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JPH0824119A - 電気炊飯器および炊飯器用鍋 - Google Patents

電気炊飯器および炊飯器用鍋

Info

Publication number
JPH0824119A
JPH0824119A JP16002594A JP16002594A JPH0824119A JP H0824119 A JPH0824119 A JP H0824119A JP 16002594 A JP16002594 A JP 16002594A JP 16002594 A JP16002594 A JP 16002594A JP H0824119 A JPH0824119 A JP H0824119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
layer
induction coil
inner pot
rice cooker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16002594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Oya
弘 大矢
Takashi Nishida
西田  隆
Hideyuki Ohashi
大橋  秀行
Haruo Ishikawa
春生 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP16002594A priority Critical patent/JPH0824119A/ja
Publication of JPH0824119A publication Critical patent/JPH0824119A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性に優れ製造コストが安く、且つ炊飯性
能を向上させた電磁誘導加熱及び炊飯の可能な内鍋を備
えた炊飯器の提供を目的とする。 【構成】 内鍋36はアルミ鋳造で熱伝導層36Aを形
成するとともに、この熱伝導層36Aの内に磁性金属材
料であるフェライト系ステンレス鋼板よりなる発熱層3
6Bを同時にインサートしている。また、発熱層36B
には8本の露出部36Cが放射状に設けられている。こ
の露出部36Cの向きは誘導コイルの発生する磁束に並
行している。また露出部36Cは誘導コイルに対向する
面に露出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般家庭で使用される電
気炊飯器および炊飯器用鍋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁誘導加熱を利用した電気炊飯
器が提案されている。図8、図9において、1は上面が
開口する円筒上の本体で、この本体1内部には断熱材2
を介して内鍋収納部である保護枠3が配設され、かつこ
の保護枠3は非金属材料により有底円筒状に成形され、
保護枠3の上端部は前記本体1の上端部内周囲に嵌着さ
れている。
【0003】4は上端開口部に外方に突出するフランジ
5を形成した内鍋で、この内鍋は高熱伝導率を有するア
ルミニウムで構成された熱伝導層4Aと、この熱伝導層
4Aの外面に位置する磁性金属材料であるフェライト系
ステンレスよりなる発熱層4Bをクラッドしたものを使
用し、さらに熱伝導層4Aの内面にはフッ素コーティン
グ4Cを施している。また、内鍋4はフランジ5を保護
枠3の上面に懸架状態に載置するとにより、保護枠3内
に着脱自在に配設されている。保護枠3の外側には誘導
コイル6が配設され、この誘導コイル6は最内周および
最外周の巻きを密にしている。さらに、誘導コイル6
は、内鍋4の外周面までの距離が一定となるように、前
記保護枠3の外周下部に耐熱性樹脂材料で成形されたコ
イルカバー7により支持されている。誘導コイル6の下
方には、酸化鉄を主原料としかつ高透磁率の材料を焼結
させたフェライト棒8が位置し、このフェライト棒8は
前記コイルカバー7の下面に接着されており、誘導コイ
ル6より発生する磁束が下方に漏れるのを防止してい
る。
【0004】9は耐熱樹脂により成形されたサーモケー
スで、このサーモケース9は保護枠3の外底部に一体成
形された案内筒10に上下動可能に支持され、かつ案内
筒10とサーモケース9の間に配設された圧縮コイルバ
ネ11により常に上方に付勢されている。12はアルミ
ニウムで構成されたコンタクトで、このコンタクト12
は負特性サーミスタよりなる温度検知素子13及び感熱
ケース14を介してサーモケース9の上部に嵌着し、コ
ンタクト12の上面が内鍋4の外底面に圧着するように
している。
【0005】15は誘導コイル6に交番磁界を発生させ
るための電流を流す回路基板で、この回路基板15は保
護枠3より下方の空間に装着されている。16は合成樹
脂性の外蓋で、この外蓋16は保護枠3の上部に一体成
形されたヒンジ部材17にピン18を介して回動自在に
支持され、かつ上面に持ち運び用の把手部19がネジ止
めされている。20は内カバーで、この内カバー20は
断熱材21を介して外蓋16の内面に固着されている。
22はヒンジ部材18と反対側に位置して保護枠3の上
端部に一体成形された係合部材で、この係合部材22と
対向するように外蓋16に係合レバー23がピン24を
介して回動可能に支持されている。そして、係合部材2
2の先端部に設けられた係合部22Aは、外蓋16を閉
じたときに係合レバー23の係合部23Aに係合するよ
うになっている。また、係合レバー23はばね25によ
って係合部23Aが係合部材22と常時係合する方向に
回動付勢されている。26は内蓋で、この内蓋26は内
カバー20の下面下方に突出して設けた支持ピン28に
上下動可能に支持され、かつパッキン29により常に下
方に付勢されているもので、前記外蓋16を閉じたとき
に内鍋4のフランジ5に圧接してその内鍋4を密閉する
ようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、上記
内鍋4に使用しているクラッド材を生産するにあったっ
ては大規模な設備投資が必要で設備投資額が高いため、
クラッド材の値段が高いものであった。また、クラッド
材を内鍋4に成形する過程で、熱伝導層4Aと発熱層4
Bとの剥離やしわが発生し易く歩留まりが悪くなるもの
であった。また、誘導コイル6近傍の熱伝達層4Aを厚
くすることにより、熱の拡散が均一になり炊きむらの少
ないおいしいご飯が炊けることは一般的に知られている
が、クラッド板を用いたときには内鍋4の熱伝導層4A
は一定であり、コイル近傍の肉厚を厚くすることは内鍋
4全体の肉厚を厚くすることになり、従ってコストや内
鍋重量の関係上コイル近傍の肉厚を十分厚くすることが
できなかった。
【0007】また、2層鍋を成形中、鍋底に剥離が生
じ、剥離が生じた部分の熱伝導が悪くなり炊きむらが増
加する問題があった。
【0008】さらに2層鍋の場合、発熱層4Bで温度を
検知するため、調理物の温度と温度検知装置の間で温度
差が生じやすくなり、ご飯をかためあるいはやわらかめ
に炊き分ける調理シーケンス等が困難なものであった。
【0009】また、2層鍋では発熱層が均一であり、鍋
自体で発熱量を制御することができず、炊飯性能はもっ
ぱら誘導コイル6に依存し、そのため誘導コイルが複雑
な形状になるという問題があった。
【0010】さらに、従来の2層鍋は、誘導コイル6か
ら離れ発熱しない部分にも発熱層4Bが存在するため内
鍋自体が必要以上に重くなり取扱いが不便であった。
【0011】本発明は以上の事情に鑑みて、第1の目的
として加工性に優れ製造コストが安く、且つ炊きむらを
少なくし炊飯性能を向上させた電気炊飯器を提供するも
のである。
【0012】第2の目的として、第1の目的に加え手入
れのしやすい内鍋を備えた電気炊飯器を提供するもので
ある。
【0013】第3の目的として、丈夫で軽く且つ発熱層
と熱伝達層との間で剥離のない内鍋を備えた電気炊飯器
を提供するものである。
【0014】第4の目的として2の目的に加え加熱効率
を高めた電気炊飯器を提供するものである。
【0015】第5の目的として、検知精度を向上させが
容易に炊飯シーケンスの制御しやすい内鍋を備えた電気
炊飯器を提供するものである。
【0016】第6の目的として、鍋自体で発熱を制御し
簡単なコイル構成で炊飯性能を向上させた内鍋を備えた
電気炊飯器を提供するものである。
【0017】第7の目的として、炊飯性能を高めるとと
もに熱伝達層を最小に抑え且つ信頼性の高い内鍋を備え
た電気炊飯器を提供するものである。
【0018】第8の目的として、加工性に優れ製造コス
トが安く、且つ炊きむらを少なくし炊飯性能を向上させ
た炊飯器用鍋そのものを提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため本発明の第1の手段は、本体と、本体内に着脱自
在に収納される内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属か
らなるコイルベースと、コイルベースの外側に取り付け
られた内鍋を電磁誘導作用により発熱させる誘導コイル
と、前記内鍋の温度を検知する温度検知装置と、誘導コ
イルを制御する回路基板とを備え、前記内鍋は熱伝導層
で構成し、前記熱伝導層内に磁性材料よりなる発熱層を
設け、発熱層から誘導コイルの発生する磁束とほぼ平行
に長手方向の露出部を設け、前記露出部は前記誘導コイ
ルと対向した熱伝導層に位置したものである。
【0020】また、上記第2の目的を達成するための本
発明の第2の手段は、上記第1の手段における内鍋の発
熱層に誘導コイルの発生する磁束とほぼ平行に長手方向
の露出部を設け、前記露出部を前記誘導コイルと対向し
た熱伝導層より露出させたものである。
【0021】また、上記第3の目的を達成するための本
発明の第3の手段は、上記第1の手段における内鍋の発
熱層に所定間隔に孔を設け、熱伝導層によって連通固定
されたものである。
【0022】また、上記第4の目的を達成するための本
発明の第4の手段は、上記第1の手段における内鍋の誘
導コイルと対向する発熱層には疎、誘導コイルと対向し
ない発熱層には密に孔を設け熱伝達層によって連通固定
されたものである。
【0023】また、上記第5の目的を達成するための本
発明の第5の手段は、上記第1手段における内鍋と温度
検知装置との当接面上の発熱層を一部削除し熱伝導層を
露出したものである。
【0024】また、上記第6の目的を達成するための本
発明の第6の手段は、上記第1の手段における内鍋の発
熱層に所定の同心円に配置された複数の孔を設けたもの
である。
【0025】また、上記第7の目的を達成するための本
発明の第7の手段は、上記第1の手段における内鍋の発
熱層は鍋底面及び鍋側面部に介在するとともに、鍋コー
ナー部に同心円に配置された複数の孔を設けたものであ
る。
【0026】また、上記第8の目的を達成するための本
発明の第8の手段は、誘導コイルによる電磁誘導作用に
より発熱する鍋を熱伝導層で構成し、この熱伝導層内に
磁性材料よりなる発熱層を設け、発熱層から誘導コイル
の発生する磁束とほぼ平行に長手方向の露出部を設け、
前記露出部は誘導コイルと対向する熱伝導層に位置させ
た炊飯器用鍋とするものである。
【0027】
【作用】第1の手段によれば、発熱層よりなる発熱層
を、熱伝導層であるアルミダイカストまたは鋳込みにて
インサートして構成し内鍋を加工することにより、内鍋
の材料にクラッド材を使う必要がなくなり、従ってクラ
ッド材を生産する大規模な設備が不要となるとともに加
工性に優れ製造コストが削減できるものである。
【0028】また、一般に誘導加熱の原理は、誘導コイ
ルで発生する磁束によって、鍋の誘導コイルと対向する
面に磁束と垂直方向に電流が生じ鍋の有する体積抵抗に
よりジュール熱を発生させるものである。この時、鍋が
アルミ等の体積抵抗率の低い材料を用いた場合、誘導コ
イルに大きな電流が流れ誘導加熱ができないが、発熱層
に前記誘導コイルの発生する磁束と平行に誘導コイルと
対向した熱伝導層より露出させることにより、熱伝導層
に流れた電流が発熱層によりカットされるため、誘導コ
イルに大きな電流が流れることなく、発熱層のみが発熱
するため電磁誘導が可能な内鍋となる。
【0029】また、伝導層を良導性材料で構成している
ため熱伝導層の厚みを自由に設定でき、コイル近傍の肉
厚のみを厚くすることにより内鍋重量の増加を最小限に
抑えながら炊飯性能を向上させることができる。
【0030】また、第2の手段によれば、発熱層に誘導
コイルの発生する磁束と平行に長手方向の露出部を設
け、前記露出部を前記誘導コイルと対向した熱伝導層よ
り露出さることにより露出した発熱層と熱伝導層が同一
平面にすることができ鍋の掃除がしやすくなる。
【0031】また、第3の手段によれば、内鍋の発熱層
に所定間隔に孔を設け、熱伝導層によって連通固定する
ことにより、発熱層と熱伝導層の密着が高まり丈夫で軽
い内鍋を提供するものである。
【0032】また、第4の手段によれば、誘導コイルと
対向する発熱層には疎、誘導コイルと対向しない発熱層
には密に孔を設けることにより、発熱層に流れる誘導電
流が孔により妨害される量が減り高い熱効率でかつ丈夫
で軽い内鍋となる。
【0033】また、第5の手段によれば、内鍋と温度検
知装置の当接面は熱伝導層を露出することにより、温度
検知装置は熱伝導層の温度を直接検知することができ検
知精度が向上する。従って、炊き分け等微妙な炊飯シー
ケンスも容易に制御できる。
【0034】また、第6の手段によれば、内鍋の発熱層
に所定の同心円に配置された複数の孔を設けることによ
り、発熱層の孔の設けた箇所では孔の設けてない箇所と
比べ誘導加熱による発熱が少なくなり、従って鍋自体で
発熱を制御し簡単なコイル構成で炊飯性能を向上させた
内鍋となる。
【0035】また、第7の手段によれば、内鍋の発熱層
は鍋底面及び鍋側面部に介在することにより、鍋の底面
及び側面の広い範囲で加熱が可能となり炊飯性能が向上
する。また発熱層を誘導コイルと対向する面のみ介在さ
せればよいため、熱伝達層を最小に抑えることができ
る。また、鍋コーナー部に同心円に配置された複数の孔
を設けることにより、鍋コーナー部の密着を密にすると
共に鍋側面及び底面の熱膨張等の歪みを吸収できるため
信頼性の高い内鍋となる。
【0036】さらに、第8の手段によれば、加工性に優
れ製造コストが安く、且つ炊きむらを少なくし炊飯性能
を向上させた炊飯器用鍋そのものが提供できるものであ
る。
【0037】
【実施例】
(第1の実施例)以下、本発明の第1の実施例を図1、
図2により説明する。図において、30は上面が開口す
る略円筒状の本体で、この本体30の開口部には上枠3
1が嵌着している。前記本体30内部には金属製材料よ
りなる保護枠胴32とコイルベース33を配設して鍋収
納部を形成している。コイルベース33は非金属材料に
より有底円筒状に成形され、コイルベース33の上端部
は前記保護枠胴32を介して上枠31に固定されてい
る。上枠31から断熱壁31Aが形成されて、保護枠胴
32との間に断熱空間34が形成されている。35は保
温ヒーターで、保護枠胴32にアルミテープにより固定
されている。
【0038】36は上端開口部に外方に突出するフラン
ジ37を形成した内鍋で、この鍋は良導性材料であるア
ルミニウムの鋳造で熱伝導層36Aを形成するととも
に、内鍋36の底部の熱伝導層36Aの内に磁性金属材
料であるフェライト系ステンレス鋼板よりなる発熱層3
6Bを同時にインサートている。また、発熱層36Bに
は8本の凸状の露出部36Cが放射状に設けられてい
る。この露出部36Cの向きはコイルベース33の外側
に配設された誘導コイル38の発生する磁束に並行して
いる。また露出部36Cは、誘導コイル38に対向する
面に露出している。露出部36Cと熱伝導層36Aを同
一面にすることにより手入れがしやすくなる。さらに熱
伝導層36Aの内面にはフッ素コーティング(図示せ
ず)を施している。従って内鍋36の材料にクラッド材
を使う必要がなくなり、クラッド材を生産する大規模な
設備が不要となるとともに加工性に優れ製造コストが削
減できる。また、熱伝導層36Aを鋳込みで構成してい
るため、熱伝導層36Aの厚みを自由に設定でき、コイ
ル38近傍の肉厚のみを厚くすることにより内鍋36重
量の増加を最小限に抑えながら炊飯性能を向上させるこ
とができる。
【0039】また、内鍋36はフランジ37を上枠31
の上面に耐熱性樹脂で構成された上枠キャップ31Bを
介して懸架状態に載置することにより、着脱自在に配設
されている。誘導コイル38は、内鍋36の外周面まで
の距離が一定となるように、前記コイルベース33の外
周下部に耐熱性樹脂材料で成形されたコイルカバー39
により支持されている。誘導コイル38の下方には、酸
化鉄を主原料としかつ高透磁率の材料を焼結させたフェ
ライト棒40が位置し、このフェライト棒40は前記コ
イルカバー39の下面に接着されており、誘導コイル3
8より発生する磁束が下方に漏れるのを防止している。
【0040】41は温度検知装置で、以下に示す構造と
なっている。41Aは耐熱樹脂により成形されたサーモ
ケースで、このサーモケース41Aはコイルベース33
の外底部に一体成形された案内筒42内にセンサー台4
3により上下動可能に支持され、かつセンサー台43と
サーモケース41Aの間に配設された圧縮コイルバネ4
4により常に上方に付勢されている。45はアルミニウ
ムで構成されたコンタクトで、このコンタクト45は負
特性サーミスタよりなる温度検知素子46及び感熱ケー
ス47を介してサーモケース41Aの上部に嵌着し、コ
ンタクト45の上面が内鍋36の外底面に圧着するよう
にしている。
【0041】48は誘導コイル38に交番磁界を発生さ
せるための電流を流す回路基板、49は基板ベースで、
本体30と上枠31に嵌着して前記回路基板48ならび
に操作基板50を固定している。51は合成樹脂性の外
蓋で、この外蓋51は上枠31の後部に一体成形された
ヒンジ部材52にピン53を介して回動自在に支持さ
れ、蓋バネ54により付勢されている。55は内カバー
で、この内蓋カバー55は外蓋51の内面に固着されて
いる。57はヒンジ部材52と反対側に位置して上枠3
1の前方部に回動可能に設けられた係合レバーで、レバ
ーバネ58により付勢されている。59は前記内蓋カバ
ー55に一体成形された係合部材で、この係合部材59
と係合レバー57が対向している。そして、係合部材5
9の先端部に設けられた係合部は、外蓋51を閉じたと
きに係合レバー57の係合部に係合するようになってい
る。また、係合レバー57を押すと蓋バネ54により蓋
51が自動的に開く。また、パッキン60が常に下方に
付勢されており、前記外蓋51を閉じたときに内鍋36
のフランジ37に圧接してその内鍋36を密閉するよう
になっている。
【0042】このように構成した本実施例の動作を説明
する。内鍋36内に被調理物を収納し、上枠31の上面
に懸架状態に載置する。そして、外蓋51を閉じた後、
操作基板50により動作を開始させる。この動作を開始
することにより、回路基板48が動作し誘導コイル38
に交番磁界を発生させるための電流を流す。誘導コイル
38に交番磁界が発生し、これにより内鍋36の発熱層
36Bに渦電流が流れ、この渦電流によるジュール熱
で、内鍋36が誘導加熱されて、熱伝導層36Aを介し
て被調理物が加熱調理される。この時、内鍋36がアル
ミ等の体積抵抗率の低い材料を用いた場合、誘導コイル
38に大きな電流が流れ誘導加熱ができないが、発熱層
36Bに前記誘導コイル38の発生する磁束と並行して
長手方向の露出部36Cを設け、この露出部36Cを誘
導コイル38と対向して熱伝導層38Aより露出させる
ことにより、熱伝導層36Aに流れた電流が発熱層36
Bに設けられた露出部36Cによりカットされるため、
誘導コイル38に大きな電流が流れることなく、発熱層
36Bのみが発熱するため電磁誘導が可能な内鍋36と
なる。
【0043】また誘導コイル38近傍の熱伝導層36A
を厚くすることにより、被調理物がより均一に加熱され
炊飯性能が向上する。この場合、温度検知素子46の温
度より操作基板50内の電力制御回路(図示せず)にあ
らかじめ入力されている炊飯パターンにより炊飯を行
う。 (第2の実施例)第2の実施例の内鍋を図3に基づき説
明する。内鍋以外のその他の構成のは第1の実施例と同
様であるので説明を省略する。図において、内鍋61を
アルミ鋳造で熱伝導層62を形成するとともに、この熱
伝導層62の内に磁性金属材料であるフェライト系ステ
ンレス鋼板よりなる発熱層63を同時にインサートてい
る。また、発熱層63には8本の凸状の露出部63Aが
放射状に設けられている。この露出部63Aの向きは誘
導コイル38の発生する磁束に並行している。また露出
部63Aは、誘導コイル38に対向する面に露出してい
る。また発熱層63には所定間隔に孔63Bを設け、熱
伝導層62によって連通固定されている。さらに熱伝導
層62の内面にはフッ素コーティング(図示せず)を施
している。
【0044】上記の構成によれば、内鍋61の発熱層6
3に所定間隔に孔63Bを設け、熱伝導層62によって
連通固定することにより発熱層63と熱伝導層62の密
着が高まり丈夫で軽い電磁誘導の可能な鍋ができる。
【0045】(第3の実施例)第3の実施例の内鍋を図
4に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において、
内鍋65をアルミ鋳造で熱伝導層66を形成するととも
に、この熱伝導層66の内に磁性金属材料であるフェラ
イト系ステンレス鋼板よりなる発熱層67を同時にイン
サートている。また、発熱層67には8本の凸状の露出
部67Aが放射状に設けられている。この露出部67A
の向きは誘導コイル38の発生する磁束に並行してい
る。また露出部67Aは、誘導コイル38に対向する面
に露出している。また発熱層67には孔67Bを設け、
熱伝導層66によって連通固定さている。68の斜線で
示されている部分は、誘導コイル38の対向面であり、
前記孔67Bは対向面68では疎、その他の面では密に
あけられている。さらに熱伝導層66の内面にはフッ素
コーティング(図示せず)を施している。
【0046】上記の構成によれば、誘導コイル38と対
向する発熱層67には疎、誘導コイル38と対向しない
発熱層67には密に孔67Bを設けることにより、発熱
層67に流れる誘導電流が孔67Bにより妨害される量
が減り熱分布が均一になる。従って高い熱効率で炊飯性
能が高くかつ丈夫で軽い電磁調理の可能な鍋ができる。
【0047】なお、本実施例ではコイル38との対向面
68の孔67Bの数を減らしているが対向面68上の孔
67Bを無くせば効率がもっとも高くなる。また、対向
面68上の孔67Bの直径を減らしても同様の結果が得
られる。 (第4の実施例)第4の実施例の内鍋を図5に基づき説
明する。内鍋以外のその他の構成の構成は第1の実施例
と同様であるので説明を省略する。図において、内鍋7
0を、アルミ鋳造で熱伝導層71を形成するとともに、
この熱伝導層71の内に磁性金属材料であるフェライト
系ステンレス鋼板よりなる発熱層72を同時にインサー
トている。また、発熱層72には8本の凸状の露出部7
2Aが放射状に設けられている。この露出部72Aの向
きは誘導コイル38の発生する磁束に並行している。ま
た露出部72Aは、誘導コイル38に対向する面に露出
している。また内鍋70と温度検知装置41の当接面上
の発熱層72を一部削除し開口部72Bを設け熱伝導層
71を露出している。さらに熱伝導層66の内面にはフ
ッ素コーティング(図示せず)を施している。
【0048】上記構成によれば、内鍋70と温度検知装
置41の当接面は熱伝導層71を露出することにより、
温度検知装置41の温度検知精度が向上し炊き分けなど
の微妙な炊飯シーケンスが容易に制御でき炊飯性能が向
上する。 (第5の実施例)第5の実施例の内鍋を図6に基づき説
明する。内鍋以外のその他の構成の構成は第1の実施例
と同様であるので説明を省略する。図において、内鍋7
5を、アルミ鋳造で熱伝導層76を形成するとともに、
この熱伝導層76に磁性金属材料であるフェライト系ス
テンレス鋼板よりなる発熱層77を同時にインサートし
ている。また、発熱層77には8本の凸状の露出部77
Aが放射状に設けられている。この露出部77Aの向き
は誘導コイル38の発生する磁束に並行している。また
露出部77Aは、誘導コイル38に対向する面に露出し
ている。また、発熱層77に所定の同心円に配置された
複数の孔77Bを設けている。さらに熱伝導層76の内
面にはフッ素コーティング(図示せず)を施している。
【0049】上記構成によれば内鍋75の発熱層77に
所定の同心円に配置された複数の孔77Bを設けること
により、発熱層77の孔77Bの設けた箇所では孔77
Bの設けてない箇所と比べ誘導加熱による少なくなり、
従って鍋75自体で発熱を制御し簡単なコイル構成で炊
飯性能を向上させることができる。 (第6の実施例)第6の実施例の内鍋を図7、図8に基
づき説明する。内鍋と誘導コイル以外のその他の構成の
構成は第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
図において、内鍋80を、アルミ鋳造で熱伝導層81を
形成するとともに、この熱伝導層81に磁性金属材料で
あるフェライト系ステンレス鋼板よりなる発熱層82を
同時にインサートしている。また、発熱層82には8本
の凸状の露出部82Aが放射状に設けられている。この
露出部82Aの向きは誘導コイル38の発生する磁束に
並行している。また露出部82Aは、誘導コイル84に
対向する面に露出している。また、発熱層82に所定の
同心円に配置された複数の孔82Bを設けている。さら
に熱伝導層81の内面にはフッ素コーティング(図示せ
ず)を施している。
【0050】上記構成によれば、内鍋80の発熱層82
は鍋底面及び鍋側面部に介在することにより、鍋の底面
及び側面の広い範囲で加熱が可能となり炊飯性能が向上
する。また発熱層82を誘導コイルと対向する面のみ介
在させればよいため、熱伝達層81を最小に抑えること
ができる。また、鍋コーナー部に同心円に配置された複
数の孔82Bを設けることにより、鍋コーナー部の密着
を密にすると共に鍋側面及び底面の熱膨張等の歪みを吸
収できるため、信頼性の高い内鍋を備えた炊飯器を実現
できる。
【0051】なお第1から第6の実施例において各内鍋
の発熱層では各材質における電磁誘導による有効な発熱
が得られれば良く、熱伝導層では前記発熱層で発熱した
熱を、被調理物に有効に伝導できるものであればよい。
【0052】なお、本実施例では発熱層に露出部を設
け、この露出部を熱伝導層より露出しているが、熱伝導
層に溝をほり発熱層を露出しても同様の結果が得られ
る。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明は、内鍋は良導性材
料よりなる熱伝導層を構成し、磁性材料よりなる発熱層
を設け、前記発熱層に前記誘導コイルの発生する磁束と
平行に誘導コイルと対向した熱伝導層より露出させて構
成することにより、加工性に優れ製造コストが安く、且
つ炊飯性能を向上させた電磁誘導加熱及び炊飯の可能な
内鍋を備えた電気炊飯器を提供することができるもので
ある。
【0054】また内鍋の発熱層に誘導コイルの発生する
磁束と平行に長手方向の露出部を設け、前記露出部を前
記誘導コイルと対向した熱伝導層より露出させて長手方
向の露出部を設けることにより、手入れしやすく電磁誘
導加熱及び炊飯の可能な内鍋を備えた電気炊飯器を提供
できるものである。。
【0055】また、内鍋の発熱層に所定間隔に孔を設
け、熱伝導層によって連通固定することにより、丈夫で
軽く且つ電磁誘導加熱及び炊飯の可能な内鍋を備えた電
気炊飯器を提供できるものである。
【0056】内鍋の発熱層に誘導コイルと対向する発熱
層には疎、誘導コイルと対向しない発熱層には密に孔を
設け熱伝達層によって連通固定されることにより丈夫で
軽くかつ熱効率の良く炊飯性能の高い電気炊飯器を提供
できるものである。
【0057】また、内鍋と温度検知装置との当接面上の
発熱層を一部削除し、熱伝導層を露出ことにより、温度
検知素子の検知精度が向上し炊きわけ等微妙な炊飯シー
ケンスも容易に制御できるようになり、炊飯性能の向上
した電気炊飯器を提供できるものである。
【0058】また、内鍋の発熱層に所定の同心円に配置
された複数の孔を設けることにより、鍋自体で発熱を制
御し簡単なコイル構成で炊飯性能を向上させた内鍋を備
えた電気炊飯器を提供できる。
【0059】また、内鍋の発熱層は鍋底面及び鍋側面部
に介在するとともに、鍋コーナー部に同心円に配置され
た複数の孔を設けることにより、炊飯性能を高めるとと
もに熱伝達層を最小に抑え且つ信頼性の高い内鍋を備え
た電気炊飯器を提供できる。
【0060】また、加工性に優れ製造コストが安く、且
つ炊きむらを少なくし炊飯性能を向上させた炊飯器用鍋
そのものが提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における炊飯器の縦断面
【図2】本発明の第1の実施例における内鍋の一部を破
断して示した鍋全体の斜視図
【図3】本発明の第2の実施例における内鍋の一部を破
断して示した鍋全体の斜視図
【図4】本発明の第3の実施例における内鍋底の一部を
破断して示した鍋の底面図
【図5】本発明の第4の実施例における内鍋の一部を破
断して示した鍋全体の斜視図
【図6】本発明の第5の実施例における内鍋の一部を破
断して示した鍋全体の斜視図
【図7】本発明の第6の実施例における内鍋の一部を破
断して示した鍋全体の斜視図
【図8】従来の炊飯器の縦断面図
【図9】図8におけるA部の一部拡大面図
【符号の説明】
30 本体 33 コイルベース 36、61、65、70、75、80 内鍋 36A、62、66、71、76、81 熱伝導層 36B、63、67、72、77、82 発熱層 36C、63A、67A、72A、77A、82A 露
出部 63B、67B、77B、82B 孔 72B 開口部 38 誘導コイル 41 温度検知装置 48 回路基板
フロントページの続き (72)発明者 石川 春生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と、本体内に着脱自在に収納される
    内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属からなるコイルベ
    ースと、コイルベースの外側に取り付けられた内鍋を電
    磁誘導作用により発熱させる誘導コイルと、前記内鍋の
    温度を検知する温度検知装置と、誘導コイルを制御する
    回路基板とを備え、前記内鍋は熱伝導層で構成し、前記
    熱伝導層内に磁性材料よりなる発熱層を設け、発熱層か
    ら誘導コイルの発生する磁束とほぼ平行に長手方向の露
    出部を設け、前記露出部は前記誘導コイルと対向した熱
    伝導層に位置させた電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 発熱層に誘導コイルの発生する磁束とほ
    ぼ平行に長手方向の凸状の露出部を設け、前記露出部を
    前記誘導コイルと対向した熱伝導層より露出させた請求
    項1記載の電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 発熱層に孔を設け、熱伝導層と連通固定
    された請求項1記載の電気炊飯器。
  4. 【請求項4】 誘導コイルと対向する発熱層には疎、誘
    導コイルと対向しない発熱層には密に孔を設け、熱伝達
    層と連通固定された請求項1記載の電気炊飯器。
  5. 【請求項5】 内鍋と温度検知装置の当接面上の発熱層
    を一部削除し熱伝導層を露出した請求項1記載の電気炊
    飯器。
  6. 【請求項6】 発熱層に所定の同心円に配置された複数
    の孔を設けた請求項1記載の電気炊飯器。
  7. 【請求項7】 発熱層は鍋底面及び鍋側面部に介在する
    とともに、鍋コーナー部に同心円に配置された複数の孔
    を設けた請求項1記載の電気炊飯器。
  8. 【請求項8】 誘導コイルによる電磁誘導作用により発
    熱する鍋を熱伝導層で構成し、この熱伝導層内に磁性材
    料よりなる発熱層を設け、発熱層から誘導コイルの発生
    する磁束とほぼ平行に長手方向の露出部を設け、前記露
    出部は誘導コイルと対向する熱伝導層に位置させた炊飯
    器用鍋。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103192059A (zh) * 2013-03-29 2013-07-10 福建鼎厨王厨具有限公司 一种重力铸造电磁炉用节能铝锅专用模具和制造方法
CN103405145A (zh) * 2013-09-04 2013-11-27 浙江苏泊尔股份有限公司 一种复底铸铝炊具
CN103705126A (zh) * 2012-10-08 2014-04-09 美的集团股份有限公司 用于炊具的复底片和具有该复底片的炊具
CN106580060A (zh) * 2017-01-06 2017-04-26 王勇添 一种生铁电饭煲胆及其制备方法

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