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JPH08188529A - 入浴剤 - Google Patents

入浴剤

Info

Publication number
JPH08188529A
JPH08188529A JP110295A JP110295A JPH08188529A JP H08188529 A JPH08188529 A JP H08188529A JP 110295 A JP110295 A JP 110295A JP 110295 A JP110295 A JP 110295A JP H08188529 A JPH08188529 A JP H08188529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fragrance
galactopyranoside
agent
enzyme
bath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP110295A
Other languages
English (en)
Inventor
Munehiko Donpou
宗彦 鈍寳
Takashi Kimura
隆 木村
Mitsue Sekiya
充恵 関谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP110295A priority Critical patent/JPH08188529A/ja
Publication of JPH08188529A publication Critical patent/JPH08188529A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 香気が徐放されることにより、使用者に既存
の入浴剤にはない新たな使用感を与え、さらには、香気
を長時間持続させることができる入浴剤を提供する。 【構成】 酵素の作用により分解して香料となる香料前
駆体物質と、香料前駆体物質を分解する酵素とを配合し
てなることを特徴とする入浴剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な入浴剤に関する
ものであり、さらに詳しくは、香気が持続し、かつ使用
感に優れた入浴剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の入浴剤には、その使用感を高める
ために各種香料が配合されている。現状では、その香気
力価は一定になるように配合されているが、香りが徐放
される入浴剤は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、これ
までの入浴剤には、その配合香料を徐放し、新たな使用
感を期待できるものはなく、また、香気の持続性に欠
け、一定の芳香を長期間持続させることができないとい
う問題点があった。
【0004】本発明は、香気が徐放されることにより今
までにない使用感を与え、また、一定の香りを長期にわ
たり放出することのできる入浴剤を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、入浴剤に香料
前駆体物質と、これを分解する酵素とを配合すると、香
りが持続し、かつ使用感に優れた入浴剤を得ることがで
きるという知見を得、この知見に基づいて本発明に到達
した。
【0006】すなわち、本発明は、酵素の作用により分
解して香料となる香料前駆体物質と、香料前駆体物質を
分解する酵素とを配合してなることを特徴とする入浴剤
を要旨とするものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明の入浴剤は、香料前駆体物質と、こ
の香料前駆体物質を分解する酵素とを配合してなるもの
であり、ここでいう配合してなるとは、香料前駆体物質
と酵素とが混合して存在すること、又は別々に存在して
使用時に両者が接触できる状態で組み合わせることをい
う。
【0009】本発明に用いられる香料前駆体物質として
は、加水分解酵素により分解し、香料成分を生じるもの
であれば特に限定するものではなく、公知の香料の配糖
体、グリセリド、ペプチド誘導体、アミノ酸誘導体等が
使用できる。これらの香料前駆体物質は有機合成あるい
は酵素を用いた合成、もしくはこれらを組み合わせた方
法により合成することができる。本発明においては、こ
れらの香料前駆体物質を1種で配合してもよいし、複数
を調合して配合してもよい。
【0010】上記の香料の配糖体としては、例えばアル
コール系香料と、公知の単糖類、オリゴ糖類、多糖類か
らなる配糖体が挙げられ、単糖類としては、例えばグル
コース、ガラクトース、マンノース、グルコサミン、ガ
ラクトサミン、マンノサミン等の六炭糖類、アラビノー
ス、キシロース、リボース等の五炭糖類等が挙げられ、
オリゴ糖としては、例えばシュークロース、ラクトー
ス、トレハロース、マルトース、セロビオース、イソマ
ルトース、ゲンチオビオース、ラミナリビオース、キト
ビオース、キシロビオース、マンノビオース、ソホロー
ス、マルトトリオース、澱粉又はセルロース等の加水分
解物等が挙げられ、多糖類としては、例えば、澱粉、セ
ルロース等が挙げられるが、これらの中でも、特にグル
コース、ガラクトース、マンノース、グルコサミン、マ
ルトース、ラクトースが好ましい。また、アルコール系
香料としては、例えば青葉アルコール、3−オクテノー
ル、9−デセノール、リナロール、ゲラニオール、ネロ
ール、シトロネロール、ロジノール、ジメチルオクタノ
ール、ヒドロキシシトロネロール、テトラヒドロリナロ
ール、ラバンジュオール、ムゴール、ミルセノール、テ
ルピネオール、1−メントール(L−メントール)、ボ
ルネオール、イソブレゴール、テトラヒドロムゴール、
ボルニルメトキシシクロヘキサノール、ノボール、ファ
ルネソール、ネロリドール、サンタロール、サンダロー
ル、セドロール、ベチベロール、パチュリアルコール、
ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、
γ−フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコ
ール、アニスアルコール、α−アミルシンナミックアル
コール、ジメチルベンジルカルビノール、メチルフェニ
ルカルビノール、ジメチルフェニルカルビノール、β−
フェニルエチルジメチルカルビノール、β−フェニルエ
チルメチルエチルカルビノール、フェノキシエチルアル
コール、フェニルグリコール、第3級ブチルシクロヘキ
サノール等が挙げられる。
【0011】また、上記のグリセリド誘導体としては、
例えばグリセリンとカルボン酸系香料とのモノグリセラ
イド、ジグリセライド、トリグリセライド等が挙げら
れ、カルボン酸系香料としては、例えば安息香酸、桂皮
酸、フェニル酢酸、ヒドロ桂皮酸等が挙げられる。
【0012】さらに、上記のアミノ酸もしくはペプチド
誘導体としては、例えばアルコール系、カルボン酸系、
アミン系香料のアミノ酸もしくはペプチド誘導体が挙げ
られ、アミン系香料としては、例えば、インドール、ス
カトール、2−メチルテトラヒドロキノリン、6−メチ
ルキノリン等が挙げられる。
【0013】また、本発明に用いられる酵素としては、
香料前駆体物質を加水分解できる酵素であれば特に限定
されるものではなく、配糖体に作用する酵素としては、
α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、α−アミラ
ーゼ、β−アミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガ
ラクトシダーゼ、α−マンノシダーゼ、β−マンノシダ
ーゼ、α−グルコサミニダーゼ、β−グルコサミニダー
ゼ、β−フラクトフラノシダーゼ等が挙げられる。ま
た、グリセライドに作用する酵素としては、リパーゼ、
エステラーゼ等が挙げられる。さらに、アミノ酸又はペ
プチド誘導体に作用する酵素としては、ペプチダーゼ、
パパイン、ペプシン、トリプシン等のプロテアーゼが挙
げられる。
【0014】香料前駆体物質の配合量としては、用いる
香料の種類により異なるが、1〜95重量%、より好ま
しくは10〜80重量%程度となるように配合すればよ
い。また、酵素の配合量としては、酵素反応により香料
前駆体を分解できる量であれば特に限定されるものでは
ないが、0.1〜50重量%程度となるように配合すれ
ばよい。
【0015】香料前駆体物質及び酵素の入浴剤への配合
方法としては、特に限定されるものではないが、粉末入
浴剤に配合する場合には、香料前駆体物質及び酵素はと
もに粉末状態であることから、そのまま添加することが
できる。また、液体入浴剤に配合する場合には、香料前
駆体物質及び酵素はともに水溶性であることから、一方
を液体入浴剤に溶解した後、他方を粉末或いは水溶液と
して別途準備しておいて、使用時に混合して酵素反応を
行わせてもよい。
【0016】本発明の入浴剤には、保湿剤、酵素剤、結
合剤、崩壊剤、発泡剤、分散剤、色素剤、芳香剤、界面
活性剤、緩衝剤、安定化剤、pH調整剤等の従来の入浴
剤に配合されている成分を配合することができる。これ
らの配合量としては、通常用いられる濃度で適宜配合す
ることができる。さらに、本発明の入浴剤には、種々の
薬効成分(温泉成分等)を適宜含有させてもよい。
【0017】本発明の入浴剤は、液剤やゼリー状等の種
々の剤型とすることができるが、取扱い上の便利さ等を
考慮すると、通常、散剤、顆粒剤、錠剤又は発泡錠の形
とするのが望ましい。これらの製剤は、公知の方法によ
って適宜製造することができる。さらに本発明の入浴剤
は、適宜の袋や容器、例えば、アルミ性ポリエチレンコ
ーティングした袋やポリエチレン容器等に密封するのが
取扱上便利である。
【0018】本発明の入浴剤の一回当たりに投与する量
としては、入浴剤に用いられる有効成分の種類やその濃
度、入浴剤の剤型や浴湯温度等によって適宜選択される
が、通常200リットルの浴湯当たり約10〜200
g、好ましくは約40〜100g程度がよいが、必ずし
もこれに限定されるものではない。
【0019】
【作用】本発明によれば、香料前駆体物質、酵素及び水
が存在したときに、初めて酵素が作用し、酵素の作用に
よって、香りが徐々に放出されるため、今までの入浴剤
には無かった使用感を与えることができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 参考例1(フェネチル−β−D−ガラクトピラノシドの
合成) フェネチルアルコール(和光純薬社製特級試薬)4.0
g及び乳糖20gを4mMのリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)500ミリリットルに溶解した。これに、β
−ガラクトシダーゼ(スミラクトGLL、新日本化学社
製)10000Uを加えて、40℃で20時間反応させ
た後、100℃で5分間処理して反応を停止させた。得
られた反応物中の未反応の原料をクロロホルムにより抽
出除去した後、水層画分を50ミリリットルのダイアイ
オン(DIAION) HP−20(三菱化学社製)カ
ラムに通液し、フェネチル−β−D−ガラクトピラノシ
ドを吸着させた。このカラムを、蒸留水1リットルで洗
浄した後、メタノール500ミリリットルでフェネチル
−β−D−ガラクトピラノシドを溶出させた。得られた
フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド画分を減圧濃
縮することにより、1.51gのフェネチル−β−D−
ガラクトピラノシドを得た。
【0021】参考例2(シトロネリル−β−D−ガラク
トピラノシドの合成) シトロネロール(和光純薬社製特級試薬)5g及び乳糖
25gを、40容量%のアセトニトリルを含む5mMの
リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、これに、β−ガ
ラクトシダーゼ(スミラクトGLL、新日本化学社製)
10000Uを加えて、30℃で3時間反応させた後、
反応液中のアセトニトリルをエバポレーターで減圧溜去
し、等容のクロロホルムで3回抽出した。抽出液を減圧
して、水層に含まれているクロロホルムを除去した後、
この水溶液をダイアイオン(DIAION) HP−2
0(三菱化学社製)カラムに通液した。このカラムを蒸
留水1リットルで洗浄した後、メタノール500ミリリ
ットルでシトロネリル−β−D−ガラクトピラノシドを
溶出させた。得られた溶出液を減圧濃縮した後、シリカ
ゲル(和光純薬社製クロマトグラフィー用シリカゲル)
カラムに通液し、クロロホルム:メタノールが容量比で
9:1、8:2、7:3、6:4の溶液を用いてステッ
プワイズ法で溶出した。この溶出画分を薄層クロマトグ
ラフィーで分析した後、シトロネリル−β−D−ガラク
トピラノシドを含む画分を減圧濃縮することにより、4
00mgのシトロネリル−β−D−ガラクトピラノシド
を得た。
【0022】参考例3(ゲラニル−β−D−ガラクトピ
ラノシドの合成) ゲラニオール(和光純薬社製特級試薬)5g及び乳糖2
5gを、40容量%のアセトニトリルを含む5mMのリ
ン酸緩衝液(pH7.0)500ミリリットルに溶解
し、これにβ−ガラクトシダーゼ(スミラクトGLL、
新日本化学社製)10000Uを加えて、30℃で3時
間反応させた。反応液中のアセトニトリルをエバポレー
ターで減圧溜去した後、等容のクロロホルムで3回抽出
した。水層画分を減圧して水層に含まれているクロロホ
ルムを除去した後、この水溶液をダイアイオン(DIA
ION) HP−20(三菱化学社製)カラムに通液
し、ゲラニル−β−D−ガラクトピラノシドを吸着さ
せ、蒸留水1リットルでカラムを洗浄した後、メタノー
ル500ミリリットルでゲラニル−β−D−ガラクトピ
ラノシドを溶出させた。得られた溶出液を減圧濃縮した
後、シリカゲル(和光純薬社製クロマトクラフィー用シ
リカゲル)カラムに通液し、クロロホルム:メタノール
が容量比で9:1、8:2、7:3、6:4の溶液を用
いてステップワイズ法で溶出させた。溶出画分を薄層ク
ロマトグラフィー(TLC)で分析した後、ゲラニル−
β−D−ガラクトピラノシドを含む画分を減圧濃縮する
ことにより、420mgのゲラニル−β−D−ガラクト
ピラノシドを得た。
【0023】参考例4(メンチル−β−D−ガラクトピ
ラノシドの合成) L−メントール(和光純薬社製特級試薬)5g及び乳糖
25gを40容量%のアセトニトリルを含む5mMのリ
ン酸カリウム緩衝液(pH7.0)500ミリリットル
に溶解した。これにβ−ガラクトシダーゼ(スミラクト
GLL、新日本化学社製)10000Uを加えて、30
℃で4時間反応させ、次いで100℃で5分間処理して
反応を停止させた。次に、得られた反応物中のアセトニ
トリルをエバポレーターで減圧溜去し、n−ヘキサンで
未反応の原料を抽出除去した。水層画分を、画分中のヘ
キサンを減圧溜去した後に50ミリリットルのダイアイ
オン(DIAION) HP−20(三菱化学社製)カ
ラムに通液してメンチル−β−D−ガラクトピラノシド
を吸着させ、蒸留水1リットルでカラムを洗浄した後、
メタノール500ミリリットルでメンチル−β−D−ガ
ラクトピラノシドを溶出させた。得られたメンチル−β
−D−ガラクトピラノシド画分を減圧濃縮し、50ミリ
リットルのシリカゲル(和光純薬社製クロマトグラフィ
ー用シリカゲル)カラムに通液してメンチル−β−D−
ガラクトピラノシドを吸着させ、クロロホルム:メタノ
ールが容量比で9:1、8:2、7:3、6:4の溶液
を用いて、ステップワイズ法で溶出させた。得られたメ
ンチル−β−D−ガラクトピラノシド画分を減圧乾固す
ることにより、250mgのメンチル−β−D−ガラク
トピラノシドを得た。
【0024】参考例5(ネロリル−β−D−ガラクトピ
ラノシドの合成) ネロール(和光純薬社製特級試薬)5g及び乳糖25g
を、40容量%のアセトニトリルを含む5mMのリン酸緩
衝液(pH7.0)500ミリリットルに溶解し、これ
にβ−ガラクトシダーゼ(スミラクトGLL、新日本化
学社製)を10000Uを加えて、30℃で3時間反応
させた。反応液中のアセトニトリルをエバポレーターで
減圧溜去し、等容のクロロホルムで3回抽出した。水層
を減圧して、水層に含まれているクロロホルムを除去し
た後、この水溶液をダイアイオン(DIAION) H
P−20(三菱化学社製)カラムに通液し、ネロリル−
β−D−ガラクトピラノシドを吸着させ、蒸留水1リッ
トルでカラムを洗浄した後、メタノール500ミリリッ
トルでネロリル−β−D−ガラクトピラノシドを溶出さ
せた。得られた溶出液を減圧濃縮した後、シリカゲル
(和光純薬社製クロマトグラフィー用シリカゲル)カラ
ムに通液し、クロロホルム:メタノールが容量比で9:
1、8:2、7:3、6:4の溶液を用いてステップワ
イズ法で溶出した。溶出画分を薄層クロマトグラフフィ
ー(TLC)で分析した後、ネロリル−β−D−ガラク
トピラノシドを含む画分を減圧濃縮することにより、4
20mgのネロリル−β−D−ガラクトピラノシドを得
た。
【0025】実施例1、比較例1 下記に示す処方で、入浴剤を調製し、これを混和して、
アルミ製ポリエチレンコーティングした袋に1包90g
ずつ充填し密封して入浴剤を製造した。
【0026】 フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例1で合成したもの)900g シトロネリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例2で合成したもの)90g ゲラニル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例3で合成したもの) 100g メンチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例4で合成したもの) 10g ネロリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例5で合成したもの) 50g スミラクトGLL(新日本化学社製) 90g ラクターゼF(天野製薬社製) 30g 硫酸ナトリウム 700g 塩化ナトリウム 200g 塩化カリウム 100g 無水マレイン酸 9.8g 炭酸水素ナトリウム 17g 着色料 適量 このようにして製造した入浴剤の香気の持続性を以下に
示すように、官能評価により、調べた。また、フェネチ
ル−β−D−ガラクトピラノシド900g、シトロネリ
ル−β−D−ガラクトピラノシド90g、ゲラニル−β
−D−ガラクトピラノシド100g、メンチル−β−D
−ガラクトピラノシド10g、ネロリル−β−D−ガラ
クトピラノシド50gに代えてフェネチルアルコール4
50g、シトロネロール45g、ゲラニオール50g、
L−メントール5g、ネロール25gを配合した入浴剤
を製造し、この入浴剤の香気の持続性を同様にして調べ
た(比較例1)。その結果を表1に示す。
【0027】官能評価の方法 入浴剤を、38〜40℃の浴湯200リットルに投入
し、その香気力価を6名のパネラーにより、以下の基準
で評価した。なお、表中の値は、6名の評価の平均値で
示した。
【0028】〔評価基準〕 基準 香気力価 5 強い 4 やや強い 3 どちらでもない 2 やや弱い 1 弱い 0 無臭
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、本発明の香料前
駆体物質を配合した入浴剤(実施例1)を用いることに
より香気が徐々に放出され、香気が2時間以上持続する
ことがわかる。一方、香料の形で添加した従来タイプの
入浴剤(比較例1)では香りの徐放性は認めらず、ま
た、香気も約10分程しか持続しなかった。この結果か
ら本発明の入浴剤を用いた場合、香りが徐放されること
により、使用者に既存の入浴剤にはない新たな使用感を
与え、また、従来の入浴剤よりも香気が長期間持続する
ことがわかる。
【0031】実施例2 第1剤(粉末入浴剤) フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例1で合成したもの)900g シトロネリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例2で合成したもの)90g ゲラニル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例3で合成したもの) 100g メンチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例4で合成したもの) 10g ネロリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例5で合成したもの) 50g 硫酸ナトリウム 700g 塩化ナトリウム 200g 塩化カリウム 100g 無水マレイン酸 9.8g 炭酸水素ナトリウム 17g 着色料 適量 以上のものを混和し、アルミ製ポリエチレンコーティン
グした袋に1包90gずつ充填し密封して粉末浴用剤と
した。
【0032】 第2剤(液体入浴剤) スミラクトGLL(新日本化学社製) 35g ラクターゼF(天野製薬社製) 15g 蒸留水 100ml 以上のものを混和し、ポリエチレン製ボトルに充填し密
封して液体入浴剤とした。
【0033】このようにして製造した第1剤1包及び第
2剤10ミリリットルを約200リットルの浴湯に投入
し、その香気の持続性を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表2に示す。
【0034】比較例2 フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド900g、シ
トロネリル−β−D−ガラクトピラノシド90g、ゲラ
ニル−β−D−ガラクトピラノシド100g、メンチル
−β−D−ガラクトピラノシド10g、ネロリル−β−
D−ガラクトピラノシド50gに代えて、フェネチルア
ルコール450g、シトロネロール45g、ゲラニオー
ル50g、L−メントール5g、ネロール25gを使用
した以外は実施例2と同様にして第1剤及び第2剤を製
造した。このようにして製造した第1剤1包及び第2剤
10ミリリットルを約200リットルの浴湯に投入し、
実施例1と同様にしてその香気の持続性を調べた。
【0035】その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2から明らかなように、本発明の香料前
駆体物質を配合した入浴剤(実施例2)を用いることに
より香気が徐々に放出され、香気が1時間以上持続する
ことがわかる。一方、香料の形で添加した従来タイプの
入浴剤(比較例2)では香りの徐放性は認めらず、ま
た、香気も約5分程しか持続しなかった。この結果から
本発明の入浴剤を用いた場合、香りが徐放されることに
より、使用者に既存の入浴剤にはない新たな使用感を与
え、また、従来の入浴剤よりも香気が長期間持続するこ
とがわかる。
【0038】実施例3 第1剤(液体入浴剤) フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例1で合成したもの)900g シトロネリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例2で合成したもの)90g ゲラニル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例3で合成したもの) 100g メンチル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例4で合成したもの) 10g ネロリル−β−D−ガラクトピラノシド(参考例5で合成したもの) 50g 硫酸ナトリウム 700g 塩化ナトリウム 200g 塩化カリウム 100g 無水マレイン酸 9.8g 炭酸水素ナトリウム 17g 着色料 適量 精製水 2500ml 以上のものを混和し、ポリエチレン製ボトルに充填し密
封して液体入浴剤とした。
【0039】 第2剤(液体入浴剤) スミラクトGLL(新日本化学社製) 35g ラクターゼF(天野製薬社製) 15g 精製水 100ml 以上のものを混和し、ポリエチレン製ボトルに充填し密
封して液体入浴剤とした。
【0040】このようにして製造した第1剤100ミリ
リットル及び第2剤10ミリリットルを約200リット
ルの浴湯に投入し、その香気の持続性を実施例1と同様
にして調べた。その結果を表3に示す。
【0041】比較例3 フェネチル−β−D−ガラクトピラノシド900g、シ
トロネリル−β−D−ガラクトピラノシド90g、ゲラ
ニル−β−D−ガラクトピラノシド100g、メンチル
−β−D−ガラクトピラノシド10g、ネロリル−β−
D−ガラクトピラノシド50gに代えて、フェネチルア
ルコール450g、シトロネロール45g、ゲラニオー
ル50g、L−メントール5g、ネロール25gを使用
した以外は実施例3と同様にして第1剤及び第2剤を製
造した。このようにして製造した第1剤100ミリリッ
トル及び第2剤10ミリリットルを約200リットルの
浴湯に投入し、実施例1と同様にしてその香気の持続性
を調べた。その結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3から明らかなように、本発明の香料前
駆体物質を配合した入浴剤(実施例3)を用いることに
より香気が徐々に放出され、香気が1時間以上持続する
ことがわかる。一方、香料の形で添加した従来タイプの
入浴剤(比較例3)では香りの徐放性は認めらず、ま
た、香気も約5分程しか持続しなかった。この結果から
本発明の入浴剤を用いた場合、香りが徐放されることに
より、使用者に既存の入浴剤にはない新たな使用感を与
え、また、従来の入浴剤よりも香気が長期間持続するこ
とがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明の入浴剤は、香気が徐放されるこ
とにより、使用者に既存の入浴剤にはない新たな使用感
を与え、さらには、香気を長時間持続させることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素の作用により分解して香料となる香
    料前駆体物質と、香料前駆体物質を分解する酵素とを配
    合してなることを特徴とする入浴剤。
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