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JPH08268866A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

Info

Publication number
JPH08268866A
JPH08268866A JP10054695A JP10054695A JPH08268866A JP H08268866 A JPH08268866 A JP H08268866A JP 10054695 A JP10054695 A JP 10054695A JP 10054695 A JP10054695 A JP 10054695A JP H08268866 A JPH08268866 A JP H08268866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
external preparation
basic amino
amino acid
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10054695A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Sekine
知子 関根
Tadahiro Shimada
忠洋 嶋田
Kenzo Ito
建三 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP10054695A priority Critical patent/JPH08268866A/ja
Publication of JPH08268866A publication Critical patent/JPH08268866A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】可能な限り生理的に美肌状態を維持することが
可能であり、かつ所望の美肌状態維持効果を十分に奏す
ることが可能な用量で有効成分を配合しても、使用感に
優れる皮膚外用剤の提供。 【構成】自然保湿因子中に含まれる塩基性アミノ酸(特
に、アルギニン、リシン、ヒスチジン及びこれらの組み
合わせからなる群より選ばれる塩基性アミノ酸)と特定
の四級アンモニウム塩を含んでなることを特徴とする皮
膚外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚外用剤に関する。
詳しくは、肌荒れ防止及び肌荒れ改善効果に優れ、美肌
維持効果を有し、かつ使用感にも優れる皮膚外用剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】美肌状態を維持する機能の付与は、化粧
品等の皮膚外用剤を開発する際の非常に大きな目的の一
つである。この美肌状態を保つためには、肌荒れを防止
又は改善して、肌の皮溝、皮丘を整えることが重要であ
る。
【0003】従来より、美肌状態の維持を目的として、
皮膚に水分と油分とを補給するクリームや乳液がスキン
ケア基剤として用いられてきた。そして、様々な皮膚外
用剤に、各種の保湿剤が積極的に配合されるに至ってい
る。特に、皮膚の保湿に関して、恒常的に重要な役割を
果たしていることが明らかになっている「自然保湿因
子」(NMF:natural moisturizing factor)が着目さ
れており、この因子中に含まれる各種成分(以下、自然
保湿因子成分という)を、皮膚の保湿を目的として皮膚
外用剤に配合する試みが、現在盛んに行われている。
【0004】参考のために、主な自然保湿因子成分を示
す(第1表)。
【表1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】確かに、現在皮膚外用
剤中に配合されている自然保湿因子成分は、従来から用
いられている保湿成分との比較において、極めて生理的
な皮膚の保湿を可能にする優れた成分である。しかしな
がら、上記のように、美肌状態を保つためには、保湿機
能だけではなく、積極的な肌荒れ防止機能又は肌荒れ改
善機能を有する成分を皮膚外用剤中に配合する必要があ
る。そして、現在皮膚外用剤中に配合されている自然保
湿因子成分は、その配合による皮膚外用剤に対する積極
的な肌荒れ防止機能又は肌荒れ改善機能の付与という点
に関しては必ずしも満足し得るものではない。
【0006】本発明者らは、さらに生理的な状態での美
肌維持を実現させる目的で、自然保湿因子成分のうち、
肌荒れ防止機能又は肌荒れ改善機能を有する成分につい
て検討した。その結果、自然保湿因子全体の約40重量
%を占めるアミノ酸類のうち、塩基性アミノ酸を皮膚外
用剤に配合することによって、優れた肌荒れ防止効果及
び肌荒れ改善効果を有する皮膚外用剤が提供され、極め
て生理的な状態での美肌維持に大きく貢献し得ることを
見出した。しかしながら、この塩基性アミノ酸には、
低濃度で皮膚外用剤に配合しても肌荒れ防止効果及び肌
荒れ改善効果が弱く、この肌荒れ防止効果等を十分に
発揮させる目的から、高濃度で塩基性アミノ酸を配合し
た皮膚外用剤はべたついた使用感を伴う、という問題点
がある。
【0007】そこで、本発明が解決すべき主要な課題
は、塩基性アミノ酸を配合することにより極めて生理的
に美肌状態を維持することが可能であり、かつ所望の美
肌状態維持効果を十分に奏することが可能な用量でこの
塩基性アミノ酸を配合しても、さっぱりした使用感を有
する皮膚外用剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を行った。その結果、塩基性ア
ミノ酸と特定の四級アンモニウム塩とを併用して皮膚外
用剤に配合することにより、この皮膚外用剤の肌荒れ防
止効果及び肌荒れ改善効果が向上し、使用者の美肌維持
に寄与し得るばかりではなく、上記塩基性アミノ酸単独
を高濃度で配合した場合に比べ、さっぱりした使用感が
得られることを見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明者は、以下に列挙する通り
の皮膚外用剤を提供する。請求項1において、塩基性ア
ミノ酸及び式
【化2】 (式中、R1 、R2 及びR3 は炭素数が1以上6以下の
アルキル基を示し、かつR1 、R2 及びR3 の炭素数の
総和が8以下であり、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ同
一でも異なってもよい)で示される四級アンモニウム塩
を含んでなることを特徴とする皮膚外用剤を提供する。
【0010】請求項2において、塩基性アミノ酸が、ア
ルギニン、リシン、ヒスチジン及びこれらの組み合わせ
からなる群より選ばれる塩基性アミノ酸であることを特
徴とする前記請求項1記載の皮膚外用剤を提供する。
【0011】請求項3において、塩基性アミノ酸の配合
量が、皮膚外用剤全体の0.01重量%以上、20重量
%以下であることを特徴とする前記請求項1又は請求項
2記載の皮膚外用剤を提供する。
【0012】請求項4において、塩基性アミノ酸の配合
量が、皮膚外用剤全体の0.1重量%以上、10重量%
以下であることを特徴とする前記請求項1又は請求項2
記載の皮膚外用剤を提供する。
【0013】請求項5において、式(I)で示される四
級アンモニウム塩のR1 、R2 及びR3 がいずれもメチ
ル基であることを特徴とする前記請求項1乃至請求項4
のいずれかの請求項記載の皮膚外用剤を提供する。
【0014】請求項6において、式(I)で示される四
級アンモニウム塩の配合量が、皮膚外用剤全体の0.0
1重量%以上、30重量%以下であることを特徴とする
前記請求項1乃至請求項5のいずれかの請求項記載の皮
膚外用剤を提供する。
【0015】請求項7において、式(I)で示される四
級アンモニウム塩の配合量が、皮膚外用剤全体の0.1
重量%以上、10重量%以下であることを特徴とする前
記請求項1乃至請求項5のいずれかの請求項記載の皮膚
外用剤を提供する。
【0016】本発明皮膚外用剤に配合する塩基性アミノ
酸は、特に限定されるものではない。すなわち、通常生
体の構成成分として存在する塩基性アミノ酸、すなわ
ち、L−アルギニン、L−リシン又はL−ヒスチジンを
本発明皮膚外用剤中に配合することは勿論可能であり、
その他、L−ヒドロキシリシン又はL−オルニチン等の
塩基性アミノ酸を配合することも可能である。さらに、
これらの塩基性アミノ酸のD体、すなわちD−アルギニ
ン、D−リシン、D−ヒスチジン、D−ヒドロキシリシ
ン又はD−オルニチン等を配合することも可能であり、
さらに上記L体及びD体の混合物を配合することも可能
である。これらの塩基性アミノ酸の中で、特にアルギニ
ン、リシン又はヒスチジン(L体、D体、L体及びD体
の混合物を含む)を本発明皮膚外用剤に配合すること
が、より生理的に所望する肌荒れ防止効果及び肌荒れ改
善効果を発揮し得る、という点において好ましい。
【0017】なお、上記の塩基性アミノ酸は、それぞれ
を単独で本発明皮膚外用剤中に配合することも可能であ
るが、適宜組み合わせて配合することも可能である。こ
の塩基性アミノ酸同士の組み合わせ比率は、組み合わせ
た塩基性アミノ酸の本発明皮膚外用剤への配合量が、下
記の配合量を逸脱しない限り特に限定されず、任意の比
率で組み合わせることが可能である。例えば、自然保湿
因子中の塩基性アミノ酸の存在比率に準じた比率でも、
上記の塩基性アミノ酸を本発明皮膚外用剤中に配合する
ことができる。
【0018】本発明皮膚外用剤における塩基性アミノ酸
の配合量は、好ましくは本発明皮膚外用剤全体の0.0
1重量%以上、同20重量%以下であり、さらに好まし
くは、同0.1重量%以上、同10重量%以下である。
本発明皮膚外用剤全体の0.01重量%未満では本発明
皮膚外用剤の所望の効果の一つである美肌維持効果が十
分発揮されず好ましくなく、同20重量%を越えて配合
しても配合量の増大に見合った効果の増大は期待できず
好ましくない。
【0019】本発明皮膚外用剤に配合する式(I)に示
す四級アンモニウム塩は、一般には「ベタイン」として
呼ばれている分子の一態様である。式(I)において、
1 、R2 及びR3 は炭素数が1以上6以下のアルキル
基を示し、かつR1 、R2 及びR3 の炭素数の総和が8
以下である。炭素数の総和が9以上になり、窒素原子及
びこの窒素原子に結合したアルキル基(R1 、R2 及び
3 )の部分の分子量が、四級アンモニウム塩(I)中
において相対的に大きくなると、上記部分の疎水性が増
し、結果としてこの四級アンモニウム塩の両性界面活性
剤としての性質が顕在化する傾向があり好ましくない。
【0020】上記の炭素数が1以上6以下のアルキル基
としては、その炭素数の直鎖アルキル基又は分岐鎖アル
キル基を広く用いることができる。すなわち、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペ
ンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペ
ンチル基、2,2−ジメチルブチル基又は2,3−ジメ
チルブチル基等を上記炭素数のアルキル基として例示す
ることができる。なお、R1 、R2 及びR3 同士は、同
一であっても異なってもよい。
【0021】上記アルキル基の組み合わせとして、
1 、R2 及びR3 の炭素数を可能な限り少なくするこ
とが、上記のごとく、四級アンモニウム塩(I)の両性
界面活性剤としての性質を可能な限り減ずることができ
る傾向にあるという点において好ましい。かかる点にお
いて、四級アンモニウム塩(I)のすべてのアルキル基
が同時にメチル基である組み合わせの場合、すなわち、
トリメチルグリシンを上記四級アンモニウム塩(I)と
して、本発明皮膚外用剤中に配合することが特に好まし
い。なお、トリメチルグリシンは、動植物界に広く分布
していることが知られており、この点において、すなわ
ち皮膚外用剤中に配合することにより、可能な限り生理
的に美肌維持を企図し得るという点においても、本発明
皮膚外用剤に配合するに好ましい四級アンモニウム塩で
ある。
【0022】本発明皮膚外用剤における四級アンモニウ
ム塩(I)の配合量は、好ましくは本発明皮膚外用剤全
体の0.01重量%以上、同30重量%以下であり、さ
らに好ましくは、同0.1重量%以上、同10重量%以
下である。本発明皮膚外用剤全体の0.01重量%未満
では本発明皮膚外用剤の所望の効果の一つである、本発
明皮膚外用剤への塩基性アミノ酸の添加によるべたつき
を十分に抑制することができず好ましくなく、同30重
量%を越えて配合しても配合量の増大に見合った効果の
増大が期待できないばかりでなく、かかる過剰量の四級
アンモニウム塩(I)を配合した本発明皮膚外用剤の使
用感は粉っぽく、肌へのなじみも悪くなり好ましくな
い。
【0023】上記塩基性アミノ酸と四級アンモニウム塩
(I)との間の配合比率は、両成分が、上記の「好まし
い範囲」の配合量で配合されている限りにおいて、特に
限定されるものではなく、本発明皮膚外用剤の具体的剤
形に応じて、適宜調整することが可能である。ただし、
上記の「好ましい範囲」内においても、上記両成分のう
ち一方を多量に配合し、他方を少量配合する場合には、
一方の配合成分の性質のみが本発明皮膚外用剤において
過剰に反映される傾向にあることは否めない。なお、上
記の「さらに好ましい範囲」(以下、最適配合範囲とい
う)内の配合量で、上記両成分が配合されている限りに
おいては、この両成分の本発明皮膚外用剤における配合
比率について特に考慮する必要はない。
【0024】ところで、四級アンモニウム塩(I)のう
ち、トリメチルグリシンを単独で皮膚外用剤中へ配合す
る試みも既に行われている(特開平6−293625号
公報)。しかしながら、単独でトリメチルグリシンを配
合した皮膚外用剤は、べたついた使用感を伴わない傾向
がある反面、トリメチルグリシンそれ自体が有する皮膚
の状態を改善する効果を十分発揮し得る用量で皮膚外用
剤に配合すると、皮膚外用剤がトリメチルグリシンの存
在により「粉っぽい使用感」を伴う傾向にある。それ
故、上記のトリメチルグリシンを単独で配合した皮膚外
用剤においても、十分に使用者の要求を満足させるまで
には至っていない面があることは否めない。本発明は、
このトリメチルグリシンを単独配合した皮膚外用剤が有
する問題点をも解決し得る皮膚外用剤に関する。
【0025】驚くべきことに、四級アンモニウム塩
(I)を塩基性アミノ酸と共に本発明皮膚外用剤中に配
合することにより、塩基性アミノ酸が本来有する保湿効
果、肌荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果、並びに四級ア
ンモニウム塩(I)もまた有する肌荒れ防止効果、肌荒
れ改善効果及び保湿効果が相乗的に本発明皮膚外用剤に
おいて発揮され、同時に塩基性アミノ酸の配合に伴うべ
たついた使用感及び四級アンモニウム塩(I)の配合に
伴う粉っぽい使用感が共に抑制される。すなわち、本発
明においては、塩基性アミノ酸と四級アンモニウム塩
(I)を、それぞれを単独で配合した場合と比較して肌
荒れ防止効果及び肌荒れ改善効果が格段に向上した、し
かも優れた使用感の皮膚外用剤が提供される。
【0026】なお、本発明皮膚外用剤においては、塩基
性アミノ酸及び四級アンモニウム塩(I)を、所望する
剤形に応じた製剤上許容し得る基剤との混合物として使
用に供することにより、「肌荒れ防止及び肌荒れ改善効
果が格段に向上した、しかも優れた使用感の皮膚外用剤
の提供」という本発明の所期の効果を発揮することが十
分可能であり、この所期の効果のみを企図する皮膚外用
剤である限りにおいては、他の薬効成分を追加配合する
必要は特にない。
【0027】ただし、他の薬効成分の配合により、皮膚
外用剤が一般的に奏するであろう効果を付与する目的
で、この他の薬効成分を本発明皮膚外用剤に配合するこ
とは、その配合により本発明の所期の効果を損なわない
範囲で可能である。
【0028】例えば、さらに保湿効果が付与された本発
明皮膚外用剤を企図する場合には、ポリエチレングリコ
ール,ジプロピレングリコール,1,3−ブチレングリ
コール,グリセリン,ソルビトール,キシリトール,マ
ルチトール,ヒアルロン酸,コンドロイチン硫酸塩,サ
ワラ抽出成分,シャクヤク抽出成分,ムシジン等の保湿
成分を配合することができる。
【0029】美白効果が付与された本発明皮膚外用剤を
企図する場合には、アルブチン,コウジ酸又はアスコル
ビン酸,アスコルビン酸硫酸エステル(塩),アスコル
ビン酸リン酸エステル(塩),アスコルビン酸ジパルミ
テート等のビタミンC類等の美白成分を配合することが
できる。
【0030】肌荒れ防止効果がさらに付与された本発明
皮膚外用剤を企図する場合には、アラントイン,グリチ
ルリチン酸(塩),グリチルレチン酸及びその誘導体,
グルタチオン,アシルサルコシン酸,甘草抽出成分,黄
連抽出成分,シコン抽出成分,西洋ノコギリ草抽出成
分,ヒリハリ草抽出成分,アロエ抽出成分,ギシギシ抽
出成分,コウホネ抽出成分,ゼニアオイ抽出成分,トウ
キ抽出成分,スギナ抽出成分,ユキノシタ抽出成分,ア
ルニカ抽出成分,ユリ属植物の抽出成分,ヨモギ抽出成
分,クチナシ抽出成分等の抗炎症成分;クエン酸,酒石
酸,オレンジ,トウヒ,バーチ抽出成分,ハマメリス抽
出成分,オドリコ草抽出成分,白樺抽出成分,ダイオウ
抽出成分等の収れん成分;ビタミンA及びその誘導体、
ビタミンB6 塩酸塩,ビタミンB6 トリパルミテート,
ビタミンB6 ジオクタノエート,ビタミンB2 及びその
誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15及びその誘導体等
のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロ
ール,γ−トコフェロール,ビタミンE−アセテート,
ビタミンE−ニコチネート等のビタミンE類、ビタミン
D類、ビタミンH、パントテン酸、パントテチン等のビ
タミン類;ニンジンエキス,リリー抽出成分,ヘチマ抽
出成分,マロニエ抽出成分,オオバク抽出成分,ベニバ
ナ抽出成分,クララ抽出成分,胎盤抽出成分等の天然物
抽出成分等の肌荒れ防止作用を有する成分を配合するこ
とができる。
【0031】血管拡張効果が付与された本発明皮膚外用
剤を企図する場合には、センブリ抽出成分,センキュウ
抽出成分,セージ抽出成分,セファランチン,γ−オリ
ザノール,ニコチン酸ベンジルエステル等の血管拡張成
分を配合することができる。
【0032】抗菌効果が付与された本発明皮膚外用剤を
企図する場合には、ヒノキチオールビサボロール,ユー
カリプトール等の抗菌成分を配合することができる。
【0033】皮脂抑制効果が付与された本発明皮膚外用
剤を企図する場合には、エチニルエストラジオール等の
皮脂抑制成分を配合することができる。
【0034】なお、上に挙げた薬効成分に、本発明皮膚
外用剤に配合可能な他の薬効成分が限定されるものでは
ない。また、上に挙げた成分に対応する薬効も、上記に
限定されるものではない。例えば、ビタミンC類は美白
成分として用いることができるとともに、後述する抗酸
化助剤としても用いることが可能である。さらに、上に
挙げた薬効成分は単独で本発明皮膚外用剤に配合するこ
との他に、2種類以上の上記薬効成分を、目的に応じ、
適宜組み合わせて配合することも可能である。
【0035】本発明は、外皮に適用される化粧料、医薬
品、医薬部外品等に広く適用可能であり、その剤形も水
溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル系、
軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉末3
層系等、幅広い剤形を取り得る。すなわち、基礎化粧品
であれば、洗顔料,化粧水,乳液,クリーム,ジェル,
エッセンス(美容液),パック・マスク,ひげそり用化
粧料等の形態に、上記の多様な剤形において広く適用可
能である。また、メーキャップ化粧品であれば、ファン
デーション,口紅等の形態に広く適用可能である。さら
に、医薬品又は医薬部外品であれば、各種の軟膏剤等の
形態に広く適用が可能である。そして、これらの剤形及
び形態に、本発明外用剤の取り得る剤形及び形態が限定
されるものではない。
【0036】なお、本発明皮膚外用剤に配合される、塩
基性アミノ酸及び四級アンモニウム塩(I)は、共に水
に易溶で、油脂や有機性溶媒には、不溶又は難溶である
が、懸濁状態でも皮膚外用剤への配合は可能であり、効
果に対して何の影響も与えない。本発明皮膚外用剤にお
いては、上記の所望する剤形及び形態に応じて通常公知
の基剤成分を、その配合により本発明の所期の効果が損
なわれない範囲で広く用いて配合することができる。特
に、油性基剤成分を本発明皮膚外用剤に配合する場合に
は、この油性基剤成分固有のべたつきによって、本発明
皮膚外用剤の所期の効果の一つである「さっぱりした使
用感」を損なわない限度で配合するのが望ましい。
【0037】すなわち、二酸化チタン,マイカ,タル
ク,カオリン,二酸化チタン被覆雲母等の粉末成分;月
見草油,アボガド油,ミンク油,マカデミアナッツ油,
トウモロコシ油,ナタネ油,ヒマシ油,ヒマワリ油,カ
カオ油,ヤシ油,コメヌカ油,オリーブ油,ツバキ油,
スクワレン等の天然動植物油脂類;流動パラフィン,パ
ラフィン,スクワラン,ワセリン等の炭化水素類;パラ
フィンワックス,ラノリン,ホホバ油,鯨ロウ,ミツロ
ウ,キャンデラリラワックス,カルナウバロウ等のワッ
クス類;セタノール,ステアリルアルコール,イソステ
アリルアルコール,2−オクチルドデカノール,ラノリ
ンアルコール等の高級アルコール類;ラウリン酸,ミリ
スチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘニン酸,
イソステアリン酸,オレイン酸,リノレン酸,リノール
酸,オキシステアリン酸等の高級脂肪酸類;ミリスチン
酸イソプロピル,ミリスチン酸2−オクチルドデシル,
パルミチン酸イソプロピル,ステアリン酸イソプロピ
ル,2−エチルヘキサン酸グリセロール,トリ2−エチ
ルヘキサン酸グリセリル,2−エチルヘキサン酸セチ
ル,リンゴ酸ジイソステアリル,テトラ2−エチルヘキ
サンペンタスリット等の脂肪酸エステル類;ジエチレン
グリコールモノプロピルエーテル,ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンペンタエリスリトールエーテル,
ポリオキシプロピレンブチルエーテル,リノール酸エチ
ル等の極性オイル;メチルポリシロキサン,メチルフェ
ニルポリシロキサン等のシリコーン油;メチルセルロー
ス,アラビアガム,ポリビニルアルコール,モンモリロ
ナイト,ラポナイト,カルボキシビニルポリマー,アル
カリ変性カルボキシビニルポリマー等の増粘剤;エタノ
ール,1,3−ブチレングリコール等の有機溶剤;ブチ
ルヒドロキシトルエン,トコフェロール,ブチルヒドリ
キシアニソール,没食子酸エステル,フィチン酸,リン
ゴ酸等の酸化防止剤又は酸化防止助剤;安息香酸,サリ
チル酸,ソルビン酸,パラオキシ安息香酸アルキルエス
テル(メチルパラベン,エチルパラベン,ブチルパラベ
ン等),ヘキサクロロフェン等の抗菌防腐剤;モノラウ
リン酸ソルビタン,セスキオレイン酸ソルビタン,トリ
オレイン酸ソルビタン,モノラウリン酸ポリオキシエチ
レンソルビタン,ポリエチレングリコールモノオレー
ト,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリグリコ
ールジエステル,ラウロイルジエタノールアマイド,脂
肪酸イソプロパノールアマイド,マルチトールヒドロキ
シ脂肪族エーテル,アルキル化多糖,アルキルグルコシ
ド,シュガーエステル,パントテニルエチルエーテル等
の非イオン性界面活性剤;ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド,塩化ベンザルコニウム,ラウリルア
ミンオキサイド等のカチオン系界面活性剤;パルミチン
酸ナトリウム,ラウリン酸ナトリウム,ラウリル硫酸カ
リウム,アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル,
ロート油,リニアドデシルベンゼン硫酸,ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油マレイン酸,アシルメチルタウリン
酸等のアニオン系界面活性剤;EDTAナトリウム等の
キレート剤;メントール,ハッカ油,ペパーミント油,
カンフル,チモールイノシトール,スピンラントール,
サリチル酸メチル等の清涼剤;色素;香料;又は精製水
等を所望する剤形に応じた処方に従い、適宜組み合わせ
て本発明皮膚外用剤に配合することができる。本発明皮
膚外用剤の具体的な処方については、後述する実施例に
おいて記載する。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明する。ただし、これにより、本発明の技術的範囲
が限定解釈されるべきものではない。なお、以下に重量
%とあるのは、全て皮膚外用剤全体に対する重量%を意
味する。
【0039】先ず、後述する実施例における本発明皮膚
外用剤の評価法について説明する。肌荒れ改善試験 健常人男性の前腕皮膚を10%のドデシル硫酸ナトリウ
ム水溶液を3日間塗布し、肌荒れを惹起した。5日後、
試験対象である皮膚外用剤(20μl )を、肌荒れ箇所
に開放塗布した。これを5日間連続して繰り返し、6日
目に目視により肌荒れの状態を観察し、第2表の基準に
従って評価した。評点が高い程、肌荒れ改善効果が高い
ことを示す。
【0040】
【表2】
【0041】被験男性は、各群10人とし、10人の評
点の平均値を基に、各皮膚外用剤による肌荒れ改善効果
を判定した。判定 ◎:評点の平均が4以上 ○:評点の平均が3以上4未満 △:評点の平均が2以上3未満 ×:評点の平均が2未満
【0042】使用感触試験 試験対象の皮膚外用剤を健常人女性50人の前腕部に塗
布して、塗布に伴う使用感触(べたつき)を、第3表の
基準に従って評価し、次いで使用感触を判定した。
【0043】
【表3】
【0044】判定 ◎:被験者が著効、有効及びやや有効を示す割合が80
%以上 ○:被験者が著効、有効及びやや有効を示す割合が50
%以上80%未満 △:被験者が著効、有効及びやや有効を示す割合が30
%以上50%未満 ×:被験者が著効、有効及びやや有効を示す割合が30
%未満
【0045】なお、皮膚外用剤の使用感触の粉っぽさに
ついても判定を行った。下記第4表〜第10表中の*
は、被験者の50%以上が、著しく粉っぽい使用感又は
粉っぽい使用感を示したことを表す。 〔実施例1〜4〕下記第4表の処方の化粧水を調製し、
上記の肌荒れ改善及び使用感触試験を行って、本発明皮
膚外用剤の有効性を検討した。
【0046】
【表4】 (製法)エタノールの一部にポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル及びメチルパラベンを溶解した。別に、精製
水とエタノールの残部にカルボキシビニルポリマー、ト
リメチルグリシン及びL−アルギニンを溶解した。次い
で、これらのエタノール相を水相中に添加し、可溶化し
て化粧水を得た。
【0047】上記の実施例及び比較例において、塩基性
アミノ酸(L−アルギニン)及び四級アンモニウム塩
(トリメチルグリシン)を両者とも最適配合範囲で配合
した化粧水(実施例1)は、非常に優れた肌荒れ改善効
果を示すと同時に、使用感触においてもべたつかず、か
つ粉っぽくなく、優れた使用感を有することが明らかに
なった。これに対して、実施例2においては、トリメチ
ルグリシンの配合量がL−アルギニンに対し、相対的に
少量であったために、トリメチルグリシン自体が有する
肌荒れ改善効果が弱く、実施例1のごとく、相乗的に肌
荒れ改善効果が発揮されなかった。また、トリメチルグ
リシンの配合による、さっぱりした使用感の付与によ
る、使用感触改善効果も比較的軽微に止まった。また、
実施例3においては、L−アルギニンをトリメチルグリ
シンに対し、相対的に多量に配合したため、肌荒れ改善
効果には非常に優れていたが、L−アルギニンの配合に
よるべたついた使用感を、トリメチルグリシンの添加に
よっても十分に改善することができなかった。さらに、
実施例4においては、トリメチルグリシンをL−アルギ
ニンに対して、相対的に多量に配合したため、使用感が
粉っぽくなり、結果として使用感触については必ずしも
優れたものではなかった。
【0048】なお、L−アルギニン及び/又はトリメチ
ルグリシンを配合しない、比較例1〜3に示す化粧水は
いずれも所期の効果を十分に発揮するものではなかっ
た。特に、比較例2は、最適配合範囲(5重量%:実施
例1と同量)でトリメチルグリシンを配合したにもかか
わらず、肌荒れ改善効果が十分とはいえない上に、粉っ
ぽい使用感を伴う傾向にあることが判明した。すなわ
ち、塩基性アミノ酸をトリメチルグリシンと共に化粧水
中に配合することにより、トリメチルグリシン固有の粉
っぽい使用感が緩和されることも、上記実施例1との比
較において強く示唆された。
【0049】上記実施例によって、L−アルギニンを塩
基性アミノ酸として配合し、かつトリメチルグリシンを
四級アンモニウム塩(I)として配合することにより、
相乗的に肌荒れが改善されると同時に、使用感に優れた
化粧水が提供されることが判明した。
【0050】〔実施例5〜8〕上記実施例1〜4及び比
較例1〜3における、L−アルギニンをL−ヒスチジン
に代えて、上記の2項目について検討した(実施例5
は、上記実施例1に対応;実施例6は、上記実施例2に
対応;実施例7は、上記実施例3に対応;実施例8は、
上記実施例4に対応;比較例4は、上記比較例1に対
応;比較例5は、上記比較例2に対応;比較例6は、上
記比較例3に対応した処方である。)。また、製法も上
記実施例1〜4に準じた。結果を第5表に示す。
【0051】
【表5】
【0052】実施例5〜8等記載の化粧水において、L
−ヒスチジンを塩基性アミノ酸として本発明皮膚外用剤
に配合した場合にも、L−アルギニンを配合した場合と
ほぼ同様の結果であることが判明した。上記実施例によ
って、L−ヒスチジンを塩基性アミノ酸として配合し、
かつトリメチルグリシンを四級アンモニウム塩(I)と
して配合することにより、相乗的に肌荒れが改善される
と同時に、使用感に優れた化粧水が提供されることが判
明した。
【0053】〔実施例9〜12〕上記実施例1〜4及び
比較例1〜3における、L−アルギニンをL−アルギニ
ンとL−リシンとの混合物(重量配合比;L−アルギニ
ン:L−リシン=1:1)に代えて、上記の2項目につ
いて検討した(実施例9は、上記実施例1に対応;実施
例10は、上記実施例2に対応;実施例11は、上記実
施例3に対応;実施例12は、上記実施例4に対応;比
較例7は、上記比較例1に対応;比較例8は、上記比較
例2に対応;比較例9は、上記比較例3に対応した処方
である。)。また、製法も上記実施例1〜4に準じた。
結果を第6表に示す。
【0054】
【表6】
【0055】〔実施例13〜16〕上記実施例1〜4及
び比較例1〜3における、L−アルギニンをL−ヒスチ
ジンとL−リシンとの混合物(重量配合比;L−ヒスチ
ジン:L−リシン=1:1)に代えて、上記の2項目に
ついて検討した(実施例13は、上記実施例1に対応;
実施例14は、上記実施例2に対応;実施例15は、上
記実施例3に対応;実施例16は、上記実施例4に対
応;比較例10は、上記比較例1に対応;比較例11
は、上記比較例2に対応;比較例12は、上記比較例3
に対応した処方である。)。また、製法も上記実施例1
〜4に準じた。結果を第7表に示す。
【0056】
【表7】
【0057】実施例9〜16等記載の化粧水、すなわち
塩基性アミノ酸として、L−アルギニンとL−リシン又
はL−ヒスチジンとL−リシンを組み合わせて、本発明
皮膚外用剤に配合した場合においても、1種類の塩基性
アミノ酸(L−アルギニン又はL−ヒスチジン)を配合
した場合とほぼ同様の効果が得られた。すなわち、上記
実施例によって、L−アルギニン、L−リシン又はL−
ヒスチジンを任意に組み合わせて、塩基性アミノ酸とし
て配合し、かつトリメチルグリシンを四級アンモニウム
塩(I)として配合することにより、相乗的に肌荒れが
改善されると同時に、使用感に優れた化粧水が提供され
ることが判明した。なお、上記の組み合わせた塩基性ア
ミノ酸の配合例の結果から、上記化粧水の処方におい
て、塩基性アミノ酸としてL−リシンを単独に配合した
場合も、上記実施例1〜16とほぼ同様の結果であるこ
とは明らかである。
【0058】〔実施例17〕下記第8表の処方の乳液を
調製し、上記の肌荒れ改善及び使用感触試験を行って、
本発明皮膚外用剤の有効性を検討した。
【0059】
【表8】
【0060】(製法)スクワラン〜香料までの油相成分
を均一に溶解させ、70℃に保った。別釜で精製水の一
部に溶解させたカルボキシビニルポリマー、アルキル変
性カルボキシビニルポリマー、トリメチルグリシン及び
L−リシンの水相成分を均一に溶解した。この水相成分
に前記油相成分を添加し、精製水の一部に添加した水酸
化カリウムを加えて所望する乳液を得た。
【0061】上記の実施例及び比較例において、塩基性
アミノ酸(L−リシン)及び四級アンモニウム塩(トリ
メチルグリシン)を両者とも最適配合範囲で配合した乳
液(実施例17)は、非常に優れた肌荒れ改善効果を示
すと同時に、使用感触においてもべたつかず、かつ粉っ
ぽくなく、優れた使用感を有することが明らかになっ
た。
【0062】これに対して、L−リシン及び/又はトリ
メチルグリシンを配合しない(比較例13〜16)、あ
るいは少量のL−リシンを配合した比較例(比較例1
7)に示す乳液はいずれも所期の効果を十分に発揮する
ものではなかった。なお、トリメチルグリシンを肌荒れ
改善効果を発揮することが可能な用量で単独で配合した
乳液(比較例14及び15)は、粉っぽい使用感を伴う
傾向にあることが判明した。すなわち、塩基性アミノ酸
をトリメチルグリシンと共に乳液中に配合することによ
り、トリメチルグリシン固有の粉っぽい使用感が緩和さ
れることも、上記実施例17と比較例14との比較にお
いて強く示唆された。
【0063】上記実施例によって、L−リシンを塩基性
アミノ酸として配合し、かつトリメチルグリシンを四級
アンモニウム塩(I)として配合することにより、相乗
的に肌荒れが改善されると同時に、さっぱりとした使用
感が付与された乳液が提供されることが判明した。
【0064】〔実施例18〕上記実施例17及び比較例
13〜17における、L−リシンをL−アルギニンとL
−ヒスチジンとの混合物(重量配合比;L−アルギニ
ン:L−ヒスチジン=1:1)に代えて、上記の2項目
について検討した(実施例18は、上記実施例17に対
応;比較例18は、上記比較例13に対応;比較例19
は、上記比較例14に対応;比較例20は、上記比較例
15に対応;比較例21は、上記比較例16に対応;比
較例22は、上記比較例17に対応した処方であ
る。)。また、製法も上記実施例17に準じた。結果を
第9表に示す。
【0065】
【表9】
【0066】〔実施例19〕上記実施例17及び比較例
13〜17における、L−リシンをL−アルギニンとL
−リシンとL−ヒスチジンとの混合物(重量混合比;L
−アルギニン:L−リシン:L−ヒスチジン=1:1:
1)に代えて、上記の2項目について検討した(実施例
19は、上記実施例17に対応;比較例23は、上記比
較例13に対応;比較例24は、上記比較例14に対
応;比較例25は、上記比較例15に対応;比較例26
は、上記比較例16に対応;比較例27は、上記比較例
17に対応した処方である。)。また、製法も上記実施
例17に準じた。結果を第10表に示す。
【0067】
【表10】
【0068】実施例18及び19等記載の乳液、すなわ
ち塩基性アミノ酸として、L−アルギニンとL−ヒスチ
ジン又はL−アルギニンとL−リシンとL−ヒスチジン
とを組み合わせて、本発明皮膚外用剤に配合した場合に
おいても、1種類の塩基性アミノ酸(L−リシン)を配
合した場合とほぼ同様の効果が得られた。すなわち、上
記実施例によって、L−アルギニン、L−リシン又はL
−ヒスチジンを任意に組み合わせて、塩基性アミノ酸と
して配合し、かつトリメチルグリシンを四級アンモニウ
ム塩(I)として配合することにより、相乗的に肌荒れ
が改善されると同時に、使用感に優れた乳液が提供され
ることが判明した。なお、上記の組み合わせた塩基性ア
ミノ酸の配合例の結果から、上記乳液の処方において、
塩基性アミノ酸としてL−アルギニン又はL−ヒスチジ
ンを単独に配合した場合も、上記実施例17〜19とほ
ぼ同様の結果であることは明らかである。
【0069】以下に、種々の剤形の本発明皮膚外用剤の
配合例を説明する。なお、各皮膚外用剤とも優れた肌荒
れ改善効果を示し、かつさっぱりとした使用感が認めら
れたが粉っぽい使用感は認められず、使用感においても
優れていた。
【0070】 〔実施例20〕 クリーム 重量% 油相 スクワラン 10.0 ステアリン酸 2.0 ワセリン 2.0 セタノール 1.0 ラノリンアルコール 2.0 流動パラフィン 8.0 防腐剤 0.2 香 料 0.05 水相 カルボキシビニルポリマー 0.2 コンドロイチン硫酸ソーダ 1.0 トリメチルグリシン 3.0 L−アルギニン 2.0 KOH 0.06 精製水 残 部 (製法)精製水の一部にコンドロイチン硫酸ソーダ、ト
リメチルグリシン及びL−アルギニンを溶解し、これに
予め精製水の他部に溶解させたカルボキシビニルポリマ
ー及びKOHを添加し、水相部とした。この水相部に均
一に溶解した上記油相部を添加してホモミキサー処理を
行った。これを攪拌冷却し、所望するクリームを得た。
【0071】 〔実施例21〕 アフターシェーブローション 重量% アルコール相 ポリオキシエチレンアルキルエーテル 0.8 メントール 0.01 防腐剤 0.1 香 料 0.1 エチルアルコール 20.0 水相 グリチルリチン酸ナトリウム 0.01 トリメチルグリシン 1.0 L−リシン 1.0 精製水 残 部 (製法)上記水相成分を精製水に溶解し、これにエチル
アルコールに溶解した上記アルコール相成分を攪拌しな
がら添加し、所望するアフターシェーブローションを得
た。
【0072】 〔実施例22〕 マスク 重量% ジプロピレングリコール相 ジプロピレングリコール 3.0 メチルセルロース 0.05 防腐剤 0.2 水相 カルボキシビニルポリマー 0.5 トリメチルグリシン 2.0 L−アルギニン 1.0 L−リシン 1.0 KOH 0.15 精製水 残 部 (製法)防腐剤をジプロピレングリコールに加熱融解し
た後、メチルセルロースを添加して、ジプロピレングリ
コール相を調製し、これに、一部の精製水に溶解したカ
ルボキシビニルポリマーと、他部の精製水に溶解したト
リメチルグリシン、L−アルギニン、L−リシン及びK
OHを添加して、所望するマスクを得た。
【0073】 〔実施例23〕 美容液 重量% アルコール相 POEオレイルアルコールエーテル 1.0 オリーブ油 0.2 防腐剤 0.2 エチルアルコール 7.0 水相 ソルビトール 8.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール1500 7.0 ヒアルロン酸 0.1 トリメチルグリシン 2.0 L−ヒスチジン 1.0 精製水 残 部 (製法)精製水に上記水相成分を添加して溶解し、水相
成分を得た。次に、エタノールにPOEオレイルアルコ
ールエーテルとオリーブ油と防腐剤を順次溶解後、この
水相成分に可溶化して、所望する美容液を得た。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の発明により、自然保湿因
子中に含まれる塩基性アミノ酸及び特定の四級アンモニ
ウム塩を配合することにより可能な限り生理的に美肌状
態を維持することが可能であり、かつ所望の美肌状態維
持効果を十分に奏することが可能な用量でこの塩基性ア
ミノ酸及び四級アンモニウム塩を配合しても、使用感に
優れる皮膚外用剤が提供される。また、上記塩基性アミ
ノ酸として、特定の塩基性アミノ酸を用い、塩基性アミ
ノ酸の本発明皮膚外用剤における配合量を特定範囲に設
定することにより、より顕著な上記効果を有する発明
が、請求項2、請求項3及び請求項4により提供され
る。さらに、上記四級アンモニウム塩として、トリメチ
ルグリシンを用いることにより、より顕著な上記効果を
有する発明が、請求項5により提供される。そして、上
記四級アンモニウム塩の本発明皮膚外用剤における配合
量を特定範囲に設定することにより、より顕著な上記効
果を有する発明が、請求項6及び請求項7により提供さ
れる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性アミノ酸及び式 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は炭素数が1以上6以下の
    アルキル基を示し、かつR1 、R2 及びR3 の炭素数の
    総和が8以下であり、R1 、R2 及びR3 はそれぞれ同
    一でも異なってもよい)で示される四級アンモニウム塩
    を含んでなることを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】塩基性アミノ酸が、アルギニン、リシン、
    ヒスチジン及びこれらの組み合わせからなる群より選ば
    れる塩基性アミノ酸であることを特徴とする請求項1記
    載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】塩基性アミノ酸の配合量が、皮膚外用剤全
    体の0.01重量%以上、20重量%以下であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】塩基性アミノ酸の配合量が、皮膚外用剤全
    体の0.1重量%以上、10重量%以下であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】式(I)で示される四級アンモニウム塩の
    1 、R2 及びR3 がいずれもメチル基であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかの請求項記載
    の皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】式(I)で示される四級アンモニウム塩の
    配合量が、皮膚外用剤全体の0.01重量%以上、30
    重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5のいずれかの請求項記載の皮膚外用剤。
  7. 【請求項7】式(I)で示される四級アンモニウム塩の
    配合量が、皮膚外用剤全体の0.1重量%以上、10重
    量%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5
    のいずれかの請求項記載の皮膚外用剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001017499A1 (fr) * 1999-09-07 2001-03-15 Kabushiki Kaisha Soken Agents d'entretien de la peau
JP2002003373A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤
US9381146B2 (en) 1998-03-11 2016-07-05 Kabushiki Kaisha Soken Skin conditioner
JP2017200904A (ja) * 2016-04-28 2017-11-09 ロート製薬株式会社 外用組成物
WO2023085128A1 (ja) * 2021-11-11 2023-05-19 株式会社資生堂 皮膚外用剤組成物

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