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JPH08148702A - 赤外線検知器 - Google Patents

赤外線検知器

Info

Publication number
JPH08148702A
JPH08148702A JP6309741A JP30974194A JPH08148702A JP H08148702 A JPH08148702 A JP H08148702A JP 6309741 A JP6309741 A JP 6309741A JP 30974194 A JP30974194 A JP 30974194A JP H08148702 A JPH08148702 A JP H08148702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
circuit board
infrared detector
detection element
support base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6309741A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Noguchi
敏博 野口
Nobuo Kobayashi
伸夫 小林
Yukitoshi Tamura
幸稔 田村
Toshie Matsuzaki
敏栄 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP6309741A priority Critical patent/JPH08148702A/ja
Priority to IL11604895A priority patent/IL116048A/xx
Priority to US08/676,295 priority patent/US5742052A/en
Priority to EP95938039A priority patent/EP0740851A1/en
Priority to KR1019960703866A priority patent/KR100228444B1/ko
Priority to CN95191264A priority patent/CN1138919A/zh
Priority to PCT/JP1995/002367 priority patent/WO1996016441A1/en
Publication of JPH08148702A publication Critical patent/JPH08148702A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10FINORGANIC SEMICONDUCTOR DEVICES SENSITIVE TO INFRARED RADIATION, LIGHT, ELECTROMAGNETIC RADIATION OF SHORTER WAVELENGTH OR CORPUSCULAR RADIATION
    • H10F77/00Constructional details of devices covered by this subclass
    • H10F77/93Interconnections
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/44Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process
    • H01L2224/45Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/45001Core members of the connector
    • H01L2224/45099Material
    • H01L2224/451Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof
    • H01L2224/45138Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof the principal constituent melting at a temperature of greater than or equal to 950°C and less than 1550°C
    • H01L2224/45144Gold (Au) as principal constituent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/30Technical effects
    • H01L2924/301Electrical effects
    • H01L2924/3011Impedance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/30Technical effects
    • H01L2924/301Electrical effects
    • H01L2924/3025Electromagnetic shielding

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】赤外線検知素子と回路基板との結線をする必要
がなく、かつ、赤外線検知素子の支持台への伝導による
熱損失が少ない赤外線検知器を提供する。 【構成】熱変形温度が100℃以上で、引張弾性率が1
00kgf/mm2 以上の熱硬化性樹脂または熱可塑性
樹脂をマトリックスとして炭素繊維を分散させてなる複
合材料で支持台25が設けられ、回路基板11のスルー
ホールの内面が導電処理され、かつ、支持台と回路基板
とが一体成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触で温度計測を行
う放射温度計や人体から放射される赤外線を捉えて人の
存在を報知する侵入警報器などに使用される熱型赤外線
検知器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、赤外線検知器は、量子型と熱型
との2種に分類される。量子型赤外線検知器は、赤外線
検知素子の光起電力効果、光導電効果により赤外線照射
で直接電荷の発生が起こることを利用し、熱型赤外線検
知器は、赤外線吸収により赤外線検知素子の温度が上昇
しその温度変化により生ずる、例えば、分極の変化(焦
電型検知器)、抵抗の変化(ボロメータ)、起電力の発
生(サーモパイル)などを利用する。従って、熱型赤外
線検知器は、入射赤外線が有効に熱に変換され、かつ、
素子の大きな温度変化が生じることが必要となる。図8
は、赤外線検知素子に入射した赤外線が持ち込む熱の移
動を説明する図である。赤外線検知素子1に入射した赤
外線は、一部はその表面で反射する。残りの一部は、該
素子1内に吸収され、他の一部は、該素子1を透過して
外部に出る。これらのうち、有効に熱に変換され、か
つ、該素子1の大きな温度変化に寄与するのは、該素子
1に吸収された赤外線である。また、上記赤外線検知素
子1に吸収された赤外線の熱エネルギーは、該素子1の
温度上昇だけでなく、該素子1表面からの放射、対流お
よび該素子1の支持台20への伝導によって消費され
る。
【0003】これらのことから、高感度の熱型赤外線検
知器を得るためには、赤外線吸収効率を高めると共に、
上記赤外線検知素子からの放射、対流および該素子の支
持台への伝導といった熱損失を少なくすることが必要で
ある。これら3種の熱損失のうち通常最も大きいのが、
赤外線検知素子の支持台への伝導による熱損失である。
この伝導による熱損失を防止するために、従来次の4種
の方式が知られている。即ち、 (1)図9は、第1の方式を示す図であり、赤外線検知
素子1の支持台21として、発生する電気信号を取り出
すリード線を兼ねる金属ワイヤを使用している。この方
式は、上記伝導による熱損失が最も少なくなる一方、衝
撃に弱く生産性も悪い。 (2)図10は、第2の方式を示す図であり、赤外線検
知素子1の支持台22として、上記第1の方式における
金属ワイヤの代わりに金属ピンを使用している。この方
式では、上記金属ピンに通常TO−5などの検知器パッ
ケージのインナーピン(直径約0.5mm)を利用する
ことが多く、これは熱容量が大きいので熱損失が大きく
なり、検知器の感度低下が無視できない。そこで、この
方式を実際に採用する際には、受光電極に比べかなり余
裕をみた面積を持つ赤外線検知素子1を設け、赤外線に
より温度上昇が起こる受光電極部分を電気信号を取り出
す上記金属ピンから遠ざける設計を行う必要がある。こ
のため、赤外線検知素子1の材料コストが大きく、また
該素子1の破損の恐れも高い。
【0004】(3)図11は、第3の方式を示す図であ
り、赤外線検知素子1の支持台23として、直方体の絶
縁体であるセラミックス、ガラス、樹脂などの材料を使
用する。この場合、赤外線検知素子1からの信号の取り
出しは、金の細線3で該素子1と回路基板4とを結線す
るか、導電性接着剤を該基板4上の回路導体まで塗布す
るかして行われる。この方式は、赤外線検知器が堅牢で
量産性に富み、最も普通に行われる。しかし、金の細線
3で結線する方式は、この結線工程の自動化が難しい上
に、結線部分からの熱損失により検知器の感度が低下す
る。また、導電性接着剤を塗布する方法では、赤外線検
知素子における導電性接着剤の熱容量が大きく、検知器
の感度が低下する。赤外線検知素子1の支持台23とし
て、直方体の金属材料を使用するのは、赤外線検知素子
1と回路基板4との回路を組む上記問題はなくなるが、
該赤外線検知素子1における熱損失の防止に逆行する。 (4)図12は、第4の方式を示す図であり、赤外線検
知素子1の支持台を設けず、該素子1を上面に載せ、ス
ルーホール5または窪みを設けて断熱スペースを形成し
た回路基板4に直接設置する。この場合も、赤外線検知
素子1からの信号の取り出しは、上記(3)と同様に行
われる。また、該素子1と接触する該基板4上に導体を
厚膜印刷して直接リードとすることもある。この方法
は、上記(3)と同様、赤外線検知器が堅牢で量産性に
富み、最も普通に行われる。しかし、該基板4の表面に
信号処理回路を配設するので、上記断熱スペースの開口
面積を大きく取れないことが多く断熱効果が十分でな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
方法のうち、堅牢で量産性に富む赤外線検知器を製造す
る(3)の方法に着目し、赤外線検知素子と回路基板と
の結線の問題および赤外線検知素子における熱損失の問
題を解消し、赤外線検知素子と回路基板との結線をする
必要がなく、かつ、赤外線検知素子の支持台への伝導に
よる熱損失が可及的に少ない赤外線検知器を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するものであり、その第1のもの(以下、第1発明とい
う。他の、その第2〜5のものについても同様に、夫々
第2〜5発明という)は、赤外線検知素子と該赤外線検
知素子の支持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号
を受ける回路基板とからなる赤外線検知器(以下、従来
の赤外線検知器という)において、熱変形温度が100
℃以上で、引張弾性率が100kgf/mm2 以上の熱
硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスとして1
0〜40重量%の炭素繊維を分散させてなる複合材料で
該支持台を設けたことを特徴とする赤外線検知器であ
る。次に、第2発明は、従来の赤外線検知器において、
熱変形温度が100℃以上で、引張弾性率が100kg
f/mm2 以上の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマ
トリックスとして10〜40重量%の炭素繊維を分散さ
せてなる複合材料で支持台が設けられ、回路基板のスル
ーホールの内面が導電処理され、かつ、該支持台と該回
路基板とが一体成形されていることを特徴とする赤外線
検知器である。
【0007】また、第3発明は、従来の赤外線検知器に
おいて、熱変形温度が100℃以上で、引張弾性率が1
00kgf/mm2 以上の熱硬化性樹脂または熱可塑性
樹脂をマトリックスとして5〜20重量%の金属繊維を
分散させてなる複合材料で支持台を設けたことを特徴と
する赤外線検知器である。さらに、第4発明は、従来の
赤外線検知器において、支持台と回路基板とが導電接着
剤で接続されており、そして、(1)熱変形温度が10
0℃以上、(2)引張弾性率が100kgf/mm2
上、かつ、(3)熱伝導率が2W・m-1・K-1以下であ
るセラミックス、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の表
面に厚さが0.1〜1μmの金属被膜を形成してなる材
料で該支持台を設けたことを特徴とする赤外線検知器で
ある。そして、第5発明は、従来の赤外線検知器におい
て、支持台と回路基板とが半田付けで接続されており、
そして、(1)熱変形温度が100℃以上、(2)引張
弾性率が100kgf/mm2 以上、かつ、(3)熱伝
導率が2W・m-1・K-1以下であるセラミックス、熱硬
化性樹脂または熱可塑性樹脂の表面に厚さが1〜10μ
mの金属被膜を形成してなる材料で該支持台を設けたこ
とを特徴とする赤外線検知器である。
【0008】
【作用】まず、第1発明について説明する。第1発明
は、従来の赤外線検知器において、熱変形温度が100
℃以上で、引張弾性率が100kgf/mm2 以上の熱
硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスとする複
合材料で支持台を設ける。ここで、熱変形温度とは、J
ISK 7206の規定によって測定した温度を意味す
る。この熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹
脂、アミノ(ユリア)樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリ
エステル、エポキシ樹脂などを挙げることができ、また
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリアミ
ド(ナイロン)、ポリカーボネート、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、液晶ポ
リエステル、ポリフェニレンオキシド樹脂などを挙げる
ことができる。熱変形温度が100℃未満の樹脂を使用
した支持台では、赤外線検知素子と支持台との電気的接
続を行うセンサ組み立て工程での温度上昇に耐えること
ができない。また、引張弾性率が100kgf/mm2
未満の樹脂を使用した支持台では、赤外線検知素子を堅
牢に支持することができず、特に検知器に衝撃が加わる
と、該素子に捩じり力を与えて該素子を破壊することが
ある。
【0009】第1発明において、支持台の材料である、
熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスとする
複合材料は、10〜40重量%の炭素繊維を分散させて
なる。炭素繊維を分散させることにより、この複合材料
の比抵抗値を、赤外線検知素子と回路基板との結線をす
ることなく該赤外線検知素子が発生する微小な信号電流
を受けるのに十分な103 Ω・cm以下にし、かつ、熱
伝導率を、赤外線検知素子の支持台への伝導による熱損
失を極めて少なくするのに十分な2W・m-1・K-1以下
にすることができる。上記複合材料の比抵抗値をより減
少させたり、上記マトリックスとの濡れ性を増大させる
などのために、炭素繊維の表面にニッケルなどの金属め
っき被覆を施してもよい。この炭素繊維の分散量が10
重量%未満では、上記複合材料の比抵抗値が103 Ω・
cmを超え易くなり、一方、40重量%を超えると、該
材料の熱伝導率が2W・m-1・K-1を超え易くなるとと
もに、射出成形、注型、押し出し成形などの工業的成形
手段による成形性が低下し易くなる。従って、上記複合
材料の比抵抗値を103 Ω・cm以下にし、かつ、熱伝
導率を2W・m-1・K-1以下にするために、炭素繊維の
分散量は、10〜40重量%とする必要がある。
【0010】次に、第2発明について説明する。第2発
明は、第1発明と同様、従来の赤外線検知器において、
熱変形温度が100℃以上で、引張弾性率が100kg
f/mm2 以上の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマ
トリックスとする複合材料で支持台を設ける。熱変形温
度が100℃未満の樹脂を使用した支持台では、第1発
明の説明で述べたようにセンサ組み立て工程での温度上
昇に耐えることができないだけでなく、後記する支持台
と回路基板との一体成形体を作製することができない。
第2発明における炭素繊維およびその分散量について
は、第1発明の説明で述べたのと同様である。マトリッ
クス中に分散させるものとして、炭素繊維以外の、金属
繊維、金属フレークなどは、後記一体成形の際、これら
フィラーが回路基板表面に引っかかったり回路基板のス
ルーホール(直径1mm以下、多くは0.5mm程度)
に絡まったりして、被成形物を円滑に該スルーホール中
に流入させ充填することが困難である。この点、炭素繊
維は、潤滑性、弾性に富む上、繊維同士が絡まっても圧
入時の圧で剪断する程度の強度をもっているので、被成
形物を円滑に該スルーホール中に流入させ該スルーホー
ルを隙間なく被成形物で充填することができる。
【0011】さらに、第2発明において、赤外線検知素
子の支持台と回路基板とが一体成形されている。この一
体成形は、支持台材料である上記複合材料を回路基板に
形成されたスルーホールに充填し固化させるもので、こ
の成形の際、該支持台の材料と該回路基板との電気的接
続を確実にするため、該スルーホールの内面が導電性厚
膜やメッキなどにより導電処理された回路基板を使用す
る。この成形は、インサート成形に類似するが、インサ
ート成形とは上記複合材料が成形体全体の一部しか占め
ない点が相違する。具体的には、圧縮成形法、トランス
ファー成形法、射出成形法などを適宜採用することがで
きる。回路基板は、生産性を上げるため、一枚の大型基
板に通常数十個、個々V状のカットで区切りまとめて形
成され、上記一体成形後、部品実装まで終了した段階で
分割される。回路基板の材料は、通常使用されているガ
ラス繊維入りエポキシ樹脂などが挙げられるが、耐熱性
の点でセラミックが好ましく、熱伝導性がよくて被成形
物の樹脂まわりをよくするのでアルミナがより好まし
い。このように一体成形することによって、支持台の作
製工程および支持台と回路基板との組み立て工程を一工
程ですませることができる。
【0012】また、第3発明について説明する。第3発
明は、第1発明において、マトリックスである熱硬化性
樹脂または熱可塑性樹脂に10〜40重量%の炭素繊維
を分散させる代わりに、5〜20重量%の金属繊維を分
散させる。この分散量の下限を5重量%とし、上限を2
0重量%とした理由は、夫々前記第1発明において炭素
繊維の分散量の夫々下限、上限を限定した理由と同様で
ある。また、金属繊維の表面酸化を防いだり、上記マト
リックスとの濡れ性を増大させるなどのために、金属繊
維の表面に金、錫、半田、インジウムなどのメッキ被覆
を施してもよい。
【0013】さらに、第4発明について説明する。第4
発明は、従来の赤外線検知器において、(1)熱変形温
度が100℃以上、(2)引張弾性率が100kgf/
mm2 以上、かつ、(3)熱伝導率が2W・m-1・K-1
以下であるセラミックス、熱硬化性樹脂または熱可塑性
樹脂の表面に金属被膜を形成してなる材料で該支持台を
設ける。上記特性(1)および(2)については、第1
発明の説明で述べたのと同様である。さらに、上記特性
(3)について熱伝導率が2W・m-1・K-1を超える
と、赤外線検知素子の支持台への伝導による熱損失が増
大する。支持台の材料に使用するセラミックスは、通常
のものが上記特性(1)および(2)を満足する。しか
し、その極く一部、例えば、アルミナなどは、上記特性
(3)を満足しない。このセラミックスには、ガラス類
も含まれる。上記支持台の材料に使用する熱硬化性樹脂
および熱可塑性樹脂は、通常のものが上記特性(3)を
満足する。そして、上記特性(1)および(2)を満足
するものは、第1発明の説明において挙げたものと同様
である。
【0014】上記特性を有するセラミックス、熱硬化性
樹脂または熱可塑性樹脂の表面に金属被膜を形成してな
る材料で上記支持台を設ける。この表面に金属被膜を形
成することにより、回路基板は、赤外線検知素子と該回
路基板との結線をすることなく、該赤外線検知素子が発
生する微小な信号電流(例えば、焦電型赤外線検知素子
の場合、10-12 A以下)を該金属被膜を通して十分受
けることができる。この金属被膜の金属としては、電子
回路で一般に使用されるもの、例えば、銅、金、銀、
錫、ニッケル、半田などでよく、特に限定はされない。
第4発明において、赤外線検知素子の支持台と回路基板
とが導電接着剤で接続されており、上記金属被膜の厚さ
は0.1〜1μmとする必要がある。0.1μm未満で
は、上記導電被膜としての作用が稀薄になり、1μmを
超えると、この被膜のために上記支持台材料の熱伝導率
が増大して得られる検知器の感度が低下すると共に、該
被膜の下地材である上記セラミックス、熱硬化性樹脂ま
たは熱可塑性樹脂に対する密着性が低下するからであ
る。上記金属被膜を形成するには、例えば、下地材であ
る上記セラミックス、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂
に、必要に応じて形成される金属被膜の密着性をよくす
るため粗し処理を施した後、化学メッキや電解メッキな
どを単独にまたは適宜組み合わせて施す。セラミックス
は、通常特に粗し処理を施すことなく上記被膜を形成す
ればよく、板ガラスの鏡面も、該板ガラスを寸法出しの
ため表面研磨、切断を行うので上記被膜を形成するのに
適度の粗度になる。また、熱硬化性樹脂および熱可塑性
樹脂は、適当な薬剤を用いてエッチングを行うことによ
り適度の粗度とすることができる。
【0015】そして、第5発明について説明する。第5
発明は、第4発明において支持台と回路基板とが導電接
着剤で接続されている代わりに、半田付けで接続されて
おり、また、第4発明において金属被膜が0.1〜1μ
mの厚さで形成されている代わりに、1〜10μmの厚
さで形成されている。この厚さが1μm未満では、導体
としての半田食われが無視できなくなるとともに、半田
付けの状況が悪化し、10μmを超えると、この被膜の
ために上記支持台材料の熱伝導率が増大して得られる検
知器の感度が低下する。
【0016】
【実施例】第1発明について、実施例1〜9および比較
例1〜5を説明する。 [実施例1]図1に正面図を示す赤外線検知器30を組
み立てた。まず、赤外線検知素子1の支持台24を作製
した。即ち、複合材料のマトリックスとなる熱硬化性樹
脂であるフェノール樹脂(住友ベークライト社製)に、
長さ200〜400μm、平均直径8μmの炭素繊維を
30重量%添加した混合物を射出成形して、幅1mm、
長さ2mm、厚さ0.5mmの成形体を作製した。これ
らの成形体の平均熱伝導率は、レーザーフラッシュ法に
より測定し、0.4W・m-1・K-1であった。次に、赤
外線検知素子1として、図2に平面図を示すように、幅
3.0mm、長さ4.2mm、厚さ0.1mmのチタン
酸ジルコン酸鉛製の磁器板6の表面に、横1.0mm、
縦2.0mmの電極7を2個1.0mmの間隔をおいて
H形に蒸着法で形成したものを採用した。なお、この電
極の裏面は、表面に対応してそれより面積をやや大きく
した。この電極配置は、人体の検知を目的としたツイン
構造と呼ばれるものである。図3に回路基板に形成され
た等価回路を示した。回路基板4の等価回路を、高抵抗
(5×1011Ω)とFET(2SK94)を半田付けす
ることにより完成し、該回路基板4をTO−5ステム上
に半田付けで固定した。
【0017】また、上記の支持台24、素子1および基
板4を次のように組み立てて、50個の赤外線検知器3
0を作製した。即ち、上記の支持台24と素子1の電気
的接続、固定および上記の支持台24と基板4の電気的
接続、固定を、夫々少量の銀エポキシ導電接着剤8(住
友金属鉱山社製、T−3030型)を用いて接着するこ
とにより行った。得られた検知器サンプル30の感度を
次のようにして測定した。即ち、サンプル30を、6.
5〜15μmの赤外線のみを透過するフィルターを取り
付けたキャップを窒素ガス中でステムに溶接することに
より密封した。次に、227℃に設定した黒体炉から出
る赤外線を、1Hzに設定されたチョッパーを通して上
記サンプルに照射した。この際、上記サンプル内のツイ
ン電極の一方を遮光した。なお、照射した赤外線の上記
サンプル位置での入射パワーをパワーメーター(フェロ
テクス社製、FTS−8110型)で測定したところ、
2.9×10-4W/cm2 であった。上記サンプルから
の出力は、ストレージオシロスコープ(松下電器産業社
製、VT−5730A型)を使用して応答波形のピーク
値を読み取った。その結果、上記サンプル30の平均感
度は、134mVp-p であった。
【0018】[実施例2、3]赤外線検知素子1の支持
台24を作製する際、複合材料のマトリックスとなる樹
脂として、熱可塑性樹脂である液晶ポリエステル(ポリ
プラスチックス社製、商品名ベクトラ、実施例2)およ
びポリブチレンテレフタレート(GEプラスチックス社
製、商品名バロックス、実施例3)を使用した以外は、
実施例1と同様に試験した。実施例2および3で得られ
た結果は、平均比抵抗が夫々7.5、5.8Ω・cm、
平均熱伝導率が夫々1.3、1.4W・m-1・K-1およ
び平均感度が夫々140、135mVp-p であった。
【0019】[比較例1]赤外線検知素子の支持台を作
製する際、複合材料のマトリックスとなる樹脂として、
熱可塑性樹脂であるABS樹脂(旭化成工業社製)を使
用した以外は、実施例1と同様に試験した。この結果、
平均感度は136mVp-p で良好であったが、この検知
器は、熱処理時に支持台の変形を起こしたものが観察さ
れ、安定して使用できないことが分かった。
【0020】[実施例4〜6、比較例2、3]長さ20
0〜400μm、平均直径8μmの炭素繊維を8〜50
重量%添加した混合物を射出成形した以外は、実施例2
と同様に試験した。比較例3においては、樹脂の成形が
不可能であったので、成形以後の試験を中止した。得ら
れた結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】[実施例7〜9、比較例4、5]長さ20
0〜400μm、平均直径8μmの炭素繊維を8〜50
重量%添加した混合物を射出成形した以外は、実施例3
と同様に試験した。比較例5においては、樹脂の成形が
不可能であったので、成形以後の試験を中止した。得ら
れた結果を表1に示す。実施例1〜9の検知器は、優れ
た平均感度を示したのに対して、比較例2および4の検
知器の平均感度は、非常に低下している。
【0023】第2発明について、実施例10〜15およ
び比較例6〜11を説明する。[実施例10]図4に断
面図を示す赤外線検知器40を組み立てた。まず、図5
の断面図に示すように、後工程の組み立て後に分割でき
るようにVカット9を形成した大型基板10(厚さ0.
62mm)を使用し、アルミナ製の回路基板11を9
列、8行の72個取るようにした。そして、これらの回
路基板11には、各々TO−5ステムピンが通る孔が3
個と、後記一体成形の際素子支持台材料が充填されるス
ルーホール12(直径0.6mm)が2個設けられ、こ
れらのスルーホール12の内面は、厚膜銀ペースト13
を焼き付けることにより導電処理を施した。また、これ
らの回路基板11には各々図3に示す等価回路を形成し
た。次に、この大型基板10を射出成形用金型内の所定
位置にセットして、射出成形により赤外線検知素子1の
支持台25と上記大型基板10との一体成形体を作製し
た。図6は、この金型50のキャビティ部を示す断面図
である。この金型50は、通常の樹脂成形の場合と異な
り上型14と下型15とが直接接して組み合わされるの
でなく、アスベスト、テフロンなどの、緩衝機能をもつ
ガスケット16を介して組み合わされる。これは、ガス
ケット16を介さないと回路基板11には厚さの公差や
反りが存在するため、金型50の上型14と下型15を
組み合わせるとき回路基板11が破損するからである。
このガスケット16を介するために、上型14の周囲を
厚みで1.0mm削った。
【0024】このような金型50に射出した支持台25
の材料は、熱可塑性樹脂である液晶ポリエステル(ポリ
プラスチックス社製、商品名ベクトラ)に、長さ200
〜400μm、平均直径8μmの炭素繊維を30重量%
添加した混合物とし、該支持台25の寸法は、幅1m
m、長さ2mm、厚さ0.5mmとした。また、射出時
の金型50の上型14と下型15の温度は、100℃に
設定した。作製された一体成形体の支持台25の表面と
回路基板11との間の抵抗をテスターで測定した結果、
170Ωであった。また、この一体成形体の成形状況
は、非常に良好であった。さらに、上記一体成形体から
実施例1と同様にして、50個の赤外線検知器50を作
製し、これらの検知器サンプル50の感度を測定した。
その結果、上記サンプル50の平均感度は、140mV
p-p であった。
【0025】[実施例11、12、比較例6、7]金型
に射出した支持台の材料として、長さ200〜400μ
m、平均直径8μmの炭素繊維を表2に示した量添加し
た以外は、実施例10と同様に試験した。なお、比較例
7においては、樹脂の一体成形が不可能であったので、
一体成形以後の試験を中止した。得られた結果を表2に
示す。
【0026】
【表2】
【0027】[実施例13〜15、比較例8、9]金型
に射出した支持台の材料として、熱可塑性樹脂であるポ
リブチレンテレフタレート(GEプラスチックス社製、
商品名バロックス)に、長さ200〜400μm、平均
直径8μmの炭素繊維を表2に示した量添加した以外
は、実施例10と同様に試験した。なお、比較例9にお
いては、樹脂の一体成形が不可能であったので、一体成
形以後の試験を中止した。得られた結果を表2に示す。
【0028】[比較例10、11]金型に射出した支持
台の材料として、熱可塑性樹脂である液晶ポリエステル
(ポリプラスチックス社製、商品名ベクトラ、比較例1
0)およびポリブチレンテレフタレート(GEプラスチ
ックス社製、商品名バロックス、比較例11)に、長さ
0.5mm、直径30μmの銅繊維を10重量%添加し
た混合物を使用した以外は、実施例10と同様に一体成
形体を得る試験をした。その結果、いずれの比較例にお
いても、上記混合物が金型のゲート部などで詰り良好な
成形が不可能であったので、それ以後の試験を中止し
た。
【0029】第3発明について、実施例16〜24およ
び比較例12、13を説明する。 [実施例16]炭素繊維の代わりに、長さ5〜6mm、
平均直径50μmの銅繊維を15重量%添加した混合物
を射出成形した以外は、実施例2と同様に試験した。こ
の結果は、平均比抵抗が0.2Ω・cm、平均熱伝導率
が1.3W・m-1・K-1および平均感度が140mV
p-p であった。
【0030】[実施例17〜19、比較例12、13]
長さ5〜6mm、平均直径50μmの銅繊維を3〜25
重量%添加した混合物を射出成形した以外は、実施例1
6と同様に試験した。得られた結果を表3に示す。
【0031】
【表3】 (注)1.黄銅:亜鉛含有量40重量% 2.ステンレス:SUS304 3.銅+ステンレス:混合比率(重量)1:1
【0032】[実施例20〜24]金属繊維として、銅
繊維の代わりに、黄銅繊維、ステンレス鋼繊維および銅
繊維とステンレス鋼繊維との混合繊維を添加した混合物
を射出成形した以外は、実施例16、19と同様に試験
した。得られた結果を表3に示す。
【0033】第4発明について、実施例25〜29およ
び比較例14〜18を説明する。 [実施例25]図7に断面図を示す赤外線検知器60を
組み立てた。まず、赤外線検知素子1の支持台26を作
製した。即ち、支持台材料として食器用磁器(熱変形温
度:○(100℃以上を意味する。以後同じ)、引張弾
性率:○(100kgf/mm2 以上を意味する。以後
同じ)、熱伝導率:1.5W・m-1・K-1)を使用し、
この食器用磁器を機械加工して、幅1mm、長さ2m
m、厚さ0.5mmの直方体の磁器17を得、次に、こ
の磁器17の表面に化学メッキ処理により1.1μmの
ニッケル被膜18を形成した。この際の化学メッキ処理
は、次のようであった。即ち、上記磁器17を50℃の
ホウ酸ソーダ、リン酸ソーダおよび界面活性剤からなる
脱脂液で30分脱脂し、次に、65℃のクロム酸と硫酸
との混液(各々400g/l)で10分エッチング処理
し、水洗した。さらに、上記磁器17を塩化パラジウ
ム、塩化第一錫および塩酸からなる触媒液に浸漬した
後、硫酸中で該磁器17上にパラジウムを析出させた。
その後、40℃の硫酸ニッケル、次亜リン酸ソーダ、ク
エン酸アンモニウムからなり、pH8〜9の化学メッキ
液(夫々30、20、50g/l)で15分処理した。
形成された被膜18の膜厚は、別個の膜厚測定用試料磁
器を上記磁器17の処理と同時に、また同様に処理して
該試料磁器に形成された被膜について測定し、その厚さ
とした。
【0034】この後は、実施例1と同様にして、50個
の赤外線検知器60を作製しこれらの検知器サンプル6
0の感度および感度バランスを測定した。その結果、上
記サンプル60の平均感度は、122mVp-p であり、
平均感度バランスは、5%であった。なお、感度バラン
スは、上記2個の電極の感度をV1 、V2 とすれば、V
1 とV2 の間のばらつきを意味し、(V1 −V2 )/
(V1 +V2 )×100で定義される。また、感度を測
定した赤外線検知器60について、落下試験を行った。
即ち、該赤外線検知器60を75cmの高さから3回樫
板上に落下させ異常の有無を観察した。その結果、異常
を起こした赤外線検知器60は、1個も観察されなかっ
た。
【0035】[実施例26〜29]赤外線検知素子1の
支持台26を作製する際、支持台材料としてソーダガラ
ス(熱変形温度:○、引張弾性率:○、熱伝導率:0.
6W・m-1・K-1、実施例26、27)、ABS樹脂
(長さ200〜400μm、平均直径8μmのガラス繊
維を20重量%添加、熱変形温度:115℃、引張弾性
率:○、熱伝導率:0.3W・m-1・K-1、実施例2
8)およびポリブチレンテレフタレート(熱変形温度:
○、引張弾性率:○、熱伝導率:0.2W・m-1
-1、実施例29)を使用し、化学メッキ処理により表
4に示す膜厚のニッケル被膜を形成した以外は、実施例
25と同様に試験した(但し、実施例28、29におい
て支持台となる直方体は、射出成形により作製)。な
お、これらの膜厚は、脱脂液、エッチング液および化学
メッキ液による処理の温度および時間を変えることによ
り調整した。得られた結果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】実施例26〜29の検知器30は、非常に
優れた平均感度および感度バランスを示すことが分かっ
た。また、落下試験の結果は、いずれの実施例の検知器
も実施例25と同様であった。
【0038】[比較例14、15]赤外線検知素子1の
支持台を作製する際、支持台材料としてアルミナ(純
度:96重量%、熱変形温度:○、引張弾性率:○、熱
伝導率:20W・m-1・K-1、比較例14)およびシリ
コーンゴム(熱変形温度:○、引張弾性率:×(100
kgf/mm2 未満を意味する。以後同じ)、熱伝導
率:0.1W・m-1・K-1、比較例15)を使用し、化
学メッキ処理により表4に示す膜厚のニッケル被膜を形
成した以外は、実施例25と同様に試験した。なお、こ
れらの膜厚は、脱脂液、エッチング液および化学メッキ
液による処理の温度および時間を変えることにより調整
した。得られた結果を表4に示す。比較例14の検知器
は、平均感度バランスは良好であったが、平均感度は非
常に低下している。また、比較例15の検知器は、平均
感度および平均感度バランスは良好であったが、化学メ
ッキの際付き回り不良と被膜剥離といったメッキ不良が
多い上に、落下試験時の破損率が20%と高かった。
【0039】[比較例16〜18]図11に示す赤外線
検知器50個を作製した。赤外線検知素子1の支持台2
3を作製する際、材料として、ABS樹脂(熱変形温
度:×(100℃未満を意味する。以後同じ)、熱伝導
率:0.3W・m-1・K-1、比較例16)、アクリル樹
脂(熱変形温度:×、熱伝導率:0.2W・m-1
-1、比較例17)およびポリブチレンテレフタレート
(比較例18)を使用し、化学メッキ処理による被膜を
形成しなかった。また、上記材料の支持台23、素子1
および基板4を組み立てる際、該素子1と該基板4とを
直径30μmの金線3により結線した。これらの外は、
実施例28と同様に試験した。得られたサンプルの結果
を表4に示す。比較例16〜18の検知器は、平均感度
は良好かそれより若干低めであるが、平均感度バランス
が増大し、合格品とならない。また、比較例16および
17は、支持台23と素子1の電気的接続、固定および
支持台23と基板4の電気的接続、固定を、夫々少量の
銀エポキシ導電接着剤(住友金属鉱山社製、T−303
0型)を用いて接着する際支持台材料の熱変形温度が低
いために変形して組み立て不良が多く発生した。
【0040】第5発明について、実施例30〜34、比
較例19〜22を説明する。 [実施例30〜32、比較例19〜24]化学メッキ処
理および化学メッキ処理と電解メッキ処理との併用によ
り表5に示す膜厚のニッケル被膜を形成したこと並び
に、支持台、素子および基板を組み立てる際、支持台と
素子の電気的接続、固定および支持台と基板の電気的接
続、固定を、夫々半田付けで接続したこと以外は、実施
例26と同様に試験した。なお、この半田付けは、基板
にクリーム半田を塗布した後支持台をその上に置きリフ
ロー炉を通すことにより行った。得られたサンプルの結
果を表5に示す。なお、比較例19〜21については、
半田付けの状況が不良であったので、検知器組み立て以
後の試験を中止した。
【0041】
【表5】
【0042】表5によれば、実施例30〜32におい
て、半田付けの状況、感度および感度バランスいずれも
良好な結果を示した。これに対して、比較例19〜22
では半田付けの状況が著しく不良であり、また、比較例
23では感度と感度バランスが、比較例24では、感度
が低下した。また、実施例30〜32において、落下試
験を行ったが、いずれも異常を起こした検知器は1個も
なかった。
【0043】最後に従来例を説明する。 [従来例]図11に示す赤外線検知器50個を作製し
た。赤外線検知素子1の支持台23を作製する際、材料
として、並板ガラス(幅1mm、長さ2mm、厚さ0.
5mm)を使用した。また、上記材料の支持台23、素
子1および基板4を組み立てる際、該素子1と該基板4
とを直径30μmの金線3により結線した。検知器サン
プルを組み立てた以後は、実施例1と同様に試験した。
得られたサンプルの平均感度は、112mVp-p であっ
た。
【0044】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の赤外
線検知器は、赤外線検知素子と回路基板との導電処理を
する必要がなく、かつ、赤外線検知素子の支持台への伝
導による熱損失が極めて少ない。その上、第2発明の赤
外線検知器を製造する際、支持台の作製工程および支持
台と回路基板との組み立て工程を一工程ですませること
ができる。従って、感度を最大限に高めた赤外線検知器
を飛躍的に向上した生産性により提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明および第3発明の一実施例の
赤外線検知器の正面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例の赤外線検知器にお
ける赤外線検知素子の平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例の赤外線検知器にお
ける回路基板に形成された等価回路を示す図である。
【図4】図4は、第2発明の一実施例の赤外線検知器の
断面図である。
【図5】図5は、第2発明の一実施例の赤外線検知器に
おける大型基板の一部断面図である。
【図6】図6は、第2発明の一実施例の赤外線検知器に
おける一体成形体を作製する金型のキャビティ部の一部
断面図である。
【図7】図7は、第4発明の一実施例の赤外線検知器の
断面図である。
【図8】図8は、従来の熱型赤外線検知器の赤外線検知
素子に入射した赤外線が持ち込む熱の移動を説明する断
面図である。
【図9】図9は、従来の第1の方式の熱型赤外線検知器
を示す断面図である。
【図10】図10は、従来の第2の方式の熱型赤外線検
知器を示す断面図である。
【図11】図11は、従来の第3の方式の熱型赤外線検
知器を示す断面図である。
【図12】図12は、従来の第4の方式の熱型赤外線検
知器を示す断面図である。
【符号の説明】
1 赤外線検知素子 3 金細線 4、11 回路基板 5、12 スルーホール 6 磁器板 7 電極 8 導電接着剤 9 Vカット 10 大型基板 13 厚膜銀ペースト 14 上型 15 下型 16 ガスケット 17 食器用磁器 18 ニッケル被膜 20〜26 素子支持台 30、40、60 赤外線検知器 50 射出成形用金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 敏栄 千葉県市川市中国分3丁目18番5号 住友 金属鉱山株式会社中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線検知素子と該赤外線検知素子の支
    持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号を受ける回
    路基板とからなる赤外線検知器において、熱変形温度が
    100℃以上で、引張弾性率が100kgf/mm2
    上の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスと
    して10〜40重量%の炭素繊維を分散させてなる複合
    材料で該支持台を設けたことを特徴とする赤外線検知
    器。
  2. 【請求項2】 赤外線検知素子と該赤外線検知素子の支
    持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号を受ける回
    路基板とからなる赤外線検知器において、熱変形温度が
    100℃以上で、引張弾性率が100kgf/mm2
    上の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスと
    して10〜40重量%の炭素繊維を分散させてなる複合
    材料で該支持台が設けられ、該回路基板のスルーホール
    の内面が導電処理され、かつ、該支持台と該回路基板と
    が一体成形されていることを特徴とする赤外線検知器。
  3. 【請求項3】 回路基板がアルミナ材である請求項2に
    記載の赤外線検知器。
  4. 【請求項4】 赤外線検知素子と該赤外線検知素子の支
    持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号を受ける回
    路基板とからなる赤外線検知器において、熱変形温度が
    100℃以上で、引張弾性率が100kgf/mm2
    上の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスと
    して5〜20重量%の金属繊維を分散させてなる複合材
    料で該支持台を設けたことを特徴とする赤外線検知器。
  5. 【請求項5】 金属繊維は、銅繊維、黄銅繊維およびス
    テンレス鋼繊維のうちの少なくとも1種である請求項4
    に記載の赤外線検知器。
  6. 【請求項6】 赤外線検知素子と該赤外線検知素子の支
    持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号を受ける回
    路基板とからなる赤外線検知器において、該支持台と該
    回路基板とが導電接着剤で接続されており、そして、
    (1)熱変形温度が100℃以上、(2)引張弾性率が
    100kgf/mm2 以上、かつ、(3)熱伝導率が2
    W・m-1・K-1以下であるセラミックス、熱硬化性樹脂
    または熱可塑性樹脂の表面に厚さが0.1〜1μmの金
    属被膜を形成してなる材料で該支持台を設けたことを特
    徴とする赤外線検知器。
  7. 【請求項7】 赤外線検知素子と該赤外線検知素子の支
    持台と該赤外線検知素子が発生する電気信号を受ける回
    路基板とからなる赤外線検知器において、該支持台と該
    回路基板とが半田付けで接続されており、そして、
    (1)熱変形温度が100℃以上、(2)引張弾性率が
    100kgf/mm2 以上、かつ、(3)熱伝導率が2
    W・m-1・K-1以下であるセラミックス、熱硬化性樹脂
    または熱可塑性樹脂の表面に厚さが1〜10μmの金属
    被膜を形成してなる材料で該支持台を設けたことを特徴
    とする赤外線検知器。
  8. 【請求項8】 金属被覆は、銅、金、銀、錫、ニッケル
    または半田からなる請求項6または7に記載の赤外線検
    知器。
  9. 【請求項9】 熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、アミ
    ノ(ユリア)樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル
    またはエポキシ樹脂である請求項1〜8のいずれかに記
    載の赤外線検知器。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン、ポ
    リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリア
    ミド(ナイロン)、ポリカーボネート、ポリフェニレン
    エーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレー
    ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリ
    エーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
    リフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリ
    エーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、液晶ポ
    リエステルまたはポリフェニレンオキシドである請求項
    1〜8のいずれかに記載の赤外線検知器。
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