系樹脂3部、水58部、pH調整
剤として酢酸ナトリウム0.15部及び酢酸ビニルモノ
マー3.9部を仕込み、撹拌しながら内温を65℃に昇
温した。その間窒素ガスで重合器内を置換しながら1%
の過硫酸アンモニウム水溶液を2ml添加した。次い
で、重合器の内温を70℃に調節しながら重合を開始し
た。初期重合を1時間行い、その後残りの酢酸ビニルモ
ノマー35.1部を3時間かけて均等に滴下し、更に1
%の過硫酸アンモニウム水溶液8mlを1時間毎に4分
割添加して重合を行った。その後、75℃で1時間熟成
した後冷却して、固形分42%の酢酸ビニルのエマルジ
ョンを得た。該エマルジョンは流動性の良好なものであ
った。得られたエマルジョンについて、粘度、凍結安定
性、放置安定性及び構造粘性指数(SVI)を以下の要
領で評価した。
【0025】(粘度)BH型回転粘度計にてローター回
転数10rpmで25℃での粘度を測定した。 (凍結安定性)エマルジョン約100gを100mlの
ポリエチレン製の容器に入れて、−15℃で24時間放
置後、30℃の恒温水槽中で1時間放置してその後ガラ
ス棒で掻き混ぜてエマルジョンの外観を目視観察し、J
IS K 6828の凍結融解安定性の区分に準じて以
下の通り評価した。 ○ −−− 変化なし。 △ −−− 変化はあるが,高温でかき混ぜると,もと
にもどるもの。 × −−− 変化があり,高温でかき混ぜても,もとに
もどらないもの。
【0026】(放置安定性)エマルジョン約50gを5
0mlのポリエチレン製の容器に入れて、60℃の恒温
器中で7日間放置して、その後ガラス棒で掻き混ぜてエ
マルジョンを清浄なガラス板状にガラス棒で均一に薄く
塗布し、直ちに粗粒子の有無を目視で調べた。尚、評価
基準は以下の通り。 ○ −−− 流動性が良好で,エマルジョンの塗布性も
良好で,粗粒子も認められないもの。 △ −−− 流動性が良好で,エマルジョンの塗布性も
良好であるが,多少の粗粒子が認めらるもの。 × −−− 増粘して流動性がなく容器からの取り出し
が困難で,エマルジョンの塗布性も不良好で,粗粒子が
多数認めらるもの。 (構造粘性指数)BH型回転粘度計にてローター回転数
2.5rpm及び20rpmで25℃での粘度(cp
s)を測定し、下式により算出した。 S.V.I=−〔log(20rpmでの粘度)−lo
g(2.5rpmでの粘度)〕/(log20(rpm)−
log2.5(rpm))
【0027】実施例2〜8、比較例1〜6 表1に示した成分及び仕込み量で上記の(変性PVA系
樹脂の製造)と同様の手順により酢酸ビニルとの共重合
及びケン化を行い表2に示す種々の変性PVA系樹脂を
製造し、該PVA系樹脂を用いて実施例1と同様に酢酸
ビニルの乳化重合を行い、実施例1と同様の評価を行っ
た。 実施例9 実施例1の変性PVA系樹脂を用いて以下の如くエマル
ジョンを製造した。実施例1と同様の重合器に上記の変
性PVA系樹脂11部、水101.5部、pH調整剤と
して酢酸ナトリウム0.3部、ポリオキシエチレンノニ
ルフェノールエーテル(商品名「エマルゲン950」、
花王(株)製)0.5部、ブチルアクリレート3部及び
酢酸ビニルモノマー7部を仕込み、撹拌しながら内温を
65℃に昇温した。その間窒素ガスで重合器内を置換し
ながら2.5%の過硫酸アンモニウム水溶液を2ml添
加した。次いで、重合器の内温を70℃に調節しながら
重合を開始した。初期重合を1時間行い、その後1%の
過硫酸アンモニウム水溶液8mlを1時間毎に4分割添
加して、残りの酢酸ビニルモノマー63部及びブチルア
クリレート27部を3時間かけて均等に滴下し、更に重
合を行った。その後、75℃で1時間熟成した後冷却し
て、固形分51%のエマルジョンを得た。該エマルジョ
ンは流動性の良好なものであった。得られたエマルジョ
ンについて、実施例1と同様に粘度、凍結安定性、放置
安定性及び構造粘性指数(SVI)を評価した。
【0028】実施例10 実施例1の変性PVA系樹脂を用いて以下の如くエマル
ジョンを製造した。実施例1と同様の重合器に上記の変
性PVA系樹脂9部、水135部及びpH調整剤として
酢酸ナトリウム0.6部を仕込み、撹拌しながら窒素雰
囲気下で内温を65℃に昇温した。次いで、重合器の内
温を70℃に調節しながらメタクリル酸メチル49.2
部、アクリル酸ブチル73.8部及びアクリル酸3部の
混合モノマーを4時間かけて均等に滴下した。その間、
4.5%の過酸化水素水10ml及び4.5%のアスコ
ルビン酸水溶液10mlを4時間かけて均等に滴下し
て、更に重合を行った。その後、75℃で1時間熟成し
た後冷却して、固形分45%のエマルジョンを得た。該
エマルジョンは流動性の良好なものであった。得られた
エマルジョンについて、実施例1と同様に粘度、凍結安
定性、放置安定性及び構造粘性指数(SVI)を評価し
た。
【0029】実施例11 実施例1の変性PVA系樹脂を用いて以下の如くエマル
ジョンを製造した。撹拌機、窒素導入管、各種化合物の
滴下用ポンプ、温度計を備えた耐圧オートクレーブに上
記の変性PVA系樹脂9部、水150部及び酢酸ビニル
モノマー12.6部を仕込み、撹拌しながら30kg/
cm2加圧下でエチレンを15部加えてオートクレーブ
内の温度を60℃に上げた。この間窒素ガスでオートク
レーブ内を置換しながら、3%の過硫酸アンモニウム水
溶液2mlを添加して重合を開始した。初期重合を1時
間行い、その後残りの酢酸ビニルモノマー113.4部
を3時間かけて均等に滴下し、更に3%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液8mlを1時間毎に4分割添加して重合を
行った。その後、65℃で1時間熟成した後冷却して、
固形分45%のエマルジョンを得た。該エマルジョンは
流動性の良好なものであった。得られたエマルジョンに
ついて、実施例1と同様に粘度、凍結安定性、放置安定
性及び構造粘性指数(SVI)を評価した。
【0030】比較例7 実施例1において、変性PVA系樹脂に代えて平均重合
度2000、平均ケン化度98モル%のポリビニルアル
コールを用いた以外は同様に酢酸ビニルの乳化重合を行
いエマルジョンを得て、該エマルジョンについて実施例
1と同様に評価を行った。実施例及び比較例で得られた
エマルジョンの評価結果を表3に示す。また、上記の実
施例及び比較例で用いられた変性PVA系樹脂の水溶液
の放置安定性を調べるために、該PVA樹脂の4%水溶
液を調製して、40℃で1週間後の(A)単量体の変性
度を1H−NMRにより分析を行い、変性度の変化を調
べた。その結果を表4に示す。
【0031】
【表1】 酢酸ビニルと共重合した単量体の種類、仕込み量及び重合率 (A) 単 量 体 (B) 単 量 体 重合率 種 類 仕込み量 種 類 仕込み量 (%) (モル%) (モル%) 実施例1 N−t−OAAm 2.0 3M 1.0 50 〃 2 N−t−AAAm 2.2 3M 1.0 54 〃 3 N−t−OAAm 8.0 3M 4.0 45 〃 4 N−t−OAAm 2.0 イタコン酸 1.0 48 〃 5 N−t−OAAm 2.0 3M 1.0 48 〃 6 N−t−OAAm 2.0 イタコン酸 1.5 50 〃 7 N−TMPAAm 2.0 3M 1.0 48 〃 8 N−DMPEAAm 2.0 3M 1.0 46 比較例1 N−t−OAAm 2.0 −− − 51 〃 2 N−n−OAAm 2.5 3M 1.0 47 〃 3 VeoVa−10 3.0 イタコン酸 1.0 50 〃 4 MRM 3.0 −− − 55 〃 5 AMPS 2.0 −− − 55 〃 6 −− − 3M 1.0 60 注) 仕込み量は、モノマーの総仕込み量に対する(A)或いは(B)単量体の 仕込みモル分率(モル%)を表す。 略語は以下の通り。
【0032】N−t−OAAm;N−tert−オクチ
ルアクリルアミド N−t−AAAm;N−tert−アミルアクリルアミ
ド N−TMPAAm;N−1,1,4−トリメチルペンチ
ルアクリルアミド N−DMPEAAm;N−1,1−ジメチルフェニルエ
チルアクリルアミド N−n−OAAm;N−n−オクチルアクリルアミド 3M;マレイン酸モノメチル MRM;モノ(ジイソプロピルメチル)マレート VeoVa−10;下式で示される単量体
【化2】 (但し、R1,R2,R3は水素又はアルキル基でR1,R
2,R3の炭素数の合計は平均10である。) AMPS;N−スルホイソブチレンアクリルアミドナト
リウム
【0033】
【表2】 変 性 P V A ケン化度 (A)単量体 (B)単量体 4%粘度 の含有量 の含有量 (モル%) (モル%) (モル%) (cps) 実施例1 98 2.0 1.0 30 〃 2 98 2.0 1.0 30 〃 3 99 7.8 4.0 20 〃 4 98 2.0 1.0 30 〃 5 84 2.0 1.0 30 〃 6 98 2.0 1.5 25 〃 7 98 2.0 1.0 30 〃 8 98 2.0 1.0 35 比較例1 98 2.0 − 30 〃 2 98 2.0 1.0 40 〃 3 98 2.0 1.0 30 〃 4 98 2.0 − 30 〃 5 98 2.0 − 30 〃 6 98 − 1.0 30
【0034】尚、上記の実施例2〜8で用いられた変性
PVA系樹脂のIRスペクトル及び1H−NMR(D
2O)スペクトルの帰属を以下に示す。(実施例2の変
性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:0.9ppm −CH2−CH3のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0035】(実施例3の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:1.0ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0036】(実施例4の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:1.0ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0037】(実施例5の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:1.0ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0038】(実施例6の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:1.0ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0039】(実施例7の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa1 H−NMR:0.9ppm −C(CH33のメチルプロトン 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン
【0040】(実施例8の変性PVA) IR :3350cm-1、1100cm-1 −OH 1585cm-1 −COONa 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 7.2ppm C65のプロトン
【0041】
【表3】 固形分 粘度 凍結安定性 放置安定性 SVI (%) (PS) 実施例1 42 280 ○ ○ 0.14 〃 2 42 250 ○ ○ 0.16 〃 3 42 200 ○ ○ 0.17 〃 4 42 230 ○ ○ 0.15 〃 5 42 310 ○ ○ 0.17 〃 6 42 220 ○ ○ 0.14 〃 7 42 290 ○ ○ 0.16 〃 8 42 330 ○ ○ 0.17 〃 9 51 450 ○ ○ 0.17 〃 10 45 200 ○ ○ 0.14 〃 11 45 220 ○ ○ 0.15 比較例1 乳化剤として不安定で満足なエマルジョン製造不可能 〃 2 42 300 ○ △ 0.21 〃 3 42 200 ○ △ 0.18 〃 4 乳化剤として不安定で満足なエマルジョン製造不可能 〃 5 42 150 ○ △ 0.19 〃 6 42 100 ○ × 0.20 〃 7 53 460 △ ○ 0.20 注)SVIは構造粘性指数を表す。
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】本発明の乳化分散安定剤は、特定の変性
PVA系樹脂を用いているため、該分散安定剤の溶液安
定性は優れ、かつ該分散安定剤を用いて乳化重合して得
られたエマルジョンは、凍結安定性及び放置安定性に優
れ、かつ高粘度における構造粘性指数も低く、良好なエ
マルジョンを得ることができ、該エマルジョンは接着
剤、塗料、繊維加工剤、紙加工等に利用することがで
き、特に接着剤等の塗布工程を必要とする用途には作業
性の向上が期待でき、有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 222:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化1で示される分岐アルキルアク
    リルアミド(A)を0.1〜20モル%、エチレン性不
    飽和カルボン酸もしくはその塩の少なくとも1種(B)
    を0.1〜20モル%共重合成分として含有する共重合
    体よりなるポリビニルアルコール系ポリマーを主成分と
    することを特徴とする乳化分散安定剤。 【化1】 (但し、R1は水素又はメチル基、R2〜R4は、アルキ
    ル基又はアリール(aryl)基、R5は水素又はアルキル基
    又はアリール(aryl)基をそれぞれ示し、R2〜R5の炭素
    数の合計が4以上である。)
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